JP2847812B2 - 光磁気記録媒体 - Google Patents
光磁気記録媒体Info
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- JP2847812B2 JP2847812B2 JP1274734A JP27473489A JP2847812B2 JP 2847812 B2 JP2847812 B2 JP 2847812B2 JP 1274734 A JP1274734 A JP 1274734A JP 27473489 A JP27473489 A JP 27473489A JP 2847812 B2 JP2847812 B2 JP 2847812B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、磁気光学効果を利用して情報信号を記録再
生する光磁気記録媒体に関する。
生する光磁気記録媒体に関する。
本発明は、基板上に形成された光硬化性樹脂層への転
写によりガイド溝や信号ビットのパターンを形成する、
いわゆる2P法により製造される光磁気記録媒体におい
て、基板上に高透磁率層,光硬化性樹脂層,光磁気記録
層,透明保護板を順次積層した構成を採用することによ
り、透明保護板側からの磁界印加を可能とする垂直磁界
効率の向上、高透磁率層と光磁気記録層の間のストレス
緩和、光磁気記録層における精密なパターン形成等を可
能とし、さらに磁界変調記録に対応できる両面光磁気記
録媒体をも提供可能とするものである。
写によりガイド溝や信号ビットのパターンを形成する、
いわゆる2P法により製造される光磁気記録媒体におい
て、基板上に高透磁率層,光硬化性樹脂層,光磁気記録
層,透明保護板を順次積層した構成を採用することによ
り、透明保護板側からの磁界印加を可能とする垂直磁界
効率の向上、高透磁率層と光磁気記録層の間のストレス
緩和、光磁気記録層における精密なパターン形成等を可
能とし、さらに磁界変調記録に対応できる両面光磁気記
録媒体をも提供可能とするものである。
近年、書換え可能な高密度記録方式として、半導体レ
ーザー光等の熱エネルギーを用いて磁性薄膜に磁区を書
き込んで情報を記録し、磁気光学効果を用いてこの情報
を読み出す光磁気記録方式が注目されている。
ーザー光等の熱エネルギーを用いて磁性薄膜に磁区を書
き込んで情報を記録し、磁気光学効果を用いてこの情報
を読み出す光磁気記録方式が注目されている。
この光磁気記録方式に使用される光磁気記録媒体は、
通常、実用的十分な剛性を達成できる厚さを有する透明
基板上に、誘電体膜,記録磁性層,金属反射膜等からな
る光磁気記録層が形成され、さらに最上面を紫外線硬化
性樹脂等からなる保護膜で被覆した構成を有している。
上記透明基板にはガイド溝やID用の信号ピットを形成す
ることが必要であるが、その形成方法には大別して、
予めこれらの反転パターンを形成したスタンパを使用し
て射出成形により透明基板の成形と同時に形成する方
法、および透明基板上に紫外線硬化樹脂を塗布し、こ
の樹脂層にスタンパを密着させて基板側から紫外線照射
を行い、パターンを転写する方法(いわゆる2P法)があ
る。近年では量産性,経済性が重視される結果、の射
出成形法が主流となっているが、の2P法にも転写の忠
実度が高いこと、寸法安定性,耐熱性,低複屈折性等の
点で優れたディスク基板が得られること、紫外線硬化樹
脂層の熱伝導性が小さいため記録特性に優れた光磁気記
録媒体が提供できること、製造装置が簡単であること等
の多くの長所がある。
通常、実用的十分な剛性を達成できる厚さを有する透明
基板上に、誘電体膜,記録磁性層,金属反射膜等からな
る光磁気記録層が形成され、さらに最上面を紫外線硬化
性樹脂等からなる保護膜で被覆した構成を有している。
上記透明基板にはガイド溝やID用の信号ピットを形成す
ることが必要であるが、その形成方法には大別して、
予めこれらの反転パターンを形成したスタンパを使用し
て射出成形により透明基板の成形と同時に形成する方
法、および透明基板上に紫外線硬化樹脂を塗布し、こ
の樹脂層にスタンパを密着させて基板側から紫外線照射
を行い、パターンを転写する方法(いわゆる2P法)があ
る。近年では量産性,経済性が重視される結果、の射
出成形法が主流となっているが、の2P法にも転写の忠
実度が高いこと、寸法安定性,耐熱性,低複屈折性等の
点で優れたディスク基板が得られること、紫外線硬化樹
脂層の熱伝導性が小さいため記録特性に優れた光磁気記
録媒体が提供できること、製造装置が簡単であること等
の多くの長所がある。
上述のような光磁気記録媒体の記録方式には、常に弱
い直流外部磁界を印加し,信号の有無に応じてレーザー
光を照射する光変調方式と、常に一定強度のレーザー光
を照射し、信号に応じて外部磁界を反転させる磁界変調
方式がある。光変調方式については、装置構成が比較的
簡単で済むため早くから研究が行われてきた。しかし、
既に記録された部分に再記録を行う場合にオーバライト
が不可能であり、磁化の向きを一定方向に揃えるための
消去動作が必要となる分だけ書き込み速度が遅くなると
いう欠点を有している。一方の磁界変調方式は、装置構
成はやや複雑となるものの、オーバライトが可能でコン
ピュータ用ハードディスクに匹敵する高速記録が可能と
なり、実用上の期待も大きい。
い直流外部磁界を印加し,信号の有無に応じてレーザー
光を照射する光変調方式と、常に一定強度のレーザー光
を照射し、信号に応じて外部磁界を反転させる磁界変調
方式がある。光変調方式については、装置構成が比較的
