JP2824265B2 - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents
スチレン系樹脂組成物Info
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、スチレン系樹脂組成物、さらに詳しくは特
定の有機過酸化物を重合開始剤として重合させたスチレ
ン系重合体にエルカ酸を含有させた高分子量で残留単量
体の少なくしかも機械的特性と射出成型性にすぐれたス
チレン系樹脂組成物に関する。
定の有機過酸化物を重合開始剤として重合させたスチレ
ン系重合体にエルカ酸を含有させた高分子量で残留単量
体の少なくしかも機械的特性と射出成型性にすぐれたス
チレン系樹脂組成物に関する。
(従来の技術および問題点) 従来から、スチレン系単量体を重合させて高分子量の
重合体を製造する方法としては、いろいろ知られてい
る。
重合体を製造する方法としては、いろいろ知られてい
る。
例えば、重合系に架橋剤を存在させる方法は、その生
成した重合体は加工時の流動性が悪く、フラッシュ現象
やフローマーク現象が発生するので好ましくはない。そ
のため、重合温度を下げたり重合開始剤量を減少させた
りすることにより、ある程度分子量を大とし、これらの
欠点を改良する方法もあるが、重合反応に長時間を要し
て生産効率が著しく低下するばかりかその重合体には未
反応の単量体が多く残存して安全衛生上の問題があると
共に、成型物の耐熱性に劣り、また成型時のフラッシュ
現象等の欠点がある。
成した重合体は加工時の流動性が悪く、フラッシュ現象
やフローマーク現象が発生するので好ましくはない。そ
のため、重合温度を下げたり重合開始剤量を減少させた
りすることにより、ある程度分子量を大とし、これらの
欠点を改良する方法もあるが、重合反応に長時間を要し
て生産効率が著しく低下するばかりかその重合体には未
反応の単量体が多く残存して安全衛生上の問題があると
共に、成型物の耐熱性に劣り、また成型時のフラッシュ
現象等の欠点がある。
また、特定構造の重合開始剤を用いてスチレン系高分
子量重合体を製造する方法があるが、機械的強度に優れ
たものが得られたとしても、実際にスチレン系樹脂が使
用される成型品は、型も複雑なものが多く射出成型時に
成型性が悪く、金型との離型時に成型品が割れたり、金
型から離れず1回の型開き毎に成型機を停止させねばな
らない等トラブルが多く、成型時の生産性、作業性が阻
害される欠点がある。
子量重合体を製造する方法があるが、機械的強度に優れ
たものが得られたとしても、実際にスチレン系樹脂が使
用される成型品は、型も複雑なものが多く射出成型時に
成型性が悪く、金型との離型時に成型品が割れたり、金
型から離れず1回の型開き毎に成型機を停止させねばな
らない等トラブルが多く、成型時の生産性、作業性が阻
害される欠点がある。
またこれらの欠点を改良したスチレン系樹脂組成物と
して、2種の特定のラジカル重合開始剤によって重合さ
せた重合体にベヘン酸を含有させたものがあるが、機械
的強度が未だ十分でないもの(特開昭56−57352)や、
射出成型時において成型品や金型にブリードしてオイル
状に汚れが発生する頻度が未だ十分でないもの(特公昭
58−56576)等であり、十分に欠点が改良されていな
い。
して、2種の特定のラジカル重合開始剤によって重合さ
せた重合体にベヘン酸を含有させたものがあるが、機械
的強度が未だ十分でないもの(特開昭56−57352)や、
射出成型時において成型品や金型にブリードしてオイル
状に汚れが発生する頻度が未だ十分でないもの(特公昭
58−56576)等であり、十分に欠点が改良されていな
い。
(問題点を解決するための手段および作用) 本発明は、2種のラジカル重合開始剤により重合させ
た高分子量でしかも残留単量体の含有量の少ないスチレ
ン系重合体にエルカ酸を含有させることにより、機械的
強度特に落錘強度及び射出成型する際の流れ特性等の成
型性にすぐれるばかりか、驚くべきことに射出成形時に
おいて、成形品や金型へのオイル状の汚れが発生しな
い、いわゆるバランスのよいスチレン系樹脂組成物を提
供しようとするものである。
た高分子量でしかも残留単量体の含有量の少ないスチレ
ン系重合体にエルカ酸を含有させることにより、機械的
強度特に落錘強度及び射出成型する際の流れ特性等の成
型性にすぐれるばかりか、驚くべきことに射出成形時に
おいて、成形品や金型へのオイル状の汚れが発生しな
い、いわゆるバランスのよいスチレン系樹脂組成物を提
供しようとするものである。
すなわち、本発明は、スチレン系単量体単独またはこ
れらと共重合可能なビニル単量体との混合物を、下記の
(A)群と(B)群とからそれぞれ選ばれた少くとも1
種の有機過酸化物をラジカル重合開始剤として、重合さ
せたスチレン系重合体に、純度80重量%以上であるエル
カ酸を含有させてなるスチレン系樹脂組成物である。
れらと共重合可能なビニル単量体との混合物を、下記の
(A)群と(B)群とからそれぞれ選ばれた少くとも1
種の有機過酸化物をラジカル重合開始剤として、重合さ
せたスチレン系重合体に、純度80重量%以上であるエル
カ酸を含有させてなるスチレン系樹脂組成物である。
(A)群 ジターシャリーブチルパーオキシイソフタレート、ジ
ターシャリーブチルパーオキシ−2,4,4−トリメチルア
ジペートおよびジターシャリーブチルパーオキシ−2,2,
4−トリメチルアジペート。
ターシャリーブチルパーオキシ−2,4,4−トリメチルア
