JP2943700B2 - バイオセンサ - Google Patents
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Description
成分を電気化学的手法を用いて分析するバイオセンサに
関し、特に酸化還元物質等の妨害物質もしくは干渉物質
の影響を受けず、測定試料のpH値による測定精度低下
を抑制可能で、測定濃度範囲の広いバイオセンサに関す
るものである。
により過酸化水素に変換し、この過酸化水素を電気化学
反応を利用して計測するバイオセンサの測定精度は、セ
ンサの電極表面で過酸化水素以外の酸化還元反応を起こ
す測定試料中の物質(以下、干渉物質という)に大きく
影響される。この影響は特に測定試料として尿、血液な
どの体液を測定対象とした場合に大きな問題となってい
る。干渉物質としては、アスコルビン酸、尿酸およびア
セトアミノフェンなどが挙げられる。従来からこれらの
干渉物質の影響を防ぐため、フッ素系のイオン交換性高
分子膜やセルロース誘導体の膜で電極表面を覆い、電極
表面へのこれらの干渉物質の透過を制限していた。
示されるように、携帯型測定器の電極表面への干渉物質
の透過を制限することを目的として、アセチルセルロー
スやイオン交換性膜材などが用いられている。図12は
前記公報の干渉物質の電極表面への透過を制限する構造
を示した図である。同図において、20は内部に酵素セ
ンサ38を内蔵しているセンサホルダである。そして、
下地電極30のプレーナ型過酸化水素電極は、例えばセ
ラミックスや樹脂フイルム31の表面に、金属電極32
として例えば白金、金、銀の薄膜を選択的に形成したも
のである。33は下地電極上に固定化される固定化酵素
膜である。この固定化酵素膜33はグルコース酸化酵素
や乳酸酸化酵素等の酵素からなる固定化酵素層を上下層
で保護するようなサンドイッチ構造が代表的である。固
定化酵素層35は架橋剤を用いる架橋法、ゲルの格子や
高分子で被覆する包括法などで形成される。下部保護膜
34は必要により電極表面への干渉物質の透過を制限す
るものであり、下地電極30および固定化酵素層35と
の密着性・安定性が必要であり、アセチルセルロースや
イオン交換性膜材などが利用される。上部保護膜36は
固定化酵素層35の保護、固定化酵素層35への基質の
拡散制限を目的とするものであり、固定化酵素層35と
の密着性と機械的強度が必要である。そして、ナイロン
格子やポリカーボネイト等からなる表面保護膜37は上
部保護膜36の機能を強化するために別途に上部保護膜
36上に密着させたものである。これらの各層の形成に
は、ディップコート法やスピンコート法を用いること
で、薄く均一な膜を得ることができる。例えば、下部保
護膜34は5%アセチルセルロース薄膜(溶媒組成はア
セトン:シクロヘキサン=3:1)を金属電極32に滴
下し、2000rpmで5秒間回転させて形成される。
固定化酵素層35は0.1Mリン酸緩衝液(pH7.
0)で調製された0.5%グルタルアルデヒド溶液と酵
素とを混合した酵素溶液を下部保護膜34と同様にスピ
ンコートとして形成される。上部保護膜36は2.5%
アセチルセルロース薄膜(溶媒組成はアセトン:エタノ
ール=1:1)を1(cm/秒)でディップコートして
形成される。
子膜への測定対象物質の過剰な拡散を制限する技術とし
ては、以下のような技術が知られている。例えば、特開
昭63−304150号公報に示される技術では、グル
コースオキシダーゼを2つの膜の間に保もち固定化する
サンドイッチ構造をとっている。外側の膜はポリカーボ
ネートからなり、タンパク質などの巨大分子の通過とグ
ルコースの拡散を制限する。この膜によってセンサの測
定濃度範囲を拡大している。内側の膜はシリコーンゴム
またはメチルメタクリレートまたはアセチルセルロース
からなり、過酸化水素のみを透過させ、干渉物質の透過
を排除する。アセチルセルロース膜は過酸化水素の透過
性と強度の兼ね合いから、2−3μmが好ましいとされ
ている。
る技術では、シリコーンを主成分とする膜がグルコース
の制限透過膜として用いられている。図13はこの公報
に示されている技術の一例を示す図である。絶縁基板1
上に作用極10、対極11、参照極12を形成する。そ
の後グルコース酸化酵素固定化膜41およびシリコーン
膜42をフォトリソグラフィ法を用いて形成し、最後に
チップ毎に切断しグルコースセンサとする。この発明に
よるグルコースセンサの製造方法は、膜をフォトリソグ
ラフィ法を用いてパターニングするため、特性の揃った
グルコースセンサを大量に製造することが可能である。
技術としては、特開平8−50112号公報に示される
