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JP2877143B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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Publication number
JP2877143B2
JP2877143B2 JP9244998A JP24499897A JP2877143B2 JP 2877143 B2 JP2877143 B2 JP 2877143B2 JP 9244998 A JP9244998 A JP 9244998A JP 24499897 A JP24499897 A JP 24499897A JP 2877143 B2 JP2877143 B2 JP 2877143B2
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JP
Japan
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display device
Prior art date
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Application number
JP9244998A
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JPH1083163A (ja
Inventor
明彦 鴻上
茂生 御子柴
眞一 品田
睦三 鈴木
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP9244998A priority Critical patent/JP2877143B2/ja
Publication of JPH1083163A publication Critical patent/JPH1083163A/ja
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Publication of JP2877143B2 publication Critical patent/JP2877143B2/ja
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)
  • Transforming Electric Information Into Light Information (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、画像の階調表示に
係わり、該階調を表示素子の表示時間で制御する技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、表示素子の表示時間を制御して階
調表示する技術としては、例えば、(1)加治他:電子
通信学会画像工学研究会資料、資料番号IT72−45
(1973−03)(1973.3.12)「AC形プ
ラズマディスプレイによる中間調動画表示」に記載され
たメモリ型プラズマディスプレイについての技術があ
る。これは、一定の発光時間(例えば、テレビジョン信
号の1フィールド)を、2進符号で重み付けされた複数
のサブフィールドに表示期間幅として配分し、各サブフ
ィールドの作動の有無を制御することにより、画像の階
調を制御するものである。また、時分割による階調表示
をしたテレビジョン関連の技術としては、(2)村上
他:テレビジョン学会誌 vol.38,No.9(1
984)「8形パルスメモリー方式放電パネルによるカ
ラーテレビ表示」及び(3)鴻上他:テレビジョン学会
技術報告 vol.13,No.58(1989)「タ
ウンゼント発光型ガス放電テレビの無効電力回収」に記
載されたものがある。
【0003】前者((1))では、図11に示すよう
に、1フィールドを8つのサブフィールドb0〜 b7
に分け、このサブフィールド内で、各サブフィールドの
走査及び表示を行うようにしている。
【0004】後者((2)及び(3))では、図12に
示すように、1フィールドを2進符号の各サブフィール
ドに対応した長さの8つの時間領域(b0〜b7)(表
示期間)に分け、走査はライン毎に1H(水平走査期
間)ずつずらして行い、各サブフィールドのラインの選
択が同時に2つのラインとならないように、ラインアド
レスのための走査パルスを各サブフィールドで少しずら
してある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、フ
リッカ等の画質劣化は装置仕様によっては視覚的に認め
られない場合があるが、表示画面が大きくなったとき
や、輝度が高くなったときや、あるいは画像に動きの有
るいわゆる動画のときには、フリッカ等の階調の乱れが
認められるようになる。図11の表示技術では、1フィ
ールド間の発光時間が短いために表示画面が暗い。この
ため、階調の乱れは認められない。また、図12の表示
