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JP2782231B2 - 点火時期学習制御方法 - Google Patents

点火時期学習制御方法

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JP2782231B2
JP2782231B2 JP1125135A JP12513589A JP2782231B2 JP 2782231 B2 JP2782231 B2 JP 2782231B2 JP 1125135 A JP1125135 A JP 1125135A JP 12513589 A JP12513589 A JP 12513589A JP 2782231 B2 JP2782231 B2 JP 2782231B2
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Fuji Jukogyo KK
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    • F02P5/15Digital data processing
    • F02P5/152Digital data processing dependent on pinking
    • F02P5/1527Digital data processing dependent on pinking with means allowing burning of two or more fuels, e.g. super or normal, premium or regular
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
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    • Y02T10/40Engine management systems

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Electrical Control Of Ignition Timing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、車両用エンジンにおいて各運転状態で点火
時期を学習しながら最適値に設定して制御する点火時期
学習制御方法に関し、詳しくは、イグニッションスイッ
チ・オン時の学習値チェック方法に関する。
〔従来の技術〕
一般にこの種の点火時期学習制御の学習補正量は、メ
モリバックアップされており、エンジン停止後に再びイ
グニッションスイッチをオンすると、既に学習されてい
値で補正した点火時期を最初から最適に決定することが
可能となっている。そして再始動後は、学習条件が成立
すると再び前回の学習補正量をベースとして学習制御さ
れ、進・遅角側に更新される。
ところで、イニグッションスイッチのオフ時に給油さ
れて使用燃料が変更され、オクタン価が高いものから低
いものに変化することがある。一方、エンジン回転数の
高回転数域は、機械系の振動レベルが増大するためノッ
キングの検出が困難となり、点火時期のフィードバック
制御または学習制御を中断する場合がある。そこでこの
給油後、学習制御を実行する前に高速運転されると、必
然的に給油前の高いオクタン価のノッキング限界の学習
補正量をベースとして高回転数域の点火時期が補正され
ると共に、学習制御を中断してその補正状態に保持され
る。このため、給油によるオクタ価の変化で実際のノッ
キング限界は下っているにもかかわらず、点火時期は進
角側に設定されたままで、高速運転中にノッキングが多
発してエンジンに著しいタメージを与える可能性があ
る。
そこで、イグニッションスイッチのオン時に前回の学
習補正量を使用するに先立ってチェック制御し、給油燃
料のオクタン価の変化に対し学習補正量の正当性を先ず
迅速にチェックする。そして急に高速運転する場合も、
点火時期はチェック中のもので補正して、少なくともノ
ッキングの多発は確実に防ぐことが望まれる。
そこで従来、エンジン高回転数領域における点火時期
の推定学習に関しては、例えば特開昭61−164076号公報
の発行技術がある。ここで、ノッキング検出不可能な高
回転数域のフィードバック制御停止時には、フィードバ
ック制御中の実際の点火時期と基本点火時期との偏差に
よる補正量で点火時期を決定することが示されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、上記先行技術のものにあっては、チェック
