JP2882237B2 - ポリプロピレンランダム共重合体及びそのフィルム - Google Patents
ポリプロピレンランダム共重合体及びそのフィルムInfo
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Description
共重合体及びそのフィルムに関する。さらに詳しくは、
外観に優れ、かつ低温ヒートシール性と剛性のバランス
の優れたポリプロピレンランダム共重合体及びそのフィ
ルムに関する。
ートシール特性、耐熱性、剛性などが優れることから食
品包装、繊維包装などの包装分野で広く使用されてい
る。
袋時または包装時に高速化が計られており、このためい
っそう高速製袋性及び包装性の優れた低温でのヒートシ
ールが良好な素材の開発が要望されてきている。このた
め、低温でのヒートシールを改良するため、種々の検討
がなされてきており、ポリプロピレンランダム共重合体
に低結晶性の各種のエチレン−プロピレン共重合体を配
合する方法や、ポリプロピレンランダム共重合体におい
てはエチレン及び、またはα−オレフィンの含有量を増
加する等の方法が試みられているが、外観に優れ、かつ
低温ヒートシール性と剛性のバランスの優れたポリプロ
ピレンランダム共重合体及びフィルムであるとの観点に
おいてはいまだ不十分なものである。すなわち、低温ヒ
ートシール性を達成しようとして低結晶性のエチレン−
プロピレン共重合体の配合を増加するかまたはランダム
共重合体においてエチレンなどのコモノマーの含有量を
増加すると剛性が大幅に低下するかまたはブリード白化
による外観不良などの現象が発生して目的が達成できな
い。
法としては、溶剤重合法またはバルク重合法が従来から
知られている。これらの重合法では、共重合体をヘプタ
ン、ヘキサンなどの溶剤中またはプロピレン、α−オレ
フィン及び、またはエチレンの混合液媒体中で重合また
は後処理を行なうため、結果として耐ブロッキング性、
ブリード白化性などに影響する低分子量の重合体成分が
溶解・除去されこの点では好ましい特性を与えるもの
の、一方では低温でのヒートシール性に有効な共重合体
成分が溶解・除去される、またはα−オレフィン及び、
またはエチレンなどのコモノマー含有量を上げようとす
ると共重合体自身が溶解して生産ができないなどの問題
が発生する。この理由から、これらの重合法でさらに低
温でのヒートシールが可能な素材を達成しようとすると
大幅に制限があり、工業的に有利な方法での製造は実質
上達成されていない。
溶剤または活性モノマー液体が実質的に存在しない、い
わゆる気相重合法によって製造する試みがなされてきて
いる。この方法としては、特開昭60−166455号
公報、特開昭53−26882号公報等の方法が公知で
あるが、外観に優れ、かつ低温ヒートシール性と剛性の
バランスの優れたポリプロピレンランダム共重合体及び
フィルムであるとの観点においては、いまだ不十分なも
のしか得られていない。
レンのフィルムが本来有する好ましい特性である透明性
を損なうことなく、外観に優れ、かつ低温ヒートシール
性と剛性のバランスの優れたポリプロピレンランダム共
重合体及びフィルムを提供せんとするものである。
来技術では達成ができていない、ポリプロピレンのフィ
ルムが本来有する好ましい特性である透明性を損なうこ
となく、外観に優れ、かつ低温ヒートシール性と剛性の
バランスの優れたポリプロピレンランダム共重合体及び
フィルムを開発すべく鋭意研究した結果、共重合体組成
が特定の範囲にあり、かつ20℃キシレン可溶部の含有
量が特定の範囲にあるポリプロピレンランダム共重合体
によって目的が達成できることを見い出し本発明を完成
するに至った。
型触媒を用いて、実質的に溶剤の不存在下にプロピレン
とα−オレフィン、又はプロピレンとエチレンとα−オ
レフィンを共重合して得られたランダム共重合体で、プ
