JP2837580B2 - 発光ダイオード - Google Patents
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Description
れる発光ダイオードに関する。
ダイオード(LED)として、GaAsPまたはGaP系材
料の他に、AlGaInP系材料を用いたものが開発され
つつある。
して作製されている。まず、図7に示すように、n型Ga
As基板90の表面100にn型AlGaInPクラッド層
91、アンドープAlGaInP発光層92、p型AlGaI
nPクラッド層93、p型AlGaAs電流拡散層94、p型
GaAsコンタクト層95、p側表面電極(例えば、AuZ
n)96を全面に積層する。次に、図8に示すように、こ
の表面電極96およびp型GaAs層95を一部除去して
パターン化する。すなわち、表面電極96をワイヤボン
ドを行うための円形状のパッド部98と、このパッド部
98から四方に直線状に延びる分枝99a,99b,99c,
99dとで構成する。このように分枝を複数設けること
により、電流をチップ内にできるだけ均一に拡散するよ
うにしている。この後、基板90の裏面にn側表面電極
97を形成する。発光層92より発した光は、基板90
と表面電極96とに吸収されるため、チップ表面100
のうち表面電極96を除去した領域100aと側面10
1とからチップ外へ出射する。
92よりもバンドギャップが大きい2つのクラッド層9
1,93で挟んだダブルヘテロ構造となっている。ここ
で、クラッド層91,93によって発光層92に有効に
電子およびホールを閉じ込めるためには、クラッド層9
1,93の組成(AlyGa1-y)0.5In0.5PにおいてAl混
晶比yを0.7〜1と大きくする必要がある。ところが、
このようにAl混晶比yを大きくすると、層中へのp型あ
るいはn型のドーピングが難しくなり、クラッド層91,
93の比抵抗を低くすることが困難となる。そこで、こ
のLEDでは、電流拡散層94を設けて表面電極96の
直下に電流が集中することを防ぎ、これにより表面電極
96で覆われていない領域100aでの発光量を多くし
ている。
流拡散層94の働きは十分ではなく、その結果、表面電
極96直下での無効な発光が表面電極96で覆われてい
ない領域100aでの発光に比べて多くなっている。こ
のため、上記従来のLEDは、外部量子効率が悪いとい
う問題がある。
nm(緑色)であるから、AlGaAs電流拡散層94で光吸
収が生じるという問題がある。AlxGa1-xAsは、たと
え最も広いバンドギャップとなる混晶比x=1に設定し
たとしても、吸収端は574nmであり、これより短波長
の光を透過しないからである。なお、AlAs(x=1に相
当する)は空気中で腐食され易く、表面層として用いる
には適当でない。
の無効発光を相対的に減少させて外部量子効率を改善で
きる上、電流拡散層を省略して短波長の光を効率良く出
射できる発光ダイオードを提供することにある。
に、請求項1に記載の発光ダイオードは、半導体チップ
の表面に、発光層を含む半導体層と不透明表面電極とが
順に積層され、上記発光層が発した光を上記半導体層の
うち上記表面電極で覆われていない部分からチップ外へ
光を出射する発光ダイオードにおいて、上記不透明表面
電極は、パッド部と、上記パッド部から線状に延びる第
1次の分枝と、上記第1次の分枝から分岐して線状に延
びる第2次の分枝と、さらに上記第2次の分枝から分岐
して線状に延びる第3次の分枝を少なくとも有し、上記
各次の分枝の線幅は、次数が増えるにつれて一定の比率
で細くなっており、上記不透明表面電極は、その最高次
の分枝の先端領域のみ上記半導体層と接触していること
を特徴としている。
は、上記各次の分枝の長さは、次数が増えるにつれて一
定の比率で短くなっていることを特徴としている。
は、上記一定の比率は1/2であることを特徴としてい