簡単で済むため早くから研究が行われてきた。しかし、
既に記録された部分に再記録を行う場合にオーバライト
が不可能であり、磁化の向きを一定方向に揃えるための
消去動作が必要となる分だけ書き込み速度が遅くなると
いう欠点を有している。一方の磁界変調方式は、装置構
成はやや複雑となるものの、オーバライトが可能でコン
ピュータ用ハードディスクに匹敵する高速記録が可能と
なり、実用上の期待も大きい。
ところで、磁界変調方式においては高速で磁界を反転
させるので、必要な磁界強度を得るために磁界印加手段
をなるべく記録磁性層の近傍に配置しなければならな
い。したがって、一般に磁界印加手段は厚い透明基板側
ではなく、薄い保護膜側に配置される。一方、レーザー
光は光磁気記録媒体を構成する幾つかの材料層を透過し
て記録磁性層に到達するので、なるべく光学特性に優れ
た材料層を透過することが必要であり、この意味から一
般に光学ピックアップは基板側に配置される。
させるので、必要な磁界強度を得るために磁界印加手段
をなるべく記録磁性層の近傍に配置しなければならな
い。したがって、一般に磁界印加手段は厚い透明基板側
ではなく、薄い保護膜側に配置される。一方、レーザー
光は光磁気記録媒体を構成する幾つかの材料層を透過し
て記録磁性層に到達するので、なるべく光学特性に優れ
た材料層を透過することが必要であり、この意味から一
般に光学ピックアップは基板側に配置される。
ところが、このような装置構成では磁界印加手段と光
学ピックアップが光磁気記録媒体を挟んで対向配置され
ることとなり、必然的に光磁気記録システムの大型化や
装置構成の複雑化を招く。また、基板材料として最も広
く使用されているポリカーボネートは複屈折性を有する
ため、透明基板側からのレーザー光照射にも問題は残っ
ている。さらに、透明基板側から信号を記録再生するよ
うな構造で両面記録再生が可能な両面光磁気記録媒体を
構成しようとすると、磁界印加手段をどのように配置し
ても記録磁性層との距離は大きくなる等、磁界変調方式
による両面光磁気記録媒体の実現には困難な要素が多
い。
学ピックアップが光磁気記録媒体を挟んで対向配置され
ることとなり、必然的に光磁気記録システムの大型化や
装置構成の複雑化を招く。また、基板材料として最も広
く使用されているポリカーボネートは複屈折性を有する
ため、透明基板側からのレーザー光照射にも問題は残っ
ている。さらに、透明基板側から信号を記録再生するよ
うな構造で両面記録再生が可能な両面光磁気記録媒体を
構成しようとすると、磁界印加手段をどのように配置し
ても記録磁性層との距離は大きくなる等、磁界変調方式
による両面光磁気記録媒体の実現には困難な要素が多
い。
このような事情から、本願出願人は先に、基板上にま
ずガイド溝やID信号ピットのパターンを有する光硬化性
樹脂層が2P法により形成され、さらに上記パターンを反
映した光磁気記録層、上記パターンを吸収して基体表面
を平坦化する接着剤層、および該接着剤層により接着さ
れる透明保護板から構成される光磁気記録媒体を提案し
ている。上記透明保護板としては光学特性に優れるカバ
ーガラス等が使用されるため、レーザー光を透明保護板
側から照射することが可能となる。しかも、この透明保
護板は厚さ50〜200μmの薄い材料層であるため、透明
保護板側に配設される磁界印加手段と記録磁性層との距
離が大きく開くことはなく、磁界印加にも何ら支障は及
ぼさない。したがって、透明保護板側からのレーザー光
照射ならびに磁界印加が可能となり、さらには基板の両
面に記録部を設けることで磁界変調記録が可能な両面光
磁気記録媒体の提供も可能となる。
ずガイド溝やID信号ピットのパターンを有する光硬化性
樹脂層が2P法により形成され、さらに上記パターンを反
映した光磁気記録層、上記パターンを吸収して基体表面
を平坦化する接着剤層、および該接着剤層により接着さ
れる透明保護板から構成される光磁気記録媒体を提案し
ている。上記透明保護板としては光学特性に優れるカバ
ーガラス等が使用されるため、レーザー光を透明保護板
側から照射することが可能となる。しかも、この透明保
護板は厚さ50〜200μmの薄い材料層であるため、透明
保護板側に配設される磁界印加手段と記録磁性層との距
離が大きく開くことはなく、磁界印加にも何ら支障は及
ぼさない。したがって、透明保護板側からのレーザー光
照射ならびに磁界印加が可能となり、さらには基板の両
面に記録部を設けることで磁界変調記録が可能な両面光
磁気記録媒体の提供も可能となる。
しかしながら、磁界変調方式において真に優れた実用
特性を達成するためには、印加磁界をいかに効率的に利
用するかが鍵となる。印加磁界を効率的に利用すること
ができれば、たとえば磁界印加手段の発熱を抑制するこ
とができ、また透明保護板の厚みを増して機械強度を高
めることができる。
特性を達成するためには、印加磁界をいかに効率的に利
用するかが鍵となる。印加磁界を効率的に利用すること
ができれば、たとえば磁界印加手段の発熱を抑制するこ
とができ、また透明保護板の厚みを増して機械強度を高
めることができる。
印加磁界を効率的に利用するには、たとえば特開昭57
−105838号公報、特開昭57−105839号公報等に開示され
るように、高透磁率層を採用することが考えられる。し
かし、実際に前述の構成の媒体に適用しようとすると、
いくつかの問題が生ずる。
−105838号公報、特開昭57−105839号公報等に開示され
るように、高透磁率層を採用することが考えられる。し
