JP2577304B2 - ヒト インターロイキン1活性を有するポリペプチド - Google Patents
ヒト インターロイキン1活性を有するポリペプチドInfo
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- JP2577304B2 JP2577304B2 JP5202977A JP20297793A JP2577304B2 JP 2577304 B2 JP2577304 B2 JP 2577304B2 JP 5202977 A JP5202977 A JP 5202977A JP 20297793 A JP20297793 A JP 20297793A JP 2577304 B2 JP2577304 B2 JP 2577304B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヒト インターロイキン
1をコードするクローン化DNAを組み込んだベクター
により形質転換された宿主を培養することにより生産さ
れるヒト インターロイキン1及びそれと実質的に同等
の生物活性を有する物質に関する。
1をコードするクローン化DNAを組み込んだベクター
により形質転換された宿主を培養することにより生産さ
れるヒト インターロイキン1及びそれと実質的に同等
の生物活性を有する物質に関する。
【0002】
【従来の技術】Geryらはヒト マクロファージの培養上
清中に、マイトーゲンによるマウス胸腺細胞分裂作用を
促進させる物質を見出し、これをリンパ球活性化因子
(lymphocyte activating factor、以下LAFと略記す
る)と名付けたが、1979年以降、インターロイキン1
(以下、IL−1と略記する)の名称が用いられてい
る。従って本明細書においてもこのような物質をインタ
ーロイキン1として扱う。
清中に、マイトーゲンによるマウス胸腺細胞分裂作用を
促進させる物質を見出し、これをリンパ球活性化因子
(lymphocyte activating factor、以下LAFと略記す
る)と名付けたが、1979年以降、インターロイキン1
(以下、IL−1と略記する)の名称が用いられてい
る。従って本明細書においてもこのような物質をインタ
ーロイキン1として扱う。
【0003】IL−1はT細胞やB細胞の増殖分化を促
進させ、またT細胞に作用してリンホカイン、特にイン
ターロイキン2(T細胞増殖因子)の産生を促進させる
効果を有し、抗体産生や細胞性免疫の調節に重要な役割
を果たす因子の一つと考えられている〔Staruch, M.J.,
et al., J. Immunol., 130, 2191(1983)〕。その
他、プロスタグランジンEやコラゲナーゼの産生促進,
繊維芽細胞の増殖促進,又はインターロイキン2やイン
ターフェロンの有するNK(ナチュラル キラー)細胞
活性化作用を増強させる効果があると報告されている
〔Simon, P.L., etal., "Lymphokines" vol. 6, p.47
(1982), Academic Press Inc., New York〕。
進させ、またT細胞に作用してリンホカイン、特にイン
ターロイキン2(T細胞増殖因子)の産生を促進させる
効果を有し、抗体産生や細胞性免疫の調節に重要な役割
を果たす因子の一つと考えられている〔Staruch, M.J.,
et al., J. Immunol., 130, 2191(1983)〕。その
他、プロスタグランジンEやコラゲナーゼの産生促進,
繊維芽細胞の増殖促進,又はインターロイキン2やイン
ターフェロンの有するNK(ナチュラル キラー)細胞
活性化作用を増強させる効果があると報告されている
〔Simon, P.L., etal., "Lymphokines" vol. 6, p.47
(1982), Academic Press Inc., New York〕。
【0004】このようにIL−1は免疫応答のみなら
ず、生体の防御やその修復等にも関与する生体物質であ
り、免疫不全症に対する治療薬や抗腫瘍剤としての臨床
応用が期待されている。
ず、生体の防御やその修復等にも関与する生体物質であ
り、免疫不全症に対する治療薬や抗腫瘍剤としての臨床
応用が期待されている。
【0005】IL−1のこれまでの取得方法は、主とし
てマクロファージや末梢単核細胞又はマクロファージ様
株化細胞(例えばマウスP388D1 細胞)や単球性又
は骨髄性白血病細胞等を適当な誘導剤の存在下で培養
し、その培養上清中より単離するものである。
てマクロファージや末梢単核細胞又はマクロファージ様
株化細胞(例えばマウスP388D1 細胞)や単球性又
は骨髄性白血病細胞等を適当な誘導剤の存在下で培養
し、その培養上清中より単離するものである。
【0006】ヒトIL−1は、ヒト単球性白血病株化細
胞であるU937細胞及びヒト末梢単核細胞の培養上清
から分離精製され、その分子量が11,300及び15,000ダル
トンであると報告されている〔Mizel, S.B., et al.,
J. Immunol., 131, 1834 (1983); Schmidt, J.A., J. E
xp. Med., 160, 772 (1984)〕。
胞であるU937細胞及びヒト末梢単核細胞の培養上清
から分離精製され、その分子量が11,300及び15,000ダル
トンであると報告されている〔Mizel, S.B., et al.,
J. Immunol., 131, 1834 (1983); Schmidt, J.A., J. E
xp. Med., 160, 772 (1984)〕。
【0007】最近、マウスP388D1 細胞を用いマウ
スIL−1をコードするcDNAをクローニングし、I
L−1活性を有する156個のアミノ酸から成るポリペ
プチドを大腸菌で生産させることに成功したと報告され
ている〔Lomedico, P.T., etal., Nature, 312, 458 (1
984)〕。
スIL−1をコードするcDNAをクローニングし、I
L−1活性を有する156個のアミノ酸から成るポリペ
プチドを大腸菌で生産させることに成功したと報告され
ている〔Lomedico, P.T., etal., Nature, 312, 458 (1
984)〕。
【0008】
【発明の目的】本発明者らは、遺伝子組み換え技術を応
用してヒトIL−1を製造すべく鋭意研究を続けた結
果、ヒトIL−1をコードするクローン化DNAの単離
に成功し、このクローン化DNAを組み込んだ組み換え
体プラスミドで形質転換された微生物がIL−1を産生
することを確認し、本発明を完成した。
用してヒトIL−1を製造すべく鋭意研究を続けた結
果、ヒトIL−1をコードするクローン化DNAの単離
に成功し、このクローン化DNAを組み込んだ組み換え
体プラスミドで形質転換された微生物がIL−1を産生
することを確認し、本発明を完成した。
【0009】更に詳述すれば、本発明者らはヒト白血病
細胞をin vitroで分化誘導剤と共に培養し、マクロファ
ージ様細胞に分化させた細胞をIL−1産生のための誘
導剤と共に培養し、該細胞中にIL−1mRNAを産生
蓄積させ、このmRNAを鋳型としてcDNAライブラ
リーを作製し、この中からヒトIL−1をコードするD
NAのクローン化に成功し、その塩基配列を決定した。
そして、該クローン化DNAを形質発現べクターに組み
込ませ、該べクターで形質転換された宿主中にヒトIL
−1活性を有するポリペプチドを産生せしめることに成
功した。この研究過程において、ヒトIL−1が前駆体
として作られること及びその全アミノ酸配列を明らかに
した。
細胞をin vitroで分化誘導剤と共に培養し、マクロファ
ージ様細胞に分化させた細胞をIL−1産生のための誘
導剤と共に培養し、該細胞中にIL−1mRNAを産生
蓄積させ、このmRNAを鋳型としてcDNAライブラ
リーを作製し、この中からヒトIL−1をコードするD
NAのクローン化に成功し、その塩基配列を決定した。
そして、該クローン化DNAを形質発現べクターに組み
込ませ、該べクターで形質転換された宿主中にヒトIL
−1活性を有するポリペプチドを産生せしめることに成
功した。この研究過程において、ヒトIL−1が前駆体
として作られること及びその全アミノ酸配列を明らかに
した。
【0010】
【発明の構成及び効果】ヒトIL−1前駆体をコードす
るDNAは配列番号1の塩基配列で表される。
るDNAは配列番号1の塩基配列で表される。
【0011】配列番号1で示される塩基配列を有するD
NAは、配列番号2で表されるポリペプチドをコードす
る。
NAは、配列番号2で表されるポリペプチドをコードす
る。
【0012】ヒトIL−1の生物活性発現には、必ずし
も配列番号2で表されるポリペプチドの全構造を必要と
しない。このことは配列番号2中、C末端から209残
基のアミノ酸から成るポリペプチドはLAF活性を有し
ていることからも明らかである。
も配列番号2で表されるポリペプチドの全構造を必要と
しない。このことは配列番号2中、C末端から209残
基のアミノ酸から成るポリペプチドはLAF活性を有し
ていることからも明らかである。
【0013】従って、配列番号2で表されるポリペプチ
ドはヒトIL−1の前駆体であり、その生物活性に必須
な部分はそのC末端側に存在すると考えられる。
ドはヒトIL−1の前駆体であり、その生物活性に必須
な部分はそのC末端側に存在すると考えられる。
【0014】 ヒト IL−1をコードするDNAに
は、配列番号2に対応する塩基配列の全部もしくはその
下流部を有するDNA及びその部分的に修飾されたDN
A並びにこれらの対立遺伝子変異体DNAが包含され
る。なお、対立遺伝子変異体DNAとは、「特定の遺伝
子配列の代替型(alternative form)
であって、対応する染色体の同じ座に生じ、その優性又
は劣性遺伝子を問わない」とも定義されており、本願明
細書でもこれと同じ意味で使用する。従って、対立遺伝
子変異体(ポリペプチド)とは対立遺伝子変異体DNA
の転写−翻訳物(ポリペプチド)を意味する。
は、配列番号2に対応する塩基配列の全部もしくはその
下流部を有するDNA及びその部分的に修飾されたDN
A並びにこれらの対立遺伝子変異体DNAが包含され
る。なお、対立遺伝子変異体DNAとは、「特定の遺伝
子配列の代替型(alternative form)
であって、対応する染色体の同じ座に生じ、その優性又
は劣性遺伝子を問わない」とも定義されており、本願明
細書でもこれと同じ意味で使用する。従って、対立遺伝
子変異体(ポリペプチド)とは対立遺伝子変異体DNA
の転写−翻訳物(ポリペプチド)を意味する。
【0015】ヒトIL−1をコードするDNAを組み込
んだ形質発現ベクターで形質転換された宿主により産生
されるポリペプチド又はその分解物がヒトIL−1と実
質的に同等な生物活性を有するか或いは潜在的にそのよ
うな活性を有する限り、これらのポリペプチドは本発明
に係るポリペプチドに包含される。以下これらのポリペ
プチドを「本発明に係るポリペプチド」と総称する。
んだ形質発現ベクターで形質転換された宿主により産生
されるポリペプチド又はその分解物がヒトIL−1と実
質的に同等な生物活性を有するか或いは潜在的にそのよ
うな活性を有する限り、これらのポリペプチドは本発明
に係るポリペプチドに包含される。以下これらのポリペ
プチドを「本発明に係るポリペプチド」と総称する。
【0016】なお、上述の部分的に修飾されたDNAと
は、配列番号1で表される全塩基配列又はその下流部の
塩基配列において、一部のコドンが欠失及び/又は他の
コドンで置き換えた塩基配列、及び/又は他のコドンが
挿入及び/又は付加された塩基配列を有するDNAを意
味する。
は、配列番号1で表される全塩基配列又はその下流部の
塩基配列において、一部のコドンが欠失及び/又は他の
コドンで置き換えた塩基配列、及び/又は他のコドンが
挿入及び/又は付加された塩基配列を有するDNAを意
味する。
【0017】ヒトIL−1をコードするDNAは、ヒト