る。
設けられた表面電極が、パッド部から延びる第1次の分
枝と、この第1次の分枝から延びる第2次の分枝と、さ
らにこの第2次の分枝から延びる第3次の分枝とを有し
ているので(さらに高次の分枝を有していても良い)、チ
ップ表面は上記各次の分枝によって樹枝状に覆われ、最
高次の分枝の先端はチップ表面に多数分散して配置され
た状態となる。しかも、上記表面電極のうちパッド部が
直下の半導体層と接触しておらず、最高次の分枝の先端
領域のみで上記表面電極と上記半導体層とが接触してい
るので、チップの隅々にまで電流が拡散され、電流拡散
抵抗が実質的に減少する。この結果、表面電極直下での
無効な発光よりも表面電極で覆われていない領域での発
光が相対的に多くなる。例えば、図6(b),(c)に示すよ
うに、表面電極2,3の分枝の途中(点M,N直下)で発せ
られた光q,rは電極に遮られる部分が多いが、同図(a)に
示すように、表面電極1の分枝の先端で発せられた光p
は、電極(分枝)が三方向に途切れているので、電極に
遮られる部分が少ない。しかも、上記各次の分枝の線幅
は、次数が増えるにつれて一定の比率で細くなっている
ので、最高次の分枝の先端の線幅は細くなっている。し
たがって、最高次の分枝の先端で発せられた光は、さら
に電極に遮られる部分が少なくなる。また、チップ表面
における電極全体の占有面積も抑制される。したがっ
て、チップ外へ光が出射しやすくなり、外部量子効率が
改善される。また、上記表面電極の形状によってチップ
内に電流を十分拡散できることから、例えば黄色より短
波長のAlGaInP系LEDにおいてAlGaAs電流拡散
層を設ける必要がなくなる。したがって、短波長の光で
あっても吸収のない好適な特性となる。なお、この表面
電極形状は、AlGaInP系LEDだけでなく、一般の
AlGaAs系、GaP系、ZnSe系、GaN系、SiC系L
EDなどに適用される。特に、低抵抗電流拡散層を得る
ことが困難なZnCdSe系LEDに有効である。
は、上記各次の分枝の長さは次数が増えるにつれて一定
の比率で短くなっているので、最高次の分枝の先端はチ
ップ表面の特定箇所に偏ることなく、効率的に分散して
配置される。
は、上記一定の比率は1/2であるから、次数が増える
に連れて、各次の分子が互いに重なり合うことがなく、
チップ表面の全域が網羅的に覆われて行く。この結果、
最高次の分枝の先端はチップ表面の全域に、効率的に分
散して配置される。
より詳細に説明する。
のチップ表面を示している。図1に示すように、チップ
表面30には、発光層を含む半導体層31と、表面電極
16が設けられている。表面電極16は、ワイドボンド
のための略矩形状のパッド部18を中央に備えている。
このパッド部18から対角方向に直線状に第1次の分枝
19a,19b,19c,19dが延びている。第1次の分枝
19a,19b,19c,19dは、互いに同一線幅、同一長
さとなっている。各第1次の分枝19a,19b,19c,1
9dの先端からそれぞれ三方向に第2次の分枝20a,2
0b,20cが分岐して延びている。第1次の分枝と第2
次の分枝とがなす角度は0°または90°となってい
る。なお、設計上は、各第1次の分枝19a,19b,19
c,19dと重なる図示しない第2次の分枝がある。第2
次の分枝20a,20b,20cは、互いに同一線幅、同一
長さとなっており、第1次の分枝に対して線幅,長さが
いずれも1/2となっている。また、各第2次の分枝2
0a,20b,20cの先端からそれぞれ三方向に直線状に
第3次の分枝21a,21b,21cが分岐して延びてい
る。第2次の分枝と第3次の分枝とがなす角度は0°ま
たは90°となっている。また、第3次の分枝21a,2
1b,21cは、互いに同一線幅,同一長さとなっており、
第2次の分枝に対して線幅,長さがいずれも1/2とな
っている。なお、各第1次の分枝19a,19b,19cの
