JP2885002B2 - シリコーンゴム組成物 - Google Patents
シリコーンゴム組成物Info
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- JP2885002B2 JP2885002B2 JP16961193A JP16961193A JP2885002B2 JP 2885002 B2 JP2885002 B2 JP 2885002B2 JP 16961193 A JP16961193 A JP 16961193A JP 16961193 A JP16961193 A JP 16961193A JP 2885002 B2 JP2885002 B2 JP 2885002B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、特にエンジンオイル中
において体積変化が小さく、このためOーリング、パッ
キン、ガスケット等の自動車部品の用途に好適な耐油性
に優れた加硫ゴムを与え得るシリコーンゴム組成物に関
する。
において体積変化が小さく、このためOーリング、パッ
キン、ガスケット等の自動車部品の用途に好適な耐油性
に優れた加硫ゴムを与え得るシリコーンゴム組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】シリコーンゴムは、耐熱性、耐候性、耐
油性等の優れた利点を有するため、従来からO−リン
グ、パッキン、ガスケット等の自動車部品の材料として
用いられており、特に耐熱性はEPDM(エチレンプロ
ピレンジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、アク
リルゴム、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)
と比較して優れているため、比較的熱の影響を受けやす
いエンジン回りの部品の材料として好適に用いられてい
る。
油性等の優れた利点を有するため、従来からO−リン
グ、パッキン、ガスケット等の自動車部品の材料として
用いられており、特に耐熱性はEPDM(エチレンプロ
ピレンジエンゴム)、CR(クロロプレンゴム)、アク
リルゴム、NBR(アクリロニトリルブタジエンゴム)
と比較して優れているため、比較的熱の影響を受けやす
いエンジン回りの部品の材料として好適に用いられてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ーンゴムをエンジンオイル中に浸漬した場合、各種ゴ
ム、特にフッ素系ゴムと比較して体積変化が大きい。ま
た、近年、自動車のエンジンオイルは、寒冷地において
も使用することができるように低粘度のものが主流とな
っており、このため、より耐油性に優れたシリコーンゴ
ムが要求されている。
ーンゴムをエンジンオイル中に浸漬した場合、各種ゴ
ム、特にフッ素系ゴムと比較して体積変化が大きい。ま
た、近年、自動車のエンジンオイルは、寒冷地において
も使用することができるように低粘度のものが主流とな
っており、このため、より耐油性に優れたシリコーンゴ
ムが要求されている。
【0004】そこで、シリコーンゴムの耐油性を向上さ
せるために種々の検討がなされ、例えばシリコーンゴム
組成物に配合する補強剤、特に不定形シリカや結晶形け
いそう土の含有率を高める方法、或いはシリコーンゴム
組成物に配合するオルガノポリシロキサンの加硫反応基
であるビニル基の含有量を増加することによりシリコー
ンゴム組成物を加硫した加硫ゴムの架橋密度を上げる方
法を採用することによって、シリコーンゴムの耐油性を
向上させる試みがなされている。
せるために種々の検討がなされ、例えばシリコーンゴム
組成物に配合する補強剤、特に不定形シリカや結晶形け
いそう土の含有率を高める方法、或いはシリコーンゴム
組成物に配合するオルガノポリシロキサンの加硫反応基
であるビニル基の含有量を増加することによりシリコー
ンゴム組成物を加硫した加硫ゴムの架橋密度を上げる方
法を採用することによって、シリコーンゴムの耐油性を
向上させる試みがなされている。
【0005】しかし、シリコーンゴム組成物に補強剤を
大量に配合すると、シリコーンゴム組成物が堅くなるた
め、取扱いが困難となり、このため加硫ゴムの硬度を所
望の値に設定できず、また、ゴム弾性を損なうなどの問
題がある。一方、架橋密度を上げる方法を採用した場合
も加硫物を任意の硬度に設定することができず、また、
ゴムが脆くなるなどの問題があり、耐油性の優れたシリ
コーンゴムの開発が要望されている。
大量に配合すると、シリコーンゴム組成物が堅くなるた
め、取扱いが困難となり、このため加硫ゴムの硬度を所
望の値に設定できず、また、ゴム弾性を損なうなどの問
題がある。一方、架橋密度を上げる方法を採用した場合
