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JP2024530080A - 撮像装置、及び、制御方法 - Google Patents

撮像装置、及び、制御方法 Download PDF

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JP2024530080A
JP2024530080A JP2022550177A JP2022550177A JP2024530080A JP 2024530080 A JP2024530080 A JP 2024530080A JP 2022550177 A JP2022550177 A JP 2022550177A JP 2022550177 A JP2022550177 A JP 2022550177A JP 2024530080 A JP2024530080 A JP 2024530080A
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雄一郎 山下
篤 小林
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Beijing Xiaomi Mobile Software Co Ltd
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Beijing Xiaomi Mobile Software Co Ltd
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Abstract

撮像装置(100)は、複数のマイクロレンズ(7)と、複数のマイクロレンズ(7)ごとに配置され、複数のマイクロレンズ(7)からの光を受光する複数の画素(2)を備える撮像素子と、複数の画素(2)で受光した光に基づいて画像を生成する画像生成部(36)と、を備え、複数の画素(2)のそれぞれは、中央部分を含む第1部分と、中央部分を囲む第2部分とを有し、画像生成部(36)は、所定の条件に基づいて、第1部分で受光された光に基づく第1画像と第2部分で受光された光に基づく第2画像とを合成するか否かを判定する。これにより、一の撮影において画素の異なる部分で受光した光に基づく複数の画像を合成するか否かを判定可能である。【選択図】図1

Description

本開示は、撮像装置、及び、制御方法に関する。
従来、固体撮像素子を内蔵したビデオカメラ、デジタルカメラ等には、固体撮像素子やフイルムに結像される被写体の光量調節のために、開口径を制御する機械的な絞り機構が設けられている。
例えば、特許文献1には、ステップモータによって回転される駆動リングが、複数枚の羽根を同じ方向へ同時に回転させて絞り口径を制御するようにした絞り機構が開示されている。
特許第4618860号
しかしながら、特許文献1に記載されているような機械的な絞り機構を備える撮像装置では、そもそも、一の撮影において異なる絞りの複数の画像を生成することはできない。したがって、一の撮影において異なる絞りの画像を合成するか否かを判定することは想定されていない。
そこで、本開示は、一の撮影において画素の異なる部分で受光した光に基づく複数の画像を合成するか否かを判定可能な撮像技術を提供することを目的とする。
本開示の一態様に係る撮像装置は、複数のマイクロレンズと、複数のマイクロレンズごとに配置され、複数のマイクロレンズからの光を受光する複数の画素を備える撮像素子と、複数の画素で受光した光に基づいて画像を生成する画像生成部と、を備え、複数の画素のそれぞれは、中央部分を含む第1部分と、中央部分を囲む第2部分とを有し、画像生成部は、所定の条件に基づいて、第1部分で受光された光に基づく第1画像と第2部分で受光された光に基づく第2画像とを合成するか否かを判定する。
本開示の一態様に係る制御方法は、撮像装置に含まれるプロセッサが実行する制御方法であって、撮像装置が備える複数のマイクロレンズごとに配置された複数の画素で受光された、複数のマイクロレンズからの光に基づいて画像を生成するステップを含み、複数の画素のそれぞれは、中央部分を含む第1部分と、中央部分を囲む第2部分とを有し、生成するステップは、所定の条件に基づいて、第1部分で受光された光に基づく第1画像と第2部分で受光された光に基づく第2画像とを合成するか否かを判定する。
