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JP2675104B2 - 硬化性組成物 - Google Patents

硬化性組成物

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JP2675104B2
JP2675104B2 JP63286416A JP28641688A JP2675104B2 JP 2675104 B2 JP2675104 B2 JP 2675104B2 JP 63286416 A JP63286416 A JP 63286416A JP 28641688 A JP28641688 A JP 28641688A JP 2675104 B2 JP2675104 B2 JP 2675104B2
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unsaturated fatty
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俊文 広瀬
克彦 諫山
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は湿気などにより硬化し、表面特性の改善され
た(残留タックの少ない)硬化物を与える組成物に関す
る。さらに詳しくは、ケイ素原子に結合した水酸基また
は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
により架橋しうるケイ素含有基(以下、反応性ケイ素基
ともいう)を有するオキシアルキレン系重合体と高級不
飽和脂肪酸エポキシエステルとを含有する硬化性組成物
に関する。
[従来の技術・発明が解決しようとする課題] 分子内に少なくとも1個の反応性ケイ素基を有する有
機重合体として、後述するように数多くの提案がなされ
ており、たとえば主鎖がポリオキシプロピレンからなり
末端にメトキシシリル基が結合した有機重合体のよう
に、既に工業的に生産されているもの(商品名MSポリマ
ー、鐘淵化学工業(株)製)もある。
前記有機重合体は各種配合剤と配合され、シーリング
剤などの用途に使用されているが、その配合組成や使用
条件などによっては硬化物の表面に残留タック(べとつ
き)が残り、塵や埃が付着する原因にもなり、その改善
が望まれている。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、前記有機重合体の残留タックを改善す
るため(べとつきを減少させるため)鋭意検討を重ねた
結果、該有機重合体に高級不飽和脂肪酸エポキシエステ
ルを添加することにより目的が達せられることを見出
し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、ケイ素原子に結合した水酸基また
は加水分解性基を有し、シロキサン結合を形成すること
により架橋しうるケイ素含有基を少なくとも1個有する
オキシアルキレン系重合体100部(重量部、以下同様)
に対して高級不飽和脂肪酸エポキシエステル0.1〜10部
を含有させてなる硬化性組成物に関する。
[実施例] 本発明においては、反応性ケイ素基を少なくとも1個
有するオキシアルキレン系重合体(以下、オキシアルキ
レン系重合体(A)ともいう)が用いられる。
前記オキシアルキレン系重合体(A)は、すでに特公
昭45−36139号、同46−12154号、同49−32673号、特開
昭50−156599号、同51−73561号、同54−6096号、同55
−82123号、同55−123620号、同55−125121号、同55−1
31022号、同55−135135号、同55−137129号の各公報な
どに提案されている重合体である。
オキシアルキレン系重合体(A)の分子鎖は、本質的
に一般式: −R1−O− (式中、R1は2価の有機基であるが、その大部分が炭素
数3または4の炭化水素基であるとき最も好ましい)で
示される繰返し単位からなるものであるのが好ましい。
R1の具体例としては、 −CH2CH2CH2CH2−などがあげられるが、とくに が好ましい。前記オキシアルキレン系重合体(A)の分
子鎖は1種だけの繰返し単位からなっていてもよく、2
種以上の繰返し単位からなっていてもよい。
