JP2525776B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
半導体装置の製造方法Info
- Publication number
- JP2525776B2 JP2525776B2 JP61166018A JP16601886A JP2525776B2 JP 2525776 B2 JP2525776 B2 JP 2525776B2 JP 61166018 A JP61166018 A JP 61166018A JP 16601886 A JP16601886 A JP 16601886A JP 2525776 B2 JP2525776 B2 JP 2525776B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- etching
- gaas
- acid solution
- layer
- temperature
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Weting (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)結晶を
エッチングする方法に係わり、特に上記結晶をInGaPやG
aAs等に対し選択的にエッチングするための半導体結晶
の化学エッチング方法に関する。
エッチングする方法に係わり、特に上記結晶をInGaPやG
aAs等に対し選択的にエッチングするための半導体結晶
の化学エッチング方法に関する。
(従来の技術) 近年、気相成長の結晶成長技術の向上に伴い、化合物
半導体材料として、InGaAlPが注目されている。この材
料を使用した製品は未だ開発の途に付いたばかりである
が、例えば短波長半導体レーザへの適用が考えられる。
半導体材料として、InGaAlPが注目されている。この材
料を使用した製品は未だ開発の途に付いたばかりである
が、例えば短波長半導体レーザへの適用が考えられる。
短波長半導体レーザは、ビデオディスクやレーザプリ
ンタ等の光記録用光源として、従来のHe-Neレーザに代
わるものと注目されている。光記録用光源として用いる
には、特定領域に光エネルギー及び注入電流を閉込める
構造、例えば内部ストライプ電流狭窄構造が必要とな
る。さらに、光ディスク等では、レーザ光を1[μm]
オーダの微少スポット光に絞り込む必要があるため、半
導体の活性層に平行に光を閉込める横モード制御が必要
となる。
ンタ等の光記録用光源として、従来のHe-Neレーザに代
わるものと注目されている。光記録用光源として用いる
には、特定領域に光エネルギー及び注入電流を閉込める
構造、例えば内部ストライプ電流狭窄構造が必要とな
る。さらに、光ディスク等では、レーザ光を1[μm]
オーダの微少スポット光に絞り込む必要があるため、半
導体の活性層に平行に光を閉込める横モード制御が必要
となる。
横モード制御構造として、GaAlAsを材料とした半導体
レーザでは、例えばリッジ埋込み型のレーザが提案され
ている(文献,第46回応用物理学会講演会予稿集,4P−
N−7,P223,1985年)。この半導体レーザは、第7図に
示す如く構成されており、次のようにして作成される。
即ち、GaAs基板71上に光及びキャリアを閉込める第1の
GaAlAsクラッド層72,GaA活性層73,第2のGaAlAsクラッ
ド層74及びGaAsオーミックコンタクト層75を順次結晶成
長し、さらにこの上にスパッタ蒸着等によりSiO2等の酸
化膜を形成する。次いで、この酸化膜をホトリソグラフ
ィ技術等によりストライプ状のマスクとし、コンタクト
層75及び第2のクラッド層74の一部に至るまでエッチン
グを行い、ストライプ状のリッジを形成する。次いで、
選択成長技術を用い、リッジの両側を第2のクラッド層
74と異なる導電型のGaAs埋込み層76等で埋込み、その後
電極工程を経ることにより完成する。なお、上記GaAsの
選択成長技術については、例えば文献(応用物理学会結
晶工学分科会,第2回結晶工学シンポジウム講演集,P1
1,1985年)に報告されている。
レーザでは、例えばリッジ埋込み型のレーザが提案され
ている(文献,第46回応用物理学会講演会予稿集,4P−
N−7,P223,1985年)。この半導体レーザは、第7図に
示す如く構成されており、次のようにして作成される。
即ち、GaAs基板71上に光及びキャリアを閉込める第1の
GaAlAsクラッド層72,GaA活性層73,第2のGaAlAsクラッ
ド層74及びGaAsオーミックコンタクト層75を順次結晶成
長し、さらにこの上にスパッタ蒸着等によりSiO2等の酸