も加硫物を任意の硬度に設定することができず、また、
ゴムが脆くなるなどの問題があり、耐油性の優れたシリ
コーンゴムの開発が要望されている。
【0006】本発明は上記事情に鑑みなされたもので、
耐油性に優れた加硫ゴムを与え得るシリコーンゴム組成
物を提供することを目的とする。
耐油性に優れた加硫ゴムを与え得るシリコーンゴム組成
物を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は上記
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)下記
平均組成式(1)で示され、25℃における粘度が30
0センチストークス以上のオルガノポリシロキサンを主
成分とするシリコーンゴム組成物に対し、高比表面積、
高吸油量のシリカ、即ち(B)平均粒径10μm以下、
比表面積500m2/g以上、吸油量300ml/10
0g以上の多孔性シリカを配合することにより、このシ
リコーンゴム組成物を加硫して得られるシリコーンゴム
が耐油性に優れ、このため、長時間油中に浸漬したとき
でも体積変化が小さく、特にエンジンオイル中で使用す
る自動車部品の材料として好適であることを知見し、本
発明をなすに至った。
目的を達成するため鋭意検討を行った結果、(A)下記
平均組成式(1)で示され、25℃における粘度が30
0センチストークス以上のオルガノポリシロキサンを主
成分とするシリコーンゴム組成物に対し、高比表面積、
高吸油量のシリカ、即ち(B)平均粒径10μm以下、
比表面積500m2/g以上、吸油量300ml/10
0g以上の多孔性シリカを配合することにより、このシ
リコーンゴム組成物を加硫して得られるシリコーンゴム
が耐油性に優れ、このため、長時間油中に浸漬したとき
でも体積変化が小さく、特にエンジンオイル中で使用す
る自動車部品の材料として好適であることを知見し、本
発明をなすに至った。
【0008】 RaSiO(4-a)/2 …(1) (式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは置換の一価
炭化水素基であり、aは1.98〜2.01の正数であ
る。)
炭化水素基であり、aは1.98〜2.01の正数であ
る。)
【0009】以下、本発明を更に詳しく説明すると、本
発明のシリコーンゴム組成物は、(A)25℃における
粘度が300センチストークス以上のオルガノポリシロ
キサン、(B)平均粒径10μm以下、比表面積500
m2/g以上、吸油量300ml/100g以上の多孔
性シリカ、及び(C)硬化触媒を配合してなるものであ
る。
発明のシリコーンゴム組成物は、(A)25℃における
粘度が300センチストークス以上のオルガノポリシロ
キサン、(B)平均粒径10μm以下、比表面積500
m2/g以上、吸油量300ml/100g以上の多孔
性シリカ、及び(C)硬化触媒を配合してなるものであ
る。
【0010】ここで、(A)成分のオルガノポリシロキ
サンは下記平均組成式(1)で示されるものである。
サンは下記平均組成式(1)で示されるものである。
【0011】 RaSiO(4-a)/2 …(1)
【0012】式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは
置換の一価炭化水素基であるが、Rのうち0.01〜1
0モル%がビニル基,アリル基等のアルケニル基である
ことが好ましい。アルケニル基の含有量が0.01モル
%未満の場合、オイル中での加硫成型物の体積変化を小
さくする効果が低く、また、10モル%を越えると加硫
ゴムを所望の硬度に設定することが困難となり、多孔性
シリカの添加量が少なくなってしまうという場合があ
る。
置換の一価炭化水素基であるが、Rのうち0.01〜1
0モル%がビニル基,アリル基等のアルケニル基である
ことが好ましい。アルケニル基の含有量が0.01モル
%未満の場合、オイル中での加硫成型物の体積変化を小
さくする効果が低く、また、10モル%を越えると加硫
ゴムを所望の硬度に設定することが困難となり、多孔性
シリカの添加量が少なくなってしまうという場合があ
る。
【0013】上記アルケニル基以外の一価炭化水素とし
ては、炭素数1〜10、特に1〜3のものが好ましく、
具体的にはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,
ドデシル基等のアルキル基、フェニル基,トリル基等の
アリール基、β−フェニルエチル基等のアラルキル基、
及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又
は全部をフッ素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換し
たシアノエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基などが挙げられる。このうちメチル基が一般的である
が、シリコーンゴムに耐寒性、対放射線性、透明度が要
求される場合には、最大20モル%のフェニル基を含む
ことが好適である。更に、耐油性、耐ガソリン性が要求
される場合には、シアノエチル基や3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基を含むことが好ましい。
ては、炭素数1〜10、特に1〜3のものが好ましく、
具体的にはメチル基,エチル基,プロピル基,ブチル
基,ペンチル基,ヘキシル基,オクチル基,デシル基,
ドデシル基等のアルキル基、フェニル基,トリル基等の
アリール基、β−フェニルエチル基等のアラルキル基、
及びこれらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部又
は全部をフッ素等のハロゲン原子、シアノ基等で置換し
たシアノエチル基、3,3,3−トリフルオロプロピル
基などが挙げられる。このうちメチル基が一般的である
が、シリコーンゴムに耐寒性、対放射線性、透明度が要
求される場合には、最大20モル%のフェニル基を含む
ことが好適である。更に、耐油性、耐ガソリン性が要求
される場合には、シアノエチル基や3,3,3−トリフ
ルオロプロピル基を含むことが好ましい。
【0014】このオルガノポリシロキサンは、実質的に
はジオルガノポリシロキサン単位から構成されるが、ト
リオルガノシロキシ単位、モノオルガノシロキサン単
位、SiO2単位を少量含んでいてもよく、また、分子
鎖末端は水酸基、トリオルガノシロキシ単位で封鎖され
ていてもよい。
はジオルガノポリシロキサン単位から構成されるが、ト
リオルガノシロキシ単位、モノオルガノシロキサン単
位、SiO2単位を少量含んでいてもよく、また、分子
鎖末端は水酸基、トリオルガノシロキシ単位で封鎖され
ていてもよい。
【0015】また、(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンの25℃における粘度は300センチストークス(c
s)以上であるが、特に1×104〜1×108csであ
ることが好ましい。この粘度が300cs未満である
と、硬化後の成型物のゴム強度が不十分となり、実用に
耐えないものとなる。
ンの25℃における粘度は300センチストークス(c
s)以上であるが、特に1×104〜1×108csであ
ることが好ましい。この粘度が300cs未満である
と、硬化後の成型物のゴム強度が不十分となり、実用に
耐えないものとなる。
【0016】(B)成分の多孔性シリカは、シリカの細
孔容積を増加させたものであり、比表面積が500m2
/g以上と大きく、かつ吸油量が300ml/以上と大
きいものを使用する。この場合、このシリカの平均粒径
は10μm以下であるが、特に5μm以下であることが
好ましい。吸油量は300ml/100g以上である
が、特に330ml/100g以上であることが好まし
い。比表面積は500m2/g以上であることが必要で
あり、この条件を満たさない場合は優れた耐油性が得ら
れない。
孔容積を増加させたものであり、比表面積が500m2
/g以上と大きく、かつ吸油量が300ml/以上と大
きいものを使用する。この場合、このシリカの平均粒径
は10μm以下であるが、特に5μm以下であることが
好ましい。吸油量は300ml/100g以上である
が、特に330ml/100g以上であることが好まし
い。比表面積は500m2/g以上であることが必要で
あり、この条件を満たさない場合は優れた耐油性が得ら
れない。
【0017】(B)成分の配合量は(A)成分100部
(重量部、以下同じ)に対して5〜100部、特に20
〜60部とすることが好ましい。配合量が5部未満の場
合、オイル中で体積変化が少なくなるという効果が得ら
れない場合があり、また、100部を越えると(A)成
分との混合が困難となる場合がある。
(重量部、以下同じ)に対して5〜100部、特に20
〜60部とすることが好ましい。配合量が5部未満の場
合、オイル中で体積変化が少なくなるという効果が得ら
れない場合があり、また、100部を越えると(A)成
分との混合が困難となる場合がある。
【0018】(C)成分の硬化触媒としては、有機過酸
化物、付加反応触媒を用いることができる。
化物、付加反応触媒を用いることができる。
【0019】有機過酸化物としては、過酸化物型シリコ
ーンゴムを硬化させるために通常使用されるものであれ
ば特に制限されるものではなく、具体的にはベンゾイル
パーオキサイド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、t
