JP2831793B2 - インクジェット記録ヘッドの製造方法 - Google Patents
インクジェット記録ヘッドの製造方法Info
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- JP2831793B2 JP2831793B2 JP2085753A JP8575390A JP2831793B2 JP 2831793 B2 JP2831793 B2 JP 2831793B2 JP 2085753 A JP2085753 A JP 2085753A JP 8575390 A JP8575390 A JP 8575390A JP 2831793 B2 JP2831793 B2 JP 2831793B2
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- wiring
- heating element
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、インク吐出のための発熱素子を用いたイン
クジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
クジェット記録ヘッドの製造方法に関する。
[従来の技術] この種の記録ヘッドにおいては、発熱素子がヘッドの
半導体基板上に多数形成されて記録の高密度化が図られ
るとともに、電気熱変換体としての発熱素子を駆動する
ための駆動回路が集積された集積回路の形態でヘッドの
半導体基板上に一体的に配置され、記録ヘッドの小型化
が図られることが多かった。
半導体基板上に多数形成されて記録の高密度化が図られ
るとともに、電気熱変換体としての発熱素子を駆動する
ための駆動回路が集積された集積回路の形態でヘッドの
半導体基板上に一体的に配置され、記録ヘッドの小型化
が図られることが多かった。
しかして、発熱素子が128〜1720個等多数形成された
構成のヘッドでは、IC化された駆動回路(以下駆動用IC
という)も1つだけでなく複数必要とされる場合があ
る。
構成のヘッドでは、IC化された駆動回路(以下駆動用IC
という)も1つだけでなく複数必要とされる場合があ
る。
ヘッド基板には、搭載される1個以上の駆動用ICに対
応して、発熱素子と駆動用ICとを接続する、もしくは駆
動用IC間を接続する信号配線が形成されており、基板へ
の駆動用IC搭載後の製造工程においては、駆動用IC側の
接続パッドと信号系列配線側の接続パッドとを適切に、
例えばフリップチップ方式にて接続するようにされてい
た。
応して、発熱素子と駆動用ICとを接続する、もしくは駆
動用IC間を接続する信号配線が形成されており、基板へ
の駆動用IC搭載後の製造工程においては、駆動用IC側の
接続パッドと信号系列配線側の接続パッドとを適切に、
例えばフリップチップ方式にて接続するようにされてい
た。
[発明が解決しようとする課題] ここで、ヘッド基板を製造するにあたっては、発熱素
子および該発熱素子との配線の電気的なオープン/ショ
ートを検査する工程が含まれることがあった。
子および該発熱素子との配線の電気的なオープン/ショ
ートを検査する工程が含まれることがあった。
本発明者は、このような検査工程を、例えば接続パッ
ドの完成前に、すなわち接続パッド形成予定部位に、Al
等の配線材料でなるパッド基部を得た段階で行うように
した。そして当該検査後に、金属めっき等によりパッド
基部を被覆して最終的接続パッドが形成するようにし
た。
ドの完成前に、すなわち接続パッド形成予定部位に、Al
等の配線材料でなるパッド基部を得た段階で行うように
した。そして当該検査後に、金属めっき等によりパッド
基部を被覆して最終的接続パッドが形成するようにし
た。
しかしながら、当該検査方法を数多く繰り返し行って
みると、当該検査方法にはプローブピンをAl等のパッド
基部に接触させて行われることが多いため、具体的には
次のような解決されるべき技術課題が内在していること
が判明した。
みると、当該検査方法にはプローブピンをAl等のパッド
基部に接触させて行われることが多いため、具体的には
次のような解決されるべき技術課題が内在していること
が判明した。
(1)第9図(a)はまず第1図の技術課題を説明する
ためのもので、9は基板、8は保護膜、7はパッド基
部、5は接続パッド部である。この第9図(a)に示す
ように、プローブピンによって基板9上に形成されたパ
ッド基部8を盛り上げてしまうと、後工程において金属
めっき等により形成されるパッド部5が平坦でなくなっ
てしまうことがある。このような状態のパッドにフリッ
プチップ方式によって接続を行おうとすると、接続不良
が生じ易い。
ためのもので、9は基板、8は保護膜、7はパッド基
部、5は接続パッド部である。この第9図(a)に示す
ように、プローブピンによって基板9上に形成されたパ
ッド基部8を盛り上げてしまうと、後工程において金属
めっき等により形成されるパッド部5が平坦でなくなっ
てしまうことがある。このような状態のパッドにフリッ
プチップ方式によって接続を行おうとすると、接続不良
が生じ易い。
(2)また、第9図(b)に示すように、パッド基部7
の盛り上りを金属めっきで完全に被覆できないことがあ
る。このような状態が生じたまま後の工程に進んで行く
と、工程によっては露出しているパッド基部7が腐食
し、配線抵抗の変化や断線が引起されてしまう。
の盛り上りを金属めっきで完全に被覆できないことがあ
る。このような状態が生じたまま後の工程に進んで行く
と、工程によっては露出しているパッド基部7が腐食
し、配線抵抗の変化や断線が引起されてしまう。
本発明は、インクジェット記録装置用の記録ヘッドに
ついて上記検査方法を採用した際に、上述した原因によ
るわずかな配線抵抗の変化があると吐出特性が変化し、
得られる記録画像を大きく乱してしまうという知見に鑑
みてなされたものである。
ついて上記検査方法を採用した際に、上述した原因によ
るわずかな配線抵抗の変化があると吐出特性が変化し、
得られる記録画像を大きく乱してしまうという知見に鑑
みてなされたものである。
本発明の目的は、これらの技術課題を解決し、製造工
程における腐食による断線等が生じないようにして、記
録ヘッドの歩留りおよび信頼性を向上することにある。
程における腐食による断線等が生じないようにして、記
録ヘッドの歩留りおよび信頼性を向上することにある。
[課題を解決するための手段] そのために、本発明はインクを吐出するための吐出口
と、該吐出口に連通する液路と、該吐出口よりインクを
吐出させるための熱エネルギーを発生する発熱素子と、
該発熱素子に電気的に接続する配線と、前記発熱素子を