かし、実際に前述の構成の媒体に適用しようとすると、
いくつかの問題が生ずる。
そのひとつは、製造工程における加熱の影響である。
光磁気記録媒体の記録磁性層は、通常スパッタリング等
により成膜されるが、この際に発生する熱が高透磁率磁
性薄膜の透磁率を低下させたり、あるいは隣接する記録
磁性層との間の熱膨張率の差によりストレスを発生させ
たりする。
光磁気記録媒体の記録磁性層は、通常スパッタリング等
により成膜されるが、この際に発生する熱が高透磁率磁
性薄膜の透磁率を低下させたり、あるいは隣接する記録
磁性層との間の熱膨張率の差によりストレスを発生させ
たりする。
いまひとつの問題は、機能性薄膜の積層を繰り返すこ
とによるガイド溝やID信号用ピットのパターンの不鮮明
化である。特開昭57−105839号公報に開示された媒体構
成では、これらのパターンは予め基板にスタンパによる
転写,エッチング,2P法等の手段により形成されてい
る。しかし、記録磁性層はこの上に高透磁率磁性薄膜、
さらに場合によっては非磁性中間層を介して形成されて
いるため、上記記録磁性層におけるパターンは不鮮明に
なっているものと考えられる。特に、これら高透磁率磁
性薄膜や非磁性中間層は、所定の効果を発揮するために
はある程度の厚さを要するので、ステップカバレージの
状況によっては記録磁性層にこれらのパターンを精密に
反映することが困難となる。
とによるガイド溝やID信号用ピットのパターンの不鮮明
化である。特開昭57−105839号公報に開示された媒体構
成では、これらのパターンは予め基板にスタンパによる
転写,エッチング,2P法等の手段により形成されてい
る。しかし、記録磁性層はこの上に高透磁率磁性薄膜、
さらに場合によっては非磁性中間層を介して形成されて
いるため、上記記録磁性層におけるパターンは不鮮明に
なっているものと考えられる。特に、これら高透磁率磁
性薄膜や非磁性中間層は、所定の効果を発揮するために
はある程度の厚さを要するので、ステップカバレージの
状況によっては記録磁性層にこれらのパターンを精密に
反映することが困難となる。
そこで本発明は、印加磁界を効率的に利用できると共
に、光磁気記録層にガイド溝やID信号用ピットのパター
ンを確実に形成することができ、しかも透明保護板側か
らのレーザー光照射ならびに磁界印加が可能な光磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
に、光磁気記録層にガイド溝やID信号用ピットのパター
ンを確実に形成することができ、しかも透明保護板側か
らのレーザー光照射ならびに磁界印加が可能な光磁気記
録媒体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の目的を達成するために鋭意検討
を行った結果、透明保護板側からの磁界印加を前提とす
る以上は、上記高透磁率層は当然ながら記録磁性層より
も基板側に配される必要があり、さらに製造工程におけ
る加熱によるストレスの緩和や精密なパターンの形成を
可能とするためには、その形成位置を基板と光硬化性樹
脂層の間とすることが好適であることを見出した。
を行った結果、透明保護板側からの磁界印加を前提とす
る以上は、上記高透磁率層は当然ながら記録磁性層より
も基板側に配される必要があり、さらに製造工程におけ
る加熱によるストレスの緩和や精密なパターンの形成を
可能とするためには、その形成位置を基板と光硬化性樹
脂層の間とすることが好適であることを見出した。
本発明にかかる光磁気記録媒体は、上述の知見にもと
づいて提案されるものであり、基板上に厚さtが1μm
<t≦10μmなる範囲にある高透磁率層、ガイド溝およ
び/または信号ピットが形成されてなる光硬化性樹脂
層、光磁気記録層、透明保護板がこの順序にて積層され
てなることを特徴とするものである。
づいて提案されるものであり、基板上に厚さtが1μm
<t≦10μmなる範囲にある高透磁率層、ガイド溝およ
び/または信号ピットが形成されてなる光硬化性樹脂
層、光磁気記録層、透明保護板がこの順序にて積層され
てなることを特徴とするものである。
[作用] 本発明の光磁気記録媒体は、レーザー光照射と磁界印
加が共に透明保護板側から行われることを前提としたも
のである。
加が共に透明保護板側から行われることを前提としたも
のである。
基板に接して最初に形成されている層は、高透磁率層
である。この高透磁率層が存在することにより、磁気コ
イル等の磁界印加手段から発生した磁束はその上層であ
る透明保護板,光磁気記録層,および光硬化性樹脂層を
媒体面に対してほぼ垂直に透過した後、上記高透磁率層
中を面内方向に磁界強度に応じた距離だけ進行し、再び
上層を透過して磁界印加手段に戻るという閉磁ループを
描くようになる。このことは、垂直磁界効率の大幅な向
上を意味する。すなわち、光磁気記録層における磁界の
強さが十分であれば、磁界印加手段としてそれほど磁界
の強くないものでも使用することができるようになる。
一方、磁界印加手段が発生する磁界の強さが十分であれ
ば、透明保護板の厚さを増大させることも可能となり、
光磁気記録媒体の機械強度や信頼性を高める上で有効と
なる。
である。この高透磁率層が存在することにより、磁気コ
イル等の磁界印加手段から発生した磁束はその上層であ
る透明保護板,光磁気記録層,および光硬化性樹脂層を
媒体面に対してほぼ垂直に透過した後、上記高透磁率層
中を面内方向に磁界強度に応じた距離だけ進行し、再び
上層を透過して磁界印加手段に戻るという閉磁ループを
描くようになる。このことは、垂直磁界効率の大幅な向
