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JP2759532B2 - 非磁性黒色トナー及びこれを用いた現像剤 - Google Patents

非磁性黒色トナー及びこれを用いた現像剤

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Publication number
JP2759532B2
JP2759532B2 JP1316529A JP31652989A JP2759532B2 JP 2759532 B2 JP2759532 B2 JP 2759532B2 JP 1316529 A JP1316529 A JP 1316529A JP 31652989 A JP31652989 A JP 31652989A JP 2759532 B2 JP2759532 B2 JP 2759532B2
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carrier
toner particles
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亮一 藤田
睦美 島田
俊幸 鵜飼
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は電子写真における画像形成方法において、静
電荷潜像を忠実に顕像化する為のトナー及び現像剤に関
する。
[従来の技術] 電子写真法においては、通常、光導電性感光体に均一
な表面電荷を与えた後、画像露光を行なう事により、静
電潜像を形成し、この静電潜像を現像剤により現像し、
可視画像が形成される。
かかる静電潜像を現像する方法としては、液体現像法
と乾式現像法とに大別する事ができる。液体現像法は絶
縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細粒子として分
散して成る液体現像剤により現像を行なう方法であり、
乾式現像法は、樹脂中に着色剤を分散含有して成るトナ
ーと称する微粉末体を用いる方法である。後者の方法
は、トナーを静電潜像の電荷の極性と逆の極性に帯電さ
せ、この帯電したトナーを静電潜像に静電的に付着させ
て、可視画像を形成するものである。
この乾式現像法には、前記トナーのみを主成分とする
いわゆる一成分系現像剤を用いる方法と、鉄粉、又はガ
ラスビーズなどより成るキャリアが前記トナーに混合さ
れた二成分系現像剤を用いる方法とがあり、前者には米
国特許第2,784,109号記載のクラウド法が含まれ、後者
には米国特許第2,618,552号記載のカスケード法、米国
特許第2,874,063号記載の磁気ブラシ法、その他、タッ
チダウン法などが含まれる。これらの現像方法によりト
ナーが静電潜像に付着して形成された可視画像は、その
まま、感光体上において、又は紙その他の像支持体上に
転写された後、熱、圧力、溶媒蒸気等により定着され
る。
本発明にかかる現像方法としては、上記現像方法によ
り、磁気ブラシ法、カスケード法等が挙げられる。
この現像方法に用いられるトナー及び現像剤によって
得られる可視画像の画質は、階調性、解像性、鮮明度な
どにより、位置付けられるが、多くは画像濃度によって
評価される。
画像濃度に関してはさらに現像剤におけるトナーとキ
ャリアの摩擦帯電性、トナー補給時における適正トナ
ー、濃度の持続性、現像機内での現像剤の撹拌性等の要
因が掲げられるが、一般に二成分系現像剤の特性として
耐久試験などにおいて帯電劣化などをきたし、画像濃度
が衰退するなどの安定性に欠け、得られる画像濃度も、
おのずから低いことが挙げられる。
従来より、これらトナー及びキャリアより成る二成分
系現像剤では黒色の着色剤としてカーボンブラックが多
く用いられている。使用例としては特開昭59−218463号
公報などに開示されているがこの場合トナー中に着色剤
としてカーボンブラックがトナー総重量に対し、15重量
%以上の割合で含有されており、現像・転写・定着の工
程を経て、可視画像を得るにあたり、非画像部へのトナ
ー付着であるカブリや、分散性の低下、低温低湿、高温
高湿の各環境間における摩擦帯電量の差異が生じてい
る。又、特開昭60−129756号公報などにおいては逆に、
カーボンブラックの含有量が結着樹脂100重量部に対し
て0.1〜2.0重量部であり、これらの含有量では画像濃度
の低下や、掃き目を生じるなどの問題を招く。これら着
色剤にカーボンブラックを用いる他に2種以上の着色剤
及び荷電制御剤を結着樹脂に含有し、流動性向上剤等を
添加して成る黒色トナーなどの先行技術も開示されてい
るが、微妙な色調制御の難しさや、複写プロセスに高精
度が要求されるなどの問題を生じコピー品質の低下を招
いているのが現状である。
一方、二成分系現像法等の電子写真法における複写プ
ロセスの過程において現像工程後、必要に応じて転写シ
ートに転写して定着させるといった形式をとった場合、
転写シートに転写されなかった感光体上の残余のトナー
を除去し、感光体を繰り返し使用するのが通常とされて
くる。この場合、残余分のトナーを除去する方法として
は、ブレードクリーニング方式、ファーブラシクリーニ