オキシアルキレン系重合体(A)におけるシロキサン
結合を形成することによって架橋および(または)重合
しうる反応性ケイ素基はよく知られた官能基であり、室
温においても架橋しうるという特徴を有している。この
反応性ケイ素基の代表例としては、一般式(I): (式中、R2は炭素数1〜20の置換もしくは非置換の1価
の有機基またはトリオルガノシロキシ基で、(m(2−
a)+3−b)個のR2は異なっていてもよい、Xは水酸
基または加水分解性基であり、(ma+b)個のXは異な
っていてもよい、aは0、1または2、bは0、1、2
または3、ただし(ma+b)≧1、またm個の におけるaは同じである必要はない、mは0〜19の整
数)で表わされる基があげられる。一般式(I)で表わ
される反応性ケイ素基のうちでは経済性などの点から一
般式(II): (式中、R2は前記に同じ、lは1、2または3)で表わ
される基が好ましい。
一般式(I)におけるXの1種である加水分解性基の
具体例としては、たとえばハロゲン原子、水素原子、ア
ルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミ
ノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、メルカ
プト基、アルケニルオキシ基などがあげられる。これら
のうちでは加水分解性がマイルドであるという点からメ
トキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基が好ましい。
また、一般式(I)におけるR2の具体例としては、た
とえばメチル基、エチル基などのアルキル基、シクロヘ
キシル基などのシクロアルキル基、フェニル基などのア
リール基、ベンジル基などのアラルキル基や、一般式: (R′)3SiO− (R′はメチル基、フェニル基などの炭素数1〜20の置
換もしくは非置換の1価の有機基で、3個のR′は同じ
である必要はない)で示されるトリオルガノシロキシ基
などがあげられる。これらのうちではメチル基がとくに
好ましい。
オキシアルキレン系重合体(A)中の反応性ケイ素基
の個数は1個以上あればよいが、充分な硬化性をうると
いう点からすると平均1.1個以上、さらには1.5〜4個が
好ましい。また反応性ケイ素基はオキシアルキレン系重
合体(A)の分子鎖末端に存在するのが好ましい。
オキシアルキレン系重合体(A)は、数平均分子量が
500〜30,000のものが好ましく、3,000〜15,000のものが
さらに好ましい。オキシアルキレン系重合体(A)は単
独で使用してもよく、2種以上併用してもよい。
オキシアルキレン系重合体(A)は、たとえば一般式
(I)で表わされる基に水素原子が結合したヒドロシリ
ル化合物と、一般式(III): (式中、R3は水素原子また反炭素数1〜20の1価の有機
基、R4は炭素数1〜20の2価の有機基、cは0または
1)で示されるオレフィン基を有するオキシアルキレン
系重合体とを、白金化合物などのVIII族遷移金属化合物
などを触媒として付加反応させるなどの方法により製造
される。
前記以外のオキシアルキレン系重合体(A)を製造す
る方法としては、 水酸基末端オキシアルキレン系重合体にトルエンジイ
ソシアネートのようなポリイソシアネート化合物を反応
させてイソシアネート基末端オキシアルキレン系重合体
とし、そののち該イソシアネート基に一般式(IV): (式中、Wは水酸基、カルボキシル基、メルカプト基お
よびアミノ基(1級または2級)から選ばれた活性水素
含有基、l、R2、R4およびXは前記に同じ)で示される
シリコン化合物のW基を反応させる方法、 一般式(III)で示されるオレフィン基を有するオキ
シアルキレン系重合体のオレフィン基に、Wがメルカプ
ト基である一般式(IV)で示されるシリコン化合物のメ
ルカプト基を付加反応させる方法、および 水酸基末端オキシアルキレン系重合体の水酸基に、一
般式(V): (式中、R2、R4、Xおよびlは前記に同じ)で表わされ
る化合物を反応させる方法 などが具体的にあげられるが、本発明ではこれらの方法
に限定されるものではない。
前記一般式(I)で示される基に水素原子が結合した
ヒドロシリル化合物と一般式(III)で示されるオレフ
ィン基を有するオキシアルキレン系重合体とを反応させ
る方法において、それらを反応させたのち、一部または
