JP2507059B2 - マイクロ波プラズマ源および処理装置 - Google Patents
マイクロ波プラズマ源および処理装置Info
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- JP2507059B2 JP2507059B2 JP1156539A JP15653989A JP2507059B2 JP 2507059 B2 JP2507059 B2 JP 2507059B2 JP 1156539 A JP1156539 A JP 1156539A JP 15653989 A JP15653989 A JP 15653989A JP 2507059 B2 JP2507059 B2 JP 2507059B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はプラズマを用いて、基板上に種々の材料の薄
膜を形成する場合、基板上に形成された薄膜をエッチン
グする場合あるいは表面改質する場合等に用いられるマ
イクロ波プラズマ源、特に低温処理を可能にするECR
(電子サイクロトロン共鳴)を用いたプラズマ源に関す
るものである。さらに、このプラズマ源を用いて基板上
への薄膜形成、エッチング等を効率的に行う、あるいは
多層薄膜を連続的に形成する処理装置に関するものであ
る。
膜を形成する場合、基板上に形成された薄膜をエッチン
グする場合あるいは表面改質する場合等に用いられるマ
イクロ波プラズマ源、特に低温処理を可能にするECR
(電子サイクロトロン共鳴)を用いたプラズマ源に関す
るものである。さらに、このプラズマ源を用いて基板上
への薄膜形成、エッチング等を効率的に行う、あるいは
多層薄膜を連続的に形成する処理装置に関するものであ
る。
従来の技術 従来のマイクロ波プラズマ源を用いた処理装置の一例
を製膜装置で述べる。この製膜装置の概略構成図を第6
図に示す。これは、ECRを用いて高密度のプラズマを発
生させ、製膜の原料ガスを分解し、化学的気相法により
製膜を行うものである。マイクロ波供給手段1で発生さ
れたマイクロ波は導波管2、マイクロ波導入窓3を通っ
て、第1の作動ガス導入系4及び磁界発生手段5、5′
を設置したプラズマ室6に導入される。プラズマ室6内
では875ガウス前後のECR条件が満たされた部分で高密度
のプラズマが形成される。この様子を第6図に示した。
実線で表した875ガウス前後の等磁束密度線7に沿って
斜線範囲8で示した領域に高密度のプラズマが発生す
る。このプラズマは等磁束密度線7に沿ってプラズマ室
6から第2の作動ガス導入系9、真空排気系10等を設置
した処理室11に導入される。処理室11内では、第2の作
動ガス導入系9からの製膜ガスが分解され、活性種が
(xx)印で示した領域12に形成される。これらの活性種
の働きによって、基板ホルダ13上の処理基板14上に薄膜
形成がなされる。第2の作動ガス導入系9からエッチン
グガスを導入した場合には、上記の製膜の場合と同様の
作用で処理基板14のエッチングがなされる。
を製膜装置で述べる。この製膜装置の概略構成図を第6
図に示す。これは、ECRを用いて高密度のプラズマを発
生させ、製膜の原料ガスを分解し、化学的気相法により
製膜を行うものである。マイクロ波供給手段1で発生さ
れたマイクロ波は導波管2、マイクロ波導入窓3を通っ
て、第1の作動ガス導入系4及び磁界発生手段5、5′
を設置したプラズマ室6に導入される。プラズマ室6内
では875ガウス前後のECR条件が満たされた部分で高密度
のプラズマが形成される。この様子を第6図に示した。
実線で表した875ガウス前後の等磁束密度線7に沿って
斜線範囲8で示した領域に高密度のプラズマが発生す
る。このプラズマは等磁束密度線7に沿ってプラズマ室
6から第2の作動ガス導入系9、真空排気系10等を設置
した処理室11に導入される。処理室11内では、第2の作
動ガス導入系9からの製膜ガスが分解され、活性種が
(xx)印で示した領域12に形成される。これらの活性種
の働きによって、基板ホルダ13上の処理基板14上に薄膜
形成がなされる。第2の作動ガス導入系9からエッチン
グガスを導入した場合には、上記の製膜の場合と同様の
作用で処理基板14のエッチングがなされる。
次に、製膜、エッチング等の処理の効率化を図る目的
で、上記の処理装置を搬送製膜に適応した一例を第8図
に示す。基板ホルダ13上に置かれた処理基板14は、処理
室11内に設けられた搬送系15により製膜、エッチング等
の処理を行う領域を矢印16方向に搬送される。この場
合、処理基板14面内の均一性を確保する目的で、処理室
11内のプラズマ室6の出口近傍にスリット17が設けられ
ている。このような搬送処理装置をさらに発展させ、処
理基板14上への多層膜形成または多層膜エッチング等を
一括して連続的に行う処理装置の一例を簡潔に第9図に
示した。
で、上記の処理装置を搬送製膜に適応した一例を第8図
に示す。基板ホルダ13上に置かれた処理基板14は、処理
室11内に設けられた搬送系15により製膜、エッチング等
の処理を行う領域を矢印16方向に搬送される。この場
合、処理基板14面内の均一性を確保する目的で、処理室
11内のプラズマ室6の出口近傍にスリット17が設けられ
ている。このような搬送処理装置をさらに発展させ、処
理基板14上への多層膜形成または多層膜エッチング等を
一括して連続的に行う処理装置の一例を簡潔に第9図に
示した。
第9図で3種類の材質の多層膜を製膜する場合につい
て述べると、製膜は連続的に構成された3つの処理室1
1、11′、11″およびこれらの間に設けられた2つの準
備室18、18′中を処理基板14が連続的に搬送されること
により行われる。ローダ19から供給された処理基板14
は、処理室11、11′、11″および準備室18、18′で処理
された後、アンローダ20に回収される。この装置で3種
