JP2558513Y2 - コイル - Google Patents
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Landscapes
- Insulating Of Coils (AREA)
- Manufacturing Cores, Coils, And Magnets (AREA)
- Windings For Motors And Generators (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、銅箔のような導電性の
薄膜を巻回したコイルに関する。更に詳述すると、本考
案は、リボン状の導電性薄膜を巻回したコイルを同軸上
に重ねて複数配置して1つのコイルとして機能させるコ
イルに関する。
薄膜を巻回したコイルに関する。更に詳述すると、本考
案は、リボン状の導電性薄膜を巻回したコイルを同軸上
に重ねて複数配置して1つのコイルとして機能させるコ
イルに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、モータのステータコイル、例えば
PM型ステッピングモータのコイルは、コイルボビンに
ワイヤ(丸線)を巻きつけたものの使用が一般的である
が、近年のモータの小型化に伴い、コイル導体占積率を
向上させる必要から、銅箔のような帯状の導体(リボン
ワイヤ)を巻きつけたコイルが考えられている。しか
し、このリボンワイヤから成るコイルの場合、一方のリ
ードをコイルの内側から取り出さなければならないこ
と、またコイル容積を大きくすることなく必要な起磁力
を得ること(ターン数を減らさないこと)が難しいなど
の問題がある。コイル容積をかえずにターン数をふやす
には銅箔の厚さを極力薄くする必要があるが、銅箔が薄
すぎてもこれを巻回するのに困難を伴うためあまり薄く
できない。このため、コイルを小型化すれば起磁力を得
られないという問題を有している。
PM型ステッピングモータのコイルは、コイルボビンに
ワイヤ(丸線)を巻きつけたものの使用が一般的である
が、近年のモータの小型化に伴い、コイル導体占積率を
向上させる必要から、銅箔のような帯状の導体(リボン
ワイヤ)を巻きつけたコイルが考えられている。しか
し、このリボンワイヤから成るコイルの場合、一方のリ
ードをコイルの内側から取り出さなければならないこ
と、またコイル容積を大きくすることなく必要な起磁力
を得ること(ターン数を減らさないこと)が難しいなど
の問題がある。コイル容積をかえずにターン数をふやす
には銅箔の厚さを極力薄くする必要があるが、銅箔が薄
すぎてもこれを巻回するのに困難を伴うためあまり薄く
できない。このため、コイルを小型化すれば起磁力を得
られないという問題を有している。
【0003】そこで、リボンワイヤで形成した2個のコ
イル体を同軸上に縦に配置して1つのコイルとし機能さ
せることを考えるに至った。従来、このようなコイルを
1本のリボンワイヤで構成しようとしたものが特開昭62
-260535 号に開示されている。このコイルは、図3の
(A)に示すように、銅箔から成るリボンワイヤ101
を途中で折り返し、この折り返し部分102を巻始めと
して芯棒103に同時に2列のコイル体を同じ方向に巻
回し、同軸上に2つの薄型コイル体104,105を形
成する(図3の(B)参照)。次いで、一方のコイル体
104の巻終り端106を固定した後、他方のコイル体
105を巻き戻してほどき(図3の(C)及び(D)参
照)、更に逆方向に巻回して既に固定された一方のコイ
ル体とは巻き方向が逆のコイル体を形成するものである
(図3の(E)参照)。これによって、1本のリボンワ
イヤから互いに逆方向に巻回して重ね合せられた2列の
コイル体が形成される。
イル体を同軸上に縦に配置して1つのコイルとし機能さ
せることを考えるに至った。従来、このようなコイルを
1本のリボンワイヤで構成しようとしたものが特開昭62
-260535 号に開示されている。このコイルは、図3の
(A)に示すように、銅箔から成るリボンワイヤ101
を途中で折り返し、この折り返し部分102を巻始めと
