JP2918250B2 - 減衰力可変型液圧緩衝器 - Google Patents
減衰力可変型液圧緩衝器Info
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- JP2918250B2 JP2918250B2 JP22263189A JP22263189A JP2918250B2 JP 2918250 B2 JP2918250 B2 JP 2918250B2 JP 22263189 A JP22263189 A JP 22263189A JP 22263189 A JP22263189 A JP 22263189A JP 2918250 B2 JP2918250 B2 JP 2918250B2
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- piston
- compression
- damping force
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、自動車のサスペンションに用いるのに最適
な、減衰力特性を変化可能な液圧緩衝器に関する。
な、減衰力特性を変化可能な液圧緩衝器に関する。
(従来の技術) 従来の減衰力可変型液圧緩衝器としては、例えば、特
開昭58−77943号公報に記載されているようなものが知
られている。
開昭58−77943号公報に記載されているようなものが知
られている。
このような従来の減衰力可変型液圧緩衝器は、1本の
コントロールロッドにより、伸側と圧側との減衰力レン
ジを同時に低減衰力レンジや高減衰力レンジに段階的に
切り換えるようにしたものであった。
コントロールロッドにより、伸側と圧側との減衰力レン
ジを同時に低減衰力レンジや高減衰力レンジに段階的に
切り換えるようにしたものであった。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の減衰力可変型液圧緩
衝器にあっては、上述のように、伸側と圧側との減衰力
レンジを、1本のコントロールロッドで同様の特性に変
更するようにしたものであるため、減衰力レンジが伸側
と圧側とで常に同一で、伸側と圧側とで状況に応じて最
適な減衰力レンジに設定することができないという問題
があった。
衝器にあっては、上述のように、伸側と圧側との減衰力
レンジを、1本のコントロールロッドで同様の特性に変
更するようにしたものであるため、減衰力レンジが伸側
と圧側とで常に同一で、伸側と圧側とで状況に応じて最
適な減衰力レンジに設定することができないという問題
があった。
また、減衰力レンジの変更が段階的な選択切換である
ため、レンジの設定に限りがあり、各状況に応じた最適
な減衰力特性に設定することができないという問題があ
った。
ため、レンジの設定に限りがあり、各状況に応じた最適
な減衰力特性に設定することができないという問題があ
った。
本発明は、上述のような従来の問題に着目して成され
たもので、減衰力レンジの設定を、伸側と圧側とで別々
に独立して行なえると共に、各減衰力レンジの変更が無
段階的に行なえる減衰力可変型液圧緩衝器に提供するこ
とを目的としている。
たもので、減衰力レンジの設定を、伸側と圧側とで別々
に独立して行なえると共に、各減衰力レンジの変更が無
段階的に行なえる減衰力可変型液圧緩衝器に提供するこ
とを目的としている。
(課題を解決するための手段) 上述のような目的を達成するために、本発明の減衰力
可変型液圧緩衝器では、流体が充填されたシリンダ1内
を上部室Aと下部室Bとに画成してピストンロッド3の
先端部に設けられたピストン2と、このピストン2の上
部室側端面に内外2重に形成された圧側内側溝2bおよび
圧側外側溝2cと、前記圧側内側溝2bと下部室Bとを連通
した圧側連通孔2fと、前記圧側内側溝2bの外側に形成さ
れた内側シート面2dおよび圧側外側溝2cの外側に形成さ
れた外側シート面2eに当接して設けられた圧側ディスク
バルブ8と、前記ピストン2の下部室側端面に内外2重
に形成された伸側内側溝2jおよび圧側外側溝2kと、前記
伸側内側溝2jと上部室Aとを連通した伸側連通孔2pと、
前記伸側内側溝2jの外側に形成された内側シート面2mお
よび圧側外側溝2kの外側に形成された外側シート面2nに
当接して設けられた伸側ディスクバルブ9と、前記ピス
トン2の上端面にピストンロッド3を貫通して径方向に
形成されて圧側内側溝2bと圧側外側溝2cとを連通した圧
側バイパス路By1と、前記ピストン2の下端面にピスト
ンロッド3を貫通して径方向に形成されて伸側内側溝2j
と伸側外側溝2kとを連通した伸側バイパス路By2と、前
記ピストンロッド3内に軸方向に変位可能に設けられて
前記圧側バイパス路By1の流路断面積を変更可能な圧側
スプール14、および、前記ピストンロッド3内に軸方向
に変位可能に設けられて前記伸側バイパス路By2の流路
断面積を変更可能な伸側スプール15と、前記ピストンロ
ッド3内に内外2重の同軸状に設けられ、両スプール1
4,15とアクチュエータとをそれぞれ連結する伸側コント
ロールロッド18及び圧側コントロールロッド16とを設け
た。
可変型液圧緩衝器では、流体が充填されたシリンダ1内
を上部室Aと下部室Bとに画成してピストンロッド3の
先端部に設けられたピストン2と、このピストン2の上
部室側端面に内外2重に形成された圧側内側溝2bおよび
圧側外側溝2cと、前記圧側内側溝2bと下部室Bとを連通
した圧側連通孔2fと、前記圧側内側溝2bの外側に形成さ
れた内側シート面2dおよび圧側外側溝2cの外側に形成さ
れた外側シート面2eに当接して設けられた圧側ディスク
バルブ8と、前記ピストン2の下部室側端面に内外2重
に形成された伸側内側溝2jおよび圧側外側溝2kと、前記
伸側内側溝2jと上部室Aとを連通した伸側連通孔2pと、
前記伸側内側溝2jの外側に形成された内側シート面2mお
