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JP2579810B2 - アルキルチオ安息香酸誘導体 - Google Patents

アルキルチオ安息香酸誘導体

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Publication number
JP2579810B2
JP2579810B2 JP63288459A JP28845988A JP2579810B2 JP 2579810 B2 JP2579810 B2 JP 2579810B2 JP 63288459 A JP63288459 A JP 63288459A JP 28845988 A JP28845988 A JP 28845988A JP 2579810 B2 JP2579810 B2 JP 2579810B2
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Japan
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acid
liquid crystal
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optically active
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JP63288459A
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秀一 内条
長三 井上
綾子 黒滝
きみ江 加藤
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Showa Denko KK
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
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    • C07C323/00Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups
    • C07C323/50Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton
    • C07C323/62Thiols, sulfides, hydropolysulfides or polysulfides substituted by halogen, oxygen or nitrogen atoms, or by sulfur atoms not being part of thio groups containing thio groups and carboxyl groups bound to the same carbon skeleton having the sulfur atom of at least one of the thio groups bound to a carbon atom of a six-membered aromatic ring of the carbon skeleton
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K19/00Liquid crystal materials
    • C09K19/04Liquid crystal materials characterised by the chemical structure of the liquid crystal components, e.g. by a specific unit
    • C09K19/06Non-steroidal liquid crystal compounds
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    • C09K19/20Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least two non-condensed rings containing at least two benzene rings linked by a chain containing carbon and oxygen atoms as chain links, e.g. esters or ethers