技術では、走査線数が少ないため、画像の細部までは視
覚されない。このため、この場合も階調の乱れは認めら
れない。しかし、例えば、これらの場合よりも輝度や画
面サイズがアップする40インチクラスの大型ガス放電
テレビにおいて、画像の最高輝度を50fL(≒171
cd/m2)以上とし、上記従来技術と同様の方法によ
り画像表示を行うと、動画において著しい階調の乱れが
生じる。例えば、人物の顔の表示において、顔が動いた
時、頬に白い筋が走るような現象が生じる。つまり、な
だらかな階調表示において、表示画像が動いた時(いわ
ゆる動画のとき)、画面内に筋が生じ、あたかもある階
調サブフィールドが欠落したようになる。これは従来の
ブラウン管等では見られない現象である。
【0006】このような動画における階調の乱れは、時
分割階調表示における特定パタ−ンの瞬時のフリッカが
原因である。これにつき、以下、図12の従来の階調表
示技術を用いて説明する。
【0007】図12は、256階調(8ビット階調)の
階調表示の場合の例である。例えば、127階調レベル
ではサブフィールドb0からb6までが作動、すなわち
1フィ−ルドの前半が発光し、次のフィ−ルドの階調が
1レベル上がる128の階調レベルではb7が作動、す
なわちフィ−ルドの後半のしかもその一部が発光する。
つまり、階調が1レベル上がっただけで作動サブフィー
ルドはフィ−ルド内で前半から後半の一部へと大きく作
動位置が変わる。この時の瞬時の発光周期は、先行フィ
−ルド内のサブフィールドb0の発光開始時点から後続
フィ−ルドのサブフィールドb7の発光開始時点までで
あり、この時間間隔は25msecである。この周期2
5msecがフリッカを生じ、階調の乱れの原因とな
る。画像が動画である場合は、画面のセルで次々にこの
階調の乱れを生じ、視覚的にはっきりと分かる筋となっ
て表われる。
【0008】次に、このフリッカを含めた時分割階調技
術の原理を説明する。
【0009】人間の視覚特性として、輝度L1をt1秒
間、輝度L2をt2秒間を交互に繰返し画像表示したとき
の明るさ感覚Lは、 L=(t1L1+t2L2)/(t1+t2) で表わされることが知られている(Talbot-Plateauの法
則(テレビジョンハンドブック、1編、3.4節、55
頁))。しかし、この法則が成立するのは、フリッカを
感じない時(融合時と呼ぶ)である。
【0010】図13に、メモリ型ガス放電テレビを用い
て、白色の表示発光時間幅を変えて輝度を変えたときの
視覚特性の臨界融合周期、すなわち、一定の輝度で発光
素子の点灯、非点灯を一定周期で繰り返すときフリッカ
を識別できなくなる周期、の測定結果を示す。同図にお
いて、上方の破線は図11の階調表示技術によるフィー
ルド内の最初のサブフィールド(b7)の表示期間開始
時点から次のフィールドの最後のサブフィールド(b
0)の表示期間開始時点までの時間間隔を示す(図11
の例では1フィールドを8つのサブフィールドに等分割
してある)。また、図13の下方の破線は、図12に示
す階調表示技術によるフィールド内の最初のサブフィー
ルド(b0)の表示期間開始時点から次のフィールド内
の最後のサブフィールド(b7)の表示期間開始時点ま
での時間間隔を示す(図12の例では1フィールド内の
8ビットの各サブフィールドの表示期間を1:2:4
…:128の比に重み付けした)。図13から明らかな
ように、図11、図12の従来の階調表示技術では、輝
度が数fL以上で、あるフィールド内の最初のサブフィ
ールドの表示期間開始時点から次のフィールドの最後の
サブフィールドの表示期間開始時点までの間隔が上記臨
界融合周期を越える。そのため、動画のように各サブフ
ィールドの発光が変化するときには、特に明るい画面に
対し瞬時のフリッカを感ずることになり、階調の乱れが
生じる。通常、表示装置に必要とされる平均輝度は50
fL以上であるため、上記視覚特性の臨界融合周期は2
0msec以下にすることが望ましいが、その近傍の値
ならこの値を越えても階調の乱れは改善される。
【0011】また、上記従来技術では、1フィ−ルド内
の時間の発光時間としての利用率が悪い、つまり発光時
間が短いために画面の輝度が低下する。
【0012】本発明の目的は、従来技術の欠点を改善
し、動画や高輝度画像に対しても階調の乱れを抑えら
れ、かつ、1フィ−ルド内時間の発光利用率を高められ
る技術を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、 (1)表示用パルスで重み付けされたサブフィールドを
用い階調のある画像を表示する表示装置において、階調
レベル形成に用いる1フィールド内のサブフィールドの
配列を、最高重みレベルのサブフィールドのうちの2つ
が全サブフィールド配列の最初と最後とに配され、か
つ、該両者間の他のサブフィールドが、隣り合ったフィ
ールドにおける先行フィールド内の該他のサブフィール
ドのうちの最初のサブフィールドの表示期間開始時点と
後続フィールド内の該他のサブフィールドのうちの最後
のサブフィールドの表示期間開始時点との間隔が20.