よび圧側外側溝2kの外側に形成された外側シート面2nに
当接して設けられた伸側ディスクバルブ9と、前記ピス
トン2の上端面にピストンロッド3を貫通して径方向に
形成されて圧側内側溝2bと圧側外側溝2cとを連通した圧
側バイパス路By1と、前記ピストン2の下端面にピスト
ンロッド3を貫通して径方向に形成されて伸側内側溝2j
と伸側外側溝2kとを連通した伸側バイパス路By2と、前
記ピストンロッド3内に軸方向に変位可能に設けられて
前記圧側バイパス路By1の流路断面積を変更可能な圧側
スプール14、および、前記ピストンロッド3内に軸方向
に変位可能に設けられて前記伸側バイパス路By2の流路
断面積を変更可能な伸側スプール15と、前記ピストンロ
ッド3内に内外2重の同軸状に設けられ、両スプール1
4,15とアクチュエータとをそれぞれ連結する伸側コント
ロールロッド18及び圧側コントロールロッド16とを設け
た。
(作 用) 本発明の減衰力可変型液圧緩衝器では、ピストンがス
トロークするのに伴ってシリンダ内の流体が一方の室か
ら他方の室に流通する。すなわち、伸行程の場合、上部
室内の流体は伸側連通孔から伸側内側溝に進入し、この
伸側内側溝から、高速域では内側シート面で伸側ディス
クバルブを開弁して、また、低速域では伸側ディスクバ
ルブを閉じたまま伸側バイパス路を通って、伸側外側溝
に進入し、外側シート面の位置で伸側ディスクバルブを
開弁して下部室に流入する。この場合、低速域では、伸
側スプールによる絞り部分で速度2乗特性の減衰力が生
じるとともに、これと直列に伸側ディスクバルブの外側
シート面の開弁部分で低剛性の速度2/3乗特性の減衰力
が生じる。したがって、線形特性の減衰力が得られる。
また、高速域では、伸側ディスクバルブの内側シート面
の位置における高剛性の速度2/3乗特性と、外側シート
面の位置における低剛性の速度2/3乗特性とが直列に得
られ、この場合も線形特性の減衰力が得られる。なお、
圧行程の場合も、圧側ディスクバルブおよび圧側バイパ
ス路により、同様の線形の減衰特性が得られる。
トロークするのに伴ってシリンダ内の流体が一方の室か
ら他方の室に流通する。すなわち、伸行程の場合、上部
室内の流体は伸側連通孔から伸側内側溝に進入し、この
伸側内側溝から、高速域では内側シート面で伸側ディス
クバルブを開弁して、また、低速域では伸側ディスクバ
ルブを閉じたまま伸側バイパス路を通って、伸側外側溝
に進入し、外側シート面の位置で伸側ディスクバルブを
開弁して下部室に流入する。この場合、低速域では、伸
側スプールによる絞り部分で速度2乗特性の減衰力が生
じるとともに、これと直列に伸側ディスクバルブの外側
シート面の開弁部分で低剛性の速度2/3乗特性の減衰力
が生じる。したがって、線形特性の減衰力が得られる。
また、高速域では、伸側ディスクバルブの内側シート面
の位置における高剛性の速度2/3乗特性と、外側シート
面の位置における低剛性の速度2/3乗特性とが直列に得
られ、この場合も線形特性の減衰力が得られる。なお、
圧行程の場合も、圧側ディスクバルブおよび圧側バイパ
ス路により、同様の線形の減衰特性が得られる。
また、ピストンのストローク時の流体の流通量は、両
バイパス路の途中に設けられた伸側スプールまたは圧側
スプールを変位させて絞り量を変えることで変化させる
ことができ、それにより減衰力レンジが変化する。
バイパス路の途中に設けられた伸側スプールまたは圧側
スプールを変位させて絞り量を変えることで変化させる
ことができ、それにより減衰力レンジが変化する。
また、この絞り開度は、連続的に変化するから、それ
により、減衰力レンジが連続的に無段階に変化するもの
で、従来のように、減衰力レンジを段階的に切り換える
ものと違って、任意の減衰力レンジに変更させることが
できる。
により、減衰力レンジが連続的に無段階に変化するもの
で、従来のように、減衰力レンジを段階的に切り換える
ものと違って、任意の減衰力レンジに変更させることが
できる。
また、伸側コントロールロッドを介してアクチュエー
タの駆動を伸側スプールに伝達することで、伸側行程時
に発生する減衰力の特性のみを変更させることができる
し、一方、圧側コントロールロッドを介してアクチュエ
ータの駆動を伸側スプールに伝達することで、圧側行程
時に発生する減衰力の特性のみを変更させることができ
る。
タの駆動を伸側スプールに伝達することで、伸側行程時
に発生する減衰力の特性のみを変更させることができる
し、一方、圧側コントロールロッドを介してアクチュエ
ータの駆動を伸側スプールに伝達することで、圧側行程
時に発生する減衰力の特性のみを変更させることができ
る。
また、両コントロールロッドを内外2重の同軸状に設
けているため、両コントロールロッドの設置スペースが
かさばらず、また、作動性も良好である。
けているため、両コントロールロッドの設置スペースが
かさばらず、また、作動性も良好である。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第4図は、本発明実施例の減衰力可変型液圧緩衝器を
示す全体構成図であって、図中1は円筒状のシリンダを
示している。このシリンダ1は、摺動自在に装填された
ピストン2によって、上部室Aと下部室Bとの2つの室
に画成され、画室A,Bには油等の流体が充填され、さら
に、シリンダ1の下部室B側にはフリーピストン20が摺
動自在に装填され、このプリーピストン20によって下部
室Bの下方にピストンロッド3の摺動体積分の流体を吸
収するガス室Cが画成されている。
示す全体構成図であって、図中1は円筒状のシリンダを
示している。このシリンダ1は、摺動自在に装填された
ピストン2によって、上部室Aと下部室Bとの2つの室
に画成され、画室A,Bには油等の流体が充填され、さら
に、シリンダ1の下部室B側にはフリーピストン20が摺
動自在に装填され、このプリーピストン20によって下部