して芯棒103に同時に2列のコイル体を同じ方向に巻
回し、同軸上に2つの薄型コイル体104,105を形
成する(図3の(B)参照)。次いで、一方のコイル体
104の巻終り端106を固定した後、他方のコイル体
105を巻き戻してほどき(図3の(C)及び(D)参
照)、更に逆方向に巻回して既に固定された一方のコイ
ル体とは巻き方向が逆のコイル体を形成するものである
(図3の(E)参照)。これによって、1本のリボンワ
イヤから互いに逆方向に巻回して重ね合せられた2列の
コイル体が形成される。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、このコ
イルの場合、巻き始めとなるリボンワイヤ101の折り
返し部分102が最初に巻回された一方のコイル体10
4によって締めつけられたまま残るので、折り返し部分
102がコイル内方に向けて突き出る突起物となること
を避けれない。コイルの内側にロータを配置しようとす
る場合、この突起物の存在は好ましくない。
イルの場合、巻き始めとなるリボンワイヤ101の折り
返し部分102が最初に巻回された一方のコイル体10
4によって締めつけられたまま残るので、折り返し部分
102がコイル内方に向けて突き出る突起物となること
を避けれない。コイルの内側にロータを配置しようとす
る場合、この突起物の存在は好ましくない。
【0005】また、極めて薄く細いリボンワイヤ101
を巻いて2列のコイル体104,105を一旦形成した
後、更にその一方105をほどいてから再び逆方向に巻
回することなどは工程が複雑で煩わしいばかりでなく、
高精度でリボンワイヤ101を巻回することが難しく実
用化が難しい。
を巻いて2列のコイル体104,105を一旦形成した
後、更にその一方105をほどいてから再び逆方向に巻
回することなどは工程が複雑で煩わしいばかりでなく、
高精度でリボンワイヤ101を巻回することが難しく実
用化が難しい。
【0006】更に、コイルの巻始めの折り返し部分10
2が一方のコイル体104によって固定された状態で逆
方向に折り返されるため、その折り返し部分107に亀
裂が生じたり折り返しがうまく行かずにしわがよって相
当大きな突起物となる虞がある。
2が一方のコイル体104によって固定された状態で逆
方向に折り返されるため、その折り返し部分107に亀
裂が生じたり折り返しがうまく行かずにしわがよって相
当大きな突起物となる虞がある。
【0007】本考案は、簡単に製造できかつコイル内方
にリボンワイヤの突起やしわよりが生じないコイルを提
供することを目的とする。
にリボンワイヤの突起やしわよりが生じないコイルを提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
め、本考案のコイルは、巻き方向が互いに逆向きの2個
のコイル体を同軸上に縦列配置する一方、これら2個の
コイル体を、各コイル体の内周面全体を被覆する導電性
物質の膜によって接続し、導電性物質の膜はメッキ又は
導電ペーストで形成される構成である。また、この導電
性物質の膜の更に内周面側には電気絶縁材の被膜が形成
されたり、あるいは電気絶縁材料から成るコイルボビン
が装着されている。
め、本考案のコイルは、巻き方向が互いに逆向きの2個
のコイル体を同軸上に縦列配置する一方、これら2個の
コイル体を、各コイル体の内周面全体を被覆する導電性
物質の膜によって接続し、導電性物質の膜はメッキ又は
導電ペーストで形成される構成である。また、この導電
性物質の膜の更に内周面側には電気絶縁材の被膜が形成
されたり、あるいは電気絶縁材料から成るコイルボビン
が装着されている。
【0009】
【0010】
【0011】
【作用】したがって、あらかじめ別個に形成された2個
のコイル体をそれらの薄膜の巻き方向が互いに逆向きの
状態で向い合せ、その内周面の薄膜の全面に2つのコイ
ル体に跨るように導電性ペーストを塗布し、あるいは内
周面の薄膜の全面にのみメッキが付着するようにマスキ
ングしてメッキ処理することによって、2つのコイル体
を連結するような膜が2つのコイル体の間に跨って形成
