JP2787085B2 - 撮影情報を記録可能なカメラ、被写体情報を可視化する情報出力装置およびそれらを組み合わせた撮影システム - Google Patents
撮影情報を記録可能なカメラ、被写体情報を可視化する情報出力装置およびそれらを組み合わせた撮影システムInfo
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- JP2787085B2 JP2787085B2 JP15311589A JP15311589A JP2787085B2 JP 2787085 B2 JP2787085 B2 JP 2787085B2 JP 15311589 A JP15311589 A JP 15311589A JP 15311589 A JP15311589 A JP 15311589A JP 2787085 B2 JP2787085 B2 JP 2787085B2
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Description
【発明の詳細な説明】 A.産業上の利用分野 本発明は、各種撮影条件をフィルム余白などに記録可
能なカメラ、このカメラで撮影された被写体情報を可視
化する装置およびそれらを組み合せた撮影システムに関
する。
能なカメラ、このカメラで撮影された被写体情報を可視
化する装置およびそれらを組み合せた撮影システムに関
する。
B.従来の技術とその課題 従来のカメラに用いられる撮影レンズは、収差が極力
小さくなるように設計されているが、収差を考慮せずに
レンズを設計できれば撮影レンズのコストを下げること
ができる。
小さくなるように設計されているが、収差を考慮せずに
レンズを設計できれば撮影レンズのコストを下げること
ができる。
一方、従来から、例えばフィルム上の1駒の領域のう
ち一部分のみを印画紙に拡大して焼き付け、これにより
擬似的なズーム撮影(以下、トリミング撮影と呼ぶ)が
可能なカメラ(以下、トリミングカメラと呼ぶ)が知ら
れている。この種のカメラにおいては、フィルム1駒に
おける狭い領域を拡大して焼き付けるため、撮影レンズ
が有する収差やフィルムの粒状性に起用してむやみに拡
大できない。そのため、この種のトリミングカメラのト
リミング倍率に制約があった。
ち一部分のみを印画紙に拡大して焼き付け、これにより
擬似的なズーム撮影(以下、トリミング撮影と呼ぶ)が
可能なカメラ(以下、トリミングカメラと呼ぶ)が知ら
れている。この種のカメラにおいては、フィルム1駒に
おける狭い領域を拡大して焼き付けるため、撮影レンズ
が有する収差やフィルムの粒状性に起用してむやみに拡
大できない。そのため、この種のトリミングカメラのト
リミング倍率に制約があった。
ここで、フィルム上のネガ像をそのままプリントする
ときトリミング倍率1とすると、例えば、ネガ像の中央
部を2倍にプリントするときのトリミング倍率は2とな
る。すなわち、トリミング倍率が大きくなるほど、プリ
ントされる領域(これをトリム領域という)が小さくさ
れる。
ときトリミング倍率1とすると、例えば、ネガ像の中央
部を2倍にプリントするときのトリミング倍率は2とな
る。すなわち、トリミング倍率が大きくなるほど、プリ
ントされる領域(これをトリム領域という)が小さくさ
れる。
本発明の技術的課題は、収差のある撮影レンズで撮影
した像から収差の影響をなくした可視化像を得ることに
ある。
した像から収差の影響をなくした可視化像を得ることに
ある。
また本発明の他の技術的課題は、トリミングカメラの
トリミング倍率をより大きく設定し得るようにすること
にある。
トリミング倍率をより大きく設定し得るようにすること
にある。
C.課題を解決するための手段 実施例である第1図および第3図により本発明を説明
すると、請求項1のカメラは、撮影レンズの収差に関す
る情報を出力する出力手段5と、出力手段5から出力さ
れる収差情報を撮影情報記録媒体に記録する記録手段6
とを具備する。
すると、請求項1のカメラは、撮影レンズの収差に関す
る情報を出力する出力手段5と、出力手段5から出力さ
れる収差情報を撮影情報記録媒体に記録する記録手段6
とを具備する。
また、請求項2の情報出力装置は、請求項1のカメラ