ように、ナフィオン膜がセンサの応答がピークに到達し
た後の経時的な変化をなくし、応答特性を向上せしめる
目的で用いられている。図14はこの公報に示されてい
る技術の一例を示す図である。絶縁基板1上に作用極1
0、対極11、参照極12が形成されている。この作用
極10上にアセチルセルロース膜51、グルコース酸化
酵素−光架橋ポリビニルアルコール混合物膜52、およ
びナフィオン膜53を順次積層したサンドイッチ構造の
グルコースバイオセンサである。また、作用極10の周
囲はシリコーン接着剤54で絶縁されている。この発明
によるグルコースバイオセンサにおいては、グルコース
酸化酵素−光架橋ポリビニルアルコール混合物膜52の
作用極側にはアセチルセルロース膜51を設け、それに
よってアスコルビン酸などの干渉物質の透過を防止し過
酸化水素のみを透過させ、またそれの反対側には骨格に
ナフィオン膜53を設けることにより、その応答値がピ
ークに到達した後の経時的な変化をなくし、応答特性を
向上せしめるという効果が得られている。
においては、次のような問題が生じている。第1の問題
点は、電極表面への干渉物質の透過の制限が十分でな
い、ということである。その理由は、単一種の制限透過
膜で干渉物質の透過を十分に制限するためには、制限透
過膜の膜厚を厚くするか、制限透過膜の主成分濃度を高
くする必要があり、この場合、過酸化水素の透過も制限
されるため、バイオセンサの応答速度、応答出力を損な
われるためである。
質が高濃度で存在する場合、従来の制限透過膜では測定
対象物質の拡散を十分に制限できず、センサ出力が飽和
することである。その理由は、測定対象物質が過剰に有
機高分子膜に拡散することによって、測定対象物質が有
機高分子膜中の酵素によって過酸化水素に変換しきれな
くなるためである。
伴ってセンサ出力が変動することである。その理由は、
有機高分子膜中の酵素には至適pHが存在するため、測
定試料のpH変動によって酵素の活性が影響を受け、そ
の結果センサ出力も変動するためである。
を十分に制限可能な制限透過膜を備えたバイオセンサを
提供することにある。本発明のその他の目的は、測定試
料中の測定対象物質濃度が高濃度でも出力が飽和しない
バイオセンサを提供することにある。本発明のその他の
目的は、測定試料のpH変動しても、出力が変動しにく
いバイオセンサを提供することにある。
オセンサは、絶縁基板上に形成された電極上にγ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン膜、その上にアセチルセ
ルロース膜、その上にパーフルオロカーボンスルホン酸
樹脂膜、そしてその上に触媒機能をもつ酵素を固定化し
た有機高分子膜が順次形成された構造をもつものであ
る。γ−アミノプロピルトリエトキシシランおよびセル
ロース誘導体であるアセチルセルロース膜は、微細な孔
をもつ緻密層によって分子量の大きな分子を排除する制
限透過性をもち、パーフルオロカーボンを骨格にもつイ
オン交換性膜であるパーフルオロカーボンスルホン酸樹
脂膜は、荷電をもった分子や原子を排除する制限透過性
をもつ。このため、それぞれを単独で用いるよりも高濃
度の干渉物質に対する制限透過性の効果が向上する。ま
た、アセチルセルロース膜上に形成されたパーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂膜は荷電をもたない過酸化水素
の過酸化水素電極への透過を妨害しないため、過酸化水
素の検出感度の低下が起こらない。
基板上形成された電極上にγ−アミノプロピルトリエト
キシシラン膜、その上にアセチルセルロース膜、その上
にパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂膜、その上に触
媒機能をもった有機高分子膜、そしてその上にポリアル
キルシロキサンを主成分とする膜が順次形成された構造
をもつものである。触媒機能をもつ酵素を固定化した有
機高分子膜上にポリアルキルシロキサンを主成分とする
膜を形成することにより、タンパク質などの巨大分子の
透過と測定対象物質の拡散を制限することによってバイ
オセンサのセンサ出力安定化と測定濃度範囲拡大が可能
となる。さらに、センサ出力が測定試料のpHの影響を
受けにくくなる。
について図面を参照して説明する。図1は本発明の第1
の実施形態のバイオセンサの断面構成図であり、このバ
イオセンサは、絶縁基板1上に過酸化水素電極2を形成
し、その上に第1の膜としてγ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン膜3、第2の膜としてアセチルセルロース
