JP2542599B2 - トルク配分制御装置付4輪駆動車 - Google Patents
トルク配分制御装置付4輪駆動車Info
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- JP2542599B2 JP2542599B2 JP62009640A JP964087A JP2542599B2 JP 2542599 B2 JP2542599 B2 JP 2542599B2 JP 62009640 A JP62009640 A JP 62009640A JP 964087 A JP964087 A JP 964087A JP 2542599 B2 JP2542599 B2 JP 2542599B2
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- torque
- wheel drive
- torque distribution
- gear
- carrier
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、センターデフ機構を有するフルタイム式4
輪駆動車に係わり、前後輪のトルク配分量を可変にでき
るトルク配分制御装置付4輪駆動車に関する。
輪駆動車に係わり、前後輪のトルク配分量を可変にでき
るトルク配分制御装置付4輪駆動車に関する。
一般に、自動車走行においては、前輪駆動の方法が後
輪駆動に比して直進安定性が良いが、コーナリング時に
は、戻ろうとするタイヤにハンドルで力を加えなければ
ならないので、前輪駆動の方が曲がりにくい傾向があ
る。その点、後輪駆動の場合には曲がり易いが、駆動力
が強すぎると回り過ぎてしまう欠点がある。そこで、前
輪と後輪半々位の力で駆動するのが自動車走行上理想的
であり、その点、4輪駆動車は極めて優れている。とこ
ろで、自動車の前後の車輪は、コーナリングの際に旋回
半径が異なるので、この影響を吸収し、スムーズにコー
ナリングを行うために、旋回半径の差に応じて前後の車
輪の回転数差を吸収する機構、すなわちセンターデフ機
構を備えたものが開発されている。
輪駆動に比して直進安定性が良いが、コーナリング時に
は、戻ろうとするタイヤにハンドルで力を加えなければ
ならないので、前輪駆動の方が曲がりにくい傾向があ
る。その点、後輪駆動の場合には曲がり易いが、駆動力
が強すぎると回り過ぎてしまう欠点がある。そこで、前
輪と後輪半々位の力で駆動するのが自動車走行上理想的
であり、その点、4輪駆動車は極めて優れている。とこ
ろで、自動車の前後の車輪は、コーナリングの際に旋回
半径が異なるので、この影響を吸収し、スムーズにコー
ナリングを行うために、旋回半径の差に応じて前後の車
輪の回転数差を吸収する機構、すなわちセンターデフ機
構を備えたものが開発されている。
これを第12図により説明すると、一般に、センターデ
フ付4輪駆動車において、エンジンをフロント側に載置
した場合には、第12図に示すような駆動力伝達機構とな
る。即ち、トランスファ10のトランスアクスルケース11
内にはリングギヤ12に連結されるフロントデフケース13
が回転自在に支持され、該フロントデフケース13内に回
転自在に支持されるフロントデフキャリヤ15を有してい
る。該デフキャリヤ15にはピニオン16の回転軸であるピ
ニオン軸16aが設けられ、該ピニオン16と噛合される左
右のサイドギヤ18a、18bがそれぞれ左右の前輪駆動軸20
a,20bに連結されている。
フ付4輪駆動車において、エンジンをフロント側に載置
した場合には、第12図に示すような駆動力伝達機構とな
る。即ち、トランスファ10のトランスアクスルケース11
内にはリングギヤ12に連結されるフロントデフケース13
が回転自在に支持され、該フロントデフケース13内に回
転自在に支持されるフロントデフキャリヤ15を有してい
る。該デフキャリヤ15にはピニオン16の回転軸であるピ
ニオン軸16aが設けられ、該ピニオン16と噛合される左
右のサイドギヤ18a、18bがそれぞれ左右の前輪駆動軸20
a,20bに連結されている。
また、トランスアクスルケース11の右側にはトランス
ファケース22が組付けられ、該トランスファケース22内
には、リングギヤ23が固定されているセンターデフケー
ス25が回転自在に支持され、該リングギヤ23には、ギヤ
26を介してドライブピニオンシャフト27が噛合され、図
示しないリアアクスルに動力伝達が可能に連結されてい
る。センターデフケース25内に配設されるセンターデフ
機構Aは、センターデフケース25の内側と左方のサイド
ギヤ28aの外側とにより支持されるデフキャリヤ29を備
え、該デフキャリヤ29には、第1の中空シャフト30を介
してフロントデフケース13の回転が伝達されるようにな
っている。また、該デフキャリヤ29にはピニオ軸31aが
支持され、該ピニオン軸31aに噛合されたデフピニオン3
1が左右のサイドギヤ28a、28bにそれぞれ噛合されてお
り、右方のサイドギヤ28bとセンターデフケース25とは
直接スプライン結合されている。さらに、右前輪駆動軸
20bは左右のサイドギヤ28a、28b内を貫通し、左方のサ
イドギヤ28aは第2中空シャフト32にスプライン結合さ
れ、フロントデフ機構Bのデフキャリヤ15に動力伝達可
能に連結されている。
ファケース22が組付けられ、該トランスファケース22内
には、リングギヤ23が固定されているセンターデフケー
ス25が回転自在に支持され、該リングギヤ23には、ギヤ
26を介してドライブピニオンシャフト27が噛合され、図
示しないリアアクスルに動力伝達が可能に連結されてい
る。センターデフケース25内に配設されるセンターデフ
機構Aは、センターデフケース25の内側と左方のサイド
ギヤ28aの外側とにより支持されるデフキャリヤ29を備
え、該デフキャリヤ29には、第1の中空シャフト30を介
してフロントデフケース13の回転が伝達されるようにな
っている。また、該デフキャリヤ29にはピニオ軸31aが
支持され、該ピニオン軸31aに噛合されたデフピニオン3
1が左右のサイドギヤ28a、28bにそれぞれ噛合されてお
り、右方のサイドギヤ28bとセンターデフケース25とは
直接スプライン結合されている。さらに、右前輪駆動軸