ング方式、磁気ブラシクリーニング方式等感光体上に接
触部材をあて行なうのが一般的とされる。この場合、ク
リーニング部材は適当な圧力で感光体表面に圧接してい
る為、繰り返し使用している間に感光体に傷がついた
り、トナーが固着する現象が発生する。このトナーが感
光体に固着する現象を回避する為に特開昭48−47345号
公報においてトナー中に摩擦減少物質と研摩物質の双方
を添加する事が提案されているが、この方法においては
繰り返し使用する事により、低電気抵抗物質の除去が行
なわれにくくなり、特に高温高湿の環境下において感光
体上の潜像が著しく損なわれクリーニング不良等を招く
原因となる。
この様なクリーニング不良を防止する手段として特開
昭60−32060号公報に開示の如く、トナーに比表面積の
異なる2種の無機微粉体を外添させる異により、摩擦抵
抗を軽減し、安定な特性を持つトナーを得る事が可能と
された。一方、これに伴ない更なる高画質化といった目
的の為にいくつかの現像剤が提案されており、特に密接
な因子としてトナー粒度分布が挙げられる。例えば特開
昭51−3244号公報で、粒度分布を規制して、画質の向上
を意図した非磁性トナーが提案されている。該トナーに
おいて、8〜12μmの粒径を有するトナーが主体であ
り、比較的粗く、この粒径では本発明者らの検討による
と、潜像への均密なる“のり”は困難であり、かつ、5
μm以下が30個数%以下であり、20μm以上が5個数%
以下であるという特性から、粒径分布はブロードである
という点も均一性を低下させる傾向がある。このような
粗めのトナー粒子であり、且つブロードな粒度分布を有
するトナーを用いて、鮮明なる画像を形成するために
は、トナー粒子を厚く重ねることでトナー粒子間の間隙
を埋めて見かけの画像濃度を上げる必要があり、所定の
画像濃度を出すために必要なトナー消費量が増加すると
いう問題点も有している。
又、特開昭54−72054号公報では、前者よりもシャー
プな分布を有する非磁性トナーが提案されているが、中
間の重さの粒子の寸法が8.5〜11.0μmと粗く、高解像
性のトナーとしては、いまだ改良すべき余地を残してい
る。
特開昭58−129437号公報では、平均粒径が6〜10μm
であり、最多粒子が5〜8μmである非磁性トナーが提
案されているが、5μm以下の粒子が15個数%以下と少
なく、鮮鋭さの欠けた画像が形成される傾向がある。
本発明者らの検討によれば、5μm以下のトナー粒子
が、潜像の輪郭を明確に再現し、且つ潜像全体への緻密
なトナーののりの主要なる機能をもつことが知見され
た。特に、感光体上の静電荷潜像においては電気力線の
集中のため、輪郭たるエッジ部は内部より電界強度が高
く、この部分に集まるトナー粒子の質により、画質の鮮
鋭さが決まる。本発明者らの検討によれば5μm以下の
粒子の量が特にハイライト階調性の問題点の解決に有効
であることが判明した。
しかしながらトナー粒径を小さくして5μm以下のト
ナー粒子を多くしていくと、トナー自身の凝集性が高ま
りキャリアとの混合性低下、或はトナーの流動性低下、
更には感光体表面へのトナー固着といった現象が生じ、
再びクリーニング不良を招く結果となる。
[発明が解決しようとする課題] 本発明者らは特開昭60−32060号公報に開示される公
知の事実において確かにトナー粒径を小さくする事は高
画質化という点で初期においては効果が見られたが、連
続通紙による耐久等や、高温高湿、低温低湿といった環
境変動を伴なった場合、上記の様な問題が生じ、クリー
ニング不良等を防止するには至らなかった。
そこで本発明者らは更に鋭意検討の結果、上記の様な
高画質化におけるクリーニング不良の発生においてカー
ボンブラックの適正化が非常に重要である事を見出し
た。このカーボンブラックとしては平均1次粒径50〜70
μm、非表面積10〜40m2/g、吸油量50〜100cc/100g−DB
P、pH価6.0〜9.0の範囲内である事が提案される。見出
されるカーボンブラックが上記領域であるのは、その範
囲をはずれると、下記に述べる効果が無くなる為にあ
る。つまり、着色剤として体積固有抵抗値の低い上記の
様なカーボンブラックを用いる事により、トナー自身の
摩擦帯電力が下がり、感光体表面へのトナー付着力が低
下し、かつ着色力が高く大幅な転写効率アップを招く事
により感光体上の残余分のトナーが少なくなる事から、
クリーニング不良等を生じず、高画像濃度を与え、かつ
鮮明な色味や階調性を得る事が可能なトナー及び現像剤
を提供するものである。
[課題を解決するための手段及び作用] 本発明は、少なくとも着色剤含有樹脂粒子及び2種以
上の外添剤より構成される非磁性黒色トナーにおいて該
着色剤含有樹脂粒子がポリエステル系樹脂を含有し、又
該着色剤が平均1次粒径50〜70mμ、表面積10〜40m2/
g、吸油量50〜100cc/100g−DBP、pH価6.0〜9.0であるカ
ーボンブラックであり、かつ該外添剤が平均1次粒径0.
001〜2.0μmのシリカ微粉体及び焼結法により生成した
平均1次粒径が0.3〜3.0μmである無機微粉体より構成
され、更に該トナーの体積平均径が6〜10μmであり、
5μm以下の粒径を有するトナー粒子が15〜40個数%含
有され、12.7〜16.0μmの粒径を有するトナー粒子が0.
