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JP2720932B2 - 経口投与用アセトアミノフエン錠剤の製造法及びアセトアミノフエン二層錠剤 - Google Patents

経口投与用アセトアミノフエン錠剤の製造法及びアセトアミノフエン二層錠剤

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JP2720932B2
JP2720932B2 JP63184787A JP18478788A JP2720932B2 JP 2720932 B2 JP2720932 B2 JP 2720932B2 JP 63184787 A JP63184787 A JP 63184787A JP 18478788 A JP18478788 A JP 18478788A JP 2720932 B2 JP2720932 B2 JP 2720932B2
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acetaminophen
tablet
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tablets
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MAKUNIIRABU Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はアセトアミノフェンの遅延放出状態に関し、
さらに詳細にはアセトアミノフェンを不活性粉末状賦形
剤及びヒドロキシエチルセルロースとポヴィドンUSP
(ポリビニルピロリドン−PVP)の水性溶液を造粒剤と
して使用して粒状化し、この粒状物を乾燥し、摩砕し、
他の不活性粉末状賦形剤と配合した後圧縮して錠剤にし
てつくられたアセトアミノフェン含有マトリックス、並
びにアセトアミノフェンの放出速度を変化または調節し
得るような方法でアセトアミノフェン含有マトリックス
を製造する方法に関する。
アセトアミノフェン(APAP)は公知の鎮痛剤及び解熱
剤である。米国においては、この薬品は通常の液状、座
薬、カプセル、錠剤及びカプセル錠剤の投与形態で処方
箋なしで薬局のカウンターで販売されている。錠剤及び
カプセル錠剤の投与形態は典型的には「正規の濃度」と
して325mg、「高濃度」として500mgを含んでいる。通常
正規の濃度の錠剤またはカプセルは4時間毎に1〜2個
の割合で、また高濃度の錠剤またはカプセル錠剤は6時
間毎に1〜2個の割合で摂取される。理想的には通常の
錠剤またはカプセル錠剤によって得られる初期血漿中濃
度を保持しながら投与間隔を延ばすことが望ましい。こ
れによって直接的で長時間に亙る治療的な鎮痛及び解熱
効果が得られ、且つ必要な投与回数を減らすことがで
き、治療が便利になるからである。本発明においては、
投与間隔を少なくとも8時間に延長できる即時放出及び
遅延放出の両方または遅延放出だけを行い得るように、
夫々650mgのアセトアミノフェンを含む2個の錠剤また
はカプセル錠剤を調合することにより上記問題を解決す
る方法が見出された。また遅延放出マトリックスの量を
調節してアセトアミノフェンを650mg以上または以下含
む遅延放出型の錠剤をつくることができる。例えばアセ
トアミノフェンを500mg含む錠剤は最終的な錠剤の大き
さ及び重さを10/13に減少させるだけで同じ組成物から
つくることができる。本発明方法は例えば650mgの錠剤
に比べて8時間に亙り低い血中濃度を保つ500mgの遅延
放出錠剤のような異なった投与量をもち、また例えば12
時間のような長時間の或いは短期間の投与間隔をもつ遅
延放出アセトアミノフェン錠剤を得るのに使用すること
ができる。実用的な見地からすれば8時間が最も望まし
い投与間隔である。本発明のマトリックスは圧縮した錠
剤の形のアセトアミノフェン遅延放出医薬調合物をつく
るのに使用することができる。本明細書において「錠
剤」という言葉は任意の形の錠剤を含み、またカプセル
の形をした錠剤であるカプセル錠剤を含んでいる。錠剤
は医薬品的に許容される被覆材料の被膜をもつことがで
き、また医薬品的に許容される着色剤を圧縮する前の組
成物に添加することができる。
ヒドロキシエチルセルロース(HEC)及びポリビニル
ピロリドン(PVP)は両方共遅延放出組成物を含む錠剤
のような医薬品組成物に使用されてきた。しかしこれら