20bは左右のサイドギヤ28a、28b内を貫通し、左方のサ
イドギヤ28aは第2中空シャフト32にスプライン結合さ
れ、フロントデフ機構Bのデフキャリヤ15に動力伝達可
能に連結されている。
さらに、フロントデフケース13とフロントデフキャリ
ヤ15の間にはセンターデフ用クラッチ33が配設されてお
り、ピストン35a、35bを油圧制御により摺動させること
により、フロントデフケース13とフロントデフキャリヤ
15の間の動力伝達が直結から開放まで制御されるように
構成されている。
ヤ15の間にはセンターデフ用クラッチ33が配設されてお
り、ピストン35a、35bを油圧制御により摺動させること
により、フロントデフケース13とフロントデフキャリヤ
15の間の動力伝達が直結から開放まで制御されるように
構成されている。
その動作について説明すると、エンジンの回転は、自
動変速機構(図示せず)を介して適宜変速され、リング
ギヤ12を介してフロントデフケース13に伝達される。そ
して、通常の走行時においてはセンターデフクラッチ33
は開放状態にあり、この状態ではフロントデフケース13
の回転は第一中空シャフト30を介してセンターデフ機構
Aのデフキャリヤ29に伝達され、更にデフピニオン31か
ら左右のサイドギヤ28a、28bに伝達される。そして左サ
イドギヤ28aの回転は第2中空シャフト32を介してフロ
ントデフ機構Bのデフキャリヤ15に伝達され、更にデフ
ピニオン16から左右のサイドギヤ18a、18bに伝達されて
それぞれ左右の前輪駆動軸20a、20bに伝達される。一
方、右サイドギヤ28bの回転には該ギヤとスプライン結
合しているセンターデフケース25に伝達され、更に、後
輪駆動用リングギヤ23及びギヤ26を介してドライブピニ
オンシャフト27に伝達され、そして図示しないプロペラ
シャフト及びリヤデフ装置を介して左右の後輪駆動軸に
伝達される。
動変速機構(図示せず)を介して適宜変速され、リング
ギヤ12を介してフロントデフケース13に伝達される。そ
して、通常の走行時においてはセンターデフクラッチ33
は開放状態にあり、この状態ではフロントデフケース13
の回転は第一中空シャフト30を介してセンターデフ機構
Aのデフキャリヤ29に伝達され、更にデフピニオン31か
ら左右のサイドギヤ28a、28bに伝達される。そして左サ
イドギヤ28aの回転は第2中空シャフト32を介してフロ
ントデフ機構Bのデフキャリヤ15に伝達され、更にデフ
ピニオン16から左右のサイドギヤ18a、18bに伝達されて
それぞれ左右の前輪駆動軸20a、20bに伝達される。一
方、右サイドギヤ28bの回転には該ギヤとスプライン結
合しているセンターデフケース25に伝達され、更に、後
輪駆動用リングギヤ23及びギヤ26を介してドライブピニ
オンシャフト27に伝達され、そして図示しないプロペラ
シャフト及びリヤデフ装置を介して左右の後輪駆動軸に
伝達される。
また、凍結路、砂道、凹凸路等で大きな駆動力を必要
とする場合、また車輪がスリップを生じる虞れがある場
合には、センターデフクラッチ33を係合させ、センター
デフ機構Aをロックさせる。この状態ではフロントデフ
ケース13の回転はセンターデフクラッチ33を介して直
接、フロントデフ機構Bのデフキャリヤ15に伝達され、
更にデフピニオン16から左右のサイドギヤ18a、18b伝達
されてそれぞれ左右の前輪駆動軸20a、20bに伝達され
る。これと同時に、フロントデフケース13及びデフキャ
リヤ15の回転は、それぞれ中空シャフト30、32を介して
センターデフ機構Aのデフキャリヤ29及び左サイドギヤ
28aに伝達され、左右のサイドギヤ28a、28bは差動運動
することなく一体に回転され、更にこの回転はセンター
デフケース25に伝達される。これにより、前輪駆動用の
デフキャリヤ15と同速度の回転が後輪駆動用リングギヤ
23に伝達されて、左右の後輪駆動軸が駆動される。
とする場合、また車輪がスリップを生じる虞れがある場
合には、センターデフクラッチ33を係合させ、センター
デフ機構Aをロックさせる。この状態ではフロントデフ
ケース13の回転はセンターデフクラッチ33を介して直
接、フロントデフ機構Bのデフキャリヤ15に伝達され、
更にデフピニオン16から左右のサイドギヤ18a、18b伝達
されてそれぞれ左右の前輪駆動軸20a、20bに伝達され
る。これと同時に、フロントデフケース13及びデフキャ
リヤ15の回転は、それぞれ中空シャフト30、32を介して
センターデフ機構Aのデフキャリヤ29及び左サイドギヤ
28aに伝達され、左右のサイドギヤ28a、28bは差動運動
することなく一体に回転され、更にこの回転はセンター
デフケース25に伝達される。これにより、前輪駆動用の
デフキャリヤ15と同速度の回転が後輪駆動用リングギヤ
23に伝達されて、左右の後輪駆動軸が駆動される。
タイヤのスリップ限界特性は、タイヤ接地面に垂直に
作用する荷重にて定まり、この荷重は主に車両の重量配
分により変化する。しかしながら、上記従来のセンター
デフ機構は、前輪と後輪に常に一定の比率(例えば50:5
0)でトルクを配分しているため、駆動力を上げて行く
と、前後輪の何れか一方が先にスリップをおこし、それ
以上の駆動力を得ることができないという問題を有して
いる。すなわち、駆動力伝達限界は、前輪あるいは後輪
のうちの駆動力の低い方の値にバランスすることとな
る。例えば、前輪の一方が空転すると、駆動エネルギー
はそこに逃げてしまい、後輪の駆動力は極めて小さくな
ってしまい、駆動力を充分に路面に伝達できず、前輪或
いは後輪のスリップなどの現象として現れる。
作用する荷重にて定まり、この荷重は主に車両の重量配
分により変化する。しかしながら、上記従来のセンター
デフ機構は、前輪と後輪に常に一定の比率(例えば50:5
0)でトルクを配分しているため、駆動力を上げて行く
と、前後輪の何れか一方が先にスリップをおこし、それ
以上の駆動力を得ることができないという問題を有して
いる。すなわち、駆動力伝達限界は、前輪あるいは後輪
のうちの駆動力の低い方の値にバランスすることとな
る。例えば、前輪の一方が空転すると、駆動エネルギー
はそこに逃げてしまい、後輪の駆動力は極めて小さくな
