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JP2619771B2 - 高品質高付着量溶融亜鉛めっき方法 - Google Patents

高品質高付着量溶融亜鉛めっき方法

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Publication number
JP2619771B2
JP2619771B2 JP26055692A JP26055692A JP2619771B2 JP 2619771 B2 JP2619771 B2 JP 2619771B2 JP 26055692 A JP26055692 A JP 26055692A JP 26055692 A JP26055692 A JP 26055692A JP 2619771 B2 JP2619771 B2 JP 2619771B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plating
water
linear material
cooling device
hot
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP26055692A
Other languages
English (en)
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JPH0688189A (ja
Inventor
弘毅 草皆
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd filed Critical Tokyo Rope Manufacturing Co Ltd
Priority to JP26055692A priority Critical patent/JP2619771B2/ja
Publication of JPH0688189A publication Critical patent/JPH0688189A/ja
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Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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  • Coating With Molten Metal (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は線状材の高品質高付着量
溶融亜鉛めっき方法に関する。
【0002】
【従来の技術】線状材、たとえばACSR用鋼線、電話
線用吊り線、ケーブルなどの支持線、鉄道トロリー線の
メッセンジャーケーブル、ロープ用素線などにおいては
良好な耐食性が要求されるため、溶融亜鉛めっきが施さ
れることが多く、特に高い耐食性を要求される場合に
は、めっき付着量が200g/m2以上の高付着量溶融亜鉛
めっきが施されている。このような高付着量溶融亜鉛め
っきにあたって、従来では一般に、めっき槽に配した自
由回転型のシンカーロールを介して、図4のように、線
状材を垂直に引き上げることによってめっき層の偏心を
防ぐようにし、めっき浴90から引き出す部分に木炭や
不活性ガスなどからなる絞り部11を配し、めっき槽表
面を被酸化性または還元雰囲気にすることでめっき表面
に酸化物等の付着するのを防止している。そして、めっ
き槽から線状材を引き上げた直後、すなわち絞り部11
の直上で水冷ノズル120により水冷を行って溶融状態
のめっき層を凝固させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この際に水冷部分から
水滴がめっき槽に落下すると、めっき浴90の表面に酸
化物が生成し、品質上問題となる。そこで、水冷ノズル
120の下側に水受け130,140を設けるととも
に、上下の水受け部130,140の間に送風手段15
を設け、これによってエアを吹付け、水滴を絞り部11
に落下させないようにしている。しかしこの方法では、
線状材の引き上げ方向が垂直であり、水冷ノズル120
から吹き付けられた水滴がめっき表面に添って垂直状に
落下するため、水受け130,140をめっき面に接近
させる必要がある。しかし、線状材は送風手段15から
吹き付けられるエアによる外力で振動されるため、水受
け130,140が線状材と接触、干渉を起こすため、
十分に接近させることが困難である。このため、水冷部
分からの水滴の落下を完全に防止することは不可能で、
めっき表面への酸化物の付着による品質低下を避けられ
なかった。この対策として、送風エア圧を高くすると、
エアがめっき層に対する外力として作用するため、こと
に高付着量のめっきではめっき層の偏心が発生しやす
い。すなわち、めっき層の偏心とは周方向のめっき偏り
比(最大厚み/最小厚み)であり、このめっき偏り比が
3以上になりやすいという問題があった。
【0004】本発明は前記のような問題点を解消するた
めに創案されたもので、その目的とするところは、めっ
