JP2573102B2 - 加熱炉の炉壁 - Google Patents
加熱炉の炉壁Info
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- JP2573102B2 JP2573102B2 JP3015975A JP1597591A JP2573102B2 JP 2573102 B2 JP2573102 B2 JP 2573102B2 JP 3015975 A JP3015975 A JP 3015975A JP 1597591 A JP1597591 A JP 1597591A JP 2573102 B2 JP2573102 B2 JP 2573102B2
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- Japan
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- heating
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は内部に発熱体を有するフ
ァイバー状断熱材を使用した加熱炉の炉壁特に1000
℃以上に加熱可能な加熱炉の炉壁に関するものである。
ァイバー状断熱材を使用した加熱炉の炉壁特に1000
℃以上に加熱可能な加熱炉の炉壁に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、炉内の温度が1000℃以上とな
る高温用の加熱炉としては、直径4m/m以上の線状の
発熱体を加熱炉内面に、適当な間隔をもって配置し、耐
熱電気絶縁性を有する保持具にて保持せしめ、その外面
に、シリカ、アルミナなどのファインセラミックスを材
料とするファイバー状断熱材を配置し、この線状発熱体
に通電して炉内を昇温していた。又、これにより細い直
径の線状発熱体をコイル状やジグザグ状に曲げ加工し
て、加熱炉内面に配置してなる高温用加熱炉も使用され
ている。また、特公昭49−46342号公報「加熱炉
の急冷装置」や特開昭48−20136号公報「炉の冷
却装置」には冷却パイプによって炉壁を冷却するものが
示されている。
る高温用の加熱炉としては、直径4m/m以上の線状の
発熱体を加熱炉内面に、適当な間隔をもって配置し、耐
熱電気絶縁性を有する保持具にて保持せしめ、その外面
に、シリカ、アルミナなどのファインセラミックスを材
料とするファイバー状断熱材を配置し、この線状発熱体
に通電して炉内を昇温していた。又、これにより細い直
径の線状発熱体をコイル状やジグザグ状に曲げ加工し
て、加熱炉内面に配置してなる高温用加熱炉も使用され
ている。また、特公昭49−46342号公報「加熱炉
の急冷装置」や特開昭48−20136号公報「炉の冷
却装置」には冷却パイプによって炉壁を冷却するものが
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ファイバー状断熱材を
使用した炉は、断熱効果が大きく、又、軽量で、熱容量
が極めて小さい事から、他の方式の炉に比べて大幅に急
速な昇温が可能である。ところで、炉を使用してワーク
を処理する場合、炉の処理能力は、目的温度の加熱時間
が同じだとすれば、昇温時間の長短及び、降温時間の長
短によって決まる。従って、昇温時間の極めて短いファ
イバー状断熱材を使用した炉は、他の炉に比べて処理能
力が極めて大きい。しかし、降温速度については、熱容
量は小さいものの、ファイバー状断熱材の持つ、大きな
断熱効果の為、通常の炉とあまり違いが無く、その為、
冷却空気を炉内に通気させて冷却速度を上げていた。し
かし、ワークによっては空気に触れさせてはならない場
合も多く、この場合、図3に示すように発熱体6を有す
るファイバー状断熱材を使用した炉壁1の内周面と、ワ
ーク2との間に隔壁3を設け、急速な冷却を必要とする
場合には、炉壁1の内周面と、この、隔壁3の外周面間
に間隔7を形成し、この間隔7内に冷却用の空気4を流
していた。
使用した炉は、断熱効果が大きく、又、軽量で、熱容量
が極めて小さい事から、他の方式の炉に比べて大幅に急
速な昇温が可能である。ところで、炉を使用してワーク
を処理する場合、炉の処理能力は、目的温度の加熱時間
が同じだとすれば、昇温時間の長短及び、降温時間の長
短によって決まる。従って、昇温時間の極めて短いファ
イバー状断熱材を使用した炉は、他の炉に比べて処理能
力が極めて大きい。しかし、降温速度については、熱容
量は小さいものの、ファイバー状断熱材の持つ、大きな
断熱効果の為、通常の炉とあまり違いが無く、その為、
冷却空気を炉内に通気させて冷却速度を上げていた。し
かし、ワークによっては空気に触れさせてはならない場
合も多く、この場合、図3に示すように発熱体6を有す
るファイバー状断熱材を使用した炉壁1の内周面と、ワ
ーク2との間に隔壁3を設け、急速な冷却を必要とする
場合には、炉壁1の内周面と、この、隔壁3の外周面間
に間隔7を形成し、この間隔7内に冷却用の空気4を流
していた。
【0004】しかし、この方法でも、まだ昇温速度に比
べると、降温速度は小さく、例えば、ワークを炉内に設