の材料は遅延放出型アセトアミノフェン錠剤組成物には
同じ方法、同じ目的で使用されていない。米国特許第4,
189,469号には、活性成分としてのキサンティン、並び
にヒドロキシエチルセルロース、PVP及び或種の賦形剤
を含む医薬品調合物の例が記載されている。しかし該特
許には吸収剤または侵食促進剤は全く記載されておら
ず、遅延放出効果を得る方法は本発明とは異っている。
また本発明の遅延放出調合物の方が薬品対ヒドロキシエ
チルセルロースの比が遥かに大きい。さらに該特許には
本発明に必要とされる湿潤造粒法は記載されていない。
本発明はその製法の態様においては、(A)5〜25重
量部のポヴィドンを水またはアルコール−水混合物中に
溶解して造粒剤をつくり、 (B)成分 重量部 アセトアミノフェン 325 ヒドロキシエチルセルロース 5〜25 吸収剤 5〜25 の成分を乾燥粉末の形で一緒に配合し、 (C)工程Aで得られた造粒剤を工程Bの配合粉末に加
え、高剪断造粒機で混合して湿った造粒物をつくり、 (D)工程Cの湿った造粒物を乾燥し、 (E)工程Dの乾燥した粒状物を摩砕し、 (F)工程Eで混練した粒状物を 成分 重量部 侵食促進剤 1〜15 吸収剤 5〜45 潤滑剤 0〜10 滑り助剤 0〜5 の乾燥粉末の形の成分と十分に配合し、 (G)工程Fで得られた最終粒状物を圧縮して錠剤また
は錠剤層にする工程から成ることを特徴とする投与の際
アセトアミノフェンを徐々に放出するアセトアミノフェ
ン遅延放出成形圧縮錠剤の製造法に関する。
本発明の生成物の態様においては本発明は造粒剤は2
種の重合体、即ちヒドロキシエチルセルロースとポヴィ
ドンとの組み合わせを含み、遅延放出マトリックス中の
アセトアミノフェン以外の全成分の量は、最も好適な具
体比例においては、成形圧縮された組成物の全重量の15
%より少ない治療活性医薬品成分としてのアセトアミノ
フェン、並びに造粒剤と賦形剤とを含みこれが一緒にな
ってマトリックスを形成していることを特徴とする投与
の際アセトアミノフェンをゆっくりと放出する成形圧縮
された遅延放出形治療用組成物に関する。
本発明の好適な錠剤は部分Iの活性及び賦形剤成分を
部分IIの造粒剤を用いて湿潤造粒し、得られた粒状物を
乾燥して摩砕し、これを部分IIIの賦形剤と配合して後
圧縮して錠剤とし、この際該部分I、II及びIIIの成分
として を使用する成形圧縮されたアセトアミノフェン遅延放出
型錠剤を含んでいる。
本発明は即時放出層及び遅延放出層の両方を含む二層
錠剤の形で使用することが好ましい。
「マトリックス接合剤」としての上記ヒドロキシエチ
ルセルロース及びPVP重合体の他に、アセトアミノフェ
ンと一緒に粒状化されるべき通常使用される賦形剤とし
て「吸収剤」(流体をマトリックスの中に吸収するため
の助剤)、例えば微結晶セルロース、及び「侵食促進
剤」、例えば予備ゼラチン化澱粉を含まなければならな
い。造粒され乾燥された成分に添加される他の賦形剤に
は微結晶セルロースのような吸収剤、予備ゼラチン化さ
れた澱粉のように侵食促進剤、及び随時ステアリン酸マ
グネシウムのような潤滑剤及びコロイド状二酸化硅素の
ような滑り助剤が含まれる。潤滑剤を使用することは好
適である。滑り助剤の使用は可能ではあるが、通常は必
要としない。
本発明の遅延放出マトリックス型アセトアミノフェン
医薬用錠剤は活性成分及び不活性の賦形剤の乾燥配合物
粉末に造粒剤を加えて湿った粒状物をつくり、次にこれ
を乾燥し、例えば乾燥した粒状物を摩砕して微粉末の形
にし、次いで他の不活性粉末状賦形剤と配合した後圧縮
して錠剤にすることによりつくられる。通常の錠剤製造
機を用いて容易に錠剤をつくることができる。
本発明の錠剤は新規にして有利な特徴もっている。第
1の利点はこの錠剤は嚥下した場合に微生物によって侵
食されること、即ち錠剤からアセトアミノフェンが放出
された後排泄しなければならない、即ち体外に除去され
るべき不溶性の錠剤部分をもっていないことである。本
発明のアセトアミノフェンを遅延放出マトリックスには
遅延放出効果を得るためのマトリックス接合剤としてヒ
ドロキシエチルセルロース(ヒドロキシエチルセルロー
スNF)及びポヴィドン(ポヴィドンUSP)[プラスドン
(Plasdone)K29/32](PVP)を使用する。この2種
の公知の医薬品的に許容できる重合体を本発明記載の相
対的割合で本発明記載の方法により使用することが本発
明の主な新規特徴であると考えられる。本発明の最も好
適な具体化例においては、ヒドロキシエチルセルロース