8msec以下となるように配される配列とする。
【0014】(2)表示用パルスで重み付けされたサブ
フィールドを用い階調のある画像を表示する表示装置に
おいて、階調レベル形成に用いる1フィールド内のサブ
フィールドの配列を、上位複数の重みレベルの各レベル
毎に同じ重み付けのサブフィールドが複数個あり、該複
数個のサブフィールドを該複数の重みレベルにわたり組
合わせた配列であってサブフィールド個数が互いに等し
い第1、第2の配列が、1フィールド内の全サブフィー
ルド配列の両端部に配され、かつ、該第1、第2の配列
以外の他のサブフィールドが、隣り合ったフィールドに
おける先行フィールド内の該他のサブフィールドのうち
の最初のサブフィールドの表示期間開始時点と後続フィ
ールド内の該他のサブフィールドのうちの最後のサブフ
ィールドの表示期間開始時点との間隔が視覚特性の臨界
融合周期より短くなるように配される配列とする。
【0015】(3)表示用パルスで重み付けされたサブ
フィールドを用い階調のある画像を表示する表示装置に
おいて、階調レベル形成に用いる1フィールド内のサブ
フィールドの配列を、上位複数の重みレベルの各レベル
毎に同じ重み付けのサブフィールドが複数個あり、該複
数個のサブフィールドを該複数の重みレベルにわたり組
合わせた配列であってサブフィールド個数が互いに等し
い第1、第2の配列が、1フィールド内の全サブフィー
ルド配列の両端部に配され、かつ、該第1、第2の配列
以外の他のサブフィールドが、隣り合ったフィールドに
おける先行フィールド内の該他のサブフィールドのうち
の最初のサブフィールドの表示期間開始時点と後続フィ
ールド内の該他のサブフィールドのうちの最後のサブフ
ィールドの表示期間開始時点との間隔が20msec以下
となるように配される配列とする。
【0016】上記において、表示期間の略等しいサブフ
ィールドは、隣り合ったフィールド間で、作動サブフィ
ールドを分散させ、階調乱れを抑える。最長表示期間の
サブフィールドを含む表示期間の略等しい複数のサブフ
ィールドがサブフィールド配列の最初と最後に配される
構成の場合には、特にこれが顕著となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を用
いて説明する。
【0018】図1は、本発明の基本を説明するための原
理的説明図である。この場合、走査電極数は240、表
示すべき信号は8ビット(8サブフィールドb0、b1、
b2、b3、b4、b5、b6、b7)で、各ビットは2進符
号で符号化し、256階調を表示できる構成としてあ
る。
【0019】同図において、縦軸方向は水平走査電極2
40行(表示パネルの上半分)、横軸方向は2フィール
ド(1/30秒)分の時間を示す。本説明図では、1フ
ィールドの時間範囲の全てをサブフィールドとして割り
当てずに、サブフィールドを一方の方向に詰めて配置し
ている。かかる構成にすることで、フィールド内の最初
のサブフィールドb0の発光開始時点(表示期間開始時
点)と、次のフィールド内の最後のサブフィールドb7
の発光開始時点(表示期間開始時点)との間隔(Tm)
を、視覚特性の臨界融合周期(約20msec)より短
くしている。各サブフィールドの配列順序は図示の順序
に限定する必要はない。また、発光時間のフィールド内
での詰め方はフィールドの右側に詰めても左側に詰めて
もよい。また、図1で、サブフィールドの順番を反転さ
せ、フィ−ルド内でb7からb0の順番にした時は、b
7の発光開始時点(表示期間開始時点)から次のフィ−
ルドのb6の発光開始時点(表示期間開始時点)までの
時間間隔を、臨界融合周期(約20msec)より短く
する。
【0020】図2は、本発明による表示装置としてのガ
ス放電テレビ装置における回路構成例を示す図である。
テレビ信号の緑(G)、青(B)及び赤(R)の各色信号に分
離された映像信号G、B及びRはそれぞれ、A/D変換
器1−1、1−2、1−3により、アナログ信号から8
ビット(8サブフィールドb0、b1、b2、b3、b