ロピレン含有量が92.3〜75.0重量%、エチレン
含有量(E)が0〜2.7重量%、α−オレフィン含有
量が5.0〜25.0重量%であり、かつ該ランダム共
重合体中の20℃キシレン可溶部の含有量(C)が、下
記式(1)〜(3)を充足するポリプロピレンランダム
共重合体および該ポリプロピレンランダム共重合体を溶
融押出ししてなるポリプロピレンフィルムである。エチ
レン含有量(E)が1.5重量%未満の共重合体にあっ
ては、 C≦12.0(重量%) (1) エチレン含有量(E)が1.5重量%以上1.8重量%
未満の共重合体にあっては、 C≦42.0−20.0×E(重量%) (2) エチレン含有量(E)が1.8重量%以上2.7重量%
以下の共重合体にあっては、 C≦6.0(重量%) (3)
は、プロピレン含有量、エチレン含有量、α−オレフィ
ン含有量および20℃キシレン可溶部の含有量のいずれ
かの項目が、前記本発明の範囲をはずれるものでは、本
願発明の目的である外観に優れ、かつ低温ヒートシール
性と剛性のバランスの優れたポリプロピレンランダム共
重合体及びフィルムが達成できない。
ピレン含有量が92.3重量%を超えると低温ヒートシ
ール性が劣り、75.0重量%未満では耐熱性、剛性が
劣る。エチレン含有量が2.7重量%を超えると、低温
ヒートシール性と剛性のバランスの点およびブリード白
化による外観の悪化が劣るなどの問題点が発生し、α−
オレフィン含有量が5.0重量%未満では低温ヒートシ
ール性が劣り、25.0重量%を超えると剛性、耐熱性
が劣る。
量、α−オレフィン含有量が前記の範囲にあってもポリ
プロピレンランダム共重合体における20℃キシレン可
溶部の含有量(C)が、エチレン含有量が1.5重量%
未満の共重合体においては12.0重量%以下であるこ
と、エチレン含有量が1.5重量%以上1.8重量%未
満の共重合体においては、下式 C≦42.0−20.0×E(重量%) (2) を充足すること、およびエチレン含有量が1.8重量%
以上2.7重量%以下の共重合体においては6.0重量
%以下であることが重要である。20℃キシレン可溶部
の含有量が前記の範囲を超えると、ブリード白化による
外観及び剛性の点で劣る。
は、プロピレン含有量92.5〜78.0重量%、エチ
レン含有量0〜2.5重量%、α−オレフィン含有量
5.0〜22.0重量%が好ましい。また、ポリプロピ
レンランダム共重合体における20℃キシレン可溶部の
含有量(C)の好ましい範囲は、エチレン含有量が1.
5重量%未満の共重合体においては11.0重量%以下
であること、エチレン含有量(E)が1.5重量%以上
1.8重量%未満の共重合体においては、下式 C≦43.5−21.7×E(重量%) (2a) を充足すること、およびエチレン含有量が1.8重量%
以上2.7重量%以下の共重合体においては4.5重量
%以下である。
のα−オレフィンとしては、炭素数4〜10のα−オレ
フィンが適用できるが、ブテン−1が好適に使用され
る。
トフローレイトが1〜50g/10分、好ましくは2〜
30g/10分、さらに好ましくは、3〜20g/10
分の範囲のものが透明性、フィルムの製膜に際しての高
速加工性の点から好ましい。また、ポリプロピレンラン
ダム共重合体の極限粘度は、通常、テトラリン中で13
5℃において測定した値が、1〜3dl/gの範囲のも
のが使用される。
の製造には、少なくともチタン、マグネシウム、ハロゲ
ンを必須とするチーグラー・ナッタ型触媒を用いる。 (A)マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須成分
とする固体触媒成分、(B)有機アルミニウム化合物、 (C)一般式R1 R2 Si(OR3 )2 (R1 は炭素数
が5〜20の脂環式炭化水素基、R2 、R3 は炭素数が
1〜20の炭化水素基を表す。)で示されるケイ素化合
物よりなる触媒系を用いて、気相重合法によってプロピ
