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JP2676979B2 - 打ち抜き金型および打ち抜きプレス機 - Google Patents

打ち抜き金型および打ち抜きプレス機

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Publication number
JP2676979B2
JP2676979B2 JP13489290A JP13489290A JP2676979B2 JP 2676979 B2 JP2676979 B2 JP 2676979B2 JP 13489290 A JP13489290 A JP 13489290A JP 13489290 A JP13489290 A JP 13489290A JP 2676979 B2 JP2676979 B2 JP 2676979B2
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JP
Japan
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punching
ring
die
punch
shaped
Prior art date
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Expired - Lifetime
Application number
JP13489290A
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JPH0428425A (ja
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照男 後藤
紘介 佐藤
豊 河合
善一 吉田
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Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
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Publication of JPH0428425A publication Critical patent/JPH0428425A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は打ち抜き金型、特にリング状製品を得るため
の総打ち抜き金型およびこれを用いた打ち抜きプレス機
に関する。
〔従来の技術〕
リング状製品を得るための総打ち抜き金型は従来、第
3図に示すようなものが用いられていた。打ち抜き金型
は上型1と下型2から成り、上型1は内形抜きパンチ3
とそれを囲む製品ノックアウト4と、さらにその外側の
外形抜きダイ5を具え、下型2はリング形パンチ6とそ
の外側のストリッパプレート7を具えている。内形抜き
パンチ3は先端に雄型切り刃3aを、リング形パンチ6は
先端に雌型切り刃6aおよび雄型切り刃6bを、外形抜きダ
イ5は先端に雌型切り刃5aを、それぞれ有する。リング
形パンチ6は少なくとも先端部が内形抜きパンチ3と外
形抜きダイ5の間に位置することができ、雄型切り刃3a
と雌型切り刃6a、雄型切り刃6bと雌型切り刃5aが、それ
ぞれ対応した切り刃となっている。製品ノックアウト4
は内形抜きパンチ3との間で相対的に上下に移動でき、
リング形パンチ6と向き合っている。ストリッパプレー
ト7は外形抜きダイ5と向かい合い、上方へ付勢されて
いる。リング形パンチ6の内側には逃がし31が形成され
ており、それより下の部分では内径が若干大きくなって
いる。第3図で8は打ち抜き後の材料、9はリング状製
品、10は打ち抜き屑を示す。
この打ち抜き金型でリング状製品9を打ち抜く際に
は、上型1と下型2との間に材料を置き、上型1を降下
させると、外形抜きダイ5が材料を上方へ付勢されたス
トリッパプレート7に押し当て、ストリッパプレート7
が付勢に抗して押し下げられるとともに、材料は内形抜
きパンチ3の雄型切り刃3aとリング形パンチ6の雌型切
り刃6aとの間、およびリング形パンチ6の雄型切り刃6b
と外形抜きダイ5の雌型切り刃5aとの間でそれぞれ剪断
力によりリング状に打ち抜かれる。リング形パンチ6は
外形抜きダイ5に対するパンチの役目と、内形抜きパン