1〜5.0体積%含有され、16μm以上の粒径を有するトナ
ー粒子が1.0体積%以下含有され、6.35〜10.1μmのト
ナー粒子が下記式 を満足する粒度分布を有する事を特徴とする非磁性黒色
トナー及び該非磁性黒色トナーとキャリアからなる現像
剤において該キャリアが重量平均粒径35〜60μmで、芯
材にフェライト粒子を用い、スチレン及びアクリル酸又
はメタアクリル酸もしくはそれらの低級エステルを単量
体成分とする重合体で該芯材を被覆して成り、印加電圧
500V時における電流値が10〜45μAで、500メッシュパ
ス率が1.0〜8.0%である事を特徴とする現像剤を提供す
るものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられるカーボンブラックは、平均粒径が
50〜70mμ、表面積が10〜40m2/g、吸油量が50〜100cc/1
00g−DBPである。更に好ましい範囲はそれぞれ、60〜70
mμ、30〜40m2/g、60〜70cc/100g−DBPである。平均粒
径が50mμより小さい場合、トナー粒子とキャリア粒子
との摩擦帯電量が低下し、トナー飛散や、カブリを引き
起す要因となり、表面積が40m2/gを超えると、得られる
可視画像のエッジ部においてトナーの飛び散り現象を生
じ、吸油量においては100cc/100g−DBPを越え画像定着
中にカーボンブラック粒子の凝集を生じ、50cc/100g−D
BPより少ないと充分な画像濃度を得る事が出来ない。
又、pH値が6.0未満では結着樹脂中におけるカーボンブ
ラックの分散が不均一になり、不安定な帯電能を示す結
果となる。
逆にカーボンブラックの物性が上記の様に本発明に係
る領域を満足した場合下記に述べる様な効果が見られ
る。つまり着色剤として体積固有抵抗値の低い上記の様
なカーボンブラックを用いる事によりトナー自身の摩擦
帯電力が下がり感光体表面へのトナー付着力が低下し、
且つ着色力が高く大幅な転写効率アップを招く事によ
り、感光体上の残余分のトナーが少なくなる事からクリ
ーニング不良等を生じず、高画像濃度を与え、且つ鮮明
な色味や階調性が得られる。
上記カーボンブラックの物性測定において粒子径は走
査電子顕微鏡写真の粒子径を直接選別的にカウントする
事により測定した。次に表面積、吸油量、pH値の測定方
法について説明する表面積の測定は、ASTM法D3037−78
におけるBET式に準拠して行なう。
第1図に示すフローに従いカーボンブラックにN2とHe
の混合ガスを流し、N2を吸着させてその量を熱伝導度セ
ルにより検出し、N2吸着量から計算によってサンプルの
比表面積を求める。
1)試料を105℃で1時間乾燥後0.1〜1g精秤し、U字管
に入れて流路に取付ける。
2)流量計によりN2/He混合比を変え所定のP/P0にセッ
トする。
3)コックCを開いて試料層に吸着ガスを導入した後U
字管を液体N2に浸してN2を吸着させる。
4)吸着平衡に達したあと液体N2を取去り約30秒間、空
気中にさらしたあと、U字管を室温の水に浸しN2を脱着
させる。
5)脱着曲線をレコーダーに描かせ面積を測定する。
6)これらの操作に先立ち既知量のN2を導入して作成し
た検量線を用い、上記の試料について得られた面積から
所定のP/P0におけるN2吸着量を求める。
以下、次式を適用する事により表面積を求める。
P0:測定温度における吸着質の飽和蒸気圧 P :吸着平衡における圧力 ν:吸着平衡における吸着量 C :定数 P/P0とP/ν(P0−P)との関係は直線となり、その勾
配と切片からνを求める。νが求められれば比表面
積Sは次式により計算される。
S=A×ν×N/W ここで S:比表面積 A:吸着分子の断面積 N:アボガドロ数 W:試料量 吸油量(DBP法) 吸油量の測定はASTM法D2414−79に準拠して行なう。
アブソープトメーターのコックを操作し、自動ビュレッ
ト系統に気泡が残らない様に完全にDBP(ジブチルフタ
レイト)を満たし、装置の各諸元を次の条件にする。
(1)スプリング張力 2.68kg/cm (2)ローター回転数 125rpm (3)トルク用リミットスイッチの目盛 5 (4)ダンパーバルブ 0.150 (5)DBPの滴下速度 4ml/min DBPの滴下速度を実測により調整したのち、アブソー
プトメーター混合室に一定量の乾燥試料を入れ、ビュレ
ットカウンターを0点に合わせ、スイッチを自動にして
滴下を開始する。トルクが設定点(この場合5)になる
とリミットスイッチが作動して滴下が自動的に停止し、
その時のビュレットカウンターの目盛(V)を読み、次
式によって吸油量を算出する。
OA:吸油量(ml/100g) V :終点(リミットスイッチ作動点)までに用いたDBPの
使用量(ml) W :乾燥試料の重さ(g) pH値 カーボンブラック1〜10gをビーカーに計り取り、試
料1gにつき10mlの割合で水を加え、時計皿でおおい、15
分間煮沸する。試料をぬれやすくする為、エチルアルコ
ール数滴を加えてもよい。煮沸後室温まで冷却し、傾斜
法又は遠心分離法により上澄み液を除去して、泥状物を
残す。この泥状物中にガラス電極pH計の電極を入れ、JI
S Z8802(pH測定方法)によってpHを測定する。この場
合、電極の挿入位置により測定値が変化することがある
から、ビーカーを動かして電極の位置を変えて、電極面
と泥状面が充分に接触する様に注意してはかり、pH値が
一定になったところの値を読む。
本発明において、カーボンブラックはトナーの総重量
に対し2.0〜10重量%、好ましくは3.0〜7重量%用いる
のが好ましい。カーボンブラックの添加量が2.0重量%
未満であると、得られる可視画像において、ガサツキ、
画像濃度のダウンを生じ、逆に10重量%より多い含有量
では画像上での飛び散り、カブリを招く要因となる。
本発明において特定される諸特性を満足するカーボン
ブラックを公知なトナー製造方法により適当な結着樹脂
を用いてトナーとする。
結着樹脂としては、例えばポリスチレン、クロロポリ
スチレン、ポリ−α−メチルスチレン、スチレン−クロ
ロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、
スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−塩化ビニル
共重合体、スチレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−
マレイン酸共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共