される。このため、別個に形成された2個のコイル体の
最内層部分を電気的に接続して1個のコイルとして機能
させる。例えば、一方のコイル体の最外層の導体部分か
ら時計回転方向に流れる電流は最内層部分の導電物質の
膜で隣る他方のコイル体に流れ、更に時計回転方向に流
れながらもコイル体の外周側へ達し、最外層部分の導体
から外部回路へ取出され、2つのコイル体には同じ向き
の磁束が発生する。
のコイル体をそれらの薄膜の巻き方向が互いに逆向きの
状態で向い合せ、その内周面の薄膜の全面に2つのコイ
ル体に跨るように導電性ペーストを塗布し、あるいは内
周面の薄膜の全面にのみメッキが付着するようにマスキ
ングしてメッキ処理することによって、2つのコイル体
を連結するような膜が2つのコイル体の間に跨って形成
される。このため、別個に形成された2個のコイル体の
最内層部分を電気的に接続して1個のコイルとして機能
させる。例えば、一方のコイル体の最外層の導体部分か
ら時計回転方向に流れる電流は最内層部分の導電物質の
膜で隣る他方のコイル体に流れ、更に時計回転方向に流
れながらもコイル体の外周側へ達し、最外層部分の導体
から外部回路へ取出され、2つのコイル体には同じ向き
の磁束が発生する。
【0012】
【実施例】以下、本考案の構成を図面に示す実施例に基
づいて詳細に説明する。
づいて詳細に説明する。
【0013】まず、1つのコイル体の構造及びその製法
について述べる。コイル体は例えば導電性薄膜を巻回す
ることによって得られた棒状の巻回体を所望の幅でスラ
イスすることによって得られる。導体性薄膜から成る棒
状の巻回体は、図示していないが、例えば一方の面に絶
縁材の被膜を有する銅箔のような導体薄膜を接着剤を塗
布しながら巻心治具に巻きつけることによって形成され
る。ここで、巻心治具の抜き取りを可能とするため、巻
心治具と直接接触する薄膜部分には接着剤が塗布されて
いない。また、巻心治具と接触する薄膜部分には、電気
絶縁材の被膜もあらかじめ形成されていないか、あるい
は形成されていても後の工程で剥離され、コイル体とし
て構成されたときにその内周面を電気絶縁被膜が覆うこ
とがないように設けられている。巻回が完了した後、接
着剤を硬化させて巻回体を固め巻回治具から導電性薄膜
の巻回体を取外す。その後、筒状に固められた巻回体を
例えばマルチワイヤソー等で所定幅で輪切りにしコイル
体を得る。マルチワイヤソーは必要に応じて数十本〜百
数十本のワイヤを所望ピッチで並べたものである。スラ
イスによって得られたコイル体はその切り口部分がワイ
ヤソーによって薄膜が引きちぎられたり溶けたりして層
間短絡を引き起こすため、エッチング処理等によって切
り口面(本明細書ではこの面をコイル体の側面という)
のバリ等が除去される。これによって、電気絶縁材と接
着剤によって電気的に隔離された銅箔のショートを防
ぐ。尚、エッチング処理後のコイル体1a,1bの側面
4には他のコイル体の側面との間でショートするのを防
ぐため、図1の(C)に示すように電気絶縁材例えばエ
ポキシ系、フェノール系樹脂の被膜7が形成される。
について述べる。コイル体は例えば導電性薄膜を巻回す
ることによって得られた棒状の巻回体を所望の幅でスラ
イスすることによって得られる。導体性薄膜から成る棒
状の巻回体は、図示していないが、例えば一方の面に絶
縁材の被膜を有する銅箔のような導体薄膜を接着剤を塗
布しながら巻心治具に巻きつけることによって形成され
る。ここで、巻心治具の抜き取りを可能とするため、巻
心治具と直接接触する薄膜部分には接着剤が塗布されて
いない。また、巻心治具と接触する薄膜部分には、電気
絶縁材の被膜もあらかじめ形成されていないか、あるい
は形成されていても後の工程で剥離され、コイル体とし
て構成されたときにその内周面を電気絶縁被膜が覆うこ
とがないように設けられている。巻回が完了した後、接
着剤を硬化させて巻回体を固め巻回治具から導電性薄膜
の巻回体を取外す。その後、筒状に固められた巻回体を
例えばマルチワイヤソー等で所定幅で輪切りにしコイル
体を得る。マルチワイヤソーは必要に応じて数十本〜百
数十本のワイヤを所望ピッチで並べたものである。スラ