化膜を形成する。次いで、この酸化膜をホトリソグラフ
ィ技術等によりストライプ状のマスクとし、コンタクト
層75及び第2のクラッド層74の一部に至るまでエッチン
グを行い、ストライプ状のリッジを形成する。次いで、
選択成長技術を用い、リッジの両側を第2のクラッド層
74と異なる導電型のGaAs埋込み層76等で埋込み、その後
電極工程を経ることにより完成する。なお、上記GaAsの
選択成長技術については、例えば文献(応用物理学会結
晶工学分科会,第2回結晶工学シンポジウム講演集,P1
1,1985年)に報告されている。
上記リッジ埋込み型のレーザは、第7図からも判るよ
うにリッジ部以外のGaAlAsクラッド層74が薄いため、そ
こに立つ電磁波はGaAsコンタクト層75へにじみ出てしま
う。このため、リッジ部のみに電磁波がガイドされる所
謂損失ガイド構造となり、安定した横モード発振が達成
される。
うにリッジ部以外のGaAlAsクラッド層74が薄いため、そ
こに立つ電磁波はGaAsコンタクト層75へにじみ出てしま
う。このため、リッジ部のみに電磁波がガイドされる所
謂損失ガイド構造となり、安定した横モード発振が達成
される。
ところで、前記リッジ形成に際しては、GaAs及びGaAl
Asを所定の形状にエッチングする必要がある。GaAs及び
GaAlAsに関しては、従来より種々のエッチング液が報告
されており、GaAsのみエッチングするもの、GaAlAsのみ
エッチングするもの、両方に共通して使えエッチング速
度も略同等のものがある。GaAsのみエッチングするもの
にはアンモニア水+過酸化水素の混合液(PAエッチャン
ト)、GaAlAsのみエッチングするものには熱燐酸液,弗
酸,塩酸等、両方に共通して使えエッチング速度も同等
のものとして水+硫酸+過酸化水素の混合液(SHエッチ
ャント),水+燐酸+過酸化水素の混合液(PHエッチャ
ント)等がある。
Asを所定の形状にエッチングする必要がある。GaAs及び
GaAlAsに関しては、従来より種々のエッチング液が報告
されており、GaAsのみエッチングするもの、GaAlAsのみ
エッチングするもの、両方に共通して使えエッチング速
度も略同等のものがある。GaAsのみエッチングするもの
にはアンモニア水+過酸化水素の混合液(PAエッチャン
ト)、GaAlAsのみエッチングするものには熱燐酸液,弗
酸,塩酸等、両方に共通して使えエッチング速度も同等
のものとして水+硫酸+過酸化水素の混合液(SHエッチ
ャント),水+燐酸+過酸化水素の混合液(PHエッチャ
ント)等がある。
前記第7図に示す如きリッジ型導波路を形成するには、
第8図或いは第9図に示す方法が考えられる。第8図に
示す方法では、まず(a)に示す如くSiO2のマスク77を
形成したのち、例えばPAエッチャントを用いてGaAsのみ
エッチングし、次いで熱燐酸を用いて(b)に示す如く
GaAlAsのみエッチングする。第9図に示す方法では、ま
ず(a)に示す如くマスク77を形成し、その後例えばS
H,PHエッチャントを用いて(b)に示す如くGaAs,GaAlA
sを同時にエッチングする。
第8図或いは第9図に示す方法が考えられる。第8図に
示す方法では、まず(a)に示す如くSiO2のマスク77を
形成したのち、例えばPAエッチャントを用いてGaAsのみ
エッチングし、次いで熱燐酸を用いて(b)に示す如く
GaAlAsのみエッチングする。第9図に示す方法では、ま
ず(a)に示す如くマスク77を形成し、その後例えばS
H,PHエッチャントを用いて(b)に示す如くGaAs,GaAlA
sを同時にエッチングする。
これらの方法を比較すると、第9図の方法の場合に
は、GaAs,GaAlAsが同時にエッチングされるため、これ
ら2つの層のリッジ幅を独立に制御することはできな
い。これに対し第8図の方法の場合、それぞれ独立に幅
を制御できるため、デバイス構造の設計自由度が大きく
なる。例えばビデオディスクに用いる半導体レーザで
は、戻り光による雑音を低減するため、IS3レーザ(特
開昭59-246258号公報)のように自励発振を利用した半
導体レーザが用いられる。このような構造を実現するた
めには、導波モードの横広がりに対し電流注入幅を狭く
する必要があり、導波モードの広がりに対し電流注入幅
を狭くする必要があり、導波モードの広がりを決める層
の幅と電流狭窄を行う層の幅とをそれぞれ独立に制御し
なければならない。
は、GaAs,GaAlAsが同時にエッチングされるため、これ
ら2つの層のリッジ幅を独立に制御することはできな
い。これに対し第8図の方法の場合、それぞれ独立に幅
を制御できるため、デバイス構造の設計自由度が大きく
なる。例えばビデオディスクに用いる半導体レーザで