検査するために、該配線に設けられる検査用パッド部
と、前記発熱素子を駆動するための駆動回路に接続する
ための接続パッド部と、を有するインクジェット記録ヘ
ッドの製造方法において、基板を用意する工程と、該基
板上に前記検査用パッド部および前記接続用パッド部を
有する配線と、前記発熱素子と、を形成する工程と、前
記検査用パッド部にプローブピンを接触させて前記発熱
素子を検査する工程と、前記検査後に前記配線を耐腐蝕
性の高い材料で被覆する工程と、該被覆工程後に前記基
板上に液路を形成する工程と、を有するとともに、前記
検査用パッド部は前記接続用パッド部の先に延長して設
けられている、または、前記接続用パッド部とは分岐し
て設けられていることを特徴とする。
と、該吐出口に連通する液路と、該吐出口よりインクを
吐出させるための熱エネルギーを発生する発熱素子と、
該発熱素子に電気的に接続する配線と、前記発熱素子を
検査するために、該配線に設けられる検査用パッド部
と、前記発熱素子を駆動するための駆動回路に接続する
ための接続パッド部と、を有するインクジェット記録ヘ
ッドの製造方法において、基板を用意する工程と、該基
板上に前記検査用パッド部および前記接続用パッド部を
有する配線と、前記発熱素子と、を形成する工程と、前
記検査用パッド部にプローブピンを接触させて前記発熱
素子を検査する工程と、前記検査後に前記配線を耐腐蝕
性の高い材料で被覆する工程と、該被覆工程後に前記基
板上に液路を形成する工程と、を有するとともに、前記
検査用パッド部は前記接続用パッド部の先に延長して設
けられている、または、前記接続用パッド部とは分岐し
て設けられていることを特徴とする。
ここで、前記検査用パッド部上の耐腐蝕性の高い材料
からなる被覆は金メッキであってもよい。
からなる被覆は金メッキであってもよい。
また、前記液路形成工程は、前記基板上の液路形成部
位に溶解可能な固体層を設けた後、該固定層を感光性樹
脂で被覆し、その後、前記固体層を溶解することにより
行われてもよい。
位に溶解可能な固体層を設けた後、該固定層を感光性樹
脂で被覆し、その後、前記固体層を溶解することにより
行われてもよい。
[作 用] 本発明によれば、検査用パッドを用いて発熱素子を検
査する工程後に上記検査用パッド部等を有する配線を耐
腐食性の高い材料で被覆し、この被覆工程後に基板上に
液路を形成することで、上記被覆により液路形成時に用
いられる溶剤やインク等の液体による配設の腐食を防止
することができる。また、被覆状態が良好に行われにく
い検査用パッド部が腐食し始めたとしても、検査用パッ
ド部を接続用パッド部の先に延長して設けるか、または
接続用パッド部とは分岐して設けたので、検査用パッド
部の腐食が駆動用回路と発熱素子までの配線に影響を及
ぼすことがなく、このため、腐食による配線抵抗の変化
や断線を回避し、高い印字品位を維持することができる
と共に、インクジェット記録ヘッドの製造時の歩留まり
を向上させることができる。
査する工程後に上記検査用パッド部等を有する配線を耐
腐食性の高い材料で被覆し、この被覆工程後に基板上に
液路を形成することで、上記被覆により液路形成時に用
いられる溶剤やインク等の液体による配設の腐食を防止
することができる。また、被覆状態が良好に行われにく
い検査用パッド部が腐食し始めたとしても、検査用パッ
ド部を接続用パッド部の先に延長して設けるか、または
接続用パッド部とは分岐して設けたので、検査用パッド
部の腐食が駆動用回路と発熱素子までの配線に影響を及
ぼすことがなく、このため、腐食による配線抵抗の変化
や断線を回避し、高い印字品位を維持することができる
と共に、インクジェット記録ヘッドの製造時の歩留まり
を向上させることができる。
[実施例] 以下、図面を参照して本発明を詳細に説明する。
本発明の好適な実施例は、電気熱変換体と、該電気熱
変換体を駆動するための駆動回路とを電気的に接続する
配線部に、接続用の配線部より幅の広いパッド部以外に
別の配線部より幅の広いパッド部を設けることである。
そしてそのパッド部は、配線における接続用パッド部よ
り先の更に延長した部分や、配線における接続用パッド
部と分岐した部分等である。この部分はそれ自体に変
形、変質等が生じても電気熱変換体に対する駆動電流に
影響を与えないような部分であれば、その位置やパッド
の形状が以下に具体的に述べる各実施例に限定されるも
のではない。
変換体を駆動するための駆動回路とを電気的に接続する
配線部に、接続用の配線部より幅の広いパッド部以外に
別の配線部より幅の広いパッド部を設けることである。
そしてそのパッド部は、配線における接続用パッド部よ
り先の更に延長した部分や、配線における接続用パッド
部と分岐した部分等である。この部分はそれ自体に変
形、変質等が生じても電気熱変換体に対する駆動電流に
影響を与えないような部分であれば、その位置やパッド
の形状が以下に具体的に述べる各実施例に限定されるも
のではない。
(第1実施例) 第1図は本発明を適用可能な記録ヘッドの一例とし
て、インク滴を形成するために熱エネルギを利用して記
録画像を形成するインクジェット記録ヘッドを示すもの
で、特に記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって数百
〜数千個の吐出口を整列させた形態の所謂フルマルチ型
のものを示している。
て、インク滴を形成するために熱エネルギを利用して記
録画像を形成するインクジェット記録ヘッドを示すもの
で、特に記録媒体の全幅に対応した範囲にわたって数百
〜数千個の吐出口を整列させた形態の所謂フルマルチ型
のものを示している。
ここで、4は通電に応じて発熱し、インクに膜沸騰現
象による状態変化を生起させて気泡を発生させることに
よりインク吐出を行わせるための発熱素子としての発熱
抵抗体であり、配線とともに基板1上に半導体集積回路
技術における薄膜抵抗体形成プロセスと同様の製造工程
を経て形成されている。2Aは、発熱素子4に対応して吐
出口2およびこれに連通した液路3を画成するための液
路形成部材、天板6,接着層6A,壁部材6Bで構成されてい
る。さらに、基板1は蓄熱層1Aや保護層1Bをその上に具
備している。また、15は各液路3に共通に練通した液室
であり、不図示のインク供給源から供給されたインクを
貯留する。
象による状態変化を生起させて気泡を発生させることに
よりインク吐出を行わせるための発熱素子としての発熱
抵抗体であり、配線とともに基板1上に半導体集積回路
技術における薄膜抵抗体形成プロセスと同様の製造工程
を経て形成されている。2Aは、発熱素子4に対応して吐
出口2およびこれに連通した液路3を画成するための液
