JP2541576B2 - イメ−ジ光メモリデバイス、光記録方法および光メモリの製法 - Google Patents
イメ−ジ光メモリデバイス、光記録方法および光メモリの製法Info
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- JP2541576B2 JP2541576B2 JP62208972A JP20897287A JP2541576B2 JP 2541576 B2 JP2541576 B2 JP 2541576B2 JP 62208972 A JP62208972 A JP 62208972A JP 20897287 A JP20897287 A JP 20897287A JP 2541576 B2 JP2541576 B2 JP 2541576B2
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- memory device
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はイメージ光メモリデバイス、光記録方法及び
光メモリの製法に関する。さらに詳しくは、デバイスに
バイアスを印加することでメモリの消去を行なうことが
できる書換形光メモリデバイス、光照射により第1の電
気特性から第2の電気特性へ変化させることにより書き
込みを行ない、デバイスの両端にバイアスを印加するこ
とで第2の電気特性から第1の光学特性へ戻すことによ
り記録を消去する光記録方法および光メモリの製法に関
する。
光メモリの製法に関する。さらに詳しくは、デバイスに
バイアスを印加することでメモリの消去を行なうことが
できる書換形光メモリデバイス、光照射により第1の電
気特性から第2の電気特性へ変化させることにより書き
込みを行ない、デバイスの両端にバイアスを印加するこ
とで第2の電気特性から第1の光学特性へ戻すことによ
り記録を消去する光記録方法および光メモリの製法に関
する。
[従来の技術] 従来より、画像入力、画像形成用材料などに光メモリ
が用いられている。
が用いられている。
かかる光メモリのうち、Cd、Se、Sなどのカルコゲン
原子の化合物を利用した光メモリは、書き込みおよび消
去が可能であり多用されている。このカルコゲン化合物
からなる光メモリは、レーザによりデータの書き込みを
行ない、またレーザによりデータの消去を行うものであ
る。また、基板上に非晶質半導体ドーピングモデュレー
ティッド多層膜を形成し、その上面に電極を設けたコプ
ラナー型の光メモリも提案されている。
原子の化合物を利用した光メモリは、書き込みおよび消
去が可能であり多用されている。このカルコゲン化合物
からなる光メモリは、レーザによりデータの書き込みを
行ない、またレーザによりデータの消去を行うものであ
る。また、基板上に非晶質半導体ドーピングモデュレー
ティッド多層膜を形成し、その上面に電極を設けたコプ
ラナー型の光メモリも提案されている。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、カルコゲン化合物を利用した光メモリ
は、レーザ装置を機械的にスキャンさせなければならな
いという問題や、レーザによる加熱により光メモリを構
成する材料自体が疲労してしまうという問題や、さらに
は書き込み状態を長時間保つことができないといった問
題がある。
は、レーザ装置を機械的にスキャンさせなければならな
いという問題や、レーザによる加熱により光メモリを構
成する材料自体が疲労してしまうという問題や、さらに
は書き込み状態を長時間保つことができないといった問
題がある。
またコプラナー型の光メモリは、面に対し垂直方向の
ポテンシャルバリアーを外部から制御できないためデバ
イスを加熱する以外にメモリを消去することができない
という問題があり、さらに面に対し水平方向に電極が配
置されているので記録密度がサンドイッチ型電極に比べ
て低いという問題がある。
ポテンシャルバリアーを外部から制御できないためデバ
イスを加熱する以外にメモリを消去することができない
という問題があり、さらに面に対し水平方向に電極が配
置されているので記録密度がサンドイッチ型電極に比べ
て低いという問題がある。
本発明は前記従来例の有する欠点を解消するとともに
デバイス中の任意の点の情報を読みとることを可能なら
しめるためになされたもので、レーザを用いなくともデ
ータの書き込み、消去を行なうことができるので全面同
時データ書き込みができ、また書き込み状態を長時間維
持することができ、さらに大面積化、高密度化の可能な
イメージ光メモリデバイスを提供することを目的とす
る。
デバイス中の任意の点の情報を読みとることを可能なら
しめるためになされたもので、レーザを用いなくともデ
ータの書き込み、消去を行なうことができるので全面同
時データ書き込みができ、また書き込み状態を長時間維
持することができ、さらに大面積化、高密度化の可能な
イメージ光メモリデバイスを提供することを目的とす
る。
[問題点を解決するための手段] 本発明のイメージ光メモリデバイスは、特定の周波数
を有する光の照射によって第1の電気特性から第2の電
気特性へ変化し、かつバイアスを印加することで第2の
電気特性から第1の電気特性へ戻るメモリ媒体と該メモ
リ媒体をはさむよう設けられてなる電極対群と含む記録
手段、面像からメモリ媒体への光入射を制御する手段お
よび前記メモリ媒体と外部とのあいだの電気信号の通信
を可能ならしめるインターフェースとからなり、少なく
ともひとつの電極とメモリ媒体とのあいだに透光性の拡
散ブロック層が設けられてなることを特徴としている。
また、本発明の光記録方法は、特有の光学エネルギーギ
ャップを有し、電気的に独立しかつ一様に配置された電
極対からなる電極対群がその両面に連結されてなる非晶
質半導体からなる光メモリにデータを記憶、消去させる
方法であって、半導体に光を照射することで半導体の電
気特性を変化させることで記憶を行ない、半導体にバイ
アスを印加することでデータの消去を行なうとともに、
半導体がドーピング超格子膜であり、少なくともひとつ
の電極対群が透光性であり、かつデータの記憶が半導体
を前記透光性電極対群を通過した光により照射すること
で行なわれることを特徴としている。また、本発明の光
記録方法は、特有の光学エネルギーギャップを有し、電