で記録された撮影情報記録媒体上の収差情報を読み取る
読み取り手段12と、読み取り手段12で読み取られた収差
情報に応じ、被写体情報記録媒体上に記録され撮影レン
ズの収差の影響を受けている被写体情報を可視化するレ
ンズを決定するレンズ決定手段13とを具備する。その可
視化用レンズは、被写体情報から収差の影響分を相殺す
るような収差を有するものである。
で記録された撮影情報記録媒体上の収差情報を読み取る
読み取り手段12と、読み取り手段12で読み取られた収差
情報に応じ、被写体情報記録媒体上に記録され撮影レン
ズの収差の影響を受けている被写体情報を可視化するレ
ンズを決定するレンズ決定手段13とを具備する。その可
視化用レンズは、被写体情報から収差の影響分を相殺す
るような収差を有するものである。
さらに請求項3の撮影システムは、請求項1の撮影情
報を記録可能なカメラと請求項2の被写体情報を可視化
する情報出力装置とから成る。
報を記録可能なカメラと請求項2の被写体情報を可視化
する情報出力装置とから成る。
請求項4のカメラは、被写体情報記録媒体上の1駒の
領域のうち可視化するトリム領域を設定するトリム情報
設定手段4を有し、記録手段6により、設定されたトリ
ム情報を収差情報とともに撮影情報記録媒体に記録する
ものである。
領域のうち可視化するトリム領域を設定するトリム情報
設定手段4を有し、記録手段6により、設定されたトリ
ム情報を収差情報とともに撮影情報記録媒体に記録する
ものである。
請求項5の情報出力装置は、読み取り手段12により請
求項4のカメラで記録された撮影情報記録媒体上のトリ
ム情報を読み取り、この読み取られたトリム情報に応じ
て、拡大して可視化する領域を決定する領域決定手段11
を具備するものである。
求項4のカメラで記録された撮影情報記録媒体上のトリ
ム情報を読み取り、この読み取られたトリム情報に応じ
て、拡大して可視化する領域を決定する領域決定手段11
を具備するものである。
請求項6の撮影システムは、請求項4に記載の撮影情
報を記録可能なカメラと請求項5に記載の被写体情報を
可視化する情報出力装置とから成る。
報を記録可能なカメラと請求項5に記載の被写体情報を
可視化する情報出力装置とから成る。
請求項7の情報出力装置における収差情報には収差が
小さい領域を示す情報が含まれ、読み取り手段12により
収差が小さい領域が読み取られ、かつ領域決定手段11に
よりその小さい領域に対応する被写体情報記録媒体上の
領域を拡大して可視化するように決定されるときには、
レンズ決定手段13は、収差の小さいレンズの使用を決定
するものである。
小さい領域を示す情報が含まれ、読み取り手段12により
収差が小さい領域が読み取られ、かつ領域決定手段11に
よりその小さい領域に対応する被写体情報記録媒体上の
領域を拡大して可視化するように決定されるときには、
レンズ決定手段13は、収差の小さいレンズの使用を決定
するものである。
D.作用 撮影レンズの収差に関する情報を記録し、被写体情報
が受けている収差の影響分を相殺するレンズをその収差
情報に基づき決定し、このレンズで被写体像が可視化さ
れる。これにより、可視化像からは収差の影響が排除さ
れ、撮影レンズの設計が楽になりコストダウンが図れ
る。
が受けている収差の影響分を相殺するレンズをその収差
情報に基づき決定し、このレンズで被写体像が可視化さ
れる。これにより、可視化像からは収差の影響が排除さ
れ、撮影レンズの設計が楽になりコストダウンが図れ
る。
また、収差の大きいレンズで影響された被写体像は一
般に、中央部が拡大され周囲が圧縮されて記録されるか
ら、トリミング撮影において、フィルムの粒状性に起因
して定まる最高引き伸ばし倍率で被写体像の一部領域を
可視化すると、従前よりも高い拡大倍率の写真が得ら
れ、結果としてトリミング倍率を大きく設定できる。
般に、中央部が拡大され周囲が圧縮されて記録されるか
ら、トリミング撮影において、フィルムの粒状性に起因
して定まる最高引き伸ばし倍率で被写体像の一部領域を
可視化すると、従前よりも高い拡大倍率の写真が得ら
れ、結果としてトリミング倍率を大きく設定できる。
さらに、請求項7のように収差の小さい領域を拡大し
