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JP2594535B2 - 高発現ベクターおよびその利用 - Google Patents

高発現ベクターおよびその利用

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Publication number
JP2594535B2
JP2594535B2 JP59253423A JP25342384A JP2594535B2 JP 2594535 B2 JP2594535 B2 JP 2594535B2 JP 59253423 A JP59253423 A JP 59253423A JP 25342384 A JP25342384 A JP 25342384A JP 2594535 B2 JP2594535 B2 JP 2594535B2
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protein
expression vector
gene
polypeptide
high expression
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武博 大島
正治 田中
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Suntory Ltd
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/435Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from animals; from humans
    • C07K14/52Cytokines; Lymphokines; Interferons
    • C07K14/555Interferons [IFN]
    • C07K14/57IFN-gamma
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/63Introduction of foreign genetic material using vectors; Vectors; Use of hosts therefor; Regulation of expression
    • C12N15/70Vectors or expression systems specially adapted for E. coli

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の分野) 本発明は、組換えDNA技術を用いてタンパクまたはポ
リペプチドを生産しようとする場合に有用な高発現ベク
ターおよびその利用法に関する。さらに詳しくは、生産
させようとするタンパクまたはポリペプチドを暗号化し
ている構造遺伝子の翻訳終止を暗号化する塩基配列のす
ぐ下流に、転写終止機能を有する領域を含む塩基配列が
連結されたことを特徴とする高発現ベクターおよびそれ
を用いたタンパクまたはポリペプチドの製造法に関す
る。
(従来の技術) これまで、組換えDNA技術を用いて有用な物質特に生
理活性タンパクまたはポリペプチドを微生物細胞や動植
物細胞で生産させようとする試みが多くなされ、その基
本的技術はほゞ確立されている。そして、目的とする物
質を効率的に生産しようとする試みも多くなされてい
る。発現ベクターに関して言えば、転写する促進するプ
ロモーター領域、翻訳効率に影響をおよぼすmRNA上のリ
ボソームトの係合部位(シヤインダルガノ配列とも呼ば
れる)、また該結合部位と翻訳開始を暗号化するコドン
(ATG)との距離や塩基配列などについての改良、改変
がおこなわれている。しかし、これらはいずれも発現さ
せようとする構造遺伝子の5′側(上流)に存在する
5′側非翻訳領域に関するものであり、外来性遺伝子の
高発現を目的とした3′側非翻訳領域に関する研究はほ
とんど行われていない。有機細胞においては、構造遺伝
子の翻訳終止コドンの下流(3′側)の非翻訳領域の存
在が、外来性のタンパクまたはポリペプチドの生産効率
を向上させることは既に知られている(特開昭58−1462
81、同59−74986)が、大腸菌のような原核細胞におけ
る組換えDNA技術を用いた外来性のタンパクまたはポリ
ペプチドの生産効率におよぼす3′側非翻訳領域につい
ての具体的研究事例は見られない。
(本発明が解決しようとする問題点) 本発明者らは、大腸菌のような原核細胞を宿主とした
場合においても、発現ベクターに組み込まれた外来性遺
伝子の発現、あるいは外来性タンパクまたはポリペプチ
ドの生産に、3′側非翻訳領域が何らかの影響をもたら
すのではないかと考え、鋭意研究の結果、発現させよう
とする構造遺伝子の翻訳終止を暗号化する塩基配列のす
ぐ下流に、転写終止機能を有する領域を含む塩基配列を
連結することにより目的とする構造遺伝子の発現即ち目
的とするタンパクまたはポリペプチドの生産効率を大巾
に向上させ得ることを見出し本発明を完成するに至つ
た。