    • C09K19/2007Non-steroidal liquid crystal compounds containing at least two non-condensed rings containing at least two benzene rings linked by a chain containing carbon and oxygen atoms as chain links, e.g. esters or ethers the chain containing -COO- or -OCO- groups
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、新規な液晶を呈する化合物、その製造法
およびこれら化合物を使用した液晶素子を提供するもの
である。本発明によって提供される液晶を呈する化合物
は、単独で強誘電性(キラルスメクチックC相)を呈す
る化合物であり、電気光学的スイッチング素子として使
用される強誘電性液晶表示素子の構成成分となる得る新
規液晶化合物に関するものである。
[従来の技術] 液晶化合物として数多く知られているものに、ネマチ
ック液晶と呼ばれているものがある。このものは、現在
液晶表示装置に使用される化合物又は組成物の主流を成
しているけれども、短所の一つに、応答速度が遅く、数
msecのオーダーの応答速度しか得られないということが
あり、そのため表示の大型化に対し限界に近づいている
と言われている。
このような従来型の液晶表示素子の欠点を改善するも
のとして、双安定性を有する液晶の使用がクラーク及び
ラガウエルにより提案されている(特開昭56−107216
号)。この双安定性を有する液晶は、強誘電性液晶と呼
ばれ、高速応答性とメモリ性が得られることが注目さ
れ、特に近年において、その実用化の検討が活発であ
り、実用強誘電性液晶物質の開発が急務になっている。
一般に、強誘電性は、光学活性部位を有する化合物
で、かつその分子長軸が層の法線方向からチルトした分
子配向をを有する一連のスメクチック相において発現さ
れる。中でも、キラルスメクチックC(以下SC と略記
する)相は、比較的低電圧動作性のため実用上優位とさ
れる。
このように強誘電性液晶は、自発分極を有するために
非常に速い応答速度を有する上に、メモリ性のある双安
定状態を発現させることができ、さらに視野角が優れて
いることから、大容量大画面のディスプレイ用材料とし
て適している。
このような強誘電性液晶として1975年、R.B.Meyerら
により合成された4−(4−n−デシルオキシベンジリ
デンアミノ)桂皮酸−2−メチルブチルエステル(以下
DOBAMBCと略記する。)が知られている(J.Physique 36
L−69(1975))。
このDOBAMBCは、シッフベースを構造内に含むため、
その化学的安定性に難がある。そこで、強誘電液晶材料
として、物理的、化学的に安定な種々の化合物が探索さ
れ、現在、4−(4−nアルキルオキシフェニル)−1
−カルボン酸−2−メチルブチルエステル(以下CNと略
記する。)を始めとするエステル系化合物の探索にその
主力が移ってきている。しかし、このCNを始めとするエ
ステル系化合物は、SC 相を示さないか、示したとして
もそのSC を示す温度範囲が狭く、しかも液晶を加熱、
冷却したときで異なる相系列を示すモノトロピック液晶
であるため、実用に耐えるものは少ない(Liquid Cyrst
als and Ordered Fluids 4(1984))。
一方、硫黄を含む液晶化合物として、アルキルチオエ
ステル(Liquid Crystals and Ordered Fluids 4(198
4))やフェニルチオエステル(特開昭62−205056号、6
2−281854号、63−27451号)等のチオエステル骨格を有
する強誘電性液晶や、特開昭62−292766号に登載されて
いるアルキルチオフェニルピリミジン骨格を含む強誘電
性液晶が知られている。
しかし、これら化合物はSC 相の温度範囲が狭く、あ
るいはモノトロピック液晶であるため、現在まで硫黄原
子を骨格に導入することは、強誘電性液晶として有効と
は言えなかった。
一方、現在までアルキルチオ安息香酸骨格を含み、か
つ不斉炭素原子を含む光学的に活性なカルボニルオキシ
基がフェニル基に結合した骨格については知られていな
い。そこで、エステル系強誘電用液晶や既知の硫黄含有
強誘電性液相に比べ、SC 相の温度範囲が広くモノトロ
ピックでない強誘電性液晶の開発が望まれていた。
[本発明が解決しようとする課題] 本発明は、強誘電性液晶表示に用いる液晶化合物とし
て、 1.エステル結合を有し極めて化学的に安定な化合物 2.広い温度範囲でSC 相を示す化合物 3.骨格的に低粘度ある化合物 4.カルボニル基に由来する大きい自発分極を有する化合
物 5.印加電界に対して高速応答性を示す化合物を満たす化
合物を見出し、実際に表示素子として使用できる化合物
を提供することにある。
