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JP2987111B2 - 半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

半導体装置及びその製造方法

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JP2987111B2
JP2987111B2 JP23051296A JP23051296A JP2987111B2 JP 2987111 B2 JP2987111 B2 JP 2987111B2 JP 23051296 A JP23051296 A JP 23051296A JP 23051296 A JP23051296 A JP 23051296A JP 2987111 B2 JP2987111 B2 JP 2987111B2
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semiconductor
sapphire substrate
semiconductor device
conductivity type
cladding layer
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康一 新田
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Toshiba Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はサファイア基板を
用いた半導体装置、特にサファイア基板を用いた発光ダ
イオード素子や集積回路等の半導体装置及びその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、GaN、Inx Ga1-x N、Ga
x Al1-x Nといった、窒化ガリウム(GaN)系 III
−V族化合物半導体が、青色LEDや青色レーザーダイ
オード(LD)の材料として、注目されている。このG
aN系化合物半導体を使うことによって、ある程度の発
光強度の青色素子を得ることが可能となってきた。これ
らのGaN系化合物半導体を使った青色発光素子は基板
としてサファイア基板を用いており、例えば、特開平4
−321280号公報その他に幾つかの提案がされてい
る。図6に、このような従来のLEDの基本構造の一例
を示す。すなわち、青色発光素子2は、サファイヤ基板
100の上にバッファ層201を介して積層されたn型
GaN半導体層202、p型GaN半導体層203から
なっている。これらn型GaN半導体層202、p型G
aN半導体層203間のpn接合領域に、キャリアを注
入することによって発光を行うことができる。
【0003】このような青色発光素子を製造するには、
所定のサファイヤ基板100を用意し、このサファイア
基板100をMO−CVD法等の反応室(成長室)内に
セットし、サファイア基板100の上にGaNの半導体
の各層201,202,203を積層していく。その
後、その積層基板を反応室から取り出して、適当な大き
さに切り分けて個々のチップに分離する。最後に、その
チップをワイヤーフレームに接続し、必要な配線やモー
ルディング等を行って製品にする。
【0004】一方、近年の半導体集積回路、特にキガビ
ット時代に突入を開始したダイナミックランダムアクセ
スメモリ(DRAM)技術における高集積化には著しい
ものがある。しかし、集積度の進展にともない、DRA
Mのメモリセル面積は益々減少する傾向にあり、自然界
に存在するアルファ線により引き起こされる記憶内容の
消失、すなわち、いわゆるソフトエラーを防ぐためのセ
ル容量の確保が難しくなっている。そこで、図7に示す
ようなサファイア基板上の単結晶シリコン膜上に半導体
素子を作ることが行われている。シリコンの結晶格子間
隔をサファイアの格子間隔と整合することが可能であ
り、良質なシリコン膜が得られるからである。図7に示
すいわゆるSOS(Silicon−On−Sapph
ire)素子は、微細化が容易でかつ高速動作が可能で
あり、高性能素子として有望である。つまり、SOS素
子は、サファイア基板の上に形成された単結晶Si層を
活性領域として作成されている構造のため、この活性領
域中のトランジスタ等の素子が完全に分離され、さらに
は集積回路等を作成した場合に、基板との結合容量が少
なく、CMOSにおけるラッチアップの抑制も可能であ