本開示によれば、一の撮影において画素の異なる部分で受光した光に基づく複数の画像を合成するか否かを判定可能である。
図1は、本開示の実施形態に係る撮像装置の構成の一例を示す図である。 図2は、本開示の実施形態に係る、図1のII方向から見た主レンズにおける受光の状況を説明する図である。 図3は、本開示の実施形態に係る、図1のIII方向から見た画素における受光の状況を説明する図である。 図4は、本開示の実施形態に係るイメージセンサの構成の一例を示す図である。 図5は、本開示の実施形態に係る制御部の機能構成の一例を示す図である。 図6は、本開示の実施形態に係る画像生成処理の一例を示すフローチャートである。 図7は、本開示の実施形態に係る、背景ボケを電子的に調整する処理の一例を説明する図である。 図8は、本開示の実施形態に係る、光の波動性による光の進行状況の一例を示す図である。 図9は、本開示の実施形態に係る、マイクロレンズの光の射出面から画素の第1部分の光の入射面までの光路長と、射出面から画素の第2部分の光の入射面までの光路長とが異なる場合の一例を示す図である。 図10は、本開示の実施形態に係る、マイクロレンズの光の射出面から画素の第1部分の光の入射面までの光路長と、射出面から画素の第2部分の光の入射面までの光路長とが異なる場合の他の例を示す図である。 図11(A)は、本開示の実施形態に係る副画素の構成の一例を示す図である。 図11(B)は、本開示の実施形態に係る副画素の構成の他の例を示す図である。
以下、本開示の好適な実施形態について、添付図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する各実施形態は、あくまで、本開示を実施するための具体的な一例を挙げるものであって、本開示を限定的に解釈させるものではない。また、説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する場合がある。
図1は、本開示の実施形態に係る撮像装置の構成の一例を示す図である。撮像装置100は、例示的に、イメージセンサ10(撮像素子)と光学系20と制御部30とを備える。
イメージセンサ10は、被写体Sから発した光を受光し、光の明暗等を電気情報に変換する装置である。イメージセンサ10は、例示的に、複数の画素2からなる画素群と、画素群を駆動し、画素群に蓄積された光信号に基づくデータを読み出して、イメージセンサ10の外部に当該データを出力するように制御している制御回路1と、を少なくとも備える。
画素群における複数の画素2は、後述する複数のマイクロレンズ7ごとに配置され、複数のマイクロレンズ7からの光を受光する。イメージセンサ10の具体的な構成については、図4を参照して説明する。なお、画素群は、上記のとおりイメージセンサ10が備えてもよいし、光学系20が備えてもよい。
制御部30は、イメージセンサ10から出力されるデータに基づいてデータを解析する等して画像を生成する。制御部30の具体的な構成については、図5を参照して説明する。
光学系20は、被写体Sから発した光の集光等を実行する一又は複数の装置を備える。光学系20は、例示的に、主レンズ6と、マイクロレンズ7と、カラーフィルタ8と、を備える。
主レンズ6は、例えば撮影レンズとしての機能を有する。主レンズ6は、中央領域LIAと周辺領域LOAと有する。主レンズ6における中央領域LIAと周辺領域LOAの設定手法は任意であり、撮像装置100の各構成の性質及び配置等を踏まえて適宜設定可能である。
マイクロレンズ7は、例えば集光レンズである。一又は複数のマイクロレンズ7は、画素群2の上部又は前段に配置され、画素群2が含む複数の画素のそれぞれに所望の光を集める機能を有する。各マイクロレンズ7は、後述するカラーフィルタ8の画素(例えば、画素群2に含まれる複数の画素のそれぞれ)に対応している。
カラーフィルタ8は、例えば原色である赤、緑、及び、青のいずれかの色に対応付けらえている。カラーフィルタ8は、補色(例えば黄色、水色、及び赤紫色)のフィルタでもよく、用途によって使い分けられる。カラーフィルタ8は、例えばオンチップ型であるが、これに限られず、貼り付け型等の他の形態でもよい。また、カラーフィルタ8は、マイクロレンズ7と別個の構成でもよいし、マイクロレンズ7の一部の構成でもよい。
