JP2854578B2 - 合成開口レーダの画像処理方法および装置 - Google Patents
合成開口レーダの画像処理方法および装置Info
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- JP2854578B2 JP2854578B2 JP63055285A JP5528588A JP2854578B2 JP 2854578 B2 JP2854578 B2 JP 2854578B2 JP 63055285 A JP63055285 A JP 63055285A JP 5528588 A JP5528588 A JP 5528588A JP 2854578 B2 JP2854578 B2 JP 2854578B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) この発明は、任意目標面のリモートセンシングに用い
られる合成開口レーダ(SAR)に関し、特にこのレーダ
データの画像処理に採用して好適な合成開口レーダの画
像処理方法および装置に関する。
られる合成開口レーダ(SAR)に関し、特にこのレーダ
データの画像処理に採用して好適な合成開口レーダの画
像処理方法および装置に関する。
(従来の技術) こうした合成開口レーダにあっては周知のように、人
工衛星や航空機等の飛翔体に搭載した合成開口アンテナ
を通じて採集したレーダデータを、該合成開口アンテナ
の進行方向であるアジマス方向についてのデータと、同
アンテナを介して送受信される電波の進行方向すなわち
上記アジマス方向とは直角方向(サイドルッキングによ
るマッピングモードを前提)となるレンジ方向について
のデータとに分解し、これら分解したアジマス方向およ
びレンジ方向の各データを所要に画像処理して、目標面
についての2次元レーダ画像を得るようにしている。
工衛星や航空機等の飛翔体に搭載した合成開口アンテナ
を通じて採集したレーダデータを、該合成開口アンテナ
の進行方向であるアジマス方向についてのデータと、同
アンテナを介して送受信される電波の進行方向すなわち
上記アジマス方向とは直角方向(サイドルッキングによ
るマッピングモードを前提)となるレンジ方向について
のデータとに分解し、これら分解したアジマス方向およ
びレンジ方向の各データを所要に画像処理して、目標面
についての2次元レーダ画像を得るようにしている。
ここで、上記採集されたレーダデータの分解にかかる
処理原理について説明する。
処理原理について説明する。
まず、上記レンジ方向に関する処理について説明す
る。
る。
レンジ方向の信号の分解は第4図のように通常のレー
ダと同じく、送信パルスが送信後、対象物から反射され
て受信されるまでの時間差を利用して行なわれる。
ダと同じく、送信パルスが送信後、対象物から反射され
て受信されるまでの時間差を利用して行なわれる。
同第4図において、電波がレーダ(アンテナ)からR
の距離にある対象物から反射されて受信されるまでの時
間、Tdは である。ここでcは光速を示す。
の距離にある対象物から反射されて受信されるまでの時
間、Tdは である。ここでcは光速を示す。
また、レンジ方向の地上分解能をδRとしてこれを のように、ΔTd(第4図(b)参照)を用いて表すと、
送信パルス幅はこれをτとして ΔTd≧τ …(3) となる。したがって、システムの帯域幅は、これをBと
すると でなければならない。因みに、分解能1mを得るには、約
150MHzの帯域幅、すなわち約6nsのパルス幅が必要とな
る。
送信パルス幅はこれをτとして ΔTd≧τ …(3) となる。したがって、システムの帯域幅は、これをBと
すると でなければならない。因みに、分解能1mを得るには、約
150MHzの帯域幅、すなわち約6nsのパルス幅が必要とな
る。
このように高分解能を得るには、システムの広域化が
必要であるが、そのためにパルス幅を狭くすれば、送信
電力が低下し、検出感度(S/N)も劣化する。またこれ
を防ぐため、送信パルスの尖頭電力を増すことは、技術
的、経済的に問題がある。そこで送信パルスを特定信号
で変調(拡散)した高帯域信号を送信し、受信後、デー
タ処理の段階で復調(圧縮)することにより、高分解能
を得る方法が用いられる。
必要であるが、そのためにパルス幅を狭くすれば、送信
電力が低下し、検出感度(S/N)も劣化する。またこれ
を防ぐため、送信パルスの尖頭電力を増すことは、技術
的、経済的に問題がある。そこで送信パルスを特定信号
で変調(拡散)した高帯域信号を送信し、受信後、デー
タ処理の段階で復調(圧縮)することにより、高分解能
を得る方法が用いられる。
合成開口レーダでは、普通、チャーブ(Charp Rada
r)と呼ばれる線形FM(周波数変調)が用いられる。第
5図(a)に示すように、送信パルスの幅、Tの中で周
波数を直線的(同図(b)の特性)に周波数変調(周波
数偏移Δf)し、散乱波の受信後、同図(c)のような
直線状の周波数対遅延時間特性(周波数と時間の関係が
送信側と逆)を持ったフィルター(Matched Fillter)
を通すことにより、同図(d)のような包絡線波形(狭
いパルス幅で大きな出力)を持つ出力を得る。このパル
ス圧縮作用により、振幅は パルス幅は1/(T・Δf)倍になり、Δfを増すほど距
離分解能及びS/Nが向上することがわかる。
r)と呼ばれる線形FM(周波数変調)が用いられる。第
5図(a)に示すように、送信パルスの幅、Tの中で周
波数を直線的(同図(b)の特性)に周波数変調(周波
数偏移Δf)し、散乱波の受信後、同図(c)のような
直線状の周波数対遅延時間特性(周波数と時間の関係が
送信側と逆)を持ったフィルター(Matched Fillter)
を通すことにより、同図(d)のような包絡線波形(狭
いパルス幅で大きな出力)を持つ出力を得る。このパル
ス圧縮作用により、振幅は パルス幅は1/(T・Δf)倍になり、Δfを増すほど距
離分解能及びS/Nが向上することがわかる。
次に、上記アジマス方向に関する処理について説明す
る。
る。
アジマス方向の分解能の高さが合成開口レーダのユニ
ークな点であるが、これについての考え方には、二種類
のアプローチがある。一つは、第6図において飛翔体が
左から右へと進行するとき、測定対象(ターゲット)X
は飛翔体が1の位置にきた時始めて、アンテナビーム中
に入り、2を経て、3でアンテナビームから出る。この
間、Xは常にレーダアンテナビームに照射されている。
すなわち、アンテナの開口面を実効的に、Lの大きさに
合成した、あるいは飛翔体の軌跡上の1から3に展開さ
れたアレイアンテナの各素子に飛翔体が順次給電送信