路形成部材、天板6,接着層6A,壁部材6Bで構成されてい
る。さらに、基板1は蓄熱層1Aや保護層1Bをその上に具
備している。また、15は各液路3に共通に練通した液室
であり、不図示のインク供給源から供給されたインクを
貯留する。
第2図は第1図における半導体あるいは絶縁体からな
る基板1上への配線を模式的に示す。
る基板1上への配線を模式的に示す。
ここで、VHは複数の発熱抵抗体4(R1〜Rm)に記録信
号の供給として記録時の電圧を印加する共通電極であ
る。S1〜S5およびS1′〜S5′で示すものは信号系列配線
である。これらは、ヘッド基板1上の端部にその入/出
力端子が配され、複数の駆動用IC(IC1〜ICn)のヘッド
記録面側に並置される。この信号系配線によって記憶デ
ータ(DATA),信号伝送用のクロック(SCLK),ラッチ
信号(LAT),ICの分割駆動用のストローブ信号(STR
B),IC分割駆動用信号の転送クロック(ECLK)等の各種
信号が伝達される。また、GHは各駆動用ICの両側に配置
された記録電流の接地電位が印加される半導体であり、
IC1〜ICnを駆動するための電圧VDDが印加される端子
は、GH端子の間に配置されている。
号の供給として記録時の電圧を印加する共通電極であ
る。S1〜S5およびS1′〜S5′で示すものは信号系列配線
である。これらは、ヘッド基板1上の端部にその入/出
力端子が配され、複数の駆動用IC(IC1〜ICn)のヘッド
記録面側に並置される。この信号系配線によって記憶デ
ータ(DATA),信号伝送用のクロック(SCLK),ラッチ
信号(LAT),ICの分割駆動用のストローブ信号(STR
B),IC分割駆動用信号の転送クロック(ECLK)等の各種
信号が伝達される。また、GHは各駆動用ICの両側に配置
された記録電流の接地電位が印加される半導体であり、
IC1〜ICnを駆動するための電圧VDDが印加される端子
は、GH端子の間に配置されている。
第3図は第2図における駆動用IC(IC1〜ICn)を実装
する部分を拡大したものである。ここで、符号10で示し
た点線は、シフトレジスタやラッチ回路,ドライバ等と
して機能する素子を有してなる駆動用IC(IC1〜ICn)を
実装するスペースを示すものであり、そのスペース10に
符号20で示した複数の発熱抵抗体に接続する配線を配置
する。また、駆動用ICの複数の接地端子配線は、符号30
で示すようにそれぞれ隣接する駆動用IC両側にある接地
端子を共有すべく配置されており、大きな面積を占めて
いる。発熱抵抗体に接続された一対の配線のうち一方
は、駆動用ICの内部のスイッチ素子により画像信号に応
じて接地端子配線に接続されて接地電位とされ、このと
き正電位にバイアスされた共通電極VHから発熱抵抗体
1、配線20および接地端子配線30に電流が流れる。この
ように通電により発熱抵抗体1が発熱してインク吐出が
行われる。
する部分を拡大したものである。ここで、符号10で示し
た点線は、シフトレジスタやラッチ回路,ドライバ等と
して機能する素子を有してなる駆動用IC(IC1〜ICn)を
実装するスペースを示すものであり、そのスペース10に
符号20で示した複数の発熱抵抗体に接続する配線を配置
する。また、駆動用ICの複数の接地端子配線は、符号30
で示すようにそれぞれ隣接する駆動用IC両側にある接地
端子を共有すべく配置されており、大きな面積を占めて
いる。発熱抵抗体に接続された一対の配線のうち一方
は、駆動用ICの内部のスイッチ素子により画像信号に応
じて接地端子配線に接続されて接地電位とされ、このと
き正電位にバイアスされた共通電極VHから発熱抵抗体
1、配線20および接地端子配線30に電流が流れる。この
ように通電により発熱抵抗体1が発熱してインク吐出が
行われる。
なお、40は第2図の信号系列配線S1〜S5,S1′〜S5′
に対応した配線である。45は例えばフリップチップボン
ディング方式により駆動用ICと基板1とを接続(接合)
とするための接続パッドである。46は化配線のオープン
/ショートを検査するための検査用パッドであり、発熱
抵抗体4と駆動用ICとを結ぶための配線(発熱素子用配
線)20に対応して各々設ける。同様に、本例では駆動用
ICが複数設けられこれが信号系列配線40により接続され
るため信号系配列線40に対しても各々設ける。そして、
これら検査用パッド46は、各配線の接続パッド形成部位
によりさらに延長した部位に、すなわち電気回路上の発
熱抵抗体4と駆動用ICとの接続パスの途中であって、お
よび駆動用IC間に流れる駆動電流等に影響を与えない部
位に設けてある。
に対応した配線である。45は例えばフリップチップボン
ディング方式により駆動用ICと基板1とを接続(接合)
とするための接続パッドである。46は化配線のオープン
/ショートを検査するための検査用パッドであり、発熱
抵抗体4と駆動用ICとを結ぶための配線(発熱素子用配
線)20に対応して各々設ける。同様に、本例では駆動用
ICが複数設けられこれが信号系列配線40により接続され
るため信号系配列線40に対しても各々設ける。そして、
これら検査用パッド46は、各配線の接続パッド形成部位
によりさらに延長した部位に、すなわち電気回路上の発
熱抵抗体4と駆動用ICとの接続パスの途中であって、お
よび駆動用IC間に流れる駆動電流等に影響を与えない部
位に設けてある。
このように、検査用パッド46を特別に設けたことによ
り、接続パッド45に対してはプローブピンの接触が行わ
れず、従って第9図(a)または(b)について述べた
ような接合不良,配線抵抗変化,断線等の問題の発生に
よる記録画像の乱れを回避できる。すなわち、検査用パ
ッド46に関して第9図(a)または(b)のような状態
が生じたとしても、接続パッド45にはそのような不良が
発生せず、かつ検査用パッド46は駆動用IC搭載時の接続
ないし信号伝送に直接係らないからである。ここに、検
査工程はパッド完成前に検査用パッド46のAl等のパッド
基部に対して行われるものであっても、金属めっき等に
よりパッド基部を被覆した後に行われるものであっても
よい。いずれにしても、接続パッド45は検査用のプロー
ブピンを接触させなくても足りるため、その部分を損傷
する等の問題点が生じない。また、検査用パッド46に対
しては、パッド完成前の検査のためにのみ用いられるの
であれば、必ずしも金属めっきで被覆しないものであっ
てもよい。
り、接続パッド45に対してはプローブピンの接触が行わ
れず、従って第9図(a)または(b)について述べた
ような接合不良,配線抵抗変化,断線等の問題の発生に
よる記録画像の乱れを回避できる。すなわち、検査用パ
ッド46に関して第9図(a)または(b)のような状態
