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JP2996258B2 - 電磁サスペンション装置 - Google Patents

電磁サスペンション装置

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Publication number
JP2996258B2
JP2996258B2 JP3031199A JP3119991A JP2996258B2 JP 2996258 B2 JP2996258 B2 JP 2996258B2 JP 3031199 A JP3031199 A JP 3031199A JP 3119991 A JP3119991 A JP 3119991A JP 2996258 B2 JP2996258 B2 JP 2996258B2
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JP
Japan
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magnetic field
magnetic
permanent magnet
coil
vehicle body
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JP3031199A
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JPH0532110A (ja
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史之 山岡
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁サスペンション装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁サスペンション装置として
は、例えば、特開平2−37016号公報に記載された
ものが知られている。
【0003】この従来装置は、車体と車輪との間に、シ
リンダ状に形成されて車輪側に固定された外筒と、この
外筒内を摺動可能に設けられて車体側に取り付けられた
ロッドとを有したサスペンションユニットが設けられ、
前記外筒内でロッドの外周には円筒状の永久磁石が固定
され、かつ、該永久磁石と対向する外筒の内周側にコイ
ルが固定されると共に、永久磁石の外周と外筒の内周と
の間に形成される環状隙間に強い半径方向磁界を形成す
るために、前記外筒とロッドで磁路を構成させた構造と
なっていた。
【0004】そして、コイルへの通電の向き及び電流を
制御することで、サスペンションユニットのコイルの軸
方向制御力(電磁力)を発生させ、例えば、車高を一定
に保つような制御を行なう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の電磁サスペンション装置は、半径方向の磁界
を形成すべく円筒状の永久磁石が用いられているため、
以下に述べるような問題があった。即ち、円筒状の永久
磁石を、その内周面側がS極で外周側がN極となるよう
に半径方向放射状に磁化させる場合は、図6に示すよう
に、円筒状磁性材料51の外周側にS極の磁極を配置さ
せ、かつ、円筒状磁性材料51の上下両端側にはN極の
磁極を軸方向に対向状に配置させることにより、円筒状
磁性材料51の内周方向から外周方向に向かう半径方向
放射状の磁界Bを形成し、これにより、円筒状磁性材料
51が半径方向放射状に磁化される。ところが、以上の
ように、磁界Bの磁束方向が周方向では非平行になるこ
とから、円筒状磁性材料51の内周側と外周側とで磁束
密度に差が生じ、このため、磁化の効率が悪くなって強
力な磁化は困難であり、従って、電磁サスペンション装
置として強い制御力(電磁力)を発生させることができ
ない。
【0006】本発明は、上述の従来の問題点に着目して
成されたもので、強い制御力(電磁力)を発生させるこ
とができる電磁サスペンション装置を提供することを目
的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明では、環状の永久
磁石として、周方向に複数に分割した状態で平行磁界に
より磁化したものを用いることにより、上記目的を達成
するようにした。
【0008】即ち、本発明は、車体と車輪との間に介在
されたサスペンションユニットが、相対移動可能に形成
された車体側部材と車輪側部材とで形成され、前記車体
