JP2895299B2 - 写真印画紙用支持体 - Google Patents
写真印画紙用支持体Info
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Description
写真印画紙用支持体に関するものである。
像の解像性の点から、印刷用紙等のいわゆる一般紙とは
比較にならない程高度な平滑性が求められている。一
方、最近の写真印画紙用支持体は、原紙層への処理液の
浸透を防止し、迅速な現像処理を可能にするため、原紙
の両面をポリオレフィン等の樹脂で被覆するようになっ
てきている。この種の写真印画紙用支持体を使用した印
画紙は、従来のバライタ紙の場合と異なり、現像後に乾
燥する際、鏡面を転写するフェロタイプ処理を行わない
ため、写真印画紙用支持体の平滑性がそのまま現像乾燥
後の印画紙の平滑性に反映される。
は、原紙の両面に均一な厚さのポリオレフィン等の樹脂
を押出し塗工機等で塗工することにより得られるもので
あるため、原紙の平滑性の影響を強く受ける。したがっ
て、原紙に対しては従来のバライタ紙より高い平滑性が
要求されている。
ては、特開昭58−68037号、特開昭62−542
52号公報等に開示されているように、原紙に用いるパ
ルプの繊維長分布をある範囲内に調節する方法や、特公
昭59−42295号公報に開示されているような、パ
ルプの光学特性を規定する方法が知られている。
開示されているように、所定の水分量含有率の湿紙を緊
度プレスする方法や、特開昭64−59229号公報等
に記載されているように、湿紙の片面を加熱鏡面ドライ
ヤーに密着させて乾燥する方法、あるいは特開昭64−
59230号、特開平203335号公報等に開示され
ているように、原紙に種々のカレンダー処理を行う方
法、等が平滑性の改良を目的として試みられている。
両面をポリオレフィン等の樹脂で被覆した写真印画紙用
支持体の平滑性を向上させる目的で種々の試みがなされ
ているが、これらいずれの方法によっても、目的とする
平滑性の良好な写真印画紙用支持体は得られなかった。
すなわち、本発明の目的は原紙の両面をポリオレフィン
樹脂で被覆した、平滑性の優れた写真印画紙用支持体を
提供することにある。
解決するため、写真印画紙用支持体の製造工程での平滑
性の変化を解析した結果、ポリオレフィン樹脂の押出し
塗工時に、約300℃の溶融樹脂が原紙表面に接触する
際、原紙表面が不均一に収縮し、その結果平滑性の低下
することを見いだした。
出し塗工前の原紙の平滑性にも増して重要であると考え
られた。そこで、種々の方法で製造した原紙について、
原紙加熱時の収縮特性と押出し塗工後の表面の平滑性の
関係を検討した結果、収縮の大きさのみでなく、収縮の
異方性も重要な因子であることをつきとめた。さらに、
平滑性の優れた写真印画紙用支持体を得るためには、マ
シン方向の熱収縮率(RMD)とクロスマシン方向の熱収
縮率(RCD)の積が0.20以下であり、かつマシン方
向に対するクロスマシン方向の熱収縮率の比(RCD/R
MD)が2.3以下であるような原紙を使用する必要のあ
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。
20℃、相対湿度65%の条件下で24時間調湿した試
料を、105℃で5分間乾燥した際の収縮量から、次式
により算出した値である。
前の試験片長さである。本発明では、熱収縮率を原紙の
マシン方向とクロスマシン方向について測定し、それぞ
れRMD、RCDと表した。
紙を得るためには、熱収縮そのものを抑制して原紙のマ
シン方向とクロスマシン方向の熱収縮率積(RMD×RC
D)を0.20以下と小さくすることと、収縮の異方性
を減少させて熱収縮率の比(RCD/RMD)を2.3以下
にすることの両方を達成する必要がある。
α−セルロース含有率の高いパルプの使用、繊維の膨潤
より切断を優先させるような叩解を行うこと、プレスで