重合体(スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸
ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合
体、スチレン−アクリル酸フェニル共重合体等)、スチ
レン−メタクリル酸エステル共重合体(スチレン−メタ
クリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エス
テル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合
体、スチレン−メタクリル酸フェニル共重合体等)、ス
チレン−α−クロルアクリル酸メチル共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル−アクリル酸エステル共重合体等
のスチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む
単重合体又は共重合体)、塩化ビニル樹脂、スチレン−
酢酸ビニル共重合体、ロジン変性マレイン酸樹脂、フェ
ノール樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、低分子
量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、アイオノマ
ー樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹
脂、エチレン−エチルアクリレート共重合体、キシレン
樹脂、ポリビニルブチラール樹脂等がある。本発明の実
施上特に好ましい樹脂としてはスチレン−アクリル酸エ
ステル系樹脂、ポリエステル樹脂がある。
特に、次式 (式中Rはエチレンまたはプロピレン基であり、x,yは
それぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2
〜10である。)で代表されるビスフェノール誘導体もし
くは置換体をジオール成分とし、2価以上のカルボン酸
又はその酸無水物又はその低級アルキルエステルとから
なるカルボン酸成分(例えばフマル酸、マレイン酸、無
水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット
酸、ピロメリット酸など)とを少なくとも共縮重合した
ポリエステル樹脂がシャープな溶融特性を有するので特
に好ましい。
本発明に係るトナーには、負荷電特性を安定化するた
めに、荷電制御剤を配合することも好ましい。その際ト
ナーの色調に影響を与えない無色又は淡色の負荷電性制
御剤が好ましい。負荷電制御剤としては例えばアルキル
置換サリチル酸の金属錯体(例えば、ジ−tert−ブチル
サリチル酸のクロム錯体又は亜鉛錯体)の如き有機金属
錯体が挙げられる。負荷電制御剤をトナーに配合する場
合には、結着樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部、好
ましくは0.5〜8重量部添加するのが良い。
又本発明においては外添剤として着色剤含有樹脂粒子
に0.001〜2.0μmのシリカ微粉体及び焼結法により生成
した平均1次粒径が0.3〜3.0μmである無機微粉体を添
加混合する。
シリカ微粉体及び無機微粉体は共に感光体表面に付着
する紙粉、オゾン付加物等の低電気抵抗物質及びトナー
を削り取る働きを持つが、特にシリカ微粉体はトナーの
流動性を向上させる事により現像機内でのトナー及び現
像剤の撹拌性を高め、安定な帯電特性を持つトナーを得
る事ができ、又無機微粉体は感光体表面に微細な凹凸を
生ぜしめ、感光体表面とクリーニング部材との摩擦抵抗
を軽減するのに有効に作用し、トナー固着を防止する効
果があると思料される。シリカ微粉体及び無機微粉体が
上記粒径の領域であるのは、その範囲をはずれると、上
記の様な効果がなくなる為である。
シリカ微粉体としては、湿式製法シリカ、乾式製法シ
リカ、それらシリカにシランカップリング剤、チタンカ
ップリング剤、シリコンオイルなどによる表面処理を施
した処理シリカなどがある。
好ましいシリカ微粉体としては、ケイ素ハロゲン化合
物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆ
る乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるもの
で、従来公知の技術によって製造されるものである。例
えば四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱分解酸化
反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なも
のである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl 又、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム
又は塩化チタンなど他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハ
ロゲン化合物と共に用いる事によってシリカと他の金属
酸化物の複合微粉体を得る事も可能であり、それらも包
含する。
その粒径は平均の一次粒径として、0.001〜2μmの
範囲内である事が望ましく、特に好ましくは、0.002〜
0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸
化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例え
ば以下の様な商品名で市販されているものがある。
アエロジル(AEROSIL) 130 日本アエロジル社 200 300 380 TT600 MOX170 MOX 80 COK 84 Ca−O−SiL M− 5 キャボット社(CABOT Co.) MS− 7 MS−75 HS− 5 EH− 5 ヴァッカー(Wacker)HDK N 20 V15 ヴァッカーケミ社 N20E (WACKER−CHEMIE GMBH) T30 T40 D−Cファインシリカ(Fine Silica) ダウコーニングCo.社 フランゾル(Fransol) フランジル社(Fransil) 更には、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生