が生じたとしても、接続パッド45にはそのような不良が
発生せず、かつ検査用パッド46は駆動用IC搭載時の接続
ないし信号伝送に直接係らないからである。ここに、検
査工程はパッド完成前に検査用パッド46のAl等のパッド
基部に対して行われるものであっても、金属めっき等に
よりパッド基部を被覆した後に行われるものであっても
よい。いずれにしても、接続パッド45は検査用のプロー
ブピンを接触させなくても足りるため、その部分を損傷
する等の問題点が生じない。また、検査用パッド46に対
しては、パッド完成前の検査のためにのみ用いられるの
であれば、必ずしも金属めっきで被覆しないものであっ
てもよい。
第4図は以上の構成に係る記録ヘッドに対する制御系
の一構成例を示す。ここで、202は記録ヘッドである。
の一構成例を示す。ここで、202は記録ヘッドである。
発熱素子4(R1〜Rm)の所定個数毎(ブロック毎)に
設けたヘッド駆動用IC(IC1,…,ICn)は、前述のように
1ラインのデータ信号DATAを、各発熱素子4に1ビット
を対応させて整列させるためのシフトレジスタや、ラッ
チ信号LATに応じてビットデータをラッチするラッチ回
路、ストローブ信号STRBに応じてビットデータに基き発
熱素子4の通電のオン/オフを行うスイッチ等を有す
る。50は画像データ供給源としてのホスト装置Hから直
接もしくは記憶装置の主制御部60を介して供給される画
像データIDATAを格納する画像メモリである。70は記録
信号発生部であり、主制御部60からの駆動タイミング信
号Tに応じて、画像メモリ50に展開された画像データを
読み出し、データ信号DATA,クロック信号SCLK,ECLK,ラ
ッチ信号LATを発生する他、ヘッド駆動用のIC1〜ICnを
分割駆動するためのストローブ信号STRB等を発生する。
80は記録に際して共通電極VHに所定の電圧を印加するた
めのヘッド駆動用電源装置である。
設けたヘッド駆動用IC(IC1,…,ICn)は、前述のように
1ラインのデータ信号DATAを、各発熱素子4に1ビット
を対応させて整列させるためのシフトレジスタや、ラッ
チ信号LATに応じてビットデータをラッチするラッチ回
路、ストローブ信号STRBに応じてビットデータに基き発
熱素子4の通電のオン/オフを行うスイッチ等を有す
る。50は画像データ供給源としてのホスト装置Hから直
接もしくは記憶装置の主制御部60を介して供給される画
像データIDATAを格納する画像メモリである。70は記録
信号発生部であり、主制御部60からの駆動タイミング信
号Tに応じて、画像メモリ50に展開された画像データを
読み出し、データ信号DATA,クロック信号SCLK,ECLK,ラ
ッチ信号LATを発生する他、ヘッド駆動用のIC1〜ICnを
分割駆動するためのストローブ信号STRB等を発生する。
80は記録に際して共通電極VHに所定の電圧を印加するた
めのヘッド駆動用電源装置である。
以上のような記録ヘッドおよびその制御系を用いて、
例えば第5図に示すようなフルカラー記録が可能なフル
ラインプリンタを構成することができる。
例えば第5図に示すようなフルカラー記録が可能なフル
ラインプリンタを構成することができる。
第5図において、201Aおよび201Bは、記録媒体Rを副
走査方向VSに挟持つ搬送するために設けた搬送手段とし
てのローラ対である。202BK,202Y,202Mおよび202Cは、
それぞれ、記録媒体Rの全幅にわたってノズルを配列し
たブラック,イエロー,マゼンタおよびシアンの記録を
行うフルマルチタイプの4の記録ヘッドである。第5図
のようにブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの順に
記録媒体搬送方向上流側より配置されて記録手段として
のヘッド集合隊を構成している。200は吐出回復手段で
あり、吐出回復処理にあたっては記録媒体Rに代って記
録ヘッド202BK〜202Cに対抗する構成で、キャップ,イ
ンク吸収体,ワイピングブレード等を含む。
走査方向VSに挟持つ搬送するために設けた搬送手段とし
てのローラ対である。202BK,202Y,202Mおよび202Cは、
それぞれ、記録媒体Rの全幅にわたってノズルを配列し
たブラック,イエロー,マゼンタおよびシアンの記録を
行うフルマルチタイプの4の記録ヘッドである。第5図
のようにブラック,イエロー,マゼンタ,シアンの順に
記録媒体搬送方向上流側より配置されて記録手段として
のヘッド集合隊を構成している。200は吐出回復手段で
あり、吐出回復処理にあたっては記録媒体Rに代って記
録ヘッド202BK〜202Cに対抗する構成で、キャップ,イ
ンク吸収体,ワイピングブレード等を含む。
(第2,第3実施例) なお、検査用パッドの配設部位は、第3図に示すもの
に限られず、ヘッド配線の設計に合わせて記録信号に係
る実質的な電流のパスが形成されない部位に設けること
ができる。すなわち、例えば以下のように配線を分岐さ
せる構成である。
に限られず、ヘッド配線の設計に合わせて記録信号に係
る実質的な電流のパスが形成されない部位に設けること
ができる。すなわち、例えば以下のように配線を分岐さ
せる構成である。
具体的には、第6図に示すように、信号系列配線40に
係る検査用パッド45を、各配線の中心からそらした部位
に設けてもよい。
係る検査用パッド45を、各配線の中心からそらした部位
に設けてもよい。
また、第7図に示すように、駆動用ICと発熱抵抗素子
とを結ぶ配線20に係る検査パッド45についても、これを
各配線の中心からそらした部位に設けてもよい。
とを結ぶ配線20に係る検査パッド45についても、これを
各配線の中心からそらした部位に設けてもよい。
特に、検査用パッドをそれぞれ交互に千鳥状に配した
り、検査用パッドと接続パッドとを交互に千鳥状に配し
たりすれば、検査時の誤操作によるミスを低減するだけ
でなく、記録ヘッドの配線部の高密度化に対しても十分
な信頼性が得られる。
り、検査用パッドと接続パッドとを交互に千鳥状に配し
たりすれば、検査時の誤操作によるミスを低減するだけ
でなく、記録ヘッドの配線部の高密度化に対しても十分
な信頼性が得られる。
(他の実施例) 第8図(a)〜(e)は本発明による他の実施例を説
明する為の模式的平面図であり、接続用パッド45と検査
用パッド46との1つの組を示している。
明する為の模式的平面図であり、接続用パッド45と検査
用パッド46との1つの組を示している。
第8図(a),(b),(d)は検査用パッド46が接
続用パッド45の延長上にある例を示し、それぞれパッド
の形状が異なっている。
続用パッド45の延長上にある例を示し、それぞれパッド
の形状が異なっている。
第8図(c),(e)は検査用パッド46と接続用パッ