は、戻り光による雑音を低減するため、IS3レーザ(特
開昭59-246258号公報)のように自励発振を利用した半
導体レーザが用いられる。このような構造を実現するた
めには、導波モードの横広がりに対し電流注入幅を狭く
する必要があり、導波モードの広がりに対し電流注入幅
を狭くする必要があり、導波モードの広がりを決める層
の幅と電流狭窄を行う層の幅とをそれぞれ独立に制御し
なければならない。
InGaAlP材料でこのような構造を実現するには、前記
第7図において活性層73,クラッド層72,74,オーミック
コンタクト層75として、それぞれInGaP,InGaAlP,GaAsを
用いることになるが、その場合InGaAlPとGaAsとを選択
的にエッチングするエッチング液が必要となる。しかし
ながら、InGaAlP材料に対してはエッチング液に関する
報告はなく、エッチャント,エッチング条件等は、これ
まで殆ど判っていないのが現状である。
第7図において活性層73,クラッド層72,74,オーミック
コンタクト層75として、それぞれInGaP,InGaAlP,GaAsを
用いることになるが、その場合InGaAlPとGaAsとを選択
的にエッチングするエッチング液が必要となる。しかし
ながら、InGaAlP材料に対してはエッチング液に関する
報告はなく、エッチャント,エッチング条件等は、これ
まで殆ど判っていないのが現状である。
(発明が解決しようとする問題点) このように従来、InGaAlPのエッチング液について
は、これまで知られておらず、InGaAlPそのものをエッ
チングするもの、GaAs,InGaPとエッチング選択性がある
もの等の開発が必要であった。
は、これまで知られておらず、InGaAlPそのものをエッ
チングするもの、GaAs,InGaPとエッチング選択性がある
もの等の開発が必要であった。
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目
的とするところは、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)
のエッチングを均一且つ容易に行うことができ、さらに
GaAsやInGaP等に対する十分なエッチング選択比の得ら
れる半導体結晶の化学エッチング方法を提供することに
ある。
的とするところは、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)
のエッチングを均一且つ容易に行うことができ、さらに
GaAsやInGaP等に対する十分なエッチング選択比の得ら
れる半導体結晶の化学エッチング方法を提供することに
ある。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段) 本発明の骨子は、InGaAlPのエッチング液として硫酸
液または燐酸液を用いることにある。
液または燐酸液を用いることにある。
本発明者等は、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)結
晶をエッチングするものとして各種溶液を用いて実験し
たところ、硫酸液または燐酸液により上記結晶がエッチ
ングされることを見出し、さらにGaAsやInGaPに対し十
分なエッチング選択性があることを見出した。また、本
発明者等の更なる鋭意研究及び実験の結果、硫酸液また
は燐酸液の温度を60[℃]以上に設定すれば十分なエッ
チング速度が得られることが判り、さらに硫酸液または
燐酸液の温度を90[℃]以下に設定すればエッチング制
御が容易で且つエッチング表面の荒れ等も生じないこと
が判明した。
晶をエッチングするものとして各種溶液を用いて実験し
たところ、硫酸液または燐酸液により上記結晶がエッチ
ングされることを見出し、さらにGaAsやInGaPに対し十
分なエッチング選択性があることを見出した。また、本
発明者等の更なる鋭意研究及び実験の結果、硫酸液また
は燐酸液の温度を60[℃]以上に設定すれば十分なエッ
チング速度が得られることが判り、さらに硫酸液または
燐酸液の温度を90[℃]以下に設定すればエッチング制
御が容易で且つエッチング表面の荒れ等も生じないこと
が判明した。
本発明はこのような点に着目し、 In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)をエッチングする
工程を有する半導体装置の製造方法において、前記In
(Ga1-xAlx)Pを硫酸液または燐酸液を用いてエッチン
グするという製造方法である。
工程を有する半導体装置の製造方法において、前記In
(Ga1-xAlx)Pを硫酸液または燐酸液を用いてエッチン
グするという製造方法である。