ってしまい、駆動力を充分に路面に伝達できず、前輪或
いは後輪のスリップなどの現象として現れる。
そこで、特開昭59−184027号公報においては、タイヤ
と路面間の摩擦係数を演算し、摩擦係数が所定値以下に
なると、センターデフクラッチの係合度を制御し、タイ
ヤのスリップ限界特性を高めるようにしているが、発進
時、急加減速時に車両の姿勢が変化して、前後輪の重量
配分が変化するような場合には、前輪と後輪それぞれの
スリップ限界特性が変化するので、十分な駆動力を路面
に伝達することができないという問題を有している。
と路面間の摩擦係数を演算し、摩擦係数が所定値以下に
なると、センターデフクラッチの係合度を制御し、タイ
ヤのスリップ限界特性を高めるようにしているが、発進
時、急加減速時に車両の姿勢が変化して、前後輪の重量
配分が変化するような場合には、前輪と後輪それぞれの
スリップ限界特性が変化するので、十分な駆動力を路面
に伝達することができないという問題を有している。
本発明は、上記問題を解決するものであって、発進
時、急加減速時等に車両の姿勢が変化しても、タイヤの
スチップ限界特性を高め十分な駆動力を路面に伝達させ
ることができる4輪駆動車を提供することを目的とす
る。
時、急加減速時等に車両の姿勢が変化しても、タイヤの
スチップ限界特性を高め十分な駆動力を路面に伝達させ
ることができる4輪駆動車を提供することを目的とす
る。
そのために本発明のトルク配分制御装置付4輪駆動車
は、サンギヤ、キャリヤおよびリングギヤを備え、エン
ジンの出力をキャリヤ入力とし、サンギヤおよびリング
ギヤを前後輪の何れかに接続するセンターデフ機構と、
サンギヤ、キャリヤおよびリングギヤの内の何れか2つ
の要素間に設けられ電子制御装置により該センターデフ
機構の差動機構を制限するトルク配分用クラッチとを備
えた4輪駆動車において、前記電子制御装置は、加速度
から前後輪の重量配分比および入力トルクを計算する手
段と、これら重量配分比および入力トルクから前記トル
ク配分用クラッチのトルク伝達量を前後輪のトルク配分
比が前記前後輪の重量配分比となるように計算する手段
とを有することを特徴とするものである。
は、サンギヤ、キャリヤおよびリングギヤを備え、エン
ジンの出力をキャリヤ入力とし、サンギヤおよびリング
ギヤを前後輪の何れかに接続するセンターデフ機構と、
サンギヤ、キャリヤおよびリングギヤの内の何れか2つ
の要素間に設けられ電子制御装置により該センターデフ
機構の差動機構を制限するトルク配分用クラッチとを備
えた4輪駆動車において、前記電子制御装置は、加速度
から前後輪の重量配分比および入力トルクを計算する手
段と、これら重量配分比および入力トルクから前記トル
ク配分用クラッチのトルク伝達量を前後輪のトルク配分
比が前記前後輪の重量配分比となるように計算する手段
とを有することを特徴とするものである。
本発明においては例えば第7図に示すように、ステッ
プにおいて、加速度検出サブルーチンが実行され、次
に、求めた加速度から前輪と後輪との重量配分比を計算
し()、この重量配分比を前輪と後輪のトルク配分比
と決定し()、また、上記加速度からトランスファの
入力トルクを計算し()、このようにして計算した入
力トルクとトルク配分比とから、これに必要なクラッチ
のトルク伝達容量を計算する()。そして、このクラ
ッチのトルク伝達容量に対応したソレノイドのデューテ
ィ比を設定し()、デューティレノイドに出力するも
のである()。
プにおいて、加速度検出サブルーチンが実行され、次
に、求めた加速度から前輪と後輪との重量配分比を計算
し()、この重量配分比を前輪と後輪のトルク配分比
と決定し()、また、上記加速度からトランスファの
入力トルクを計算し()、このようにして計算した入
力トルクとトルク配分比とから、これに必要なクラッチ
のトルク伝達容量を計算する()。そして、このクラ
ッチのトルク伝達容量に対応したソレノイドのデューテ
ィ比を設定し()、デューティレノイドに出力するも
のである()。
従って、本発明によれば、発進時、急加減速時等に車
両の姿勢が変化して、前後輪の重量配分が変化するよう
な場合には、前輪と後輪それぞれのスリップ限界特性が
変化するので、その変化に応じて前後輪のトルク配分比
が前後輪の重量配分比となるようにするため、タイヤの
スリップ限界特性を高め十分な駆動力を路面に伝達する
ことができ、登坂能力、牽引力およびコーナリング特性
を向上させると共に、ダート、雪道等での走行安定性を
向上させることができる。また、センターデフにプラネ
タリを採用するため、従来のベベルギヤに比較して安価
に製造することができる。
両の姿勢が変化して、前後輪の重量配分が変化するよう
な場合には、前輪と後輪それぞれのスリップ限界特性が
変化するので、その変化に応じて前後輪のトルク配分比
が前後輪の重量配分比となるようにするため、タイヤの
スリップ限界特性を高め十分な駆動力を路面に伝達する
ことができ、登坂能力、牽引力およびコーナリング特性
を向上させると共に、ダート、雪道等での走行安定性を
向上させることができる。また、センターデフにプラネ
タリを採用するため、従来のベベルギヤに比較して安価
に製造することができる。
〔実施例〕 以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ説明
する。第1図は本発明の4輪駆動車用動力伝達装置の1
実施例を示す縦断面図、第2図は第1図の実施例の概略
図、第3図は本発明の他の実施例を示すトランスファの
概略図、第4図および第5図は本発明の4輪駆動車用動
力伝達装置におけるトルク配分用クラッチの配置例を示
す図、第6図は本発明における制御系の各実施例を示す
ブロック図、第7図は本発明における制御のフローを示
す図、第8図は加速度検出サブルーチンの処理の流れを
示す図第9図および第10図は本発明によるトルク配分制
御における処理の流れの他の実施例を示す図、第11図は
クラッチのトルク容量の計算方法を説明するための図で
ある。
する。第1図は本発明の4輪駆動車用動力伝達装置の1
実施例を示す縦断面図、第2図は第1図の実施例の概略
図、第3図は本発明の他の実施例を示すトランスファの
概略図、第4図および第5図は本発明の4輪駆動車用動
力伝達装置におけるトルク配分用クラッチの配置例を示