そこで本発明はこのような要求に応じるため、現在ま
で考慮されていなかった硫黄原子の物性(例えば炭素原
子程度の低い電気陰性度、スルフィド結合に折れ曲がり
角度96゜等)に着目し、これを利用し、低い温度で幅広
いSC 相を持つ化合物を提供することにある。
更に、従来合成が困難とされていたアルキルチオ安息
香酸pmアミノ安息香酸とアルキルメルカプタンとから簡
便にアルキルチオ安息香酸を合成する新規合成法を見出
し、これを中間体とすることで容易に液晶化合物のアル
キル鎖の長さが変更でき、そのために発現する液晶相の
種類や温度範囲の制御を容易にすることが可能な液晶化
合物を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明によって提供される化合物は、一般式(I) [式中、Rは炭素数6〜14のアルキル基を表わし、m,n
は、それぞれ0又は1の整数を表わし、(ただし、(m,
n)=(0,1)の組み合わせを除く)、Qは不斉炭素原
子を有する光学的に活性なアルキル基を表わす]で表わ
される、新規なアルキルチオ安息香酸誘導体を提供する
ものである。
本発明では、アルキル基と安息香酸エステル基とを硫
黄で結合したチオエーテル骨格を用いたことにより、硫
黄原子の物性を、SC 相の発現や強誘電性に寄与させる
ことができた。
すなわち、硫黄原子の炭素程度の低い電気陰性度を、
不斉炭素原子の近傍に位置したカルボニル基の双極子モ
ーメトの増大に利用し、スルフィドの折れ曲がり角96゜
を、液晶分子の層内での傾き易さ、螺旋構造の取り易さ
に利用することで本発明を完成させた。
本発明に係る化合物は次の製造法にしたがって製造す
ることができる。
[式中、Rは炭素数6〜14のアルキル基を表わす。] 式(II)で示される化合物又はその反応性誘導体と、 [式中は、m,nは、それぞれ0又は1の整数を表わし、
(ただし、(m,n)=(0,1)の組み合わせを除く)、Q
は不斉炭素原子を有する光学的に活性なアルキル基を
表わす。] 式(III)で示される化合物とを反応させることによ
って出来る。
式(II)で示されるアルキルチオ安息香酸は、従来合
成が困難で入手し難い化合物であるが、これを廉価なp
−アミノ安息香酸を塩酸水溶液中、亜硝酸ナトリウムに
てジアゾニウム塩に変換させたのち、これを単離するこ
となく直接、アルキルメルカプタンを反応させて製造す
ることができることを見出した。
これは、特に中間体としてアリルメルカプト化合物を
用いないため、容易にアルキル鎖の異なるチオエーテル
骨格を取得する新規な製造法であり、アルキルチオ安息
酸骨格を初めて液晶骨格に取り入れることが可能になっ
た。
式(II)で示される化合物中の置換基Rとして、長鎖
アルキル基(好ましくは、ヘキシル、ヘプチル、オクチ
ル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、ドリデシ
ル、テトラデシル)が挙げられる。
式(III)で示される化合物は、4−ヒドロキシ安息
香酸や、4'−(4−ヒドロキシフェニル)安息香酸を出
発原料とし、ハロゲン化ベンジルを作用させ、4−ベン
ジルオキシ安息香酸4'−(4−ベンジルオキフェニル)
安息香酸を合成し、これに光学的に活性なアルコールを
縮合させた後、脱ベンジル化して製造することができ
る。
式(II)と式(III)で示される化合物の反応は適
宜、溶媒中(例えば、酢酸エチル、トルエン、ベンゼ
ン、キシレン、エチルエーテル、テロトヒドロフラン、
ヘキサン等)、縮合剤の存在化で行なうか、式(II)で
示される化合物の反応誘導体を使用して行なう。その際
の縮合剤としては、ジシクロヘキシカルボジイミド等が
挙げられ、反応誘導体を使用する場合における反応誘導
体としては、酸クロライド等の酸ハライド等が挙げられ
る。
上述した方法にて製造した化合物は、意外にも硫黄原
子を入れても融点が上がらず、酸素の場合に比べほとん
ど変わることなく、しかも広い範囲で強誘電性が示すこ
とが判明した。
[作 用] 本発明における式(I)の化合物は、硫黄原子ををチ
オエーテル骨格として有するアルキルチオ安息香酸誘導
体の液晶化合物である。
特に、直鎖アルキルチオエーテル骨格としたときは、
長鎖アルキル基のフレキシブル基と安息香酸を含むコア
基との結合角を、エーテル結合に比べ、約10゜程小さく
することが可能となり、分子の層内での傾き易くかつ広
い温度範囲で強誘電性を示すことが可能になった。
本発明の化合物は、上記理由により応答性、メモリ性
に優れた液晶表示素子の利用可能性を有する強誘電性液
晶材料である。
また本発明の化合物は、既に知られている強誘電性液
晶化合物と配合して強誘電性を示す温度領域を上下に広
げたり、応答性を改善したりできる。