膜4、第3の膜としてパーフルオロカーボンスルホン酸
樹脂膜5、そして第4の膜として触媒機能をもった有機
高分子膜6を順次形成した構造をもつものである。前記
絶縁基板1の材料は、絶縁性の高いセラミックス、ガラ
スもしくは石英を主成分とするものであればよいが、耐
水性、耐熱性、耐薬品性および上記電極との密着性に優
れた材料であればよい。過酸化水素電極2の材料は、白
金、金、銀を主成分とするものであればよいが、測定試
料と反応せず、また耐薬品性および過酸化水素の検出特
性の優れた白金が望ましい。また、絶縁基板1上の白金
の形成方法は、スパッタリング法、イオンプレーティン
グ法、真空蒸着法、ケミカル・ベーパー・ディポジッシ
ョン法、電解法で形成することが望ましいが、短時間で
しかも低コストで絶縁基板1上に白金膜を形成すること
が可能なスパッタリング法が望ましい。
あるγ−アミノプロピルトリエトキシシラン膜3は、純
水で希釈したγ−アミノプロピルトリエトキシシランを
過酸化水素電極2上に滴下して、スピンコート法で形成
される。γ−アミノプロピルトリエトキシシランを純水
で希釈するのは、純水で希釈することによって、γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン中のアルコキシル基が
水と加水分解してシラノール基を生成させるためであ
る。 純水中に溶解するγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン濃度は0.5〜2(v/v%)が望ましい。こ
れは、0,0.5,1.0,2.0(v/v%)のγ−
アミノプロピルトリエトキシシラン水溶液を滴下し、ス
ピンコート法でγ−アミノプロピルトリエトキシシラン
膜を製膜した後、この電極の過酸化水素に対する電流出
力値とアスコルビン酸に対する電流出力値を相対出力値
で表した図5に示されているように、干渉物質(アスコ
ルビン酸)のみの制限透過性は、γ−アミノプロピルト
リエトキシシランの濃度が0.5〜2(v/v%)の範
囲において認められるからである。さらに望ましくは、
最も顕著に制限透過性が向上する1(v/v%)のγ−
アミノトリエトキシシラン水溶液を用いる。
に溶解させて調製したアセチルセルロースをγ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン膜3上に滴下し、スピンコ
ート法で形成される。アセトンに溶解させるのは、アセ
チルセルロースがアセトンに対して高い溶解性をもつた
め、容易に溶解させることができるからである。アセト
ン中のアセチルセルロース濃度は0.5〜5(w/w
%)が望ましい。これは、アセチルセルロース濃度が
0,1,2,3,4,5(w/v%)のアセチルセルロ
ース溶液をγ−アミノプロピルトリエトキシシラン膜上
に滴下しスピンコート法でアセチルセルロース膜を製膜
した後、この電極の過酸化水素に対する電流出力値とア
スコルビン酸に対する電流出力値を相対出力値で表した
アセチルセルロース濃度に対する過酸化水素の電流出力
値とアスコルビン酸の出力値の割合を相対出力値で表し
た図6に示されているように、干渉物質(アスコルビン
酸)のみの制限透過性は、アセチルセルロースの濃度が
0.5〜5(w/v%)の範囲において認められるから
であり、さらに望ましくは、制限透過性が最も顕著に向
上する2w/v%アセチルセルロース溶液を用いる。
膜5は、エタノールに溶解させて調製したパーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂をアセチルセルロース膜4上に
滴下し、スピンコート法で形成される。溶媒はエタノー
ル以外にもイソプロピルアルコールでも良いが、価格の
安いエタノールが好ましい。滴下するパーフルオロカー
ボンスルホン酸樹脂の濃度は、1(v/v%)以上が好
ましい。これは、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂
の濃度が0,1,2,3,5(w/v%)のパーフルオ
ロカーボンスルホン酸樹脂溶液をγ−アミノトリエトキ
シシラン膜上に滴下し、スピンコート法でパーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂膜を製膜した後、過酸化水素に
対する電流出力値とアスコルビン酸に対する電流出力値
を相対出力値で表した図7に示されているように、干渉
物質(アスコルビン酸)の制限透過性は、パーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂の濃度が1〜5(v/v%)の
