[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2764207B2 - 紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法 - Google Patents

紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法

Info

Publication number
JP2764207B2
JP2764207B2 JP21805688A JP21805688A JP2764207B2 JP 2764207 B2 JP2764207 B2 JP 2764207B2 JP 21805688 A JP21805688 A JP 21805688A JP 21805688 A JP21805688 A JP 21805688A JP 2764207 B2 JP2764207 B2 JP 2764207B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
quartz glass
synthetic quartz
water
ultraviolet region
gas
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21805688A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0264645A (ja
Inventor
茂郎 西澤
伸 葛生
直良 神杉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NIPPON SEKIEI GARASU KK
YAMAGUCHI NIPPON SEKIEI KK
Original Assignee
NIPPON SEKIEI GARASU KK
YAMAGUCHI NIPPON SEKIEI KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=16713958&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2764207(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by NIPPON SEKIEI GARASU KK, YAMAGUCHI NIPPON SEKIEI KK filed Critical NIPPON SEKIEI GARASU KK
Priority to JP21805688A priority Critical patent/JP2764207B2/ja
Publication of JPH0264645A publication Critical patent/JPH0264645A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2764207B2 publication Critical patent/JP2764207B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/06Glass compositions containing silica with more than 90% silica by weight, e.g. quartz
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B19/00Other methods of shaping glass
    • C03B19/14Other methods of shaping glass by gas- or vapour- phase reaction processes
    • C03B19/1415Reactant delivery systems
    • C03B19/1423Reactant deposition burners
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C4/00Compositions for glass with special properties
    • C03C4/0085Compositions for glass with special properties for UV-transmitting glass
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2207/00Glass deposition burners
    • C03B2207/04Multi-nested ports
    • C03B2207/06Concentric circular ports
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2207/00Glass deposition burners
    • C03B2207/20Specific substances in specified ports, e.g. all gas flows specified
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2207/00Glass deposition burners
    • C03B2207/20Specific substances in specified ports, e.g. all gas flows specified
    • C03B2207/24Multiple flame type, e.g. double-concentric flame

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Geochemistry & Mineralogy (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By Optical Means (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は合成石英ガラス、特に紫外領域で使用され
る精密光学系の窓、ミラー、プリズム等の光学用部品、
超LSI用フォトマスク基板等に使用される有水合成石英
ガラスおよびその製造方法に関する。
[従来の技術] 近年、半導体素子、なかでも超LSIの集積度が高くな
り、その回路パターンの細密化が急速に進行している。
そのために、超LSI製造時において、光源の短波長化と
照度の増大化が進行している。
また、紫外線領域で良好な性能を示す有水合成石英ガ
ラスが、フォトマスクはもとより、露光装置(ステッパ
ー)の光学系におけるレンズやミラー等の光学部品の材
料として重要な地位を占めてきている。
有水合成石英ガラスは、高純度の四塩化ケイ素に酸素
と水素ガスをキャリアーとして同伴させてベルヌイ炉に
供給し、酸水素炎中で加水分解反応させることによって
得られ、その化学反応式は次のようである。
SiCl4+2H2O→SiO2+4HCl この有水合成石英ガラスは、広い紫外線領域で透光性
が良く、第1図の実線1に示すような透過率曲線を示
し、含有する水酸基によるものと推察されるが、紫外線
に強く、また、このような特性は、製造条件にはほとん
ど影響されないので上記のごとく光学部材として使用さ
れるようになった。
一方近時、超LSIの高集積化に対応する露光技術の開
発において高圧水銀ランプのg線(436nm)からi線(3
65nm)へと露光源の短波長化が進み、さらに、エキシマ
レーザーが半導体素子製造用の光源としても注目され、
KrF(248nm)を光源として用いたステッパーも試作され
ている。
さらに、エキシマレーザーArF(193nm)を露光源とす
るものにも研究が進められている。
しかし、エキシマレーザーは、従来の水銀ランプなど
の光源に比較して短波長のうえ、そのエネルギ密度がは
るかに高いため、ステッパーの光学系の部品等に対して
も損傷を与える可能性がある。
また合成石英ガラスは、第1図に示すように透明で良
好な紫外線透過性能を有しているが、フォトマスク製造
過程においてスパッタリングやプラズマエッチングなど
の荷電粒子線、電子線、X線などの発生する過酷な環境
に曝されると、紫外線領域での透過率性能が低下するも
のであることが見出された。
第1図の破線2が性能低下の典型的な例であり、約21
0nm(A)、及び約260nm(B)にピークを持つ吸収帯が
形成されるものがある。
第1図の破線2は、典型的な極小値を持つ一例を示し
たにすぎず、吸収ピークの強さは試料によって種々異な
るものが出現する。
このように吸収帯の出現した合成石英ガラスの蛍光ス
ペクトルを測定すると、約650nmにピークを有する蛍光
帯が認められる。また、これに蛍光検査灯(東京光学機
械(株)製、FI−31S、Hgランプ、主波長254nm、電力7.