類の材質の多層膜を形成するために、処理室11、11′、
11″のそれぞれに設置された第2の作動ガス導入系9、
9′、9″からは異なった作動ガスが導入され製膜がな
される。これらの異なったガスの混合や相互作用による
影響を無くす目的で、処理室11、11′、11″間には準備
室18、18′が設けられており、それらの内部の圧力は処
理室11、11′、11″内より低く設定されている。
て述べると、製膜は連続的に構成された3つの処理室1
1、11′、11″およびこれらの間に設けられた2つの準
備室18、18′中を処理基板14が連続的に搬送されること
により行われる。ローダ19から供給された処理基板14
は、処理室11、11′、11″および準備室18、18′で処理
された後、アンローダ20に回収される。この装置で3種
類の材質の多層膜を形成するために、処理室11、11′、
11″のそれぞれに設置された第2の作動ガス導入系9、
9′、9″からは異なった作動ガスが導入され製膜がな
される。これらの異なったガスの混合や相互作用による
影響を無くす目的で、処理室11、11′、11″間には準備
室18、18′が設けられており、それらの内部の圧力は処
理室11、11′、11″内より低く設定されている。
発明が解決しようとする課題 上記の従来のマイクロ波プラズマ源および処理装置に
おける課題を以下に順次述べる。
おける課題を以下に順次述べる。
マイクロ波プラズマ源に関しては、第6図に示したよ
うに高密度のプラズマが発生する領域が限られるので、
プラズマの均一性が得られない。プラズマ室6出口での
プラズマ密度を測定すると、第7図(a)に示したよう
になり、ECR条件を満たしている領域では密度が高い
が、それ以外の領域では密度が低い。このように密度分
布を持ったプラズマを用いて製膜を行った場合の薄膜の
膜質分布を測定した結果を第7図(b)に示す。これ
は、第1の作動ガス導入系4からアルゴンガスを、第2
の作動ガス導入系9からシランガスを導入してアモルフ
ァスシリコン(a−Si:H)膜を製膜し、その光学特性を
測定したものと、第1の作動ガス導入系4からアルゴン
ガスと酸素ガスを、第2の作動ガス導入系9からシラン
ガスを導入して酸化シリコン(SiO2)膜を製膜し、屈折
率を測定したものである。ECR条件を満たす領域近傍で
は、シランガス分解が効果的に行われ、良好な膜質の薄
膜が得られている。しかし、それ以外の領域では、膜質
が不良である。このように、従来のマイクロ波プラズマ
源ではプラズマ密度および製膜した膜質の不均一性が大
きな一つの課題であった。
うに高密度のプラズマが発生する領域が限られるので、
プラズマの均一性が得られない。プラズマ室6出口での
プラズマ密度を測定すると、第7図(a)に示したよう
になり、ECR条件を満たしている領域では密度が高い
が、それ以外の領域では密度が低い。このように密度分
布を持ったプラズマを用いて製膜を行った場合の薄膜の
膜質分布を測定した結果を第7図(b)に示す。これ
は、第1の作動ガス導入系4からアルゴンガスを、第2
の作動ガス導入系9からシランガスを導入してアモルフ
ァスシリコン(a−Si:H)膜を製膜し、その光学特性を
測定したものと、第1の作動ガス導入系4からアルゴン
ガスと酸素ガスを、第2の作動ガス導入系9からシラン
ガスを導入して酸化シリコン(SiO2)膜を製膜し、屈折
率を測定したものである。ECR条件を満たす領域近傍で
は、シランガス分解が効果的に行われ、良好な膜質の薄
膜が得られている。しかし、それ以外の領域では、膜質
が不良である。このように、従来のマイクロ波プラズマ
源ではプラズマ密度および製膜した膜質の不均一性が大
きな一つの課題であった。
次の課題は、プラズマ室6がマイクロ波の共鳴箱にな
る必要性があることから、プラズマ室6の大きさには制
限があり、大面積への製膜には適応できなかった。
る必要性があることから、プラズマ室6の大きさには制
限があり、大面積への製膜には適応できなかった。
搬送製膜装置に関しては、まず第1の課題は、上記の
ようにプラズマ密度に分布が存在するので、その不均一
性を補正するために第8図に示したように、スリット17
を設けていることから生じる。すなわち、上記のように
プラズマの大きさに制限があることに加えて、スリット
17でさらに製膜領域が制限を受けるので、大面積への製
膜が困難になる。また、プラズマによって形成された活
性種のごく一部しか利用できないので、製膜の効率を著
しく低下させている。さらに、製膜に利用されない活性
種によって、処理室11内、スリット17等に膜付着が生
じ、これらがダストになって処理の歩留り低下の原因に
なっていた。
ようにプラズマ密度に分布が存在するので、その不均一
性を補正するために第8図に示したように、スリット17
を設けていることから生じる。すなわち、上記のように
プラズマの大きさに制限があることに加えて、スリット
17でさらに製膜領域が制限を受けるので、大面積への製
膜が困難になる。また、プラズマによって形成された活
性種のごく一部しか利用できないので、製膜の効率を著
しく低下させている。さらに、製膜に利用されない活性
種によって、処理室11内、スリット17等に膜付着が生
じ、これらがダストになって処理の歩留り低下の原因に
なっていた。
次に第2の課題は、複数の処理室11を設け、多層膜の
連続製膜あるいは多層膜の連続エッチングを行う場合
に、複数の処理室11および準備室18を連続的に設置する
と、処理装置は非常に大きくなる。それゆえ、大きな設
置面積が必要になると同時に設備コストが大きくなる結
果、製品の低コスト化の弊害になっている。
連続製膜あるいは多層膜の連続エッチングを行う場合
に、複数の処理室11および準備室18を連続的に設置する
と、処理装置は非常に大きくなる。それゆえ、大きな設
置面積が必要になると同時に設備コストが大きくなる結
果、製品の低コスト化の弊害になっている。