範囲において認められるからである。さらに望ましくは
最も顕著に制限透過性が向上する5(v/v%)のパー
フルオロカーボンスルホン酸樹脂溶液を用いる。
子膜6は、酸化酵素、0.1〜2(v/v%)のグルタ
ルアルデヒド、アルブミンを含む水溶液を、パーフルオ
ロカーボンスルホン酸樹脂膜5上に滴下し、スピンコー
ト法で形成される。各種酸化酵素としては乳酸酸化酵
素、グルコース酸化酵素、尿素酸化酵素、尿酸酸化酵
素、ガラクトース酸化酵素、ラクトース酸化酵素、スク
ロース酸化酵素、エタノール酸化酵素、メタノール酸化
酵素、スターチ酸化酵素、アミノ酸酸化酵素、モノアミ
ン酸化酵素、コレステロール酸化酵素、コリン酸化酵素
およびピルビン酸酸化酵素等、触媒反応の生成物として
過酸化水素を生成する酵素が挙げられる。図8に示され
ているように、滴下する水溶液中のグルタルアルデヒド
の濃度は、0.1〜2(v/v%)がよく、さらに望ま
しくは、0.5〜1(v/v%)がよい。これは、この
濃度範囲において、出力の安定したバイオセンサを得る
ことができるからである。なお、膜の形成方法について
は、均一な膜厚が形成できる方法であればよく、スピン
コート法以外にもスプレーコート法なども用いることが
できる。
図面を参照して説明する。図2は第2の実施形態の断面
図であり、この実施形態のバイオセンサは、絶縁基板1
上に過酸化水素電極2を形成し、その上に第1の膜とし
てγ−アミノプロピルトリエトキシシラン膜3、第2の
膜としてアセチルセルロース膜4、第3の膜としてパー
フルオロカーボンスルホン酸樹脂膜5、第4の膜として
触媒機能をもった有機高分子膜6を有し、さらに第5の
膜としてポリアルキルシロキサン膜7を順次形成した構
造をもつものである。
リエトキシシラン膜3、アセチルセルロース膜4、パー
フルオロカーボンスルホン酸樹脂膜5、触媒機能をもつ
酵素を固定化した有機高分子膜6は第1の実施の形態と
同様な方法により順次形成する。次に、ポリアルキルシ
ロキサン濃度が7(v/v%)以上のポリアルキルシロ
キサン溶液を触媒機能をもった有機高分子膜6上に滴下
し、スピンコート法によりポリアルキルシロキサン膜7
を形成する。ポリアルキルシロキサン膜製膜時のポリア
ルキルシロキサン濃度を7(v/v%)以上にするの
は、ポリアルキルシロキサン膜に十分な制限透過性をも
たせるためであり、さらに十分な制限透過性をもたせる
ためには、10(v/v%)以上であることが望まし
い。
図3を用いて詳細に説明する。図3はその断面図であ
り、絶縁基板1上に作用極10、対極11および参照極
12を形成し、その上にγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン膜3、アセチルセルロース膜4、パーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂膜5、そしてその上に触媒機能
をもった有機高分子膜6を順次形成された構造をもつも
のである。作用極10の材料は、白金、金、炭素であれ
ばよいが、好ましくは過酸化水素の検出特性優れ、耐酸
性および耐薬品性を備えた白金が望ましい。また、絶縁
基板上1の作用極10の形成方法は、短時間でしかも低
コストで形成することが可能なスパッタリング法が望ま
しい。対極11の材料は白金、銀、炭素であればよい
が、導電性に優れ、耐酸性および耐薬品性を備えた白金
が望ましい。また、絶縁基板上1の対極11の形成方法
は、短時間でしかも低コストで形成することが可能なス
パッタリング法が望ましい。参照極12の材料は銀/塩
化銀が用いられる。銀/塩化銀の形成方法は上記のスパ
ッタリング法で銀を形成した後、塩酸溶液中で電解重合
か、銀よりもイオン化傾向の大きな金属塩化物もしくは
酸化還元電位の低い金属塩化物を含有する溶液に浸漬し
て塩化銀を形成する方法が望ましい。大量生産する際に
低コストでしかも容易に製作することが可能であるから
である。
して、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン膜3、ア
セチルセルロース膜4、パーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂膜5、触媒機能をもった有機高分子膜6が形成さ
れる。さらに、触媒機能をもった有機高分子膜の上に第
2の実施の形態と同様にしてポリアルキルシロキサン膜
7を形成することも可能である。この実施形態によれ
ば、第1及び第2の実施形態と同様な効果が得られると
ともに、作用極、対極、参照極が一つの絶縁基板上に形