また、本発明の他の半導体装置の製造方法は、半導体
基板上にIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)を形成する
工程と、このIn(Ga1-xAlx)Pを硫酸液または燐酸液を
用いてエッチングすることにより、前記In(Ga1-xAlx)
Pからなる所定形状の半導体層を形成する工程とを有す
るという製造方法である。
基板上にIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)を形成する
工程と、このIn(Ga1-xAlx)Pを硫酸液または燐酸液を
用いてエッチングすることにより、前記In(Ga1-xAlx)
Pからなる所定形状の半導体層を形成する工程とを有す
るという製造方法である。
ここで、前記硫酸液または前記燐酸液の温度を、60〜
90[℃]の範囲に設定することが望ましい。
90[℃]の範囲に設定することが望ましい。
(作用) 上記方法であれば、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦
1)を、GaAsやInGaP等に対して選択的にエッチングす
ることが可能となる。さらに、硫酸液または燐酸液の温
度を60〜90[℃]に範囲に設定しておけば、エッチング
表面の荒れ等を招くことなく、十分速いエッチング速度
でエッチングすることが可能となる。
1)を、GaAsやInGaP等に対して選択的にエッチングす
ることが可能となる。さらに、硫酸液または燐酸液の温
度を60〜90[℃]に範囲に設定しておけば、エッチング
表面の荒れ等を招くことなく、十分速いエッチング速度
でエッチングすることが可能となる。
(実施例) 以下、本発明の詳細を図示の実施例によって説明す
る。
る。
まず、硫酸液を用いたIn(Ga1-xAlx)Pのエッチング
において、Alの混晶比xによりエッチング速度がどのよ
うに変化するかを調べた。さらに、硫酸液の温度が40,6
0,80,90[℃]のそれぞれの場合について、同様にエッ
チング速度の変化を調べた。その結果、第1図に示す如
き特性が得られた。即ち、Al混晶比x=0であるInGaP
ではエッチング速度は非常に遅く、殆どエッチングされ
ない。この傾向は、x=0.2程度まで続く。Al混晶比x
が0.2を越えると、エッチング速度は徐々に大きくな
り、Al混晶比x=0.6では、温度90[℃]で約2.5[μm/
min]、温度80[℃]では約1.0[μm/min]、温度60
[℃]では約0.3[μm/min]のエッチング速度が得られ
た。また、熱硫酸はGaAsを全てエッチングしないこと
が、本発明者等の実験によって確められている。これら
のことから、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)とInGaP
及びGaAsとのエッチング選択性は十分高いことが判る。
において、Alの混晶比xによりエッチング速度がどのよ
うに変化するかを調べた。さらに、硫酸液の温度が40,6
0,80,90[℃]のそれぞれの場合について、同様にエッ
チング速度の変化を調べた。その結果、第1図に示す如
き特性が得られた。即ち、Al混晶比x=0であるInGaP
ではエッチング速度は非常に遅く、殆どエッチングされ
ない。この傾向は、x=0.2程度まで続く。Al混晶比x
が0.2を越えると、エッチング速度は徐々に大きくな
り、Al混晶比x=0.6では、温度90[℃]で約2.5[μm/
min]、温度80[℃]では約1.0[μm/min]、温度60
[℃]では約0.3[μm/min]のエッチング速度が得られ
た。また、熱硫酸はGaAsを全てエッチングしないこと
が、本発明者等の実験によって確められている。これら
のことから、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)とInGaP
及びGaAsとのエッチング選択性は十分高いことが判る。
第2図は、InGa0.6Al0.4Pのエッチングを、硫酸液の
温度を20〜100[℃]まで変えて行った場合のエッチン
グ速度を示したものである。この図から、温度60[℃]
以上で十分なエッチング速度が得られることが判る。ま
た、温度90[℃]以上では数[℃]の温度変化に対して
エッチング速度が急変し、エッチング速度の制御が困難
となる。この傾向はAl混晶比xが小さくなると緩和され
るが、Al混晶比xが小さいところで90[℃]以上の熱硫
酸を使用すると、エッチング表面が荒れる傾向が見られ
た。これらのことから、熱硫酸液の温度を60〜90[℃]
の範囲に設定することにより、エッチング表面の荒れ等