上を意味する。すなわち、光磁気記録層における磁界の
強さが十分であれば、磁界印加手段としてそれほど磁界
の強くないものでも使用することができるようになる。
一方、磁界印加手段が発生する磁界の強さが十分であれ
ば、透明保護板の厚さを増大させることも可能となり、
光磁気記録媒体の機械強度や信頼性を高める上で有効と
なる。
さらに、本発明の光磁気記録媒体の最上層には透明保
護板が配されている。この透明保護板としてカバーガラ
ス等を使用すれば、再生エラーの原因となる複屈折が解
消され、またレーザー光照射側に磁界印加手段を配置し
ても、光磁気記録層との距離が大幅に増大することがな
い。
護板が配されている。この透明保護板としてカバーガラ
ス等を使用すれば、再生エラーの原因となる複屈折が解
消され、またレーザー光照射側に磁界印加手段を配置し
ても、光磁気記録層との距離が大幅に増大することがな
い。
また、透明保護板側からレーザー光照射が行われるた
めに、基板の両面に光磁気記録層を設けることにより両
面光磁気記録媒体を構成することも可能となる。従来の
両面光磁気記録媒体は、2枚の片面光磁気記録媒体を光
磁気記録層が内側に、基板が外側になるように対向接着
することにより製造されていたため、媒体の厚さが大き
くなり、しかも磁界印加手段と光磁気記録層の距離が必
然的に増大するので磁界変調方式を適用することが困難
であった。これに対し、本発明では前述のように透明保
護板側から磁界印加手段を接近させることができるた
め、磁界変調方式に対応し得る両面光磁気記録媒体を提
供することが可能となる。
めに、基板の両面に光磁気記録層を設けることにより両
面光磁気記録媒体を構成することも可能となる。従来の
両面光磁気記録媒体は、2枚の片面光磁気記録媒体を光
磁気記録層が内側に、基板が外側になるように対向接着
することにより製造されていたため、媒体の厚さが大き
くなり、しかも磁界印加手段と光磁気記録層の距離が必
然的に増大するので磁界変調方式を適用することが困難
であった。これに対し、本発明では前述のように透明保
護板側から磁界印加手段を接近させることができるた
め、磁界変調方式に対応し得る両面光磁気記録媒体を提
供することが可能となる。
一方、本発明では高透磁率層の上に光硬化性樹脂層が
形成されるが、この形成は加熱工程を経ることなく行わ
れるので、上記高透磁率層の透磁率を低下させることが
ない。また、この光硬化性樹脂層は熱伝導率が低いため
に、この上に光磁気記録層の成膜が行われる場合にも熱
によるストレスを緩和させ、クラックの発生等を防止す
る効果がある。その上、高磁率層に若干の膜厚ムラが存
在していても、光硬化性樹脂層の形成時に樹脂自身の流
動性によりカバーされるという効果も期待できる。さら
に、光磁気記録層は上記光硬化性樹脂層の上に直接成膜
されるため、光硬化性樹脂層のパターンは光磁気記録層
に精密に反映され、パターンの不鮮明化による再生エラ
ーの発生の虞れはない。
形成されるが、この形成は加熱工程を経ることなく行わ
れるので、上記高透磁率層の透磁率を低下させることが
ない。また、この光硬化性樹脂層は熱伝導率が低いため
に、この上に光磁気記録層の成膜が行われる場合にも熱
によるストレスを緩和させ、クラックの発生等を防止す
る効果がある。その上、高磁率層に若干の膜厚ムラが存
在していても、光硬化性樹脂層の形成時に樹脂自身の流
動性によりカバーされるという効果も期待できる。さら
に、光磁気記録層は上記光硬化性樹脂層の上に直接成膜
されるため、光硬化性樹脂層のパターンは光磁気記録層
に精密に反映され、パターンの不鮮明化による再生エラ
ーの発生の虞れはない。
以下、本発明を光磁気ディスクに適用した具体的な実
施例について、図面を参照しながら説明する。
施例について、図面を参照しながら説明する。
本実施例の光磁気ディスクは、第1図に示すように、
基板(1)の一方の面に高透磁率層(2)、ガイド溝
(3a)およびID用信号ピット(図示せず。)のパターン
が形成された光硬化性樹脂層(3)、該光硬化性樹脂層
(3)のパターンに倣って形成された薄い光磁気記録層
(4)、および該光磁気記録層(4)のパターンを吸収
して平坦に形成される接着剤層(5)を介して媒体の最
上面を被覆する透明保護板(6)が順次積層されてなる
ものである。
基板(1)の一方の面に高透磁率層(2)、ガイド溝
(3a)およびID用信号ピット(図示せず。)のパターン
が形成された光硬化性樹脂層(3)、該光硬化性樹脂層
(3)のパターンに倣って形成された薄い光磁気記録層
(4)、および該光磁気記録層(4)のパターンを吸収
して平坦に形成される接着剤層(5)を介して媒体の最
上面を被覆する透明保護板(6)が順次積層されてなる
ものである。
上記基板(1)は厚さ数mm程度、ここでは1.2mmのデ
ィスクであり、その材料としてはアクリル樹脂,ポリカ
ーボネート樹脂,ポリオレフィン樹脂,ポリメチルメタ
クリレート樹脂,エポキシ樹脂等のプラスチック材料の
他、ガラス、金属、セラミクス等の剛性材料が使用され
る。特にガラスを使用した場合には、外力の作用による
傷や湾曲を受けにくく、また帯電しにくいために塵埃の
付着の少ない光磁気ディスクを得ることができる。本発
明の光磁気ディスクは基板側からレーザー光照射を受け
るものではないので、上記基板(1)は必ずしも透明な
材料で構成される必要はない。また、Al等のように光の
反射率の高い材料を使用することも効果的である。
ィスクであり、その材料としてはアクリル樹脂,ポリカ