図2は、本開示の実施形態に係る、図1のII方向から見た主レンズ6における受光の状況を説明する図である。図1及び図2に示すように、撮像装置100において、被写体Sから発した光は、例えば、主レンズ6の中央領域LIA、及び、周辺領域LOAのそれぞれを通過して、マイクロレンズ7に入射する。
図3は、本開示の実施形態に係る、図1のIII方向から見た画素における受光の状況を説明する図である。図1及び図3に示すように、例えば、複数の画素2のそれぞれは、中央部分を含む中央副画素2a(第1部分)と、中央部分を囲む周辺副画素2b(第2部分)とを有する。中央副画素2aは、主レンズ6の中央領域LIAを通過する光の光信号(主信号PS)を受信する。周辺副画素2bは、主レンズ6の周辺領域LOAを通過する光の光信号(副信号SS)を受信する。
図4は、本開示の実施形態に係るイメージセンサの構成の一例を示す図である。イメージセンサ10は、例えばCMOSイメージセンサ等である。イメージセンサ10は、例示的に、図1に示す制御回路1と、2次元配列された複数の画素2の画素群と、信号線3と、読み出し回路4と、デジタル信号処理部(DSP)5とを備える。
複数の画素2の構成は任意である。例えば、複数の画素2は、単一の画素を複数集めてグループ化することによって1つの画素群(単位画素群)としてもよい。また、図4に示すように、複数の画素2は、例えば4(2×2)画素をグループ化することにより、1つの画素群としてもよい。さらに、複数の画素2は、例えば3(3×1)画素、8(4×2)画素、9(3×3)画素、および16(4×4)画素等を単位画素群としてもよい。
複数の画素2は、2次元配列されており、制御回路1からの制御信号および当該複数の画素2自身が生成する制御信号に基づいて、イメージセンサ10にもたらされる光信号を蓄積し、当該光信号に基づくデータ(電気信号)として読み出される。
読み出し回路4には、信号線3(典型的には、列方向と平行な列信号線)を介して、複数の画素2から読み出された電気信号が伝送され、当該電気信号は、アナログデジタル変換される。
デジタル信号処理部(DSP)5は、読み出し回路4によってアナログデジタル変換されたデジタル信号を処理する。そして、処理されたデジタル信号は、データバスを介して撮像装置が有するプロセッサやメモリなどに伝送される。
なお、DSP5は、このような配置構成に限定されるものではなく、例えば、イメージセンサ10がDSP5を含まず、後段のプロセッサ(例えば制御部30)がDSPを有する構成であってもよい。また、画像処理におけるデジタル信号処理の一部を、それぞれイメージセンサ10のDSP5および後段のプロセッサなどに含まれるDSPにて処理するような構成であってもよい。換言すれば、本開示におけるDSPの位置は、特定の位置に限定されるものではない。
図5は、本開示の実施形態に係る制御部の機能構成の一例を示す図である。図5に示すように、制御部30(例えばプロセッサ)は、機能的に、解析部32と、フィルタ処理部34と、画像生成部36と、を備える。なお、制御部30の上記各部は、例えば、撮像装置100が備えるメモリやハードディスク等の記憶領域を用いたり、記憶領域に格納されているプログラムをプロセッサが実行したりすることにより実現することができる。
解析部32は、イメージセンサ10から出力されるデータに基づいてデータを解析する。例えば、解析部32は、主信号PS、又は、第1画像(例えば、主信号PSに基づいて生成される主画像)を解析して、被写界深度、及び、光に対する感度に関する情報等を取得する。解析部32は、副信号SS、又は、第2画像(例えば、副信号SSに基づいて生成される副画像)を解析して、副信号SSがフレア成分を含むか、及び、シャープネスが喪失しているか等の情報を取得する。
例えば、解析部32は、一又は複数の画像が生成される場合は、各画像の位置情報、及び、各画像に対応する画素の位置情報等を取得して解析してもよい。解析部32は、複数の画像の相互関係を計算して、相関が大きい部分(例えば焦点が合っている部分)、又は、小さい部分(例えば焦点が合っていない部分)を特定してもよい。
フィルタ処理部34は、解析部32による解析結果に基づいて、生成される画像に対してフィルタ処理を実行する。例えば、フィルタ処理部34は、解析部32が取得した画像の位置情報等に基づいて生成される第2画像に対して所定の空間フィルタ処理を実行してもよい。
フィルタ処理部34は、解析部32が解析した複数の画像の相互関係に基づいて、相関が小さい部分に対して所定のローパスフィルタ処理を実行してもよい。
画像生成部36は、複数の画素2で受光した光に基づいて一又は複数の画像を生成可能である。例えば、画像生成部36は、所定の条件に基づいて、図1及び図3に示す中央副画素2aで受光された光(主信号PS)に基づく主画像(第1画像)と、周辺副画素2bで受光された光(副信号SS)に基づく副画像(第2画像)とを合成するか否かを判定する。なお、「第2画像」は、上記のとおり、副信号SSのみに基づいて生成される副画像を含むがこれに限られず、主信号PSと副信号SSとに基づいて生成される副画像を含んでもよい。
ここで、「所定の条件」については主画像(第1画像)に関する条件を含むがこれに限られない。例えば、複数の画像の合成判定の際に、「所定の条件」として、副画像(第2画像)に関する条件を、主画像に関する条件に代えて、又は、加えて参照してもよい。さらに、「所定の条件」として、撮像装置100に対して、予め、主画像(第1画像)と副画像(第2画像)とを合成するか、合成しないかを設定してもよい。なお、「所定の条件」は、固定でもよいし、ユーザの使用状況等に基づいて適宜変更可能でもよい。
ここで、本実施形態における、主信号PS(主画像)、副信号SS(副画像)、及び、主信号PS及び副信号SSの使用形態を分類すると以下(1)から(3)のとおりである。
<(1)副信号SS(副画像)が不要な場合>
この使用形態(1)に関して、画像生成部36は、主信号PSのみに基づいて主画像を生成して、生成された主画像を最終画像とする。解析部32によって、主信号PSに関して被写界深度、及び、光に対する感度の少なくとも一方が解析され、例えば所定の閾値以上の深度、及び、所定の閾値以下の感度の少なくとも一方が検出される場合が想定される。被写界深度に関する所定の閾値、及び、感度に関する所定の閾値は任意の値であり、固定の値でもよいし、撮像装置100の設計等に応じて適宜変更可能な値でもよい。
ここで、主画像(第1画像)に関する所定の条件は、例えば、主信号PS(主画像)の被写界深度が所定の閾値以上であるか否か、及び、主信号PS(主画像)の光に対する感度が所定の閾値以下であるか否かの少なくとも一方を含む。例えば、ある主信号PS(主画像)の被写界深度が所定の閾値以上である場合は、この条件を満たすため、副信号SSに基づく副画像は使用されず、主信号PSに基づく主画像のみが使用される(後述する図6におけるステップS3及びS4を参照)。
この使用形態(1)において、撮像装置100は、主信号PS(主画像)のみを用いて、被写界深度が高く、光に対する感度が低い撮影が実行可能である。また、撮像装置100は、いわゆる電子的な絞り処理が可能となり、従来のような機械的な絞り機構が不要である。
<(2)副信号SSが使用される場合であって、副信号SSが例えば光学的に好ましくない劣化等を含んだものである場合>
上記使用形態(1)の場合、被写界深度は増加する一方で、最終画像に使用される光信号が減少することから、信号対ノイズ比(SNR)(Signal to Noise Ratio)が悪化するというトレードオフが生じる。特に被写体の輝度が低いときにそのトレードオフの悪影響は顕著となるため、副信号SSを利用して後述のとおりトレードオフの悪影響を解消・低減しながら最終画像の画質等を改善したいという要望がある。なお、画質等の改善は、例えば、被写界深度、SNR、MTF、及び、色再現性の少なくとも一つの改善を含む。
例えば、使用形態(2)は、さらに以下の小分類(i)、(ii)及び(iii)を含んでもよい。使用形態(2)において、画像生成部34は、副画像に関する情報(例えば、副信号SSのフレア成分又は主レンズ6等の非理想的な光学特性に関する成分)に基づいて主画像と副画像とを合成する。
<<(i)副信号SSがフレア成分を含んでいる場合>>
副信号SSが、カメラ光学系内部での望ましくない反射などによるフレア成分を含んでいるとき、解析部32は当該フレア成分を検出する。画像生成部34は、フレア成分の解析結果に基づいて副画像を再構築する。画像生成部34は、再構築された副画像を主画像に加算することによって最終画像を生成して最終画像の画質等を改善可能である。
<<(ii)副信号SSにシャープネスの喪失が発生している場合>>