し、受信信号を記録していったと考えることができる。
合成開口レーダの場合電波は往復するので、隣り合わせ
のアンテナエレメント間の位相差は、同じエレメント間
隔を持つ通常のアレイアンテナの2倍となり、このた
め、波長λにおける長さLのアレイアンテナビーム幅
は、これをθaとすると となる。また、 LθR …(6) の関係、および直径Dの実開口アンテナのビーム幅が波
長λの電波に対して θλ/D …(7) となる関係を用いれば、このアジマス方向の分解能(距
離分解能)は、これをδsとして となる。
ークな点であるが、これについての考え方には、二種類
のアプローチがある。一つは、第6図において飛翔体が
左から右へと進行するとき、測定対象(ターゲット)X
は飛翔体が1の位置にきた時始めて、アンテナビーム中
に入り、2を経て、3でアンテナビームから出る。この
間、Xは常にレーダアンテナビームに照射されている。
すなわち、アンテナの開口面を実効的に、Lの大きさに
合成した、あるいは飛翔体の軌跡上の1から3に展開さ
れたアレイアンテナの各素子に飛翔体が順次給電送信
し、受信信号を記録していったと考えることができる。
合成開口レーダの場合電波は往復するので、隣り合わせ
のアンテナエレメント間の位相差は、同じエレメント間
隔を持つ通常のアレイアンテナの2倍となり、このた
め、波長λにおける長さLのアレイアンテナビーム幅
は、これをθaとすると となる。また、 LθR …(6) の関係、および直径Dの実開口アンテナのビーム幅が波
長λの電波に対して θλ/D …(7) となる関係を用いれば、このアジマス方向の分解能(距
離分解能)は、これをδsとして となる。
これは、いわば説明の基準を測定対象にとったもので
ある。
ある。
もうひとつは、レーダ(飛翔体)を基準とした考え方
である。第6図で、一つのターゲット、Xに着目すれば
飛翔体(プラットフォーム)が速度、vで進行する時受
信されるXによる散乱電波は、相対速度のためドップラ
ー効果を示す。例えば第7図において、レーダとXの軌
跡との距離(R)、プラットフォームの速度(v)、
(ターゲットの速度と考えてもよい)等が既知であれ
ば、ドップラーシフトのない点0からxの距離にあるX
によるドップラー周波数を知ることができる。すなわ
ち、Xがレーダビーム内を通りすぎていく時のドッブラ
ー周波数のヒストリーは計算で求めることができる。こ
れは、第8図(a)に示されるように、キャリアー周波
数がFMを受けた形になっている。したがって、距離Rに
おける一連のレーダ受信信号と、算定されたドップラー
シフトの参照信号との間の相関をとることによって、受
信信号中に拡散された(順次変化するドップラー周波数
を持った)形で入っているターゲットXの信号が抽出さ
れ、像が、0の位置に焦点を結び、浮び上ってくる。こ
のことを、第8図を参照して説明すれば、同図(a)の
如くFMを受けた信号を先のレンジ方向と同じく、同図
(b)示されるような特性を持つマッチドフィルターに
かけることにより、これが同図(c)に示されるよう
に、一点に圧縮されるようになる。これをアジマス圧縮
といい、実際の合成開口レーダデータの処理もこの考え
方に従って行なわれている。
である。第6図で、一つのターゲット、Xに着目すれば
飛翔体(プラットフォーム)が速度、vで進行する時受
信されるXによる散乱電波は、相対速度のためドップラ
ー効果を示す。例えば第7図において、レーダとXの軌
跡との距離(R)、プラットフォームの速度(v)、
(ターゲットの速度と考えてもよい)等が既知であれ
ば、ドップラーシフトのない点0からxの距離にあるX
によるドップラー周波数を知ることができる。すなわ
ち、Xがレーダビーム内を通りすぎていく時のドッブラ
ー周波数のヒストリーは計算で求めることができる。こ
れは、第8図(a)に示されるように、キャリアー周波
数がFMを受けた形になっている。したがって、距離Rに
おける一連のレーダ受信信号と、算定されたドップラー
シフトの参照信号との間の相関をとることによって、受
信信号中に拡散された(順次変化するドップラー周波数
を持った)形で入っているターゲットXの信号が抽出さ
れ、像が、0の位置に焦点を結び、浮び上ってくる。こ
のことを、第8図を参照して説明すれば、同図(a)の
如くFMを受けた信号を先のレンジ方向と同じく、同図
(b)示されるような特性を持つマッチドフィルターに
かけることにより、これが同図(c)に示されるよう
に、一点に圧縮されるようになる。これをアジマス圧縮
といい、実際の合成開口レーダデータの処理もこの考え
方に従って行なわれている。
因みに、第7図において送信電波 F(t)=A0 exp(iw0 t) …(9) (W0:送信キャリアー角周波数) のターゲットX(R,x)による散乱波の受信信号は となる。
(C:レーダ方程式による値) 受信電波の位相は 運動によるドップラーシフトは Xがビームの中に入ってから出るまでにおこるドップラ
ーシフトの幅は システムの帯域幅をBとすると B≧2fD …(16) 時間分解能は、ほぼB-1であるので、アジマス分解能
(距離分解能)δsは となり、(8)式の結果と同じになる。すなわち、この
アジマス方向の分解能は、アンテナ口径(D)が小さい
ほど良くなるといった性質を持つ。これはアンテナが小
さいほど、ビーム幅が広くなり、測定対象物が、その中
に長く留まることになり、(あるいは、実効的なアレイ
アンテナ長のLが長くなり)、その映像を作成(圧縮)
するためのデータの量が多くなることの効果によるもの
である。
ーシフトの幅は システムの帯域幅をBとすると B≧2fD …(16) 時間分解能は、ほぼB-1であるので、アジマス分解能
(距離分解能)δsは となり、(8)式の結果と同じになる。すなわち、この
アジマス方向の分解能は、アンテナ口径(D)が小さい
ほど良くなるといった性質を持つ。これはアンテナが小
さいほど、ビーム幅が広くなり、測定対象物が、その中
に長く留まることになり、(あるいは、実効的なアレイ
アンテナ長のLが長くなり)、その映像を作成(圧縮)
するためのデータの量が多くなることの効果によるもの
である。
ところで、アジマス方向についても、レンジ方向と同
様の圧縮処理によって、その信号を分解することができ
ることは上述した通りであり、また該アジマス方向の受
信ドップラー信号(ドップラー周波数fd)が第9図に示
される態様の信号となることも、第8図に示したアジマ
ス圧縮原理から明らかであるが、通常このようなコヒー
レント処理においては、その再生画像に、スペックルと
呼ばれる特有のノイズが発生することから、従来は、マ