本発明のマイクロ波プラズマ源およびそれを用いた処
理装置は、上記のような課題を解決し、大面積に均一な
製膜、エッチング等の処理を効率的に行うもので、製品
の低コスト化、歩留り向上を目的とするものである。
理装置は、上記のような課題を解決し、大面積に均一な
製膜、エッチング等の処理を効率的に行うもので、製品
の低コスト化、歩留り向上を目的とするものである。
課題を解決するための手段 本発明のマイクロ波プラズマ源は、中空柱状体から成
り、かつその周面に開口部を有すると共に両端の二平面
にマイクロ波導入窓と、プラズマ形成用の第1の作動ガ
ス導入系を設けたプラズマ室と、プラズマ室外側の前記
二平面の近傍に設けられミラー磁界を形成する磁界形成
手段と、マイクロ波導入窓と連続して設置されたマイク
ロ波供給手段と、プラズマ室の外側の前記開口部近傍に
設けたプラズマ引出し電極および引出し電源系とを備
え、前記プラズマ室の周方向に放射状にプラズマを形成
するようにしたものである。
り、かつその周面に開口部を有すると共に両端の二平面
にマイクロ波導入窓と、プラズマ形成用の第1の作動ガ
ス導入系を設けたプラズマ室と、プラズマ室外側の前記
二平面の近傍に設けられミラー磁界を形成する磁界形成
手段と、マイクロ波導入窓と連続して設置されたマイク
ロ波供給手段と、プラズマ室の外側の前記開口部近傍に
設けたプラズマ引出し電極および引出し電源系とを備
え、前記プラズマ室の周方向に放射状にプラズマを形成
するようにしたものである。
好ましくは、プラズマ室のマイクロ波導入窓を設置し
た二平面間の距離をマイクロ波の波長の倍数または倍数
と半波長の和に等しい長さにすると共に、前記二平面に
設置したマイクロ波供給手段にマイクロ波位相調整機を
設置する。
た二平面間の距離をマイクロ波の波長の倍数または倍数
と半波長の和に等しい長さにすると共に、前記二平面に
設置したマイクロ波供給手段にマイクロ波位相調整機を
設置する。
また、このマイクロ波プラズマ源を用いた処理装置
は、製膜、エッチング等の処理用ガスを導入する第2の
作動ガス導入系等を具備した真空チャンバの中心部分
に、プラズマ室の周面に複数個の開口部を有するマイク
ロ波プラズマ源を設け、第2の作動ガス導入系を複数個
の開口部の各々に設置し、開口部の個数と同数の基板を
開口部の位置に対応させて設置する手段を備えたもの、
および処理の効率化のために、真空チャンバにローダと
アンローダ等を具備し、真空チャンバ内をマイクロ波プ
ラズマ源の複数個の開口部を通過するように基板を搬送
する搬送系をローダとアンローダに接続して設置して搬
送処理機能を具備したもの、さらに、基板上に形成する
膜の処理数と同一数のプラズマ室開口部を設け、かつ真
空チャンバの中心軸から放射状に複数個の処理室隔壁を
設けて個々の開口部に対応する処理室を形成すると共に
隣り合う処理室の間に準備室を形成し、処理室の各々に
設置した第2の作動ガス導入系に基板の処理順序に対応
して作動ガスを導入するようにしたものである。
は、製膜、エッチング等の処理用ガスを導入する第2の
作動ガス導入系等を具備した真空チャンバの中心部分
に、プラズマ室の周面に複数個の開口部を有するマイク
ロ波プラズマ源を設け、第2の作動ガス導入系を複数個
の開口部の各々に設置し、開口部の個数と同数の基板を
開口部の位置に対応させて設置する手段を備えたもの、
および処理の効率化のために、真空チャンバにローダと
アンローダ等を具備し、真空チャンバ内をマイクロ波プ
ラズマ源の複数個の開口部を通過するように基板を搬送
する搬送系をローダとアンローダに接続して設置して搬
送処理機能を具備したもの、さらに、基板上に形成する
膜の処理数と同一数のプラズマ室開口部を設け、かつ真
空チャンバの中心軸から放射状に複数個の処理室隔壁を
設けて個々の開口部に対応する処理室を形成すると共に
隣り合う処理室の間に準備室を形成し、処理室の各々に
設置した第2の作動ガス導入系に基板の処理順序に対応
して作動ガスを導入するようにしたものである。
また、製膜、表面改質を連続的に行うために、プラズ
マ室内に、中心軸から放射状に電気絶縁物で構成された
キャビティ隔壁を設け、プラズマ室を複数個のキャビテ
ィに分割し、このキャビティの各々にプラズマ形成用の
第1の作動ガス導入系を設けると共にキャビティの各々
に対応する開口部をプラズマ室の周面に設置し、かつ前
記真空チャンバの中心軸から放射状に複数個の処理室隔
壁を設けて個々の前記開口部に対応しかつ第2の作動ガ
ス導入系を具備した処理室を形成すると共に隣り合う前
記処理室の間に準備室を形成したものである。
マ室内に、中心軸から放射状に電気絶縁物で構成された
キャビティ隔壁を設け、プラズマ室を複数個のキャビテ
ィに分割し、このキャビティの各々にプラズマ形成用の
第1の作動ガス導入系を設けると共にキャビティの各々
に対応する開口部をプラズマ室の周面に設置し、かつ前
記真空チャンバの中心軸から放射状に複数個の処理室隔
壁を設けて個々の前記開口部に対応しかつ第2の作動ガ
ス導入系を具備した処理室を形成すると共に隣り合う前
記処理室の間に準備室を形成したものである。
作用 本発明のマイクロ波プラズマ源は、プラズマ室から均
一なプラズマを引き出すことができるので、プラズマを
用いて製膜、エッチング等の処理を行った場合の被処理
物の均一性が良好である。また、大面積のプラズマ源を
実現しているので、大面積に均一なプラズマ処理が可能
である。
一なプラズマを引き出すことができるので、プラズマを
用いて製膜、エッチング等の処理を行った場合の被処理
物の均一性が良好である。また、大面積のプラズマ源を
実現しているので、大面積に均一なプラズマ処理が可能
である。
次に、このマイクロ波プラズマ源を用いた処理装置
は、処理の効率化を実現するもので、多層膜の連続製
膜、エッチング等の処理を一括して行える。また、従来
のインライン型の処理装置では処理室毎にプラズマ源が