中ほどからも第3次の分枝が分岐しているが、これは各
第1次の分枝19a,19b,19cに重なって上記図示し
ない第2次の分枝の先端があるためである。第3次の分
枝21a,21b,21cの先端には、直下の半導体層31
とオーミック接触するためのコンタクト部22a,22b,
22cが設けられている。一方、表面電極16のうち上
記コンタクト部21a,21b,21c以外の部分は、半導
体層31と電気的に接触しない状態となっている(後述
するAl2O3絶縁層15による)。
においても枝別れ数が等しく、低次の分枝と高次の分枝
との関係は'X'形状の4つの先端に長さが1/2の'X'
を組み合わせた規則的で相似な自己相似形状、すなわち
フラクタル形状となっている。したがって、パターン設
計を容易に行うことができる。また、高次の分枝同士が
重なることなくチップ表面30の略全域を樹枝状に覆う
ことができる。さらに、低次の分枝の配線幅を比較的広
くしているので配線抵抗を低く抑えることができる。低
次の分枝ほど電流が多く流れるからである。
している。同図(a),(c)は、チップ表面30の一部(具体
的には第2次の分枝20bの先端付近)を例示し、同図
(b),(d)は、それぞれ同図(a),(c)におけるB−B線,D
−D線矢視断面を示している。このチップは、次のよう
にして作製する。
aAs基板10上に、MOCVD法(有機金属化学気相成
長法)により、半導体層31としてn型AlGaInPクラ
ッド層11、アンドープAlGaInP発光層12、p型A
lGaInPクラッド層13、p型GaAsコンタクト層14
を順に全面に堆積し、さらにAl2O3絶縁層15を形
成する。次に、フォトリソグラフィーによって、Al2
O3絶縁層15のうち所定箇所に開口15a,15b,15
cを形成する。
上に全面に表面電極16を蒸着した後、フォトリソグラ
フィおよびエッチングを行って、表面電極16,Al2O
3絶縁層15およびp型GaAsコンタクト層14を先に
述べたフラクタル形状にパターン加工する。エッチング
は、ウェットエッチングでもRIBE(反応性イオンビ
ーム・エッチング)でも良い。これにより、コンタクト
部22a,22b,22cで、開口15a,15,b,15cを通
して表面電極16とp型コンタクト層14(したがって半
導体層31)とがオーミック接触する状態となる。一
方、表面電極16のうちコンタクト部22a,22b,22
c以外の領域では、Al2O3絶縁層15によって、表面
電極16と半導体層31とが電気的に絶縁される。な
お、p型GaAsコンタクト層14は、表面電極16直下
にのみ設けられているので、電流拡散層としては働かな
い。
17を全面に形成する(作製完了)。
は、チップ表面30を表面電極16によって樹枝状に覆
っている。しかも、第3次(最高次)の分枝21a,21b,
21cの先端のコンタクト部22a,22b,22cを通して
表面電極16と半導体層31とを電気的に接触させる一
方、表面電極16のうち上記先端以外の部分で表面電極
216と半導体層31とを電気的絶縁状態にしているの
で、電流拡散層を設けなくても、チップの隅々にまで電
流を拡散でき、実質的に電流拡散抵抗を減少させること
ができる。この結果、表面電極16直下での無効な発光
よりも表面電極16で覆われていない領域での発光を相
対的に増大させることができる。したがって、チップ外
へ光を出射しやすくなり、外部量子効率を改善すること
ができる。また、電流拡散層を設けていないので、短波
長の光であっても吸収が生じないようにできる。実際に
特性測定を行ったところ、発光波長は570nm(黄緑色)
で、外部量子効率は、2.0%であった。
1b,21cの先端にのみコンタクト部22a,22b,22c
を設けたが、これに限られるものではない。例えば、図
1に示した第2次の分枝20a,20b,20cの中点にも
コンタクト部を設けても良い。この場合、電流−光変換