2W)を照射してみたところ、目視によって赤色蛍光が認
められた。
このように、スパッタリングやプラズマエッチングな
どによって変質して性能の低下した合成石英ガラスを超
LSI用フォトマスク基板に使用すると、赤色蛍光自体は
実害が少ないが、光源にi線(365nm)を使用すると、
第1図の吸収帯(B)の裾が350nm付近まで広がってい
るため、透過率低下の恐れがあり、露光不足になる可能
性がある。
まして、エキシマレーザー光(KrF、248nm)を露光源
として使用した場合には、透過率の低下は非常に大きな
ものとなり、露光不足によって良好な転写パターンを得
ることができなくなる。
このような合成石英ガラスのスパッタリングやプラズ
マエッチングなどによって起きる紫外線透過性能の変化
と、赤色蛍光の現象は、合成石英ガラスにエキシマレー
ザー光を照射したときにも起きる。
つまり、ある強度以上のKrF(248nm)やArF(193nm)
を合成石英ガラスに照射したとき、照射部から赤色蛍光
が目視で認められる。エキシマレーザーの照射によって
蛍光を発するようになった合成石英ガラスの紫外線透過
率は、前記のスパッタリングによって変質した合成石英
ガラス同様に第1図の破線2の曲線を示し、かつ、赤色
蛍光スペクトルを示す。また、蛍光検査灯によって目視
で蛍光が認められる。
このようなエキシマレーザー光の照射によって変質す
る合成石英ガラスは、エキシマステッパーはもとより、
エキシマレーザー光を使用する光学系の部品材料として
は使用できない。
スパッタリングやプラズマエッチング、およびエキシ
マレーザー光の照射によって変質した合成石英ガラスを
改質しようとして紫外線透過性能の低下した合成石英ガ
ラスを空気中で約1000℃で熱処理すると光学的性能が一
時的に回復し、元に戻る。すなわち、熱処理後、紫外線
透過率は第1図の実線1に回復し、かつ、蛍光スペクト
ルにおいても約650nmのピークは消失する。
同時に蛍光検査灯によって蛍光は認められなくなる。
しかしながら、熱処理によって光学的性能の回復した
ものを再びスパッタリングやプラズマエッチング、ある
いは、エキシマレーザーを照射すると、熱処理前の紫外
線吸収および赤色蛍光の現象が再び出現してしまい、単
なる熱処理では根本的な性能回復がなされない。
本発明者らは、変質を受けた有水合成石英ガラスを改
質する方法として特願昭63−27038(特開平1−20166
4)として提案した。これは熱処理を水素ガス雰囲気中
で実施するものである。
このような熱処理による現象も含めてスパッタリング
やプラズマエッチングあるいは、エキシマレーザー照射
によって引き起こされる合成石英ガラスの性能低下の現
象は外見的には全く同じであるためその原因も同一であ
ると考えられる。合成石英ガラスの性能低下機構の理論
的解明は、今後の研究に待たねばならないが、両者とも
吸収、蛍光という分光学的性質が一致していることか
ら、石英ガラス固有の構造欠陥に起因して、荷電粒子
線、電子線、X線そして、高エネルギー紫外線などによ
って、何らかのカラーセンターが生成するためでないか
と推察される。
シリカガラスの吸収・蛍光という分光学的性質は、そ
の構造欠陥によって説明されることが多い。シリカガラ
スの完全構造は≡Si−O−Si≡のランダムネットワーク
で、それ以外は構造欠陥である。
合成石英ガラスの典型的な欠陥は、≡Si−OHである。
しかし、O−Hの結合エネルギーは110.6Kcal/molと大
きく、きわめて安定であり、赤外領域では吸収がある
が、紫外領域では特異的な透過性能など分光学的に悪い
影響は報告されていない。
酸素不足のシリカガラスでは、≡Si−Si≡、または≡
Si・・Si≡すなわち、欠陥、Oxygen Vacancy(OV)を生
じ易く、この欠陥が前駆体となって、≡Si・(E′セン
ター)を誘起しやすいと言われている。
一方、酸素過剰型のシリカガラスは、≡Si−O−O−
Si≡,すなわち、欠陥、Peroxy Linkage(PL)が出来や
すく、これが前駆体となって、≡Si−O−O・(Peroxy
Radical:PR)が誘起されると言われている。そして、
赤色蛍光はPRによる650nm付近(赤色波長)の発光によ
るものと考えられている。
さらに、スパッタリングやプラズマエッチングと、エ
キシマレーザー照射とによって引き起こされる合成石英
ガラスの性能低下には定量的な関連があり45mJ/cm2のAr