4、b5、b6、b7)のディジタル信号(2進符号)
に変換されて、フレームメモリ(またはフィールドメモ
リ)2に格納される。一方、フレームメモリ2の読み出
しは、専用の読み出しROM5を用いて階調サブフィー
ルドに合ったタイミングを作るようにして行う。該読み
出しROM5は、クロック信号CLKをカウントするカ
ウンタ4によって動作する。このカウンタ4のリセット
は、テレビ信号のV(垂直同期)信号、或は必要に応じ
てH(水平同期)信号を用いて行う。フレームメモリ2
の読み出しは、図1の各サブフィールド(b0、b2…
b7)のタイミングで各走査電極のサブフィールド信号
が格納されているアドレスをアクセスすることによって
行う。フレームメモリ2から読み出された各サブフィー
ルド信号は、発光素子の補助陽極用ドライバ回路のシフ
トレジスタ8及び11に加えられ、さらにドライバ9及
び10を経て、ガス放電パネル3を構成する発光素子の
補助陽極S1、S2、S3…、S1’、S2’、S3’…に印
加される。
【0021】一方、陰極用ROM6及び陽極用ROM7
はそれぞれ、カウンタ4の出力を用いてサブフィールド
の配列信号をシフトレジスタ13、14及び17、18
に加える。さらに、シフトレジスタ13、14及び1
7、18からの各信号はそれぞれドライバ15、16及
び19、20に加えられ、ここで、ガス放電パネル3の
発光素子の陽極及び陰極の駆動信号を発生させる。発光
素子の陽極には、陽極リード線A1、A2、A3…A240、
A241…A480が設けられてあり、陰極には陰極リード線
K1、K2、K3…K240、K241…K480が設けられてい
る。これらのROM、シフトレジスタ及びドライバは表
示すべき発光素子を選択する駆動回路を構成する。な
お、本構成例の場合はガス放電パネル3を上下に2分し
ているため、2つの走査電極を同時に駆動できる。
【0022】図3は、ガス放電パネル3の部分的拡大図
で、発光素子の電極配線を示す。ガス放電パネル3は、
複数の発光素子30が行、列のマトリックス状に配置さ
れている。発光素子30は、陰極、陽極及び補助陽極の
3電極を持ち、メモリ機能を有している。各発光素子3
0の陰極及び陽極には、横方向にそれぞれ、第1電極リ
ード線32(k1、k2、…kl)及び第3電極リード線
31(A1、A2、…Al)が設けられ、補助陽極Sには
縦方向に補助電極リード線33(S1、S2、…)が設け
られている。前述のように、ガス放電パネル3を、水平
走査電極数l=480として、パネルを上下に2分割し
て2行同時駆動する場合は、補助電極リード線33をパ
ネルの中央部で分離する。第1電極リード線32(k
1、k2、…kl)、第3電極リード線31(A1、A2、
…Al)及び補助電極リード線33(S1、S2、…)に
はそれぞれ図2の陰極用ドライバ19(または20)、
陽極用ドライバ15(または16)及び補助陽極用ドラ
イバ9(または10)からの駆動信号が加えられる。
【0023】図4は、発光素子30の断面を示す図であ
る。基板21上に第1電極(陰極)22がBa、Ni、
LaBa等の材料で形成されている。一方、面板28に
は第3電極(表示陽極)24が印刷技術で形成されてい
る。また、図に示す放電空間(表示放電空間25と補助
放電空間27)が穴の開いたスペーサを何枚も重ねるこ
とによって形成され、図中に示す第2電極(補助陽極)
23が配置される。第1電極22と第3電極24の間で
放電(表示放電)が生じると、表示放電空間25内のガ
ス(Xe又はNe−Xe、He−Xe等の混合ガス)か
ら紫外線が発生し、螢光体26が発光して表示が行われ
る。第1電極22と第2電極23との間では、いわゆる
種火放電(補助放電)が発生し、この補助放電が第1電
極22と第3電極24との間の表示放電に移行するか否
かは第2電極24に印加するパルスの有無で制御され
る。この補助放電は螢光体26を励起しないため、表示
発光には影響を与えない。
【0024】次に、図5を用いて各電極間の放電状態に
つき説明する。図5中、Vkは第1電極リード線に印加