気的に独立しかつ一様に配置された電極対からなる電極
対群がその両面に連結されてなる非晶質半導体からなる
光メモリにデータを記憶、消去させる方法であって、半
導体がドーピング超格子膜であり、少なくともひとつの
電極対群が透光性であり、実質的に前記半導体の光学エ
ネルギーギャップ以上の光エネルギーを有する光を半導
体に照射することで半導体の電気特性を変化させ、実質
的に前記半導体の光学エネルギーギャップの2分の1以
下の光エネルギーを有する光を照射することで半導体の
電気特性を記憶することからなることを特徴としてい
る。さらに、本発明の光メモリの製法は、基板上に第1
の電極を形成する工程と、第1の面が該第1の電極と電
気的に接触するように非晶質半導体ドーピング超格子を
形成する工程と、該半導体上に第1の電極を前記第1の
面と反対側の第2の面と電気的に接触するよう形成する
工程とからなることを特徴としている。
を有する光の照射によって第1の電気特性から第2の電
気特性へ変化し、かつバイアスを印加することで第2の
電気特性から第1の電気特性へ戻るメモリ媒体と該メモ
リ媒体をはさむよう設けられてなる電極対群と含む記録
手段、面像からメモリ媒体への光入射を制御する手段お
よび前記メモリ媒体と外部とのあいだの電気信号の通信
を可能ならしめるインターフェースとからなり、少なく
ともひとつの電極とメモリ媒体とのあいだに透光性の拡
散ブロック層が設けられてなることを特徴としている。
また、本発明の光記録方法は、特有の光学エネルギーギ
ャップを有し、電気的に独立しかつ一様に配置された電
極対からなる電極対群がその両面に連結されてなる非晶
質半導体からなる光メモリにデータを記憶、消去させる
方法であって、半導体に光を照射することで半導体の電
気特性を変化させることで記憶を行ない、半導体にバイ
アスを印加することでデータの消去を行なうとともに、
半導体がドーピング超格子膜であり、少なくともひとつ
の電極対群が透光性であり、かつデータの記憶が半導体
を前記透光性電極対群を通過した光により照射すること
で行なわれることを特徴としている。また、本発明の光
記録方法は、特有の光学エネルギーギャップを有し、電
気的に独立しかつ一様に配置された電極対からなる電極
対群がその両面に連結されてなる非晶質半導体からなる
光メモリにデータを記憶、消去させる方法であって、半
導体がドーピング超格子膜であり、少なくともひとつの
電極対群が透光性であり、実質的に前記半導体の光学エ
ネルギーギャップ以上の光エネルギーを有する光を半導
体に照射することで半導体の電気特性を変化させ、実質
的に前記半導体の光学エネルギーギャップの2分の1以
下の光エネルギーを有する光を照射することで半導体の
電気特性を記憶することからなることを特徴としてい
る。さらに、本発明の光メモリの製法は、基板上に第1
の電極を形成する工程と、第1の面が該第1の電極と電
気的に接触するように非晶質半導体ドーピング超格子を
形成する工程と、該半導体上に第1の電極を前記第1の
面と反対側の第2の面と電気的に接触するよう形成する
工程とからなることを特徴としている。
[実施例] つぎに図面にもとづき本発明の光メモリデバイスを説
明する。
明する。
第1図は本発明の光メモリデバイスの一実施例の概略
断面説明図、第2図は第1図に示される実施例のメモリ
部の部分拡大平面図、第3図は本発明の光メモリデバイ
スのメモリユニットの一実施例の概略断面説明図、第4
図はデバイスを光照射するときの様子を示す説明図、第
5図は書き込みによる電気特性の変化を示す図、第6図
は光書込状態の電流増加率と測定バイアスとの関係を示
す図、第7図はバイアス印加による消去の様子を示す図
である。
断面説明図、第2図は第1図に示される実施例のメモリ
部の部分拡大平面図、第3図は本発明の光メモリデバイ
スのメモリユニットの一実施例の概略断面説明図、第4
図はデバイスを光照射するときの様子を示す説明図、第
5図は書き込みによる電気特性の変化を示す図、第6図
は光書込状態の電流増加率と測定バイアスとの関係を示
す図、第7図はバイアス印加による消去の様子を示す図
である。
第1〜2図において(1)は記録手段であるメモリ部
であり、該メモリ部(1)は基板(2)と、該基板
(2)上に順に形成されてなる下部電極(第1の電極)
(3)、メモリ媒体(4)および上部電極(第2の電
極)(5)とから構成されている。メモリ媒体(4)
は、特定の周波数を有する光の照射によって第1の電気
特性から第2の電気特性へ変化し、またバイアスを印加
することで第2の電気特性から第1の電気特性へ変化す
る部分である。ここで特定の周波数を有する光とは、そ
れによってメモリ媒体を一様に照射できるエネルグーを
有する光であって紫外光から赤外光の範囲から選ばれ
る。本発明においては水素化アモルファスシリコンドー
ピング超格子膜などの非晶質半導体ドーピング超格子膜
を好適に用いることができる。なお、本明細書において
第1の電気特性とは光照射を行なわないときのメモリ媒
体の電気特性(具体的にはコンダクタンス)のことをい
い、また第2の電気特性とは光照射後のメモリ媒体の電
気特性のことをいう。
であり、該メモリ部(1)は基板(2)と、該基板
(2)上に順に形成されてなる下部電極(第1の電極)
(3)、メモリ媒体(4)および上部電極(第2の電
極)(5)とから構成されている。メモリ媒体(4)
は、特定の周波数を有する光の照射によって第1の電気
特性から第2の電気特性へ変化し、またバイアスを印加
することで第2の電気特性から第1の電気特性へ変化す
る部分である。ここで特定の周波数を有する光とは、そ
れによってメモリ媒体を一様に照射できるエネルグーを
有する光であって紫外光から赤外光の範囲から選ばれ
る。本発明においては水素化アモルファスシリコンドー
ピング超格子膜などの非晶質半導体ドーピング超格子膜
を好適に用いることができる。なお、本明細書において
第1の電気特性とは光照射を行なわないときのメモリ媒
体の電気特性(具体的にはコンダクタンス)のことをい
い、また第2の電気特性とは光照射後のメモリ媒体の電
気特性のことをいう。
本発明の光メモリデバイスにおいては、少なくとも一
方の電極(第2図における電極(3)および/また電極
(5))は透光性電極である。電極(3)、(5)はメ
モリ媒体(4)を両側からはさむようにしてメモリ媒体