[実施例] 以下、実施例により本発明の化合物について更に詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定され
るものではない。
以下、C、SB,SX ,SC ,SA、I相、Chはそれぞれ結
晶、スメクチックB相、はっきりと同定出来ないがキラ
ルスメクチック相、キラルスメクチックC相、スメクチ
ックA相、等方相、コレステリック相を示す。
本発明の化合物の精製は、シリカゲルクロマトグラフ
ィー及びアルコール、ヘキサンにより再結晶にて行なっ
た。以下に示す相転移点の測定値は、物質の純度により
若干の影響を受けることもある。
<実施例1> 4−n−デシルチオフェニル−1−カルボン酸−(p−
(s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)ビフェニ
ルエステルの合成; (1−1) 4−n−デシルチオ安息香酸の合成; p−アミノ安息香酸10.3g、膿塩酸15.0ml及び水30.0m
lを、激しく撹拌しながら50℃に加熱し懸濁させた後、
0℃付近まで液温を下げる。この懸濁液に、亜硝酸ナト
リウム5.18gを最少量の水に溶かしたものを徐々に加え
てジアゾ化する。このとき必要ならば、氷を加え液温が
0〜5℃に保たれるようにする。反応液が黄色透明にな
る点を終点と、次に、酢酸ナトリウム冷飽和水溶液で液
中pHを6に合わせる。このとき析出物があれば濾過す
る。デシルメルカプタン13.1gを水酸化ナトリウム6.00g
の水30.0ml溶液に溶かし、0〜5℃に保ち撹拌しなが
ら、上記のジアゾニウム塩溶液を徐々に滴下していく。
滴下完了後、反応液を1時間かけて60℃に加熱し、その
後60℃、2時間撹拌を続けると激しい反応が起こり窒素
が発生する。窒素発生が収まった後冷却し、褐色の固形
物を濾過する。この固形物に、水500ml、2−プラパノ
ール50mlを加え、撹拌しながら70℃に加熱し固形物を溶
解させる。その後10wt%硫酸を液中pHを1以下になるよ
うに加えた後、5℃に冷却して析出物を得る。この析出
物をn−ヘキサン300ml及びメタノール200mlで再結晶を
行なうことで無色針状晶の4−デシルチオ安息香酸8.20
gが得られる(収率37%)。
IR;2930、1680、1600、1420、1290(cm-11 H−NMR;0.90、1.28、3.00、7.30、7.98(ppm) (1−2) p−ヒドロキシビフェニルカルボン酸(s)−2−メチ
ルブチルエステルの合成; p−ヒドロキシビフェニルカルボン酸3.75gを、
(s)−2−メチルブチルアルコール4.63gと共に、p
−トルエンスルフォン酸0.10gの存在下、約6時間加熱
還流した後濾過し、未反応のp−ヒドロキシビフェニル
カルボン酸を除く。次に、瀘液をエバポレートし、未反
応の(s)−2−メチルブチルアルコールを留去し、得
た結晶をn−ヘキサン200mlより再結晶し、対応する無
色の化合物2.05gを得た(収率41%)。
(1−3) 4−n−デシルチオフェニル−1−カルボン酸−(p−
(s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)ビフェニ
ルエステルの合成; (1−1)で合成したn−デシルチ安息香酸4.00gを
四塩化炭素50ml中、塩化チオニル16.2gと共に3時間加
熱還流した後、未反応の塩化チオニル及び四塩化炭素を
留去し、黄色の油状物を得た。次に1−2で合成したp
−ヒドロキシビフェニルカルボン酸(s)−2−メチル
ブチルエステル3.90gをトルエン100mlに溶かした溶液を
加え、更にピリジン5.40gを加え、80℃にて3時間撹拌
する。反応終了後、酢酸エチル100ml及び5wt%塩酸200m
lを加え、酢酸エチル抽出した。更にこの酢酸エチル相
に5wt%炭酸水素ナトリウム水溶液を加え酢酸エチル抽
出した。この酢酸エチル層を飽和食塩水100mlで洗った
後、無水硫酸ナトリウムを入れ乾燥させた。酢酸エチル
留去して、これをn−ヘキサ:酢酸エチル=5:1混合物
を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より分離し、無色結晶を得た。更に、この結晶をn−ヘ
キサン、メタノールより再結晶し、4−n−デシルチオ
フェニル−1−カルボル酸−(p−(s)−2−メチル
ブチルオキシカルニル)ビフェニルエステル3.10gを得
た。取得物について以下の測定により構造を確認した。1 H−NMR;0.85、3.40、4.21、7.27、8.15(ppm) マススペクトル; m/z:560(M+) 元素分析; 炭素:計算値 74.96% 実測値 74.22% 水素:計算値 7.91% 実測値 7.78% 硫黄:計算値 5.72% 実測値 5.50% <実施例2> 4−n−ドデシルチオフェニル−1−カルボン酸−(p