を招くことなく、十分なエッチング速度でInGa1-xAlxP
(0.2≦x≦1)を選択的にエッチングできることが判
る。
温度を20〜100[℃]まで変えて行った場合のエッチン
グ速度を示したものである。この図から、温度60[℃]
以上で十分なエッチング速度が得られることが判る。ま
た、温度90[℃]以上では数[℃]の温度変化に対して
エッチング速度が急変し、エッチング速度の制御が困難
となる。この傾向はAl混晶比xが小さくなると緩和され
るが、Al混晶比xが小さいところで90[℃]以上の熱硫
酸を使用すると、エッチング表面が荒れる傾向が見られ
た。これらのことから、熱硫酸液の温度を60〜90[℃]
の範囲に設定することにより、エッチング表面の荒れ等
を招くことなく、十分なエッチング速度でInGa1-xAlxP
(0.2≦x≦1)を選択的にエッチングできることが判
る。
このように、本実施例方法によれば、In(Ga1-xAlx)
P(0.2≦x≦1)結晶をエッチングするに際し、温度6
0〜90[℃]の範囲の硫酸液を用いることにより、上記
結晶を、InGaPやGaAs等に対し選択的にエッチングする
ことができる。さらに、エッチング表面の荒れ等を招く
こともなく、十分速いエッチング速度でエッチングする
ことが可能となる。従って、リッジ導波路を持つInGaAl
P材料を用いた半導体レーザの製造等に適用して絶大な
る効果が得られる。
P(0.2≦x≦1)結晶をエッチングするに際し、温度6
0〜90[℃]の範囲の硫酸液を用いることにより、上記
結晶を、InGaPやGaAs等に対し選択的にエッチングする
ことができる。さらに、エッチング表面の荒れ等を招く
こともなく、十分速いエッチング速度でエッチングする
ことが可能となる。従って、リッジ導波路を持つInGaAl
P材料を用いた半導体レーザの製造等に適用して絶大な
る効果が得られる。
なお、上記リッジ導波路を持つInGaAlPや材料を用い
た半導体レーザの構造及び製造工程について、第3図及
び第4図を参照して簡単に説明しておく。まず、第4図
(a)に示す如く、N−GaAs基板31上に、N−InGaAlP
クラッド層32,InGaP活性層33,P−InGaAlPクラッド層34
及びP−GaAsオーミックコンタクト層35を順次成長形成
する。ここで、クラッド層32,34のAl混晶比xは、例え
ば0.4とする。次いで、第4図(b)に示す如く、コン
タクト層35上にSiO2等のストライプ状マスク37を形成
し、PAエッチャントを用いてGaAsコンタクト層35をエッ
チングする。
た半導体レーザの構造及び製造工程について、第3図及
び第4図を参照して簡単に説明しておく。まず、第4図
(a)に示す如く、N−GaAs基板31上に、N−InGaAlP
クラッド層32,InGaP活性層33,P−InGaAlPクラッド層34
及びP−GaAsオーミックコンタクト層35を順次成長形成
する。ここで、クラッド層32,34のAl混晶比xは、例え
ば0.4とする。次いで、第4図(b)に示す如く、コン
タクト層35上にSiO2等のストライプ状マスク37を形成
し、PAエッチャントを用いてGaAsコンタクト層35をエッ
チングする。
次いで、第4図(c)に示す如く、本発明に係わるエ
ッチング液(温度80℃の硫酸液)を用い、GaAsコンタク
ト層35をマスクとして、InGaAlPクラッド層34をその途
中までエッチングする。このエッチングにより、クラッ
ド層34のリッジ幅をコンタクト層35のリッジ幅よりも短
くする。その後、第4図(d)に示す如く、選択成長法
により、リッジ部の両側にN−GaAs埋込み層36を埋込
む。これ以降は、基板の両主面に電極層38,39を被着す
ることにより、第3図に示す如き構造の半導体レーザが
完成することになる。
ッチング液(温度80℃の硫酸液)を用い、GaAsコンタク
ト層35をマスクとして、InGaAlPクラッド層34をその途
中までエッチングする。このエッチングにより、クラッ
ド層34のリッジ幅をコンタクト層35のリッジ幅よりも短
くする。その後、第4図(d)に示す如く、選択成長法
により、リッジ部の両側にN−GaAs埋込み層36を埋込
む。これ以降は、基板の両主面に電極層38,39を被着す
ることにより、第3図に示す如き構造の半導体レーザが
完成することになる。
次に、本発明の他の実施例について説明する。
本発明者等は、前述した熱硫酸液の代りに熱燐酸液を
用いても、先の実施例と同様にInGaAlPをエッチングで
きることを見出した。第5図は、Al混晶比xに対するIn
(Ga1-xAlx)Pのエッチング速度変化を示す特性図であ
る。この図から、Al混晶比x=0であるInGaPではエッ
チング速度は非常に遅く、殆どエッチングされないこと