きの偏心を避けつつ冷却部からのめっき浴への水滴落下
による品質低下を効果的に防止し、高品質の高付着量溶
融亜鉛めっきを実現できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、めっき槽の溶融亜鉛めっき浴上に設けた絞り
部から線状材を引き上げ、該絞り部よりも上方に設けた
ノズルからなる冷却装置からの水を線状材に吹き当て、
該冷却装置よりも下方に設けた水受けで水を回収するこ
とにより溶融状態のめっき層を凝固させ、めっき付着量
200g/m2以上の溶融亜鉛めつきを施す方法であっ
て、めっき槽からの線状材の引き上げ角度αを垂直から
1〜6度の範囲で傾斜させ、この傾斜角度に対応して水
受けを冷却装置からの水の落下線上に配して行う構成と
したものである。本発明において「溶融亜鉛めっき」と
は、溶融純亜鉛めっきのほか、亜鉛をベースとしこれに
Al、Sn、Ni、Mgなどの1種以上を添加した溶融
亜鉛合金めっきを含む。また、「線状材」は素線および
撚り線を含むものである。
【0006】以下本発明添付図面に基いて詳細に説明す
る。図1と図2は本発明によるめっき方法を概略的に示
している。aは冷間引き抜き加工された線状材、1は線
状材aの供給スイフト、2は溶融鉛浴であり、400℃
前後の温度に保持され、前工程の伸線潤滑剤などをバー
ンアウトし、鋼線状材表面の脱脂を行い、次の水冷槽3
において冷却する。5は塩酸浴、6は水洗槽であり、線
状材aは溶融鉛浴2による処理で生成した薄い酸化膜な
どの異物が除去され、水洗される。
【0007】次に線状材aはフラックス槽7を通過する
ことによってフラックス処理が行われる。そして、この
ようにフラックス処理された線状材aは、乾燥炉8を通
過することによってフラックス中の水分が乾燥され、次
いでめっき浴90を満たしためっき槽9に導入され、め
っき浴90内に配したシンカーロール10を経由するこ
とによって溶融亜鉛めっきされる。
【0008】上記のようにめっきの付着された線状材a
はシンカーロール10を経て上方に導かれ、めっき浴上
に設けられている絞り部11で付着量が調整されたの
ち、水冷ノズルなどの冷却装置12によってめっきが凝
固冷却される。溶融めっきの絞りは、木炭、アスベス
ト、あるいはガスグラベルなどの固体絞りでもよいが、
非酸化性ガスによる絞りでもよい。めっき付着量は20
0g/m2が下限として必要である。それは亜鉛めっき
の耐食性はめっき層の厚さ(付着量)に比例するからで
あり、たとえば鉄線では直径が2mm以上において最少
限190g/m2が必要とされ、線径に応じて付着量の
下限は増加する。したがつて、本発明においてもめっき
付着量を200g/m2以上としているのである。
【0009】かかる工程は従来の方法と同様であるが、
本発明は、線状材aのめっき槽9からの引き上げを垂直
から傾斜した角度αにとって行うものである。図2はそ
の詳細を示しており、(a)は線状材aの引き上げ角度を
めっき浴に対し反時計方向側に角度αだけ傾斜させ、冷
却装置12のやや下方の線状材aを挾んで反対側に第1
水受け13を配し、第1水受け13よりも下位で冷却装
置12の下側に第2水受け14を配したものである。
(b)は線状材aの引き上げ角度をめっき浴に対し時計方
向側に角度αだけ傾斜させ、冷却装置12のやや下方の
線状材aを挾んで反対側に第1水受け13を配し、第1
水受け13と同じ側でこれよりも下位に第2水受け14
を配したものである。
【0010】上記のように線状材aの引き上げ角度が垂
直でなく傾斜しているため、冷却装置12から線状材a
に吹き当てられた水滴wは、落下方向が絞り部11から
離間した関係となる。そして、図2(a)では第2水受け
14が水滴wの落下線上に位置され、図2(b)では第1
水受け13と第2水受け14が水滴wの落下線上に位置
される。このため、水滴wがめっき浴90の表面に達す
る前に第1、第2水受け13,14によって完全に回収
することができ、絞り部11やその付近のめっき浴表面
に落下しなくなる。ここで、前記線状材aの引き上げ傾
斜角度αは、垂直から1〜6度傾斜角度範囲とすべきで
ある。下限を1度としたのは、引き上げ傾斜角度αが垂
直に近いほど落下する水滴wの落下位置が引き上げ部に
近づく。このため、水受け13,14が線状材aと干渉
し、めっき浴90への水滴落下を防止することができ
ず、めっきの表面性状が劣化してしまうからである。し
たがって、引き上げ傾斜角度αは少なくとも1度以上は
必要である。
【0011】しかし、線状材aの引き上げ傾斜角度αを
あまり大きくすることは、重力の影響によりめっき層の
偏心が大きくなり、品質上の悪影響が生ずる。すなわ
ち、引き上げ傾斜角度αを増加するにつれ重力の影響で
めっき厚みの偏りが大きくなるためやはり不可であり、
上限は6度である。これは本発明者の知見によるもの
で、すなわち、適正傾斜角を見出すべく線径やめっき付
着量を種々にして引き上げ角度とめっき偏り比の関係を
検討して知見したのである。その例として、線状材とし
て3.87mmφのワイヤを使用し、めっき付着量500
g/m2での垂直からの引き上げ角度とめっき偏り比と
の関係を示すと図3のとおりである。この図3から明ら
かなように、引き上げ角度とめっき偏り比の関係は放物