効率自体は若干低下するが、多くの電流を流すことがで
きるので、チップ当たりのトータル発光量を増大させる
ことができる。
a,22b,22cの幅は第3次の分枝21a,21b,21cの
幅よりも狭くしたが(図2(c))、これに限られるもので
はなく、逆に広くしても良い。この場合、コンタクト部
での電気抵抗を減少させることができる。
0の中央に限定されるものではなく、周辺部にあっても
よい。
ッチングによらず、いわゆるマスク蒸着(表面電極14
と同じ形状の開口部を有するメタルマスクを用いて蒸着
する)により形成しても良い。
されるものでなく、AlGaAs、GaAsP、GaP、Al
GaN、GaInAsPなどのIII−V族化合物半導体、Zn
Se,ZnCdSSe、ZnCdSeTeなどのII−VI族化合物
半導体、CuAlSSe、CuGaSSeなどのカルコパイラ
イト系半導体であってもよい。
ではなく、GaP、InP、サファイアなどでも良く、発
光波長に対して不透明であっても透明であってもよい。
基板の導電型はn型でもp型でもよい。
分岐を有する表面電極16を設けたが、発光波長に対し
透明な基板を用いる場合は、裏面電極17にも分枝を設
ける。これにより、光出射効率をさらに向上させること
ができる。
ロ接合に限定されるものでなく、シングルヘテロ接合、
ホモ接合であってもよい。
限られるものではなく、SiO2またはSi3N4などで
も良い。
D法(有機金属化学気相成長法)で形成したが、MBE法
(分子線エピタキシ法)、VPE法(気相成長法)、LPE
法(液相成長法)などで形成してもよい。pn接合は、結晶
成長時に作り込むほか、結晶成長後にドーパントを拡散
して形成してもよい。
て、AuZn,InAu,Cr/Au,Mo/Au,Ti/Pt/Au,
Au,Al,In,ITO(錫添加酸化インジウム),InO2,
SnO2およびこれらの積層膜を採用することができ
る。一方、裏面電極(n側電極)17の材料として、AuG
e/Ni,AuSn,AuSi,Mo/Au,Au,Al,In,ITOお
よびこれらの積層膜を採用することができる。
示している。同図(a)はチップ表面の全体を示し、同図
(b)はその一部(電極先端)を例示している。また、同図
(c)は同図(b)におけるC−C線断面を示している。
ップ表面50に、発光層を含む半導体層51と、表面電
極47を備えている。表面電極47のパターンは、略矩
形状のパッド部52と、このパッド部52から直線状に
延びる第1次の分枝53a,53b、第2次の分枝54a,
54b、第3次の分枝55a,55b、第4次の分枝56a,
56b、第5次の分枝57a,57b、第6次の分枝58a,
58bを有している。上記各次の分枝は、'H'形状の4
つの先端に長さが1/2の'H'を組み合わせることを繰
り返したフラクタル形状となっている。この例では、各
次の分枝を正方形のチップの四辺に平行な線で形成して
いるので、パターン設計を容易に行うことができる。ま
た、高次の分枝同士が重なることなく、チップ表面50
の略全域を樹枝状に覆うことができる。なお、設計上、
パッド部52近傍に配される第6次の分枝は、ここでは
省略している。第6次の分枝58a,58bの先端には、
直下の半導体層51とオーミック接触するためのコンタ
クト部59a,59bが設けられている。一方、表面電極
47のうち上記コンタクト部59a,59b以外の部分
は、半導体層51とショットキーバリアを生ずる状態と
なっている。
基板40上に、MBE法により、半導体層51としてn
型InGaAsバッファ層41、n型ZnSeクラッド層4
2、アンドープZnCdSe歪量子井戸発光層43、p型Z
nSeクラッド層44、p型AlGaAsコンタクト層45、
p型GaAsコンタクト層46を順に堆積する。
ングを行って、このコンタクト層45,46のうち上記
コンタクト部59a,59bに相当する部分を残す一方、