ジペートおよびジターシャリーブチルパーオキシ−2,2,
4−トリメチルアジペート。
(B)群 ターシャリーブチルパーアセテート、ターシャリーブ
チルパーオキシベンゾエート、エチル−3,3−ビス(タ
ーシャリーブチルパーオキシ)ブチレート、メチル−3,
3−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブチレー
ト、2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタ
ンおよびノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリーブ
チルパーオキシ)バレレート。
チルパーオキシベンゾエート、エチル−3,3−ビス(タ
ーシャリーブチルパーオキシ)ブチレート、メチル−3,
3−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブチレー
ト、2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタ
ンおよびノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリーブ
チルパーオキシ)バレレート。
以下さらに本発明を詳しく説明する。
本発明は、スチレン系単量体のラジカル重合開始剤と
して10時間の半減期の温度が100℃以上の(A)群と
(B)群から選ばれた有機過酸化物のそれぞれ少くとも
1種を併用して塊状、懸濁、溶液等の公知の重合手段に
より重合させた重合体にエルカ酸を少量含有させたもの
である。
して10時間の半減期の温度が100℃以上の(A)群と
(B)群から選ばれた有機過酸化物のそれぞれ少くとも
1種を併用して塊状、懸濁、溶液等の公知の重合手段に
より重合させた重合体にエルカ酸を少量含有させたもの
である。
まず、本発明に係るスチレン系単量体の製法から順に
説明する。
説明する。
本発明で用いるスチレン系単量体としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ターシャリ
ーブチルスチレン等の単独またはこれらの混合物であ
り、さらにこれらスチレン系単量体にアクリロニトリ
ル、メタクリル酸メチル等の共重合可能な単量体を混合
したものであってもよい。
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ターシャリ
ーブチルスチレン等の単独またはこれらの混合物であ
り、さらにこれらスチレン系単量体にアクリロニトリ
ル、メタクリル酸メチル等の共重合可能な単量体を混合
したものであってもよい。
次にラジカル重合開始剤は下記の(A)群と(B)群
とからなる有機過酸化物から選ばれたそれぞれ少くとも
1種のものを併用するものである。
とからなる有機過酸化物から選ばれたそれぞれ少くとも
1種のものを併用するものである。
(A)群 (1) ジターシャリーブチルパーオキシイソフタレー
ト (2) ジターシャリーブチルパーオキシ−2,4,4−ト
リメチルアジペート (3) ジターシャリーブチルパーオキシ−2,2,4−ト
リメチルアジペート (B)群 (1) ターシャリーブチルパーアセテート (2) ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート (3) エチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパー
オキシ)ブチレート (4) メチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパー
オキシ)ブチレート (5) 2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)
ブタン (6)ノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリーブチ
ルパーオキシ)バレレート これらの添加量は、スチレン系単量体に対して(A)
群及び(B)群のラジカル重合開始剤から選ばれた少く
とも1種の有機過酸化物の合計量(重量)0.01〜0.5%
好ましくは0.05〜0.25%である。
ト (2) ジターシャリーブチルパーオキシ−2,4,4−ト
リメチルアジペート (3) ジターシャリーブチルパーオキシ−2,2,4−ト
リメチルアジペート (B)群 (1) ターシャリーブチルパーアセテート (2) ターシャリーブチルパーオキシベンゾエート (3) エチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパー
オキシ)ブチレート (4) メチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパー
オキシ)ブチレート (5) 2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)
ブタン (6)ノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリーブチ
ルパーオキシ)バレレート これらの添加量は、スチレン系単量体に対して(A)
群及び(B)群のラジカル重合開始剤から選ばれた少く
とも1種の有機過酸化物の合計量(重量)0.01〜0.5%
好ましくは0.05〜0.25%である。
その添加量が0.01%未満では実質的な効果がなく、0.
