JP2639100B2 - 監視装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、テレビカメラとセンサとを組み合わせて
所定の監視対象の異常状況を監視する監視装置に関する
ものである。

［従来の技術］ 第５図は１台のテレビカメラおよびビデオセンサを使
用した従来の監視装置を示すブロック図であり、図にお
いて、１は監視対象（図示せず）を撮像するテレビカメ
ラ、２はテレビカメラ１からの画像信号の変化を検出す
るビデオセンサ、３はビデオセンサ２からの出力画像を
表示するテレビモニタである。

このような従来装置では、テレビカメラ１は監視対象
を常時撮像し、その画像信号をビデオセンサ２へ送る。
このビデオセンサ２は、入力画像信号に規定値以上の画
像情報変化があった場合にその変化部分をマーキング表
示してテレビモニタ３上に写し出す。

また、第６図は複数台（ここでは８台）のテレビカメ
ラおよびビデオテープレコーダを使用した従来の監視装
置を示すブロック図であり、図において、11〜18はそれ
ぞれ監視対象（図示せず）を撮像するテレビカメラ、21
は監視対象の異常を検知するセンサ、31はテレビカメラ
11〜18からの画像信号を選択して出力する映像切換器、
41はセンサ21からの異常検知信号により映像切換器31で
選択された画像信号を録画するビデオテープレコーダ
（以下VTRという）、51はこのVTR41からの出力画像を表
示するテレビモニタである。

第６図に示す従来装置では、テレビカメラ11〜18は監
視対象を常時撮像し、その画像信号を画像切換器31へ送
る。そして、センサ21が異常を検知しない場合、映像切
換器31は無選択状態であり、VTR41も停止状態になって
いる。一方、センサ21が監視対象の異常を検知した場合
には、画像切換器31は、センサ21からの異常検知信号に
より、監視対象における異常発生部分を撮像しているテ
レビカメラからの画像信号を選択して出力するととも
に、VTR41がセンサ21からの異常検知信号により録画起
動され、選択されたテレビカメラの画像信号が録画され
る。

録画後、VTR41を再生起動することにより、録画され
た異常発生部分をテレビモニタ51上に写し出すことがで
きる。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、第５図に示した従来の監視装置では、
画像を記録する手段を有していないので、異常を検知し
てテレビモニタ３上に異常部分をマーキング表示して
も、異常の状況を後で検証することができないなどの課
題があった。

また、第６図に示した従来の監視装置では、画像を記
録する手段（VTR41）を有してはいるが、センサ21によ
る異常検知後の状況しか録画できないほか、VTR41がセ
ンサ21からの異常検知信号を受けて録画起動されてから
正常録画されるまでに、数100msec〜数secの時間を要す
るため、異常発生時の状況を録画することができず、異
常の状況を異常発生前，異常発生時および異常発生後の
状況と比較して検証できないなどの課題があった。

この発明は上記のような課題を解消するためになされ
たもので、異常発生前，異常発生時および異常検知後の
録画を可能にし、監視対象における異常状況の検証を確
実に行なえるようにした監視装置を得ることを目的とす
る。

［課題を解決するための手段］ この発明に係る監視装置は、監視対象をテレビカメラ
により常時撮像し、前記テレビカメラからの画像信号に
基づいて前記監視対象の異常を監視し異常表示を行う監
視装置において、前記監視対象の異常を検知するセンサ
と、前記テレビカメラからの画像を複数枚周期的に録画
し前記センサからの異常検知信号が入力されてから所定
時間経過後に録画動作を停止するランダムアクセス可能
なビデオメモリと、前記異常検知信号が前記ビデオメモ
リに入力前に前記ビデオメモリに録画した画像を基準画
像とし、この基準画像とこれ以降に前記ビデオメモリに
録画した画像とを比較して規定値以上の画像変化を検出
した画像を異常画像として識別する識別信号を出力する
画像識別回路と、前記識別信号を受けて前記異常画像の
異常部分をマーキング表示するマーカ信号を前記異常画
像に重畳するマーカ信号重畳回路とを備えたものであ
る。