ルチルック処理、すなわちデータ群を周波数軸上で複数
のデータ群に分割し、該分割したデータ群別に画像デー
タを得た後これらを加算して1つの画像を得る、といっ
た処理をこのアジマス方向についてのデータ群に施し、
こうした加算によるノイズの平均化によって、上記スペ
ックルの発生を抑制するようにしている。
様の圧縮処理によって、その信号を分解することができ
ることは上述した通りであり、また該アジマス方向の受
信ドップラー信号(ドップラー周波数fd)が第9図に示
される態様の信号となることも、第8図に示したアジマ
ス圧縮原理から明らかであるが、通常このようなコヒー
レント処理においては、その再生画像に、スペックルと
呼ばれる特有のノイズが発生することから、従来は、マ
ルチルック処理、すなわちデータ群を周波数軸上で複数
のデータ群に分割し、該分割したデータ群別に画像デー
タを得た後これらを加算して1つの画像を得る、といっ
た処理をこのアジマス方向についてのデータ群に施し、
こうした加算によるノイズの平均化によって、上記スペ
ックルの発生を抑制するようにしている。
例えば、第9図に示した例においては、上記アジマス
方向についてのデータ群をI sとII sとの2つのデータ
群に分割し(この場合ルック数が「2」であるとい
う)、これら分割した各々のデータ群について各別に画
像処理したあとこれを加算して、アジマス方向軸に表示
すべき1つの画像を得る。なお、上記の分割数(レック
数)は、同レーダの設計の段階で予め固定的に設定され
るものであり、他に例えば、「4」等のより大きな値に
設定されることもある。
方向についてのデータ群をI sとII sとの2つのデータ
群に分割し(この場合ルック数が「2」であるとい
う)、これら分割した各々のデータ群について各別に画
像処理したあとこれを加算して、アジマス方向軸に表示
すべき1つの画像を得る。なお、上記の分割数(レック
数)は、同レーダの設計の段階で予め固定的に設定され
るものであり、他に例えば、「4」等のより大きな値に
設定されることもある。
(発明が解決しようとする課題) こうしたマルチルック処理を施した場合、その数に比
例して上記スペックルノイズが低減することから、上記
表示される画像の画像品質は改善されることとなるが、
こうしてルック数を増すことは(換言すれば、マルチル
ック処理を採用することは)ルックあたりの合成開口長
を短くすることともなり、分解能は逆に低下する。
例して上記スペックルノイズが低減することから、上記
表示される画像の画像品質は改善されることとなるが、
こうしてルック数を増すことは(換言すれば、マルチル
ック処理を採用することは)ルックあたりの合成開口長
を短くすることともなり、分解能は逆に低下する。
ここに従来の合成開口レーダは、こうしたマルチルッ
ク処理を、上記の如くアジマス方向についてのデータ群
についてのみ施して、その画像処理を行なうものであっ
たことから、画像表示に際して、レンジ方向の分解能を
維持しつつその2次元面全体としての画質を略満足でき
る程度に保とうとする場合には、アジマス方向とレンジ
方向とでその分解能が大きく異なって、視認性の悪いも
のとなり、またこうした視認性を優先すべく、これらア
ジマス方向とレンジ方向とで同一分解能の画像を得よう
とする場合には、画質的に何ら改善されない状態で、上
記レンジ方向の分解能を犠牲にせざるを得なかった。因
みに、上記マルチルック処理に際してのルック数は、レ
ンジ方向についてのデータ群との係わりにより、その設
計時に予め固定的に決定せざるを得ないものである。
ク処理を、上記の如くアジマス方向についてのデータ群
についてのみ施して、その画像処理を行なうものであっ
たことから、画像表示に際して、レンジ方向の分解能を
維持しつつその2次元面全体としての画質を略満足でき
る程度に保とうとする場合には、アジマス方向とレンジ
方向とでその分解能が大きく異なって、視認性の悪いも
のとなり、またこうした視認性を優先すべく、これらア
ジマス方向とレンジ方向とで同一分解能の画像を得よう
とする場合には、画質的に何ら改善されない状態で、上
記レンジ方向の分解能を犠牲にせざるを得なかった。因
みに、上記マルチルック処理に際してのルック数は、レ
ンジ方向についてのデータ群との係わりにより、その設
計時に予め固定的に決定せざるを得ないものである。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであ
り、アジマス方向およびレンジ方向に同一の分解能を維
持し、しかも画質的にも十分に満足し得るレベルを維持
して、表示画像の視認性を大幅に高め得る合成開口レー
ダの画像処理方法および装置を提供することを目的とす
る。
り、アジマス方向およびレンジ方向に同一の分解能を維
持し、しかも画質的にも十分に満足し得るレベルを維持
して、表示画像の視認性を大幅に高め得る合成開口レー
ダの画像処理方法および装置を提供することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) 上記目的を達成するため、請求項1の発明は、人工衛
星や航空機等の飛翔体に搭載され、該飛翔体の進行方向
であるアジマス方向の分解能と該アジマス方向に直交す
るレンジ方向の分解能とが等しくなるようにマルチルッ
ク処理を含むデータ採集条件が設定された合成開口レー
ダの画像処理方法において、前記合成開口レーダで採集
されたアジマス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが
等しい条件の原データを直接画像データに変換すること
により目標物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ
方向の分解能とが等しい第1の2次元画像を形成すると
ともに、前記原データに対して、アジマス方向とレンジ
方向との双方に対して同一のルック数のマルチルック処
理を実行し、目標物に対してのアジマス方向の分解能と
レンジ方向の分解能とが等しい第2の2次元画像を形成
し、前記第1の2次元画像および前記第2の2次元画像
を参照可能に表示手段に表示することを特徴とする。
星や航空機等の飛翔体に搭載され、該飛翔体の進行方向
であるアジマス方向の分解能と該アジマス方向に直交す
るレンジ方向の分解能とが等しくなるようにマルチルッ
ク処理を含むデータ採集条件が設定された合成開口レー
ダの画像処理方法において、前記合成開口レーダで採集
されたアジマス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが
等しい条件の原データを直接画像データに変換すること
