JP2770240B2 - 昇降装置のブレーキ装置 - Google Patents
昇降装置のブレーキ装置Info
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Description
床面に対し荷重を押し付けることのある自重降下式の昇
降装置のブレーキ装置に関するものである。
においては、水門扉をメカニカルブレーキ或いは遠心ブ
レーキを用いて自重降下せしめ、水門扉が水底に着いた
あと、漏水防止のためにさらにハンドルにより水門扉を
押し下げて、水門扉の下縁に設けられた水密ゴムを押し
つぶして増締めを行ない、増締め状態を保持する必要が
あった。
構が提案されている。
ドルの操作により増締を解除する場合、或いは荷重をか
けたままメカニカルブレーキを解除する場合に、スラス
トがかかっている状態で摩擦面相互を滑らせて回さねば
ならず、解除に要するトルクが大であり、大きな力をハ
ンドルに加えねばならなかった。
摩擦面を損耗が大であった。
重を降下せしめるに当たりメカニカルブレーキを解除す
る場合も、荷重を床面に押し付けたまま保持する押付力
保持ブレーキ(例えば増締めブレーキ)を解除する場合
も、解除に要するトルクが小さく、また摩擦面の損耗が
少ない昇降装置のブレーキ装置を提供することを目的と
するものである。
により荷重を昇降せしめるようにした自重降下式の昇降
装置の、回転駆動力伝達機構中に挿入されるブレーキ装
置において、入力軸と出力軸とが一中心軸上に対向して
配備され、該入力軸と出力軸それぞれには軸端に向かう
側に摩擦面を有する摩擦板が固定され、かつ、それぞれ
の軸の該摩擦板の軸端側には、それぞれの軸のまわりに
回転可能に支承され、かつ互に逆向きの許容回転向きを
有し両側に摩擦面を有する逆転防止機構が設けられ、前
記入力軸の軸端にはネジが設けられ、前記出力軸の軸端
には、トルクを伝達し、かつ軸方向に相対的に滑動可能
に滑り軸継手の軸側部材が設けられ、該滑り軸継手の滑
動側部材には前記ネジと螺合するナット部が一体的に設
けられ、かつ軸方向の両端面には前記逆転防止機構の摩
擦面と当接可能な摩擦面を備えて移動摩擦体が形成さ
れ、前記出力軸側の逆転防止機構は重力によるトルクの
向きの回転を阻止するものであり、前記入力軸側のネジ
の向きは、前記移動摩擦体を重力によるトルクの向きに
回転せしめたとき、該移動摩擦体が前記出力軸側の逆転
防止機構に近づくような向きであることを特徴とする昇
降装置のブレーキ装置である。
間に、軸に対し回転可能な互に逆向きの許容回転向きを
有する逆転防止機構を備えた、入力軸と出力軸とを一直
線上に対向して配備し、入力軸端にネジ・ナット機構を
設け、出力軸端に滑り軸継手(トルクを伝えるが軸方向
には相対的に移動可能な軸継手)を設け、ネジ・ナット
機構のナット部と、滑り軸継手の滑動体とを一体となし
て移動摩擦体を形成し、この移動摩擦体の両面の摩擦面
と入力軸,出力軸のそれぞれの摩擦板との間に、許容回
転向きが逆な逆転防止機構をそれぞれ挟んで二つのブレ
ーキ機構を形成した。そして、出力側のブレーキ機構を
メカニカルブレーキとして、入力側のブレーキ機構を増
締ブレーキとして作用するように、両逆転防止機構の許
容回転向きと、ネジの捩れ向きとを選択することによ
り、増締ブレーキ解除のときも、メカニカルブレーキ解
除のときも、摩擦面の軸方向の隔離はネジの作用で直接
隔離され、摩擦面相互の滑りを生ずることなく、解除ト
ルクは極めて小さくなる。
とがなくなるため、摩擦面の損耗を防ぐことができる。
第4図は手動の水門開閉装置のハンドル部から歯車装置
の一部までの駆動力伝達機構の例を示したもので、1は
手動のハンドル、2は入力軸、3は本発明によるブレー
キ装置、4は出力軸、5は多板クラッチ、6はピニオン
軸、7は遠心ブレーキ、8はピニオン、9はそれに噛み
合うギヤ、10はピニオンであり、それ以降の歯車機構、
水門扉を昇降せしめるピニオン、ラック機構などは省略
されている。
開き向き11に回せば、水門は開き(水門扉上昇)、閉じ
向き12に回せば水門は閉じる(水門扉下降)ようになっ
ている。多板クラッチ5を遮断すれば水門扉は遠心ブレ
ーキ7の作用で所定の速度にて自重降下するようになっ
ている。
シング14を介して取付けられたフランジメタル15に、軸