(4)に結合されており、電気的に独立した電極対群を
形成している。
方の電極(第2図における電極(3)および/また電極
(5))は透光性電極である。電極(3)、(5)はメ
モリ媒体(4)を両側からはさむようにしてメモリ媒体
(4)に結合されており、電気的に独立した電極対群を
形成している。
(6)は光しゃ断用シャッターであり、画像からの光
入射側に電極(3)、(5)の二次元面と平行に配置さ
れている。このシャッター(6)の面積は、前記二次元
面の面積と略同一である。第1図に示される実施例で
は、シャッター(6)として液晶シャッターが用いられ
ているが、機械的に光をしゃ断するものを採用すること
も可能である。液晶シャッターは、液晶の両端の電極に
電圧を印加することで液晶を制御し、液晶部の変化によ
って光を透過させたり、しゃ断したりするものであり、
機械的にプレートなどを移動させることで光の透過およ
びしゃ断を行なう機械的シャッターに比較して、可動部
分がないため、デバイスのコンパスト化を図ることがで
きる。シャッター(6)は液晶(7)と該液晶(7)の
両面にそれぞれ設けられている透明電極(8a)、(8
b)、ガラス板(9a)、(9b)および偏光板(10a)、
(10b)とからなっており、液晶(7)の側部にはシー
ル(11)が施されている。メモリ部(1)とシャッター
(6)とは積層された状態で凹状のパッケージ(12)の
凹部にはめこまれている。このパッケージ(12)は、シ
ャッター(6)以外の部分から前記メモリ部分(さらに
詳しくはメモリ媒体)への光照射を防止する遮蔽手段と
しての機能とともに、メモリ部(1)およびシャッター
(6)を保護する機能を果たす部分である。(13)は、
図示されていないが、メモリ媒体(4)と外部とのあい
だの電気信号の通信を可能ならしめるインターフェース
とメモリ媒体(4)とを電気的に結合するための配線で
ある。また、第1図では図示されていないが、液晶シャ
ッターの透明電極からの配線もパッケージ(12)の適宜
の箇所(たとえば前記配線(13)と同じ箇所)に形成さ
れる。
入射側に電極(3)、(5)の二次元面と平行に配置さ
れている。このシャッター(6)の面積は、前記二次元
面の面積と略同一である。第1図に示される実施例で
は、シャッター(6)として液晶シャッターが用いられ
ているが、機械的に光をしゃ断するものを採用すること
も可能である。液晶シャッターは、液晶の両端の電極に
電圧を印加することで液晶を制御し、液晶部の変化によ
って光を透過させたり、しゃ断したりするものであり、
機械的にプレートなどを移動させることで光の透過およ
びしゃ断を行なう機械的シャッターに比較して、可動部
分がないため、デバイスのコンパスト化を図ることがで
きる。シャッター(6)は液晶(7)と該液晶(7)の
両面にそれぞれ設けられている透明電極(8a)、(8
b)、ガラス板(9a)、(9b)および偏光板(10a)、
(10b)とからなっており、液晶(7)の側部にはシー
ル(11)が施されている。メモリ部(1)とシャッター
(6)とは積層された状態で凹状のパッケージ(12)の
凹部にはめこまれている。このパッケージ(12)は、シ
ャッター(6)以外の部分から前記メモリ部分(さらに
詳しくはメモリ媒体)への光照射を防止する遮蔽手段と
しての機能とともに、メモリ部(1)およびシャッター
(6)を保護する機能を果たす部分である。(13)は、
図示されていないが、メモリ媒体(4)と外部とのあい
だの電気信号の通信を可能ならしめるインターフェース
とメモリ媒体(4)とを電気的に結合するための配線で
ある。また、第1図では図示されていないが、液晶シャ
ッターの透明電極からの配線もパッケージ(12)の適宜
の箇所(たとえば前記配線(13)と同じ箇所)に形成さ
れる。
本発明の光メモリデバイスは、メモリ媒体の温度を上
昇させるのに充分な強度を有し、かつ、メモリ媒体の光
学エネルギーギャップの実質的に2分の1以下の光エネ
ルギーを有する光をメモリ媒体に照射する、レーザなど
の光発生手段を有していてもよい。
昇させるのに充分な強度を有し、かつ、メモリ媒体の光
学エネルギーギャップの実質的に2分の1以下の光エネ
ルギーを有する光をメモリ媒体に照射する、レーザなど
の光発生手段を有していてもよい。
第3図は、本発明におけるメモリユニットの一実施例
の概略断面説明図であり、本発明の光メモリデバイスの
メモリ部は第3図に示されるごときメモリユニットが同
一面内に多数配列された構成を有するものである。第3
図に示される実施例においては、メモリ媒体(4)はド
ーピング超格子膜であり、p層とn層とが交互にかつ周
期的に積層されたものである。
の概略断面説明図であり、本発明の光メモリデバイスの
メモリ部は第3図に示されるごときメモリユニットが同
一面内に多数配列された構成を有するものである。第3
図に示される実施例においては、メモリ媒体(4)はド
ーピング超格子膜であり、p層とn層とが交互にかつ周
期的に積層されたものである。
ここでドーピング超格子膜とは、たとえばジェイ・カ
カリオス(J.Kakalios)およびエイチ・フリッチェ(H.
Fritzsche)両博士の論文である「パーシステント・フ
ォトコンダクティビティ・イン・ドーピング・モデュレ
ーテッド・アモルファス・セミコンダクター(Persiste
nt Photoconductivity in Doping−Modulated Amorphou
s Semiconductor)」フィジカル・レビュー・レーター
ズ「Physical Review Letters」、53、1602(1984))
や、エム・フントハウゼン(M.Hundhausen)、エル・レ
イ(L.Ley)およびアール・カリアス(R.Carius)三博
士の論文である「キャリア・リコンビネイション・タイ
ムズ・イン・アモルファス・シリコン・ドーピング・ス
ーパーラティシイズ(Carrier Recombination Times in
Amorphous−Silicon Doping Superlatticies)」(フ
ィジカル・レビュー・レターズ「Physical Review Lett
ers」、53、1598(1984)などにおいて使われている非
常に薄い(たとえば50Å〜1000Å)p層およびn層の周
期的積層構造を意味している。
カリオス(J.Kakalios)およびエイチ・フリッチェ(H.
Fritzsche)両博士の論文である「パーシステント・フ
ォトコンダクティビティ・イン・ドーピング・モデュレ
ーテッド・アモルファス・セミコンダクター(Persiste
nt Photoconductivity in Doping−Modulated Amorphou
s Semiconductor)」フィジカル・レビュー・レーター
ズ「Physical Review Letters」、53、1602(1984))
や、エム・フントハウゼン(M.Hundhausen)、エル・レ
イ(L.Ley)およびアール・カリアス(R.Carius)三博
士の論文である「キャリア・リコンビネイション・タイ
ムズ・イン・アモルファス・シリコン・ドーピング・ス
ーパーラティシイズ(Carrier Recombination Times in
Amorphous−Silicon Doping Superlatticies)」(フ
ィジカル・レビュー・レターズ「Physical Review Lett
ers」、53、1598(1984)などにおいて使われている非
常に薄い(たとえば50Å〜1000Å)p層およびn層の周
期的積層構造を意味している。
本発明の超格子膜に用いる非晶質半導体には、HとS
i,Ge,Sn,CなどのIV族元素の少なくとも1種とからなる
非晶質半導体や、微結晶を含む非晶質半導体があげられ
る。またこれらの非晶質半導体や微結晶を含む非晶質半
導体にNなどのV族元素を含ませたものを用いることが
できる。
i,Ge,Sn,CなどのIV族元素の少なくとも1種とからなる
非晶質半導体や、微結晶を含む非晶質半導体があげられ
る。またこれらの非晶質半導体や微結晶を含む非晶質半
導体にNなどのV族元素を含ませたものを用いることが
できる。
本発明の超格子膜に用いることのできる非晶質半導体
としては、具体的にa−Si:H,a−SiC:H、a−SiGe:H、
a−SiSn:H、a−SiN:Hやこれらのマイクロクリスタル
化したものなどがあげられる。
としては、具体的にa−Si:H,a−SiC:H、a−SiGe:H、
a−SiSn:H、a−SiN:Hやこれらのマイクロクリスタル
化したものなどがあげられる。
超格子膜の構成はpnpn………pの組み合せでもよい
し、pinpin………pinの組み合せでもよいし、その他の
適宜の組み合せでもよい。p層およびn層の厚さは材料
によるバンドギャップ、ギャップ間の密度状態、フェル
ミレベルなどが異なるので一概にはいえない。
し、pinpin………pinの組み合せでもよいし、その他の
適宜の組み合せでもよい。p層およびn層の厚さは材料
によるバンドギャップ、ギャップ間の密度状態、フェル
ミレベルなどが異なるので一概にはいえない。
たとえばa−Si:Hを用いてガス比がPH3/SiH4=B2H6/S
iH4=10-4のばあいは、厚さは50〜2500Åが好ましく、
とくに200〜1000Åが好ましい。
iH4=10-4のばあいは、厚さは50〜2500Åが好ましく、
とくに200〜1000Åが好ましい。
厚さが50Å未満ではpn界面のポテンシャルバリアーが
極めて少なくなりチャージセパレーションの効果が低下
することがあり、一方5000Åをこえるばあいはメモリの
書き込み、消去の効果が低下したり、製造時間が長くな
るなどの不都合が生じることがある。またi層の厚さは
3〜1000Åが好ましい。
極めて少なくなりチャージセパレーションの効果が低下
することがあり、一方5000Åをこえるばあいはメモリの
書き込み、消去の効果が低下したり、製造時間が長くな
るなどの不都合が生じることがある。またi層の厚さは
3〜1000Åが好ましい。
p層とn層を用いるばあい、合計、3〜103層の範囲
が好ましい。3層未満だとポテンシャル井戸の形成がで
きないためメモリ効果が期待できない。
が好ましい。3層未満だとポテンシャル井戸の形成がで
きないためメモリ効果が期待できない。
超格子膜の性質を出すためには、それぞれ5層程度以
上推積しポテンシャル井戸の数を増やすのが好ましい。
上推積しポテンシャル井戸の数を増やすのが好ましい。
また、バラツキの少ない電導度測定を可能とするため
には適切な膜厚が必要であり、この時点から全体の膜厚
としては概ね1000Å〜10μmであるのが好ましい。一
方、p層、i層およびn層を用いるばあいは合計5〜10
00層の範囲が好ましい。5層未満だと充分なポテンシャ
ル井戸を形成することができない。一方1000層を超える
と製造時間がかかるという欠点がある。そして、膜厚は
全体として1000〜100000Åであるのが好ましい。
には適切な膜厚が必要であり、この時点から全体の膜厚
としては概ね1000Å〜10μmであるのが好ましい。一
方、p層、i層およびn層を用いるばあいは合計5〜10
00層の範囲が好ましい。5層未満だと充分なポテンシャ
ル井戸を形成することができない。一方1000層を超える
と製造時間がかかるという欠点がある。そして、膜厚は
全体として1000〜100000Åであるのが好ましい。
基板(2)の材料は、本発明においてはとくに限定さ
れるものではない。基板(2)として用いることのでき
る具体例としては、ガラス、サファイア、ポリイミド樹
脂、セラミックスなどがあげられる。
れるものではない。基板(2)として用いることのでき
る具体例としては、ガラス、サファイア、ポリイミド樹
脂、セラミックスなどがあげられる。
電極(3)、(5)のうち少なくとも一方は透光性を
有している。このような透光性を有する電極の例として
は、SnO2、F:SnO2ZnOなどがあげられる。また、透光性
を有しない電極の例としては、Au、Pt、Pb、Ni、Cr、C
o、Mg、Al、Ag、Mo、Ta、Fe、およびそれらの合金(た
とえばステンレス、ニクロムなど)がある。本発明にお
いては、これら電極を適宜組み合わせて(ただし少なく
とも一方が透光性を有するように)用いればよい。ま
た、特開昭61−26268号公報、特開昭61−91973号公報、
特開昭61−91974号公報に記載されているように、メモ
リ媒体である半導体と少なくとも一方の電極のあいだに
透光性および/または導電性の拡張ブロック属を設ける
ことによりデバイスの寿命を長くすることができる。
有している。このような透光性を有する電極の例として
は、SnO2、F:SnO2ZnOなどがあげられる。また、透光性
を有しない電極の例としては、Au、Pt、Pb、Ni、Cr、C
o、Mg、Al、Ag、Mo、Ta、Fe、およびそれらの合金(た
とえばステンレス、ニクロムなど)がある。本発明にお
いては、これら電極を適宜組み合わせて(ただし少なく
とも一方が透光性を有するように)用いればよい。ま
た、特開昭61−26268号公報、特開昭61−91973号公報、
特開昭61−91974号公報に記載されているように、メモ
リ媒体である半導体と少なくとも一方の電極のあいだに
透光性および/または導電性の拡張ブロック属を設ける
ことによりデバイスの寿命を長くすることができる。
以上の電極のうち、透光性を有する電極としてはIT