−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイドなどが
挙げられ、これらの1種を単独でまたは2種以上を組合
わせて用いることができる。
ーンゴムを硬化させるために通常使用されるものであれ
ば特に制限されるものではなく、具体的にはベンゾイル
パーオキサイド、ビス(2,4−ジクロロベンゾイル)
パーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,
5−ジメチル−ジ−t−ブチルパーオキシヘキサン、t
−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーオキシイソ
プロピルカーボネート、ジクミルパーオキサイドなどが
挙げられ、これらの1種を単独でまたは2種以上を組合
わせて用いることができる。
【0020】この有機過酸化物の配合量は、通常(A)
成分のオルガノポリシロキサン100部に対して0.0
1〜3部、特に0.05〜1部とすることが好ましい。
成分のオルガノポリシロキサン100部に対して0.0
1〜3部、特に0.05〜1部とすることが好ましい。
【0021】有機過酸化物を硬化触媒として用いた場
合、100〜400℃の温度で1分〜5時間程度加熱す
ることによってシリコーンゴム組成物を硬化させること
ができる。
合、100〜400℃の温度で1分〜5時間程度加熱す
ることによってシリコーンゴム組成物を硬化させること
ができる。
【0022】また、(A)成分のオルガノポリシロキサ
ンがけい素原子に直結したアルケニル基を2個以上有す
るものであるときには、1分子中に2個以上のSiH基
を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンに白金
触媒を併用したものを付加反応触媒として使用し、オル
ガノポリシロキサンと付加反応触媒との付加反応(ヒド
ロシリル化反応)によって架橋を行わせることによって
シリコーンゴム組成物を硬化させることができる。
ンがけい素原子に直結したアルケニル基を2個以上有す
るものであるときには、1分子中に2個以上のSiH基
を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンに白金
触媒を併用したものを付加反応触媒として使用し、オル
ガノポリシロキサンと付加反応触媒との付加反応(ヒド
ロシリル化反応)によって架橋を行わせることによって
シリコーンゴム組成物を硬化させることができる。
【0023】このオルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンの配合量は(A)成分のオルガノポリシロキサンのビ
ニル基1個当り、このけい素原子に結合した水素原子が
0.5〜6個に相当する量とすることが好ましい。ま
た、白金触媒の添加量は(A)成分100部に対して白
金換算量で5〜1000ppmとすることが好ましい。
ンの配合量は(A)成分のオルガノポリシロキサンのビ
ニル基1個当り、このけい素原子に結合した水素原子が
0.5〜6個に相当する量とすることが好ましい。ま
た、白金触媒の添加量は(A)成分100部に対して白
金換算量で5〜1000ppmとすることが好ましい。
【0024】この付加反応触媒を用いた場合も上記有機
過酸化物を用いた場合と同様に100〜400℃の温度
で1分〜5時間程度加熱することによって、シリコーン
ゴム組成物を硬化させることができる。
過酸化物を用いた場合と同様に100〜400℃の温度
で1分〜5時間程度加熱することによって、シリコーン
ゴム組成物を硬化させることができる。
【0025】また、本発明の組成物には、シリコーンゴ
ム組成物に適宜配合される種々の公知のゴム配合剤、例
えばフュームドシリカ、沈降性シリカ、粉砕シリカ、け
いそう土、酸化鉄、酸化チタン、カーボンブラック、酸
化バリウム、酸化マグネシウム、水酸化セリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、アスベス
ト、ガラスウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末等を本
発明の目的を損なわない程度に添加配合しても差支えな
い。更に、必要に応じて分散剤、顔料、染料、老化防止
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、酸化アンチモン,塩化パ
ラフィン等の難燃剤、窒化ホウ素,酸化アルミニウム等
の熱伝導性向上剤などを配合してもよい。
ム組成物に適宜配合される種々の公知のゴム配合剤、例
えばフュームドシリカ、沈降性シリカ、粉砕シリカ、け
いそう土、酸化鉄、酸化チタン、カーボンブラック、酸
化バリウム、酸化マグネシウム、水酸化セリウム、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、アスベス