必要であったが、本発明の処理装置では、一つのプラズ
マ源で複数個の処理を行うことができると共にプラズマ
源を中心に搬送系をループ状に構成してあるので、設備
の設置面積が小さいと同時に設備コストの減少を可能に
する。
は、処理の効率化を実現するもので、多層膜の連続製
膜、エッチング等の処理を一括して行える。また、従来
のインライン型の処理装置では処理室毎にプラズマ源が
必要であったが、本発明の処理装置では、一つのプラズ
マ源で複数個の処理を行うことができると共にプラズマ
源を中心に搬送系をループ状に構成してあるので、設備
の設置面積が小さいと同時に設備コストの減少を可能に
する。
実 施 例 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明の一実施例におけるマイクロ波プラズ
マ源を用いた処理装置の概略構成図であり、第2図は同
マイクロ波プラズマ源のプラズマ室部分での作用説明図
である。なお、従来例と共通する構成部分は同一の参照
番号を付けてある。
マ源を用いた処理装置の概略構成図であり、第2図は同
マイクロ波プラズマ源のプラズマ室部分での作用説明図
である。なお、従来例と共通する構成部分は同一の参照
番号を付けてある。
本実施例のマイクロ波プラズマ源は、円筒、多角柱等
の中空柱状体から成り、その周面に開口部22を設け、そ
の両端の円形、多角形等の二平面にマイクロ波導入窓
3、3′、プラズマ形成用の第1の作動ガス導入系4、
4′を設けたプラズマ室6と、プラズマ室6外側の二平
面の近傍に設けられミラー磁界を形成する磁界形成手段
5、5′と、マイクロ波導入窓3、3′と連続して設置
されたマイクロ波導波管2、2′およびマイクロ波供給
手段1、1′と、プラズマ室6の外側の開口部22近傍に
設けたプラズマ引出し電極23および引出し電源系24等か
ら構成され、プラズマ室6の周方向に放射状にプラズマ
を形成するものであり、プラズマ室6のマイクロ波導入
窓3、3′を設置した二平面間の距離Lをマイクロ波の
波長の倍数または倍数と半波長の和に等しい長さにする
と共に、二平面に設置したマイクロ波供給手段1、1′
にマイクロ波位相調整機25を設置したものである。
の中空柱状体から成り、その周面に開口部22を設け、そ
の両端の円形、多角形等の二平面にマイクロ波導入窓
3、3′、プラズマ形成用の第1の作動ガス導入系4、
4′を設けたプラズマ室6と、プラズマ室6外側の二平
面の近傍に設けられミラー磁界を形成する磁界形成手段
5、5′と、マイクロ波導入窓3、3′と連続して設置
されたマイクロ波導波管2、2′およびマイクロ波供給
手段1、1′と、プラズマ室6の外側の開口部22近傍に
設けたプラズマ引出し電極23および引出し電源系24等か
ら構成され、プラズマ室6の周方向に放射状にプラズマ
を形成するものであり、プラズマ室6のマイクロ波導入
窓3、3′を設置した二平面間の距離Lをマイクロ波の
波長の倍数または倍数と半波長の和に等しい長さにする
と共に、二平面に設置したマイクロ波供給手段1、1′
にマイクロ波位相調整機25を設置したものである。
この構成による作用は、以下のようである。プラズマ
室6内部ではミラー磁界により、第2図に断面を示した
領域8のように略円筒形状に高密度なプラズマが形成さ
れる。このプラズマを従来のように第2図の上下面から
引出すと、従来と同様のプラズマの密度分布が発生する
が、プラズマ室6の周方向から引出すと密度分布は無く
なる。しかしながら、プラズマは磁束線を横切って引出
されにくいので、引出し電極23および引出し電源系24を
設置し、均一なプラズマをプラズマ室6の中心から放射
状に引出している。このように引出したプラズマが均一
であるので、これを用いて製膜、エッチング等の処理を
行った場合の均一性は良好である。
室6内部ではミラー磁界により、第2図に断面を示した
領域8のように略円筒形状に高密度なプラズマが形成さ
れる。このプラズマを従来のように第2図の上下面から
引出すと、従来と同様のプラズマの密度分布が発生する
が、プラズマ室6の周方向から引出すと密度分布は無く
なる。しかしながら、プラズマは磁束線を横切って引出
されにくいので、引出し電極23および引出し電源系24を
設置し、均一なプラズマをプラズマ室6の中心から放射
状に引出している。このように引出したプラズマが均一
であるので、これを用いて製膜、エッチング等の処理を
行った場合の均一性は良好である。
次に、プラズマ室6の大きさは、導入するマイクロ波
の波長に大きく関係し、従来では大面積化の弊害になっ
ていたが、本実施例では第1図に示したように、プラズ
マ室6の上下面から導入するマイクロ波の位相をマイク
ロ波位相調整機25で制御し、プラズマ室6内で定在波を
発生させ、プラズマ中にマイクロ波が十分に吸収される
ようにしてあるので、プラズマ室6の長さLを大きくす
ることが可能であり、大面積の基板処理が可能である。
の波長に大きく関係し、従来では大面積化の弊害になっ
ていたが、本実施例では第1図に示したように、プラズ
マ室6の上下面から導入するマイクロ波の位相をマイク
ロ波位相調整機25で制御し、プラズマ室6内で定在波を
発生させ、プラズマ中にマイクロ波が十分に吸収される
ようにしてあるので、プラズマ室6の長さLを大きくす
ることが可能であり、大面積の基板処理が可能である。
なお、本実施例では、プラズマ室6中でのマイクロ波
の減衰を防ぐために、上記のようにマイクロ波を二平面
から導入したが、プラズマ室6中の減衰が少ない場合
は、一平面からの導入でも良い。
の減衰を防ぐために、上記のようにマイクロ波を二平面
から導入したが、プラズマ室6中の減衰が少ない場合
は、一平面からの導入でも良い。
次に、本実施例のマイクロ波プラズマ源を用いた処理
装置について、以下に説明する。第1図、第3図に示し
たように、製膜、エッチング等の処理用ガスを導入する
第2の作動ガス導入系9等を具備した円筒、多角柱等の