以下、本発明を、発現させようとする構造遺伝子とし
てヒトガンマインターフェロン(以下hIFN−γと略す)
活性を有するポリペプチドをコードする化学的に合成さ
れた塩基配列および大腸菌遺伝子由来のρ因子非依存性
転写終止機能を有する塩基配列を用いた、大腸菌での外
来ポリペプチドの生産の例でもつて説明するが、本発明
はこれらに限定されるものではない。
(問題点を解決しようとする手段) 本発明者らは既に大腸菌外膜蛋白(リポプロテイン)
をコードしている遺伝子の改良プロモーターを用いた、
146個のアミノ酸からなるhIFN−γ(以下GIF146と略
す)の化学合成遺伝子の発現ベクターpIN5GIF54(特開
昭60−24187号公報参照)および131個のアミノ酸からな
るhIFN−γアナログ(以下GIF131と略す)の化学合成遺
伝子の発現ベクターpIN5GIF54−131を造成し、GIF146お
よびGIF131の大腸菌での高生産に成功しているが(各々
特開昭60−24187号公報および特開昭60−172999号公報
参照)、さらに該化学合成遺伝子の3′側非翻訳領域を
改変することによる発現ベクターの改良を試みた。
以下にヒトIFN−γを例にとつて、本発明の高発現ベ
クターの造成およびその利用を説明するが、本発明の方
法は他の有用遺伝子、例えばヒトIFN−α、ヒトIFN−
β、α−ネオエンドルフイン、カルシトニン、成長ホル
モン、インターロイキン2、各種免疫関連ポリペプチド
をコード化している遺伝子を用いても同様に高発現ベク
ターを造成し、利用できると信じられる。
1. GIF146およびGIF131のアミノ酸 配列およびこれらをコードする塩基配列 GIF146およびGIF131で表わされるアミノ酸配列は次の
通りである。
またSUN−GIF146およびSUN−GIF131で表わされる、上
記の各々のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含む化
学的に合成された遺伝子の塩基配列は各々の次の通りで
ある。
2. GIF146産生用改良発現ベクターの造成 まず、既に造成されているGIF146産生プラスミドベク
ター−pIN5GIF54(特開昭60−24187号公報に開示)上に
あるGIF146をコード化している遺伝子(SUN−GIF146参
照)の翻訳終止コドン(TAA)のすぐ下流に、第1図に
示すように、大腸菌TrpA遺伝子の転写終止機能を有する
塩基配列(以下TrpAターミネーターと略す)を連結した
プラスミド(pIN5A2)を造成した。
TrpAターミネーターは効率のよいρ因子非依存性ター
ミネーターであることが報告され(Chrisie,G.E.ら、Pr
oc Natl.Acad.Sci.USA 78,4180,1981)、またそのDNA断
片はフアルマシアジヤパン株式会社(東京)より市販さ
れている。本発明者らは、このDNA断片の一端にSal Iの
粘着末端、他端にAva Iの粘着末端の塩基配列を付加し
た次のようなDNA断片: を化学的に合成しこれをTrpAターミネーターとして用い
た。pIN5GIF54は、改良されたシヤインダルガノ配列を
含むリポプロテインプロモーター領域(1ppp)をもつGI
F146産生プラスミドであり、テトラサイクリン耐性遺伝
子(Tcr)のターミネーターがGIF146をコードする遺伝
子の翻訳終止コドンの遠く離れた下流に存在している。
本発明者らは、pIN5GIF54をSal IとAva Iで切断し、
そこに両端に各々Sal IとAva I粘着末端をもつTrpAター
ミネーターを挿入することにより翻訳終止コドンのすぐ
下流にTrpAターミネーターが連結されたプラスミドpIN5
A2を造成後(第1図参照)、大腸菌W3110をこのプラス
ミドで常法により形質転換した。一方pIN5GIF54で大腸
菌W3110を同様に形質転換し、両形質転換株を40μg/ml
αアンピシリンを含むGC培地(3%グリセリン、2%カ
ザミノ酸、0.2%酵母エキス、0.1%MgSO4・7H2O,0.5%K
H2PO4,pH6.5)で24時間30℃で培養後、インターフエロ
ン活性およびGIF146生産量を調べた。インターフエロン
活性は、培養菌体をリゾチーム処理後凍結溶融して得ら
れる抽出液の抗ウイルス活性によつて測定し、GIF146生
産量は、菌体とSDSで熱処理することによつて得られる
総蛋白のSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動(以下S
DS−PAGEと略称する)にかけ、コーマジブルーで染色
後、580nm波長によるゲルスキヤーニングを行い約18Kd
ひ相当する蛋白のバンドの総蛋白量に対する割合を算出
した。尚、GIF146発現ベクターを有しないW3110株でも
総蛋白量に対し約3%に相当する18Kd蛋白のバンドが見
られたので、これをバツクグランドと考えて総蛋白量に
対するGIF146量の割合を算出した。
その結果、TrpAターミネーターが翻訳終止コマンドの
すぐ下流に連結されたプラスミドpIN5A2によつて形質転
換された大腸菌W3110/pIN5A2は、改良前のプラスミドpI
N5GIF54によつて形質転換された大腸菌W3110/pIN5GIFB5