て可視化するときには、従来から使用されている収差の
小さいレンズで被写体像の可視化が可能となる。
て可視化するときには、従来から使用されている収差の
小さいレンズで被写体像の可視化が可能となる。
なお、本発明の構成を説明する上記C項およびD項で
は、本発明を分かり易くするために実施例の図を用いた
が、これにより本発明が実施例に限定されるものではな
い。
は、本発明を分かり易くするために実施例の図を用いた
が、これにより本発明が実施例に限定されるものではな
い。
E.実施例 第1図および第2図により本発明の一実施例を説明す
る。
る。
第1図は本発明に係るカメラのの制御系のブロック図
を示し、CPUなどを有する制御回路1には、レリーズ釦
の半押し操作でオンする半押しスイッチ2と、全押し操
作でオンする全押しスイッチ3と、プリント時の引き伸
ばしの倍率を表わすトリミング倍率を設定するためのト
リミング倍率設定スイッチ4とがそれぞれ接続されてい
る。また、撮影レンズの各種情報、本実施例では収差
(例えば歪曲収差)に関する情報を記憶し、所定のタイ
ミングでその収差情報を制御回路1に入力するレンズ情
報出力回路5が接続されている。さらに写し込み装置6
も制御回路1に接続され、制御回路1から送られるトリ
ミング倍率や収差に関する情報を例えばフィルムの余白
にコードデータとして写し込むようになっている。な
お、7は、周知のシャッタや絞りの駆動制御系であり、
制御回路1からの各種信号を受けて影響のために周知の
とおり動作する。
を示し、CPUなどを有する制御回路1には、レリーズ釦
の半押し操作でオンする半押しスイッチ2と、全押し操
作でオンする全押しスイッチ3と、プリント時の引き伸
ばしの倍率を表わすトリミング倍率を設定するためのト
リミング倍率設定スイッチ4とがそれぞれ接続されてい
る。また、撮影レンズの各種情報、本実施例では収差
(例えば歪曲収差)に関する情報を記憶し、所定のタイ
ミングでその収差情報を制御回路1に入力するレンズ情
報出力回路5が接続されている。さらに写し込み装置6
も制御回路1に接続され、制御回路1から送られるトリ
ミング倍率や収差に関する情報を例えばフィルムの余白
にコードデータとして写し込むようになっている。な
お、7は、周知のシャッタや絞りの駆動制御系であり、
制御回路1からの各種信号を受けて影響のために周知の
とおり動作する。
次に第2図のフローチャートを参照して以上のように
構成したカメラの動作を説明する。
構成したカメラの動作を説明する。
半押しスイッチ2がオンすると、まずステップS1にお
いてレンズ情報およびトリミング倍率を読み込み、ステ
ップS2に進む。ステップS2では全押しスイッチ3がオン
か否かを判定し、肯定されるとステップS3において、レ
ンズ情報としての収差情報とトリミング倍率をフィルム
の余白に写し込む。そしてステップS4において、シャッ
タや絞りの駆動制御系7を動作させて撮影を行う。以上
のようにして、フィルムの余白に収差情報とトリミング
倍率が記録される。
いてレンズ情報およびトリミング倍率を読み込み、ステ
ップS2に進む。ステップS2では全押しスイッチ3がオン
か否かを判定し、肯定されるとステップS3において、レ
ンズ情報としての収差情報とトリミング倍率をフィルム
の余白に写し込む。そしてステップS4において、シャッ
タや絞りの駆動制御系7を動作させて撮影を行う。以上
のようにして、フィルムの余白に収差情報とトリミング
倍率が記録される。
次に、このようにして各種撮影情報が記録されたフィ
ルム上のネガ像を印画紙に焼き付ける装置について第3
図および第4図により説明する。
ルム上のネガ像を印画紙に焼き付ける装置について第3
図および第4図により説明する。
第3図は焼き付け装置の全体ブロック図を示し、CPU
などを含む制御回路11には、フィルム余白の撮影情報を
読み取る読み取り装置12が接続されている。また、読み
取った撮影情報に基づいて、焼き付け時に使用するレン
ズを決定するレンズ決定回路13と、読み取ったトリミン
グ倍率に基づいて引き伸ばしレンズの位置を調節するレ
ンズ駆動装置14も接続されている。
などを含む制御回路11には、フィルム余白の撮影情報を
読み取る読み取り装置12が接続されている。また、読み