チ3に対するダイの役目とを兼ねる。リング状製品9
は、下方へ付勢された製品ノックアウト4によりリング
形パンチ6の上端に押し付けられた状態で、材料8の他
の部分から分離される。打ち抜き後、下死点に達した上
型を上死点まで上昇させ、製品ノックアウト4の頂部を
たたいて(バネによる付勢を利用する場合もある)リン
グ状製品9を押し下げ、上型1と下型2との間へ押し出
し、圧縮空気の吹き出しによる空気流等で金型外へ吹き
飛ばす。リングの内側の部分の打ち抜き屑10はリング形
パンチ6の内側の空間に残留し、数枚重なった後に自重
で落下し、下型2の下方へ排出される。この打ち抜き金
型は汎用プレス機で使用することができる。
上記のもの以外にも、より精密なリング状製品の打ち
抜きのための金型はいくつかの種類があるが、いずれも
高価な専用プレス機を必要とする。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、前述の打ち抜き金型では、リング状製品の内
側部分の打ち抜き屑がリング形パンチの内側を通って落
下するようになっているため、リング形パンチが、内側
に溜まった打ち抜き屑により内側から圧力を受けて若干
変形する。このために内形抜きパンチおよび外形抜きダ
イとのクリアランスが変化し、打ち抜きの寸法精度を悪
くしている。また、リング形パンチの内側に打ち抜き屑
が詰まり、内形抜きパンチの切り刃との間に挾まれて、
それらの切り刃を破損することがあり、そのために金型
の寿命が短かった。これらの問題を幾らかでも避けるた
めに、リング形パンチの内側に逃がしを設けているが、
逃がしがあると摩擦したリング形パンチが再研磨により
使用不能になるのが早まり、却って打ち抜き金型の寿命
が短くなる。
リング状製品の精密な打ち抜きのための他の種類の金
型は、前述の通り、高価な専用プレス機を必要とするた
め、打ち抜きのコストが高くなる。
リング状製品の打ち抜きのための金型において、上記
のような内側に溜まった打ち抜き屑によるリング形パン
チの変形や、打ち抜き屑の詰まりによる切り刃の破損を
防ぐには、打ち抜き屑を打ち抜きの都度一枚ずつ、上型
と下型の間へ押し出せばよいと考えられるが、このよう
にすると製品と打ち抜き屑が混入するおそれがある。
それ故、本発明の目的は、汎用プレス機でも使用でき
てしかも寸法精度のよいリング状製品を得ることができ
る打ち抜き金型を提供することにある。
本発明の他の目的は、打ち抜き屑の詰まりによる切り
刃の破損が生ぜず、寿命の長い打ち抜き金型を提供する
ことにある。
本発明のさらに他の目的は、打ち抜き屑によるリング
形パンチの変形や、打ち抜き屑の詰まりによる切り刃の
破損が生じない打ち抜き金型を具え、リング状製品とリ
ング内側部分の打ち抜き屑を分離して取り出せる、打ち
抜きプレス機を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明による打ち抜き金型では、寸法精度のよいリン
グ状製品を得るため、また打ち抜き屑の詰まりによる切
り刃の破損を防ぎ、打ち抜き金型の寿命を長くするた
め、先端に雄型切り刃を有する内形抜きパンチ、先端に
雌型切り刃および雄型切り刃を有するリング形パンチ、
先端に雌型切り刃を有する外形抜きダイ、内形抜きパン
チと外形抜きダイの間に配されリング形パンチに向かっ
て移動可能な製品ノックアウト、およびリング形パンチ
の外側に配され外形抜きダイに向かって付勢されたスト
リッパを具える打ち抜き金型において、内形抜きパンチ
の先端の面との間に材料を平らに押しつけることのでき
る下型ノックアウトをリング形パンチに内接して設け、
かつ下型ノックアウトの中心孔に内形抜きパンチに向か
って突出し得る打ち抜き屑ノックアウトピンを設けた。
また、本発明の打ち抜きプレス機では、リング形パン
チの打ち抜き屑による変形や、打ち抜き屑の詰まりによ
る切り刃の破損が生じない打ち抜き金型を具え、リング
状製品をリング内側部分の打ち抜き屑と分離して取り出
せる打ち抜きプレス機を提供するため、打ち抜き金型を
内形抜きパンチ、リング形パンチ、外形抜きダイ、内形
抜きパンチと外形抜きダイの間に配された製品ノックア
ウト、およびリング形パンチの外側に配されたストリッ
パとともに、内形抜きパンチに向かって突出し得る打ち
抜き屑ノックアウト手段を具えたものとし、製品ノック
アウトの突出により押し出されるリング状製品と、打ち
抜き屑ノックアウト手段の突出により押し出される打ち