ドとが分岐した例を示し、それぞれバッドの形状や分岐
部分の形状が異なる。
ドとが分岐した例を示し、それぞれバッドの形状や分岐
部分の形状が異なる。
さらに、図示はしないが以上詳述した配線形状、パッ
ド形状、大きさ、材質等は適宜任意に組み合され得るも
のである。
ド形状、大きさ、材質等は適宜任意に組み合され得るも
のである。
(製造方法の説明) 先ず単結晶シリコンからなる基板を用意した。これと
は別にガラス基板を用いてもよい。その基板の表面を熱
酸化して蓄熱層としてのSiO2を形成した。その上に発熱
抵抗層としてのHfB2層をスパッタリング法により形成し
さらにその上に電極用の導電層としてのAl層をスパッタ
リング法により形成した。これらの層を薄膜抵抗体状に
パターニングし4700個の発熱素子からなる発熱素子アレ
イを形成した。このとき同時に前述した形状となるよう
に検査パッド基部や接続用パッド基部をも形成した。そ
の後ポジレジストを用いて検査マスクを形成した。そし
て、検査パッド部に配線の電気的な接続状態即ちオープ
ン/ショート状態を検査するための測定器のプローブピ
ンを当て回路のオープン/ショート状態を検査した。こ
こで、ショートがある場合には、レーザ加工によりショ
ート部を分離させた。これは基板歩留まりを上げるため
に行うものである。そのスルーホール部分に露出したAl
層の表面に金メッキを施し検査パッドや接続用パッドを
形成した。その後再びオープン/ショート状態を検査
し、良品のみを後工程にまわした。
は別にガラス基板を用いてもよい。その基板の表面を熱
酸化して蓄熱層としてのSiO2を形成した。その上に発熱
抵抗層としてのHfB2層をスパッタリング法により形成し
さらにその上に電極用の導電層としてのAl層をスパッタ
リング法により形成した。これらの層を薄膜抵抗体状に
パターニングし4700個の発熱素子からなる発熱素子アレ
イを形成した。このとき同時に前述した形状となるよう
に検査パッド基部や接続用パッド基部をも形成した。そ
の後ポジレジストを用いて検査マスクを形成した。そし
て、検査パッド部に配線の電気的な接続状態即ちオープ
ン/ショート状態を検査するための測定器のプローブピ
ンを当て回路のオープン/ショート状態を検査した。こ
こで、ショートがある場合には、レーザ加工によりショ
ート部を分離させた。これは基板歩留まりを上げるため
に行うものである。そのスルーホール部分に露出したAl
層の表面に金メッキを施し検査パッドや接続用パッドを
形成した。その後再びオープン/ショート状態を検査
し、良品のみを後工程にまわした。
次にポジ型レジストを用いて、前記基板上における複
数の液路を形成すべき部位および該複数の液路に連通す
る共通液室を形成すべき部位に溶解除去可能な固体層を
形成した。ここではポジ型レジストを利用したが、固体
層としてはポジ型ドライフィルムレジストも利用でき
る。
数の液路を形成すべき部位および該複数の液路に連通す
る共通液室を形成すべき部位に溶解除去可能な固体層を
形成した。ここではポジ型レジストを利用したが、固体
層としてはポジ型ドライフィルムレジストも利用でき
る。
その後、前記固体層が形成された基板上に感光性樹脂
を被覆し、その上にガラス製の天板をのせて接合した。
感光性樹脂の不用な部分および固体層を除去してインク
吐出口,インク液路,共通液室を感光性樹脂で形成し
た。
を被覆し、その上にガラス製の天板をのせて接合した。
感光性樹脂の不用な部分および固体層を除去してインク
吐出口,インク液路,共通液室を感光性樹脂で形成し
た。
このときの感光性樹脂の除去には現増液としてトリエ
タンを用いた。また固体層の除去にはアルカリ性の液体
としてNaOH水溶液を用いた。他にも有機溶剤を固体層の
除去に利用できる。特にアルカリ性のNaOH水溶液を用い
ると、電極や配線材料としてのアルミの腐食がおこりや
すい状況にさらされるので、第9図で示したような状態
が接ね続用パッド部で発生することは極力避けねばなら
ない。従って、本発明の検査パッドが極めて有効となる
のである。所定と位置に駆動用ICを載置し、接続用パッ
ド部と駆動用ICのピンとをフリップチップ方式即ちハン
ダで接続固定した。以上のようにして製造した記録ヘッ
ドを黒,イエロー,イアン,マゼンタ用に4つ組み合わ
せてヘッド集合体とし装置本体に搭載してインクジェッ
ト記録装置とした。以上説明したヘッドの製造法、特に
固体層,感光性樹脂の使用に係ることは特開昭62−2534
57号公報に詳しく記載されているので、ここでは詳細な
説明は省略する。また、ヘッドの構成も、例えば天板が
ガラス以外にも金属,セラミック,プラスティック等で
代用できるように変形例は多くあり上述した実施例に限
定されるものではない。
タンを用いた。また固体層の除去にはアルカリ性の液体
としてNaOH水溶液を用いた。他にも有機溶剤を固体層の
除去に利用できる。特にアルカリ性のNaOH水溶液を用い
ると、電極や配線材料としてのアルミの腐食がおこりや
すい状況にさらされるので、第9図で示したような状態
が接ね続用パッド部で発生することは極力避けねばなら
ない。従って、本発明の検査パッドが極めて有効となる
のである。所定と位置に駆動用ICを載置し、接続用パッ
ド部と駆動用ICのピンとをフリップチップ方式即ちハン
ダで接続固定した。以上のようにして製造した記録ヘッ
ドを黒,イエロー,イアン,マゼンタ用に4つ組み合わ
せてヘッド集合体とし装置本体に搭載してインクジェッ
ト記録装置とした。以上説明したヘッドの製造法、特に
固体層,感光性樹脂の使用に係ることは特開昭62−2534
57号公報に詳しく記載されているので、ここでは詳細な
説明は省略する。また、ヘッドの構成も、例えば天板が
ガラス以外にも金属,セラミック,プラスティック等で
代用できるように変形例は多くあり上述した実施例に限
定されるものではない。
(その他) なお、本発明は、インクジェット記録方式のみなら
ず、複数の発熱抵抗体を有するものであればサーマル記
録方式等に広く適用できるが、インクジェット記録方式
に適用する場合には、中でもバブルジェット方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
ず、複数の発熱抵抗体を有するものであればサーマル記
録方式等に広く適用できるが、インクジェット記録方式
に適用する場合には、中でもバブルジェット方式の記録
ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすもので
ある。かかる方式によれば記録の高密度化,高精細化が
達成できるからである。
その代表的な構成や原理については、例えば、米国特