5%をこえると重合速度が早く、反応熱の除去等の制御
が困難となる。
5%をこえると重合速度が早く、反応熱の除去等の制御
が困難となる。
(A)群と(B)群の有機過酸化物の使用比率は任意
で良く、比率の変動により、重合温度を変動させること
により十分目的とするスチレン系重合体を得ることがで
きるが、(A)群と(B)群の使用割合は重量基準で1:
2〜3:1が好ましい。
で良く、比率の変動により、重合温度を変動させること
により十分目的とするスチレン系重合体を得ることがで
きるが、(A)群と(B)群の使用割合は重量基準で1:
2〜3:1が好ましい。
重合温度は80〜160℃好ましくは100〜150℃である。
重合温度が80℃未満では高分子量のスチレン系重合体を
得るには適するが、残留単量体の少ない重合体を得るに
は著しく時間を要し、単位時間当りの収量が低く、ま
た、160℃をこえると反応速度が著しく大となり、円滑
な重合制御が困難となる。
重合温度が80℃未満では高分子量のスチレン系重合体を
得るには適するが、残留単量体の少ない重合体を得るに
は著しく時間を要し、単位時間当りの収量が低く、ま
た、160℃をこえると反応速度が著しく大となり、円滑
な重合制御が困難となる。
また、本発明では重合時に、さらにメルカプタン類な
どの分子量調節剤や、成型性を向上させるための白色鉱
油やブチルステアレート等の可塑剤を添加することもで
きる。
どの分子量調節剤や、成型性を向上させるための白色鉱
油やブチルステアレート等の可塑剤を添加することもで
きる。
以上のようにスチレン系単量体を重合させ常法により
例えば懸濁重合法の場合には、中和、脱水、乾燥すると
重合体粒子が得られる。
例えば懸濁重合法の場合には、中和、脱水、乾燥すると
重合体粒子が得られる。
次に、スチレン系重合体に配合するエルカ酸について
説明する。市販のエルカ酸は、炭素数22個の直鎖不飽和
脂肪酸を主成分とし、常温では微黄色の固体(純度の高
いものは、白色結晶)であるが、ナタネ油等を原料とす
る関係から通常は炭素数20個以下の脂肪酸(例えばステ
アリン酸、パルミチン酸)が含まれているが、これが余
り多量含有するものを用いると、射出成型時において、
成型品や金型にブリードしてオイル状に汚れが発生する
原因となる為、少ない方が良く、20重量%以下のものを
使用する。
説明する。市販のエルカ酸は、炭素数22個の直鎖不飽和
脂肪酸を主成分とし、常温では微黄色の固体(純度の高
いものは、白色結晶)であるが、ナタネ油等を原料とす
る関係から通常は炭素数20個以下の脂肪酸(例えばステ
アリン酸、パルミチン酸)が含まれているが、これが余
り多量含有するものを用いると、射出成型時において、
成型品や金型にブリードしてオイル状に汚れが発生する
原因となる為、少ない方が良く、20重量%以下のものを
使用する。
スチレン系重合体にエルカ酸を添加する時期はスチレ
ン系単量体の重合時から熔融造粒するまでの何れの工程
であっても差支えはなく、また造粒後成型得に添加して
もよいが、スチレン系重合体ペレット製造工程までの間
に添加しておくと均一に分散されるので好ましい。
ン系単量体の重合時から熔融造粒するまでの何れの工程
であっても差支えはなく、また造粒後成型得に添加して
もよいが、スチレン系重合体ペレット製造工程までの間
に添加しておくと均一に分散されるので好ましい。
エルカ酸の添加量はスチレン系重合体に対し0.01重量
%以上あればよく、好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。少量では添加効果はなく、多過ぎると成型品や金型
へのブリード等が発生するので好ましくない。
%以上あればよく、好ましくは0.05〜0.5重量%であ
る。少量では添加効果はなく、多過ぎると成型品や金型
へのブリード等が発生するので好ましくない。
本発明のスチレン系樹脂組成物は極限粘度、残留単量
体、機械的強度など従来のものに比べてバランスがとれ
加工性にすぐれ、しかも落錘強度が著しく高く、且つ複
雑な形状の成型品を得る射出成型時も、離型性が良く、
実用的特性に優れるので、これを成型して電気機器や機
械などの部品、音響製品、医料用器具など耐久性製品に
用いられる。
体、機械的強度など従来のものに比べてバランスがとれ
加工性にすぐれ、しかも落錘強度が著しく高く、且つ複
雑な形状の成型品を得る射出成型時も、離型性が良く、
実用的特性に優れるので、これを成型して電気機器や機