−(s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)ビフェ
ニルエステルの合成; (2−1) n−ドデシルチオ安息香酸の合成; (1−1)においてデシルメルカプタンに換えて、ド
デシルメルカプタンを用いて、同様の反応を行なった。
得られたn−ドデシルチオ安息香酸のNMR、Iは合成例
(1−1)における物とほとんど同様であって、わずか
にメチレン鎖に対応するピークあるいは強度比の異なっ
たピークを与えた。
(2−2) 4−n−ドデシルチオフェニル−1−カルボン酸−(p
−(s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)ビフェ
ニルエステルの合成; 合成例(1−3)において、n−デシルチオ安息香酸
に換えて、n−ドデシルチオ安息香酸を用いて同様の反
応の行なった。得られた4−n−ドデシルチオフェニル
−1−カルボン酸−(P−(s)−2−メチルブチルオ
キシカルボニル)ビフェニルエステルのNMRは、合成例
(1−3)における物とほとんど同様であり、わずかに
メチレン鎖に対応するピークあるいは吸収の強度比の異
なったチャートを与えた。
<実施例3> 4−((s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)フ
ェニル−4−(4−ドデシルチオベンゾイルオキシ)ベ
ンゾエートの合成; (3−1) p−ヒドロキシ安息香酸−4−((s)−2−メチルブ
チルオキシカルボニル)フェニルエステルの合成 p−ベンジルオキシ安息香酸6.54gを四塩化炭素40ml
中、塩化チオニル12.5gと共に3時間加熱還流した後、
未反応の塩化チオニル及び四塩化炭素を留去し、黄色の
油状物を得た。次に(s)−2−メチルブチルアルコー
ル1.64gをトルエン40.0mlの溶かした溶液を加え、3時
間加熱還流する。反応終了後、反応液に酢酸エチル30.0
ml、5wt%塩酸100mlを加え、酢酸エチルで抽出した。更
に、この酢酸エチル層を、5wt%炭酸水素ナトリウム水
溶液飽和食塩水100mlで洗った後、無水硫酸ナトリウム
を入れ乾燥させた。酢酸エチルを留去して、これをn−
ヘキサン:酢酸エチル=10:1混合物を溶離液としてシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーにより分離し、無色油
状物4.49gを得た。次に、この油状物をエタノール15ml
に溶解し、シクロヘキセン6.75g及びパラジウムブラッ
ク0.45gの存在下、1時間加熱還流した。反応液を濾過
しパラジウムブラックを除いた後、エタノール及びシク
ロヘキセンを留去して得られる無色油状物をトルエン8
0.0mlに溶解させ、水20.0mlで洗浄し無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、トルエンを留去し、(s)−2−メチルブ
チル−4−ヒドロキシベンゾエート2.99gを得た(収率9
36%)。次に、p−ベンジルオキシ安息香酸0.80gを四
塩化炭素15ml中、塩化チオニル4.17gと共に3時間加熱
還流した後、未反応の塩化チオニル及び四塩化炭素留去
し、黄色の油状物を得た。次に、上述した(s)−2−
メチルブチル−4−ヒドロキシベンゾエート0.73gをト
ルエン7.00mlに溶かした溶液を加え、更にピリジン3.50
gを加え、80℃にて3時間撹拌する。反応終了後、酢酸
エチル30.0ml及び5wt%塩酸50.0mlを加え、酢酸エチル
抽出した。この酢酸エチル層を5wt%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液、飽和食塩水50.0mlで洗った後、無水硫酸ナト
リウムを入れ乾燥させた。酢酸エチルを留去して、メタ
ノールより再結晶し、4−((s)−2−メチルブチル
オキシカルボニル)フェニル−4−ベンジルオキシベン
ゾエート0.89gを得た。次に、これをエタノール10.0ml
に溶解し、シクロヘキセン1.01g及びパラジウムブラッ
ク0.18gの存在下、1時間加熱還流した。反応液を濾過
しパラジウムブラックを除いた後、エタノール及びシク
ロヘキセンを留去し、p−ヒドロキシ安息香酸−4−
((s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)フェニ
ルエステル0.69gを得た。
(3−2) 実施例(2−1)で合成したn−ドデシルチオ安息香
酸2.00gを四塩化炭素50ml中、塩化チオニル14.9gと共に
3時間加熱還流した後、未反応の塩化チオニル及び四塩
化炭素を留去し、黄色の油状物を得た。次に(3−1)
で合成したpm−ヒドロキシ安息香酸−4−((s)−2
−メチルブチルオキシカルボニル)フェニルエステル2.