が判る。この傾向はx=0.2程度まで続く。Al混晶比x
が0.2を越えると、エッチング速度は徐々に大きくな
り、Al混晶比x=0.6では、温度90[℃]で約1.2[μm/
min]、温度80[℃]では約0.9[μm/min]、温度60
[℃]では約0.2[μm/min]のエッチング速度が得られ
た。また、熱燐酸はGaAsを全くエッチングしないこと
が、本発明者等の実験によって確められている。これら
のことからIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)とInGaP及
びGaAsとの選択性は十分高いことが判る。
用いても、先の実施例と同様にInGaAlPをエッチングで
きることを見出した。第5図は、Al混晶比xに対するIn
(Ga1-xAlx)Pのエッチング速度変化を示す特性図であ
る。この図から、Al混晶比x=0であるInGaPではエッ
チング速度は非常に遅く、殆どエッチングされないこと
が判る。この傾向はx=0.2程度まで続く。Al混晶比x
が0.2を越えると、エッチング速度は徐々に大きくな
り、Al混晶比x=0.6では、温度90[℃]で約1.2[μm/
min]、温度80[℃]では約0.9[μm/min]、温度60
[℃]では約0.2[μm/min]のエッチング速度が得られ
た。また、熱燐酸はGaAsを全くエッチングしないこと
が、本発明者等の実験によって確められている。これら
のことからIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)とInGaP及
びGaAsとの選択性は十分高いことが判る。
第6図は、InGa0.6Al0.4Pのエッチングを燐酸液の温
度を20〜100[℃]まで変えて行った場合のエッチング
速度を示したものである。この図から、温度60[℃]以
上で十分なエッチング速度が得られ、温度90[℃]以上
で飽和傾向が見られる。そして、この飽和傾向が見られ
る辺りからエッチング表面も次第に不均一になってくる
傾向があった。この傾向は、Al混晶比xが0.2〜1の範
囲でも同様であった。これらのことから、熱燐酸液の温
度を60〜90[℃]の範囲に設定することにより、エッチ
ング表面の荒れ等を招くことなく、十分なエッチング速
度でIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)を選択的にエッ
チングできることが判る。
度を20〜100[℃]まで変えて行った場合のエッチング
速度を示したものである。この図から、温度60[℃]以
上で十分なエッチング速度が得られ、温度90[℃]以上
で飽和傾向が見られる。そして、この飽和傾向が見られ
る辺りからエッチング表面も次第に不均一になってくる
傾向があった。この傾向は、Al混晶比xが0.2〜1の範
囲でも同様であった。これらのことから、熱燐酸液の温
度を60〜90[℃]の範囲に設定することにより、エッチ
ング表面の荒れ等を招くことなく、十分なエッチング速
度でIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦x≦1)を選択的にエッ
チングできることが判る。
このように、本実施例方法によれば、In(Ga1-xAlx)
P(0.2≦x≦1)結晶をエッチングするに際し、温度6
0〜90[℃]の範囲の燐酸液を用いることにより、先の
実施例と同様に上記結晶をInGaPやGaAs等に対し選択的
にエッチングすることができる。さらに、エッチング表
面の荒れ等を招くこともなく、十分速いエッチング速度
でエッチングすることが可能となる。従って、先の実施
例と同様の効果が得られる。
P(0.2≦x≦1)結晶をエッチングするに際し、温度6
0〜90[℃]の範囲の燐酸液を用いることにより、先の
実施例と同様に上記結晶をInGaPやGaAs等に対し選択的
にエッチングすることができる。さらに、エッチング表
面の荒れ等を招くこともなく、十分速いエッチング速度
でエッチングすることが可能となる。従って、先の実施
例と同様の効果が得られる。
なお、本発明は上述した実施例方法に限定されるもの
ではない。例えば、前記硫酸液の使用温度は、必ずしも
60〜90[℃]の範囲に限るものではなく、エッチングす
べきInGaAlP結晶に要求される条件によってはこれを越
える範囲であってもよい。但し、エッチング表面の荒れ
をなくし、且つ十分なエッチング速度を得るためには、
上記60〜90[℃]の範囲が望ましい。また、硫酸液の濃
度は、仕様に応じて適宜定めればよい。その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施すること