イスによって得られたコイル体はその切り口部分がワイ
ヤソーによって薄膜が引きちぎられたり溶けたりして層
間短絡を引き起こすため、エッチング処理等によって切
り口面(本明細書ではこの面をコイル体の側面という)
のバリ等が除去される。これによって、電気絶縁材と接
着剤によって電気的に隔離された銅箔のショートを防
ぐ。尚、エッチング処理後のコイル体1a,1bの側面
4には他のコイル体の側面との間でショートするのを防
ぐため、図1の(C)に示すように電気絶縁材例えばエ
ポキシ系、フェノール系樹脂の被膜7が形成される。
【0014】このようにして得られたコイル体1a,1
bを、図1に示すように、互いにコイル体1a,1bの
巻き方向が逆方向となるように向い合せに突き合せて配
置した状態で、これらの内周面にメッキあるいは導電ペ
ーストなどによって導電性膜3を形成して2つのコイル
体1a,1bを直列に接続する。この導電性物質の膜3
の成膜の前には、2つのコイル体1a,1bの内周面の
電気絶縁被膜は全面的にあるいは少なくとも2つのコイ
ル体1a,1bの電気的接続を可能とし得る程度が除去
されている。この電気絶縁被膜の除去は、コイル体1
a,1bを成形した後にやすりなどで除去しても良い
し、巻回する前の導電性薄膜の該当する位置の電気絶縁
材をあらかじめ除去しておくことも可能である。これ
ら、2個のコイル体1a,1bは突き合せたコイル体1
a,1bの側面4,4に例えば接着剤5などを塗布して
接着してから、内周面に導電性物質の膜3を形成する。
bを、図1に示すように、互いにコイル体1a,1bの
巻き方向が逆方向となるように向い合せに突き合せて配
置した状態で、これらの内周面にメッキあるいは導電ペ
ーストなどによって導電性膜3を形成して2つのコイル
体1a,1bを直列に接続する。この導電性物質の膜3
の成膜の前には、2つのコイル体1a,1bの内周面の
電気絶縁被膜は全面的にあるいは少なくとも2つのコイ
ル体1a,1bの電気的接続を可能とし得る程度が除去
されている。この電気絶縁被膜の除去は、コイル体1
a,1bを成形した後にやすりなどで除去しても良い
し、巻回する前の導電性薄膜の該当する位置の電気絶縁
材をあらかじめ除去しておくことも可能である。これ
ら、2個のコイル体1a,1bは突き合せたコイル体1
a,1bの側面4,4に例えば接着剤5などを塗布して
接着してから、内周面に導電性物質の膜3を形成する。
【0015】メッキによって導電性物質の膜3を成膜す
る場合には、接着された2つのコイル体1a,1bのメ
ッキを施さない部分にマスキングを施してからメッキ処
理を施す。メッキ方法としては、例えば無電解メッキ、
電解メッキが好ましく、より好ましくは無電解メッキの
使用である。また、メッキの材質としては例えば銅、ニ
ッケル、はんだ成分等が好ましい。このとき、メッキ膜
の形成は、2つのコイル体1a,1bの間にコイル側面
4,4の電気絶縁被膜(10μm以下)が存在するが、
メッキのオーバーハング効果によってメッキが成長し、
両コイル体1a,1b間に跨がるように形成される。
る場合には、接着された2つのコイル体1a,1bのメ
ッキを施さない部分にマスキングを施してからメッキ処
理を施す。メッキ方法としては、例えば無電解メッキ、
電解メッキが好ましく、より好ましくは無電解メッキの
使用である。また、メッキの材質としては例えば銅、ニ
ッケル、はんだ成分等が好ましい。このとき、メッキ膜
の形成は、2つのコイル体1a,1bの間にコイル側面
4,4の電気絶縁被膜(10μm以下)が存在するが、
メッキのオーバーハング効果によってメッキが成長し、
両コイル体1a,1b間に跨がるように形成される。
【0016】また、導電性ペーストを2個のコイル体1
a,1bに跨るようにこれらの内周面の全面に塗布して
焼き固めることによって接続することも可能である。こ
の場合には、例えば接着剤5で接着された2つのコイル
体1a,1bの内周面の全面に2つのコイル体1a,1
bに跨って導電性ペーストを塗布し、その状態でリフロ
ー炉などに通して所定温度で熱処理し膜を焼き固める。
導電ペーストとしては、一般に市販されている銀ペース