許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの無手作
用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一
対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるの
で有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口
を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つ
の滴を形成する、この駆動信号をパルス形状とすると、
即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書,同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上
昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載
されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行う
ことができる。
許第4723129号明細書,同第4740796号明細書に開示され
ている基本的な原理を用いて行うものが好ましい。この
方式は所謂オンデマンド型,コンティニュアス型のいず
れにも適用可能であるが、特に、オンデマンド型の場合
には、液体(インク)が保持されているシートや液路に
対応して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対
応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少な
くとも1つの駆動信号を印加することによって、電気熱
変換体に熱エネルギを発生せしめ、記録ヘッドの無手作
用面に膜沸騰を生じさせて、結果的にこの駆動信号に一
対一で対応した液体(インク)内の気泡を形成できるの
で有効である。この気泡の成長,収縮により吐出用開口
を介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも1つ
の滴を形成する、この駆動信号をパルス形状とすると、
即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第44
63359号明細書,同第4345262号明細書に記載されている
ようなものが適している。なお、上記熱作用面の温度上
昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載
されている条件を採用すると、さらに優れた記録を行う
ことができる。
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示さ
れているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構
成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた
構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記
録ヘッドの形態がどのようなのであっても、本発明によ
れば記録を確実に効率よく行うことができるようになる
からである。
れているような吐出口,液路,電気熱変換体の組合せ構
成(直線状液流路または直角液流路)の他に熱作用部が
屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許
第4558333号明細書,米国特許第4459600号明細書を用い
た構成も本発明に含まれるものである。加えて、複数の
電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換
体の吐出部とする構成を開示する特開昭59−123670号公
報や熱エネルギの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応
させる構成を開示する特開昭59−138461号公報に基いた
構成としても本発明の効果は有効である。すなわち、記
録ヘッドの形態がどのようなのであっても、本発明によ
れば記録を確実に効率よく行うことができるようになる
からである。
さらに、記録装置が記録できる記録媒体の最大幅に対
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドのよ
うに大電流を流す厳しい条件で駆動されるものに対して
本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとし
ては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満た
す構成や、一体的に構成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドのよ
うに大電流を流す厳しい条件で駆動されるものに対して
本発明は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとし
ては、複数記録ヘッドの組合せによってその長さを満た
す構成や、一体的に構成された1個の記録ヘッドとして
の構成のいずれでもよい。
加えて、シリアルタイプのものでも、装置本体に固定
された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されること
で装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの
供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッ
ド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが
設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場
合にも本発明は有効である。
された記録ヘッド、あるいは装置本体に装着されること
で装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの
供給が可能になる交換自在のチップタイプの記録ヘッ
ド、あるいは記録ヘッド自体に一体的にインクタンクが
設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いた場
合にも本発明は有効である。
また、本発明に記録装置の構成として設けられる、記
