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JP2713087B2 - 導波形光デバイス - Google Patents

導波形光デバイス

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Publication number
JP2713087B2
JP2713087B2 JP5085819A JP8581993A JP2713087B2 JP 2713087 B2 JP2713087 B2 JP 2713087B2 JP 5085819 A JP5085819 A JP 5085819A JP 8581993 A JP8581993 A JP 8581993A JP 2713087 B2 JP2713087 B2 JP 2713087B2
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JP
Japan
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electrode
waveguide
buffer layer
width
crystal substrate
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JP5085819A
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Inventor
ランガラジュ マダブシ
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NEC Corp
Original Assignee
NEC Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by NEC Corp filed Critical NEC Corp
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Publication of JPH06300994A publication Critical patent/JPH06300994A/ja
Priority to US08/401,307 priority patent/US5502780A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP2713087B2 publication Critical patent/JP2713087B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02FOPTICAL DEVICES OR ARRANGEMENTS FOR THE CONTROL OF LIGHT BY MODIFICATION OF THE OPTICAL PROPERTIES OF THE MEDIA OF THE ELEMENTS INVOLVED THEREIN; NON-LINEAR OPTICS; FREQUENCY-CHANGING OF LIGHT; OPTICAL LOGIC ELEMENTS; OPTICAL ANALOGUE/DIGITAL CONVERTERS
    • G02F1/00Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics
    • G02F1/01Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour 
    • G02F1/03Devices or arrangements for the control of the intensity, colour, phase, polarisation or direction of light arriving from an independent light source, e.g. switching, gating or modulating; Non-linear optics for the control of the intensity, phase, polarisation or colour  based on ceramics or electro-optical crystals, e.g. exhibiting Pockels effect or Kerr effect
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  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Optical Integrated Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高速光通信,光交換