取った撮影情報に基づいて、焼き付け時に使用するレン
ズを決定するレンズ決定回路13と、読み取ったトリミン
グ倍率に基づいて引き伸ばしレンズの位置を調節するレ
ンズ駆動装置14も接続されている。
このように構成された焼き付け装置の動作を第4図の
フローチャートに基づいて説明する。
フローチャートに基づいて説明する。
まずステップS11において、読み取り装置12で収差情
報およびトリミング倍率を読み取り、ステップS12に進
む。このステップS12では、読み取った収差情報に基づ
いて最適な収差を持つレンズを決定する。
報およびトリミング倍率を読み取り、ステップS12に進
む。このステップS12では、読み取った収差情報に基づ
いて最適な収差を持つレンズを決定する。
ここで、このレンズの決定手法について説明する。
第5図は、従来の収差の小さい撮影レンズLE1による
フィルム面上の像高さを示し、レンズLE1に入射する光
線の角度θとフィルムFI上の像高さyの関係は、焦点距
離をfで示すとき、 y=f・tanθ となる。
フィルム面上の像高さを示し、レンズLE1に入射する光
線の角度θとフィルムFI上の像高さyの関係は、焦点距
離をfで示すとき、 y=f・tanθ となる。
第6図は、本実施例で用いる負の歪曲収差が大きい撮
影レンズLE2の場合を示している。この場合、フィルム
上の像の高さy′は、 y′=f・F(θ) 但し、F(θ)は入射角θの関数 となる。
影レンズLE2の場合を示している。この場合、フィルム
上の像の高さy′は、 y′=f・F(θ) 但し、F(θ)は入射角θの関数 となる。
第7図は第6図で説明した撮影レンズLE2の収差曲線
を示している。この縦軸は像の高さyを示し、横軸は収
差量(y′−y)/y×100%を示し、第7図の場合、画
面の周辺ほど負の収差量が大きくなる。すなわち、画面
の周辺ほど像の高さyの圧縮する程度は大きい。
を示している。この縦軸は像の高さyを示し、横軸は収
差量(y′−y)/y×100%を示し、第7図の場合、画
面の周辺ほど負の収差量が大きくなる。すなわち、画面
の周辺ほど像の高さyの圧縮する程度は大きい。
ここで、第5図の撮影レンズで撮影したフィルム上の
被写体像を第8図(a)とするとき、第6図の収差を有
する撮影レンズで撮影した被写体像は収差の影響を受け
て第9図(a)に示すような樽型に歪む。すなわち、中
央が拡大され周囲が圧縮されて記録される。
被写体像を第8図(a)とするとき、第6図の収差を有
する撮影レンズで撮影した被写体像は収差の影響を受け
て第9図(a)に示すような樽型に歪む。すなわち、中
央が拡大され周囲が圧縮されて記録される。
上述したように、第7図の収差特性を有する撮影レン
ズで撮影した被写体像が第9図(a)に示すものとする
と、第10図に示すように撮影レンズと同様な収差特性を
持つ引き伸ばしレンズle2を用いて逆投影の関係でフィ
ルムFIのネガ像を印画紙PPに焼き付ければ、収差のない
第9図(b)に示す写真が焼き付けられる。
ズで撮影した被写体像が第9図(a)に示すものとする
と、第10図に示すように撮影レンズと同様な収差特性を
持つ引き伸ばしレンズle2を用いて逆投影の関係でフィ
ルムFIのネガ像を印画紙PPに焼き付ければ、収差のない
第9図(b)に示す写真が焼き付けられる。
そこで、第4図のステップS12では、読み取った収差
情報により撮影レンズと同様な収差を有する引き伸ばし
レンズを決定する。この決定に従い、制御回路11がどの
レンズを使用すべきかを操作者に報知したり、あるい
は、自動的にレンズを交換することができる。
情報により撮影レンズと同様な収差を有する引き伸ばし
レンズを決定する。この決定に従い、制御回路11がどの
レンズを使用すべきかを操作者に報知したり、あるい
は、自動的にレンズを交換することができる。
その後ステップS13に進み、読み取ったトリミング倍
率が1を越えていれば、そのトリミング倍率から定まる
フィルム上の領域のみが印画紙に拡大して焼き付けられ
るように引き伸ばしレンズの高さ位置を調節する。その
後、ステップS14においてフィルム上のネガ像を印画紙
に焼き付ける。
率が1を越えていれば、そのトリミング倍率から定まる
フィルム上の領域のみが印画紙に拡大して焼き付けられ