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定
した記録を行なうために有効である。
録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付
加することは本発明の効果を一層安定できるので、好ま
しいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッ
ドに対してのキャッピング手段、クリーニング手段、加
圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれとは別の加熱素
子或はこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録と
は別の吐出を行なう予備吐出モードを行なうことも安定
した記録を行なうために有効である。
また、搭載される記録ヘッドの種類ないし個数につい
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個数設けられるものであってもよい。すな
わち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主
流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体
的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでも
よいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極め
て有効である。
ても、例えば単色のインクに対応して1個のみが設けら
れたものの他、記録色や濃度を異にする複数のインクに
対応して複数個数設けられるものであってもよい。すな
わち、例えば記録装置の記録モードとしては黒色等の主
流色のみの記録モードだけではなく、記録ヘッドを一体
的に構成するか複数個の組み合わせによるかいずれでも
よいが、異なる色の複色カラー、または混色によるフル
カラーの少なくとも一つを備えた装置にも本発明は極め
て有効である。
さらに加えて、以上説明した本発明実施例において
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいはインクジェット方式ではインク自体
を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギ
による昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変
化のエネルギとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギの記
録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イン
クが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではす
でに固化し始めるもの等のような、熱エネルギによって
初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は
適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54
−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載さ
れるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は
固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して
対向するような形態としてもよい。本発明においては、
上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した
膜沸騰方式を実行するものである。
は、インクを液体として説明しているが、室温やそれ以
下で固化するインクであって、室温で軟化もしくは液化
するもの、あるいはインクジェット方式ではインク自体
を30℃以上70℃以下の範囲内で温度調整を行ってインク
の粘性を安定吐出範囲にあるように温度制御するものが
一般的であるから、使用記録信号付与時にインクが液状
をなすものであればよい。加えて、積極的に熱エネルギ
による昇温をインクの固形状態から液体状態への状態変
化のエネルギとして使用せしめることで防止するか、ま
たはインクの蒸発防止を目的として放置状態で固化する
インクを用いるかして、いずれにしても熱エネルギの記
録信号に応じた付与によってインクが液化し、液状イン
クが吐出されるものや、記録媒体に到達する時点ではす
でに固化し始めるもの等のような、熱エネルギによって
初めて液化する性質のインクを使用する場合も本発明は
適用可能である。このような場合のインクは、特開昭54
−56847号公報あるいは特開昭60−71260号公報に記載さ
れるような、多孔質シート凹部または貫通孔に液状又は
固形物として保持された状態で、電気熱変換体に対して
対向するような形態としてもよい。本発明においては、
上述した各インクに対して最も有効なものは、上述した
膜沸騰方式を実行するものである。
さらに加えて、本発明インクジェット記録装置の形態
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
としては、コンピュータ等の情報処理機器の画像出力端
末として用いられるものの他、リーダ等と組合せた複写
装置、さらには送受信機能を有するファクシミリ装置の
形態を採るもの等であってもよい。
[発明の効果] 以上説明したように、本発明によれば、検査用パッド
部を用いて発熱素子を検査する工程後に上記検査用パッ
ド部等を有する配線を耐腐食性の高い材料で被覆し、こ
の被覆工程後に基板上に液路を形成することで、上記被
覆により液路形成時に用いられる溶剤やインク等の液体
による配線の腐食を防止することができる。また、被覆
状態が良好に行われにくい検査用パッド部が腐食し始め
たとしても、検査用パッド部を接続用パッド部の先に延
長して設けるか、または接続用パッド部とは分岐して設
けたので、検査用パッド部の腐食が駆動用回路と発熱素
子までの配線に影響を及ぼすことがなく、このため、腐
食による配線抵抗の変化や断線を回避し、高い印字品位
を維持することができると共に、インクジェット記録ヘ
ッドの製造時の歩留まりを向上させることができる。
部を用いて発熱素子を検査する工程後に上記検査用パッ
ド部等を有する配線を耐腐食性の高い材料で被覆し、こ
の被覆工程後に基板上に液路を形成することで、上記被