F(193nm),または、70mJ/cm2以上のKrF(248nm)エキ
シマレーザーを照射して赤色蛍光の発しないものは、通
常の条件のスパッタリングやプラズマエッチングによっ
ても赤色蛍光は発光せず、従って、透過率の低下も来さ
ないことを本発明者らは見出し、ロット毎にエキシマレ
ーザーを照射することによってフォトマスク用基板を検
査する方法を特願昭63−15158(特願平1−189654)と
して出願した。
したがって、スパッタリングやプラズマエッチングお
よびエキシマレーザー光照射によって紫外線透過率の変
化などの性能の低下をきたさない合成石英ガラス素材の
開発が必要とされている。
一方、精密光学系、なかでも最近実用化されつつある
超LSI製造用のエキシマステッパーでは、エキシマレー
ザー光に対する耐性に加えて、光学的均質性の要求が厳
しい。つまり、三方向に脈理の無い高均質のものが要求
される。
一般に、光学系において、窓材のように、光路一方向
のみの場合、その方向にのみ脈理が無く、光学的に均質
であれば良いが、プリズムや、コーナーキューブ等で
は、光路は一方向のみではないので、三方向に脈理の無
いものが要求される。
四塩化ケイ素の気相加水分解により、シリカガラスを
精製し、これを透明ガラスとして堆積させて製造する合
成石英ガラスは、前述の化学生成反応過程を経る。
したがって、生成物であるガラスの性質は温度やガス
組成(O2、H2、H2O、HCl)、また、反応条件に左右され
る。実際に、温度やガス流量が急変すると、堆積面に平
行な脈理(屈折率の不連続な分布)が発生する。脈理の
発生を防止するためには、ガス流量などを変動させずに
一定に保持することが必要である。さらに、火炎の中
は、温度やガスの組成が一様でなく、分布しているの
で、火炎に曝されているガラスの堆積面の位置や形状が
少しでも変化すると、火炎の分布の影響を受けて、堆積
面の温度やガスの組成も変化し脈理発生の原因となる。
上記のような変動要因を可能な限り抑制することによ
って脈理の少ないガラスを得ることが理論的には可能で
あるが、原料の他に、可燃性の水素ガスと支燃性の酸素
ガスを使用する場合、原因は定かでは無いが、火炎のゆ
らぎなどを制御することが困難な要因によって、原因不
明の脈理が発生することがある。
従来、実質的に無脈理のブロックを得るには、脈理の
少ないインゴットから脈理の少ない部分を探しだして選
択的に切り出していたが、その工数と、歩留まりの低さ
に問題点があった。
以上のように、エキシマレーザーを使用する精密光学
系部材用また、フォトマスク基板用の有水合成石英ガラ
スには、エキシマレーザー耐性や、200nmでの透過率と
いう分光学的に高い品質と、脈理が実質的に無いという
高均質性を兼ね備えていなければならない。
[発明が解決しようとする課題] 以上、述べたように、従来の製法によって製造された
有水合成石英ガラスには分光学的および均質性について
欠点があった。これらの欠点の無い有水合成石英ガラ
ス、および、その製造方法を提供するのが本願発明の目
的である。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明者らは、種々の製造条件を変え、どの
製造過程におけるどの因子がどの程度赤色蛍光の発生の
エネルギ線の限界値(「しきい値」)に影響が及ぼすの
かを調査した。その結果、有水合成石英ガラス製造の
際、バーナーに供給する水素ガスと酸素のガスの比(H2
/O2)が、この「しきい値」と相関のあることを見出し
た。その結果を第2図に示す。
第1の発明は、H2/O2比を大きくし、水素過剰にする
ことにより「しきい値」を向上させたものである。しか
しながら、同図から判るように、H2/O2比を大きくする
と、製造された有水合成石英ガラスの200nmでの透過率
が低下してしまう。極端な例としてH2/O2比を2.6にした
時の透過率の一例を第1図の一点鎖線3に示すが、200n
m付近に吸収帯と言ってもよいような透過率の低下が認
められた。
すなわち、赤色蛍光の「しきい値」の200nmでの透過
率とは、逆相関の関係にあり、高い赤色蛍光の「しきい
値」の合成石英ガラスを得るためには、200nmでの透過
率を犠牲にしなければならない。
230nm以上の領域で使用する場合には200nmでの透過率
の低下は実害が無いとは言え、根本的な解決策が得られ
たとは言えるものでは無い。