O、SnO2、SnO2(半導体側)−ITO複合が好ましく、また
透光性を有しない電極としては反射率の点からAg、Cu、
Alが好ましい。
O、SnO2、SnO2(半導体側)−ITO複合が好ましく、また
透光性を有しない電極としては反射率の点からAg、Cu、
Alが好ましい。
電極(3)、(5)の厚さはとくに限定されないが機
械的安定性の点より概ね500〜10000Åの範囲が好まし
い。
械的安定性の点より概ね500〜10000Åの範囲が好まし
い。
つぎに、本発明の光メモリデバイスのメモリ部の製法
について第3図をもとに説明する。
について第3図をもとに説明する。
基板(2)側の電極(3)はスパッタ法、電子ビーム
法、抵抗加熱法などにより基板(2)上設けられる。メ
モリ媒体である超格子膜(4)は、p層用としてたとえ
ばSiH4とB2H6からなる混合ガスをRFグロー放電分解法、
スパッタリング法、光CVD法などにより形成し、n層用
としてたとえばSiH4とPH3からなる混合ガスをp層と同
様に形成する。以下、これを繰り返し、各p層および各
n層の厚さがそれぞれ実質的に同一となるようpnpn……
…pnp層を周期的に形成し超格子膜とする。ドーピング
レベルは非晶質半導体の種類により異なるが、通常10-5
〜5atm%である。ドーピングレベルが10-5atm%未満だ
とメモリ効果が低下する。これは界面でのポテンシャル
バリアが小さく、充分な井戸ができにくいためと考えら
れている。また5atm%を超えるときも、メモリ効果が低
下する。これは、pn界面での再結合およびフォトコンダ
クティビティの低下により充分なキャリアコンファイメ
ントが難しくなると考えられる。つぎに、超格子膜
(4)上にスパッタ法、電子ビーム法、抵抗加熱法など
により電極(5)を形成する。これによって、超格子膜
と該超格子膜をサンドイッチする電極とからなる多数の
メモリユニットが基板上に形成される。前記電極対はそ
れぞれ電気的に独立しており、電極(3)、(5)はい
わば電気的に独立した電極対群を形成している。
法、抵抗加熱法などにより基板(2)上設けられる。メ
モリ媒体である超格子膜(4)は、p層用としてたとえ
ばSiH4とB2H6からなる混合ガスをRFグロー放電分解法、
スパッタリング法、光CVD法などにより形成し、n層用
としてたとえばSiH4とPH3からなる混合ガスをp層と同
様に形成する。以下、これを繰り返し、各p層および各
n層の厚さがそれぞれ実質的に同一となるようpnpn……
…pnp層を周期的に形成し超格子膜とする。ドーピング
レベルは非晶質半導体の種類により異なるが、通常10-5
〜5atm%である。ドーピングレベルが10-5atm%未満だ
とメモリ効果が低下する。これは界面でのポテンシャル
バリアが小さく、充分な井戸ができにくいためと考えら
れている。また5atm%を超えるときも、メモリ効果が低
下する。これは、pn界面での再結合およびフォトコンダ
クティビティの低下により充分なキャリアコンファイメ
ントが難しくなると考えられる。つぎに、超格子膜
(4)上にスパッタ法、電子ビーム法、抵抗加熱法など
により電極(5)を形成する。これによって、超格子膜
と該超格子膜をサンドイッチする電極とからなる多数の
メモリユニットが基板上に形成される。前記電極対はそ
れぞれ電気的に独立しており、電極(3)、(5)はい
わば電気的に独立した電極対群を形成している。
以上のようにして製造された光メモリ部にシャッター
を設け、これをパッケージすることで本発明の光メモリ
デバイスをうることができる。
を設け、これをパッケージすることで本発明の光メモリ
デバイスをうることができる。
つぎに前述したごとき方法で製造された本発明の光メ
モリデバイスの書き込み法、消去法について説明する。
モリデバイスの書き込み法、消去法について説明する。
書き込みは、デバイスを短絡状態にして、好ましくは
赤外光から紫外線の範囲から選ばれた周波数を有する光
(hν)を照射して行なわれる(第4図参照)。この光
の強度はとくに限定されないが、0.1mW/cm2以下だと書
込に時間がかかるという問題がある。光源は半導体材料
に応じて光の入射側と反対側とで光吸収の差が少なくな
るように選択する。
赤外光から紫外線の範囲から選ばれた周波数を有する光
(hν)を照射して行なわれる(第4図参照)。この光
の強度はとくに限定されないが、0.1mW/cm2以下だと書
込に時間がかかるという問題がある。光源は半導体材料
に応じて光の入射側と反対側とで光吸収の差が少なくな
るように選択する。
照射後、コンダクタンスは約100〜1000倍に上昇し、
本発明の光メモリはこの電気特性が第1の電気特性から
第2の電気特性へと変化することを利用するものであ
る。前記書き込みの状態は、従来品のばあいは約1時間
で消えてしまうのに対して、本発明の光メモリは室温で
1週間以上も安定している。デバイスにバイアス(Ve)
を印加した状態で書き込みをしたばあい、J=Joe exp
(−Ve/0.34)にしたがって書き込み後のコンダクタン
ス(2V)の増加率は低下する。ここで、Joeは0バイア
スで書き込みをしたばあいの2Vで測定した電流密度、Ve
はジャンクションあたりの電圧である。したがってバイ
アスを0としたときに前記電気特性の変化割合は最大と
なり、バイアスを印加した状態で光照射を行なうと、バ
イアス印加部分のみメモリ媒体の電気特性の変化を禁ず
ることが可能となり、これによりメモリ媒体の所望の部
分のみ書込みをすることができる。
本発明の光メモリはこの電気特性が第1の電気特性から
第2の電気特性へと変化することを利用するものであ
る。前記書き込みの状態は、従来品のばあいは約1時間
で消えてしまうのに対して、本発明の光メモリは室温で
1週間以上も安定している。デバイスにバイアス(Ve)
を印加した状態で書き込みをしたばあい、J=Joe exp
(−Ve/0.34)にしたがって書き込み後のコンダクタン
ス(2V)の増加率は低下する。ここで、Joeは0バイア
スで書き込みをしたばあいの2Vで測定した電流密度、Ve
はジャンクションあたりの電圧である。したがってバイ
アスを0としたときに前記電気特性の変化割合は最大と
なり、バイアスを印加した状態で光照射を行なうと、バ
イアス印加部分のみメモリ媒体の電気特性の変化を禁ず
ることが可能となり、これによりメモリ媒体の所望の部
分のみ書込みをすることができる。
デバイスへの書き込みは、レーザーを用いて行なうこ
ともできる。
ともできる。
つぎに、メモリの消去法について説明する。メモリは
デバイスを好ましくは30〜100℃程度温度上昇せしめて
加熱することで消去したり、100〜200℃程度温度上昇せ
しめる(消去バイアスは0ボルトとする)ことで消去す
ることも可能であるが、加熱により消去することは本発
明のメモリデバイスを他のシステムに組み込んだばあ
い、その他のエレクトロニクスを破壊するおそれがある
ので注意を要する。本発明の光メモリは、デバイスにバ
イアスを印加することで、該デバイスを加熱することな