全部のX基をさらに他の加水分解性基または水酸基に変
換させてもよい。たとえばX基がハロゲン原子、水素原
子のばあいには、これらの基をアルコキシ基、アシルオ
キシ基、アミノオキシ基、アルケニルオキシ基、水酸基
などに変換して使用するのが好ましい。
一般式(III)において、R3は水素原子または炭素数
1〜20の置換もしくは非置換の1価の有機基であるが、
水素原子または炭化水素基であるのが好ましく、とくに
水素原子であるのが好ましい。また、R4は炭素数1〜20
の2価の有機基であるが、−R5−、−R5OR5−、 (R5は炭素数1〜10の2価の炭化水素基)であるのが好
ましく、とくにメチレン基であるのが好ましい。
一般式(III)で示されるオレフィン基を有するオキ
シアルキレン系重合体の具体的な製造法としては、特開
昭54−6097号公報に開示されているように、たとえばオ
キシアルキレン系重合体の末端水酸基と不飽和基を有す
る化合物とを反応させてエーテル結合、エステル結合、
ウレタン結合、カーボネート結合などにより結合させて
製造する方法、あるいはエチレンオキシド、プロピレン
オキシドなどのエポキシ化合物を重合する際に、アリル
グリシジルエーテルなどのオレフィン基含有エポキシ化
合物を添加して共重合させることにより側鎖にオレフィ
ン基を導入する方法などが例示されうる。
本発明においては、オキシアルキレン系重合体(A)
を硬化させた際に残留しやすいタックを残留しにくくす
るために、高級不飽和脂肪酸エポキシエステルが使用さ
れる。
前記高級不飽和脂肪酸エポキシエステルとは、高級不
飽和脂肪酸と好ましくは2個以上のエポキシ基を有する
化合物とを反応させてえられる乾燥性の油のことであ
る。
前記高級不飽和脂肪酸としては、1分子中に8個以
上、とくには10個以上の炭素原子を有するものが好まし
く、たとえばリノール酸、リノレン酸、エレオステアリ
ン酸、イワシ酸、オレイン酸、リカン酸、リシノール
酸、脱水ヒマシ油脂脂肪酸などが使用されうるが、高級
不飽和脂肪酸エポキシエステルの乾燥性がよくなるとい
う点からリノレン酸、リカン酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、
エレオステアリン酸が好ましい。これらは単独で用いて
もよく、2種以上併用してもよい。
前記好ましくは2個以上のエポキシ基を有する化合物
としては、たとえば通常のエピビス型エポキシ樹脂、ノ
ボラック型エポキシ樹脂、脂環式型エポキシ樹脂や、さ
らにはいわゆる希釈剤の範疇に入る脂肪族エポキシ樹
脂、臭素化エポキシ樹脂、多官能性エポキシ樹脂などが
使用されうる。エポキシ樹脂の融点は常温で液状のもの
から150℃程度のものまで使用可能である。これらは単
独で用いてもよく、2種以上併用してもよい。
前記高級不飽和脂肪酸エポキシエステルの具体例とし
ては、たとえば脱水ヒマシ油脂肪酸とエピコート100
(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、融点98℃、エポキ
シ当量925、分子量約1600)とを反応させてえられるエ
ステル化合物があげられる。
高級不飽和脂肪酸エポキシエステルの使用量はオキシ
アルキレン系重合体(A)100部に対して0.1〜10部、好
ましくは1〜8部である。前記使用量が0.1部未満にな
ると高級不飽和脂肪酸エポキシエステルを用いる目的で
ある残留タックの低下が充分おこらず、10部をこえると
硬化物の引張り特性や表面のゴム弾性などが損われる。
オキシアルキレン系重合体(A)と高級不飽和脂肪酸
エポキシエステルとを用いて調製される本発明の組成物
の調製方法には、とくに制限はないが、具体的な方法の
1つとして高級不飽和脂肪酸エポキシエステルをオキシ
アルキレン系重合体(A)に単に添加する方法があげら
れる。このばあい、高級不飽和脂肪酸エポキシエステル
の性状などに応じて加熱撹拌条件などを適宜調整し、均
一に分散、溶解させればよい。しかし、完全に均一透明
な状態にする必要はなく、不透明な状態であっても分散
していれば充分目的は達せられる。また必要に応じて、
たとえば界面活性剤などの分散性改良剤などを併用して
もよい。
本発明の組成物を調製する他の方法としては、最終用
途に使用する際に高級不飽和脂肪酸エポキシエステルを
所定量添加混合する方法であり、たとえば2成分型のシ
