JP2986652B2 - アミノアルコール誘導体及びその用途 - Google Patents
アミノアルコール誘導体及びその用途Info
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- JP2986652B2 JP2986652B2 JP5157041A JP15704193A JP2986652B2 JP 2986652 B2 JP2986652 B2 JP 2986652B2 JP 5157041 A JP5157041 A JP 5157041A JP 15704193 A JP15704193 A JP 15704193A JP 2986652 B2 JP2986652 B2 JP 2986652B2
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- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、けい性麻ひを主症状と
する疾患、運動器疾患に伴う有痛性筋けい縮等の疾患の
治療や、神経因性膀胱や不安定膀胱等による頻尿症状の
改善にも有効であるアミノアルコール誘導体及びその生
理学的に許容される塩に関する。また、本発明はこれら
の化合物の少なくとも1種を有効成分とする上記の疾患
のための治療剤に関する。
する疾患、運動器疾患に伴う有痛性筋けい縮等の疾患の
治療や、神経因性膀胱や不安定膀胱等による頻尿症状の
改善にも有効であるアミノアルコール誘導体及びその生
理学的に許容される塩に関する。また、本発明はこれら
の化合物の少なくとも1種を有効成分とする上記の疾患
のための治療剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、筋弛緩作用を有する薬物としては
塩酸トルペリゾン、塩酸エペリゾン、チザニジン等が知
られている。しかしながら、本発明の一般式(I)で表
わされるアミノアルコール誘導体自体について、更に該
誘導体が筋弛緩作用を有することについては知られてい
ない。
塩酸トルペリゾン、塩酸エペリゾン、チザニジン等が知
られている。しかしながら、本発明の一般式(I)で表
わされるアミノアルコール誘導体自体について、更に該
誘導体が筋弛緩作用を有することについては知られてい
ない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、塩酸トルペリゾ
ン、塩酸エペリゾンやチザニジンが、けい性麻ひを主症
状とする疾患の治療に広く用いられている。しかしこれ
らは作用の強さが十分でなく、また持続性も短く、中枢
抑制作用がある等の問題点がある。本発明の目的は一般
式(I)で表わされるアミノアルコール誘導体又はその
生理学的に許容される塩を用いることで、筋弛緩作用が
強く、持続性が永く、副作用の低い有用な筋弛緩剤を提
供することにある。本発明の他の目的は、一般式(I)
で表わされるアミノアルコール誘導体又はその生理学的
に許容される塩を用いた頻尿治療剤を提供することにあ
る。
ン、塩酸エペリゾンやチザニジンが、けい性麻ひを主症
状とする疾患の治療に広く用いられている。しかしこれ
らは作用の強さが十分でなく、また持続性も短く、中枢
抑制作用がある等の問題点がある。本発明の目的は一般
式(I)で表わされるアミノアルコール誘導体又はその
生理学的に許容される塩を用いることで、筋弛緩作用が
強く、持続性が永く、副作用の低い有用な筋弛緩剤を提
供することにある。本発明の他の目的は、一般式(I)
で表わされるアミノアルコール誘導体又はその生理学的
に許容される塩を用いた頻尿治療剤を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる筋弛緩剤
及び頻尿治療剤の有効成分として使用されるアミノアル
コール誘導体は下記一般式(I)で表わされる化合物で
ある。また、本発明のアミノアルコール誘導体は下記一
般式(I)で表わされる化合物のうち、R 1 が炭素数1
〜4のアルキル基である化合物である。
及び頻尿治療剤の有効成分として使用されるアミノアル
コール誘導体は下記一般式(I)で表わされる化合物で
ある。また、本発明のアミノアルコール誘導体は下記一
般式(I)で表わされる化合物のうち、R 1 が炭素数1
〜4のアルキル基である化合物である。
【0005】
【化2】 (式中、R1は水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル
基を、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数が1〜4の
アルキル基を示すか又は窒素原子と共に脂環式5員環ま
たは6員環を形成する。) 上記一般式(I)で表わされる本発明のアミノアルコー
ル誘導体及びその生理学的に許容される塩は、優れた筋
弛緩作用と排尿抑制作用を示しまた副作用も低く、筋弛
緩剤及び頻尿治療薬の有効成分として極めて有用であ
る。
基を、R2及びR3はそれぞれ独立して炭素数が1〜4の
アルキル基を示すか又は窒素原子と共に脂環式5員環ま
たは6員環を形成する。) 上記一般式(I)で表わされる本発明のアミノアルコー
ル誘導体及びその生理学的に許容される塩は、優れた筋
弛緩作用と排尿抑制作用を示しまた副作用も低く、筋弛
緩剤及び頻尿治療薬の有効成分として極めて有用であ
る。
【0006】前記一般式(I)で表されるアミノアルコ
ール誘導体は分子中に2個の不整炭素を有するので4種
の光学異性体が存在するが、これらの異性体は何れも本
発明に含まれるものである。
ール誘導体は分子中に2個の不整炭素を有するので4種
の光学異性体が存在するが、これらの異性体は何れも本
発明に含まれるものである。
【0007】本発明のアミノアルコール誘導体の生理学
的に許容される塩(酸付加塩)を構成できる酸として
は、生理学的に許容されるものであれば特に制限はな
く、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等からの無機酸塩、又
は酢酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール
酸、酒石酸、メタンスルホン酸、乳酸等から形成される
有機酸塩類などを挙げることができる。該酸付加塩の形
成は、アミノアルコール誘導体と所望の酸とを、水、ア
ルコール等の有機溶媒またはこれらの混合物の中で反応
させることにより行うことができる。
的に許容される塩(酸付加塩)を構成できる酸として
は、生理学的に許容されるものであれば特に制限はな
く、例えば、塩酸、硫酸、リン酸等からの無機酸塩、又
は酢酸、クエン酸、コハク酸、マレイン酸、フマール
酸、酒石酸、メタンスルホン酸、乳酸等から形成される
有機酸塩類などを挙げることができる。該酸付加塩の形
成は、アミノアルコール誘導体と所望の酸とを、水、ア
ルコール等の有機溶媒またはこれらの混合物の中で反応
させることにより行うことができる。
【0008】本発明のアミノアルコール誘導体は一般的