チップ表面50にp型ZnSeクラッド層44を露出させ
る。
に裏面電極48を全面に形成する。そして、表面電極4
7を図3に示したフラクタル形状となるように一部エッ
チングしてパターン化する(作製完了)。これにより、表
面電極47のうち第6次(最高次)の分枝58a,58bの
先端部分のみが半導体層51とオーミック接触し、上記
先端以外の部分は半導体層51(p型ZnSeクラッド層4
4)とショットキーバリアを生ずる状態に仕上がる。
は、チップ表面50を表面電極47によって樹枝状に覆
っているので、第1実施例と同様に、外部量子効率を改
善することができる。しかも、第6次(最高次)の分枝5
8a,58bの先端部分と半導体層51とをコンタクト部
59a,59bを通して良好にオーミック接触させる一
方、上記先端以外の部分と半導体層51とをショットキ
ーバリアによって電流が流れにくい状態(ある程度の高
電圧を印加しないと電流が流れない状態)にしているの
で、表面電極51の先端部分でのみ電流を注入すること
ができる。したがって、チップ外へ光を出射しやすくな
り、さらに外部量子効率を高めることができる。また、
電流拡散層を設けていないので、短波長の光であっても
吸収が生じないようにできる。
ではなく、ZnSeなどでも良く、発光波長に対して不透
明であっても透明であってもよい。基板の導電型はn型
でもp型でもよい。
されるものではなく、AlGaInP、AlGaAs、GaAs
P、GaP、AlGaN、GaInAsPなどのIII−V族化
合物半導体、ZnSe、ZnCdSSe、ZnCdSeTeなど
のII−VI族化合物半導体、CuAlSSe、CuGaSSeな
どのカルコパイライト系半導体であってもよい。
=0.2)としたが、xの値は特に限定されるものではな
く、例えば、x=0のZnSeであっても良い。また、発
光層はn型ZnSe/ZnCdSe多重量子井戸構造であって
も良い。
たが、n型ZnSSeであっても良く、n型ZnS/ZnSe
歪超格子層であっても良い。
で形成したが、MOCVD法、VPE法、LPE法など
で形成してもよい。pn接合は、結晶成長時に作り込むほ
か、結晶成長後にドーパントを拡散して形成してもよ
い。
Dを示している。同図(a)はチップ表面の全体を示し、
同図(b)はその一部(電極先端)を例示している。また、
同図(c)は同図(b)におけるC−C線断面を示している。
ップ表面90に、発光層を含む半導体層91と表面電極
76を備えている。表面電極76のパターンは、略矩形
状のパッド部81と、第1次の分枝82a,82bと、第
2次の分枝83a,83b,83c,83d,83e,83f,83
g,83hと、各第2次の分枝83a,…,83hから分岐し
た第3次の分枝84a,84b,84c,84d,84e,84f,
84g,84hを有している。詳しくは、パッド部81を
通るチップ側面に平行な直線上に第1次の分枝82a,8
2bを有し、この第1次の分枝82a,82bに垂直に第2
次の分枝83a,…,83eを8本有している。さらに各第
2次の分枝83a,…,83hに垂直に第3次の分枝84a,
…,84hを8本有している。なお、この第3次の分枝
は、パッド部81に重なる部分では実際には形成されて
いない。上記各次の分枝の線幅は、電流が多く流れる低
次の分枝ほど太くなっている。この例は、枝分かれの数
が分岐の次数によって異なるため狭義のフラクタルでは
ないが、設計思想はフラクタル的である。第3次の分枝
84a,…,84hの先端には、直下の半導体層91とオー
ミック接触するためのコンタクト部85a,…,85hが設
けられている。一方、表面電極76のうち上記コンタク
ト部85a,…,85h以外の部分は、半導体層31と電気
的に接触しない状態となっている。
基板70上に、MOCVD法(有機金属化学気相成長法)
により、半導体層91としてn型AlGaInPクラッド層
71、アンドープAlGaInP発光層72、p型AlGaI