く(加熱と併用することも可能である。加熱すると、メ
モリ媒体の第2の電気特性から第1の電気特性へ戻る速
度が増大される)低温でメモリを消去することができ
る。このばあい、ジャンクションあたり0.3V以上のバイ
アスを印加するのが効果的である。
デバイスを好ましくは30〜100℃程度温度上昇せしめて
加熱することで消去したり、100〜200℃程度温度上昇せ
しめる(消去バイアスは0ボルトとする)ことで消去す
ることも可能であるが、加熱により消去することは本発
明のメモリデバイスを他のシステムに組み込んだばあ
い、その他のエレクトロニクスを破壊するおそれがある
ので注意を要する。本発明の光メモリは、デバイスにバ
イアスを印加することで、該デバイスを加熱することな
く(加熱と併用することも可能である。加熱すると、メ
モリ媒体の第2の電気特性から第1の電気特性へ戻る速
度が増大される)低温でメモリを消去することができ
る。このばあい、ジャンクションあたり0.3V以上のバイ
アスを印加するのが効果的である。
別の消去方法としては、バイアスを印加しながら材料
の光学エネルギーギャップの実質的に2分の1以下のエ
ネルギーを有する光を照射する方法がある。
の光学エネルギーギャップの実質的に2分の1以下のエ
ネルギーを有する光を照射する方法がある。
本発明の光メモリは、前記した書き込み法、消去法を
適宜採用する書き込み、消去自在の光メモリであるが、
光キャリアセパレーション効果を最大にするためにバイ
アスがゼロの状態で書込する。そして、バイアスゼロで
光照射により書込みを行ない、ジャンクションあたり1V
程度のバイアスを印加し40〜100℃、好ましくは60℃程
度に加熱することで消去するのが好ましい。バイアスは
ジャンクションを破壊しない程度に高くする方がよい。
適宜採用する書き込み、消去自在の光メモリであるが、
光キャリアセパレーション効果を最大にするためにバイ
アスがゼロの状態で書込する。そして、バイアスゼロで
光照射により書込みを行ない、ジャンクションあたり1V
程度のバイアスを印加し40〜100℃、好ましくは60℃程
度に加熱することで消去するのが好ましい。バイアスは
ジャンクションを破壊しない程度に高くする方がよい。
つぎに本発明の光メモリを実施例にもとづき説明する
が本発明はもとよりかかる実施例に限定されるものでは
ない。
が本発明はもとよりかかる実施例に限定されるものでは
ない。
実施例1 厚さ1mmのガラス基板(コーニングガラス7059にITOを
つけたもの)上に、ITOからなる厚さ800Åの線状の透明
電極を8/mm本設けた。各透明電極は幅500μm、長さ100
mmの線状の電極であって、これらを互いに平行となるよ
うに設けた。透明電極上に、基板温度250℃、圧力0.1To
rrにて、SiH4とB2H6からなる混合ガス(B2H6/SiH4=10
-4)およびSiH4とPH3からなる混合ガス(PH3/SiH4=10
-4)をこの順に用いてRFグロー放電分解法にてそれぞれ
アモルファスタイプのp層を500Å、n層を500Åの厚さ
によるように堆積させた。そして、同様の操作により順
次p層とn層を堆積させ、合計17層(p層:9層、n層:8
層)からなる超格子膜(pnpn……pnp層)を形成した。
成層はシャッター付チャンバ内に行った。このシャッタ
ーは反応ガスを交換する際に、クロスコンタミネーショ
ンからサンプルを守る働きをする。
つけたもの)上に、ITOからなる厚さ800Åの線状の透明
電極を8/mm本設けた。各透明電極は幅500μm、長さ100
mmの線状の電極であって、これらを互いに平行となるよ
うに設けた。透明電極上に、基板温度250℃、圧力0.1To
rrにて、SiH4とB2H6からなる混合ガス(B2H6/SiH4=10
-4)およびSiH4とPH3からなる混合ガス(PH3/SiH4=10
-4)をこの順に用いてRFグロー放電分解法にてそれぞれ
アモルファスタイプのp層を500Å、n層を500Åの厚さ
によるように堆積させた。そして、同様の操作により順
次p層とn層を堆積させ、合計17層(p層:9層、n層:8
層)からなる超格子膜(pnpn……pnp層)を形成した。
成層はシャッター付チャンバ内に行った。このシャッタ
ーは反応ガスを交換する際に、クロスコンタミネーショ
ンからサンプルを守る働きをする。
超格子膜形成後、該超格子膜の上にNiCrからなる厚さ
1000Åの金属電極を8/mm本設けた。各金属電極は、幅50
μm、長さ100mmの線状の電極であって、これらを互い
に平行となるように、しかも前述した透明電極とは直交
すろように設けた。
1000Åの金属電極を8/mm本設けた。各金属電極は、幅50
μm、長さ100mmの線状の電極であって、これらを互い
に平行となるように、しかも前述した透明電極とは直交
すろように設けた。
えられたデバイスメモリ1ユニットについて、書き込
み特性、メモリの保持能力および消去特性の測定を行っ
た。
み特性、メモリの保持能力および消去特性の測定を行っ
た。
書き込みはデバイスを短絡状態下で約50mW/cm2の強さ
の赤色光を照射して行った。一定時間(1分、2分また
は12分)照射したのちシャーターを閉じて光照射を止
め、デバイスを短絡状態で暗箱の中に保った(第4図参
照)。光照射後の暗電流の変化を、照射後1分経過した
のちに測定バイアス2Vと10Vを印加して測定した。光照
射および暗電流の測定は室温(290K)で行なわれた。結
果を第5図に示す。第5図中には、参考のために光照射
前の暗電流値が併せて示されている。
の赤色光を照射して行った。一定時間(1分、2分また
は12分)照射したのちシャーターを閉じて光照射を止
め、デバイスを短絡状態で暗箱の中に保った(第4図参
照)。光照射後の暗電流の変化を、照射後1分経過した
のちに測定バイアス2Vと10Vを印加して測定した。光照
射および暗電流の測定は室温(290K)で行なわれた。結
果を第5図に示す。第5図中には、参考のために光照射
前の暗電流値が併せて示されている。
また、光書込状態の電流増加率J/Jo(J:光照射後の電
流値、Jo:光照射前の電流値)−測定バイアス特性を調
べた。全過程は室温(296k)にて行われた。結果を第6
図に示す。第6図においてVe値(OV、5V、10V)は光書
込時にデバイスに与えたバイアス値である。特定バイア
ス2.0V、すなわちジャンクションあたり0.13Vで最大の
変化を示す。
流値、Jo:光照射前の電流値)−測定バイアス特性を調
べた。全過程は室温(296k)にて行われた。結果を第6
図に示す。第6図においてVe値(OV、5V、10V)は光書
込時にデバイスに与えたバイアス値である。特定バイア
ス2.0V、すなわちジャンクションあたり0.13Vで最大の
変化を示す。
また、バイアス印加によるメモリ消去特性を調べた。
メモリ消去時に印加したバイアスは16Vであり、暗電流
は2.0Vにて測定した。結果を第7図に示す。第7図にお
いて、横軸は16Vのバイアスの印加蓄積時間、横軸は16V