る等の利点が期待されているからである。また同時にS
OS素子はアルファ線により発生する電子・正孔対を、
サファイア基板上の薄い単結晶シリコン膜内に制限する
ことができるためDRAMセル等におけるソフトエラー
耐性は飛躍的に向上する。図7はSOS構造のDRAM
セルを示す図で、サファイア基板100の上にエピタキ
シャル成長したシリコン膜303中に形成されたn+
ース領域306の上部にはコンタクト電極408を介し
てデータ線(ビット線)409が形成さされている。
又、n+ ドレイン領域306の上部にはコンタクト電極
410を介して蓄積電極405、容量絶縁膜406、対
向電極407が形成されている。又、n+ ソース領域3
06とn+ ドレイン領域306との間のチャンネル領域
とシリコン膜303の上部にはゲート酸化膜304を介
してポリシリコン等のゲート電極305が形成され、こ
のゲート電極305は同時にDRAMのワード線として
機能する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来のサフ
ァイア基板を用いたLEDやSOS−DRAM等の半導
体装置では、サファイヤ基板の硬度はかなり大きいた
め、半導体層が積層された状態でのカットは非常に困難
であった。通常、ダイアモンドカッターで切り分ける
が、それでもサファイヤ基板は予め非常に薄く、例えば
厚くとも250μm以下、場合によっては100μm程
度まで、研磨しておく必要があった。しかし、このよう
な薄さまで研磨することは機械的強度等の点で非常に困
難であり、発光素子の発光層やDRAMのスイッチング
トランジスタのチャンネル領域となる成長層に歪を与え
る心配がある。さらに硬度の高い基板を薄く研磨するこ
とは、かなりの処理時間を必要とするという現実的な問
題があった。従って、生産コストがかさむことになり、
量産を行う場合の1つの障害となっていた。
【0006】上記問題点に鑑み、本発明は、製作の容易
なサファイア基板を用いた半導体装置及びその製造方法
を提供することを目的とする。
【0007】本発明の他の目的は、歩留まりのよいLE
D等の発光素子あるいはSOS−DRAMなどの集積回
路及びその製造方法を提供することである。
【0008】本発明の更に他の目的は、量産に適した発
光素子やSOS集積回路等の半導体装置及びその製造方
法を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するめた
めに、本発明はサファイア基板上に形成されたLEDや
SOS−DRAM等の半導体装置であって、このサファ
イア基板の表面粗さを所定の平坦度、すなわちプローブ
(Probe)法で測定した場合において30nm以下
の凹凸となる平坦度に相当するまで仕上げてあることを
特徴とする。プローブ法とは、たとえば直径0.6〜1
μmφのタングステン針(プローブ)を触針として、試
料の表面の凹凸を測定する方法をいう。
【0010】すなわち本発明の半導体装置は図1および
図5に例示するようにサファイア基板100の上に形成
された第1導電型の半導体単結晶層101,102,1
03,あるいは303と、この半導体単結晶層の上部に
形成された第2導電型の半導体領域105,106,又
はこの半導体単結晶層の内部に形成された第2導電型の
半導体領域306とから少なとも構成される半導体装置
であって、サファイア基板100の表面粗さが、上記平
坦度であることを特徴とする。
【0011】より具体的に説明するために、図1に示す
青色発光ダイオードを例に説明すれば、以下のようであ
る。すなわち、本発明の一例としての青色発光ダイオー
ドは、第1導電型を持つ窒化ガリウム(GaN)系半導
体から成る第1のクラッド層と、実質的に真性なGaN
系半導体から成る活性層と、第1導電型とは反対の第2
導電型のGaN系半導体から成る第2のクラッド層が、
サファイヤ基板上に積層されたダブルヘテロ構造(DH
構造)のLEDで、前記サファイヤ基板の表面粗さは、
プローブ法で30nm以下となっていることを特徴とす
る。第1導電型とはたとえばn型を言い、第2導電型と
はn型とは反対のp型を言うが、n型とp型を逆にして
もよい。
【0012】又、本発明による半導体装置の製造方法を
発光ダイオードを例に説明すれば、第1導電型の窒化ガ
リウム系半導体から成るバッファ層と、第1導電型の窒
化ガリウム系半導体から成る第1のクラッド層と、実質
的に真正な窒化ガリウム系半導体から成る活性層と、第
1導電型とは反対の第2導電型の窒化ガリウム系半導体
から成る第2のクラッド層を、この順番でサファイア基