nPクラッド層73、p型GaAsコンタクト層74、n型
GaAs電流阻止層75を順に全面に堆積する。
ングを行って、n型GaAs電流阻止層75のうち所定箇
所に開口75aを形成する。
着した後、この表面電極76上に図示しないフォトレジ
ストを設け、フォトリソグラフィおよびエッチングを行
って、表面電極76,n型GaAs電流阻止層75およびp
型GaAsコンタクト層74を先に述べたフラクタル形状
にパターン加工する。エッチングは、ウェットエッチン
グでもRIBE(反応性イオンビーム・エッチング)でも
良い。これにより、コンタクト部85で、開口75aを
通して、表面電極76とp型コンタクト層74(したがっ
て半導体層91)とがオーミック接触する状態となる。
一方、表面電極76のうち上記コンタクト部85以外の
領域では、導電型が異なるn型GaAs電流阻止層75に
よって表面電極76と半導体層91との導通が妨げられ
る。なお、p型AlGaAsコンタクト層74は、表面電極
76直下にしかなく、電流拡散層としては働かない。
77を全面に形成する(作製完了)。
は、第1,第2実施例と同様に、チップ表面90を表面
電極76によって樹枝状に覆っているので、電流拡散層
を設けなくても、チップの隅々にまで電流を拡散でき、
実質的に電流拡散抵抗を減少させることができる。しか
も、第3次(最高次)の分枝84a,…,84hの先端のコン
タクト部85a,…,85hを通して、表面電極76と半導
体層91とをオーミック接触させる一方、表面電極76
のうち上記コンタクト部85a,…,85h以外の部分と半
導体層91とを電流阻止層75によって導通しない状態
にしているので、表面電極76直下での無効な発光より
も表面電極76で覆われていない領域での発光を相対的
に増大させることができる。したがって、チップ外へ光
を出射しやすくなり、外部量子効率を改善することがで
きる。また、電流拡散層を設けていないので、短波長の
光であっても吸収が生じないようにできる。さらに、第
1実施例に比して、絶縁層形成工程を省略できる利点が
ある。
を示している。同図(a)はチップ表面の一部(電極先端)
を示し、同図(b)は同図(a)におけるB−B線断面を示し
ている。このLEDは、チップ表面230に、発光層を
含む半導体層231と、第1実施例の表面電極16と全
く同一パターンの表面電極216を備えている(なお、
簡単のため、チップ表面全体の図は省略している。)。
第3次の分枝206の先端には、直下の半導体層231
とオーミック接触するためのコンタクト部(下部電極)2
05が設けられている。一方、表面電極216のうち上
記コンタクト部205以外の部分は、半導体層231と
電気的に接触しない状態となっている。
CVD法(有機金属化学気相成長法)により、半導体層2
31としてn型AlGaInPクラッド層201、アンドー
プAlGaInP発光層202、p型AlGaInPクラッド
層203、p型GaAsコンタクト層204を順に全面に
堆積する。
材料としてAnZn層を蒸着し、このAnZn層を、表面電
極216先端よりも狭い幅を有する矩形状のパターンに
加工する。続いて、加熱処理を行って、p型GaAsコン
タクト層204とコンタクト部205とをオーミック接
触させる。
Al層を蒸着した後、フォトリソグラフィおよびエッチ
ングを行って、上記Al層(上部電極)およびp型GaAsコ
ンタクト層204を、第1実施例と同様のフラクタル形
状に同時にパターン加工する。これにより、第3次(最
高次)の分枝206の先端のコンタクト部205を通し
て、表面電極216とp型コンタクト層204(したがっ
て半導体層231)とがオーミック接触する状態とな
る。一方、表面電極216のうちコンタクト部205以
外の領域では、表面電極16と半導体層31とが電気的
に導通しない状態となる。これは、Al層とp型GaAsコ
ンタクト層とはオーミック接触しにくい材料だからであ