には以下に示す反応工程(a)及び(b)を有する方法
により製造することができる。
には以下に示す反応工程(a)及び(b)を有する方法
により製造することができる。
【0009】
【化3】
【0010】
【化4】 なお、(a)の反応工程は、例えば特開平3−1573
75公報及び特開平4−2109745公報に記載の方
法を利用して行うことができる。また、(b)の反応
は、アルコールを溶媒として反応温度0〜100℃で実
施することができる。望ましいアルコールとしてはメタ
ノールまたはエタノールを挙げることができ、望ましい
反応温度は10〜40℃の範囲の温度である。
75公報及び特開平4−2109745公報に記載の方
法を利用して行うことができる。また、(b)の反応
は、アルコールを溶媒として反応温度0〜100℃で実
施することができる。望ましいアルコールとしてはメタ
ノールまたはエタノールを挙げることができ、望ましい
反応温度は10〜40℃の範囲の温度である。
【0011】本発明のアミノアルコール誘導体及びその
生理学的に許容される塩の少なくとも1種を有効成分と
して、筋弛緩剤及び頻尿治療薬を形成することができ、
患者への投与量は、治療すべき症状及び投与方法により
異なるが、通常成人に1日5〜1000mg、好ましく
は50〜300mgである。
生理学的に許容される塩の少なくとも1種を有効成分と
して、筋弛緩剤及び頻尿治療薬を形成することができ、
患者への投与量は、治療すべき症状及び投与方法により
異なるが、通常成人に1日5〜1000mg、好ましく
は50〜300mgである。
【0012】投与形態は、カプセル剤、錠剤、細顆粒
剤、シロップ剤、散剤等の経口投与剤にするか、あるい
は注射剤、座剤、塗薬等にして非経口的に投与すること
ができる。
剤、シロップ剤、散剤等の経口投与剤にするか、あるい
は注射剤、座剤、塗薬等にして非経口的に投与すること
ができる。
【0013】製剤用添加剤としては、賦形剤(ラクトー
ス、コーンスターチ、シュガー、ソルビット、リン酸カ
ルシウム等)、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラ
チン、ソルビット、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシ
プロピルセルロース等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネ
シウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ
等)、崩壊剤(ポテトスターチ、カルボキシルメチルセ
ルロース等)、湿潤剤(ラウリル酸ナトリウム)等を剤
形に従って適宜使用することができる。
ス、コーンスターチ、シュガー、ソルビット、リン酸カ
ルシウム等)、結合剤(シロップ、アラビアゴム、ゼラ
チン、ソルビット、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシ
プロピルセルロース等)、滑沢剤(ステアリン酸マグネ
シウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ
等)、崩壊剤(ポテトスターチ、カルボキシルメチルセ
ルロース等)、湿潤剤(ラウリル酸ナトリウム)等を剤
形に従って適宜使用することができる。
【0014】
【発明の効果】本発明のアミノアルコール誘導体及びそ
の生理学的に許容される塩は、優れた筋弛緩作用、脊髄
反射抑制作用、抗ケイレン作用等を有しており、腰背痛
症、椎間板ヘルニア、頸肩腕症候群等の疾患による筋緊
張状態及び脳血管障害、ケイ性脊髄麻ヒ、脳性麻ヒ等の
疾患によるケイ性麻ヒの治療剤の有効成分としてきわめ
て有用である。
の生理学的に許容される塩は、優れた筋弛緩作用、脊髄
反射抑制作用、抗ケイレン作用等を有しており、腰背痛
症、椎間板ヘルニア、頸肩腕症候群等の疾患による筋緊
張状態及び脳血管障害、ケイ性脊髄麻ヒ、脳性麻ヒ等の
疾患によるケイ性麻ヒの治療剤の有効成分としてきわめ
て有用である。
【0015】更に、本発明のアミノアルコール誘導体及
びその生理学的に許容される塩は排尿反射抑制作用を有
しており、頻尿治療剤の有効成分として有用である。
びその生理学的に許容される塩は排尿反射抑制作用を有
しており、頻尿治療剤の有効成分として有用である。
【0016】
【実施例】以下に、参考例及び実施例を挙げて本発明化
合物を具体的に説明する。
合物を具体的に説明する。
【0017】参考例1 [3−フェニル−5−プロピオニルイソオキサゾールの
製造]ベンズアルドキシム2.5g(20.7mmo
l)、1−ペンチン−3−オール2.1g(25mmo
l)をジクロロメタン12.5mlに溶解した。反応液
を氷冷し、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、該化
合物の添加量が14.5g(25mol)となるよう
に、内温を15〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終
了後、内温を15〜25℃に保ちながら3時間攪拌し
た。
製造]ベンズアルドキシム2.5g(20.7mmo
l)、1−ペンチン−3−オール2.1g(25mmo
l)をジクロロメタン12.5mlに溶解した。反応液
を氷冷し、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、該化
合物の添加量が14.5g(25mol)となるよう
に、内温を15〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終
了後、内温を15〜25℃に保ちながら3時間攪拌し
た。
【0018】この反応液に12%次亜塩素酸ナトリウム
水溶液を該化合物の添加量が39.0g(63mmo
l)となるように滴下した。反応液の内温を10℃に冷
却し、攪拌しながらピリジン塩酸塩0.7g(6.1m
mol)を水3mlに溶かした溶液の全量を20分間か
けて滴下した。滴下終了後反応液を70分間攪拌した。
反応溶液を分液し、下相のジクロロメタン溶液をとり、
5%亜硫酸ナトリウム水溶液25mlを加えて30分間
攪拌した。混合液を分液し、ジクロロメタン相を水25
ml、1N塩酸水溶液25mlで洗浄した。次に、洗浄
されたジクロロメタン相を分液して、減圧濃縮し、得ら
れた残渣をメタノール10mlから再結晶して3−フェ
ニル−5−プロピオニルイソオキサゾール3.0g(1
4.9mmol、収率72.0%)を得た。
水溶液を該化合物の添加量が39.0g(63mmo
l)となるように滴下した。反応液の内温を10℃に冷
却し、攪拌しながらピリジン塩酸塩0.7g(6.1m
mol)を水3mlに溶かした溶液の全量を20分間か
けて滴下した。滴下終了後反応液を70分間攪拌した。
反応溶液を分液し、下相のジクロロメタン溶液をとり、
5%亜硫酸ナトリウム水溶液25mlを加えて30分間
攪拌した。混合液を分液し、ジクロロメタン相を水25