により目標物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ
方向の分解能とが等しい第1の2次元画像を形成すると
ともに、前記原データに対して、アジマス方向とレンジ
方向との双方に対して同一のルック数のマルチルック処
理を実行し、目標物に対してのアジマス方向の分解能と
レンジ方向の分解能とが等しい第2の2次元画像を形成
し、前記第1の2次元画像および前記第2の2次元画像
を参照可能に表示手段に表示することを特徴とする。
また、請求項2の発明は、人工衛星や航空機等の飛翔
体に搭載され、該飛翔体の進行方向であるアジマス方向
の分解能と該アジマス方向に直交するレンジ方向の分解
能とが等しくなるようにマルチルック処理を含むデータ
採集条件が設定された合成開口レーダの画像処理方法に
おいて、前記合成開口レーダで採集されたアジマス方向
の分解能とレンジ方向の分解能とが等しい条件の原デー
タを直接画像データに変換することにより目標物に対し
てのアジマス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが等
しい第1の2次元画像を形成する第1の画像処理手段
と、前記原データに対して、アジマス方向とレンジ方向
との双方に対して同一のルック数のマルチルック処理を
実行し、目標物に対してのアジマス方向の分解能とレン
ジ方向の分解能とが等しい第2の2次元画像を形成する
第2の画像処理手段と、前記第1の画像処理手段で形成
した第1の2次元画像と前記第2の画像形成手段で形成
した第2の2次元画像とを参照可能に表示する表示制御
手段とを具備することを特徴とする。
体に搭載され、該飛翔体の進行方向であるアジマス方向
の分解能と該アジマス方向に直交するレンジ方向の分解
能とが等しくなるようにマルチルック処理を含むデータ
採集条件が設定された合成開口レーダの画像処理方法に
おいて、前記合成開口レーダで採集されたアジマス方向
の分解能とレンジ方向の分解能とが等しい条件の原デー
タを直接画像データに変換することにより目標物に対し
てのアジマス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが等
しい第1の2次元画像を形成する第1の画像処理手段
と、前記原データに対して、アジマス方向とレンジ方向
との双方に対して同一のルック数のマルチルック処理を
実行し、目標物に対してのアジマス方向の分解能とレン
ジ方向の分解能とが等しい第2の2次元画像を形成する
第2の画像処理手段と、前記第1の画像処理手段で形成
した第1の2次元画像と前記第2の画像形成手段で形成
した第2の2次元画像とを参照可能に表示する表示制御
手段とを具備することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2の発明において、
前記表示制御手段は、前記第1の2次元画像と前記第2
の2次元画像とを1つの表示器に切換え表示することを
特徴とする。
前記表示制御手段は、前記第1の2次元画像と前記第2
の2次元画像とを1つの表示器に切換え表示することを
特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項2の発明において、
前記表示制御手段は、前記第1の2次元画像と前記第2
の2次元画像とを少なくとも2つの表示器に同時表示す
ることを特徴とする。
前記表示制御手段は、前記第1の2次元画像と前記第2
の2次元画像とを少なくとも2つの表示器に同時表示す
ることを特徴とする。
(作用) この発明によれば、合成開口レーダで採集されたアジ
マス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが等しい条件
の原データを直接画像データに変換することにより目標
物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ方向の分解
能とが等しい第1の2次元画像を形成するとともに、原
データに対して、アジマス方向とレンジ方向との双方に
対して同一のルック数のマルチルック処理を実行し、目
標物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ方向の分
解能とが等しい第2の2次元画像を形成する。
マス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが等しい条件
の原データを直接画像データに変換することにより目標
物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ方向の分解
能とが等しい第1の2次元画像を形成するとともに、原
データに対して、アジマス方向とレンジ方向との双方に
対して同一のルック数のマルチルック処理を実行し、目
標物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ方向の分
解能とが等しい第2の2次元画像を形成する。
ここで、第1の2次元画像は、原データを直接画像デ
ータに変換しているので、高分解であるが視野の狭い画
像となり、第2の2次元画像は、原データに対して、ア
ジマス方向とレンジ方向との双方に対して同一のルック
数のマルチルック処理を実行しているので、分解能は低
下するが認識性に優れかつ画質のよい画像となる。
ータに変換しているので、高分解であるが視野の狭い画
像となり、第2の2次元画像は、原データに対して、ア
ジマス方向とレンジ方向との双方に対して同一のルック
数のマルチルック処理を実行しているので、分解能は低
下するが認識性に優れかつ画質のよい画像となる。
そして、上記第1の2次元画像および上記第2の2次
元画像は、参照可能に表示手段に表示される。
元画像は、参照可能に表示手段に表示される。
このような構成によると、高分解であるが視野の狭い
第1の2次元画像と分解能は低下するが認識性に優れか
つ画質のよい第2の2次元画像とを参照することが可能
になり、これにより目標物に関する有用な情報を容易に
得ることが可能になる。
第1の2次元画像と分解能は低下するが認識性に優れか
つ画質のよい第2の2次元画像とを参照することが可能
になり、これにより目標物に関する有用な情報を容易に
得ることが可能になる。
(実施例) 先の第5図(b)に示した如く、合成開口レーダの送
信パルスにはチャープがかけられることから、受信電波
のレンジ方向について分解された信号(データ群)も、
その周波数は、第10図に示される如く時間軸tについて
線形的に推移するようになる。すなわちこれは、先の第