の使用量は一般にアセトアミノフェンの使用量の4%以
下程度であり、ポヴィドンの使用量はアセトアミノフェ
ンの使用量の4%以下の程度である。このことは本発明
のアセトアミノフェン遅延放出マトリックスが非常に高
い医薬品/マトリックス接合剤の比をもつ投与形態をつ
くり得ることを意味する。その結果必要な錠剤の大きさ
または数を減らすことができ、製品は容易に嚥下するこ
とができ、廉価で消費者にとって望ましいものなる。
本発明の他の利点は錠剤を嚥下した時のマトリックス
の侵食速度を変化させ得ることであり、マトリックスの
遅延放出効果の程度及び/又は期間をヒドロキシエチル
セルロース及びポヴィドン(PVP)以外の他の賦形剤の
含有量を変化させることによって容易に変えることがで
きる。
従ってアセトアミノフェンが錠剤から放出され、その
後消火器から血管中に吸収される速度を、時間経過に対
する所望の血中濃度に合わせて変えることができる。
本発明のアセトアミノフェン遅延放出マトリックスは
成形圧縮された錠剤(錠剤は卵形、円形、カプセル形ま
たは球形の形にすることができる)として単独で、或い
は血液中のアセトアミノフェン濃度を迅速に上昇するた
めの即時放出層または迅速放出層と血液中の上昇した濃
度を維持する遅延放出部分とを含む多層錠剤の一部とし
て使用することができる。従って本発明は夫々同じ成分
の異った放出速度を有する2層またはそれ以上の層から
成る錠剤、または薬品の組み合わせが望ましい場合の異
った成分から成る錠剤をつくるのに使用することができ
る。
上記好適な具体化例においてアセトアミノフェン遅延
放出マトリックスは約3%のヒドロキシエチルセルロー
スと約3%のポヴィドン(PVP)を含み、残りは種々の
医薬品として許容できる通常の賦形剤である。本発明の
マトリックス錠剤または錠剤層はアセトアミノフェン85
重量%対賦形剤15重量%程度の非常に高い薬品/賦形剤
比を有している。その結果薬品対全マトリックス重量比
は約1:1.5になる。
上述のように、ヒドロキシエチルセルロース及びPVP
重合体はマトリックス接合剤である。アセトアミノフェ
ンと一緒に造粒されるべき他の通常使用される賦形剤に
は吸収剤(流体をマトリックスに吸収させるための)、
例えば微結晶セルロースが含まれる。造粒し乾燥された
成分に加えられる他の賦形剤には、微結晶セルロースの
ような吸収剤、予備ゼラチン化澱粉のような侵食促進
剤、及びステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤が含
まれる。
本発明の遅延放出マトリックスに使用される成分の各
々に対して、アセトアミノフェン、ヒドロキシエチルセ
ルロース及びポヴィドン(PVP)の他に、あまり好適で
はないが他の同等材料を代りに使用することができる。
下記第1表にはこのような種々の好適成分、これらの好
適成分の好適量、好適成分の使用可能範囲、好適成分の
代りに使用できるあまり好適でない他の代替物、及びこ
のような代替成分の使用可能範囲が、アセトアミノフェ
ン325mgを含む遅延放出層に必要な量として記載されて
いる。アセトアミノフェンをこれ以上またはこれ以下含
むマトリックス(錠剤またはカプセル錠剤)に対しては
各成分の量及び使用範囲を比例させて増減することがで
きる。
第1表においてこれらの成分は1部分Iとして活性及
び賦形剤成分が、部分IIとして造粒剤が、また部分III
として賦形剤が記載されている。本発明の錠剤の製造法
において各成分はこのように使用されるからである。
本発明の最も好適なアセトアミノフェン遅延放出マト
リックスをつくるのに使用される好適方法は乾燥粉末の
活性成分、即ちアセトアミノフェン、乾燥粉末のマトリ
ックス接合剤、即ちヒドロキシエチルセルロース、及び
乾燥粉末の吸収剤、即ち微結晶セルロースを混合/造粒
機中で混合する方法である。造粒用の流体または溶液は
水100g当りポヴィソン19.1gの割合でポヴィソンを水に
溶解してつくられる。得られた造粒剤を上記混合粉末に
噴霧し、同時に混合/造粒機中で混合して湿った粒状物
にする。このようにして得られた粒状物を乾燥し摩砕す
る。この時点において少量の乾燥粉末の賦形剤、例えば
予備ゼラチン化した澱粉、微結晶セルロース及びステア
リン酸マグネシウムを加え、摩砕した粒状物と混合した
後これを圧縮して遅延放出マトリックスにする。
以上、本願発明を広く説明したが、本願発明は、 1.(A)5〜25重量部のポヴィドンを水またはアルコー
