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JP2024541479A - Brm標的化化合物及び関連使用方法 - Google Patents

Brm標的化化合物及び関連使用方法 Download PDF

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JP2024541479A
JP2024541479A JP2024531063A JP2024531063A JP2024541479A JP 2024541479 A JP2024541479 A JP 2024541479A JP 2024531063 A JP2024531063 A JP 2024531063A JP 2024531063 A JP2024531063 A JP 2024531063A JP 2024541479 A JP2024541479 A JP 2024541479A
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haloalkyl
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JP2024531063A
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マイケル バーリン,
フイフェン チェン,
ピーター スコット ドラゴビッチ,
リアーナ レネ スタベン,
ジン ワン,
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Arvinas Operations Inc
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Arvinas Operations Inc
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Abstract

本開示は、SMARCA2またはBRM(標的タンパク質)のモジュレーターとして有用性が見出される二官能性化合物に関する。特に、本開示は、一端にフォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼに結合するリガンドを含有し、他端に標的タンパク質に結合する部分を含有する二官能性化合物を対象とし、標的タンパク質がユビキチンリガーゼに近接して配置され、標的タンパク質の分解(及び阻害)が生じる。本開示は、標的タンパク質の分解/阻害に関連する幅広い薬理学的活性を呈する。本開示の化合物及び組成物により、標的タンパク質の凝集または蓄積に起因する疾患または障害が治療または予防される。