ml、1N塩酸水溶液25mlで洗浄した。次に、洗浄
されたジクロロメタン相を分液して、減圧濃縮し、得ら
れた残渣をメタノール10mlから再結晶して3−フェ
ニル−5−プロピオニルイソオキサゾール3.0g(1
4.9mmol、収率72.0%)を得た。
【0019】参考例2 [3−フェニル−5−{2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピオニル}イソオキサゾールの製造]3−フェ
ニル−5−プロピオニルイソオキサゾール2.0g(1
0mmol)及びピペリジン1.7g(20mmol)
をエチルアルコール10mlに加えた。得られた溶液
に、氷冷下で37%ホルムアルデヒド水溶液1.63m
l(20mmol)を滴下し、室温で2時間攪拌した。
反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をエチルエーテル3
0mlに溶解した。得られたエーテル溶液を水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去
して、2.3gの3−フェニル−5−{2−(1−ピペ
リジニルメチル)プロピオニル}イソオキサゾールの白
色結晶を得た。(収率78%) 実施例1 [5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピル}−3−フェニルイソオキサゾールの製
造]3−フェニル−5−{2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピオニル}イソオキサゾール1.5gをメタノ
ール15mlに溶解した。得られた溶液に、水素化ホウ
素ナトリウム54mgを加え、60℃で1時間攪拌した
後、反応溶液を冷却し酢酸で中和した。中和後、反応溶
液を減圧濃縮し、水15mlを加えた後、酢酸エチル3
0mlで抽出した。酢酸エチル相を硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムにかけ、クロロホルム/メタノール混合溶液(容
量比80:20)で精製した。溶出したフラクションを
集め、溶媒を減圧留去して、5−{1−ヒドロキシ−2
−(1−ピペリジニルメチル)プロピル}−3−フェニ
ルイソオキサゾールの油状物1.3g(収率78.0
%)を得た。 得られた化合物の分析結果: NMR(dppm、CDCl3):0.8〜1.3(3H、
m);1.4〜2.0(6H,m);2.2〜3.0
(7H,m);4.6〜5.1(1H,s);6.7
(1H,m);7.3(1H,s);7.3〜7.7
(3H,m);7.8〜8.0(2H,m)実施例2 [5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩
(化合物1)の製造]5−{1−ヒドロキシ−2−(1
−ピペリジニルメチル)プロピル}−3−フェニルイソ
オキサゾールの1.0gをエチルエーテル10mlに溶
解し、これに8N塩酸エタノール溶液1mlを加えた。
得られた溶液を減圧濃縮し、残渣を減圧乾燥して5−
{1−ヒドロキシ−2−(1−ピペリジニルメチル)プ
ロピル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩(化合
物1)1.1gを得た。 得られた化合物の分析結果: 融点:174〜176℃ 参考例3 [3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾールの製
造]ベンズアルドキシム10g(0.082mol)及
び1−ヘキシン−3−オール9g(0.092mol)
をジクロロメタン50mlに溶解した。反応液を氷冷
し、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を該化合物の添
加量が58g(0.10mol)となるように内温15
〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終了後、内温を1
5〜25℃に保ちながら3時間攪拌した。
ル)プロピオニル}イソオキサゾールの製造]3−フェ
ニル−5−プロピオニルイソオキサゾール2.0g(1
0mmol)及びピペリジン1.7g(20mmol)
をエチルアルコール10mlに加えた。得られた溶液
に、氷冷下で37%ホルムアルデヒド水溶液1.63m
l(20mmol)を滴下し、室温で2時間攪拌した。
反応液を減圧濃縮し、得られた残渣をエチルエーテル3
0mlに溶解した。得られたエーテル溶液を水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去
して、2.3gの3−フェニル−5−{2−(1−ピペ
リジニルメチル)プロピオニル}イソオキサゾールの白
色結晶を得た。(収率78%) 実施例1 [5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピル}−3−フェニルイソオキサゾールの製
造]3−フェニル−5−{2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピオニル}イソオキサゾール1.5gをメタノ
ール15mlに溶解した。得られた溶液に、水素化ホウ
素ナトリウム54mgを加え、60℃で1時間攪拌した
後、反応溶液を冷却し酢酸で中和した。中和後、反応溶
液を減圧濃縮し、水15mlを加えた後、酢酸エチル3
0mlで抽出した。酢酸エチル相を硫酸ナトリウムで乾
燥後、溶媒を減圧留去した。得られた残渣をシリカゲル
カラムにかけ、クロロホルム/メタノール混合溶液(容
量比80:20)で精製した。溶出したフラクションを
集め、溶媒を減圧留去して、5−{1−ヒドロキシ−2
−(1−ピペリジニルメチル)プロピル}−3−フェニ
ルイソオキサゾールの油状物1.3g(収率78.0
%)を得た。 得られた化合物の分析結果: NMR(dppm、CDCl3):0.8〜1.3(3H、
m);1.4〜2.0(6H,m);2.2〜3.0
(7H,m);4.6〜5.1(1H,s);6.7
(1H,m);7.3(1H,s);7.3〜7.7
(3H,m);7.8〜8.0(2H,m)実施例2 [5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピペリジニルメチ
ル)プロピル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩
(化合物1)の製造]5−{1−ヒドロキシ−2−(1
−ピペリジニルメチル)プロピル}−3−フェニルイソ
オキサゾールの1.0gをエチルエーテル10mlに溶
解し、これに8N塩酸エタノール溶液1mlを加えた。
得られた溶液を減圧濃縮し、残渣を減圧乾燥して5−
{1−ヒドロキシ−2−(1−ピペリジニルメチル)プ
ロピル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩(化合