ト、ガラスウール、微粉マイカ、溶融シリカ粉末等を本
発明の目的を損なわない程度に添加配合しても差支えな
い。更に、必要に応じて分散剤、顔料、染料、老化防止
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、酸化アンチモン,塩化パ
ラフィン等の難燃剤、窒化ホウ素,酸化アルミニウム等
の熱伝導性向上剤などを配合してもよい。
【0026】更に、例えば両末端がトリメチルシリル基
で封鎖されたジメチルポリシロキサンオイル等の反応基
を持たない比較的低粘度のオイルを添加することによ
り、オイル中での体積変化を小さくすることができる。
この場合、オイルは加硫成型後の加硫物の表面にブリー
ドしないものが好ましく、また、上記組成物配合時に添
加し易いものがよい。オイルはジメチルポリシロキサ
ン、ジフェニルジメチル共重合シロキサン、トリフロロ
プロピル基含有ポリシロキサンや各種炭化水素系のオイ
ルが挙げられる。
で封鎖されたジメチルポリシロキサンオイル等の反応基
を持たない比較的低粘度のオイルを添加することによ
り、オイル中での体積変化を小さくすることができる。
この場合、オイルは加硫成型後の加硫物の表面にブリー
ドしないものが好ましく、また、上記組成物配合時に添
加し易いものがよい。オイルはジメチルポリシロキサ
ン、ジフェニルジメチル共重合シロキサン、トリフロロ
プロピル基含有ポリシロキサンや各種炭化水素系のオイ
ルが挙げられる。
【0027】本発明のシリコーンゴム組成物を製造する
方法は、特に限定されるものではないが、例えば(A)
成分のオルガノポリシロキサン、(B)成分の多孔性シ
リカ、上記各種添加剤をニーダー等の混練装置に仕込
み、室温において均一に混練した後、100〜200℃
で1〜5時間加熱処理して得られたシリコーンゴムコン
パウンドに(C)成分の硬化触媒をロール等で添加する
方法が好適である。
方法は、特に限定されるものではないが、例えば(A)
成分のオルガノポリシロキサン、(B)成分の多孔性シ
リカ、上記各種添加剤をニーダー等の混練装置に仕込
み、室温において均一に混練した後、100〜200℃
で1〜5時間加熱処理して得られたシリコーンゴムコン
パウンドに(C)成分の硬化触媒をロール等で添加する
方法が好適である。
【0028】このようにして得られたシリコーンゴム組
成物を加熱硬化して得られる成型物は油中、特にエンジ
ンオイル中での体積変化が小さく、自動車のエンジン回
りの部品として好適に使用されるものである。
成物を加熱硬化して得られる成型物は油中、特にエンジ
ンオイル中での体積変化が小さく、自動車のエンジン回
りの部品として好適に使用されるものである。
【0029】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるも
のではない。
【0030】[実施例1]ジメチルシロキサン単位9
9.5モル%とジメチルビニルシロキサン単位0.5モ
ル%からなり、平均重合度が約4,000のメチルビニ
ルシロキサン100部に下記平均組成式(2)で表され
るメチルビニルシロキサン4部、平均粒径3μm、比表
面積900m2/g、吸油量350ml/100gの多
孔性シリカ(多孔性ファインシリカSILDEX H−
32、旭化成(株)製)41部を加え、ニーダーで混練
り後、200℃で2時間熱処理してベースコンパウンド
を作製した。
9.5モル%とジメチルビニルシロキサン単位0.5モ
ル%からなり、平均重合度が約4,000のメチルビニ
ルシロキサン100部に下記平均組成式(2)で表され
るメチルビニルシロキサン4部、平均粒径3μm、比表
面積900m2/g、吸油量350ml/100gの多
孔性シリカ(多孔性ファインシリカSILDEX H−
32、旭化成(株)製)41部を加え、ニーダーで混練
り後、200℃で2時間熱処理してベースコンパウンド
を作製した。
【0031】
【化1】
【0032】上記ベースコンパウンドに2,5−ジメチ
ル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシヘキサン)
0.5部を添加し、2本ロールを用いて混練りして未加
硫ゴム(シリコーンゴム組成物)を作製した。
ル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシヘキサン)
0.5部を添加し、2本ロールを用いて混練りして未加
硫ゴム(シリコーンゴム組成物)を作製した。
【0033】この未加硫ゴムを165℃、100kgf
/cm2の条件で10分間加熱、加圧し、厚さ2mmの
シリコーンゴムシートを作製し、このシートをエンジン
オイル(トヨタ(株)製、クリーンロイヤル SE−
7.5W−30)中に浸漬し、オイル温度160℃にお
