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JP2534354B2 - 塗料用着色合金粉末およびその製造法 - Google Patents

塗料用着色合金粉末およびその製造法

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Publication number
JP2534354B2
JP2534354B2 JP1140998A JP14099889A JP2534354B2 JP 2534354 B2 JP2534354 B2 JP 2534354B2 JP 1140998 A JP1140998 A JP 1140998A JP 14099889 A JP14099889 A JP 14099889A JP 2534354 B2 JP2534354 B2 JP 2534354B2
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JP
Japan
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alloy powder
powder
thickness
paint
major axis
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JP1140998A
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昌弘 小口
義夫 原川
均 山口
洋一 清水
理文 中沢
信行 西山
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TPR Co Ltd
Original Assignee
Teikoku Piston Ring Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は塗料用着色合金粉末およびその製造法に関す
る。
(従来の技術) 従来、塗料用の着色顔料には無機顔料および有機顔料
があるが、無機顔料はカバーできる色域が狭く、鉛、ク
ロム、およびカドミウムなどの重金属を含む顔料は環境
保全の観点から今後使用が規制される可能性がある。一
方有機顔料は高価である。また、これらの顔料には金属
が持っている光沢がない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は金属光沢を持ちしかも種々の色彩
を持つ塗料用着色合金粉末およびその製造方法を提供す
ることにある。
(課題を解決するための手段) 本発明による塗料用着色合金粉末は、一般式Cu
100-a-bNiaPb(ただし、a,bは原子%で5≦a≦40、15
≦b≦20である。)で示される組成を有し、非晶質相か
らなり、厚さ5μm以下、アスペクト比(厚さに対する
長径の比、以下同じ)5以上、短径および長径5−500
μmの形状を有する粉末である。
また、本発明による塗料用着色合金粉末の製造方法
は、上記した組成、厚さ、アスペクト比、短径および長
径を有する非晶質合金粉末を70−300℃で熱処理するこ
とにより着色させることを特徴とする方法である。
(作用) 本発明者らは、より優れた塗料用着色合金粉末を得る
ため種々の組成および熱処理からなる粉末についてその
着色具合および光沢を検討した。その結果上記組成を有
する合金の溶湯を急冷凝固して作った非晶質相からなる
合金粉末は種々の色彩を示すことがわかった。この粉末
は非晶質単相であるため粉末の表面が平滑なことと、粉
末が溶湯から直接急冷凝固して作られるため、表面光沢
にも優れていることがわかった。また、上記組成の非晶
質相からなる合金粉末を熱処理すると金属光沢を保有す
る塗料用着色合金粉末が得られることがわかった。
合金の組成については、種々検討した結果Ni量が5原
子%未満、40原子%を超えるものまたはPが15原子%未
満、20原子%を超えるものは非晶質単相を得ることがで
きないことが分かった。
また、粉末の形状についても、厚さ、アスペクト比、
短径および長径寸法について種々検討した結果、塗膜状
態を良好に維持しつつ、リーフィング現象を効果的に起
こさせて光沢を高めるためには上記範囲とする必要があ
ることがわかった。すなわち厚さが5μmをこえると塗
膜の平滑度が悪くなる。また、短径が5μm未満では粉
末相互の重なり不均一となり、長径500μmを超えると
塗膜の強度が劣化する。さらにアスペクト比が5未満で
あるリーフィング現象が起こりにくくなる。
また熱処理条件についても温度、時間について種々検
討した結果70℃未満では着色せず、一方300℃を越える
と結晶化を起こし粉末の凝集および表面光沢がなくなる
ことが分かった。
本発明の塗料用着色合金粉末の好ましい製造法として
は、前述した組成を有する合金の溶湯をノズルから流出
させ、この溶湯にガスを噴霧することによって溶湯の液
滴流方向に配置された傘型の回転冷却体の表面に、前記
液滴を凝固しないうちに衝突させ急冷凝固させる方法が
挙げられる。そして、必要に応じて、得られた粉末から
前述した形状特性を有するものを分取すればよい。この
方法によれば、前述した形状特性を有する合金粉末を90
%以上の収率で製造することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
(実施例) 第1図には、本発明の合金粉末を製造するための装置
の一例が示されている。すなわち、図示しないルツボに
て溶融された合金の溶湯1を流出するノズル2が設置さ
れており、落下する溶湯1に対して高圧の噴射ガスを吹
き付ける噴霧化ノズル3が設置されている。噴霧化ノズ
ル3はノズル2を囲むように例えば円形に配置され、多
数の噴出口から溶湯1の流れに向けて高速ガスを噴出す
る構造となっている。ノズル2の下方には、傘型の回転
冷却体4がその回転軸をノズル2の直下からやや横方向
にずらして配置されている。したがって、ノズル2から