レンとエチレンとα−オレフィンの混合物を共重合する
方法である。
ウムおよびハロゲンを必須成分として含有し、一般には
チタン化合物を有機マグネシウム化合物で還元して得ら
れる固体生成物を、エステル化合物で処理した後、四塩
化チタンで処理して得られる。
4-b (Rは炭素数が1〜20の炭化水素基、Xはハロゲ
ン原子、bは0<b≦4の数字を表す。)で表される。
Rの具体例としては、メチル、エチル、プロピル、is
o−プロピル、ブチル、iso−ブチル、アミル、is
o−アミル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、デシル、
ドデシル等のアルキル基、フェニル、クレジル、キシリ
ル、ナフチル等のアリール基、シクロヘキシル、シクロ
ペンチル等のシクロアルキル基、プロペニル等のアリル
基、ベンジル基等のアラルキル基等が例示される。
−炭素の結合を含有する任意の型の有機マグネシウム化
合物を使用することができる。特に一般式RMgX(式
中、Rは炭素数1〜20の炭化水素基を、Xはハロゲン
を表す。)で表されるグリニャール化合物および一般式
RR’Mg(式中、RおよびR’は炭素数1〜20の炭
化水素基を表す。ここでR、R’は同一でも異なってい
てもよい。)で表されるマグネシウム化合物が好適に使
用される。
シウムクロリド、エチルマグネシウムクロリド、エチル
マグネシウムブロミド、エチルマグネシウムアイオダイ
ド、プロピルマグネシウムクロリド、プロピルマグネシ
ウムブロミド、ブチルマグネシウムクロリド、ブチルマ
グネシウムブロミド、sec−ブチルマグネシウムクロ
リド、sec−ブチルマグネシウムブロミド、tert
−ブチルマグネシウムクロリド、tert−ブチルマグ
ネシウムブロミド、アミルマグネシウムクロリド、is
o−アミルマグネシウムクロリド、フェニルマグネシウ
ムクロリド、フェニルマグネシウムブロミド等が、R
R’Mgで表されるマグネシウム化合物としてジエチル
マグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジ−iso−
プロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジ−s
ec−ブチルマグネシウム、ジ−tert−ブチルマグ
ネシウム、ブチル−sec−ブチルマグネシウム、ジア
ミルマグネシウム、ジフェニルマグネシウム等が挙げら
れる。
機アルミニウム化合物(B)は、少なくとも分子内に1
個のAl−炭素結合を有するものである。かかる有機ア
ルミニウム化合物の具体例としては、トリエチルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジエチルア
ルミニウムハライド、ジイソブチルアルミニウムハライ
ド等のジアルキルアルミニウムハライド、トリアルキル
アルミニウムとジアルキルアルミニウムハライドの混合
物、テトラエチルジアルモキサン、テトラブチルジアル
モキサン等のアルキルアルモキサンが例示できる。これ
らの有機アルミニウム化合物のうち、トリアルキルアル
ミニウム、トリアルキルアルミニウムとジアルキルアル
ミニウムハライドの混合物、アルキルアルモキサンが好
ましく、とりわけトリエチルアルミニウム、トリイソブ
チルアルミニウム、トリエチルアルミニウムとジエチル
アルミニウムクロリドの混合物およびテトラエチルジア
ルモキサンが好ましい。有機アルミニウム化合物の使用
量は、固体触媒中のチタン原子1モル当り1〜1000
モルのごとく広範囲に選ぶことができるが、特に5〜6
00モルの範囲が好ましい。
R3 )2 で示されるケイ素化合物(C)としては、次に
示すものが例示される。 (C)脂環式炭化水素基を有するケイ素化合物
(A)成分中のTi原子のモル比を1〜1000、好ま
しくは5〜600、(C)成分/(B)成分中のAl原
