JP2762019B2 - 強誘電体薄膜の製造方法 - Google Patents
強誘電体薄膜の製造方法Info
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Landscapes
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、基板上に単一分極の強
誘電体薄膜を製造する方法に関する。
誘電体薄膜を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、誘電バルク体は、図6に示すよ
うに、ドメイン(domain,強誘電分域)dがラン
ダムの方向を向いた分極構造をしている。c軸(上下
軸)配向した誘電体薄膜においては、図5に示されるよ
うに、ドメインdの方向を一方向に揃えることは可能で
あるが、その+,−の方向は180°ランダムに回転し
ており、従来は、単一分極層を有する誘電体薄膜を得る
ことは難しかった。
うに、ドメイン(domain,強誘電分域)dがラン
ダムの方向を向いた分極構造をしている。c軸(上下
軸)配向した誘電体薄膜においては、図5に示されるよ
うに、ドメインdの方向を一方向に揃えることは可能で
あるが、その+,−の方向は180°ランダムに回転し
ており、従来は、単一分極層を有する誘電体薄膜を得る
ことは難しかった。
【0003】このため、焦電特性(例えば、赤外線を受
けた時に生じる電荷の大きさ)あるいは圧電特性(圧力
を受けた時に生じる電荷の大きさ)も理論値と比較して
あまり大きな値を得ることが難しかった。これに対処す
るため、従来のほとんどすべてのバルク試料及び薄膜試
料では、ポーリングと呼ばれる分極処理が必要であっ
た。
けた時に生じる電荷の大きさ)あるいは圧電特性(圧力
を受けた時に生じる電荷の大きさ)も理論値と比較して
あまり大きな値を得ることが難しかった。これに対処す
るため、従来のほとんどすべてのバルク試料及び薄膜試
料では、ポーリングと呼ばれる分極処理が必要であっ
た。
【0004】特開平5−70103号公報には、0.0
6Torr以上の酸素雰囲気下で、レーザビームを利用した
蒸着法により、基板上にPbTiO3 、BaTiO3 又
はLiTaO3 等の無機誘電体薄膜を製造する方法が記
載されている。
6Torr以上の酸素雰囲気下で、レーザビームを利用した
蒸着法により、基板上にPbTiO3 、BaTiO3 又
はLiTaO3 等の無機誘電体薄膜を製造する方法が記
載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように分極処理(ポーリング)を施す場合は、工程が多
くなり、また、あまり複雑なパターンの素子(基板)に
はポーリングをすることができなかった。また、特開平
5−70103号公報記載の誘電体薄膜は、図5に示さ
れるように、ドメインdは一方向に揃っているが、その
+,−の方向は180°ランダムに回転している構造で
あるので、焦電特性を向上させるためにポーリングが必
要であった。
ように分極処理(ポーリング)を施す場合は、工程が多
くなり、また、あまり複雑なパターンの素子(基板)に
はポーリングをすることができなかった。また、特開平
5−70103号公報記載の誘電体薄膜は、図5に示さ
れるように、ドメインdは一方向に揃っているが、その
+,−の方向は180°ランダムに回転している構造で
あるので、焦電特性を向上させるためにポーリングが必
要であった。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、焦電体薄膜の作成時又は/及び成
膜後の冷却時に、リング電極、網状電極等の電極を使用
し、基板に対して垂直方向に電場勾配をつけることによ
り、単一分極の焦電体薄膜を得る方法を提供することに
ある。
で、本発明の目的は、焦電体薄膜の作成時又は/及び成
膜後の冷却時に、リング電極、網状電極等の電極を使用
し、基板に対して垂直方向に電場勾配をつけることによ
り、単一分極の焦電体薄膜を得る方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、本発明の強誘電体薄膜の製造方法は、図
1に示すように、基板4上に強誘電体薄膜を相転移点T
cよりも低い温度で成膜している過程中又は/及び成膜
後に、相転移点Tcよりも低い温度においてターゲット
(原料化合物)3と基板4との間に電圧を印加すること
を特徴としている。10,11はリング電極、12は電
源である。なお、リング電極の代わりに網状電極等を用
いても差し支えない。