ル−水混合物中に溶解して造粒剤をつくり、 (B)成分 重量部 アセトアミノフェン 325 ヒドロキシエチルセルロース 5〜25 吸収剤 5〜25 の成分を乾燥粉末の形で一緒に配合し、 (C)工程Aで得られた造粒剤を工程Bの配合粉末に加
え、高剪断造粒機で混合して湿った造粒物をつくり、 (D)工程Cの湿った造粒物を乾燥し、 (E)工程Dの乾燥した粒状物を摩砕し、 (F)工程Eで混練した粒状物を 成分 重量部 侵食促進剤 1〜15 吸収剤 5〜45 潤滑剤 0〜10 滑り助剤 0〜5 の乾燥粉末の形の成分と十分に配合し、 (G)工程Fで得られた最終粒状物を圧縮して錠剤また
は錠剤層にする工程から成ることを特徴とする投与の際
アセトアミノフェンを徐々に放出するアセトアミノフェ
ン遅延放出成形圧縮錠剤の製造法、 2.第1の即時放出層及び第2の遅延放出層の中にアセト
アミノフェンを含んでなる成形圧縮された治療用二層組
成物であって、該即時放出層はアセトアミノフェンと医
薬的に許容され得る賦形剤とを含み、該遅延放出層はア
セトアミノフェンと造粒剤と賦形剤とを含みこれらが一
緒になってマトリックスを形成しており、該遅延放出層
の造粒剤及び賦形剤はヒドロキシエチルセルロースとポ
ヴィドンとの組み合わせを含み、該造粒剤及び賦形剤の
全量は、アセトアミノフェンを該遅延放出層の固体マト
リックスに結合するのに有効な量であるが該成形圧縮さ
れた二層組成物中の遅延放出層の重量の約35%よりも少
ない量であることを特徴とする二層組成物、 3.アセトアミノフェンと医薬的に許容され得る賦形剤と
を含む即時放出層と、部分Iの活性成分及び賦形剤成分
を部分IIの造粒剤を用いて湿潤造粒し、得られた粒状物
を乾燥して摩砕し、これを部分IIIの賦形剤と配合して
得られた遅延放出層と、を組合わせて二層を圧縮して錠
剤とした、即時放出層と遅延放出層とからなる成形圧縮
されたアセトアミノフェン二層錠剤であって、この際該
部分I、II及びIIIの成分として を使用することを特徴とする二層錠剤に限定される。
実施例1 本実施例は即時放出層及び遅延放出層の両方が存在す
る二層錠剤を例示する。即時放出層は組成及び製法が現
存の薬局で市販されている非遅延放出型のアセトアミノ
フェン錠剤に似ている。本発明のマトリックスが使用さ
れているのは遅延放出層である。全錠剤のアセトアミノ
フェン含量は650mgである。この二層錠剤は下記の成分
を使用している。
成分 mg/錠剤 A.即時放出層 部分I−活性成分 アセトアミノフェン、USP 325.0 粉末セルロース、NF 42.3 予備ゼラチン化澱粉、NF 16.0 部分II−造粒剤 澱粉、NF 26.0 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 ラウレル硫酸ナトリウム、NF 0.75 ステアリン酸マグネシウム、NF 2.0 合計 412.05 B.遅延放出層 部分I−活性成分及び賦形剤 アセトアミノフェン、USP 325.0 ヒドロキシエチルセルロース、NF 10.7 (ナトロゾール* 250L) 微結晶セルロース、NF 10.7 (アヴィセル*PH 101) 部分II−造粒剤 ポヴィドン、USP 10.7 (プラスドン* K29/32) 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 微結晶セルロース、USP 15.0 (アヴィセル*PH 101) 予備ゼラチン化澱粉、NF 5.0 (スターチ1500)* ステアリン酸マグネシウム 5.0 合計 382.1 錠剤の全重量 794.15 上記成分を使用し下記の作業工程により二層錠剤をつ
くった。
作業工程 A.即時放出層 1.部分Iの成分を秤量し、流動ベッド造粒器[アエロオ
マティック(Aeprpmatic)]のボールに加える。
2.処理タンクに純水を加え(約15gの水をスターチ、NF1
gに加える)造粒剤(部分II)をつくる。澱粉をゆっく
りと混合し、温度が82〜84℃になるまで混合物を混合す
る。
3.部分Iの成分を加熱して流動物状態にし(入口空気温
度75〜85℃)、造粒剤をこの粉末に噴霧する。
4.すべての造粒剤を噴霧した後、造粒した粉末を乾燥
し、乾燥損失法によって[例えばコンピュトラック(Co
mputrac)を使用]決定された水分含量が1.4〜1.9%に
なるまで乾燥する。
5.乾燥した粒状物を篩にかける[例えばグラット・クィ
ック・シーヴ(Glatt Quick Sieve)のステーターNo.