子のモル比を0.02〜500、好ましくは0.05〜
10となるように使用し、重合温度20〜150℃、好
ましくは50〜95℃、重合圧力は大気圧〜40kg/
cm2 G、好ましくは2〜30kg/cm2 Gの実質的
に溶剤の不存在下にプロピレン、エチレン、α−オレフ
ィン及び共重合体の分子量調節のため水素を供給して重
合を行なう。
することにより、ブリード白化のない(△ヘイズ0.5
%以下)、ヒートシール温度120℃以下、ヤング率3
000kg/cm2 以上の外観に優れ、低温ヒートシー
ル性と剛性のバランスが優れたフィルムを得ることがで
きる。本発明のフィルムは、厚みが10〜500μのフ
ィルムであり、好ましくは10〜100μの範囲の未延
伸フィルムである。また、前述した好ましい特性を有す
ることから、共押し出し製膜法による多層フィルムの製
造に際して、その少なくとも一層成分としても好適に使
用される。本願発明のポリプロピレンフィルムの製造方
法は、通常工業的に用いられている方法、例えばTダイ
製膜法、チューブラー製膜法など溶融押し出し成型法に
よりポリプロピレンフィルムが製造される方法であれば
特に限定されないが、大型製膜機により高速製膜が実施
される、Tダイ製膜法が好ましい。本発明のポリプロピ
レンランダム共重合体とフィルムには、常用される酸化
防止剤、中和剤、滑剤、アンチブロッキング剤、耐電防
止剤などを必要に応じて配合することができる。以下、
実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明の
範囲は実施例のみに限定されるものではない。なお、発
明の詳細な説明および実施例中の各項目の測定値は、下
記の方法で測定した。 (1)エチレン含有量、ブテン−1含有量 エチレン含有量:高分子分析ハンドブック(1985
年、朝倉書店発行)の256ページ「(i)ランダム共
重合体」の項記載の方法によってIRスペクトル法で決
定した。 ブテン−1含有量:IRスペクトル法により次式から決
定した。 ブテン−1含有量(重量%)=1.208K’ ここで、K’は、767cm-1における吸光度である。 (2)メルトフローレイト(MFR)JIS K721
0に従い、条件−14の方法で測定した。 (3)20℃キシレン可溶部 試料1gを沸騰キシレン100mlに完全に溶解させた
後、20℃に降温し、4時間放置する。その後、これを
析出物と溶液とにろ別し、ろ液を乾固して減圧下70℃
で乾燥した。その重量を測定して含有%(重量)を求め
た。 (4)透明性(ヘイズ) JIS K7105に従い測定した。 (5)ブリード白化(△ヘイズ) 60℃で24時間加熱処理後のヘイズと、処理前のヘイ
ズを測定してその差を△ヘイズとした。 (6)ヒートシール温度 フィルム面同志を重ね合わせ加熱されたヒートシーラー
で2秒間、2kg/cm2 の荷重をかけ圧着して得た幅
25mmのシールされたフィルムを、一夜放置後、23
℃で剥離速度200mm/分、剥離角度180°で剥離
した時の剥離抵抗力が300g/25mmになるヒート
シーラーの温度をヒートシール温度とした。 (7)ヤング率 幅20mmの試験片を縦方向(MD)より採取し、引張
試験機によりチャック間隔60mm、引張速度5mm/
分でS−S曲線をとり、初期弾性率を測定した。
のフラスコをアルゴンで置換した後、グリニヤール用削
状マグネシウム32.0gを投入した。滴下ロートにブ
チルクロリド120gとジブチルエーテル500mlを
仕込み、フラスコ中のマグネシウムに約30ml滴下
し、反応を開始させた。反応開始後、50℃で4時間か
けて滴下を続け、滴下終了後、60℃で更に1時間反応
を続けた。その後、反応溶液を室温に冷却し、固形分を
ろ別した。ジブチルエーテル中のブチルマグネシウムク
ロリドを1規定硫酸で加水分解し、指示薬としてフェノ
ールフタレインを使用して1規定水酸化ナトリウム水溶