す図、第6図は本発明における制御系の各実施例を示す
ブロック図、第7図は本発明における制御のフローを示
す図、第8図は加速度検出サブルーチンの処理の流れを
示す図第9図および第10図は本発明によるトルク配分制
御における処理の流れの他の実施例を示す図、第11図は
クラッチのトルク容量の計算方法を説明するための図で
ある。
第1図において、自動変速機の出力はカウンタギヤ49
によりトランスファ50のリングギヤ52に伝達される。ト
ランスファ50のトランスアクスルケース51内にはリング
ギヤ52に連結されるフロントデフケース53が回転自在に
支持され、該フロントデフケース53内に回転自在に支持
されるフロントデフキャリヤ55を有している。該デフキ
ャリヤ55にはピニオン56の回転軸であるピニオン軸56a
が設けられ、該ピニオン56と噛合される左右のサイドギ
ヤ58a、58bがそれぞれ左右の前輪駆動軸60a、60bに連結
されている。
によりトランスファ50のリングギヤ52に伝達される。ト
ランスファ50のトランスアクスルケース51内にはリング
ギヤ52に連結されるフロントデフケース53が回転自在に
支持され、該フロントデフケース53内に回転自在に支持
されるフロントデフキャリヤ55を有している。該デフキ
ャリヤ55にはピニオン56の回転軸であるピニオン軸56a
が設けられ、該ピニオン56と噛合される左右のサイドギ
ヤ58a、58bがそれぞれ左右の前輪駆動軸60a、60bに連結
されている。
また、トランスアクスルケース51の右側にはトランス
ファケース62が組付けられ、該トランスファケース62内
には、ハイポイドギヤ63が固定されているセンターデフ
ケース65が回転自在に支持され、該ハイポイドギヤ63に
は、ギヤ66を介してドライブピニオンシャフト67が噛合
され、図示しないリアアクスルに動力伝達が可能に連結
されている。センターデフケース65内に配設されるプラ
ネタリギヤ式センターデフAは、サンギヤ68、ピニオン
を軸支するキャリヤ69およびリングギヤ70から構成され
ている。
ファケース62が組付けられ、該トランスファケース62内
には、ハイポイドギヤ63が固定されているセンターデフ
ケース65が回転自在に支持され、該ハイポイドギヤ63に
は、ギヤ66を介してドライブピニオンシャフト67が噛合
され、図示しないリアアクスルに動力伝達が可能に連結
されている。センターデフケース65内に配設されるプラ
ネタリギヤ式センターデフAは、サンギヤ68、ピニオン
を軸支するキャリヤ69およびリングギヤ70から構成され
ている。
一方、右側前輪駆動軸60bの外周には、フロントデフ
キャリヤ55から延設される第1の中空シャフト71が回転
自在に配設されると共に、該第1の中空シャフト71の外
周には、フロントデフケース53から延設される第2の中
空シャフト72および該第2の中空シャフト72とスプライ
ン結合される第3の中空シャフト73とが回転自在に配設
されている。そして、サンギヤ68は該第3の中空シャフ
ト73に嵌合されると共に、後輪駆動用のハイポイドギヤ
63に連結され、また、キャリヤ69は第3の中空シャフト
73に連結され、さらに、リングギヤ70は第1の中空シャ
フト71に連結されている。
キャリヤ55から延設される第1の中空シャフト71が回転
自在に配設されると共に、該第1の中空シャフト71の外
周には、フロントデフケース53から延設される第2の中
空シャフト72および該第2の中空シャフト72とスプライ
ン結合される第3の中空シャフト73とが回転自在に配設
されている。そして、サンギヤ68は該第3の中空シャフ
ト73に嵌合されると共に、後輪駆動用のハイポイドギヤ
63に連結され、また、キャリヤ69は第3の中空シャフト
73に連結され、さらに、リングギヤ70は第1の中空シャ
フト71に連結されている。
また、フロントデフケース53とフロントデフキャリヤ
55間には両者の係合度を調節するトルク配分用クラッチ
75が配設され、ソレノイド76により調圧された油圧が、
油路77を経て油室78に供給され、ピストン79a、79bの摺
動によりフロントデフケース53とフロントデフキャリヤ
55との係合度を調節するものである。
55間には両者の係合度を調節するトルク配分用クラッチ
75が配設され、ソレノイド76により調圧された油圧が、
油路77を経て油室78に供給され、ピストン79a、79bの摺
動によりフロントデフケース53とフロントデフキャリヤ
55との係合度を調節するものである。
さらに、トランスファケース62には、ハイポイドギヤ
63に対向して電磁ピックアップ式のスピードセンサ80が
設置されると共に、右前輪駆動軸60bおよびドライブピ
ニオンシャフト67に対向して前輪駆動用トルクセンサ81
および後輪駆動軸用トルクセンサ82が設置されている。
63に対向して電磁ピックアップ式のスピードセンサ80が
設置されると共に、右前輪駆動軸60bおよびドライブピ
ニオンシャフト67に対向して前輪駆動用トルクセンサ81
および後輪駆動軸用トルクセンサ82が設置されている。
上記トランスファ機構のレイアウトの概略図を第2図
に示す。
に示す。
その動作について説明すると、エンジンの回転は、自
動変速機構を介して適宜変速され、カウンタギヤ49、リ
ングギヤ52を介してフロントデフケース53に伝達され
る。今、トルク配分用クラッチ75が完全に開放状態にあ
るとすると、この状態ではフロントデフケース53の回転
は、第2中空シャフト72および第3中空シャフト73を介
してプラネタルギヤ式センターデフAのキャリヤ69に入
力され、一方はサンギヤ68を介してハイポイドギヤ63に
伝達され、さらに、ドライブピニオンシャフト67を経て
後輪駆動軸に伝達され、他方はリングギヤ70を介して第
1中空シャフト71およびフロントデフ機構Bのデフキャ
リヤ55に伝達され、さらにデフピニオン56から左右のサ
イドギヤ58a、58bに伝達されてそれぞれ左右の前輪駆動
軸60a、60bに伝達される。これにより、キャリヤ69のピ
ニオン、サンギヤ68およびリングギヤ70のギヤ比に応じ
て、前輪と後輪にトルクが配分されることになる。
動変速機構を介して適宜変速され、カウンタギヤ49、リ
ングギヤ52を介してフロントデフケース53に伝達され