成されるため、このバイオセンサを実装する測定装置を
小型化でき、さらに、測定装置を簡素化し、しかも製造
コストを下げる効果を有する。
図4を用いて詳細に説明する。図4はその断面図であ
り、絶縁基板1上に作用極10を2つ形成し、その上に
第1の実施の形態と同様にして、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン膜3、アセチルセルロース膜4、パー
フルオロカーボンスルホン酸樹脂膜5を順次形成する。
そしてその上に触媒機能をもった有機高分子膜6と触媒
機能をもった有機高分子膜13を、それぞれ各作用極1
0上に形成される構造をもつものである。触媒機能をも
つ酵素を固定化した有機高分子膜6とこれとは異なる触
媒機能をもつ酵素を固定化した有機高分子膜13の形成
は、フォトリソグラフィを用いて行う。触媒機能をもっ
た有機高分子膜6と触媒機能をもった有機高分子膜13
としては、たとえば、乳酸酸化酵素を固定化した有機高
分子膜と、グルコース酸化酵素を固定化した有機高分子
膜である。絶縁基板上1上に形成される作用極と触媒機
能をもった有機高分子膜の数に制限はない。さらに、触
媒機能をもった有機高分子膜の上に第2の実施の形態と
同様にして、ポリアルキルシロキサン膜7を形成するこ
とも可能である。この実施形態によれば、測定試料中の
2種類の特定成分を同時に分析できるバイオセンサが作
製できる。さらに、作用極10と触媒機能をもった有機
高分子膜の数に制限がないため、3種類以上の特定成分
を分析することができるバイオセンサを作製することも
可能である。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、か
つ0.55(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むア
ルブミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコー
スセンサと、同様の過酸化水素電極上に1(v/v%)
のγ−アミノプロピルトリエトキシシラン水溶液、2
(w/v%)のアセチルセルロース溶液、そしてグルコ
ース酸化酵素を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタ
ルアルデヒドを含むアルブミン溶液を順次スピンコート
して製膜したグルコースセンサと、同様の過酸化水素電
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコースセ
ンサをそれぞれ作製した。
のアスコルビン酸を含む100(mg/dl)のグルコ
ース溶液中のグルコース濃度を測定したときの測定値を
比較して行った。表1に干渉物質が含まれない100
(mg/dl)のグルコース溶液のみを測定したときの
測定値を100%としたときのそれぞれの製膜条件時に
得られる出力値を相対値で示す。 すなわち、表1中の
値が100%に近いほど干渉物質の影響を受け難い製膜
条件であることを示している。その結果、過酸化水素電
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコースセ
ンサは干渉物質の影響を全く受けずに、グルコースを測
定することができた。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、か
つ0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアル
ブミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコース
センサと、同様の過酸化水素電極上に1(v/v%)の
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン水溶液、2(w
/v%)のアセチルセルロース溶液、そしてグルコース
酸化酵素を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタルア
ルデヒドを含むアルブミン溶液を順次スピンコートして
製膜したグルコースセンサと、同様の過酸化水素電極上
に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース溶
液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン酸
樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ0.