網,光情報処理,光イメージ処理などを含む種々のシス
テムにおける、導波形光変調器およびスイッチに関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】導波形光変調器は、高速光通信,光交換
網,光情報処理,光イメージ処理などを含む種々のシス
テムを実現するための最も重要なキー要素である。導波
形光変調器は、種々の製造方法により、およびいくつか
の興味ある基板で作られてきた。しかし、これら導波形
光デバイスの多くは、LiNbO3 基板およびGaAs
基板を有している。LiNbO3 へのチタンの内部拡散
は、基板内に低損失ストリップ導波路を作る、便利かつ
比較的簡単な方法を提供している。導波形光変調器の重
要なパラメータは、駆動電力,変調帯域幅,挿入損失で
ある。帯域幅と駆動電力とは、トレード・オフ関係にあ
る。導波形光変調器に対する研究は、このトレード・オ
フ関係を最適化することに集中している。
【0003】導波形光変調器の帯域幅は、電極の種類,
材料,形状、および基板の誘電率に主に依存している。
広帯域応用に対しては、進行波電極が広く用いられてい
る。進行波電極を用いる考えは、進行波電極を駆動伝送
ラインの延長とするものである。したがって、進行波電
極は、ソースおよびケーブルの特性インピーダンスを持
たなければならない。この場合の変調速度は、光および
マイクロ波に対する走行時間(すなわち、位相速度また
は実効屈折率)の差によって制限される。使用できる2
種類の進行波電極構造は、 1)非対称ストリップ・ライン(ASL:A symm
etric Strip Line)または非対称コプ
レーナ・ストリップ(ACPS:A symmetri
c Coplanar Strip)電極構造 2)コプレーナ導波形(CPW:Coplanar W
aveguide)電極構造 である。帯域幅を増大させるためには、マイクロ波実効
屈折率nm を(4.2の値から)減少させて、光実効屈
折率no (代表的には、LiNbO3 基板の場合2.2
の値)に近づける必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】進行波変調器の帯域幅
は、マイクロ波と光波との間の位相速度不整合によって
制限される。したがって、マイクロ波実効屈折率を減少
させて、マイクロ波実効屈折率と光実効屈折率との差を
減少させる必要がある。帯域幅を増大させるためにマイ
クロ波実効屈折率を減少させる方法の1つは、厚い電極
およびバッファ層を用いることである。非対称ストリッ
プ・ライン(ASL)または非対称コプレーナ・ストリ
ップ(ACPS)電極構造を用いる変調器は、すでに提
案されている。これは、刊行物“33GHz・cm広帯
域Ti:LiNbO3 マッハ・ツェンダ変調器”ECO
C′89,研究論文ThB22−5,ページ443−4
46(1989)に記載されている。この刊行物によれ
ば、高い電極層(ASLまたはACPS電極構造)およ
びバッファ層を用いることによって、マイクロ波実効屈
折率を減少させている。ASLまたはACPS電極構造
に対する問題は、チップ断面によるマイクロ波共振によ
って、帯域幅が約12GHzに制限されることである。
帯域幅を12GHz以上に増大させるためには、チップ
寸法(幅および厚さの両方)を約0.6mmに減少させ
なければならない。チップの厚さが約0.6mmでなけ
ればならないことについては大きな問題はないが、チッ
プ幅が約0.6mmでなければならないという要件は、
チップを把持し、マウントし、パッケージングする際
に、問題を生じる。
【0005】他の方法は、従来の進行波電極構造上の金
属シールドを用いることによって作られた空気層を使用
することである。これは、研究論文“20GHzの帯域
幅および1.52μ波長での4.7V駆動電圧を有する
新規な進行波電極マッハ・ツェンダ光変調器”Elec
tronics Letters,Vol.25,N
o.20,pp.1382−1383(1989)に発
表されている。この構造に対する問題は、溝を有する特
殊な金属被覆シールドを正確な寸法で製造する必要があ
ることである。このことは、特殊かつ難しい技術を必要
とし、製造工程を増大させ、許容製造公差を小さくす
る。
【0006】マイクロ波と光波との間の位相速度不整合
が、上述した方法のうちいずれか1つによって軽減され
ても、変調器/スイッチの帯域幅は、電極構造のマイク
ロ波減衰によってさらに制限される。たとえ、マイクロ
波と光波との間に完全な位相速度整合があったとして
も、デバイスの最終的な帯域幅は、マイクロ波減衰が減
少しない限り、小さい。一般に、デバイスのマイクロ波
減衰は、 a)導体損失(これは、電極材料とそのパラメータの関
数である) b)誘電体損失(これは、基板の特性の関数である) c)50Ωソースおよびロードに対するインピーダンス