ーリング剤などとして使用するようなばあい、オキシア
ルキレン系重合体(A)と高級不飽和脂肪酸エポキシエ
ステルおよび要すれば使用される硬化触媒などとを混合
して使用する方法があげられる。
前記硬化触媒の具体例としては、たとえばテトラブチ
ルチタネート、テトラプロピルチタネートなどのチタン
類エステル類;ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マ
レエート、ジブチル錫ジアセテート、オクチル酸錫、ナ
フテン酸錫などの有機錫化合物;オクチル酸鉛;ブチル
アミン、オクチルアミン、ジブチルアミン、モノエタノ
ールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミ
ン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、
オレイルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミ
ン、ベンジルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、
キシリレンジアミン、トリエチレンジアミン、グアニジ
ン、ジフェニルグアニジン、2,4,6−トリス(ジメチル
アミノメチル)フェノール、モルホリン、N−メチルモ
ルホリン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−
7(DBU)などのアミン系化合物あるいはそれらのカル
ボン酸などの塩;過剰のポリアミンと多塩基酸よりえら
れる低分子量ポリアミド樹脂;過剰のポリアミンとエポ
キシ化合物との反応生成物;アミノ基を有するシランカ
ップリング剤、たとえばδ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン、N−(β−アミノエチル)アミノプロピルメ
チルジメトキシシランなどの公知のシラノール縮合触媒
があげられる。これらは単独で使用してもよく、2種以
上併用してもよい。
本発明の組成物には、さらに必要に応じて引張特性な
どを改善する物性調整剤、補強性または非補強性の充填
材、補強材、可塑剤、接着促進剤、垂れ防止剤、着色
剤、老化防止剤、難燃剤などの各種添加剤を配合しても
よい。
前記引張特性などを改良する物性調整剤の例としては
各種シランカップリング剤、たとえば1分子中にシラノ
ール基を1個含有するシリコン化合物、加水分解して1
分子中にシラノール基を1個含有する化合物を生成する
シリコン化合物などのように硬化物の硬度を下げて伸び
を出すものや、1分子中にシラノール基を3個以上含有
するシリコン化合物、加水分解して1分子中にシラノー
ル基を3個以上含有する化合物を生成するシリコン化合
物などのように硬化物の硬度をあげる化合物、さらには
ジメチルジメトキシシランやγ−グリシドキシプロピル
メチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプト
プロピルメチルジメトキシシランなどの官能基を有する
ジアルコキシシラン類、ジメチルジイソプロペノキシシ
ランやγ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノ
キシシランなどの官能基を有するジイソプロペノキシシ
ラン類、シリコーンワニス類、ポリシロキサン類などが
あげられる。
前記硬化物の硬度を下げて伸びを出すものの具体例と
しては、たとえば (CH33SiOH、(C6H52Si(CH3)OH、 (CH32Si(C6H5)OH、 (CH33SiOCH3、(CH33SiOCH2CH3 CH2=CH−Si(CH3(OCH3) などの化合物があげられる。
また前記硬化物の硬度をあげるものの具体例として
は、たとえばメチルトリメトキシシラン、n−プロピル
トリメトキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビ
ニルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ンなどがあげらるが、これらに限定されるものではな
い。
前記充填剤や補強材の具体例としては、重質および軽
質炭酸カルシウム;脂肪酸、樹脂酸、陽イオン界面活性
材、陰イオン界面活性剤などで表面処理を行なった炭酸