のバイアスの印加を開始した時刻における値で規格化し
た暗電流の増加率をあらわしている。3つのカーブは、
上からそれぞれ293k、333kおよび353kの温度で消去およ
び測定されたデータである。
メモリ消去時に印加したバイアスは16Vであり、暗電流
は2.0Vにて測定した。結果を第7図に示す。第7図にお
いて、横軸は16Vのバイアスの印加蓄積時間、横軸は16V
のバイアスの印加を開始した時刻における値で規格化し
た暗電流の増加率をあらわしている。3つのカーブは、
上からそれぞれ293k、333kおよび353kの温度で消去およ
び測定されたデータである。
第5図より本発明の光メモリデバイスの光書き込み状
態が安定しており、長時間その状態が保持されているこ
とがわかる。第6図より光書込時にはバイアスを印加し
ない方がすぐれたメモリ効果(光照射による電気特性の
変化がもっとも大きい)をうることができることがわか
る。バイアス0のときの電流増加率は約140倍にも達し
た。
態が安定しており、長時間その状態が保持されているこ
とがわかる。第6図より光書込時にはバイアスを印加し
ない方がすぐれたメモリ効果(光照射による電気特性の
変化がもっとも大きい)をうることができることがわか
る。バイアス0のときの電流増加率は約140倍にも達し
た。
また、第7図よりデバイスにバイアスを印加すること
でメモリを消去できることがわかる。このばあい、デバ
イスを加熱すると一層短時間にしかも効果的にメモリを
消去できる。
でメモリを消去できることがわかる。このばあい、デバ
イスを加熱すると一層短時間にしかも効果的にメモリを
消去できる。
[発明の効果] 本発明の光メモリは非晶質半導体ドーピング超格子膜
などからなるメモリ媒体を少なくとも一方が透光性であ
る電極対群ではさんだ構成となっており、光照射による
状態変化を電気特性(具体的にはコンダクタンス)の変
化として読みとるものである。本発明によれば、デバイ
スの寿命を長くすることができ、光メモリの書込状態は
室温において一週間以上も安定している。しかも、本発
明の光メモリはバイアスを印加することでメモリを消去
することができ、デバイスを加熱しなくともよいので、
デバイスが疲労することがなく長時間にわたり光メモリ
として利用することができる。
などからなるメモリ媒体を少なくとも一方が透光性であ
る電極対群ではさんだ構成となっており、光照射による
状態変化を電気特性(具体的にはコンダクタンス)の変
化として読みとるものである。本発明によれば、デバイ
スの寿命を長くすることができ、光メモリの書込状態は
室温において一週間以上も安定している。しかも、本発
明の光メモリはバイアスを印加することでメモリを消去
することができ、デバイスを加熱しなくともよいので、
デバイスが疲労することがなく長時間にわたり光メモリ
として利用することができる。
第1図は本発明の光メモリデバイスの一実施例の概略断
面説明図、第2図は第1図に示される実施例のメモリ部
の部分拡大平面図、第3図は本発明の光メモリデバイス
のメモリユニットの一実施例の概略断面説明図、第4図
はデバイスを光照射するときの様子を示す説明図、第5
図は書き込みによる電気特性の変化を示す図、第6図は
光書込状態の電流増加率と測定バイアスとの関係を示す
図、第7図はバイアス印加による消去の様子を示す図で
ある。 (図面の主要符号) (1):メモリ部 (2):基板 (3)、(5):電極 (4):メモリ媒体 (6):シャッター (12):パッケージ
面説明図、第2図は第1図に示される実施例のメモリ部
の部分拡大平面図、第3図は本発明の光メモリデバイス
のメモリユニットの一実施例の概略断面説明図、第4図
はデバイスを光照射するときの様子を示す説明図、第5
図は書き込みによる電気特性の変化を示す図、第6図は
光書込状態の電流増加率と測定バイアスとの関係を示す
図、第7図はバイアス印加による消去の様子を示す図で
ある。 (図面の主要符号) (1):メモリ部 (2):基板 (3)、(5):電極 (4):メモリ媒体 (6):シャッター (12):パッケージ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 美則 兵庫県明石市東人丸町5−40 (56)参考文献 特開 昭59−136966(JP,A)
Claims (30)
- 【請求項1】特定の周波数を有する光の照射によって第
1の電気特性から第2の電気特性へ変化し、かつバイア
スを印加することで第2の電気特性から第1の電気特性
へ戻るメモリ媒体と該メモリ媒体をはさむよう設けられ
てなる電極対群をとを含む記録手段、画像からメモリ媒
体への光入射を制御する手段および前記メモリ媒体と外
部とのあいだの電気信号の通信を可能ならしめるインタ
ーフェースとからなり、少なくともひとつの電極とメモ
リ媒体とのあいだに透光性の拡張ブロック層が設けられ
てなる画像を記憶するためのイメージ光メモリデバイ
ス。 - 【請求項2】前記メモリ媒体が加熱によって第2の電気
特性から第1の電気特性へ変化する特許請求の範囲第1
項記載のメモリデバイス。 - 【請求項3】メモリ媒体の電気特性がコンダクタンスで
ある特許請求の範囲第1項記載のメモリデバイス。 - 【請求項4】すべての電極が透光性である特許請求の範
囲第1項記載のメモリデバイス。 - 【請求項5】照射する光が赤外光から紫外光の範囲から
選ばれた周波数を有する特許請求の範囲第1項記載のメ
モリデバイス。 - 【請求項6】メモリ媒体が非晶質半導体ドーピング超格
子膜である特許請求の範囲第1項記載のメモリデバイ
ス。 - 【請求項7】非晶質半導体ドーピング超格子膜が水素化
アモルファスシリコンドーピング超格子膜である特許請
求の範囲第6項記載のメモリデバイス。 - 【請求項8】光照射下でバイアスを印加することにより
メモリ媒体を第1の電気特性から第2の電気特性へ変化
させることが禁じられた特許請求の範囲第1項記載のメ
モリデバイス。 - 【請求項9】バイアス印加中にメモリ媒体を加熱するこ
とで、メモリ媒体の第2の電気特性から第1の電気特性
へ戻る速度が増大されてなる特許請求の範囲第1項記載
のメモリデバイス。 - 【請求項10】メモリ媒体が特有の光学エネルギーギャ
ップを有してなり、該光学エネルギーギャップの実質的
に2分の1以下の光エネルギーを有する光を照射するこ
とにより、第2の電気特性から第1の電気特性へ変化す
る特許請求の範囲第1項記載のメモリデバイス。 - 【請求項11】メモリ媒体に光を照射するレーザ手段を
さらに有してなる特許請求の範囲第1項記載のメモリデ
バイス。 - 【請求項12】メモリ媒体の温度を上昇させるのに充分
な強度を有し、かつ、メモリ媒体の光学エネルギーギャ
ップの実質的に2分の1以下の光エネルギーを有する光
をメモリ媒体に照射する光発生手段をさらに有してなる
特許請求の範囲第10項記載のメモリデバイス。 - 【請求項13】光発生手段がレーザである特許請求の範
囲第12項記載のメモリデバイス。 - 【請求項14】温度上昇が30〜100℃のあいだである特