9図に示したアジマス方向について分解される信号(デ
ータ群)のドップラー周波数特性に共通するものであ
り、このレンジ方向について分解されるデータ群につい
ても、これを例えば同第10図に示す如くIRとIIRとの2
つのデータ群に分割して、前述同様のマルチルック処理
を施し得ることを意味する。
信パルスにはチャープがかけられることから、受信電波
のレンジ方向について分解された信号(データ群)も、
その周波数は、第10図に示される如く時間軸tについて
線形的に推移するようになる。すなわちこれは、先の第
9図に示したアジマス方向について分解される信号(デ
ータ群)のドップラー周波数特性に共通するものであ
り、このレンジ方向について分解されるデータ群につい
ても、これを例えば同第10図に示す如くIRとIIRとの2
つのデータ群に分割して、前述同様のマルチルック処理
を施し得ることを意味する。
第1図に、こうした論理に基づいて構成したこの発明
にかかる合成開口レーダの画像処理装置の一実施例を示
す。
にかかる合成開口レーダの画像処理装置の一実施例を示
す。
この実施例において、合成開口レーダ自体は、例えば
前記(2)式および(8)式(若しくは(17)式)に基
づき、そのレンジ分解能δRとアジマス分解能δsとが
等しくなるよう、例えばアンテナ口径や送信電波波形
(パルス幅)等についての設計がなされているとする。
したがって、第1図に示す画像処理回路10aに、磁気テ
ープや適宜の通信手段等を媒体として供給される合成開
口レーダ(SAR)原データは、これ自体、レンジ方向に
ついてのデータ群とアジマス方向についてのデータ群と
に分解された場合に、これら双方向での分解能が等しい
ものになっている。
前記(2)式および(8)式(若しくは(17)式)に基
づき、そのレンジ分解能δRとアジマス分解能δsとが
等しくなるよう、例えばアンテナ口径や送信電波波形
(パルス幅)等についての設計がなされているとする。
したがって、第1図に示す画像処理回路10aに、磁気テ
ープや適宜の通信手段等を媒体として供給される合成開
口レーダ(SAR)原データは、これ自体、レンジ方向に
ついてのデータ群とアジマス方向についてのデータ群と
に分解された場合に、これら双方向での分解能が等しい
ものになっている。
さて、同第1図に示す画像処理回路10aにおいて、レ
ンジFFT部11は、上記SAR原データの2次元(レンジ方向
およびアジマス方向)に広がっているターゲット(目標
面)情報をレンジ方向に圧縮する部分である。周知のよ
うに、この圧縮は、レンジ方向のデータ群と所定のリフ
ァレンス関数との相互相関をとることで実現される。こ
こでは、こうした相互相関をとる手法としてFFT(高速
フーリエ変換)を用いている。
ンジFFT部11は、上記SAR原データの2次元(レンジ方向
およびアジマス方向)に広がっているターゲット(目標
面)情報をレンジ方向に圧縮する部分である。周知のよ
うに、この圧縮は、レンジ方向のデータ群と所定のリフ
ァレンス関数との相互相関をとることで実現される。こ
こでは、こうした相互相関をとる手法としてFFT(高速
フーリエ変換)を用いている。
また、同画像処理回路10aにおいて、レンジマルチル
ック圧縮部12は、上記レンジ圧縮されたデータ群を、例
えば第10図に示した如く、IRとIIRとのこの例では2つ
のデータ群に分割し、これら分割したデータ群に対して
各別に逆FFTする部分である。これにより、上記レンジ
方向のデータ群は、これら分割された第1のデータ群IR
と第2のデータ群IIRとで各々独立に画像処理されるこ
ととなる。
ック圧縮部12は、上記レンジ圧縮されたデータ群を、例
えば第10図に示した如く、IRとIIRとのこの例では2つ
のデータ群に分割し、これら分割したデータ群に対して
各別に逆FFTする部分である。これにより、上記レンジ
方向のデータ群は、これら分割された第1のデータ群IR
と第2のデータ群IIRとで各々独立に画像処理されるこ
ととなる。
また、同画像処理回路10aにおけるコーナターン部13
は、以降のアジマス方向に関する処理を効率良く行なう
ために、レンジ方向に記憶されている上記のレンジマル
チルック圧縮されたデータ群をアジマス方向に並び替え
る部分である。すなわちこの処理は、2次元データの行
と列の転置に相当する。
は、以降のアジマス方向に関する処理を効率良く行なう
ために、レンジ方向に記憶されている上記のレンジマル
チルック圧縮されたデータ群をアジマス方向に並び替え
る部分である。すなわちこの処理は、2次元データの行
と列の転置に相当する。
また同画像処理回路10aにおいて、アジマスFFT部14
は、上記並び替えられたレンジマルチルック圧縮データ
群を更にアジマス方向に圧縮する部分である。この圧縮
も、これらデータ群と所定のリファレンス関数との相互
相関をとることで実現される。
は、上記並び替えられたレンジマルチルック圧縮データ
群を更にアジマス方向に圧縮する部分である。この圧縮
も、これらデータ群と所定のリファレンス関数との相互
相関をとることで実現される。
更に画像処理回路10aにおいて、アジマスマルチルッ
ク圧縮部15は、上記アジマル圧縮されたデータ群を、例
えば先の第9図に示した如く、I sとII sとのこの例で
は同じく2つのデータ群に分割し、これら分割したデー
タ群に対して各別に逆FFTする部分である。この結果、
該アジマスマルチルック圧縮部15からは、先のレンジ方
向についての分割データ群IRおよびIIRと、このアジマ
ス方向についての分割データ群I sおよびII sとにそれ
ぞれ対応した4種のデータ群が出力されることとなる。
ク圧縮部15は、上記アジマル圧縮されたデータ群を、例
えば先の第9図に示した如く、I sとII sとのこの例で
は同じく2つのデータ群に分割し、これら分割したデー
タ群に対して各別に逆FFTする部分である。この結果、
該アジマスマルチルック圧縮部15からは、先のレンジ方
向についての分割データ群IRおよびIIRと、このアジマ
ス方向についての分割データ群I sおよびII sとにそれ
ぞれ対応した4種のデータ群が出力されることとなる。
そして、同画像処理回路10aにおけるルック加算処理
部16は、上記逆FFTされた4種のデータ群の絶対値をと
ってこれらを互いにインコヒーレントに加算する部分で
ある。こうした加算処理により、各々のデータ群に含ま
れるノイズも平均化される。
部16は、上記逆FFTされた4種のデータ群の絶対値をと
ってこれらを互いにインコヒーレントに加算する部分で
ある。こうした加算処理により、各々のデータ群に含ま
れるノイズも平均化される。