線状となり、引き上げ角度の傾きが小さい範囲でめっき
偏り比の変化が小さい。この傾向は線径やめっき付着量
を異にしても同様であった。従来一般に、垂直引き上げ
方式において、めっき偏り比は3以下が要求されてお
り、このめっき偏り比3以下を満足するためには、図3
から引き上げ傾斜角度αの上限は約6度であることがわ
かる。そこで本発明は、引き上げ傾斜角度αを垂直から
1〜6度の範囲としたものであり、この範囲であれば、
めっき浴への水滴の落下を防止できるとともに、めっき
の偏り比を3以下の適正範囲内に留めることができる。
【0012】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。線径が2.60
〜3.87mmφの鋼線に400℃の溶融鉛浴での脱脂、
濃度15%の塩酸による酸洗後、水洗し、ZnCl2・NH4Cl
の混合フラックス処理を施し、表1に示すように、線速
30〜35m/minのめっき条件、めっき浴組成を亜鉛、
亜鉛−アルミニウム合金の2種とし、装置として図2
(a)を使用し、めっき浴からの引き上げ傾斜角度αを
種々にとってめっきを行った。得られた亜鉛めっき線の
表面状態、めっき付着量、めっき偏り比を従来の垂直引
き上げによる結果と比較して表1に示す。なお、表面状
態は目視によって評価し、◎は極めて良好、Oは良好、
△は一部不良、×は不良をそれぞれ示す。
【0013】
【表1】
【0014】表1から明らかなように、めっき浴からの
引き上げ傾斜角度αが1〜6度の範囲内にあるNo.4
〜10(本発明)はいずれも表面状態が良好で、かつ、め
っきの偏り比も小さく、品質が優れていることがわか
る。これに対して、No.1〜3の従来例は、垂直引き
上げであるため、水滴の落下によってめっきの表面状態
が著しく劣化している。No.11〜13の比較例は、
めっき浴からの引き上げ傾斜角度αが大きいため、めっ
きの偏心が大きくなり品質が悪い。またNo.14の比
較例はめっき浴からの引き上げ傾斜角度αが小さすぎる
ことにより水冷のズルから供給された水の水滴がめっき
浴表面へ落下がしたため、めっき表面状態が悪くなって
いる。
【0015】
【発明の効果】以上説明した本発明によるときには、め
っき槽の溶融亜鉛めっき浴上に設けた絞り部11から線
状材を引き上げ、該絞り部11よりも上方に設けたノズ
ルからなる冷却装置12からの水を線状材に吹き当て、
該冷却装置12よりも下方に設けた水受け13,14で
水を回収することにより溶融状態のめっき層を凝固さ
せ、めっき付着量200g/m2以上の溶融亜鉛めつき
を施す方法であって、めっき槽からの線状材の引き上げ
角度αを垂直から1〜6度の範囲で傾斜させ、この傾斜
角度に対応して水受け13,14を冷却装置12からの
水の落下線上に配して行うので、冷却装置12から噴出
されて線状材aに接触した水の水滴をほぼ完全に回収す
ることができ、絞り部11やその付近のめっき浴表面へ
の水滴の落下を防止することができ、それによりめっき
の表面性状を良くすることができる。かつ、引き上げ角
度αの上限を垂直に対して6度とし、線状材が過大な傾
斜角度で引き上げられないため、めっきの偏り比も規定
範囲にすることができ、これにより高付着量かつ高品質
の溶融亜鉛めっきを施すことができる。さらに、線状材
の引き上げ角度αを前記範囲とすることにより、水滴落
下防止のためのエアの送風を省略することも可能にな
り、電力費の節減も図ることができ、装置構造も簡単で
比較的安価に実施することができるなどのすぐれた効果
が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるめっき法の工程の一例を示す説明
図である。
【図2】(a)(b)は本発明における線状材の引き上
げ状態を示す説明図である。
【図3】線状材の引き上げ角度とめっき偏り比の関係を
示す線図である。
【図4】従来のめっき法における線状材の引き上げ状態
を示す説明図である。
【符号の説明】
9 めっき槽 11 絞り部 12 冷却装置 13,14 水受け α 線状材の引き上げ角度

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】めっき槽の溶融亜鉛めっき浴上に設けた絞
    り部11から線状材を引き上げ、該絞り部11よりも上
    方に設けたノズルからなる冷却装置12からの水を線状
    材に吹き当て、該冷却装置12よりも下方に設けた水受
    け13,14で水を回収することにより溶融状態のめっ
    き層を凝固させ、めっき付着量200g/m2以上の溶
    融亜鉛めつきを施す方法であって、めっき槽からの線状
    材の引き上げ角度αを垂直から1〜6度の範囲で傾斜さ
    せ、この傾斜角度に対応して水受け13,14を冷却装
    置12からの水の落下線上に配して行うことを特徴とす
    る高品質高付着量溶融亜鉛めっき方法。
JP26055692A 1992-09-04 1992-09-04 高品質高付着量溶融亜鉛めっき方法 Expired - Lifetime JP2619771B2 (ja)

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