JP2795999B2 - 分解輸送変圧器の巻線シール方法 - Google Patents
分解輸送変圧器の巻線シール方法Info
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Description
して輸送し、現地で再組立を行う分解輸送変圧器の巻線
シール組立方法に関するものである。
500kV送電などと高電圧化すると共に、送変電用に
使用される変圧器も大容量・大型化している。また、送
変電距離は長大化しており、変圧器も、輸送条件が一段
と厳しい山間地に据え付けることが多く、その輸送重量
・寸法の大幅な縮小が望まれている。従来、例えば30
0MVA級3相変圧器の場合、3個の単相変圧器を分解
輸送し、現地で3相一括タンクあるいはダクトによって
単相変圧器を接続し、3相接続を行うことにより3相変
圧器として構成する方法が存在している。
騰や騒音問題などにより立地条件が悪化の一途をたどっ
ているため、省スペース並びに騒音防止の観点から、い
わゆる地下変電所が増加している。そして、これらの設
置場所への輸送あるいは設置条件を緩和するために、工
場で組立てられた変圧器を、鉄心脚、鉄心、上下ヨー
ク、巻線、及び分割タンクなどに細分分解輸送し、現地
で再組立を行う方法が存在している。
な従来の分解輸送方法のうち、300MVA以上の大容
量変圧器を各相毎に分解する方法では、現地組立スペー
スや変圧器の経済性などから、輸送重量は、一般的に、
50トン程度に低減するのが限度である。
輸送重量を低減できる反面、工場において分解された部
品を再組立することから、鉄心起立装置などの大掛りな
設備を要すると共に、組立に長時間を要するため、絶縁
物が吸湿してしまい、長時間にわたる乾燥工程が必要と
なる。このため、巻線を分解するに際しては、防湿フィ
ルムシートで巻線を包み込んで有効にシールすることに
より、乾燥工程を省略することが望ましいが、巻線に防
湿フィルムシートを巻き付けてから溶着・固定し、筒状
にすることは、作業性が悪く、長時間を要するため、工
期の長期化につながる。
解決するために提案されたものであり、その目的は、防
湿フィルムシートによって巻線を容易且つ有効にシール
可能な、作業性及びシール信頼性の高い分解輸送変圧器
の巻線シール方法を提供することである。
圧器の巻線シール方法は、以下の特徴を有する。すなわ
ち、まず、巻線の内周寸法及び外周寸法よりもそれぞれ
大きい寸法を有するように、予め端部を溶着して筒状に
形成してなる内外の防湿フィルムシートを用意する。次
に、この内外の防湿フィルムシートを巻線の内周面及び
外周面にそれぞれ装着する。続いて、内外の防湿フィル
ムシートの表面に、防湿フィルムシートを押え付けるよ
うにして絶縁物シートを装着し、巻線と防湿フィルムシ
ートとの寸法差分に対応する余分な防湿フィルムシート
部分を折り曲げる。さらに、巻線の上下端面に絶縁板を
取り付け、この上下の絶縁板の内外の側面に、内外の防
湿フィルムシートの上下端部をそれぞれ接合する。
は、防湿フィルムシートの表面に絶縁物シートを当て
て、防湿フィルムシートを絶縁物シートの端部に挟みな
がら絶縁物シートを巻線に締め付ける。また、締め付け
た絶縁物シートは、巻線内周部においては、バネ付押圧
支持棒などで内側から固定し、巻線外周部においては、
テトロンスリーブなどを用いて外側から固定することが
望ましい。さらに、上下の絶縁板に対する防湿フィルム
シートの接合は、一般的には接着テープで行う。
方法は、予め筒状に形成してなる十分な大きさの内外の
防湿フィルムシートを使用し、一方を巻線の内周面に挿
入し、他方を巻線の外周面に被せるだけの簡単且つ短時
間の作業だけで、巻線に防湿フィルムシートを容易に装
着することができるため、巻線に防湿フィルムシートを
巻き付ける方法に比べて、作業性が極めて高い。その
上、防湿フィルムシートを折り曲げることにより、どの
ような寸法の防湿フィルムシートに対しても、巻線の内
周寸法及び外周寸法に併せて防湿フィルムシートの寸法
を自動的に調整できる。そのため、内外の筒状の防湿フ
ィルムシートの寸法は、巻線の内周寸法及び外周寸法に
対してそれぞれ十分に大きな寸法であれば自由に選択可
能であり、この結果、筒状の防湿フィルムシートには高
い寸法精度が要求されないため、予め防湿フィルムシー
トを筒状にする作業も極めて容易である。従って、本発