物1)1.1gを得た。 得られた化合物の分析結果: 融点:174〜176℃ 参考例3 [3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾールの製
造]ベンズアルドキシム10g(0.082mol)及
び1−ヘキシン−3−オール9g(0.092mol)
をジクロロメタン50mlに溶解した。反応液を氷冷
し、12%次亜塩素酸ナトリウム水溶液を該化合物の添
加量が58g(0.10mol)となるように内温15
〜25℃に保ちながら滴下した。滴下終了後、内温を1
5〜25℃に保ちながら3時間攪拌した。
【0020】この反応液に12%次亜塩素酸ナトリウム
水溶液を該化合物の添加量が156gとなるように滴下
した。反応液の内温を10℃に冷却し、攪拌しながらピ
リジン塩酸塩2.8gを水12mlに溶かした溶液の全
量を反応温度を15〜20℃に保ちながら滴下した。滴
下終了後反応液を70分間攪拌した。反応溶液を分液
し、下相のジクロロメタン溶液をとり、5%亜硫酸水素
ナトリウム水溶液100mlを加えて30分間攪拌し
た。混合液を分液し、ジクロロメタン相を水100m
l、1N塩酸水溶液100mlで洗浄した。洗浄された
ジクロロメタン相を分液して、減圧濃縮した。得られた
残渣をメタノール40mlから再結晶して3−フェニル
−5−ブチリルイソオキサゾール10.6g(収率5
9.6%)を得た。得られた化合物の分析結果: 融点:89〜90℃ 参考例4 [3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチリル}イソオキサゾールの製造] 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール20g
(93mmol)及びピロリジン7.93g(111m
ol)をメタノール62gに加えた。得られた反応液を
攪拌し、内温を20〜30℃に保ちながら、これに37
%ホルマリン水溶液を該化合物の添加量が9.04g
(111mmol)となるように滴下した。滴下終了
後、内温を20〜30℃に保ちながら1時間攪拌した。
反応液を分液ロートに取り、酢酸ブチル178gを加え
攪拌した。分液して有機相を取り、水50mlを加えて
3回洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機相か
ら溶媒を減圧留去して、3−フェニル−5−{2−(1
−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールの
白色結晶20.3gを得た。(収率73%)得られた化
合物の分析結果: 融点:68〜69℃ 実施例3 [5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩
(化合物2)の製造] 3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチリル}イソオキサゾール6.9g(23mmol)
をエタノール100mlに溶解した。得られた溶液に、
水素化ホウ素ナトリウム0.97gを室温下に徐々に加
えてから、室温下で2時間攪拌した。得られた反応混合
物にアセトン20mlを加えた後、溶媒を減圧留去し、
残渣に水150mlを加え、攪拌した。攪拌後、ジエチ
ルエーテル20mlを加えて抽出を行った。有機相をと
り、水100mlで2回、飽和食塩水100mlで1回
洗浄した。洗浄された有機相を、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。次に、有機相から硫酸ナトリウムを濾別し、
濾液を減圧留去して、5−{1−ヒドロキシ−2−(1
−ピロリジニルメチル)ブチリル}−3−フェニルイソ
オキサゾールを油状物として得た。この油状物をシリカ
ゲルカラムにかけ、クロロホルム/メタノール/酢酸エ
チル(容量比:10:1:1)混合溶媒で溶出した。最
初のフラクションを集め減圧下に溶媒を留去した。濃縮
残渣に水150mlを加え、炭酸ナトリウム水溶液で中
性にした。得られた溶液にエチルエーテルを加えて抽出
した。分液して有機相を取り、水、炭酸ソーダ水溶液で
洗浄した。洗浄した有機相を分液し、無水硫酸アルミニ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して油状の残渣を得
た。この油状物をメタノール15mlに溶かし、攪拌し
ながら10%塩酸メタノール溶液を過剰に加えた。反応
溶液を減圧濃縮した。残渣を室温下で減圧乾燥すると、
5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩
1.3gが得られた。得られた化合物の分析結果: 融点:102〜104℃ 参考例5 [(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニ
ルメチル)ブチリル}イソオキサゾール L−カンファ
スルホン酸塩の製造] 3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチリル}イソオキサゾール20gを酢酸エチル150
mlに溶かし、L−カンファスルホン酸43.7gを加
え50〜60℃に加熱して溶解させた。反応液を攪拌し
ながら10℃まで冷却した。冷却によって析出した結晶
を濾取し、酢酸エチルで洗浄した。結晶を減圧乾燥して
(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾールのL−カンファス
ルホン酸塩21.3gを得た。得られた化合物の分析結
果: 光学純度:98.7%ee 融点:115.8〜116.3℃ [α]20 D =−14.4゜(C=0.5、エタノール) 参考例6 [(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニ
ルメチル)ブチリル}イソオキサゾール塩酸塩の製造] (R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾールのL−カンファス
ルホン酸塩20gを水150ml、クロロホルム150
mlの混合液に加え、攪拌した。この混合液に10%炭
酸ナトリウム水溶液97mlを滴下した。反応液を10
分間攪拌した後、分液して有機相を得た。得られた有機
相を10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄した。
内温を10℃以下に保ちながら有機相に2N塩酸水溶液
90mlを滴下した。分液して得られた有機相を硫酸ナ
トリウムで乾燥した。有機相から硫酸ナトリウムを濾過
して除き、濾液を5℃に冷却しながら攪拌下に酢酸エチ
ル300mlを徐々に加えた。析出した結晶を濾取し、
少量の酢酸エチルで洗浄した。結晶を減圧乾燥し、目的
とする(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリ
ジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾール塩酸塩7.