第2の発明は、有水合成石英ガラスの原料の四塩化ケ
イ素に有水合成石英ガラス生成反応に関与しない不活性
ガスをキャリアガスとして同伴させ、酸水素炎中で加水
分解することによって、前記の200nmにおける透過率の
低下という問題点を解決した。
第3の発明は、高純度の四塩化ケイ素を、水素ガスと
酸素ガスの比(H2/O2)を化学量論的必要量より水素過
剰とした酸水素火炎中で加水分解することで、650nmの
赤色発光の原因となる過剰酸素の残存を防止し、赤色蛍
光発生のエネルギー線のしきい値を向上させるようにし
た紫外域用有水合成石英ガラスの赤色蛍光発生エネルギ
ー線のしきい値向上方法である。
[発明の作用] 第1の本発明によれば、水素を過剰とすることにより
合成石英ガラス中での酸素過剰が抑制され、Peroxi Rad
icalの誘起が防止され、その結果650nmの赤色蛍光発生
の「しきい値」を向上させることができた。
第2の発明によれば、四塩化ケイ素の加水分解反応を
不活性ガスの雰囲気の中でおこなうことによって、酸素
の過不足の無い化学量論的なシリカガラスを生成するこ
とができ、200nmでの透過率の低下を来さずに、また、
エキシマレーザーなどの高エネルギー線照射による赤色
蛍光発生の「しきい値」を飛躍的に向上させることがで
きる。
また、火炎の中心部に不活性ガスを供給して火炎の中
心部の温度を低下させることによって、火炎断面におけ
る温度分布の一様化を図り、火炎中心部の過熱を防止
し、かつ、火炎の揺らぎを抑制して安定化し、堆積する
シリカガラスに脈理の発生を防止して、実質的に無脈理
のガラスインゴットを製造することができる。
なお、不活性ガスとしては、例えば、窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、ネオンまたはこれらの2種以上の混合物
が用いられる。
[実施例] 比較例及び第1発明の実施例 酸素ガスをキャリアガスとして従来の方法によって42
ロット試作した。
ついで、第3図に示すベルヌイ炉の頂部に第4図に示
す石英ガラス製バーナーをセットし、バーナー各部より
第1表に示す量の各種ガスを供給した。
その際、中心管、2重管、及び3重管のガス量は固定
し、その他のガス量によって、H2/O2比を所望の値にな
るように変化させ、なおかつ炉内温度を1400±10℃に制
御した。
得られた合成石英ガラスのエキシマレーザー(KrF,20
Hz)照射による赤色蛍光の「しきい値」と200nmにおけ
る透過率のデーターを、H2/O2比に対して整理した結果
を第2図に示す。
H2/O2比を2.2〜2.3にすると、スパッタリングやプラ
ズマエッチングに対して変質して赤色蛍光を発すること
は無く、エキシマレーザーKrF(248nm)に対し200mJ/cm
2のエネルギ密度にまで耐える。
しかし、200nmでの透過率(厚さ10mm)が約86%とな
った。これを吸光係数に換算すると、2.4×10-2cm-1
なり、フォトマスク等にとって、不十分である。また、
脈理に関しては、積層厚100mmに対し2〜10本の脈理が
観察された。
第2発明の実施例1 キャリアガスにアルゴンガスを用いた他は、前記の第
1発明の実施例と同一条件で2ロット作成した。
その際、H2/O2比については、1ロットは2.0、他の1
ロットは2.3として実施した。
その結果、エキシマレーザー(KrF)の「しきい値」
は、いずれも500mJ/cm2以上であった。
そして、200nmにおける透過率(厚さ10mm)は、いず
れも89%以上(吸光係数0.92×10-2cm-1と)であった。
脈理に関しては、いずれも厚さ300mmに一本も無かっ
た。
第2発明の実施例2 キャリアガスに窒素ガスを用いた以外は第2発明の実
施例1と同一条件で3ロット作成した。
その際、H2/O2比については、ロットをそれぞれ1.8、
2.0、2.3として実施した。
その結果は、第2発明の実施例1と同じであり、両実
施例の結果に実質的な差異は見出せなかった。
窒素ガスは、高温でNOxを生成し、またケイ素と反応
して格子欠陥の原因となるSi−Nの欠陥を生成する恐れ
があったが、結果的に、悪影響は何ら見出せなかった。
[発明の効果] 以上、詳しく述べたように、本発明は、水素と酸素ガ
スの比(H2/O2)を水素過剰とすることにより赤色蛍光
発生の「しきい値」を向上させたものである。
また、有水合成石英ガラスの原料の四塩化ケイ素に有