3、スクリーンNo.1.5mm、1000rpmを使用]。
6.乾燥して篩にかけた粒状物を適当な混合器、例えば二
重覆いのリボン型または遊星型混合器を使用して部分II
Iの粉末と混合する。
B.遅延放出層 1.部分Iの成分を秤量し、高剪断混合器[フィールダー
(Fielder)、インペラー速度約250rpm]中で予備配合
する。
2.ポヴィドンUSPを純水USPに溶解し(ポヴィドン対水の
比19.1g:100g)造粒剤(部分II)をつくる。
3.毎分400mlの割合で高剪断混合機中において造粒剤の
部分Iに噴霧する。部分IIを加えた1分後にこの混合物
を造粒する(フィードラー、インペラー速度約3000rp
m)。
4.高剪断混合機から完全に湿った粒状物を取り出し、粒
状ベッド装置[例えばアエロマティックまたはグラット
(Glatt)]の生成物ボールに入れる。入口空気温度を
約60℃にし、乾燥損失法(例えばコンピュトラックを使
用)により決定された水分含量が2.0〜2.5%になるまで
粒状物を乾燥する。湿った粒状物はまた乾燥器の皿板で
乾燥することもできる。
5.乾燥した粒状物を篩にかける[例えばグラット・クィ
ック・シーヴ(Glatt Quick Sieve)のステーターNo.
3、スクリーンNo.1.5mm、395rpmを使用]。他の装置と
しては例えばフッツパトリック・コンミュニション・ミ
ル(Fitzpatrick Communition Mill)を用いることがで
きる。
6.乾燥して篩にかけた粒状物を適当な混合器、例えば二
重覆いのリボン型または遊星型混合器を使用して部分II
Iの粉末と混合する。
C.錠剤またはカプセル錠剤の圧縮 1.即時放出層の粒状物を秤量して二層錠剤機[例えばス
トークス・ヴァーサプレス(Stokes Versapress)]の
第1のホッパーに入れ、遅延放出層の粒状物を秤量して
第2のホッパーに入れる。0.749×0.281×0.060の超深
型カプセル成形機を用いて錠剤を圧縮する(卵形または
円形のような他の形の成形機を使用することができ
る)。遅延放出層の最終目標重量は382.1mgであり、即
時放出層の最終目標重量は412.05mgである。圧縮直後に
測定した理想的な錠剤のかたさは7〜12kpである。
実施例1の二層錠剤を12人の成人男性に対して実験
し、交叉法により非遅延型の錠剤(即時放出型のみを含
む)と比較した。アセトアミノフェンを1300mg含む実施
例1の2個の錠剤を時間0において投与する。また夫々
500mgのアセトアミノフェンを含む非遅延放出型の錠剤
を2個の錠剤として時間0において投与した。検体の男
性は錠剤投与前少なくも8時間は食事を摂っていない。
各検体から0、1.5、2、3、4、6、8、10及び12時
間後に血液を採取した。血漿を血液から分離し、各試料
中のアセトアミノフェン濃度を決定した。結果を第2a及
び2b表に掲げる。この結果によれば実施例1の2個の二
層錠剤は、非遅延放出型のアセトアミノフェン2個の錠
剤(投与量1000mg)と比較すると、次のような点が認め
られることが示される。投与量を調節した場合、吸収速
度同等、最高血漿中濃度同等、吸収量同等[吸収曲線下
の面積(AUC)]。理論的には1300mg投与すると、AUCは
1000mg投与した場合の130%になる。第2a及び2b表の結
果は次の計算によって吸収量が同等であることを示して