成するために、本発明の強誘電体薄膜の製造方法は、図
1に示すように、基板4上に強誘電体薄膜を相転移点T
cよりも低い温度で成膜している過程中又は/及び成膜
後に、相転移点Tcよりも低い温度においてターゲット
(原料化合物)3と基板4との間に電圧を印加すること
を特徴としている。10,11はリング電極、12は電
源である。なお、リング電極の代わりに網状電極等を用
いても差し支えない。
【0008】また、図2に示すように、ターゲット3と
基板4との間にのみ電極10を配置し、電源12の+側
又は−側を基板4に直接接続するように構成して、本発
明の方法を実施することも可能である。上記の方法を実
施する際に、成膜方法を紫外光レーザを使用した方法と
するのが好ましい。具体的には、成膜方法をエキシマレ
ーザの光化学的エネルギーによるスパッタリング法とす
るのが好ましい。 また、成膜方法を高周波(rf)スパ
ッタリング法、直流(dc)スパッタリング法、化学気
相蒸着法(CVD)、反応性蒸着法、分子線ビームエピ
タキシー法(MBE)、イオンプレーティング法等の他
の成膜方法とすることも可能である。
基板4との間にのみ電極10を配置し、電源12の+側
又は−側を基板4に直接接続するように構成して、本発
明の方法を実施することも可能である。上記の方法を実
施する際に、成膜方法を紫外光レーザを使用した方法と
するのが好ましい。具体的には、成膜方法をエキシマレ
ーザの光化学的エネルギーによるスパッタリング法とす
るのが好ましい。 また、成膜方法を高周波(rf)スパ
ッタリング法、直流(dc)スパッタリング法、化学気
相蒸着法(CVD)、反応性蒸着法、分子線ビームエピ
タキシー法(MBE)、イオンプレーティング法等の他
の成膜方法とすることも可能である。
【0009】また、基板4として、単結晶基板(Mg
O、SrTiO3 等)又は電荷読み取り素子(例えば、
CCD又はMOS型FET等)とするのが望ましい。本
発明において用いられる強誘電体としては、分極構造を
有する誘電材料のすべてを用いることができる。例え
ば、PbTiO3 、又は一部の元素をZr又はLaで置
換した化合物、すなわち、 (Pbx La1-x )(Tiy Zr1-y )O3 (ただし、
0≦x≦1、0≦y≦1) LiTaO3 、又はTaをNbで置換した化合物、すな
わち、Li(Tax Nb1-x )O3 (ただし、0≦x≦
1) BaTiO3 、SrTiO3 、CaTiO3 PVDF(ポリビニリデンフルオライド)等の有機強誘
電材料等の焦電特性及び圧電特性を有する誘電材料を挙
げることができる。
O、SrTiO3 等)又は電荷読み取り素子(例えば、
CCD又はMOS型FET等)とするのが望ましい。本
発明において用いられる強誘電体としては、分極構造を
有する誘電材料のすべてを用いることができる。例え
ば、PbTiO3 、又は一部の元素をZr又はLaで置
換した化合物、すなわち、 (Pbx La1-x )(Tiy Zr1-y )O3 (ただし、
0≦x≦1、0≦y≦1) LiTaO3 、又はTaをNbで置換した化合物、すな
わち、Li(Tax Nb1-x )O3 (ただし、0≦x≦
1) BaTiO3 、SrTiO3 、CaTiO3 PVDF(ポリビニリデンフルオライド)等の有機強誘
電材料等の焦電特性及び圧電特性を有する誘電材料を挙
げることができる。
【0010】c軸(上下軸)配向した焦電体薄膜を合成
することにより、図5に示すような、結晶のドメインd
が一方向に揃った構造を実現する。この時、図1又は図
2に示すように、相転移点Tcよりも低い温度で成膜中
又は成膜後の冷却時、あるいはその両方にリング電極1
0(又は網電極等)を使用し、相転移点Tcよりも低い
温度において基板4に対して垂直方向に電場勾配をつけ
ることにより、図4に示すような分極方向が一方向に揃
った分極率の高い焦電体薄膜を得ることが可能となる。
上記の効果により、従来不可欠であったポーリング(分
極処理)の工程が不要となり、工程が大幅に簡素化でき
るとともに、従来難しかった複雑な形状の素子へのパタ
ーン形成も可能となり、適用範囲が非常に広がる。本発
明の方法を実施するに当たり、基板と電極との間の距離
が5mmの場合、印加する電圧は100〜5000V、
望ましくは500〜1500Vである。印加する電圧の
値は、基板−電極間距離により異なり、上記の値を距離
の値をも含めた値に換算すると、約200〜10000
V/cm、望ましくは約1000〜3000V/cmと
なる。
することにより、図5に示すような、結晶のドメインd
が一方向に揃った構造を実現する。この時、図1又は図