側・車輪側両部材の一方の部材に、車体側・車輪側両部
材の相対移動方向と交差する半径方向の磁界を形成する
環状の永久磁石が設けられ、車体側・車輪側両部材の他
方の部材が、前記半径方向の磁界中に相対移動可能に挿
入されると共に、この挿入部に、前記相対移動方向及び
磁界方向と交差する向きにコイルが巻かれ、前記環状の
永久磁石が、周方向に複数に分割された状態で平行磁界
により磁化されたものであることを特徴とする手段とし
た。
【0009】
【作 用】本発明の電磁サスペンション装置では、コイ
ルに通電すると、車体側・車輪側両部材の相対移動方向
(サスペンションユニットのストローク方向)及び磁界
方向と交差する向きに通電されて、前記磁界の向きと通
電方向との両方に交差する方向、即ち、サスペンション
ユニットのストローク方向に駆動力(電磁力)が生じ
る。
【0010】従って、この駆動力により、サスペンショ
ンユニットは伸長したり短縮したりする。よって、前記
駆動力をサスペンションユニットに対する入力に抗する
ように作用させて、外部入力によるサスペンションユニ
ットのストロークを抑制させることができる。
【0011】また、半径方向の磁界を形成する環状の永
久磁石は、予め周方向に複数に分割した状態で、個別的
に平行磁界中で磁化されるので、内外周方向の磁束密度
が均一化された状態での効率的な磁化が行なわれる。従
って、強い半径方向磁界による強い制御力(電磁力)が
発生する。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面により詳述す
る。
【0013】図1は、本発明実施例の電磁サスペンショ
ン装置の構成を示す全体図である。この図において、S
はサスペンションユニットを示している。このサスペン
ションユニットSは、車体側に連結される車体側部材1
と、車輪側に連結される車輪側部材2とを有している。
【0014】前記車体側部材1は、図示のように天蓋プ
レート1f及び該天蓋プレート1fの中心筒部1pの外
周とプレート外周部にその上端部を螺合一体化された内
筒1aと外筒1bとで、両者間に円筒状の間隙部1cを
有した内外二重の有蓋円筒構造に形成されている。
【0015】そして、前記内筒1aと外筒1bの下側略
半分が強磁性体よりなる磁性内筒部12及び磁性外筒部
11で形成され、それ以外の部材は非磁性体で形成され
ている。尚、前記磁性外筒部11は、上下両端部に向か
うにつれてその肉厚が小さくなるようにその外周側がテ
ーパ状に形成されており、また、前記磁性内筒部12
は、上下両端部に向かうにつれてその肉厚が小さくなる
ようにその内周側がテーパ状に形成されている。
【0016】前記磁性外筒部11の内周面には、中央部
に所定の間隔Hを保持して上部外側永久磁石1jと下部
外側永久磁石1kを設けると共に、磁性内筒部12の内
周面には、中央部に所定の間隔Hを保持して上部内側永
久磁石1mと下部内側永久磁石1nを設けることによっ
て、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石1m、及
び、下部外側永久磁石1kと下部内側永久磁石1nとの
間に前記間隙部1cの間隔を狭めた上部磁界形成部1g
及び下部磁界形成部1hが形成されている。
【0017】前記各永久磁石1j,1k,1m,1n
は、図2及び図3に示すように、それぞれが接着された
磁性内筒部12及び磁性外筒部11と共に縦割り状に周
方向に4つのピースに分割され、磁界方向が前記周状の
間隙部1cを挟んだ半径方向となるように、両永久磁石
1j,1k,1m,1nの極性方向が設定されている。
そして、前記各永久磁石1j,1k,1m,1nの磁化
は、前記各ピース毎に行なわれるもので、具体的には、
図4及び図5に示すように、4つに分割された各ピース
に対し、その内外周方向に向けて平行磁界B0 を形成さ
せることによって磁化が行なわれる。即ち、この実施例
では、各永久磁石1j,1k,1m,1nの磁化作業が
磁性内筒部12及び磁性外筒部11と一体化された状態
で行なわれる。
【0018】以上のようにして磁化作業を終えた各ピー
スは、図2及び図3に示すようにそれぞれ環状に組み合
わせた状態で車体側部材1への組み付けが成される。即
ち、磁性外筒部11側は、その上端部を外筒1bの下端
内周側に装着すると共に、各ピースをビス14で外筒1
bにそれぞれ固定し、また、その下端部はその外周に断
面L型の環状連結部材15を装着すると共に、各ピース
をこの環状固定部材15にビス16でそれぞれ固定する
ことによって、外筒1bに対する組み付けが行なわれ
る。
【0019】一方、磁性内筒部12側は、その上下両端