の搾水性を上げてドライヤーでの乾燥負荷を減少させる
こと、ドライヤーでのカンバスの張力を高めること、さ
らには紙パ技術協会誌、45巻、1号、78頁あるいは
同89〜90頁、(1991)に記載されているような
オープンドローのないドライヤー(シングルティアドラ
イヤー)の使用など、ドライヤーで湿紙乾燥時の収縮を
少なくする方法を利用することができる。
の比を小さくする方法としては、ワイヤーパートのフォ
ーミングボード位置の調節、ジェットとワイヤーの速度
比の最適化、プレスやドライヤーでのドローの減少、上
記オープンドローのないドライヤーの使用などがある。
わせることで、本発明の特性を有する写真印画紙用支持
体を得ることが出来る。
P、LBKP、NBSP、LBSP、各種非木材パルプ
などが挙げられる。パルプを叩解する叩解機としては、
通常パルプの叩解に使用する叩解機、例えばビーター、
コニカルリファイナー、デイスクリファイナーなどを使
用することができる。
ブリ防止剤、染料、填料、サイズ剤、定着剤、乾燥紙力
増強剤、湿潤紙力増強剤などを必要に応じて含有するも
のである。また、各種澱粉、ポリビニルアルコール、ゼ
ラチン等による表面処理、およびぼう硝、塩化ナトリウ
ム、塩化アルミニウム、有機導電剤等による帯電防止処
理を必要に応じて原紙上に行うことも可能である。
チレン、プロピレン等のα−オレフィンのホモポリマ
ー、あるいは2種類以上のα−オレフィンから成る共重
合体またはα−オレフィンを主成分として、それと共重
合可能な他のモノマーとの共重合体、およびそれらの混
合物を用いることが出来る。これらの樹脂に、二酸化チ
タン、アルミナ、炭酸カルシウム等の白色顔料や着色顔
料を添加すること、通常樹脂に混合される安定化剤、酸
化防止剤、分散剤、滑剤等を添加することも差し支えな
い。ポリオレフィン樹脂による被覆は、走行する原紙上
に加熱溶融した樹脂を流延する、いわゆる押出し塗工法
によって行われる。
用支持体は、カラー印画紙用紙、白黒印画紙用紙、写植
印画紙用紙、複写印画紙用紙、製版用印画用紙等に使用
することが出来る。
D)とクロスマシン方向の熱収縮率(RCD)の積が0.
20以下であり、かつマシン方向に対するクロスマシン
方向の熱収縮率の比(RCD/RMD)が2.3以下である
原紙を用いた写真印画紙用支持体では、ポリオレフィン
樹脂押出し塗工時の平滑性の悪化が少ないため、平滑性
が優れている。
する。なお、本発明は実施例に限定されるものではな
い。以下における部、%はすべて重量によるものであ
る。
fまで叩解したLBKPと400ml、csfまで叩解
したNBSP(α−セルロース含有率98%)の重量比
が7:3の混合パルプ100部に対して、アニオン性ポ
リアクリルアミド(スターガムA15、星光化学社製)
を0.3部、カチオン澱粉(ケイトF、王子ナショナル
社製)を2.0部、およびアルキルケテンダイマーサイ
ズ剤(ハーコン11−2、ディック−ハーキュレス社
製)を0.4部、ポリアミド−ポリアミン−エピクロル
ヒドリン樹脂(カイメンS25、ディック−ハーキュレ
ス社製)を0.3部添加した紙料を用いて、抄速100
m/分の長網抄紙機で坪量178g/m2の原紙を製造
した。
1.03とし、ドライヤー入口水分率を53%とし、プ
レスとドライヤー間のドローを速度差で1.0m/分と
し、乾燥はオープンドローのないシングルティアドライ
ヤーで行った。乾燥後の紙は、濃度3%のポリビニルア
ルコール水溶液でタブサイズ処理乾燥後、スーパーカレ
ンダーでベック平滑度が300秒以上になるように平滑
化処理した。その後、原紙の表面には二酸化チタン10
%を含む低密度ポリエチレンを、裏面には低密度ポリエ
チレンを、それぞれ32μmの厚さに、樹脂温度320
℃の条件で押出し塗工し、写真印画紙用支持体とした。
この試料を、試料1とする。
多筒式ドライヤーとし、プレスとドライヤー間のドロー
を0.5m/分とし、ドライヤーカンバスの張力を1.