カルシウム;炭酸マグネシウム;タルク;酸化チタン;
硫酸バリウム;アルミナ;アルミニウム、亜鉛、鉄など
の金属粉;ベントナイト;カオリンクレー;ヒュームド
シリカ;石英粉;ホワイトカーボン、カーボンブラッ
ク;タルク、石綿、ガラス繊維など、通常使用されるも
のがあげられる。とくにヒュームドシリカなど透明性を
与える充填剤や補強材を用いると透明性に優れたシーリ
ング剤をつくることも可能である。前記充填剤や補強材
は単独で使用してもよく、2種以上使用してもよい。
物性の調節、性状の調節などのために使用される前記
可塑剤の具体例としては、たとえばジブチルフタレー
ト、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)
フタレート、ブチルベンジルフタレート、ブチルフタリ
ルブチルグリコレートなどのフタル酸エステル類;ジオ
クチルアジペート、ジオクチルセバケートなどの非芳香
族2塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾ
エート、トリエチレングリコールジベンゾエートなどの
ポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレンジ
ルホスフェート、トリブチルホスフェートなどのリン酸
エステル類;塩化パラフィン類;アルキルジフェニル、
部分水添ターフェニルなどの炭化水素系油などがあげら
れる。これらは単独で用いてもよく、2種以上併用して
もよいが、必ずしも必要とするものではない。なお、そ
れら可塑剤は重合体製造時に配合してもよい。
前記接着促進剤はオキシアルキレン系重合体(A)自
体がガラス、ガラス以外のセラミック類、金属などに対
し良好な接着性を有し、また各種プライマーを用いれば
広範囲の材料に接着させることが可能であるので必ずし
も必要ではないが、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、物
性調整剤としてすでに記載した各種シランカップリング
剤、アルキルチタネート類、芳香族ポリイソシアネート
などを1種または2種以上用いることにより、さらに多
種の被着体に対する接着性を改善することができる。
前記垂れ防止剤としては、たとえば水添ヒマシ油誘導
体;ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウ
ム、ステアリン酸バリウムなどの金属石ケン類などが使
用されうるが、使用目的、配合する充填剤や補強材によ
っては不要である。
前記着色剤としては、通常の無機顔料、有機顔料、染
料などが使用されうる。
前記老化防止剤としては、通常の酸化防止剤、紫外線
吸収剤などが使用されうる。
本発明の組成物には作業性の改善、粘度の低下などの
ために溶剤を配合してもよく、たとえばトルエン、キシ
レンなどの芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸アミル、酢酸セロソルブなどのエステル系溶
剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジ
イソブチルケトンなどのケトン系溶剤が具体例としてあ
げられる。これらの溶剤は重合体製造時に用いてもよ
い。
たとえば本発明の組成物をシーリング剤に用いるばあ
い、すべての配合成分を予め配合して密封保存し、施工
後空気中の湿気により硬化させる1成分型として調製し
てもよく、また硬化剤として別途硬化触媒、充填剤、可
塑剤、水などの成分を予め配合しておき、該配合剤
(材)と重合体組成物とを使用前に混合する2成分型と
して調製してもよい。
前記シーリング材が1成分型のばあい、すべての配合
成分が予め配合されるため、水分を含有する配合成分は
予め脱水・乾燥してから使用するか、また配合・混練中
に減圧などして脱水するのが好ましい。
前記シーリング剤が2成分型のばあい、オキシアルキ
レン系重合体(A)を含有する主剤に硬化触媒を配合す
る必要がないので、主剤中には若干の水分を含有してい
てもゲル化の心配は少ないが、長期間の貯蔵安定性を必
要とするばあいには脱水・乾燥させるのが好ましい。
前記脱水・乾燥法としては、粉状などの固状物のばあ
いには加熱乾燥法、液状物のばあいには減圧脱水法や合
成ゼオライト、活性アルミナ、シリカゲルなどを使用し