白血病細胞を分化誘導剤と共に培養し、マクロファージ
様細胞に分化させた細胞又はヒトマクロファージ或いは
ヒト末梢単核球を誘導剤と共に培養し、該細胞からヒト
IL−1mRNAを含む画分を分離し、これをもとにし
てcDNAライブラリーを作製し、これよりヒトIL−
1cDNAをクローン化することにより製造することが
できる。
白血病細胞を分化誘導剤と共に培養し、マクロファージ
様細胞に分化させた細胞又はヒトマクロファージ或いは
ヒト末梢単核球を誘導剤と共に培養し、該細胞からヒト
IL−1mRNAを含む画分を分離し、これをもとにし
てcDNAライブラリーを作製し、これよりヒトIL−
1cDNAをクローン化することにより製造することが
できる。
【0018】このヒトIL−1をコードするDNAは従
来既知の手法を用いて、該DNAの塩基配列の一部のコ
ドンが欠失及び/又は他のコドンで置き換えた塩基配
列,及び/又は他の塩基配列が挿入及び/又は付加され
た塩基配列を有するDNAに修飾することができる。該
DNA又はその修飾体DNAは更にそのコドンの一部を
対応する縮重コドンと置き換えることも可能である。
来既知の手法を用いて、該DNAの塩基配列の一部のコ
ドンが欠失及び/又は他のコドンで置き換えた塩基配
列,及び/又は他の塩基配列が挿入及び/又は付加され
た塩基配列を有するDNAに修飾することができる。該
DNA又はその修飾体DNAは更にそのコドンの一部を
対応する縮重コドンと置き換えることも可能である。
【0019】ヒトIL−1をコードするDNAの製造法
を工程順に示すと以下の通りである。 (1) ヒトマクロファージ又はマクロファージ様細胞
を誘導剤と共に培養する。 (2) 該細胞からヒトIL−1mRNAを含む画分を
分離する。 (3) 該mRNAを鋳型として逆転写酵素を用いてs
scDNAを合成し、次いでdscDNAに変換する。 (4) 該dscDNAをべクターに組み込む。 (5) 該組み換え体を宿主に導入し、形質転換せしめ
cDNAライブラリーを作製する。 (6) 該ライブラリーからヒトIL−1をコードする
cDNAをクローニングする。 (7) 所望により、該クローン化cDNAを改築す
る。
を工程順に示すと以下の通りである。 (1) ヒトマクロファージ又はマクロファージ様細胞
を誘導剤と共に培養する。 (2) 該細胞からヒトIL−1mRNAを含む画分を
分離する。 (3) 該mRNAを鋳型として逆転写酵素を用いてs
scDNAを合成し、次いでdscDNAに変換する。 (4) 該dscDNAをべクターに組み込む。 (5) 該組み換え体を宿主に導入し、形質転換せしめ
cDNAライブラリーを作製する。 (6) 該ライブラリーからヒトIL−1をコードする
cDNAをクローニングする。 (7) 所望により、該クローン化cDNAを改築す
る。
【0020】ヒトIL−1cDNAを組み込んだ形質発
現ベクターにより形質転換した宿主を培養し、その宿主
中又は培地中にヒトIL−1の生物活性或いは潜在活性
を有するポリペプチドを産生せしめることができる。
現ベクターにより形質転換した宿主を培養し、その宿主
中又は培地中にヒトIL−1の生物活性或いは潜在活性
を有するポリペプチドを産生せしめることができる。
【0021】以下にヒトIL−1をコードするDNAの
製造方法並びに本発明に係るポリペプチドの産生方法を
より具体的に説明する。
製造方法並びに本発明に係るポリペプチドの産生方法を
より具体的に説明する。
【0022】ヒトIL−1をコードするDNAの製造 I.ヒトIL−1mRNAの調製 ヒト白血病細胞を用いる場合には、該細胞を1×105 〜
5×106 個/mlの細胞密度で播き、これに分化誘導剤を
添加する。分化誘導剤の添加量は、その種類,細胞の種
類,培養条件等により異なるが、一般に約100 〜2,000n
g/ml(最終濃度)が好ましい。ヒト白血病細胞を分化誘
導剤と共に35〜38℃、好ましくは約37℃、約5〜10%炭
酸ガス含有空気中、湿度約90〜100 %で約24〜72時間培
養する。
5×106 個/mlの細胞密度で播き、これに分化誘導剤を
添加する。分化誘導剤の添加量は、その種類,細胞の種
類,培養条件等により異なるが、一般に約100 〜2,000n
g/ml(最終濃度)が好ましい。ヒト白血病細胞を分化誘
導剤と共に35〜38℃、好ましくは約37℃、約5〜10%炭
酸ガス含有空気中、湿度約90〜100 %で約24〜72時間培
養する。
【0023】ここで使用しうるヒト白血病細胞としては
分化誘導剤の作用によりマクロファージ様細胞に分化す
るヒト白血病株細胞はすべて用いることができる。例え
ばHL−60細胞(ATCC, CCL240),THP−1細胞,
Mono−1−207細胞が挙げられる。また、白血病
患者から分離した初代細胞も同様に用いることができ
る。
分化誘導剤の作用によりマクロファージ様細胞に分化す
るヒト白血病株細胞はすべて用いることができる。例え
ばHL−60細胞(ATCC, CCL240),THP−1細胞,
Mono−1−207細胞が挙げられる。また、白血病
患者から分離した初代細胞も同様に用いることができ
る。
【0024】分化誘導剤としては、例えば、ホルボール
エステル類、メゼレインのようなジテルペン系化合物が
挙げられる。
エステル類、メゼレインのようなジテルペン系化合物が
挙げられる。
【0025】培地としては、高等動物細胞の培養に適し
た各種合成培地が用いられ、例えばRPMI−164
0,イーグルのMEM培地,ダルベッコ変法によるME
M培地〔宗村庚修編「細胞培養マニュアル」,講談社
(1982)及びCell and Tissue Culture, J. Paul, E. &
S. Livingstone Ltd.(1970)参照〕が挙げられる。培
地には全培養液量の約1〜20%の動物血清(例えば牛胎
児血清,子牛血清)を加えておくのが好ましい。
た各種合成培地が用いられ、例えばRPMI−164
0,イーグルのMEM培地,ダルベッコ変法によるME
M培地〔宗村庚修編「細胞培養マニュアル」,講談社
(1982)及びCell and Tissue Culture, J. Paul, E. &
S. Livingstone Ltd.(1970)参照〕が挙げられる。培
地には全培養液量の約1〜20%の動物血清(例えば牛胎
児血清,子牛血清)を加えておくのが好ましい。
【0026】細胞が培養容器面に付着し、マクロファー
ジ様細胞に分化したことを確認した後、以下の操作を行
う。なお、白血病細胞を用いることなく、肺,血液,腹
腔,胎盤,脾臓等の組織から採取したヒトマクロファー
ジを用いる場合には上記の分化誘導操作は省略できる。
ジ様細胞に分化したことを確認した後、以下の操作を行
う。なお、白血病細胞を用いることなく、肺,血液,腹
腔,胎盤,脾臓等の組織から採取したヒトマクロファー
ジを用いる場合には上記の分化誘導操作は省略できる。
【0027】上記の培養を行った後、培養液及び浮遊細
胞を吸引除去する。次いで、IL−1の産生を誘導する
誘導剤(例えばグラム陰性菌より得られたエンドトキシ
ン)と、蛋白合成阻害剤(例えばシクロヘキシミド)を
加え、更に3〜8時間培養することにより、ヒトIL−
1mRNAを該分化細胞中に蓄積させる。エンドトキシ
ンの場合の添加量は一般に約0.1 〜1000μg/ml、好まし
くは約1〜100 μg/mlであり、シクロヘキシミドの場合
の好ましい添加量は0.1 〜50μg/mlである。
胞を吸引除去する。次いで、IL−1の産生を誘導する
誘導剤(例えばグラム陰性菌より得られたエンドトキシ
ン)と、蛋白合成阻害剤(例えばシクロヘキシミド)を
加え、更に3〜8時間培養することにより、ヒトIL−
1mRNAを該分化細胞中に蓄積させる。エンドトキシ
ンの場合の添加量は一般に約0.1 〜1000μg/ml、好まし
くは約1〜100 μg/mlであり、シクロヘキシミドの場合
の好ましい添加量は0.1 〜50μg/mlである。
【0028】培養終了後、該細胞より、例えばChirgwin
らの方法〔Biochemistry, 18, 5294(1979) 〕により全
RNAを抽出し、次いでこれを常法に従ってオリゴ(d
T)セルロース又はポリ(U)セファロースなどを用い
る吸着カラムクロマトグラフィーに付すか又はバッチ法
によりポリ(A)mRNA画分を分離する。このポリ
(A)mRNA画分を酸性尿素アガロースゲル電気泳動
又はショ糖密度勾配遠心分離に付すことによりヒトIL
−1mRNAを濃縮精製することができる。
らの方法〔Biochemistry, 18, 5294(1979) 〕により全
RNAを抽出し、次いでこれを常法に従ってオリゴ(d
T)セルロース又はポリ(U)セファロースなどを用い
る吸着カラムクロマトグラフィーに付すか又はバッチ法
によりポリ(A)mRNA画分を分離する。このポリ
(A)mRNA画分を酸性尿素アガロースゲル電気泳動
又はショ糖密度勾配遠心分離に付すことによりヒトIL
−1mRNAを濃縮精製することができる。
【0029】ここに得られたmRNA画分が目的とする
ヒトIL−1をコードするmRNAを含むものであるこ
とを確認するためには該mRNA画分をタンパクに翻訳
させてその生物活性を調べればよい。例えば該mRNA
画分をアフリカツメガエル(Xenopus laevis)の卵母細
胞に注入するか、又は網状赤血球ライセート,小麦胚芽
のような適当な蛋白合成系に添加してタンパクに翻訳さ
せ、そのタンパクがLAF活性を有することを確認すれ
ばよい。
ヒトIL−1をコードするmRNAを含むものであるこ
とを確認するためには該mRNA画分をタンパクに翻訳
させてその生物活性を調べればよい。例えば該mRNA
画分をアフリカツメガエル(Xenopus laevis)の卵母細
胞に注入するか、又は網状赤血球ライセート,小麦胚芽
のような適当な蛋白合成系に添加してタンパクに翻訳さ
せ、そのタンパクがLAF活性を有することを確認すれ
ばよい。
【0030】II.ヒトIL−1cDNAのクローニング Iの工程で得られたmRNA画分を鋳型とし、オリゴ
(dT)をプライマーとして、dATP,dGTP,d
CTP,dTTPの存在下で逆転写酵素(例えばトリ骨
髄性白血病ウイルス由来逆転写酵素)によりmRNAと
相補的なsscDNAを合成し、次いでこのsscDN
Aを鋳型にして、逆転写酵素あるいは大腸菌DNAポリ
メラーゼI(ラージフラグメント)等を用いてdscD
NAを合成する。ここに得られたdscDNAを、ポリ
(dG)−ポリ(dC)ホモポリマー伸長法〔Nelson,
T.S., "Methods in Enzymology", 68, 41 (1979), Acad
emicPress Inc., New York参照〕のような常法に従っ
て、例えばプラスミドpBR322の制限酵素PstI
切断部位に組み込ませる。得られた組み換え体プラスミ
ドを、例えばCohen らの方法〔Proc. Nat. Acad. Sci.
USA, 69, 2110(1972)参照〕に準じて例えばE. coliχ
1776株のような宿主に導入して形質転換させ、テト
ラサイクリン耐性株を選択してcDNAライブラリーを
作製する。
(dT)をプライマーとして、dATP,dGTP,d
CTP,dTTPの存在下で逆転写酵素(例えばトリ骨
髄性白血病ウイルス由来逆転写酵素)によりmRNAと
相補的なsscDNAを合成し、次いでこのsscDN
Aを鋳型にして、逆転写酵素あるいは大腸菌DNAポリ
メラーゼI(ラージフラグメント)等を用いてdscD
NAを合成する。ここに得られたdscDNAを、ポリ
(dG)−ポリ(dC)ホモポリマー伸長法〔Nelson,
T.S., "Methods in Enzymology", 68, 41 (1979), Acad
emicPress Inc., New York参照〕のような常法に従っ
て、例えばプラスミドpBR322の制限酵素PstI
切断部位に組み込ませる。得られた組み換え体プラスミ
ドを、例えばCohen らの方法〔Proc. Nat. Acad. Sci.