水合成石英ガラス生成反応に関与しない不活性ガスをキ
ャリアガスとして同伴させ、酸水素炎中で加水分解する
ことによって、200nmにおける透過率の低下という問題
点を解決した。
本発明の有水合成石英ガラスは、分光学的性質が安定
しており、スパッタリングやプラズマエッチングおよび
エキシマレーザーの照射によって変質せず、赤色蛍光を
発生することが無いので、紫外域での光学用部材、フォ
トマスクの基板として有用である。
また、製造時の火炎のゆらぎ、原料の供給の不均一
性、温度の不均一性が不活性ガスをキャリアガスとして
使用することによって改善され、脈理の発生が防止され
る。従って、無脈理のインゴットのどの部分を切りだし
ても一様であるので、従来のようにインゴットから脈理
の無い部分を探すという手間が省略される。
【図面の簡単な説明】
第1図は紫外線透過率を示す図、第2図は水素と酸素ガ
スの比(H2/O2)と「しきい値」および200nmでの透過率
の関係を示す図、第3図はベルヌイ炉の概略図、第4図
は石英ガラス製バーナの先端部の断面図。
フロントページの続き (72)発明者 神杉 直良 山口県新南陽市大字富田4555―38 山口 日本石英株式会社新南陽工場内 (56)参考文献 特開 昭55−144243(JP,A) 特開 昭58−208150(JP,A) 特公 昭53−42335(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 1/00 - 1/16 C03B 8/04 C03B 8/14 C03B 20/00 C03B 37/018

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高純度の四塩化ケイ素を酸水素火炎中で加
    水分解して得られる有水合成石英ガラスにおいて、水素
    ガスと酸素ガスの比(H2/O2)を化学量論的必要量より
    水素過剰にして合成した紫外域用有水合成石英ガラス。
  2. 【請求項2】請求項1において、水素ガスと酸素ガスの
    比(H2/O2)が2.2〜2.3である紫外域用有水合成石英ガ
    ラス。
  3. 【請求項3】高純度の四塩化ケイ素を酸水素火炎中で加
    水分解して得られる有水合成石英ガラスにおいて、四塩
    化ケイ素の加水分解反応を不活性ガスを含む火炎中で行
    い、波長200nmでの内部吸収係数が1×10-2cm-1以下で
    ある紫外域用有水合成石英ガラス。
  4. 【請求項4】三方向いずれの方向からも脈理の認められ
    ない特許請求の範囲第3項記載の紫外域用有水合成石英
    ガラス。
  5. 【請求項5】有水合成石英ガラスが光学用機器に使用さ
    れるものである特許請求の範囲第1〜4項のいずれかに
    記載の紫外域用有水合成石英ガラス。
  6. 【請求項6】有水合成石英ガラスがフォトマスク用基板
    である特許請求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の紫
    外域用有水合成石英ガラス。
  7. 【請求項7】四塩化ケイ素を酸水素火炎中で加水分解し
    て有水合成石英ガラスを製造する工程において、バーナ
    ーに供給する水素ガスと酸素ガスの比を化学量論的必要
    量より水素過剰として加水分解反応させることを特徴と
    する紫外域用有水合成石英ガラスの製造方法。
  8. 【請求項8】特許請求の範囲第7項において、水素ガス
    と酸素ガスの比(H2/O2)が2.2〜3である紫外域用有水
    合成石英ガラスの製造方法。
  9. 【請求項9】四塩化ケイ素を酸水素火炎中で加水分解し
    て有水合成石英ガラスを製造する工程において、原料の
    四塩化ケイ素に不活性ガスをキャリアガスとして同伴さ
    せることを特徴とする紫外域用有水合成石英ガラスの製
    造方法。
  10. 【請求項10】同伴不活性ガスは火炎の中心に供給され
    ることを特徴とする特許請求の範囲第9項記載の紫外域
    用有水合成石英ガラスの製造方法。
  11. 【請求項11】不活性ガスがアルゴンである特許請求の
    範囲第9項又は第10項記載の紫外域用有水合成石英ガラ
    スの製造方法。
  12. 【請求項12】不活性ガスが窒素である特許請求の範囲
    第9項又は第10項記載の紫外域用有水合成石英ガラスの