いる。(64.3mcg/ml÷49.5mcg/ml)×100%=130%。
実施例1の錠剤は投与間隔を少なくとも8時間に延長
できる便利な方法でアセトアミノフェンを30%多量に投
与できる可能性をもっている。
第2a表 アセトアミノフェン650mgを含有する遅延放出型(即
時放出層と遅延放出層とからなる)二層錠剤(実施例
1)。2個の錠剤(1300mg)投与後の12人の検体に対す
る血漿中のアセトアミノフェン平均濃度(mcg/ml)を示
す。平均AUCは64.3mcg/mlである。
投与後の時間 0 1.0 1.5 2.0 3.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 平均値(mcg/ml) 0 12.5 12.8 11.9 10.0 7.5 4.4 2.6 1.6 1.0 第2b表 アセトアミノフェン500mgを含有する非遅延放出型
(2つの即時放出層からなる)二層錠剤。2個の錠剤
(1300mg)投与後の12人の検体に対する血漿中のアセト
アミノフェン平均濃度(mcg/ml)を示す。平均AUCは49.
5mcg/mlである。
投与後の時間 0 1.0 1.5 2.0 3.0 4.0 6.0 8.0 10.0 12.0 平均値(mcg/ml) 0 12.1 11.4 10.0 7.3 5.3 2.9 1.8 1.1 0.6 実施例2 アセトアミノフェン650mgをマトリックスの形で含むア
セトアミノフェン遅延放出型錠剤 本実施例は遅延放出型の層だけが存在するすべてマト
リックスから成る(単一層)の錠剤を例示する。作業工
程は実施例1の遅延放出型の層の作業工程と類似してい
るが、最終的な小剤が650mgのアセトアミノフェンを含
むようにすべての成分を比例させて増量した点が異って
いる。カプセル型、卵形、円形または他の適当な成形機
で錠剤を圧縮する。圧縮された錠剤の最終目標重量は76
4.2mgである。
成分 mg/錠剤 部分I−活性成分及び賦形剤 アセトアミノフェン、USP 650.0 ヒドロキシエチルセルロース、NF 21.4 (ナトロゾール* 250L) 微結晶セルロース、NF 21.4 (アヴィセル*PH 101) 部分II−造粒剤 ポヴィドン、USP 21.4 (プラスドン* K29/32) 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 微結晶セルロース、USP 30.0 (アヴィセル*PH 101) 予備ゼラチン化澱粉、NF 10.0 (スターチ1500)* ステアリン酸マグネシウム 10.0 合計 764.2 実施例3 アセトアミノフェンを全部で650mgより多量に含むアセ
トアミノフェン遅延放出型二層錠剤 本実施例は実施例1記載の錠剤と類似しているが、錠
剤1個当りすべての成分及び錠剤の最終的な重量を比例
させて増量した。増加量は理論的には無限であるが、実
用的な量の一例としては、錠剤1個中のアセトアミノフ
ェンの全量が666 2/3mgになるようにアセトアミノフェ
ンの量を162/3mg増加させた量であろう。従って8時間
毎に2個の錠剤を投与すると、24時間に消費されるアセ
トアミノフェンの全最高量は4gとなる。即時放出層及び
遅延放出層に対する作業工程は実施例1記載の作業工程
と類似している。カプセル型、卵形、円形または他の適
当な成形機で錠剤を圧縮することができる。全部で666.
66mg(666 2/3mgの近似値)のアセトアミノフェンを含
む錠剤に対し遅延放出層の最終目的重量は391.99mgであ
り、即時放出層の最終目的重量は422.65mgである。
成分 mg/錠剤 A.即時放出層 部分I−活性成分 アセトアミノフェン、USP 333.33 粉末セルロース、NF 43.4 予備ゼラチン化澱粉、NF 16.4 部分II−造粒剤 澱粉、NF 26.7 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 ラウレル硫酸ナトリウム、NF 0.77 ステアリン酸マグネシウム、NF 2.05 合計 422.65 B.遅延放出層 部分I−活性成分及び賦形剤 アセトアミノフェン、USP 333.33 ヒドロキシエチルセルロース、NF 11.0 (ナトロゾール* 250L) 微結晶セルロース、NF 11.0 (アヴィセル*PH 101) 部分II−造粒剤 ポヴィドン、USP 11.0 (プラスドン* K29/32) 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 微結晶セルロース、USP 15.4 (アヴィセル*PH 101) 予備ゼラチン化澱粉、NF 5.13 (スターチ1500)* ステアリン酸マグネシウム 5.13 合計 391.94 錠剤の全重量 814.64 実施例4 アセトアミノフェンを全部で650mgより少なく含むアセ
トアミノフェン遅延放出型二層錠剤 本実施例は実施例1記載の錠剤と類似しているが、錠
剤1個当りのすべての成分及び錠剤の最終的な重量を比
例させて減量した。減量を行った実用的な量の一例とし
ては、錠剤1個中のアセトアミノフェンの全量が500mg
になるようにアセトアミノフェンの量を150mg減少させ
た量であろう。即時放出層及び遅延放出層に対する作業
工程は実施例1記載の作業工程と類似している。カプセ
ル型、卵形、円形または他の適当な成形機で錠剤を圧縮
することができる。全部で500mgのアセトアミノフェン
を含む錠剤に対し遅延放出層の最終目的重量は293.89mg
であり、即時放出層の最終目的重要は316.92mgである。
成分 mg/錠剤 A.即時放出層 部分I−活性成分 アセトアミノフェン、USP 250 粉末セルロース、NF 32.5 予備ゼラチン化澱粉、NF 12.3 部分II−造粒剤 澱粉、NF 20.0 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 ラウレル硫酸ナトリウム、NF 0.58 ステアリン酸マグネシウム、NF 1.54 合計 316.92 B.遅延放出層 部分I−活性成分及び賦形剤 アセトアミノフェン、USP 250.0 ヒドロキシエチルセルロース、NF 8.23 (ナトロゾール* 250L) 微結晶セルロース、NF 8.23 (アヴィセル*PH 101) 部分II−造粒剤 ポヴィドン、USP 8.23 (プラスドン* K29/32) 純水、USP 必要量 部分III−賦形剤 微結晶セルロース、USP 11.5 (アヴィセル*PH 101) 予備ゼラチン化澱粉、NF 3.85 (スターチ1500)* ステアリン酸マグネシウム 3.85 合計 293.89 錠剤の全重量 610.81 本発明の主な特徴及び態様は次の通りである。
1.(A)5〜25重量部のポヴィドンを水またはアルコー
ル−水混合物中に溶解して造粒剤をつくり、 (B)成分 重量部 アセトアミノフェン 325 ヒドロキシエチルセルロース 5〜25 吸収剤 5〜25 の成分を乾燥粉末の形で一緒に配合し、 (C)工程Aで得られた造粒剤を工程Bの配合粉末に加
え、高剪断造粒機で混合して湿った造粒物をつくり、 (D)工程Cの湿った造粒物を乾燥し、 (E)工程Dの乾燥した粒状物を摩砕し、 (F)工程Eで混練した粒状物を 成分 重量部 侵食促進剤 1〜15 吸収剤 5〜45 潤滑剤 0〜10 滑り助剤 0〜5 の乾燥粉末の形の成分と十分に配合し、 (G)工程Fで得られた最終粒状物を圧縮して錠剤また
は錠剤層にする工程から成る投与の際アセトアミノフェ
ンを徐々に放出するアセトアミノフェン遅延放出成形圧
縮錠剤の製造法。
2.工程Aにおいて使用されるアルコールはアルコールUS
P、脱水アルコールUSP、メチルアルコールUSPまたはイ
ソプロピルアルコールUSPであり、これを水−アルコー
ル混合物において水より少ない量で使用し、 工程Bにおいて使用される吸収剤は微結晶セルロース
または粉末セルロースであり、 工程Fにおいて使用される侵食促進剤は予備セラチン
化した澱粉、または澱粉NFまたは米澱粉のいずれか2〜