るように引き伸ばしレンズの高さ位置を調節する。その
後、ステップS14においてフィルム上のネガ像を印画紙
に焼き付ける。
以上のカメラと焼き付け装置とを組み合わせた写真シ
ステムによれば、撮影レンズの設計に際して収差を小さ
くする必要がなくコストダウンが図れる。すなわち、収
差の大きいレンズで撮影してフィルム上に第9図(a)
のように中央が拡大され周囲が圧縮された歪んだ像が得
られても、同様な収差を有する引き伸ばしレンズで第10
図に示すように1:1に逆投影の関係で焼き付ければ、第
9図(b)のような正常な写真が得られる。
ステムによれば、撮影レンズの設計に際して収差を小さ
くする必要がなくコストダウンが図れる。すなわち、収
差の大きいレンズで撮影してフィルム上に第9図(a)
のように中央が拡大され周囲が圧縮された歪んだ像が得
られても、同様な収差を有する引き伸ばしレンズで第10
図に示すように1:1に逆投影の関係で焼き付ければ、第
9図(b)のような正常な写真が得られる。
また、トリミング倍率を設定する際、本実施例のよう
に中央部が拡大され周囲が圧縮されて像が記録される収
差の大きい撮影レンズを用いれば、フィルム1駒中で従
来と同じ面積のトリミング領域を設定した場合、その領
域のネガ像は元々拡大されているから、フィルムの粒状
性に無関係により倍率の高い擬似ズーム撮影が可能とな
る。すなわち、従来装置により第8図(a)のネガ像か
ら第8図(c)のズーム写真を得る場合のトリミング倍
率をMとすると、本実施例の装置によれば、第9図
(a)のネガ像から第9図(c)のズーム写真(第8図
(c)と同じ写真)を得る場合のトリミング倍率をM′
(<M)と小さくできる。これはとりもなおさず、従来
と同一のトリム領域を設定した場合のトリミング倍率が
大きくできることに他ならない。
に中央部が拡大され周囲が圧縮されて像が記録される収
差の大きい撮影レンズを用いれば、フィルム1駒中で従
来と同じ面積のトリミング領域を設定した場合、その領
域のネガ像は元々拡大されているから、フィルムの粒状
性に無関係により倍率の高い擬似ズーム撮影が可能とな
る。すなわち、従来装置により第8図(a)のネガ像か
ら第8図(c)のズーム写真を得る場合のトリミング倍
率をMとすると、本実施例の装置によれば、第9図
(a)のネガ像から第9図(c)のズーム写真(第8図
(c)と同じ写真)を得る場合のトリミング倍率をM′
(<M)と小さくできる。これはとりもなおさず、従来
と同一のトリム領域を設定した場合のトリミング倍率が
大きくできることに他ならない。
さらに、第11図の収差曲線のように、所定範囲Yの収
差量がほぼ0である撮影レンズにおいては、その範囲と
対応するトリム領域が指定されたとき、収差の小さい通
常の引き伸ばしレンズを用いて焼き付けることも可能で
ある。したがって、この場合には、上述の収差情報の中
に、第9図や第11図のような収差曲線を表わす情報を含
める必要がある。また、第11図の範囲Yとトリム領域と
を比較し、その結果から小さい収差を有する通常のレン
ズの使用の可否を決定する必要がある。
差量がほぼ0である撮影レンズにおいては、その範囲と
対応するトリム領域が指定されたとき、収差の小さい通
常の引き伸ばしレンズを用いて焼き付けることも可能で
ある。したがって、この場合には、上述の収差情報の中
に、第9図や第11図のような収差曲線を表わす情報を含
める必要がある。また、第11図の範囲Yとトリム領域と
を比較し、その結果から小さい収差を有する通常のレン
ズの使用の可否を決定する必要がある。
なお以上では、収差情報をトリミング倍率とともにフ
ィルム余白に写し込む場合について説明したが、トリミ
ング撮影のできないカメラに用いる場合は、収差情報の
みを写し込むようにすればよい。また、銀塩フィルムに
被写体のネガ像を記録し、そのネガ像を印画紙に焼き付
ける場合について説明したが、磁気記録媒体に電気的に
被写体像を記録するとともに、収差情報をその磁気記録
媒体に記録する方式にも本発明を適用できる。この場
合、被写体像をハードコピーとしてプリントする装置や
CRT上に映像化して可視化する装置が本発明の情報出力
装置に対応し、撮影レンズの収差と同等の収差をそれら