室Bの下方にピストンロッド3の摺動体積分の流体を吸
収するガス室Cが画成されている。
尚、同図において、1aはシリンダ1の開口部とピスト
ンロッド3との間をシールするオイルシール、1bはロッ
ドガイド、1cはパッキングランド、1dは車軸に取り付け
るためのアイを示している。
ンロッド3との間をシールするオイルシール、1bはロッ
ドガイド、1cはパッキングランド、1dは車軸に取り付け
るためのアイを示している。
前記ピストン2は、スタッド5の先端小径部5aに取り
付けられ、該スタッド5の基端大径部5bはピストンロッ
ド3の先端にねじ結合されている。
付けられ、該スタッド5の基端大径部5bはピストンロッ
ド3の先端にねじ結合されている。
即ち、第1図の要部断面図に示すように、スタッド5
の先端小径部5aに対して、ワッシャ6,圧側ディスクバル
ブ8,ピストン2,伸側ディスクバルブ9,ワッシャ11,カラ
ー12を順次装着し、最後にナット13で締結して取り付け
られている。
の先端小径部5aに対して、ワッシャ6,圧側ディスクバル
ブ8,ピストン2,伸側ディスクバルブ9,ワッシャ11,カラ
ー12を順次装着し、最後にナット13で締結して取り付け
られている。
さらに詳述すると、前記ピストン2には、中央にスタ
ッド5の先端小径部5aを挿通するピストン貫通孔2aが穿
設され、この貫通孔2aとピストンロッド3との装着部の
断面形状がDカット状に形成されることによって、ピス
トン2がスタッド5に対して回り止めされた状態で取り
付けられている。
ッド5の先端小径部5aを挿通するピストン貫通孔2aが穿
設され、この貫通孔2aとピストンロッド3との装着部の
断面形状がDカット状に形成されることによって、ピス
トン2がスタッド5に対して回り止めされた状態で取り
付けられている。
また、ピストン2の上部室A側である上端面には、内
外二重に圧側内側溝2bと圧側外側溝2cが形成されてい
る。両溝2b,2cは、ピストン2の平面図である第2図に
示すように、ほぼ環状に形成され、その外周には、それ
ぞれ内側シート面2dと外側シート面2eが形成されてい
る。そして、第1図に示すように、前記圧側内側溝2b
は、ピストン2に上下方向に穿設された6つの圧側連通
孔2fにより下部室Bに連通され、さらに、この圧側内側
溝2bは、ピストン2の上端面に形成された圧側連通溝2
g,2hとピストン貫通孔2a及びスタッド5の先端小径部5a
に形成された圧側ポート5c,5cを介して圧側外側溝2cと
連通されている。
外二重に圧側内側溝2bと圧側外側溝2cが形成されてい
る。両溝2b,2cは、ピストン2の平面図である第2図に
示すように、ほぼ環状に形成され、その外周には、それ
ぞれ内側シート面2dと外側シート面2eが形成されてい
る。そして、第1図に示すように、前記圧側内側溝2b
は、ピストン2に上下方向に穿設された6つの圧側連通
孔2fにより下部室Bに連通され、さらに、この圧側内側
溝2bは、ピストン2の上端面に形成された圧側連通溝2
g,2hとピストン貫通孔2a及びスタッド5の先端小径部5a
に形成された圧側ポート5c,5cを介して圧側外側溝2cと
連通されている。
即ち、この圧側連通溝2g,2hとピストン貫通孔2a及び
圧側ポート5c,5cにより圧側バイパス路By1を構成し、ま
た、この圧側バイパス路By1と圧側連通孔2fとで、請求
の範囲の圧側連通路を構成している。
圧側ポート5c,5cにより圧側バイパス路By1を構成し、ま
た、この圧側バイパス路By1と圧側連通孔2fとで、請求
の範囲の圧側連通路を構成している。
尚、両シート面2d,2eには圧側ディスクバルブ8が当
接され、また、このディスクバルブ8は内側シート面2d
の位置での剛性が高く形成されている。
接され、また、このディスクバルブ8は内側シート面2d
の位置での剛性が高く形成されている。
一方、前記ピストン2の下部室B側の下端面も上端面
側と対称的な構成となっていて、即ち、下端面には、内
外二重に伸側内側溝2jと伸側外側溝2kが形成されてい
る。
側と対称的な構成となっていて、即ち、下端面には、内
外二重に伸側内側溝2jと伸側外側溝2kが形成されてい
る。
両溝2j,2kは、ほぼ環状に形成され、その外周には、
それぞれ内側シート面2mと外側シート面2nが形成されて
いる。
それぞれ内側シート面2mと外側シート面2nが形成されて
いる。
そして、第1図に示すように、前記伸側内側溝2jは、
ピストン2に上下方向に穿設された8つの伸側連通孔2p
により上部室Aに連通され、さらに、この伸側内側溝2j
は、ピストン2の下端面に形成された伸側連通溝2q,2r
とピストン貫通孔2a及びスタッド5の先端小径部5aに形
成された伸側ポート5d,5dを介して伸側外側溝2kと連通
されている。
ピストン2に上下方向に穿設された8つの伸側連通孔2p
により上部室Aに連通され、さらに、この伸側内側溝2j
は、ピストン2の下端面に形成された伸側連通溝2q,2r
とピストン貫通孔2a及びスタッド5の先端小径部5aに形
成された伸側ポート5d,5dを介して伸側外側溝2kと連通
されている。
即ち、この伸側連通溝2q,2rとピストン貫通孔2a及び
伸側ポート5d,5dにより伸側バイパス路By2を構成し、ま
た、この伸側バイパス路By2と伸側連通孔2pにより、請
求の範囲の伸側連通路を構成している。
伸側ポート5d,5dにより伸側バイパス路By2を構成し、ま
た、この伸側バイパス路By2と伸側連通孔2pにより、請
求の範囲の伸側連通路を構成している。
尚、両シート面2m,2nには前記伸側ディスクバルブ9
が当接され、また、内側シート面2mの位置に外周部が配
置され、この伸側ディスクバルブ9も、内側シート面2m
の位置の剛性が高く形成されている。
が当接され、また、内側シート面2mの位置に外周部が配
置され、この伸側ディスクバルブ9も、内側シート面2m
の位置の剛性が高く形成されている。