部内周側に、それぞれ断面L型の環状連結部材17,1
8を装着すると共に、各ピースをこの各環状連結部材1
7,18に上下方向からビス19,20でそれぞれ固定
することにより環状に組み付けられている。そして、内
筒1aに対しては、上側環状連結部材17の内周を内筒
1aの先端に形成された小径ねじ部1dに螺合させるこ
とによって、内筒1aに対する組み付けが行なわれてい
る。尚、下側環状連結部材18の内周には、ガイド部材
21が螺合されている。
【0020】また、前記上部磁界形成部1gと下部磁界
形成部1hでは、その磁界方向が互いに逆向きとなるよ
うに、上部外側永久磁石1jと上部内側永久磁石1mは
内周側がそれぞれN極で、下部外側永久磁石1kと下部
内側永久磁石1nは内周側がそれぞれS極になるように
設定されている。即ち、前記内筒1a及び外筒1bの下
側略半分が強磁性体より成る磁性外筒部11及び磁性内
筒部12で形成されているため、前記各永久磁石1j,
1k,1m,1nにより、図中一点鎖線で示す磁路Aが
形成され、この上下両磁界形成部1g,1hにあって
は、半径方向で、かつ、互いに逆方向の磁界B1 ,B2
が形成されている。
【0021】尚、前記天蓋プレート1fの上面中心部に
は車体側への取付用ボルト部材1eが突出形成されてい
る。
【0022】一方、前記車輪側部材2は、下端部に底部
を有した有底円筒状に形成され、下端には、車輪側への
取付用のボルト2aが立設されている。そして、この車
輪側部材2は、開口端部から間隙部1c内に挿入され、
その外周には車体側部材1に対して微少な隙間を有して
コイル3が巻き付けられている。
【0023】このコイル3は、両部材1,2の相対移動
方向に沿って複数のコイル31 〜3nに分割され、各コ
イル31 〜3n は、1つのボビン3kに巻き付けられて
いる。そして、各コイル31 〜3n 単体の長さが、前記
上部外側永久磁石1j(上部内側永久磁石1m)と下部
外側永久磁石1k(下部内側永久磁石1n)との間に形
成された間隔Hより短く形成されている。
【0024】また、前記車輪側部材2の上端部内周側
と、車体側部材1であるガイド部材21の外周側には、
車体側・車輪側両部材1,2相互間の摺動を案内するベ
アリング4a,4bが設けられている。
【0025】また、各コイル31 〜3n 相互間位置のボ
ビン3kには、ストロークセンサ7としてのホール素子
(図示せず)が取り付けられている。このホール素子
は、コイル3と共に間隙部1c内を相対移動することに
よって、磁界B1 ,B2 の磁束に感応してその出力電圧
を変化させるもので、この出力電圧を検出することによ
り、磁界形成部1g,1hに対する各コイル31 〜3n
の位置、即ちサスペンションユニットSのストローク位
置を検出するようになっている。
【0026】前記コイル3は、制御回路6に接続されて
いる。即ち、この制御回路6は、各コイル31 〜3n
端子間に通電したり、短絡させたりすることが可能に形
成され、さらに、この通電時及び短絡時に、これらコイ
ル3に対して可変抵抗を接続するように構成されてい
る。
【0027】ちなみに、コイル3を短絡させた場合に
は、サスペンションユニットSがストロークすると、両
磁界形成部1g,1hの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
コイル3が移動することで、コイル3に相対速度に比例
した誘導電流が生じ、この誘導電流が可変抵抗により電
力消費することで、移動エネルギーが減少するもので、
即ち、減衰力が得られる。
【0028】一方、コイル3を通電駆動させた場合、両
磁界形成部1g,1hの磁界B1 ,B2 を横切る向きに
通電が成されることで、通電の向き強さに応じて、サス
ペンションユニットSの伸方向に駆動力が作用したり圧
方向に駆動力が作用したりする。
【0029】また、前記制御回路6には、前記各ストロ
ークセンサ7からの入力信号に基づき、サスペンション
ユニットSのストローク位置に応じて各コイル31 〜3
n に対する通電を個別的にON−OFFさせると共にそ
の通電方向を切換制御する通電切換手段6aを備えてい
る。
【0030】即ち、この通電切換手段6aは、各磁界B
1 ,B2 内にあるコイルにだけ通電するような制御が行
なわれると共に、両磁界B1 ,B2 の方向が互いに逆方
向になることから、両磁界形成部1g,1hにおける駆
動力の作用方向を一致させるために、各コイル31 〜3
n のうち、上部磁界形成部1gの磁界B1 中にあるコイ
ルと下部磁界形成部1hの磁界B2 中にあるコイルとの