ーボネート樹脂,ポリオレフィン樹脂,ポリメチルメタ
クリレート樹脂,エポキシ樹脂等のプラスチック材料の
他、ガラス、金属、セラミクス等の剛性材料が使用され
る。特にガラスを使用した場合には、外力の作用による
傷や湾曲を受けにくく、また帯電しにくいために塵埃の
付着の少ない光磁気ディスクを得ることができる。本発
明の光磁気ディスクは基板側からレーザー光照射を受け
るものではないので、上記基板(1)は必ずしも透明な
材料で構成される必要はない。また、Al等のように光の
反射率の高い材料を使用することも効果的である。
上記高透磁率層(2)は、Fe,Co,Ni等の遷移金属、お
よびこれらの合金であるパーマロイ,センダスト等の高
透磁率を有する軟磁性材料をスパッタリング、真空蒸
着、メッキ等の手段により1〜10μm程度の厚さに被着
することにより形成されるものである。この層の初透磁
率はおよそ500以上に選ばれる。上記範囲より低い場合
には、所定の外部磁界の集束効果を得るために膜厚を大
きくしなければならず、このことが媒体の厚みを増大さ
せたり、光磁気記録層のパターンを不鮮明化される虞れ
がある。なお、この高透磁率層(2)は上記の初透磁率
と併せておおよそ5000ガウス以上の高磁束密度を有して
いることが望ましい。
よびこれらの合金であるパーマロイ,センダスト等の高
透磁率を有する軟磁性材料をスパッタリング、真空蒸
着、メッキ等の手段により1〜10μm程度の厚さに被着
することにより形成されるものである。この層の初透磁
率はおよそ500以上に選ばれる。上記範囲より低い場合
には、所定の外部磁界の集束効果を得るために膜厚を大
きくしなければならず、このことが媒体の厚みを増大さ
せたり、光磁気記録層のパターンを不鮮明化される虞れ
がある。なお、この高透磁率層(2)は上記の初透磁率
と併せておおよそ5000ガウス以上の高磁束密度を有して
いることが望ましい。
上記光硬化性樹脂層(3)は、光照射により重合硬化
する樹脂を使用する、いわゆる2P法により5〜数10μm
程度の厚さに形成されるものである。2P法で使用される
光硬化性樹脂としては、上記高透磁率層(2)との接着
性に優れ、スタンパに対する転写性および離型性に優
れ、重合収縮が少なく、重合後に未反応モノマーや揮発
性低分子化合物が残存しない材料が選ばれる。たとえ
ば、各種アクリル系樹脂に増感剤等を混合した従来公知
の紫外線硬化樹脂組成物を適用することができる。一般
の2P法では、予めガイド溝やID用信号ピットの反転パタ
ーンを形成した金属製のスタンパと基板とを所定の間隔
をもって対向配置させ、これらの間に光硬化性樹脂を注
入した後、基板側から紫外線照射を行って硬化反応が行
われる。したがって、当然基板は透明でなければならな
い。しかし、本発明では基板(1)が透明であったとし
ても、その上に不透明な高透磁率層(2)が積層されて
いるため、スタンパを透明材料で構成し、該スタンパ側
から光照射を行う工夫が必要である。透明なスタンパ
は、ガラス基板へのエッチング、高分子材料の射出成
形、2P法、レジスト材料のパターニング等により作成す
ることができる。
する樹脂を使用する、いわゆる2P法により5〜数10μm
程度の厚さに形成されるものである。2P法で使用される
光硬化性樹脂としては、上記高透磁率層(2)との接着
性に優れ、スタンパに対する転写性および離型性に優
れ、重合収縮が少なく、重合後に未反応モノマーや揮発
性低分子化合物が残存しない材料が選ばれる。たとえ
ば、各種アクリル系樹脂に増感剤等を混合した従来公知
の紫外線硬化樹脂組成物を適用することができる。一般
の2P法では、予めガイド溝やID用信号ピットの反転パタ
ーンを形成した金属製のスタンパと基板とを所定の間隔
をもって対向配置させ、これらの間に光硬化性樹脂を注
入した後、基板側から紫外線照射を行って硬化反応が行
われる。したがって、当然基板は透明でなければならな
い。しかし、本発明では基板(1)が透明であったとし
ても、その上に不透明な高透磁率層(2)が積層されて
いるため、スタンパを透明材料で構成し、該スタンパ側
から光照射を行う工夫が必要である。透明なスタンパ
は、ガラス基板へのエッチング、高分子材料の射出成
形、2P法、レジスト材料のパターニング等により作成す
ることができる。
なお、上記光硬化性樹脂(3)の形成工程には加熱を
伴わないので、先に形成された高透磁率層(2)の透磁
率を低下させる虞れがない。
伴わないので、先に形成された高透磁率層(2)の透磁
率を低下させる虞れがない。
次に成膜される光磁気記録層(4)は、情報を保持す
る垂直磁性薄膜を誘電体膜,金属反射膜等の機能性薄膜
と適宜組み合わせた層である。
る垂直磁性薄膜を誘電体膜,金属反射膜等の機能性薄膜
と適宜組み合わせた層である。
まず、情報信号を保持し、記録・再生に直接関与する
垂直磁性薄膜の材料としては、垂直異方性エネルギー
が大きく、高密度記録に必要な垂直磁化膜となり易いこ
と、カー回転角が比較的大きいこと、キュリー点が
低く(150〜200℃),記録・消去パワーを市販の半導体
レーザー(20〜40mW)で実現できること等の特徴を有す
るものが選ばれる。Gd,Tb,Dy等の希土類元素(RE)とF
e,Co等の遷移元素(TM)とを組み合わせたRE−TM非晶質
合金膜はその代表例であり、特に希土類元素としてTbを
含むTbFeCo膜,GdTbFe膜等は垂直磁気異方性が大きく、
実用性の高い垂直磁性薄膜である。
垂直磁性薄膜の材料としては、垂直異方性エネルギー
が大きく、高密度記録に必要な垂直磁化膜となり易いこ