4に比べ、抗ウイルス活性で約2倍、GIF146生産量では
約1.7倍高くなつており(表1参照)、TrpAターミネー
ター連結の明らかな効果がみられた。
pIN5GIF54とpBR322とからTrpAターミネーターが連結
されてないプラスミドpIN5T4を造成し、pIN5A2(第1図
参照)とpBR322とからGIF146構造遺伝子の翻訳終止コド
ンのすぐ下流にTrpAターミネーターが連結されたプラス
ミドpIN5T8を造成した。これら両プラスミドは、TrpAタ
ーミネーターの在否のみが異なるプラスミドであり、第
1図におけるプラスミド上の薬剤耐性マーカーがアンピ
シリン耐性(Apr)からテトラサイクリン耐性(Tcr)に
変つている。これらの両プラスミドで各々大腸菌W3110
を形質転換し、先述の同様な方法で両形質転換株の抗ウ
イルス活性とGIF146生産量を測定した。その結果、表2
に示したように、TrpAターミネーターが連結されたpIN5
T8によつて形質転換された大腸菌W3110/pIN5T8は、TrpA
ターミネーターのないpIN5T4によつて形質転換された大
腸菌W3110/pIN5T4に比べ、抗ウイルス活性で約4倍、GI
F146生産量では約3倍向上し、明らかにTrpAターミネー
ターの翻訳終止コドンのすぐ下流への連結効果が確認さ
れた。
尚、第3図にSDS−PAGEにおけるコーマジブルー染色
の写真を示す。
さらに本発明者らは、プラスミドの構成から上述のも
のと若干異なるプラスミドを用い、TrpAターミネーター
の連結効果を確認するとともに、TrpAターミネーターが
発現させたら構造遺伝子の翻訳終止コドンのすぐ下流に
連結することが本発明の必須の要件であることを明白に
した。
まず、第4図に示すように、pBR322上にあるアンピシ
リン耐性遺伝子(Apr)のPst1断点(Apr構造遺伝子の中
を切断する)より下流の領域を、GIF146構造遺伝子の翻
訳終止コドンのすぐ下流に連結したプラスミドpIN5T5
と、上記翻訳終止コドンのすぐ下流にTrpAターミネータ
ーが連結されさらにその下流にAprのPst I断点より下流
の領域が連結されたプラスミドpIN5T13を造成した。さ
らに、第5図に示すような過程を経て、GIF146構造遺伝
子の翻訳終止コドンとTrpAターミネーターとの間に、Ap
rのPst I断片より下流の領域が挿入されたプラスミドpI
N5T15を造成した。このプラスミドでは、GIF146構造遺
伝子の翻訳終止コドンより370塩基対下流にTrpAターミ
ネーターが挿入されている。
次にこれらの3種のプラスミド、pIN5T5、pIN5T13お
よびpIN5T15で、形質転換された大腸菌W3110/pIN5T5、W
3110/pIN5T13およびW3110/pIN5T15について、前述と同
様な方法で抗ウイルス活性およびGIF146生産量を測定し
た。コントロールとしては、形質転換前の宿主大腸菌W3
110を用いた。その結果を第3表に示す。
また、第6図にSDS−PAGEのコーマジブルー染色の写
真(第6図−a)およびそれらのゲルをゲルスキヤーニ
ングした蛋白量のパターン(第6図−b)を示す。約18
Kdの位置がGIF146蛋白に相当する。
第3表および第6図から明らかなように、TrpAターミ
ネーターがGIF146構造遺伝子の翻訳終止コドンのすぐ下
流に連結されたプラスミドpIN5T13によつて形質転換さ
れた大腸菌W3110/pIN5T13は、TrpAターミネーターが連
結されてないプラスミドpIN5T5およびTrpAターミネータ
ーが翻訳終止コドンより離れて存在しているプラスミド
pIN5T15によつて各々形質転換された大腸菌(W3110/pIN
5T5およびW3110/pIN5T15)に比べ、抗ウイルス活性が約
2倍、GIF146生産量で約1.7倍高くなつており、TrpAタ
ーミネーターが翻訳終止コドンのすぐ下流に連結するこ
とが、外来性蛋白であるGIF146の生産を向上させている
ことが確認される。
さらに、本発明者らは、第7図に示すように、TrpAタ
ーミネーターがGIF146構造遺伝子の翻訳終止コドンのす
ぐ下流に連結されているプラスミドpIN5T11と該ターミ
ネーターが連結されてないプラスミドpIN5T9を造成し、
両プラスミドを各々大腸菌W3110に導入後、GIF146の生
産量を比較した(第4表)。その結果、これまでの結果
と同様、GIF146構造遺伝子の翻訳終止コドンのすぐ下流
にTrpAターミネーターを連結したプラスミドpIN5T11に
よつて形質転換された大腸菌W3110/pIN5T11は、該ター
ミネーターが連結されてないプラスミドpIN5T9によつて
形質転換された大腸菌W3110/pIN5T9に比べ、約2倍のGI
F146生産量がみられ、ここでもTrpAターミネーターの連
結効果が確認された。
尚、pIN5T9(第7図)とpIN5T5(第4図)は両者とも
TrpAターミネーターが付与されてないプラスミドである
が、pIN5T5では、pBR322上のAprのPst I切断点の下流が
GIF146構造遺伝子の翻訳終止コドンの下流に連結されて
いるのに対し、pIN5T9では、上記Pst I断点より127塩基