副信号SSが図1に示す主レンズ6等の非理想的な光学特性(例えば、製造上の制約、及び、製造上のばらつき)に関する成分を含んでいる(例えばシャープネスの喪失が発生している)とき、解析部32は、当該成分を検出する。画像生成部34は、非理想的な光学特性に関する成分の解析結果に基づいて副画像を再構築する。画像生成部34は、再構築された副画像を主画像に加算することによって最終画像を生成して最終画像の画質等を改善可能である。
<<(iii)被写界深度をSNR低下のトレードオフを軽減して増加させること>>
主信号PSのSNRの低下が懸念されるような撮影条件の際には、副信号SSをシャープネス処理したのちに主信号PSに加えることで、SNRの回復を図ることが可能である。なお、例えば、シャープネス処理とは、アンシャープマスク、逆畳み込み処理、主信号PSやデフォーカス量を参考情報とした最適化処理、及び、ニューラルネットワークによる処理などを含んでもよい。
画像の再構築の手法は任意である。例えば、画像の再構築の手法は、光学的な特性をモデル化し、解析的な逆関数、又は、ルックアップテーブルとして準備された逆関数を用いる手法を含む。画像の再構築の手法は、光学的な特性をモデル化し、点拡がり関数(PSF)(Point Spread Function)を別途算出して、逆畳み込み処理する手法を含んでもよい。画像の再構築の手法は、物理的な光学特性を一定程度簡略化した上でモデル化して、正則化、正規化、もしくは最適化を実行し、又は、AI技術(例えばDeep Learning)を用いて、最終画像を生成する手法を含んでもよい。
<(3)主信号PS及び副信号SSの少なくとも一方を付加情報として用いて主信号PS及び副信号SSに変更を加える場合>
例えば、使用形態(3)には、図7を参照して説明する画像の背景ボケを制御する手法等が含まれる。
本実施形態によれば、撮像装置100は、複数のマイクロレンズ7と、複数のマイクロレンズ7ごとに配置され、複数のマイクロレンズ7からの光を受光する複数の画素2を備える撮像素子と、複数の画素2で受光した光に基づいて画像を生成する画像生成部36と、を備える。撮像装置100において、複数の画素2のそれぞれは、中央部分を含む中央副画素2aと、中央部分を囲む周辺副画素2bとを有する。撮像装置100において、画像生成部36は、中央副画素2aで受光された光に基づく主画像に関する所定の条件に基づいて、主画像と周辺副画素2bで受光された光に基づく副画像とを合成するか否かを判定する。
したがって、一の撮影において画素の異なる部分で受光した光に基づく複数の画像を合成するか否かを判定可能である。また、撮像装置100は、従来の撮像装置とは異なり、機械的なレンズの絞り機能を必要とすることなく、例えば、同時刻の一の撮影で、電子的な処理によって、複数の異なる絞り値の画像を得ることが可能である。さらに、撮像装置100は、例えば撮影後に、取得した複数の異なる絞り値の画像を用いて画像処理を行うことが可能であり、電子的に、被写界深度の変更(例えば深い又は浅いの変更)、及び、入射光量の変更の少なくとも一方を別途行うことが可能である。
図6は、本開示の実施形態に係る画像生成処理の一例を示すフローチャートである。図6に示すように、撮像装置100は、図1及び図3に示す中央副画素2aで主信号PSを受信し、周辺副画素2bで副信号SSを受信する(ステップS1)。撮像装置100は、主信号PSに基づいて主画像(第1画像)を生成する(ステップS2)。撮像装置100は、主画像が所定の条件を満たすか否かを判定する(ステップS3)。主画像に関する所定の条件を満たす場合(Noの場合)は、ステップS4に進む。撮像装置100は、生成した主画像を最終画像とする(ステップS4)。
他方、主画像が所定の条件を満さない場合(ステップS3においてYesの場合)は、ステップS5に進む。撮像装置100は、副信号SSに基づいて副画像(第2画像)を生成する(ステップS5)。撮像装置100は、生成した主画像と副画像とに基づいて最終画像(第3画像)を生成する(ステップS6)。
なお、実施形態に係る画像生成処理の各ステップの順序は上記に限られず、適宜変更可能である。例えば、副信号SSに基づく副画像の生成(ステップS5)は、ステップS2において、主信号PSに基づく主画像の生成とともに実行されてもよい。この場合、ステップS3において「Yes」である場合は、ステップS5は省略され、ステップS6が実行される。他方、ステップS3において「No」である場合は、生成済の副信号SSに基づく副画像は利用されずに、主画像のみを用いて最終画像とする。