置して、200℃から500℃に昇温し、その温度で処
理した後再び200℃まで降温させ、ワークのとり換え
を行う場合、昇温時間は15分で済むのに比べ、降温時
間は、30分と2倍も掛かっていた。この時間の差は、
ワーク交換時の温度を低く設定しなければならない場合
程顕著であった。そこで、冷却速度を大きくする為に
は、ファイバー状断熱材層の厚さを出来るだけ薄くし、
炉内と、炉表面との温度差を小さくして、炉表面を冷却
する事により、炉の冷却速度を大きくする方法が取られ
て来たが、この方法の場合、断熱材層が薄い分、断熱効
果が少なく、従って、炉表面温度が高くなり、従って放
散熱量が増大し、省エネルギーからは遠ざかる結果とな
り、又、炉外表面の状況、例えば、大気の流れの影響等
を受け易く、炉内の温度を均一に保つ事は困難であっ
た。
べると、降温速度は小さく、例えば、ワークを炉内に設
置して、200℃から500℃に昇温し、その温度で処
理した後再び200℃まで降温させ、ワークのとり換え
を行う場合、昇温時間は15分で済むのに比べ、降温時
間は、30分と2倍も掛かっていた。この時間の差は、
ワーク交換時の温度を低く設定しなければならない場合
程顕著であった。そこで、冷却速度を大きくする為に
は、ファイバー状断熱材層の厚さを出来るだけ薄くし、
炉内と、炉表面との温度差を小さくして、炉表面を冷却
する事により、炉の冷却速度を大きくする方法が取られ
て来たが、この方法の場合、断熱材層が薄い分、断熱効
果が少なく、従って、炉表面温度が高くなり、従って放
散熱量が増大し、省エネルギーからは遠ざかる結果とな
り、又、炉外表面の状況、例えば、大気の流れの影響等
を受け易く、炉内の温度を均一に保つ事は困難であっ
た。
【0005】本発明は上記の欠点を除くようにしたもの
である。
である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の加熱炉の炉壁
は、被加熱体を入れる空間を区劃する筒状隔壁と、この
筒状隔壁の外周に間隔を置いてかぶせた発熱体を有する
薄い肉厚のファイバー状内側断熱材層と、この内側断熱
材層の外周に間隔を置いてかぶせた発熱体を有しない厚
い肉厚のファイバー状外側断熱材層と、上蓋とより成
り、降温時上記間隔及び間隔内に冷却用空気を導入する
ようにしたことを特徴とする。
は、被加熱体を入れる空間を区劃する筒状隔壁と、この
筒状隔壁の外周に間隔を置いてかぶせた発熱体を有する
薄い肉厚のファイバー状内側断熱材層と、この内側断熱
材層の外周に間隔を置いてかぶせた発熱体を有しない厚
い肉厚のファイバー状外側断熱材層と、上蓋とより成
り、降温時上記間隔及び間隔内に冷却用空気を導入する
ようにしたことを特徴とする。
【0007】
【実施例】以下図面によって本発明の実施例を説明す
る。
る。
【0008】本発明においては図1、図2に示すよう
に、炉壁1を、被加熱体を入れる空間を区劃する筒状隔
壁3と、この筒状隔壁8の外周に間隔7を置いてかぶせ
た発熱体6を有する薄い肉厚を持つファイバー状内側断
熱材層1aと、この内側断熱材層1aの外周に間隔5を
置いてかぶせた発熱体6を有しない厚い肉厚を持つファ
イバー状外側断熱材層1bと、上記筒状隔壁8と内側及
び外側断熱材層1aと1bの上部に間隔を置いて配置し
た上蓋1cとによって構成し、降温時には、上記間隔5
及び7内に冷却空気4を導入せしめる。
に、炉壁1を、被加熱体を入れる空間を区劃する筒状隔
壁3と、この筒状隔壁8の外周に間隔7を置いてかぶせ
た発熱体6を有する薄い肉厚を持つファイバー状内側断
熱材層1aと、この内側断熱材層1aの外周に間隔5を
置いてかぶせた発熱体6を有しない厚い肉厚を持つファ
イバー状外側断熱材層1bと、上記筒状隔壁8と内側及
び外側断熱材層1aと1bの上部に間隔を置いて配置し
た上蓋1cとによって構成し、降温時には、上記間隔5
及び7内に冷却空気4を導入せしめる。
【0009】本発明の加熱炉の炉壁は上記のような構成
であるから、降温時は冷却空気4が間隔5,7を通って
発熱体6を有する薄い肉厚の内側断熱材層1aの両面を
冷却するようになるので急速な降温を可能とする事が出
来る。即ち内径250mm、外径400mm、炉内の長
さ1000m/m、炉内の温度1000℃の時の±1℃
の均熱長が600m/mの物で、ファイバー状内側断熱
材層1aの厚さを20m/mとし、10m/mの間隔5
を置いてファイバー状外側断熱材層1bを配した筒型炉
による実験例では、昇温速度は、図3に示すような間隔
5を持たない場合の炉と殆ど同じで、一定温度に保持し
た場合の消費電力量も殆ど変わらなかったが、降温時に
は、1.5Nm3/minの常温空気を間隔5,7の下
方から通気させた場合、1000℃から、200℃まで
の降温速度が、間隔5無しの場合に比べ、約2倍となっ
た。尚、間隔5をこれ以上大きく取ると、均熱性が悪く
なり、均一な温度の範囲が狭くなり、実用上支障を生ず
る。
であるから、降温時は冷却空気4が間隔5,7を通って
発熱体6を有する薄い肉厚の内側断熱材層1aの両面を
冷却するようになるので急速な降温を可能とする事が出
来る。即ち内径250mm、外径400mm、炉内の長
さ1000m/m、炉内の温度1000℃の時の±1℃