ができる。
ではない。例えば、前記硫酸液の使用温度は、必ずしも
60〜90[℃]の範囲に限るものではなく、エッチングす
べきInGaAlP結晶に要求される条件によってはこれを越
える範囲であってもよい。但し、エッチング表面の荒れ
をなくし、且つ十分なエッチング速度を得るためには、
上記60〜90[℃]の範囲が望ましい。また、硫酸液の濃
度は、仕様に応じて適宜定めればよい。その他、本発明
の要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施すること
ができる。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、硫酸液または燐
酸液を用いることにより、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x
≦1)のエッチングを均一且つ容易に行うことができ、
さらにGaAsやInGaP等に対する十分なエッチング選択比
を得ることができる。
酸液を用いることにより、In(Ga1-xAlx)P(0.2≦x
≦1)のエッチングを均一且つ容易に行うことができ、
さらにGaAsやInGaP等に対する十分なエッチング選択比
を得ることができる。
第1図乃至第4図は本発明の一実施例方法を説明するた
めのもので第1図はAl混晶比に対するエッチング速度変
化を示す特性図、第2図はエッチング液の温度に対する
エッチング速度変化を示す特性図、第3図はリッジ型導
波路を持つ半導体レーザの概略構造を示す断面図、第4
図は上記レーザの製造工程を示す断面図、第5図及び第
6図は本発明の他の実施例方法を説明するためのもので
第5図はAl混晶比に対するエッチング速度変化を示す特
性図、第6図はエッチング液の温度に対するエッチング
速度変化を示す特性図、第7図はリッジ型導波路を持つ
従来の半導体レーザの概略構造を示す断面図、第8図及
び第9図はそれぞれリッジ部の形成方法を示す断面図で
ある。 31……N−GaAs基板、32……N−PnGaAlPクラッド層、3
3……InGaP活性層、34……P−InGaAlPクラッド層、35
……P−GaAsオーミックコンタクト層、36……N−GaAs
埋込み層、37……SiO2マスク。
めのもので第1図はAl混晶比に対するエッチング速度変
化を示す特性図、第2図はエッチング液の温度に対する
エッチング速度変化を示す特性図、第3図はリッジ型導
波路を持つ半導体レーザの概略構造を示す断面図、第4
図は上記レーザの製造工程を示す断面図、第5図及び第
6図は本発明の他の実施例方法を説明するためのもので
第5図はAl混晶比に対するエッチング速度変化を示す特
性図、第6図はエッチング液の温度に対するエッチング
速度変化を示す特性図、第7図はリッジ型導波路を持つ
従来の半導体レーザの概略構造を示す断面図、第8図及
び第9図はそれぞれリッジ部の形成方法を示す断面図で
ある。 31……N−GaAs基板、32……N−PnGaAlPクラッド層、3
3……InGaP活性層、34……P−InGaAlPクラッド層、35
……P−GaAsオーミックコンタクト層、36……N−GaAs
埋込み層、37……SiO2マスク。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−91690(JP,A) 特開 昭59−129473(JP,A) 特公 昭56−40496(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】半導体結晶上にIn(Ga1-xAlx)P(0.2≦
x≦1)層を形成し、この層上にGaAs又はInGaP系の化
合物半導体層を選択的に形成する工程と、この化合物半
導体層をマスクとして、前記In(Ga1-xAlx)P層を、60
〜90[℃]の熱硫酸液または熱燐酸液からなるエッチン
グ液で選択的に除去し、所定形状にする工程とを有する
ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61166018A JP2525776B2 (ja) | 1986-07-15 | 1986-07-15 | 半導体装置の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61166018A JP2525776B2 (ja) | 1986-07-15 | 1986-07-15 | 半導体装置の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6320835A JPS6320835A (ja) | 1988-01-28 |