不整合による損失 d)高次モード伝搬による損失(CPW電極を有する場
合にはさらに大きくなる) e)コネクタ損失 によって引き起こされる。
【0007】約50Ωの特性インピーダンスを有し、マ
イクロ波と光波との間のほぼ完全な位相速度整合を有
し、小さいマイクロ波減衰を有する高速光変調器に対す
る新しい構造であって、一般的な電極製造プロセスの延
長であり、余分な特殊シールドを必要としないシンプル
な製造プロセスを容易にする構造が必要とされる。
【0008】これまでは、厚いが普通のCPW電極を用
いた広帯域幅の低電圧Ti:LiNbO3 光変調器は存
在しなかった。本発明者は、上述した問題のいくつかを
解決し、厚いが普通のCPW電極構造を用いた広帯域幅
光変調器を実現した。これは、研究論文“通常のコプレ
ーナ導波形電極を有する広帯域Ti:LiNbO3 光変
調器”IEEE Photonics.Tech.Le
tt.vol.4,no.9,pp.1020−102
2,1992(以下、従来例という)に発表されてい
る。この研究論文では、バッファ層の材料,厚さおよび
電極の材料,厚さを適切に構成することによって、マイ
クロ波実効屈折率nm を(4.2の値から)減少させ
て、光実効屈折率no (LiNbO3 基板の場合、代表
的には2.2の値)に近づけている。本発明者は、ま
た、高次モードのマイクロ波伝搬による損失を軽減させ
ることによって、構造のマイクロ波減衰を減少させた。
これは、チップの厚さを0.8mmから約0.1mmに
減らすことによって達成できた。その結果、広帯域の光
変調器を実現することができた。
【0009】以上の従来例において依然として未解決の
いくつかの問題は、次のようなものである。
【0010】1)チップ厚さが0.1mmのオーダとい
うように非常に小さいので、把持,パッケージング,端
部でのファイバ/ファイバ・コネクタの接続が困難であ
る。したがって、デバイスの他の部分での厚さを増大さ
せずに、端部でのデバイスの全厚さを増大させる必要が
ある。
【0011】2)特性インピーダンスは43.5Ωであ
り、これは低損失整合に対する50Ωの最適要求値より
も小さい。その結果、デバイスのマイクロ波反射が増大
し、デバイスの全マイクロ波損失が増加して、達成でき
る帯域幅を減少させる。したがって、50Ωの特性イン
ピーダンスを有する構造を得ることが必要となる。
【0012】3)CPW電極の導体損失をさらに減少さ
せて、これによりデバイスのマイクロ波減衰を軽減し
て、高速(広帯域)光変調器/スイッチを得ることが要
求される。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の導波形光
デバイスは、電気光学効果を有する結晶基板と、この結
晶基板内に作製された導波路と、前記結晶基板上に設け
られた誘電率が1.1〜40の誘電体よりなるバッファ
層と、このバッファ層上に設けられた信号電極及び接地
電極からなる進行波電極と、入力導波路及び出力導波路
の端部を除いてエアギャップを有する低誘電率の誘電体
基板を前記結晶基板の裏面に備えたことを特徴とする。
【0014】次に本発明の第2の導波形光デバイスを説
明する。
【0015】電気光学効果を有する結晶基板と、この結
晶基板内に作製された導波路と、前記結晶基板上に設け
られた誘電率が1.1〜40の誘電体よりなるバッファ
層と、このバッファ層上に設けられた信号電極及び接地
電極からなる第1の進行波電極と、この電極上に設けら
れた信号電極及び接地電極からなる第2の進行波電極と
を備え、前記第2の進行波電極の信号電極の幅下の第
1の進行波電極の信号電極の幅より大きく、かつ、前記
第2の進行波電極の接地電極の幅下の第1の進行波
極の接地電極の幅より小さいことを特徴とする。
【0016】請求項1記載の発明では、前記結晶基板の
裏面に入力導波路及び出力導波路の端部を除いてエアギ
ャップを有する低誘電率の誘電体基板を用いることによ
って、デバイスの全マイクロ波減衰の一部は減少した。
【0017】したがって、減少されたマイクロ波減衰を
有する、厚いCPW進行導波電極(すなわち、非対称進
行導波電極)構造を用いる高速変調器が、実現できる。
【0018】また、厚い電極構造および厚いバッファ層
を作成することによって、マイクロ波実効屈折率を減少
させることができる。バッファ材料を適切に選ぶことに
よって、50Ωの特性インピーダンスを達成できる。
【0019】シンプルで比較的容易な製造プロセスで作
ることのできる、50Ωの特性インピーダンスを有す
る、厚いが通常のCPW電極構造を用いた高速光変調器
を実現できる。
【0020】請求項記載の発明では、特別の電極構造
を形成することによって、信号電極の全体積が増大し、
これが抵抗を減少させかつ全マイクロ波減衰を減少させ
て、帯域幅を増大させる。さらに特別の電極構造の厚
さ,幅,ギャップを制御することによって、マイクロ波
実効屈折率を制御することができる。このマイクロ波実
効屈折率は、光実効屈折率の値に達し、したがって帯域
幅を増大させる。故に、高速低駆動電圧の光変調器を実
現できる。また、特別の電極を得るための製造方法を与
えられる。
【0021】
【実施例】請求項1記載の発明の実施例を説明する。
【0022】図1に、一実施例である基本デバイス(光
変調器/スイッチ)の構造を示す。(a)は平面図、
(b)は(a)のB−B′断面図、(c)は(a)にお
いてA−A′方向から見た側面図である。
【0023】電気光学効果を有する結晶基板1(例え
ば、LiNbO3 結晶ウェハ)上に、5〜12μm幅の
チタン金属膜を堆積し、900〜1100℃で5〜12
時間結晶基板中に内部拡散させることによって、幅5〜
12μm,深さ3〜10μmの導波路2,3,4を作成
する。導波路は、2つのY分岐導波路(入力部2で分配
器として、出力部3で合成器として働く)と、移相部4
とから成る。バッファ層5(1.2より大きい誘電率を
有する誘電体層)が、導波路上に被覆され、TMモード
損失を減少させる。特性インピーダンスを制御する電極
が、導波路上に形成される。バッファ層5の厚さは、
0.3〜10μmである。バッファ層上に、幅5〜30
μm,長さ10〜70mmの信号電極6と、幅100〜
8000μm,長さ10〜70mmの2つの接地電極
7,8とより成るコプレーナ導波路電極構造を形成す
る。次に、チップを、低誘電率のガラス基板9上にマウ
ントする。このとき、図1(c)に示すように、端部を
除いて、チップとガラス基板との間にエアギャップ10
を得るために、スリット(または凹構造)をガラス基板
9に切り込む。
【0024】バッファ層5の材料,厚さ、および電極
6,7,8の材料,厚さを適切に構成することによっ
て、マイクロ波実効屈折率nm を(4.2の値から)減
少させて、光実効屈折率no (LiNbO3 基板の場
合、代表的には2.2の値)に近づける。マイクロ波の
高次モード伝搬による損失を減少させることによって、
基板1のマイクロ波減衰を軽減させる。これは、チップ
の厚さを、0.8mmから約0.1mmに減らすことに
よって達成される。
【0025】請求項1記載の発明によって、CPW電極
構造付近のチップ厚さは、約0.1mmとなるように保
たれるが、チップの端部では、基板1の厚さを含む、全
デバイスの厚さは、0.5〜5.0mmに増大する。こ
のことは、把持,マウント,パッケージングを容易に
し、ファイバ/ファイバ・コネクタを接続することを比
較的容易にする。
【0026】次に請求項2記載の発明の実施例を説明す
る。
【0027】図2に、本発明で用いている一般的な基本
デバイス(光変調器/スイッチ)の構造を示す。(a)
は平面図、(b)は(a)のA−A′断面図である。
【0028】電気光学効果を有する結晶基板1(例え
ば、LiNbO3 結晶ウェハ)上に、5〜12μm幅の
チタン金属膜を堆積し、900〜1100℃で5〜12
時間結晶基板中に内部拡散させることによって、幅5〜
12μm,深さ3〜10μmの導波路2,3,4を作成
する。導波路は、2つのY分岐導波路(入力部2で分配
器として、出力部3で合成器として働く)と、移相部4
とから成る。バッファ層5(1.2より大きい誘電率を
有する誘電体層)が、導波路上に被覆され、TMモード
損失を減少させる。特性インピーダンスを制御する電極
が、導波路上に形成される。バッファ層5の厚さは、
0.3〜10μmである。バッファ層上に、幅5〜30
μm,長さ10〜70mmの信号電極6と、幅100〜
8000μm,長さ10〜70mmの2つの接地電極
7,8とより成るコプレーナ導波路電極構造を形成す
る。
【0029】この構造は、オーバリラクゼーション法
(over relaxationmethod)を用
いて解析され、キャパシタンス,実効マイクロ波屈折
率,特性インピーダンス,帯域幅などが、計算された。
図3(a)〜(c)は、誘電率とバッファ層の厚さとの
関数として、実効マイクロ波屈折率nm の計算値を示し
ている。横軸は、誘電体層の厚さをμmの単位で示し、
縦軸は、マイクロ波屈折率nm を示している。(a),
(b),(c)は、誘電率が3.9,2.9,1.9の
場合をそれぞれ示している。
【0030】図4(a)〜(c)は、誘電率とバッファ
層の厚さとの関数として、特性インピーダンスの計算値
を示している。横軸は、バッファ層の厚さをμmの単位
で示し、縦軸は、特性インピーダンスをΩの単位で示し
ている。(a),(b),(c)は、誘電率が3.9,
2.9,1.9の場合をそれぞれ示している。
【0031】図5(a)〜(c)は、誘電率とバッファ
層の厚さとの関数として、光帯域幅と長さとの積の計算
値を示している。横軸は、誘電体層の厚さをμmの単位
で示し、縦軸は、帯域幅と長さとの積をGHz・cmで
示している。(a),(b),(c)は、誘電率が3.
9,2.9,1.9の場合をそれぞれ示している。
【0032】また従来知られているように低誘電率の誘
電体層を用いるとことによりさらに特性インピーダンス
を上げることも可能である。
【0033】本発明の第2の導波形光デバイスを説明す
る。
【0034】請求項記載の発明の実施例を図面を用い
説明する。
【0035】図6に一実施例である基本デバイス(光変
調器/スイッチ)の構造を示す。(a)は平面図、
(b)は(a)のA−A′断面図である。(c),
(d)は(b)の変形例で本発明のもとになった構造で
ある。
【0036】電気光学効果を有する結晶基板1(例え
ば、LiNbO3 結晶ウェハ)上に、5〜12μm幅の
チタン金属膜を堆積し、900〜1100℃で5〜12
時間結晶基板中に内部拡散させることによって、幅5〜
12μm,深さ3〜10μmの導波路2,3,4を作成
する。導波路は、2つのY分岐導波路(入力部2で分配
器として、出力部3で合成器として働く)と、移相部4
とから成る。バッファ層5(1.2より大きい誘電率を
有する誘電体層)が、導波路上に被覆され、TMモード
損失を減少させる。特性インピーダンスを制御する電極
が、導波路上に形成される。バッファ層5の厚さは、
0.3〜10μmである。バッファ層上に、幅5〜30
μm,長さ10〜70mmの信号電極6と、幅100〜
8000μm,長さ10〜70mmの2つの接地電極
7,8とより成るコプレーナ導波形電極構造を形成す
る。次に、信号電極6および接地電極7,8の追加の組
11を、形成する(幅5〜30μm,長さ10〜70m
mの信号電極と、幅100〜8000μm,長さ10〜
70mmの2個の接地電極)。
【0037】追加電極構造を形成することによって、信
号電極の全体積が増大し、これにより抵抗を減少させ、
全マイクロ波減衰を減少させて、帯域幅を増大させる。
追加電極構造の厚さ,幅,ギャップを制御することによ
って、実効マイクロ波屈折率を制御して、実効マイクロ
波屈折率を、光実効屈折率の値に近づけることもでき
る。このことがまた、帯域幅を増大させる。したがっ
て、高速の低駆動電圧光変調器を実現できる。
【0038】次に本実施例の製造方法を説明する。
【0039】結晶ウェハ1上にチタン金属膜を堆積し、
結晶内に内部拡散させることによって、導波路2,3,
4を作る。次に、バッファ層5を形成する。このバッフ
ァ層上に、コプレーナ(または非対称)進行導波形電極
構造を形成する。これは、バッファ層5をホトレジスト
で被覆し、パターニングして、Au(金)を電気メッキ
することにより行う。
【0040】追加の電極を形成するには、2つの方法が
ある。
【0041】第1の方法は、前のレジスト−Au構造上
に、他の種類のレジスト(前のレジストとは反応しな
い)を被覆し、パターニングし、電極メッキを施して、
追加電極構造を得る。
【0042】第2の方法は、前のレジストをリフォーム
して(例えば、加熱処理,化学反応など)、前のレジス
トと同じ種類のホトレジストを、前のレジストと反応し
ないようにして被覆し、パターニングし、電気メッキを
施す。
【0043】図6(b),(c),(d)は、追加電極
形状がそれぞれ異なる例を示している。図6(b)は、
追加電極構造の接地電極の長さが、下側の接地電極7,
8の長さよりも短い場合を、図6(c)は、追加電極構
造の接地電極の長さが、下側の接地電極7,8の長さと
同じ場合を、図6(d)は、追加電極構造の接地電極の
長さが、下側の接地電極7,8の長さよりも長い場合
を、それぞれ示している。
【0044】図6(a)の例の製造手順を、図7に示
す。
【0045】まず図7(a)に示すように、結晶1上
に、チタン金属膜21を堆積する。
【0046】次に図7(b)に示すように、チタン金属
膜21上に、レジスト22を被覆する。
【0047】次に図7(c)に示すように、UV光を露
光してレジストをパターニングし、現像して、レジスト
を除去する。
【0048】次に図7(d)に示すように、加熱により
チタン金属膜21を結晶1中に内部拡散させて、導波路
2,3,4を形成する。
【0049】次に図7(e)に示すように、バッファ層
5を被覆する。
【0050】次に図7(f)に示すように、バッファ層
5上に下側電極層23(電気メッキ前)を形成する。
【0051】次に図7(g)に示すように、ホトレジス
トを被覆し、UV光で露光した後、現像して、下側電極
層23のない部分に、ホトレジスト24を残す。
【0052】次に図7(h)に示すように、下側電極層
23に電気メッキすることによって、信号電極6及び接
地電極7,8を形成する。
【0053】次に図7(i)に示すように、ホトレジス
ト25を被覆し、UV光で露光した後、現像して、図示
のようなパターンを形成する。
【0054】最後に図7(j)に示すように、電気メッ
キによって追加の電極構造を形成した後、ホトレジスト
24,25を除去する。
【0055】図6(c),(d)の構造についても、上
記製造方法と同様の方法によって製造できることは明ら
かであろう。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、把持,パッケージン
グ,端部でのファイバ/ファイバ・コネクタの接続が容
易で、特性インピーダンスが50Ωであり、マイクロ波
減衰を軽減させた高速光変調器/スイッチを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1記載の導波形光デバイスの構造を示す
図である。
【図2】 一般的な導波形光デバイスの構造を示す図で
ある。
【図3】マイクロ波実効屈折率の計算値を示す図であ
る。
【図4】特性インピーダンスの計算値を示す図である。
【図5】 帯域幅×長さの計算値を示す図である。
【図6】 請求項2記載の導波光デバイスの構造と比較
例の構造を示す図である。
【図7】図6のデバイスの製造工程を示す図である。
【符号の説明】
1 結晶基板 2 入力導波路 3 出力導波路 4 移相部 5 バッファ層 6 信号電極 7,8 接地電極 9 ガラス基板 10 エアギャップ 11 追加電極構造
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−234219(JP,A) 特開 昭64−18121(JP,A) 特開 平3−257430(JP,A) 特開 平2−272505(JP,A) 特開 昭64−91111(JP,A) IEEE Photorics Te chnology Letters,V ol.4 No.9 P.1020〜P. 1022 (1992) 電子情報通信学会論文誌 C−▲I ▼,Vol.J75−C−▲I▼ No. 1 P.17〜P.26 (1992)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気光学効果を有する結晶基板と、この
    結晶基板内に作製された導波路と、前記結晶基板上に設
    けられた誘電率が1.1〜40の誘電体よりなるバッフ
    ァ層と、このバッファ層上に設けられた信号電極及び接
    地電極からなる進行波電極と、入力導波路及び出力導波
    路の端部を除いてエアギャップを有する低誘電率の誘電
    体基板を前記結晶基板の裏面に備えたことを特徴とする
    導波形光デバイス。
  2. 【請求項2】電気光学効果を有する結晶基板と、この結
    晶基板内に作製された導波路と、前記結晶基板上に設け
    られた誘電率が1.1〜40の誘電体よりなるバッファ
    層と、このバッファ層上に設けられた信号電極及び接地
    電極からなる第1の進行波電極と、この電極上に設けら
    れた信号電極及び接地電極からなる第2の進行波電極と
    を備え、前記第2の進行波電極の信号電極の幅下の第
    1の進行波電極の信号電極の幅より大きく、かつ、前記
    第2の進行波電極の接地電極の幅下の第1の進行波
    極の接地電極の幅より小さいことを特徴とする導波形光
    デバイス。
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