このように、画像処理回路10aは、これに供給されるS
AR原データをレンジ方向のデータ群とアジマス方向のデ
ータ群とに分解するとともに、これら分解した双方のデ
ータ群に対して前述したマルチルック処理を施す回路で
あり、こうして画像処理されたデータ群が表示制御回路
20aに供給される。
AR原データをレンジ方向のデータ群とアジマス方向のデ
ータ群とに分解するとともに、これら分解した双方のデ
ータ群に対して前述したマルチルック処理を施す回路で
あり、こうして画像処理されたデータ群が表示制御回路
20aに供給される。
表示制御回路20aは、この供給されるデータ群を、そ
のレンジ方向およびアジマス方向に対応して適宜の表示
器30aに2次元表示せしめるべく周知の制御を実行する
回路である。
のレンジ方向およびアジマス方向に対応して適宜の表示
器30aに2次元表示せしめるべく周知の制御を実行する
回路である。
以上のように、この第1図に示した実施例によれば、
レンジ方向およびアジマス方向に同一の分解能を有する
SAR原データを用いて、これらレンジ方向およびアジマ
ス方向の各分解データ群の双方に対し同一ルック数(ル
ック数「2」)によるマルチルック処理を施すようにし
たことから、表示器30aに表示される2次元画像も、分
解能の面ではやや低下する(上記の例の場合、分解能は
レンジ方向およびアジマス方向にそれぞれ2倍となる)
ものの、画質は大幅に改善され、しかもレンジ方向とア
ジマス方向とで同一の分解能が維持される非常に視認性
に優れた画像となる。
レンジ方向およびアジマス方向に同一の分解能を有する
SAR原データを用いて、これらレンジ方向およびアジマ
ス方向の各分解データ群の双方に対し同一ルック数(ル
ック数「2」)によるマルチルック処理を施すようにし
たことから、表示器30aに表示される2次元画像も、分
解能の面ではやや低下する(上記の例の場合、分解能は
レンジ方向およびアジマス方向にそれぞれ2倍となる)
ものの、画質は大幅に改善され、しかもレンジ方向とア
ジマス方向とで同一の分解能が維持される非常に視認性
に優れた画像となる。
なお、上記の例では、マルチルック処理の際のルック
数、すなわち上記レンジマルチルック圧縮部12およびア
ジマスマルチルック圧縮部15におけるデータ群の分割数
が「2」であるとしたが、この数の設定は任意であり、
特にこの実施例のように、原データにおいて分解能の等
しいレンジ方向およびアジマス方向の双方のデータ群に
同一ルック数のマルチルック処理を施す装置にあって
は、該ルック数を任意に可変設定することのできる構成
とすることもできる。
数、すなわち上記レンジマルチルック圧縮部12およびア
ジマスマルチルック圧縮部15におけるデータ群の分割数
が「2」であるとしたが、この数の設定は任意であり、
特にこの実施例のように、原データにおいて分解能の等
しいレンジ方向およびアジマス方向の双方のデータ群に
同一ルック数のマルチルック処理を施す装置にあって
は、該ルック数を任意に可変設定することのできる構成
とすることもできる。
また、この第1図に示した実施例においては、上述の
如くマルチルック処理を施した画像のみを適宜の表示器
に表示せしめる構成としたが、ここではSAR原データ自
体を上述の如くレンジ方向とアジマス方向とで分解能の
等しいものとしていることから、このSAR原データに対
する上記マルチルック処理の施行を省いてこれを直接画
像処理するようにすれば、システムのもつ最高分解能画
像である(ただし画質は劣る)フルレゾルーション画像
をも、レンジ方向とアジマス方向とで同一の分解能とな
る画像として、表示器に併せ表示することができる。こ
うした場合の実施例を、第2図および第3図にそれぞれ
示す。
如くマルチルック処理を施した画像のみを適宜の表示器
に表示せしめる構成としたが、ここではSAR原データ自
体を上述の如くレンジ方向とアジマス方向とで分解能の
等しいものとしていることから、このSAR原データに対
する上記マルチルック処理の施行を省いてこれを直接画
像処理するようにすれば、システムのもつ最高分解能画
像である(ただし画質は劣る)フルレゾルーション画像
をも、レンジ方向とアジマス方向とで同一の分解能とな
る画像として、表示器に併せ表示することができる。こ
うした場合の実施例を、第2図および第3図にそれぞれ
示す。
まず、第2図に示す実施例装置は、上記マルチルック
処理を施した画像と、これを施さないフルレゾルーショ
ン画像とを、1つの表示30aに選択的に表示することが
できるようにしたものである。
処理を施した画像と、これを施さないフルレゾルーショ
ン画像とを、1つの表示30aに選択的に表示することが
できるようにしたものである。
すなわち同第2図に示す装置において、画像処理回路
10bは、先の第1図に示した画像処理回路10aを構成する
前記の各要素に加えて、前記レンジFFT部11およびレン
ジ圧縮部17(いずれも周知)にてレンジ圧縮されたデー
タ群を抽出してこれをアジマス方向に並び替えるコーナ
ターン部13′と、この並び替えられたデータ群を更にア
ジマス方向に圧縮してこれを表示制御回路20bに直接出
力するアジマスFFT部14′およびアジマス圧縮部18(い
ずれも周知)とからなる、いわばバイパス回路を具えて
構成されており、また表示制御回路20bは、こうした画
像処理回路10bから供給されるマルチルック処理データ
(ルック加算処理部16の出力データ)と上記のバイパス
処理データ(アジマス圧縮部18の出力データ)とを、適
宜加えられる切換え信号に基づき、表示器30aに選択的
に切換え表示せしめる構成となっている。
10bは、先の第1図に示した画像処理回路10aを構成する
前記の各要素に加えて、前記レンジFFT部11およびレン
ジ圧縮部17(いずれも周知)にてレンジ圧縮されたデー
タ群を抽出してこれをアジマス方向に並び替えるコーナ
ターン部13′と、この並び替えられたデータ群を更にア
ジマス方向に圧縮してこれを表示制御回路20bに直接出
力するアジマスFFT部14′およびアジマス圧縮部18(い
ずれも周知)とからなる、いわばバイパス回路を具えて
構成されており、また表示制御回路20bは、こうした画
像処理回路10bから供給されるマルチルック処理データ
(ルック加算処理部16の出力データ)と上記のバイパス
処理データ(アジマス圧縮部18の出力データ)とを、適
宜加えられる切換え信号に基づき、表示器30aに選択的
に切換え表示せしめる構成となっている。
これにより、ユーザの任意の要求に応じたマルチルッ
ク処理画像とフルレゾルーション画像との切換え表示が
可能となる。
ク処理画像とフルレゾルーション画像との切換え表示が