する電圧波形を示し、40はガス放電パネル3の1ライ
ンをアドレスするパルスであって第1電極走査パルスと
呼ぶ。図5の例では、この第1電極パルスのパルス幅
は、1ラインをアドレスするために割り当てられた時間
幅Δと同じにしてある。例えば、各ラインの走査時間を
1Hとして1フィールドに240ラインアドレス(2行
同時駆動のパネルの上半分のライン数)し、8ビット階
調表示をするときは、Δ≒8μsとなる。Vsは第2電
極リード線に印加するパルス電圧波形を示し、パルス4
1は第2電極パルスで、第1電極走査パルス40よりも
パルス幅が狭く、時間幅Δの後方に位置する。この第2
電極パルス41は、テレビ信号の内容、すなわちサブフ
ィールド信号の“1”、“0”によって有無が変化す
る。VAは第3電極リード線に印加するパルス電圧の波
形を示し、第1電極リード線と第3電極リード線のライ
ン番号の同じものに対しては、図中、第3電極に印加す
る幅の狭いパルス41を第1電極走査パルス40の直後
から階調のビット数に応じたパルス数だけ連続的に印加
する。
【0025】図中の期間IIIでは、第3電極に、パルス
幅の狭いパルス42が先ず印加される。上記期間IIのス
イッチングにより、表示放電空間25に荷電粒子が多数
存在するため、このパルス42によって第1電極と第3
電極の間でパルス的放電が生じる。このパルス的放電に
よって表示放電空間25にさらに荷電粒子が生成され、
次のパルス43でも放電する。このように、期間IIIで
は、放電が、パルスが連続的に印加されている間、また
は、この放電を止めるような新たな電圧が第1電極に印
加されるまでは続く。この機能をパルスメモリ機能と呼
ぶ。このパルス放電によって、図4の螢光体26を励起
して表示発光が行われる。
【0026】表示発光させない場合は、図5の第2電極
のパルス41を取り除く。その場合、スイッチングは行
われず、第1電極と第3電極の間で放電が生じないた
め、図4の表示放電空間25内の荷電粒子は少ない。従
って、第3電極にパルス42、43を印加しても放電は
発生せず、図4中の螢光体26を励起することもない。
【0027】従って、第2電極のパルス41は第1電極
と第3電極の間の放電を制御する役目をし、このパルス
の有無によって表示輝度を制御する。
【0028】図6は、ガス放電パネル3に、8ビットの
2進符号により256階調で画像を表示する説明図で、
図1の1フィールド(NTSCテレビ信号の場合は約1
/60秒=16.7msec)を拡大して示したもので
ある。同図には第1電極に印加する電圧波形Vkと第3
電極に印加する電圧波形VAを示す。第1電極には1フ
ィールド間に各サブフィールドに対応した8つの走査パ
ルス40を印加する。第3電極に印加するパルス42
は、図5に示すように、走査パルス40の印加直後から
始まり、次の走査パルス40が来る前に終わる。その各
々のパルス42の数は、サブフィールドb0、b1、…
b6、b7の表示期間に比例し、その時間間隔比を1:
2:4:8…:128とすれば、その組合せによって2
56階調が実現される。この各々の第3電極のパルス列
を放電させるか否かの制御は、サブフィールドb0、b
1、…b6、b7の走査パルスに対応した第2電極のパ
ルス(図5の41)が有るか否かによって行う。なお、
図5中、期間IIにおける発光が無視できない場合は、こ
れによる輝度も考慮して第3電極のパルス数を配分す
る。ここで図6中のサブフィールドb0の表示期間開始
時点からb6の表示期間終了時点までの期間が3.3m
sec程度となるように、第3電極のパルス数の絶対値
を決めると、上述の臨界融合周期が20(=3.3+1
6.7)msecとなって、動画に対する階調の乱れは
抑えられる。
【0029】図1及び図6に示した構成では、あるフィ
ールド内のサブフィールド配列の最初のサブフィールド
の表示期間開始時点と、次のフィールド内のサブフィー
ルド配列の最後のサブフィールドの表示期間開始時点と
の間隔(Tm)を視覚特性の臨界融合周期より短くする