各装置の光学系に与えて、可視化に際して収差による影
響を排除する。
ィルム余白に写し込む場合について説明したが、トリミ
ング撮影のできないカメラに用いる場合は、収差情報の
みを写し込むようにすればよい。また、銀塩フィルムに
被写体のネガ像を記録し、そのネガ像を印画紙に焼き付
ける場合について説明したが、磁気記録媒体に電気的に
被写体像を記録するとともに、収差情報をその磁気記録
媒体に記録する方式にも本発明を適用できる。この場
合、被写体像をハードコピーとしてプリントする装置や
CRT上に映像化して可視化する装置が本発明の情報出力
装置に対応し、撮影レンズの収差と同等の収差をそれら
各装置の光学系に与えて、可視化に際して収差による影
響を排除する。
さらに、被写体像を記録する記録媒体とは別の記録媒
体、例えばカメラに挿脱可能なICカードなどに収差情報
やトリミング倍率を記録するようにしてもよい。あるい
は、銀塩フィルムの場合、収差情報やトリミング倍率を
フィルムパトローネに記録してもよい。
体、例えばカメラに挿脱可能なICカードなどに収差情報
やトリミング倍率を記録するようにしてもよい。あるい
は、銀塩フィルムの場合、収差情報やトリミング倍率を
フィルムパトローネに記録してもよい。
さらにまた、カメラにて記憶される収差情報(特に歪
曲収差に関する情報)は、収差の傾向および大きさ等の
特性より分類した収差の「タイプ」に関する情報として
おくことが実用上は好ましい。その際には、焼付装置に
て選択されるレンズもその「タイプ」に応じて決定され
ることになる。
曲収差に関する情報)は、収差の傾向および大きさ等の
特性より分類した収差の「タイプ」に関する情報として
おくことが実用上は好ましい。その際には、焼付装置に
て選択されるレンズもその「タイプ」に応じて決定され
ることになる。
F.発明の効果 本発明によれば、撮影レンズの設計の際に従来のよう
に収差を小さくする必要がなく、撮影レンズのコストダ
ウンが図れる。また、中央が拡大され周囲が圧縮されて
被写体像が記録されるような大きな収差を有する撮影レ
ンズを用いれば、フィルムの粒状性に関係なく従来より
も大きいトリミング倍率を設定できる。
に収差を小さくする必要がなく、撮影レンズのコストダ
ウンが図れる。また、中央が拡大され周囲が圧縮されて
被写体像が記録されるような大きな収差を有する撮影レ
ンズを用いれば、フィルムの粒状性に関係なく従来より
も大きいトリミング倍率を設定できる。
第1図は本発明に係るカメラの全体構成を示すブロック
図、第2図はその処理手順例を示すフローチャート、第
3図は本発明に係る焼き付け装置の全体構成を示すブロ
ック図、第4図はその処理手順例を示すフローチャー
ト、第5図および第6図は収差の小さいレンズ、大きい
レンズにおける像の高さをそれぞれ示す図、第7図およ
び第11図は歪曲収差を示す線図、第8図および第9図は
撮影像を説明する図、第10図は焼き付け時の逆投影の関
係を説明する図である。 1,11:制御回路 4:トリミング倍率設定スイッチ 5:写し込み装置、6:レンズ情報出力回路 12:撮影情報読み取り装置 13:レンズ決定回路 14:引き伸ばしレンズ駆動装置
図、第2図はその処理手順例を示すフローチャート、第
3図は本発明に係る焼き付け装置の全体構成を示すブロ
ック図、第4図はその処理手順例を示すフローチャー
ト、第5図および第6図は収差の小さいレンズ、大きい
レンズにおける像の高さをそれぞれ示す図、第7図およ
び第11図は歪曲収差を示す線図、第8図および第9図は
撮影像を説明する図、第10図は焼き付け時の逆投影の関
係を説明する図である。 1,11:制御回路 4:トリミング倍率設定スイッチ 5:写し込み装置、6:レンズ情報出力回路 12:撮影情報読み取り装置 13:レンズ決定回路 14:引き伸ばしレンズ駆動装置
Claims (7)
- 【請求項1】撮影する被写体に関する被写体情報を被写
体情報記録媒体上に記録すると共に、撮影条件などに関
する撮影情報を撮影情報記録媒体上に記録するカメラに
おいて、 撮影レンズの収差に関する情報を出力する出力手段と、 該出力手段から出力される収差情報を前記撮影情報記録
媒体に記録する記録手段とを具備することを特徴とする
撮影情報を記録可能なカメラ。 - 【請求項2】前記請求項1のカメラで記録された被写体
情報記録媒体上の被写体情報を可視化する情報出力装置
において、 請求項1のカメラで記録された前記撮影情報記録媒体上
の収差情報を読み取る読み取り手段と、 該読み取り手段で読み取られた収差情報に応じ、被写体
情報記録媒体上に記録され撮影レンズの収差の影響を受
けている被写体情報を可視化するレンズであって、その
被写体情報から収差の影響分を相殺するような収差を有
する可視化用レンズを決定するレンズ決定手段とを具備
することを特徴とする被写体情報を可視化する情報出力
装置。 - 【請求項3】請求項1の撮影情報を記録可能なカメラと
請求項2の被写体情報を可視化する情報出力装置とから
成る撮影システム。 - 【請求項4】請求項1のカメラは、前記被写体情報記録
媒体上の1駒の領域のうち可視化するトリム領域を設定
するトリム情報設定手段を有し、前記記録手段は、設定
されたトリム情報を前記収差情報とともに前記撮影情報
記録媒体に記録することを特徴とする請求項1に記載の
撮影情報を記録可能なカメラ。 - 【請求項5】前記読み取り手段は、請求項4のカメラで
記録された前記撮影情報記録媒体上のトリム情報を読み
取り、この読み取られたトリム情報に応じて、拡大して
可視化する領域を決定する領域決定手段を具備すること
を特徴とする請求項2に記載の被写体情報を可視化する
情報出力装置。 - 【請求項6】請求項4に記載の撮影情報を記録可能なカ
メラと請求項5に記載の被写体情報を可視化する情報出
力装置とから成る撮影システム。 - 【請求項7】前記収差情報は収差が小さい領域を示す情
報を含み、前記読み取り手段により収差が小さい領域が
読み取られ、かつ前記領域決定手段によりその小さい領
域に対応する被写体情報記録媒体上の領域を拡大して可
視化するように決定されるときには、前記レンズ決定手
段は、収差の小さいレンズの使用を決定することを特徴
とする請求項5に記載の被写体情報を可視化する情報出
力装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15311589A JP2787085B2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 撮影情報を記録可能なカメラ、被写体情報を可視化する情報出力装置およびそれらを組み合わせた撮影システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15311589A JP2787085B2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 撮影情報を記録可能なカメラ、被写体情報を可視化する情報出力装置およびそれらを組み合わせた撮影システム |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0317643A JPH0317643A (ja) | 1991-01-25 |
JP2787085B2 true JP2787085B2 (ja) | 1998-08-13 |
Family
ID=15555300
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15311589A Expired - Lifetime JP2787085B2 (ja) | 1989-06-15 | 1989-06-15 | 撮影情報を記録可能なカメラ、被写体情報を可視化する情報出力装置およびそれらを組み合わせた撮影システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2787085B2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-15 JP JP15311589A patent/JP2787085B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0317643A (ja) | 1991-01-25 |
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