と、カー回転角が比較的大きいこと、キュリー点が
低く(150〜200℃),記録・消去パワーを市販の半導体
レーザー(20〜40mW)で実現できること等の特徴を有す
るものが選ばれる。Gd,Tb,Dy等の希土類元素(RE)とF
e,Co等の遷移元素(TM)とを組み合わせたRE−TM非晶質
合金膜はその代表例であり、特に希土類元素としてTbを
含むTbFeCo膜,GdTbFe膜等は垂直磁気異方性が大きく、
実用性の高い垂直磁性薄膜である。
上記誘電体膜は、耐蝕性の向上や多重反射によるカー
回転角の増大(カー効果エンハンスメント)を目的とし
て設けられるものであり、酸化物,窒化物,オキシナイ
トライド等の材料を真空薄膜形成技術により成膜するこ
とにより得られる。この誘電体膜は、一般には垂直磁性
薄膜をサンドイッチするように形成される。
回転角の増大(カー効果エンハンスメント)を目的とし
て設けられるものであり、酸化物,窒化物,オキシナイ
トライド等の材料を真空薄膜形成技術により成膜するこ
とにより得られる。この誘電体膜は、一般には垂直磁性
薄膜をサンドイッチするように形成される。
上記金属反射膜は、RE−TM膜を透過したレーザー光を
も反射させることによりカー効果にファラデー効果を相
乗させ、回転角を拡大するために設けられるものであ
り、通常、Al,Au,Pt,Cu等の金属材料により構成され
る。この光磁気ディスクでは、記録再生は透明保護板
(6)側から行われるので、当然この金属反射膜は光磁
気記録層(4)の中で最も基板(1)に近い側に配され
ることが必要である。
も反射させることによりカー効果にファラデー効果を相
乗させ、回転角を拡大するために設けられるものであ
り、通常、Al,Au,Pt,Cu等の金属材料により構成され
る。この光磁気ディスクでは、記録再生は透明保護板
(6)側から行われるので、当然この金属反射膜は光磁
気記録層(4)の中で最も基板(1)に近い側に配され
ることが必要である。
光磁気記録層(4)を構成するこれらの機能性薄膜
は、スパッタリング等の真空薄膜形成技術により成膜さ
れる。したがって成膜時には若干の熱の発生を伴うが、
隣接する熱伝導率の低い光硬化性樹脂層(3)がこれを
緩和するために、高透磁率層(2)への影響はほとんど
ない。また、上記光磁気記録層(4)の全厚は数100〜
数1000Å程度である。この厚さでは、通常の近赤外半導
体レーザー光の波長の1/4(2000Å前後)の深さに形成
されるガイド溝(3a)やピットの段差を吸収することは
なく、光磁気記録層(4)の表面にもこれらのパターン
が正確に反映される。
は、スパッタリング等の真空薄膜形成技術により成膜さ
れる。したがって成膜時には若干の熱の発生を伴うが、
隣接する熱伝導率の低い光硬化性樹脂層(3)がこれを
緩和するために、高透磁率層(2)への影響はほとんど
ない。また、上記光磁気記録層(4)の全厚は数100〜
数1000Å程度である。この厚さでは、通常の近赤外半導
体レーザー光の波長の1/4(2000Å前後)の深さに形成
されるガイド溝(3a)やピットの段差を吸収することは
なく、光磁気記録層(4)の表面にもこれらのパターン
が正確に反映される。
光磁気ディスクの最上面は、厚さ50〜300μm程度の
透明保護板(6)を接着剤層(5)を介して貼付するこ
とにより被覆される。
透明保護板(6)を接着剤層(5)を介して貼付するこ
とにより被覆される。
上記接着剤層(5)の材料としては、前述の光硬化性
樹脂層(3)の形成に使用された樹脂をそのまま使用す
ることができる。接着剤層(5)の厚さは、上記光磁気
記録層(4)の表面段差を吸収でき、しかも十分な接着
性を確保できる範囲に選ばれるが、磁界印加手段を光磁
気記録層(4)の近傍に配置する意味からはなるべく薄
い方が望ましい。
樹脂層(3)の形成に使用された樹脂をそのまま使用す
ることができる。接着剤層(5)の厚さは、上記光磁気
記録層(4)の表面段差を吸収でき、しかも十分な接着
性を確保できる範囲に選ばれるが、磁界印加手段を光磁
気記録層(4)の近傍に配置する意味からはなるべく薄
い方が望ましい。
上記透明保護板(6)も、先の光硬化性樹脂層(4)
と同様の理由から厚さをなるべく薄くすることが望まし
い。しかし、本発明では高透磁率層(2)の存在により
垂直磁界効率が高められているので、透明保護板(6)
の厚さに対する許容度は比較的大きく、50〜300μmの
ものが使用可能である。ある程度の厚さがあれば、それ
だけ外部からの衝撃等に対する耐性が高くなる。透明保
護板(6)には透明性等の光学特性に優れることが要求
され、そのための最も好適な材料はカバーガラスであ
る。しかし、厚さが基板(1)に比べて極めて薄いもの
であるので、仮に若干の複屈折を有する材料を使用した
としてもその影響は小さい。
と同様の理由から厚さをなるべく薄くすることが望まし
い。しかし、本発明では高透磁率層(2)の存在により
垂直磁界効率が高められているので、透明保護板(6)
の厚さに対する許容度は比較的大きく、50〜300μmの
ものが使用可能である。ある程度の厚さがあれば、それ
だけ外部からの衝撃等に対する耐性が高くなる。透明保
護板(6)には透明性等の光学特性に優れることが要求
され、そのための最も好適な材料はカバーガラスであ
る。しかし、厚さが基板(1)に比べて極めて薄いもの
であるので、仮に若干の複屈折を有する材料を使用した
としてもその影響は小さい。
以上の構成を有する光磁気ディスクにおいては、レー
ザー光を照射する光学ピックアップと磁気コイル等の磁
界印加手段が、共に透明保護板(6)側に配設される。