2に示すように、相転移点Tcよりも低い温度で成膜中
又は成膜後の冷却時、あるいはその両方にリング電極1
0(又は網電極等)を使用し、相転移点Tcよりも低い
温度において基板4に対して垂直方向に電場勾配をつけ
ることにより、図4に示すような分極方向が一方向に揃
った分極率の高い焦電体薄膜を得ることが可能となる。
上記の効果により、従来不可欠であったポーリング(分
極処理)の工程が不要となり、工程が大幅に簡素化でき
るとともに、従来難しかった複雑な形状の素子へのパタ
ーン形成も可能となり、適用範囲が非常に広がる。本発
明の方法を実施するに当たり、基板と電極との間の距離
が5mmの場合、印加する電圧は100〜5000V、
望ましくは500〜1500Vである。印加する電圧の
値は、基板−電極間距離により異なり、上記の値を距離
の値をも含めた値に換算すると、約200〜10000
V/cm、望ましくは約1000〜3000V/cmと
なる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。図3に、実施
例において用いた装置の概略構成を示す。図3におい
て、1は成膜容器(真空チャンバ)、2はレーザ発振
器、3はターゲット(原料化合物)、4は基板、5は酸
素ガス等を導入するガス導入路をそれぞれ示している。
この場合、レーザ発振器2からは、紫外光であるエキシ
マレーザが発振されるようなされており、このレーザビ
ーム6は、レンズ7及び成膜容器1に設けたレーザ導入
口8をそれぞれ通過してターゲット3に照射される。そ
してターゲット3から生成する励起種等が、上記ターゲ
ット3と相対向して配置された基板4に蒸着し、これに
より成膜が行われる。10,11はリング電極である。
この成膜装置は、エネルギ源(レーザ)2と成膜容器
(真空チャンバ)1とが分離しているところに特徴があ
り、このため広範囲のガス圧力(10-1 Torr〜常圧)
下での成膜が可能となる。
に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるも
のではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変
更して実施することが可能なものである。図3に、実施
例において用いた装置の概略構成を示す。図3におい
て、1は成膜容器(真空チャンバ)、2はレーザ発振
器、3はターゲット(原料化合物)、4は基板、5は酸
素ガス等を導入するガス導入路をそれぞれ示している。
この場合、レーザ発振器2からは、紫外光であるエキシ
マレーザが発振されるようなされており、このレーザビ
ーム6は、レンズ7及び成膜容器1に設けたレーザ導入
口8をそれぞれ通過してターゲット3に照射される。そ
してターゲット3から生成する励起種等が、上記ターゲ
ット3と相対向して配置された基板4に蒸着し、これに
より成膜が行われる。10,11はリング電極である。
この成膜装置は、エネルギ源(レーザ)2と成膜容器
(真空チャンバ)1とが分離しているところに特徴があ
り、このため広範囲のガス圧力(10-1 Torr〜常圧)
下での成膜が可能となる。
【0012】実施例1 図3に示す装置を用いて、以下の条件で強誘電体を成膜
した。 成膜方法 :エキシマレーザ(波長:193nm)を用い
たアブレーション法、 レーザ強度:約1 J/cm2 周波数 :10 Hz 成膜速度 :0.1μm/hr 成膜温度 :400 ℃ ガス圧 :5×10-2 Torr 基板 :Pt(白金)をコートした単結晶MgO 印加電圧 :1000 V (成膜中) 基板−電極間距離:5 mm
した。 成膜方法 :エキシマレーザ(波長:193nm)を用い
たアブレーション法、 レーザ強度:約1 J/cm2 周波数 :10 Hz 成膜速度 :0.1μm/hr 成膜温度 :400 ℃ ガス圧 :5×10-2 Torr 基板 :Pt(白金)をコートした単結晶MgO 印加電圧 :1000 V (成膜中) 基板−電極間距離:5 mm
【0013】 図7に上記条件で作製したPbTiO3
薄膜の強誘電特性を示した。図7は、誘電特性の大きさ
を示す分極−電圧(D−E)曲線のヒステリシスの写真
である。図8に、図7と比較するために、印加電圧OV
で作製したPbTiO3薄膜の強誘電特性を示す。図8
は、誘電特性の大きさを示す分極−電圧(D−E)曲線
のヒステリシスの写真である。なお、図7及び図8にお
けるdiv.は、divisionの略で、図面中の1
つの4角を表わす。図7及び図8から、分極率の大きさ
が、図8(25μC/cm2)に比べ、図7(50μC
/cm2)の方が2倍となっていることが読み取れ、電