通電方向が互いに逆方向になるように各コイル31 〜3
n への通電がなされると共に、サスペンションユニット
Sのストローク位置に応じて各コイル31 〜3n への通
電方向の切り換え制御がなされるものである。
【0031】また、前記制御回路6は、前記ストローク
センサ7,加速度センサ8及び荷重センサ9からの入力
に基づき制御を行うようになっている。
【0032】前記加速度センサ8は、車体に取り付けら
れて車体の上下方向加速度を検出するもので、上下方向
の車体速度を求めるために設けられている。
【0033】前記荷重センサ9は、サスペンションユニ
ットSの車体側部材1の取付部分に設けられて、サスペ
ンションユニットSからの入力荷重を検出するもので、
車体側と車輪側との相対速度を求めるために設けられて
いる。
【0034】そして、制御回路6の演算部では、ストロ
ークセンサ7からの入力に基づき、車両姿勢を一定に保
つ制御を行うと共に、加速度センサ8及び荷重センサ9
からの入力信号に基づき減衰力制御を行う構成となって
いる。
【0035】次に、実施例の作用について説明する。
【0036】上述した構成の電磁サスペンション装置
は、サスペンションユニットSを自動車の4輪のそれぞ
れと車体の間に設け、また、制御回路6及び各センサ
7,8,9も、1つのサスペンションユニットS毎に設
けて使用するものである。
【0037】(イ)減衰力制御時 車両の走行状況に応じ、サスペンションユニットSにお
いて減衰力を発生させる場合には、各コイル31 〜3n
を短絡させる。そうすると、車体側部材1と車輪側部材
2との相対速度に応じて、即ち、上下両磁界形成部1
g,1hを通過するコイル3の速度に正比例して、減衰
力(制御力)が生じる。このように、減衰力制御を行う
場合には、コイル3に通電することはなく、即ち、全く
電力消費することなく減衰力(制御力)を得ることがで
きる。
【0038】(ロ)姿勢制御時 姿勢制御を行う際には、各センサ7〜9からの入力に基
づいて得られる車両状況に応じてコイル3に通電し、サ
スペンションユニットSの軸方向上向きや下向きに駆動
力(制御力)を発生させて、姿勢制御を行う。この場
合、通電の向き及び電力により、駆動力(制御力)の向
き及び強さが変化する。このような、駆動力(制御力)
を、例えば、車高変化を打ち消す向きに発生させること
で、車高を一定させることができる。また、駆動力(制
御力)を、サスペンションユニットSを介して車体へ伝
達される路面入力を打ち消す向きに発生させることで、
車体への路面入力をキャンセルして一定した車体姿勢が
得られる。
【0039】以上説明したように、本発明実施例装置で
は、半径方向の磁界B1 ,B2 を形成する環状の永久磁
石1j,1k,1m,1nを、予め周方向に4つに分割
し、これ等を個別的に平行磁界B0 中で磁化させるよう
にしたことで、内外周方向の磁束密度が均一化された状
態での効率的な磁化が行なわれ、従って、強い半径方向
磁界B1 ,B2による強い制御力(電磁力)を発生させ
ることができるという特徴を有している。
【0040】また、永久磁石を磁化処理後に磁性材料に
組み付けるた際には永久磁石が減磁され、この減磁作用
は永久磁石と磁性材料のボリューム差が大きくなるほど
大きくなるが、本発明実施例装置では、分割された各永
久磁石1j,1k,1m,1nを分割された各磁性内筒
部12及び磁性外筒部11に接着させた状態で磁化させ
るようにしたことで磁化処理後の減磁を少なくでき、従
って、永久磁石1j,1k,1m,1nの半径方向厚さ
を薄くすることができ、低コストで高い磁束密度の磁界
を形成することができるという特徴を有している。
【0041】また、本発明実施例装置では、磁性外筒部
11及び磁性内筒部12を、上下方向に向かうにつれて
磁気抵抗が小さくなるようにその肉厚が次第に小さくな
る形状とすることにより、磁路Aの長短による磁気抵抗
の変動を減少させ、これにより、磁界形成部1g,1h
に形成される磁界B1 ,B2 の磁束密度が不均一化する
度合いを少なくすることできるようになる。
【0042】また、本発明実施例装置では、サスペンシ
ョンユニットSのストローク位置を検出するためのスト
ロークセンサ7として、ホール素子等の磁束センサを用
いることで、サスペンションの基本長を長くすることな
しにサスペンションユニットSのストローク位置を検出
することができ、これにより、車載する上でスペースの
自由度が高くなるという特徴を有している。
【0043】また、減衰力制御や姿勢制御を行うにあた
り、本発明実施例装置では、間隙部1cを形成して対向