ために、全体の表示期間をかなり短くするようにした
が、発光時間を拡大するために、2進符号構成のサブフ
ィールドの少なくとも1つを分割し、該分割したサブフ
ィールドを図1及び図6の場合のサブフィールド作動時
間帯とは異なる時間帯に作動させるようにしても同様の
効果を得ることができる。
【0030】図7、図8はいずれも、本発明の実施例の
説明図である。
【0031】図7の実施例は、表示すべき信号を8ビッ
ト(8サブフィールドb0、b1、…、b7)で符号化
し、最上位サブフィールドb7をサブフィールドb71
とb72に等分割し、b71とb72の発光時間領域を1
フィールドの最初と最後の位置に割り当て、各サブフィ
ールドの発光順序(作動順序)をb71、b0、b1、
b2、…b5、b6、b72としてある(b71、b5、
…b1、b0、b72としてもよい)。この場合、b7
1、 b72を除いたサブフィールドb0、b1、b2、
…b5、b6でみて、フィ−ルドの最初のサブフィール
ドはb0で、次のフィ−ルドで最後のサブフィールドは
b6となる。この2つのサブフィールドの発光開始時点
(表示期間開始時点)の間隔は20.8msecとなっ
て臨界融合周期と略同じとなり、動画の画質改善効果は
得られることになる。本実施例の場合、図2に示したと
同様の構成の表示装置において、1フィールド(NTS
Cテレビ信号の場合は約1/60秒)の間に、第1電極
には1フィールド間に9つのサブフィールドb71、b
0、b1、…b6、b72に対応した走査パルスを印加
する。第3電極に印加するパルス42は、走査パルス4
0の印加直後から始まり、次の走査パルス40が来る前
に終わる。その各々のパルス数は、例えばb7をb71
とb72とに等分割すれば、サブフィールドb71、b
0、b1、…b6、b72に対応して、その比を64:
1:2:4:8……:64:64とする。この場合、b
7(パルス数比128、b7=b71+b72)をON
(作動状態)するときはサブフィールドb71とb72の
2つをONする。この各々の第3電極のパルス列を放電
させるか否かの制御は、前に示したサブフィールドb7
1、b0、b1、…b6、b72の走査パルスに対応した
第2電極のパルス(図5の40)の有無によって行う。
各ラインの走査時間を1Hとして1フィールドに240
ライン(2行同時駆動のパネルの上半分のライン数)ア
ドレスし、b71、b0、b1、…b6、b72の9回の
制御が必要なときは、Δ=1H/9=7.05μsec
となる。また、垂直帰線期間を利用すると、Δ=1フィ
ールド/240×9=7.72μsecとなる。
【0032】図8の実施例は、表示すべき信号を8ビッ
ト(8サブフィールドb0、b1、…b7)で符号化
し、サブフィールドb6とb7の2つのサブフィールド
それぞれを等分割して、b6はb61とb62に、 b7
はb71とb72にし、フィールド内でサブフィールド
配列の最初にb61とb71を、同最後にb62とb72を
配置し、フィ−ルド内の順番をb61、b71、b0、b
1、b2、b3、b4、b5、b62、b72、としたも
のである。この場合、フィールド内で最初のサブフィー
ルドはb0となり、次のフィールド内で最後のサブフィ
ールドはb5となる。この時2つのサブフィールドの発
光開始時点(表示期間開始時点)の間隔は、18.8m
sとなり、臨界融合周期(20msec)以下となる。
この例では、1フィールドに印加する第1電極の走査パ
ルスは1ラインにつき10個で、そのパルス幅Δは1H
/10≒6.3μsecとなるが、垂直帰線期間も利用
すると、Δ≒6.9μsecとなる。
【0033】図9は、フィールドメモリ91と92の2
個を用いて演算するもので、図7の実施例でさらに画質
を向上させるために、サブフィールドb71、b72、b
6の3個の制御を行うものである。サブフィールドb7
をb71とb72の2つに等分割すると、b6、b71、
b72は全て同じ表示期間(第3電極のパルス数)とな
る。そのとき、b6=1、b7=0(1;作動(O
N)、0;非作動(OFF))のときはb71、b72、