柱状の真空チャンバ21の中心軸部分に、プラズマ室6の
周面に複数個の開口部22を有する円筒、多角柱等の柱状
のマイクロ波プラズマ源を設け、第2の作動ガス導入系
9、引出し電極23等を複数個の開口部22の各々に設置
し、処理の効率化のために、真空チャンバ21に処理基板
14のローダ19とアンローダ20等を具備し、真空チャンバ
21内をマイクロ波プラズマ源を中心に複数個の開口部22
を通過するように処理基板14を搬送する搬送系15をロー
ダ19とアンローダ20に接続して搬送処理機能を具備した
ものである。
装置について、以下に説明する。第1図、第3図に示し
たように、製膜、エッチング等の処理用ガスを導入する
第2の作動ガス導入系9等を具備した円筒、多角柱等の
柱状の真空チャンバ21の中心軸部分に、プラズマ室6の
周面に複数個の開口部22を有する円筒、多角柱等の柱状
のマイクロ波プラズマ源を設け、第2の作動ガス導入系
9、引出し電極23等を複数個の開口部22の各々に設置
し、処理の効率化のために、真空チャンバ21に処理基板
14のローダ19とアンローダ20等を具備し、真空チャンバ
21内をマイクロ波プラズマ源を中心に複数個の開口部22
を通過するように処理基板14を搬送する搬送系15をロー
ダ19とアンローダ20に接続して搬送処理機能を具備した
ものである。
この構成による作用は、1台のマイクロ波プラズマ源
から複数個(開口部22の個数)の処理領域が得られるの
で、ローダ19から供給された処理基板14はプラズマ源の
ほぼ3/4周を通過する間に、これらの処理領域を通過す
るので、処理速度が飛躍的に向上することである。
から複数個(開口部22の個数)の処理領域が得られるの
で、ローダ19から供給された処理基板14はプラズマ源の
ほぼ3/4周を通過する間に、これらの処理領域を通過す
るので、処理速度が飛躍的に向上することである。
第3図に示した処理装置と概略的には同様であるが、
本発明の処理装置の一実施例で、処理基板14上に異なる
材質からなる多層膜を製膜する装置の概略構成図を第4
図に示す。これは処理基板14上に3層の多層膜を形成す
る装置であり、3個のプラズマ室開口部22を設け、かつ
真空チャンバ21の中心軸から放射状に6個の処理室隔壁
26a〜26fを設けて、個々の開口部22a、22b,22cに対応す
る処理室27a、27b,27cを形成すると共に隣り合う処理室
27aと27b、および27bと27cの間に準備室28a、28bを形成
し、処理室27a、27b,27cの各々に設置した第2の作動ガ
ス導入系9a、9b、9cに多層膜の製膜順序に対応して、作
動ガスを導入するものである。そして、ローダ19と処理
室27aの間および処理室27cとアンローダ20の間にも準備
室28cを設けている。この準備室28a、28b、28cには複数
個の真空排気系10a、10b、10cが取付けられており、処
理室27a、27b、27cよりも真空度を高く設定され、処理
室27a、27b、27cで導入される異なる作動ガスが混合す
ることを防いでいる。
本発明の処理装置の一実施例で、処理基板14上に異なる
材質からなる多層膜を製膜する装置の概略構成図を第4
図に示す。これは処理基板14上に3層の多層膜を形成す
る装置であり、3個のプラズマ室開口部22を設け、かつ
真空チャンバ21の中心軸から放射状に6個の処理室隔壁
26a〜26fを設けて、個々の開口部22a、22b,22cに対応す
る処理室27a、27b,27cを形成すると共に隣り合う処理室
27aと27b、および27bと27cの間に準備室28a、28bを形成
し、処理室27a、27b,27cの各々に設置した第2の作動ガ
ス導入系9a、9b、9cに多層膜の製膜順序に対応して、作
動ガスを導入するものである。そして、ローダ19と処理
室27aの間および処理室27cとアンローダ20の間にも準備
室28cを設けている。この準備室28a、28b、28cには複数
個の真空排気系10a、10b、10cが取付けられており、処
理室27a、27b、27cよりも真空度を高く設定され、処理
室27a、27b、27cで導入される異なる作動ガスが混合す
ることを防いでいる。
この構成による作用を、シリコンのPINダイオード素
子を作製する場合を例に挙げて説明する。マイクロ波プ
ラズマ源のプラズマ室6にはアルゴンプラズマ(第1図
に示した第1の作動ガス導入系4から供給されたガスの
プラズマ)が形成されている。ローダ19から供給された
処理基板14は、処理室27aでP層が製膜される。この
際、第2の作動ガス導入系9aからはシランガス(SiH4)
とジボランガス(B2H6)の混合ガスが供給されている。
これらのガスはプラズマ室6から引き出されたアルゴン
プラズマの働きで分解され、化学的気相法によりボロン
ドープされたシリコン層(P層)が形成される。P層が
製膜された処理基板14は、搬送系15で準備室28aを通っ
て処理室27bへ送られる。処理室27bでは第2の作動ガス
導入系9bからシランガス(SiH4)のみが供給され、上記
と同様の作用で、アモルファスシリコンのI層がP層上
に製膜される。その後、処理基板14は準備室28bを通っ
て最後の処理室27cに送られる。ここでは、第2の作動
ガス導入系9cからシランガス(SiH4)とホスフィンガス
(PH3)の混合ガスが供給されており、P層、I層の上
にリンドープのシリコン層(N層)が形成される。この
ようにしてPIN層が形成された処理基板14はアンローダ2
0へ送られ、多層膜製膜が終了する。以上のように、こ
の実施例では、一台のプラズマ源で同時に多層膜の形成
が可能になる。
子を作製する場合を例に挙げて説明する。マイクロ波プ
ラズマ源のプラズマ室6にはアルゴンプラズマ(第1図
に示した第1の作動ガス導入系4から供給されたガスの
プラズマ)が形成されている。ローダ19から供給された
処理基板14は、処理室27aでP層が製膜される。この