ける24時間、72時間、168時間後の体積変化を求
めた。結果を表1に示す。
/cm2の条件で10分間加熱、加圧し、厚さ2mmの
シリコーンゴムシートを作製し、このシートをエンジン
オイル(トヨタ(株)製、クリーンロイヤル SE−
7.5W−30)中に浸漬し、オイル温度160℃にお
ける24時間、72時間、168時間後の体積変化を求
めた。結果を表1に示す。
【0034】[実施例2]実施例1において、多孔性シ
リカとして平均粒径5μm、比表面積900m2/g、
吸油量350ml/100gのもの(多孔性ファインシ
リカSILDEXH−52、旭化成(株)製)を用いた
以外は実施例1と同様にしてベースコンパウンドを作製
し、以下実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを
作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表1に
併記する。
リカとして平均粒径5μm、比表面積900m2/g、
吸油量350ml/100gのもの(多孔性ファインシ
リカSILDEXH−52、旭化成(株)製)を用いた
以外は実施例1と同様にしてベースコンパウンドを作製
し、以下実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを
作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表1に
併記する。
【0035】[比較例1]実施例1において、多孔性シ
リカとして平均粒径3μm、比表面積900m2/g、
吸油量150ml/100gのもの(多孔性ファインシ
リカSILDEXH−31、旭化成(株)製)を用いた
以外は実施例1と同様にしてベースコンパウンドを作製
し、以下実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを
作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表1に
併記する。
リカとして平均粒径3μm、比表面積900m2/g、
吸油量150ml/100gのもの(多孔性ファインシ
リカSILDEXH−31、旭化成(株)製)を用いた
以外は実施例1と同様にしてベースコンパウンドを作製
し、以下実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを
作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表1に
併記する。
【0036】[比較例2]実施例1において、多孔性シ
リカの替わりに1次粒子径0.012μm、比表面積2
00m2/g、吸油量291ml/100gのヒューム
ドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)
製)を用いた以外は実施例1と同様にしてベースコンパ
ウンドを作製し、以下実施例1と同様にしてシリコーン
ゴムシートを作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。
結果を表1に併記する。
リカの替わりに1次粒子径0.012μm、比表面積2
00m2/g、吸油量291ml/100gのヒューム
ドシリカ(アエロジル200、日本アエロジル(株)
製)を用いた以外は実施例1と同様にしてベースコンパ
ウンドを作製し、以下実施例1と同様にしてシリコーン
ゴムシートを作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。
結果を表1に併記する。
【0037】[比較例3]実施例1において、多孔性シ
リカの替わりに平均粒径9μm、比表面積200m2/
g、吸油量200ml/100gの沈降性シリカ(ニプ
シルLp、日本シリカ工業(株)製)を用いた以外は実
施例1と同様にしてベースコンパウンドを作製し、以下
実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを作製し、
同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表1に併記す
る。
リカの替わりに平均粒径9μm、比表面積200m2/
g、吸油量200ml/100gの沈降性シリカ(ニプ
シルLp、日本シリカ工業(株)製)を用いた以外は実
施例1と同様にしてベースコンパウンドを作製し、以下
実施例1と同様にしてシリコーンゴムシートを作製し、
同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表1に併記す
る。
【0038】[比較例4]実施例1において、多孔性シ
リカの替わりにアエロジル200を30部、セライトを