b6の1つを作動状態(ON)にすればよく、また、b
6=0、b7=1のときは、b71、b72、b6のどれ
か2つを作動状態(ON)にすればよい。その時、どの
サブフィールドを作動状態(ON)にするかを、本例で
は1フィールド前のb6、b71、b72の状態から決め
るようにしている。例えば、図9で、第2フィールドが
発光状態にあるとしたとき、前のフィールドメモリ91
と後のフィールドメモリ92の信号の比較をする演算回
路93を介し、図10の表に従って、サブフィールドb
6、b71、b72のON(1;作動)、OFF(0;非
作動)を決める。
【0034】図10(a)は、第1フィールドが b6
=1、b7=0のとき、第2フィールドが b6=0、
b7=1に変わったときのb6、b71、b72を示
す。ただし、ここで、Aはサブフィールドb0からb5
までを示し、×印は、Aの値に依らない、つまり、Aは
どんな値でもよいことを示す。また同図(b)は、逆
に、第1フィールドがb6=0、b7=1で、第2フィ
ールドでb6=1、b7=0に変わったときを示す。こ
のように、例えば、隣り合ったフィールド間で、後のフ
ィールドのサブフィールドb6、b71、b72を、前の
フィールドの信号状態で制御することにより、発光時間
を分散でき、動画に対する画質を改善することができ
る。なお、b6=0、b7=0から、b6=1、b7=
0、またはb6=0、b7=1に変わるときのb6、b
71、b72の作動の選択は、Aの状態から決める。以上
はサブフィールドb7を等分割した場合であるが、2個
以上のサブフィールドを分割する場合も、同様である。
図7の実施例ではサブフィールドb7のみを、また、図
8に示した実施例ではb6とb7のみを分割するように
したが、他のサブフィールドも分割してよい。分割する
フィールドの選定、表示時間領域の配列は、装置構成の
容易さ、階調表示の乱れの改善効果を考慮して決定され
る。
【0035】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明の範囲は上記実施例に限定されない。例え
ば、図7、図8のサブフィールド配列における時間軸の
方向を反転させた場合も本発明は含む。また、本発明に
よる表示装置としては、ガス放電発光素子を用いたガス
放電型テレビ装置が代表的であるが、本発明はこれだけ
に限定されない。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、画像の明るさを落すこ
となく階調の乱れを改善できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理的説明図である。
【図2】本発明の実施例用の回路構成例を示す図であ
る。
【図3】本発明の実施例に用いるガス放電パネルの構成
例を示す図である。
【図4】本発明の実施例に用いるガス放電パネルの発光
素子の断面図である。
【図5】図4に示す発光素子の動作説明のための電圧波
形図である。
【図6】本発明の原理的説明図である。
【図7】本発明の一実施例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例を示す図である。
【図9】演算回路例を示す図である。
【図10】図9の演算回路の動作を示す図である。
【図11】階調表示技術の従来例を示す図である。
【図12】階調表示技術の他の従来例を示す図である。
【図13】臨界融合周期の測定結果例を示す図である。
