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JP2585720B2 - 建築用材料及びその製造方法 - Google Patents

建築用材料及びその製造方法

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JP2585720B2
JP2585720B2 JP63141266A JP14126688A JP2585720B2 JP 2585720 B2 JP2585720 B2 JP 2585720B2 JP 63141266 A JP63141266 A JP 63141266A JP 14126688 A JP14126688 A JP 14126688A JP 2585720 B2 JP2585720 B2 JP 2585720B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は建築用材料、特に壁材、天井材などに有用な
断熱性を有する建築用材料及びその製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、建築物の外壁や屋根は、一般にセメント系外層
材を打ち付けた後、その上からアクリルリシンなどのリ
シン塗りやアクリル塗料などのトップコート塗りを施し
て仕上げていた。また、これらに防水性、断熱性を付与
するために、更に、アスファルト防水材を塗布したり、
接着材を用いて発泡ポリスチレンボードなどの発泡樹脂
板を貼り付けている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、このような外壁の工事は工程数が多く、多種
類の資材を必要とし、しかも、断熱板の取付けは現場施
工であり、作業日数も多くかかり、経済的に有利な方法
であるとはいえなかった。
また、これら外壁材料は多種類の素材を用いているこ
とから、経年によって外壁にクラックが入り易いといっ
た問題点があった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、上記の問題点に鑑みて、少ない資材量
で施工工程数が少なく、極めて簡便に外壁材とすること
ができる建築用材料を鋭意研究した結果、本発明に到達
したものである。
すなわち、本発明は、セメント系外層材層と、該セメ
ント系外層材層の少なくとも一方の面に発泡樹脂粒子を
樹脂水性エマルジョンにより接合せしめた発泡樹脂粒子
層とから構成されていることを特徴とする建築用材料、
及び、その製造方法として、セメント系外層材の少なく
とも一方の面に、樹脂水性エマルジョンと発泡性樹脂粒
子とを含有する発泡性樹脂液を塗布した後、該塗布面を
加熱することによって前記発泡性樹脂粒子を発泡させる
と共に前記エマルジョンを乾燥させて発泡樹脂粒子を接
合し、セメント系外層材に接着した発泡樹脂粒子層を形
成せしめることを特徴とする建築用材料の製造方法を提
供するものである。
[発明の具体的説明] (1) セメント系外層材 本発明の建築用材料に用いられるセメント系外層材と
しては、セメントとその他の原料を主原料として抄造成
形、押出成形及び鋳込成形したものであり、例えば、セ
メントと石綿を原料に抄造成形し、常圧湿潤養生もしく
はオートクレーブ養生した石綿スレート板(JIS A−540
3)、セメント、石綿及びパーライトを主原料として抄
造成形した石綿セメントパーライト板(JIS A−541
3)、石綿、石灰質原料(セメントを含む)及び珪酸質
原料を主原料とし、抄造成形してオートクレーブ養生し
た石綿セメント珪酸カルシウム板(JIS A−5418)、化
粧石綿セメント板、化粧ケイ三カルシウム板などの石綿
セメント板や、セメント、石綿、パルプ及び無機質混合
材を主原料として抄造成形したパルプセメント板(JIS
A−5414)、これに化粧を施した化粧パルプセメント板
(JIS A−5420)、木片とセメントを主な原料として圧
縮成形した木片セメント板(JIS A−5417)、木毛とセ
メントを用いて圧縮成形した木毛セメント板(JIS A−5
404)などの木質セメント板などがあり、これらの中で
は石綿セメント板、パルプセメント板が好ましい。
(2) 発泡性樹脂液 本発明においてセメント系外層材に塗布される発泡性