抜き屑とを、前記打ち抜き金型外へ気流により排出する
手段を設け、さらに気流により排出されたリング状製品
と打ち抜き屑を分離する手段を設けた。
本発明の打ち抜き金型において、リング形パンチは少
なくとも先端部が内形抜きパンチと外形抜きダイの間に
微小なクリアランスを介して位置することができ、先端
外側の雄型切り刃と外形抜きダイの先端の雌型切り刃と
の間、および先端内側の雌型切り刃と内形抜きパンチの
先端の雄型切り刃との間で、剪断力によりリング上に材
料を打ち抜く。ストリッパは打ち抜きの際付勢によりそ
の先端の面と外形抜きダイとの間で材料を押さえる。製
品ノックアウトはリング形パンチと向かい合っており、
打ち抜き時にはリング形パンチによって下降を抑制さ
れ、打ち抜き後に下降してリング状製品を押し出すこと
ができる。
下型ノックアウトはリング状製品の内側を打ち抜く
際、その先端の面と内形抜きパンチとの間に材料を平ら
に押さえる。従って下型ノックアウトの先端の面は平面
であることが望ましい。
打ち抜き屑ノックアウトピンは、打ち抜き後、上型と
下型を離した後に内形抜きパンチに向かって下型ノック
アウトの先端より突出することにより、打ち抜き後に下
型ノックアウト上に残留する打ち抜き屑を押し出す。打
ち抜き屑ノックアウトピン(以下、ノックアウトピンと
言う)の突出は、バネ等による付勢によってもよいし、
基部を押しまたはたたいて突出させてもよく、またネジ
により前進させてもよい。下型ノックアウトがノックア
ウトピンを兼ねるようにしてもよく、この場合、打ち抜
きの際の付勢力(内形抜きパンチの)より打ち抜き後打
ち抜き屑を押し出すための付勢力を大きくしてもよい。
下型ノックアウトとノックアウトピンを別に設ける場合
には、下型ノックアウトはリング形パンチの先端より突
出する必要がなく、ノックアウトピンだけが突出すれば
よいので、ノックアウトピンは下型ノックアウトに対し
自由に、内形抜きパンチに向かって移動できる必要があ
る。すなわち、ノックアウトピンは下型ノックアウトに
対し摺動可能に設けられる。ノックアウトピンは下型ノ
ックアウトの中心部に設けてもよく、その外側に、つま
りリング形パンチの内面との間に設けてもよい。ノック
アウトピンは複数の部分から成ってもよい(例えば、下
型ノックアウトを隔てた2つの部分)。
本発明の打ち抜きプレス機は、内形抜きパンチ、外形
抜きダイおよび製品ノックアウトから成る上型と、リン
グ形パンチおよびノックアウトピンから成る下型とを有
し(上型と下型の構成はこの逆でもよい)、打ち抜き可
能に、つまり内形抜きパンチの雄型切り刃とリング形パ
ンチ内側の雌型切り刃、およびリング形パンチ外側の雄
型切り刃と外形抜きのダイの雌型切り刃の間で、材料を
剪断力によりリング状に打ち抜く。打ち抜き金型の上型
を固定された下型に対して移動させても、逆に下型を固
定された上型に対して移動させても、また上型と下型を
同時に移動させてもよい。打ち抜きのため上型または下
型を第一の死点から第二の死点に移動させた後、打ち抜
かれたリング状製品と打ち抜き屑を金型から取り出すた
め、第一の死点まで後退させ、上型と下型の組み合わせ
を解放する。上型と下型を同時に移動する場合は、それ
ぞれの移動に第一の死点と第二の死点を有する。
本発明の打ち抜きプレス機において、打ち抜き金型に
設ける打ち抜き屑ノックアウト手段は、金型について上
に述べたノックアウトピンと同じである。プレス機の打
ち抜き金型は、リング形パンチの内側にさらに、内形抜
きパンチに向かって付勢された下型ノックアウトを設け
ることが好ましい。下型ノックアウトも、打ち抜き金型
について上に述べたものと同じである(下型ノックアウ
トがノックアウトピンを兼ねてもよい)。
本発明の打ち抜きプレス機において、リング状製品と
打ち抜き屑とを打ち抜き金型外へ気流により排出するに
は、圧縮空気をノズルから吹き出してもよいし、窒素、
アルゴン等の空気以外の気体の気流を用いてもよい。気
流により排出されたリング状製品と打ち抜き屑を分離す
る手段は、例えば上型と下型の間に設けた分離板が簡便
である。製品と屑をそれぞれ含む気流を、各々取り込む
ダクト等を用いてもよい。
〔作用〕
本発明による打ち抜き金型は、例えば上型を下降させ
ると、外形抜きダイと付勢されたストリッパの間および
内形抜きパンチと下型ノックアウトとの間で材料を押さ
えて、リング形パンチ、内形抜きパンチおよび外形抜き
ダイの各先端の切り刃の間で剪断力により材料をリング