流出し落下する溶湯1の流れに対して、噴霧化ノズル3
ら高圧の噴出ガスが吹き付けられ、これによって溶湯1
の液滴5が形成される。この液滴5は、下方に向けて広
がりながら飛散し、回転冷却体4の円錐面に衝突し急冷
凝固し、扁平化されたフレーク状の合金粉末6が形成さ
れる。
なお、噴霧化ノズル3からの噴射ガス圧は、好ましく
は30kg/cm2以上とされる。また、噴射ガスとしては、例
えばアルゴン、ヘリウム、窒素、空気、あるいは混合ガ
スなど各種のものが使用可能である。さらに、回転冷却
体4は、例えば水冷などの手段によって50℃以下に冷却
され、回転数は1000−20000rpmとされることが好まし
い。
以下、実験例よりさらに説明を行う。
(1)合金粉末の作製 第1図に示した装置を用い、第1表(後に記載する)
における資料No.1〜10の組成の合金をそれぞれルツボに
入れ、1000℃で溶融させて溶湯1とした。
この溶湯1をノズル2から流出滴下する溶湯1に対し
て噴霧化ノズル3よりアルゴンガスを100kg/cm2の圧力
で吹き付けて液滴5を形成し、この液滴5を凝固しない
うちにロール径200mmφ、円錐角度90゜、回転数7200rpm
の回転冷却体に衝突させ、木の葉形のフレーク状合金粉
末6を得た。
上記方法で得られたそれぞれの組成の合金粉末を分級
し、第3表に示すような形状特性を有するものを分取し
た。なお、本発明の厚さ5μm以下、短径および長径5
−500μm、アスペクト比5以上である粉末の収率は、
いずれも90%を超えていた。
また、試料No.2の合金を用いて得られた粉末について
は、厚さ1μm、アスペクト比5以上、短径および長径
50−500μmのもの(試料No.2−1)と、厚さ3μm、
アスペクト比5未満、短径および長径5−10μmの(試
料No.2−2)と、厚さ1μm、アスペクト比500以上、
短径および長径500μmを超える粉末(試料No.2−3)
と、厚さ10μm、アスペクト比5以上、短径および長径
50−500μmの粉末(試料No.2−4)とをそれぞれ調製
した。
(2)粉末の熱処理 上記試料No.2の合金を用いて得られた粉末について
は、後に示す第2表に示すように各温度、各時間の熱処
理を大気中で行い色彩の変化を観察した。
(3)塗料の調製 樹脂バインダとしてアクリル樹脂85vol%、上記で得
られたそれぞれの着色粉末15vo1%を混合して塗料を作
成した。
(4)塗膜性能の評価 厚さ3mm、幅20mm、長さ50mmのSS41鋼板を用意し、サ
ンドブラスト処理した後、トリクレン中で超音波洗浄
し、上記で調製したそれぞれの塗料を塗膜の厚さが100
μm前後になるように刷毛塗り塗装した。乾燥後、塗膜
状態を観察すると共に光沢も観察した。この結果を後に
示す第3表に示す。
第1表〜第3表から、非晶質相からなる合金粉末を熱
処理した試料No.1,2−1,2−2,2−3,2−4,2−5,2−6,2−
7,2−8,2−9,2−10,2−11,2−12,2−13,2−14,2−17,3,
4,5,8,10は着色することがわかる。しかし、塗膜状態や
光沢を評価すると、厚さ5μ以下、短径および長径5−
500μm、アスペクト比5以上、熱処理温度70−300℃の
範囲とされた粉末を含有する試料No.1,2−1,2−5,2−6,
2−7,2−8,29,2−10,2−11,2−12,2−13,2−14,2−17,
3,4,5,10が特に好ましいことがわかる。
(発明の効果) 以上説明したように、本発明による塗料用着色合金粉
末は、特定の組成を有し、非晶質相からなるものを特定
温度で熱処理することによって得られる。また、特定の
形状特性を有するので、塗膜の状態を良好に維持しつ
つ、リーフィング現象を効果的におこさせることができ
る。また粉末表面が平滑なため光沢や光反射性にもすぐ
れており、意匠塗料用顔料が平滑なため光沢や光反射性
にも優れている。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の合金粉末を製造するための装置の一例
を示す概略断面図である。 図中、1は溶湯、2はノズル、3は噴霧化ノズル、4は
回転冷却体、5は液滴、6はフレーク状の合金粉末であ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 洋一 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝 国ピストリング株式会社内 (72)発明者 中沢 理文 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝 国ピストリング株式会社内 (72)発明者 西山 信行 東京都中央区八重洲1丁目9番9号 帝 国ピストリング株式会社内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式Cu100-a-bNiaPb(ただし、a,bは原
    子%で5≦a≦40、15≦b≦20である。)で示される組
    成を有し、非晶質相からなり、厚さ5μm以下、アスペ
    クト比(厚さに対する長径の比)5以上、短径及び長径
    5−500μmの形状を有することを特徴とする塗料用着
    色合金粉末。
  2. 【請求項2】一般式Cu100-a-bNiaPb(ただし、a,bは原
    子%で5≦a≦40、15≦b≦20である。)で示される組
    成を有し、非晶質相からなり、厚さ5μm以下、アスペ
    クト比(厚さに対する長径の比)5以上、短径及び長径
    5−500μmの形状を有する粉末を70−300℃で熱処理す
    ることを特徴とする塗料用着色合金粉末の製造法。
JP1140998A 1989-06-05 1989-06-05 塗料用着色合金粉末およびその製造法 Expired - Fee Related JP2534354B2 (ja)

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