Description

関連出願の相互参照
本出願は、2021年11月24日に出願された米国特許仮出願第63/282,891号の優先権を主張するものである。前述の出願の内容全体は、参照により本明細書に明示的に援用される。
本明細書は、スイッチ/スクロース非発酵性(SWI/SNF)関連マトリックス結合アクチン依存性クロマチン調節因子サブファミリーAメンバー2(SMARCA2)(すなわち、BRAHMAまたはBRM)に結合する及び/またはそれを阻害する新規化合物、ならびに標的タンパク質結合部分及びE3ユビキチンリガーゼ結合部分を含む二官能性化合物、ならびに関連使用方法を提供する。二官能性化合物は、標的ユビキチン化のモジュレーターとして、特に、本開示による二官能性化合物によって分解及び/または別様に阻害されるBRMに関して有用である。
ほとんどの低分子薬物は、酵素または受容体に、ぴったりとした明確に画定されたポケットで結合する。一方、タンパク質間相互作用は、接触表面が広く、浅い溝または平坦な界面が関与することから、小分子を使用して標的化することが難しいことで知られている。E3ユビキチンリガーゼ(ヒトでは数百種が知られている)は、ユビキチン化に対する基質特異性を与えることから、特定のタンパク質基質に対する特異性があるため、一般的なプロテアソーム阻害剤よりも魅力的な治療標的である。E3リガーゼのリガンドの開発は、一部には、タンパク質間相互作用を阻止しなければならないという事実により、困難であることが分かっている。しかしながら、近年の開発により、これらのリガーゼに結合する特異的なリガンドが提供されるようになった。例えば、最初の低分子E3リガーゼ阻害剤であるヌトリンの発見以来、E3リガーゼを標的とする更なる化合物が報告されているが、この分野はまだ開発の余地が残っている。例えば、最初の低分子E3リガーゼマウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)阻害剤であるヌトリンの発見以来、MDM2(すなわち、ヒト二重微小染色体2またはHDM2)E3リガーゼを標的とする更なる化合物が報告されている(J.Di,et al.Current Cancer Drug Targets(2011),11(8),987-994)。
治療上大きな可能性を秘めたE3リガーゼの1つには、フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)腫瘍抑制因子があり、これは、E3リガーゼ複合体VCBの基質認識サブユニットであり、この複合体は、更にエロンギンB及びC、Cul2ならびにRbx1からなる。VHLの主な基質は、低酸素誘導因子1α(HIF-1α)であり、低酸素レベルに応答して、血管内皮細胞増殖因子VEGF及び赤血球誘導サイトカインであるエリスロポエチンなどの遺伝子を上方制御する転写因子である。E3リガーゼの基質認識サブユニットに対するフォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)の最初の小分子リガンドが作製され、結晶構造が取得され、この化合物がVHLの主要基質である転写因子HIF-1αの結合様式を模倣することが確認された。
米国特許出願公開第2015-0291562号及び同第2014-0356322号(参照により本明細書に援用される)に記載されている化合物などの二官能性化合物は、内因性タンパク質をE3ユビキチンリガーゼにリクルートし、分解するように機能する。特に、これらの特許公開は、二官能性またはタンパク質分解誘導キメラ(PROTAC)化合物を記載し、これらの化合物は、様々なポリペプチド及び他のタンパク質の標的ユビキチン化のモジュレーターとしての有用性が見出されており、それにより、これらのポリペプチド及び他のタンパク質は、二官能性化合物によって分解及び/または別様に阻害される。
スイッチ/スクロース非発酵性(SWI/SNF)は、互いに排他的な2つのヘリカーゼ/ATPアーゼ触媒サブユニットであるSWI/SNF関連マトリックス結合アクチン依存性クロマチン調節因子サブファミリーAメンバー2(SMARCA2、BRAHMAまたはBRM)とSWI/SNF関連マトリックス結合アクチン依存性クロマチン調節因子サブファミリーAメンバー4(SMARCA4またはBRG1)の活性を介してクロマチン構造を調節するマルチサブユニット複合体である。コア及び制御サブユニットは、ATP加水分解とヒストン-DNA間の接触の不安定化を結びつけ、それにより、遺伝子の活性化及び抑制を促進する転写因子と同族DNA要素へのアクセスポイントを提供する。
20のカノニカルSWI/SNFサブユニットをコードする遺伝子の変異は、全てのがんの20%近くで観察され、最も高い変異頻度は、ラブドイド腫瘍、女性のがん(卵巣癌、子宮身体癌、子宮頸癌及び子宮内膜癌を含む)、肺腺癌、胃腺癌、黒色腫、食道、及び腎明細胞癌において観察されている。SMARCA2及びSMARCA4は、高い相同性を持ち、重複する機能を有することが推定されているが、がんにおいて明確に異なる役割を有することが報告されている。例えば、SMARCA4は、原発腫瘍で頻繁に変異しているが、SMARCA2の不活性化は、腫瘍の発生において稀である。実際に、例えば、肺癌(非小細胞肺癌など)を含む多数の種類のがんがSMARCA4関連であることが示されている(例えば、SMARCA4変異を有するがんまたは発現の欠如などのSMARCA4欠損を有するがん)。
SMARCA4欠損の患者集団または細胞は、SMARCA2活性にのみ依存しており、すなわち、SMARCA4の欠損を補うために、より多くのSMARCA2が複合体に組み込まれるので、SMARCA2は、SMARCA4関連またはSMARCA4変異癌細胞株において最も重要な遺伝子の1つである。そのため、SMARCA2は、SMARCA4関連/欠損癌において標的となり得る。細胞死をもたらす2つ(またはそれ以上)の遺伝子の発現欠損が共存することは、合成致死性として知られている。したがって、特定のSMARCA2/SMARCA4関連癌の治療において、合成致死性を活用することができる。
SMARCA2(すなわち、BRAHMAまたはBRM)を阻害または分解することによって治療可能な疾患に対する有効な治療法が現在も必要とされている。しかしながら、非特異的な効果と、SMARCA2を標的にして調節することができないことは、有効な治療法を開発する上での障害となっている。したがって、当該技術分野では、SMARCA2を標的とし、VHLの基質特異性を活用または増強する新規かつ効果的な低分子治療薬に対する必要性が残っている。
米国特許出願公開第2015-0291562号明細書 米国特許出願公開第2014-0356322号明細書
J.Di,et al.Current Cancer Drug Targets(2011),11(8),987-994
本明細書で開示されるのは、スイッチ/スクロース非発酵性(SWI/SNF)関連マトリックス結合アクチン依存性クロマチン調節因子サブファミリーAメンバー2(SMARCA2)(すなわち、BRAHMAまたはBRM)に結合する及び/またはそれを阻害する新規化合物、ならびに標的タンパク質結合部分及びE3ユビキチンリガーゼ結合部分を含む二官能性化合物である。二官能性化合物は、標的ユビキチン化のモジュレーターとして、特に、本開示による二官能性化合物によって分解及び/または別様に阻害されるBRMに関して有用である。
本開示は、内因性タンパク質をE3ユビキチンリガーゼにリクルートし、分解するように機能する二官能性化合物、及びその使用方法を記載する。特に、本開示は、二官能性またはタンパク質分解誘導キメラ(PROTAC(登録商標))化合物を提供し、これらの化合物は、様々なポリペプチド及び他のタンパク質の標的ユビキチン化のモジュレーターとしての有用性が見出されており、それにより、これらのポリペプチド及び他のタンパク質は、本明細書に記載される二官能性化合物によって分解及び/または別様に阻害される。本明細書で提供される化合物の利点は、実質的にあらゆるタンパク質のクラスまたはファミリーから標的ポリペプチドを分解/阻害することと合致する、幅広い薬理活性が可能であることである。加えて、本明細書は、がん、例えば、肺癌または非小細胞肺癌などのSMARCA4関連/欠損癌などの病態の治療または改善のために、有効量の本明細書に記載される化合物を使用する方法を提供する。
したがって、一態様において、本開示は、E3ユビキチンリガーゼ結合部分(すなわち、E3ユビキチンリガーゼに対するリガンドまたは「ULM」基)と、標的タンパク質に結合する部分(すなわち、タンパク質/ポリペプチド標的化リガンドまたは「PTM」基)とを含み、それにより、標的タンパク質/ポリペプチドがユビキチンリガーゼに近接して配置され、当該タンパク質の分解(及び阻害)をもたらす、二官能性化合物を提供する。好ましい実施形態において、ULM(ユビキチン化リガーゼモジュレーター)は、フォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼ(VHL)結合部分(VLM)であり得る。例えば、二官能性化合物の構造は、以下のように表すことができる:
本明細書に例示されるPTM部分及びULM部分のそれぞれの位置ならびにそれらの数は、例としてのみ提供され、いかなる形でも化合物を限定することを意図するものではない。当業者によって理解されるように、本明細書に記載される二官能性化合物は、それぞれの機能性部分の数及び位置を所望のとおりに変更できるように合成することができる。
ある特定の実施形態において、二官能性化合物は、化学リンカー(「L」)を更に含む。この例において、二官能性化合物の構造は、以下のように表すことができる:
式中、PTMは、タンパク質/ポリペプチド標的化部分であり、Lは、リンカー、例えば、PTMをULMにカップリングさせる結合または化学基であり、ULMは、フォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼ(VHL)結合部分(VLM)である。
例えば、二官能性化合物の構造は、以下のように表すことができる:
式中、PTMは、タンパク質/ポリペプチド標的化部分であり、「L」は、PTMとVLMをカップリングさせるリンカー(例えば、結合または化学リンカー基)であり、VLMは、VHL E3リガーゼに結合するフォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼ結合部分である。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、複数の独立して選択されるULM、複数のPTM、複数の化学リンカーまたはこれらの組み合わせを含む。
追加の実施形態において、VLMは、ヒドロキシプロリンまたはその誘導体であり得る。更に、他の企図されるVLMは、米国特許出願公開第2014/03022523号に含まれており、上述のように、その全体が本明細書に援用される。
ある特定の実施形態において、「L」は、結合である。追加の実施形態において、リンカー「L」は、直線状の非水素原子数が1~20の範囲であるコネクターである。コネクター「L」は、限定するものではないが、エーテル、アミド、アルカン、アルケン、アルキン、ケトン、ヒドロキシル、カルボン酸、チオエーテル、スルホキシド、及びスルホンなどの官能基を含有し得る。リンカーは、芳香族、複素環式芳香族、環式、二環式及び三環式部分を含有し得る。リンカーには、Cl、F、Br及びIなどのハロゲンによる置換を含めることができる。フッ素置換の場合、単数または複数のフッ素を含めることができる。
ある特定の実施形態において、VLMは、trans-3-ヒドロキシプロリンの誘導体であり、ここで、trans-3-ヒドロキシプロリンの窒素及びカルボン酸はいずれもアミドに官能化されている。
追加の態様において、本明細書は、有効量の本明細書に記載される化合物またはその塩形態と、薬学的に許容される担体とを含む治療用組成物を提供する。治療用組成物は、患者または対象、例えば、ヒトなどの動物において、タンパク質分解及び/または阻害を調節するものであり、その分解/阻害されたタンパク質を介して調節される病態または状態の治療または改善に使用することができる。ある特定の実施形態において、本明細書に記載される治療用組成物は、疾患、例えば、肺癌(例えば、非小細胞肺癌)などのがん(SWI/SNF関連癌、SMARCA4変異を有するがん、SMARCA4欠損を有するがん、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つを含む)の治療または改善のために、目的タンパク質の分解をもたらすために使用され得る。また別の態様において、本開示は、細胞において、標的タンパク質をユビキチン化/分解する方法を提供する。ある特定の実施形態において、方法は、好ましくは本明細書に別途記載されるリンカー部分を介して連結されたVLMを含む本明細書に記載される二官能性化合物を投与することを含み、ここで、VLMは、リンカーを介して、タンパク質を分解の標的とするPTMにカップリングしている。標的タンパク質の分解は、標的タンパク質がE3ユビキチンリガーゼに近接して配置されるときに生じ、その結果、標的タンパク質が分解/作用阻害され、タンパク質レベルが制御される。本開示によってもたらされるタンパク質レベルの制御は、標的タンパク質を介して調節される病態または状態を、患者の細胞内の当該タンパク質レベルを低下させることによって治療することを提供する。
更に別の態様において、本明細書は、対象または患者、例えば、ヒトなどの動物において、疾患、障害またはその症状を治療または改善するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量、例えば、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物またはその塩形態と、薬学的に許容される担体とを含む組成物を投与することを含み、当該組成物は、対象の疾患もしくは障害またはその症状の治療または改善に有効である、方法を提供する。
別の態様において、本明細書は、本開示による化合物を使用した生物系における目的タンパク質の分解の効果を特定するための方法を提供する。
実用性に関する前述の全般的な記載は、例としてのみ提供され、本開示の範囲及び添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。本開示の組成物、方法、及びプロセスに関連する更なる目的及び利点は、特許請求の範囲、明細書、及び実施例に照らして、当業者によって認識されるであろう。例えば、本開示の様々な態様及び実施形態は、多数の組み合わせで利用されてもよく、その全ては、本発明の記載によって明示的に企図される。これらの追加の態様及び実施形態は、本開示の範囲内に明示的に含まれる。本開示の背景を例示するために、また特定の場合には実施に関する追加の詳細を提供するために、本明細書で使用される公開物及び他の資料は、参照により本明細書に援用される。
添付の図面は、本明細書に組み込まれ、その一部を形成するものであり、本開示のいくつかの実施形態を例示し、説明と併せて、本開示の原理を説明するのに役立つものである。図面は、本開示の実施形態を例示することのみを目的としており、本開示を限定するものとして解釈されるものではない。本開示の更なる目的、特徴及び利点は、本開示の例示的な実施形態を示す添付の図面と関連して記される以下の詳細な説明から明白になるであろう。
二官能性分解化合物の機能の全般的な原理に関する図。(A)例示的な二官能性分解化合物は、タンパク質標的化部分(PTM;濃く網掛けされた四角形)と、ユビキチンリガーゼ結合部分(ULM;薄く網掛けされた三角形)と、任意選択により、PTMをULMにカップリングまたはテザリングさせるリンカー部分(L;黒線)とを含む。(B)本明細書に記載される二官能性分解化合物の機能的な用途を示す。簡潔に述べると、ULMは、特定のE3ユビキチンリガーゼを認識して結合し、PTMは、標的タンパク質に結合してこれをリクルートし、E3ユビキチンリガーゼに近接するようにする。典型的に、E3ユビキチンリガーゼは、E2ユビキチン結合タンパク質と複合体化し、単独でまたはE2タンパク質を介して、標的タンパク質上のリシンにユビキチン(黒丸)をイソペプチド結合により結合させることを触媒する。次いで、ポリユビキチン化したタンパク質(右端)は、細胞のプロテオソーム機構による分解の標的となる。
以下は、本開示を実践する際に、当業者を支援するために提供される詳細な説明である。当業者であれば、本開示の趣旨または範囲を逸脱することなく、本明細書に記載される実施形態の変更及び変形を行うことができる。本明細書で言及される全ての公開物、特許出願、特許、図面及び他の参考文献は、その全体が参照により明示的に援用される。
E3ユビキチンリガーゼタンパク質(例えば、フォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼ(VHL))と標的タンパク質が、E3ユビキチンリガーゼタンパク質及び標的タンパク質に結合する二官能性またはキメラ構築物によって近接して配置されると、E3ユビキチンリガーゼタンパク質が標的タンパク質をユビキチン化するという驚くべき予想外の発見に関する組成物及び方法が本明細書において記載される。したがって、本開示は、タンパク質標的結合部分(「PTM」)にカップリングされたE3ユビキチンリガーゼ結合部分(「ULM」)を含む、そのような化合物及び組成物を提供するものであり、それにより、選択された標的タンパク質のユビキチン化が生じ、プロテアソームによる標的タンパク質の分解がもたらされる(図1参照)。本開示はまた、組成物のライブラリー及びその使用を提供する。
ある特定の態様において、本開示は、VHLなどのユビキチンリガーゼに結合することが可能なリガンド、例えば、小分子リガンド(すなわち、2,000ダルトン、1,000ダルトン、500ダルトン、または200ダルトン未満の分子量を有する)を含む化合物を提供する。化合物はまた、標的タンパク質をユビキチンリガーゼに近接して配置し、当該タンパク質の分解(及び/または阻害)をもたらすように、標的タンパク質に結合することが可能な部分を含む。本明細書で開示されるように、「小分子」という用語は、上記に加えて、非ペプチド性である分子、すなわち、一般にペプチドとみなされない分子、例えば、4個未満のアミノ酸、3個未満のアミノ酸、または2個未満のアミノ酸を含む分子であることを意味する。本明細書によれば、本明細書で開示されるPTM、ULM、または二官能性化合物は、小分子であり得る。
定義
別途定義されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。本説明で使用される用語は、特定の実施形態を説明するためのものに過ぎず、本開示を限定することを意図するものではない。
ある値の範囲が提供される場合、文脈上で別途明確な記載がない限り(ある数の炭素原子を含有する基の場合など、その範囲内に含まれる各炭素原子数が提供される場合)、その範囲の上限値と下限値との間にあるその下限値の単位の10分の1までの各値、及びその指定範囲内の任意の他の指定値または間にある値は、本開示内に包含されることが理解される。これらのより狭い範囲の上限値及び下限値は、独立してより狭い範囲に含まれ得、指定範囲内で特に除外される任意の制限値を除き、本開示内に包含される。指定範囲が限界値の一方または両方を含む場合、当該含まれる限界値のいずれか両方を除いた範囲もまた本開示に含まれる。
本開示を記載するために、以下の用語が使用される。本明細書で用語が明確に定義されていない場合、その用語は、本開示を説明する際にその用途に応じた文脈でその用語を適用する当業者によって当該技術分野で認識される意味が与えられる。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される「a」及び「an」の冠詞は、文脈において特に明示されない限り、その冠詞の文法上の目的語が1つまたは1つより多い(すなわち、少なくとも1つである)ことを指すために本明細書で使用される。例として、「要素(an element)」は、1つの要素または1つより多い要素を意味する。
「及び/または」という語句は、本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、そのように組み合わされた複数の要素の「いずれか一方または両方」を意味し、すなわち、要素がある場合には結合的に存在し、他の場合には選言的に存在することを意味するものと理解されるべきである。「及び/または」を用いて列挙される複数の要素は、同じように解釈されるべきであり、すなわち、そのように組み合わされた複数の要素の「1つまたはそれ以上」と解釈されるべきである。「及び/または」の項によって具体的に特定される要素以外の他の要素が任意選択により存在してもよく、具体的に特定されるこれらの要素の関連性の有無は問わない。したがって、非限定的な例として、「A及び/またはB」への言及は、「含む」などのオープンエンドの文言と併せて使用される場合、一実施形態では、Aのみ(任意選択によりB以外の要素を含む)、別の実施形態では、Bのみ(任意選択によりA以外の要素を含む)、更に別の実施形態では、AとBの両方(任意選択により他の要素を含む)などを指すことができる。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「または」は、上に定義される「及び/または」と同じ意味を有するものと理解されるべきである。例えば、リスト中の項目を区切る場合、「または」または「及び/または」は、包括的であるものとして解釈され、すなわち、いくつかの要素または要素のリストのうちの少なくとも1つだけでなく、2つ以上も含み、任意選択により、リストにない追加の項目を含むものとして解釈されるものとする。「~のうちの1つのみ」もしくは「~のうちの正確に1つ」、または特許請求の範囲で使用される場合の「~からなる」などの明確に反対のことが示される用語のみが、いくつかの要素または要素のリストのうちの正確に1つの要素を含むことを指す。一般に、本明細書で使用される「または」という用語は、「いずれか」、「~の一方」、「~のうちの1つのみ」、または「~のうちの正確に1つ」などの排他性を示す用語が続く場合、排他的な選択肢(すなわち、「一方または他方であるが、両方ではない」)を指すものとしてのみ解釈されるものとする。
特許請求の範囲及び上述の明細書において、「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する(carrying)」、「有する(having)」、「含有する(containing)」、「含む(involving)」、「保持する(holding)」、「構成する(composed of)」などの移行句は全て非限定的であり、すなわち、それらを含むが、限定されないことを意味するものと理解されるべきである。United States Patent Office Manual of Patent Examining Procedures,Section 2111.03に規定されるとおり、「~からなる(consisting of)」及び「~から本質的になる(consisting essentially of)」という移行句のみがそれぞれ制限的または半制限的な移行句であるものとする。
本明細書及び特許請求の範囲で使用される場合、「少なくとも1つの」という語句は、1つ以上の要素のリストに関して、要素のリスト内の要素のうちのいずれか1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味するものと理解されるべきであるが、要素のリスト内に具体的に列挙される各要素及びあらゆる要素のうちの少なくとも1つを必ず含む必要はなく、要素のリスト内の要素の任意の組み合わせを除外するものではない。この定義はまた、具体的に特定される要素の関連性の有無にかかわららず、「少なくとも1つの」という語句が指す要素のリスト内に具体的に特定される要素以外の要素が任意選択により存在し得ることを認めるものである。したがって、非限定的な例として、「A及びBのうちの少なくとも1つ」(または、同様に「AまたはBのうちの少なくとも1つ」、または、同様に「A及び/またはBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、Aを少なくとも1つ、任意選択により複数含み、Bの存在がない(及びB以外の要素を任意選択により含む)ことを指し、別の実施形態では、Bを少なくとも1つ、任意選択により複数含み、Aの存在がない(及びA以外の要素を任意選択により含む)ことを指し、更に別の実施形態では、Aを少なくとも1つ、任意選択により複数含み、Bを少なくとも1つ、任意選択により複数含む(及び他の要素を任意選択により含む)ことなどを指し得る。
また、本明細書に記載される1を超えるステップまたは行為を含む特定の方法において、その方法のステップまたは行為の順序は、文脈において特に指定されない限り、その方法のステップまたは行為が列挙されている順序に必ずしも限定されないことを理解されたい。
「同時投与」、「同時に投与すること」及び「併用療法」という用語は、複数の治療薬が、ある程度、好ましくは有効量で同時に患者に存在する限り、同時投与(2つ以上の治療薬を同時に投与すること)と、時間差投与(1つ以上の治療薬を、追加の1つまたは複数の治療薬の投与とは異なる時点で投与すること)の両方を指す。ある特定の好ましい態様において、本明細書に記載される本化合物のうちの1つ以上は、特に抗がん剤を含む少なくとも1つの追加の生物活性剤と組み合わせて投与される。特に好ましい態様において、化合物の同時投与は、抗がん活性を含む相乗的な活性及び/または治療法をもたらす。
「化合物」という用語は、本明細書で使用される場合、特に指定のない限り、本明細書で開示される任意の具体的な化学化合物を指し、その互変異性体、位置異性体、幾何異性体、該当する場合には立体異性体、例えば、光学異性体(エナンチオマー)及び他の立体異性体(ジアステレオマー)を含み、更に、文脈において該当する場合には、その薬学的に許容される塩及び誘導体、例えば、プロドラッグ及び/または重水素化形態も含む。企図される重水素化小分子は、薬物分子中に含有される水素原子のうちの1つ以上が重水素で置き換えられているものである。