受16,転り軸受17により、入力軸2が回転可能に、かつ
軸方向には固定されて支承されている。出力軸4は、ケ
ーシング14に設けられた転り軸受18及び多板クラッチ5
に設けられた転り軸受(図示せず)により回転可能に、
かつ、軸方向には固定されて支えられている。入力軸2
と出力軸4とは一つの中心軸19上に、互に対向して配備
され、出力軸4の軸端に設けられたガイド穴20に、入力
軸2の軸端に設けられたガイドピン21が、相対的回転が
可能に嵌入されて両軸の中心がずれるのを防いでいる。
側に摩擦面22,23を有する摩擦板24,25が固定されてい
る。
力軸4の軸端には、トルクを伝達しかつ軸方向に相対的
に滑動可能な滑り軸継手であるスプライン式軸継手の軸
側部材であるスプライン軸27が設けられている。
ボス28には、ネジ26と螺合するナット部29が一体的に形
成され、かつ、軸方向の両端面には摩擦面30,31を備え
て移動摩擦体32が形成されている。
してのラチェット板33が入力軸2のまわりに回転可能に
支承されている。ラチェット板33の軸方向の両端面には
ブレーキライニング34,35が設けられている。
機構としてのラチェット板36が、出力軸4のまわりに回
転可能に支承されている。ラチェット板36の両側にはブ
レーキライニング37,38が設けられている。
き11の回転は阻止され、閉じ向き12の回転は許容され
る。一方ラチェット板36は後述の如く閉じ向き12の回転
は阻止され、開き向き11の回転は許容される。即ち、ラ
チェット板33とラチェット板36の許容回転向きは互に逆
になっている。
く、ラチェット板36の周囲に設けられたラチェット歯42
と、ケーシング14に設けられたスリーブ43中に滑動可能
に設けられ、バネ44により付勢されているラチェット爪
45とにより、ラチェット板33の、閉じ向き12の回転は許
容されるが、開き向き11の回転は阻止されるようになっ
ている。
き、ラチェット板36の開き向き11の回転は許容されるが
閉じ向き12の回転は阻止されるようになっている。
なす。即ち荷重(水門扉)の自重によって生ずるトルク
の向きを重力作用向き46とすれば、出力軸4を、入力軸
2に対して相対的に重力作用向き46に回転せしめたとき
に、ネジ29(左ネジ)により移動摩擦体32は、重力作用
向き46(閉じ向き12)の回転を許容しない逆転防止機構
である出力軸4側のラチェット板36に近付き、摩擦面31
がブレーキライニング37に圧着し、ラチェット板36に重
力作用向き46のトルクを伝達するようになる。しかし、
前述のラチェット板36の作用によりこの向きの回転は阻
止され、荷重を支えるブレーキとして作用し、後述の如
くメカニカルブレーキの作用をなす。
反重力作用向き47に回転せしめれば、ネジ26により、移
動摩擦体32は、反重力作用向き47(開き向き11)の回転
を許容しない逆転防止機構であるラチェット板33に近付
きこれに圧着し反重力作用向き47のトルクを伝達するこ
とになる。しかし、前述のラチェット板33の作用によ
り、この向きの回転は阻止され、増締力がゆるむのを防
ぐ増締めブレーキの作用をする。
る。
めた状態から説明すれば、このとき出力軸4は、水門扉
の自重により入力軸2に対して相対的に重力作用向き46
のトルクを受けているので、左ネジであるネジ26の作用
により移動摩擦体32は右方に移動してラチェット板36に
接してこれを押圧し、ネジ26とナット部29とはロック状
態になる。従ってハンドル1のトルクは、スプラインボ
ス28,スプライン軸27を経て出力軸4に伝えられ、水門
扉が上昇する。このときラチェット板36は自由状態なの
で出力軸4の開き向き11の回転を妨げない。
のトルクはなくなるが、移動摩擦体32が摩擦板25に対し
てラチェット板36を押圧しているので摩擦により一体と
なり、ラチェット板36の作用で重力作用向き46の回転は
阻止される。従って手を離しても水門扉は落ちずに開い
たまま保持される。
トルクを加えれば、摩擦板25、ラチェット板36、スプラ
イン軸27、移動摩擦体32、ネジ26によるメカニカルブレ
ーキ作用により、出力軸4は入力軸2の回転に追従して
回転し、かつ、水門扉の自重をハンドル1に受けること
なく水門扉は降下する。
の作用で移動摩擦体32の摩擦面31は、ブレーキライニン