可能となる。
なお、第1図に示した実施例装置においても、前記レ
ンジマルチルック圧縮部12およびアジマスマルチルック
圧縮部15にそれぞれ設定する分割数(ルック数)を
「1」とすれば、上記のフルレゾルーション画像を得る
ことは可能であり、こうした2種あるいはそれ以上の画
像の切換え表示に際しては、上記分割数を変えて、この
第1図に示した実施例装置を繰り返し使用するようにし
てもよい。すなわちこれにより、目的に応じた画像の使
い分けが可能となる。
ンジマルチルック圧縮部12およびアジマスマルチルック
圧縮部15にそれぞれ設定する分割数(ルック数)を
「1」とすれば、上記のフルレゾルーション画像を得る
ことは可能であり、こうした2種あるいはそれ以上の画
像の切換え表示に際しては、上記分割数を変えて、この
第1図に示した実施例装置を繰り返し使用するようにし
てもよい。すなわちこれにより、目的に応じた画像の使
い分けが可能となる。
また、第3図に示す実施例装置は、上記マルチルック
処理を施した画像と、これを施さないフルレゾルーショ
ン画像とを、2つの表示器30aおよび30bに同時に表示す
ることができるようにしたものである。
処理を施した画像と、これを施さないフルレゾルーショ
ン画像とを、2つの表示器30aおよび30bに同時に表示す
ることができるようにしたものである。
すなわち同第3図に示す装置において、画像処理回路
10bは、先の第2図に示したものと同様、バイパス回路
(レンジ圧縮部17、コーナターン部13′アジマスFFT部1
4′およびアジマス圧縮部18)を具えており、表示制御
回路20cは、該画像処理回路10bから供給されるマルチル
ック処理データ(ルック加算処理部16の出力データ)と
バイパス処理データ(アジマス圧縮部18の出力データ)
とを各別に、かつ同時に処理して、これらを第1および
第2の2つの表示器30aおよび30bに同時に表示せしめる
構成となっている。
10bは、先の第2図に示したものと同様、バイパス回路
(レンジ圧縮部17、コーナターン部13′アジマスFFT部1
4′およびアジマス圧縮部18)を具えており、表示制御
回路20cは、該画像処理回路10bから供給されるマルチル
ック処理データ(ルック加算処理部16の出力データ)と
バイパス処理データ(アジマス圧縮部18の出力データ)
とを各別に、かつ同時に処理して、これらを第1および
第2の2つの表示器30aおよび30bに同時に表示せしめる
構成となっている。
これにより、上述したマルチルック処理画像とフルレ
ゾルーション画像との同時表示が可能となる。
ゾルーション画像との同時表示が可能となる。
また、これら第1図〜第3図に示した実施例を更に発
展させれば、ルック数の異なる複数の画像処理回路(上
記フルレゾルーション画像を再生するルック数「1」の
回路若しくはバイパス回路も含む)と、この数に応じた
複数の表示器を用意し、これら複数の画像処理回路にて
再生される複数種の画像を複数の表示器に同時表示させ
るようにすることも勿論可能である。
展させれば、ルック数の異なる複数の画像処理回路(上
記フルレゾルーション画像を再生するルック数「1」の
回路若しくはバイパス回路も含む)と、この数に応じた
複数の表示器を用意し、これら複数の画像処理回路にて
再生される複数種の画像を複数の表示器に同時表示させ
るようにすることも勿論可能である。
以上説明したようにこの発明によれば、合成開口レー
ダで採集されたアジマス方向の分解能とレンジ方向の分
解能とが等しい条件の原データを直接画像データに変換
することにより目標物に対してのアジマス方向の分解能
とレンジ方向の分解能とが等しい第1の2次元画像を形
成するとともに、前記原データに対して、アジマス方向
とレンジ方向との双方に対して同一のルック数のマルチ
ルック処理を実行し、目標物に対してのアジマス方向の
分解能とレンジ方向の分解能とが等しい第2の2次元画
像を形成し、前記第1の2次元画像および前記第2の2
次元画像を参照可能に表示手段に表示するように構成し
たので、高分解であるが視野の狭い第1の2次元画像と
認識性に優れかつ画質のよい第2の2次元画像とを参照
可能に表示することが可能になり、これにより目標物に
関する有用な情報を容易に得ることができる。
ダで採集されたアジマス方向の分解能とレンジ方向の分
解能とが等しい条件の原データを直接画像データに変換
することにより目標物に対してのアジマス方向の分解能
とレンジ方向の分解能とが等しい第1の2次元画像を形
成するとともに、前記原データに対して、アジマス方向
とレンジ方向との双方に対して同一のルック数のマルチ
ルック処理を実行し、目標物に対してのアジマス方向の
分解能とレンジ方向の分解能とが等しい第2の2次元画
像を形成し、前記第1の2次元画像および前記第2の2
次元画像を参照可能に表示手段に表示するように構成し
たので、高分解であるが視野の狭い第1の2次元画像と
認識性に優れかつ画質のよい第2の2次元画像とを参照
可能に表示することが可能になり、これにより目標物に
関する有用な情報を容易に得ることができる。
第1図はこの発明にかかる画像処理装置の一実施例を示
すブロック図、第2図および第3図はそれぞれこの発明
にかかる画像処理装置の他の実施例を示すブロック図、
第4図は合成開口レーダのレンジ方向処理概念を示す略
図、第5図はチャープ圧縮の概念を示す線図、第6図は
合成開口レーダのアジマス方向処理概念を示す略図、第
7図は合成開口レーダにおけるターゲットの位置とドッ
プラー周波数との関係を示す略図、第8図はアジマス圧
縮の概念を示す線図、第9図はアジマス方向の点ターゲ
ットによるドップラー周波数推移を示す線図、第10図は
レンジ方向の受信パルスの周波数推移を示す線図であ
る。 10a,10b……画像処理回路、11……レンジFFT部、12……
レンジマルチルック圧縮部、13,13′……コーナターン
部、14,14′……アジマスFFT部、15……アジマスマルチ
ルック圧縮部、16……ルック加算処理部、17……レンジ
圧縮部、18……アジマス圧縮部、20a,20b,20c……表示
制御回路、30a,30b……表示器。
すブロック図、第2図および第3図はそれぞれこの発明
にかかる画像処理装置の他の実施例を示すブロック図、
第4図は合成開口レーダのレンジ方向処理概念を示す略
図、第5図はチャープ圧縮の概念を示す線図、第6図は
合成開口レーダのアジマス方向処理概念を示す略図、第
7図は合成開口レーダにおけるターゲットの位置とドッ
プラー周波数との関係を示す略図、第8図はアジマス圧
縮の概念を示す線図、第9図はアジマス方向の点ターゲ
ットによるドップラー周波数推移を示す線図、第10図は