USA, 69, 2110(1972)参照〕に準じて例えばE. coliχ
1776株のような宿主に導入して形質転換させ、テト
ラサイクリン耐性株を選択してcDNAライブラリーを
作製する。
【0031】このcDNAライブラリーからヒトIL−
1をコードするcDNAが組み込まれた組み換え体プラ
スミドを含む形質転換体を得るには、次の方法を用いる
ことができる。例えばヒト以外の動物からIL−1をコ
ードするcDNAが得られればそのcDNAをプローブ
として用い、コロニー ハイブリダイゼーション試験
〔Hanahan, D., et al., Gene, 10, 63 (1980)〕を行う
ことにより該cDNAプローブと相同性のある塩基配列
を含むcDNAを有するクローンを該cDNAライブラ
リーから釣り上げることができる。
1をコードするcDNAが組み込まれた組み換え体プラ
スミドを含む形質転換体を得るには、次の方法を用いる
ことができる。例えばヒト以外の動物からIL−1をコ
ードするcDNAが得られればそのcDNAをプローブ
として用い、コロニー ハイブリダイゼーション試験
〔Hanahan, D., et al., Gene, 10, 63 (1980)〕を行う
ことにより該cDNAプローブと相同性のある塩基配列
を含むcDNAを有するクローンを該cDNAライブラ
リーから釣り上げることができる。
【0032】また、上述したような適当なプローブがな
い場合には、プラス−マイナス法によるコロニー ハイ
ブリダイゼーション試験でスクリーニングすればよい。
即ち、Iの工程で得られたヒトIL−1mRNA画分を
鋳型として32P標識cDNAを合成し、これを誘導プラ
ス・プローブとする。別途に、分化誘導操作及び/又は
エンドトキシン等による誘導操作を省略した無処理の細
胞から全RNAを抽出し、さらにIに示したのと同じ操
作により調製したポリ(A)mRNA画分を鋳型とし
て、32P標識cDNAを合成し、これを誘導マイナス・
プローブとする。
い場合には、プラス−マイナス法によるコロニー ハイ
ブリダイゼーション試験でスクリーニングすればよい。
即ち、Iの工程で得られたヒトIL−1mRNA画分を
鋳型として32P標識cDNAを合成し、これを誘導プラ
ス・プローブとする。別途に、分化誘導操作及び/又は
エンドトキシン等による誘導操作を省略した無処理の細
胞から全RNAを抽出し、さらにIに示したのと同じ操
作により調製したポリ(A)mRNA画分を鋳型とし
て、32P標識cDNAを合成し、これを誘導マイナス・
プローブとする。
【0033】上記のcDNAライブラリーの中から、誘
導プラス・プローブと強く結合し、誘導マイナス・プロ
ーブとは結合しないクローンをコロニー ハイブリダイ
ゼーション試験〔Hanahan, D., et al., Gene, 10, 63
(1980)〕により選択する。
導プラス・プローブと強く結合し、誘導マイナス・プロ
ーブとは結合しないクローンをコロニー ハイブリダイ
ゼーション試験〔Hanahan, D., et al., Gene, 10, 63
(1980)〕により選択する。
【0034】ここに得られたクローンがヒトIL−1を
コードするcDNAを含有する組み換え体プラスミドに
より形質転換された宿主のクローンであることを確認
し、且つさらにスクリーニングするために、以下のハイ
ブリダイゼーション トランスレーション試験を行う。
即ち、上記の選択されたクローンからプラスミドDNA
を分離し、加熱又はアルカリ変性により単鎖DNAとし
ニトロセルロースフィルターに固定する。これにヒトI
L−1mRNAを含むmRNA画分を加えハイブリダイ
ズさせた後、結合したmRNAを溶出回収する。これを
アフリカツメガエルの卵母細胞に注入し、回収された上
記のmRNAがヒトIL−1をコードしているか否かを
試験すればよい。
コードするcDNAを含有する組み換え体プラスミドに
より形質転換された宿主のクローンであることを確認
し、且つさらにスクリーニングするために、以下のハイ
ブリダイゼーション トランスレーション試験を行う。
即ち、上記の選択されたクローンからプラスミドDNA
を分離し、加熱又はアルカリ変性により単鎖DNAとし
ニトロセルロースフィルターに固定する。これにヒトI
L−1mRNAを含むmRNA画分を加えハイブリダイ
ズさせた後、結合したmRNAを溶出回収する。これを
アフリカツメガエルの卵母細胞に注入し、回収された上
記のmRNAがヒトIL−1をコードしているか否かを
試験すればよい。
【0035】以上の方法により、ヒトIL−1mRNA
と相補性のある塩基配列を含むDNA断片が組み込まれ
たプラスミドを有する形質転換体のクローンを得ること
ができる。
と相補性のある塩基配列を含むDNA断片が組み込まれ
たプラスミドを有する形質転換体のクローンを得ること
ができる。
【0036】このようにして得られるいくつかのクロー
ン化DNA断片について例えばMaxam-Gilbert 法〔Pro
c. Nat. Acad. Sci. USA, 74, 560 (1977)〕又はM13
ファージを用いるジデオキシ法〔Sanger, F., et al.,
Proc. Nat. Acad. Sci. USA,74, 5463 (1977) 及びMess
ing, J., "Methods in Enzymology", 101, 20 (1983),
Academic Press Inc., New York〕に従って塩基配列を
解析することによりヒトIL−1のアミノ酸配列を含む
ポリペプチドをコードする塩基配列を有するクローン化
cDNAを最終的に得ることができる。
ン化DNA断片について例えばMaxam-Gilbert 法〔Pro
c. Nat. Acad. Sci. USA, 74, 560 (1977)〕又はM13
ファージを用いるジデオキシ法〔Sanger, F., et al.,
Proc. Nat. Acad. Sci. USA,74, 5463 (1977) 及びMess
ing, J., "Methods in Enzymology", 101, 20 (1983),
Academic Press Inc., New York〕に従って塩基配列を
解析することによりヒトIL−1のアミノ酸配列を含む
ポリペプチドをコードする塩基配列を有するクローン化
cDNAを最終的に得ることができる。
【0037】かくして得られたクローン化DNAは、必
要により常法に従い、(1) その塩基配列の一部のコ
ドンが欠失した塩基配列、及び/又は(2) その塩基
配列の一部のコドンが他のコドンで置き換った塩基配列
を有し又は含むDNAに改築することができる。また、
上記DNAは、その一部のコドンを対応する縮重コドン
と置き換えてもよい。
要により常法に従い、(1) その塩基配列の一部のコ
ドンが欠失した塩基配列、及び/又は(2) その塩基
配列の一部のコドンが他のコドンで置き換った塩基配列
を有し又は含むDNAに改築することができる。また、
上記DNAは、その一部のコドンを対応する縮重コドン
と置き換えてもよい。
【0038】本発明に係るポリペプチドの製造 上記のようにして得られたクローン化DNAを適当な形
質発現べクターに組み込んで本発明のポリペプチド生産
用ベクターを得ることができる。べクターとしては、形
質転換させる微生物中で増殖するものはすべて用いるこ
とができる。例えばプラスミド(大腸菌プラスミド、p
BR322など)、ファージ(ラムダファージ誘導体な
ど)、ウイルス(SV40など)が挙げられる。これら
は単独で、又はそれらの組合せ、例えばpBR322−
SV40ハイブリッド プラスミドなどの形で用いても
よい。そのDNAの組み込み部位も任意に選択すること
ができる。即ち、適当な形質発現べクターの適当な位置
を常法により適当な制限酵素を作用させて開裂させ、そ
の開裂部位に該クローン化DNAを適当な長さに処理し
て組み込むことができる。
質発現べクターに組み込んで本発明のポリペプチド生産
用ベクターを得ることができる。べクターとしては、形
質転換させる微生物中で増殖するものはすべて用いるこ
とができる。例えばプラスミド(大腸菌プラスミド、p
BR322など)、ファージ(ラムダファージ誘導体な
ど)、ウイルス(SV40など)が挙げられる。これら
は単独で、又はそれらの組合せ、例えばpBR322−
SV40ハイブリッド プラスミドなどの形で用いても
よい。そのDNAの組み込み部位も任意に選択すること
ができる。即ち、適当な形質発現べクターの適当な位置
を常法により適当な制限酵素を作用させて開裂させ、そ
の開裂部位に該クローン化DNAを適当な長さに処理し
て組み込むことができる。
【0039】更に詳細には、配列番号2で示されるアミ
ノ酸配列又はそのC末端部からなるポリペプチドをコー
ドするDNAに、必要に応じてその5′末端に開始コド
ンATGを付加し、そして3′末端に終止コドン(TA
A,TAG又はTGA)を含む塩基配列をもつDNA断
片を、適当なプロモーター及びシャイン・ダルガーノ
(SD)配列に続いて結合させ、べクター(例えばプラ
スミド)に組み込むことにより、非融合型の該ポリペプ
チド生産用の形質発現ベクターを構築する。また、融合
型の該ポリペプチド生産用の形質発現ベクターは、宿主
中で発現し得るオペロンの構造遺伝子の翻訳領域の途中
に読み枠をあわせて、上記の塩基配列を含むDNA断片
を挿入すればよい。
ノ酸配列又はそのC末端部からなるポリペプチドをコー
ドするDNAに、必要に応じてその5′末端に開始コド
ンATGを付加し、そして3′末端に終止コドン(TA
A,TAG又はTGA)を含む塩基配列をもつDNA断
片を、適当なプロモーター及びシャイン・ダルガーノ
(SD)配列に続いて結合させ、べクター(例えばプラ
スミド)に組み込むことにより、非融合型の該ポリペプ
チド生産用の形質発現ベクターを構築する。また、融合
型の該ポリペプチド生産用の形質発現ベクターは、宿主
中で発現し得るオペロンの構造遺伝子の翻訳領域の途中
に読み枠をあわせて、上記の塩基配列を含むDNA断片
を挿入すればよい。
【0040】プロモーターとしては、例えばlac,t
rp,tac,phoS,phoA,PL,SV40初
期プロモーター等が挙げられる。
rp,tac,phoS,phoA,PL,SV40初
期プロモーター等が挙げられる。
【0041】これらの形質発現ベクターを微生物又は動
植物細胞のような宿主、例えば大腸菌に、例えばCohen
らの方法〔Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 69, 2110 (197
2)〕により導入することにより形質転換体を得、次いで
該形質転換体を培養することにより目的とするポリペプ
チド又はそのN末端にメチオニンが結合したポリペプチ
ドを産生させることができる。該生産物は使用したプロ
モーターと形質発現べクターの構築法により、宿主中の
細胞質内又は細胞質外のいずれにも蓄積させることがで
きる。細胞質外に分泌させるには、分泌型蛋白の遺伝
子、例えばアルカリホスファターゼ遺伝子(phoA)
やリン酸結合蛋白遺伝子(phoS)を用い、それらの
シグナルペプチドをコードする領域に続いて目的とする
ポリペプチドをコードするDNAを結合させた形質発現
べクターを構築すればよい。このようにして得られた形
質転換体を、それぞれの形質転換体に応じた適当な培養
条件下で、目的のポリペプチドが十分に産生されるまで
培養したのち、培養物からポリペプチドを抽出する。産
生したポリペプチドが細胞質内に蓄積される場合は例え
ば、リゾチーム消化と凍結融解や超音波破砕,フレンチ
プレス等により宿主細胞を破壊したのち、遠心分離又は
濾過にて抽出液を集める。また、ペリプラスムに蓄積さ
れる場合は、例えばWi11sky らの方法〔J. Bacteriol.,
127, 595 (1976)〕に従って抽出することができる。
植物細胞のような宿主、例えば大腸菌に、例えばCohen
らの方法〔Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 69, 2110 (197
2)〕により導入することにより形質転換体を得、次いで
該形質転換体を培養することにより目的とするポリペプ
チド又はそのN末端にメチオニンが結合したポリペプチ
ドを産生させることができる。該生産物は使用したプロ
モーターと形質発現べクターの構築法により、宿主中の
細胞質内又は細胞質外のいずれにも蓄積させることがで
きる。細胞質外に分泌させるには、分泌型蛋白の遺伝
子、例えばアルカリホスファターゼ遺伝子(phoA)
やリン酸結合蛋白遺伝子(phoS)を用い、それらの
シグナルペプチドをコードする領域に続いて目的とする
ポリペプチドをコードするDNAを結合させた形質発現
べクターを構築すればよい。このようにして得られた形
質転換体を、それぞれの形質転換体に応じた適当な培養
条件下で、目的のポリペプチドが十分に産生されるまで
培養したのち、培養物からポリペプチドを抽出する。産
生したポリペプチドが細胞質内に蓄積される場合は例え
ば、リゾチーム消化と凍結融解や超音波破砕,フレンチ
プレス等により宿主細胞を破壊したのち、遠心分離又は
濾過にて抽出液を集める。また、ペリプラスムに蓄積さ
れる場合は、例えばWi11sky らの方法〔J. Bacteriol.,
127, 595 (1976)〕に従って抽出することができる。
【0042】上記のようにして得られた粗製の本発明に
係るポリペプチドは一般的な蛋白の精製法、例えば限外
濾過,透析,イオン交換クロマトグラフィー,ゲル濾
過,電気泳動,アフィニティクロマトグラフィー等の組
み合わせにより精製することができる。更に、得られた
ポリペプチドを酵素等で処理して、他のポリペプチドに
誘導することもできる。
係るポリペプチドは一般的な蛋白の精製法、例えば限外
濾過,透析,イオン交換クロマトグラフィー,ゲル濾
過,電気泳動,アフィニティクロマトグラフィー等の組