する磁性外筒部11及び磁性円筒部12と、両者の対向
面に相対移動方向に分離されると共に間隙部1cを挟ん
で互いに逆方向の磁界B1 ,B2 を形成すべく互いに対
向する2組の磁石(上部外側永久磁石1j,下部外側永
久磁石1,上部内側永久磁石1m,下部内側永久磁石1
n)とで、2つの磁界B1 ,B2 を巡る磁路Aを形成
し、かつ、複数に分割された各コイル31 〜3nへの通
電方向を、一方の磁界B1 と交差するコイルと他方の磁
界B2 と交差するコイルとで互いに逆方向になるように
切り換える通電切換手段を備えた構成としたため、サス
ペンションユニットSのストロークを大きくする場合で
も磁路Aを長くする必要性がなく、従って、ストローク
の大小に拘らず一定の十分な制御力を得ることができる
という特徴を有している。
【0044】また、実施例では、複数に分割された各コ
イル31 〜3n の内、制御力(駆動力)を発生するため
に必要なコイル部分だけに通電するように制御すること
で、消費電力を節約することができるという特徴を有し
ている。
【0045】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
てきたが、本発明の具体的な構成はこれらの実施例に限
られるものではない。
【0046】例えば、実施例では、車体側部材に形成さ
れた二重構造部間に半径方向磁界を形成した例を示した
が、従来装置におけるように、互いに相対移動する外筒
とロッド間に半径方向磁界を形成させるようにしてもよ
い。また、実施例では、上下2組の磁界形成部間で磁路
を形成するようにする場合を示したが、1組の磁界形成
部と磁性部材で磁路を形成するようにすることもでき
る。また、実施例では、半径方向磁界を形成させるた
め、内側及び外側の両方向に永久磁石を設けたが、永久
磁石は内側または外側のいずれか一方のみであってもよ
い。尚、ストローク位置によって各コイルの巻き数を相
違させることにより、ストローク位置によってその制御
力を任意に変化させることができる。
【0047】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の電磁
サスペンション装置では、半径方向の磁界を形成する環
状の永久磁石として、周方向に複数に分割されたものを
用い、かつ、磁化を行う際に平行磁界により磁化したも
のを用いた手段としたために、永久磁石の内外周方向の
磁束密度が均一化された状態での効率的な磁化が行なわ
れ、従って、強い半径方向磁界による強い制御力(電磁
力)を発生させることができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例の電磁サスペンション装置を示す
全体図である。
【図2】実施例装置の要部である内側永久磁石及び磁性
内筒部の分割状態を示す斜視図である。
【図3】実施例装置の要部である外側永久磁石及び磁性
外筒部の分割状態を示す斜視図である。
【図4】実施例装置における外側永久磁石の磁化方法を
示す説明図である。
【図5】実施例装置における内側永久磁石の磁化方法を
示す説明図である。
【図6】従来装置における永久磁石の磁化方法を示す説
明図である。
【符号の説明】
S サスペンションユニット B0 平行磁界 B1 磁界 B2 磁界 1 車体側部材 1j 上部外側永久磁石 1k 下部外側永久磁石 1m 上部内側永久磁石 1n 下部内側永久磁石 2 車輪側部材 3 コイル

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体と車輪との間に介在されたサスペン
    ションユニットが、相対移動可能に形成された車体側部
    材と車輪側部材とで形成され、 前記車体側・車輪側両部材の一方の部材に、車体側・車
    輪側両部材の相対移動方向と交差する半径方向の磁界を
    形成する環状の永久磁石が設けられ、 車体側・車輪側両部材の他方の部材が、前記半径方向の
    磁界中に相対移動可能に挿入されると共に、この挿入部
    に、前記相対移動方向及び磁界方向と交差する向きにコ
    イルが巻かれ、 前記環状の永久磁石が、周方向に複数に分割された状態
    で平行磁界により磁化されたものであることを特徴とす
    る電磁サスペンション装置。
JP3031199A 1991-02-27 1991-02-27 電磁サスペンション装置 Expired - Lifetime JP2996258B2 (ja)

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