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JP2549396B2 - フェニルピペラジン化合物 - Google Patents

フェニルピペラジン化合物

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Publication number
JP2549396B2
JP2549396B2 JP62263544A JP26354487A JP2549396B2 JP 2549396 B2 JP2549396 B2 JP 2549396B2 JP 62263544 A JP62263544 A JP 62263544A JP 26354487 A JP26354487 A JP 26354487A JP 2549396 B2 JP2549396 B2 JP 2549396B2
Authority
JP
Japan
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compound
action
water
acid
pyridazinone
Prior art date
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Expired - Lifetime
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JP62263544A
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English (en)
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JPH01106868A (ja
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達 中尾
惟毅 阿南
吉延 山本
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Welfide Corp
Original Assignee
Welfide Corp
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Publication date
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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、医薬、殊に抗不安薬として有用なフェニル
ピペラジン誘導体に関する。
〔従来の技術・発明が解決しようとする問題点〕
抗不安薬として、従来多数のベンゾジアゼピン系薬物
が開発され用いられてきた。ベンゾジアゼピン系薬物は
鎮静作用および筋弛緩作用、抗痙攣作用などの協調運動
障害、アルコール増強作用、習慣性などの副作用が知ら
れている。
最近これら副作用の少ない、抗不安活性に選択性の高
い薬物の開発が行なわれている。すなわち、ベンゾジア
ゼピン受容体には親和性を示さずにセロトニン受容体、
殊にセロトニン−1A受容体に対する親和性と抗不安作用
との関係が論じられ、薬物の開発が進められている。な
かでも、ピリミジニルピペラジン基を有するブスピロ
ン、ゲピロンなどセロトニン−1A受容体に親和性を有す
る化合物が現在抗不安薬として上市または開発中であ
る。ところが、ブスピロンは臨床試験において効果の発
現が遅いこと、およびベンゾジアゼピン既服用者に対し
て効果が発現しにくいことなどが問題とされている(Dr
ugs、第32巻第114頁1986年参照)。このため、このよう
な問題のないセロトニン−1A受容体に親和性のある化合
物が要望されている。
ところで、特公昭60−53022号公報には抗アレルギー
作用、膜安定化作用、血小板凝集抑制作用を有するアリ
ールピペラジンを含むピリダジノン誘導体が開示されて
いる。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、新しい抗不安薬の開発を目的に鋭意研
究を重ねた結果、驚くべきことに、上記特許には包含さ
れない特定のアリールピペラジン化合物が、ブスピロン
類が必見される部分構造を有しないにもかかわらず、セ
ロトニン−1A受容体に高い親和性を有することを見出し
た。また、臨床上の抗不安効果とよく相関することが知
られている実験的コンフリクト(葛藤)モデルであるWa
ter−lick法(Psychopharmacologia第21巻第1〜7頁19
71年参照)においても、強力な緩解作用を有することを
見出し、本発明を完成した。すなわち本発明は、一般式 (式中、nは2、3、4を示す。) で表わされるフェニルピペラジン化合物およびその薬学
的に許容される酸付加塩に関する。
本発明において、一般式(I)の化合物は、たとえば
以下に示す方法により合成することができる。
方法1 一般式 〔式中Xは、ハロゲン(塩素、臭素、沃素など)または
アルコールの反応性誘導体(パラトルエンスルホニルオ
キシ、メタンスルホニルオキシなど)を示し、nは前記
と同義である。〕 で表わされる化合物と4−(3−トリフルオロメチルフ
ェニル)ピペラジンとを反応させる方法。
反応は適当な溶媒(メタノール、エタノール、イソプ
ロピルアルコール、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、ベンゼン、トルエン、キシレンなどから適時選択で
きる)中、脱酸剤(炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、ピ
リジン、トリエチルアミン、水酸化ナトリウムなど)の
存在下、5〜24時間加熱還流することにより進行する。
方法2 一般式 (式中、nは前記と同義である。) で表わされる化合物とヒドラジン水和物とを反応する方
法。
反応は、メタノール、エタノール、イソプロピルアル
コールなどのアルコール系溶媒中、1〜7時間加熱還流
することによ進行する。
かくして得られた一般式(I)の化合物は塩酸、臭化
水素酸、燐酸、硫酸などの無機酸類、またはフマール
酸、マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸、メタンスルホン
酸などの有機酸類から適時選択し、常法により薬学的に
許容される酸付加塩を形成することができる。
〔作用および発明の効果〕
本発明の化合物は、トリチウムラベルした8−ヒドロ
キシ−2−ジプロピルアミノテトラリン(8−OH−DPA
T)をリガンドとしたセロトニン−1A受容体結合力を測
定すると、10-9Mの高い親和性を有することが見出さ
れ、コンフリクト実験において特異的にコンフリクト緩
解作用を示したことから抗不安薬として有用である。