5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブミン
溶液を順次スピンコートして製膜したグルコースセンサ
をそれぞれ作製した。
測定時に電流出力値が定常状態となるまでに要する時間
を測定し比較した。結果を表2に示す。その結果、上記
材料を用いて製作したグルコースセンサおよび上記構造
のグルコースセンサは、測定時に要する時間に影響を与
えることはなかった。これは上記材料や構造が酵素の基
質に影響しないことを示している。表2中のAPTES はγ
−アミノプロピルトリエトキシシランである。
電極上に0.5、1、2(v/v%)のγ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン水溶液、2(w/v%)のアセ
チルセルロース溶液、5(v/v%)のパーフルオロカ
ーボンスルホン酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素
を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタルアルデヒド
を含むアルブミン溶液を順次スピンコートして製膜した
グルコースセンサをそれぞれ製作した。
のアスコルビン酸を含む100(mg/dl)のグルコ
ース溶液中のグルコース濃度を測定したときの測定値を
比較して行った。表3に干渉物質が含まれない100
(mg/dl)のグルコース溶液のみを測定したときの
測定値を100%とし、そしてそれぞれの製膜条件時に
得られる出力値を相対値で示す。すなわち、表中の値が
100%に近いほど干渉物質の影響を受け難い製膜条件
であることを示している。その結果、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン水溶液の濃度は1(v/v%)が
最適であることがわかった。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、1,2,3,4,5(w/v%)のア
セチルセルロース溶液、5(v/v%)のパーフルオロ
カーボンスルホン酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵
素を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタルアルデヒ
ドを含むアルブミン溶液を順次スピンコートして製膜し
たグルコースセンサそれぞれ製作した。
のアスコルビン酸を含む100(mg/dl)のグルコ
ース溶液中のグルコース濃度を測定したときの測定値を
比較して行った。表4に干渉物質が含まれない100
(mg/dl)のグルコース溶液のみを測定したときの
測定値を100%とし、そしてそれぞれの製膜条件時に
得られる出力値を相対値で示す。すなわち、表中の値が
100%に近いほど干渉物質の影響を受け難い製膜条件
であることを示している。その結果、干渉物質の影響を
低減させる最適なアセチルセルロースの濃度は2(w/
v%)であった。
電極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエト
キシシラン水溶液、2(w/v)%のアセチルセルロー
ス溶液、1,2,5(v/v%)のパーフルオロカーボ
ンスルホン酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含
み、かつ0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含
むアルブミン溶液を順次スピンコートして製膜したグル
コースセンサそれぞれ製作した。
のアスコルビン酸を含む100(mg/dl)のグルコ
ース溶液中のグルコース濃度を測定したときの測定値を
比較して行った。表5に干渉物質が含まれない100
(mg/dl)のグルコース溶液のみを測定したときの
測定値を100%とし、そしてそれぞれの製膜条件時に
得られる出力値を相対値で示す。すなわち、表中の値が
100%に近いほど干渉物質の影響を受け難い製膜条件
であることを示している。その結果、干渉物質の影響を
低減させる最適なパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂
の濃度は5(v/v%)であった。
電極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエト
キシシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロー
ス溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホ
ン酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコースセ
ンサと、同様に過酸化水素電極上に1(v/v%)のγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン水溶液、2(w/
v%)のアセチルセルロース溶液、5(v/v%)のパ
ーフルオロカーボンスルホン酸樹脂溶液、そして乳酸酸
化酵素を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタルアル
デヒドを含むアルブミン溶液を順次スピンコートして製
膜した乳酸センサと、同様に過酸化水素電極上に1(v
/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキシシラン水溶
液、2(w/v%)のアセチルセルロース溶液、5(v
/v%)のパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂溶液、