5gを得た。得られた化合物の分析結果: 融点:158〜159.5℃ [α]20 D =+29゜(C=0.5、水) 実施例4 [(1R,2R)−5−{1−ヒドロキシ−2−(1−
ピロリジニルメチル)ブチル}−3−フェニルイソオキ
サゾール塩酸塩(化合物3)の製造] (R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾール7gをエタノール
100mlに溶解した。得られた溶液に、水素化ホウ素
ナトリウム1.0gを室温下に徐々に加えた後、室温下
で2時間攪拌した。反応混合物にアセトン20mlを更
に加えてから、溶媒を減圧留去し、残渣に水150ml
を加え、攪拌した。得られた反応液にジエチルエーテル
20mlでの抽出を行った。有機相をとり、水100m
lで2回、飽和食塩水100mlで1回洗浄した。洗浄
された有機相を更に無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無
水硫酸ナトリウムを濾別し、濾液を減圧留去して5−
{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチル)ブ
チル}−3−フェニルイソオキサゾールの光学異性体R
RとSRの混合物が油状物として得られた。
水溶液を該化合物の添加量が156gとなるように滴下
した。反応液の内温を10℃に冷却し、攪拌しながらピ
リジン塩酸塩2.8gを水12mlに溶かした溶液の全
量を反応温度を15〜20℃に保ちながら滴下した。滴
下終了後反応液を70分間攪拌した。反応溶液を分液
し、下相のジクロロメタン溶液をとり、5%亜硫酸水素
ナトリウム水溶液100mlを加えて30分間攪拌し
た。混合液を分液し、ジクロロメタン相を水100m
l、1N塩酸水溶液100mlで洗浄した。洗浄された
ジクロロメタン相を分液して、減圧濃縮した。得られた
残渣をメタノール40mlから再結晶して3−フェニル
−5−ブチリルイソオキサゾール10.6g(収率5
9.6%)を得た。得られた化合物の分析結果: 融点:89〜90℃ 参考例4 [3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチリル}イソオキサゾールの製造] 3−フェニル−5−ブチリルイソオキサゾール20g
(93mmol)及びピロリジン7.93g(111m
ol)をメタノール62gに加えた。得られた反応液を
攪拌し、内温を20〜30℃に保ちながら、これに37
%ホルマリン水溶液を該化合物の添加量が9.04g
(111mmol)となるように滴下した。滴下終了
後、内温を20〜30℃に保ちながら1時間攪拌した。
反応液を分液ロートに取り、酢酸ブチル178gを加え
攪拌した。分液して有機相を取り、水50mlを加えて
3回洗浄した後、硫酸ナトリウムで乾燥した。有機相か
ら溶媒を減圧留去して、3−フェニル−5−{2−(1
−ピロリジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾールの
白色結晶20.3gを得た。(収率73%)得られた化
合物の分析結果: 融点:68〜69℃ 実施例3 [5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩
(化合物2)の製造] 3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチリル}イソオキサゾール6.9g(23mmol)
をエタノール100mlに溶解した。得られた溶液に、
水素化ホウ素ナトリウム0.97gを室温下に徐々に加
えてから、室温下で2時間攪拌した。得られた反応混合
物にアセトン20mlを加えた後、溶媒を減圧留去し、
残渣に水150mlを加え、攪拌した。攪拌後、ジエチ
ルエーテル20mlを加えて抽出を行った。有機相をと
り、水100mlで2回、飽和食塩水100mlで1回
洗浄した。洗浄された有機相を、無水硫酸ナトリウムで
乾燥した。次に、有機相から硫酸ナトリウムを濾別し、
濾液を減圧留去して、5−{1−ヒドロキシ−2−(1
−ピロリジニルメチル)ブチリル}−3−フェニルイソ
オキサゾールを油状物として得た。この油状物をシリカ
ゲルカラムにかけ、クロロホルム/メタノール/酢酸エ
チル(容量比:10:1:1)混合溶媒で溶出した。最
初のフラクションを集め減圧下に溶媒を留去した。濃縮
残渣に水150mlを加え、炭酸ナトリウム水溶液で中
性にした。得られた溶液にエチルエーテルを加えて抽出
した。分液して有機相を取り、水、炭酸ソーダ水溶液で
洗浄した。洗浄した有機相を分液し、無水硫酸アルミニ
ウムで乾燥した後、溶媒を減圧留去して油状の残渣を得
た。この油状物をメタノール15mlに溶かし、攪拌し
ながら10%塩酸メタノール溶液を過剰に加えた。反応
溶液を減圧濃縮した。残渣を室温下で減圧乾燥すると、
5−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチ
ル)ブチル}−3−フェニルイソオキサゾール塩酸塩
1.3gが得られた。得られた化合物の分析結果: 融点:102〜104℃ 参考例5 [(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニ
ルメチル)ブチリル}イソオキサゾール L−カンファ
スルホン酸塩の製造] 3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチリル}イソオキサゾール20gを酢酸エチル150
mlに溶かし、L−カンファスルホン酸43.7gを加
え50〜60℃に加熱して溶解させた。反応液を攪拌し
ながら10℃まで冷却した。冷却によって析出した結晶
を濾取し、酢酸エチルで洗浄した。結晶を減圧乾燥して
(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾールのL−カンファス
ルホン酸塩21.3gを得た。得られた化合物の分析結
果: 光学純度:98.7%ee 融点:115.8〜116.3℃ [α]20 D =−14.4゜(C=0.5、エタノール) 参考例6 [(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニ
ルメチル)ブチリル}イソオキサゾール塩酸塩の製造] (R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾールのL−カンファス
ルホン酸塩20gを水150ml、クロロホルム150
mlの混合液に加え、攪拌した。この混合液に10%炭
酸ナトリウム水溶液97mlを滴下した。反応液を10
分間攪拌した後、分液して有機相を得た。得られた有機
相を10%炭酸ナトリウム水溶液、水の順に洗浄した。
内温を10℃以下に保ちながら有機相に2N塩酸水溶液
90mlを滴下した。分液して得られた有機相を硫酸ナ
トリウムで乾燥した。有機相から硫酸ナトリウムを濾過
して除き、濾液を5℃に冷却しながら攪拌下に酢酸エチ
ル300mlを徐々に加えた。析出した結晶を濾取し、
少量の酢酸エチルで洗浄した。結晶を減圧乾燥し、目的
とする(R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリ
ジニルメチル)ブチリル}イソオキサゾール塩酸塩7.
5gを得た。得られた化合物の分析結果: 融点:158〜159.5℃ [α]20 D =+29゜(C=0.5、水) 実施例4 [(1R,2R)−5−{1−ヒドロキシ−2−(1−
ピロリジニルメチル)ブチル}−3−フェニルイソオキ
サゾール塩酸塩(化合物3)の製造] (R)−3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾール7gをエタノール
100mlに溶解した。得られた溶液に、水素化ホウ素
ナトリウム1.0gを室温下に徐々に加えた後、室温下
で2時間攪拌した。反応混合物にアセトン20mlを更
に加えてから、溶媒を減圧留去し、残渣に水150ml
を加え、攪拌した。得られた反応液にジエチルエーテル
20mlでの抽出を行った。有機相をとり、水100m
lで2回、飽和食塩水100mlで1回洗浄した。洗浄
された有機相を更に無水硫酸ナトリウムで乾燥した。無
水硫酸ナトリウムを濾別し、濾液を減圧留去して5−
{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチル)ブ
チル}−3−フェニルイソオキサゾールの光学異性体R
RとSRの混合物が油状物として得られた。
【0021】この油状物をシリカゲルカラムにかけ、ク
ロロホルム/メタノール/酢酸エチル(容量比;10:
1:1)混合溶媒で溶出した。有機物を含む三つのフラ
クションのうちの3番目のフラクションを取り、減圧下
に溶媒を留去した。この3番目のフラクションの濃縮残
渣に水150mlを加え、炭酸ナトリウム水溶液で中性
にした。得られた溶液にエチルエーテル150mlを加
え抽出した。分液して有機相を取り、水、炭酸ソーダ水
溶液で洗浄した。洗浄された有機相を分液し、無水硫酸
アルミニウムで乾燥した。乾燥後の有機相から溶媒を減
圧留去して、0.99gの油状の残渣を得た。この油状
物をシリカゲルカラムにかけクロロホルムで溶出させて
精製した。 得られた化合物の分析結果: NMR(dppm、CDCl3):0.8〜0.9(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.3〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(3H,m);2.0〜
2.1(1H,m);2.5〜3.0(6H,m);
4.8〜4.9(1H,d);6.6(1H,s);
7.3(1H,s);7.4〜7.5(2H,m);
7.8〜7.9(2H,m) 更に実施例3の方法に従い白色無定形の塩酸塩1.05
gを得た。
ロロホルム/メタノール/酢酸エチル(容量比;10:
1:1)混合溶媒で溶出した。有機物を含む三つのフラ
クションのうちの3番目のフラクションを取り、減圧下
に溶媒を留去した。この3番目のフラクションの濃縮残
渣に水150mlを加え、炭酸ナトリウム水溶液で中性
にした。得られた溶液にエチルエーテル150mlを加
え抽出した。分液して有機相を取り、水、炭酸ソーダ水
溶液で洗浄した。洗浄された有機相を分液し、無水硫酸
アルミニウムで乾燥した。乾燥後の有機相から溶媒を減
圧留去して、0.99gの油状の残渣を得た。この油状
物をシリカゲルカラムにかけクロロホルムで溶出させて
精製した。 得られた化合物の分析結果: NMR(dppm、CDCl3):0.8〜0.9(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.3〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(3H,m);2.0〜
2.1(1H,m);2.5〜3.0(6H,m);
4.8〜4.9(1H,d);6.6(1H,s);
7.3(1H,s);7.4〜7.5(2H,m);
7.8〜7.9(2H,m) 更に実施例3の方法に従い白色無定形の塩酸塩1.05
gを得た。
【0022】実施例5 [(1S,2R)−5−{1−ヒドロキシ−2−(1−
ピロリジニルメチル)ブチル}−3−フェニルイソオキ
サゾール塩酸塩(化合物4)の製造]実施例4のシリカ
ゲルカラムから得られた1番目のフラクションから減圧
下に溶媒を留去し、得られた濃縮残渣に水150mlを
加え、更に炭酸ナトリウム水溶液を加えて中性にした。
得られた溶液に、エチルエーテル150mlを加え抽出
した。分液し有機相を取り、水、炭酸ナトリウム水溶液
で洗浄した。洗浄した有機相を、無水硫酸アルミニウム
で乾燥した後、溶媒を減圧留去して(1S,2R)−5
−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチル}−3−フェニルイソオキサゾールの白色結晶
1.7gを得た。 得られた化合物の分析結果: 融点:70〜71℃ NMR(dppm、CDCl3):0.9〜1.1(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.2〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(4H,m);2.2〜
2.9(6H,m);5.0〜5.1(1H,d);
6.5(1H,s);7.2(1H,s);7.4〜
7.5(2H,m);7.8〜7.9(2H,m) この化合物から実施例3の方法に従って塩酸塩を合成し
た。
ピロリジニルメチル)ブチル}−3−フェニルイソオキ
サゾール塩酸塩(化合物4)の製造]実施例4のシリカ
ゲルカラムから得られた1番目のフラクションから減圧
下に溶媒を留去し、得られた濃縮残渣に水150mlを
加え、更に炭酸ナトリウム水溶液を加えて中性にした。
得られた溶液に、エチルエーテル150mlを加え抽出
した。分液し有機相を取り、水、炭酸ナトリウム水溶液
で洗浄した。洗浄した有機相を、無水硫酸アルミニウム
で乾燥した後、溶媒を減圧留去して(1S,2R)−5
−{1−ヒドロキシ−2−(1−ピロリジニルメチル)
ブチル}−3−フェニルイソオキサゾールの白色結晶
1.7gを得た。 得られた化合物の分析結果: 融点:70〜71℃ NMR(dppm、CDCl3):0.9〜1.1(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.2〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(4H,m);2.2〜
2.9(6H,m);5.0〜5.1(1H,d);
6.5(1H,s);7.2(1H,s);7.4〜
7.5(2H,m);7.8〜7.9(2H,m) この化合物から実施例3の方法に従って塩酸塩を合成し
た。
【0023】参考例7 [(S)−3−フェニル−5−{(2−ピロリジニルメ
チル)ブチリル}イソオキサゾール塩酸塩の製造]参考
例5、6と同様にしてD−カンファスルホン酸を用いて
10gの3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾールを光学分割し、そ
の(S)体3.7gを得た。(収率37%) 得られた化合物の分析結果: 光学純度 99.8%ee 実施例6 [(1S,2S)−3−フェニル−5−{1−ヒドロキ
シ−2−(1−ピロリジニル)ブチル}イソオキサゾー
ル塩酸塩の製造]実施例4と同様にして、(S)−3−
フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチ
リル}イソオキサゾールを水素化ホウ素ナトリウムで還
元し、カラムを用いて(1S,2S)体を分離した。 得られた化合物の分析結果: 融点:41.7〜42.4℃ NMR(dppm、CDCl3):0.8〜0.9(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.3〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(3H,m);2.0〜
2.1(1H,m);2.5〜3.0(6H,m);
4.8〜4.9(1H,d);6.6(1H,s);
7.3(1H,s);7.4〜7.5(2H,m);
7.8〜7.9(2H,m) 更に、実施例3に従ってこの化合物の塩酸塩を合成し
た。
チル)ブチリル}イソオキサゾール塩酸塩の製造]参考
例5、6と同様にしてD−カンファスルホン酸を用いて
10gの3−フェニル−5−{2−(1−ピロリジニル
メチル)ブチリル}イソオキサゾールを光学分割し、そ
の(S)体3.7gを得た。(収率37%) 得られた化合物の分析結果: 光学純度 99.8%ee 実施例6 [(1S,2S)−3−フェニル−5−{1−ヒドロキ
シ−2−(1−ピロリジニル)ブチル}イソオキサゾー
ル塩酸塩の製造]実施例4と同様にして、(S)−3−
フェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチ
リル}イソオキサゾールを水素化ホウ素ナトリウムで還
元し、カラムを用いて(1S,2S)体を分離した。 得られた化合物の分析結果: 融点:41.7〜42.4℃ NMR(dppm、CDCl3):0.8〜0.9(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.3〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(3H,m);2.0〜
2.1(1H,m);2.5〜3.0(6H,m);
4.8〜4.9(1H,d);6.6(1H,s);
7.3(1H,s);7.4〜7.5(2H,m);
7.8〜7.9(2H,m) 更に、実施例3に従ってこの化合物の塩酸塩を合成し
た。
【0024】実施例7 [(1R,2S)−3−フェニル−5−{1−ヒドロキ
シ−2−(1−ピロリジニル)ブチル}イソオキサゾー
ル塩酸塩の製造]実施例4と同様にして(S)−3−フ
ェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリ
ル}イソオキサゾールを水素化ホウ素ナトリウムで還元
し、実施例5と同様にしてカラムを用いてその(1R,
2S)体を分離した。 得られた化合物の分析結果: 融点:69.4〜70.2℃ NMR(dppm、CDCl3):0.9〜1.1(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.2〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(4H,m);2.2〜
2.9(6H,m);5.0〜5.1(1H,d);
6.5(1H,s);7.2(1H,s);7.4〜
7.5(2H,m);7.8〜7.9(2H,m) 更に、実施例3に従って塩酸塩を合成した。
シ−2−(1−ピロリジニル)ブチル}イソオキサゾー
ル塩酸塩の製造]実施例4と同様にして(S)−3−フ
ェニル−5−{2−(1−ピロリジニルメチル)ブチリ
ル}イソオキサゾールを水素化ホウ素ナトリウムで還元
し、実施例5と同様にしてカラムを用いてその(1R,
2S)体を分離した。 得られた化合物の分析結果: 融点:69.4〜70.2℃ NMR(dppm、CDCl3):0.9〜1.1(3H,
m);1.1〜1.2(1H,m);1.2〜1.4
(1H,m);1.7〜1.9(4H,m);2.2〜
2.9(6H,m);5.0〜5.1(1H,d);
6.5(1H,s);7.2(1H,s);7.4〜
7.5(2H,m);7.8〜7.9(2H,m) 更に、実施例3に従って塩酸塩を合成した。
【0025】実施例8 [中枢性筋弛緩作用試験]本発明のイソキサゾ−ル誘導
体の中枢性筋弛緩作用をラットの除脳固縮モデルを用い
て評価した。ウィスター系雄性ラット(体重300〜3