さらに、前記スタッド5の内部には、軸芯部を上下方
向に貫通する貫通穴5eが穿設され、また、ピストンロッ
ド3の軸心部にも、この貫通穴5eと同心状の貫通穴3aが
穿設されている。
向に貫通する貫通穴5eが穿設され、また、ピストンロッ
ド3の軸心部にも、この貫通穴5eと同心状の貫通穴3aが
穿設されている。
そして、この貫通穴3a及び貫通穴5e内には、円筒状の
圧側スプール14が回転可能に設けられ、その中途部が貫
通穴5eの内周面に対してねじ結合されている。つまり、
この圧側スプール14は、回転することにより貫通穴5e内
において軸方向へ摺動可能となっていて、その先端部と
圧側ポート5c,5cとの間に絞りを形成可能となってい
る。
圧側スプール14が回転可能に設けられ、その中途部が貫
通穴5eの内周面に対してねじ結合されている。つまり、
この圧側スプール14は、回転することにより貫通穴5e内
において軸方向へ摺動可能となっていて、その先端部と
圧側ポート5c,5cとの間に絞りを形成可能となってい
る。
そして、この絞りの開度変化に基づき、圧側バイパス
路By1の流路断面積を連続的に無段階に変化可能となっ
ている。
路By1の流路断面積を連続的に無段階に変化可能となっ
ている。
また、前記圧側スプール14の摺動のための回転は、貫
通穴3a内に設けられた圧側コントロールロッド16により
成されるもので、この圧側コントロールロッド16は、円
筒状をなし、第3図に示すように、ピストンロッド3の
上端部まで延在されると共に、その下端部には圧側ジョ
イント17が連結されている。そして、この圧側ジョイン
ト17は、その下端部と、圧側スプール14の上端部とが、
対向する凹部と凸部を互いに歯合することで、圧側スプ
ール14の軸方向摺動が可能な状態で圧側コントロールロ
ッド16の回転を圧側スプール14に伝達可能に設けられて
いる。
通穴3a内に設けられた圧側コントロールロッド16により
成されるもので、この圧側コントロールロッド16は、円
筒状をなし、第3図に示すように、ピストンロッド3の
上端部まで延在されると共に、その下端部には圧側ジョ
イント17が連結されている。そして、この圧側ジョイン
ト17は、その下端部と、圧側スプール14の上端部とが、
対向する凹部と凸部を互いに歯合することで、圧側スプ
ール14の軸方向摺動が可能な状態で圧側コントロールロ
ッド16の回転を圧側スプール14に伝達可能に設けられて
いる。
また、前記貫通穴5eの下端部には伸側スプール15が回
転可能に設けられ、その下端部が貫通穴5eの内周面に対
してねじ結合されていて、回転することにより貫通穴5e
内において軸方向へ摺動可能となっている。そして、こ
の伸側スプール15は、前記スタッド5の小径部5aに形成
された伸側ポート5d,5dの符合する位置の外周縁部に伸
側環状溝15aが形成されていて、その軸方向摺動により
伸側環状溝15aと伸側ポート5d,5dとの間に絞りを形成可
能となっている。
転可能に設けられ、その下端部が貫通穴5eの内周面に対
してねじ結合されていて、回転することにより貫通穴5e
内において軸方向へ摺動可能となっている。そして、こ
の伸側スプール15は、前記スタッド5の小径部5aに形成
された伸側ポート5d,5dの符合する位置の外周縁部に伸
側環状溝15aが形成されていて、その軸方向摺動により
伸側環状溝15aと伸側ポート5d,5dとの間に絞りを形成可
能となっている。
つまり、この絞りの開度変化に基づき、伸側バイパス
路By2の流路断面積を連続的に無段階に変化可能となっ
ている。
路By2の流路断面積を連続的に無段階に変化可能となっ
ている。
また、前記伸側スプール15の回転は、貫通穴3c内に設
けられた伸側コントロールロッド18により成されるもの
で、この伸側コントロールロッド18は、第3図に示すよ
うに、ピストンロッド3の上端部まで延在され、下端部
ではジョイント19を介して上下に2分割されている。
けられた伸側コントロールロッド18により成されるもの
で、この伸側コントロールロッド18は、第3図に示すよ
うに、ピストンロッド3の上端部まで延在され、下端部
ではジョイント19を介して上下に2分割されている。
尚、このジョイント19は、筒状に形成され、上端部が
上側ロッド18aに嵌着されると共に、下端部に下側ロッ
ド18bの上端部をスプライン結合することにより、下側
ロッド18bの軸方向摺動と上側ロッド18aからの回転伝達
が可能な状態に接続されている。
上側ロッド18aに嵌着されると共に、下端部に下側ロッ
ド18bの上端部をスプライン結合することにより、下側
ロッド18bの軸方向摺動と上側ロッド18aからの回転伝達
が可能な状態に接続されている。
一方、第3図に示すように、両コントロールロッド1
6,18の上端部には、両コントロールロッド16,18を回転
操作するための可変操作ダイヤル16a,18cが設けられて
いて、この可変ダイヤル16a,18cに対して、図外のモー
タアクチュエータから駆動力が入力されるようになって
いる。
6,18の上端部には、両コントロールロッド16,18を回転
操作するための可変操作ダイヤル16a,18cが設けられて
いて、この可変ダイヤル16a,18cに対して、図外のモー
タアクチュエータから駆動力が入力されるようになって
いる。
尚、前記貫通穴3aと圧側コントロールロッド16との
間、及び圧側ジョイント17の中空部と上側ロッド18aと
の間がそれぞれシールリング20a,20bでシールされてい
る。
間、及び圧側ジョイント17の中空部と上側ロッド18aと
の間がそれぞれシールリング20a,20bでシールされてい
る。
また、第1図において22,23,24はスラストブッシュ、
25はリバウンドストッパを示している。
25はリバウンドストッパを示している。
次に、実施例の作用について説明する。
(イ)伸行程時 ピストン2の伸行程時には、上部室Aの液圧上昇に伴
ない、上部室Aの流体が下部室Bに流通するが、この際