明の方法は、巻線に防湿フィルムシートを巻き付けてか
らその端部を溶着・固定する方法に比べて、作業性が高
く、作業時間が短い。
ートによって防湿フィルムシートを押さえ付けることに
より、防湿フィルムシートの巻線に対する密着性を向上
でき、シール信頼性を向上することができる。さらに、
本発明の方法のように、防湿フィルムシートを使用した
巻線シール方法において、防湿フィルムシートの損傷
は、致命的な欠陥となるが、本方法においては、防湿フ
ィルムシートの表面に装着する絶縁物シートが、防湿フ
ィルムシートの保護手段として機能するため、防湿フィ
ルムシート自体の損傷を有効に防止することができ、こ
れによってシール信頼性を向上することができる。
シートの材質及び形状を適切に選択することにより、容
易に行うことができる。また、締め付けた絶縁物シート
の固定は、バネ付押圧支持棒やテトロンスリーブなどを
使用することにより、容易に行うことができる。そし
て、このような絶縁物シートの固定により、シール信頼
性をさらに向上することができる。さらに、防湿フィル
ムシートの接合用として接着テープを使用した場合に
は、接合作業を容易に行うことができる。
ール方法の一実施例を、図1乃至図4を用いて説明す
る。まず、図1は、巻線1に防湿フィルムシート2a,
2bを装着し、絶縁物シート3a,3bによって締め付
けた状態を示している。すなわち、図1に示すように、
巻線1の内周面及び外周面には、内外の防湿フィルムシ
ート2a,2bが、それぞれ装着されている。それぞれ
の防湿フィルムシート2a,2bの表面をそれぞれ覆う
ようにして、内外の絶縁物シート3a,3bが装着さ
れ、巻線1を締め付けている。ただし、図1では、防湿
フィルムシート2a,2bの装着状態を理解し易くする
ために、上下の絶縁板4は省略してある。絶縁板4の構
成は、図4に示し、後で説明する。
示す断面図(A)及び内周部分の詳細を示す断面図
(B)である。図2の(A)に示すように、巻線1の外
周部においては、巻線1の外周寸法に比べて所定寸法以
上長い外周寸法を持つ筒状の防湿フィルムシート2bを
予め形成しておき、巻線1の外周面に沿うように装着す
る。その後、この防湿フィルムシート2bの表面(外
側)から、絶縁物シート3bにより、防湿フィルムシー
ト2bの余分な長さ寸法分を挟み込み、同部を折り曲げ
るようにして巻線1をその外側から締め付ける。
の内周部においては、巻線1の内周寸法に比べて所定寸
法以上長い外周寸法を持つ筒状の防湿フィルムシート2
aを予め形成しておき、巻線1の内周面に沿うように装
着する。その後、この防湿フィルムシート2aの表面
(内側)から、絶縁物シート3aにより、防湿フィルム
シート2aの余分な長さ寸法分を挟み込み、同部を折り
曲げるようにして巻線1をその内側から締め付ける。
2bの端部を絶縁板4a,4bへ接着した状態を示す正
面図(A)及び断面図(B)である。すなわち、前述の
ように絶縁物シート3a,3bを装着した後、図3に示
すように、巻線1の上下端面に絶縁板4a,4bを取り
付ける。そして、この上下の絶縁板4a,4bの内外の
側面に、内外の防湿フィルムシート2a,2bの上下端
部を、接着テープ5によってそれぞれ接合する。この場
合、上下の絶縁板4a,4bの内外の側面は、通常滑か
に形成されているため、容易に接着テープ5を貼付ける
ことができる。これにより、巻線1は完全に密封状態と
なる。なお、図3の(A)においては、内側の防湿フィ
ルムシート2aは図示されていない。
a,3bで締め付けた完成状態を示す断面図(A)及び
正面図(B)である。すなわち、前述のように巻線1を
完全に密封した後、図4の(A)に示すように、巻線1
の内周面に、バネ付押圧支持棒6を挿入し、内側の絶縁
物シート3aを固定すると共に、図4の(A)に示すよ
うに、巻線1の外周面に、テトロンスリーブ7を装着
し、外側の絶縁物シート3bを固定する。
ては、巻線1の内外周寸法よりも大きい、筒状の防湿フ
ィルムシート2a,2bを使用しているため、防湿フィ
ルムシートを巻線に巻き付けるという従来の方法に比べ
て、格段に簡単且つ短時間の作業だけで巻線に防湿フィ
ルムシート2a,2bを装着することができる。その
上、防湿フィルムシート2a,2bを折り曲げることに
より、その寸法を自由に調節できるため、防湿フィルム
シート2a,2bに高い寸法精度が要求されることもな
く、予め防湿フィルムシートを筒状にする作業も極めて