このとき、透明保護板(6)の厚さが薄いことから、磁
界印加手段を光磁気記録層(4)に近づけることが可能
となり、磁界変調方式に対応し得るものとなる。また、
レーザー光が透明保護板(6)側から照射されるため、
従来のポリカーボネート基板側から照射を行う場合のよ
うな複屈折による弊害がなく、再生の信頼性も向上す
る。また、光学ピックアップの対物レンズの口径と作動
距離(レンズの鏡枠とディスク面との間の距離)を一定
と考えた場合、薄い透明保護板(6)側からレーザー光
照射を行って光磁気記録層(4)に焦点を合わせること
は焦点距離が短くなることを意味し、結果として対物レ
ンズの開口数が増大したことになる。したがって、高記
録密度化も可能となる。
ザー光を照射する光学ピックアップと磁気コイル等の磁
界印加手段が、共に透明保護板(6)側に配設される。
このとき、透明保護板(6)の厚さが薄いことから、磁
界印加手段を光磁気記録層(4)に近づけることが可能
となり、磁界変調方式に対応し得るものとなる。また、
レーザー光が透明保護板(6)側から照射されるため、
従来のポリカーボネート基板側から照射を行う場合のよ
うな複屈折による弊害がなく、再生の信頼性も向上す
る。また、光学ピックアップの対物レンズの口径と作動
距離(レンズの鏡枠とディスク面との間の距離)を一定
と考えた場合、薄い透明保護板(6)側からレーザー光
照射を行って光磁気記録層(4)に焦点を合わせること
は焦点距離が短くなることを意味し、結果として対物レ
ンズの開口数が増大したことになる。したがって、高記
録密度化も可能となる。
さらに、かかる光磁気ディスクの構成は、これを利用
する光磁気記録システムの装置構成にも幾つかのメリッ
トを与える。
する光磁気記録システムの装置構成にも幾つかのメリッ
トを与える。
まず、たとえばフォーカスサーボ機構,トランキング
サーボ機構等を備えた光学ピックアップの周囲に磁界印
加用のコイルを巻装することにより、光学ピックアップ
と磁界印加手段を小型一体化することができる。しか
し、本発明では光磁気ディスクに設けられた高透磁率層
(2)が上記の磁界印加手段から生じた磁束を効果的に
収束するため、コイルの巻数を増やしたりコイル径を大
きくする等の強磁界化の工夫もそれほど必要ではなく、
ピックアップの小型化や発熱量の低減が可能となるので
ある。
サーボ機構等を備えた光学ピックアップの周囲に磁界印
加用のコイルを巻装することにより、光学ピックアップ
と磁界印加手段を小型一体化することができる。しか
し、本発明では光磁気ディスクに設けられた高透磁率層
(2)が上記の磁界印加手段から生じた磁束を効果的に
収束するため、コイルの巻数を増やしたりコイル径を大
きくする等の強磁界化の工夫もそれほど必要ではなく、
ピックアップの小型化や発熱量の低減が可能となるので
ある。
また、ディスクの駆動系を設計するに当たっても、デ
ィスクのローディングやチャッキングに対する制約が少
なくなり、その自由度を増すことができる。
ィスクのローディングやチャッキングに対する制約が少
なくなり、その自由度を増すことができる。
ところで、上述の説明は片面ディスクを前提として行
ってきたが、本発明は両面ディスクに適用することもで
きる。
ってきたが、本発明は両面ディスクに適用することもで
きる。
第2図は、本発明を両面ディスクに適用した例を示す
もので、1枚の基板(11)の両面にそれぞれ高透磁率層
(12)、光硬化性樹脂層(13)、光磁気記録層(14)、
接着剤層(15)および透明保護板(16)が順次積層され
てなるものである。この両面ディスクにおいては、基板
(11)が共通とされているので、従来の貼り合わせによ
る両面ディスクに比べて媒体の厚さを約半分に押さえる
ことが可能である。
もので、1枚の基板(11)の両面にそれぞれ高透磁率層
(12)、光硬化性樹脂層(13)、光磁気記録層(14)、
接着剤層(15)および透明保護板(16)が順次積層され
てなるものである。この両面ディスクにおいては、基板
(11)が共通とされているので、従来の貼り合わせによ
る両面ディスクに比べて媒体の厚さを約半分に押さえる
ことが可能である。
また、各光磁気記録層(14)に対しては、片面ディス
クの場合と同様、光学ピックアップと磁界印加手段とを
同一面側に配して磁界変調方式により記録再生を行うこ
とが可能である。両面ディスクにおいて磁界変調方式が
適用できるようになることは、本発明の最大のメリット
のひとつである。かかる構成によれば、両面を同時にア
クセスすることも可能である。
クの場合と同様、光学ピックアップと磁界印加手段とを
同一面側に配して磁界変調方式により記録再生を行うこ
とが可能である。両面ディスクにおいて磁界変調方式が
適用できるようになることは、本発明の最大のメリット
のひとつである。かかる構成によれば、両面を同時にア
クセスすることも可能である。
なお、本発明が適用される光磁気記録媒体の形態は上
述のようなディスクに限られるものではなく、たとえば
カード,テープ,ドラム等も可能である。
述のようなディスクに限られるものではなく、たとえば
カード,テープ,ドラム等も可能である。
以上の説明からも明らかなように、本発明の光磁気記
録媒体は、高透磁率層がまず基板に接して形成され、次
いで光硬化性樹脂層、光磁気記録層、透明保護板が順次
積層された構造とされている。したがって、透明保護板
側から磁界印加を行うにあたって、垂直磁界効率を高め
ることが可能となる。また、光硬化性樹脂層による高透
磁率層と光磁気記録層の間のストレス緩和、および光磁