状に打ち抜く。打ち抜きの際リング状製品の内側の部分
では、下型ノックアウトが内形抜きパンチとの間で材料
を押さえるので、打ち抜かれたリング状製品の内側の縁
の返りがほとんど生ぜず、内側の縁は大部分剪断面とな
るため、従来の下型ノックアウトがない金型に比し寸法
精度が著しく向上する。
打ち抜き後、上型と下型を離し、製品ノックアウトに
よりリング状製品を打ち抜きの際と逆方向に押し出す。
一方、下型ノックアウトの内側のノックアウトピンの先
端をリング形パンチの先端よりも突出させることによ
り、リング形パンチの内側に残留する打ち抜き屑を、次
の打ち抜きの前にリング形パンチ内から押し出す。リン
グ形パンチの内側に残る打ち抜き屑が、打ち抜きの都度
一枚ずつ除去され、何枚も重なることがないので、リン
グ形パンチが内側からの力で変形することがなく、その
ために寸法精度が悪化することがない。またリング形パ
ンチの内側に打ち抜き屑が詰まることもないから、内形
抜きパンチとリング形パンチの間に打ち抜き屑が挟まっ
てそれらの切り刃を損傷することがない。
本発明による打ち抜き金型は、従来の打ち抜き金型の
リング形パンチの内側に下型ノックアウトとノックアウ
トピンを付加しただけの構造であるから、汎用のプレス
機で使用することができる。
本発明による打ち抜きプレス機は、打ち抜き後、リン
グ形パンチの内側の打ち抜き屑ノックアウト手段により
打ち抜き屑をその都度上型と下型の間に排出するので、
リング形パンチの内側に打ち抜き屑が溜まることがな
く、それによるリング形パンチの変形が生じない。
本発明による打ち抜き金型は、リング状製品と打ち抜
き屑がともに上型と下型の間に排出される点で、従来の
打ち抜き金型と異なっている。本発明による打ち抜きプ
レス機は、リング状製品と打ち抜き屑がともに打ち抜き
金型の上型と下型の間に排出され、気流で吹き飛ばされ
たリング状製品と打ち抜き屑を分離手段で分離すること
により、それらを互いに混入することなく、分離して回
収できる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。
〔実施例〕
本発明による打ち抜き金型の例を第1図(A)および
(B)に示す。第1図(A)は打ち抜き金型の上型1が
下死点付近にある状態を、第1図(B)は打ち抜き金型
の上型1が打ち抜き後上死点付近に戻った状態を、それ
ぞれ示す。
打ち抜き金型は上型1と下型2から成り、上型1は内
形抜きパンチ3と、それを囲む製品ノックアウト4と、
さらにその外側の外形抜きダイ5を具える。下型2はリ
ング形パンチ6、その外側にストリッパプレート7、リ
ング形パンチ6の内側に下型ノックアウト11、その中心
部を貫通するノックアウトピン12を具える。内形抜きパ
ンチ3は先端に雄型切り刃3aを、リング形パンチ6は先
端内側に雌型切り刃6a、外側に雄型切り刃6bを、外形抜
きダイ5は先端に雌型切り刃5aを、それぞれ有する。ス
トリッパプレート7は外形抜きダイ5と向かい合い、上
方へ付勢されている。製品ノックアウト4は内形抜きパ
ンチ3と外形抜きダイ5との間で摺動でき、下端4aはそ
れらの間から突出できる。リング形パンチ6の先端は内
形抜きパンチ3と外形抜きダイ5との間に位置すること
ができ、製品ノックアウト4の下端4aと向かい合ってい
る。下型ノックアウト11は基部11bに当接するバネ11cに
より上向きに付勢され、上下に変位するが、基部のつば
部11dがリング形パンチ6の下端6cに当接することによ
り、その上端11aがリング形パンチ6の上端から微小値
突出する。ノックアウトピン12は、下端12bに当接する
バネ12cにより上方へ付勢されており、その上端12aは下
型ノックアウト11の上端11aから所定の高さまで突出し
得る。第1図で8は材料、9はリング状製品、10は打ち
抜き屑を示す。
第1図の打ち抜き金型でリング状製品を打ち抜く際に
は、上型1と下型2との間に材料8を水平に置き、上型
1を降下させると、第1図(A)に示すように、降下す
る外形抜きダイ5により材料8は上方へ付勢されたスト
リッパプレート7に押し当てられ、ストリッパプレート
7を付勢に抗して押し下げる。ストリッパプレート7が
リング形パンチ6の先端よりやや高い自由位置からリン
グ形パンチ6の先端の高さ、さらにはそれより低くなる
まで押し下げられると、材料8は、リング形パンチ6の
先端外側の雄型切り刃6bと外形抜きダイ5の雌型切り刃