た脱水法が好適である。また、イソシアネート化合物を
少量配合してイソシアネート基と水とを反応させて脱水
してもよい。
かかる脱水・乾燥法に加えてメタノール、エタノール
などの低級アルコール;n−プロピルトリメトキシシラ
ン、ビニルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプ
ロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピ
ルメチルジエトキシシラン、δ−グリシドキシプロピル
トリメトキシシランなどのアルコキシシラン化合物を添
加することにより、さらに貯蔵安定性は向上する。
このようにしてえられる本発明の硬化性組成物は接着
剤や粘着剤、顔料、密封剤やシーリング剤、防水剤、吹
付剤、型取り用材料おび注型ゴム材料などとして有用に
使用することができる。なかでも、密封剤への応用はと
くに有用である。
以下、実施例をあげて本発明の組成物を具体的に説明
する。
実施例1〜6および比較例1 1分子当り平均2個のジメトキシシリル基(−Si(CH
3)(OCH3)を含有する平均分子量9600のプロピレ
ンオキシド系重合体100gに対し、第1表に示す高級不飽
和脂肪酸エポキシエステルおよびイルガキュア−651
(チバガイキン社製の増感剤)を第1表に示した量添加
したのち、膠質炭酸カルシウム(白石工業(株)製、商
品名CCR)150g、ジオクチルフタレート65、ヒンダード
フェノール系老化防止剤(大内新興化学(株)製、商品
名ノクラックNS−6)1g、オクチ酸錫(II)3g、ラウリ
ルアミン1gを添加し、充分混練してから小型3本ペイン
トロールを3回通し、厚さ約3mmのシートを作製した。
そののち、23℃、50%RHで養生したのち屋外で曝露し
(南面45度傾斜)、埃の付着状態を観察した。また、養
生期間1日および7日の2種類のサンプルについて残留
タックを指触により判定した。結果を高級不飽和脂肪酸
エポキシエステルを添加しない比較例1のばあいととも
に第1表に示す。
なお、第1表中のD−4エステルはエピコート1004
(油化シェルエポキシ(株)製と脱水ヒマシ油脂肪酸
(ほとんどがオクタデカジエン酸であり、共没ジエン酸
を約35%含む)とのエステル化合物(伊藤製油(株)
製)であり、酸価1.8、色相(ガードナー・ヘリーゲ)
2、不揮発分50%のキシレン溶液である。なお、第1表
中の添加量は固型分換算量である。
また、第1表中の埃付着性評価における○は埃がほと
んど付着しない、△は埃が少し付着する、×は埃が付着
する、残留タック評価における◎は指触しても全くタッ
クがない、○はややタックがある、△はタックがある、
×はタックがひどいを表わす。
第1表の結果より、高級不飽和脂肪酸エポキシエステ
ルを添加すると埃の付着および残留タックが改善される
ことがわかる。
実施例7〜12および比較例2 1分子当り平均2.7個のジメトキシシリル基(−Si(C
H3)(OCH3)を含有する平均分子量10000のプロピ
レンオキシド系重合体100gにC6H5OSi(CH3を3g添加
し、80℃で2時間撹拌したもの100gに対し、第2表に示
す高級不飽和脂肪酸エポキシエステルおよび増感剤を第
2表に示した量添加したものを使用した他は実施例1〜
6と同様の条件で評価を行なった。結果を第2表に示
す。
第2表の結果から、C6H5OSi(CH3により変性処理
を行なった重合体に対しても、実施例1〜6のばあいと
同様の改善効果がえられることがわかる。
[発明の効果] 本発明の組成物を用いると残留タックが小さく、埃が
付着しにくい硬化物がえられる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ケィ素原子に結合した水酸基または加水分
    解性基を有し、シロキサン結合を形成することにより架
    橋しうるケイ素含有基を少くとも1個有するオキシアル
    キレン系重合体100重量部に対して高級不飽和脂肪酸エ
    ポキシエステル0.1〜10重量部を含有させてなる硬化性
    組成物。
JP63286416A 1988-11-11 1988-11-11 硬化性組成物 Expired - Fee Related JP2675104B2 (ja)

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