【符号の説明】 1…A/D変換器、 2…フレームメモリ、 3…ガス放電パネル、 4…カウンタ、 5、6、7…ROM、 8、11、13、14、17、18…シフトレジスタ、 9、10、15、16、19、20…ドライバ、 21…基板、 22…陰極、 23…補助陽極、 24…表示陽極、 25…表示放電空間、 26…螢光体、 27…補助放電空間、 28…面板、 30…放電セル(発光素子)、 31…第3電極リード線、 32…第1電極リード線、 33…第2電極リード線、 91、92…フィールドメモリ、 93…演算回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 睦三 東京都国分寺市東恋ヶ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所中央研究所内 (56)参考文献 特開 昭63−139485(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G09G 3/00 - 3/38 H04N 5/66

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示用パルスで重み付けされたサブフィー
    ルドを用い階調のある画像を表示する表示装置におい
    て、階調レベル形成に用いる1フィールド内のサブフィール
    ドの配列を、最高重みレベルのサブフィールドのうちの
    2つが全サブフィールド配列の最初と最後とに配され、
    かつ、該両者間の他のサブフィールドが、隣り合ったフ
    ィールドにおける先行フィールド内の該他のサブフィー
    ルドのうちの最初のサブフィールドの表示期間開始時点
    と後続フィールド内の該他のサブフィールドのうちの最
    後のサブフィールドの表示期間開始時点との間隔が2
    0.8msec以下となるように配される配列とした こと
    を特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】表示用パルスで重み付けされたサブフィー
    ルドを用い階調のある画像を表示する表示装置におい
    て、 階調レベル形成に用いる1フィールド内のサブフィール
    ドの配列を、上位複数の重みレベルの各レベル毎に同じ
    重み付けのサブフィールドが複数個あり、該複数個のサ
    ブフィールドを該複数の重みレベルにわたり組合わせた
    配列であってサブフィールド個数が互いに等しい第1、
    第2の配列が、1フィールド内の全サブフィールド配列
    の両端部に配され、かつ、該第1、第2の配列以外の他
    のサブフィールドが、隣り合ったフィールドにおける先
    行フィールド内の該他のサブフィールドのうちの最初の
    サブフィールドの表示期間開始時点と後続フィールド内
    の該他のサブフィールドのうちの最後のサブフィールド
    の表示期間開始時点との間隔が視覚特性の臨界融合周期
    より短くなるように配される配列としたことを特徴とす
    表示装置。
  3. 【請求項3】表示用パルスで重み付けされたサブフィー
    ルドを用い階調のある画像を表示する表示装置におい
    て、階調レベル形成に用いる1フィールド内のサブフィール
    ドの配列を、上位複数の重みレベルの各レベル毎に同じ
    重み付けのサブフィールドが複数個あり、該複 数個のサ
    ブフィールドを該複数の重みレベルにわたり組合わせた
    配列であってサブフィールド個数が互いに等しい第1、
    第2の配列が、1フィールド内の全サブフィールド配列
    の両端部に配され、かつ、該第1、第2の配列以外の他
    サブフィールド、隣り合ったフィールドにおける
    行フィールド内の該他のサブフィールドのうちの最初の
    サブフィールドの表示期間開始時点と後続フィールド内
    該他のサブフィールドのうちの最後のサブフィールド
    の表示期間開始時点との間隔が20msec以下となるよ
    うに配される配列としたことを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】上記第1、第2の配列は、最高重みレベル
    のサブフィールドと2番目に高い重みレベルのサブフィ
    ールドとを組合わせて成る配列である請求項2に記載の
    表示装置。
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