04gをトルエン50.0mlに溶かした溶液を加え、更にピリ
ジン4.90gを加え、80℃にて3時間撹拌する。反応終了
後、酢酸エチル100ml及び5wt%塩酸200mlを加え、酢酸
エチル抽出した。この酢酸エチル層を5wt%炭酸水素ナ
トリウム水溶液、飽和食塩水100mlで洗った後、無水硫
酸ナトリウムを入れ乾燥させた。酢酸エチルを留去し
て、これをn−ヘキサンより再結晶し、無色粉末結晶を
4−((s)−2−メチルブチルオキシカルボニル)フ
ェニル−4−(4−ドデシルチオベンゾイルオキシ)ベ
ンゾエート2.00gを得た(収率50%)。
(実施例4〜12) 上述の方法にて、アルキル鎖長、ベンゼン環数、エス
テル結合数、光学活性基が(s)−2−メチルブチル、
(s)−1−メチルヘプチルおよび(s)−1−メチル
ブチル等とQの異なった式(I)で示される化合物を
合成し、現在まで硫黄を含む強誘電性液晶には見られな
かった幅広い温度領域でSC を示す化合物を得た。次表
に、この様にして得られたアルキルチオ安息香酸骨格を
含む化合物の相転移の例を示す。
(実施例8) 実施例1で得られた4−n−デシルチオフェニル−1
−カルボン酸−4(p−(s)−2−メチルブチルオキ
シカルボニル)ビフェニルエステルを加熱し、等方性液
体とした。これを、厚さ3ミクロンのスペーサーを介し
た2枚のガラス透明電極に真空注入法によって注入し、
薄膜セルを作成した。然る後、1分間に0.5℃に割合で
冷却し、スペーサーエッジ法によりSA相を配向させ、更
に109.3℃以下に冷却して螺旋構造が消失している均一
なモノドメインを得た。90℃にて、このセルに±20ボル
ト、5ヘルツの矩形波を印加したところ、約1msecの明
瞭な速い応答が確認できた。
(比較例1) 以下、現在まで知られている硫黄を骨格に含む強誘電
性液晶の代表的な物を取り上げ比較する。
[発明の効果] 以上例示した様に、本発明の化合物は極めて広範な温
度領域において強誘電性を呈する。したがって、単独に
あるいは他のネマチック、スメクチックあるいは強誘電
性液晶と適切に配合されて、実用温度領域において電気
光源的効果を応用した液晶表示素子の材料として、有用
な新規な化合物を簡単に廉価に提供することができる。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) [式中、Rは炭素数6〜14のアルキル基を表わし、m,n
    は、それぞれ0又は1の整数を表わし、(ただし、(m,
    n)=(0,1)の組み合わせを除く)、Qは不斉炭素原
    子を有する光学的に活性なアルキル基を表わす] で表わされる光学活性な安息酸誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(II) [式中、Rは炭素数6〜14のアルキル基を表わす。] で表わされる化合物又はその反応性誘導体と、 一般式(III) [式中、m,nは、それぞれ0又は1の整数を表わし、
    (ただし、(m,n)=(0,1)の組み合わせを除く)、Q
    は不斉炭素原子を有する光学的に活性なアルキル基を
    表わす] で表わされる化合物を反応させて、 一般式(I) [式中、R,m,n,Qは上記と同じ] で表わされる光学活性な安息香酸誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】一般式(I) [式中、Rは炭素数6〜14のアルキル基を表わし、m,n
    は、それぞれ0又は1の整数を表わし、(ただし、(m,
    n)=(0,1)の組み合わせを除く)、Qは不斉炭素原
    子を有する光学的に活性なアルキル基を表わす] で表わされる光学活性な安息香酸誘導体を少なくとも一
    種配合成分として含有することを特徴とする液晶素子。
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