15重量部、或いはナトリウム澱粉グリコレート、または
クロスカルメロース・ナトリウムまたはクロスポヴィド
ンのいずれか1〜10重量部であり、使用する潤滑剤はス
テアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸であり、使
用する滑り助剤はコロイド状二酸化硅素または煙霧二酸
化硅素である上記第1項記載の方法。
3.工程Aにおいて水を使用し、工程Bにおいて吸収剤と
して微結晶セルロースを使用し、工程Fにおいて侵食促
進剤として予備ゼラチン化した澱粉を、また潤滑剤とし
てステアリン酸マグネシウムを使用する上記第2項記載
の方法。
4.各工程において の特定の成分を特定の量で使用する上記第3項記載の方
法。
5.該重量部は錠剤1個当りのmgである上記第4項記載の
方法。
6.造粒剤は2種の重合体、即ちヒドロキシエチルセルロ
ースとポヴィドンとの組み合わせを含み、造粒剤及び賦
形剤の全量は成形圧縮された組成物の全重量の35%より
少ない治療活性医薬品成分としてのアセトアミノフェ
ン、並びに造粒剤及び賦形剤を含みこれが一緒になって
マトリックスを形成している投与の際アセトアミノフェ
ンをゆっくりと放出する成形圧縮された遅延放出形治療
用組成物。
7.部分Iの活性及び賦形剤成分を部分IIの造粒剤を用い
て湿潤造粒し、得られた粒状物を乾燥して摩砕し、これ
を部分IIIの賦形剤と配合した後圧縮して錠剤とし、こ
の際該部分I、II及びIIIの成分として を使用する成形圧縮されたアセトアミノフェン遅延放出
型錠剤。
8.該重量部は錠剤1個当りのmgであり、各成分は上記重
量または該重量に適当な係数を乗じた量で存在する上記
第7項記載の錠剤。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロバート・グリネツク アメリカ合衆国ペンシルベニア州19038 グレンサイド・メイプルアベニユー 344 (56)参考文献 特開 昭60−11414(JP,A) 特開 昭62−87513(JP,A) 米国特許4097606(US,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)5〜25重量部のポヴィドンを水また
    はアルコール−水混合物中に溶解して造粒剤をつくり、 (B)成分 重量部 アセトアミノフェン 325 ヒドロキシエチルセルロース 5〜25 吸収剤 5〜25 の成分を乾燥粉末の形で一緒に配合し、 (C)工程Aで得られた造粒剤を工程Bの配合粉末に加
    え、高剪断造粒機で混合して湿った粒状物をつくり、 (D)工程Cの湿った粒状物を乾燥し、 (E)工程Dの乾燥した粒状物を摩砕し、 (F)工程Eで混練した粒状物を成分 重量部 侵食促進剤 1〜15 吸収剤 5〜45 潤滑剤 0〜10 滑り助剤 0〜5 の乾燥粉末の形の成分と十分に配合し、 (G)工程Fで得られた最終粒状物を圧縮して錠剤また
    は錠剤層にする工程から成ることを特徴とする投与の際
    アセトアミノフェンを徐々に放出するアセトアミノフェ
    ン遅延放出成形圧縮錠剤の製造法。
  2. 【請求項2】第1の即時放出層及び第2の遅延放出層の
    中にアセトアミノフェンを含んでなる成形圧縮された治
    療用二層組成物であって、該即時放出層はアセトアミノ
    フェンと医薬的に許容され得る賦形剤とを含み、該遅延
    放出層はアセトアミノフェンと造粒剤と賦形剤とを含み
    これらが一緒になってマトリックスを形成しており、該
    遅延放出層の造粒剤及び賦形剤はヒドロキシエチルセル
    ロースとポヴィドンとの組み合わせを含み、該造粒剤及
    び賦形剤の全量は、アセトアミノフェンを該遅延放出層
    の固体マトリックスに結合するのに有効な量であるが該
    成形圧縮された二層組成物中の遅延放出層の重量の約35
    %よりも少ない量であることを特徴とする二層組成物。
  3. 【請求項3】アセトアミノフェンと医薬的に許容され得
    る賦形剤とを含む即時放出層と、部分Iの活性成分及び
    賦形剤成分を部分IIの造粒剤を用いて湿潤造粒し、得ら
    れた粒状物を乾燥して摩砕し、これを部分IIIの賦形剤
    と配合して得られた遅延放出層と、を組合わせて二層を
    圧縮して錠剤とした、即時放出層と遅延放出層とからな
    る成形圧縮されたアセトアミノフェン二層錠剤であっ
    て、この際該部分I、II及びIIIの成分として を使用することを特徴とする二層錠剤。
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