際、第2の作動ガス導入系9aからはシランガス(SiH4)
とジボランガス(B2H6)の混合ガスが供給されている。
これらのガスはプラズマ室6から引き出されたアルゴン
プラズマの働きで分解され、化学的気相法によりボロン
ドープされたシリコン層(P層)が形成される。P層が
製膜された処理基板14は、搬送系15で準備室28aを通っ
て処理室27bへ送られる。処理室27bでは第2の作動ガス
導入系9bからシランガス(SiH4)のみが供給され、上記
と同様の作用で、アモルファスシリコンのI層がP層上
に製膜される。その後、処理基板14は準備室28bを通っ
て最後の処理室27cに送られる。ここでは、第2の作動
ガス導入系9cからシランガス(SiH4)とホスフィンガス
(PH3)の混合ガスが供給されており、P層、I層の上
にリンドープのシリコン層(N層)が形成される。この
ようにしてPIN層が形成された処理基板14はアンローダ2
0へ送られ、多層膜製膜が終了する。以上のように、こ
の実施例では、一台のプラズマ源で同時に多層膜の形成
が可能になる。
最後に、製膜と表面改質を連続的に行うための本発明
の処理装置の一実施例について、第5図に基づいて以下
に述べる。この処理装置では、製膜、表面処理、製膜の
三つの処理を行うために、プラズマ室6内に中心軸から
放射状にのびたY字型の電気絶縁物で構成されたキャビ
ティ隔壁29が設けられ、これによりプラズマ室6を3個
のキャビティ30a、30b、30cに分割してある。このキャ
ビティ30a、30b、30cの各々にはプラズマ形成用の第1
の作動ガス導入系4a、4b、4c(図示せず)を設けると共
にキャビティ30a、30b、30cの各々に対応する開口部22
a、22b、22cをプラズマ室6の周面に設置してある。ま
た、第4図で示したと同様に、中心軸から放射状に設置
した5個の処理室隔壁26a〜26fを設け、3つの開口部22
a、22b、22cに対応し、第2の作動ガス導入系9a、9b、9
cを具備した3つの処理室27a、27b、27cを形成すると共
に隣り合う処理室の間に準備室28a、28b、28cを形成し
てある。
の処理装置の一実施例について、第5図に基づいて以下
に述べる。この処理装置では、製膜、表面処理、製膜の
三つの処理を行うために、プラズマ室6内に中心軸から
放射状にのびたY字型の電気絶縁物で構成されたキャビ
ティ隔壁29が設けられ、これによりプラズマ室6を3個
のキャビティ30a、30b、30cに分割してある。このキャ
ビティ30a、30b、30cの各々にはプラズマ形成用の第1
の作動ガス導入系4a、4b、4c(図示せず)を設けると共
にキャビティ30a、30b、30cの各々に対応する開口部22
a、22b、22cをプラズマ室6の周面に設置してある。ま
た、第4図で示したと同様に、中心軸から放射状に設置
した5個の処理室隔壁26a〜26fを設け、3つの開口部22
a、22b、22cに対応し、第2の作動ガス導入系9a、9b、9
cを具備した3つの処理室27a、27b、27cを形成すると共
に隣り合う処理室の間に準備室28a、28b、28cを形成し
てある。
この構成による作用を、シリコン層の間に酸化シリコ
ン薄膜を形成した3層のデバイスを作製する例を挙げ
て、説明する。処理基板14がローダ19から取出され、処
理を終えた後、アンローダ20まで搬送される過程は第3
図、第4図で示した場合と同様である。最初の処理室27
aではシリコン層の製膜が行われる。このプロセスで
は、キャビティ30aに第1の作動ガス導入系4aからアル
ゴンガスが供給され、アルゴンプラズマが開口部22aか
ら引出される。このプラズマで、第2の作動ガス導入系
9aから供給されるシランガス(SiH4)が分解され、処理
基板14上にシリコン層が形成される。この処理基板14は
準備室28aを通って、処理室27bに送られる。ここでは、
製膜したシリコン層の一部(表面)を酸化し、酸化シリ
コン層を形成する。そのために、キャビティ30bには第
1の作動ガス導入系4bから酸素ガスまたはアルゴンガス
と酸素ガスの混合ガスが供給され、これらのガスのプラ
ズマが開口部22bから引出される。そして、そのプラズ
マ中の酸素イオンまたは酸素ラジカルの働きで、酸化シ
リコン層が形成される。この場合は、第2の作動ガス導
入系9bからのガス導入は行わないが、第1の作動ガス導
入系4bで供給するガス中の酸素ガス濃度により、第2の
作動ガス導入系9bから酸素ガスを追加してもよい。
ン薄膜を形成した3層のデバイスを作製する例を挙げ
て、説明する。処理基板14がローダ19から取出され、処
理を終えた後、アンローダ20まで搬送される過程は第3
図、第4図で示した場合と同様である。最初の処理室27
aではシリコン層の製膜が行われる。このプロセスで
は、キャビティ30aに第1の作動ガス導入系4aからアル
ゴンガスが供給され、アルゴンプラズマが開口部22aか
ら引出される。このプラズマで、第2の作動ガス導入系
9aから供給されるシランガス(SiH4)が分解され、処理
基板14上にシリコン層が形成される。この処理基板14は
準備室28aを通って、処理室27bに送られる。ここでは、
製膜したシリコン層の一部(表面)を酸化し、酸化シリ
コン層を形成する。そのために、キャビティ30bには第
1の作動ガス導入系4bから酸素ガスまたはアルゴンガス
と酸素ガスの混合ガスが供給され、これらのガスのプラ
ズマが開口部22bから引出される。そして、そのプラズ
マ中の酸素イオンまたは酸素ラジカルの働きで、酸化シ
リコン層が形成される。この場合は、第2の作動ガス導
入系9bからのガス導入は行わないが、第1の作動ガス導
入系4bで供給するガス中の酸素ガス濃度により、第2の
作動ガス導入系9bから酸素ガスを追加してもよい。
酸化シリコン層が形成された処理基板14は、次のシリ
コン層の製膜過程へ搬送される。すなわち、処理室27c
へ搬送されて、処理室27aと同様の方式でシリコン層が