許請求の範囲第9項記載のメモリデバイス。 - 【請求項15】温度上昇が100〜200℃のあいだであり、
消去バイアスが0ボルトである特許請求の範囲第2項記
載のメモリデバイス。 - 【請求項16】前記光入射を制御する手段が機械的に開
閉されてなる特許請求の範囲第1項記載のメモリデバイ
ス。 - 【請求項17】前記光入射を制御する手段が液晶シャッ
ターである特許請求の範囲第1項記載のメモリデバイ
ス。 - 【請求項18】液晶シャッターがメモリ媒体の基板であ
る特許請求の範囲第17項記載のメモリデバイス。 - 【請求項19】前記電極対群が、等間隔にかつ平行に配
置された線状の複数の電極からなる第1の電極と、等間
隔にかつ平行に配置された線状の複数の電極からなる第
2の電極とからなり、該第1の電極と第2の電極がお互
いに直交するようにメモリ媒体をはさんで設けられてお
り、二次元面にそれぞれが電気的に独立したメモリユニ
ットが一様に形成されてなる特許請求の範囲第1項記載
のメモリデバイス。 - 【請求項20】基板が透光性である特許請求の範囲第1
項記載のメモリデバイス。 - 【請求項21】非晶質半導体ドーピング超格子膜と該メ
モリ媒体をはさむように設けられてなる電極対群とを含
む記録手段、画像からメモリ媒体への光入射を制御する
手段および前記メモリ媒体と外部とのあいだの電気信号
の通信を可能ならしめるインターフェースとからなる画
像を記憶するための光メモリ。 - 【請求項22】透光性電極が上面に設けられてなる透光
性基板をさらに有する特許請求の範囲21項記載の光メモ
リ。 - 【請求項23】少なくともひとつの電極と非晶質半導体
ドーピング超格子膜とのあいだに設けられてなる導電性
の拡張ブロック層をさらに有する特許請求の範囲第21項
記載の光メモリ。 - 【請求項24】導電性の拡散ブロック層が透光性であ
り、超格子膜と少なくともひとのつ非透光性電極とのあ
いだに設けられてなる特許請求の範囲第23項記載の光メ
モリ。 - 【請求項25】特有の光学エネルギーギャップを有し、
電気的に独立しかつ一様に配置された電極対からなる電
極対群がその両面に連結されてなる非晶質半導体からな
る光メモリにデータを記憶、消去させる方法であって、
半導体に光を照射することで半導体の電気特性を変化さ
せることで記憶を行ない、半導体にバイアスを印加する
ことでデータの消去を行なうとともに、半導体がドーピ
ング超格子膜であり、少なくともひとつの電極対群が透
光性であり、かつデータの記憶が半導体を前記透光性電
極対群を通過した光により照射することで行なわれるデ
ータの記憶および消去方法。 - 【請求項26】半導体に光を照射しているあいだ、選ば
れた電極対間に禁止バイアスを印加することでデータ記
憶をすることを禁じた特許請求の範囲第25項記載の方
法。 - 【請求項27】データを消去するに際し、バイアスを印
加しているあいだ、室温より所定の温度だけ高く半導体
を加熱する特許請求の範囲第25項記載の方法。 - 【請求項28】データを消去するに際し、半導体の光学
エネルギーギャップの2分の1以下の光エネルギーを有
する光を半導体に照射する特許請求の範囲第25項記載の
方法。 - 【請求項29】特有の光学エネルギーギャップを有し、
電気的に独立しかつ一様に配置された電極対からなる電
極対群がその両面に連結されてなる非晶質半導体からな
る光メモリにデータを記憶、消去させる方法であって、
半導体がドーピング超格子膜であり、少なくともひとつ
の電極対群が透光性であり、実質的に前記半導体の光学
エネルギーギャップ以上の光エネルギーを有する光を半
導体に照射することで半導体の電気特性を変化させ、実
質的に前記半導体の光学エネルギーギャップの2分の1
以下の光エネルギーを有する光を照射することで半導体
の電気特性を記憶することからなるデータの記憶、消去
方法。 - 【請求項30】基板上に第1の電極を形成する工程と、
第1の面が該第1の電極と電気的に接触するよう非晶質
半導体ドーピング超格子を形成する工程と、該半導体上
に第1の電極を前記第1の面と反対側の第2の面と電気
的に接触するように形成する工程とからなる光メモリの
製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62208972A JP2541576B2 (ja) | 1987-08-22 | 1987-08-22 | イメ−ジ光メモリデバイス、光記録方法および光メモリの製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62208972A JP2541576B2 (ja) | 1987-08-22 | 1987-08-22 | イメ−ジ光メモリデバイス、光記録方法および光メモリの製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01132158A JPH01132158A (ja) | 1989-05-24 |
JP2541576B2 true JP2541576B2 (ja) | 1996-10-09 |
Family
ID=16565209
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62208972A Expired - Lifetime JP2541576B2 (ja) | 1987-08-22 | 1987-08-22 | イメ−ジ光メモリデバイス、光記録方法および光メモリの製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2541576B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2677051B2 (ja) * | 1991-06-07 | 1997-11-17 | 日本ビクター株式会社 | 情報記録媒体 |
US7630233B2 (en) | 2004-04-02 | 2009-12-08 | Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. | Semiconductor device and driving method of the same |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU562641B2 (en) * | 1983-01-18 | 1987-06-18 | Energy Conversion Devices Inc. | Electronic matrix array |
-
1987
- 1987-08-22 JP JP62208972A patent/JP2541576B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01132158A (ja) | 1989-05-24 |
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