る。今、トルク配分用クラッチ75が完全に開放状態にあ
るとすると、この状態ではフロントデフケース53の回転
は、第2中空シャフト72および第3中空シャフト73を介
してプラネタルギヤ式センターデフAのキャリヤ69に入
力され、一方はサンギヤ68を介してハイポイドギヤ63に
伝達され、さらに、ドライブピニオンシャフト67を経て
後輪駆動軸に伝達され、他方はリングギヤ70を介して第
1中空シャフト71およびフロントデフ機構Bのデフキャ
リヤ55に伝達され、さらにデフピニオン56から左右のサ
イドギヤ58a、58bに伝達されてそれぞれ左右の前輪駆動
軸60a、60bに伝達される。これにより、キャリヤ69のピ
ニオン、サンギヤ68およびリングギヤ70のギヤ比に応じ
て、前輪と後輪にトルクが配分されることになる。
逆に、トルク配分用クラッチ75が半クラッチ状態に係
合されスリップ状態にあるとすると、フロントデフケー
ス53の回転はトルク配分用クラッチ53を介して直接、フ
ロントデフ機構Bのデフキャリヤ55に伝達され、更にデ
フピニオン56から左右のサイドギヤ68a、68b伝達されて
それぞれ左右の前輪駆動軸60a、60bに伝達される。これ
と同時に、フロントデフケース53の回転は、それぞれ中
空シャフト72、71を介してプラネタルギヤ式センターデ
フAのキャリヤ69およびリングギヤ70に伝達され、さら
に、サンギヤ69を経てハイポイドギヤ63、ドライブピニ
オンシャフト67に伝達され、後輪駆動軸を回転させるこ
とになる。これにより、トルク配分用クラッチ75の係合
度により、前輪と後輪にトルクが配分されることにな
る。
合されスリップ状態にあるとすると、フロントデフケー
ス53の回転はトルク配分用クラッチ53を介して直接、フ
ロントデフ機構Bのデフキャリヤ55に伝達され、更にデ
フピニオン56から左右のサイドギヤ68a、68b伝達されて
それぞれ左右の前輪駆動軸60a、60bに伝達される。これ
と同時に、フロントデフケース53の回転は、それぞれ中
空シャフト72、71を介してプラネタルギヤ式センターデ
フAのキャリヤ69およびリングギヤ70に伝達され、さら
に、サンギヤ69を経てハイポイドギヤ63、ドライブピニ
オンシャフト67に伝達され、後輪駆動軸を回転させるこ
とになる。これにより、トルク配分用クラッチ75の係合
度により、前輪と後輪にトルクが配分されることにな
る。
第3図は本発明の4輪駆動車用動力伝達装置の他の実
施例を示している。上記実施例と相違する点は、第1図
および第2図の実施例がトランスミッションの出力をキ
ャリヤ69に入力させ、リングギヤ70を前輪軸に接続し、
サンギヤ68を後輪軸に接続することにより、トルク配分
比を後輪側よりも前輪側を大にしたのに対して、本実施
例においては、トランスミッションの出力をキャリヤ60
に入力させ、リングギヤ70を後輪軸に接続し、サンギヤ
68を前輪軸に接続することにより、トルク配分比を前輪
側よりも後輪側を大にした点である。
施例を示している。上記実施例と相違する点は、第1図
および第2図の実施例がトランスミッションの出力をキ
ャリヤ69に入力させ、リングギヤ70を前輪軸に接続し、
サンギヤ68を後輪軸に接続することにより、トルク配分
比を後輪側よりも前輪側を大にしたのに対して、本実施
例においては、トランスミッションの出力をキャリヤ60
に入力させ、リングギヤ70を後輪軸に接続し、サンギヤ
68を前輪軸に接続することにより、トルク配分比を前輪
側よりも後輪側を大にした点である。
第4図および第5図は本発明の4輪駆動車用動力伝達
装置におけるトルク配分用クラッチ75の種々の設置例を
示している。要はプラネタリの3要素のなかの2要素の
間にトルク伝達が可能なクラッチを設ければよい。
装置におけるトルク配分用クラッチ75の種々の設置例を
示している。要はプラネタリの3要素のなかの2要素の
間にトルク伝達が可能なクラッチを設ければよい。
すなわち、第4図(a)は上記第1図、第2図の設置
例を示し、トランスミッション入力部材101と前輪駆動
部材102との間にトルク配分用クラッチ75を設置してい
る。同図(b)はトランスミッション入力部材であるキ
ャリヤ104と後輪伝達部材であるサンギヤ軸103との間に
トルク配分用クラッチ75を設置している。同図(c)は
サンギヤ軸103とリングギヤ軸105との間にトルク配分用
クラッチ75を設置している。
例を示し、トランスミッション入力部材101と前輪駆動
部材102との間にトルク配分用クラッチ75を設置してい
る。同図(b)はトランスミッション入力部材であるキ
ャリヤ104と後輪伝達部材であるサンギヤ軸103との間に
トルク配分用クラッチ75を設置している。同図(c)は
サンギヤ軸103とリングギヤ軸105との間にトルク配分用
クラッチ75を設置している。
また、第5図(a)は上記第3図の設置例を示し、ト
ランスミッション入力部材101と前輪駆動部材であるサ
ンギヤ軸103との間にトルク配分用クラッチ75を設置し
ている。同図(b)はトランスミッション入力部材であ
るキャリヤ104と後輪伝達部材であるリングギヤ軸105と
の間にトルク配分用クラッチ75を設置している。同図
(c)はサンギヤ軸103とリングギヤ軸105との間にトル
ク配分用クラッチ75を設置している。
ランスミッション入力部材101と前輪駆動部材であるサ
ンギヤ軸103との間にトルク配分用クラッチ75を設置し
ている。同図(b)はトランスミッション入力部材であ
るキャリヤ104と後輪伝達部材であるリングギヤ軸105と
の間にトルク配分用クラッチ75を設置している。同図
(c)はサンギヤ軸103とリングギヤ軸105との間にトル
ク配分用クラッチ75を設置している。
第6図(a)〜(c)は第2図および第3図の電子制
御装置83における制御系の各実施例を示すブロック図で
ある。同図(a)は車速センサ1、スロットルセンサ2
およびギヤ段センサ3の各信号がI/Oポート4に入力さ
れ、CPU5において各信号に基づいて演算、判断処理がお
こなわれ、その出力信号がI/Oポート4からデューティ
ソレノイド6に出力されるように構成されている。同図
(b)は入力センサが前輪トルクセンサ7および後輪ト
ルクセンサ8である点、同図(c)は入力センサが加速