化合物という用語は、文脈におけるその使用のなかで、一般に、単一化合物を指すが、本開示の化合物の立体異性体、位置異性体及び/または光学異性体(ラセミ混合物を含む)ならびに特定のエナンチオマーもしくはエナンチオマーに富む混合物などの他の化合物も含み得る。この用語はまた、文脈上、化合物の投与及び活性部位への送達を促進するように改変された化合物のプロドラッグ形態も指す。本化合物の記載において、特に、化合物に関連する多くの置換基及び変数が記載されていることに留意されたい。本明細書に記載される分子は、安定であることが当業者には理解される。結合が示されている場合、示されている化合物の文脈及び価数の相互作用の既知の規則の範囲内で二重結合と単結合の両方が表され、またはそのように理解される。
「ユビキチンリガーゼ」という用語は、ユビキチンを特定の基質タンパク質に転移させ、基質タンパク質を分解の標的とすることを促進するタンパク質のファミリーを指す。例えば、E3ユビキチンリガーゼタンパク質は、単独で、またはE2ユビキチン結合酵素との組み合わせで、標的タンパク質上のリシンにユビキチンの結合をもたらし、それにより、その特定のタンパク質基質をプロテアソームによる分解の標的にする。このように、E3ユビキチンリガーゼは、単独で、またはE2ユビキチン結合酵素との複合体で、標的タンパク質へのユビキチンの転移を担っている。一般に、ユビキチンリガーゼは、ポリユビキチン化に関与し、それにより、1つ目のユビキチンに2つ目のユビキチンが結合され、2つ目のユビキチンに3つ目のユビキチンが結合される。ポリユビキチン化は、タンパク質がプロテアソームによる分解を受けるための目印となる。しかしながら、ユビキチンリガーゼによって基質分子に付加されるユビキチンは1つのみというモノユビキチン化に限定されるユビキチン化事象もいくつか存在する。モノユビキチン化タンパク質は、プロテアソームの分解の標的とはならず、例えば、ユビキチンに結合することが可能なドメインを有する他のタンパク質への結合を介して、その細胞内での位置または機能を変更させることができる。更に問題を複雑にしているのは、ユビキチン上の異なるリシンがE3の標的となり、鎖を形成し得ることである。最も一般的なリシンは、ユビキチン鎖上のLys48である。これは、プロテアソームによって認識されるポリユビキチンを形成するために使用されるリシンである。本明細書で使用される場合、「アルキル」という用語は、それ自体でまたは別の置換基の一部として、特に指示がない限り、表記される数の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素ラジカルを意味する(すなわち、C1-8は、1~8個の炭素を意味する)。特定の炭素原子数がない場合、本明細書で提供されるアルキル基は、1~12個の炭素、1~8個の炭素、1~6個の炭素、または1~4個の炭素を有するものと想定される。アルキル基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、iso-プロピル、n-ブチル、t-ブチル、iso-ブチル、sec-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどが挙げられる。アルキル基は、本明細書で提供されるように、任意選択により置換されてもよい。いくつかの実施形態において、アルキル基は、C1-6アルキルであり、いくつかの実施形態において、アルキル基は、C1-4アルキルである。
「任意選択により置換された」という用語は、本明細書で定義される置換基と組み合わせて使用される場合、その置換基が、本明細書で提供される1つ以上の好適な官能基または他の置換基で置換されてもよいし、その必要がなくてもよいことを意味する。例えば、置換基は、ハロ、シアノ、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、ハロ(C1-6)アルキル、C1-6アルコキシ、ハロ(C1-6アルコキシ)、C1-6アルキルチオ、C1-6アルキルアミノ、NH、NH(C1-6アルキル)、N(C1-6アルキル)、NH(C1-6アルコキシ)、N(C1-6アルコキシ)、-C(O)NHC1-6アルキル、-C(O)N(C1-6アルキル)、-C(O)NH、-C(O)C1-6アルキル、-C(O)1-6アルキル、-NHCO(C1-6アルキル)、-N(C1-6アルキル)CO(C1-6アルキル)、-S(O)C1-6アルキル、-S(O)1-6アルキル、オキソ、フェニル、ベンジル、ピリジニル、ピラゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、または他の5~6員ヘテロアリール基のうちの1つ以上で任意選択により置換されてもよい。いくつかの実施形態において、上記の任意選択の置換基のそれぞれは、それ自体が1つまたは2つの基によって任意選択により置換される。
「シクロアルキル」という用語は、本明細書で使用される場合、C3-12環状アルキル基を指し、架橋環及びスピロ環(例えば、アダマンチン)を含む。シクロアルキル基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘプチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプタニル、ビシクロ[3.1.1]ヘプタニル、ビシクロ[4.1.0]ヘプタニル、スピロ[3.3]ヘプタニル、及びスピロ[3.4]オクタニルが挙げられる。いくつかの実施形態において、シクロアルキル基は、C3-6シクロアルキルである。
「アケニル」という用語は、本明細書で使用される場合、炭素原子のうちの少なくとも2つがsp2混成し、その間で炭素-炭素二重結合を形成している、C2-12アルキル基を指す。本明細書で提供されるアルケニル基は、1つを超える炭素-炭素二重結合を包含し得るが、1つが好ましい。本明細書で提供されるアルケニル基のアルキル部分は、上記に提供されるように置換されてもよい。いくつかの実施形態において、アルケニル基は、C2-6アルケニルである。
「アキニル」という用語は、本明細書で使用される場合、炭素原子のうちの少なくとも2つがsp混成し、その間で炭素-炭素三重結合を形成している、C2-12アルキル基を指す。本明細書で提供されるアルキニルは、1つを超える炭素-炭素三重結合を包含し得るが、1つが好ましい。本明細書で提供されるアルキニル基のアルキル部分は、上記に提供されるように置換されてもよい。いくつかの実施形態において、アルキニル基は、C2-6アルキニルである。
「アルコキシ」、「アルキルアミノ」、及び「アルキルチオ」という用語は、その従来の意味で使用され、酸素原子(「オキシ」)、アミノ基(「アミノ」)またはチオ基を介して、その分子の残部に結合しているアルキル基を指す。「アルキルアミノ」という用語は、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基を含み、アルキル部分は同じでも異なっていてもよい。
「ハロ」及び「ハロゲン」という用語は、単独または別の置換基の一部として、特に指示がない限り、フッ素、塩素、臭素、またはヨウ素を意味するが、好ましくは、フッ素または塩素である。
「ハロ(C1-xアルキル)」という用語は、1-x個の炭素原子を有し、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、または6つ)のハロ基で置換されているアルキルを指す。例えば、この用語は、1つ以上のハロ基で置換された1~6個の炭素原子を有するアルキル基を含む。ハロ(C1-6アルキル)という用語の非限定的な例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、及び2,2,2-トリフルオロエチルが挙げられる。
「ハロ(C1-xアルコキシ)」という用語は、1-x個の炭素原子を有し、1つ以上(例えば、1、2、3、4、5、または6つ)のハロ基で置換されているアルコキシ基を指す。例えば、この用語は、1つ以上のハロ基で置換された1~6個の炭素原子を有するアルコキシ基を含む。ハロ(C1-6アルキル)という用語の非限定的な例としては、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロメトキシ、及び2,2,2-トリフルオロエトキシが挙げられる。
「ヘテロアルキル」という用語は、例えば、2~14個の炭素、例えば、2~10個の炭素を有し、そのうちの1つ以上がS、O、P、及びNから選択されるヘテロ原子によって置き換えられた、直鎖または分枝鎖アルキル基を指す。例示的なヘテロアルキルとしては、アルキルエーテル、二級及び三級アルキルアミン、アルキルアミド、アルキルスルフィドなどが挙げられる。この基は、末端基または架橋基であり得る。本明細書で使用される場合、架橋基の文脈で使用される通常の鎖への言及は、2つの末端部分を連結する架橋基の原子の直接鎖を指す。
本明細書で使用される「アリール」という用語は、単一の全炭素芳香環または環の少なくとも1つが芳香族である多重縮合全炭素環系を指す。例えば、ある特定の実施形態において、アリール基は、6~12個の炭素原子を有する。アリールは、フェニルラジカルを含む。アリールはまた、少なくとも1つの環が芳香族であり、他の環が芳香族であっても芳香族でなくてもよい、約9~12個の炭素原子を有する縮合多環系(例えば、2つの環、3つの環、または4つの環を含む環系)を含む。そのような多重縮合環系は、任意選択により、多重縮合環系の任意の炭素環部分が1つ以上(例えば、1、2、または3つ)のオキソ基で置換される。多重縮合環系の環は、価数の要件によって許容される場合、縮合結合、スピロ結合及び架橋結合を介して、互いに接続され得る。多重縮合環系の結合点は、上に定義されるように、環の芳香族部分または炭素環部分を含む環系の任意の位置にあり得ることを理解されたい。アリール基の非限定的な例としては、フェニル、インデニル、ナフチル、1-,2-,3-,4-テトラヒドロナフチルなどが挙げられる。
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書で使用される場合、環内に炭素以外の原子を少なくとも1つ有する単一の芳香環を指し、ここで、原子は、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される。「ヘテロアリール」はまた、そのような芳香環を少なくとも1つ有する多重縮合環系を含み、多重縮合環系については、以下に更に記載される。したがって、「ヘテロアリール」は、約1~6個の炭素原子と、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される約1~4個のヘテロ原子との単一の芳香環を含む。硫黄原子及び窒素原子はまた、環が芳香族である限り、酸化形態で存在してもよい。例示的なヘテロアリール環系としては、ピリジル、ピリミジニル、オキサゾリルまたはフリルが挙げられるが、これらに限定されない。「ヘテロアリール」はまた、多重縮合環系(例えば、2、3、または4つの環を含む環系)を含み、ヘテロアリール基は、上に定義されるように、ヘテロアリール(例えば、1,8-ナフチリジニルなどのナフチリジニルを形成する)、複素環(例えば、1-2-,3-,4-テトラヒドロ-1,8-ナフチリジニルなどの1-,2-,3-,4-テトラヒドロナフチリジニルを形成する)、炭素環(例えば、5-,6-,7-,8-テトラヒドロキノリルを形成する)及びアリール(例えば、インダゾリルを形成する)から選択される1つ以上の環と縮合して、多重縮合環系を形成する。したがって、ヘテロアリール(単一芳香環または多重縮合環系)は、ヘテロアリール環内に約1~20個の炭素原子と、約1~6個のヘテロ原子を有する。ヘテロアリール(単一の芳香環または多重縮合環系)はまた、ヘテロアリール環内に約5~12員または約5~10員を有することができる。多重縮合環系は、任意選択により、縮合環の炭素環部分または複素環部分が1つ以上(例えば、1、2、3、または4つ)のオキソ基で置換されてもよい。多重縮合環系の環は、価数の要件によって許容される場合、縮合結合、スピロ結合及び架橋結合を介して、互いに接続され得る。多重縮合環系の個々の環は、互いに任意の順序で接続され得ることを理解されたい。また、多重縮合環系の結合点は(ヘテロアリールについて上に定義されるように)、多重縮合環系のヘテロアリール、複素環、アリールまたは炭素環部分を含む多重縮合環系の任意の位置にあり得ることも理解されたい。ヘテロアリールまたはヘテロアリール多重縮合環系の結合点は、炭素原子及びヘテロ原子(例えば、窒素)を含むヘテロアリールまたはヘテロアリール多重縮合環系の任意の好適な原子にあり得ることも理解されたい。例示的なヘテロアリールとしては、ピリジル、ピロリル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラゾリル、チエニル、インドリル、イミダゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、キノリル、イソキノリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、インダゾリル、キノキサリル、キナゾリル、5,6,7,8-テトラヒドロイソキノリニルベンゾフラニル、ベンゾイミダゾリル、チアナフテニル、ピロロ[2,3-b]ピリジニル、キナゾリニル-4(3H)-オン、トリアゾリル、4,5,6,7-テトラヒドロ-1H-インダゾール及び3b,4,4a,5-テトラヒドロ-1H-シクロプロパ[3,4]シクロペンタ[1,2-c]ピラゾールが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、「ヘテロアリール」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を含有する単一の芳香環を指す。例えば、この用語は、1つ以上のヘテロ原子を含む5員及び6員の単環式芳香環を含む。ヘテロアリールの非限定的な例としては、ピリジル、フリル、チアゾール、ピリミジン、オキサゾール、及びチアジアゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書で使用される「ヘテロシクリル」または「複素環」という用語は、環内に炭素以外の原子を少なくとも1つ有する単一の飽和または部分不飽和環を指し、ここで、原子は、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される。この用語はまた、そのような飽和または部分不飽和環を少なくとも1つ有する多重縮合環系を含み、多重縮合環系については、以下に更に記載される。したがって、この用語は、環内の約1~6個の炭素原子と、酸素、窒素及び硫黄からなる群から選択される約1~3個のヘテロ原子との単一の飽和または部分不飽和環(例えば、3、4、5、6または7員環)を含む。環は、1つ以上(例えば、1、2または3つ)のオキソ基で置換されてもよく、硫黄原子及び窒素原子はまた、その酸化形態で存在してもよい。例示的な複素環としては、アゼチジニル、テトラヒドロフラニル及びピペリジニルが挙げられるが、これらに限定されない。「複素環」という用語はまた、多重縮合環系(例えば、2つの環、3つの環、または4つの環を含む環系)を含み、単一の複素環(上に定義されるように)は、複素環(例えば、1,8-デカヒドロナフチリジニルを形成する)、炭素環(例えば、デカヒドロキノリルを形成する)及びアリールから選択される1つ以上の基と縮合して、多重縮合環系を形成する。したがって、複素環(単一飽和もしくは単一部分不飽和環または多重縮合環系)は、複素環内に約2~20個の炭素原子と、1~6個のヘテロ原子を有する。そのような多重縮合環系は、任意選択により、多重縮合環の炭素環部分または複素環部分が1つ以上(例えば、1、2、3、または4つ)のオキソ基で置換されてもよい。多重縮合環系の環は、価数の要件によって許容される場合、縮合結合、スピロ結合及び架橋結合を介して、互いに接続され得る。多重縮合環系の個々の環は、互いに任意の順序で接続され得ることを理解されたい。したがって、複素環(単一飽和もしくは単一部分不飽和環または多重縮合環系)は、複素環系内に約1~6個のヘテロ原子を含む約3~20個の原子を有する。また、多重縮合環系の結合点は(複素環について上に定義されるように)、環の複素環、アリール及び炭素環部分を含む多重縮合環系の任意の位置にあり得ることも理解されたい。複素環または複素環多重縮合環系の結合点は、炭素原子及びヘテロ原子(例えば、窒素)を含む複素環または複素環多重縮合環系の任意の好適な原子にあり得ることも理解されたい。一実施形態において、複素環という用語は、C2-20複素環を含む。一実施形態において、複素環という用語は、C2-7複素環を含む。一実施形態において、複素環という用語は、C2-5複素環を含む。一実施形態において、複素環という用語は、C2-4複素環を含む。例示的な複素環としては、アジリジニル、アゼチジニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニル、テトラヒドロフラニル、ジヒドロオキサゾリル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリル、ベンゾオキサジニル、ジヒドロオキサゾリル、クロマニル、1,2-ジヒドロピリジニル、2,3-ジヒドロベンゾフラニル、1,3-ベンゾジオキソリル、1,4-ベンゾジオキサニル、スピロ[シクロプロパン-1,1’-イソインドリニル]-3’-オン、イソインドリニル-1-オン、2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタニル、イミダゾリジン-2-オンN-メチルピペリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ブチロラクタム、バレロラクタム、イミダゾリジノン、ヒダントイン、ジオキソラン、フタルイミド、1,4-ジオキサン、チオモルホリン、チオモルホリン-S-オキシド、チオモルホリン-S,S-オキシド、ピラン、3-ピロリン、チオピラン、ピロン、テトラヒドロチオフェン、キヌクリジン、トロパン、2-アザスピロ[3.3]ヘプタン、(1R,5S)-3-アザビシクロ[3.2.1]オクタン、(1s,4s)-2-アザビシクロ[2.2.2]オクタン、(1R,4R)-2-オキサ-5-アザビシクロ[2.2.2]オクタン及びピロリジン-2-オンが挙げられるが、これらに限定されない。一実施形態において、「複素環」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を有する、単環式、飽和または部分不飽和の3~8員環を指す。例えば、この用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を有する、単環式、飽和または部分不飽和の4、5、6、または7員環を含む。複素環の非限定的な例としては、アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、ピペリジン、ピペラジン、オキシラン、モルホリン、及びチオモルホリンが挙げられる。本明細書で使用される「9員または10員ヘテロ二環」という用語は、少なくとも1つのヘテロ原子を有する、部分不飽和または芳香族縮合二環式環系を指す。例えば、9員または10員ヘテロ二環という用語は、1つ以上のヘテロ原子を含有する5員または6員の飽和、部分不飽和、または芳香環に縮合したベンゾ環を有する二環式環系を含む。
本明細書で使用される場合、「ヘテロ原子」という用語は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)及びケイ素(Si)を含むことを意味する。窒素及び硫黄は、可能な場合、酸化形態であり得る。
本明細書で使用される場合、「キラル」という用語は、鏡像パートナーと重ね合わせることができない特性を有する分子を指し、「アキラル」という用語は、それらの鏡像パートナーに重ね合わせることができる分子を指す。
本明細書で使用される場合、「立体異性体」という用語は、同一の化学構造を有するが、空間における原子または基の配置の点で異なる化合物を指す。本明細書で使用される場合、交差線
は、E立体異性体とZ立体異性体の混合物を指す。
本明細書で使用される場合、化学構造中の結合と交差する波線
または破線「----」は、化学構造中の波線結合が交差する結合の分子の残部への結合点を示す。
「ジアステレオマー」は、2つ以上のキラリティ中心を有し、分子が互いに鏡像でない立体異性体を指す。ジアステレオマーは、例えば、融点、沸点、スペクトル特性、及び反応性などの物理的性質が異なる。ジアステレオマーの混合物は、電気泳動及びクロマトグラフィーなどの高分解能の分析手順で分離することができる。
「エナンチオマー」は、互いに重ね合わせることができない鏡像である化合物の2つの立体異性体を指す。
本明細書で使用される立体化学の定義及び慣習は、概して、S.P.Parker,Ed.,McGraw-Hill Dictionary of Chemical Terms(1984)McGraw-Hill Book Company,New York;及びEliel,E.and Wilen,S.,“Stereochemistry of Organic Compounds”,John Wiley & Sons,Inc.,New York,1994に従う。本発明の化合物は、不斉中心またはキラル中心を包含し得ることから、異なる立体異性体形態で存在し得る。本発明の化合物の全ての立体異性体形態、例えば、限定するものではないが、ジアステレオマー、エナンチオマー及びアトロプ異性体、ならびにラセミ混合物などのその混合物が本発明の一部を形成することが意図される。多くの有機化合物が光学的に活性な形態で存在し、すなわち、平面偏光の平面を回転させる能力を有する。光学的に活性な化合物の記載において、キラル中心(複数可)に対する分子の絶対配置を示すために接頭辞D及びL、またはR及びSが使用される。接頭辞d及びlまたは(+)及び(-)は、化合物による平面偏光の回転の表示を示すために使用され、(-)またはlは、化合物が左旋性であることを意味する。(+)またはdの接頭辞を有する化合物は、右旋性である。所与の化学構造について、これらの立体異性体は、互いに鏡像であるということを除いて同一である。特定の立体異性体はまた、エナンチオマーとも称され得、そのような異性体の混合物は、多くの場合、エナンチオマー混合物と呼ばれる。エナンチオマーの50:50混合物は、ラセミ混合物またはラセミ体とも称され、これは、化学反応またはプロセスにおいて立体選択性または立体特異性がない場合に生じ得る。「ラセミ混合物」及び「ラセミ体」という用語は、光学活性を欠く、2つのエナンチオマー種の等モル混合物を指す。
本明細書の化合物式中の結合が非立体化学的様式(例えば、平面)で描かれている場合、結合が結合している原子は、考えられる全ての立体化学が含まれる。本明細書の化合物式中の結合が規定の立体化学的様式(例えば、太字、太字くさび形、破線または破線くさび形)で描かれている場合、立体化学的結合が結合している原子は、特に記載のない限り、描かれている絶対立体異性体が豊富であると理解されたい。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも51%である。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも80%である。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも90%である。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも95%である。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも97%である。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも98%である。いくつかの実施形態において、化合物は、描かれている絶対立体異性体が少なくとも99%である。
本明細書で使用される場合、「互変異性体」または「互変異性体形態」という用語は、低いエネルギー障壁を介して相互変換可能である、異なるエネルギーの構造異性体を指す。例えば、プロトン互変異性体(プロトトロピー互変異性体としても知られる)は、ケト-エノール及びイミン-エナミン異性化などのプロトン移動を介した相互変換を含む。原子価互変異性体は、結合電子の一部の再配列による相互変換を含む。
本明細書で使用される場合、「溶媒和物」という用語は、1つ以上の溶媒分子と本発明の化合物との会合または複合体を指す。溶媒和物を形成する溶媒の例としては、水、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸、及びエタノールアミンが挙げられるが、これらに限定されない。「水和物」という用語は、溶媒分子が水である複合体を指す。
本明細書で使用される場合、「保護基」という用語は、化合物上の特定の官能基をブロックまたは保護するために一般に採用される置換基を指す。例えば、「アミノ保護基」は、化合物中のアミノ官能基をブロックまたは保護する、アミノ基に結合された置換基である。好適なアミノ保護基には、アセチル、トリフルオロアセチル、t-ブトキシカルボニル(BOC)、ベンジルオキシカルボニル(CBZ)及び9-フルオレニルメチルエノキシカルボニル(Fmoc)が含まれる。同様に、「ヒドロキシ保護基」は、ヒドロキシ官能基をブロックまたは保護する、ヒドロキシ基の置換基を指す。好適な保護基には、アセチル及びシリルが含まれる。「カルボキシ保護基」は、カルボキシ官能基をブロックまたは保護する、カルボキシ基の置換基を指す。一般的なカルボキシ保護基には、フェニルスルホニルエチル、シアノエチル、2-(トリメチルシリル)エチル、2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、2-(p-トルエンスルホニル)エチル、2-(p-ニトロフェニルスルフェニル)エチル、2-(ジフェニルホスフィノ)-エチル、ニトロエチルなどが含まれる。保護基及びその使用の概要については、P.G.M.Wuts and T.W.Greene,Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis 4th edition,Wiley-Interscience,New York,2006を参照されたい。