ト等を用いる。
a,1bに跨るようにこれらの内周面の全面に塗布して
焼き固めることによって接続することも可能である。こ
の場合には、例えば接着剤5で接着された2つのコイル
体1a,1bの内周面の全面に2つのコイル体1a,1
bに跨って導電性ペーストを塗布し、その状態でリフロ
ー炉などに通して所定温度で熱処理し膜を焼き固める。
導電ペーストとしては、一般に市販されている銀ペース
ト等を用いる。
【0017】いずれの場合にも、コイルの内周面が導電
性物質の膜3で覆われることになるので、その表面に電
気絶縁被膜8を形成することが必要である。この電気絶
縁被膜8は内側に配置するロータのマグネットと接触す
るのを防ぐと共にショートするのを防止するためであ
る。更に、電気絶縁被膜8に代えて例えばプラスチック
製のコイルボビンを挿入することも可能である。また、
最外層部分の薄膜2にはフレキシブル基板またはリード
線6等がはんだ付けされ、外部回路と接続可能に設けら
れている。
性物質の膜3で覆われることになるので、その表面に電
気絶縁被膜8を形成することが必要である。この電気絶
縁被膜8は内側に配置するロータのマグネットと接触す
るのを防ぐと共にショートするのを防止するためであ
る。更に、電気絶縁被膜8に代えて例えばプラスチック
製のコイルボビンを挿入することも可能である。また、
最外層部分の薄膜2にはフレキシブル基板またはリード
線6等がはんだ付けされ、外部回路と接続可能に設けら
れている。
【0018】これによって、互いに巻回方向が逆方向の
コイル体1a,1bが内周面の導電性物質の膜3で連結
されるため、2つのコイル体1a,1bは接合されて一
体化されると共に電気的に直列に接続された1つのコイ
ル1となり、軸方向に重なる2つのコイル体1a,1b
に流れる電流の流れ方向が同じとなる。
コイル体1a,1bが内周面の導電性物質の膜3で連結
されるため、2つのコイル体1a,1bは接合されて一
体化されると共に電気的に直列に接続された1つのコイ
ル1となり、軸方向に重なる2つのコイル体1a,1b
に流れる電流の流れ方向が同じとなる。
【0019】尚、上述の実施例は本考案の好適な実施の
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、本実施例では2つのコイル体1a,1bを
接続した場合について主に説明したがこれに特に限定さ
れるものではなく、必要に応じて2つ以上のコイルを接
続することも可能である。例えば、図1に示すように内
周面に形成したメッキなどの導電性物質の膜3によって
電気的に接続された2つで1組のコイル1を、図2に示
すように複数組重ねて配置する一方、隣る組の最外層部
分の薄膜2,2同士を銅箔9などで電気的に接続して2
組以上のコイルを直列に接続して1つのコイルとして機
能させることも可能である。また、銅箔9に代えてメッ
キ、導電性ペーストなどの導電物質の膜で接続してもよ
い。
一例ではあるがこれに限定されるものではなく本考案の
要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能であ
る。例えば、本実施例では2つのコイル体1a,1bを
接続した場合について主に説明したがこれに特に限定さ
れるものではなく、必要に応じて2つ以上のコイルを接
続することも可能である。例えば、図1に示すように内
周面に形成したメッキなどの導電性物質の膜3によって
電気的に接続された2つで1組のコイル1を、図2に示
すように複数組重ねて配置する一方、隣る組の最外層部
分の薄膜2,2同士を銅箔9などで電気的に接続して2
組以上のコイルを直列に接続して1つのコイルとして機
能させることも可能である。また、銅箔9に代えてメッ
キ、導電性ペーストなどの導電物質の膜で接続してもよ
い。
【0020】更に、本実施例では、同じ巻方向のコイル
体を棒状の巻回体をスライスすることによって多量に生
産し、これを向きを変えて組合せ接続する例について主
に説明したがこれに特に限定されるものではなく、あら
かじめ時計方向に巻かれたコイル体と反時計方向に巻か
れたコイル体とを別々に用意し、これらを組合せて1個