覆により液路形成時に用いられる溶剤やインク等の液体
による配線の腐食を防止することができる。また、被覆
状態が良好に行われにくい検査用パッド部が腐食し始め
たとしても、検査用パッド部を接続用パッド部の先に延
長して設けるか、または接続用パッド部とは分岐して設
けたので、検査用パッド部の腐食が駆動用回路と発熱素
子までの配線に影響を及ぼすことがなく、このため、腐
食による配線抵抗の変化や断線を回避し、高い印字品位
を維持することができると共に、インクジェット記録ヘ
ッドの製造時の歩留まりを向上させることができる。
第1図は本発明を適用可能な記録ヘッドの一例として、
インクジェット記録ヘッドの構成を説明するための模式
的斜視図、 第2図および第3図は、それぞれ、第1図示の記録ヘッ
ド用基板上の配線の一例を示す模式的平面図およびその
要部拡大図、 第4図および第5図は、それぞれ、本実施例に係る記録
ヘッドを用いて構成したインクジェット記録装置の制御
系を示すブロック図および主要な機械的構成を示す模式
的斜視図、 第6図および第7図は、それぞれ、本発明の第2および
第3の2実施例に係るヘッド基板の要部拡大図、 第8図(a)〜(e)は本発明の他の実施例に係るパッ
ド部の模式的平面図、 第9図(a)および(b)は従来のヘッド基板において
生じていた問題点を説明するための断面図である。 1,9……基板、 4,R1〜Rm……発熱抵抗体、 7……パッド基部、 20……発熱素子用配線、 45……接続パッド、 46……検査用パッド、 IC1〜ICn……駆動用IC、 VH……記録電圧印加用共通電極、 40,S1〜S5,S1′〜S5′……信号系列配線、 GH……記録電流接地導電体、 VDD……IC駆動電圧。
インクジェット記録ヘッドの構成を説明するための模式
的斜視図、 第2図および第3図は、それぞれ、第1図示の記録ヘッ
ド用基板上の配線の一例を示す模式的平面図およびその
要部拡大図、 第4図および第5図は、それぞれ、本実施例に係る記録
ヘッドを用いて構成したインクジェット記録装置の制御
系を示すブロック図および主要な機械的構成を示す模式
的斜視図、 第6図および第7図は、それぞれ、本発明の第2および
第3の2実施例に係るヘッド基板の要部拡大図、 第8図(a)〜(e)は本発明の他の実施例に係るパッ
ド部の模式的平面図、 第9図(a)および(b)は従来のヘッド基板において
生じていた問題点を説明するための断面図である。 1,9……基板、 4,R1〜Rm……発熱抵抗体、 7……パッド基部、 20……発熱素子用配線、 45……接続パッド、 46……検査用パッド、 IC1〜ICn……駆動用IC、 VH……記録電圧印加用共通電極、 40,S1〜S5,S1′〜S5′……信号系列配線、 GH……記録電流接地導電体、 VDD……IC駆動電圧。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/05 B41J 2/16 B41J 2/335
Claims (3)
- 【請求項1】インクを吐出するための吐出口と、該吐出
口に連通する液路と、該吐出口よりインクを吐出させる
ための熱エネルギーを発生する発熱素子と、該発熱素子
に電気的に接続する配線と、前記発熱素子を検査するた
めに、該配線に設けられる検査用パッド部と、前記発熱
素子を駆動するための駆動回路に接続するための接続パ
ッド部と、を有するインクジェット記録ヘッドの製造方
法において、 基板を用意する工程と、 該基板上に前記検査用パッド部および前記接続用パッド
部を有する配線と、前記発熱素子と、を形成する工程
と、 前記検査用パッド部にプローブピンを接触させて前記発
熱素子を検査する工程と、 前記検査後に前記配線を耐腐蝕性の高い材料で被覆する
工程と、 該被覆工程後に前記基板上に液路を形成する工程と、 を有するとともに、前記検査用パッド部は前記接続用パ
ッド部の先に延長して設けられている、または、前記接
続用パッド部とは分岐して設けられていることを特徴と
するインクジェット記録ヘッドの製造方法。 - 【請求項2】前記検査用パッド部上の耐腐蝕性の高い材
料からなる被覆は金メッキであることを特徴とする請求
項1記載のインクジェット記録ヘッドの製造方法。 - 【請求項3】前記液路形成工程は、前記基板上の液路形
成部位に溶解可能な固体層を設けた後、該固定層を感光
性樹脂で被覆し、その後、前記固体層を溶解することに
より行われることを特徴とする請求項1記載のインクジ
ェット記録ヘッドの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2085753A JP2831793B2 (ja) | 1989-03-31 | 1990-03-31 | インクジェット記録ヘッドの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1-82303 | 1989-03-31 | ||
JP8230389 | 1989-03-31 | ||
JP2085753A JP2831793B2 (ja) | 1989-03-31 | 1990-03-31 | インクジェット記録ヘッドの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0347758A JPH0347758A (ja) | 1991-02-28 |
JP2831793B2 true JP2831793B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=26423326
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2085753A Expired - Fee Related JP2831793B2 (ja) | 1989-03-31 | 1990-03-31 | インクジェット記録ヘッドの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2831793B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61192847U (ja) * | 1985-05-27 | 1986-12-01 |
-
1990
- 1990-03-31 JP JP2085753A patent/JP2831793B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0347758A (ja) | 1991-02-28 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |