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JP2705241B2 - りん酸形燃料電池の運転停止方法 - Google Patents

りん酸形燃料電池の運転停止方法

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JP2705241B2
JP2705241B2 JP1243685A JP24368589A JP2705241B2 JP 2705241 B2 JP2705241 B2 JP 2705241B2 JP 1243685 A JP1243685 A JP 1243685A JP 24368589 A JP24368589 A JP 24368589A JP 2705241 B2 JP2705241 B2 JP 2705241B2
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fuel cell
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phosphoric acid
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友義 鴨下
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
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    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
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    • HELECTRICITY
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    • H01M8/04223Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells
    • H01M8/04228Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids during start-up or shut-down; Depolarisation or activation, e.g. purging; Means for short-circuiting defective fuel cells during shut-down
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、りん酸を電解質とする燃料電池の運転停
止時に電解液であるりん酸の濃度を低減して電解質の晶
析温度を低下させ、あわせて燃料電池本体内部に残留す
る反応ガスを不活性ガスと置換する燃料電池の停止方法
に関する。
〔従来の技術〕
周知のように燃料電池は電解質を保持したマトリック
スと、これを挟持する一対の燃料電池および酸化剤電極
とからなる単電池を複数個積層してスタックを構成し、
このスタックに水素を含む燃料ガスと空気もしくは酸素
からなる酸化剤を供給して発電を行うものであり、この
場合に使用する電解質および作動温度の相違により、り
ん酸型,アルカリ型,溶融炭酸塩型など各種の燃料電池
に分類される。一方、これら燃料電池に対してその起
動,停止(緊急停止も含む)時には安全操作のために燃
料電池本体を含む燃料ガスの供給,排出系統を不活性ガ
ス例えば窒素ガスでガス置換する操作が従来より一般に
行われている。すなわち、停止状態にある燃料電池を起
動する場合に、燃料電池内部の燃料系統内に空気ないし
酸素が残っている状態で水素リッチな燃料ガスを供給す
ると、爆鳴気が形成されて爆発が生じる危険があり、ま
た逆に燃料電池を停止する場合には燃料電池本体内部に
燃料ガスが残ったまま放置すると燃料電池の内部放電あ
るいは温度変化等により燃料ガスの圧力が低下し、系外
から空気が燃料側に侵入して爆鳴気を形成するおそれが
ある。したがって、これらの危険性を回避するためにガ
ス置換が行われる。
〔発明が解決しようとする課題〕
りん酸形燃料電池のマトリックス層に保持される電解
質としてのりん酸の濃度は100%に近い状態を保持して
発電運転が行われる。ところが、運転の停止によって燃
料電池本体の温度がほぼ40℃以下に低下すると液状のり
ん酸の結晶が析出するいわゆる晶析が発生する。ことに
燃料電池はその設置場所の環境条件によっては零下数10
℃にも温度が低下することが有り得るので、結晶化した
りん酸の熱応力によって電極を損傷したり、電気基材の
撥水機能が低下するなどの損傷をもたらすという問題が
ある。そこで従来は燃料電池本体またはその冷却系に電
気ヒータ等の加熱手段を設け、運転休止中も燃料電池本
体を上記晶析温度以上に加温する方法がとられており、
休止中も電力を消費するために不経済であるばかりでな
く、さらに燃料電池が移動用の電源設備である場合には
加温用の移動電源を必要とするため、その移動エリアが
制約される欠点があった。
一方、従来の燃料電池設備では上記したガス置換を行
うためには燃料,酸化剤供給系統とは別に不活性ガスを
圧力ボンベ等の貯蔵タンク内に貯蔵して管理し、燃料電
池の運転開始,停止の都度貯蔵タンクから燃料電池の反
応ガス系統へ供給する必要がある。しかしながら、この
方式では燃料の管理とは別に不活性ガスに関して常時よ
り不活性ガス貯蔵タンク内のガス残料の監視,予備分を
含めた不活性ガスの在庫確保,および購入調達等、手間
の掛かる管理を必要とするので厄介であるし、特に移動
電源設備では大形の不活性ガス貯蔵タンクを搭載しなけ
ればならず設備が大型化する欠点があった。
この発明の目的は、燃料電池の休止時の保温手段を不
要とし、かつ簡易に燃料電池本体内を不活性のガスと置
換できる燃料電池の運転休止方法を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記課題を解決するために、この発明によれば、りん
酸を電解質とするマトリックス形燃料電池本体と、この
燃料電池本体の燃料極を含む燃料ガス循環系と、この燃
料ガス循環系に接続された開閉可能な空気取り入れ口
と、前記燃料極に燃料ガスを給排する開閉可能な燃料ガ
ス給排系と、前記燃料電池本体の空気極に反応空気を給
排する反応空気給排系とを備えた燃料電池の運転停止方
法であって、前記燃料電池の負荷を遮断した後、前記燃
料極中のガスを前記燃料ガス循環系に循環しつつ前記空
気取り入れ口から空気を供給し、燃料電池本体の電極触
媒反応で生成した水により電解液の濃度を低減する工程
と、前記燃料ガス給排系を閉じて燃料ガス循環系を循環
するガス中の可燃性ガス成分を前記電極触媒作用によっ
て消費し、前記燃料極中の可燃性ガス成分および前記電
解液の濃度をそれぞれ所定レベルに低減する工程とを含
むこと、また、りん酸を電解質とするマトリックス形燃
料電池本体と、この燃料電池本体の燃料極を含む燃料ガ
ス循環系と、前記燃料極に燃料ガスを給排する開閉可能
な燃料ガス給排系と、前記燃料電池本体の空気極に反応
空気を給排する反応空気給排系とを備えた燃料電池の運
転停止方法であって、前記燃料電池の負荷を遮断して代
わりに放電抵抗を接続し、前記燃料極に供給される燃料
ガスを前記燃料ガス循環系に循環しつつ発電反応を持続
して行い、前記空気極に生成した水により電解液の濃度
を低減する工程と、前記燃料ガス給排系の排ガス側を閉
じて燃料ガス循環系を循環するガス中の可燃性ガス成分
を前記発電反応によって消費し、前記燃料極中の可燃性
ガス成分および前記電解液の濃度をそれぞれ所定レベル
に低減する工程とを含むこととする。また、いずれの方
法においても具体的には電解液濃度の所定レベルが91wt
・%から63wt・%の範囲にあり、あらかじめ定まる最低
雰囲気温度でりん酸が晶析しない所定濃度であること、
および可燃性ガス成分の所定レベルが4vol%以下である
ことなる条件を満たすこととする。
〔作用〕
上記手段は、りん酸水溶液はその濃度をほぼ90wt・%
からほぼ63wt・%の範囲にまで下げることにより、その
晶析温度をほぼ29℃から−85℃にまで下げられることに
着目して構成されたものである。具体的には、燃料極を
含む燃料ガス循環系に供給される燃料ガス中の水素およ
び反応空気中の酸素を燃料極の電極触媒作用によって直
接反応して水を生成し、この生成水を吸水性の高いりん
酸に吸着させることによってりん酸水溶液の濃度を所定
の濃度範囲に低減することにより、雰囲気温度が低下し
た際りん酸が晶析することによって生ずる燃料電池の損
傷を保温ヒータ等を用いずに防止できる。また、所定時
間経過後燃料ガスの給排を停止して燃料極中のガスを循
環すれば、水素の消費を担う空気が空気取り入れ口から
供給されることによって燃料極を含む燃料ガス循環系の
可燃性ガス成分は減少し、水素の爆発限界濃度である4A
vol%以下に水素濃度を容易に低減することができ、ガ
ス置換用の窒素ボンベ等を必要とすることなくガス置換
を行うことができる。なお、ガス置換中に生成した水は
燃料ガス循環系内を高い蒸気圧を保持して循環するの
で、相平衡の原理に基づいてりん酸水溶液の濃度の低下
を促進することができる。
一方、りん酸濃度の低減は負荷を放電抵抗に切り換え
て発電反応を持続し、空気極側に生成した水をりん酸に
吸着させることも可能であり、この工程をある時間行っ
た後燃料ガス給排系の排出側を閉じて循環ガス中の水素
を発電反応によって消費すれば、燃料極側の水素濃度を
所定レベル以下に低減することができる。
〔実施例〕
以下この発明を実施例に基づいて説明する。
第1図はこの発明の実施例方法における燃料電池発電
装置の反応ガス給排系統図である。図において、1は略
示的にあらわしたりん酸型の燃料電池本体、11は燃料電
池本体の燃料極、12は空気極、13は電解質を含浸保持し
たマトリックスである。かかる燃料電池本体1に対して
その燃料極11の燃料ガスの入口出口間に開閉弁22を介し
て循環ブロワ3が接続され燃料ガス循環系統2が構成さ
れ、この燃料ガス循環系統には開閉弁からなる空気の取
り入れ口24が設けられその一端は空気中に開口してい
る。さらに前記燃料極11の入口側には開閉弁21を介して
改質器5が接続されて燃料ガス供給系43を構成し、出口
側は開閉弁23に接続されてオフガスの排気系を構成す
る。ここで改質器5は天然ガス,メタノール等の原燃料
に水を添加した原料を水素リッチな燃料ガスに転換する
もので、燃料電池の運転時には弁21を開いて燃料ガスを
燃料電池本体1の燃料極11に供給する。一方、燃料電池
本体1の空気極12には空気ブロワ6により反応空気を供
給する反応空気給排系45が設けられる。
かかる構成において、燃料電池の発電時には弁22およ
び弁24は閉じた状態でブロワ3も停止しており、燃料ガ
スは改質器から弁21を介して燃料電池本体1の燃料極11
に供給され、一方空気ブロワ6から燃料電池本体1の空
気極12に空気が供給され、これにより燃料電池が発電
し、例えば負荷4に電力を供給する。
次に前記の発電状態から燃料電池を停止する場合の停
止操作について説明する。燃料電池を停止する際には、
まず外部の負荷4を遮断した後、弁22を開いて燃料ガス
循環ブロワ3を動作させ燃料極中の燃料ガスを燃料ガス
循環系統2に循環する。この状態で弁24を開くと大気圧
と循環ブロワの吸い込み圧との差圧と弁24の流体抵抗に
応じて弁24より空気が燃料ガス循環系統2に入り、燃料
電池本体1の燃料極11の電極触媒上で燃料ガス中の可燃
性ガス成分と酸素が触媒反応して水が生成される。生成
された水はオフガスの一部となって燃料電池から排出さ
れるがその一部は循環系統に戻され燃料電池に再び供給
される。この状態が継続されると循環系統2中の水分比
率が増加し、燃料電池本体のマトリックスに保持された
電解液であるりん酸は循環系統中から水分を吸収してそ
の濃度が減少する。りん酸が吸湿する度合いは温度にも
影響され、停止操作中に燃料電池本体の温度が低下する
ことによりさらに吸湿度合いが大きくなる。
次に所定の時間前記の状態を保持した後に開閉弁21,2
3を閉じて燃料極11に供給される燃料ガスの供給および
燃料極11から排出されるオフガスの排出を停止し燃料ガ
スを循環系統2に循環させる。この状態では、生成した
水は全て循環系統を循環することになり電解液であるり
ん酸はさらに吸湿の度合いが増加しりん酸濃度が減少す
る。また燃料ガス循環系統に反応した可燃性ガス成分に
見合う酸素量の空気が大気から流入するようになる。空
気の流入流量は可燃性ガスと酸素との反応;2H2O2=2H2O
により反応前後で体積が減少する分だけ燃料ガス循環系
統の圧力が大気に対して減圧となり、大気と燃料ガス循
環系統との差圧と空気取り入れ口の液体抵抗とで決まる
流量となる。
従って、前記のいずれの操作でも流体抵抗を大きくす
れば流入する空気流量は少なくなる。この結果可燃性ガ
ス中の酸素分圧を爆発限界である4vol%以下とすること
が容易に可能であり、また単位時間当たりの反応量を規
制出来るので反応に伴って発生する発熱量も規制でき、
燃料電池本体の冷却系(図示していない)を動作させて
おけば容易に発生した熱を除去出来て燃料電池本体の温
度を許容値以下に保つことが可能である。さらに、燃料
ガス循環系統中の可燃性ガスが反応により消費された後
は空気取り入れ口から空気は流入しなくなり、この時点
で燃料ガス循環系統中のガス成分は燃料ガス中に含まれ
ていた二酸化炭素等の不燃性ガスおよび大気から取り入
れた空気中の窒素となる。この時点で燃料極のガス置換
操作を完了してブロワ3を停止し弁22,24を閉じれば燃
料極は不活性のガスで封止される。
第2図は実施例におけるりん酸濃度の低減範囲を示す
りん酸濃度対晶析温度特性線図である。図において、り
ん酸水溶液濃度対晶析または氷析温度曲線は濃度62.5wt
・%(B点)で下限値−85℃を示すほぼV字形の特性を
示し、62.5wt・%より低濃度領域(B点からA点の範
囲)では溶液中の水が氷結してその氷析温度が上昇し、
62.5wt・%より高濃度領域(B点からE点の範囲)では
りん酸の結晶が析出して晶析温度が上昇する。したがっ
て、燃料電池のマトリックス層13に含浸されたりん酸の
濃度を図中B点(62.5wt・%)から図中C点(91.6wt・
%)の範囲を低減範囲とし、かつ休止中の燃料電池本体
1が遭遇する最低雰囲気温度に対応する所定濃度以下
(例えば最低温度が−30℃であれば72wt・%以下)に低
減しておけば、燃料電池が休止中に最低雰囲気温度に遭
遇しても晶析することがなく、したがって休止中保温を
行うことなく晶析による燃料電池の損傷および機能低下
を防止することができる。
第3図はこの発明の異なる実施例方法における燃料電
池発電装置の反応ガス給排系統図であり、第1図と同じ
部分には同一の参照符号を付与している。図において、
11は燃料電池本体の燃料極、12は空気極、13は電解質を
含浸保持したマトリックスである。かかる燃料電池本体
1に対してその燃料極11の入口出口間に開閉弁22を介し
て循環ブロワ3が接続され燃料ガス循環系統2が構成さ
れている。さらに前記燃料極11の入口側には開閉弁21を
介して改質器5が接続され、出口側は開閉弁23に接続さ
れている。ここで改質器5は天然ガス,メタノール等の
原燃料に水を添加した原料を水素リッチな燃料ガスに転
換するもので、燃料電池の運転時には弁21を開いて燃料
ガスを燃料電池本体1の燃料極11に供給する。一方、燃
料電池本体1の空気極12には空気ブロワ6により反応空
気が供給される。また、燃料電池本体1の出口側には放
電抵抗41がスイッチを介して接続される。
かかる構成において、燃料電池の発電時には弁22は閉
じた状態でブロワ3も停止しており、燃料ガスは改質器
から弁21を介して燃料電池本体1の燃料極11に供給さ
れ、一方空気ブロワ6から燃料電池本体1の空気極12に
空気が供給され、これにより燃料電池が発電する。
次に前記の発電状態から燃料電池を停止する場合の停
止操作について説明する。燃料電池を停止する際には、
まず燃料電池本体の電気負荷4を遮断して開閉弁22を開
き、循環ブロワ3を動作させ燃料極11中の燃料ガスを燃
料ガス循環系統2に循環させる。次に放電抵抗41を接続
すると放電抵抗に電流が流れ燃料電池は放電抵抗41を負
荷として発電状態となり、電気化学反応により燃料ガス
中の反応ガス成分である水素とブロワ6により空気極に
供給されている空気中の酸素とが消費され、一方生成水
が発生する。ここで、燃料電池の燃料電池停止操作中
は、放電抵抗による発電負荷のみであるため電池の発熱
量が減少し電池温度は次第に低下する。従って、反応に
より生成した水の蒸気圧も低下するため、温度の低下に
従って、りん酸電解液中から蒸発する生成水の量は減少
し、一方りん酸電解液中に吸湿される生成水の量は増加
していく。従ってこの状態で発電を続けると生成水のう
ち水蒸気として排出される割合よりもりん酸中に吸湿さ
れる割合の方が大きくなるため、次第にりん酸の濃度を
低下することができる。またさらに、空気利用率を高く
設定し、空気の流量を減じることにより、生成水の蒸発
量を少なくし、りん酸への吸湿量を増すことができる。
次に所定の時間経過後開閉弁23を閉じて燃料極11から
排出されるオフガスを停止する。この状態では、燃料ガ
ス循環系統には反応した水素に見合う量の燃料ガスが改
質器から流入する。燃料ガスの流入流量は発電の際の電
気化学反応;2H2+O2=2H2Oにより反応前後で水素が消費
された分だけ燃料ガス循環系統の圧力が減圧となり、改
質器から供給される。発電の際生じた生成水および燃料
ガス中に含まれる二酸化炭素等の非反応成分は反応物と
成り得ないため燃料ガス循環系統中に蓄積され時間経過
とともに生成水および非反応成分の濃度が高くなりその
分燃料ガス中の水素濃度が低減する。このようにして、
燃料ガス循環系統内の燃料ガスは燃料ガスに含まれる非
反応成分と置換される。また生成水はりん酸に吸収され
りん酸の濃度を低減させる。
一方、水素の消費量は放電抵抗に流れる電流に比例し
この電流は燃料電池の発生電圧と放電抵抗の抵抗値によ
り決まる。従って放電抵抗の抵抗値を大きくすれば消費
する水素量は少なくなる。この結果単位時間当たりの反
応量を規制出来るので反応に伴って発生する発熱量も規
制でき、燃料電池本体の冷却系(図示していない)を作
動させておけば容易に発生した熱を除去出来て燃料電池
本体の温度を許容値以下に保つことが可能である。この
ようにして燃料ガス循環系統中の反応ガスが反応により
消費された後は改質器から燃料ガスは流入しなくなり、
この時点で燃料ガス循環系統中のガス成分は燃料ガス中
に含まれていた二酸化炭素等の不燃性ガスとなる。この
時点で燃料極のガス置換操作を完了したブロワ3を停止
し21を閉じれば燃料極は不活性のガスで封止される。
〔発明の効果〕
以上発明したように、この発明によれば、停止時に燃
料電池本体の触媒燃焼反応あるいは発電反応に伴い発生
する生成水により電解液であるりん酸の濃度を低減する
工程と、可燃性ガス成分を低減し燃料極中の可燃性ガス
を不活性ガスに置換する工程を設けたため、従来方式で
必要とされていた不活性ガスを使用することなしに燃料
電池を安全に停止することが出来るとともに、休止時に
燃料電池を保温するヒータおよびその消費電力が不要と
なる。
また、特に移動用燃料電池発電装置では、不活性ガス
を貯蔵する大型の貯蔵タンクを設けることが不要となり
装置をコンパクトにでき、さらに不活性ガスの管理も不
要となるので装置の運転管理を簡略化でき、さらに不活
性ガスを消費することがないので運転コストを低減出来
るという利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例方法における燃料電池発電装
置の反応ガス給排系統図、第2図は実施例におけるりん
酸濃度の低減範囲を示すりん酸濃度対晶析温度特性線
図、第3図はこの発明の異なる実施例方法における燃料
電池発電装置の反応ガス給排系統図である。 1:りん酸形燃料電池本体、2:燃料ガス循環系統、3:循環
ブロワ、4:負荷、5:改質器、6:空気ブロワ、11:燃料
極、12:空気極、13:マトリックス、41:放電抵抗、43:燃
料ガス供給系、44:燃料ガス排出系、45:反応空気給排
系。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】りん酸を電解質とするマトリックス形燃料
    電池本体と、この燃料電池本体の燃料極を含む燃料ガス
    循環系と、この燃料ガス循環系に接続された開閉可能な
    空気取り入れ口と、前記燃料極に燃料ガスを給排する開
    閉可能な燃料ガス給排系と、前記燃料電池本体の空気極
    に反応空気を給排する反応空気給排系とを備えた燃料電
    池の運転停止方法であって、前記燃料電池の負荷を遮断
    した後、前記燃料極中のガスを前記燃料ガス循環系に循
    環しつつ前記空気取り入れ口から空気を供給し、燃料電
    池本体の電極触媒反応で生成した水により電解液の濃度
    を低減する工程と、前記燃料ガス給排系を閉じて燃料ガ
    ス循環系を循環するガス中の可燃性ガス成分を前記電極
    触媒作用によって消費し、前記燃料極中の可燃性ガス成
    分および前記電解液の濃度をそれぞれ所定レベルに低減
    する工程とを含むことを特徴とするりん酸形燃料電池の
    運転停止方法。
  2. 【請求項2】りん酸を電解質とするマトリックス形燃料
    電池本体と、この燃料電池本体の燃料極を含む燃料ガス
    循環系と、前記燃料極に燃料ガスを給排する開閉可能な
    燃料ガス給排系と、前記燃料電池本体の空気極に反応空
    気を給排する反応空気給排系とを備えた燃料電池の運転
    停止方法であって、前記燃料電池の負荷を遮断して代わ
    りに放電抵抗を接続し、前記燃料極に供給される燃料ガ
    スを前記燃料ガス循環系に循環しつつ発電反応を持続し
    て行い、前記空気極に生成した水により電解液の濃度を
    低減する工程と、前記燃料ガス給排系の排ガス側を閉じ
    て燃料ガス循環系を循環するガス中の可燃性ガス成分を
    前記発電反応によって消費し、前記燃料極中の可燃性ガ
    ス成分および前記電解液の濃度をそれぞれ所定レベルに
    低減する工程とを含むことを特徴とするりん酸形燃料電
    池の運転停止方法。
  3. 【請求項3】電解液濃度の所定レベルガ91wt・%から63
    wt・%の範囲にあり、あらかじめ定まる最低雰囲気温度
    でりん酸が晶析しない所定濃度であることを特徴とする
    請求項1または請求項2記載のりん酸形燃料電池の運転
    停止方法。
  4. 【請求項4】可燃性ガス成分の所定レベルが4vol%以下
    であることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    りん酸形燃料電池の運転停止方法。
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