板上に連続的に積層し、前記サファイア基板を、表面が
滑らかになるように所定の厚さに至るまで研磨すること
を特徴とする。具体的にはその透過率が60%以上にな
るまで研磨し、その後複数のチップに切り分けて製造さ
れる。この研磨は260μm〜400μm程度の厚さで
終了すればよく、あまり薄くする必要はない。
【0013】以上のような構成により、本発明の半導体
装置は、サファイア基板が厚くても、容易に切り分ける
ことができる。その為、サファイア基板の研磨は、非常
に簡略化される。また活性層やチャネル領域に歪が加わ
ることもない。
【0014】従って、製品としての半導体装置の歩留ま
りは大幅に向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態
に係る窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体青色発光
ダイオードの断面図である。本発明のGaN系化合物半
導体青色発光ダイオード1は、サファイヤ基板100の
上に、GaN系半導体から成るバッファ層101、n型
のGaN系半導体からなるn型コンタクト層102が形
成され、その上に、n型のGaN系半導体から成る第1
のクラッド層103、GaN系半導体から成る活性層1
04、p型のGaN系半導体から成る第2のクラッド層
105、p型のGaN系半導体から成るp型コンタクト
層106及びn型半導体コンタクト層102に接続した
n型電極108と第2のクラッド層105に接続したp
側電極107が形成されている。n側電極108はp型
コンタクト層106,第2のクラッド層(p型クラッド
層)105,活性層104,第2のクラッド層(n型ク
ラッド層)103をエッチングして形成した溝部の底部
に形成されている。
【0016】本発明では、GaN系半導体として、In
x Alx Ga1-x-y N化合物半導体を用いた。これは、
その組成x,yを調整することで、広範囲の青色発光を
実現することができる。以下に具体的な組成の例を記載
する。ここで、組成x,yは、0≦x≦1、0≦y≦1
と、x+y=1を満たしている。GaN系半導体から成
るバッファ層101は、n型のGaN系半導体からなる
n型コンタクト層102と、サファイヤ基板100との
格子間の不整合を緩和するものである。InxAly
1-x-y Nの各パラメータの値は、例えば、0≦x≦
1、0≦y≦1,好ましくは、0≦x≦0.5、0≦y
≦0.5に選ばれる。n型半導体コンタクト層102
は、n側電極108へのコンタクト面を設けるためのも
のである。Inx Aly Ga1-x-y Nの各パラメータの
値は、n型コンタクト層102の場合、例えば、0≦x
≦1、0≦y≦1好ましくは、0≦x≦0.3、0≦y
≦0.3に選ばれる。やはり、n型とするために、シリ
コン(Si)やセレン(Se)といった不純物が添加さ
れているが、その不純物密度は、6×1018cm-3であ
る。n型クラッド層(第1のクラッド層)103は、発
光領域を形成するpin接合のn側を構成する。n型ク
ラッド層103のInx Aly Ga1-x-y Nの各パラメ
ータの値は、発光させたい波長によって適宜調整される
が、例えば、0≦x≦1、0≦y≦1好ましくは、0≦
x≦0.3、0.1≦y≦1に選ばれる。又、やはり、
n型とするために、SiやSeといった不純物が添加さ
れているが、その不純物密度は、3×1018cm-3であ
る。
【0017】GaN系半導体から成る活性層104は、
発光領域の中心となる領域を形成する実質的に真性な半
導体の層である。活性層104のInx Aly Ga
1-x-y Nの各パラメータの値は、発光させたい波長によ
って適宜調整されるが、例えば、0≦x≦1、0≦y≦
1好ましくは、0≦x≦0.5、0≦y≦0.6に選ば
れる。p型のGaN系半導体から成る第2のクラッド層
(p型クラッド層)105は、発光領域を形成するpi
n接合のp側を構成する。p型クラッド層105のIn
x Aly Ga1-x-y Nの各パラメータの値は、n型クラ
ッド層103及び活性層104との関係で、発光させた
い波長によって適宜調整されるが、例えば、0≦x≦
0、0≦y≦1好ましくは、0≦x≦0.3、0.1≦
y≦1.0に選ばれる。又、p型とするために、マグネ
シューム(Mg)、ベリリューム(Be)、亜鉛(Z
n)といった不純物が添加されている。不純物密度は、
3×1018cm-3である。p型のGaN系半導体から成
るp型コンタクト層106は、電極107へのコンタク