又、次の発明に係る監視装置は、監視対象をテレビカ
メラにより常時撮像し、前記テレビカメラからの画像信
号に基づいて前記監視対象の異常を監視し異常表示を行
う監視装置において、前記監視対象の異常を検知するセ
ンサと、前記監視対象の各部分を複数の前記テレビカメ
ラにより撮像した複数の画像を同一画面に分割表示する
分割画像を出力する分割表示装置と、前記分割表示装置
からの前記分割画像を複数枚周期的に録画し前記センサ
からの異常検知信号が入力されてから所定時間経過後に
録画動作を停止するランダムアクセス可能なビデオメモ
リと、前記センサが異常検知した後の前記分割画像を録
画する磁気記録装置とを備えたものである。

［作用］ この発明における監視装置では、センサにより、監視
対象に異常が発生したことが検知されると、その異常検
知信号がビデオメモリへ入力される。ビデオメモリで
は、テレビカメラにより撮像された画像が複数枚周期的
に録画されており、異常検知信号が入力されると、所定
時間経過してから録画動作が停止される。又、画像識別
回路では、異常検知信号入力前に録画された基準画像と
ビデオメモリに録画した複数の画像とを比較して規定値
以上の差異を検出した画像を異常画像として識別する識
別信号を出力する。マーカ信号重畳回路は識別信号を受
けて異常画像の異常部分をマーキング表示するマーカ信
号を異常画像に重畳して異常の有無を容易に判別できる
ようにする。

又、次の発明における監視装置は、監視対象の各部分
を複数のテレビカメラで撮像し、その複数の画像を分割
表示装置により合成し、同一画面に分割表示して監視対
象の各部分を同時に監視できるようにする。ビデオメモ
リは分割表示装置からの分割画像を複数枚周期的に録画
しており、この録画動作はセンサからの異常検知信号が
入力されてから所定時間経過後に停止する。磁気記録装
置はセンサが異常検知した後の分割画像の録画する。

［発明の実施例］ 以下、この発明の一実施例を図について説明する。

第１図において、１は監視対象（図示せず）を撮像し
て画像信号を出力するテレビカメラ、３は後述するマー
カ信号重畳回路７からの出力画像を表示するテレビモニ
タ、４は監視対象の異常を検知するセンサ、５はテレビ
カメラ１からの画像を複数枚周期的に録画しセンサ４か
らの異常検知信号が入力されてから所定時間経過後に録
画動作を停止するビデオメモリ、６はビデオメモリ５か
らの再生画像を所定の基準画像と比較して規定以上の差
の有無を識別する画像識別回路で、ここで、所定の基準
画像として、ビデオメモリ５に録画された過去（１枚も
しくは数枚前）の画像を用いる。また、７は画像識別回
路６からの識別信号に基づきビデオメモリ５の再生画像
の異常部分にマーカ信号を重畳してテレビモニタ３に表
示するマーカ信号重畳回路である。

次に、本実施例の装置の動作を第２図（ａ）〜（ｄ）
により説明する。ビデオメモリ５はテレビカメラ１から
の画像信号を入力順に複数枚（例えば本実施例では16
枚）繰り返し周期的に録画しているので、ある瞬間の時
点では過去の一定時間の映像を記録していることにな
る。

このような状態で、センサ４により監視対象の異常が
検知されると、センサ４からの異常検知信号がビデオメ
モリ５へ入力される。ビデオメモリ５は、異常検知信号
を受けると、その入力時点から一定時間経過後にビデオ
メモリ５の記録動作を停止する。これにより、第２図
（ａ）〜（ｄ）に示すように、異常発生前，中，後の画
像がビデオメモリ５に記録されることになる。

本実施例では、ビデオメモリ５の録画画像数は、16と
して録画内容の数字はビデオメモリ５のメモリ番号を示
し、若い番号が過去の画像となる。そして、ここで、異
常前の画像が１〜５、異常中の画像が６〜12、異常後の
画像が13〜16のメモリ番号のエリアに録画されることに
なる。

ついで、画像識別回路６により、ビデオメモリに録画
された16枚の画像のうち異常前の画像であるメモリ番号
１の画像を基準画像として、この基準画像と、メモリ番
号２以降の記録画像との輝度信号もしくは色信号の比較
が行なわれ、規定値以上の差の画像変化の有無が識別さ
れる。そして、画像識別回路６は、規定値以上の差の画
像変化があった時点で比較動作を停止し、異常ありの識
別信号をマーカ信号重畳回路７へ出力する。

この状態では、ビデオメモリ５からマーカ信号重畳回
路７への再生画像信号としては、異常を有する画像が出
力されていることになるので、これにマーカ信号重畳回
路７により異常部分を表示するマーカ信号を重畳してテ
レビモニタ３に表示する。