樹脂液は、基本的には樹脂水性エマルジョンと発泡性樹
脂粒子とを含有するものである。
樹脂水性エマルジョン 樹脂水性エマルジョンにおいて水性媒体に分散せしめ
て用いられる接着性樹脂としては、最低造膜温度が加熱
温度以下の樹脂であり、具体的には、メタクリル酸n−
プロピル(Tg 81℃)、スチレン(Tg 100℃)、アクリ
ロニトリル(Tg 100℃)、メタクリル酸メチル(Tg 105
℃)、メタクリル酸(Tg 130℃)、イタコン酸(Tg 130
℃)、アクリルアミド(Tg 153℃)、アクリル酸2−エ
チルヘキシル(Tg −85℃)、アクリル酸n−ブチル(T
g −54℃)、アクリル酸エチル(Tg −22℃)、アクリ
ル酸イソプロピル(Tg −5℃)、メタクリル酸2−エ
チルヘキシル(Tg −5℃)、アクリル酸n−プロピル
(Tg 8℃)、メタクリル酸n−ブチル(Tg 20℃)、酢
酸ビニル(Tg 30℃)、メタクリル酸エチル(Tg 65
℃)、塩化ビニル(Tg 79℃)、塩化ビニリデン(Tg −
18℃)、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸
2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、ジエチ
レングリコールモノアクリレート、グリシジルメタクリ
レート、グリシジルアクリレート、N−メチロールアク
リルアミド、N−メチロールメタクリルアミド、ブタジ
エンなどのホモ重合体もしくはこれら単量体の二種以上
の共重合体の水性エマルジョン〔( )内に示されるTg
は、これらビニル単量体もしくは塩化ビニリデンのホモ
重合体のガラス転移点である〕、及び、Tgが加熱温度以
上の樹脂水性エマルジョンと加熱温度以下の樹脂水性エ
マルジョンとの混合物であり、その混合物の最低造膜温
度が加熱温度以下のものなどが挙げられる。
これらの樹脂の水性エマルジョン中の樹脂固形分濃度
は、通常20〜60重量%であり、分散している樹脂粒子の
径は通常10μm以下、好ましくは0.05〜1.0μmであ
る。
発泡性樹脂粒子 前記発泡性樹脂液中に含有される発泡性樹脂粒子とし
ては、重合開始剤を含有するスチレン、必要によりメチ
ルメタクリレート、ビニルベンゼン、アクリル酸などの
ビニル単量体を水中に分散させ、これを加熱することに
よってスチレンなどのビニル単量体を重合させ、次いで
この重合体粒子が分散している懸濁液中にブタン、ヘブ
タン等の膨張剤を圧入し、前記重合体粒子に揮発性膨張
剤を1〜10重量%の割合で含浸させることにより製造し
たものや、スチレン等のビニル単量体を懸濁重合する
際、前記膨張剤を懸濁液に供給しつつ重合を行って製造
した発泡性ポリスチレン粒子、あるいは、上記スチレン
にα−メチルスチレンを共存させて製造した発泡性α−
メチルスチレン・スチレン共重合体粒子、もしくは、上
記スチレンにアクリロニトリル及びブタジエンを共存さ
せて製造した発泡性アクリロニトリル・ブタジエン・ス
チレン共重合樹脂(発泡性ABS)などを用いることがで
きる。
これら発泡性樹脂粒子は、その粒径が一般に1.5mm以
下、好ましくは0.2〜0.8mmのものが用いられ、上記粒径
が1.5mmを超えると樹脂水性エマルジョンとの混和作業
性が劣ると共に、発泡性樹脂粒子がエマルジョン液の上
層部に移動して分離し易くなり、発泡性樹脂液自体の貯
蔵安定性が悪化するので好ましくない。また、樹脂粒子
の径が大きいと、セメント系外層材へ塗布し難くなり塗
工性が低下するので好ましくない。更に、セメント系外
層材に発泡性樹脂液を塗布乾燥した後の発泡樹脂粒子の
脱落が起り易くなる。
用いる発泡性樹脂粒子は、通常の発泡製品の成形に用
いられるものよりも微粒であるので、発泡性樹脂粒子の
製造工程での規格外品を活用することができる。
その他の成分 前記必須成分の他に、必要に応じて更に、炭酸カルシ
ウム、水酸化アルミニウム、クレイ、タルク、硫酸バリ
ウム等の体質顔料、ポルトランドセメント、ベンガラ、
酸化チタン、カーボン等の顔料、ガラス繊維、合成繊
維、無機繊維、金属繊維、シラスバルーン、パーライ
ト、バキュームライト等の軽量骨材、難燃剤、染料、鉄
粉、酸化鉄、DOP、BBP、CDP、XDP等の可塑剤、トルエ
ン、ミネラルスピリット等の造膜助剤、メチルエチルセ