ト面を設けるためのものである。p型コンタクト層10
6のInx Aly Ga1-x-y Nの各パラメータの値は、
例えば、0≦x≦1、0≦y≦1好ましくは、0≦x≦
0.3、0≦y≦0.3に選ばれる。又、p型とするた
めに、やはりMg、Be、Znといった不純物が添加さ
れている。不純物密度は、6×1018cm-3である。
【0018】p側電極107は、GaN系半導体から成
る活性層104の発光にたいして透明な電極である。具
体的には、ITO(インジューム・ティン・オキサイ
ド)のような金属と酸素の化合物から形成されるが、A
l、Ni等の金属を十分薄く形成してもよい。n側電極
108は、もう一方の電極であるが、特に透明である必
要はない。例えばTi,Au,Ni等の金属で形成して
もよい。
【0019】以上の設定では、Inx Aly Ga1-x-y
Nの各組成x,yの値は、n型クラッド層103及びp
型クラッド層105のバンドギャップが、活性層104
のバンドギャップよりも大きくなるよう決められてい
る。このようにすることによって、GaN系半導体から
成る活性層104へ注入されるキャリアの量を多くし、
発光強度を更に向上させることができる。
【0020】次に青色LEDの製造方法を2(a)〜
(d)および図3を用いて説明する。
【0021】(a)まず所定の厚みのサファイア基板1
00上にMOCVD法等を用いて図2(a)に示すよう
にn−Inx Aly Ga1-x-y Nバッファ層101、n
−Inx Aly Ga1-x-y Nコンタクト層102、n−
Inx Aly Ga1-x-y Nクラッド層103,ノンドー
プInx Aly Ga1-x-y N活性層104,p−Inx
Aly Ga1-x-y Nクラッド層105,p−Inx Al
y Ga1-x-y Nコンタクト層106を連続的に積層す
る。常圧MO−CVD法で成長する場合は反応ガスとし
て、例えば、Ga(CH3 3 、In(CH3 3 ,A
l(CH3 3 及びNH3 を用い、水素や窒素からなる
キャリアガスとともに導入すればよい。成長圧力は、常
圧MOCVD法では当然ながら1気圧(約100kP
a)である。減圧MOCVD法で成長しても良いことは
勿論である。このようにして、バッファ層101〜コン
タクト層106までのGaN系半導体連続成長を行う。
その際、反応ガスの各々の成分比率を切り替えて、各層
の組成比を調節すればよい。又、不純物を添加するため
には、適宜SiH4 やCP2 Mg 等を導入すればよい。
【0022】(b)次に、その上部にバッファ層101
〜コンタクト層106が連続的に堆積したサファイア基
板100をCVD炉から取り出し、U溝エッチングの準
備をする。すなわち、p−Inx Aly Ga1-x-y Nコ
ンタクト層106の上部にスパッタリング法又はCVD
法を用いてエッチングマスクとして用いる酸化膜(Si
2 膜)を形成する。そして所定のフォトリソグラフィ
技術により酸化膜の上にフォトレジストのパターンを形
成し、酸化膜を選択的にエッチングする。
【0023】(c)酸化膜エッチングに用いたフォトレ
ジストを残留し、フォトレジストおよびSiO2 膜から
なるエッチング用マスクを用いてp型コンタクト層10
6、p型クラッド層105、ノンドープ活性層104、
n型クラッド層103をエッチングし、図2(b)に示
すようなU溝118を形成し、U溝118の底部にn型
コンタクト層102を露出させる。n型コンタクト層1
02の一部をさらにエッチングしてもよい。
【0024】(d)エッチング用マスク材を除去後、基
板を洗浄し、所定のスライトエッチング等を行ない、I
TO膜等の透明電極材料からなるp型電極107をp型
コンタクト層106の上に形成する。p側電極107は
いわゆるリフトオフ法を用いてITO膜等を図2(b)
に示すようにパターニングする。ITO膜はスパッタリ
ング又はCVD法等で堆積すればよい。
【0025】(e)次に基板を洗浄し、スパッタリング
法又は真空蒸着法によりTi,Al,Ni等のn側電極
108用の金属材料を全面に堆積する。そしてフォトリ
ソグラフィ法、あるいはリフトオフ法を用いてU溝11
8の底部に図2(b)に示すようにp側電極108のパ
ターンニングを行う。リフトオフ法の場合は、金属薄膜
の堆積前にフォトレジストパターンを形成することはも
ちろんである。
【0026】(f)次に積層体101〜106の表面を
保護してワックス14を用いサファイア基板100を図
2(c),(d)に示すように所定の研磨治具13に取
り付け、サファイア基板100の表面が所定の滑らかさ