このように、本実施例の装置によれば、ビデオメモリ
５に異常前から後までの複数枚の画像が記録されるの
で、異常検知後の異常状況の検証を容易に且つ確実に行
なえるようになる。

また、従来の装置では、監視対象が屋外にある場合な
どに日照の急激な変化や風，信号による被写体（監視対
象）の動き等で誤警報を発生してしまうおそれがあった
が、本実施例の装置によれば、センサ４によりビデオメ
モリ５の異常時処理動作を起動し、記録された異常部分
に対応する部分にマーキング処理を施してテレビモニタ
３にマーキング表示を行なっているので、従来のような
誤警報を招くことなく確実な警報処理を行なえる利点も
ある。

なお、上記実施例では、テレビカメラ１からの入力画
像をビデオメモリ５に連続的に録画する方式について説
明しいるが、入力画像をＮ枚毎に１枚録画するようにし
てもよく、この場合、記録時間をそれだけ長くすること
ができる。

ついで、第3,4図によりこの発明の他の実施例につい
て説明する。本実施例では、複数台（ここでは８台）の
テレビカメラ11〜18をそなえた場合を示す。

第３図において、11〜18はそれぞれ監視対象（図示せ
ず）の各部分を撮像して画像信号を出力するテレビカメ
ラ、21は監視対象の異常を検知するセンサ、31は後述す
る４分割表示装置からの４分割画像信号の複数入力を一
定時間毎にサイクリックに切り換える映像切換器、41は
画像信号を記録するVTR、51はVTR41からの出力画像を表
示するテレビモニタ、61,62はそれぞれテレビカメラ11
〜14および15〜18からの画像を４分割した同一画面に合
成する４分割表示装置、71は映像切換器31からの出力画
像を複数枚周期的に録画してセンサ21からの異常検知信
号が入力されてから所定時間経過後に録画動作を停止す
るビデオメモリである。

上述のごとく構成された本実施例の装置の動作を第４
図（ａ）〜（ｅ）により説明する。システム全体の８台
のテレビカメラ11〜18のうち、テレビカメラ11〜14およ
び15〜18はそれぞれ４分割表示装置61,62により、４分
割された同一画面上に合成される〔第４図（ｅ）参
照〕。この２つの４分割表示装置61,62からの４分割画
像信号A,Bを、映像切換器31により一定時間ごとに周期
的に切り換えて、交互にビデオメモリ71に入力する。こ
のビデオメモリ71は、入力順に複数枚の画像信号A,Bを
繰り返し周期的に録画しているので〔第４図（ｄ）参
照〕、ある瞬間の時点では過去の一定時間内のテレビカ
メラ11〜18からの画像信号を時系列的に記録しているこ
とになる。

このような状態で、第４図（ａ）〜（ｃ）に示すよう
に、センサ21により監視対象の異常が検知されると、セ
ンサ21からの異常検知信号がビデオメモリ71およびVTR4
1へ入力される。VTR41は、異常検知信号により録画動作
を起動されるが、正常に録画されるまでに数100msec〜
数secの時間（機種によってほぼ一定）を必要とする。
そこで、異常検知からVTR41の正常録画される時間ま
で、ビデオメモリ71の周期的録画を継続させて、VTR41
が正常録画された時点でビデオメモリ71の録画を停止す
る。

これにより、第２図（ｄ）に示すように、監視対象の
異常が検知される前からVTR41が異常後の画面を正常録
画するまでの時間内の画像信号がビデオメモリ71に記録
されることになる。

このように、第3,4図に示した実施例の装置によって
も、センサ21が監視対象の異常を検知する以前から、異
常発生時、さらには異常発生後にVTR41が正常録画され
るまでの時間内のテレビカメラ11〜18の画像信号が、ビ
デオメモリ71ににより記録され、引き続いてVTR41がそ
の後の画像信号を記録しているので、第1,2図により示
した実施例装置と同様に、監視対象における異常の状況
を異常発生前，異常発生時および異常発生後と比較で
き、異常発生状況の検証を容易に且つ確実に行なえるよ
うになる。

なお、上記実施例では、テレビカメラを８台をそな
え、４分割画像を合成するために４分割表示装置を２台
そなえた場合について説明したが、本発明は、これに限
定されるものではなく、システム全体のテレビカメラの
台数に応じて適切なＮ分割表示装置を選択しても、上記
実施例と同様の効果が得られる。