ルローズ、ポリビニルアルコール、その他の増粘剤、凍
結防止剤、消泡剤、分散剤、発泡剤、湿潤剤、乳化剤等
を配合することができる。また、架橋剤として、アジリ
ジン化合物、ヒドラジン化合物、メラミン、尿素化合
物、アミン系化合物を併用しても良い。
配合 前記樹脂水性エマルジョンに、発泡性樹脂粒子を、該
エマルジョン中の樹脂分100重量部に対して、500〜800
重量部、好ましくは150〜600重量部の割合で配合する。
(3) 塗布 上記発泡性樹脂液を前記セメント系外層材の少なくと
も一方の面に塗布することによって、セメント系外層材
に発泡性樹脂液中の樹脂水性エマルジョンが含浸し、発
泡性樹脂層とセメント系外層材層との接着を良好にし
て、両層間に剥離し難くさせている。
発泡性樹脂液の塗布は一般にロール、スプレーフォー
ム塗工等を用いて行なわれ、ニップロールにより押圧し
てエマルジョンをセメント系外層材層に含浸させる。
発泡性樹脂液の塗布量は、一般に固形分として100〜
1,700g/m2、好ましくは300〜1,300g/m2程度である。
(4) 形状保持材 セメント系外層材上に発泡性樹脂液を塗布した後、こ
の発泡性樹脂液が未乾燥状態であるうちに、必要により
発泡性樹脂液の表面に、形状保持材を載置することが望
ましい。
形状保持材としては前記エマルジョン中の水分が蒸発
し、発泡性樹脂粒子が発泡した後も、発泡性樹脂粒子が
剥離しないように形状を保持することができるものであ
れば任意のものを用いることができる。具体的には、織
布、不織布、樹脂フィルム、シート、紙、無機繊維層、
金属網、箔などの通気性のあるものや通気性を持つ様、
気孔を付けたものが用いられるが、これらの中で特に紙
や不織布を用いることが好ましい。
該不織布としては、熱可塑性樹脂繊維からなる不織布
が好んで用いられ、ポリエチレン、ポリプロピレン、線
状ポリエステル、ポリアミドなどの融点が80〜256℃の
熱可塑性樹脂の繊維や、これらの複合繊維などであり、
目的に応じて細くても太くてもよいが、通常3デニール
以上で、繊維長さは絡みの面から8mm以上が好ましく、
この樹脂繊維をスパンボンド法やニードルパンチなどの
手法により絡み合せて得られる。また、カード等により
得られる繊維ウエブ状態のものや、この繊維ウエブがバ
インダーで固着されたもの、一般にフェルトと呼ばれる
再生繊維を主体としたニードルフェルト、フェノールフ
ェルト、熱溶融繊維入フェルト、ガラスクロスシート、
その他の無機繊維より成るものでもよい。目付量は6〜
800g/m2、好ましくは10〜500g/m2である。
このような形状保持材を載置した本発明の建築用材料
は、この形状保持材に不織布、金網等を用いた場合に、
その上に直接アクリルリシン等のリシン塗りを行なうこ
とができ、塗布されたリシンが不織布繊維とからみ合っ
てリシンの発泡樹脂粒子層への付着性が良好となる。
(5) 加熱 前記セメント系外層材上に塗布された発泡性樹脂液
は、加熱することによって発泡性粒子の発泡及びエマル
ジョンの乾燥が行なわれる。加熱は赤外線加熱機、サク
ションドライヤー、熱風乾燥機等の加熱手段により行な
われる。加熱は一般に発泡性樹脂液中の発泡性樹脂粒子
の発泡温度より高い温度(50〜180℃、好ましくは100〜
140℃)で、しかも短時間(5〜15分)で片側から行な
われ、水性エマルジョンを乾燥させると共に、発泡樹脂
液中の発泡性樹脂粒子を発泡させる。
この加熱により発泡性樹脂粒子は約2〜50倍に発泡
し、粒径が0.5〜4.5mm、好ましくは1〜3mmの発泡体樹
脂層となり、該発泡樹脂層中の発泡樹脂粒子同志は、発
泡性樹脂液中に含まれる樹脂水性エマルジョンが形成し
た膜によって互いに接着される。
(6) 建築用材料 前記材料を前記の手段を施すことによって製造された
本発明の建築用材料は、具体的には第1図及び第2図に
示す構造をしたセメント系外層材層、発泡樹脂粒子層、
必要により形成された形状保持材層とから基本的に構成
されている。
セメント系外層材層 本発明の建築用材料におけるセメント系外層材層は市
販のセメント系外層材と基本的に変わらないが、該セメ
ント系外層材層2の少なくとも片面には樹脂エマルジョ
ンによって接合した発泡樹脂粒子層3が形成され、該発
泡樹脂粒子層を形成する際に塗布された発泡性樹脂液の
樹脂水性エマルジョン液がセメント系外層材層2と密着
して、両者を剥離し難くさせている。
本石膏ボード層は本建築用材料を壁材として用いた時
に防音性、吸湿性並びに断熱性、耐水性を向上させる効
果がある。
発泡樹脂粒子層 発泡樹脂粒子層は、エマルジョン樹脂の膜で被覆され
た2〜50倍に発泡された発泡樹脂粒子同志が、上記エマ
ルジョン樹脂膜の接着力によって互いに連結して形成さ
れたものである。
この発泡性樹脂粒子層は、密度が一般に0.03〜0.6g/c
m3の気泡層であることから、建築用壁材として用いた場
合に断熱性及び防音性を向上させる効果がある上、発泡
樹脂粒子がエマルジョン樹脂膜で覆われた形となり、エ
マルジョン樹脂膜は、連続膜を形成するので、セメント
系外装材に防水性、防湿性を付与する。
形状保持材層 該発泡樹脂粒子層のセメント系外層材層と反対側には
必要に応じて前記エマルジョン層で接着された不織布な
どより形成される形状保持材層が形成されている。この
形状保持材層は前記発泡性樹脂粒子層の粒子が剥離する
のを防止する。
この形状保持材層は前記発泡性樹脂粒子層の粒子が剥
離するのを防止する以外に、本建築用材料を壁材として
用いた時に、本建築材料の発泡樹脂粒子層側にアクリル
リシンやマスチック材などの外装材を吹き付ける際に、
アクリルリシンなどのリシン塗りの付着を容易にすると
共に両者の密着強度より強固となり、経年によってクラ
ックが発生することを防止することができるので、本発
明の建築用材料では本形状保持材層を有することが好ま
しい。また、不織布や金網の上にセメントモルタルやポ
リマーセメントモルタル仕上やセメントフィラーなどの
下地調整、凹凸調整する場合も付着性に寄与する。本発
明の建築用材料を天井材として用いる場合には、発泡性
樹脂粒子層は天井裏になり、外壁ほどの形状保持を必要
としないので、この形状保持材は必ずしも必要としな
い。天井材の場合は、セメント外装材表面に更にビニル
クロスなどの化粧紙を貼着すると良い。また、本発明の
発泡層は発泡層形成後に熱成形による模様付けができ
る。これは発泡層を120〜180℃に加熱し、プレス又は熱
プレスすることにより、任意の凹凸模様ができる。この
場合、形状保持材には不織布が好ましく、天井、内外装
材として、そのまま又は塗装すると良い。
(7) 施工 本発明の建築用材料は前記壁材として用いるのが最適
であるが、耐水性、耐火性、防音性及び断熱性を有して
いることから、そのままの状態で、あるいは模様付けを
して、内装材や天井材として用いることもできる。
本発明の建築用材料はそのままサイディングボードと
して木造住宅等の建設現場にて、本材料を柱等の躯体に
釘打ちなどにより取り付けることができる。また外側よ
りアクリルリシン、マスチック、セメント系材料などの
外装材を吹き付けるなどの方法によって壁を完成するこ
とができる。
更に、アクリルリシンを用いる代りにカーテンウォー
ル工法にて施工しても良い。
[実施例] 以下に実施例を挙げて本発明の建築用材料を具体的に
説明する。
実施例1 スチレン(80重量%)とアクリル酸n−ブチル(20重
量%)を乳化重合して製造した樹脂水性エマルジョン
〔樹脂の平均粒径0.2μm、固型分50%、カラス転移点8
0℃〕100重量部に、粒径が0.5mm以下(平均物径0.33m
m)の発泡性ポリスチレン粒子、“スチロポールIBE"
〔三菱油化バーデイツシエ(株)製商品名、ブタン5.8
%含有〕250重量部を配合し、更に、これに三菱油化バ
ーデイツシエ(株)製増粘剤“ラテコール”(商品名)
を配合して25℃の粘度を3000cpsに調製した発泡性樹脂
液3aを、第5図で示すような製造装置上に載置した市販
のセメント系外層材2の裏面に、リッカーローラー7で
500g/m2(固型分)となるように塗布して発泡性樹脂液
層3aを形成した。
次いで、この発泡性樹脂液層3aの上に、日本ルトラビ
ル(株)製ポリエステル不織布4を100g/m2で載置し
た。
そして、この積層物を140℃の熱風乾燥発泡機8で10
分間加熱乾燥し、発泡性ポリスチレン粒子が約10倍に発
泡した発泡樹脂層が形成されて、第1図に示す本発明の
建築用材料1aを得た。
この建築用材料1aについてJIS A−9610の透水試験に
準じて透水量を測定したところ、0.5ml以下であり、遮
水性に優れていることがわかった。