製膜される。
コン層の製膜過程へ搬送される。すなわち、処理室27c
へ搬送されて、処理室27aと同様の方式でシリコン層が
製膜される。
第4図、第5図で多層膜の連続形成の一実施例を3層
の膜形成を例に挙げて述べたが、形成する層の数が多く
なれば、真空チャンバ21内に設置する処理室27、準備室
28の設置個数およびプラズマ室6内に設置するキャビテ
ィ30の個数を増加すればよい。なお、プラズマ室6に設
置するキャビティ隔壁29の材料は供給されるマイクロ波
を反射させない材料であれば、特に絶縁物である必要は
ない。
の膜形成を例に挙げて述べたが、形成する層の数が多く
なれば、真空チャンバ21内に設置する処理室27、準備室
28の設置個数およびプラズマ室6内に設置するキャビテ
ィ30の個数を増加すればよい。なお、プラズマ室6に設
置するキャビティ隔壁29の材料は供給されるマイクロ波
を反射させない材料であれば、特に絶縁物である必要は
ない。
発明の効果 本発明のマイクロ波プラズマ源および処理装置は、EC
Rによる高密度プラズマを利用して、1)処理基板に膜
厚、膜質が均一な薄膜を形成する、2)均一なエッチン
グ処理を行う、3)均一な表面処理を行うことができる
ものであり、特に従来、高密度ECRプラズマを利用した
大型の処理装置が無かったが、本発明により大型化が容
易であり、大面積の基板処理が高速に効率的に行えるよ
うになった効果は非常に大きい。また、多層膜の連続製
膜、エッチングを一台のプラズマ源を有効に活用して行
っているので、処理装置の小型化、省エネルギ化を図る
ことができ、それゆえ、設備コスト、ランニングコスト
等が安価であり、上記の処理効率化と相まって、製品の
低コスト化に効果が大きい。
Rによる高密度プラズマを利用して、1)処理基板に膜
厚、膜質が均一な薄膜を形成する、2)均一なエッチン
グ処理を行う、3)均一な表面処理を行うことができる
ものであり、特に従来、高密度ECRプラズマを利用した
大型の処理装置が無かったが、本発明により大型化が容
易であり、大面積の基板処理が高速に効率的に行えるよ
うになった効果は非常に大きい。また、多層膜の連続製
膜、エッチングを一台のプラズマ源を有効に活用して行
っているので、処理装置の小型化、省エネルギ化を図る
ことができ、それゆえ、設備コスト、ランニングコスト
等が安価であり、上記の処理効率化と相まって、製品の
低コスト化に効果が大きい。
第1図は本発明の一実施例におけるマイクロ波プラズマ
源を用いた処理装置の要部の概略構成図、第2図は同マ
イクロ波プラズマ源のプラズマ室部分での作用説明図、
第3図は同処理装置の全体概略構成図、第4図、第5図
は第3図に示した処理装置を多層膜の連続処理装置に適
応した実施例の概略構成図、第6図は従来のECRプラズ
マ源を用いた処理装置の概略構成図、第7図は第6図で
示した装置で処理した薄膜の膜質特性図、第8図は従来
のECRプラズマ源を用いた搬送製膜装置の概略構成図、
第9図は従来の多層膜を連続処理する搬送製膜装置の概
略構成図である。 1、1′……マイクロ波供給手段、3、3′……マイク
ロ波導入窓、4、4′……第1の作動ガス導入系、5、
5′……磁界発生手段、6……プラズマ室、9……第2
の作動ガス導入系、10……真空排気系、14……処理基
板、15……搬送系、21……真空チャンバ、22……開口
部、23……引出し電極、24……引出し電源系、25……位
相調整機、26a〜26f……処理室隔壁、27a〜27c……処理
室、28a〜28c……準備室、29……キャビティ隔壁、30a
〜30c……キャビティ。
源を用いた処理装置の要部の概略構成図、第2図は同マ
イクロ波プラズマ源のプラズマ室部分での作用説明図、
第3図は同処理装置の全体概略構成図、第4図、第5図
は第3図に示した処理装置を多層膜の連続処理装置に適
応した実施例の概略構成図、第6図は従来のECRプラズ
マ源を用いた処理装置の概略構成図、第7図は第6図で
示した装置で処理した薄膜の膜質特性図、第8図は従来
のECRプラズマ源を用いた搬送製膜装置の概略構成図、
第9図は従来の多層膜を連続処理する搬送製膜装置の概
略構成図である。 1、1′……マイクロ波供給手段、3、3′……マイク
ロ波導入窓、4、4′……第1の作動ガス導入系、5、
5′……磁界発生手段、6……プラズマ室、9……第2
の作動ガス導入系、10……真空排気系、14……処理基
板、15……搬送系、21……真空チャンバ、22……開口
部、23……引出し電極、24……引出し電源系、25……位
相調整機、26a〜26f……処理室隔壁、27a〜27c……処理
室、28a〜28c……準備室、29……キャビティ隔壁、30a
〜30c……キャビティ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安井 秀明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−257733(JP,A) 特開 平2−70063(JP,A)
Claims (13)
- 【請求項1】中空柱状体から成り、その周面に開口部を
有すると共に両端の二平面にマイクロ波導入窓と第1の
作動ガス導入系を設けたプラズマ室と、このプラズマ室
外側の前記二平面の近傍に設けた磁界形成手段と、前記
マイクロ波導入窓と連続して設置されたマイクロ波供給
手段と、前記プラズマ室の外側の前記開口部近傍に設け
たプラズマ引出し電極および引出し電源系とを備えたこ
とを特徴とするマイクロ波プラズマ源。 - 【請求項2】プラズマ室外側に設置した磁界形成手段に
よってプラズマ室内に形成される磁界がミラー磁界であ
る請求項1記載のマイクロ波プラズマ源。 - 【請求項3】プラズマ室のマイクロ波導入窓を設置した
二平面間の距離をマイクロ波の波長の倍数または倍数と
半波長の和に等しい長さにすると共に、前記二平面に設
置したマイクロ波供給手段にマイクロ波位相調整機を設