そしてエタノール酸化酵素を含み、かつ0.5(v/v
%)のグルタルアルデヒドを含むアルブミン溶液を順次
スピンコートして製膜したエタノールセンサをそれぞれ
製作した。
のアスコルビン酸を含む100(mg/dl)のグルコ
ース溶液、200μMの乳酸溶液および0.1(w/v
%)のエタノール中のそれぞれの濃度を測定したときの
測定値を比較して行った。表6に干渉物質が含まれない
100(mg/dl)グルコース溶液、200μMの乳
酸溶液および0.1(w/v%)のエタノールのみを測
定したときの測定値を100%とし、そして各種酸化酵
素を用いて液体中の特定成分を測定したときに得られる
出力値を相対値で示す。すなわち、表中の値が100%
に近いほど干渉物質の影響を受け難いことを示してい
る。その結果、上記材料および上記構造は、各種酸化酵
素を利用して特定成分を検出するセンサの種類によら
ず、干渉物質の影響を低減させた。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコースセ
ンサを製作した。
のアスコルビン酸、2(mg/dl)の尿酸、2mMの
オルトアセトアミノフェンをそれぞれ含む100(mg
/dl)のグルコース溶液中のグルコース濃度を測定し
たときの測定値を比較して行った。表7に干渉物質が含
まれない100mg/dlのグルコース溶液のみを測定
したときの測定値を100%とし、そして各種干渉物質
を含む溶液中のグルコースを測定したときに得られる測
定値を相対値で示す。すなわち、表中の値が100%に
近いほど干渉物質の影響を受け難いことを示している。
その結果、上記材料および上記構造は、アスコルビン
酸、尿酸塩およびアセトアミノフェンに対して高い制限
透過性をもっていた。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜したグルコースセ
ンサと、同面積の過酸化水素電極上に1(v/v%)の
γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、5(v/v
%)のパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂溶液、2
(w/v%)のアセチルセルロース溶液、そしてグルコ
ース酸化酵素を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタ
ルアルデヒドを含むアルブミン溶液を順次スピンコート
して製膜したグルコースセンサをそれぞれ製作した。
のアスコルビン酸を含む100(mg/dl)のグルコ
ース溶液中のグルコース濃度を測定したときの測定値を
比較して行った。表8に干渉物質が含まれない100
(mg/dl)のグルコース溶液のみを測定したときの
測定値を100%とし、そしてそれぞれの製膜条件時に
得られる出力値を相対値で示す。すなわち、表中の値が
100%に近いほど干渉物質の影響を受け難い製膜条件
であることを示している。その結果、干渉物質に対する
制限透過性は、過酸化水素電極上に1(v/v%)のγ
−アミノプロピルトリエトキシシラン水溶液、2(w/
v%)のアセチルセルロース溶液、5(v/v%)のパ
ーフルオロカーボンスルホン酸樹脂溶液、そしてグルコ
ース酸化酵素を含み、かつ0.5(v/v%)のグルタ
ルアルデヒドを含むアルブミン溶液を順次スピンコート
して製膜した構造をもつグルコースセンサが高かった。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液を順次スピンコートして、γ−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン膜、アセチルセルロース膜、パー
フルオロカーボンスルフォン酸樹脂膜を形成した後、グ
ルコース酸化酵素と0.1,0.3,0.5,1.0,
1.5,2.0(v/v%)のグルタルアルデヒドを含
むアルブミン溶液を各々パーフルオロカーボンスルホン
酸膜上に滴下し、スピンコート法で有機高分子膜を製膜
したグルコースセンサ6種を作成した。これらのグルコ
ースセンサを用いて10(mg/dl)グルコース溶液
を11回繰り返して測定した。アルブミン溶液中のグル
タルアルデヒド濃度とグルコースセンサのグルコースに
対する電流出力値の変動係数を表した図8に示されてい
るように、グルコースセンサはグルタルアルデヒド濃度
が0.5〜1.0(v/v%)であるようなアルブミン
溶液を滴下して有機高分子膜を製膜した場合において最
も安定したセンサ出力を与えた。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜した。さらに、各
種濃度のポリアルキルシロキサン溶液をグルコース酸化
酵素を固定化した有機高分子膜上に滴下し、スピンコー
ト法でポリアルキルシロキサン膜を製膜した後、これら
グルコースセンサにより各種濃度のグルコース溶液に対
する電流出力値を測定した。各センサの相対出力値を表
した図9に示されているように、グルコースの制限透過
性は、ポリアルキルシロキサン濃度が7(v/v%)以
上の場合において認められ、特に10(v/v%)以上
の場合では、グルコース濃度500(mg/dl)まで
電流出力値が飽和せず、高濃度のグルコース溶液の測定
が可能であった。
極上に1(v/v%)のγ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン水溶液、2(w/v%)のアセチルセルロース
溶液、5(v/v%)のパーフルオロカーボンスルホン
酸樹脂溶液、そしてグルコース酸化酵素を含み、かつ
0.5(v/v%)のグルタルアルデヒドを含むアルブ
ミン溶液を順次スピンコートして製膜した。さらに、そ
の上にダウコーニング社製のシリコーンを用いて調製し