対下流にあるBgl I切断点の下流が上記終止コドンの下
流に連結されたプラスミドである。両プラスミドによつ
て形質転換された各々の大腸菌W3110/pIN5T5とW3110/pI
N5T9は、GIF146生産量、抗ウイルス活性においてほとん
ど差異は認められない(第3および第4表参照)。
3. GIF131産生用ベクターにおけるTrpAターミネーター
の連結 次に、本発明者らは、GIF146のC末端より15個のアミ
ノ酸残基を欠落させたGIF131の産生用ベクターについ
て、TrpAターミネーターの翻訳終止コドン下流への連結
効果について調べた。
第8図に示すような方法で、pIN5T5およびpIN5T13
(いずれも第4図参照)上にあるGIF146構造遺伝子部を
GIF131構造遺伝子部とおきかえたプラスミド、pIN5T5−
131とpIN5T13−131を造成し、各々のプラスミドを大腸
菌W3110株に導入後、GIF131の生産量および抗ウイルス
活性を検討した。pIN5T13−131は、GIF131構造遺伝子の
翻訳終止コドンのすぐ下流にTrpAターミネーターが連結
されたプラスミドであり、pIN5T5−131は該ターミネー
ターが付与されてないプラスミドである。第10図に、両
形質転換株およびコントロールとしてW3110株の培養菌
体からの抽出区分のSDS−PAGEによる蛋白のバンド(第1
0図−a)およびゲルスキヤンニングの結果(第10図−
b)を示す。約16Kdに相当するバンドまたはピークがGI
F131蛋白に相当する。第10図(特に第10図−b)から明
らかなように、TrpAターミネーターをGFI131構造遺伝子
の翻訳終止コドンのすぐ下流に連結したプラスミドによ
つて形質転換された大腸菌W3110/pIN5T13−131は、該タ
ーミネーターが付与されないプラスミドによつて形質転
換された大腸菌W3110/pIN5T5−131に比べ、GIF131を高
生産している。また、第5表に示したように、W3110/pI
N5T13−131は、W3110/pIN5T5−131に比べ、抗ウイルス
活性で4倍以上、生産量で約2.5倍であり、他の異なる
タンパク(この場合GIF131)の生産においても、本発明
における“翻訳終止コドンのすぐ下流へのターミネータ
ーの連結”の有用生が確認された。
尚、第8図におけるpIN5GIF131は、改良されたlpp
(リポプロテイン)遺伝子のプロモーター領域の支配下
にGIF131が高生産されるように造成されたプラスミド
で、その造成法に関しては特開昭60−172999号公報に開
示されている。
さらに、GIF131生産における“ターミネーター付与”
の効果をさらに確認するため、本発明者らは第9図に示
すように、pIN5T11(第7図参照)およびpIN5T8(第2
図参照)上のGIF146構造遺伝子部をGIF131構造遺伝子と
おきかえたプラスミド、各々pIN5T11−131とpIN5T8−13
1を造成し、各々大腸菌W3110株に導入後、両形質転換株
についてGIF131生産量および抗ウイルス活性を調べた。
これらのプラスミドは、いずれもGIF131構造遺伝子の翻
訳終止コドンのすぐ下流にTrpAターミネーターが連結さ
れているプラスミドである。第5表に、両形質転換株の
結果を示している。両者とも、GIF131発現量、抗ウイル
ス活性で差は認められないが、“ターミネーターの付
与”のないプラスミドによつて形質転換された大腸菌W3
110/pIN5T5−131に比べ、GIF131生産量は約3倍、抗ウ
イルス活性では約4倍であり、ここでも“ターミネータ
ーの付与”の効果が普遍的に生じることが明らかにされ
た。
(本発明の効果) 本発明における“ターミネーターの付与”は、上記の
ような、外来性のタンパク質またはポリペプチドを微生
物、特に大腸菌で高生産させようとする場合非常に効果
的であり、単に上述したあるいは以下の実施例でのべる
タンパク(GIF146およびGIF131)のみならず、他のタン
パク質やポリペプチドの高生産化を導き、産業上極めて
有用な発明であることは明らかである。
本発明を以下の実施例により具体的に説明する。
(実施例) ターミネーター付加による高発現プラスミツドベクター 1. pIN5A2の作製 pIN5GIF54(特開昭60−24187号公報)3μgを15unit
のSal I、15unitのAva Iで完全に分解後、寒天ゲル電気
泳動により分離し大きい方のDNA断片をゲルより電気泳
動により遊離(electro−elute)後、エタノール沈殿に
よりDNAを回収した。一方、TrpAの転写ターミネーター
を、その末端にSal I及びAva I(AGCC)の粘着末端を有
する様にデザインした(第1図にその塩基配列を示し
た)。これらのDNA断片をDNA合成機(Applied Biosyste
ms,380A DNA synthesizer)を用いて合成した後、常法
に従い脱保護、精製を行つた。これらのDNAをATPとポリ
ヌクレオチドキナーゼを用い5′末端をリン酸化した。
リン酸化したDNA断片それぞれ0.2μgを先のpIN5GIF54
のsal I−Ava I断片と混合後、20mMトリス塩基(pH7.