グ37に対し滑ることなく、軸方向に直ちに離れ、大きな
トルクを必要とせずブレーキを緩めることができる。
しつぶし、水密ゴムの変形の反力と自重とがバランスし
た時点で自重による降下は停止する。
と、出力軸4は水密ゴムの反力を受けて回転を停止した
ままでいる。即ち、出力軸4は入力軸2に対して相対的
に反重力作用向き47に回転することになる。すると、左
ネジであるネジ26の作用により移動摩擦体32は反重力作
用向き47の回転を許容しない逆転防止機構であるラチェ
ット板33に近付きこれを摩擦板24との間に押圧し、ネジ
26はロック状態となり、ハンドル1のトルクは水門扉に
まで伝えられて水密ゴムが押しつぶされ増締力が与えら
れる。このときラチェット板33は自由なので入力軸2の
回転を防げない。
ので、手応えにより増締力の大きさを確かめることがで
きる。
なえた状態でハンドル1から手を離すと、水密ゴムから
の反力(反重力作用向き47)に基づくトルクにより、ネ
ジ26の作用で移動摩擦体32は摩擦板24との間にラチェッ
ト板33を一体に挟持している状態を保持し、かつ、ラチ
ェット爪45の作用で反重力作用向き47の回転が阻止され
るので、水密ゴムは押しつぶされたままの状態を保持
し、増締力が保持される。即ち、増締力保持ブレーキの
作用が行なわれる。
を開き向き11に回せば、移動摩擦体32は右方に移動しよ
うとしてラチェット板33との摩擦による拘束がゆるむ
が、水密ゴムからの反力により出力軸4はなおも反重力
作用向き47に回されるので、出力軸4は入力軸2の回転
(即ちハンドル1の回転)に追従して水門扉が上昇し、
水密ゴムの変形は回復し、その反力は小になり、水門扉
の自重とバランスするに至る。
するメカニカルブレーキの如き作用をなす。
の作用で、移動摩擦体32の摩擦面30は、ブレーキライニ
ング34に対し滑ることなく、軸方向に直ちに離れ、大き
なトルクを必要とせず増締ブレーキを緩めることができ
る。
となり水門扉は上昇する。
ーキ機構と、ラチェット板33を用いた増締力保持ブレー
キとが、1本の入力軸2、出力軸4の中心軸の上に極め
てコンパクトに配備され、しかも、メカニカルブレー
キ、増締ブレーキの解除時にハンドルが極めて軽い。
の相対移動を許容するフランジカプリング状のものを用
いた例である。
り滑り軸継手の軸側部材としてカプリングフランジ53が
固定され、同一円周上に複数本のカプリングピン54が保
持されている。55は滑り軸継手の滑動側部材としてのカ
プリングフランジであり、カプリングピン54に対応する
複数個の穴56が設けられ、内径はネジ26(左ネジ)と螺
合するナット部29となっており、ブレーキライニング35
に対向する面は摩擦面30となっている。
スクであり、ブレーキライニング37に対向する面は摩擦
面31となっている。
ク57は一体となって移動摩擦体32を形成している。移動
摩擦体32はカプリングフランジ53に対して軸方向には或
る程度相対移動が可能であり、回転方向にはカプリング
ピン54と穴56とによりトルクを伝達するようになってい
る。
ェット板33を用いた増締力保持ブレーキに関する移動摩
擦体32の作用は第1図の実施例の場合と同様である。
擦面30側に隙間がある状態を示す。
ニカルブレーキ用にラチェット板36の代わりにカムクラ
ッチ機構を、増締力保持ブレーキ用としてラチェット板
33を用いるようにすれば、水門扉の昇降時は静かであ
り、増締時にはラチェットの音を発し、増締操作中であ
ることがハンドル1の手応えのほかに、音によっても確
認できる。
く、形式を入れ替えてもよく、両者とも同じ形式のもの
を用いてもよく、また、他の形式の逆転防止機構を用い
てもよい。
動機によってもよい。
かに床面に押し付ける操作の必要のあるものに適用でき
る。
除に際しても、増締ブレーキ解除に際してもハンドルの
操作力が極めて軽くなり、また摩擦面の損耗が少なくな
り、極めて大なる効果を奏する。
I線断面図、第3図は別の実施例の縦断面図、第4図は
ブレーキ装置の配置の例を示す説明図である。 1…ハンドル、2…入力軸、3…ブレーキ装置、4…出
力軸、5…多板クラッチ、6…ピニオン軸、7…遠心ブ
レーキ、8…ピニオン、9…ギヤ、10…ピニオン、11…
開き向き、12…閉じ向き、13…ギヤボックス、14…ケー