の均熱長が600m/mの物で、ファイバー状内側断熱
材層1aの厚さを20m/mとし、10m/mの間隔5
を置いてファイバー状外側断熱材層1bを配した筒型炉
による実験例では、昇温速度は、図3に示すような間隔
5を持たない場合の炉と殆ど同じで、一定温度に保持し
た場合の消費電力量も殆ど変わらなかったが、降温時に
は、1.5Nm3/minの常温空気を間隔5,7の下
方から通気させた場合、1000℃から、200℃まで
の降温速度が、間隔5無しの場合に比べ、約2倍となっ
た。尚、間隔5をこれ以上大きく取ると、均熱性が悪く
なり、均一な温度の範囲が狭くなり、実用上支障を生ず
る。
【0010】また、降温時に内側及び外側断熱材層1
a,1bの上蓋1cを筒状隔壁3から上方に引き上げる
ことも考えられるが、この場合には温度コントロールが
できず、図4に示すように所望の降温カーブより大きく
ずれた急冷状態となり好ましくない。
a,1bの上蓋1cを筒状隔壁3から上方に引き上げる
ことも考えられるが、この場合には温度コントロールが
できず、図4に示すように所望の降温カーブより大きく
ずれた急冷状態となり好ましくない。
【0011】
【発明の効果】上記のように本発明の加熱炉の炉壁にお
いては放散熱量が少なく省エネルギー型でありながら降
温速度を速くすることができる大きな利益がある。
いては放散熱量が少なく省エネルギー型でありながら降
温速度を速くすることができる大きな利益がある。
【図1】本発明加熱炉の断面図である。
【図2】その横断平面図である。
【図3】従来の加熱炉の断面図である。
【図4】
冷却状態説明用線図である。
1a 断熱材層 1b 断熱材層1c 上蓋 1 炉壁 2 ワーク 3 隔壁 4 空気 5 間隔6 発熱体 7 間隔
Claims (1)
- 【請求項1】 被加熱体を入れる空間を区劃する筒状隔
壁(3)と、この筒状隔壁(3)の外周に間隔(7)を
置いてかぶせた発熱体(6)を有する薄い肉厚のファイ
バー状内側断熱材層(1a)と、この内側断熱材層(1
a)の外周に間隔(5)を置いてかぶせた発熱体(6)
を有しない厚い肉厚のファイバー状外側断熱材層(1
b)と、上蓋(1c)とより成り、降温時上記間隔
(7)及び間隔(5)内に冷却用空気(4)を導入する
ようにしたことを特徴とする加熱炉の炉壁。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3015975A JP2573102B2 (ja) | 1991-01-14 | 1991-01-14 | 加熱炉の炉壁 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3015975A JP2573102B2 (ja) | 1991-01-14 | 1991-01-14 | 加熱炉の炉壁 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04236093A JPH04236093A (ja) | 1992-08-25 |
JP2573102B2 true JP2573102B2 (ja) | 1997-01-22 |
Family
ID=11903707
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3015975A Expired - Fee Related JP2573102B2 (ja) | 1991-01-14 | 1991-01-14 | 加熱炉の炉壁 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2573102B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CA2778433C (en) * | 2009-12-10 | 2014-07-08 | Novelis Inc. | Molten metal containment structure having flow through ventilation |
JP6102577B2 (ja) * | 2013-07-03 | 2017-03-29 | 住友電気工業株式会社 | 腐食性液体の加熱装置 |
JP6289117B2 (ja) * | 2014-01-21 | 2018-03-07 | フルテック株式会社 | 電気炉 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4946342A (ja) * | 1972-09-05 | 1974-05-02 |
-
1991
- 1991-01-14 JP JP3015975A patent/JP2573102B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04236093A (ja) | 1992-08-25 |
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Legal Events
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