に達するまで研磨する。なお、サファイア基板の研磨に
ついては、後述する。
【0027】(g)このようにして、青色発光素子の基
本構造が完成した後、ダイヤモンドカッターで適当な大
きさに切り分けて多数のチップを得る。そしてこれらの
チップを所定のステムにマウントし、ワイヤボンディン
グ後モールディングすれば本発明の青色LEDが完成す
る。
【0028】以下においてサファイア基板100の研磨
について説明する。本発明ではサファイア基板100の
研磨をその厚みが260μm以上、例えば280μmか
ら400μm程度までで研磨を終える。従来技術におい
てはこのままでは、ダイアモンドカッターを使ってもう
まくカットできないことは当業者の周知のことである
が、本発明者は試行錯誤の末、本発明の所定の表面処理
を行うことによって、このような厚いサファイア基板1
00であっても、楽にカットを行うことができる条件を
求めたのである。すなわち、表面を光学的に非常に滑ら
かにすることによって、厚いサファイア基板であっても
カットが容易となるのである。
【0029】その方法を図2(c),(d)および図3
を参照して説明する。先ず、図3に示すようにガラス基
板11に布12を敷き、その上に水を流し研磨剤を置
く。研磨剤の粒子粗さは2000番から4000番程度
である。一方、図2(c),(d)に示すようにGaN
系半導体の積層体の形成された面を上にしてサファイア
基板100を、回転可能なホルダ13に固定する。そし
て、ホルダ13上のサファイア基板100の下面を回転
させながら研磨剤に押し当てて研磨を行う。
【0030】このような研磨を、表面粗さが、プローブ
(Probe)法で測定した場合に30nm以下好まし
くは10nm以下相当になるまで行う。プローブ法は触
針(探針)を用いた表面の凹凸測定手段のことで、たと
えば商品名「アルフアステップ」,又は「タリステッ
プ」等の装置を用いればよい。実際にはプローブ法を使
わなくても、この表面の滑らかさは、基板の透過率で判
断することができる。すなわち、表面の滑らかさと、光
の透過率には一定の関係があることを本発明者は見い出
したので、この事実を用いる。具体的には、基板の研磨
後の透過率が60%より小さい場合は表面粗さが大きす
ぎ、チップの切り分けがうまくいかず、歩留まりが低下
することを用いる。すなわち研磨後の透過率が60%以
上となるように研磨すればよい。図4に、基板の透過率
と、チップの歩留まりとの関係を示す。図4から分かる
ように、本発明において、チップ化工程の歩留まりを良
くするには、透過率60%以上、好ましくは70%以上
になるまで研磨を行うことが好ましいことがわかる。図
4に示す事実は、サファイア基板表面の微細なクラック
等を除去し、表面を十分になめらかにしておけば、サフ
ァイア基板が厚くてもダイヤモンドカッターによるカッ
ティングが高い歩留まりを得ることができることを示す
ものである。
【0031】以上説明したように、本発明によるGaN
系化合物半導体青色発光素子は、研磨は短時間でよいの
で製造工程が非常に簡略となる。特にサファイア基板を
薄くすることなく、一定の厚さを保ったまま、光学的に
滑らかにすればサファイア基板を所定の、チップに切り
分けることが容易となり、量産にも適している。従っ
て、本発明の製造方法によれば製品としてのGaN系青
色発光素子の歩留まりは大幅に向上する。
【0032】以上の説明では青色発光ダイオードついて
説明したが、本発明はサファイア基板を用いる半導体装
置ならば適用可能であり、赤色、黄色、赤外の発光ダイ
オードや半導体レーザーでもよい。またサファイア基板
を用いたpinフォトダイオード等の光検出器にも適用
可能である。
【0033】図5は本発明の第2の実施の形態に係るS
OS−DRAMの概略断面図である。すなわち、本発明
は第1の実施の形態に示した発光素子に限らず、図5に
示すようなDRAM等のSOS集積回路に用いてもよ
い。図5に示す本発明のSOS−DRAMは厚さ260
μm〜400μmのサファイア基板の上にエピタキシャ
ル成長した厚さ0.5〜3μmのシリコン薄膜303中
にスイッチングトランジスタを構成するn+ ソース領域
306、n+ ドレイン領域306が形成されている。こ
のn+ ソース領域306の上部にはコンタクト電極(プ
ラグ)408を介してデータ線(ビット線)409が形
成されている。また、n+ ドレイン領域306の上部に
はコンタクト電極410を介して蓄積電極405、絶縁
膜406、対向電極(プレート電極)407が形成され