気記録層における精密なパターン形成が可能となること
により、信頼性の高い光磁気記録媒体が提供される。さ
らに、従来では実用困難とされていた磁界変調方式にも
とづく両面光磁気記録媒体にも、実用化への道が開かれ
る。
録媒体は、高透磁率層がまず基板に接して形成され、次
いで光硬化性樹脂層、光磁気記録層、透明保護板が順次
積層された構造とされている。したがって、透明保護板
側から磁界印加を行うにあたって、垂直磁界効率を高め
ることが可能となる。また、光硬化性樹脂層による高透
磁率層と光磁気記録層の間のストレス緩和、および光磁
気記録層における精密なパターン形成が可能となること
により、信頼性の高い光磁気記録媒体が提供される。さ
らに、従来では実用困難とされていた磁界変調方式にも
とづく両面光磁気記録媒体にも、実用化への道が開かれ
る。
第1図は本発明を片面光磁気ディスクに適用した一例を
示す要部概略断面図であり、第2図は本発明を両面光磁
気ディスクに適用した一例を示す要部概略断面図であ
る。 1,11……基板 2,12……高透磁率層 3,13……光硬化性樹脂層 4,14……光磁気記録層 5,15……接着剤層 6,16……透明保護板
示す要部概略断面図であり、第2図は本発明を両面光磁
気ディスクに適用した一例を示す要部概略断面図であ
る。 1,11……基板 2,12……高透磁率層 3,13……光硬化性樹脂層 4,14……光磁気記録層 5,15……接着剤層 6,16……透明保護板
Claims (1)
- 【請求項1】基板上に厚さtが1μm<t≦10μmなる
範囲にある高透磁率層、ガイド溝および/または信号ビ
ットが形成されてなる光硬化性樹脂層、光磁気記録層、
透明保護板がこの順序にて積層されてなる光磁気記録媒
体。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1274734A JP2847812B2 (ja) | 1989-10-21 | 1989-10-21 | 光磁気記録媒体 |
CA002027870A CA2027870C (en) | 1989-10-21 | 1990-10-17 | Magnetooptical recording medium and method for manufacturing the same |
DE69024747T DE69024747T2 (de) | 1989-10-21 | 1990-10-18 | Magnetooptisches Aufzeichnungsmedium |
EP90120015A EP0424809B1 (en) | 1989-10-21 | 1990-10-18 | Magneto-optical recording medium |
KR1019900016875A KR100192104B1 (ko) | 1989-10-21 | 1990-10-20 | 자기광학 기록매체 및 그 제조방법 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1274734A JP2847812B2 (ja) | 1989-10-21 | 1989-10-21 | 光磁気記録媒体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH03137837A JPH03137837A (ja) | 1991-06-12 |
JP2847812B2 true JP2847812B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=17545837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1274734A Expired - Fee Related JP2847812B2 (ja) | 1989-10-21 | 1989-10-21 | 光磁気記録媒体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2847812B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003056555A1 (fr) * | 2001-12-25 | 2003-07-10 | Fujitsu Limited | Support d'enregistrement magneto- optique |
WO2004059636A1 (ja) * | 2002-12-24 | 2004-07-15 | Fujitsu Limited | 光磁気記録媒体およびその製造方法 |
JPWO2004059635A1 (ja) * | 2002-12-24 | 2006-04-27 | 富士通株式会社 | 光磁気記録媒体およびその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03105741A (ja) * | 1989-09-20 | 1991-05-02 | Fujitsu Ltd | 光磁気記録媒体用基板 |
-
1989
- 1989-10-21 JP JP1274734A patent/JP2847812B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH03137837A (ja) | 1991-06-12 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |