JP2978241B2 - 投写管用緑色発光螢光体 - Google Patents
投写管用緑色発光螢光体Info
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- JP2978241B2 JP2978241B2 JP2338940A JP33894090A JP2978241B2 JP 2978241 B2 JP2978241 B2 JP 2978241B2 JP 2338940 A JP2338940 A JP 2338940A JP 33894090 A JP33894090 A JP 33894090A JP 2978241 B2 JP2978241 B2 JP 2978241B2
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- emitting phosphor
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、投射形(プロジェクションタイプ)のテレ
ビジョン受像機の投写管となる陰極線管の蛍光面に用い
られる投写管用緑色発光螢光体に関する。
ビジョン受像機の投写管となる陰極線管の蛍光面に用い
られる投写管用緑色発光螢光体に関する。
[従来の技術] 一般に、投射出射形のテレビジョン受像機の投写管と
なる陰極線管の蛍光面に用いられる投写管用螢光体に
は、極めて高い輝度のものが必要とされる。このような
投写管用緑色発光螢光体には、Gd2O2S:Tb螢光体やY2SiO
5:Tb螢光体が知られているが、前者は温度消光による色
ずれ、いわゆるホワイトバランスのずれが大きく、実用
的には後者、即ち、Y2SiO5:Tb螢光体が多用されてい
る。
なる陰極線管の蛍光面に用いられる投写管用螢光体に
は、極めて高い輝度のものが必要とされる。このような
投写管用緑色発光螢光体には、Gd2O2S:Tb螢光体やY2SiO
5:Tb螢光体が知られているが、前者は温度消光による色
ずれ、いわゆるホワイトバランスのずれが大きく、実用
的には後者、即ち、Y2SiO5:Tb螢光体が多用されてい
る。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、Y2SiO5:Tb螢光体における発光色の色
純度が悪い黄緑色であり、このY2SiO5:Tb螢光体よりさ
らに色純度の良い投写管用螢光体の開発が望まれてい
る。
純度が悪い黄緑色であり、このY2SiO5:Tb螢光体よりさ
らに色純度の良い投写管用螢光体の開発が望まれてい
る。
又、投写管の螢光面において、励起電流を変化させた
ときの輝度変化、いわゆる電流輝度特性に加えて、温度
特性及び寿命に遜色がなく、且つ発光輝度の高い投射管
用螢光体の開発が望まれている。
ときの輝度変化、いわゆる電流輝度特性に加えて、温度
特性及び寿命に遜色がなく、且つ発光輝度の高い投射管
用螢光体の開発が望まれている。
従って、本発明の目的は、投写管の螢光面において色
純度の優れると共に、電流輝度特性に加えて温度特性及
び寿命に遜色がなく、且つ発光輝度の高い投射管用緑色
発光螢光体を提供することにある。
純度の優れると共に、電流輝度特性に加えて温度特性及
び寿命に遜色がなく、且つ発光輝度の高い投射管用緑色
発光螢光体を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、まず、Y2SiO5:Tb螢光体より色純度の
よいLa2SiO5:Tb螢光体に着目して開発を進め鋭意研究の
結果、例えば、1969年7月のジャーナル・オブ・エレク
トロケミカル・ソシャエティ、985ないし989頁に示され
るように、電子線励起において、従来、実用化されてい
るY2SiO5:Tb螢光体に比較して、ほとんど発光しないと
されたLa2SiO5:Tb螢光体を実用化できることを新規に見
い出した。
よいLa2SiO5:Tb螢光体に着目して開発を進め鋭意研究の
結果、例えば、1969年7月のジャーナル・オブ・エレク
トロケミカル・ソシャエティ、985ないし989頁に示され
るように、電子線励起において、従来、実用化されてい
るY2SiO5:Tb螢光体に比較して、ほとんど発光しないと
されたLa2SiO5:Tb螢光体を実用化できることを新規に見
い出した。
即ち、上述の目的は、2μm以下のシリカ微粒子原料
を用いて焼成されるものであって、組成式(La2-x,T
bx)SiO5[但し、xは0.001ないし0.3である]からなる
ことを特徴とする投写管用緑色発光螢光体により、解決
される。
を用いて焼成されるものであって、組成式(La2-x,T
bx)SiO5[但し、xは0.001ないし0.3である]からなる
ことを特徴とする投写管用緑色発光螢光体により、解決
される。
好適には、xが0.07ないし0.2であることが好まし
い。付活剤であるテルビウムが少なくても電子線励起に
よる発光輝度が減少し、一方、多くても濃度消光により
発光輝度が落ちるからである。さらに述べると、発光輝
度の点から、x=0.15前後が好ましい。
い。付活剤であるテルビウムが少なくても電子線励起に
よる発光輝度が減少し、一方、多くても濃度消光により
発光輝度が落ちるからである。さらに述べると、発光輝
度の点から、x=0.15前後が好ましい。
シリカ微粒子は、他の成分であるランタン及びテルビ
ウムとの均質混合の点から、2μm以下が好ましく、好
適には1μm前後のものが好ましい。
ウムとの均質混合の点から、2μm以下が好ましく、好
適には1μm前後のものが好ましい。
[作用] Y2SiO5:Tb螢光体と本発明のLa2SiO5:Tb螢光体とは、
同一のテルビウムにより付活されるが、螢光体の母体が
異なるので、CIE色度図における色度点が異なる。
同一のテルビウムにより付活されるが、螢光体の母体が
異なるので、CIE色度図における色度点が異なる。
即ち、Y2SiO5:Tb螢光体のCIE色度点がx=0.33、y=
0.59前後とするのに対し、La2SiO5:Tb螢光体は、x=0.
28〜0.32と小さく、y=0.43〜0.60と大きくできる。換
言すれば、CIE色度図において白色点より大きく離れて
緑色に対し色純度の優れた発光色が実現できる。
0.59前後とするのに対し、La2SiO5:Tb螢光体は、x=0.
28〜0.32と小さく、y=0.43〜0.60と大きくできる。換
言すれば、CIE色度図において白色点より大きく離れて
緑色に対し色純度の優れた発光色が実現できる。
又、2μm以下のシリカ微粒子原料を用いて焼成され
ることにより、従来、La2O3に対するSiO2の比が0.5ない
し1.8の場合に、La2O3粒子又はLa2Si2O7粒子と混晶であ
ったりして、母体であるLa2SiO5粒子が容易に生じ難い
とされていたが、本発明のLa2SiO5:Tb螢光体の焼成前の
原料混合においては、La2O3とSiO2との比をほぼ1:1にす
ることが実現できる。このことは、希土類の不要な損失
を招かないという利点を有している。
ることにより、従来、La2O3に対するSiO2の比が0.5ない
し1.8の場合に、La2O3粒子又はLa2Si2O7粒子と混晶であ
ったりして、母体であるLa2SiO5粒子が容易に生じ難い
とされていたが、本発明のLa2SiO5:Tb螢光体の焼成前の
原料混合においては、La2O3とSiO2との比をほぼ1:1にす
ることが実現できる。このことは、希土類の不要な損失
を招かないという利点を有している。
さらに、重要なことには、本発明のLa2SiO5:Tb螢光体
は、投写管の螢光面において、励起電流を変化させたと
きの輝度変化、いわゆる電流輝度特性に加えて、温度特
性及び寿命に遜色がなく、且つ発光輝度の高い。
は、投写管の螢光面において、励起電流を変化させたと
きの輝度変化、いわゆる電流輝度特性に加えて、温度特
性及び寿命に遜色がなく、且つ発光輝度の高い。
[実施例] 以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1) 螢光体原料として下記のものを使用した。
酸化ランタン(La2O3) 3000g 酸化テルビウム(Tb4O7) 260g 0.8μmシリカ(SiO2) 607g シリカ、即ち、二酸化ケイ素の大きさは、フィッシャ
ー・サブ・シーブ・サイザー(F.S.S.S)による等表面
積球相当平均径である。
ー・サブ・シーブ・サイザー(F.S.S.S)による等表面
積球相当平均径である。
上記高純度原料を均質に混合して電気炉にて1500℃6
時間焼成することによって、組成式La1.86Tb0.14SiO5で
表される螢光体を得た。即ち、得られた螢光体はX線回
折及び化学分析によって上記組成式を確認した。
時間焼成することによって、組成式La1.86Tb0.14SiO5で
表される螢光体を得た。即ち、得られた螢光体はX線回
折及び化学分析によって上記組成式を確認した。
又、得られた螢光体の色調及び輝度を粉体にて測定し
た結果、従来のY2SiO5:Tb螢光体のCIE色度点がx=0.33
3、y=0.581であって、電子線励起による発光輝度を10
0%とするのに対し、得られたLa1.86Tb0.14SiO5からな
る螢光体では、x=0.324、y=0.601であって、発光輝
度を102.5%とし、色純度及び発光輝度共に従来より優
れた螢光体を得た。尚、発光スペクトルが第2図に実線
で示されている。
た結果、従来のY2SiO5:Tb螢光体のCIE色度点がx=0.33
3、y=0.581であって、電子線励起による発光輝度を10
0%とするのに対し、得られたLa1.86Tb0.14SiO5からな
る螢光体では、x=0.324、y=0.601であって、発光輝
度を102.5%とし、色純度及び発光輝度共に従来より優
れた螢光体を得た。尚、発光スペクトルが第2図に実線
で示されている。
さらに、得られた螢光体を塗布した螢光面で27kVのカ
ソード電圧にて電流−輝度特性を測定したところ、第1
図に示されるように、明らかに、従来のY2SiO5:Tb螢光
体より若干ではあるが、優れた電流−輝度特性を得た。
ソード電圧にて電流−輝度特性を測定したところ、第1
図に示されるように、明らかに、従来のY2SiO5:Tb螢光
体より若干ではあるが、優れた電流−輝度特性を得た。
(実施例2) 螢光体原料として下記の高純度原料を使用した。
酸化ランタン(La2O3) 3000g 酸化テルビウム(Tb4O7) 30g 1.0μmシリカ(SiO2) 570g 実施例1と同様に、上記高純度原料を均質に混合して
電気炉に1500℃6時間焼成することによって、組成式La
1.983Tb0.017SiO5で表される螢光体を得た。
電気炉に1500℃6時間焼成することによって、組成式La
1.983Tb0.017SiO5で表される螢光体を得た。
又、得られた螢光体の色調及び輝度を粉体にて測定し
た結果、得られた螢光体では、x=0.279、y=0.432で
あって、発光輝度を101.9%とし、色純度及び発光輝度
共に従来より優れた螢光体を得た。即ち、第2図中、点
線で示されるように、付活剤であるテルビウムの含有量
を少なくした場合には、400〜480nmの青色発光成分が増
大し、532〜564nmの緑色発光成分が減少する。
た結果、得られた螢光体では、x=0.279、y=0.432で
あって、発光輝度を101.9%とし、色純度及び発光輝度
共に従来より優れた螢光体を得た。即ち、第2図中、点
線で示されるように、付活剤であるテルビウムの含有量
を少なくした場合には、400〜480nmの青色発光成分が増
大し、532〜564nmの緑色発光成分が減少する。
さらに、得られた螢光体を塗布した螢光面で27kVのカ
ソード電圧にて電流−輝度特性を測定したところ、実施
例1と同様に、第1図に示されるように、従来のY2Si
O5:Tb螢光体より若干ではあるが、優れた電流−輝度特
性を得た。
ソード電圧にて電流−輝度特性を測定したところ、実施
例1と同様に、第1図に示されるように、従来のY2Si
O5:Tb螢光体より若干ではあるが、優れた電流−輝度特
性を得た。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明のテルビウム付活ケイ酸
ランタンにより、投写管の螢光面において色純度の優れ
ると共に、電流輝度特性に加えて温度特性及び寿命に遜
色がなく、且つ発光輝度の高い投射管用緑色発光螢光体
を提供することができる。
ランタンにより、投写管の螢光面において色純度の優れ
ると共に、電流輝度特性に加えて温度特性及び寿命に遜
色がなく、且つ発光輝度の高い投射管用緑色発光螢光体
を提供することができる。
第1図は、本発明の螢光体を使用した螢光面における電
流−輝度特性を示すグラフ図、第2図は、本発明の螢光
体の発光スペクトルを示すグラフ図である。
流−輝度特性を示すグラフ図、第2図は、本発明の螢光
体の発光スペクトルを示すグラフ図である。
Claims (2)
- 【請求項1】粒子径が0.8μm〜2μmのシリカ微粒子
原料を用いて焼成されるものであって、下記の組成式 (La2-x、Tbx)SiO5 [但し、xは0.001ないし0.3である]からなることを特
徴とする投射管用緑色発光螢光体。 - 【請求項2】xが0.07ないし0.2であることを特徴とす
る特許請求の範囲第1項に記載の投写管用緑色発光螢光
体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2338940A JP2978241B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 投写管用緑色発光螢光体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2338940A JP2978241B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 投写管用緑色発光螢光体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04202592A JPH04202592A (ja) | 1992-07-23 |
JP2978241B2 true JP2978241B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=18322760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2338940A Expired - Lifetime JP2978241B2 (ja) | 1990-11-30 | 1990-11-30 | 投写管用緑色発光螢光体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2978241B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003082346A (ja) * | 2001-09-13 | 2003-03-19 | Hitachi Chem Co Ltd | 蛍光体組成物 |
-
1990
- 1990-11-30 JP JP2338940A patent/JP2978241B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04202592A (ja) | 1992-07-23 |
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