のコイルを生産するようにしても良い。
体を棒状の巻回体をスライスすることによって多量に生
産し、これを向きを変えて組合せ接続する例について主
に説明したがこれに特に限定されるものではなく、あら
かじめ時計方向に巻かれたコイル体と反時計方向に巻か
れたコイル体とを別々に用意し、これらを組合せて1個
のコイルを生産するようにしても良い。
【0021】更に、本実施例では、2つのコイル体1
a,1bは真円形を成しているがこれに特に限定される
ものではなく、面対向型モータなどに用いられるほぼ三
角形状のコイルなどにも適用できる。
a,1bは真円形を成しているがこれに特に限定される
ものではなく、面対向型モータなどに用いられるほぼ三
角形状のコイルなどにも適用できる。
【0022】更に、本実施例では、2つのコイル体1
a,1bの接合を接着剤5によって行なっているが、こ
れに特に限定されるものではなく、両コイル体1a,1
b間に形成されるメッキ膜あるいはペースト膜などで一
体化したり、他の接着手段を用いて接着しても良い。
a,1bの接合を接着剤5によって行なっているが、こ
れに特に限定されるものではなく、両コイル体1a,1
b間に形成されるメッキ膜あるいはペースト膜などで一
体化したり、他の接着手段を用いて接着しても良い。
【0023】
【考案の効果】以上の説明より明らかなように、本考案
のコイルは、巻き方向が互いに逆向きの2個のコイル体
を同軸上に縦列配置する一方、これら2つのコイル体
を、各コイル体の内周面全体を被覆するメッキ又は導電
ペーストの導電性物質の膜によって電気的に接続するよ
うにしたので、2つのコイル体を突き合せた状態でその
内周面に導電性物質の膜を形成するするだけの簡単な作
業で、2つのコイル体あるいはそれ以上のコイル体を1
つのコイルとして機能させるコイルを容易に製造でき
る。しかも、2つのコイル体を接合するのと同時に電気
的接続が完了するので、結線作業が極めて容易であり、
かつリボンワイヤが折り返された突起やリボンワイヤの
よりしわを最内層部分に生ずることがない。
のコイルは、巻き方向が互いに逆向きの2個のコイル体
を同軸上に縦列配置する一方、これら2つのコイル体
を、各コイル体の内周面全体を被覆するメッキ又は導電
ペーストの導電性物質の膜によって電気的に接続するよ
うにしたので、2つのコイル体を突き合せた状態でその
内周面に導電性物質の膜を形成するするだけの簡単な作
業で、2つのコイル体あるいはそれ以上のコイル体を1
つのコイルとして機能させるコイルを容易に製造でき
る。しかも、2つのコイル体を接合するのと同時に電気
的接続が完了するので、結線作業が極めて容易であり、
かつリボンワイヤが折り返された突起やリボンワイヤの
よりしわを最内層部分に生ずることがない。
【0024】更に、本考案のコイルは最内層部分に特別
にコイル同士を接続するための端子部分を設ける必要が
ないので結線が容易であると共に量産性に優れる。
にコイル同士を接続するための端子部分を設ける必要が
ないので結線が容易であると共に量産性に優れる。
【0025】また、本考案のコイルによると、コイルを
一旦巻いた後、他方のコイルだけをほどいて再び逆方向
に巻回するような無駄な作業が必要でなくなり巻回作業
が容易になると共に巻回不良による不良品の発生を低減
させ得る。
一旦巻いた後、他方のコイルだけをほどいて再び逆方向
に巻回するような無駄な作業が必要でなくなり巻回作業
が容易になると共に巻回不良による不良品の発生を低減
させ得る。
【0026】また、コイルを構成するリボンワイヤを折
り返した上に更に捩るようなことがないので、数μmの
極薄の銅箔を用いてコイルを作成することができ、コイ
ル導体占積率を向上できる。しかも、本考案のコイルに
よると、コイルの途中で亀裂や断線などが生じることが
ない。
り返した上に更に捩るようなことがないので、数μmの
極薄の銅箔を用いてコイルを作成することができ、コイ
ル導体占積率を向上できる。しかも、本考案のコイルに
よると、コイルの途中で亀裂や断線などが生じることが
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のコイルの一実施例を示す図で、(A)