液で逆滴定して濃度を決定したところ、濃度は2.1m
ol/Lであった。 (b)固体生成物の合成 攪拌機、滴下ロートを備えた500mlのフラスコをア
ルゴンで置換したのち、ヘキサン240ml、テトラブ
トキシチタン5.4g(15.8mmol)およびテト
ラエトキシシラン61.4g(295mmol)を投入
し、均一溶液とした。次に、(a)で合成した有機マグ
ネシウム化合物150mlを、フラスコ内の温度を5℃
に保ちながら、滴下ロートから4時間かけて除々に滴下
した。滴下終了後、室温で更に1時間攪拌したのち室温
で固液分離し、ヘキサン240mlで3回洗浄を繰り返
したのち減圧乾燥して、茶褐色の固体生成物45.0g
を得た。固体生成物中にはチタン原子が1.7重量%、
エトキシ基が33.8重量%、ブトキシ基が2.9重量
%含有されていた。又、この固体生成物のCu−Ka線
による広角X線回析図には、明瞭な回析ピークは全く認
められず、非晶構造であった。 (c)エステル処理固体の合成 100mlのフラスコをアルゴンで置換した後、(b)
で合成した固体生成物6.5g、トルエン16.2ml
およびフタル酸ジイソブチル4.3ml(16mmo
l)を加え、95℃で1時間反応を行った。 (d)固体触媒の合成(活性化処理) 上記(c)での洗浄終了後、フラスコにトルエン16.
2ml、フタル酸ジイソブチル0.36ml(1.3m
mol)、ブチルエーテル2.2ml(13mmol)
および四塩化チタン38.0ml(346mmol)を
加え、95℃で3時間反応を行った。反応終了後、95
℃で固液分離した後、同温度でトルエン33mlで2回
洗浄を行った。上述したフタル酸ジイソブチルとブチル
エーテル及び四塩化チタンとの混合物による処理を同一
条件で更にもう一度繰り返し、ヘキサン33mlで3回
洗浄して、黄土色の固体触媒5.0gを得た。固体触媒
中には、チタン原子が2.1重量%、マグネシウム原子
が19.9重量%、フタル酸エステルが12.7重量%
含まれていた。
反応器に添加し、系内を十分チッソ置換したのち、トリ
エチルアルミニウム(以下TEAと略す)3.2mo
l、シクロヘキシルエチルジメトキシシラン(以下CH
EDMSと略す)0.32molおよび前記参考例で得
た固体触媒をTi原子に換算して51.8g添加する。
25℃を維持しながらプロピレン2.8kgを2時間に
わたって連続的に添加した。 (b)重合 内容積1000Lの重合槽を用いて、重合温度70℃、
重合圧力14.5kg/cm2 G、平均滞留時間6時間
となるように(a)で調整した触媒成分を供給し、同時
にTEA 50mmol/Hr、CHEDMS 5mm
ol/Hr、Al/CHEDMS=10/1モル比)を
供給しながら、重合槽内のH2 濃度0.2%としてプロ
ピレンとブテン−1を連続的に供給して気相重合を行っ
た。得られた共重合体は、プロピレン含有量79.9重
量%、ブテン−1含有量20.1重量%、20℃キシレ
ン可溶部4.0重量%であった。この共重合体100重
量部にステアリン酸カルシウム0.1重量部、スミライ
ザーBHT0.1重量部、イルガノックス 1010
0.10重量部、エルカ酸アミド0.10重量部、微粉
シリカ0.15重量部を加えヘンシェルミキサーで混合
した後、溶融押し出しを行いペレット化した。次いで、
得られたペレットを50mmφ、T−ダイ製膜機で、ダ
イ温度250℃で溶融押し出しを行い、30℃の冷却水
を通水した冷却ロールで冷却して厚さ30μの未延伸フ
ィルムを得た。得られたフィルムの透明性(ヘイズ)、
ブリード白化(△ヘイズ)、ヒートシール温度、ヤング
率を表2に示した。
実施し、表1に示したプロピレン−ブテン−1共重合体
を得た。実施例1と同様に評価を実施した。評価結果を
表2に示した。
度80℃、重合圧力7〜15kg/cm2 G、水素濃度
0.25%とした以外は実施例1と同様な方法でプロピ