み合わせにより精製することができる。更に、得られた
ポリペプチドを酵素等で処理して、他のポリペプチドに
誘導することもできる。
【0043】本発明に係るポリペプチドの製剤化にあた
っては、溶液及び凍結乾燥品のいずれでも良いが、長期
安定性の点から凍結乾燥品が望ましい。そして賦形剤や
安定化剤を添加するのが好ましい。安定化剤としては、
例えばアルブミン,グロブリン,ゼラチン,プロタミン
塩,グルコース,ガラクトース,キシロース,マンニッ
ト,グルクロン酸,トレハロース,デキストラン,ヒド
ロキシエチルデンプン,非イオン界面活性剤(ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル,ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル,ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油,ポリオキシエチレンヒマシ
油,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
ロックポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ糖脂
肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル)等が挙げら
れる。
っては、溶液及び凍結乾燥品のいずれでも良いが、長期
安定性の点から凍結乾燥品が望ましい。そして賦形剤や
安定化剤を添加するのが好ましい。安定化剤としては、
例えばアルブミン,グロブリン,ゼラチン,プロタミン
塩,グルコース,ガラクトース,キシロース,マンニッ
ト,グルクロン酸,トレハロース,デキストラン,ヒド
ロキシエチルデンプン,非イオン界面活性剤(ポリオキ
シエチレン脂肪酸エステル,ポリオキシエチレンアルキ
ルエーテル,ポリオキシエチレンアルキルフェニルエー
テル,ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル,ポリオ
キシエチレン硬化ヒマシ油,ポリオキシエチレンヒマシ
油,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル
エーテル,ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブ
ロックポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ショ糖脂
肪酸エステル,グリセリン脂肪酸エステル)等が挙げら
れる。
【0044】本明細書では記載の簡略化のために以下の
略記を使用する。 A アデニン C シトシン G グアニン T チミン Ala アラニン Arg アルギニン Asn アスパラギン Asp アスパラギン酸 Cys システイン Gln グルタミン Glu グルタミン酸 Gly グリシン His ヒスチジン Ile イソロイシン Leu ロイシン Lys リジン Met メチオニン Phe フェニルアラニン Pro プロリン Ser セリン Thr スレオニン Trp トリプトファン Tyr チロシン Val バリン DNA デオキシリボ核酸 cDNA 相補DNA sscDNA 単鎖cDNA dscDNA 二重鎖cDNA RNA リボ核酸 mRNA 伝令RNA dATP デオキシアデノシン三リン酸 dCTP デオキシシチジン三リン酸 dGTP デオキシグアノシン三リン酸 dTTP デオキシチミジン三リン酸 オリゴ(dC) オリゴデオキシシチジル酸 オリゴ(dG) オリゴデオキシグアニル酸 オリゴ(dT) オリゴデオキシチミジル酸 ポリ(A) ポリアデニル酸 ポリ(U) ポリウリジル酸 ポリ(dA) ポリデオキシアデニル酸 ポリ(dC) ポリデオキシシチジル酸 ポリ(dG) ポリデオキシグアニル酸 ポリ(dT) ポリデオキシチミジル酸 ATP アデノシン三リン酸 EDTA エチレンジアミン四酢酸 kb キロ塩基 kbp キロ塩基対 bp 塩基対
略記を使用する。 A アデニン C シトシン G グアニン T チミン Ala アラニン Arg アルギニン Asn アスパラギン Asp アスパラギン酸 Cys システイン Gln グルタミン Glu グルタミン酸 Gly グリシン His ヒスチジン Ile イソロイシン Leu ロイシン Lys リジン Met メチオニン Phe フェニルアラニン Pro プロリン Ser セリン Thr スレオニン Trp トリプトファン Tyr チロシン Val バリン DNA デオキシリボ核酸 cDNA 相補DNA sscDNA 単鎖cDNA dscDNA 二重鎖cDNA RNA リボ核酸 mRNA 伝令RNA dATP デオキシアデノシン三リン酸 dCTP デオキシシチジン三リン酸 dGTP デオキシグアノシン三リン酸 dTTP デオキシチミジン三リン酸 オリゴ(dC) オリゴデオキシシチジル酸 オリゴ(dG) オリゴデオキシグアニル酸 オリゴ(dT) オリゴデオキシチミジル酸 ポリ(A) ポリアデニル酸 ポリ(U) ポリウリジル酸 ポリ(dA) ポリデオキシアデニル酸 ポリ(dC) ポリデオキシシチジル酸 ポリ(dG) ポリデオキシグアニル酸 ポリ(dT) ポリデオキシチミジル酸 ATP アデノシン三リン酸 EDTA エチレンジアミン四酢酸 kb キロ塩基 kbp キロ塩基対 bp 塩基対
【0045】
【実施例】以下に実施例、参考例及び試験例を挙げて本
発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施
例に限定されるものではない。
【0046】また下記の実施例等の説明の理解を容易に
するため図1〜図3を示した。図1〜図3は形質発現ベ
クターpHLP101の構築工程を示す。
するため図1〜図3を示した。図1〜図3は形質発現ベ
クターpHLP101の構築工程を示す。
【0047】実施例1 ヒトIL−1をコードするcDNAのクローニング及び
塩基配列の決定 (1)急性骨髄性白血病株細胞(HL−60細胞)から
のヒトIL−1mRNAの調製
塩基配列の決定 (1)急性骨髄性白血病株細胞(HL−60細胞)から
のヒトIL−1mRNAの調製
【0048】HL−60細胞をペトリディッシュ(直径
8cm)に1×107 個/10ml/dishの条件で播いた。培養
液には10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地を
用い、分化誘導剤としてホルボール−12−ミリステート
−13−アセテートとビタミンA酸をいずれも最終濃度と
して500 ng/mlになるように添加した。37℃で5%炭酸
ガス含有空気中、湿度90〜100 %で2日間培養した後、
培養液と浮遊細胞を吸引除去した。分化した細胞が付着
したディッシュに10%牛胎児血清含有RPMI−164
0培地に誘導剤としてエンドトキシン(大腸菌由来のリ
ポポリサッカライド)を10μg /ml濃度に、蛋白合成阻
害剤としてシクロヘキシミドを1μg /ml濃度に添加し
た培地の10mlを加え、更に5時間培養した。培養終了
後、培養液を吸引除去し、ディッシュ上に残った分化細
胞を0.5 %ラウロイルサルコシン酸ナトリウム,5mMク
エン酸ナトリウム及び0.1M2−メルカプトエタノールを
含む6M グアニジンチオシアネート液で溶解し、ホモジ
ナイズした。このホモジネートを0.1MEDTA含有5.7M
塩化セシウム水溶液上に重層し、超遠心分離機(RPS
27−2 ローター,日立工機)を用い26,500rpm で20
時間遠心し全RNA画分をペレットとして得た。これを
0.35M NaCl,20mMTris及び20mMEDTAを含む
7M 尿素液の少量に溶解し、エタノール沈澱として回収
した。HL−60細胞の1.5 ×108 個より全RNAとし
て1.7mg が得られた。
8cm)に1×107 個/10ml/dishの条件で播いた。培養
液には10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地を
用い、分化誘導剤としてホルボール−12−ミリステート
−13−アセテートとビタミンA酸をいずれも最終濃度と
して500 ng/mlになるように添加した。37℃で5%炭酸
ガス含有空気中、湿度90〜100 %で2日間培養した後、
培養液と浮遊細胞を吸引除去した。分化した細胞が付着
したディッシュに10%牛胎児血清含有RPMI−164
0培地に誘導剤としてエンドトキシン(大腸菌由来のリ
ポポリサッカライド)を10μg /ml濃度に、蛋白合成阻
害剤としてシクロヘキシミドを1μg /ml濃度に添加し
た培地の10mlを加え、更に5時間培養した。培養終了
後、培養液を吸引除去し、ディッシュ上に残った分化細
胞を0.5 %ラウロイルサルコシン酸ナトリウム,5mMク
エン酸ナトリウム及び0.1M2−メルカプトエタノールを
含む6M グアニジンチオシアネート液で溶解し、ホモジ
ナイズした。このホモジネートを0.1MEDTA含有5.7M
塩化セシウム水溶液上に重層し、超遠心分離機(RPS
27−2 ローター,日立工機)を用い26,500rpm で20
時間遠心し全RNA画分をペレットとして得た。これを
0.35M NaCl,20mMTris及び20mMEDTAを含む
7M 尿素液の少量に溶解し、エタノール沈澱として回収
した。HL−60細胞の1.5 ×108 個より全RNAとし
て1.7mg が得られた。
【0049】この全RNA画分を1mMEDTAを含む10
mMTris−HCl緩衝液(pH7.4 )(以下TE液と
いう)2mlに溶解し、65℃で5分間加熱した。これにN
aCl溶液を0.5Mとなるように加えた後、あらかじめ0.
5MNaClを含むTE液で平衡化したオリゴ(dT)セ
ルロースカラムに付し、吸着したポリ(A)mRNAを
TE液で溶出することにより、75μg のポリ(A)mR
NAを得た。このポリ(A)mRNAをアフリカツメガ
エルの卵母細胞にマイクロインジェクション法で注入
し、その10個を100 μl のバース培養液〔Gurdon, J.
B., J. Embryol. Exp. Morphol., 20, 401 (1968)〕
中、22℃で24時間培養し、ホモジナイズした後、その遠
心分離上清液を検液として、LAF活性を測定した〔測
定法は試験例(2)項参照〕。その結果、卵母細胞1個
当たり、ポリ(A)mRNAの約150 ngを注入し、上記
培養条件で培養して得た検液の320 倍希釈液で約15,000
〜18,000cpm の 3H−チミジンの取込みを認め、該ポリ
(A)mRNA調製品中にIL−1mRNAが含まれて
いることを確認した。
mMTris−HCl緩衝液(pH7.4 )(以下TE液と
いう)2mlに溶解し、65℃で5分間加熱した。これにN
aCl溶液を0.5Mとなるように加えた後、あらかじめ0.
5MNaClを含むTE液で平衡化したオリゴ(dT)セ
ルロースカラムに付し、吸着したポリ(A)mRNAを
TE液で溶出することにより、75μg のポリ(A)mR
NAを得た。このポリ(A)mRNAをアフリカツメガ
エルの卵母細胞にマイクロインジェクション法で注入
し、その10個を100 μl のバース培養液〔Gurdon, J.
B., J. Embryol. Exp. Morphol., 20, 401 (1968)〕
中、22℃で24時間培養し、ホモジナイズした後、その遠
心分離上清液を検液として、LAF活性を測定した〔測
定法は試験例(2)項参照〕。その結果、卵母細胞1個
当たり、ポリ(A)mRNAの約150 ngを注入し、上記
培養条件で培養して得た検液の320 倍希釈液で約15,000
〜18,000cpm の 3H−チミジンの取込みを認め、該ポリ
(A)mRNA調製品中にIL−1mRNAが含まれて
いることを確認した。
【0050】ここで得られたポリ(A)mRNAを以下
の実験に用いた。
の実験に用いた。
【0051】(2)cDNAの合成 (1)項で得られたポリ(A)mRNAを鋳型としてGu
blerらの方法〔Gene,25, 263 (1983)〕に準じてcDN
Aを合成した。該ポリ(A)mRNA(6μg)を6μl
の蒸留水に溶解させ、これに0.6 μl の100 mM水酸化
メチル水銀水溶液を添加し室温で10分間放置した。次い
で、20単位のRNA分解酵素阻害剤〔RNasin(登録商
標),Promega Biotec社製品〕を含む500 mM2−メルカ
プトエタノール液の1.7 μl を添加した。室温で5分間
放置した後、更に10mMMgCl2 ,1.25mMdGTP,1.
25mMdATP,1.25mMdTTP,0.5 mMdCTP,0.17
μMα−32P−dCTP(比活性,750 Ci/mmole ),
4μg オリゴ(dT)12-18,120 単位トリ骨髄性白血
病ウイルス由来逆転写酵素を含む32μl の50mMTris
−HCl(pH 8.3)緩衝液を添加し、42℃で60分間反
応させた後、EDTAを加えて反応を停止させた。フェ
ノール/クロロホルム混液(1:1)で抽出し、その水
層に酢酸アンモニウムを終濃度2.5Mになるように加え、
エタノールにより反応生成物(sscDNA−mRNA
複合体)を沈澱させた。このsscDNA−mRNA複
合体を下記組成の反応緩衝液100 μl に溶解した。
blerらの方法〔Gene,25, 263 (1983)〕に準じてcDN
Aを合成した。該ポリ(A)mRNA(6μg)を6μl
の蒸留水に溶解させ、これに0.6 μl の100 mM水酸化
メチル水銀水溶液を添加し室温で10分間放置した。次い
で、20単位のRNA分解酵素阻害剤〔RNasin(登録商
標),Promega Biotec社製品〕を含む500 mM2−メルカ
プトエタノール液の1.7 μl を添加した。室温で5分間
放置した後、更に10mMMgCl2 ,1.25mMdGTP,1.