は接続前の1組のコイルを示す斜視図、(B)は接続状
態のコイルを示す断面図、(C)はコイル体の接続状態
を誇張して示す拡大断面図である。
は接続前の1組のコイルを示す斜視図、(B)は接続状
態のコイルを示す断面図、(C)はコイル体の接続状態
を誇張して示す拡大断面図である。
【図2】本考案のコイルの他の実施例を示す側面図であ
る。
る。
【図3】従来のコイルの製造法を示す説明図である。
1 コイル 1a 一方のコイル体 1b 他方のコイル体 2 薄膜 3 導電性物質の膜 4 コイル体の側面 5 コイル体を接続する接着剤
Claims (3)
- 【請求項1】 巻き方向が互いに逆向きの2個のコイル
体を同軸上に縦列配置する一方、これら2個のコイル体
を、各コイル体の最内周面全体を被覆する導電性物質の
膜によって接続し、前記導電性物質の膜はメッキ又は導
電ペーストで形成されることを特徴とするコイル。 - 【請求項2】 前記導電性物質の膜の更に内周面側には
電気絶縁材の被膜が形成されていることを特徴とする請
求項1記載のコイル。 - 【請求項3】 前記導電性物質の膜の更に内周面側には
電気絶縁材料から成るコイルボビンが装着されているこ
とを特徴とする請求項1記載のコイル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992056155U JP2558513Y2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | コイル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992056155U JP2558513Y2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | コイル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0611309U JPH0611309U (ja) | 1994-02-10 |
JP2558513Y2 true JP2558513Y2 (ja) | 1997-12-24 |
Family
ID=13019207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992056155U Expired - Lifetime JP2558513Y2 (ja) | 1992-07-20 | 1992-07-20 | コイル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2558513Y2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5246107A (en) * | 1975-09-12 | 1977-04-12 | Nishimae Yoshihide | Production of and apparatus for cardboard with crimped pattern |
JPS5520799Y2 (ja) * | 1976-11-19 | 1980-05-19 | ||
JP5651463B2 (ja) * | 2010-12-28 | 2015-01-14 | 東京計器株式会社 | 光ファイバジャイロ用センシングコイル及びその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61154015A (ja) * | 1984-12-26 | 1986-07-12 | Kourin Giken:Kk | 電気コイル |
-
1992
- 1992-07-20 JP JP1992056155U patent/JP2558513Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0611309U (ja) | 1994-02-10 |
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