レンとエチレンとブテン−1を連続的に供給して気相重
合を行った。得られた共重合体は、プロピレン含有量8
8.6重量%、エチレン含有量1.2重量%、ブテン−
1含有量10.2重量%の組成であり、20℃キシレン
可溶部3.1重量%であった。この共重合体を用いて実
施例1と同様に評価した。評価結果を表2に示した。
おいては実施例3と重合槽に供給するモノマー重量比、
H2 濃度を変更した以外は同様に重合および評価を実施
した。分析結果を表1に、評価結果を表2に示した。
相重合を行い同様に評価を行った。評価結果を表2に示
した。
1号公報に記載のTiCl3 型の固体触媒を用いてジエ
チルアルミニウムクロライドと電子供与体としてのメチ
ルメタクリレートとを組合わせて重合温度65℃、重合
圧力6〜12kg/cm2 G、H2 濃度1.5%でプロ
ピレンとブテン−1の気相重合を行なった。分析結果を
表1に、評価結果を表2に示した。
び6は、実施例1の重合槽を使用して重合温度80℃と
し、(c)成分をフェニルトリメトキシシランとして、
添加量をAl/(c)=6.7/1(モル比)とした以
外は実施例1と同様に、また比較例5は重合温度を70
℃とし、重合圧力を12〜18kg/cm2 Gとし、重
合槽に供給するプロピレン、エチレン、ブテン−1量を
変更した以外は実施例3と同様に重合、評価を行った。
分析結果を表1に、評価結果を表2に示した。共重合体
の組成が本発明の範囲をはずれた場合(比較例1、5)
または、共重合体組成が本発明の範囲にあっても20℃
キシレン可溶部の含有量が本発明の範囲をはずれた場合
(比較例2、3、4、6)には、ブリード白化が不良で
あるか、低温ヒートシール性と剛性のバランスが不良で
あり、本発明の目的が達成できない。
の悪化がなく、低温ヒートシール性と剛性のバランスが
極めて優れたポリプロピレンランダム共重合体のフィル
ムを得ることができる。
トシール温度とヤング率のバランスを比較例のフィルム
と対比して示すものである。
Claims (2)
- 【請求項1】チーグラー・ナッタ型触媒を用いて、実質
的に溶剤の不存在下にプロピレンとα−オレフィン、又
はプロピレンとエチレンとα−オレフィンを共重合して
得られたランダム共重合体で、プロピレン含有量が9
2.3〜75.0重量%、エチレン含有量(E)が0〜
2.7重量%、α−オレフィン含有量が5.0〜25.
0重量%であり、かつ該ランダム共重合体中の20℃キ
シレン可溶部の含有量(C)が、下記式(1)〜(3)
を充足するポリプロピレンランダム共重合体。エチレン
含有量(E)が1.5重量%未満の共重合体にあって
は、 C≦12.0(重量%) (1) エチレン含有量(E)が1.5重量%以上1.8重量%
未満の共重合体にあっては、 C≦42.0−20.0×E(重量%) (2) エチレン含有量(E)が1.8重量%以上2.7重量%
以下の共重合体にあっては、 C≦6.0(重量%) (3) - 【請求項2】請求項1記載のポリプロピレンランダム共
重合体を、溶融押出ししてなるポリプロピレンフィル
ム。
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JP5119833A JP2882237B2 (ja) | 1992-06-30 | 1993-05-21 | ポリプロピレンランダム共重合体及びそのフィルム |
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US6624247B2 (en) | 2000-07-13 | 2003-09-23 | Sumitomo Chemical Company, Limited | Low temperature heat-sealable polypropylene-based film |
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