25mMdATP,1.25mMdTTP,0.5 mMdCTP,0.17
μMα−32P−dCTP(比活性,750 Ci/mmole ),
4μg オリゴ(dT)12-18,120 単位トリ骨髄性白血
病ウイルス由来逆転写酵素を含む32μl の50mMTris
−HCl(pH 8.3)緩衝液を添加し、42℃で60分間反
応させた後、EDTAを加えて反応を停止させた。フェ
ノール/クロロホルム混液(1:1)で抽出し、その水
層に酢酸アンモニウムを終濃度2.5Mになるように加え、
エタノールにより反応生成物(sscDNA−mRNA
複合体)を沈澱させた。このsscDNA−mRNA複
合体を下記組成の反応緩衝液100 μl に溶解した。
【0052】反応緩衝液組成:5mMMgCl2 ,10mM
(NH4)2SO4 ,100 mMKCl,0.15mMβ−ニコチン
アミド アデニン ジヌクレオチド,40μM dGTP,
40μM dATP,40μM dTTP,40μM dCTP,及
び5μg ウシ血清アルブミン,1.25単位大腸菌リボヌク
レアーゼH,24単位大腸菌DNAポリメラーゼIを含む
20mMTris−HCl(pH 7.5)緩衝液。
(NH4)2SO4 ,100 mMKCl,0.15mMβ−ニコチン
アミド アデニン ジヌクレオチド,40μM dGTP,
40μM dATP,40μM dTTP,40μM dCTP,及
び5μg ウシ血清アルブミン,1.25単位大腸菌リボヌク
レアーゼH,24単位大腸菌DNAポリメラーゼIを含む
20mMTris−HCl(pH 7.5)緩衝液。
【0053】該溶解液を12℃で60分間反応させ、これに
2.5 単位の大腸菌DNAリガーゼを添加し、更に22℃で
60分間反応させた。EDTAを加えて反応を停止させた
後、上記と同様にフェノール/クロロホルム混液で抽出
し、エタノールにより反応生成物(dscDNA)を沈
澱させ、回収した。
2.5 単位の大腸菌DNAリガーゼを添加し、更に22℃で
60分間反応させた。EDTAを加えて反応を停止させた
後、上記と同様にフェノール/クロロホルム混液で抽出
し、エタノールにより反応生成物(dscDNA)を沈
澱させ、回収した。
【0054】 (3)オリゴ(dC)テール付加cDNAの調製 (2)項で得られたdscDNAを下記組成の反応緩衝
液100 μl に溶解させ、37℃で30分間反応させ、dsc
DNAにオリゴ(dC)テールを付加させた。反応緩衝
液組成:2mMCoCl2 ,0.2mM ジチオスレイトール,
0.1 mMα−32P−dCTP(比活性1Ci/mmole )及び
10単位ターミナルデオキシヌクレオチジルトランスフェ
ラーゼを含有する100 mMカコジル酸ナトリウム(pH
7.2)。
液100 μl に溶解させ、37℃で30分間反応させ、dsc
DNAにオリゴ(dC)テールを付加させた。反応緩衝
液組成:2mMCoCl2 ,0.2mM ジチオスレイトール,
0.1 mMα−32P−dCTP(比活性1Ci/mmole )及び
10単位ターミナルデオキシヌクレオチジルトランスフェ
ラーゼを含有する100 mMカコジル酸ナトリウム(pH
7.2)。
【0055】反応はEDTA水溶液を添加して停止さ
せ、フェノール/クロロホルム混液で抽出し、オリゴ
(dC)テール付加dscDNAをエタノールにより沈
澱させ回収した。これを1mMEDTA及び100mM NaC
lを含む10mMTris−HCl(pH 7.4)緩衝液に
て、2μg /mlの濃度に溶解させた。
せ、フェノール/クロロホルム混液で抽出し、オリゴ
(dC)テール付加dscDNAをエタノールにより沈
澱させ回収した。これを1mMEDTA及び100mM NaC
lを含む10mMTris−HCl(pH 7.4)緩衝液に
て、2μg /mlの濃度に溶解させた。
【0056】(4)組み換え体プラスミドの作製 オリゴ(dG)付加pBR322(Bethesda Res. Lab
s. Inc.製)と(3)項で得られたオリゴ(dC)付加
dscDNAを1.5 mlの1mMEDTA及び100 mMNaC
lを含む10mMTris−HCl(pH 7.4)緩衝液中、
それぞれ1.5 μg及び0.09μg 含むように溶解混合させ
た後、65℃で10分間,57℃で2時間,更に45℃で2時間
加温しアニーリングを行い、組み換え体プラスミド溶液
を調製した。
s. Inc.製)と(3)項で得られたオリゴ(dC)付加
dscDNAを1.5 mlの1mMEDTA及び100 mMNaC
lを含む10mMTris−HCl(pH 7.4)緩衝液中、
それぞれ1.5 μg及び0.09μg 含むように溶解混合させ
た後、65℃で10分間,57℃で2時間,更に45℃で2時間
加温しアニーリングを行い、組み換え体プラスミド溶液
を調製した。
【0057】(5)形質転換体の選択 (4)項で得られた組み換え体プラスミド溶液を用い、
E. coliχ1776株を形質転換させた。即ち、E. coli
χ1776株を、ジアミノピメリン酸100 μg/ml及び
チミジン40μg /mlを補ったL−ブロス(組成:1l 当
たりトリプトン10 g,酵母エキス5 g,NaCl5 g,
ブドウ糖1 g ,pH 7.2 )20ml中、37℃で吸光度(60
0 nm)が0.5 となるまで培養し、菌体を遠心分離し、50
mMCaCl2 含有10mMTris−HCl緩衝液(pH
7.3)10mlにて洗浄した。
E. coliχ1776株を形質転換させた。即ち、E. coli
χ1776株を、ジアミノピメリン酸100 μg/ml及び
チミジン40μg /mlを補ったL−ブロス(組成:1l 当
たりトリプトン10 g,酵母エキス5 g,NaCl5 g,
ブドウ糖1 g ,pH 7.2 )20ml中、37℃で吸光度(60
0 nm)が0.5 となるまで培養し、菌体を遠心分離し、50
mMCaCl2 含有10mMTris−HCl緩衝液(pH
7.3)10mlにて洗浄した。
【0058】集めた菌体を同じ緩衝液2mlに懸濁させ、
0℃で5分間静置した。この懸濁液0.2 mlに上記組み換
え体プラスミド溶液0.1 mlを添加混合し、0℃で15分間
静置し、更に42℃で2分間保持した後、上記の培養で用
いたのと同一組成のL−ブロス0.5 mlを加えて1時間振
盪培養を行った。この培養液の一部を取り、上記組成に
加えてテトラサイクリン(15μg /ml)が添加されたL
−ブロス寒天平板に広げて37℃で約12時間培養し、テト
ラサイクリン耐性菌を選択してcDNAライブラリーを
作製した。
0℃で5分間静置した。この懸濁液0.2 mlに上記組み換
え体プラスミド溶液0.1 mlを添加混合し、0℃で15分間
静置し、更に42℃で2分間保持した後、上記の培養で用
いたのと同一組成のL−ブロス0.5 mlを加えて1時間振
盪培養を行った。この培養液の一部を取り、上記組成に
加えてテトラサイクリン(15μg /ml)が添加されたL
−ブロス寒天平板に広げて37℃で約12時間培養し、テト
ラサイクリン耐性菌を選択してcDNAライブラリーを
作製した。
【0059】(6)クローニング (5)項で得られたcDNAライブラリーからヒトIL
−1をコードするcDNAを含むプラスミドを有する形
質転換体をスクリーニングするため、参考例に示したウ
サギIL−1をコードすると思われるクローン化cDN
Aをプローブとして用い、コロニー ハイブリダイゼー
ション試験を行った。
−1をコードするcDNAを含むプラスミドを有する形
質転換体をスクリーニングするため、参考例に示したウ
サギIL−1をコードすると思われるクローン化cDN
Aをプローブとして用い、コロニー ハイブリダイゼー
ション試験を行った。
【0060】参考例に示した方法により得た組み換え体
プラスミドpRL15から制限酵素PstIにより組み
込まれたcDNA断片(約1.1kbp )を切り出し、これ
を32Pにて標識しプローブとした。
プラスミドpRL15から制限酵素PstIにより組み
込まれたcDNA断片(約1.1kbp )を切り出し、これ
を32Pにて標識しプローブとした。
【0061】約2万個のクローンから、該32P標識プロ
ーブと強く結合する塩基配列を含むcDNAを有するク
ローンを5個選び出した。この5クローンの中から2kb
p 以上の大きさのcDNAが挿入された組み換え体プラ
スミドを含む2クローンを選び、ハイブリダイゼーショ
ン トランスレーション試験を行った〔Maniatis, T.,
et al., "Molecular Cloning" 329 (1980), Cold Sprin
g Harbor Lab. 〕。各クローンによりプラスミドDNA
を抽出し、ニトロセルロース フィルター上に加熱変性
させた後固定し、これに上記(1)項で得たヒトIL−
1mRNAを含む画分を含むポリ(A)mRNAを加
え、50℃で5時間反応させ、ハイブリダイズさせた。結
合したmRNAを溶出回収した後、アフリカツメガエル
の卵母細胞に注入し、回収されたmRNAがIL−1を
コードするものであるか否かについて検定した。この試
験により、いずれのクローンについてもヒトIL−1m
RNAと強くハイブリダイズするcDNAが組み込まれ
たプラスミドを含むことを確認した。
ーブと強く結合する塩基配列を含むcDNAを有するク
ローンを5個選び出した。この5クローンの中から2kb
p 以上の大きさのcDNAが挿入された組み換え体プラ
スミドを含む2クローンを選び、ハイブリダイゼーショ
ン トランスレーション試験を行った〔Maniatis, T.,
et al., "Molecular Cloning" 329 (1980), Cold Sprin
g Harbor Lab. 〕。各クローンによりプラスミドDNA
を抽出し、ニトロセルロース フィルター上に加熱変性
させた後固定し、これに上記(1)項で得たヒトIL−
1mRNAを含む画分を含むポリ(A)mRNAを加
え、50℃で5時間反応させ、ハイブリダイズさせた。結
合したmRNAを溶出回収した後、アフリカツメガエル
の卵母細胞に注入し、回収されたmRNAがIL−1を
コードするものであるか否かについて検定した。この試
験により、いずれのクローンについてもヒトIL−1m
RNAと強くハイブリダイズするcDNAが組み込まれ
たプラスミドを含むことを確認した。
【0062】この2クローンから約2.1kbpの大きさのc
DNAが挿入された組み換え体プラスミド(プラスミド
番号pHL4;クローン番号χ1776/pHL4)に
ついて、クローン化cDNAを単離し下記の方法で塩基
配列を決定した。
DNAが挿入された組み換え体プラスミド(プラスミド
番号pHL4;クローン番号χ1776/pHL4)に
ついて、クローン化cDNAを単離し下記の方法で塩基
配列を決定した。
【0063】 (7)クローン化cDNAの塩基配列の決定 (6)項で選択された形質転換体(χ1776/pHL
4)をジアミノピメリン酸及びチミジンを添加したL−
ブロス〔(5)項参照〕で培養し、その菌体からWilkie
らの方法〔Nucleic Acids Res., 7, 859 (1979)〕に従
って、プラスミドDNAを得た。このプラスミドDNA
を制限酵素PstIで分解し、分離精製してクローン化
cDNAを得た。
4)をジアミノピメリン酸及びチミジンを添加したL−
ブロス〔(5)項参照〕で培養し、その菌体からWilkie
らの方法〔Nucleic Acids Res., 7, 859 (1979)〕に従
って、プラスミドDNAを得た。このプラスミドDNA
を制限酵素PstIで分解し、分離精製してクローン化
cDNAを得た。
【0064】制限酵素SacI,RsaI,Hind I
II,HincII,Fnu4HI,HinfI,BalI
及びEcoRIを用い、それぞれ単独または2種の制限
酵素の組み合わせにより、上記クローン化cDNAを分
解し、150 〜700bp のDNA断片を切り出し、分離精製
して塩基配列解析に用いた。
II,HincII,Fnu4HI,HinfI,BalI
及びEcoRIを用い、それぞれ単独または2種の制限
酵素の組み合わせにより、上記クローン化cDNAを分
解し、150 〜700bp のDNA断片を切り出し、分離精製
して塩基配列解析に用いた。
【0065】各DNA断片の塩基配列はM13ファージ
を用いるジデオキシ法にて決定した。M13mp18及
びM13mp19(Pharmacia P-L Biochemicals社製)
をクローニングベクターとし、M13シークエンシング
キット(Amersham International plc社製)を用い、
「M13クローニング及びシークエンシング ハンドブ
ック」(Amersham International plc社製)に従って実
施した。
を用いるジデオキシ法にて決定した。M13mp18及
びM13mp19(Pharmacia P-L Biochemicals社製)
をクローニングベクターとし、M13シークエンシング
キット(Amersham International plc社製)を用い、
「M13クローニング及びシークエンシング ハンドブ
ック」(Amersham International plc社製)に従って実
施した。
【0066】その塩基配列及びその塩基配列から推測さ
れるアミノ酸は配列番号3に示すとおりである。
れるアミノ酸は配列番号3に示すとおりである。
【0067】第61〜63番の塩基が開始コドンATGであ
り、第874 〜876 番の塩基は終止コドンTAGである。
り、第874 〜876 番の塩基は終止コドンTAGである。