度センサ9である点で(a)の実施例と相違している。
御装置83における制御系の各実施例を示すブロック図で
ある。同図(a)は車速センサ1、スロットルセンサ2
およびギヤ段センサ3の各信号がI/Oポート4に入力さ
れ、CPU5において各信号に基づいて演算、判断処理がお
こなわれ、その出力信号がI/Oポート4からデューティ
ソレノイド6に出力されるように構成されている。同図
(b)は入力センサが前輪トルクセンサ7および後輪ト
ルクセンサ8である点、同図(c)は入力センサが加速
度センサ9である点で(a)の実施例と相違している。
第7図は上記CPU5内において行われる処理の流れを示
している。先ず、ステップにおいて、後述する加速度
検出サブルーチンが実行され、次に、求めた加速度から
前輪と後輪との重量配分比を計算し()、この重量配
分比を前輪と後輪のトルク配分比と決定し()、ま
た、上記加速度からトランスファの入力トルクを計算し
()、このようにして計算した入力トルクとトルク配
分比とから、これに必要なクラッチのトルク伝達容量を
計算する()。そして、このクラッチのトルク伝達容
量に対応したソレノイドのデューティ比を設定し
()、デューティレノイドに出力するものである
()。
している。先ず、ステップにおいて、後述する加速度
検出サブルーチンが実行され、次に、求めた加速度から
前輪と後輪との重量配分比を計算し()、この重量配
分比を前輪と後輪のトルク配分比と決定し()、ま
た、上記加速度からトランスファの入力トルクを計算し
()、このようにして計算した入力トルクとトルク配
分比とから、これに必要なクラッチのトルク伝達容量を
計算する()。そして、このクラッチのトルク伝達容
量に対応したソレノイドのデューティ比を設定し
()、デューティレノイドに出力するものである
()。
第8図は第7図におけるステップの加速度検出サブ
ルーチンの処理の流れを示し、同図(a)〜(c)は第
6図の(a)〜(c)にそれぞれ対応している。(a)
においては、車速、スロットル開度、ギヤ段から車の駆
動力を計算しこれを加速度に換算し、(b)において
は、前後輪のトルクを加算してこれを車の駆動力としこ
れを加速度に換算し、(c)においては加速度センサか
ら加速度を入力するものである。
ルーチンの処理の流れを示し、同図(a)〜(c)は第
6図の(a)〜(c)にそれぞれ対応している。(a)
においては、車速、スロットル開度、ギヤ段から車の駆
動力を計算しこれを加速度に換算し、(b)において
は、前後輪のトルクを加算してこれを車の駆動力としこ
れを加速度に換算し、(c)においては加速度センサか
ら加速度を入力するものである。
第9図および第10図は本発明によるトルク配分制御に
おける処理の流れの他の実施例を示し、第7図の実施例
が加速度から重量配分比を計算しクラッチのトルク伝達
容量を計算しながら制御するのに対して、本実施例にお
いては予め第10図に示すデータを用意する点で相違して
いる。先ず、ギヤ段、前輪トルクTF、後輪トルクTRを入
力し(〜)、次にトランスファ入力トルクTi=TF+
TRを計算し()、スロットル開度θを入力する
()。次いで、トランスファ入力トルクTiと第10図
(a)の車重配分比データから車重配分比を求め、これ
を目標トルク配分比dfとし()、また、現在のトルク
配分比df′=TF/Ti×100を計算する()。次いで、第
10図(b)の目標値修正データと|df−df′|とから修
正値Δを入力し()、前記目標トルク配分比dfを下式
により修正する()。
おける処理の流れの他の実施例を示し、第7図の実施例
が加速度から重量配分比を計算しクラッチのトルク伝達
容量を計算しながら制御するのに対して、本実施例にお
いては予め第10図に示すデータを用意する点で相違して
いる。先ず、ギヤ段、前輪トルクTF、後輪トルクTRを入
力し(〜)、次にトランスファ入力トルクTi=TF+
TRを計算し()、スロットル開度θを入力する
()。次いで、トランスファ入力トルクTiと第10図
(a)の車重配分比データから車重配分比を求め、これ
を目標トルク配分比dfとし()、また、現在のトルク
配分比df′=TF/Ti×100を計算する()。次いで、第
10図(b)の目標値修正データと|df−df′|とから修
正値Δを入力し()、前記目標トルク配分比dfを下式
により修正する()。
df=(df−df′)Δ/|df−df′|+df 次に、トランスファ入力トルクTiと前記目標トルク配
分比dfとから下式によりクラッチ圧PCを計算する
()。
分比dfとから下式によりクラッチ圧PCを計算する
()。
Pc=(1/13.92)(65Ti/35−100Ti df/35) 次に、第10図(c)のライン圧データとギヤ段、スロ
ットル開度からライン圧PLを入力し()、これらクラ
ッチ圧Pc、ライン圧PLからデューティ比を下式により計
算する()。
ットル開度からライン圧PLを入力し()、これらクラ
ッチ圧Pc、ライン圧PLからデューティ比を下式により計
算する()。
デューティ比=(Pc/PL)×100+20 そして、このデューティ比信号をデューティソレノイ
ドに送り油圧を制御する()。
ドに送り油圧を制御する()。
上述した車重配分およびクラッチのトルク伝達容量の
計算方法を第11図により説明する。前後輪のトルクの和
をT、重心の高さをh、前輪と後輪との距離をl、駆動
力をF、前輪に上向きに作用する力をF′、静止してい
るときの前輪の荷重をWF、後輪の荷重をWR、タイヤの半
径をrとすると、モーメントの釣り合い式から Fh=lF′ 従って、荷重移動量ΔWは、 ΔW=F′=hF/l=hT/lr 故に、前輪の重量配分比kWは、 kW=(WF−ΔW)/(WF+WR) =(lWF−hT/r)/l(WF+WR) この前輪の重量配分比kWをトルク配分比kとし、この配
分に必要なトルク容量をTjとし、前輪と後輪の車重配分
比を65:35とすると、 k=(0.65T−0.35Tj)/T Tj=65T/35−Tk/0.35 従って、 Tj=(1/0.35)(hT2/rl(WF+WR)+(0.65−WF/(WF
+WR))T)となる。
計算方法を第11図により説明する。前後輪のトルクの和
をT、重心の高さをh、前輪と後輪との距離をl、駆動