［発明の効果］ 以上説明したように、この発明の監視装置によれば、
監視対象の異常を検知するセンサと、テレビカメラから
の画像を複数枚周期的に録画しセンサからの異常検知信
号が入力されてから所定時間経過後に録画動作を停止す
るランダムアクセス可能なビデオメモリと、異常検知信
号が前記ビデオメモリに入力前にビデオメモリに録画し
た画像を基準画像とし、この基準画像とこれ以降にビデ
オメモリに録画した画像とを比較して規定値以上の画像
変化を検出した画像を異常画像として識別する識別信号
を出力する画像識別回路と、識別信号を受けて異常画像
の異常部分をマーキング表示するマーカ信号を異常画像
に重畳するマーカ信号重畳回路とを備えたので、異常を
録画した異常画像の異常部分をマーキング表示できるの
で、異常部分を明確に識別することができると共に異常
発生前の画像と異常発生時及び異常発生後の画像とを容
易に比較でき、異常発生状況及び異常検知後の異常状況
の検証を容易に且つ確実に行える。

又、次の発明によれば、監視対象の異常を検知するセ
ンサと、複数のテレビカメラにより撮像した複数の画像
を同一画面に分割表示する分割画像を出力する分割表示
装置と、分割表示装置からの分割画像を複数枚周期的に
録画すると共にセンサからの異常検知信号が入力されて
から所定時間経過後に録画動作を停止するランダムアク
セス可能なビデオメモリと、センサが異常検知した後の
分割画像を録画する磁気記録装置とを備えたので、監視
対象の各部分を同時に監視することができる。又、ビデ
オメモリにより異常発生前、異常発生時及び異常発生後
の分割画像を録画すると共に磁気記録装置により異常発
生後の分割画像を長時間に渡り録画するので、監視対象
を詳細に、かつ効率的に比較でき、異常発生状況及び異
常検知後の異常状況の検証を容易に且つ確実に行える効
果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例による監視装置を示すブロ
ック図、第２図（ａ）〜（ｄ）は上記実施例の装置の動
作を説明するためのタイミングチャート、第３図はこの
発明の他の実施例による監視装置を示すブロック図、第
４図（ａ）〜（ｅ）は上記他の実施例の装置の動作を説
明するためのタイミングチャート、第5,6図はそれぞれ
従来の監視装置を示すブロック図である。 図において、１……テレビカメラ、３……テレビモニ
タ、４……センサ、５……ビデオメモリ、11〜18……テ
レビカメラ、21……センサ、51……テレビモニタ、71…
…ビデオメモリ。 なお、図中、同一の符号は同一、又は相当部分を示して
いる。

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】監視対象をテレビカメラにより常時撮像
   し、前記テレビカメラからの画像信号に基づいて前記監
   視対象の異常を監視し異常表示を行う監視装置におい
   て、前記監視対象の異常を検知するセンサと、前記テレ
   ビカメラからの画像を複数枚周期的に録画し前記センサ
   からの異常検知信号が入力されてから所定時間経過後に
   録画動作を停止するランダムアクセス可能なビデオメモ
   リと、前記異常検知信号が前記ビデオメモリに入力前に
   前記ビデオメモリに録画した画像を基準画像とし、この
   基準画像とこれ以降に前記ビデオメモリに録画した画像
   とを比較し、規定値以上の画像変化を検出した画像を異
   常画像として識別する識別信号を出力する画像識別回路
   と、前記識別信号を受けて前記異常画像の異常部分をマ
   ーキング表示するマーカ信号を前記異常画像に重畳する
   マーカ信号重畳回路とを備えたことを特徴とする監視装
   置。
2. 【請求項２】監視対象をテレビカメラにより常時撮像
   し、前記テレビカメラからの画像信号に基づいて前記監
   視対象の異常を監視し異常表示を行う監視装置におい
   て、前記監視対象の異常を検知するセンサと、前記監視
   対象の各部分を複数の前記テレビカメラにより撮像した
   複数の画像を同一画面に分割表示する分割画像を出力す
   る分割表示装置と、前記分割表示装置からの前記分割画
   像を複数枚周期的に録画し前記センサからの異常検知信
   号が入力されてから所定時間経過後に録画動作を停止す
   るランダムアクセス可能なビデオメモリと、前記センサ
   が異常検知した後の前記分割画像を録画する磁気記録装
   置とを備えたことを特徴とする監視装置。