【0068】このアミノ酸配列からは、典型的なシグナ
ルペプチドの配列〔Von Heijne, G., Eur. J. Bioche
m., 133, 17 (1983) 〕は存在しない。これはマウスI
L−1の例にも認められている〔Nature, 312, 458 (19
84)〕。
ルペプチドの配列〔Von Heijne, G., Eur. J. Bioche
m., 133, 17 (1983) 〕は存在しない。これはマウスI
L−1の例にも認められている〔Nature, 312, 458 (19
84)〕。
【0069】実施例2 ヒトIL−1ポリペプチドの生産 (1) ヒトIL−1生産用形質転換体の作製 trp プロモーターを用いて、ヒトIL−1生産用形質
発現ベクターを図1〜図3に示すように構築した。実施
例1−(7)項に示すごとく組み換え体プラスミドpH
L4からヒトIL−1をコードする塩基配列を含むクロ
ーン化cDNAを得た。該cDNA(20μg )を100μl
の反応緩衝液〔50mM NaCl, 6mM MgCl2 及び6
mM 2−メルカプトエタールを含む10mMTris−HC
l(pH7.5 )緩衝液〕に溶解し、制限酵素HindII
I (240 単位)にて37℃で60分間反応させた後、更に10
0 μl の0.2MNaClを加え、制限酵素ScaI(100
単位)にて37℃で60分間反応させた。次いで、NaCl
を終濃度0.3Mになるように加え、更に2倍容のエタノー
ルを添加し、DNA断片を沈殿させ回収した。これを5
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付しヒトIL−1
をコードする領域を含む約1.6kbpのDNA断片を分離精
製し、約5μg 得られた。
発現ベクターを図1〜図3に示すように構築した。実施
例1−(7)項に示すごとく組み換え体プラスミドpH
L4からヒトIL−1をコードする塩基配列を含むクロ
ーン化cDNAを得た。該cDNA(20μg )を100μl
の反応緩衝液〔50mM NaCl, 6mM MgCl2 及び6
mM 2−メルカプトエタールを含む10mMTris−HC
l(pH7.5 )緩衝液〕に溶解し、制限酵素HindII
I (240 単位)にて37℃で60分間反応させた後、更に10
0 μl の0.2MNaClを加え、制限酵素ScaI(100
単位)にて37℃で60分間反応させた。次いで、NaCl
を終濃度0.3Mになるように加え、更に2倍容のエタノー
ルを添加し、DNA断片を沈殿させ回収した。これを5
%ポリアクリルアミドゲル電気泳動に付しヒトIL−1
をコードする領域を含む約1.6kbpのDNA断片を分離精
製し、約5μg 得られた。
【0070】このDNA断片に配列番号4で示される下
記の合成オリゴヌクレオチド アダプター をT4 DNAリガーゼを用いて結合させた。ここに得ら
れたDNA断片を、以下HIL−アダプター断片とい
う。
記の合成オリゴヌクレオチド アダプター をT4 DNAリガーゼを用いて結合させた。ここに得ら
れたDNA断片を、以下HIL−アダプター断片とい
う。
【0071】一方、trpプロモーター ベクターpD
R720〔Russell,D.R., et al.,Gene, 20,231(198
2); Pharmacia P-L Biochemicals社製〕に制限酵素E
coRIとHpaIを作用させ、trpプロモーター領
域の一部を含むDNA断片(35bp)を切り出し、そのH
paIにより切断された平滑末端に続いて、これに配列
番号5で示される下記の合成オリゴヌクレオチド アダ
プター 5′−AACTAGTACGCAAGTTCACGTAAAAAGGGTAT 3′−TTGATCATGCGTTCAAGTGCATTTTTCCCATAGC をT4 DNAリガーゼを用いて結合させた。ここに得ら
れたDNA断片を、以下trpプロモーター断片とい
う。
R720〔Russell,D.R., et al.,Gene, 20,231(198
2); Pharmacia P-L Biochemicals社製〕に制限酵素E
coRIとHpaIを作用させ、trpプロモーター領
域の一部を含むDNA断片(35bp)を切り出し、そのH
paIにより切断された平滑末端に続いて、これに配列
番号5で示される下記の合成オリゴヌクレオチド アダ
プター 5′−AACTAGTACGCAAGTTCACGTAAAAAGGGTAT 3′−TTGATCATGCGTTCAAGTGCATTTTTCCCATAGC をT4 DNAリガーゼを用いて結合させた。ここに得ら
れたDNA断片を、以下trpプロモーター断片とい
う。
【0072】別途に、プラスミドpBR322の20μg
を100 μl の上記反応緩衝液に溶解し、制限酵素Hin
dIII (180 単位)にて、37℃で60分間反応させた後、
フェノール/クロロホルム混液による抽出後、エタノー
ル沈殿としてDNAを回収し、これを20μl のTE液
〔実施例1−(1)項参照〕に溶解した。該溶解液の10
μl をとり、これに40μl の反応緩衝液〔12.5mMMgC
l2 , 0.125mM ジチオスレイトール,0.25mMdGTP,
0.25mM dATP,0.25mMdTTP, 0.25mM dCT
P, 2.5 μg のウシ血清アルブミン, 及び2.6 単位の大
腸菌DNAポリメラーゼI(ラージフラグメント)を含
む62.5mM Tris−HCl(pH 7.2)緩衝液〕を添
加し、20℃にて60分間反応させた後、反応生成物をフェ
ノール/クロロホルム混液による抽出、次いでエタノー
ルにより沈殿させ回収し、これを20μl のTE液に溶解
した。以上の操作により、pBR322DNAを制限酵
素HindIII で開裂させ、次いで得られた直鎖二重鎖
DNAの末端を平滑末端に修復したDNAが得られた。
更に、該DNAを制限酵素EcoRIにより2つの断片
に切断し、アンピシリン耐性遺伝子を含む大きなDNA
断片(約4.3kbp)を単離精製した(以下、このDNA断
片をpBR322−Ampr 断片という。)。
を100 μl の上記反応緩衝液に溶解し、制限酵素Hin
dIII (180 単位)にて、37℃で60分間反応させた後、
フェノール/クロロホルム混液による抽出後、エタノー
ル沈殿としてDNAを回収し、これを20μl のTE液
〔実施例1−(1)項参照〕に溶解した。該溶解液の10
μl をとり、これに40μl の反応緩衝液〔12.5mMMgC
l2 , 0.125mM ジチオスレイトール,0.25mMdGTP,
0.25mM dATP,0.25mMdTTP, 0.25mM dCT
P, 2.5 μg のウシ血清アルブミン, 及び2.6 単位の大
腸菌DNAポリメラーゼI(ラージフラグメント)を含
む62.5mM Tris−HCl(pH 7.2)緩衝液〕を添
加し、20℃にて60分間反応させた後、反応生成物をフェ
ノール/クロロホルム混液による抽出、次いでエタノー
ルにより沈殿させ回収し、これを20μl のTE液に溶解
した。以上の操作により、pBR322DNAを制限酵
素HindIII で開裂させ、次いで得られた直鎖二重鎖
DNAの末端を平滑末端に修復したDNAが得られた。
更に、該DNAを制限酵素EcoRIにより2つの断片
に切断し、アンピシリン耐性遺伝子を含む大きなDNA
断片(約4.3kbp)を単離精製した(以下、このDNA断
片をpBR322−Ampr 断片という。)。
【0073】上記HIL−アダプター断片とtrpプロ
モーター断片のそれぞれ制限酵素ClaIの粘着末端を
T4 DNAリガーゼを用いて結合させた。このようにし
て得られた両端にそれぞれ制限酵素EcoRIの粘着末
端と、平滑末端をもつDNA断片を、上記pBR322
−Ampr 断片とT4 DNAリガーゼを用いて結合さ
せ、ヒトIL−1生産用形質発現べクター(pHLP1
01)を構築した。
モーター断片のそれぞれ制限酵素ClaIの粘着末端を
T4 DNAリガーゼを用いて結合させた。このようにし
て得られた両端にそれぞれ制限酵素EcoRIの粘着末
端と、平滑末端をもつDNA断片を、上記pBR322
−Ampr 断片とT4 DNAリガーゼを用いて結合さ
せ、ヒトIL−1生産用形質発現べクター(pHLP1
01)を構築した。
【0074】この形質発現ベクターを下記の方法により
E. coliHB101に導入し形質転換体を得た。即ち、
E. coliHB101をL−ブロス(組成: 1l 当たり、
トリプトン10g ,酵母エキス5g,NaCl 5g ,ブドウ
糖1 g,pH7.2 )の5mlに接種し、37℃で一夜培養し
た。その菌体懸濁液の1mlを100ml のL−ブロスに接種
し、濁度(吸光度650nm )が0.6 になるまで37℃で培養
した。氷水中で30分間静置後、菌体を遠心分離により集
め、これを50mlの50mMCaCl2 に懸濁し、0℃で60分
間静置した。次いで、遠心分離により菌体を集め、20%
グリセリンを含む50mMCaCl2 の10mlに再懸濁した。
E. coliHB101に導入し形質転換体を得た。即ち、
E. coliHB101をL−ブロス(組成: 1l 当たり、
トリプトン10g ,酵母エキス5g,NaCl 5g ,ブドウ
糖1 g,pH7.2 )の5mlに接種し、37℃で一夜培養し
た。その菌体懸濁液の1mlを100ml のL−ブロスに接種
し、濁度(吸光度650nm )が0.6 になるまで37℃で培養
した。氷水中で30分間静置後、菌体を遠心分離により集
め、これを50mlの50mMCaCl2 に懸濁し、0℃で60分
間静置した。次いで、遠心分離により菌体を集め、20%
グリセリンを含む50mMCaCl2 の10mlに再懸濁した。
【0075】この懸濁液に上記の形質発現ベクターpH
LP101を添加し、これを氷水中で20分間、42℃で1
分間, 室温で10分間インキュベートした後、LB−ブロ
ス(組成は次項参照)を加え、37℃で60分間振盪した。
その菌体懸濁液の一部を25μg /mlアンピシリンを含む
LB−寒天平板に播き、37℃で一夜培養した後、アンピ
シリン耐性クローンを選択して形質転換体を得た。この
形質転換体をHB101/pHLP101と名づけた。
LP101を添加し、これを氷水中で20分間、42℃で1
分間, 室温で10分間インキュベートした後、LB−ブロ
ス(組成は次項参照)を加え、37℃で60分間振盪した。
その菌体懸濁液の一部を25μg /mlアンピシリンを含む
LB−寒天平板に播き、37℃で一夜培養した後、アンピ
シリン耐性クローンを選択して形質転換体を得た。この
形質転換体をHB101/pHLP101と名づけた。
【0076】(2) ヒトIL−1ポリペプチドの生産 (1)で得た形質転換体HB101/pHLP101を
LB−ブロス(組成:1l 当たり,トリプトン10g ,酵
母エキス5g 及びNaCl 10g,pH7.5 )中37℃で一
夜振盪培養した。その菌体懸濁液の0.1ml を10mlの改良
M9培地(組成:1.5 %Na2HPO4・12H2O,0.3
%KH2PO4, 0.05 %NaCl,0.1 %NH4Cl,2m
g /l ビタミンB1 ,0.5 %カザミノ酸, 2mM MgSO
4 ,0.1mMCaCl2 , 0.5 %ブドウ糖)に接種し、37℃
で1時間培養し、次いでインドール−3−アクリル酸を
終濃度20μg /mlになるように加え、更に24時間培養を
継続した後、遠心分離により菌体を集めた。菌体を1ml
の30mMNaClを含む50mMTris−HCl(pH8.0
)緩衝液に再懸濁し、0℃で30分間静置した後、ドラ
イアイス/エタノール浴での凍結と37℃での融解を6回
繰り返した。次いで、遠心分離により菌体残渣を除き、
清澄な上清液を得た。
LB−ブロス(組成:1l 当たり,トリプトン10g ,酵
母エキス5g 及びNaCl 10g,pH7.5 )中37℃で一
夜振盪培養した。その菌体懸濁液の0.1ml を10mlの改良
M9培地(組成:1.5 %Na2HPO4・12H2O,0.3
%KH2PO4, 0.05 %NaCl,0.1 %NH4Cl,2m
g /l ビタミンB1 ,0.5 %カザミノ酸, 2mM MgSO
4 ,0.1mMCaCl2 , 0.5 %ブドウ糖)に接種し、37℃
で1時間培養し、次いでインドール−3−アクリル酸を
終濃度20μg /mlになるように加え、更に24時間培養を
継続した後、遠心分離により菌体を集めた。菌体を1ml
の30mMNaClを含む50mMTris−HCl(pH8.0
)緩衝液に再懸濁し、0℃で30分間静置した後、ドラ
イアイス/エタノール浴での凍結と37℃での融解を6回
繰り返した。次いで、遠心分離により菌体残渣を除き、
清澄な上清液を得た。
【0077】この上清液を検体として、試験例に示すご
とくLAF活性を測定した。
とくLAF活性を測定した。
【0078】試験例 LAF(リンパ球活性化因子)活性測定 (1) 検液の調製 実施例2−(2)項で得られた形質転換体からの抽出上
清液を除菌フィルター〔Microflow (登録商標),孔径
0.2 μm, Flow Labs. 〕で濾過したものを以下のLAF
活性測定用の検液とした。
清液を除菌フィルター〔Microflow (登録商標),孔径
0.2 μm, Flow Labs. 〕で濾過したものを以下のLAF
活性測定用の検液とした。
【0079】(2) LAF活性の測定法 検液を培地にて適当な濃度に希釈する。その希釈液の50
μl を96穴組織培養用マイクロプレート(Flow Labs.)