4)、10mM MgCl2、10mM DTT(ジチオスレイトール)、1
mMATPを含むライゲーシヨン反応液(20μl)とし、1un
itのT4DNAリガーゼを用いて15℃で18時間反応させた。
この反応液10μlをCaCl2処理した大腸菌3110を含む溶
液0.3mlに加え形質転換した。アンピシリン耐性クロー
ンを得、常法に従つて解析しpIN5A2を有するW3110クロ
ーンを得た(第1図)。次に、そのpIN5A2とpIN5GIF54
との両形質転換体のIFN−γ(GIF146)の生産性を検討
した。16.5mm試験管を用い、1.5mlの40μg/mlのアンピ
シリンを含むGC培地(2%グリセロール、3%カザミノ
酸、0.2%酵母エキス、0.5%KH2PO4、0.1%MgSO4−7H
2O,NaOHでpH6.5調整)で30℃24時間振とう培養した。培
養終了後(OD6607)0.5ml培養液を1.5ml容エツペル
ドルフカツプにとり10,000rpm5分間遠心分離することに
より集菌した。
この菌体を、1mg/mlリゾチーム、1ml MEDTAを含むPBS
溶液(0.8%塩化ナトリウム、0.02%塩化カリウム、0.1
15%リン酸−水素ナトリウム、0.02%リン酸二水素カリ
ウム)0.5mlに懸濁し、0℃で30分間反応後、凍結融解
を3回くり返すことにより細胞を破かいした。10,000rp
m 10間遠心分離することにより上清画分を回収した。こ
の上清画分を特開昭58−201995に記載した方法に準じて
抗ウイルス活性を検討した。一方0.5mlの培養液を10,00
0rpm 5分間遠心分離することにより集菌した。次に200
μlのSDSサンプル溶液(10mMリン酸緩衝液、pH7.2、7M
尿素,1%SDS、1%2−メリカプトエタノール)に溶解
後、10分間沸とう水浴中で加熱した。このサンプル20μ
lを13% SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動で分離
後、コーマジブルーで蛋白染色を行つた。次に580nmの
波長によるゲルスキヤーニングを行い、総蛋白質に対す
る割合を算出した。GIFは約18Kdのところのバンドが生
じるが宿主W3110株のみでも約3%13Kdのところにバン
ドが生じるのでその値を引いたものをGIF蛋白質の総蛋
白質に対する割合とした。以下の結果を表1に示す。GI
F遺伝子の直後にTrpAターミネーターを付加したpIN5A2
はpIN5GIF54に対して抗ウイルス活性で約2倍、総蛋白
質に対する割合で約1.7倍の生産性の増加を認めた。
2. pIN5T4及びpIN4T8の作製 pIN5GIN54 5μgを20unitのAat II、20unitのSal Iを
用いて完全に分解後、T4DNAポリメラーゼ及び4dNTP(dA
TP、dGTP、dCTP、TTPを含む)を用いて,粘着末端を平
滑末端とした(Aat IIの場合は粘着末端を取りのぞくト
リミング(triming)を行い、Sil Iの場合は粘着末端を
満たすフイルイン(fill in)を行つた)。次に寒天電
気泳動で分離しリポプロテインプロモーター(lppp)及
びGIF遺伝子を含む約750bpに相当するDNA断片を前述の
方法により得た。一方pBR322 5μgを20unitのEcoR Iを
用いて完全に分解後、生じた粘着末端を前述の方法でfi
ll inし平滑末端とした。この断片を20unitのAha IIIを
用いて完全に分解した後寒天電気泳動で分離し、DNA複
製起点及びテトラサイクリン耐性遺伝子を含む約3.3Kd
に相当するDNA断片を前述の方法により得た。両DNA断片
を混合しライゲーシヨンを行い前述の方法によりpIN5T4
を得た(第2図)。又、5μgのpIN5A2を20unitのAat
II、20unitのAva Iで完全に分解後、それぞれ前述の方
法によりtriming、fill inし粘着末端を平滑末端とし
た。次に寒天電気泳動で分離しlppp、GIF遺伝子及びTrp
Aターミネーターを含む約800bpに相当するDNA断片を前
述の方法により得た。このDNA断片と先に記載したpBR32
2由来の約3.3Kbに相当するDNA断片を混合してライゲー
シヨンを行い前述の方法によりpIN5T8を得た(第2
図)。pIN5T4、pIN5T8により形質転換したW3110を前述
の方法により抗ウイルス活性及びSDS−PAGEによる解析
を行つた結果を表2及び表3図に示した。pIN5T8の場合
の抗ウイルス活性はpIN5T4の場合に比べ約4倍、GIF蛋
白質の生産性は約3倍の高発現が認められ、総蛋白の32
%にも達していた。第3図にSDS−PAGEのコーマジーブ
ルー染色後の写真を示した。この結果からもpIN5T8はpI
N5T4に比へ高発現であることが知られる。以上の結果よ
りターミネーターの付加効果は明らかである。
3. pIN5T5、pIN5T13、pIT5T15の作製 次に、pIN5T5及び、後述のpIN5T9を作製し、それにTr
pAターミネーターを付加したpIN5T13、pIN5T15、pIN5T1
1(後述)を作製した。pIN5GIF54より2.の項に記した同