    製造方法。
  13. 【請求項13】高純度の四塩化ケイ素を、水素ガスと酸
    素ガスの比(H2/O2)を化学量論的必要量より水素過剰
    とした酸水素火炎中で加水分解反応させることにより、
    650nmの赤色発光の原因となる過剰酸素の残存を防止
    し、赤色蛍光発生のエネルギー線のしきい値を向上させ
    ることを特徴とする紫外域用有水合成石英ガラスの赤色
    蛍光発生エネルギー線のしきい値向上方法。
JP21805688A 1988-08-31 1988-08-31 紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法 Expired - Lifetime JP2764207B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21805688A JP2764207B2 (ja) 1988-08-31 1988-08-31 紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21805688A JP2764207B2 (ja) 1988-08-31 1988-08-31 紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0264645A JPH0264645A (ja) 1990-03-05
JP2764207B2 true JP2764207B2 (ja) 1998-06-11

Family

ID=16713958

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21805688A Expired - Lifetime JP2764207B2 (ja) 1988-08-31 1988-08-31 紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2764207B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0653593B2 (ja) * 1989-06-09 1994-07-20 信越石英株式会社 合成シリカガラス光学体及びその製造方法
JP2588447B2 (ja) * 1991-06-29 1997-03-05 信越石英株式会社 エキシマレーザー用石英ガラス部材の製造方法
JP4683409B2 (ja) * 2005-02-10 2011-05-18 Hoya株式会社 マスクブランク用ガラス基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び露光用マスクの製造方法
KR20180095880A (ko) 2015-12-18 2018-08-28 헤래우스 크바르츠글라스 게엠베하 & 컴파니 케이지 합성 석영 유리 결정립의 제조
TW201731782A (zh) 2015-12-18 2017-09-16 何瑞斯廓格拉斯公司 在多腔式爐中製備石英玻璃體
US11053152B2 (en) 2015-12-18 2021-07-06 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Spray granulation of silicon dioxide in the preparation of quartz glass
US11299417B2 (en) 2015-12-18 2022-04-12 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Preparation of a quartz glass body in a melting crucible of refractory metal
KR20180095616A (ko) 2015-12-18 2018-08-27 헤래우스 크바르츠글라스 게엠베하 & 컴파니 케이지 용융 가열로에서 이슬점 조절을 이용한 실리카 유리체의 제조
WO2017103153A1 (de) 2015-12-18 2017-06-22 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Glasfasern und vorformen aus quarzglas mit geringem oh-, cl- und al-gehalt