この建築用材料1a中の発泡樹脂層中のポリスチレン発
泡体粒子を測定したところ、粒径が0.5〜1.5mmで、嵩密
度が約0.10g/cm2であった。
別に、この建築用材料1aを内壁材として使用し、この
建築用材料1aの不織布面にアクリルリシン5を1,000g/m
2吹き付けて、第3図に示す外壁材6aを得た。
建築用材料1a及び外壁材6aの接着性及び断熱性を次の
方法で測定したところ、第1表に示すような良好な結果
を得た。
接着性 外壁をカッターナイフで4cm×4cmに切断し、(イ)ア
クリルリシン層と発泡樹脂粒子層間の接着力及び(ロ)
発泡樹脂粒子層とセメント系外層材間の接着力をインス
トロン万能試験機で測定した。
断熱性 JIS A−1412に準じて発泡層の断熱性を測定した。
実施例2 実施例1において、発泡性樹脂液層の上に不織布を載
置しなかった以外は実施例1と同様の方法で実施して第
2図に示す本発明の建築用材料1bを得た。この建築用材
料1bを実施例1と同様にアクリルリシン5を1,000g/m2
吹き付けて、第4図に示す外壁6bとし、実施例1と同様
に外壁6bの接着性及び断熱性を測定した結果、第1表に
示すように良好な結果を得た。
実施例3 実施例1において製造した建築用材料1aを、プレスに
より180℃で2分加熱して、高低差が10mmの凹凸を有す
るヘッドカットテクスチャー模様を形成した後、この上
から弾性マスチック塗料であるウルトラソフト(菊水化
学工業(株)製)を吹き付けて施工した。
[発明の効果] 本発明の建築用材料はセメント系外層材層と発泡樹脂
粒子層が形成されていることから耐水性、断熱性、防音
性、防水性を有し、壁材、特にサイディングボードなど
の建築用材料として極めて優れた性能を有している。
特に本発明の建築用材料は、予めセメント系外層材に
発泡樹脂層を備えたものを工場生産するので、建築現場
での断熱工事が不要になり、また外壁に用いた場合、直
接その上にリシン塗りなどの仕上加工を施すことができ
るので、従来の壁材に比較して、工程数が少なく、資材
量も少ないので、極めて少ない作業日数で施工すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明実施例の建築用材料の切欠き断面図で、
第2図は他の実施例の建築用材料の切欠き断面図であ
り、第3図及び第4図は第1図及び第2図の建築材料に
外装材を施工した外壁の一部切欠き断面図であり、第5
図は本発明建築材料の一製造装置の断面図である。 1a,1b:建築用材料 2:セメント系外層材層 2a:樹脂含浸層、3:発泡樹脂粒子層 3a:発泡性樹脂液層 4:形状保持材層、5:外装材 6a,6b:外壁材、7:リッカーローラー 8:熱風乾燥発泡機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡本 日出夫 三重県四日市市川尻町1000番地 三菱油 化バーデイツシエ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭59−111966(JP,A) 特開 昭52−41632(JP,A) 特開 昭60−59183(JP,A) 特開 平1−295955(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】セメント系外層材層と、該セメント系外層
    材層の少なくとも一方の面に発泡樹脂粒子を樹脂水性エ
    マルジョンにより接合せしめた発泡樹脂粒子層とから構
    成されていることを特徴とする建築用材料。
  2. 【請求項2】セメント系外層材の少なくとも一方の面
    に、樹脂水性エマルジョンと発泡性樹脂粒子とを含有す
    る発泡性樹脂液を塗布した後、該塗布面を加熱すること
    によって前記発泡性樹脂粒子を発泡させると共に前記エ
    マルジョンを乾燥させて発泡樹脂粒子を接合し、セメン
    ト系外層材に接着した発泡樹脂粒子層を形成せしめるこ
    とを特徴とする建築用材料の製造方法。
  3. 【請求項3】塗布面を加熱する前に、該塗布面上に形状
    保持材を載置する請求項2に記載の建築用材料の製造方
    法。
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