成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉
体を用いることがより好ましい。該処理シリカ微粉体に
おいて、メタノール滴定試験によって測定された疎水化
度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理
したものが特に好ましい。
疎水化方法としてはシリカ微粉体と反応、或は物理吸
着する有機ケイ素化合物などで化学的に処理することに
よって付与される。
好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気
相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合
物で処理する。
その様な有機ケイ素化合物の例は、ヘキサメチルジシ
ラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、
トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、
メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラ
ン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチル
クロルシラン、ブロムメチルジメチルクロムシラン、α
−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロルエチルト
リクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、
トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメ
ルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニル
ジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、
ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラ
メチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジ
シロキサン及び1分子当り2から12個のシロキサン単位
を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合
した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等があ
る。これらは1種或は2種以上の混合物で用いられる。
その処理シリカ微粉体の粒径としては0.003〜0.1μm
の範囲のものを使用することが好ましい。市販品として
は、タラノックス−500(タルコ社)、アエロジルR−9
72(日本アエロジル社)などがある。
着色剤含有樹脂粒子への添加量としては、該樹脂粒子
100重量部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5
重量部である。0.01重量部以下では流動性向上に効果は
なく、10重量部以下ではカブリや文字のにじみ、機内飛
散を助長する。
一方、焼結法により生成された無機微粉体とは紙粉、
オゾン付加物等の低電気抵抗物及びトナーを削り取る働
きを持つものである為に感光体表面よりも硬い必要があ
るが、特にモース硬度におけるタルクよりも硬い事が好
ましい。更に角の鋭い形状を有していると、感光体やク
リーニングブレードを傷つける為、角に丸みを帯びてい
る形状の方が好ましい。それ故に粉体を融点以下の温度
で加熱して、表面近傍のみを溶融せしめ粒子間において
内部と同じ強度の結合を持たせる事により粉体の形状が
角がなく丸みを帯びているという形態的特徴を持つ焼結
法によって無機微粉体を生成する。
この無機微粉体においては好ましくは難水性であるが
例えば酸化鉄、酸化クロム、チタン酸カルシウム、チタ
ン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグ
ネシウム、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛等があり、これら無機
微粉体は周知のカップリング剤等で表面を有機処理して
も良いが本発明に関し特に好ましくはチタン酸ストロン
チウムを用いるのが良い。
又該無機微粉体は前述の疎水性シリカ微粉体と併用す
る事によりそれぞれ単独で使用した時よりトナーの流動
性が良好となり、トナークリーニング性等も良好となり
多大な効果が期待される。
該無機微粉体はトナー粒子表面に付着して存在すれば
良いが、トナー粒子と混合されて用いるのが好ましい。
添加量はトナー全量に対して0.1〜2.0重量%、更に好ま
しくは0.2〜1.0重量%の範囲であるのが好適である。
本発明者らは更にトナーの粒度分布が上記効果と共に
画質向上の点で非常に密接な関係がある事を見出し検討
を重ねたところ5μm以下の粒径の非磁性黒色トナーを
15〜40個数%含有させた上で12.7〜16.0μmのトナー粒
子を0.1〜5.0体積%含有させる事によって流動性の問題
も解決し、、高画質化が達成できることを知見した。即
ち、12.7〜16.0μmの範囲のトナー粒子が5μm以下の
非磁性トナー粒子に対して、適度にコントロールされた
流動性を持つためと考えられ、その結果、コピー又はプ
リントアウトを続けた場合でも高濃度で解像性及び階調
性の優れたシャープな画像が提供されるものである。
更に、0.35〜10.1μmのトナー粒子について、その体
積%(V)と個数%(N)と体積平均粒径(v)の間
に、 なる関係を本発明のトナーが満足していることも特徴の
ひとつである。
本発明者らは、粒度分布の状態と現像特性を検討する
なかで、上記式で示すような最も目的を達成するに適し
た粒度分布の存在状態であることを知見した。
即ち、一般的な風力分級によって粒度分布を調整した
場合、上記値が大きいということは、潜像を忠実に再現
する5μm程度のトナー粒子が増加し、上記値が小さい
ということは逆に5μm程度のトナー粒子が減少するこ
とを示していると解される。
したがって、vが6〜10μmの範囲にあり、かつ上
記関係式をさらに満足する場合に、良好なトナー流動性
及び忠実な潜像再現性が達成される。
又、16μm以上の粒径のトナー粒子については、1.0
体積%以下にし、できるだけ少ない方が好ましい。
更に詳しく説明をすると、5μm以下の粒径のトナー
粒子が全トナー粒子数の15〜40個数%であることが良