のウェルに入れる。これに50μg /ml濃度のフィトヘマ
グルチニン(Difco Labs. )液の50μl を添加する。更
に、C3H/He系マウス(6〜10週令)から採取した
胸腺細胞の懸濁液(1×107 個/ml)の100 μl を添加
し、37℃で5%炭酸ガス存在下で2日間培養する。
μl を96穴組織培養用マイクロプレート(Flow Labs.)
のウェルに入れる。これに50μg /ml濃度のフィトヘマ
グルチニン(Difco Labs. )液の50μl を添加する。更
に、C3H/He系マウス(6〜10週令)から採取した
胸腺細胞の懸濁液(1×107 個/ml)の100 μl を添加
し、37℃で5%炭酸ガス存在下で2日間培養する。
【0080】培地には5%牛胎児血清を含むRPMI−
1640培地を用いる。上記2日間の培養の後、 3H−
チミジンの1μCiを添加し、更に18時間培養する。細胞
をタイターテック・セルハーベスター(Flow Labs.)に
より、ガラス繊維製フィルター(Flow Labs.)上に捕集
し、細胞中に取り込まれた 3H−チミジン量(cpm )を
計測する。検液の代わりに培地を添加した測定系におけ
る 3H−チミジンの取り込み量を基準として、 3H−チ
ミジン取り込み量の増加によりLAF活性を評価する。
1640培地を用いる。上記2日間の培養の後、 3H−
チミジンの1μCiを添加し、更に18時間培養する。細胞
をタイターテック・セルハーベスター(Flow Labs.)に
より、ガラス繊維製フィルター(Flow Labs.)上に捕集
し、細胞中に取り込まれた 3H−チミジン量(cpm )を
計測する。検液の代わりに培地を添加した測定系におけ
る 3H−チミジンの取り込み量を基準として、 3H−チ
ミジン取り込み量の増加によりLAF活性を評価する。
【0081】(3) 測定結果 (1)項で調製した形質転換体(HB101/pHLP
101)の抽出液及び陰性対照液としてプラスミドpB
R322を含むE. coliHB101(HB101/pB
R322)を実施例2−(2)項で示した条件で培養
し、得られたその菌体抽出液をそれぞれ検液とした。
101)の抽出液及び陰性対照液としてプラスミドpB
R322を含むE. coliHB101(HB101/pB
R322)を実施例2−(2)項で示した条件で培養
し、得られたその菌体抽出液をそれぞれ検液とした。
【0082】その結果、検液の代わりに培地を添加した
測定系での 3H−チミジンの取り込み量は、3,502 cpm
であった。陰性対照検液を添加した系(最終希釈倍数;
16倍)での取り込み量は574cpmであり、E. coli抽出液
の添加により有意な抑制が認められた。
測定系での 3H−チミジンの取り込み量は、3,502 cpm
であった。陰性対照検液を添加した系(最終希釈倍数;
16倍)での取り込み量は574cpmであり、E. coli抽出液
の添加により有意な抑制が認められた。
【0083】このような測定系において、形質転換体
(HB101/pHLP101)の抽出液では最終希釈
16倍で8,103 cpm の 3H−チミジンの取り込みを認め、
LAF活性が検出された。
(HB101/pHLP101)の抽出液では最終希釈
16倍で8,103 cpm の 3H−チミジンの取り込みを認め、
LAF活性が検出された。
【0084】参考例 ウサギIL−1cDNAの調製 (1) ウサギIL−1mRNAの調製 ウサギにPropionibacterium acnes死菌体を1羽当たり1
00 mgの投与量で静脈内に注入し、8日後に屠殺した。
直ちに開胸気管切開し、気管内に挿入したチューブを介
してリン酸緩衝化生理食塩液を用い肺洗浄を繰り返し、
肺胞マクロファージを採取した。この肺胞マクロファー
ジを10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地に懸
濁させてペトリディッシュ(直径8cm)に1枚当たり1
×107 個となるように播き、37℃で5%炭酸ガス含有空
気中、湿度90〜100 %で前培養した。1時間の前培養の
後、エンドトキシン(大腸菌由来のリポポリサッカライ
ド)、TPA(ホルボール−12−ミリステート−13−ア
セテート)及びシクロヘキシミドをそれぞれ最終濃度が
10μg /ml,500 ng/ml及び1μg /mlとなるように添
加混和し、更に培養を継続した。
00 mgの投与量で静脈内に注入し、8日後に屠殺した。
直ちに開胸気管切開し、気管内に挿入したチューブを介
してリン酸緩衝化生理食塩液を用い肺洗浄を繰り返し、
肺胞マクロファージを採取した。この肺胞マクロファー
ジを10%牛胎児血清含有のRPMI−1640培地に懸
濁させてペトリディッシュ(直径8cm)に1枚当たり1
×107 個となるように播き、37℃で5%炭酸ガス含有空
気中、湿度90〜100 %で前培養した。1時間の前培養の
後、エンドトキシン(大腸菌由来のリポポリサッカライ
ド)、TPA(ホルボール−12−ミリステート−13−ア
セテート)及びシクロヘキシミドをそれぞれ最終濃度が
10μg /ml,500 ng/ml及び1μg /mlとなるように添
加混和し、更に培養を継続した。
【0085】4時間後に培養液を吸引除去し、ディッシ
ュ上に残ったマクロファージを0.5%ラウロイルサルコ
シン酸ナトリウムと5mMクエン酸ナトリウム及びO.1M2
−メルカプトエタノールを含有する6M グアニジンチオ
シアネート液で溶解しホモジナイズした。このホモジネ
ートをO.1MEDTA含有5.7M塩化セシウム水溶液上に重
層し、超遠心分離機(RPS27−2 ローター, 日立
工機)を用い26,500rpm で20時間遠心し全RNA画分を
ペレットとして得た。これを0.35M NaCl,20mMTr
is−HCl及び20mMEDTAを含む7M 尿素液の少量
に溶解し、エタノール沈殿として回収した。
ュ上に残ったマクロファージを0.5%ラウロイルサルコ
シン酸ナトリウムと5mMクエン酸ナトリウム及びO.1M2
−メルカプトエタノールを含有する6M グアニジンチオ
シアネート液で溶解しホモジナイズした。このホモジネ
ートをO.1MEDTA含有5.7M塩化セシウム水溶液上に重
層し、超遠心分離機(RPS27−2 ローター, 日立
工機)を用い26,500rpm で20時間遠心し全RNA画分を
ペレットとして得た。これを0.35M NaCl,20mMTr
is−HCl及び20mMEDTAを含む7M 尿素液の少量
に溶解し、エタノール沈殿として回収した。
【0086】この全RNA画分から実施例1−(1)に
示した方法に従って、オリゴ(dT)セルロースを用い
る吸着カラムクロマトグラフィーによりポリ(A)mR
NAを得た。ここで得たポリ(A)mRNAをアガロー
スゲル電気泳動(ゲル濃度1%、6M 尿素存在下, pH
4)に付し、2.6 〜3.7kb の分子サイズに相当する泳動
位置からポリ(A)mRNAを回収した。
示した方法に従って、オリゴ(dT)セルロースを用い
る吸着カラムクロマトグラフィーによりポリ(A)mR
NAを得た。ここで得たポリ(A)mRNAをアガロー
スゲル電気泳動(ゲル濃度1%、6M 尿素存在下, pH
4)に付し、2.6 〜3.7kb の分子サイズに相当する泳動
位置からポリ(A)mRNAを回収した。
【0087】(2) cDNAライブラリーの作製 (1)項で得られたポリ(A)mRNAを鋳型として、
実施例1−(2)から(5)に示した方法に準じて、c
DNAライブラリーを作製した。
実施例1−(2)から(5)に示した方法に準じて、c
DNAライブラリーを作製した。
【0088】(3) クローニング 上記のcDNAライブラリーについて、ウサギIL−1
をコードするcDNAを含むプラスミドを持つ形質転換
体をスクリーニングするため32P標識cDNAプローブ
を用いるコロニー ハイブリダイゼーション試験をHana
hanらの方法〔Gene,10,63(1980)〕に従って行っ
た。エンドトキシン,TPA及びシクロヘキシミドと共
に培養〔上記(1)項参照〕した肺胞マクロファージ及
びこれらの誘導操作を省略した肺胞マクロファージから
それぞれ上記(1)項の方法で得たポリ(A)mRNA
を鋳型として、実施例1−(2)項の方法で合成し、32
Pで標識したcDNAをそれぞれ誘導プラス及び誘導マ
イナス・プローブとした。この試験により誘導プラスの
プローブと結合し、誘導マイナスのプローブとはハイブ
リダイズしない塩基配列を含む組み換え体プラスミドを
有する形質転換体を選別した。約5,000 個のクローンか
ら648 個のクローンが選び出された。
をコードするcDNAを含むプラスミドを持つ形質転換
体をスクリーニングするため32P標識cDNAプローブ
を用いるコロニー ハイブリダイゼーション試験をHana
hanらの方法〔Gene,10,63(1980)〕に従って行っ
た。エンドトキシン,TPA及びシクロヘキシミドと共
に培養〔上記(1)項参照〕した肺胞マクロファージ及
びこれらの誘導操作を省略した肺胞マクロファージから
それぞれ上記(1)項の方法で得たポリ(A)mRNA
を鋳型として、実施例1−(2)項の方法で合成し、32
Pで標識したcDNAをそれぞれ誘導プラス及び誘導マ
イナス・プローブとした。この試験により誘導プラスの
プローブと結合し、誘導マイナスのプローブとはハイブ
リダイズしない塩基配列を含む組み換え体プラスミドを
有する形質転換体を選別した。約5,000 個のクローンか
ら648 個のクローンが選び出された。
【0089】次いで、これらの選択されたクローンにつ
いてハイブリダイゼーション トランスレーション試験
を上記(1)項で得たポリ(A)mRNAを用い実施例
1−(6)項に示した方法に従って行った。その結果、
ウサギIL−1mRNAと強くハイブリダイズするcD
NAを含む組み換え体プラスミドを含む9クローンを見
出した。これらのうち、ウサギIL−1mRNAと最も
強くハイブリダイズしたクローン,即ち回収されたmR
NAをアフリカツメガエルの卵母細胞に注入した時、そ
の卵母細胞中に最も多くのIL−1が検出されたクロー
ンを選び出した。このクローンの有する組み換え体プラ
スミドをpRL15と名づけた。
いてハイブリダイゼーション トランスレーション試験
を上記(1)項で得たポリ(A)mRNAを用い実施例
1−(6)項に示した方法に従って行った。その結果、
ウサギIL−1mRNAと強くハイブリダイズするcD
NAを含む組み換え体プラスミドを含む9クローンを見
出した。これらのうち、ウサギIL−1mRNAと最も
強くハイブリダイズしたクローン,即ち回収されたmR
NAをアフリカツメガエルの卵母細胞に注入した時、そ
の卵母細胞中に最も多くのIL−1が検出されたクロー
ンを選び出した。このクローンの有する組み換え体プラ
スミドをpRL15と名づけた。
【0090】配列番号:1 配列の長さ:813 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列 ATG GCC AAA GTT CCA GAC ATG TTT GAA GAC CTG AAG AAC TGT TAC AGT 48 GAA AAT GAA GAA GAC AGT TCC TCC ATT GAT CAT CTG TCT CTG AAT CAG 96 AAA TCC TTC TAT CAT GTA AGC TAT GGC CCA CTC CAT GAA GGC TGC ATG 144 GAT CAA TCT GTG TCT CTG AGT ATC TCT GAA ACC TCT AAA ACA TCC AAG 192 CTT ACC TTC AAG GAG AGC ATG GTG GTA GTA GCA ACC AAC GGG AAG GTT 240 CTG AAG AAG AGA CGG TTG AGT TTA AGC CAA TCC ATC ACT GAT GAT GAC 288 CTG GAG GCC ATC GCC AAT GAC TCA GAG GAA GAA ATC ATC AAG CCT AGG 336 TCA TCA CCT TTT AGC TTC CTG AGC AAT GTG AAA TAC AAC TTT ATG AGG 384 ATC ATC AAA TAC GAA TTC ATC CTG AAT GAC GCC CTC AAT CAA AGT ATA 432 ATT CGA GCC AAT GAT CAG TAC CTC ACG GCT GCT GCA TTA CAT AAT CTG 480 GAT GAA GCA GTG AAA TTT GAC ATG GGT GCT TAT AAG TCA TCA AAG GAT 528 GAT GCT AAA ATT ACC GTG ATT CTA AGA ATC TCA AAA ACT CAA TTG TAT 576 GTG ACT GCC CAA GAT GAA GAC CAA CCA GTG CTG CTG AAG GAG ATG CCT 624 GAG ATA CCC AAA ACC ATC ACA GGT AGT GAG ACC AAC CTC CTC TTC TTC 672 TGG GAA ACT CAC GGC ACT AAG AAC TAT TTC ACA TCA GTT GCC CAT CCA 720 AAC TTG TTT ATT GCC ACA AAG CAA GAC TAC TGG GTG TGC TTG GCA GGG 768 GGG CCA CCC TCT ATC ACT GAC TTT CAG ATA CTG GAA AAC CAG GCG 813