50g)を、一群3〜5匹で使用した。エーテル麻酔下
に、ラット脳の上丘下丘間に相当する部位を、電気的に
破壊して、固縮モデルを作製した(H.Ono eta
l.,General Pharmacol.18,5
7(1987)参照)。固縮出現後に、試験化合物を静
脈内投与し、固縮の強さの変化を観察した。 試験化合物は、3 mg/kgを静脈内投与した。結果を表1
に示した。
体の中枢性筋弛緩作用をラットの除脳固縮モデルを用い
て評価した。ウィスター系雄性ラット(体重300〜3
50g)を、一群3〜5匹で使用した。エーテル麻酔下
に、ラット脳の上丘下丘間に相当する部位を、電気的に
破壊して、固縮モデルを作製した(H.Ono eta
l.,General Pharmacol.18,5
7(1987)参照)。固縮出現後に、試験化合物を静
脈内投与し、固縮の強さの変化を観察した。 試験化合物は、3 mg/kgを静脈内投与した。結果を表1
に示した。
【0026】実施例7 [排尿反射抑制作用試験]ウィスター系雄性ラット(体
重300〜350g)を、一群3匹で使用した。ウレタ
ン1.5g/kgを皮下投与し、膀胱にバルーンカテー
テルを挿入した。バルーン内に0.25〜0.5mlの
蒸留水を注入し、この時発現する膀胱の自動運動による
膀胱内圧の変化を記録した。試験化合物3mg/kgを
総頸静脈より投与し、試験化合物の効果を、排尿反射に
よって生じる膀胱反射の消失時間で表した。結果を表1
に示した。
重300〜350g)を、一群3匹で使用した。ウレタ
ン1.5g/kgを皮下投与し、膀胱にバルーンカテー
テルを挿入した。バルーン内に0.25〜0.5mlの
蒸留水を注入し、この時発現する膀胱の自動運動による
膀胱内圧の変化を記録した。試験化合物3mg/kgを
総頸静脈より投与し、試験化合物の効果を、排尿反射に
よって生じる膀胱反射の消失時間で表した。結果を表1
に示した。
【0027】実施例9 [急性毒性試験]ddy系雄性マウス(体重25〜30
g)を、一群10匹で使用した。試験化合物を静脈内投
与し、7日以内に死亡したマウスの数を数えた。50%
致死量LD50(mg/kg)を算出した。結果を表1に
示した。なお、対照として、試験化合物の投与用溶液を
調製するための溶媒のみを投与した。
g)を、一群10匹で使用した。試験化合物を静脈内投
与し、7日以内に死亡したマウスの数を数えた。50%
致死量LD50(mg/kg)を算出した。結果を表1に
示した。なお、対照として、試験化合物の投与用溶液を
調製するための溶媒のみを投与した。
【0028】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 J.Med.Chem.,10(3), 411−18(1967) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CAPLUS(STN) REGISTRY(STN)
Claims (5)
- 【請求項1】 下記一般式(Ia): 【化1】 (式中、R 1 は炭素数が1〜4のアルキル基を、R2及び
R3はそれぞれ独立して炭素数が1〜4のアルキル基を
示すか又は窒素原子と共に脂環式5員環または6員環を
形成する)で表されるアミノアルコール誘導体及びその
生理学的に許容される塩。 - 【請求項2】 R1がエチル基であり、R2及びR3が窒
素原子と共にピロリジン環を形成する請求項1に記載の
アミノアルコール誘導体及びその生理学的に許容される
塩。 - 【請求項3】 R1がメチル基であり、R2及びR3が窒
素原子と共にピペリジン環を形成する請求項1に記載の
アミノアルコール誘導体及びその生理学的に許容される
塩。 - 【請求項4】 下記一般式(I): 【化5】 (式中、R 1 は水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル
基を、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して炭素数が1〜4
のアルキル基を示すか又は窒素原子と共に脂環式5員環
または6員環を形成する)で表されるアミノアルコール
誘導体又はその生理学的に許容される塩を有効成分とす
る筋弛緩剤。 - 【請求項5】 下記一般式(I): 【化6】 (式中、R 1 は水素原子又は炭素数が1〜4のアルキル
基を、R 2 及びR 3 はそれぞれ独立して炭素数が1〜4
のアルキル基を示すか又は窒素原子と共に脂環式5員環
または6員環を形成する)で表されるアミノアルコール
誘導体又はその生理学的に許容される塩を有効成分とす
る頻尿治療剤。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP5157041A JP2986652B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | アミノアルコール誘導体及びその用途 |
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JP5157041A JP2986652B2 (ja) | 1993-06-28 | 1993-06-28 | アミノアルコール誘導体及びその用途 |
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JP2001160251A (ja) | 1999-12-01 | 2001-06-12 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | フロッピーディスク装置 |
-
1993
- 1993-06-28 JP JP5157041A patent/JP2986652B2/ja not_active Expired - Fee Related
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J.Med.Chem.,10(3),411−18(1967) |
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JPH0710851A (ja) | 1995-01-13 |
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