7kg/cmとする以外は、すべて同一の方法で写真印
画紙用支持体を製造した。この試料を、試料2とする。
ー入口水分率を51%に低下させ、ドライヤーカンバス
の張力を1.5kg/cmとする以外は、すべて同一の
方法で写真印画紙用支持体を得た。この試料を、試料3
とする。
加熱鏡面ドライヤー(ヤンキードライヤー)で行う以外
は、すべて同一の方法で写真印画紙用支持体を得た。こ
れらの試料を、それぞれ試料4および5とする。
による粘状叩解で250ml、csfとし、ドライヤー
カンバスの張力を1.4kg/cmとする以外は、同一
の方法で写真印画紙用支持体を得た。この試料を、試料
6とする。
ー間のドローを1.3m/分とする以外は、同一の方法
で写真印画紙用支持体を得た。この試料を試料7とす
る。以上の結果をまとめて表1に示す。
マシン方向およびクロスマシン方向についての測定結果
から算出した値であり、平滑性は写真印画紙用支持体に
ついて得た、標準見本に対する視覚評価の結果である。
最も平滑性の優れたものをA、劣ったものをDと4段階
に評価した。平滑性の優れた写真印画紙用支持体として
は、B以上(A、B)が必要である。
燥するドライヤーとしてシングルティアドライヤーを用
いた場合に、とくに小さい熱収縮率積と熱収縮率比の原
紙が得られ、平滑性の優れた写真印画紙用支持体の製造
出来ることが明らかである。なお、試料5のヤンキード
ライヤーで乾燥した原紙は、片面のみが平滑化されてい
るため、耐カール性も劣っていた。
通常の多筒式ドライヤーにより原紙を乾燥する場合にお
いても、抄造条件を調節し、熱収縮率が0.20以下、
熱収縮率が2.3以下の条件を同時に満たす原紙を用い
ることにより、すぐれた平滑性の写真印画紙用支持体の
得られることが明らかである。
すなわち、マシン方向の熱収縮率(RMD)とクロスマシ
ン方向の熱収縮率(RCD)の積が0.20以下であり、
かつマシン方向に対するクロスマシン方向の熱収縮率の
比(RCD/RMD)が2.3以下である原紙を用いた写真
印画紙用支持体は、すぐれた平滑性を有することが明ら
かである。
Claims (2)
- 【請求項1】 原紙の両面をポリオレフィン樹脂により
被覆した写真印画紙用支持体において、前記原紙のマシ
ン方向の熱収縮率(RMD)とクロスマシン方向の熱収縮
率(RCD)の積が0.20以下であり、かつマシン方向
に対するクロスマシン方向の熱収縮率の比(RCD/RM
D)が2.3以下であることを特徴とする写真印画紙用
支持体。 - 【請求項2】 オープンドローのないシングルティアド
ライヤーで乾燥した原紙を用いることを特徴とする請求
項1記載の写真印画紙用支持体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP67892A JP2895299B2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 写真印画紙用支持体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP67892A JP2895299B2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 写真印画紙用支持体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05181229A JPH05181229A (ja) | 1993-07-23 |
JP2895299B2 true JP2895299B2 (ja) | 1999-05-24 |
Family
ID=11480415
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP67892A Expired - Fee Related JP2895299B2 (ja) | 1992-01-07 | 1992-01-07 | 写真印画紙用支持体 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2895299B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7317053B1 (en) * | 2000-07-10 | 2008-01-08 | Hercules Incorporated | Compositions for imparting desired properties to materials |
-
1992
- 1992-01-07 JP JP67892A patent/JP2895299B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH05181229A (ja) | 1993-07-23 |
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