制御がなくて学習補正量のそのまま使用し、高回転数域
では学習補正量に基づいて補正しているため、給油後の
再始動でオクタシ価が変化した場合は、学習補正量が適
正化する迄の間ノッキングが多く生じることがある。ま
た、給油後の高速運転におけるノッキングの発生を防止
できない等の問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、イグニッションスイッチのオン後に
学習制御の学習補正量を迅速にチェックし、燃料のオク
タン価の変化,運転状態に対してノッキングの発生を極
力抑えながら学習制御に移行することが可能な点火時期
学習制御方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明の点火時期学習制御
方法は、ノッキング発生の有無に応じた進・遅角しなが
ら全体学習値を設定する全体学習を実行し、次いで各運
転状態毎にノッキング発生の有無に応じ進・遅角して部
分学習値を設定する部分学習を実行し、これらの全体学
習値と部分学習値とにより点火時期を補正して決定する
方法において、上記学習制御の学習値のいずれもエンジ
ン停止中にメモリバックアップし、エンジン始動時は学
習制御に先立って学習値のチェック制御を実行し、上記
チェック制御は、一旦上記全体学習値を零に設定し、そ
の後ノッキングが発生するまで進角させ、ノッキングが
発生した時点で全体学習値と、バックアップ全体学習値
との比較して行うものである。
〔作用〕
上記方法により、イグニッションスイッチによるエン
ジン始動時には、前回の学習制御の全体学習値および部
分学習値がメモリバックアップされて使用可能である
が、それに先立ってチェック制御が実行され、零から進
角側に更新した学習値により点火時期が補正される。こ
れにより燃料のオクタン価が同一の場合は、ノッキング
無しでバックアップされた全体学習値と等しくなり、オ
クタン価が低下している場合は、その程度に応じ全体学
習値より遅角側でノッキングが生じてこの時の全体学習
値と学習値との差によりオクタン価の違い等が簡略化し
てチェックされる。そしてこのチェック結果により、全
体学習値またはチェック中の学習値を用い、更には学習
制御を再実行することで、オクタン価の変化等に対しノ
ッキングの発生を抑えて適切に対応することが可能とな
る。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第2図において、本発明が適用されるエンジンの概略
について述べる。符号1はエンジン本体であり、燃焼室
2に連通する吸入ポート3には吸気弁4が、排気ポート
5には排気弁6が設けられ、更に燃焼室2に点火プラグ
7を取付けられている。吸気系としてエアクリーナ8
が、吸気管9,スロットル弁10を有するスロットルボデー
11,吸気マニホールド12を介して吸入ポート3に連通
し、排気系として排気ポート5が、排気管13に連通して
いる。スロットル弁10をバイパスしてアイドル制御弁14
を有するバイパス通路15が設けられ、吸入ポート3の入
口にはインジェクタ16がマルチポイント式に取付けられ
ている。
制御系としてクランク角センサ20,スロットル弁10下
流の圧力センサ21を有し、これらセンサ信号が制御ユニ
ット30に入力してクランク角によりエンジン回転数Ne
を、スロットル弁10下流の圧力によりエンジン負荷とし
ての吸入管圧力Pmを検出し、これらのエンジン回転数N
e,吸入管圧力Pmにより基本燃料噴射量Tpを定める。ま
た、水温センサ22の水温Tw,吸気温センサ23の吸気温Ta,
O2センサ24の信号等も制御ユニット30に入力し、これら
の信号により基本燃料噴射量Tpに各種補正を加えて燃料
噴射量Tiを算出し、燃料噴射量Tiに応じたパルス幅の燃
料噴射信号をインジェクタ16に出力して、各運転状態に
応じて燃料噴射するようになっている。スロットル弁10
の開度はスロットル開度センサ25により検出されてお
り、このスロットル開度(あるいはアイドルスイッチ)
でアイドリングと判定されるとアイドル制御弁14の開度
を調整し、エンジン回転数Neを所定のアイドル回転数に
フィードバック制御する。更に、点火系として上述のエ
ンジン回転数Ne,吸入管負圧Pmにより基本点火時期,進
角限界等を求め、エンジン本体1に取付けられたノック
センサ26によるノッキング検出の有無により遅角または
進角の補正をし、最適点火時期IGTを学習して定める。
そして最適点火時期IGTに応じた点火信号を、イグナイ
タ27,点火コイル28,ディストリビュータ29を介して点火