く、好ましくは20〜35個数%が良い。5μm以下の粒径
のトナー粒子が15個数%未満であると、高画質に有効な
トナー粒子が少なく、特に、コピー又はプリントアウト
を続けることによってトナーが使われるに従い、有効な
トナー粒子成分が減少して、本発明で示すところのトナ
ーの粒度分布のバランスが悪化し、画質が次第に低下し
てくる。又、40個数%以上であると、トナー粒子相互の
凝集状態が生じやすく、本来の粒径以上のトナー塊とな
るため、荒れた画質となり、解像性を低下させ、又は潜
像のエッジ部と内部との濃度差が大きくなり、中ぬけ気
味の画像となりやすい。
又、12.7〜16.0μmの範囲の粒子が0.1〜5.0体積%で
あることが良く、好ましくは0.2〜3.0体積%が良い。5.
0体積%より多いと、画質が悪化すると共に、必要以上
の現像、即ち、トナーののりすぎが起こり、トナー消費
量の増大を招く。一方、0.1体積%以下であると、流動
性の低下により画像濃度が低下してしまう。
又、16μm以上の粒径の非磁性トナー粒子が1.0体積
%以下であることが良く、更に好ましく0.6体積%以下
であり、1.0体積%より多いと、細線再現における妨げ
になるばかりでなく、転写において、感光体上に現像さ
れたトナー粒子の薄層面に16μm以上の粗めのトナー粒
子が突出して存在することで、トナー層を介した感光体
と転写紙間の微妙な密着状態を不規則なものとして、転
写条件の変動を引き起こし、転写不良画像を発生する要
因となる。又、トナーの体積平均径は6〜10μm、好ま
しくは7〜9μmであり、この値は先に述べた各構成要
素と切りはなして考えることはできないものである。体
積平均粒径6μm未満では、グラフィク画像などの画像
面積比率の高い用途では、転写紙上のトナーののり量が
少なく、画像濃度の低いという問題点が生じやすい。こ
れは、先に述べた潜像におけるエッジ部に対して、内部
の濃度が下がる理由と同じ原因によると考えられる。体
積平均粒径10μmを越えると解像度が良好でなく、又複
写の初めは良くとも使用を続けていると画質低下を発生
しやすい。
本発明に係る上記構成のトナーを用いて成る現像剤に
おいて使用されるキャリアは芯材に軽負荷、高寿命性の
高いフェライト粒子を用いるが、その製造方法に特別な
制約はない。
本発明のキャリアは上記フェライト粒子を芯材として
スチレン、及びアクリル酸又はメタアクリル酸もしくは
それらの低級エステル等を単量体成分とする重合体で該
芯材を被覆する。その被覆方法としては、被覆材である
重合体を溶剤中に溶解もしくは懸濁せしめて塗布し、キ
ャリアに付着せしめる方法、単に粉体で混合する方法
等、従来公知の方法がいずれも適用できる。
該キャリアにおいて500メッシュパス率が8.0%を越え
るとキャリア付着やトナーとの円滑な摩擦帯電を妨げエ
ッジ部を助長する傾向がある。他方1.0%未満であると
磁気ブラシ層が疎い状態となってしまいトナーの帯電の
立上りを悪くさせる傾向がある。又、印加電圧500V時に
おける電流値が10μA未満である場合、現像剤混合時に
おいてトナーに高すぎる電荷量を付与する為に現像され
にくくなったり感光体上に付着する残余分のトナーも多
く、クリーニング不良を招く原因となる。反応に45μA
以上では適正な電荷量までトナーを帯電させる事が難し
く、トナー保持力が低下し、トナー飛散、カブリ等を助
長する原因となる。
又、粒子の粒度分布において、250〜350メッシュ間の
キャリアが総重量の70重量%、好ましくは80重量%以上
有する事が望ましい。この様にシャープな粒度分布にす
る事により鏡映力の強さに対し磁力の弱い微粉キャリア
を少なくし、潜像保持体上へのキャリア付着を防ぐ事が
できる。
かかるキャリアにおける重量平均粒径としては、一般
に30〜65μm、好ましくは35〜60μmである事が望まし
い。粒径は30μmより小さいと、キャリアが潜像保持体
上に現像され易くなり、潜像保持体や、クリーニングブ
レードに傷をつけ易くなる。一方、粒径が65μmより大
きいと、キャリアのトナー保持能力が低下し、ベタ画像
の不均一さ、トナー飛散、カブリ等が発生する。
又、250メッシュパス、350メッシュオンのキャリアが
70重量%以上有するスチレン−アクリル系共重合体樹脂
被覆フェライトキャリアに対する本発明のカーボンブラ
ックトナー所望摩擦帯電量特性の範囲は、−10〜−50μ
c/g、好ましくは−15〜−50μc/gである。
上記被覆フェライトキャリアは、二成分系現像剤にお
けるカーボンブラックトナー帯電特性を特長的に引き出
す効果のあるものである。
−10μc/g未満であると、現像時現像スリーブからの
飛散がはなかだしく、高温高湿環境(30℃,80%RH)下
では複写機内飛散を引き起し、実質的に実用不可能とな
る。
また−50μc/gを越えると、実質的に常温低湿環境(2
0℃,10%RH)下でキャリア表面下にトナーが静電的に強
固に付着し静電潜像を有する感光ドラム上へのトナーの
転移が不可能となる。
これら本発明に係るカーボンブラックトナーとキャリ
アを混合して二成分系現像剤を調製する際、その混合比
率は現像剤中のトナー濃度として、3.0〜15重量%、好
ましくは4.0〜13重量%にすると通常良好な結果が得ら
れる。トナー濃度が3.0重量%未満では画像濃度が低く
実用不可となり、15重量%以上ではカブリや機内飛散を
増加せしめ現像剤の耐用寿命を短める。
本発明に係る現像剤の現像方法としては、先に述べた
様な磁気ブラシ法、カスケード法等が挙げられるが、よ
り好ましい方法として、現像部において、現像剤担持部
材と静電潜像保持体との間隙をトナー層厚よりも広く設
定し、交番電界を印加する事によって潜像保持体表面に
トナー現像画像を得る方法もある。
以下に本発明の各測定法について述べる。
(1)粒度分布測定: 測定装置としてはコールターカウンターTA−II型(コ
ールター社製)を用い、個数平均分布、体積平均分布を
出力するインターフェイス(日科機製)及びCX−1パー
ソナルコンピュータ(キヤノン製)を接続し電解液は1
級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。
測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤
として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホ
ン酸塩を0.1〜5ml加え、さらに測定試料を0.5〜50mg加
える。