ている。又、n+ ソース領域306とn+ ドレイン領域
306との間がスイッチングトランジスタのチャンネル
領域となるシリコン膜303である。このチャンネル領
域303の上部にはゲート酸化膜304を介してポリシ
リコン等のスイッチングトランジスタのゲート電極30
5が形成されている。ゲート電極305は同時にDRA
Mのワード線として機能する。サファイア基板として
(1012)面を選べば、このサファイア基板100の
上に良好な結晶性を有したシリコン(100)面が成長
する。図5に示すSOS−DRAMはサファイア基板1
00の表面粗さをプローブ法で測定して30nm以下の
凹凸に相当するように滑らかにしてあるので、その後の
ダイヤモンドカッターによるチップの切り出しの歩留り
が極めて高い。したがって図5に示すSOS−DRAM
はラッチアップ耐性に強く、浮遊容量も小さく、高速、
低消費電力動作が可能である。チップの切り出しの歩留
りが高いので量産に適している。またサファイア基板を
薄くしたことによるチャネル領域303に対する歪もな
く、低いリーク電流であり、保持特性にもすぐれてい
る。
【0034】
【発明の効果】従って、本発明による半導体装置ではサ
ファイア基板の研磨工程が短時間でよいので製造工程が
非常に簡略化され、生産コストが低減する。
【0035】又、特にサファイア基板を薄くする必要が
ないので、機械的にも安定で、ストレス、ストレイン等
の影響も心配する必要がない。このため、組み立て工程
の歩留りが高くサファイア基板から、容易に切り分ける
ことができ。従って、製品として高い発光効率や低いリ
ーク電流といった高性能が保証されると同時にその製造
歩留まりは大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係る窒化ガリウム
(GaN)系化合物半導体青色発光ダイオード(LE
D)の半導体チップの層構造を示す断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る青色LEDの
製造方法を示す説明図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態に係る青色LLED
の研磨方法を説明する図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る青色LEDの
歩留まりと、サファイア基板の透過率の関係を示す図で
ある。
【図5】本発明の第2の実施の形態に係るSOS−DR
AMの断面図である。
【図6】従来の青色LEDの半導体チップの層構造を示
す断面図である。
【図7】従来のSOS−DRAMの断面図である。
【符号の説明】
1,2 窒化ガリウム(GaN)系化合物半導体青色発
光ダイオードの半導体チップ 11 ガラス基板 12 布 13 研磨治具 14 ワックス 100 サファイア基板 101 GaN系n型半導体バッファ層 102 GaN系n型半導体コンタクト層 103 GaN系n型半導体層 104 GaN系n型半導体活性層 105 GaN系p型半導体層 106 GaN系p型半導体コンタクト層 107,108,204,205 電極 303 チャンネル領域 304 ゲート酸化膜 305 ワード線 306 n+ ソース/ドレイン領域 405 蓄積電極 406 絶縁膜 407 対向電極(プレート電極) 408 コンタクト電極(プラグ) 409 データ線(ビット線)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/108 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 33/00 H01L 21/304

Claims (16)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 サファイア基板と、該サファイア基板の
    上部に形成された第1導電型の半導体単結晶層と、該第
    1導電型の半導体単結晶層の上部又は内部に設けられた
    第2導電型の半導体領域とを少なくとも具備し、 該サファイア基板の表面粗さは、プローブ法で10nm
    以下の凹凸に相当する表面粗さを有していることを特徴
    とする半導体装置。
  2. 【請求項2】 前記第2導電型の半導体領域は複数個あ
    ることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第2導電型の半導体領域はMOSト