圧を成膜中に印加することにより、誘電特性が約2倍に
改善されていることが分かる。なお、電圧を成膜後に印
加した場合も同様の効果が得られた。
薄膜の強誘電特性を示した。図7は、誘電特性の大きさ
を示す分極−電圧(D−E)曲線のヒステリシスの写真
である。図8に、図7と比較するために、印加電圧OV
で作製したPbTiO3薄膜の強誘電特性を示す。図8
は、誘電特性の大きさを示す分極−電圧(D−E)曲線
のヒステリシスの写真である。なお、図7及び図8にお
けるdiv.は、divisionの略で、図面中の1
つの4角を表わす。図7及び図8から、分極率の大きさ
が、図8(25μC/cm2)に比べ、図7(50μC
/cm2)の方が2倍となっていることが読み取れ、電
圧を成膜中に印加することにより、誘電特性が約2倍に
改善されていることが分かる。なお、電圧を成膜後に印
加した場合も同様の効果が得られた。
【0014】また、本発明はレーザアブレーション(a
blation)法による薄膜合成のみに適用されるも
のではなく、前述のように、その他の成膜方法(例え
ば、スパッタリング法、化学気相蒸着法(CVD)、反
応性蒸着法、分子線ビームエピタキシー法(MBE)、
イオンプレーティング法等)を用いた強誘電体薄膜合成
にも有効である。電極の印加方法は、リング電極に限ら
ずターゲットと基板との間に電場勾配を実現できるもの
であれば、同様の効果が期待できる。また、図2に示す
ように、基板自体を+,−あるいはアースとすることも
可能である。また、基板に電荷読み取り素子(例えばC
CD、MOS−FET等)を使用した際には、電荷読み
取り素子の電極部のみ+,−となるようにし、素子部分
はアースとして、高電圧により素子が破壊されないよう
な構成にすることが重要である。
blation)法による薄膜合成のみに適用されるも
のではなく、前述のように、その他の成膜方法(例え
ば、スパッタリング法、化学気相蒸着法(CVD)、反
応性蒸着法、分子線ビームエピタキシー法(MBE)、
イオンプレーティング法等)を用いた強誘電体薄膜合成
にも有効である。電極の印加方法は、リング電極に限ら
ずターゲットと基板との間に電場勾配を実現できるもの
であれば、同様の効果が期待できる。また、図2に示す
ように、基板自体を+,−あるいはアースとすることも
可能である。また、基板に電荷読み取り素子(例えばC
CD、MOS−FET等)を使用した際には、電荷読み
取り素子の電極部のみ+,−となるようにし、素子部分
はアースとして、高電圧により素子が破壊されないよう
な構成にすることが重要である。
【0015】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 相転移点Tcよりも低い温度で成膜中又は/及
び成膜後に、相転移点Tcよりも低い温度において基板
に対して垂直方向に電場勾配をつけることにより、分極
方向が一方向に揃った単一分極の分極率の高い焦電体薄
膜を得ることができる。 (2) (1)の効果により、従来不可欠であったポー
リング(分極処理)の工程が不要となり、工程が大幅に
簡素化できるとともに、従来難しかった複雑な形状への
パターン形成も可能となり、適用範囲が非常に広がる。 (3) 成膜方法をエキシマレーザの光化学的エネルギ
ーによるスパッタリング法とする場合は、相転移点Tc
より低い温度においても良好な結晶性薄膜を得ることが
でき、低温成膜の過程で電圧印加の効果も同時に得るこ
とができる。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 相転移点Tcよりも低い温度で成膜中又は/及
び成膜後に、相転移点Tcよりも低い温度において基板
に対して垂直方向に電場勾配をつけることにより、分極
方向が一方向に揃った単一分極の分極率の高い焦電体薄
膜を得ることができる。 (2) (1)の効果により、従来不可欠であったポー
リング(分極処理)の工程が不要となり、工程が大幅に
簡素化できるとともに、従来難しかった複雑な形状への
パターン形成も可能となり、適用範囲が非常に広がる。 (3) 成膜方法をエキシマレーザの光化学的エネルギ
ーによるスパッタリング法とする場合は、相転移点Tc
より低い温度においても良好な結晶性薄膜を得ることが
でき、低温成膜の過程で電圧印加の効果も同時に得るこ
とができる。
【図1】本発明の強誘電体薄膜の製造方法の一例を示す
模式図である。
模式図である。
【図2】本発明の方法の他の例を示す模式図である。
【図3】実施例において使用した装置を示す概略構成図
である。
である。