図7は、本開示の実施形態に係る、背景ボケを電子的に調整する処理の一例を説明する図である。図5に示す解析部32は、例えば、主信号PSに基づく主画像(Primary image)と、主信号PS及び副信号SSに基づく副画像(Primary imageとSecondary imageとに基づく副画像)と、を解析する。解析部32は、主画像、及び、副画像に空間周波数分析を実行する。例えば、解析部32は、主画像と副画像との相互関係を計算して、相関が大きい部分(例えば焦点が合っている部分)、又は、小さい部分(例えば焦点が合っていない部分)を特定する。
解析部32は、解析部32による主画像及び副画像の解析結果に基づいて、デフォーカスマップを生成する。そして、フィルタ処理部34は、解析部32によって生成されたデフォーカスマップに基づいて、例えば副画像において相関が小さい部分に対して、ローパスフィルタ処理を実行する。このように撮像装置100は、主画像及び副画像の合成によって被写界深度の浅い最終画像を生成可能である。
図8は、本開示の実施形態に係る、光の波動性による光の進行状況の一例を示す図である。例えば、中央副画素2a及び周辺副画素2bのサイズが小さいような場合に、光の波動性により、中央副画素2aと周辺副画素2bでの光の分離能力が悪化してしまい、副画素における集光の効率が低下するおそれがある。
具体的には、図8に示すように、例えば、中央副画素2aと周辺副画素2bとの間の境目Bに入射するすべての光は、通常、中央副画素2a又は周辺副画素2bのいずれかに集光することはない。実際には、光の波動性により分割され、中央副画素2aと周辺副画素2bの両方で集光される。
そこで、本実施形態においては、図9及び図10に示すように、撮像装置100は、複数のマイクロレンズ7の光の射出面S1から中央副画素2aの光の光電変換面S3(第1入射面)までの光線LRに関する実効光路長(第1光路長)と、射出面S1から周辺副画素2bの光の光電変換面S5(第2入射面)までの光線LRに関する実効光路長(第2光路長)とが異なるように構成される。この構成によれば、中央副画素2aと周辺副画素2bとの間の境界部における光線分離能力を向上させることができる。したがって、副画素における集光の効率を向上させることができる。
図9に示すように、撮像装置100において、射出面S1と、中央副画素2aの光の光電変換面S3及び周辺副画素2bの光の光電変換面S5との間(例えばカラーフィルタ8の画素2側の面)に凸レンズ9が配置される。凸レンズ9の性質(例えば、形状及び屈折率)に応じて、乙レンズ9における光の進行状況(例えば進行方向)が調整可能である。よって、この凸レンズ9を用いることで、射出面S1から光電変換面S3までの実効光路長と、射出面S1から光電変換面S5までの実効光路長とを異ならせることが可能である。中央副画素2aと周辺副画素2bとの間の境界部における光線分離能力を向上させることができる程度に、光の進行状況を調整可能であれば、凸レンズ9の性質は、任意である。
なお、凸レンズ9の配置位置は、射出面S1と、中央副画素2aの光の光電変換面S3及び周辺副画素2bの光の光電変換面S5との間であれば任意である。凸レンズ9の配置位置は、マイクロレンズ7における射出面S1上に配置されてもよいし、カラーフィルタ8と画素2との間に配置されてもよい。
図10に示すように、撮像装置100において、射出面S1から光電変換面S3までの第1距離と、射出面S1から光電変換面S5,S7までの第2距離とが異なるように、画素2(中央副画素2a及び周辺副画素2b)を配置する。例えば、撮像装置100において、光電変換面S3と、光電変換面S5,S7とが異なる高さとなるように、画素2(中央副画素2a及び周辺副画素2b)を配置する。
より具体的には、光電変換面S3が光電変換面S5,S7よりもマイクロレンズ7の射出面S1に近くなるように画素2を配置する。なお、光電変換面S5と光電変換面S7とは同一の高さでもよいし、異なる高さでもよい。
図11は、本開示の実施形態に係る副画素の構成の一例を示す図である。例えば、本実施形態における単位画素UPにおける複数の画素2のそれぞれは、各色(例えば赤、青、及び緑)に対応する副画素から構成される。副画素の構成は任意であるが、例えば、図11(A)に示すように、複数の画素2のそれぞれは、中央副画素2aと周辺副画素2bを備える。