た14(v/v%)ポリアルキルシロキサン溶液をグル
コース酸化酵素を含有する有機高分子膜上に滴下し、ス
ピンコート法でポリアルキルシロキサン膜を製膜した。
図10はこのようにして形成したポリアルキルシロキサ
ン膜を有するグルコースセンサの、pHの異なる100
(mg/dl)グルコース溶液に対する電流出力値をp
H7の出力値を100%とした相対出力値で表した図で
ある。図11にはポリアルキルシロキサン膜を形成しな
かったグルコースセンサの100 (mg/dl)グルコ
ース溶液に対する電流出力値もpH7の出力値を100
%とした相対出力値で表した。ポリアルキルシロキサン
膜を有するグルコースセンサはpH6〜8の範囲でほぼ
同程度の出力値をもたらしたのに対し、ポリアルキルシ
ロキサン膜を形成しなかった場合、出力値はグルコース
溶液のpHに大きく左右された。
明らかなように、本発明のバイオセンサによれば、次の
効果を得ることができる。第1の効果は、高濃度の干渉
物質を含有する測定試料中の特定成分を精度良く測定す
ることが可能になることである。その理由は、過酸化水
素電極上に、γ−アミノプロピルトリエトキシシランの
膜、アセチルセルロース膜そしてパーフルオロカーボン
スルホン酸樹脂膜を順次形成したため、触媒機能をもつ
酵素を固定化した有機高分子膜中で発生した過酸化水素
の電極への透過の制限を最小限に抑え、かつ、干渉物質
の電極への透過が十分制限されるためである。第2の効
果は、測定濃度範囲の拡大され、pH変動の大きな測定
試料でも高い精度で特定成分を測定することが可能にな
ることである。その理由は、触媒機能をもつ酵素を固定
化した有機高分子膜上にポリアルキルシロキサン膜を形
成することにより、測定対象物質の過剰な拡散が制限さ
れるためである。第3の効果は、大量に、しかも低コス
トで生産が可能になることである。その理由は、既存の
半導体製造工程の大部分を流用することが可能であるた
めである。第4の効果は、測定装置自体も小型化できる
ことである。その理由は対極および参照極を、絶縁基板
上に作用極と一緒に組み込むことが可能であるからであ
る。第5の効果は、測定試料中の複数の特定試料成分が
同時に測定できることである。その理由は複数の作用電
極上にγ−アミノプロピルトリエトキシシラン膜、アセ
チルセルロース膜、パーフルオロカーボンスルホン酸樹
脂膜を介して、異なる触媒機能をもつ酵素を固定化した
有機高分子膜を形成できるからである。
示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
示す断面図である。
出力との関係を示す図である。
示す図である。
対出力との関係を示す図である。
示す図である。
特性を示す図である。
Hと相対出力の関係を示す図である。
出力の関係を示す図である。
る。
ある。
面図である。
ル混合物質 53 ナフィオン膜 54 シリコーン接着剤
Claims (9)
- 【請求項1】 絶縁基板上に過酸化水素電極を形成し、
その上にγ−アミノプロピルトリエトキシシランを主成
分とする第1の膜と、セルロース誘導体を主成分とする
第2の膜と、骨格にパーフルオロカーボンをもったイオ
ン交換性樹脂を主成分とする第3の膜と、過酸化水素を
生成する触媒機能をもつ酵素を固定化した有機高分子を
主成分とする第4の膜が、前記第1の膜から第4の膜の
順序で順次積層されていることを特徴とするバイオセン
サ。 - 【請求項2】 絶縁基板上に過酸化水素電極を形成し、
その上にγ−アミノプロピルトリエトキシシランを主成
分とする第1の膜と、セルロース誘導体を主成分とする
第2の膜と、骨格にパーフルオロカーボンをもったイオ
ン交換性樹脂を主成分とする第3の膜と、過酸化水素を
生成する触媒機能をもつ酵素を固定化した有機高分子を
主成分とする第4の膜と、ポリアルキルシロキサンを主
成分とする第5の膜が前記第1の膜から第5の膜の順序
で順次積層されていることを特徴とするバイオセンサ。 - 【請求項3】 前記γ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランの製膜時の濃度が0.5〜2(v/v%)の範囲内
にある請求項1または2に記載のバイオセンサ。 - 【請求項4】 前記セルロース誘導体がアセチルセルロ
ースであり、このアセチルセルロースの製膜時の濃度が
0.5〜5(w/v%)の範囲内にある請求項1ないし
3のいずれかに記載のバイオセンサ。 - 【請求項5】 前記パーフルオロカーボンをもったイオ
ン交換性樹脂がパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂で
あり、このパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂の製膜
時の濃度が1(v/v%)以上である請求項1ないし4
のいずれかに記載のバイオセンサ。 - 【請求項6】 前記触媒機能をもつ酵素を固定化した有
機高分子膜の製膜時にグルタルアルデヒド−アルブミン
溶液が使用され、そのグルタルアルデヒド濃度が0.1
〜2(v/v%)の範囲内にある請求項1ないし5のい
ずれかに記載のバイオセンサ。 - 【請求項7】 前記ポリアルキルシロキサンの製膜時の
濃度が7.0(v/v%)以上である請求項2ないし6
のいずれかに記載のバイオセンサ。 - 【請求項8】 前記絶縁基板の上の過酸化水素電極が作
用極、対極および参照電極から形成されている請求項1
ないし7のいずれかに記載のバイオセンサ。 - 【請求項9】 前記絶縁性基板上に作用極が2つ以上形
成され、同時に触媒機能をもつ酵素を固定化した有機高
分子膜も2種類以上形成されている請求項8に記載のバ
イオセンサ。
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