械などの部品、音響製品、医料用器具など耐久性製品に
用いられる。
(実施例) 次に、実施例をあげて本発明を更に説明するが、本発
明は、これらの例によって限定されるものではない。
明は、これらの例によって限定されるものではない。
実施例 1 容量60のオートクレーブに純水25kg、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム0.75g、第三リン酸カルシウ
ム150gを加え、180rpmで撹拌し、つづいてスチレン25k
g、ジターシャリーブチルパーオキシイソフタレート20g
およびエチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパーオ
キシ)ブタレート8gを添加し、オートクレーブ内を窒素
ガスで置換してから密閉した。次いで昇温を始め、110
℃で5時間、120℃で2時間、140℃で3時間保持し重合
させた。次いでこれを常法に従い中和、脱水、乾燥し
た。得られた重合体粒子20kgにエルカ酸(日本油脂
(株)製、純度88%)30gを加え、ブレンダーで混合し
た後、押出機によりペレット形状とした。これらの物性
を表に示す。
ゼンスルホン酸ナトリウム0.75g、第三リン酸カルシウ
ム150gを加え、180rpmで撹拌し、つづいてスチレン25k
g、ジターシャリーブチルパーオキシイソフタレート20g
およびエチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパーオ
キシ)ブタレート8gを添加し、オートクレーブ内を窒素
ガスで置換してから密閉した。次いで昇温を始め、110
℃で5時間、120℃で2時間、140℃で3時間保持し重合
させた。次いでこれを常法に従い中和、脱水、乾燥し
た。得られた重合体粒子20kgにエルカ酸(日本油脂
(株)製、純度88%)30gを加え、ブレンダーで混合し
た後、押出機によりペレット形状とした。これらの物性
を表に示す。
実施例 2 ラジカル重合開始剤としてジターシャリーブチルパー
オキシ−2,4,4−トリメチルアジペート15g、ジターシャ
リーブチルパーオキシ−2,2,4−トリメチルアジペート1
0g、2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタ
ン12.5gを加え、100℃で4時間、135℃で5時間重合し
たほかは、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。こ
のビーズ20kgにエルカ酸(日本油脂(株)製、純度88
%)20gを加え、ブレンダーで混合した後、押出機によ
りペレット形状とした。
オキシ−2,4,4−トリメチルアジペート15g、ジターシャ
リーブチルパーオキシ−2,2,4−トリメチルアジペート1
0g、2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタ
ン12.5gを加え、100℃で4時間、135℃で5時間重合し
たほかは、実施例1と同様にして重合体粒子を得た。こ
のビーズ20kgにエルカ酸(日本油脂(株)製、純度88
%)20gを加え、ブレンダーで混合した後、押出機によ
りペレット形状とした。
実施例 3 ラジカル重合開始剤としてジターシャリーブチルパー
オキシイソフタレート15g、ノルマルブチル4,4−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート7.5g、タ
ーシャリーブチルパーアセテート10gを加え、さらにエ
ルカ酸(日本油脂(株)製、純度88%)75gを加えて、1
00℃で3時間、120℃で2時間、140℃で5時間重合した
ほかは実施例1と同様にして重合体粒子を得た。これを
そのまま更に押出機によりペレット形状とした。
オキシイソフタレート15g、ノルマルブチル4,4−ビス
(ターシャリーブチルパーオキシ)バレレート7.5g、タ
ーシャリーブチルパーアセテート10gを加え、さらにエ
ルカ酸(日本油脂(株)製、純度88%)75gを加えて、1
00℃で3時間、120℃で2時間、140℃で5時間重合した
ほかは実施例1と同様にして重合体粒子を得た。これを
そのまま更に押出機によりペレット形状とした。
実施例 4 ラジカル重合開始剤としてジターシャリーブチルパー
オキシ−2,4,4−トリメチルアジペート15g、ジターシャ