5aとの間、および先端内側の雌型切り刃6aと内形抜きパ
ンチ3の雄型切り刃3aとの間で、それぞれ剪断力により
リング状に打ち抜かれる。リング形パンチ6は外形抜き
ダイ5に対するパンチの役目と、内形抜きパンチ3に対
するダイの役目とを兼ねる。リング状製品9の内側の打
ち抜きの際、上向きに付勢された下型ノックアウト11と
内形抜きパンチ3との間で材料8が押さえられるので、
打ち抜かれたリング状製品9の内側の縁の返りがほとん
ど見られなくなり、寸法精度が著しく向上する。リング
状製品9はリング形パンチ6の上端に、下方へ付勢され
た製品ノックアウト4により押しつけられた状態で、材
料8の他の部分から分離される。打ち抜き後、さらに若
干下降して下死点に達した上型1を再び上昇させると、
第1図(B)に示すように、ノックアウトピン12がバネ
12cにより上方へ付勢されているので、その上端12aが下
型ノックアウト11の上端11aから突出し、リング形パン
チ6の内側に生じた打ち抜き屑10は下型2外へ押し出さ
れる。上型1が上死点まで上昇した後、製品ノックアウ
ト4の上端をたたくと、リング状製品9は上型1と下型
2の間へ押し出される。押し出された打ち抜き屑10およ
びリング状製品9は、例えば後述のごとく空気流で、金
型外に吹き飛ばされる。
打ち抜かれたリング状製品9は内側の縁の大部分が剪
断面となっており、内側の縁の返りはほとんど見られな
い。また、打ち抜き作業の途中でリング形パンチ6内に
打ち抜き屑の詰まりは生じない。
本発明による打ち抜きプレス機の例を第2図に示す。
第2図の打ち抜きプレス機は上型ダイセット21と下型ダ
イセット22を具え、上型ダイセット21は上下に移動可能
である。上型ダイセット21の下部には打ち抜き金型の上
型1が、下型ダイセット22の上部には打ち抜き金型の下
型2が、それぞれ固定されている。上型1の左方には空
気ノズル23、下型2の左方には空気ノズル24が配されて
いる。上型1と下型2の間の右方には分離板25、その右
方に製品シュート26が設けられている。上型ダイセット
21を貫通して製品ノックアウトロッド27が製品ノックア
ウト4に連結されている。
第2図のプレス機の動作について以下に説明する。図
示しないラムの下降により、上型ダイセット21が降下す
ると、その下部に固定された上型1が下型2に向かって
降下する。前述のように、リング形パンチ6の先端と外
形抜きダイ5および内形抜きパンチ3との間で図示しな
い材料がリング状に打ち抜かれ、上型ダイセット21はさ
らに若干下降して下死点に達する。上型ダイセット21を
再び上昇させると、上方へ付勢されているノックアウト
ピン12の上端12aが下型ノックアウト11の上端11aから突
出し、打ち抜き屑10は下型2の外へ押し出される。上型
ダイセット21が上死点に達した後、製品ノックアウトロ
ッド27の頂部をたたくと、その下端に連結された製品ノ
ックアウト4が押し下げられ、リング状製品9は上型1
の下方へ押し出される。押し出されたリング状製品9
は、空気ノズル23から吹き出す空気流により、図の右へ
向かって金型外に吹き飛ばされ、分離板25の上面に沿っ
てさらに右方へ送られて、製品シュート26に送り込まれ
る。一方、下型2の上方へ押し出された打ち抜き屑10
は、空気ノズル24から吹き出す空気流により、図の右へ
向かって吹き飛ばされ、分離板25の下面に沿ってさらに
右方へ送られて、図示しないシュートを経て、図示しな
い打ち抜き屑容器に回収される。上型1と下型2の間へ
押し出されて吹き飛ばされたリング状製品9と打ち抜き
屑10は、分離板25により分離されるので、互いに混入す
ることなく、それぞれ回収することができる。
〔発明の効果〕
本発明の打ち抜き金型によると、打ち抜かれたリング
状製品の内側の縁の大部分が剪断面となり、金型内に溜
まった打ち抜き屑によるリング形パンチの変形が起きな
いため、製品の寸法精度がよくなる。そしてリング形パ
ンチの内側の逃がしが不要となり、また金型内での打ち
抜き屑の詰まりによる切り刃の破損が生じないので、金
型の寿命が長くなる。また本発明の打ち抜き金型は、汎
用プレス機でも使用できるため、寸法精度がよい上に打
ち抜きのコストも安い。
本発明の打ち抜きプレス機によると、打ち抜き金型の
リング形パンチの変形が起きないため、製品の寸法精度
がよくなり、金型内での打ち抜き屑の詰まりによる切り
刃の破損が生じないので、金型の寿命が長い。さらに本
発明の打ち抜きプレス機によると、打ち抜き金型により
打ち抜かれたリング状製品とリング内側部分からの打ち
抜き屑が、ともに打ち抜き金型の上型と下型の間に押し
出されても、それらが互いに混入することなく、分離し
て取り出される。
【図面の簡単な説明】
第1図(A)および(B)は本発明による打ち抜き金型
の一実施例を示す断面図、第2図は本発明による打ち抜
きプレス機の一実施例を示す一部断面図、第3図は従来
の打ち抜き金型を示す断面図である。 符号の説明 1……上型 2……下型 3……内形抜きパンチ 3a……内形抜きパンチの雄型切り刃 4……製品ノックアウト 4a……製品ノックアウト下端 5……外形抜きダイ 5a……外形抜きダイの雌型切り刃 6……リング形パンチ 6a……リング形パンチの先端外側の雄型切り刃 6b……リング形パンチの先端内側の雌型切り刃 6c……リング形パンチの下端 7……ストリッパプレート 8……材料 9……リング状製品 10……打ち抜き屑 11……下型ノックアウト 11a……下型ノックアウト上端 11b……下型ノックアウトの基部 11c……バネ 11d……下型ノックアウト基部のつば部 12……ノックアウトピン 12a……ノックアウトピンの上端 12b……ノックアウトピンの下端 12c……バネ 21……上型ダイセット 22……下型ダイセット 23,24……空気ノズル 25……分離板 26……製品シュート 27……製品ノックアウトロッド 31……逃がし
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 吉田 善一 茨城県日立市助川町3丁目1番1号 日 立電線株式会社電線工場内 (56)参考文献 実開 昭59−148146(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】先端に雄型切り刃を有する内形抜きパン
    チ、該内形抜きパンチの外側に位置することができ先端
    に雌型切り刃および雄型切り刃を有するリング形パン
    チ、該リング形パンチの外側に位置することができ先端
    に雌型切り刃を有する外形抜きダイ、前記内形抜きパン
    チと前記外形抜きダイの間に配された製品ノックアウ
    ト、および前記リング形パンチの外側に配されたストリ
    ッパを具え、前記製品ノックアウトは前記リング形パン
    チ対して相対的に移動可能であり、前記ストリッパは前
    記外形抜きダイに向かって付勢されている、リング状製
    品を得るための打ち抜き金型において、 前記リング形パンチの内側に、前記内形抜きパンチの先
    端の面との間に材料を平らに押しつけることのできるノ
    ックアウトおよび前記リング形パンチの先端より内形抜
    きパンチに向かって突出し得る打ち抜き屑ノックアウト
    ピンを設けたことを特徴とする打ち抜き金型。
  2. 【請求項2】先端に雄型切り刃を有する内形抜きパン
    チ、該内形抜きパンチの外側に位置することができ先端
    に雌型切り刃および雄型切り刃を有するリング形パン
    チ、該リング形パンチの外側に位置することができ先端
    に雌型切り刃を有する外形抜きダイ、前記内形抜きパン
    チと前記外形抜きダイの間に配され前記リング形パンチ
    に向かって移動可能な製品ノックアウト、および前記リ
    ング形パンチの外側に配され前記外形抜きダイに向かっ
    て付勢されたストリッパを具えた打ち抜き金型を有し
    た、リング状製品を得るための打ち抜きプレス機におい
    て、 前記打ち抜き金型の前記リング形パンチの内側に、前記
    リング形パンチの先端より内形抜きパンチに向かって突
    出し得る打ち抜き屑ノックアウト手段を設け、 かつ、前記製品ノックアウトの突出により押し出された
    リング状製品および前記打ち抜き屑ノックアウト手段の
    突出により押し出された打ち抜き屑を前記打ち抜き金型
    外へ気流により排出する手段と、 前記気流により排出されるリング状製品および打ち抜き
    屑を分離する手段を設けたことを特徴とする打ち抜きプ
    レス機。
JP13489290A 1990-05-23 1990-05-23 打ち抜き金型および打ち抜きプレス機 Expired - Lifetime JP2676979B2 (ja)

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