じ方法により、平滑末端を有するlppp(lppプロモータ
ー)及びGIF遺伝子を含む約750bpのAst II−Sal I DNA
断片とpBR322 5μgを20unitのPst I及び20unitのEcoR
Iにより完全に分解した後前述の方法により平滑末端と
した、複製起点、テトラサイクリン耐性遺伝子及びβ−
ラクタマーゼ遺伝子のPst I部位より下流を含む3.6Kbの
DNA断片を混合し、ライゲーシヨンすることによりpIN5T
5を得た(第4図)。
又、前術の平滑末端を有するpBR322由来のPst I−Eco
R I DNA断片(3.6Kb)と2.の項で記載した同じ方法で得
たpIN5A2由来の平滑末端を有するAat II−Ava I(0.8K
b)DNA断片を混合ライゲーシヨンし前述の方法によりpI
N5T13を得た。次にTrpAターミネーターを約380bp GIF遺
伝子下流に挿入したpIN5T15を作製した(第5図)。5
μgのpBR322を20unitのEcoR Iで切断後T4DNAポリメラ
ーゼを用い前述の方法により粘着末端を満した後20unit
のAha IIIで切断後前述の方法によりテトラサイクリン
耐性遺伝子を含む(3.2Kb)DNA断片を得た。この断片と
前述と同様の方法で得たpIN5A2由来の平滑末端としとAa
t II−Ava I(0.8Kb DNA断片(5μgのpIN5A2の分解よ
り得た)を混合ライゲーシヨンし、前述の方法によりpI
N5T7を得た。5μgのpIN5T7を30unitのSil Iで分解
後、粘着末端を前述と同様の方法で満した後20unitのAv
a Iにより分解し、複製起点を含むDNA断片(1.8Kb)を
前述の方法により得た。一方5μgのpIN5T5を20unit A
ha III及び20unitのAva Iを用いて完全に分解した後、
前述と同様の方法でGIF遺伝子及びテトラサイクリン耐
性遺伝子を含むDNA断片を前述の方法で得た。この両DNA
断片を混合ライゲーシヨンし、pIN5T15を得た。
得られたpIN5T5、pIN5T13及びpIN5T15をそれぞれW311
0に形質転換したものを前述の方法により培養、解析し
た。図6に蛋白染色後のゲルの写真及びそれをゲルスキ
ヤーナーにより解析した結果を示す。TrpAターミネータ
ーをGIF遺伝子の直後に付加したpIN5T13はやはり他のpI
N5T5と比べ18Kd GIF蛋白質高発現を示していることが知
られた。表3に抗ウイルス活性とゲルスキヤーナーによ
る解析より得られた総蛋白質あたりのGIF蛋白質の割合
を示した。高発現であるpIN5T13は抗ウイルス活性でもp
IN5T5と比べ2倍と高く、蛋白質量も1.7倍であつた。Tr
pAターミネーターを約380塩基対下流に付加したpIN5T15
は図6、表3に示した結果よりpIN5T5と同じくらい発現
が認められた。以上の結果よりTrpAターミネーターの付
加効果は構造遺伝子の直後に位置した場合に認められ
た。
4. pIN5T9、pIN5T11の作製 pIN5T5はpBR322上のβ−ラクタマーゼ遺伝子のPst I
部位にGIF遺伝子の3′末端側が位置しているが、次
に、GIF遺伝子の3′末端側がβ−ラクタマーゼBgl I部
位に位置したプラスミツドについて検討した。図7にpI
N5T9、pIN5T11(pIN5T9のGIF遺伝子直後にTrpAターミネ
ーターを付加したもの)の作製方法を示した。5μgの
pIN5GIF54を20unitのAat II、20unitのSal Iで分解後、
前述の方法により平滑末端とした後GIF遺伝子を含むDNA
断片を分離した。一方5μgのpBR322を20unitのBal I
で切断し平滑末端とした後20unitのAva Iで切断し前述
の方法により複製起点を含むDNA断片を得た。同じく5
μgのpBR322を20unitのEcoR Iで切断し、平滑末端とし
た後20unitのAva Iで切断し前述の方法によりテトラサ
イクリン耐性遺伝子を含むDNA断片を得た。この3者の
混合ライゲーシヨンしpIN5T9を得た。5μgのpIN5A2を
20unitのAat II及び20unitのAva Iで分解後、前述の方
法により平滑末端としてGIF遺伝子を含むDNA断片を得
た。一方5μgのpBR322を20unitのBal Iで切断し平滑
末端とした後20unitのAva Iで切断し前述の方法により
複製起点を含むDNA切断を得た。同じく5μgのpBR322
を20unitのEcoR Iで切断し、平滑末端とした後、20unit
のAva Iで切断し前述の方法によりテトラサイクリン耐
性遺伝子を含むDAN切断を得た。この3者を混合ライゲ
ーシヨンしpIN5T11を得た。pIN5T9、pIN5T11のW3110の
形質転換体を前述の方法によりGIFの生産性を検討した
結果、第4表に示す様に、この場合もやはりGIF遺伝子
の直後にTrpAターミネーターを付加したpIN5T11の方が
付加していないpIN5T9に比べ抗ウイルス活性で2倍、GI
F蛋白量でも約2倍の高生産性を認めた。
5. pIN5T5−131、pIN5T13−131、pIN5T8−131及びpIN5