図11(B)に示すように、複数の画素2のそれぞれは、中央副画素2aと、周辺副画素2bと、周辺副画素2cと、を備えてもよい。この構成によれば、中央副画素2aで図1に示す主レンズ6の中央領域LIAを通過する光を集光しつつ、左側の周辺副画素2bと右側の周辺副画素2cとで焦点ずれ情報を検知することが可能である。
なお、複数の画素2のそれぞれにおいて、周辺副画素は、三つ以上の周辺副画素を備えてもよい。また、複数の画素2のそれぞれは、一又は複数の周辺副画素に加えて、複数の中央副画素を備えてもよい。
なお、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく、変更/改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。また、本発明は、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより種々の開示を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素は削除してもよい。さらに、異なる実施形態に構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本開示の撮像装置100は、デジタルカメラ、並びに、カメラ機能を有するスマートフォン、タブレット端末、及び、ラップトップ型のパーソナルコンピュータ等の端末装置に適用可能である。
1…制御回路、2…画素、3…信号線、4…読み出し回路、5…デジタル信号処理部(DSP)、6…主レンズ、7…マイクロレンズ、8…カラーフィルタ、10…イメージセンサ、20…光学系、30…制御部、32…解析部、34…フィルタ処理部、36…画像生成部、100…撮像装置、S…被写体

Claims (8)

  1. 複数のマイクロレンズと、
    前記複数のマイクロレンズごとに配置され、前記複数のマイクロレンズからの光を受光する複数の画素を備える撮像素子と、
    前記複数の画素で受光した光に基づいて画像を生成する画像生成部と、を備え、
    前記複数の画素のそれぞれは、中央部分を含む第1部分と、前記中央部分を囲む第2部分とを有し、
    前記画像生成部は、所定の条件に基づいて、前記第1部分で受光された光に基づく第1画像と前記第2部分で受光された光に基づく第2画像とを合成するか否かを判定する、
    撮像装置。
  2. 前記画像生成部は、前記所定の条件に基づいて、前記第2画像に関する情報を用いて前記第1画像と前記第2画像とを合成する、
    請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記所定の条件は、前記第1画像に関する被写界深度、及び、光に対する感度の少なくとも一方に関する条件を含む、
    請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記複数のマイクロレンズの光の射出面から前記第1部分の光の第1入射面までの第1光路長と、前記射出面から前記第2部分の光の第2入射面までの第2光路長とが異なる、
    請求項1に記載の撮像装置。
  5. 前記射出面と前記第1入射面及び前記第2入射面との間に凸レンズが配置される、
    請求項4に記載の撮像装置。
  6. 前記射出面から前記第1入射面までの第1距離と、前記射出面から前記第2入射面までの第2距離とが異なる、
    請求項4に記載の撮像装置。
  7. 撮像装置に含まれるプロセッサが実行する制御方法であって、
    前記撮像装置が備える複数のマイクロレンズごとに配置された複数の画素で受光された、前記複数のマイクロレンズからの光に基づいて画像を生成するステップを含み、
    前記複数の画素のそれぞれは、中央部分を含む第1部分と、前記中央部分を囲む第2部分とを有し、
    前記生成するステップは、所定の条件に基づいて、前記第1部分で受光された光に基づく第1画像と前記第2部分で受光された光に基づく第2画像とを合成するか否かを判定する、
    制御方法。
  8. 請求項1~6のいずれか一項に記載の撮像装置を備える、
    端末。
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