プラグ7に出力し、ピストン上死点前の所定のクランク
角で着火燃焼するようになっている。更にイグニッショ
ンスイッチ17のオン信号は、点火時期等の制御開始およ
び点火時期の学習補正量をチェックするため入力してい
る。
第1図において、上述の点火系の点火時期学習制御系
について述べる。
先ず、点火時期設定制御系について述べると、クラン
ク角センサ20,圧力センサ21,水温センサ22およびノック
センサ26の信号は、制御ユニット30のエンジン回転数算
出手段31,吸入管圧力算出手段32,水温算出手段33,ノッ
キング判定手段34に入力し、エンジン回転数Ne,吸入管
圧力Pm,水温Tw,ノッキング発生の有無を得る。エンジン
回転数Ne,吸入管圧力Pmは基本的点火時期検索手段35,進
角限界検索手段36に入力し、各運転状態に応じた基本点
火時期IGBと進角限界MBT(基本点火時期IGBに対する進
角量で設定)とを基本点火時期マップおよび進角限界マ
ップを用いて検索する。
この2つのマップは例えば第4図のような特性に基づ
いて設定されており、進角限界MBTは、エンジン回転数N
eの上昇に応じ小さくなる。レギュラーガソリンのノッ
キング限界に対応する基本点火時期IGBは、エンジン回
転数Neの上昇に応じ進角側に設定され、オクタン価が高
くなるに応じてノッキング限界は進角側に平行移動した
特性になる。また、進角限界MBT,基本点火時期IGBは、
吸入管圧力Pm等のエンジン負荷に対しても同様な特性を
有しており、これらのエンジン回転数Ne,吸入管圧力Pm
のパラメータにより各運転状態に応じた進角限界MBT,基
本点火時期IGBがマップ検索される。
上記進角限界MBTと後述する学習補正量IGL(基本点火
時期IGBに対する進角量で設定)とは領域判別手段37に
入力し、第4図のように両者を比較し、点火時期として
進角限界MBtが取れる領域Da(MBT≦IGL),進角限界MBT
が取れない領域Db(MBT>IGL)を判断し、この判断結果
が点火時期算出手段38に入力する。点火時期算出手段38
には進角限界MBT,基本点火時期IGB,学習補正量IGL,およ
び後述するノッキングフィードバック補正量AKが入力し
ており、点火時期IGTを以下のように算出して決定す
る。
IGT=IGB+IGL+AK ここで、MBT≦IGLの進角限界MBTが取れる領域では、
進角限界MBTの値をそのまま用いることで最適点火時期
に設定し得るのであり、このためMBT≦IGLの領域では、
IGLの代わりにMBTを代用して点火時期IGTを算出する。
こうして算出された点火時期IGTの値とクランク角セ
ンサ20のクランク角信号とはイグナイタ駆動手段39に入
力し、点火時期IGTに応じたクランク角で点火信号を出
力するようになっている。
次いで、点火時期学習値更新制御系について述べる
と、上述のエンジン回転数Ne,吸入管圧力Pm,水温Tw,お
よび領域判別手段37の領域判断結果が入力する学習条件
判別手段40を有する。ここで、現在の運転状態がエンジ
ン回転数Ne,吸入管圧力Pm,水温Twにより暖機後でノッキ
ング検出を高い精度で行い得る運転状態(低負荷側,高
回転数側を除く)にあり、更にMBT>IGLの進角限界MBT
が取れない領域Dbの場合に学習条件の成立を判定するの
であり、この判定結果が学習値更新手段41に入力する。
学習値更新手段41には、エンジン回転数Neおよび吸入
管圧力Pmの運転状態,ノッキング判定手段34のノッキン
グの有無の信号が入力しており,学習条件成立の判定結
果により全体学習あるいは部分学習を選択的に実行す
る。先ず、全体学習値記憶手段42から全体学習値ATを読
出し、ノッキングの有無により学習値ATを更新する。即
ち、ノッキングの無い場合は、一定時間毎に一定な割合
で全体学習値ATを進角側に更新し、ノッキング発生の場
合は、ノッキング発生毎に一定の割合で全体学習値ATを
遅角側に更新する。そしてこの場合のノッキング回数,
全体学習値ATの進角量をノッキング回数検出手段43,進
角量検出手段44で検出し、ノッキング回数が設定値αに
達したり、または全体学習値ATが所定の最大進角量AMに
達した場合はノッキング限界に近似したと判断し、この
ときの全体学習値ATを記憶して全体学習を終了する。
また、上述の全体学習に対し、部分学習として角運転
状態毎に細かくアドレスを備えた部分学習値記憶手段45
を有し、学習値更新手段41は上述の全体学習終了後に部
分学習値記憶手段45から部分学習値APを読出す。そして
各運転状態毎に部分学習値APに対しても上述と同様にノ
ッキングの有無との関係で、この部分学習値APを進角ま