    ランジスタのソース領域およびドレイン領域であり、該
    ソース領域とドレイン領域の間の前記第1の半導体単結
    晶層が該MOSトランジスタのチャネル領域であること
    を特徴とする請求項2記載の半導体装置。
  4. 【請求項4】 サファイア基板の厚みは260μm〜4
    00μmであることを特徴とする請求項1記載の半導体
    装置。
  5. 【請求項5】 サファイア基板と、該サファイア基板の
    上部に形成された第1導電型の化合物半導体から成る第
    1のクラッド層と、該クラッド層の上部に形成された実
    質的に真性な化合物半導体から成る活性層と、該活性層
    の上部に形成された該第1導電型とは反対の第2導電型
    の化合物半導体から成る第2のクラッド層とを少なくと
    も具備し、 該サファイア基板の表面粗さはプローブ法で10nm以
    下の凹凸に相当する表面粗さである特徴とする半導体装
    置。
  6. 【請求項6】 前記サファイア基板の厚みは260μm
    以上である特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  7. 【請求項7】 前記サファイア基板と前記第1導電型ク
    ラッド層の間にさらに第1導電型の化合物半導体から成
    るバッファ層を具備することを特徴とする請求項5記載
    の半導体装置。
  8. 【請求項8】 前記サファイア基板の透過率は60%以
    上であることを特徴とする請求項5記載の半導体装置。
  9. 【請求項9】 前記第1のクラッド層,活性層、第2の
    クラッド層を構成する各化合物半導体は III−V族化合
    物半導体であることを特徴とする請求項5記載の半導体
    装置。
  10. 【請求項10】 III−V族化合物半導体は窒化ガリウ
    ム系化合物半導体であることを特徴とする請求項9記載
    の半導体装置。
  11. 【請求項11】 前記窒化ガリウム系化合物半導体はI
    x Aly Ga1-x- y Nであることを特徴とする請求項
    10記載の半導体装置。
  12. 【請求項12】 前記Inx Aly Ga1-x-y Nの各組
    成x,yの値は、前記第1のクラッド層については、0
    ≦X≦0.3、0.1≦y≦1、前記活性層について
    は、0≦x≦0.6、0≦y≦0.5、前記第2のクラ
    ッド層については、0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.
    0であることを特徴とする請求項11記載の半導体装
    置。
  13. 【請求項13】 次の各工程を少なくとも含むことを特
    徴とする半導体装置の製造方法。 (イ)第1導電型の窒化ガリウム系半導体から成るバッ
    ファ層と、第1導電型の窒化ガリウム系半導体から成る
    第1のクラッド層と、実質的に真性な窒化ガリウム系半
    導体からなる活性層と、第1導電型とは反対の第2導電
    型の窒化ガリウム系半導体から成る第2のクラッド層
    を、サファイア基板上に積層する工程 (ロ)該サファイア基板を、その透過率60%以上にな
    るまで研磨する工程 (ハ)該サファイア基板を切断し複数のチップに切り分
    ける工程
  14. 【請求項14】 前記研磨はサファイア基板の研磨後の
    厚みが、260μm以上となるように研磨することを特
    徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
  15. 【請求項15】 前記研磨はサファイア基板の表面粗さ
    は、プローブ法での測定において10nm以下相当とな
    る表面粗さまで研磨することを特徴とする請求項13記
    載の半導体装置の製造方法。
  16. 【請求項16】 前記窒化ガリウム系半導体はInx
    y Ga1-x-y Nであり、各組成x,yの値は、前記バ
    ッファ層については、0≦X≦0.5、0.5≦y≦
    1、前記第1のクラッド層については、0≦x≦0.
    3、0.1≦y≦1、前記活性層については、0≦x≦
    0.6、0≦y≦0.5、前記第2のクラッド層につい
    ては、0≦x≦0.3、0.1≦y≦1.0であること
    を特徴とする請求項13記載の半導体装置の製造方法。
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