JP2525776B2 true JP2525776B2 (ja) | 1996-08-21 |
Family
ID=15823389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61166018A Expired - Lifetime JP2525776B2 (ja) | 1986-07-15 | 1986-07-15 | 半導体装置の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2525776B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5640496A (en) * | 1979-09-13 | 1981-04-16 | Sankyo Yuki Kk | Recovery of fermentation heat |
JPS59129473A (ja) * | 1983-01-14 | 1984-07-25 | Toshiba Corp | 半導体レーザ装置の製造方法 |
JPS6091690A (ja) * | 1983-10-25 | 1985-05-23 | Nec Corp | 半導体複合発光素子 |
-
1986
- 1986-07-15 JP JP61166018A patent/JP2525776B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6320835A (ja) | 1988-01-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4296387A (en) | Semiconductor laser | |
US5880028A (en) | Ridge waveguide type distributed feedback semiconductor laser device and method for manufacturing the same | |
JP3982985B2 (ja) | 半導体レーザ素子の製造方法 | |
US5786234A (en) | Method of fabricating semiconductor laser | |
JP2863677B2 (ja) | 半導体レーザ及びその製造方法 | |
JP2525788B2 (ja) | 半導体レ−ザ装置の製造方法 | |
JP2525776B2 (ja) | 半導体装置の製造方法 | |
US5304507A (en) | Process for manufacturing semiconductor laser having low oscillation threshold current | |
JP2002118327A (ja) | 化合物半導体装置の製造方法 | |
JP2629678B2 (ja) | 半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
JPH10270786A (ja) | 化合物半導体のエッチング方法および化合物半導体素子の製造方法および半導体レーザ | |
JP2680310B2 (ja) | 半導体素子の製造方法 | |
JP2804197B2 (ja) | 半導体レーザの製造方法 | |
JPH01186688A (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JPH0642583B2 (ja) | 半導体レーザ装置 | |
JPH06164051A (ja) | 利得結合型dfbレーザおよびその製造方法 | |
JPH0437598B2 (ja) | ||
EP0306225B1 (en) | Method of producing a semiconductor laser | |
JPS6351558B2 (ja) | ||
JPH0766992B2 (ja) | AlGaInP系半導体レーザとその製造方法 | |
JPH03185889A (ja) | 半導体レーザ素子およびその製造方法 | |
JPS63250886A (ja) | 半導体レ−ザ素子の製造方法 | |
JPS5834988A (ja) | 半導体レ−ザの製造方法 | |
JPH04345079A (ja) | 半導体レーザ装置およびその製造方法 | |
JPH01293686A (ja) | 半導体レーザ素子の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
EXPY | Cancellation because of completion of term |