容易である。また、巻線1と絶縁物シート3a,3bで
防湿フィルムシート2a,2bを挟むため、防湿フイル
ムシート2の密着性を向上して、シール信頼性を向上す
ることができる。
ール構造においては、防湿フィルムシートの損傷は致命
的であるが、本実施例においては、防湿フィルムシート
2a,2bを絶縁物シート3a,3bで保護できるた
め、防湿フィルムシート2自体の損傷を防ぎ、シール信
頼性を向上することができる。加えて、バネ付押圧支持
棒6及びテトロンスリーブ7によって、内外の絶縁物シ
ート3a,3bを固定しているため、これにより、確実
に巻線に絶縁物シート3a,3bを固定でき、シール信
頼性をさらに向上することができる。
のではなく、絶縁物シートの固定手段や防湿フィルムシ
ートの接合手段は適宜変更可能である。また、防湿フィ
ルムシートや絶縁物シートの材料は適宜選択可能であ
る。
は、予め筒状に形成した防湿フィルムシートを使用し、
この防湿フィルムシートをさらに絶縁物シートで押え付
けることにより、巻線を容易且つ有効にシール可能な、
作業性及びシール信頼性の高い分解輸送変圧器の巻線シ
ール方法を提供することができる。
防湿フィルムシートを装着し、絶縁物シートによって締
め付けた状態を示す斜視図。
内周部分の詳細を示す断面図。
部を絶縁板へ接着した状態を示す正面図及び断面図。
態を示す断面図及び正面図。
Claims (1)
- 【請求項1】 鉄心と巻線を分解して輸送し、現地で再
組立を行う分解輸送変圧器の巻線シール方法において、 前記巻線の内周寸法及び外周寸法よりもそれぞれ大きい
寸法を有するように、予め端部を溶着して筒状に形成し
てなる内外の防湿フィルムシートを用意し、この内外の
防湿フィルムシートを巻線の内周面及び外周面にそれぞ
れ装着した後、内外の防湿フィルムシートの表面に、防
湿フィルムシートを押え付けるようにして絶縁物シート
を装着し、巻線と防湿フィルムシートとの寸法差分に対
応する余分な防湿フィルムシート部分を折曲げ、さら
に、巻線の上下端面に絶縁板を取り付け、この上下の絶
縁板の内外の側面に、内外の防湿フィルムシートの上下
端部をそれぞれ接合することを特徴とする分解輸送変圧
器の巻線シール方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21235591A JP2795999B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 分解輸送変圧器の巻線シール方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21235591A JP2795999B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 分解輸送変圧器の巻線シール方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0555052A JPH0555052A (ja) | 1993-03-05 |
JP2795999B2 true JP2795999B2 (ja) | 1998-09-10 |
Family
ID=16621175
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21235591A Expired - Fee Related JP2795999B2 (ja) | 1991-08-23 | 1991-08-23 | 分解輸送変圧器の巻線シール方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2795999B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103151146A (zh) * | 2013-03-07 | 2013-06-12 | 明珠电气有限公司 | 一种防水环氧树脂浇注干式变压器 |
-
1991
- 1991-08-23 JP JP21235591A patent/JP2795999B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH0555052A (ja) | 1993-03-05 |
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