25部、及び分散剤(前記平均組成式(2))を6部用
いた以外は実施例1と同様にしてベースコンパウンドを
作製し、以下実施例1と同様にしてシリコーンゴムシー
トを作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表
1に併記する。
リカの替わりにアエロジル200を30部、セライトを
25部、及び分散剤(前記平均組成式(2))を6部用
いた以外は実施例1と同様にしてベースコンパウンドを
作製し、以下実施例1と同様にしてシリコーンゴムシー
トを作製し、同様のオイル浸漬試験を行った。結果を表
1に併記する。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、長時間油中に浸漬した
ときでも体積変化が小さいシリコーンゴムを得ることが
でき、このシリコーンゴムは特にエンジンオイル回りの
自動車部品の材料として好適である。
ときでも体積変化が小さいシリコーンゴムを得ることが
でき、このシリコーンゴムは特にエンジンオイル回りの
自動車部品の材料として好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 83/04 C08K 3/36 C08L 83/05 C08L 83/07
Claims (1)
- 【請求項1】 (A)下記平均組成式(1)で示され、
25℃における粘度が300センチストークス以上のオ
ルガノポリシロキサン、 RaSiO(4-a)/2 …(1) (式中、Rは同一又は異種の非置換もしくは置換の一価
炭化水素基であり、aは1.98〜2.01の正数であ
る。) (B)平均粒径10μm以下、比表面積500m2/g
以上、吸油量300ml/100g以上の多孔性シリ
カ、 (C)硬化触媒を配合してなるシリコーンゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16961193A JP2885002B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | シリコーンゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16961193A JP2885002B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | シリコーンゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH073161A JPH073161A (ja) | 1995-01-06 |
JP2885002B2 true JP2885002B2 (ja) | 1999-04-19 |
Family
ID=15889710
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16961193A Expired - Fee Related JP2885002B2 (ja) | 1993-06-16 | 1993-06-16 | シリコーンゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2885002B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2006100982A1 (ja) * | 2005-03-18 | 2006-09-28 | Nippon Shokubai Co., Ltd. | 燃料電池用電極触媒 |
JP2007035289A (ja) * | 2005-07-22 | 2007-02-08 | Nippon Shokubai Co Ltd | 燃料電池用電極触媒、電極組成物および燃料電池 |
JP2015225888A (ja) * | 2014-05-26 | 2015-12-14 | エレコム株式会社 | 電子機器用保護カバー |
CN104312528B (zh) * | 2014-09-24 | 2016-01-27 | 惠州市安品新材料有限公司 | 加成型有机硅灌封胶组合物 |
EP3652255A1 (en) * | 2017-07-12 | 2020-05-20 | Dow Silicones Corporation | Liquid silicone rubber composition |
-
1993
- 1993-06-16 JP JP16961193A patent/JP2885002B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH073161A (ja) | 1995-01-06 |
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