リーブチルパーオキシ−2,2,4−トリメチルアジペート1
0g、メチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパーオキ
シ)ブチレート8gを加え、100℃で3時間、120℃で3時
間、140℃で3時間重合したほかは実施例1と同様にし
て、スチレン重合体粒子を得た。これを、押出機により
通常のペレット形状とした後、このペレット状重合体に
対し、0.2重量%に相当するエルカ酸(日本油脂(株)
製、純度88%)を添加しブレンダーで混合した。
オキシ−2,4,4−トリメチルアジペート15g、ジターシャ
リーブチルパーオキシ−2,2,4−トリメチルアジペート1
0g、メチル−3,3−ビス(ターシャリーブチルパーオキ
シ)ブチレート8gを加え、100℃で3時間、120℃で3時
間、140℃で3時間重合したほかは実施例1と同様にし
て、スチレン重合体粒子を得た。これを、押出機により
通常のペレット形状とした後、このペレット状重合体に
対し、0.2重量%に相当するエルカ酸(日本油脂(株)
製、純度88%)を添加しブレンダーで混合した。
比較例 1 実施例1と同じ条件で重合し、重合終了後、常法通り
中和、脱水、乾燥して重合体粒子を得た。これをエルカ
酸添加せずそのまま押出機によりペレットとした。
中和、脱水、乾燥して重合体粒子を得た。これをエルカ
酸添加せずそのまま押出機によりペレットとした。
比較例 2 実施例1と同じ条件で重合し、重合終了後、常法通り
中和、脱水、乾燥して重合体粒子を得た。得られた重合
体粒子20kgにベヘン酸(日本油脂(株)製、商品名「ベ
ヘニン酸NAA−222S」)30gを加え、ブレンダーで混合し
た後押出機によりペレット形状とした。
中和、脱水、乾燥して重合体粒子を得た。得られた重合
体粒子20kgにベヘン酸(日本油脂(株)製、商品名「ベ
ヘニン酸NAA−222S」)30gを加え、ブレンダーで混合し
た後押出機によりペレット形状とした。
比較例 3 ラジカル重合開始剤として、ジターシャリーブチルパ
ーオキシイソフタレートの代りにベンゾイルパーオキサ
イド57.5gを用い、90℃で6時間、115℃で3時間、135
℃で2時間保持して重合したほかは実施例1と同様にし
て重合体粒子を得た。この重合体粒子20kgにエルカ酸
(日本油脂(株)製、純度88%)30gを加え、ブレンダ
ーで混合した後、押出機によりペレット形状とした。
ーオキシイソフタレートの代りにベンゾイルパーオキサ
イド57.5gを用い、90℃で6時間、115℃で3時間、135
℃で2時間保持して重合したほかは実施例1と同様にし
て重合体粒子を得た。この重合体粒子20kgにエルカ酸
(日本油脂(株)製、純度88%)30gを加え、ブレンダ
ーで混合した後、押出機によりペレット形状とした。
なお、表の物性は次の方法によって求めた。
(1) 極限粘度:0.5%、1.0%および1.5%トルエン溶
液の比粘度を測定し、常法による。
液の比粘度を測定し、常法による。
(2) 残存スチレン単量体:厚生省告示第98号によ
る。
る。
(3) メルトフローインデックス:JIS−K−6870によ
る。
る。
(4) 曲げ強度:ASTM D−790 (5) 熱変形温度:JIS K−6871 (6) 落錘強度:射出成型によるステッププレート板
の3mm部に、錘先端5R、錘径14mmφ、重量50gの錘を落下
させ、割れの発生しない高さを示す。なお成型は各機製
2オンスインラインスクリューSJ−45Aを用い、230℃で
行なった。
の3mm部に、錘先端5R、錘径14mmφ、重量50gの錘を落下
させ、割れの発生しない高さを示す。なお成型は各機製
2オンスインラインスクリューSJ−45Aを用い、230℃で
行なった。
(7) 滑り角:樹脂の金型との離型性を滑り角により
比較した。測定機は東洋精機社製の摩擦角試験機を使用
し射出成型による10cm×30cm×0.3cmのプレートを試験
機台上に置き、このプレート上に3cm×3cm×3cmの250g
のクロームメッキを施した重りを乗せ、樹脂プレート上
をこの重りが滑り始める角度を測定した。角度が大きい
と、射出成型後、金型から離型する際の摩擦抵抗が大き
く、突出しピンにより割れや白化を生じる。滑り角が小
さくて金型との摩擦抵抗が小さい程成型性(離型性)が
良い。
比較した。測定機は東洋精機社製の摩擦角試験機を使用
し射出成型による10cm×30cm×0.3cmのプレートを試験