シング、15…フランジメタル、16…軸受、17…転り軸
受、18…転り軸受、19…中心軸、20…ガイド穴、21…ガ
イドピン、22…摩擦面、23…摩擦面、24…摩擦板、25…
摩擦板、26…ネジ、27…スプライン軸、28…スプライン
ボス、29…ナット部、30…摩擦面、31…摩擦面、32…移
動摩擦体、33…ラチェット板、34…ブレーキライニン
グ、35…ブレーキライニング、36…ラチェット板、37…
ブレーキライニング、38…ブレーキライニング、39…ラ
チェット爪、42…ラチェット歯、43…スリーブ、44…バ
ネ、45…ラチェット爪、46…重力作用向き、47…反重力
作用向き、51…角軸、52…スナップリング、53…カプリ
ングフランジ、54…カプリングピン、55…カプリングフ
ランジ、56…穴、57…ブレーキディスク。
Claims (1)
- 【請求項1】手動又は原動機による回転駆動力及び重力
により荷重を昇降せしめるようにした自重降下式の昇降
装置の、回転駆動力伝達機構中に挿入されるブレーキ装
置において、 入力軸と出力軸とが一中心軸上に対向して配備され、該
入力軸と出力軸それぞれには軸端に向かう側に摩擦面を
有する摩擦板が固定され、かつ、それぞれの軸の該摩擦
板の軸端側には、それぞれの軸のまわりに回転可能に支
承され、かつ互に逆向きの許容回転向きを有し両側に摩
擦面を有する逆転防止機構が設けられ、 前記入力軸の軸端にはネジが設けられ、前記出力軸の軸
端には、トルクを伝達し、かつ軸方向に相対的に滑動可
能に滑り軸継手の軸側部材が設けられ、 該滑り軸継手の滑動側部材には前記ネジと螺合するナッ
ト部が一体的に設けられ、かつ軸方向の両端面には前記
逆転防止機構の摩擦面と当接可能な摩擦面を備えて移動
摩擦体が形成され、 前記出力軸側の逆転防止機構は重力によるトルクの向き
の回転を阻止するものであり、 前記入力軸側のネジの向きは、前記移動摩擦体を重力に
よるトルクの向きに回転せしめたとき、該摺動摩擦体が
前記出力軸側の逆転防止機構に近づくような向きである
ことを特徴とする昇降装置のブレーキ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21483689A JP2770240B2 (ja) | 1989-08-23 | 1989-08-23 | 昇降装置のブレーキ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21483689A JP2770240B2 (ja) | 1989-08-23 | 1989-08-23 | 昇降装置のブレーキ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0381409A JPH0381409A (ja) | 1991-04-05 |
JP2770240B2 true JP2770240B2 (ja) | 1998-06-25 |
Family
ID=16662344
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21483689A Expired - Lifetime JP2770240B2 (ja) | 1989-08-23 | 1989-08-23 | 昇降装置のブレーキ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2770240B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4818627B2 (ja) * | 2005-03-29 | 2011-11-16 | 有限会社ミューロン | 昇降装置のブレーキ装置 |
JP4574586B2 (ja) * | 2006-04-06 | 2010-11-04 | 有限会社ミューロン | 昇降装置のブレーキ装置 |
-
1989
- 1989-08-23 JP JP21483689A patent/JP2770240B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0381409A (ja) | 1991-04-05 |
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