置した請求項1記載のマイクロ波プラズマ源。 - 【請求項4】真空排気系、第2の作動ガス導入系を具備
した真空チャンバの中心部分に、プラズマ室の周面に複
数個の開口部を有するマイクロ波プラズマ源を設け、第
2の作動ガス導入系を前記複数個の開口部の各々に設置
し、これら開口部の個数と同数の基板を前記開口部の位
置に対応させて前記真空チャンバ内に設置する手段とを
備えたことを特徴とする処理装置。 - 【請求項5】マイクロ波プラズマ源に設置した第1の作
動ガス導入系からアルゴンガス等のプラズマ形成用ガス
を導入し、真空チャンバに設置した第2の作動ガス導入
系から製膜用ガスを導入し、基板に薄膜を作製するよう
に構成した請求項4記載の処理装置。 - 【請求項6】マイクロ波プラズマ源に設置した第1の作
動ガス導入系からアルゴンガス等のプラズマ形成用ガス
を導入し、真空チャンバに設置した第2の作動ガス導入
系からエッチング用ガスを導入し、基板を所定の形状に
エッチングするように構成した特許請求項4記載の処理
装置。 - 【請求項7】真空排気系、第2の作動ガス導入系および
基板のローダとアンローダを具備した真空チャンバの中
心部分に、プラズマ室の周面に複数個の開口部を有する
マイクロ波プラズマ源を設け、前記真空チャンバ内を前
記マイクロ波プラズマ源の複数個の開口部を通過するよ
うに基板を搬送する搬送系を前記ローダとアンローダに
接続して設置し、前記基板の処理を連続的に行うように
構成したことを特徴とする処理装置。 - 【請求項8】請求項7記載の処理装置において、基板上
に形成する膜の処理数と同一数の開口部を設け、かつ真
空チャンバの中心軸から放射状に複数個の処理室隔壁を
設けて個々の前記開口部に対応する処理室を形成すると
共に隣り合う前記処理室の間に準備室を形成したことを
特徴とする処理装置。 - 【請求項9】真空チャンバ内に設けた複数個の準備室の
各々に真空排気系を設け、前記準備室の圧力を処理室の
圧力より低く設定した請求項8記載の処理装置。 - 【請求項10】真空チャンバ内に設けた複数個の処理室
の各々に設置した第2の作動ガス導入系に、基板の処理
順序に対応して作動ガスを導入するように構成した請求
項8記載の処理装置。 - 【請求項11】請求項7記載の処理装置において、プラ
ズマ室内に、中心軸から放射状に構成されたキャビティ
隔壁で前記プラズマ室を複数個のキャビティに分割し、
これらキャビティの各々にプラズマ形成用の第1の作動
ガス導入系を設けると共に前記キャビティの各々に対応
する開口部をプラズマ室の周面に設置し、かつ前記真空
チャンバの中心軸から放射状に複数個の処理室隔壁を設
けて個々の前記開口部に対応しかつ第2の作動ガス導入
系を具備した処理室を形成すると共に隣り合う前記処理
室の間に準備室を形成した処理装置。 - 【請求項12】プラズマ室内に設けたキャビティ隔壁を
電気絶縁物で構成した請求項11記載の処理装置。 - 【請求項13】真空チャンバ内に設けた複数個の準備室
の各々に真空排気系を設け、前記準備室の圧力を処理室
の圧力より低く設定し、基板の処理順序に対応して、前
記真空チャンバ内に設けた複数個の処理室の各々に設置
した第2の作動ガス導入系およびプラズマ室に設けた複
数個のキャビティの各々に設置した第1の作動ガス導入
系から作動ガスを導入するように構成した請求項11記載
の処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1156539A JP2507059B2 (ja) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | マイクロ波プラズマ源および処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1156539A JP2507059B2 (ja) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | マイクロ波プラズマ源および処理装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0322413A JPH0322413A (ja) | 1991-01-30 |
JP2507059B2 true JP2507059B2 (ja) | 1996-06-12 |
Family
ID=15630007
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1156539A Expired - Fee Related JP2507059B2 (ja) | 1989-06-19 | 1989-06-19 | マイクロ波プラズマ源および処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2507059B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5215420A (en) * | 1991-09-20 | 1993-06-01 | Intevac, Inc. | Substrate handling and processing system |
DE10341239B4 (de) * | 2003-09-08 | 2006-05-24 | Roth & Rau Ag | ECR-Plasmaquelle mit linearer Plasmaaustrittsöffnung |
-
1989
- 1989-06-19 JP JP1156539A patent/JP2507059B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0322413A (ja) | 1991-01-30 |
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