たは遅角側に更新しながら点火時期を精度よくノッキン
グ限界付近に設定する。そしてこれらの全体学習値ATと
部分学習値APとは、学習補正量算出手段46に入力して学
習補正量IGLを、 IGL=AT+AP により算出するのであり、学習補正量IGLが既に述べた
点火時期設定制御系に用いられるようになっている。
次いで、ノッキングフィードバック制御系について述
べると、ノッキング判定手段34のノッキング有無の信号
が入力するノッキングフィードバック補正量設定手段47
を有する。このノッキングフィードバック補正量設定手
段47は、ノッキング発生時にのみ遅角側補正量AKを設定
するものであり、ノッキング発生時に学習制御の1回の
遅角量γに対し、その数倍の大きい遅角量γを定め、
ノッキング回避後は学習制御の進角量aと略同一の進角
量aFを定め、これらの遅角量γF,進角量aFによりノッキ
ングフォードバック補正量AKを点火時期算出手段38に出
力する。また、ノッキキングフィードバック制御中の学
習制御との相互干渉を防ぎ、学習補正量IGLのバラツキ
を防ぐため、ノッキングフィードバック補正量設定手段
47のノッキングフィードバック補正量AKが入力する進角
禁止手段48を有し、ノッキングフィードバック補正量AK
=0となる迄の学習値更新手段41での学習補正量IGLの
進角を禁止するようになっている。
更に、高回転数域の点火時期推定制御系について述べ
ると、部分学習値記憶手段45に対して選出手段50を有
し、部分学習値APのいずれか1つを高回転数用として選
出する。ここで部分学習値APは、エンジン回転数Neと吸
入管圧力Pmとにより各運転状態毎に区画されたマップ
に、AP1〜APmとして設定されており、この際に高回転数
域用として選ぶ場合、最も高回転数側の部分学習値の信
頼性が高い。そこで、選出手段50で部分学習値APから高
回転数域用の値を選出する1つの方法として、現在の吸
入管圧力Pmの領域で最も高回転数側の部分学習値APh
(第5図中AP1〜AP4のいずれか1つ)を選出するのであ
り、この部分学習値APhと全体学習値ATとが補正量算出
手段51に入力し、補正量ALを、 AL=AT+APh−K(Kは定数でK≧0) により算出する。補正量ALは更に高回転数域補正量設定
手段52に入力し、進角限界MBTと比較されてAL<MBTの場
合は、補正量ALを高回転数域補正量IGLとして出力す
る。
一方、エンジン回転数Neが入力する高回転域判定手段
53を有し、例えばNe>5000rpmのノッキング検出不可能
な場合に高回転数域と判断する。そして学習補正量IGL
と高回転数域補正量IGLのいずれかを、高回転数域の有
無により選択手段54で選択して点火時期算出手段38に出
力するようになっている。
続いて、学習チェック制御系について述べる。先ず、
上述の全体学習値記憶手段42,部分学習値記憶手段45は
メモリバックアップされており、これに対しチェック時
の全体学習値を一時的に記憶するラッチ手段55を有す
る。またイグニッションスイッチ17の信号が入力するチ
ェックモード判定手段56を有し、オフからオンに変化す
るとチェックモードと判定し、この判定信号を学習値更
新手段41に入力する。学習値更新手段41は、チェックモ
ードで学習条件が成立すると、ラッチ手段55の全体学習
値ATを零から進角側に更新し、更に学習値比較手段57で
全体学習値記憶手段42のバックアップされた全体学習値
ATMと全体学習値ATとを比較する。そしてノッキング無
しでAT=ATMになるとチェックモードが終了し、通常の
学習制御に移行する。
また、チェックモード制御中にノッキングが生じる
と、そのときの全体学習値ATと、バックアップされた全
体学習値ATMとを比較し、両者の差(ATM−AT)が小さい
設定値Δγ(例えば2度CA)以内であれば、バックア
ップされた全体学習値ATMが適正と判断し、このバック
アップされた全体学習値ATMをこれ以降用いる。次い
で、上記設定値Δγに対し大きい設定値Δγ(例え
ば6度CA)を用いて、上述の差が設定値ΔγとΔγ
との範囲内の場合は、全体学習値ATの方が適正と判断
し、この全体学習値ATを全体学習値記憶手段42に入れ換
える。更に、上述の差が設定値Δγ以上大きく異なる
場合は、学習値初期化手段58でバックアップされた全体
学習値ATMは全く不適正なもので、全体学習値記憶手段4
2,部分学習値記憶手段45の学習値は共に初期化してやり
直す必要があると判断し、全体学習値ATM,部分学習値AP
をクリアして通常の全体学習に復帰するようになってい
る。
一方、チェックモード中に高速運転される場合の対策
として、ラッチ手段55からのチェック中の全体学習値AT
がチェック中補正量算出手段59に入力し、補正量ALを、 AL=AT−K(K≧0) により算出する。そしてこの補正量ALと、通常の高回転
数域に対応する補正量算出手段51の補正量ALとは選択手
段60に入力し、チェックモード判断の有無に応じ選択し
て高回転数域補正量設定手段52に出力するのである。
次いで、かかる構成の点火時期学習制御系の作用を、
第3図(a)ないし(d)のフローチャートを用いて述
べる。
先ず、第3図(a)のルーチンのステップS100ないし
S103でエンジン回転数Ne,吸入管圧力Pm,水温Twが読込ま
れると共に、ノッキング発生の有無が判定され、ステッ
プS104,S105でエンジン回転数Neと吸入管圧力Pmにより
進角限界マップと基本点火時期マップから進角限界MBT,
基本点火時期IGBが検索される。そしてステップS106な
いしS108で学習実施条件がチェックされ、ノッキング検
出信号に外乱の多いエンジン高回転数側,センサ出力の
小さい低負荷側,冷態時が除かれ、これ以外の運転状態
で学習条件が成立してステップS109の学習値更新ルーチ
ンが実行される。
即ち、エンジン始動時あるいは後述の全体学習復帰条
件成立時においては、第3図(b)のルーチンのステッ
プS200で先ず全体学習が選択され、ステップS201で全体
学習値ATのアドレスをインデックスレジスタXに入れて
おく。ステップS203でノッキングの有無が判定され、ノ
ッキング有りの場合は、ステップS204で全体学習値ATを
一定量γ遅角し、ステップS205でタイマ1,2をクリア
し、ステップS206でカウンタをインクリメントしてノッ
キング回数をカウントする。ノッキング無しの場合は、
ステップS207で進角限界MBTと学習補正量IGL(=AT+A
P)とを比較し、MBT≦IGLの領域に入った場合は、これ
以上進角させても進角限界MBTを越えて逆に出力トルク
は低下してしまうため学習値の更新は行わない。そして
ステップS208でノッキング無しの時間を計るタイマ1を
チェックし、ノッキング無しが一定時間t1(例えば1
秒)継続し、ステップS217でノッキングフィードバック
補正量AK=0であると、ステップS209で全体学習値ATを
一定量aだけ進角側に更新し、ステップS210でタイマ1
がクリアされる。
ステップS211以降では全体学習の終了条件がチェック
され、ステップS212で所定の最大進角量AMに対する全体
学習値ATの大きさが判断され、AT<AMの場合はステップ
S213でタイマ2をクリアし、ステップS214でノッキング
回数がチェックされて設定値α(例えば5回)以上の場
合は、全体学習値ATがノッキング限界に収束したと判断
して全体学習を終了し、ステップS215でその終了フラグ
がセットされる。また、ノッキング無しで進角が進みAT
≧AMに達すると、ステップS212からS213に進んでタイマ
2の累積時間t2(例えば3秒)経過後に同様に全体学習
を終了する。
こうして全体学習値ATが学習して決定されると、ステ
ップS200からS202に進んで現在の運転状態の部分学習値
APが格納されているアドレスをインデックスレジスタX
に入れ、ステップS203以降部分学習が同様に実行され
る。即ち、ノッキング有りの場合は部分学習値APが遅角
側に更新され、ノッキング無しの場合はMBT>IGLの条件
で一定時間t1毎に部分学習値APが進角側に更新されるの
であり、これらの部分学習値APの学習更新が学習条件が
成立している限り運転中常に行われる。これにより、上
述の全体学習値ATと部分学習値APとを加算した学習補正
値IGLは、各運転状態で実際のノッキング限界に非常に
近い値となる。
一方、ステップS113でノッキングフィードバック補正
量AKを設定した後、ステプS110で上記全体学習値ATと部
分学習値APとの和による学習補正量IGLにノッキングフ
ィードバック補正量AKを加算した値を進角限界MBTと比
較する。MBT≦IGL+AKの場合はステップS111で進角限界
MBTと基本点火時期IGBとにより点火時期IGTが算出され
る。このため、第4図の太い実線のように進角限界MBT
特性で点火時期IGTが決定される。また、MBT>IGLの場
合は、ステップS112でIGT=IGB+AL+AKとする。ここで
AK=0であると、学習補正量IGLと基本点火時期IGBとに
より点火時期IGTが算出され、このため点火時期IGTは第
4図の太い実線のように基本点火時期IGBと平行にな
り、或るオクタン価の実際のノッキング限界IGT′に近
接して沿った値になるのである。
次いで、ノッキング発生の場合について述べると、ス
テップS113により第3図(c)のルーチンが実行されて
ノッキングフィードバック制御される。即ち、ステップ
S300からS304に進んでノッキングフィードバック補正量
AKが遅角量γにより大きく遅角側に更新され、ステッ
プS305でタイマ3がクリアされる。この時、学習制御の
第3図(b)のルーチンのステップS203,S204により学
習補正量IGLも遅角側に更新され、第3図(a)のルー
チンのステップS113の点火時期IGTは、遅角量γとγ
とにより遅角制御される。その後ノッキング回避される
と、ノッキングフィードバック補正量設定の第3図
(c)のルーチンのステップS300からステップS301に進
んで、タイマ3によりノッキング無しの時間がチェック
され、一定時間t3継続してノッキング無しの場合は、ス
テップS302でノッキングフィートバック補正量AKが第5
図のように進角量aFにより進角側に徐々に更新され、ス
テップS303でタイマ3がクリアされる。またこの場合
は、第3図(b)のルーチンのステップS217からS211に
進んで学習補正量IGLの部分学習値APは進角禁止される
ことになる。こうしてノッキング発生時には、学習制御
とノッキングフィードバック制御とにより大きく遅角制
御され、2回目以降のノッキングが続けて生じることを
防止する。その後、ノッキング無しでは先ずノッキング
フィードバック補正量AKが零になる迄進角側に更新さ
れ、次いで学習補正量IGLが進角側に更新可能でなり、
この2者択一の制御で相互干渉,学習補正量IGLのバラ
ツキが防止される。
ところで、Ne>5000rpmの高回転数域では、ステップS
106の学習条件が不成立し、ステップS109の学習値更新
は中断する。そしてステップS115からS116,S117に進ん
で全体学習値ATと、現在の吸入管圧力Pmに対応した部分
学数値APの最も高回転数側の値APhとで補正量ALが推定
される。また、ステップS121でノッキングフィードバッ
ク補正量AKを設定した後、ステップS118に進んで補正量
ALとノッキングフィードバック補正量AKを加算した値が
進角限界MBTと比較され、小さい方の値を高回転数域補
正量として、ステップS119,S120で基本点火時期IGBに加
算することにより、点火時期IGLが算出される。これに
より、高回転数側の点火時期IGTは各吸収管圧力Pm毎に
最も高回転数側で設定される値と同一になり、運転状態
が類似することでノッキングの発生が小なくて充分進角
されることになる。
一方、かかる高回転数域でもノッキングが生じると、
ステップS121により第3図(c)のルーチンが実行さ
れ、ノッキングフィードバック制御により点火時期IGT
は遅角される。この場合のノックキングフィードバック
制御では、学習制御の場合に比べてステップS306ないし
S308によりノッキングフィードバック補正量AKが設定値
AKOでガードされ遅角制御される。
以上、エンジン運転中の学習制御およびノッキングフ
ィードバック制御の作用のついて述べたが、この場合の
学習制御の全体学習値AT,部分学習値APは、エンジン停
止時にもメモリバックアップされている。
次いで、エンジン停止で給油等を行って再始動する場
合について述べる。この場合は、イグニッションスイッ
チ17のオン信号でチェックモードと判断されるため、学
習条件成立後に第3図(b)のルーチンのステップS218
からS219に進み、ノッキング無しの場合はステップS220
ないしS224で進角限界MBTと全体学習値ATとを比較し、A
K=0の条件でバックアップされない初期値零の全体学
習値ATが零から進角側に更新される。そしてステップS2
31においてノッキング無しの条件で全体学習値ATがバッ
クアップされた学習値ATMと等しくなると、燃料のオク
タン価はエンジン停止前と同一と判断され、ステップS2
30でチェックモードフラグをクリアしてチェックモード
が終了する。このためこれ以降は、ステップS218からS2
00に進み、バックアップされた全体学習値ATMで通常の
学習制御に移行する。
一方、チェックモード中にノッキングが生じると、ス
テップS219からS225に進み、この時の全体学習値ATとバ
ックアップされた全体学習値ATMとの差がステップS225,
S227で設定値Δγ1,Δγを用いて3段階に分けて判定
される。即ち、(ATM−AT)<Δγで差が僅かの場合
は、ステップS226でバックアップされた全体学習値ATM
を適正と判断して使用し、Δγ(ATM−AT)<Δγ
で差が少し大きい場合は、ステップS229でチェック中
の全体学習値ATの適正を認めて、これを用い、(ATM−A
T)≧Δγで差が大きい場合は、ステップS228で燃料
オクタン価の違いを判断して全体学習に復帰する。こう
してノッキング発生時に、全体学習値が簡略化した状態
で迅速にチェックされ、この間バックアップされた全体
学習値ATMの使用が一時的にストップされる。
また、上述のチェックモード中に高速運転されると、
第3図(a)のルーチンのステップS115からS123に進
み、チェックモード制御も中断する。そしてステップS1
23からS124に進み、この時の補正量ALがチェックモード
中の全体学習値ATから一定値Kを減算して算出される。
このため点火時期IGTは、チェック中の遅角側の全体学
習値ATに基づき補正して決定され、特に急に高速運転さ
れて全体学習値ATの更新が少ない場合は、充分遅角側に
決定される。従って、仮りに給油によりオクタン価が低
下した場合は、給油前の学習値とは全く関係無い遅角側
の点火時期のため、ノッキングが生じ難くなる。
以上、本発明の実施例について述べたが、方法等は更
に簡素化してもよい。
〔発明の効果〕
以上述べてきたように、本発明によれば、 車両用エンジンの点火時期学習制御において、エンジ
ン始動時には学習制御に先立って学習補正量をチェック
制御するため、給油による燃料のオクタン価の変化に対
する応答性が向上し、ノッキングを抑えながら点火時期
を各オクタン価に応じた適正値を制御し得る。
さらに、チェック中に高速運転されると、チェック中
の学習値に基づいて点火時期が推定されるので、仮りに
オクタン価が低下している場合でもノッキングが発生し
なくなり、エンジンの耐久性,安全性を確保し得る。
また、チェックの結果はノッキング発生時に3段階に
分けられ、適切に処理されるので、効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の点火時期学習制御方法の実施例を示す
ブロック図、 第2図は本発明が適用される車両用エンジンの概略を示
す構成図、 第3図(a)ないし(c)は点火時期学習制御の作用を
示すフローチャート図、 第4図はマップの特性図である。 1……エンジン本体、7……点火フラグ、30……制御ユ
ニット、35……進角限界検索手段、36……基本点火時期
検索手段、37……領域判別手段、38……点火時期算出手
段、40……学習条件判定手段、41……学習値更新手段、
46……学習補正量算出手段、55……ラッチ手段、56……
チェックモード判定手段、57……学習値比較手段、58…
…学習値初期化手段。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノッキング発生の有無に応じ進・遅角しな
    がら全体学習値を設定する全体学習を実行し、次いで各
    運転状態毎にノッキング発生の有無に応じ進・遅角して
    部分学習値を設定する部分学習を実行し、これらの全体
    学習値と部分学習値とにより点火時期を補正して決定す
    る方法において、 上記学習制御の学習値のいずれもエンジン停止中にメモ
    リバックアップし、 エンジン始動時は学習制御に先立って学習値のチェック
    制御を実行し、 上記チェック制御は、一旦上記全体学習値を零に設定
    し、その後ノッキングが発生するまで進角させ、ノッキ
    ングが発生した時点で全体学習値と、バックアップ全体
    学習値との比較して行うことを特徴とする点火時期学習
    制御方法。
  2. 【請求項2】上記チェック制御は、チェックによる全体
    学習値とバックアップ全体学習値との差が大きい場合
    は、全体学習を再実行する請求項(1)記載の点火時期
    学習制御方法。
  3. 【請求項3】上記チェック制御は、チェックによる全体
    学習値とバックアップ全体学習値との差が所定範囲の場
    合は、全体学習値にチェック時の値を用いる請求項
    (1)記載の点火時期学習制御方法。
  4. 【請求項4】上記チェック制御は、チェックによる全体
    学習値とバックアップ全体学習値との差が僅かな場合
    は、全体学習値をそのまま使用する請求項(1)記載の
    点火時期学習制御方法。
  5. 【請求項5】上記チェック制御中にエンジン運転状態が
    高回転数域に入った場合は、チェック制御を中断し、点
    火時期の補正量をチェック制御実行中の全体学習値に基
    づいて設定する請求項(1)記載の点火時期学習制御方
    法。
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