レンジ方向の受信パルスの周波数推移を示す線図であ
る。 10a,10b……画像処理回路、11……レンジFFT部、12……
レンジマルチルック圧縮部、13,13′……コーナターン
部、14,14′……アジマスFFT部、15……アジマスマルチ
ルック圧縮部、16……ルック加算処理部、17……レンジ
圧縮部、18……アジマス圧縮部、20a,20b,20c……表示
制御回路、30a,30b……表示器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−100679(JP,A) 特開 昭61−100680(JP,A) 特開 昭61−124881(JP,A) 特開 昭61−213784(JP,A)
Claims (4)
- 【請求項1】人工衛星や航空機等の飛翔体に搭載され、
該飛翔体の進行方向であるアジマス方向の分解能と該ア
ジマス方向に直交するレンジ方向の分解能とが等しくな
るようにマルチルック処理を含むデータ採集条件が設定
された合成開口レーダの画像処理方法において、 前記合成開口レーダで採集されたアジマス方向の分解能
とレンジ方向の分解能とが等しい条件の原データを直接
画像データに変換することにより目標物に対してのアジ
マス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが等しい第1
の2次元画像を形成するとともに、 前記原データに対して、アジマス方向とレンジ方向との
双方に対して同一のルック数のマルチルック処理を実行
し、目標物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ方
向の分解能とが等しい第2の2次元画像を形成し、 前記第1の2次元画像および前記第2の2次元画像を参
照可能に表示手段に表示することを特徴とする合成開口
レーダの画像処理方法。 - 【請求項2】人工衛星や航空機等の飛翔体に搭載され、
該飛翔体の進行方向であるアジマス方向の分解能と該ア
ジマス方向に直交するレンジ方向の分解能とが等しくな
るようにマルチルック処理を含むデータ採集条件が設定
された合成開口レーダの画像処理装置において、 前記合成開口レーダで採集されたアジマス方向の分解能
とレンジ方向の分解能とが等しい条件の原データを直接
画像データに変換することにより目標物に対してのアジ
マス方向の分解能とレンジ方向の分解能とが等しい第1
の2次元画像を形成する第1の画像処理手段と、 前記原データに対して、アジマス方向とレンジ方向との
双方に対して同一のルック数のマルチルック処理を実行
し、目標物に対してのアジマス方向の分解能とレンジ方
向の分解能とが等しい第2の2次元画像を形成する第2
の画像処理手段と、 前記第1の画像処理手段で形成した第1の2次元画像と
前記第2の画像形成手段で形成した第2の2次元画像と
を参照可能に表示する表示制御手段と を具備することを特徴とする合成開口レーダの画像処理
装置。 - 【請求項3】前記表示制御手段は、 前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とを1つ
の表示器に切換え表示することを特徴とする請求項
(2)記載の合成開口レーダの画像処理装置。 - 【請求項4】前記表示制御手段は、 前記第1の2次元画像と前記第2の2次元画像とを少な
くとも2つの表示器に同時表示する ことを特徴とする請求項(2)記載の合成開口レーダの
画像処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63055285A JP2854578B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 合成開口レーダの画像処理方法および装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63055285A JP2854578B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 合成開口レーダの画像処理方法および装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01227981A JPH01227981A (ja) | 1989-09-12 |
JP2854578B2 true JP2854578B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=12994313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63055285A Expired - Fee Related JP2854578B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 合成開口レーダの画像処理方法および装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2854578B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101958547B1 (ko) * | 2017-04-14 | 2019-03-14 | 연세대학교 산학협력단 | 단일 경로와 단일 안테나를 이용한 영상 레이다의 고도 측정 시스템 및 방법 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61100680A (ja) * | 1984-10-23 | 1986-05-19 | Nec Corp | 合成開口レ−ダ装置 |
JPS61100679A (ja) * | 1984-10-23 | 1986-05-19 | Nec Corp | 合成開口レ−ダ装置 |
JPS61124881A (ja) * | 1984-11-22 | 1986-06-12 | Nec Corp | 合成開口レ−ダ送受信装置 |
JPS61213784A (ja) * | 1985-03-20 | 1986-09-22 | Nec Corp | 合成開口レ−ダ送受信装置 |
-
1988
- 1988-03-09 JP JP63055285A patent/JP2854578B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01227981A (ja) | 1989-09-12 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |