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JP2589862B2 - モノアゾレーキ顔料、その製造方法および顔料分散体 - Google Patents

モノアゾレーキ顔料、その製造方法および顔料分散体

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Publication number
JP2589862B2
JP2589862B2 JP2212027A JP21202790A JP2589862B2 JP 2589862 B2 JP2589862 B2 JP 2589862B2 JP 2212027 A JP2212027 A JP 2212027A JP 21202790 A JP21202790 A JP 21202790A JP 2589862 B2 JP2589862 B2 JP 2589862B2
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JP
Japan
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rosin
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lake
metal
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等 巣鴨
信之 富谷
祐輔 渡部
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Artience Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B67/00Influencing the physical, e.g. the dyeing or printing properties of dyestuffs without chemical reactions, e.g. by treating with solvents grinding or grinding assistants, coating of pigments or dyes; Process features in the making of dyestuff preparations; Dyestuff preparations of a special physical nature, e.g. tablets, films
    • C09B67/0001Post-treatment of organic pigments or dyes
    • C09B67/0004Coated particulate pigments or dyes
    • C09B67/0008Coated particulate pigments or dyes with organic coatings
    • C09B67/0009Coated particulate pigments or dyes with organic coatings containing organic acid derivatives
    • C09B67/001Coated particulate pigments or dyes with organic coatings containing organic acid derivatives containing resinic acid derivatives
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B63/00Lakes
    • C09B63/005Metal lakes of dyes
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC
    • Y10STECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y10S534/00Organic compounds -- part of the class 532-570 series
    • Y10S534/04Azo compounds which are lakes

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は各種の用途、特に印刷インキ用、塗料用顔料
として有用なモノアゾレーキ顔料およびそれを用いた顔
料分散体に関する。さらに詳しくは、顔料親油性度を高
め、耐水性が向上したモノアゾレーキ顔料に関する。
(従来の技術) 従来、可溶性基を有する芳香族アミンをジアゾ成分と
し、β−オキシナフトエ酸、β−ナフトール等をカップ
ラー成分としてカップリングしてなるモノアゾレーキ顔
料は、印刷インキ、塗料、プラスチックの着色等の各種
用途に広く使用されている。これらのモノアゾレーキ顔
料は、その色調を透明、鮮明にするため、また分散性を
向上させるためロジン処理がなされている。このロジン
処理は、通常、カップラー成分中または染料中にロジン
アルカリ塩溶液(ロジンソープ)を添加し、ついで塩化
カルシウム等のレーキ金属塩を添加して不溶性のロジン
レーキ金属塩として顔料の表面上に析出させるものであ
る。
上記従来法で得られるロジン処理は、顔料の鮮明性、
分散性を向上させるが、オフセットインキに使用した場
合、印刷適性の低下をきたし特に耐水トラブルの一要因
と考えられていた。
(発明が解決しようとする課題) したがって、本発明においては、透明性、鮮明性、分
散性等の性能を損なわずに、印刷適性に悪影響を及ぼさ
ないロジン処理モノアゾレーキ顔料を提供することを目
的としている。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明は、顔料レーキ金属がカルシウム、
バリウム、ストロンチウム、マンガンから選ばれる少な
くとも一種であり、ロジン不溶化処理金属が亜鉛、アル
ミニウム、銅、マンガン(ただし、顔料レーキ金属がマ
ンガンである場合を除く。)から選ばれる少なくとも一
種であるロジン処理を施したモノアゾレーキ顔料およい
該ロジン処理を施したモノアゾレーキ顔料を含む顔料分
散体に関する。
さらに本発明は、上記ロジン処理を施したモノアゾレ
ーキ顔料に関し、モノアゾレーキ顔料とロジン水可溶塩
との混合物に、ロジン不溶化用金属の金属塩を添加し、
pHを4.0〜11.5に調整することによりロジンの不溶化処
理を施してなるモノアゾレーキ顔料の製造方法、モノア
ゾ染料およびロジン水可溶塩を顔料レーキ用金属により
顔料レーキとロジンの不溶化処理をした後、ロジン不溶
化用金属の金属塩を添加して酸性領域となったpHを7.0
〜11.5に調整し、上記ロジンに結合した金属のみを置換
することよりなるロジン処理を施してなるモノアゾレー
キ顔料の製造方法、モノアゾ染料とロジン水可溶塩との
混合物に、ロジン不溶化用金属の金属塩をロジンの化学
量論的反応量添加し、次いで顔料レーキ用金属の金属塩
を添加して上記モノアゾ染料をレーキ化することにより
なるロジン処理を施してなるモノアゾレーキ顔料の製造
方法、に関する。
本発明のモノアゾレーキ顔料は、芳香族アミンをジア
ゾ化したジアゾ成分とカップラー成分とをカップリング
した染料をレーキ化したものである。
ジアゾ成分は、可溶性基を有する芳香族アミンをジア
ゾ化したものであり、このような芳香族アミンとして
は、例えば、1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−ス
ルホン酸(p−トルイジン−m−スルホン酸)、1−ア
ミノ−4メチル−5−クロロベンゼン−2−スルホン
酸、1−アミノ−4−クロロ−5−メチルベンゼン−2
−スルホン酸、1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−
スルホン酸、1−アミノ−3メチル−4−スルホン酸等
がある。
カップラー成分は、β−オキシナフトエ酸が代表的で
あるが、β−ナフトール、アセトアセトアニライドであ
っても良い。また上記カップラー成分の誘導体、例え
ば、低級アルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子
で置換された化合物であってもよい。
本発明のモノアゾレーキ顔料は従来公知のモノアゾレ
ーキ顔料の製造方法に準じて行うことができる。すなわ
ち可溶性基を有する芳香族アミンを常法に従ってジアゾ
化し、一方、上述のカップラー成分を常法に従い、下漬
液を調整し、両者を常法に従ってカップリングし、染料
を顔料レーキ化用金属によりレーキ化するか、あるいは
ジアゾ成分およびまたはカップラー成分に予め顔料レー
キ化金属を加えておきカップリングする。顔料レーキ化
用金属としては、カルシウム、バリウム、ストロンチウ
ム、マンガン等がある。
なお、分散剤、結晶成長防止剤として効果を有すると
考えられているロジンは、ロジンのナトリウム塩、アン
モニウム塩等水可溶塩として、予め、カップラー中、ま
たは染料中に添加しておくことが好ましい。ロジンの添
加量は色素に対し2〜50重量%が好ましい。
本発明は、顔料レーキ金属とロジン不溶化処理金属と
を異種のものとすることに特徴がある。
上記工程で得られたカップリングレーキ化スラリー中
には、レーキ顔料、レーキ用顔料により不溶化したロジ
ン及び塩類、未反応原料類、過剰レーキ金属イオン等が
存在する。本発明のモノアゾレーキ顔料の製造法に一つ
に従えば、上記工程により得られたモノアゾレーキ顔料
と顔料レーキ用金属で不溶化したロジンを含む混合物か
らロジンと結合した金属のみを除去しロジン不溶化用金
属で置換する。具体的操作としては、カップリングレー
キ化スラリーのpHを5〜3に調整することにより、ロジ
ンと結合した金属のみが選択的に解離させる。酸として
は、塩酸等の鉱酸、酢酸等の有機酸などがある。このロ
ジン金属塩から解離した金属及び過剰添加レーキ金属を
除去するには下記に示したようないくつかの方法があ
る。
pH5〜3に調整したスラリーを濾過、洗浄し、遊離金
属を除去する。
pH5〜3に調整したスラリーをイオン交換樹脂により
遊離金属を除去する。
pH5〜3に調整したスラリーに硫酸ナトリウムを加
え、硫酸塩として析出させ、遊離金属を除去する。
遊離金属を除去して得られたレーキ顔料、ロジン酸の
混合物、例えば、上記の方法で得られた混合プレスケ
ーキをスラリーし、pHを9〜12、好ましくは11.0程度に
するとスラリーはレーキ顔料とロジンソープとなるの
で、スラリーのロジンソープを不溶化するため、ロジン
不溶化金属の金属塩を添加することにより本発明のモノ
アゾレーキ顔料が得られる。
ロジン不溶化金属としては、亜鉛、アルミニウム、
銅、マンガンがある。これらのロジン不溶化金属は、例
えば塩酸塩、硝酸塩、硫酸塩なのど金属塩として添加す
ることができる。これらロジンの亜鉛塩、アルミニウム
塩、銅塩あるいはマンガン塩は、他の金属塩に比べ水に
対する溶解性が小さく処理顔料の親油性を効果的に向上
させるため、印刷適性を向上させる。水に対する溶解性
は金属により不溶化したロジンあるいはロジンの不溶化
処理をした顔料またはこの顔料を含むインキ等を水で抽
出した際の抽出水の表面張力、比伝導度を測定すること
により類推できる。
さらに、本発明のモノアゾレーキ顔料は以下の方法に
よっても得ることができる。
(1)モノアゾ染料とロジンの水可溶塩とのスラリー
を、pHを9〜12、好ましくは約11に調整し、次いでロジ
ン不溶化用金属の金属塩をロジンを不溶化するのに必要
なだけのロジンの化学量論的量添加する。次いで、スラ
リーのpHを7.5〜11.5に調整しロジンを水不溶性塩とし
て生成し、次いで顔料レーキ用金属を添加してモノアゾ
染料をレーキ化する。
(2)常法によりカップリングしレーキ化して得られる
ロジン処理レーキ顔料スラリーにロジン不溶化処理用金
属の金属塩を添加して酸性領域となったpHを、pH7.0〜1
1.5、好ましくは7.0〜7.5に調節することにより、ロジ
ンに結合した不溶化金属のみを置換する。
本発明の顔料分散体は上記で得られたロジン処理モノ
アゾレーキ顔料と分散樹脂用ビヒクルとからなる。
印刷インキ用ビヒクルとしては、例えば、オフセット
インキでは、ロジン変性フェノール樹脂、石油樹脂、ア
ルキド樹脂、または、これら乾性油変性樹脂等の樹脂20
〜50重量部、アマニ油、桐油、大豆油等の植物油0〜30
重量部、n−パラフィン、イソパラフィン、アロマテッ
ク、ナフテン、α−オレフィン等の溶剤10〜60重量部か
らなる。このオフセットインキ用ビヒクルに本発明のモ
ノアゾレーキ顔料を配合し、その他のインキ溶剤、ドラ
イヤー、レベリング改良剤、増粘剤等の公知の添加剤を
適宜配合して印刷インキ組成物とする。
また、グラビアインキとしては、ガムロジン、ウッド
ロジン、トール油ロジン、石灰化ロジン、ライムロジ
ン、ロジンエステル、マレイン酸樹脂、ギルソナイト、
ダンマル、セラック、ポリアミド樹脂、ビニル樹脂、ニ
トロセルロース、環化ゴム、塩化ゴム、エチルセルロー
ス、酢酸セルロース、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹
脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂
等の樹脂混合物10〜50重量部、n−ヘキサン、トルエ
ン、エタノール、メタノール、アセトン、酢酸エチル、
乳酸エチル、セロソルブ、ジアセトンアルコール、クロ
ルベンゼン、エチルエーテル、アセタールエチルエーテ
ル、アセト酢酸エチル、酢酸ブチルセロソルブ等の溶剤
30〜80重量部、本発明のモノアゾレーキ顔料3〜35重量
部、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、セ
ッコウ、アルミナ白、クレー、シリカ、シリカ白、タル
ク、ケイ酸カルシウム、沈降性炭酸マグネシウム等の体
質顔料0〜20重量部からなり、その他補助剤として、可
塑剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤等を適宜
含むものである。
塗料では本発明の顔料0.1〜15重量%、塗料用ビヒク
ル99.9〜55重量%、その他の補助剤や体質顔料0〜30重
量%からなり、塗料用ビヒクルはアクリル樹脂、アルキ
ド樹脂、エポキシ樹脂、塩化ゴム、塩化ビニル、合成樹
脂エマルジョン、シリコーン樹脂、水溶性樹脂、ポリウ
レタン、ポリエステル、メラミン樹脂、ユリア樹脂また
はこれらの混合物80〜20重量%と炭化水素、アルコー
ル、ケトン、エーテルアルコール、エーテル、エステ
ル、水等の溶剤60〜10重量%からなるものである。
以下実施例について説明する。例中、部は重量部を%
は重量%を表わす。
(実施例) 実施例1 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸9
0.6部、1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−スルホ
ン酸2.9部、2−アミノナフタレン−1−スルホン酸1.8
部を水1500部と水酸化ナトリウム20部からなる溶液に溶
解させる。
35%塩酸124部を加え酸析後、氷1000部を加え0℃に
冷却する。水100部に溶解させた亜硝酸ソーダ35部を加
え3℃以下で30分攪拌したものをジアゾ成分とする。
一方、β−オキシナフトエ酸95部を水3000部と水酸化
ナトリウム51部からなる溶液に溶解させ15℃に冷却した
ものをカップラー成分とする。カップラー成分にジアゾ
成分を20分要して滴下し、カップリング反応を行う。30
分攪拌後、10%ロジンソープ509部(色素に対し樹脂固
形分として24%)を加え、1%水酸化ナトリウム水溶液
でpHを11.5に調整する。次に35%塩化カルシウム水溶液
を300部加え3時間攪拌し、レーキ化反応を完結させ
る。
3%塩酸溶液を注意深く加えpHを5.0に調整する。1
時間室温で攪拌し、ロジンカルシウムのカルシウムを解
離させ、カルシウムイオンとロジン酸とした後、濾過、
水洗し、カルシウムイオン及び未反応原料、塩類を除去
する。得られたプレスケーキを5000部の水にスラリー
し、1%水酸化ナトリウム溶液でpHを11.0に調整する。
室温で1時間攪拌し、ロジン酸をロジンソーダとした
後、水200部に溶解した硝酸亜鉛31部を加えロジン亜鉛
として不溶化する。pHが6.5に下がるが、1%水酸化ナ
トリウム溶液でpHを10.0に調整する。
1時間室温で攪拌後、濾過、水洗、乾燥、粉砕し、26
3部のモノアゾレーキ顔料を得た。
比較の為、カップリングレーキ後、濾過、水洗し、ロ
ジンの亜鉛置換処理しない顔料(従来法の顔料)も合成
した。
本実施例で得られた顔料と上記従来法で得られた顔料
について、接触角を比較した。水に対しては、従来法で
得られた顔料は40°で、本実施例で得られた顔料では48
°であった。またヨウ化メチレンに対しては、従来法で
得られた顔料は25°で、本実施例で得られた顔料では20
°となり、本実施例で得られた顔料は従来法の顔料に比
べ疎水性かつ親油性であった。
またカロリーメーターで水に対する湿潤熱を測定する
と、従来法の顔料は5.3cal/gに対し,本実施例の顔料は
3.4cal/gと疎水性になった。
また顔料の抽出水の比伝導度を測定した。顔料5gを蒸
留水200ccにケン濁させ、85℃で1時間攪拌し、室温ま
で冷却後、No.6cの濾紙で濾別し、濾液の比伝導度を測
定すると、従来法で得られた顔料では130us/cmで本実施
例で得られた顔料は30us/cmであった。
また表面張力は、従来法で得られた顔料では60.4dyn/
cmで本実施例で得られた顔料では68.3dyn/cmであり、本
実施例で得られた顔料組成物からは水に対する溶出分が
少ない。
次に上記で得られた顔料のオフセットインキテストを
行った。使用ワニスはタマノール361(荒川化学製:ロ
ジン変性フェノール樹脂)50部に対し、アマニ油20部、
5号ソルベント(日本石油株式会社:インキ溶剤)30部
を加え、200度にて加熱溶解し製造した。ついで、この
ワニス98部にオクチル酸アルミニウム2部を加えゲルワ
ニスとした。
得られたゲルワニス70部と顔料20部、1号ソルベント
(日本石油株式会社:インキ溶剤)10部を配合し、三本
ロールで混合練肉しタック値が9.0のオフセットインキ
を得た。
本実施例で得られた顔料のオフセットインキは、従来
法で得られた顔料のオフセットインキに比べ、分散性に
優れ(従来法の顔料は3パスで粗粒子が消失するのに対
し、本実施例の顔料は2パスで消失した。)透明性、鮮
明性、着色力(目視判定)は、ほぼ同程度であった。し
かし、本実施例で得られた顔料のオフセッキインキは従
来法の顔料のオフセットインキに比べ、インキの乳化変
動(インキに水を強制乳化したときの流動性変動)が小
さく、またインキの見かけの表面張力も高く、抽出水
(インキを水に乳化処理して得られた水可溶分を含む抽
出水)の表面張力も高かった(表−1)。
また、酸性でロ過、水洗、リスラリー後、ロジンのレ
ーキ金属として、水200部に溶解した塩化マンガン7.6
部、塩化第2銅7.2部、または硫酸アルミニウム20.5部
を加え、同様な処理をして各々236部、237部、232部の
モノアゾレーキ顔料を得た。
また、比較のため、カップリングレーキ化後、ロ過、
水洗し、ロジンの異種金属処理をしない顔料(従来法の
顔料)も合成した。各顔料の物性値を表−2にまとめ
た。
表−2から、ロジンの異種金属処理をした顔料は、未
処理顔料に比べ疎水性大であった。また、抽出水の比電
導度は低く表面張力は高いことから、水に対する溶出分
が少ないことが分かる。
実施例2 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸92
部、1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−スルホン酸
9.2部を常法に従ってジアゾ化し35%塩化カルシウム水
溶液300部を加え、ジアゾ液を得る。
一方、β−オキシナフトエ酸95部を常法に従って溶解
し、10%ロジンソープ212部(色素分に対し10%)加え
てカップラー液を得る。カップラー液にジアゾ液を20分
要して滴下し、カップリング反応、レーキ化反応を行
う。なお、カップリング、レーキ化終了後のpHは12.0部
であった。3時間攪拌後、3%塩酸溶液を注意深く加
え、pHを3.0に調整する。
1時間室温で攪拌後、濾過、水洗を行う。プレスケー
キをリスラリーし、1%水酸化ナトリウムでpHを11.0に
調整し、室温で1時間攪拌後、水200部に溶解した硫酸
アルミニウム14部を加える。3.5に下がったpHを1%水
酸化ナトリウム溶液で9.0に調整する。1時間、室温で
攪拌後、濾過、水洗、乾燥、粉砕し、234部のモノアゾ
レーキ顔料を得た。
比較の為、カップリングレーキ後、濾過、水洗しロジ
ンのアルミニウム置換処理をしない顔料(従来法の顔
料)も合成した。
本実施例で得られた顔料と上記従来法で得られた顔料
について実施例1で説明したと同様な物性値を測定し
た。接触角、カロリーメーターとも、実施例の顔料は従
来法顔料に比べ疎水性、かつ親油性であり、又、抽出水
の比伝導度は低く表面張力は高かった。
次に上記で得られた顔料の出版グラビアインキテスト
を行った。実施例で得られた顔料の出版グラビアインキ
は、従来法の顔料に比べ透明、鮮明かつ着色力に優れて
いた。この試験法は220ccマヨネーズビンに下記の組成
で仕込みペイントコンディショナーで2時間振とうし、
濃色インキとした。
顔料 10部 ライムロジン系ワニス 90部 (固形分20%、トルエン75%、可塑剤5%) 直径3mmガラスビーズ 100部 60°光沢値は従来法の顔料から調整したインキより7
%大であった。また濃色インキ1部に白インキ10部を混
練した淡色インキを作成し着色力を判定した。着色力
は、従来法の顔料から調整したインキに比べ約5%大で
あった。
また、下記組成をペイントコンディショナーで90分振
とうした油性塗料を比較したところ着色力、光沢ともに
従来法より優れていた。
顔料 8部 アルキド樹脂ワニス 50部 メラミン樹脂ワニス 30部 シンナー 12部 2mmφスチールビーズ 300部 実施例3 1−アミノ−4−メチル−3−クロロ−2−スルホン
酸ソーダ125部を水1500部に溶解させる。35%塩酸112部
を加え、酸析後常温まで放冷し氷1000部を加え、0℃に
冷却する。水100部に溶解させた亜硫酸ソーダ35部を加
え3℃以下で攪拌したものをジアゾ成分とする。
一方、β−オキシナフトエ酸95部を常法に従って溶解
し、10%ロジンソープ212部(色素分に対し10%)加え
てカップラー液を得る。
カップラー成分にジアゾ成分を20分要して滴下し、カ
ップリング反応を行い、30分攪拌後、80℃に昇温し、塩
化バリウム125部を加えレーキ化反応を完結させる。
ロ過、水洗後、プレスケーキをリスラリーし、1%水
酸化ナトリウム塩でpHを11.0に調整し、室温で1時間攪
拌後、水200部に溶解した硫酸アルミニウム14部を加え
る。pHを9.0に調整後、ロ過、水洗、乾燥し、238部のモ
ノアゾレーキ顔料を得た。比較のため、カップリングレ
ーキ後、ロ過、水洗しアルミニウム置換処理をしない顔
料(従来法の顔料)も合成した。
本実施例で得られた顔料は従来法で得られた顔料に比
較して疎水性であり、また、表面張力も高かった。
実施例4 1−アミノ−4−メチル−3−クロル−2−スルホン
酸ソーダ125部を80℃の水1500部に溶解させる。35%塩
酸112部を加え、酸析後常温まで放冷し、氷1000部を加
え、0℃に放冷する。水100部に溶解させた亜硫酸ソー
ダ35部を加え3℃以下で攪拌したものをジアゾ成分とす
る。
一方、β−オキシナフトエ酸95部を常法に従って溶解
し、10%ロジンソープ212部(色素分に対し10%)加え
てカップラー液を得る。
カップラー成分にジアゾ成分を20分間要して滴下し、
カップリング反応を行い、30分攪拌後50℃に昇温し、塩
化ストロンチウム188部を加えレーキ化反応を完結させ
る。
ロ過、水洗後、プレスケーキをリスラリーし、1%水
酸化ナトリウム塩でpHを11.0に調整し、室温で1時間攪
拌後、水200部に溶解した硫酸アルミニウム14部を加え
る。pHを9.0に調整後、ロ過、水洗、乾燥、粉砕し238部
のモノアゾレーキ顔料を得た。比較のため、カップリン
グレーキ後、ロ過、水洗したロジンをアルミニウム置換
処理をしない顔料(従来法の顔料)も合成した。
本実施例で得られた顔料は従来法で得られた顔料に比
較して疎水性であり、また、表面張力も高かった。
実施例5 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸9
0.6部、1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−スルホ
ン酸2.9部、2−アミノナフタレン−1−スルホン酸1.8
部を水1500部と水酸化ナトリウム20部からなる溶液に溶
解させる。
35%塩酸124部を加え酸析後、氷1000部を加え0℃に
冷却する。水100部に溶解させた亜硫酸ソーダ35部を加
え3℃以下で30分攪拌したものをジアゾ成分とする。
一方、β−オキシナフトエ酸95部を水3000部と水酸化
ナトリウム51部からなる溶液に溶解させ15℃に冷却した
ものをカップラー成分とする。カップラー成分にジアゾ
成分を20分要して滴下し、カップリング反応を行う。30
分攪拌後、10%ロジンソープ509部(色素に対し樹脂固
形分として24%)を加え、1%水酸化ナトリウム水溶液
でpHを11.5に調整する。
水200部に溶解した硝酸亜鉛を25部加えロジン亜鉛を
析出させる。pHは8.5まで低下するが1%水酸化ナトリ
ウム液でpHを11.0に調整する。次に35%塩化カルシウム
水溶液を300部加え3時間攪拌し、染料のレーキ化反応
を完結させる。スラリーを60℃まで加熱後、ロ過、精
製、乾燥、粉砕し、264部のモノアゾレーキ顔料を得
た。比較のため、異種金属処理をしない従来法の顔料も
合成した。
本実施例で得られた顔料は従来法で得られた顔料に比
較して疎水性であり、また、表面張力も高かった。
実施例6 1−アミノ−4−メチルベンゼン−2−スルホン酸9
0.6部、1−アミノ−4−メチルベンゼン−3−スルホ
ン酸2.9部、2−アミノナフタレン−1−スルホン酸1.8
部を水1500部と水酸化ナトリウム20部からなる溶液に溶
解させる。
35%塩酸124部を加え酸析後、氷1000部を加え0℃に
冷却する。水100部に溶解させた亜硝酸ソーダ35部を加
え3℃以下で30分攪拌したものをジアゾ成分とする。
一方、β−オキシナフトエ酸95部を水3000部と水酸化
ナトリウム51部からなる溶液に溶解させ15℃に冷却した
ものをカップラー成分とする。カップラー成分にジアゾ
成分を20分要して滴下し、カップリング反応を行う。30
分攪拌後、10%ロジンソープ509部(色素に対し樹脂固
形分として24%)を加え、1%水酸化ナトリウム水溶液
でpHを11.5に調整する。次に35%塩化カルシウム水溶液
300部を加え3時間攪拌し、染料レーキ化反応を完結さ
せる。
水200部に溶解した塩化アルミニウム14部を加えるとp
Hは6.0に低下する。1%水酸化ナトリウム水溶液でpHを
7.0に調整し、60℃まで加熱後、ロ過、精製、乾燥、粉
砕し264部のモノアゾレーキ顔料を得た。比較のため、
異種金属処理をしない従来法の顔料も合成した。
本実施例で得られた顔料は従来法で得られた顔料に比
較して疎水性であり、また、表面張力も高かった。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】顔料レーキ金属がカルシウム、バリウム、
    ストロンチウム、マンガンから選ばれる少なくとも一種
    の金属であるモノアゾレーキ顔料とロジン水可溶塩との
    混合物に、亜鉛、アルミニウム、銅、マンガン(ただ
    し、顔料レーキ金属がマンガンである場合を除く。)か
    ら選ばれる少なくとも一種のロジン不溶化用金属の金属
    塩を添加し、pHを4.0〜11.5に調整することによりロジ
    ンの不溶化処理を施してなるモノアゾレーキ顔料の製造
    方法。
  2. 【請求項2】モノアゾ染料およびロジン可溶塩をカルシ
    ウム、バリウム、ストロンチウム、マンガンから選ばれ
    る少なくとも一種の金属により顔料レーキとロジンの不
    溶化処理を施した後、亜鉛、アルミニウム、銅、マンガ
    ン(ただし、顔料レーキ金属がマンガンである場合を除
    く。)から選ばれる少なくとも一種のロジンの不溶化用
    金属の金属塩を添加して酸性領域となったpHを、pH7.0
    〜11.5に調整し、上記ロジンに結合した金属のみを置換
    することよりなるロジン処理を施してなるモノアゾレー
    キ顔料の製造方法。
  3. 【請求項3】モノアゾ染料とロジン水可溶性塩との混合
    物に、亜鉛、アルミニウム、銅、マンガン(ただし、顔
    料レーキ金属がマンガンである場合を除く。)から選ば
    れる少なくとも一種のロジン不溶性金属の金属塩をロジ
    ンの化学量的反応量添加し、次いでカルシウム、バリウ
    ム、ストロンチウム、マンガンから選ばれる少なくとも
    一種の金属塩を添加して上記モノアゾ染料をレーキ化す
    ることよりなるロジン処理を施してなるモノアゾレーキ
    顔料の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3いずれか記載のモノアゾ
    レーキ顔料の製造方法により得られたモノアゾレーキ顔
    料と分散樹脂ビヒクルとからなる顔料分散体。
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