力をF、前輪に上向きに作用する力をF′、静止してい
るときの前輪の荷重をWF、後輪の荷重をWR、タイヤの半
径をrとすると、モーメントの釣り合い式から Fh=lF′ 従って、荷重移動量ΔWは、 ΔW=F′=hF/l=hT/lr 故に、前輪の重量配分比kWは、 kW=(WF−ΔW)/(WF+WR) =(lWF−hT/r)/l(WF+WR) この前輪の重量配分比kWをトルク配分比kとし、この配
分に必要なトルク容量をTjとし、前輪と後輪の車重配分
比を65:35とすると、 k=(0.65T−0.35Tj)/T Tj=65T/35−Tk/0.35 従って、 Tj=(1/0.35)(hT2/rl(WF+WR)+(0.65−WF/(WF
+WR))T)となる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、種々の変更が可能であることは勿論のことである。
例えば、上記実施例においては、トルク配分用クラッチ
をデューティソレノイドにより制御しているが、リニア
ソレノイド或いはモータにより電流制御してもよい。
く、種々の変更が可能であることは勿論のことである。
例えば、上記実施例においては、トルク配分用クラッチ
をデューティソレノイドにより制御しているが、リニア
ソレノイド或いはモータにより電流制御してもよい。
第1図は本発明の4輪駆動車用動力伝達装置の1実施例
を示す縦断面図、第2図は第1図の実施例の概略図、第
3図は本発明の他の実施例を示すトランスファの概略
図、第4図および第5図は本発明の4輪駆動車用動力伝
達装置におけるトルク配分用クラッチの設置例を示す
図、第6図は本発明における制御系の各実施例を示すブ
ロック図、 第7図は本発明における制御のフローを示す図、第8図
は加速度検出サブルーチンの処理の流れを示す図、第9
図および第10図は本発明によるトルク配分制御における
処理の流れの他の実施例を示す図、第11図はトルク容量
の計算方法を説明するための図、第12図は従来の4輪駆
動車用動力伝達装置を示す縦断面図である。 50……トランスファ、51……トランスアクスルケース、
52……リングギヤ、53……フロントデフケース、55……
フロントデフキャリヤ、56……ピニオン、56a……ピニ
オン軸、58a、58b……サイドギヤ、60a、60b……前輪駆
動軸、62……トランスファケース、63……ハイポイドギ
ヤ、65……センターデフケース、66……ギヤ、67……ド
ライブピニオンシャフト、68……サンギヤ、69……キャ
リヤ、70……リングギヤ、71……第1の中空シャフト、
72……第2の中空シャフト、73……第3の中空シャフ
ト、75……トルク配分用クラッチ、76……ソレノイド、
77……油路、78……油室、79a、79b……ピストン、80…
…スピードセンサ、81、82……トルクセンサ、A……プ
ラネタリ式センターデフ、B……フロントデフ機構。
を示す縦断面図、第2図は第1図の実施例の概略図、第
3図は本発明の他の実施例を示すトランスファの概略
図、第4図および第5図は本発明の4輪駆動車用動力伝
達装置におけるトルク配分用クラッチの設置例を示す
図、第6図は本発明における制御系の各実施例を示すブ
ロック図、 第7図は本発明における制御のフローを示す図、第8図
は加速度検出サブルーチンの処理の流れを示す図、第9
図および第10図は本発明によるトルク配分制御における
処理の流れの他の実施例を示す図、第11図はトルク容量
の計算方法を説明するための図、第12図は従来の4輪駆
動車用動力伝達装置を示す縦断面図である。 50……トランスファ、51……トランスアクスルケース、
52……リングギヤ、53……フロントデフケース、55……
フロントデフキャリヤ、56……ピニオン、56a……ピニ
オン軸、58a、58b……サイドギヤ、60a、60b……前輪駆
動軸、62……トランスファケース、63……ハイポイドギ
ヤ、65……センターデフケース、66……ギヤ、67……ド
ライブピニオンシャフト、68……サンギヤ、69……キャ
リヤ、70……リングギヤ、71……第1の中空シャフト、
72……第2の中空シャフト、73……第3の中空シャフ
ト、75……トルク配分用クラッチ、76……ソレノイド、
77……油路、78……油室、79a、79b……ピストン、80…
…スピードセンサ、81、82……トルクセンサ、A……プ
ラネタリ式センターデフ、B……フロントデフ機構。
Claims (4)
- 【請求項1】サンギヤ、キャリヤおよびリングギヤを備
え、エンジンの出力をキャリヤ入力とし、サンギヤおよ
びリングギヤを前後輪の何れかに接続するセンターデフ
機構と、サンギヤ、キャリヤおよびリングギヤの内の何
れか2つの要素間に設けられ電子制御装置により該セン
ターデフ機構の差動機構を制限するトルク配分用クラッ
チとを備えた4輪駆動車において、 前記電子制御装置は、加速度から前後輪の重量配分比お
よび入力トルクを計算する手段と、これら重量配分比お
よび入力トルクから前記トルク配分用クラッチのトルク
伝達量を前後輪のトルク配分比が前記前後輪の重量配分
比となるように計算する手段とを有することを特徴とす
るトルク配分制御装置付4輪駆動車。 - 【請求項2】上記加速度は、車速、スロットル開度、ギ
ヤ段から車の駆動力を計算し、該駆動力を加速度に換算
することを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のトル
ク配分制御装置付4輪駆動車。 - 【請求項3】上記加速度は、前輪トルクおよび後輪トル
クから車の駆動力を計算し、該駆動力を各速度に換算す
ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のトルク
配分制御装置付4輪駆動車。 - 【請求項4】上記加速度は、加速度センサから求めるこ
とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載のトルク配分