試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間
分散処理を行い、前記コールターカウンターTA−II型に
より、アパチャーとして100μmアパチャーを用いて2
〜40μmの粒子の粒度分布を測定して体積平均分布、個
数平均分布を求める。
これら求めた体積平均分布、個数平均分布より、体積
平均粒径、個数平均分布の6.35μm以下、体積平均分布
の20.2μm以上の各値を得る。
(2)重量平均粒径測定(JIS−H2601に準拠): 1)キャリアを約100g、0.1gの桁まで計り採る。
2)篩は100メッシュから500メッシュの標準篩(以下篩
という)を用い上から100,200,250,350,400,500の大き
さの順に積み重ね、底には受け皿を置き、キャリア粒子
は一番上の篩に入れてふたをする。
3)これを振動機によって水平旋回数毎分285±6回、
衝動回数毎分150±10回で15分間篩う。
4)篩った後、各篩及び受け皿内の鉄粉を0.1gの桁まり
計り取る。
5)重量百分率により小数第2位まで算出し、JIS−Z84
01によって小数第1位まで丸める。
ただし (1.篩の枠の寸法は、篩面からの上の内径が200mm上面
から篩面までの深さが45mmである事、 2.各部分の鉄粉の重量の総和は、始め取ったキャリア
粒子の質量の99%以下であってはならない事などであ
る。) (3)摩擦帯電量測定: 測定法を図面を用いて詳述する。
第2図はトナーのトリボ電荷量を測定する装置の説明
図である。先ず、底に500メッシュのスクリーン3のあ
る金属製の測定容器2に摩擦帯電量を測定しようとする
トナーとキャリアの重量比1:19の混合物を50〜100ml容
量のポリエチレン製のビンに入れ、約10〜40秒間手で振
盪し、該混合物(現像剤)約0.5〜1.5gを入れ金属製の
フタ4をする。この時の測定容器2全体の重量を秤りW1
(g)とする。次に、吸引機1(測定容器2と接する部
分は少なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し
風量調節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmAqとす
る。この状態で充分、好ましくは2分間吸引を行いトナ
ーを吸引除去する。このときの電位計9の電位をV(ボ
ルト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC
(μF)とする。又、吸引後の測定容器全体の重量を秤
りW2(g)とする。このトナーの摩擦帯電量(μc/g)
は下式の如く計算される。
(但し、測定条件は23℃,60%RHとする。) 又測定に用いるキャリアは250メッシュパス、350メッ
シュオンのキャリア粒子が70重量%以上有するスチレン
アクリル系樹脂コートフェライトキャリアを使用する。
測定に用いる試料トナー及びキャリアは各環境下最低
12時間放置後、帯電量測定に使用する。
又摩擦帯電量測定は、23℃,60%RH環境下で行う。
(4)電流値測定: 第3図はキャリアの電流値(抵抗)を測定する装置の
回路略図である。
先ず、フェライト800gを秤量し、15分以上環境に暴露
する。(室内温度22〜25℃、湿度50〜54%) 暴露した試料を磁気ブラシ内へ入れる。
レコーダーの零点を確認してレンジを10μAにセット
して、電流値測定器とレコーダーを操作する。(鉄粉の
撹拌状態とレコーダーの記録紙の進行下を確認する。) 電流値は、レコーダーに記録した30秒後の値を読み取
る。(測定時間は30秒) [実施例] 以下に実施例をもって本発明を詳細に説明する。
実施例1 ここで用いられる着色剤としては平均粒径60mμ、表
面積30m2/g、吸油量65cc/100g、及びpH価を8.0の物性値
を有するカーボンブラックを用いた。
上記の各処方量を充分ヘンシェルミキサーにより予備
混合を行い、2軸押出式混練機により溶融混練し、冷却
後、ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し次
いでエアージェット方式による微粉砕機で40μm以下の
粒径に微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を多分割分
級装置で分級して、本発明の粒度分布となるように体積
平均粒径8.3μm、5μm以下が25個数%、12.7〜16.0
μmが1.6体積%、16μm以上が実質上0、 の範囲である着色剤含有樹脂粒子を得た。
上記着色剤含有樹脂粒子100重量部に対し、ヘキサメ
チルジシラザンで処理した平均1次粒径0.007μmのシ
リカ微粉末を0.5重量部、平均1次粒径が1.70μmのチ
タン酸ストロンチウム微粉体を0.7重量部あわせて外添
しトナーとした。尚、参考の為に多分割分級機を用いて
の分級工程を第4図に模式的に示し、該多分割分級機の
断面斜視図(立体図)を第5図に示した。
一方、キャリアとしてはスチレン−アクリル酸2−エ
チルヘキシル−メタクリル酸メチル(共重合比50:30:2
0)により被覆されたCu−Zn−Fe系フェライト粒子を得
る。
上記構成により得られたトナー5重量部とキャリア95
重量部とを混合し、総量100重量部の現像剤を調製す
る。この現像剤により市販の電子写真複写機(商品名NP
−3525反転改造機,キヤノン製)を用いて繰り返し現像
を行なったところ、画像濃度が高く、又、画像濃度ム
ラ、カブリのない鮮明な複写画像が得られた。さらに上
記現像剤の耐久性を調べる為に繰り返し1万枚の耐久試
験を行なったところ(常温常湿23℃,60%RH)、初期画
像と同様な、カブリのない鮮明な画像(反射濃度1.51)
が得られ、クリーニング不良等の問題も見られなかっ
た。一方、高温高湿雰囲気下(30℃,80%RH)及び低温
低湿雰囲気下(20℃,10%RH)においても上記同様、画
像濃度ムラやカブリ、クリーニング不良等のない良好な
可視画像が得られた。この時の摩擦帯電量を表−1に示
す。
以下、画像濃度測定はRD−918型反射濃度計(マクベ
ス社製)を使用した。
実施例2 着色剤として用いるカーボンブラックが平均粒径68m
μ、表面積20m2/g、吸油76cc/100g、及びpH価6.0である
事以外は実施例1と同様にしてトナー及び現像剤を得
た。このトナー及び現像剤について順次評価を行なった
ところカブリ、トナー飛散、及びクリーニング不良等を
生じない高画像濃度で鮮明な可視画像が得られた。この
時の摩擦帯電量を表−1に示す。
実施例3 実施例1で、該着色剤含有樹脂粒子100重量部に対
し、外添される無機微粉体が平均1次粒径1.40μmの酸