【図4】本発明の方法により得られた強誘電体薄膜の分
極構造を示す説明図である。
極構造を示す説明図である。
【図5】従来の方法により得られた誘電体薄膜の分極構
造を示す説明図である。
造を示す説明図である。
【図6】従来の誘電バルク体の分極構造を示す説明図で
ある。
ある。
【図7】実施例において、1000Vの電圧を印加した
場合の分極−電圧(D−E)曲線のヒステリシスの写真
である。
場合の分極−電圧(D−E)曲線のヒステリシスの写真
である。
【図8】電圧を印加しない場合の分極−電圧(D−E)
曲線のヒステリシスの写真である。
曲線のヒステリシスの写真である。
1 成膜容器(真空チャンバ) 2 レーザ発振器 3 ターゲット(原料化合物) 4 基板 5 ガス導入路 6 レーザビーム 7 レンズ 8 レーザ導入口 10 リング電極 11 リング電極 12 電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 41/22 H01L 41/22 B (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C23C 14/00 - 14/58 H01L 41/22
Claims (4)
- 【請求項1】 基板上に強誘電体薄膜を相転移点Tcよ
りも低い温度で成膜している過程中又は/及び成膜後
に、相転移点Tcよりも低い温度においてターゲットと
基板との間に電圧を印加することを特徴とする強誘電体
薄膜の製造方法。 - 【請求項2】 成膜方法が紫外光レーザを使用した方法
であることを特徴とする請求項1記載の強誘電体薄膜の
製造方法。 - 【請求項3】 成膜方法がエキシマレーザの光化学的エ
ネルギーによるスパッタリング法、化学気相蒸着法、反
応性蒸着法、分子線ビームエピタキシー法又はイオンプ
レーティング法のいずれかの成膜方法であることを特徴
とする請求項1記載の強誘電体薄膜の製造方法。 - 【請求項4】 基板が単結晶基板又は電荷読み取り素子
であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
の強誘電体薄膜の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19784393A JP2762019B2 (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 強誘電体薄膜の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19784393A JP2762019B2 (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 強誘電体薄膜の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0734223A JPH0734223A (ja) | 1995-02-03 |
JP2762019B2 true JP2762019B2 (ja) | 1998-06-04 |
Family
ID=16381268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19784393A Expired - Lifetime JP2762019B2 (ja) | 1993-07-14 | 1993-07-14 | 強誘電体薄膜の製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2762019B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
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Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH03188271A (ja) * | 1989-12-14 | 1991-08-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | スパッタリング方法 |
-
1993
- 1993-07-14 JP JP19784393A patent/JP2762019B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0734223A (ja) | 1995-02-03 |
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