制御装置付4輪駆動車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62009640A JP2542599B2 (ja) | 1987-01-19 | 1987-01-19 | トルク配分制御装置付4輪駆動車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62009640A JP2542599B2 (ja) | 1987-01-19 | 1987-01-19 | トルク配分制御装置付4輪駆動車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63176728A JPS63176728A (ja) | 1988-07-21 |
JP2542599B2 true JP2542599B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=11725821
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62009640A Expired - Lifetime JP2542599B2 (ja) | 1987-01-19 | 1987-01-19 | トルク配分制御装置付4輪駆動車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542599B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101214266B1 (ko) * | 2011-03-16 | 2012-12-20 | 현대위아 주식회사 | 4륜 구동 자동차의 토크분배 제어장치 및 방법 |
KR101214304B1 (ko) * | 2011-03-16 | 2012-12-20 | 현대위아 주식회사 | 4륜 구동차량의 토크분배 제어장치 및 방법 |
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---|---|---|---|---|
JP2970913B2 (ja) * | 1989-02-28 | 1999-11-02 | 富士重工業株式会社 | 4輪駆動車のトルク配分制御装置 |
JP2832277B2 (ja) * | 1989-02-28 | 1998-12-09 | 富士重工業株式会社 | 4輪駆動車のトルク配分制御装置 |
US5171294A (en) * | 1989-02-28 | 1992-12-15 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Torque distribution control system for a four-wheel drive motor vehicle |
JP2772979B2 (ja) * | 1989-07-20 | 1998-07-09 | 富士重工業株式会社 | 4輪駆動車のトルク配分制御装置 |
JP2922924B2 (ja) * | 1989-07-20 | 1999-07-26 | 富士重工業株式会社 | 4輪駆動車およびそのトルク配分制御装置 |
JP2652709B2 (ja) * | 1989-07-29 | 1997-09-10 | 富士重工業株式会社 | センターディファレンシャル装置付4輪駆動車 |
US5080641A (en) * | 1989-10-20 | 1992-01-14 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Torque split control system for a four-wheel drive motor vehicle |
US5205797A (en) * | 1989-10-20 | 1993-04-27 | Fuji Jukogyo Kabushiki Kaisha | Torque distribution control system for a four-wheel drive motor vehicle |
JP2603879B2 (ja) * | 1990-05-23 | 1997-04-23 | 富士重工業株式会社 | 多段自動変速機付4輪駆動車 |
JP2883897B2 (ja) * | 1990-05-23 | 1999-04-19 | 富士重工業 株式会社 | 多段自動変速機付4輪駆動車 |
US5270930A (en) * | 1990-11-30 | 1993-12-14 | Mitsubishi Jidosha Kogyo Kabushiki Kaisha | Four wheel driving vehicle of a front/rear wheel differential operation limiting type |
US5226860A (en) * | 1991-12-31 | 1993-07-13 | Dana Corporation | Vehicle torque transfer case |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59184027A (ja) * | 1983-04-04 | 1984-10-19 | Nissan Motor Co Ltd | 4輪駆動車 |
JPS61169326A (ja) * | 1985-01-21 | 1986-07-31 | Nissan Motor Co Ltd | 4輪駆動車の駆動力配分制御装置 |
-
1987
- 1987-01-19 JP JP62009640A patent/JP2542599B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101214266B1 (ko) * | 2011-03-16 | 2012-12-20 | 현대위아 주식회사 | 4륜 구동 자동차의 토크분배 제어장치 및 방법 |
KR101214304B1 (ko) * | 2011-03-16 | 2012-12-20 | 현대위아 주식회사 | 4륜 구동차량의 토크분배 제어장치 및 방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63176728A (ja) | 1988-07-21 |
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