り、また、工程で既に加熱処理を終えているからであ
る。なお、p型GaAsコンタクト層14は、表面電極1
6直下にのみ設けられているので、電流拡散層としては
働かない。
17を全面に形成する(作製完了)。
は、各実施例と同様に、チップ表面230を表面電極2
16によって樹枝状に覆っているので、電流拡散層を設
けなくても、チップの隅々にまで電流を拡散でき、実質
的に電流拡散抵抗を減少させることができる。しかも、
第3次(最高次)の分枝206の先端のコンタクト部20
5を通して表面電極216と半導体層231とをオーミ
ック接触させる一方、表面電極216のうち上記先端以
外の部分で表面電極216と半導体層231とが電気的
に接触しないようにしているので、表面電極216直下
での無効な発光よりも表面電極216で覆われていない
領域での発光を相対的に増大させることができる。した
がって、チップ外へ光を出射しやすくなり、外部量子効
率を改善することができる。さらに、第1実施例に比し
て、絶縁層形成工程を省略できる利点がある。
光ダイオードによれば、チップ外へ光を出射し易くな
り、外部量子効率を改善することができる。また、上記
表面電極の形状によってチップ内に電流を十分拡散でき
ることから、例えば黄色より短波長のAlGaInP系L
EDにおいてAlGaAs電流拡散層を省略でき、したが
って、短波長の光であっても吸収のない好適な特性を実
現することができる。この発明は、AlGaInP系LE
Dだけでなく、一般のAlGaAs系、GaP系、ZnSe
系、GaN系、SiC系LEDなどに適用でき、特に、低
抵抗電流拡散層を得ることが困難なZnCdSe系LED
に有効である。
ドによれば、最高次の分枝の先端を、チップ表面の特定
箇所に偏ることなく、効率的に分散して配置できる。
Dのチップ表面と断面を示す図である。
のチップ表面と断面を示す図である。
Dのチップ表面と断面を示す図である。
Dのチップ表面要部と断面を示す図である。
示す図である。
面を示す図である。
枝 20a,…,20c,54a,54b,83a,…,83h 第2次
の分枝 21a,…,21c,55a,55b,84,84a,…,84h 第
3次の分枝 22a,…,22c,59a,59b,85,85a,…,85h コ
ンタクト部 30,50,90,230 チップ表面 31,51,91 半導体層 41 n型InGaAsバッファ層 42 n型ZnSeクラッド層 43 アンドープZnCdSe歪量子井戸型発光層 44 p型ZnSeクラッド層 45 p型AlGaAsコンタクト層 55a,55b 第4次の分枝 56a,56b 第5次の分枝 57,57a,57b 第6次の分枝 75 n型GaAs電流阻止層 205 AuZn層 206 Al層
Claims (3)
- 【請求項1】 半導体チップの表面に、発光層を含む半
導体層と不透明表面電極とが順に積層され、上記発光層
が発した光を上記半導体層のうち上記表面電極で覆われ
ていない部分からチップ外へ光を出射する発光ダイオー
ドにおいて、上記不透明表面電極は、パッド部と、上記
パッド部から線状に延びる第1次の分枝と、上記第1次
の分枝から分岐して線状に延びる第2次の分枝と、さら
に上記第2次の分枝から分岐して線状に延びる第3次の
分枝を少なくとも有し、上記各次の分枝の線幅は、次数
が増えるにつれて一定の比率で細くなっており、上記不
透明表面電極は、その最高次の分枝の先端領域のみ上記
半導体層と接触していることを特徴とする発光ダイオー
ド。 - 【請求項2】 上記各次の分枝の線幅は、次数が増える
につれて一定の比率で短くなっていることを特徴とする
請求項1に記載の発光ダイオード。 - 【請求項3】 上記一定の比率は1/2であることを特
徴とする請求項2に記載の発光ダイオード。
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