次に、一般式(I)の化合物の薬理作用を実験方法と
ともに示す。
実験例1:3H−8−OH−DPAT結合試験 粗シナプス膜調製および結合試験は、Hallらの方法
(M.D.HallらJ.Neurochem.第44巻第1685頁1985年)に従
い行なった。
凍結保存したラット海馬を40倍量の氷冷した50mMトリ
ス−塩酸塩緩衝液(pH7.4)にホモジナイズし、500g、
0℃で10分遠心した。
さらに、上清を40,000g、0℃で20分遠心し、得られ
た沈査を40倍量の上記緩衝液にホモジナイズし、37℃で
10分インキュベートした。インキュベーション終了後、
40,000g、0℃で20分遠心し、得られた沈査を40倍量の
上記緩衝液にホモジナイズ−遠心の操作を2回繰り返す
ことにより洗浄した。最終的に得られた沈査を氷冷した
60倍量の1mM塩化マンガンを含む50mMトリス−塩酸塩緩
衝液(pH7.4)にホモジナイズし、粗シナプス膜標本と
して用いた。
膜標本900μに最終濃度0.2nMになるように調製した
3H−OH−DPAT溶液50μおよび試験化合物液または溶媒
50μを加え、37℃で10分反応させた。反応終了後、氷
冷した50mMトリス−塩酸塩緩衝液(pH7.4)5mlを加え、
ただちにホワットマンGF/Bフィルターで吸引濾過し、フ
ィルターを同緩衝液5mlで2回洗った。フィルター上の
放射能活性は、ACB−11を加え液体シンチレーションカ
ウンターで測定した。
3H−8−OH−DPATに対する結合力をKi(M)値で求め
ると、実施例1の化合物は1.1×10-9Mであった。
実験例2:抗コンフリクト作用(Water−lick法) Vogelらの方法(Psychopharmacologia,第21巻第1〜
7頁1971年)に準じて行なった。4日間絶水したマウス
を1群10匹として用いた。試験化合物10mg/kgを腹腔内
に投与して20分後に、一側面に給水口を備えた実験箱に
入れ、一滴の飲水を行なうのに要した時間を測定すると
ともに、飲水直後に床にグリットを介してfoot shock
(125ボトル、2秒間)を加えた。以後、飲水およびfoo
t shock被暴に要した時間を3回測定し、飲水するまで
の時間を有意に短縮する用量を求めた。
結果は第1表に求めた。
一方、特公昭60−53022号に記載された実施例32の化
合物は何ら抗コンフリクト作用を示さなかった。
本発明の化合物を医薬として用いる場合には、それ自
体または薬理的に許容される適宜の担体、賦形剤、希釈
剤などと混合し錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、シロ
ップ剤、坐剤、軟膏剤、注射剤などの形態で経口的また
は非経口的に投与することができる。投与量は患者の年
齢、体重、症状などにより異なるが、通常、成人一日当
り5〜500mgが適当であり、これを一日一回または数回
に分けて投与することができる。
〔実 施 例〕
次に本発明を実施例をあげて具体的に説明する。
実施例1 6−〔4−(4−(p−トルエンスルホニルオキシ)
ブチル)フェニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリ
ダジノン12g、1−(3−トリフルオロメチルフェニ
ル)ピペラジン10.4gおよび無水炭酸カリウム6.2gをト
ルエン300mlおよびN,N−ジメチルホルムアミド100mlか
らなる混合溶媒中に加え、5時間加熱還流する。放冷
後、大量の水を加えて生じた結晶を濾取し、水、エタノ
ールにて洗浄し、N,N−ジメチルホルムアミド−水の混
合溶媒から再結晶すると、粉末性結晶である6−〔4−
(4−(4−(3−トリフルオロメチルフェニル)ピペ
ラジン−1−イル)ブチル)フェニル)−4,5−ジヒド
ロ−3(2H)−ピリダジノン11.5gが得られる。融点165
〜166℃ 実施例2 4−オキソ−4−〔4−(4−(4−(3−トリフル
オロメチルフェニル)ピペラジン−1−イル)ブチル)
フェニル〕ブタン酸4.6gとヒドラジン水和物2mlとをエ
タノール100ml中に加え、水浴上3時間加熱還流する。
減圧下に濃縮し、水を加えて得た結晶を濾取して、メタ
ノールから再結晶すると、実施例1と同一の化合物が得
られる。
実施例3 6−〔4−(2−クロロエチル)フェニル〕−4,5−
ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン19g、1−(3−ト
リフルメチルフェニル)ピペラジン22gおよび無水炭酸
カリウム13gとをトルエン300mlおよびN,N−ジメチルホ
ルムアミド200mlの混合溶媒中に加え、12時間加熱還流
する。冷後、大量の水を加え、生じた結晶を濾取し、エ
タノールから再結晶すると、6−〔4−(2−(4−
(3−トリフルオロメチルフェニル)ピペラジン−1−
イル)エチルフェニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−
ピリダジノン13gが得られる。これを20%塩酸−エタノ
ールにて処理し、90%エタノールから再結晶すると、対
応の塩酸塩が得られる。融点245〜246℃(分解) 実施例4 実施例3における6−〔4−(2−クロロエチル)フ
ェニル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノンの
代わりに6−(4−(3−クロロプロピル)フェニル)
−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノンを用いる
と、6−〔4−(3−(4−(3−トリフルオロメチル
フェニル)ピペラジン−1−イル)プロピル)フェニ
ル〕−4,5−ジヒドロ−3(2H)−ピリダジノン・塩酸
塩・1/2水和物が得られる。融点200〜202℃(分解) 製剤処方例 (A)実施例1の化合物10mg、乳糖40mg、とうもろこし
でんぷん12mg、タルク2mgおよびステアリン酸マグネシ
ウム1mgを常法により混合し、打錠することにより、有
効成分10mgを含有する錠剤を得る。この錠剤はさらにフ
ィルムコート錠または糖衣錠とすることができる。
(B)硬質ゼラチンカプセルに実施例1の化合物5mg
を、各カプセルが有効成分5mgを含有するように、常法
により充填する。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (式中、nは2、3、4を示す。) で表わされるフェニルピペラジン化合物およびその薬学
    的に許容される酸付加塩。
JP62263544A 1987-10-19 1987-10-19 フェニルピペラジン化合物 Expired - Lifetime JP2549396B2 (ja)

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