CN108698892A (zh) 2015-12-18 2018-10-23 贺利氏石英玻璃有限两合公司 从二氧化硅颗粒制备石英玻璃体
JP7044454B2 (ja) 2015-12-18 2022-03-30 ヘレウス クワルツグラス ゲーエムベーハー ウント コンパニー カーゲー 石英ガラス調製時の中間体としての炭素ドープ二酸化ケイ素造粒体の調製
US11236002B2 (en) 2015-12-18 2022-02-01 Heraeus Quarzglas Gmbh & Co. Kg Preparation of an opaque quartz glass body

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0264645A (ja) 1990-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5958809A (en) Fluorine-containing silica glass
US5679125A (en) Method for producing silica glass for use with light in a vacuum ultraviolet wavelength range
US20020144517A1 (en) Synthetic silica glass optical member and method of manufacturing the same
JP2764207B2 (ja) 紫外域用有水合成石英ガラス及びその製造方法
US6174830B1 (en) Silica glass having superior durability against excimer laser beams and method for manufacturing the same
US6807823B2 (en) Fluorine-containing glass
US6587181B2 (en) Optical system with improved durability for projection exposure apparatus and method for manufacturing optical system for projection exposure apparatus
JPH0867530A (ja) 紫外光用光学ガラス
JPH06166528A (ja) 耐紫外線レーザー用光学部材の製造方法
JP3336761B2 (ja) 光透過用合成石英ガラスの製造方法
JP2008189547A (ja) 合成石英ガラスおよびその製造方法
JP2000290026A (ja) エキシマレーザー用光学石英ガラス部材
TW581747B (en) Synthetic quartz glass optical member for ultraviolet light
WO2000039040A1 (fr) Verre de quartz synthetique et procede de preparation associe
JP3531870B2 (ja) 合成石英ガラス
JP3259460B2 (ja) 耐紫外線性を有する石英ガラスの製造方法および石英ガラス光学部材
JP2000086259A (ja) 真空紫外線用光学材料
JP2005515147A (ja) アルミニウムを含有する溶融シリカ
JPH0421540A (ja) 合成石英ガラス及びその製法
JPH11116248A (ja) 合成石英ガラス部材
JP3519426B2 (ja) 光学用合成石英ガラスの安定化方法
JP2566151B2 (ja) レーザー光学系母材の製造方法
JP3919831B2 (ja) 光学用合成石英ガラス
JP2003201125A (ja) 合成石英ガラスおよびその製造方法
JP3408567B2 (ja) 合成シリカガラス及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090403

Year of fee payment: 11

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090403

Year of fee payment: 11