機台上に置き、このプレート上に3cm×3cm×3cmの250g
のクロームメッキを施した重りを乗せ、樹脂プレート上
をこの重りが滑り始める角度を測定した。角度が大きい
と、射出成型後、金型から離型する際の摩擦抵抗が大き
く、突出しピンにより割れや白化を生じる。滑り角が小
さくて金型との摩擦抵抗が小さい程成型性(離型性)が
良い。
(8) 金型の汚れ 2オンスの射出成形機で200ショット成形を行った後
金型の汚れの程度を目視により判定した。
金型の汚れの程度を目視により判定した。
○…良(汚れなし) ×…不良(汚れあり) (9) 成形品外観 得られた成形品の汚れを目視により判定した。
○…汚れなし、△…汚れがあるが致命的でない、 ×…致命的な汚れあり。
(発明の効果) 本発明により、機械的強度及び成型性にすぐれ、か
つ、射出成形時において成型品および金型の汚れの発生
の少ない樹脂組成物が得られる。そしてこの樹脂組成物
は弱電用途、自動車用途、食品用途等、幅広い用途があ
り、有用なものである。
つ、射出成形時において成型品および金型の汚れの発生
の少ない樹脂組成物が得られる。そしてこの樹脂組成物
は弱電用途、自動車用途、食品用途等、幅広い用途があ
り、有用なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 25/02 - 25/16 C08K 5/09 C08F 12/00 - 12/36 C08F 4/34 - 4/38 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】スチレン系単量体単独またはこれらと共重
合可能なビニル単量体との混合物を、下記の(A)と
(B)群とからそれぞれ選ばれた少くとも1種の有機過
酸化物をラジカル重合開始剤として、重合させたスチレ
ン系重合体に、純度80重量%以上であるエルカ酸を含有
させてなるスチレン系樹脂組成物。 (A)群 ジターシャリーブチルパーオキシイソフタレート、ジタ
ーシャリーブチルパーオキシ−2,4,4−トリメチルアジ
ペートおよびジターシャリーブチルパーオキシ−2,2,4
−トリメチルアジペート。 (B)群 ターシャリーブチルパーアセテート、ターシャリーブチ
ルパーオキシベンゾエート、エチル−3,3−ビス(ター
シャリーブチルパーオキシ)ブチレート、メチル−3,3
−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブチレート、
2,2−ビス(ターシャリーブチルパーオキシ)ブタンお
よびノルマルブチル−4,4−ビス(ターシャリーブチル
パーオキシ)バレレート。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1922689A JP2824265B2 (ja) | 1989-01-28 | 1989-01-28 | スチレン系樹脂組成物 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP1922689A JP2824265B2 (ja) | 1989-01-28 | 1989-01-28 | スチレン系樹脂組成物 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH02199148A JPH02199148A (ja) | 1990-08-07 |
JP2824265B2 true JP2824265B2 (ja) | 1998-11-11 |
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JP5258115B2 (ja) * | 2009-12-24 | 2013-08-07 | 住化ライフテク株式会社 | 防虫樹脂組成物およびそれより得られる徐放性防虫樹脂成形体 |
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1989
- 1989-01-28 JP JP1922689A patent/JP2824265B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH02199148A (ja) | 1990-08-07 |
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