T11−131の作製 次にGIF131遺伝子(特開昭60−172999号公報に記載、
C末端の15アミノ酸残基に相当する部分を欠落させたも
の)の発現におよぼす効果について検討した。第8にpI
N5T5−131,pIN5T13−131の作製のステツプを示した。5
μgのpBR322を10unitのPst Iを用い切断後、前述の方
法により平滑末端とした後0.5μgのSal I linkerと共
にライゲーシヨンし、Pst I切断点にSal Iが挿入された
pT12を得た。5μgのpT12を20unitのEcoR Iで完全に分
解し、その粘着末端を前述の方法により平滑末端とした
後、1unitのSal Iにより部分分解し、前述の方法により
テトラサイクリン耐性遺伝子を含むDNA断片を得た。一
方pIN5GIF131(特開昭60−172999号公報に記載)5μg
を20unitのAat IIで分解後、前述の方法により平滑末端
とした後20unitのSal Iを用い分解し、前述の方法によ
りGIF131遺伝子を含む断片を得た。この両者を混合ライ
ゲーシヨンしpIN5T5−131を得た。次にpIN5T5−131、5
μgを40unitのSal Iを用いて分解し、前述の方法によ
りGIF131遺伝子とテトラサイクリン耐性遺伝子の一部を
含む断片を得た。一方pIN5T13(図4参照)5μgを40u
nitのSal Iを用いて分解し、前述の方法によりテトラサ
イクリン耐性遺伝子の一部、TrpAターミネーター及び複
製起点を含む断片を得た。この両者を混合ライゲーシヨ
ンすることによりpIN5T13−131を得た。これはpIN5T5−
131のGIF131遺伝子の直後にTrpAターミネーターが付加
されたものである。図9にpIN5T8−131、pIN5T11−131
(いずれもTrpAターミネーターがGIF131遺伝子の直後に
挿入されたもの)の作製のステツプを示した。pIN5T11
(図7参照)、pIN5T5−131をそれぞれ5μgを40unit
のSal Iで分解後pIN5T11からはテトラサイクリン耐性遺
伝子の一部、TrpAターミネーター及び複製起点を含む断
片、pIN5T5−131からはGIF131を遺伝子及びテトラサイ
クリン耐性遺伝子の一部を含む断片を、前述の方法によ
り得、この両者を混合ライゲーシヨンすることによりpI
N5T11−131を得た。pIN5T5−131、5μgを20unitのEco
R I及び20unitのSal Iを用いて分解し、前述の方法によ
りGIF131遺伝子を含むDNA断片を得た。一方pIN5T8、5
μgを20unitのEcoR Iを用いて完全に分解した後1unit
のSal Iを用いて部分的に分解し、前述の方法によりテ
トラサイクリン遺伝子、TrpAターミネーター、lppプロ
モーター及び複数起点を含むDNA断片を前述の方法で得
た。この両DNA断片を混合ライゲーシヨンすることによ
りpIN5T8−131を得た。これらのプラスミツドのW13110
形質転換体を前述の方法でGIF131の生産性を検討した。
図10に、pIN5T5−131、pIN5T13−131のSDS−ポリアクリ
ルアミド電気泳動の解析結果(蛋白染色及びゲルスキヤ
ーナーによる解析)を示した。
この結果からもやはり発現遺伝子であるGIF131遺伝子
の直後にTrpAターミネーターを付加したもの(pIN5T13
−131)の方が付加しないもの(pIN5T5−131)より高生
産性を示すことが明らかである。表5に抗ウイルス活性
及びSDS−ポリアクリルアミドゲル蛋白染色のゲルスキ
ヤナーによる解析結果を示した。pIN5T5−131、pIN5T13
−131との比較より抗ウイルス活性で4倍以上、GIF−13
1蛋白量は2.5倍とターミネーター付加の効果が認められ
た。発現ユニツト(lppプロモーター、GIF131遺伝子及
びTrpAターミネーターが連結されたDNA断片)をpIN5T13
−131と逆方向に挿入したpIN5T8−131、異なる位置に挿
入したpIN5T11−131によつてもpIN13−131と同様に高生
産性が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラスミドベクターpIN5GIF54に化学合成TrpA
ターミネーターを導入して本発明のプラスミドベクター
pIN5A2を造成する経路を示す図である。 第2図は第1図で造成されたプラスミドベクターpIN5A2
中の薬剤耐性マーカーであるAprをTcrに変えたプラスミ
ドベクターpIN5T8の造成経路およびpIN5T8に相当しTrpA
ターミネーター領域を含まないプラスミドベクターpIN5
T4の造成経路を示す図である。 第3図は第2図に示されるように造成されたプラスミド
ベクターpIN5T8およびpIN5T4で形質転換されたW3110/pI
N5T8およびW3110/pIN5T4を培養によつて生産されるGIF
を示す。SDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動による
コーマジブルー染色で染色された蛋白バンドを示す写真
である。 第4図はpBR322上にあるApr遺伝子のPst I断点より下流
の領域を、それぞれpIN5GIF54上のGIF146構造遺伝子の
翻訳終止コドンのすぐ下流に連結したプラスミドベクタ
ーpIN5T5の造成経路、およびpIN5A2のTrpAターミネータ
ーの下流に連結したプラスミドベクターpIN5T13の造成
経路を示す図である。 第5図はTrpAターミネーターをGIF146構造遺伝子の翻訳
終止コドンの下流の離れた位置に挿入されているプラス
ミドベクターpIN5T15の造成経路を示す図である。 第6−a図および第6−b図は、プラスミドベクターpI
N5T5、pIN5T13およびpIN5T15でそれぞれ形質転換された
W3110大腸菌を培養して得た生産物のSDS−PAGEパターン
を示す写真およびそのゲルスキヤーナーによる解析図で
ある。 第7図はpBR322上にあるApr遺伝子のBgl I断点より下流
の領域をそれぞれ、pIN5GIF54のGIF146構造遺伝子の翻
訳終止コドンのすぐ下流に連結したプラスミドベクター
pIN5T9の造成経路、およびpIN5A2上のTrpAターミネータ
ーの下流に連結したプラスミドベクターpIN5T11の造成
経路を示す図である。 第8図はpIN5T5およびpIN5T13のGIF146構造遺伝子部分
をGIF131構造遺伝子部分で置き換えたプラスミドベクタ
ーpIN5T5−131およびpIN5T13−131の造成経路を示す図
である。 第9図はpIN5T11およびpIN5T8のGIF146構造遺伝子部分
をGIF131構造遺伝子部分で置き換えたプラスミドベクタ
ーpIN5T11−131およびpIN5T8−131の造成経路を示す図
である。 第10−a図および第10−b図はプラスミドベクターpIN5
T5−131、pIN5T13−131でそれぞれW3110大腸菌を形質転
換して得た形質転換体(対照として形質転換しないW311
0を使用)を培養して得た生成物のSDS−PAGEパターンを
示す写真およびそのゲルスキヤーナーによる解析図であ
る。 尚、図中でRIとは、EcrR Iを略記したものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12R 1:19) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 21/02 C12R 1:19)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】タンパクまたはポリペプチドをコードする
    遺伝子の発現ベクターにおいて、発現させようとする構
    造遺伝子の翻訳終止を暗号化する塩基配列のすぐ下流
    に、大腸菌TrpA遺伝子の3′側非翻訳領域由来の転写終
    止機能を有する塩基配列が連結されたことを特徴とする
    細菌用高発現ベクター。
  2. 【請求項2】タンパクまたはポリペプチドが、外来性の
    タンパクまたはポリペプチドである特許請求の範囲第1
    項記載の高発現ベクター。
  3. 【請求項3】タンパクまたはポリペプチドが、インター
    フェロン活性もしくは抗種蕩性活性を有することを特徴
    とする特許請求の範囲第2項記載の高発現ベクター。
  4. 【請求項4】外来性のタンパクまたはポリペプチドがガ
    ンマ型インターフェロン(もしくは免疫インターフェロ
    ン)活性を有するタンパクまたはポリペプチドであるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の高発現ベク
    ター。
  5. 【請求項5】ガンマ型インターフェロン活性を有するタ
    ンパクまたはポリペプチドがGIF146もしくはGIF131で表
    わされるアミノ酸配列を有することを特徴とする特許請
    求の範囲第4項記載の高発現ベクター。
  6. 【請求項6】タンパクまたはポリペプチドをコードする
    遺伝子が、化学的に合成されたDNAを含むことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の高発現ベクター。
  7. 【請求項7】化学的に合成されたDNAが、SUN−GIF146も
    しくはSUN−GIF131で表わされる塩基配列を有している
    ことを特徴とする特許請求の範囲第6項記載の高発現ベ
    クター。
  8. 【請求項8】転写終止機能を有する塩基配列を含むDNA
    断片が、化学的に合成されたDNA断片であることを特徴
    とする特許請求の範囲第1〜7項のいずれかの項に記載
    の高発現ベクター。
  9. 【請求項9】化学的に合成されたDNA断片が次の塩基配
    列、 5′ TCGACAGCCCGCCTAATGAGCGGGCTTTTTTTTC GTCGGGCGGATTACTCGCCCGAAAAAAAAGAGCC 5′ で表されることを特徴とする特許請求の範囲第8項記載
    の高発現ベクター。
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