【0091】配列番号:2 配列の長さ:271 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:タンパク質 配列 Met Ala Lys Val Pro Asp Met Phe Glu Asp Leu Lys Asn Cys Tyr Ser 1 5 10 15 Glu Asn Glu Glu Asp Ser Ser Ser Ile Asp His Leu Ser Leu Asn Gln 20 25 30 Lys Ser Phe Tyr His Val Ser Tyr Gly Pro Leu His Glu Gly Cys Met 35 40 45 Asp Gln Ser Val Ser Leu Ser Ile Ser Glu Thr Ser Lys Thr Ser Lys 50 55 60 Leu Thr Phe Lys Glu Ser Met Val Val Val Ala Thr Asn Gly Lys Val 65 70 75 80 Leu Lys Lys Arg Arg Leu Ser Leu Ser Gln Ser Ile Thr Asp Asp Asp 85 90 95 Leu Glu Ala Ile Ala Asn Asp Ser Glu Glu Glu Ile Ile Lys Pro Arg 100 105 110 Ser Ser Pro Phe Ser Phe Leu Ser Asn Val Lys Tyr Asn Phe Met Arg 115 120 125 Ile Ile Lys Tyr Glu Phe Ile Leu Asn Asp Ala Leu Asn Gln Ser Ile 130 135 140 Ile Arg Ala Asn Asp Gln Tyr Leu Thr Ala Ala Ala Leu His Asn Leu 145 150 155 160 Asp Glu Ala Val Lys Phe Asp Met Gly Ala Tyr Lys Ser Ser Lys Asp 165 170 175 Asp Ala Lys Ile Thr Val Ile Leu Arg Ile Ser Lys Thr Gln Leu Tyr 180 185 190 Val Thr Ala Gln Asp Glu Asp Gln Pro Val Leu Leu Lys Glu Met Pro 195 200 205 Glu Ile Pro Lys Thr Ile Thr Gly Ser Glu Thr Asn Leu Leu Phe Phe 210 215 220 Trp Glu Thr His Gly Thr Lys Asn Tyr Phe Thr Ser Val Ala His Pro 225 230 235 240 Asn Leu Phe Ile Ala Thr Lys Gln Asp Tyr Trp Val Cys Leu Ala Gly 245 250 255 Gly Pro Pro Ser Ile Thr Asp Phe Gln Ile Leu Glu Asn Gln Ala 260 265 270
【0092】配列番号:3 配列の長さ:900 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:cDNA to mRNA 起源 細胞の種類:ヒト急性骨髄性白血病株細胞 セルライン:HL-60 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:61..876 特徴を決定した方法:E 配列 CAAGCTGCCA GCCAGAGAGG GAGTCATTTC ATTGGCGTTT GAGTCAGCAA AGAAGTCAAG 60 ATG GCC AAA GTT CCA GAC ATG TTT GAA GAC CTG AAG AAC TGT TAC AGT 108 Met Ala Lys Val Pro Asp Met Phe Glu Asp Leu Lys Asn Cys Tyr Ser 1 5 10 15 GAA AAT GAA GAA GAC AGT TCC TCC ATT GAT CAT CTG TCT CTG AAT CAG 156 Glu Asn Glu Glu Asp Ser Ser Ser Ile Asp His Leu Ser Leu Asn Gln 20 25 30 AAA TCC TTC TAT CAT GTA AGC TAT GGC CCA CTC CAT GAA GGC TGC ATG 204 Lys Ser Phe Tyr His Val Ser Tyr Gly Pro Leu His Glu Gly Cys Met 35 40 45 GAT CAA TCT GTG TCT CTG AGT ATC TCT GAA ACC TCT AAA ACA TCC AAG 252 Asp Gln Ser Val Ser Leu Ser Ile Ser Glu Thr Ser Lys Thr Ser Lys 50 55 60 CTT ACC TTC AAG GAG AGC ATG GTG GTA GTA GCA ACC AAC GGG AAG GTT 300 Leu Thr Phe Lys Glu Ser Met Val Val Val Ala Thr Asn Gly Lys Val 65 70 75 80 CTG AAG AAG AGA CGG TTG AGT TTA AGC CAA TCC ATC ACT GAT GAT GAC 348 Leu Lys Lys Arg Arg Leu Ser Leu Ser Gln Ser Ile Thr Asp Asp Asp 85 90 95 CTG GAG GCC ATC GCC AAT GAC TCA GAG GAA GAA ATC ATC AAG CCT AGG 396 Leu Glu Ala Ile Ala Asn Asp Ser Glu Glu Glu Ile Ile Lys Pro Arg 100 105 110 TCA TCA CCT TTT AGC TTC CTG AGC AAT GTG AAA TAC AAC TTT ATG AGG 444 Ser Ser Pro Phe Ser Phe Leu Ser Asn Val Lys Tyr Asn Phe Met Arg 115 120 125 ATC ATC AAA TAC GAA TTC ATC CTG AAT GAC GCC CTC AAT CAA AGT ATA 492 Ile Ile Lys Tyr Glu Phe Ile Leu Asn Asp Ala Leu Asn Gln Ser Ile 130 135 140 ATT CGA GCC AAT GAT CAG TAC CTC ACG GCT GCT GCA TTA CAT AAT CTG 540 Ile Arg Ala Asn Asp Gln Tyr Leu Thr Ala Ala Ala Leu His Asn Leu 145 150 155 160 GAT GAA GCA GTG AAA TTT GAC ATG GGT GCT TAT AAG TCA TCA AAG GAT 588 Asp Glu Ala Val Lys Phe Asp Met Gly Ala Tyr Lys Ser Ser Lys Asp 165 170 175 GAT GCT AAA ATT ACC GTG ATT CTA AGA ATC TCA AAA ACT CAA TTG TAT 636 Asp Ala Lys Ile Thr Val Ile Leu Arg Ile Ser Lys Thr Gln Leu Tyr 180 185 190 GTG ACT GCC CAA GAT GAA GAC CAA CCA GTG CTG CTG AAG GAG ATG CCT 684 Val Thr Ala Gln Asp Glu Asp Gln Pro Val Leu Leu Lys Glu Met Pro 195 200 205 GAG ATA CCC AAA ACC ATC ACA GGT AGT GAG ACC AAC CTC CTC TTC TTC 732 Glu Ile Pro Lys Thr Ile Thr Gly Ser Glu Thr Asn Leu Leu Phe Phe 210 215 220 TGG GAA ACT CAC GGC ACT AAG AAC TAT TTC ACA TCA GTT GCC CAT CCA 780 Trp Glu Thr His Gly Thr Lys Asn Tyr Phe Thr Ser Val Ala His Pro 225 230 235 240 AAC TTG TTT ATT GCC ACA AAG CAA GAC TAC TGG GTG TGC TTG GCA GGG 828 Asn Leu Phe Ile Ala Thr Lys Gln Asp Tyr Trp Val Cys Leu Ala Gly 245 250 255 GGG CCA CCC TCT ATC ACT GAC TTT CAG ATA CTG GAA AAC CAG GCG 873 Gly Pro Pro Ser Ile Thr Asp Phe Gln Ile Leu Glu Asn Gln Ala 260 265 270 TAGGTCTGGA GTCTCACTTG TCTCACT 900
【0093】配列番号:4 配列の長さ:16 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報:3 から12まで相補的で、他の鎖には13から16
にTCGAが存在する。 配列 CGTCCATGTC CA 12
にTCGAが存在する。 配列 CGTCCATGTC CA 12
【0094】配列番号:5 配列の長さ:34 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:他の核酸 合成DNA 他の情報:1 から32まで相補的で、他の鎖には33から34
にGCが存在する。 配列 AACTAGTACG CAAGTTCACG TAAAAAGGGT AT 32
にGCが存在する。 配列 AACTAGTACG CAAGTTCACG TAAAAAGGGT AT 32
【図1】形質発現べクターpHLP101の構築工程の
一部であり、HIL−アダプター断片の構築を示す。
一部であり、HIL−アダプター断片の構築を示す。
【図2】形質発現べクターpHLP101の構築工程の
一部であり、trpプロモーター断片の構築を示す。
一部であり、trpプロモーター断片の構築を示す。
【図3】形質発現べクターpHLP101の構築工程を
示す。
示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12P 21/02 C12R 1:19)
Claims (2)
- 【請求項1】 配列番号2で示されるアミノ酸配列を有
するヒト インターロイキン1α前駆体又はその対立遺
伝子変異体又は該前駆体若しくは変異体のN末端領域を
LAF活性が消失しない限度において欠失せしめたアミ
ノ酸配列を有するポリペプチド。 - 【請求項2】 配列番号2で示されるアミノ酸配列を有
するヒト インターロイキン1α前駆体のN末端側の6
2個のアミノ酸残基が欠失してなるポリペプチドである
請求項1記載のポリペプチド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5202977A JP2577304B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | ヒト インターロイキン1活性を有するポリペプチド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5202977A JP2577304B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | ヒト インターロイキン1活性を有するポリペプチド |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3108789A Division JP2544255B2 (ja) | 1991-04-12 | 1991-04-12 | ヒト インタ―ロイキン1活性を有するポリペプチドの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0673095A JPH0673095A (ja) | 1994-03-15 |
JP2577304B2 true JP2577304B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=16466289
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5202977A Expired - Lifetime JP2577304B2 (ja) | 1993-07-23 | 1993-07-23 | ヒト インターロイキン1活性を有するポリペプチド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2577304B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ES2233284T3 (es) | 1999-02-17 | 2005-06-16 | Pfizer Products Inc. | Proteinas de fusion que comprenden portadores que pueden inducir una bdoble respuesta inmune. |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP5202977A patent/JP2577304B2/ja not_active Expired - Lifetime
Non-Patent Citations (2)
Title |
---|
FEDERATION PROC.=1983 * |
J.IMMUNOL.=1983 * |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0673095A (ja) | 1994-03-15 |
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