に液体が流れる経路は、以下のようになる。
ない、上部室Aの流体が下部室Bに流通するが、この際
に液体が流れる経路は、以下のようになる。
まず、上部室A内の流体は伸側連通孔2pを通り伸側内
側溝2jに流入する。そして、この伸側内側溝2jから伸側
外側溝2kに対し2系統の経路を介して液体が流入し、そ
こから、外側シート面2nの位置で伸側ディスクバルブ9
を開弁して下部室Bに流入する。
側溝2jに流入する。そして、この伸側内側溝2jから伸側
外側溝2kに対し2系統の経路を介して液体が流入し、そ
こから、外側シート面2nの位置で伸側ディスクバルブ9
を開弁して下部室Bに流入する。
この伸側内側溝2jから伸側外側溝2kへの経路のうちの
第1の経路は、伸側内側溝2jから伸側バイパス路By2を
経て伸側外側溝2kに至る経路であり、第2の経路は、伸
側内側溝2jから、伸側ディスクバルブ9の閉弁力に抗し
て内側シート面2mの位置で開弁して伸側外側溝2kに至る
経路である。
第1の経路は、伸側内側溝2jから伸側バイパス路By2を
経て伸側外側溝2kに至る経路であり、第2の経路は、伸
側内側溝2jから、伸側ディスクバルブ9の閉弁力に抗し
て内側シート面2mの位置で開弁して伸側外側溝2kに至る
経路である。
この2つの経路のいずれを通って流体が流通するか
は、ピストン速度や両ディスクバルブ9,10の剛性,受圧
面積等によって決定される。
は、ピストン速度や両ディスクバルブ9,10の剛性,受圧
面積等によって決定される。
即ち、ピストン2が低速で摺動する時は、単位時間当
たりの流体の流通量が少ないため、伸側バイパス路By2
を通って液体が流通する。
たりの流体の流通量が少ないため、伸側バイパス路By2
を通って液体が流通する。
従って、この低ピストン速度域では、伸側バイパス路
By2の途中に設けられた伸側スプール15による絞り(伸
側環状溝15aの部分)において速度2乗特性の減衰力が
生じると共に、それと直列に伸側ディスクバルブ9と外
側シート面2nとの間で速度2/3乗特性の減衰力が生じ
る。
By2の途中に設けられた伸側スプール15による絞り(伸
側環状溝15aの部分)において速度2乗特性の減衰力が
生じると共に、それと直列に伸側ディスクバルブ9と外
側シート面2nとの間で速度2/3乗特性の減衰力が生じ
る。
即ち、ピストン速度の上昇に対し減衰力の変化率が増
大する速度2乗特性の減衰力と、それとは対称的に、ピ
ストン速度の上昇に対して減衰力の変化率が減少する速
度2/3乗特性の減衰力が直列に得られるため、両減衰力
の変化率の変化を相殺して、ピストン速度に対して一次
比例の直線的な特性が得られる。
大する速度2乗特性の減衰力と、それとは対称的に、ピ
ストン速度の上昇に対して減衰力の変化率が減少する速
度2/3乗特性の減衰力が直列に得られるため、両減衰力
の変化率の変化を相殺して、ピストン速度に対して一次
比例の直線的な特性が得られる。
次に、ピストン2が中・高速で摺動する時は、単位時
間当たりの流体の流通量が多くなって、伸側バイパス路
By2の流通量が制限され、その結果、伸側ディスクバル
ブ9の閉弁力に抗して、内側シート面2mの位置で開弁し
て流通する。
間当たりの流体の流通量が多くなって、伸側バイパス路
By2の流通量が制限され、その結果、伸側ディスクバル
ブ9の閉弁力に抗して、内側シート面2mの位置で開弁し
て流通する。
従って、中・高ピストン速度域では内側シート面2m及
び外側シート面2nと伸側ディスクバルブ9との間で速度
2/3乗特性の減衰力が直列に生じる。
び外側シート面2nと伸側ディスクバルブ9との間で速度
2/3乗特性の減衰力が直列に生じる。
即ち、この速度2/3乗特性の場合、中・高速域ではピ
ストン速度の上昇に対して変化率が減少するが、この特
性を直列に得ることによってこの減衰力の変化率の減少
を抑制し、中・高ピストン速度域においても直線的な減
衰力が得られる。
ストン速度の上昇に対して変化率が減少するが、この特
性を直列に得ることによってこの減衰力の変化率の減少
を抑制し、中・高ピストン速度域においても直線的な減
衰力が得られる。
以上のように、本実施例では、低速〜高速の全ての速
度域において、ピストン速度に一次比例した直線的な減
衰力特性を得ることができるものである。
度域において、ピストン速度に一次比例した直線的な減
衰力特性を得ることができるものである。
また、実施例では可変操作ダイヤル16aの外部操作
で、伸側スプール15を軸方向へ摺動させて、伸側バイパ
ス路By2の途中に形成される絞りの開度を変えることに
より(伸側ポート5d,5dに符合する伸側環状溝15aの開口
量を変えることにより)、減衰力レンジを変更させるこ
とができる。
で、伸側スプール15を軸方向へ摺動させて、伸側バイパ
ス路By2の途中に形成される絞りの開度を変えることに
より(伸側ポート5d,5dに符合する伸側環状溝15aの開口
量を変えることにより)、減衰力レンジを変更させるこ
とができる。
即ち、絞りを最大とした場合、伸側バイパス路By2の
流量が最大となって、この伸側バイパス部By2における
減衰力特性が低レンジ特性となると共に、内側溝2jにお
いて開弁圧が生じるときのピストン速度が高まって、こ
のディスクバルブ9による減衰力特性も低レンジの特性
となるもので、つまり、第5図ので示す特性となる。
流量が最大となって、この伸側バイパス部By2における
減衰力特性が低レンジ特性となると共に、内側溝2jにお
いて開弁圧が生じるときのピストン速度が高まって、こ
のディスクバルブ9による減衰力特性も低レンジの特性
となるもので、つまり、第5図ので示す特性となる。
また、絞りの開度を最小とした場合には、伸側バイパ
ス路By2の流量が減って減衰力特性が高レンジとなると
共に、内側溝2jにおいて開弁圧が生じるときのピストン
速度が低くなって、このディスクバルブ9による減衰力
特性も高レンジの特性となるもので、つまり、第5図の
に示す特性となる。
ス路By2の流量が減って減衰力特性が高レンジとなると
共に、内側溝2jにおいて開弁圧が生じるときのピストン
速度が低くなって、このディスクバルブ9による減衰力
特性も高レンジの特性となるもので、つまり、第5図の
に示す特性となる。
さらに、伸側スプール15の摺動に基づき、絞り量を
との間の開度とすることにより、この〜の範囲内
で任意の減衰力レンジに、連続的に無段階に変更するこ
とができる。
との間の開度とすることにより、この〜の範囲内
で任意の減衰力レンジに、連続的に無段階に変更するこ
とができる。
(ロ)圧行程時 ピストン2の圧行程時には、上述の伸行程の場合とほ
ぼ対称的に作動となる。即ち、圧行程が成されて流体が
下部室Bから上部室Aに流通する際に、圧側内側溝2bと
圧側外側溝2cとの間で2系統の経路を介して流通する。
ぼ対称的に作動となる。即ち、圧行程が成されて流体が
下部室Bから上部室Aに流通する際に、圧側内側溝2bと
圧側外側溝2cとの間で2系統の経路を介して流通する。
即ち、圧側バイパス路By1を流通する経路と、内側シ
ート面2dを開弁して、このシート面2dと圧側ディスクバ
ルブ8との間を流通する経路との2つの経路である。
ート面2dを開弁して、このシート面2dと圧側ディスクバ
ルブ8との間を流通する経路との2つの経路である。
従って、伸行程と同様に、低ピストン速度域では、速
度2乗特性と速度2/3乗特性の減衰力を直列に発生さ
せ、中・高ピストン速度域では、速度2/3乗特性の減衰
力を直列に発生させることで、ピストン速度に一次比例
した直線的な減衰力特性を得ることができる。
度2乗特性と速度2/3乗特性の減衰力を直列に発生さ
せ、中・高ピストン速度域では、速度2/3乗特性の減衰
力を直列に発生させることで、ピストン速度に一次比例
した直線的な減衰力特性を得ることができる。
また、この圧行程の場合も、可変操作ダイヤル18cの
外部操作で、圧側スプール14を軸方向へ摺動させて、圧
側バイパス路By1の途中の絞りの開度を変えることによ
り、第5図に示す低レンジから、第5図に示す高レ
ンジまでの範囲内で、任意の減衰力レンジに連続的に無
段階に変更することができる。
外部操作で、圧側スプール14を軸方向へ摺動させて、圧
側バイパス路By1の途中の絞りの開度を変えることによ
り、第5図に示す低レンジから、第5図に示す高レ
ンジまでの範囲内で、任意の減衰力レンジに連続的に無
段階に変更することができる。
以上説明してきたように、本実施例の減衰力可変型液
圧緩衝器では、伸圧両行程において、1次の直線的な減
衰力特性を得ることができるという特徴を有している。
そして、このように、直線的な特性が得られることで、
ピストン速度によって特性が急変することがなく、自動
車のサスペンションに適用した場合には、乗り心地と操
縦安定性の両立を図ることができるという特徴が得られ
る。
圧緩衝器では、伸圧両行程において、1次の直線的な減
衰力特性を得ることができるという特徴を有している。
そして、このように、直線的な特性が得られることで、
ピストン速度によって特性が急変することがなく、自動
車のサスペンションに適用した場合には、乗り心地と操
縦安定性の両立を図ることができるという特徴が得られ
る。
そして、この特性は、スプール14,15による絞り開度
を変化させても同様であるから、全減衰力レンジにおい
て、この直線的な特性が得られる。
を変化させても同様であるから、全減衰力レンジにおい
て、この直線的な特性が得られる。
さらに、減衰力レンジの変更が、連続的に無段階に行
なえると共に、伸側と圧側とで任意に独立して減衰力レ
ンジの変更が行なえるので、色々な状況に応じて最適な
減衰力特性を任意に選定できるようになるという特徴が
得られる。例えば、伸側が高レンジ特性の状態で圧側は
低レンジ特性とすることができ、このような状態では、
伸側行程を制振させつつ、逆行程の振動入力を防止し
て、制振時における乗り心地を向上させることができる
ものである。
なえると共に、伸側と圧側とで任意に独立して減衰力レ
ンジの変更が行なえるので、色々な状況に応じて最適な
減衰力特性を任意に選定できるようになるという特徴が
得られる。例えば、伸側が高レンジ特性の状態で圧側は
低レンジ特性とすることができ、このような状態では、
伸側行程を制振させつつ、逆行程の振動入力を防止し
て、制振時における乗り心地を向上させることができる
ものである。
また、両コントロールロッド16,18を内外2重の同軸
状に設けたため、同軸でない場合と比較して、両ロッド
16,18を設けるスペースを小さくすることができ、か
つ、伸側と圧側の両スプール15,14を同軸に配して、作
動性をよくすることができる。
状に設けたため、同軸でない場合と比較して、両ロッド
16,18を設けるスペースを小さくすることができ、か
つ、伸側と圧側の両スプール15,14を同軸に配して、作
動性をよくすることができる。
また、上述のスプール14,15の絞り制御は、スプール1
4,15を軸方向に摺動させることで成されるものである
が、このような軸方向摺動による絞り制御構造は、例え
ば、オリフィス用の穴とその穴の開度を制御する部材と
を相対回転させるものに比べて、両者の相対位置をセッ
トするのが容易であると共に、その制御自体も回転角度
制御に比較してストローク制御である方が制御が容易で
あるもので、このことにより簡単な構造により精度の高
い絞り制御が行なえるという特徴を有している。
4,15を軸方向に摺動させることで成されるものである
が、このような軸方向摺動による絞り制御構造は、例え
ば、オリフィス用の穴とその穴の開度を制御する部材と
を相対回転させるものに比べて、両者の相対位置をセッ
トするのが容易であると共に、その制御自体も回転角度
制御に比較してストローク制御である方が制御が容易で
あるもので、このことにより簡単な構造により精度の高
い絞り制御が行なえるという特徴を有している。
以上本発明の実施例を図面により詳述してきたが、具
体的な構成は、この実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
体的な構成は、この実施例に限られるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっ
ても本発明に含まれる。
例えば、実施例では、両室間を連通する連通路とし
て、ディスクバルブが当接する内側シート面をバイパス
して内側溝と外側溝とを連通するバイパス路を形成し、
内側シート面を通る流体の流量を可変させる構造とした
が、連通路をディスクバルブと並列に形成するようにし
てもよいし、また、ディスクバルブは2重にシート面を
有していない構造としてもよいし、また、減衰力を発生
させる手段がこのスプールによる絞りのみである構造と
してもよい。
て、ディスクバルブが当接する内側シート面をバイパス
して内側溝と外側溝とを連通するバイパス路を形成し、
内側シート面を通る流体の流量を可変させる構造とした
が、連通路をディスクバルブと並列に形成するようにし
てもよいし、また、ディスクバルブは2重にシート面を
有していない構造としてもよいし、また、減衰力を発生
させる手段がこのスプールによる絞りのみである構造と
してもよい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の減衰力可変型液圧
緩衝器では、伸側及び圧側のバイパス路の流路断面積を
各々独立して変更可能とすると共に、伸側コントロール
ロッドと圧側コントロールロッドとを、ピストンロッド
内において内外2重の同軸状に設けたため、減衰力レン
ジを伸側と圧側とで独立して連続的に無段階に変更する
ことができ、色々の状況に応じて伸側と圧側の減衰力を
最適なレンジに変更することができるという効果が得ら
れると同時に、両コントロールロッドの設置スペースの
省スペース化及び作動の安定化を図ることができる。
緩衝器では、伸側及び圧側のバイパス路の流路断面積を
各々独立して変更可能とすると共に、伸側コントロール
ロッドと圧側コントロールロッドとを、ピストンロッド
内において内外2重の同軸状に設けたため、減衰力レン
ジを伸側と圧側とで独立して連続的に無段階に変更する
ことができ、色々の状況に応じて伸側と圧側の減衰力を
最適なレンジに変更することができるという効果が得ら
れると同時に、両コントロールロッドの設置スペースの
省スペース化及び作動の安定化を図ることができる。
また、このようにスプールの摺動により絞りを制御す
る場合、スプールのストローク量により直接的に正確な
制御を行うことができるもので、回転等の他の手段によ
り絞りを制御するのに比べて制御が容易であり、かつ、
フィードバックも簡単に成すことができ、従って、簡単
な構造で精度の高い制御が行なえるという効果が得られ
る。
る場合、スプールのストローク量により直接的に正確な
制御を行うことができるもので、回転等の他の手段によ
り絞りを制御するのに比べて制御が容易であり、かつ、
フィードバックも簡単に成すことができ、従って、簡単
な構造で精度の高い制御が行なえるという効果が得られ
る。
さらに、本発明では、ピストンの両端面に、それぞれ
内外2重に伸側内側溝・伸側外側溝および圧側内側溝・
圧側外側溝を形成し、それぞれ内側溝と外側溝とを連通
させる伸側バイパス路および圧側バイパス路を径方向に
ピストンロッドを貫通して形成したため、減衰力特性を
変更する構成の軸方向寸法を抑えてコンパクトな構造と
することができるとともに、伸側・圧側共に線形の減衰
力特性を得ることが可能となるという効果が得られる。
内外2重に伸側内側溝・伸側外側溝および圧側内側溝・
圧側外側溝を形成し、それぞれ内側溝と外側溝とを連通
させる伸側バイパス路および圧側バイパス路を径方向に
ピストンロッドを貫通して形成したため、減衰力特性を
変更する構成の軸方向寸法を抑えてコンパクトな構造と
することができるとともに、伸側・圧側共に線形の減衰
力特性を得ることが可能となるという効果が得られる。
第1図は本発明実施例の減衰力可変型液圧緩衝器の要部
を示す断面図、第2図は実施例のピストンの上面を示す
平面図、第3図はピストンロッドの上部を示す断面図、
第4図は実施例の減衰力可変型液圧緩衝器の全体構成を
示す断面図、第5図は実施例の伸・圧両行程時のピスト
ン速度に対する減衰力特性図である。 A……上部室 B……下部室 By1……圧側バイパス路(圧側連通路) By2……伸側バイパス路(伸側連通路) 1……シリンダ 2……ピストン 2f……圧側連通孔(圧側連通路) 2p……伸側連通孔(伸側連通路) 3……ピストンロッド 14……圧側スプール 15……伸側スプール 16……圧側コントロールロッド 18……伸側コントロールロッド
を示す断面図、第2図は実施例のピストンの上面を示す
平面図、第3図はピストンロッドの上部を示す断面図、
第4図は実施例の減衰力可変型液圧緩衝器の全体構成を
示す断面図、第5図は実施例の伸・圧両行程時のピスト
ン速度に対する減衰力特性図である。 A……上部室 B……下部室 By1……圧側バイパス路(圧側連通路) By2……伸側バイパス路(伸側連通路) 1……シリンダ 2……ピストン 2f……圧側連通孔(圧側連通路) 2p……伸側連通孔(伸側連通路) 3……ピストンロッド 14……圧側スプール 15……伸側スプール 16……圧側コントロールロッド 18……伸側コントロールロッド
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 9/00 - 9/58 B60G 17/08
Claims (1)
- 【請求項1】流体が充填されたシリンダ(1)内を上部
室(A)と下部室(B)とに画成してピストンロッド
(3)の先端部に設けられたピストン(2)と、 このピストン(2)の上部室側端面に内外2重に形成さ
れた圧側内側溝(2b)および圧側外側溝(2c)と、 前記圧側内側溝(2b)と下部室(B)とを連通した圧側
連通孔(2f)と、 前記圧側内側溝(2b)の外側に形成された内側シート面
(2d)および圧側外側溝(2c)の外側に形成された外側
シート面(2e)に当接して設けられた圧側ディスクバル
ブ(8)と、 前記ピストン(2)の下部室側端面に内外2重に形成さ
れた伸側内側溝(2j)および圧側外側溝(2k)と、 前記伸側内側溝(2j)と上部室(A)とを連通した伸側
連通孔(2p)と、 前記伸側内側溝(2j)の外側に形成された内側シート面
(2m)および圧側外側溝(2k)の外側に形成された外側
シート面(2n)に当接して設けられた伸側ディスクバル
ブ(9)と、 前記ピストン(2)の上端面にピストンロッド(3)を
貫通して径方向に形成されて圧側内側溝(2b)と圧側外
側溝(2c)とを連通した圧側バイパス路(By1)と、 前記ピストン(2)の下端面にピストンロッド(3)を
貫通して径方向に形成されて伸側内側溝(2j)と伸側外
側溝(2k)とを連通した伸側バイパス路(By2)と、 前記ピストンロッド(3)内に軸方向に変位可能に設け
られて前記圧側バイパス路(By1)の流路断面積を変更
可能な圧側スプール(14)、および、前記ピストンロッ
ド(3)内に軸方向に変位可能に設けられて前記伸側バ
イパス路(By2)の流路断面積を変更可能な伸側スプー
ル(15)と、 前記ピストンロッド(3)内に内外2重の同軸状に設け
られ、両スプール(14),(15)とアクチュエータとを
それぞれ連結する伸側コントロールロッド(18)及び圧
側コントロールロッド(16)と、 を備えていることを特徴とする減衰力可変型液圧緩衝
器。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22263189A JP2918250B2 (ja) | 1989-08-29 | 1989-08-29 | 減衰力可変型液圧緩衝器 |
US07/536,771 US5133434A (en) | 1989-06-15 | 1990-06-12 | Variable damping force shock absorber with feature of independent adjustment of damping characteristics for bounding a rebounding strokes |
GB9013477A GB2234038B (en) | 1989-06-15 | 1990-06-15 | Variable damping force shock absorber with independent adjustment of damping characteristics for bounding and rebounding strokes |
DE19904019221 DE4019221C2 (de) | 1989-06-15 | 1990-06-15 | Stoßdämpfer mit variabler Dämpfungskraft |
GB9314077A GB2266573B (en) | 1989-06-15 | 1993-07-07 | Variable damping force shock absorber with independent adjustment of damping characteristics for bounding and rebounding strokes |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22263189A JP2918250B2 (ja) | 1989-08-29 | 1989-08-29 | 減衰力可変型液圧緩衝器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0384237A JPH0384237A (ja) | 1991-04-09 |
JP2918250B2 true JP2918250B2 (ja) | 1999-07-12 |
Family
ID=16785480
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22263189A Expired - Lifetime JP2918250B2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-08-29 | 減衰力可変型液圧緩衝器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2918250B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2587627Y2 (ja) * | 1990-05-28 | 1998-12-24 | 株式会社ユニシアジェックス | 減衰力制御装置 |
JP2526018Y2 (ja) * | 1990-11-16 | 1997-02-12 | 株式会社ユニシアジェックス | 減衰力制御装置 |
JPH04201710A (ja) * | 1990-11-30 | 1992-07-22 | Atsugi Unisia Corp | サスペンション装置 |
JP2538791Y2 (ja) * | 1990-11-30 | 1997-06-18 | 株式会社ユニシアジェックス | 減衰力制御装置 |
-
1989
- 1989-08-29 JP JP22263189A patent/JP2918250B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0384237A (ja) | 1991-04-09 |
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