化セリウム0.7重量部である事以外は同様にしてトナー
及び現像剤を得た。このトナー及び現像剤を用い実施例
1同様実写テストを行なったところ掃目、濃度ムラ、カ
ブリのない鮮明な画像が得られクリーニング不良等も生
じなかった。この時の摩擦帯電量を表−1に示す。
実施例4 実施例2において着色剤含有樹脂粒子100重量部に対
し、外添される無機微粉体が平均1次粒径0.4μmの酸
化チタン0.7重量部である事以外は同様にしトナー及び
現像剤を得、実施例1に準じて同様の評価を行なったと
ころ同様に良好な結果が得られた。この時な摩擦帯電量
を表−1に示す。
比較例1 実施例1において着色剤含有樹脂粒子100重量部に対
する外添剤としてシリカ微粉体のみ0.7重量部含有する
事以外は同様にしてトナーを得、同様に準じて現像剤を
調整し評価を行なった。
初期から画像濃度は高く、良好な階調性が得られた
が、12.5℃,10%の様な高温高湿下において評価を行な
ったところ、スタートして100枚程度で可塑画像上にク
リーニング不良を生じてしまった。この時の摩擦帯電量
を表−1に示す。
比較例2 実施例1において着色剤含有樹脂粒子100重量部に対
し外添される無機微粉体が平均1次粒径0.24μmのチタ
ン酸ストロンチウム0.7重量部含有する事以外は同様に
してトナーを得、同様に準じて現像剤を調整し評価を行
なった。耐久評価でも画像濃度は高く安定で階調性も良
好な結果が得られたが、通紙50枚程度で、クリーニング
不良が多発し、画像品質を著しく低下させる結果となっ
た。この時の摩擦帯電量を表−1に示す。
比較例3 実施例1において着色剤含有樹脂粒子100重量部に対
し外添される無機微粉体が平均1次粒径4.1μmのチタ
ン酸ストロンチウム0.7重量部含有する事以外は同様に
してトナーを得、同様に準じて現像剤を調整し評価を行
なったが、トナー自身の流動性が悪く、得られる可視画
像において画像濃度ムラや若干の白ポチが発生した。
又、耐久評価において通紙6000枚過ぎあたりからクリー
ニング不良が発生した。この時の摩擦帯電量を表−1に
示す。
比較例4 実施例1のトナー及び現像剤構成において着色剤であ
るカーボンブラック以外は同様にして得た。この時のカ
ーボンブラックの諸特性としては、平均粒径26mμ、表
面積118m2/g、吸油量54cc/100g−DBP、及びpH価2.3であ
った。このトナー及び現像剤を用いて実写テストを行な
ったところ1万枚繰り返し耐久試験を行なっても画像濃
度は高く安定しており、クリーニング不良等も見られな
かったが全体的に画像濃度ムラを生じ良好な階調性が得
られず画質の低下を招いた。この時の摩擦帯電量を表−
1に示す。
[発明の効果] 以上、説明の如く、本発明によれば電子写真法におけ
る二成分現像において、トナーが着色剤としてカーボン
ブラック、外添剤としてシリカ微粉体及び無機微粉体よ
り構成され、芯材に対しスチレン−アクリル系共重合体
樹脂を被覆したキャリア粒子と現像剤を調製する事によ
り、高画像濃度を与え、かつ鮮明な階調性を持ち、非画
像部においてカブリの無い良好な複写画像が得られると
ともに、現像時におけるクリーニング不良を軽減する効
果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るカーボンブラックの表面積測定
装置を示した概略図である。 第2図は、本発明に係るトナーの摩擦帯電量を測定する
為の装置を概略的に示した図である。 第3図は、キャリアの電流値を測定する装置の回路図で
ある。 第4,5図は、本発明に係るトナーの製造工程に用いられ
る多分割分級機を概略的に示した図である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも着色剤含有樹脂粒子及び2種以
    上の外添剤より構成される非磁性黒色トナーにおいて該
    着色剤含有樹脂粒子がポリエステル系樹脂を含有し、又
    該着色剤が平均1次粒径50〜70mμ、表面積10〜40m2/
    g、吸油量50〜100cc/100g−DBP、pH価6.0〜9.0であるカ
    ーボンブラックであり、且つ該外添剤が平均1次粒径0.
    001〜2.0μmのシリカ微粉体及び焼結法により生成した
    平均1次粒径が0.3〜3.0μmの無機微粉体より構成さ
    れ、更にトナー粒子の体積平均径が6〜10μmであり、
    5μm以下の粒径を有するトナー粒子が15〜40個数%含
    有され、12.7〜16.0μmの粒径を有するトナー粒子が0.
    1〜5.0体積%含有され、16μm以上の粒径を有するトナ
    ー粒子が1.0体積%以下含有され、6.35〜10.1μmのト
    ナー粒子が下記式 を満足する粒度分布を有する事を特徴とする非磁性黒色
    トナー。
  2. 【請求項2】少なくとも着色剤含有樹脂粒子及び2種以
    上の外添剤より構成される非磁性黒色トナーとキャリア
    とを有する現像剤であって、該着色剤含有樹脂粒子がポ
    リエステル系樹脂を含有し、又該着色剤が平均1次粒径
    50〜70mμ、表面積10〜40m2/g、吸油量50〜100cc/100g
    −DBP、pH価6.0〜9.0であるカーボンブラックであり、
    且つ該外添剤が平均1次粒径0.001〜2.0μmのシリカ微
    粉体及び平均1次粒径が0.3〜3.0μmである無機微粉体
    より構成される非磁性黒色トナーであり、更に該トナー
    粒子の体積平均粒径が6〜10μmであり、5μm以下の
    粒径を有するトナー粒子が15〜40個数%含有され、12.7
    〜16.0μmの粒径を有するトナー粒子が0.1〜5.0体積%
    含有され、16μm以上の粒径を有するトナー粒子が1.0
    体積%以下含有され、6.35〜10.1μmのトナー粒子が下
    記式 を満足する粒度分布を有し、一方、該キャリアにおける
    芯材にフェライト粒子を用い、スチレン及びアクリル酸
    もしくはそれらの低級エステルを単量体成分とする重合
    体で該芯材を被覆して構成され、印加電圧500V時におけ
    る電流値が10〜45μAで、500メッシュパス率が1.0〜8.
    0%であり、かつ重量平均粒径が35〜60μmで該キャリ
    アの粒度分布において250〜350メッシュ間のキャリアが
    総重量の70重量%以上有する事を特徴とする現像剤。
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