本明細書で使用される場合、「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書に記載される化合物上に見出される特定の置換基に応じて、比較的無毒性の酸または塩基を用いて調製される活性化合物の塩を含むことを意味する。本発明の化合物が比較的酸性である官能基を含有する場合、塩基付加塩は、かかる化合物の中性形態と十分な量の所望の塩基を、そのままで、または好適な不活性溶媒中のいずれかで接触させることによって得ることができる。薬学的に許容される無機塩基から誘導される塩の例としては、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、銅、第二鉄、第一鉄、リチウム、マグネシウム、第二マンガン、第一マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛などが挙げられる。薬学的に許容される有機塩基から誘導される塩には、置換アミン、環状アミン、天然アミンなどを含む、一級、二級及び三級アミン、例えば、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’-ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2-ジエチルアミノエタノール、2-ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N-エチルモルホリン、N-エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミンレジン、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなどの塩が含まれる。本発明の化合物が比較的塩基性である官能基を含有する場合、酸付加塩は、かかる化合物の中性形態と十分な量の所望の酸を、そのままで、または好適な不活性溶媒中のいずれかで接触させることによって得ることができる。薬学的に許容される酸付加塩の例としては、無機酸、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、一水素炭酸、リン酸、一水素リン酸、二水素リン酸、硫酸、一水素硫酸、ヨウ化水素酸、または亜リン酸などから誘導されるもの、及び比較的無毒性の有機酸、例えば、酢酸、プロピオン酸、イソ酪酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、メタンスルホン酸などから誘導される塩が挙げられる。また、アルギニン酸などのアミノ酸の塩、及びグルクロン酸またはガラクツロン酸などの有機酸の塩も含まれる(例えば、Berge et al.,“Pharmaceutical Salts”,Journal of Pharmaceutical Science,1977,66,1-19参照)。本発明のある特定の具体的な化合物は、塩基性及び酸性の両方の官能基を含有し、塩基付加塩または酸付加塩のいずれにも変換することが可能である。
化合物の中性形態は、従来の方法で、その塩を塩基または酸と接触させ、親化合物を単離することによって、再生され得る。化合物の親形態は、極性溶媒中での溶解性などの特定の物理的性質の点で様々な塩形態とは異なるが、塩は、それ以外の点で、本発明の目的において化合物の親形態と同等である。
塩形態に加えて、本発明は、プロドラッグ形態である化合物を提供する。本明細書で使用される場合、「プロドラッグ」という用語は、生理学的条件下で容易に化学変化を受けて、本発明の化合物を提供する化合物を指す。更に、プロドラッグは、ex vivo環境で化学的または生化学的方法によって本発明の化合物に変換され得る。例えば、プロドラッグは、好適な酵素または化学試薬とともに経皮パッチリザーバーに入れられる場合、本発明の化合物にゆっくりと変換され得る。
本発明のプロドラッグは、アミノ酸残基または2つ以上(例えば、2、3または4つ)のアミノ酸残基のポリペプチド鎖がアミドまたはエステル結合を介して本発明の化合物の遊離アミノ、ヒドロキシまたはカルボン酸基に共有結合されている化合物を含む。アミノ酸残基には、一般的に3文字の記号によって指定される20個の天然アミノ酸が含まれるが、これらに限定されるものではなく、また、ホスホセリン、ホスホトレオニン、ホスホチロシン、4-ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリシン、デモシン、イソデモシン、ガンマ-カルボキシグルタミン酸、馬尿酸、オクタヒドロインドール-2-カルボン酸、スタチン、1,2,3,4-テトラヒドロイソキノリン-3-カルボン酸、ペニシラミン、オルニチン、3-メチルヒスチジン、ノルバリン、ベータ-アラニン、ガンマ-アミノ酪酸、シトルリン、ホモシステイン、ホモセリン、メチル-アラニン、パラベンゾイルフェニルアラニン、フェニルグリシン、プロパルギルグリシン、サルコシン、メチオニンスルホン及びtert-ブチルグリシンも含まれる。
更なる種類のプロドラッグも包含される。例えば、本発明の化合物の遊離カルボキシル基は、アミドまたはアルキルエステルに誘導体化することができる。別の例として、遊離ヒドロキシ基を含む本発明の化合物は、Fleisher,D.et al.,(1996)Improved oral drug delivery:solubility limitations overcome by the use of prodrugs Advanced Drug Delivery Reviews,19:115に概説されているように、ヒドロキシ基を、限定するものではないが、リン酸エステル、ヘミコハク酸エステル、ジメチルアミノ酢酸エステル、またはホスホリルオキシメチルオキシカルボニル基などの基に変換することによって、プロドラッグに誘導体化することができる。ヒドロキシ基及びアミノ基のカルバミン酸エステルプロドラッグも含まれ、ヒドロキシ基の炭酸エステルプロドラッグ、スルホン酸エステル及び硫酸エステルも含まれる。ヒドロキシ基の(アシルオキシ)メチル及び(アシルオキシ)エチルエーテルへの誘導体化も包含され、ここで、アシル基は、限定するものではないが、エーテル、アミン及びカルボン酸官能基を含む基で任意選択により置換されたアルキルエステルであり得るか、またはアシル基は、上記のアミノ酸エステルである。この種類のプロドラッグは、J.Med.Chem.,(1996),39:10に記載されている。より具体的な例としては、アルコール基の水素原子を(C1-6)アルカノイルオキシメチル、1-((C1-6)アルカノイルオキシ)エチル、1-メチル-1-((C1-6)アルカノイルオキシ)エチル、(C1-6)アルコキシカルボニルオキシメチル、N-(C1-6)アルコキシカルボニルアミノメチル、スクシノイル、(C1-6)アルカノイル、アルファ-アミノ(C1-4)アルカノイル、アリールアシル及びアルファ-アミノアシル、またはアルファ-アミノアシル-アルファ-アミノアシルなどの基で置き換えることが挙げられ、ここで、各アルファ-アミノアシル基は、天然型L-アミノ酸、P(O)(OH)2、-P(O)(O(C1-6)アルキル)2またはグリコシル(炭水化物のヘミアセタール形態のヒドロキシル基を除去することで生じるラジカル)から独立して選択される。
プロドラッグ誘導体の更なる例は、例えば、a)Design of Prodrugs,edited by H.Bundgaard,(Elsevier,1985)and Methods in Enzymology,Vol.42,p.309-396,edited by K.Widder,et al.(Academic Press,1985);b)A Textbook of Drug Design and Development,edited by Krogsgaard-Larsen and H.Bundgaard、Chapter 5 “Design and Application of Prodrugs,” by H.Bundgaard p.113-191(1991);c)H.Bundgaard,Advanced Drug Delivery Reviews,8:1-38(1992);d)H.Bundgaard,et al.,Journal of Pharmaceutical Sciences,77:285(1988);及びe)N.Kakeya,et al.、Chem.Pharm.Bull.,32:692(1984)を参照されたく、これらのそれぞれは、参照により本明細書に具体的に援用される。
更に、本発明は、本発明の化合物の代謝産物を提供する。本明細書で使用される場合、「代謝産物」は、特定の化合物またはその塩が体内で代謝されることにより生成される生成物を指す。そのような生成物は、例えば、投与された化合物の酸化、還元、加水分解、アミド化、脱アミド化、エステル化、脱エステル化、酵素切断などから生じ得る。
代謝生成物は、典型的に、本発明の化合物の放射性標識(例えば、14Cまたは3H)同位体を調製し、ラット、マウス、モルモット、サルなどの動物またはヒトに検出可能な用量(例えば、約0.5mg/kg超)で非経口投与し、代謝が生じるのに十分な時間(典型的に約30秒~30時間)を与え、その変換生成物を尿、血液または他の生体サンプルから単離することによって、特定される。これらの生成物は、標識されているので、容易に単離される(その他は、代謝産物中に残存するエピトープに結合することが可能な抗体の使用によって単離される)。代謝産物構造は、例えば、MS、LC/MSまたはNMR分析によって、従来の様式で決定される。一般に、代謝産物の分析は、当業者によく知られている従来の薬物代謝試験と同様に行われる。代謝生成物は、別途in vivoで検出されない限り、本発明の化合物の治療投与のための診断アッセイに有用である。
「患者」または「対象」という用語は、本開示による組成物を用いた予防的な治療を含む治療が提供される動物、好ましくは、ヒトまたは飼育動物を記載するために、本明細書全体を通じて使用される。ヒト患者などの特定の動物に特異的な感染症、状態または病態の治療に関して、患者という用語は、イヌもしくはネコなどの飼育動物、またはウマ、ウシ、ヒツジなどの畜産動物などを含む特定の動物を指す。一般に、本開示において、患者という用語は、その用語が使用される文脈から別の記載または示唆のない限り、ヒト患者を指す。
「有効」という用語は、その意図される用途の文脈内で使用される場合、意図された結果をもたらす化合物、組成物または構成成分の量を記載するために使用される。有効という用語は、本出願中で別途記載または使用される他の全ての有効量または有効な濃度という用語を含む。
化合物
BRMタンパク質結合及び/または阻害化合物
本明細書で開示されるのは、新規BRMタンパク質結合及び/または阻害化合物であり、ここで、化合物は、以下の化学構造を有する:
(式中、
PTM4は、H、-NH、-OH、または-NRPTM7PTM8から選択され、ここで、RPTM7及びRPTM8は、独立して選択されるC1-4アルキルであり、
PTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、任意選択により置換された4~8員ヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された4~8員ヘテロシクロアルキル;または
)、任意選択により置換された8~10員の架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された8~10員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環;
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員アリール、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM4は、H、-NH、または-OH、または-NRPTM7PTM8から選択され、ここで、RPTM7及びRPTM8は、独立して選択されるC-Cアルキルである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM4は、H、-NH、または-OHから選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、任意選択により置換された4~8員ヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された4~8員ヘテロシクロアルキル;または
)、任意選択により置換された8~10員の架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された8~10員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環;
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員アリール、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、任意選択により置換された4~8員ヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された4~8員ヘテロシクロアルキル;または
)、任意選択により置換された8~10員の架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された8~10員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環;
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
)、C1-3アルキルから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6員ヘテロシクロアルキル;または
)、任意選択により置換された9員の架橋ビヘテロシクリル環(例えば、C1-3アルキルから選択される0、1、または2個の置換基で置換された9員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環;
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、
から選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、
から選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、BRMタンパク質結合化合物は、
から選択される。
二官能性化合物
本明細書で開示されるのは、内因性タンパク質をE3ユビキチンリガーゼにリクルートし、分解するように機能する二官能性化合物、及びその使用方法である。特に、本明細書で開示されるのは、様々なポリペプチド及び他のタンパク質の標的ユビキチン化のモジュレーターである二官能性またはタンパク質分解誘導キメラ(PROTAC(登録商標))化合物であり、それにより、これらのポリペプチド及び他のタンパク質は、二官能性化合物によって分解及び/または別様に阻害される。
標的ユビキチン化のモジュレーターである他の二官能性またはタンパク質分解誘導キメラ(PROTAC)化合物は、米国特許出願公開第2020/0038378A1号として公開された2020年10月1日出願の米国通常特許出願第16/590329号;米国特許出願公開第2019/0300521A1号として公開された2019年4月1日出願の米国通常特許出願第16/372345号;BRM TARGETING PROTAC COMPOUNDS AND ASSOCIATED METHODS OF USEのタイトルで2018年4月1日に出願された米国仮特許出願第62/651,186号;及びBRM TARGETING PROTAC COMPOUNDS AND ASSOCIATED METHODS OF USEのタイトルで2019年1月28日に出願された米国仮特許出願第62/797,754号;2016年8月5日に出願された米国特許出願第15/230,354号;及び米国特許出願公開第2014/0356322号として公開された2014年7月11日出願の米国特許出願第14/371,956号;及び米国特許出願公開第2016/0272639号として公開された2016年3月18日出願の米国特許出願第15/074,820号;及び国際特許出願公開第WO2016/138114号として公開された2016年2月24日出願の国際特許出願第PCT/US2016/019328号、及び国際特許出願公開第WO2016/149668号として公開された2016年3月18日出願の国際特許出願第PCT/US2016/023258号、及び米国特許出願公開第2018/0215731号として公開された2018年1月31日出願の米国通常特許出願第15/885,671号に開示されており、その全ては、その全体が参照により本明細書に援用される。
本開示の二官能性化合物は、多数の異なるタンパク質クラス及び/またはファミリーから標的ポリペプチドを分解/阻害することと合致する、幅広い薬理活性を提供する。
一態様において、本明細書は、フォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼ(VHL)結合部分(VLM)であるE3ユビキチンリガーゼ結合部分(「ULM」)を含む、化合物を提供する。例示的な一実施形態において、ULMは、以下の構造に従って、化学リンカー(L)を介して標的タンパク質結合部分(PTM)にカップリングされ、
(A)PTM-L-ULM
式中、Lは、結合または化学リンカー基であり、ULMは、E3ユビキチンリガーゼ結合部分であり、PTMは、標的タンパク質結合部分である。本明細書に例示される化合物中の部分の数及び/または相対的な位置は、例としてのみ提供される。当業者によって理解されるように、本明細書に記載される化合物は、それぞれの官能性部分を任意の所望の数及び/または相対的な位置で合成することができる。
別の態様において、本開示は、標的タンパク質の分解を誘導することによってタンパク質活性を制御するのに有用な二官能性または多官能性化合物を提供する。ある特定の実施形態において、化合物は、標的タンパク質に結合する部分(すなわち、タンパク質標的化部分または「PTM」)にカップリングしたVLM、例えば、共有結合的に、直接的に、または間接的に連結されたVLMを含む。ある特定の実施形態において、VLM及びPTMは、化学リンカー(L)を介して結合またはカップリングされる。VLMはVHLに結合し、PTMは標的タンパク質を認識し、それぞれの部分がそれぞれの標的と相互作用して、標的タンパク質をユビキチンリガーゼタンパク質に近接して配置することによって、標的タンパク質の分解を促進する。例示的な二官能性化合物は、次のように表すことができる:PTM-VLM。
ある特定の実施形態において、二官能性化合物は、化学リンカー(「L」)を更に含む。例えば、二官能性化合物は、次のように表すことができ:PTM-L-VLM、式中、PTMは、タンパク質/ポリペプチド標的化部分であり、Lは、化学リンカーであり、VLMは、VHL結合部分である。
ある特定の実施形態において、ULM(例えば、VLM)は、E3ユビキチンリガーゼ(例えば、VHL)に対して、活性を示すか、約200μM未満のIC50で結合する。IC50は、当該技術分野において知られている任意の方法、例えば、蛍光偏光アッセイに従って決定することができる。
ある特定の追加の実施形態において、本明細書に記載される二官能性化合物は、約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001mM未満、または約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001μM未満、または約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001nM未満、または約100、50、10、1、0.5、0.1、0.05、0.01、0.005、0.001pM未満のIC50で活性を示す。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約2.5nMより小さいDC50(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーA)を有する化合物を含み、ここで、DC50は、任意選択により、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約2.5nM以上かつ約10nMより小さいDC50(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーB)を有する化合物を含み、ここで、DC50は、任意選択で、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約2.5nM以上かつ約30nMより小さいDC50(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーC)を有する化合物を含み、ここで、DC50は、任意選択で、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約30nM以上のDC50(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーD)を有する化合物を含み、ここで、DC50は、任意選択で、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、約30nM以上のDC50(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーD)を有する化合物(複数可)は、除外される(任意選択により、DC50は、本明細書に記載されるように決定することができる)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本明細書に記載される二官能性化合物のDC50値は、例えば、蛍光偏光アッセイなどの当該技術分野において知られている任意の方法または本明細書に記載される方法に従って決定することができる。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約75%分解よりも大きいDMax(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーA)を有する化合物を含み、ここで、DMaxは、任意選択により、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約50%分解よりも大きくかつ約75%分解以下であるDMax(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーB)を有する化合物を含み、ここで、DC50は、任意選択により、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、二官能性化合物は、約50%分解以下のDMax(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーC)を有する化合物を含み、ここで、DMaxは、任意選択により、本明細書に記載されるように決定される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、約50%分解以下のDMax(すなわち、本明細書に記載されるカテゴリーC)を有する化合物(複数可)は、除外される(任意選択により、DMaxは、本明細書に記載されるように決定することができる)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本明細書に記載される二官能性化合物のDMax値は、例えば、蛍光偏光アッセイなどの当該技術分野において知られている任意の方法または本明細書に記載される方法に従って決定することができる。
化合物が複数のULMを含む本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは同一である。本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、化合物は、複数のULM(例えば、ULM、ULM’など)、ULMに直接もしくは化学リンカー(L)を介して、またはその両方を介してカップリングされた少なくとも1つのPTMを含む。特定の追加の実施形態において、複数のULMを含む化合物は、複数のPTMを更に含む。更に追加の実施形態において、PTMは、同じであるか、または任意選択により異なる。また更なる実施形態において、PTMが異なる場合、それぞれのPTMは、同じタンパク質標的に結合してもよいし、異なるタンパク質標的に特異的に結合してもよい。
ある特定の実施形態において、化合物は、複数のULM及び/または複数のULM’を含み得る。更なる実施形態において、少なくとも2つの異なるULM、複数のULM、及び/または複数のULM’を含む化合物は、ULMまたはULM’に直接もしくは化学リンカーを介して、またはその両方を介してカップリングされた少なくとも1つのPTMを更に含む。本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて、少なくとも2つの異なるULMを含む化合物は、複数のPTMを更に含み得る。更に追加の実施形態において、PTMは、同じであるか、または任意選択により異なる。また更なる実施形態において、PTMが異なる場合、それぞれのPTMは、同じタンパク質標的に結合してもよいし、異なるタンパク質標的に特異的に結合してもよい。
本明細書に記載されるいかなる任意の態様または実施形態、化合物は、以下から選択される化学構造を有する:


またはその薬学的に許容される塩
(式中、WPTM1、WPTM2、WPTM3A、WPTM6、WPTM7、WPTM5A、WPTM3B、RPTM4、RPTM5、RPTM6、X、R30、R、R28A、R28B、R28、R14a、R14b、R15、及びR16は、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において定義されるとおりである)。
本明細書に記載されるいかなる任意の態様または実施形態、化合物は、以下から選択される化学構造を有する:


またはその薬学的に許容される塩
(式中、
PTM1、WPTM2、WPTM3A、WPTM6、WPTM7、WPTM5A、WPTM3B、RPTM4、RPTM5、RPTM6、R14a、R14b、R15、及びR16は、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において定義されるとおりであり、
Xは、CHまたはNであり、
30は、H、FまたはClであり、
は、C1-6アルキルである)。
本明細書に記載されるいかなる任意の態様または実施形態、化合物は、以下から選択される化学構造を有する:


またはその薬学的に許容される塩
(式中、
PTM1、WPTM2、WPTM3A、WPTM6、WPTM7、WPTM5A、WPTM3B、RPTM4、RPTM5、及びRPTM6は、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において定義されるとおりであり、
Xは、CHまたはNであり、
30は、H、FまたはClであり、
は、C1-6アルキルであり、
15は、シアノ、ハロゲン(例えば、FまたはCl)、
から選択され、
16は、H、C1-4アルキル、フルオロ、クロロ、NH、CN、またはC1-4アルコキシから独立して選択される1つまたは2つの基であり、
28Aは、Hまたはメチルから選択され、
28Bは、H、メチル、及びハロゲン(例えば、FまたはCl)から選択され、
28は、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
であり、
14a及びR14bの一方は、H、メチル、C1フルオロアルキル、CHF、CFであり、他方は、Hである)。
追加の実施形態において、本明細書は、エナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物及び多形を含み、その薬学的に許容される塩形態、例えば、酸塩及び塩基塩形態を含む、本明細書に記載される化合物を提供する。
例示的なVLM
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは、以下から選択される化学構造を有する:


またはその薬学的に許容される塩
(式中、X、R30、R、R28A、R28B、R28、R14a、R14b、R15、及びR16は、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において定義されるとおりである)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは、以下から選択される化学構造を有する:
またはその薬学的に許容される塩
(式中、
14a、R14b、R15、及びR16は、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において定義されるとおりであり、
Xは、CHまたはNであり、
30は、H、FまたはClであり、
は、C1-6アルキルであり、
28Aは、Hまたはメチルから選択され、
28Bは、H、メチル、及びハロゲン(例えば、FまたはCl)から選択され、
28は、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
である)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは、以下から選択される化学構造を有する:
またはその薬学的に許容される塩
(式中、
Xは、CHまたはNであり、
30は、H、FまたはClであり、
は、C1-6アルキルであり、
28Aは、Hまたはメチルから選択され、
28Bは、H、メチル、及びハロゲン(例えば、FまたはCl)から選択され、
28は、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
であり、
14a及びR14bの一方は、H、メチル、C1フルオロアルキル、CHF、CFであり、他方は、Hであり、
15は、シアノ、ハロゲン(例えば、FまたはCl)、
から選択され、
16は、H、C1-4アルキル、フルオロ、クロロ、NH、CN、またはC1-4アルコキシから独立して選択される1つまたは2つの基である)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは、以下から選択される:


本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bの一方は、H、C1-3アルキル(例えば、メチル)、C1フルオロアルキル、CHF、またはCFであり、他方は、Hである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bの一方は、H、C1-3アルキル(例えば、メチル)であり、他方は、Hである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは、以下から選択される:


本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、ULMは、以下から選択される:
特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、E3ユビキチンリガーゼ、例えば、フォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼに結合するための手段を提供する。ある特定の実施形態において、ULMは、VLMであり、基ULM-aから選択される化学構造を含む:
(式中、
破線は、少なくとも1つのPTMの結合、別のULMもしくはVLM(すなわち、VLM’)の結合、または少なくとも1つのPTM、ULM’もしくはVLM’をリンカーの他端にカップリングする化学リンカー部分の結合を示し、
式ULM-aのX、Xは、結合、O、NRY3、CRY3Y4、C=O、C=S、SO、及びSOからなる群からそれぞれ独立して選択され、
式ULM-aのRY3、RY4は、H、1つ以上のハロによって任意選択により置換された直鎖または分枝鎖C1-6アルキル、任意選択により置換されたC1-6アルコキシル(例えば、0~3個のR基によって任意選択により置換される)からなる群からそれぞれ独立して選択され、
式ULM-aのRは、0、1、2、または3つの基であり、H、ハロ、-OH、C1-3アルキル、C=O、アルキル、アルコキシまたはこれらの組み合わせの群からそれぞれ独立して選択され、
式ULM-aのWは、任意選択により置換されたT、任意選択により置換された-T-N(R1a1b)X、任意選択により置換された -T-N(R1a1b)、任意選択により置換された-T-アリール、任意選択により置換された-T-ヘテロアリール、任意選択により置換されたT-ビヘテロアリール、任意選択により置換された-T-ヘテロシクリル、任意選択により置換された-T-ビヘテロシクリル、任意選択により置換された-NR-T-アリール、任意選択により置換された-NR-T-ヘテロアリールまたは任意選択により置換された-NR-T-ヘテロシクリルからなる群から選択され、
式ULM-aのXは、C=O、R、R1a、R1bであり、
、R1a、R1bのそれぞれは、H、1つ以上のハロまたは-OH基によって任意選択により置換された直鎖または分枝鎖C-Cアルキル基、RY3C=O、RY3C=S、RY3SO、RY3SO、N(RY3Y4)C=O、N(RY3Y4)C=S、N(RY3Y4)SO、及びN(RY3Y4)SOからなる群から独立して選択され、
式ULM-aのTは、任意選択により置換されたアルキル、-(CH-基、任意選択により置換された直鎖、分枝鎖-(CH-O-C-Cアルキル、または任意選択により置換された-(CH-O-ヘテロシクリルからなる群から選択され、ここで、メチレン基のそれぞれ1つは、ハロゲン、メチル、1つ以上のハロゲンもしくは-OH基によって任意選択により置換された直鎖もしくは分枝鎖C-Cアルキル基、任意選択により置換されたアミノ酸側鎖または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択される1つまたは2つの置換基で任意選択により置換され、
式ULM-aのWは、任意選択により置換された-NR1-T-アリール(ここで、アリール基は、任意選択により置換された5~6員ヘテロアリールまたは任意選択により置換されたアリールで任意選択により置換され得る)、任意選択により置換された -NR1-T-ヘテロアリール基(ここで、ヘテロアリールは、任意選択により置換されたアリールまたは任意選択により置換されたヘテロアリールで任意選択により置換される)、または任意選択により置換された-NR1-T-ヘテロシクリルであり、ここで、-NR1は、Xに共有結合し、Rは、HまたはCH、好ましくは、Hである)。
ある特定の実施形態において、Rは、エステルまたはエーテル連結を含む、プロドラッグを形成するように修飾される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、Tは、任意選択により置換されたアルキル、-(CH-基からなる群から選択され、ここで、メチレン基のそれぞれ1つは、ハロゲン、メチル、任意選択により置換されたアルコキシ、1つ以上のハロゲンによって任意選択により置換された直鎖もしくは分枝鎖C-Cアルキル基、C(O)NR1a、またはNR1a、またはR及びR1aが結合して形成される任意選択により置換されたヘテロシクリル、または-OH基、または任意選択により置換されたアミノ酸側鎖からなる群から選択される1つまたは2つの置換基で任意選択により置換され、nは、0~6、多くの場合0、1、2、または3、好ましくは、0または1である。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、式ULM-aのWは、
であり、式中、R14a、R14bは、H、ハロアルキル(例えば、フルオロアルキル)、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキルアミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたアルキル-リン酸、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、アルキル-COR26、CONR27a27b、NHCOR26、もしくはNHCHCOR26からなる群からそれぞれ独立して選択され、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~5員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではない。
実施形態のいずれかにおいて、ULM-aのWは、任意選択により置換されたフェニル、任意選択により置換されたナフチル、または任意選択により置換された5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、
式ULM-aのR15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR14a14b、OR14a、CONR14a14b、NR14aCOR14b、SONR14a14b、NR14aSO14b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択される。
追加の実施形態において、本開示における使用のためのW置換基にはまた、本明細書で開示される同定された化合物に見出されるW置換基が具体的に含まれる(本開示の特定の化合物に限定されない)。これらのW置換基のそれぞれは、本明細書で同様に開示される任意数のW置換基とともに使用され得る。
ある特定の追加の実施形態において、ULM-aは、ピロリジン部分において、0~3個のR基によって任意選択により置換される。各Rは、独立して、H、ハロ、-OH、C1-3アルキル、C=Oである。
本明細書に記載される実施形態のいずれかにおいて、式ULM-aのW、Wは、独立して、1つ以上のPTM基に結合しているリンカーに共有結合的にカップリングすることができる。
ここで、破線は、少なくとも1つのPTMの結合部位、別のULM(ULM’)の結合部位、または少なくとも1つのPTMもしくはULM’もしくは両方をULMにカップリングする化学リンカー部分の結合部位を示す。
ある特定の実施形態において、ULMは、VHLであり、以下の構造によって表される:
(式中、
式ULM-bのWは、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、または
からなる群から選択され、
式ULM-bのR及びR10は、独立して、水素、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、任意選択により置換されたヘテロアリール、もしくはハロアルキルであるか、またはR、R10、及びそれらが結合している炭素原子は、任意選択により置換されたシクロアルキルを形成し、
式ULM-bのR11は、任意選択により置換されたヘテロシクリル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール、
からなる群から選択され、
式ULM-bのR12は、Hまたは任意選択により置換されたアルキルからなる群から選択され、
式ULM-bのR13は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルカルボニル、任意選択により置換された(シクロアルキル)アルキルカルボニル、任意選択により置換されたアラルキルカルボニル、任意選択により置換されたアリールカルボニル、任意選択により置換された(ヘテロシクリル)カルボニル、または任意選択により置換されたアラルキルからなる群から選択され、
式ULM-bのR14a、R14bは、H、ハロアルキル(例えば、フルオロアルキル)、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、アミノメチル、アルキルアミノメチル、アルコキシメチル、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたアルキル-リン酸、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、アルキル-COR26、CONR27a27b、CHNHCOR26、もしくは(CH)N(CH3)COR26からなる群からそれぞれ独立して選択され、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~6員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、
式ULM-bのWは、フェニル、ナフチル、または5~10員ヘテロアリールからなる群から選択され、
式ULM-bのR15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR27a27b、OR27a、CONR27a27b、NR27aCOR27b、SONR27a27b、NR27aSO27b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
式ULM-bの各R16は、ハロ、CN、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたハロアルキル、ヒドロキシ、または任意選択により置換されたハロアルコキシからなる群から独立して選択され、
式ULM-bのoは、0、1、2、3、または4であり、
式ULM-bのR18は、H、ハロ、任意選択により置換されたアルコキシ、シアノ、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはリンカーからなる群から独立して選択され、
各R26は、H、OH、任意選択により置換されたアルキルまたはNR27a27bから独立して選択され、
各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換された3~5員シクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成し、
式ULM-bのpは、0、1、2、3、または4であり、ここで、破線は、少なくとも1つのPTMの結合部位、別のULM(ULM’)の結合部位、または少なくとも1つのPTMもしくはULM’もしくは両方をULMにカップリングする化学リンカー部分の結合部位を示す)。
ある特定の実施形態において、式ULM-bのR15は、
であり、ここで、R17は、H、ハロ、任意選択により置換されたC3-6シクロアルキル、任意選択により置換されたC1-6アルキル、任意選択により置換されたC1-6アルケニル、及びC1-6ハロアルキルであり、Xaは、SまたはOである。
ある特定の実施形態において、式ULM-bのR17は、メチル、エチル、イソプロピル、及びシクロプロピルの群から選択される。
ある特定の追加の実施形態において、式ULM-bのR15は、以下からなる群から選択される:


ある特定の実施形態において、式ULM-bのR11は、以下からなる群から選択される:


本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、式ULM-bのR14a、R14bは、H、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたアルキル-リン酸、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、アルキル-COR26、CHOR30、CHNHR30、CHNCH30、CONR27a27b、CHCONR27a27b、CHNHCOR26、もしくはCHNCHCOR26からなる群からそれぞれ独立して選択され、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~6員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、当該スピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクロアルキルは、それ自体がアルキル、ハロアルキル、または-COR33で任意選択により置換され、ここで、R33は、アルキルまたはハロアルキルであり、
30は、H、任意選択により更に置換されたアルキル、アルキニルアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、R26及びR27は、上に記載されるとおりである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、式ULM-bのR14a、R14bは、H、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、CHOR30、CHNHR30、CHNCH30、CONR27a27b、CHCONR27a27b、CHNHCOR26、もしくはCHNCHCOR26からなる群からそれぞれ独立して選択され、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~6員スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、当該スピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクロアルキルは、それ自体がアルキル、ハロアルキル、または-COR33で任意選択により置換され、ここで、R33は、アルキルまたはハロアルキルであり、R30は、H、任意選択により更に置換されたアルキル、アルキニルアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキルアルキル、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルである。
ある特定の実施形態において、ULMは、以下の群から選択される化学構造を有する:
(式中、
式ULM-c、ULM-d、及びULM-eのRは、H、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル;任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、任意選択により置換されたヘテロアリール、またはハロアルキルであり、
式ULM-c、ULM-d、及びULM-eのR14aは、H、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシメチル、エチル、イソプロピル、またはシクロプロピルであり、
式ULM-c、ULM-d、及びULM-eのR15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール;任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
式ULM-c、ULM-d、及びULM-eのXは、C、CH、またはC=Oであり、
式ULM-c、ULM-d、及びULM-eのRは、不在または任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリールであり、
破線は、少なくとも1つのPTMの結合部位、別のULM(ULM’)の結合部位、または少なくとも1つのPTMもしくはULM’もしくは両方をULMにカップリングする化学リンカー部分の結合部位を示す)。
ある特定の実施形態において、ULMは、以下の化学構造に従う基を含む:
(式中、
式ULM-fのR14aは、H、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシメチル、エチル、イソプロピル、またはシクロプロピルであり、
式ULM-fのRは、Hであり、
式ULM-fのR10は、H、エチル、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルであり、
式ULM-fのR11は、


または任意選択により置換されたヘテロアリールであり、
式ULM-fのpは、0、1、2、3、または4であり、
式ULM-fの各R18は、独立して、ハロ、任意選択により置換されたアルコキシ、シアノ、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、ハロアルコキシまたはリンカーであり、
式ULM-fのR12は、H、C=Oであり、
式ULM-fのR13は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルカルボニル、任意選択により置換された(シクロアルキル)アルキルカルボニル、任意選択により置換されたアラルキルカルボニル、任意選択により置換されたアリールカルボニル、任意選択により置換された(ヘテロシクリル)カルボニル、または任意選択により置換されたアラルキルであり、
式ULM-fのR15は、H、ハロゲン、Cl、CN、C≡CH、OH、NO、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール;
からなる群から選択され、
式ULM-fの破線は、少なくとも1つのPTMの結合部位、別のULM(ULM’)の結合部位、または少なくとも1つのPTMもしくはULM’もしくは両方をULMにカップリングする化学リンカー部分の結合部位を示す)。
ある特定の実施形態において、ULMは、以下の構造から選択される:


(式中、nは、0または1である)。
ある特定の実施形態において、ULMは、以下の構造から選択される:


(式中、ULM-a1~ULM-a15、ULM-b1~ULM-b12、ULM-c1~ULM-c15及びULM-d1~ULM-d9中のフェニル環は、フッ素、低級アルキル及びアルコキシ基で任意選択により置換され、破線は、少なくとも1つのPTMの結合部位、別のULM(ULM’)の結合部位、または少なくとも1つのPTMもしくはULM’もしくは両方をULM-aにカップリングする化学リンカー部分の結合部位を示す)。
一実施形態において、ULM-a1~ULM-a15、ULM-b1~ULM-b12、ULM-c1~ULM-c15及びULM-d1~ULM-d9中のフェニル環をエステルに官能化して、プロドラッグの一部とすることができる。
ある特定の実施形態において、ULM-a1~ULM-a15、ULM-b1~ULM-b12、ULM-c1~ULM-c15及びULM-d1~ULM-d9のピロリジン環上のヒドロキシル基は、エステル連結プロドラッグ部分をそれぞれ含む。
更に追加の実施形態において、好ましい化合物は、以下の化学構造に従う化合物:
(式中、
ULM-iのR1’は、OH、または患者もしくは対象においてOHに代謝される基であり、
ULM-iのR2’は、-NH-CH-アリール-HET(好ましくは、メチル置換チアゾールに直接連結したフェニル)であり、
ULM-iのR3’は、-CHRCR3’-NH-C(O)-R3P1基または-CHRCR3’-R3P2基であり、
ULM-iのRCR3’は、C-Cアルキル基、好ましくは、メチル、イソプロピルまたはtert-ブチルであり、
ULM-iのR3P1は、C-Cアルキル(好ましくは、メチル)、任意選択により置換されたオキセタン基(好ましくは、メチル置換、-(CHOCH基(式中、nは、1または2(好ましくは、2)である)、または
(エチルエーテル基は、好ましくは、フェニル部分でメタ置換される)、モルホリノ基(2位または3位でカルボニルに連結される)であり、
ULM-iのR3P2は、
であり、
ULM-iのアリールは、フェニルであり、
ULM-iのHETは、任意選択により置換されたチアゾールまたはイソチアゾールであり、
ULM-iのRHETは、Hまたはハロ基(好ましくは、H)である)、
またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物もしくは多形を含み、当該化合物のそれぞれは、リンカー基を介してPTM基(ULM’基を含む)に任意選択により接続される。
ある特定の態様において、ユビキチンE3リガーゼ結合部分(ULM)を含む二官能性化合物であって、ULMは、以下の化学構造に従う基である:
(式中、
ULM-jの各R及びRは、独立して、OH、SH、もしくは任意選択により置換されたアルキルであるか、またはR、R、及びそれらが結合している炭素原子は、結合して、カルボニルを形成し、
ULM-jのRは、Hまたは任意選択により置換されたアルキルであり、
ULM-jのEは、結合、C=O、またはC=Sであり、
ULM-jのGは、結合、任意選択により置換されたアルキル、-COOHまたはC=Jであり、
ULM-jのJは、OまたはN-Rであり、
ULM-jのRは、H、CN、任意選択により置換されたアルキルまたは任意選択により置換されたアルコキシであり、
ULM-jのMは、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたヘテロシクリル、または
であり、
ULM-jの各R及びR10は、独立して、H;任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、任意選択により置換されたチオアルキル、ULMに連結されるジスルフィド、任意選択により置換されたヘテロアリール、もしくはハロアルキルであるか、またはR、R10、及びそれらが結合している炭素原子は、結合して、任意選択により置換されたシクロアルキルを形成し、
ULM-jのR11は、任意選択により置換されたヘテロシクリル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール、または
であり、
ULM-jのR12は、Hまたは任意選択により置換されたアルキルであり、
ULM-jのR13は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルカルボニル、任意選択により置換された(シクロアルキル)アルキルカルボニル、任意選択により置換されたアラルキルカルボニル、任意選択により置換されたアリールカルボニル、任意選択により置換された(ヘテロシクリル)カルボニル、または任意選択により置換されたアラルキル;任意選択により置換された(オキソアルキル)カルバマートであり、
ULM-jの各R14は、独立して、H、ハロアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、アゼチジン、任意選択により置換されたアルコキシ、または任意選択により置換されたヘテロシクリルであり、
ULM-jのR15は、H、CN、任意選択により置換されたヘテロアリール、ハロアルキル、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたアルコキシ、または任意選択により置換されたヘテロシクリルであり、
ULM-jの各R16は、独立して、ハロ、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたCN、または任意選択により置換されたハロアルコキシであり、
ULM-jの各R25は、独立して、Hもしくは任意選択により置換されたアルキルであるか、または両方のR25基は、一緒になって、オキソもしくは任意選択により置換されたシクロアルキル基を形成し得、
ULM-jのR23は、HまたはOHであり、
ULM-jのZ、Z、Z、及びZは、独立して、CまたはNであり、
ULM-jのoは、0、1、2、3、または4である)、またはその薬学的に許容される塩、立体異性体、溶媒和物もしくは多形。
ある特定の実施形態において、ULM-jのGがC=Jである場合、JはOであり、RはHであり、各R14はHであり、oは0である。
ある特定の実施形態において、ULM-jのGがC=Jである場合、JはOであり、RはHであり、各R14はHであり、R15は任意選択により置換されたヘテロアリールであり、oは0である。他の場合において、EはC=Oであり、Mは
である。
ある特定の実施形態において、ULM-jのEがC=Oである場合、R11は任意選択により置換されたヘテロシクリルまたは
であり、Mは、
である。
ある特定の実施形態において、ULM-jのEがC=Oである場合、Mは、
であり、R11は、
であり、各R18は、独立して、H、ハロ、任意選択により置換されたアルコキシ、シアノ、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシであり、pは、0、1、2、3、または4である。
ある特定の実施形態において、各R14は、独立して、H、ヒドロキシル、ハロ、アミン、アミド、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、または複素環のうちの少なくとも1つで置換される。
ある特定の実施形態において、ULM-jのR15は、
CN、またはハロアルキルに従う基であり、各R18は、独立して、H、ハロ、任意選択により置換されたアルコキシ、シアノ、アミノアルキル、アミドアルキル、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシであり、pは、0、1、2、3、または4である。
ある特定の実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:
(式中、
ULM-kのGは、C=Jであり、Jは、Oであり、
ULM-kのRは、Hであり、
ULM-kの各R14は、独立して、H、アミド、アルキル、例えば、メチル(1つ以上のC1-C6アルキル基で任意選択により置換される)またはC(O)NR’R”であり、
R’及びR”は、それぞれ独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、またはシクロアルキルであり、
ULM-kのoは、0であり、
ULM-kのR15は、ULM-jについて上に定義されるとおりであり、
ULM-kのR16は、ULM-jについて上に定義されるとおりであり、
ULM-kのR17は、H、ハロ、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルケニル、及びハロアルキルである)。
他の場合において、ULM-kのR17は、アルキル(例えば、メチル)またはシクロアルキル(例えば、シクロプロピル)である。
他の実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:
(式中、
ULM-kのGは、C=Jであり、Jは、Oであり、
ULM-kのRは、Hであり、
ULM-kの各R14は、Hであり、
ULM-kのoは、0であり、
ULM-kのR15は、任意選択により置換された以下からなる群から選択される:
(式中、ULM-kのR30は、Hまたは任意選択により置換されたアルキルである)。
他の実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:
(式中、
ULM-kのEは、C=Oであり、
ULM-kのMは、
であり、
ULM-kのR11は、任意選択により置換された以下からなる群から選択される:
更に他の実施形態において、以下の化学構造の化合物
(式中、
ULM-kのEは、C=Oであり、
ULM-kのR11は、
であり、
ULM-kのMは、
であり、
ULM-kのqは、1または2であり、
ULM-kのR20は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたアリール、または
であり、
ULM-kのR21は、Hまたは任意選択により置換されたアルキルであり、
ULM-kのR22は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、またはハロアルキルである)。
本明細書に記載される任意の実施形態において、ULM-jまたはULM-kのR11は、以下からなる群から選択される:


ある特定の実施形態において、ULM-jまたはULM-kのR11は、以下からなる群から選択される:
ある特定の実施形態において、ULM(またはULM’(存在する場合))は、以下の化学構造に従う基である:
(式中、
ULM-lのXは、OまたはSであり、
ULM-lのYは、H、メチルまたはエチルであり、
ULM-lのR17は、H、メチル、エチル、ヒドロキシメチルまたはシクロプロピルであり、
ULM-lのMは、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、または
であり、
ULM-lのRは、Hであり、
ULM-lのR10は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、任意選択により置換されたチオアルキルまたはシクロアルキルであり、
ULM-lのR11は、任意選択により置換された複素環式芳香族、任意選択により置換されたヘテロシクリル、任意選択により置換されたアリールまたは
であり、
ULM-lのR12は、Hまたは任意選択により置換されたアルキルであり、
ULM-lのR13は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルカルボニル、任意選択により置換された(シクロアルキル)アルキルカルボニル、任意選択により置換されたアラルキルカルボニル、任意選択により置換されたアリールカルボニル、任意選択により置換された(ヘテロシクリル)カルボニル、または任意選択により置換されたアラルキル;任意選択により置換された(オキソアルキル)カルバマートである)。
いくつかの実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:


(式中、
ULM-mのYは、H、メチオールまたはエチルであり、
ULM-mのRは、Hであり、
10は、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシルであり、
ULM-mのR11は、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたイソインドリノン、任意選択により置換されたイソオキサゾール、任意選択により置換されたヘテロシクリルである)。
本開示の他の好ましい実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:
(式中、
ULM-nのR17は、メチル、エチル、またはシクロプロピルであり、
ULM-nのR、R10、及びR11は、上に定義されるとおりである)。他の場合において、Rは、Hであり、
ULM-nのR10は、H、アルキル、またはシクロアルキル(好ましくは、イソプロピル、tert-ブチル、sec-ブチル、シクロペンチル、またはシクロヘキシル)である。
本開示の他の好ましい実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:
またはその薬学的に許容される塩(式中、
は、H、任意選択により置換されたアルキルまたは任意選択により置換されたシクロアルキルであり、
は、任意選択により置換された5~6員ヘテロアリールであり、
は、任意選択により置換されたフェニル、任意選択により置換されたナフチルまたは任意選択により置換されたピリジニルであり、
14a及びR14bの一方は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル(例えば、フルオロアルキル)、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたヘテロルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、CONR27a27b、NHCOR26、もしくはNHCHCOR26であり、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~6員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、
15は、CN、任意選択により置換されたフルオロアルキル、


任意選択により置換された
(例えば、
であり、式中、R28aは、ハロ、任意選択により置換されたアルキルまたはフルオロアルキルである)、または
であり、
各R16は、ハロ、CN、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、ヒドロキシ、またはハロアルコキシから独立して選択され、
各R26は、独立して、H、任意選択により置換されたアルキルまたはNR27a27bであり、
各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された3~5員シクロアルキル)であるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成し、
各R28は、独立して、H、ハロゲン、CN、任意選択により置換されたアミノアルキル、任意選択により置換されたアミドアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、アミン、任意選択により置換されたアルキニル、または任意選択により置換されたシクロアルキルであり、
oは、0、1または2であり、
pは、0、1、2、3、または4である)。
本明細書に記載される態様または実施形態のいずれかにおいて、ULMは、以下の式で表される:
(式中、
、X、及びXのそれぞれは、CH及びNから選択され、ここで、Nは2つ以下であり、
は、C1-6アルキルであり、
は、ULM-o及びULM-pについての定義と同じであり、
14a及びR14bの一方は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたアルキル-リン酸、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、CONR27a27b、NHCOR26、もしくはNHCHCOR26であり、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a及びR14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~5員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここでスピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、
各R27a及びR27bは、独立して、H、C1-6アルキルまたはシクロルキル(例えば、任意選択により置換された3~5員シクロアルキル)であり、
oは、0、1、または2であり、
qは、1、2、3または4であり、
15は、任意選択により置換された
またはCNであり、
28は、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
であり、
28Cは、H、メチル、フルオロ、またはクロロであり、
16は、H、C1-4アルキル、フルオロ、クロロ、CN、またはC1-4アルコキシである)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bは、H、C1-4アルキル、C1-4シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、C1-4アルキルオキシアルキル、C1-4アルキル-NR27a27b及びCONR27a27bから選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bのうちの少なくとも1つは、Hである(例えば、R14a及びR14bの両方がHである)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bのうちの少なくとも1つは、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたヘテロルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、CONR27a27b、NHCOR26、またはNHCHCOR26である。あるいは、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bの一方は、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたヘテロルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、CONR27a27b、NHCOR26、またはNHCHCOR26であり、R14a及びR14bの他方は、Hである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、
を形成し、ここで、R23は、H、C1-4アルキル、-C(O)C1-4アルキルから選択される。
本開示の他の好ましい実施形態において、ULM及びULM’(存在する場合)は、それぞれ独立して、以下の化学構造に従う基である:
またはその薬学的に許容される塩(式中、
Xは、CHまたはNであり、
ULM-q及びULM-rのR、R、R14a、R14b、及びR15は、ULM-o及びULM-pについての定義と同じである)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bの一方は、H、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたヘテロアルキル、もしくは任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキルであり、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~5員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではない。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bの一方は、H、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたヘテロアルキル、または任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキルであり、R14a及びR14bの他方は、Hである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、一方のR14a及びR14bは、H、C1-4アルキル、C3-4シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、及びC1-4アルキルオキシアルキルから選択され、R14a及びR14bの他方は、Hである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、R14a及びR14bの一方は、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意選択により置換されたC1-4アルキルアミン、C1-6アルコキシ、(CH1-6アルコキシ、(CH1-6アルコキシ-Cヘテロシクロアルキル、(CHOH、(CHNR27a27b、C3-6シクロアルキル、またはNR27a27bであり、R14a及びR14bの他方は、Hである。
本明細書に記載される態様または実施形態のいずれかにおいて、ULM(またはULM’(存在する場合))は、その薬学的に許容される塩、エナンチオマー、ジアステレオマー、溶媒和物または多形であり得る。加えて、本明細書に記載される態様または実施形態のいずれかにおいて、本明細書に記載されるULM(またはULM’(存在する場合))は、結合を介してまたは化学リンカーによって、PTMにカップリングされてもよい。
本開示のある特定の態様において、ULM部分は、以下からなる群から選択される:


(ここで、VLMは、本明細書に記載されるリンカーを介して、任意の適切な位置、例えば、アリール、ヘテロアリー、フェニル、またはインドール基のフェニルで、任意選択により任意の適切な官能基、例えば、アミン、エステル、エーテル、アルキル、またはアルコキシを介して、PTMに接続され得る)。
例示的なリンカー
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、PTMをULMに化学的にカップリングさせる手段を含み、例えば、1つ以上のPTMは、化学リンカー(L)を介して、1つ以上のULM(例えば、VLMの少なくとも1つ)に化学的に連結またはカップリングされる。ある特定の実施形態において、リンカー基Lは、1つ以上の共有結合的に接続された構造単位(例えば、-A 1…(A-または-(A-)を含む基であり、式中、A は、PTMにカップリングされる基であり、(Aは、ULMにカップリングされる基である。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー(L)のULM(例えば、VLM、ILM、CLM、またはMLM)への接続またはカップリングは、安定したL-ULM接続である。例えば、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー(L)及びULMがヘテロ原子を介して接続される場合、任意の後続のヘテロ原子は、存在する場合、少なくとも1つの単一炭素原子(例えば、-CH-)によって、例えば、アセタールまたはアミナール基で分離される。更なる例として、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー(L)及びULMがヘテロ原子を介して接続される場合、ヘテロ原子は、エステルの一部ではない。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー基Lは、結合、または式-(A-によって表される化学リンカー基であり、式中、Aは、化学部分であり、qは、1~100の整数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、31、32、33、34、35、36、37、38、39、40、41、42、43、44、45、46、47、48、49、50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、または80)であり、Lは、PTMとULMの両方に共有結合し、PTMのタンパク質標的への結合及びULMのE3ユビキチンリガーゼへの結合を提供し、標的タンパク質のユビキチン化をもたらす。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー基Lは、結合、または式-(A-によって表される化学リンカー基であり、式中、Aは、化学部分であり、qは、6~30の整数(例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、または25)であり、Lは、PTMとULMの両方に共有結合し、標的タンパク質のユビキチン化をもたらすのに十分に近接した、PTMのタンパク質標的への結合及びULMのE3ユビキチンリガーゼへの結合を提供する。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー基Lは、-(A-であり、式中、
(Aは、ULM(VLMなど)、PTM部分、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つに接続される基であり、
リンカーのqは、1以上の整数であり、
各Aは、結合、CRL1L2、O、S、SO、SO、NRL3、SONRL3、SONRL3、CONRL3、NRL3CONRL4、NRL3SONRL4、CO、CRL1=CRL2、C≡C、SiRL1L2、P(O)RL1、P(O)ORL1、NRL3C(=NCN)NRL4、NRL3C(=NCN)、NRL3C(=CNO)NRL4、0~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC3-11シクロアルキル、0~9個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC5-13スピロシクロアルキル、0~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC3-11ヘテロシクリル、0~8個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC5-13スピロヘテロシクリル、0~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたアリール、0~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、RL1またはRL2は、それぞれ独立して、任意選択により、他の基に連結して、0~4個のRL5基で任意選択により置換されたシクロアルキル及び/またはヘテロシクリル部分を形成し、
L1、RL2、RL3、RL4及びRL5は、それぞれ独立して、H、ハロ、C1-8アルキル、OC1-8アルキル、SC1-8アルキル、NHC1-8アルキル、N(C1-8アルキル)、C3-11シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C3-11ヘテロシクリル、OC1-8シクロアルキル、SC1-8シクロアルキル、NHC1-8シクロアルキル、N(C1-8シクロアルキル)、N(C1-8シクロアルキル)(C1-8アルキル)、OH、NH、SH、SO1-8アルキル、P(O)(OC1-8アルキル)(C1-8アルキル)、P(O)(OC1-8アルキル)、CC-C1-8アルキル、CCH、CH=CH(C1-8アルキル)、C(C1-8アルキル)=CH(C1-8アルキル)、C(C1-8アルキル)=C(C1-8アルキル)、Si(OH)、Si(C1-8アルキル)、Si(OH)(C1-8アルキル)、COC1-8アルキル、COH、ハロゲン、CN、CF、CHF、CHF、NO、SF、SONHC1-8アルキル、SON(C1-8アルキル)、SONHC1-8アルキル、SON(C1-8アルキル)、CONHC1-8アルキル、CON(C1-8アルキル)、N(C1-8アルキル)CONH(C1-8アルキル)、N(C1-8アルキル)CON(C1-8アルキル)、NHCONH(C1-8アルキル)、NHCON(C1-8アルキル)、NHCONH、N(C1-8アルキル)SONH(C1-8アルキル)、N(C1-8アルキル) SON(C1-8アルキル)、NH SONH(C1-8アルキル)、NH SON(C1-8アルキル)、NH SONHである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、各Aは、CRL1L2、O、NRL3、CONRL3、NRL3CONRL4、CO、CRL1=CRL2、C≡C、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC3-11シクロアルキル、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC3-11ヘテオシクリル、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたアリール、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、RL1またはRL2は、それぞれ独立して、任意選択により、他の基に連結して、1~4個のRL5基で任意選択により置換されたシクロアルキル及び/またはヘテロシクリル部分を形成し、RL1、RL2、RL3、及びRL5は、それぞれ独立して、ハロゲン、C1-8アルキル、OC1-8アルキル、NHC1-8アルキル、N(C1-8アルキル)、C3-11シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C3-11ヘテロシクリル、OC3-8シクロアルキル、NHC3-8シクロアルキル、N(C3-8シクロアルキル)、N(C3-8シクロアルキル)(C1-8アルキル)、OH、NH、CCH、COC1-8アルキル、COH、ハロゲン、CN、CF、CHF、CHF、またはNOである。
ある特定の実施形態において、リンカーのqは、0以上の整数である。ある特定の実施形態において、qは、1以上の整数である。
ある特定の実施形態において、例えば、リンカーのqが2より大きい場合、(Aは、A 及び(Aへの基であり、単位Aは、PTMをULMにカップリングする。
ある特定の実施形態において、例えば、リンカーのqが2である場合、(Aは、A 及びULMまたはPTMに接続される基である。
ある特定の実施形態において、例えば、リンカーのqが1である場合、リンカー基Lの構造は、-A -であり、A は、ULM部分及びPTM部分に接続される基である。
ある特定の実施形態において、リンカー(L)の単位Aは、以下からなる群から選択される一般構造によって表される基を含む:
-NR(CH-(低級アルキル)-、-NR(CH-(低級アルコキシル)-、-NR(CH-(低級アルコキシル)-OCH-、-NR(CH-(低級アルコキシル)-(低級アルキル)-OCH-、-NR(CH-(シクロアルキル)-(低級アルキル)-OCH-、-NR(CH-(ヘテロシクロアルキル)-、-NR(CHCHO)-(低級アルキル)-O-CH-、-NR(CHCHO)-(ヘテロシクロアルキル)-O-CH-、-NR(CHCHO)-アリール-O-CH-、-NR(CHCHO)-(ヘテロアリール)-O-CH-、-NR(CHCHO)-(シクロアルキル)-O-(ヘテロアリール)-O-CH-、-NR(CHCHO)-(シクロアルキル)-O-アリール-O-CH-、-NR(CHCHO)-(低級アルキル)-NH-アリール-O-CH-、-NR(CHCHO)-(低級アルキル)-O-アリール-CH、-NR(CHCHO)-シクロアルキル-O-アリール-、-NR(CHCHO)-シクロアルキル-O-(ヘテロアリール)l-、-NR(CHCH-(シクロアルキル)-O-(ヘテロシクリル)-CH2、-NR(CHCH-(ヘテロシクリル)-(ヘテロシクリル)-CH、-N(R1R2)-(ヘテロシクリル)-CH(式中、
リンカーのnは、0~10であり得、
リンカーのRは、H、低級アルキルであり得、
リンカーのR1及びR2は、接続しているNとともに環を形成することができる)。
本明細書に記載の任意の態様または実施形態において、Lは以下からなる群から選択される:


(式中、
化学連結部分の各m、n、o、及びpは、0、1、2、3及び4(好ましくは、0、1、または2)の整数から独立して選択され、
化学連結部分の各u、w、及びvは、0及び1の整数から独立して選択され、
は、-C(CH)-、-C(CH)H-、-CH-、-O-、C=O、または-NH-CH-であり、
は、H、OH、F、Cl、またはメチルであり、
L2は、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-3アルコキシ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、またはアミノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員または8~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル)、及び
から選択される)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、化学連結部分の各m、n、o、及びpは、0、1、または2の整数から独立して選択される。
本明細書に記載の任意の態様または実施形態において、Lは以下からなる群から選択される:


本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー(L)のA単位は、以下からなる群から選択される:


本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー単位またはリンカー(L)は、以下からなる群から選択される構造によって表される基を含む:
-O-(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-;
-O-(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O-;
-(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-;
-CH=CH(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-O(CH-;


(式中、m、n、o、p、q、r、s及びtは、0、1、2、3及び4の整数からそれぞれ独立して選択される)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー(L)は、以下からなる群から選択される:


本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、リンカー(L)は、以下からなる群から選択される:
追加の実施形態において、リンカー(L)は、限定するものではないが、以下に示される構造から選択される構造を含み、ここで、破線は、PTMまたはULMへの結合点を示す:
(式中、
L1及びWL2は、それぞれ独立して、不在、Rで任意選択により置換された0~4個のヘテロ原子を含む4~8員環であり、各Rは、独立して、H、ハロ、OH、CN、CF、任意選択により置換された直鎖もしくは分枝鎖C-Cアルキル、任意選択により置換された直鎖もしくは分枝鎖C-Cアルコキシであるか、または2つのR基がそれらが結合している原子と一緒になって、0~4個のヘテロ原子を含有する4~8員環系を形成し、
L1は、それぞれ独立して、結合、C-Cアルキル(直鎖、分枝鎖、任意選択により置換される)及び任意選択により1つ以上のC原子がOで置換されたもの;またはC-Cアルコキシ(直鎖、分枝鎖、任意選択により置換される)であり、
nは、0~10の整数であり、
は、PTMまたはULMへの結合点を示す)。
追加の実施形態において、リンカー(L)は、限定するものではないが、以下に示される構造から選択される構造を含み、ここで、破線は、PTMまたはULMへの結合点を示す:
(式中、
L1及びWL2は、それぞれ独立して、不在、アリール、ヘテロアリール、環、ヘテロシクリル、C1-6アルキル及び任意選択により1つ以上のC原子がOもしくはNで置き換えられたもの、C1-6アルケニル及び任意選択により1つ以上のC原子がOで置き換えられたもの、C1-6アルキニル及び任意選択により1つ以上のC原子がOで置き換えられたもの、二環、ビアリール、ビヘテロアリール、または ビヘテロシクリルであり、このそれぞれは、Rで任意選択により置換され、各Rは、独立して、H、ハロ、OH、CN、CF、ヒドロキシル、ニトロ、C≡CH、C2-6アルケニル、C2-6アルキニル、任意選択により置換された直鎖もしくは分枝鎖C-Cアルキル、任意選択により置換された直鎖もしくは分枝鎖C-Cアルコキシ、任意選択により置換されたOC1-3アルキル(例えば、1つ以上の-Fで任意選択により置換される)、OH、NH、NRY1Y2、CNであるか、または2つのR基がそれらが結合している原子と一緒になって、0~4個のヘテロ原子を含有する4~8員環系を形成し、
L1は、それぞれ独立して、結合、NRYL1、O、S、NRYL2、CRYL1YL2、C=O、C=S、SO、SO、C-Cアルキル(直鎖、分枝鎖、任意選択により置換される)及び任意選択により1つ以上のC原子がOで置き換えられたもの;C-Cアルコキシ(直鎖、分枝鎖、任意選択により置換される)であり、
は、0~4個のヘテロ原子を含む3~6員脂環式環または芳香環であり、これらは、任意選択により架橋され、0~6個のRで任意選択により置換され、各Rは、独立して、H、直鎖もしくは分岐鎖のC1-6アルキル、1つ以上のハロで任意選択により置換されたもの、もしくはC1-6アルコキシル、または2つのR基がそれらが結合している原子と一緒になって形成される0~2個のヘテロ原子を含有する3~8員環系であり、
YL1、RYL2は、それぞれ独立して、H、OH、C1-6アルキル(直鎖、分枝鎖、1つ以上のハロによって任意選択により置換されたもの、C1-6アルコキシル)であるか、またはR、Rがそれらが結合している原子と一緒になって、0~2個のヘテロ原子を含有する3~8員環系を形成し、
nは、0~10の整数であり、
は、PTMまたはULMへの結合点を示す)。
追加の実施形態において、リンカー基は、1~約100個のエチレングリコール単位、約1~約50個のエチレングリコール単位、1~約25個のエチレングリコール単位、約1~10個のエチレングリコール単位、1~約8個のエチレングリコール単位及び1~6個のエチレングリコール単位、2~4個のエチレングリコール単位を有する任意選択により置換された(ポリ)エチレングリコール、または任意選択により置換されたO、N、S、PもしくはSi原子が間に分散された任意選択により置換されたアルキル基である。ある特定の実施形態において、リンカーは、アリール基、フェニル基、ベンジル基、アルキル基、アルキレン基、またはヘテロシクリル基で置換される。ある特定の実施形態において、リンカーは、非対称または対称であり得る。
本明細書に記載される化合物の実施形態のいずれかにおいて、リンカー基は、本明細書に記載される任意の好適な部分であり得る。一実施形態において、リンカーは、約1~約12個のエチレングリコール単位、1~約10個のエチレングリコール単位、約2~約6個のエチレングリコール単位、約2~5個のエチレングリコール単位、約2~4個のエチレングリコール単位の範囲の大きさの置換または非置換のポリエチレングリコール基である。
別の実施形態において、本開示は、上記のPTM基を含む化合物またはその薬学的に許容される塩、エナンチオマー、立体異性体、溶媒和物もしくは多形を対象とし、PTM基は、ユビキチンリガーゼによってユビキチン化される標的タンパク質またはポリペプチド(例えば、SMARCA2、BRAHMAまたはBRM)に結合し、ULM基に直接的にまたはリンカー部分Lを介して化学的に連結するか、あるいは、PTMは、代替的に、ユビキチンリガーゼ結合部分でもあるULM’基であり、これは上記のULM基と同じであっても異なっていてもよく、ULM基に直接的にまたはリンカー部分を介して直接連結し、Lは、上記のリンカー部分であり、存在しても存在しなくてもよく、ULMを化学的(共有結合的)にPTMに連結するものである。
ある特定の実施形態において、リンカー基Lは、以下からなる群から独立して選択される1つ以上の共有結合的に接続された構造単位を含む基である:
Xは、O、N、S、S(O)及びSOからなる群から選択され、nは、1~5の整数であり、RL1は、水素またはアルキルであり、
は、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシまたはシアノから選択される1~3個の置換基で任意選択により置換された単環式または二環式アリールまたはヘテロアリールであり、
は、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシまたはシアノから選択される1~3個の置換基で任意選択により置換された単環式または二環式シクロアルキルまたはヘテロシクリルであり、フェニル環フラグメントは、アルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ及びシアノからなる群から選択される1、2または3個の置換基で任意選択により置換され得る。一実施形態において、リンカー基Lは、上に記載されるように、最大10個の共有結合的に接続された構造単位を含む。
ULM基及びPTM基は、リンカーの化学的性質について適切かつ安定な任意の基を介してリンカー基に共有結合され得るが、本開示の好ましい態様において、リンカーは、独立して、好ましくは、アミド、エステル、チオエステル、ケト基、カルバマート(ウレタン)、炭素またはエーテルを介してULM基及びPTM基に共有結合され、その基のそれぞれは、ユビキチンリガーゼ上におけるULM基及び分解される標的タンパク質上におけるPTM基の最大結合を提供するように、ULM基及びPTM基上の任意の場所に挿入され得る。(ある特定の態様において、PTM基がULM基である場合、分解される標的タンパク質は、ユビキチンリガーゼ自体であり得ることに留意されたい。) ある特定の好ましい態様において、リンカーは、ULM基及び/またはPTM基上の、任意選択により置換されたアルキル、アルキレン、アルケニルもしくはアルキニル基、アリール基またはヘテロシクリル基に連結され得る。
例示的なPTM
本開示の任意の態様または実施形態において、PTM基は、スイッチ/スクロース非発酵性(SWI/SNF)関連マトリックス結合アクチン依存性クロマチン調節因子サブファミリーAメンバー2(SMARCA2)またはBRMなどの標的タンパク質に結合する部分である。したがって、本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、PTM基は、SMARCA2またはBRMタンパク質に特異的に結合する(標的タンパク質SMARCA2、BRAHMAまたはBRMに結合する)任意の部分である。
ある特定の実施形態において、本明細書に記載される化合物は、標的タンパク質、例えば、Brmに結合するための手段を含む。したがって、ある特定の態様において、本開示は、Brmに結合するための手段、及びVHLに結合するための手段、及びBrmに結合するための手段をVHLに結合するための手段に化学的にカップリングするための手段を有する二官能性化合物を提供する。
以下に記載される組成物は、小分子標的タンパク質結合部分の構成要素のうちのいくつかを例示するものである。そのような小分子標的タンパク質結合部分にはまた、これらの組成物の薬学的に許容される塩、エナンチオマー、溶媒和物及び多形、ならびにSMARCA2を標的とし得る他の小分子も含まれる。これらの結合部分は、ユビキチン化及び分解のために、標的タンパク質(タンパク質標的部分に結合する)をユビキチンリガーゼに近接して提示するために、好ましくはリンカーを介して、ユビキチンリガーゼ結合部分に連結される。タンパク質標的部分またはPTM基に結合することができ、ユビキチンリガーゼ上で作用するか、またはユビキチンリガーゼによって分解される任意のタンパク質(例えば、SMARCA2、BRAHMAまたはBRM)は、本開示による標的タンパク質である。
本開示は、タンパク質の調節が異常であり(例えば、SMARCA4欠損/変異)、SMARCA2、BRAHMAまたはBRMなどのタンパク質の分解及び/または阻害から患者が利益を得るであろう任意の病態及び/または状態を含む、多くの病態及び/または状態を治療するために使用され得る。
追加の態様において、本明細書は、有効量の本明細書に記載される化合物またはその塩形態と、薬学的に許容される担体、添加剤または賦形剤と、任意選択により追加の生物活性剤とを含む、治療用組成物を提供する。治療用組成物は、患者または対象、例えば、ヒトなどの動物において、タンパク質分解を調節するものであり、その分解されたタンパク質を介して調節される病態または状態の治療または改善に使用することができる。ある特定の実施形態において、本明細書に記載される治療用組成物は、疾患、例えば、肺癌または非小細胞肺癌を含む、SWI/SNF関連癌、SMARCA4変異関連癌、SMARCA4欠損癌、または正常なSMARCA4発現と比べてSMARCA4の発現が減少している(例えば、変異のないSMARCA4または同様の位置にある野生型SMARCA4を有するSMARCA4の発現と比べて発現が減少している)がんのうちの少なくとも1つなどのがんの治療または改善のために、目的タンパク質の分解をもたらすために使用され得る。本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、疾患は、SWI/SNF関連癌、SMARCA4変異を有するがん、SMARCA4欠損を有するがん、またはこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つであり、肺癌または非小細胞肺癌であり得る。
ある特定の追加の実施形態において、本明細書に記載される治療用組成物は、疾患、例えば、SWI/SNF関連癌、SMARCA2関連癌またはSMARCA2の正常発現もしくは過剰発現を有するがんのうちの少なくとも1つなどのがんの治療または改善のために、目的タンパク質の分解をもたらすために使用され得る。
代替的な態様において、本開示は、病態または状態を調節するタンパク質またはポリペプチドを分解することによって、病態の治療または疾患もしくは状態の症状の改善を、それを必要とする対象において行うための方法であって、当該患者または対象に、有効量、例えば、治療上有効な量の本明細書に記載される少なくとも1つの化合物を、任意選択により薬学的に許容される担体、添加剤または賦形剤、及び任意選択により追加の生物活性剤と組み合わせて投与することを含み、組成物は、対象の疾患もしくは障害またはその症状を治療または改善するのに有効である、方法に関する。本開示による方法は、有効量の本明細書に記載される少なくとも1つの化合物の投与によって、がんを含む多くの病態または状態を治療するために使用され得る。病態または状態は、微生物因子または他の外来性因子、例えば、ウイルス、細菌、真菌、原生動物もしくは他の微生物によって引き起こされるものであってもよいし、病態及び/または状態をもたらすタンパク質の過剰発現によって引き起こされる病態であってもよい。
別の態様において、本明細書は、本開示による化合物を使用した生物系における目的タンパク質の分解の効果を特定するための方法を提供する。
「標的タンパク質」という用語は、本開示による化合物との結合及び以下のユビキチンリガーゼによる分解の標的である、タンパク質またはポリペプチドを記載するために使用される。そのような小分子標的タンパク質結合部分にはまた、これらの組成物の薬学的に許容される塩、エナンチオマー、溶媒和物及び多形、ならびに目的タンパク質を標的とし得る他の小分子も含まれる。これらの結合部分は、少なくとも1つのULM基(例えば、VLM)に、少なくとも1つのリンカー基Lを介して連結される。
タンパク質標的は、タンパク質に結合する化合物部分を特定するスクリーニングに使用され得、本開示による化合物に当該部分を組み込むことにより、治療の最終結果のために、タンパク質の活性レベルを変えることができる。
「タンパク質標的部分」またはPTMという用語は、SMARCA2もしくはBRMなどの標的タンパク質または他の目的タンパク質もしくはポリペプチドに結合し、ユビキチンリガーゼによるタンパク質またはポリペプチドの分解が生じ得るように当該タンパク質またはポリペプチドをユビキチンリガーゼに近接して配置/提示する、小分子を記載するために使用される。以下に記載される組成物は、小分子標的タンパク質の構成要素のうちのいくつかを例示するものである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、以下によって表される化学構造を有する:
(式中、
PTM1は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、リン酸、アミノ、アルキルアミノ、シアノまたはこれらの組み合わせから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
PTM2は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
PTM3Aは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~12のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~12のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル)、例えば、任意選択により置換された架橋ビシクロアルキル及び架橋ビヘテロシクリル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキルもしくは縮合ビヘテロシクロアルキル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基を含む6~11員の縮合ビシクロアルキルまたは縮合ビヘテロシクロアルキル環)、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環)であり、
PTM3は、任意選択により置換された3~9員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、任意選択により置換された5~6員アリールもしくはヘテロアリール環、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、もしくは3個の置換基で置換された3~9員もしくは5~6員のアリールもしくはヘテロアリール)、または任意選択により置換された4~10員のシクロアルキルもしくはヘテロシクリル、例えば、任意選択により置換された架橋ビシクロアルキル及び架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された4~10員のシクロアルキルまたはヘテロシクリル)であり、
PTM5Aは、不在(その場合、WPTM3は、L(リンカー)またはULMに直接接続される)、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、もしくは3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)であり、
PTM5は、不在(その場合、WPTM3は、L(リンカー)またはULMに直接接続される)、または任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換された5~6員のシクロアルキル、複素環、アリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のシクロアルキル、複素環、アリールまたはヘテロアリール)であり、
は、リンカー、ULM基、ULM’基、VLM基、VLM’基への結合点であり、
以下のうちの少なくとも1つが存在する:
PTM3Aは、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビヘテロシクロアルキル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基でそれぞれ任意選択により置換される)である;または
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である;または
これらの組み合わせ)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、WPTM3Aは、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビヘテロシクロアルキル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル、または任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基でそれぞれ任意選択により置換される)である。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、WPTM5は、ピペリジンである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、WPTM1は、リン酸置換を含む。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示の化合物のPTMは、式Iによって表され、以下のうちの少なくとも1つである:
PTM1は、任意選択により置換されたフェニルもしくはピリジル(例えば、本明細書に記載されるように置換され、本明細書に記載されるように選択される追加の任意選択の置換基を含むまたは含まない、例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、シアノまたはこれらの組み合わせから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された、ヒドロキシまたはリン酸置換基で置換されたフェニル)である;
PTM2は、任意選択により置換された6員ヘテロアリール環(例えば、本明細書に記載されるように置換され、例えば、ピリダジンアミノ基で置換されたピリダジン)である;
PTM3は、任意選択により置換された5~6員ヘテロアリール(例えば、ピラゾール、ピロール、イミダゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、またはトリアゾール)である;
PTM3Aは、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビヘテロシクロアルキル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基でそれぞれ任意選択により置換される)である;
PTM5は、本明細書に記載される任意の態様もしくは実施形態において記載されるとおりである(例えば、WPTM5は、不在またはピリジン環であり得る);
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である;または
これらの組み合わせ。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態、例えば、式IのPTMを含む実施形態において、WPTM3は、ピラゾールまたは6~8員ヘテロシクリル(例えば、ピペラジンまたはジアザビシクロオクタン)である。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、以下によって表される:
(式中、
PTM1は、本明細書に記載される任意の他の態様または実施形態において記載されるとおりであり、例えば、WPTM1は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
PTM2は、本明細書に記載される任意の他の態様または実施形態において記載されるとおりであり、例えば、WPTM2は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
PTM5は、本明細書に記載される任意の他の態様または実施形態において記載されるとおりであり、例えば、WPTM5は、不在(その場合、LPTMは、L(リンカー)またはULMに直接接続される)または任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換された5~6員のシクロアルキル、複素環、アリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のシクロアルキル、複素環、アリールまたはヘテロアリール)であり、ただし、ヘテロ原子は、炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合の炭素原子に直接接続するものではなく、
PTM5Aは、本明細書に記載される任意の他の態様または実施形態において記載されるとおりであり、例えば、WPTM5Aは、不在(その場合、LPTMは、L(リンカー)またはULMに直接接続される)、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員アリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された3~6のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、もしくは3個の置換基で置換された3~7もしくは3~6のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)であり、ただし、ヘテロ原子は、炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合の炭素原子に直接接続するものではなく、
PTMは、メチル、フルオロもしくはハロアルキルから独立して選択される1~2個の置換基で任意選択により置換されたC2-4アルキン(例えば、C2-3またはCアルキン)もしくはC2-4アルケン(例えば、C2-3またはCアルケン);メチル、フルオロ、もしくはハロアルキルから選択される1~2個の置換基で任意選択により置換されたC1-C2アルキル;またはメチル、フルオロ、もしくはハロアルキルから選択される1~2個の置換基で任意選択により置換されたシクロプロピルからなる群から選択され、
PTM1及びRPTM2は、独立して、H、ハロゲン、OH、C1-C3アルキル、C1-C3ハロアルキ、またはC1-C3アルコキシであり、
は、リンカー、ULM基、ULM’基、VLM基、VLM’基への結合点である)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、式IVによって表される化学構造を有し、以下のうちの少なくとも1つである:
PTM1は、本明細書に記載されるように選択される追加の任意選択の置換基を含むまたは含まないヒドロキシまたはリン酸置換基で置換されたフェニルである;
PTM2は、アミノ基で置換されたピリダジンである;
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された3~6のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは3~6のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である;または
これらの組み合わせ。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、以下によって表される:
またはその薬学的に許容される塩(式中、以下のうちの少なくとも1つが存在する:
PTM3Aは、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビヘテロシクロアルキル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基でそれぞれ任意選択により置換される)である;または
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である;または
これらの組み合わせ)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、以下によって表される:
またはその薬学的に許容される塩(式中、
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、以下によって表される:
またはその薬学的に許容される塩
(式中、
PTM3Aは、任意選択により置換された5~6員ヘテロアリール、任意選択により置換された4~9のシクロアルキルもしくはヘテロシクリル環、任意選択により置換された架橋ビシクロアルキル及び架橋ビヘテロシクリル環であるか、または本明細書に記載される任意の他の態様もしくは実施形態において定義されるとおりであり、
PTM5Aは、任意選択により置換された5~6員のヘテロアリールもしくはアリール、例えば、ピリジン、もしくはピリダジンであるか、または本明細書に記載される任意の他の態様もしくは実施形態において定義されるとおりであり、
Rvは、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、リン酸、アミノ、アルキルアミノ、シアノ、またはこれらの組み合わせから独立して選択される0、1、2または3個の置換基であり、
以下のうちの少なくとも1つが存在する:
PTM3Aは、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビヘテロシクロアルキル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基でそれぞれ任意選択により置換される)である;または
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である;または
これらの組み合わせ)。
ある特定の実施形態において、ヒドロキシル基は、リン酸基(すなわち、ホスホエステル基)で修飾される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本開示のPTMは、以下によって表される化学構造を有する:
(式中、
PTM1は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
PTM2は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
PTM3Bは、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、任意選択により置換された3~12のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~12のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル)、任意選択により置換された3~10員の縮合ビシクロアルキルまたは縮合ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~10員の縮合ビシクロアルキルまたは縮合ビヘテロシクリル環)、任意選択により置換された3~12員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~12員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環)、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環(例えばヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環)であり、
PTM5Aは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクリル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、もしくは3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)であり、
PTMは、OまたはC1-C2アルキル(例えば、メチレン基)であり、C1-C4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、C1-C3アルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)、ハロゲン(例えば、FまたはCl)、及び=Oから選択される0、1、2、または3個の基で任意選択により置換され、
は、リンカー、ULM基、ULM’基、VLM基、VLM’基への結合点であり、
以下のうちの少なくとも1つが存在する:
PTM3Bは、任意選択により置換された3~10の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された3~10の縮合ビヘテロシクリル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル環、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、それぞれは、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で任意選択により置換される)である;または
PTM5Aは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)である;または
これらの組み合わせ)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、PTMは、式IA、IV、またはVIIIAの化学構造を有し、以下のうちの少なくとも1つである:
PTM3Aは、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環)である;
PTM3Bは、任意選択により置換された3~10の縮合ビシクロアルキルもしくは縮合ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~10の縮合ビシクロアルキルまたは縮合ビヘテロシクリル環)、または任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環)である;及び
PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、PTMは、以下の化学構造を有する:
(式中、
式IXaの
は、リンカー、ULM基、ULM’基、VLM基、VLM’基への結合点であり、
式IXbのリンカー、ULM基、ULM’基、VLM基、VLM’基への結合点は、RPTM5置換もしくはRPTM6置換(例えば、置換されたRPTM5またはRPTM6)に対するか、またはその位置、RPTM5位置もしくはRPTM6位置におけるものであり、その場合、RPTM5もしくはRPTM6は、結合であり、
PTM4は、H、-NH、-OH、または-NRPTM7PTM8から選択され、ここで、RPTM7及びRPTM8は、独立して選択されるCアルキルであり、
PTM5及びRPTM6の一方は、Hまたは結合点である場合は結合であり、他方は、H、結合点である場合は結合、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、
PTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員アリール、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、任意選択により置換された4~6員シクロアルキル(例えば、任意選択により置換された4員または6員シクロアルキル)、任意選択により置換された4~6ヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された4員または6員ヘテロシクロアルキル)、任意選択により置換された-O-4~6員シクロアルキル(例えば、-O-任意選択により置換された4-または6員シクロアルキル)、任意選択により置換された-O-4~6ヘテロシクロアルキル(例えば、-O-任意選択により置換された4員または6員ヘテロシクロアルキル)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM9の任意選択の置換は、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、ハロゲン、シアノ、及びメトキシから独立して選択される、1つ以上(1、2、3、または4つ)の置換基である。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM4は、H、-NH、または-OH、または-NRPTM7PTM8から選択され、ここで、RPTM7及びRPTM8は、独立して選択されるC-Cアルキルである。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM4は、H、-NH、または-OHから選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hまたは結合点である場合は結合であり、他方は、H、結合点である場合は結合、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された5員もしくは6員アリール、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員シクロアルキル、任意選択により置換された-O-4員もしくは6員ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hまたは結合点である場合は結合であり、他方は、H、結合点である場合は結合、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hまたは結合点である場合は結合であり、他方は、H、結合点である場合は結合、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員ヘテロアリール(例えば、
から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、
から選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、
から選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、
から選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、RPTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、
から選択される。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、PTMは、以下から選択される:


(式中、
は、化学連結部分(L)への結合点である)。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、PTMは、以下から選択される:


(式中、
は、化学連結部分(L)への結合点である(例えば、化学連結部分は、指定される環の炭素または指定される環の窒素に結合される))。
本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、PTMは、以下から選択される:


(式中、
は、化学連結部分(L)への結合点である(例えば、化学連結部分は、指定される環の炭素または指定される環の窒素に結合される))。
本明細書で記載される組成物は、これらの種類の小分子標的タンパク質結合部分の構成要素のうちのいくつかを例示するものである。そのような小分子標的タンパク質結合部分にはまた、これらの組成物の薬学的に許容される塩、エナンチオマー、溶媒和物及び多形、ならびに目的タンパク質を標的とし得る他の小分子も含まれる。本明細書で以下に引用される参考文献は、その全体が参照により本明細書に援用される。
治療用組成物
本明細書で開示されるのは、本明細書に記載される少なくとも1つの二官能性化合物を、薬学的に有効量の担体、添加剤または賦形剤と組み合わせて含む、医薬組成物である。本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本明細書で開示される医薬組成物は、本明細書に別途記載される追加の薬学的に活性な化合物を更に含む。
本開示の組成物は、該当する場合、本明細書に記載される化合物の薬学的に許容される塩、特に、酸付加塩または塩基付加塩を含む。上記塩基性化合物の薬学的に許容される酸付加塩を調製し、非毒性の酸付加塩を形成するのに使用することができる酸、すなわち、薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩、例えば、数あるなかでも、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、重酒石酸塩、コハク酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、サッカリン酸塩、安息香酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p-トルエンスルホン酸塩、及びパモ酸塩[すなわち、1,1’-メチレン-ビス-(2-ヒドロキシ-3ナフトエート)]塩。
本質的に酸性である本化合物の薬学的に許容される塩基性塩を調製するために使用され得る塩基は、そのような化合物とともに非毒性の塩基性塩を形成するものである。そのような非毒性の塩基性塩には、なかでも、そのような薬理学的に許容されるカチオン、例えば、アルカリ金属カチオン(例えば、カリウム及びナトリウム)及びアルカリ土類金属カチオン(例えば、カルシウム、亜鉛及びマグネシウム)、アンモニウムまたはN-メチルグルカミン-(メグルミン)などの水溶性アミン付加塩、ならびに薬学的に許容される低級アルカノールアンモニウム及び有機アミンの他の塩基性塩から誘導されるものが含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される化合物は、本開示に従って、経口、非経口または局所経路によって、単回用量または分割用量で投与され得る。活性化合物の投与は、連続投与(静脈内点滴)から1日複数回の経口投与(例えば、Q.I.D.)までの範囲にわたってもよく、投与経路のなかでも、経口、局所、非経口、筋肉内、静脈内、皮下、経皮(浸透促進剤を含み得る)、頬、舌下、及び坐剤の投与を含み得る。腸溶コーティング経口錠剤もまた、経口投与経路からの化合物のバイオアベイラビリティを向上させるために使用することができる。最も効果的な剤形は、選択される特定の薬剤の薬物動態及び患者の疾患の重症度に依存し得る。鼻腔内、気管内、または肺内投与用のスプレー剤、ミスト剤、またはエアロゾル剤としての本開示による化合物の投与もまた使用され得る。したがって、本開示はまた、有効量の本明細書に記載される化合物を、任意選択により薬学的に許容される担体、添加剤または賦形剤と組み合わせて含む、医薬組成物にも関する。本開示による化合物は、即時放出、中間放出、または持続もしくは制御放出の形態で投与され得る。持続または制御放出の形態は、好ましくは、経口投与されるが、坐剤及び経皮または他の局所形態でもよい。リポソーム形態での筋肉注射もまた、注射部位での化合物の放出を制御または持続させるために使用され得る。
本明細書に記載される組成物は、1つ以上の薬学的に許容される担体を使用して、従来の方法で製剤化され得、放出制御製剤でも投与され得る。これらの医薬組成物に使用され得る薬学的に許容される担体には、イオン交換体、アルミナ、ステアリン酸アルミニウム、レシチン、ヒト血清アルブミンなどの血清タンパク質、リン酸塩などの緩衝物質、グリシン、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、飽和植物性脂肪酸の部分グリセリド混合物、水、塩または電解質、例えば、プロラミン硫酸塩、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素カリウム、塩化ナトリウム、亜鉛塩、コロイダルシリカ、三ケイ酸マグネシウム、ポリビニルピロリドン、セルロース系物質、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ポリアクリレート、ワックス、ポリエチレン-ポリオキシプロピレン-ブロックポリマー、ポリエチレングリコール、及び羊毛脂が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書に記載される組成物は、経口、非経口、吸入スプレー、局所、経直腸、経鼻、頬側、経膣または埋込型リザーバーを介して投与され得る。本明細書で使用される「非経口」という用語は、皮下、静脈内、筋肉内、関節内、滑液嚢内、胸骨内、髄腔内、肝臓内、病巣内及び頭蓋内注射または注入技術を含む。好ましくは、組成物は、経口、腹腔内または静脈内投与される。
本明細書に記載される組成物の無菌注射形態は、水性懸濁剤または油性懸濁剤であり得る。これらの懸濁剤は、好適な分散剤または湿潤剤及び懸濁化剤を使用して、当該技術分野において知られている技術に従って製剤化され得る。無菌注射用調製物はまた、非経口的に許容される非毒性の希釈剤または溶媒中の無菌注射用溶液または懸濁液、例えば、1、3-ブタンジオール溶液であり得る。利用可能な許容されるビヒクル及び溶媒には、水、リンゲル液及び等張性塩化ナトリウム溶液がある。加えて、溶媒または懸濁媒としては、無菌不揮発性油が慣習的に利用されている。この目的のために、合成モノグリセリドまたはジグリセリドを含む、任意の無刺激性不揮発性油が利用され得る。オレイン酸などの脂肪酸及びそのグリセリド誘導体は、注射製剤の調製に有用であり、オリーブ油またはヒマシ油などの天然の薬学的に許容される油、特にそれらのポリオキシエチル化された形態も同様に有用である。これらの油性溶液または懸濁液は、長鎖アルコール希釈剤または分散剤、例えば、Ph. Helvまたは類似のアルコールも含有し得る。
本明細書に記載される医薬組成物は、限定するものではないが、カプセル剤、錠剤、水性懸濁剤または液剤を含む、経口的に許容される任意の剤形で経口投与され得る。経口使用のための錠剤の場合、一般的に使用される担体には、ラクトース及びトウモロコシデンプンが含まれる。ステアリン酸マグネシウムなどの滑沢化剤もまた典型的に添加される。カプセル剤形態での経口投与の場合、有用な希釈剤には、ラクトース及び乾燥トウモロコシデンプンが含まれる。経口用水性懸濁剤が必要とされる場合、活性成分は、乳化剤及び懸濁化剤と組み合わせてもよい。また、所望される場合、いくつかの甘味剤、矯味矯臭剤、または着色剤が添加されてもよい。
あるいは、本明細書に記載される医薬組成物は、直腸投与用の坐剤の形態で投与され得る。これらは、室温では固体であるが、直腸温度では液体であるため、直腸内で溶けて薬物を放出するものであり、薬剤を好適な非刺激性賦形剤と混合することによって調製することができる。そのような材料には、カカオ脂、ミツロウ及びポリエチレングリコールが含まれる。
単一剤形を作製するために担体材料と組み合わせてもよい本明細書に記載される医薬組成物中の化合物の量は、治療される宿主及び疾患ならびに特定の投与様式に応じて変わり得る。好ましくは、組成物は、単独で、または本開示による少なくとも1つの別の化合物との組み合わせで、約0.05ミリグラム~約750ミリグラム以上、より好ましくは、約1ミリグラム~約600ミリグラム、更により好ましくは、約10ミリグラム~約500ミリグラムの活性成分を含有するように製剤化されるべきである。
また、任意の特定の患者に対する具体的な投与量及び治療レジメンは、採用される特定の化合物の活性、年齢、体重、全般的な健康状態、性別、食生活、投与時間、排泄速度、薬物の組み合わせ、ならびに治療担当医師の判断及び治療される特定の疾患または状態の重症度を含む、様々な因子に応じて変化することも理解されたい。
本明細書に記載される方法による化合物を使用した治療法を必要とする患者または対象は、有効量の本開示による化合物(その薬学的に許容される塩、溶媒和物または多形を含む)を、任意選択により、薬学的に許容される担体または希釈剤中、単独で、または本明細書に別途特定される他の既知の治療剤との組み合わせのいずれかで患者(対象)に投与することによって治療することができる。
これらの化合物は、任意の適切な経路によって、例えば、経口、非経口、静脈内、皮内、皮下投与することができる。
活性化合物は、治療される患者に深刻な毒性作用を引き起こすことなく、所望の適応症に対して治療上有効な量を患者に送達するのに十分な量で、薬学的に許容される担体または希釈剤中に含まれる。本明細書に言及される状態の全てに対する活性化合物の好ましい用量は、約10ng/kg~300mg/kg、好ましくは、1日あたり0.1~100mg/kg、より一般的には、1日あたりレシピエント/患者の体重1キログラムあたり0.5~約25mgの範囲内である。
化合物は、任意の好適な単位剤形で簡便に投与され、単位剤形あたり1mg未満、1mg~3000mg、好ましくは、5~500mgの活性成分を含むものが含まれるが、これらに限定されない。多くの場合、約25~250mgの経口投与量が簡便である。
活性成分は、好ましくは、約0.00001~30mM、好ましくは、約0.1~30μMの活性化合物のピーク血漿中濃度を達成するように投与される。これは、例えば、活性成分の溶液もしくは製剤を、任意選択により生理食塩水もしくは水性媒体に加えて静脈内注射することによって、または活性成分のボーラスとして投与することによって達成され得る。経口投与もまた、活性薬剤の有効な血漿中濃度をもたらすために適切である。
薬物組成物中の活性化合物の濃度は、薬物の吸収、分布、不活性化、及び排出速度、ならびに当業者に知られている他の要因に依存する。投与量の値もまた、軽減しようとする状態の重症度によって変化することも留意されたい。いかなる特定の対象に関しても、特定の投薬レジメンは、個々の必要性及び組成物の投与を管理または監督する者の専門的判断に従って経時的に調整されるべきであり、また、本明細書に記載される濃度範囲は、単なる例示であり、特許請求される組成物の範囲または実施を限定することを意図しないことも更に理解されたい。活性成分は、一度に投与されてもよいし、複数の小用量に分割して様々な時間間隔で投与されてもよい。
経口組成物は、一般に、不活性希釈剤または可食担体を含む。経口組成物は、ゼラチンカプセル剤に封入されてもよいし、錠剤に圧縮されてもよい。経口治療薬を投与するために、活性化合物またはそのプロドラッグ誘導体を賦形剤とともに組み込み、錠剤、トローチ剤、またはカプセル剤の形態で使用することができる。薬学的に適合性のある結合剤、及び/またはアジュバント材料を組成物の一部として含めることができる。
錠剤、丸剤、カプセル剤、トローチ剤などは、次の成分、または類似の性質の化合物のいずれかを含有することができる:微結晶セルロース、トラガカントゴムもしくはゼラチンなどの結合剤;デンプンもしくはラクトースなどの賦形剤;アルギン酸、Primogel、もしくはトウモロコシデンプンなどの分散剤;ステアリン酸マグネシウムもしくはSterotesなどの滑沢剤;コロイド状二酸化ケイ素などの流動促進剤;スクロースもしくはサッカリンなどの甘味剤;またはペパーミント、サリチル酸メチル、もしくはオレンジ香料などの矯味剤。単位剤形がカプセル剤である場合、上記の種類の材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含有することができる。加えて、単位剤形は、剤形の物理的形態を変える様々な他の材料、例えば、糖衣、シェラックまたは腸溶剤を含有することができる。
活性化合物またはその薬学的に許容される塩は、エリキシル剤、懸濁剤、シロップ剤、ウエハー剤、チューイングガム剤などの成分として投与することができる。シロップ剤は、活性化合物に加えて、甘味剤としてスクロースを含有してもよく、いくつかの保存剤、色素ならびに着色料及び風味剤を含有してもよい。
活性化合物またはその薬学的に許容される塩はまた、所望の作用を損なわない他の活性材料、または所望の作用を補完する材料、例えば、なかでも、ペムブロリズマブを含む抗がん剤と混合することができる。本開示の特定の好ましい態様において、本開示による1つ以上の化合物は、本明細書に別途記載される別の生物活性剤、例えば、抗がん剤または抗生物質を含む創傷治癒剤と同時投与される。
非経口、皮内、皮下、または局所適用に使用される溶液または懸濁液は、以下の成分を含むことができる:注射用水、生理食塩水、不揮発性油、ポリエチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコールまたは他の合成溶媒などの無菌希釈剤;ベンジルアルコールまたはメチルパラベンなどの抗菌剤;アスコルビン酸または亜硫酸水素ナトリウムなどの抗酸化剤;エチレンジアミン四酢酸などのキレート剤;酢酸塩、クエン酸塩、及びリン酸塩などの緩衝剤、ならびに塩化ナトリウムまたはデキストロースなどの等張性を調整する剤。非経口調製物は、ガラスまたはプラスチック製のアンプル、使い捨てシリンジまたは多用量バイアル中に封入することができる。
静脈内投与される場合、好ましい担体は、生理食塩水またはリン酸緩衝生理食塩水(PBS)である。
一実施形態において、活性化合物は、体内からの急速な排泄から化合物を保護する担体とともに調製され、例えば、インプラント及びマイクロカプセル化送達系を含む制御放出製剤などがある。エチレン酢酸ビニル、ポリ無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル及びポリ乳酸などの生分解性生体適合性ポリマーを使用することができる。そのような製剤の調製方法は、当業者には明らかであろう。
リポソーム懸濁液もまた薬学的に許容される担体であり得る。リポソーム懸濁液は、当業者に知られている方法、例えば、米国特許第4,522,811号(その全体が参照により本明細書に援用される)に記載されているものに従って、調製され得る。例えば、リポソーム製剤は、次のように調製され得、適切な脂質(複数可)(ステアロイルホスファチジルエタノールアミン、ステアロイルホスファチジルコリン、アラカドイルホスファチジルコリン、及びコレステロールなど)を無機溶媒中に溶解し、次いで、これを蒸発させ、容器の表面上に乾燥脂質の薄膜を残す。次いで、活性化合物の水溶液を容器中に入れる。次いで、容器を手で回転させ、容器の側面から脂質材料を剥がし、脂質凝集体を分散させることで、リポソーム懸濁液が形成される。
治療方法
追加の態様において、本明細書は、有効量の本明細書に記載される化合物またはその塩形態と、薬学的に許容される担体とを含む治療用組成物を提供する。治療用組成物は、患者または対象、例えば、ヒトなどの動物において、タンパク質分解を調節するものであり、その分解されたタンパク質を介して調節される病態または状態の治療または改善に使用することができる。
「治療する」、「治療すること」、及び「治療」などの用語は、本明細書で使用される場合、本化合物が投与され得る患者に利益を提供する任意の行為を指し、本化合物が結合するタンパク質を介して調節される任意の病態または状態の治療を含む。本開示による化合物を使用して治療され得る、非小細胞肺癌を含む肺癌などのがんを含む病態または状態は、本明細書で上記されている。
本明細書は、疾患、例えば、がんの治療または改善のために、目的タンパク質の分解をもたらすための本明細書に記載される治療用組成物を提供する。ある特定の追加の実施形態において、疾患は、多発性骨髄腫である。したがって、別の態様において、本明細書は、細胞内の標的タンパク質をユビキチン化/分解する方法を提供する。ある特定の実施形態において、方法は、例えば、本明細書に別途記載されるように、好ましくはリンカー部分によって連結されたULM及びPTMを含む本明細書に記載される二官能性化合物を投与することを含み、ここで、ULMは、PTMにカップリングしており、ULMは、ユビキチン経路タンパク質(例えば、VHL E3ユビキチンリガーゼなどのユビキチンリガーゼ)を認識し、PTMは、標的タンパク質を認識し、それにより、標的タンパク質がユビキチンリガーゼに近接して配置されると、標的タンパク質の分解が生じ、その結果、標的タンパク質が分解/作用阻害され、タンパク質レベルが制御される。本開示によってもたらされるタンパク質レベルの制御は、標的タンパク質を介して調節される病態または状態を、細胞、例えば、患者の細胞内の当該タンパク質レベルを低下させることによって治療することを提供する。ある特定の実施形態において、方法は、有効量の本明細書に記載される化合物を、任意選択により、薬学的に許容される賦形剤、担体、アジュバント、別の生物活性剤またはこれらの組み合わせを含めて、投与することを含む。
追加の実施形態において、本明細書は、対象または患者、例えば、ヒトなどの動物において、疾患、障害またはその症状を治療または改善するための方法であって、それを必要とする対象に、有効量、例えば、治療上有効な量の本明細書に記載される化合物またはその塩形態と、薬学的に許容される賦形剤、担体、アジュバント、別の生物活性剤またはこれらの組み合わせとを含む組成物を投与することを含み、組成物は、対象における疾患もしくは障害またはその症状の治療または改善に有効である、方法を提供する。
別の態様において、本明細書は、本開示による化合物を使用した生物系における目的タンパク質の分解の効果を特定するための方法を提供する。
別の実施形態において、本開示は、タンパク質を介して調節される病態または状態であって、当該タンパク質の分解が患者に治療効果をもたらすであろう病態または状態について、ヒト患者を治療する方法を対象とし、方法は、有効量の本開示による化合物を、任意選択により、別の生物活性剤と組み合わせて、必要とする患者に投与することを含む。病態または状態は、微生物因子または他の外来性因子、例えば、ウイルス、細菌、真菌、原生動物もしくは他の微生物によって引き起こされるものであってもよいし、病態及び/または状態をもたらすタンパク質の過剰発現によって引き起こされる病態であってもよい。
「病態または状態」という用語は、タンパク質の調節異常(すなわち、患者におけるタンパク質の発現量の上昇)が生じ、患者における1つ以上のタンパク質の分解により、有益な治療法または症状の緩和を、それを必要とする患者にもたらすことができる、任意の病態または状態を記載するために使用される。特定の場合において、病態または状態は、治癒され得る。
本開示の二官能性化合物を使用して治療され得る例示的な病態または状態としては、例えば、喘息、自己免疫疾患、例えば、多発性硬化症、がん、繊毛病、口蓋裂、糖尿病、心疾患、高血圧、炎症性腸疾患、精神遅滞、気分障害、肥満、屈折異常、不妊症、アンジェルマン症候群、カナヴァン病、セリアック病、シャルコー・マリー・トゥース病、嚢胞性線維症、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、血色素症、血友病、クラインフェルター症候群、神経線維腫症、フェニルケトン尿症、多発性嚢胞腎疾患、(PKD1)または4(PKD2)プラダー・ウィリー症候群、鎌状赤血球症、テイ・サックス病、及びターナー症候群が含まれる。本明細書に記載される任意の態様または実施形態において、本明細書で開示される化合物は、がんを治療するために使用される。
「新形成」または「がん」という用語は、本明細書を通じて、がん性または悪性新生物の形成及び成長、すなわち、多くの場合には正常よりも急速な細胞増殖によって成長し、新たな成長を開始させた刺激が停止した後も成長し続ける異常な組織をもたらす病的プロセスを指すために使用される。悪性新生物は、構造的組織化及び正常組織との機能的協調が部分的または完全に欠如しており、その多くは周囲組織に浸潤し、いくつかの部位に転移し、切除を試みても再発しやすく、適切な治療がなされない限り患者の死につながる可能性がある。本明細書で使用される場合、新形成という用語は、全てのがん性病態を記載するために使用され、悪性の血行性、腹水性及び固形腫瘍に関連する病的プロセスを包含または網羅する。本化合物単独で、または本化合物と少なくとも1つの追加の抗がん剤の組み合わせのいずれかによって治療され得る例示的ながんとしては、扁平上皮癌、基底細胞癌、腺癌、肝細胞癌、及び腎細胞癌、膀胱、腸、乳房、子宮頸部、結腸、食道、頭部、腎臓、肝臓、肺、頸部、卵巣、膵臓、前立腺、及び胃のがん;白血病;良性及び悪性リンパ腫、特に、バーキットリンパ腫及び非ホジキンリンパ腫;良性及び悪性黒色腫;骨髄増殖性疾患;ユーイング肉腫、血管肉腫、カポジ肉腫、脂肪肉腫、筋肉腫、末梢神経上皮腫、滑膜肉腫、神経膠腫、星状細胞腫、乏突起膠腫、上衣腫、膠芽腫、神経芽細胞腫、神経節神経腫、神経節膠腫、髄芽腫、松果体細胞腫瘍、髄膜腫、髄膜肉腫、神経線維腫、及びシュワン腫を含む肉腫;腸癌、乳癌、前立腺癌、子宮頸癌、子宮癌、肺癌、卵巣癌、精巣癌、甲状腺癌、星細胞腫、食道癌、膵癌、胃癌、肝癌、結腸癌、黒色腫;癌肉腫、ホジキン病、ウィルムス腫瘍及び奇形癌が挙げられる。本開示による化合物を使用して治療され得る追加のがんとしては、例えば、T細胞系急性リンパ芽球性白血病(T-ALL)、T細胞系リンパ芽球性リンパ腫(T-LL)、末梢性T細胞リンパ腫、成人T細胞白血病、前駆B ALL、前駆Bリンパ腫、大細胞型B細胞リンパ腫、バーキットリンパ腫、B細胞ALL、フィラデルフィア染色体陽性ALL及びフィラデルフィア染色体陽性CMLが挙げられる。
「生物活性剤」という用語は、本開示による化合物以外の薬剤であって、本化合物が使用される意図された治療法、阻害及び/または防止/予防を成し遂げるのを補助する生物活性を有する薬剤として本化合物と組み合わせて使用されるものを記載するために使用される。本明細書の使用に好ましい生物活性剤には、本化合物の使用または投与による薬理活性と同様の薬理活性を有するものが含まれ、例えば、抗がん剤、抗ウイルス剤、特に、抗HIV剤及び抗HCV剤、抗菌剤、抗カビ剤などが含まれる。
「追加の抗がん剤」という用語は、がんを治療するために本開示による化合物と組み合わせてもよい抗がん剤を記載するために使用される。これらの薬剤としては、例えば、エベロリムス、トラベクテジン、アブラキサン、TLK 286、AV-299、DN-101、パゾパニブ、GSK690693、RTA 744、ON 0910.Na、AZD 6244(ARRY-142886)、AMN-107、TKI-258、GSK461364、AZD 1152、エンザスタウリン、バンデタニブ、ARQ-197、MK-0457、MLN8054、PHA-739358、R-763、AT-9263、FLT-3阻害剤、VEGFR阻害剤、EGFR TK阻害剤、オーロラキナーゼ阻害剤、PIK-1モジュレーター、Bcl-2阻害剤、HDAC阻害剤、c-MET阻害剤、PARP阻害剤、Cdk阻害剤、EGFR TK阻害剤、IGFR-TK阻害剤、抗HGF抗体、PI3キナーゼ阻害剤、AKT阻害剤、mTORC1/2阻害剤、JAK/STAT阻害剤、チェックポイント-1または2阻害剤、接着斑キナーゼ阻害剤、Mapキナーゼキナーゼ(mek)阻害剤、VEGFトラップ抗体、ペメトレキセド、エルロチニブ、ダサタニブ、ニロチニブ、デカタニブ、パニツムマブ、アムルビシン、オレゴボマブ、Lep-etu、ノラトレキセド、azd2171、バタブリン、オファツムマブ、ザノリムマブ、エドテカリン、テトランドリン、ルビテカン、テスミリフェン、オブリメルセン、チシリムマブ、イピリムマブ、ゴシポール、Bio111、131-I-TM-601、ALT-110、BIO 140、CC 8490、シレンジタイド、ギマテカン、IL13-PE38QQR、INO 1001、IPdR KRX-0402、ルカントン、LY317615、ノイラジアブ、ビテスパン、Rta 744、Sdx 102、タランパネル、アトラセンタン、Xr 311、ロミデプシン、ADS-100380、スニチニブ、5-フルオロウラシル、ボリノスタット、エトポシド、ゲムシタビン、ドキソルビシン、ドキソルビシンリポソーム、5’-デオキシ-5-フルオロウリジン、ビンクリスチン、テモゾロミド、ZK-304709、セリシクリブ;PD0325901、AZD-6244、カペシタビン、L-グルタミン酸、N-[4-[2-(2-アミノ-4,7-ジヒドロ-4-オキソ-1H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-5-イル)エチル]ベンゾイル]-二ナトリウム塩七水和物、カンプトテシン、PEG標識イリノテカン、タモキシフェン、トレミフェンクエン酸塩、アナストラゾール、エキセメスタン、レトロゾール、DES(ジエチルスチルベストロール)、エストラジオール、エストロゲン、結合型エストロゲン、ベバシズマブ、IMC-1C11、CHIR-258);3-[5-(メチルスルホニルピペラジンメチル)-インドリル-キノロン、バタラニブ、AG-013736、AVE-0005、ゴセレリン酢酸塩、ロイプロリド酢酸塩、トリプトレリンパモ酸塩、メドロキシプロゲステロン酢酸エステル、ヒドロキシプロゲステロンカプロン酸エステル、酢酸メゲストロール、ラロキシフェン、ビカルタミド、フルタミド、ニルタミド、酢酸メゲストロール、CP-724714;TAK-165、HKI-272、エルロチニブ、ラパタニブ、カネルチニブ、ABX-EGF抗体、アービタックス、EKB-569、PKI-166、GW-572016、ロナファルニブ、BMS-214662、ティピファルニブ;アミホスチン、NVP-LAQ824、スベロイルアニリドヒドロキサム酸、バルプロ酸、トリコスタチンA、FK-228、SU11248、ソラフェニブ、KRN951、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナグレリド、L-アスパラギナーゼ、カルメット-ゲラン桿菌(BCG)ワクチン、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ブセレリン、ブスルファン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、クラドリビン、クロドロネート、シプロテロン、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ジエチルスチルベストロール、エピルビシン、フルダラビン、フルドロコルチゾン、フルオキシメステロン、フルタミド、グリベック、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、イダルビシン、イホスファミド、イマチニブ、ロイプロリド、レバミゾール、ロムスチン、メクロレタミンン、メルファラン、6-メルカプトプリン、メスナ、メトトレキサート、マイトマイシン、ミトタン、ミトキサントロン、ニルタミド、オクトレオチド、オキサリプラチン、パミドロン酸塩、ペントスタチン、プリカマイシン、ポルフィマー、プロカルバジン、ラルチトレキセド、リツキシマブ、ストレプトゾシン、テニポシド、テストステロン、サリドマイド、チオグアニン、チオテパ、トレチノイン、ビンデシン、13-cis-レチノイン酸、フェニルアラニンマスタード、ウラシルマスタード、エストラムスチン、アルトレタミン、フロクスウリジン、5-デオオキシウリジン、シトシンアラビノシド、6-メルカプトプリン、デオキシコホルマイシン、カルシトリオール、バルルビシン、ミトラマイシン、ビンブラスチン、ビノレルビン、トポテカン、ラゾキシン、マリマスタット、COL-3、ネオバスタット、BMS-275291、スクアラミン、エンドスタチン、SU5416、SU6668、EMD121974、インターロイキン-12、IM862、アンギオスタチン、ビタキシン、ドロロキシフェン、イドキシフェン、スピロノラクトン、フィナステリド、シミチジン、トラスツズマブ、デニロイキンジフチトクス、ゲフィチニブ、ボルテジミブ、パクリタキセル、クレモホール不含パクリタキセル、ドセタキセル、エピチロンB、BMS-247550、BMS-310705、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、ピペンドキシフェン、ERA-923、アルゾキシフェン、フルベストラント、アコルビフェン、ラソフォキシフェン、イドキシフェン、TSE-424、HMR-3339、ZK186619、トポテカン、PTK787/ZK 222584、VX-745、PD 184352、ラパマイシン、40-O-(2-ヒドロキシエチル)-ラパマイシン、テムシロリムス、AP-23573、RAD001、ABT-578、BC-210、LY294002、LY292223、LY292696、LY293684、LY293646、ウォルトマンニン、ZM336372、L-779,450、PEG-フィルグラスチム、ダルベポエチン、エリスロポエチン、顆粒球コロニー刺激因子、ゾレンドロネート、プレドニゾン、セツキシマブ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子、ヒストレリン、ペグ化インターフェロンアルファ-2a、インターフェロンアルファ-2a、ペグ化インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-2b、アザシチジン、PEG-L-アスパラギナーゼ、レナリドミド、ゲムツズマブ、ヒドロコルチゾン、インターロイキン-11、デクスラゾキサン、アレムツズマブ、all-transレチノイン酸、ケトコナゾール、インターロイキン-2、メゲストロール、免疫グロブリン、ナイトロジェンマスタード、メチルプレドニゾロン、イブリツモマブチウキセタン、アンドロゲン、デシタビン、ヘキサメチルメラミン、ベキサロテン、トシツモマブ、三酸化ヒ素、コルチゾン、エジトロネート、ミトタン、シクロスポリン、ダウノルビシンリポソーム、Edwina-アスパラギナーゼ、ストロンチウム89、カソピタント、ネツピタント、NK-1受容体アンタゴニスト、パロノセトロン、アプレピタント、ジフェンヒドラミン、ヒドロキシジン、メトクロプラミド、ロラゼパム、アルプラゾラム、ハロペリドール、ドロペリドール、ドロナビノール、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プロクロルペラジン、グラニセトロン、オンダンセトロン、ドラセトロン、トロピセトロン、ペグフィルグラスチム、エリスロポエチン、エポエチンアルファ、ダルベポエチンアルファ及びこれらの混合物が挙げられる。
「薬学的に許容される塩」という用語は、本明細書を通じて、該当する場合、化合物の溶解及びバイオアベイラビリティを促進するために、患者の消化管の胃液中における化合物の溶解性を高めるために提供される本明細書に記載される化合物の1つ以上の塩形態を記載するために使用される。P薬学的に許容される塩には、該当する場合、薬学的に許容される無機または有機の塩基及び酸から誘導されるものが含まれる。好適な塩には、製薬分野でよく知られている多数の他の酸及び塩基のなかでも、カリウム及びナトリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム及びアンモニウム塩などのアルカリ土類金属から誘導されるものが含まれる。本開示によるリン酸塩の中和塩としては、ナトリウム塩及びカリウム塩が特に好ましい。
「薬学的に許容される誘導体」という用語は、本明細書全体を通じて、患者に投与すると、本化合物または本化合物の活性代謝産物を直接的または間接的に提供する、任意の薬学的に許容されるプロドラッグ形態(エステル、アミド、他のプロドラッグ基など)を記載するために使用される。
略語:
ACN:アセトニトリル
ADDP:1,1’-(アゾジカルボニル)ジピペリジン
BAST:N,N-ビス(2-メトキシエチル)アミノ硫黄トリフルオリド
BPO:過酸化ベンゾイル
Cbz:カルボニルベンジルオキシ
DAST:ジエチルアミノ硫黄トリフルオリド
DBE:1,2-ジブロモエタン
DCM:ジクロロメタン
DEAD:アゾジカルボン酸ジエチル
DIAD:アゾジカルボン酸ジイソプロピル
DIBAL:水素化ジシオブチルアルミニウム
DIEAまたはDIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
DMA:N,N-ジメチルアセトアミド
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
DMP:デス・マーチンペルヨージナン
EA:酢酸エチル
EDCI:1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド
HBTU:N,N,N’N’-テトラメチル-O-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)ウロニウムヘキサフルオロリン酸塩
HMDS:ビス(トリメチルシリル)アミン
HMPA:ヘキサメチルホスホルアミド
LDA:リチウムジイソプロピルアミド
MCPBA:メタクロロペルオキシ安息香酸
MsCl:塩化メタンスルホニル
M.W:マイクロ波
NBS:N-ブロモスクシンイミド
NMP:N-メチルピロリドン
PCC:クロロクロム酸ピリジニウム
Pd-118またはPd(dtpf)Cl2:1,1’-ビス(ジ-tert-ブチルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム
Pd(dppf)Cl2:1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム
Pd(dba)2:ビス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム
Pd2(dba)3:トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム
PPTS:p-トルエンスルホン酸ピリジニウム
PTSA:p-トルエンスルホン酸
RuPhos-Pd-G3:XPhos-Pd-G3:[(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩
RuPhos-Pd-G2:クロロ[(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジイソプロポキシ-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)
SFC:超臨界流体クロマトグラフィー
t-BuXPhos-Pd-G3:[(2-ジ-tert-ブチルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩
TEA:トリメチルアミン
TFA:トリフルオロ酢酸
TLC:薄層クロマトグラフィー
TMP:2,2,6,6-テトラメチルピペリジン
TEMPO:2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-N-オキシド
TosClまたはTsCl:p-トルエンスルホニルクロリド
TsOH:p-トルエンスルホン酸
XantPhos:4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)-9,9-ジメチルキサンテン
XPhos:2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’4’6’-トリイソプロピルビフェニル
XPhos-Pd-G3:[(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピル-1,1’-ビフェニル)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩
12354-85-7:ビス(ペンタメチルシクロペンタジエンイルロジウムジクロリド)
一般的な合成アプローチ
式I、IV、V、VIII、及びIXによって表されるPTMは、以下のスキームに詳述される一般的な合成ルートに従って合成することができる。
式Iによって表されるPTMの場合、例示的な一般的な合成アプローチを以下のスキームに概説する(WPTM3の代わりにWPTM3Aが使用されるPTM及び/またはWPTM5の代わりにWPTM5Aが使用されるPTMにも同様に適用可能):
当業者であれば、WPTM3(またはWPTM3A)が、WPTM3(またはWPTM3A)中のN原子を介してWPTM2及びWPTM5に接続されるヘテロシクロアルキルである場合、上記スキームのバックワルドカップリングまたはSArアプローチを適用できることを認識するであろう。そうでなければ、代替の遷移金属触媒カップリングアプローチ(例えば、鈴木カップリング)がより適切であり得る(例えば、WPTM3(またはWPTM3A)がアリールまたはヘテロアリールである場合)。
また、当業者であれば、WPTM5(またはWPTM5A)がアリールまたはヘテロアリールである場合、上記スキームに記載されるバックワルドカップリング、またはSAr、または鈴木カップリングアプローチをほとんどの場合に適用できることを認識するであろう。そうでなければ、WPTM5(またはWPTM5A)がヘテロシクロアルキルである場合、正確なアプローチは、上記ヘテロシクロアルキル中に存在する官能基の性質に依存するであろう。可能なアプローチの例(還元的アミノ化、求核置換反応)を以下のスキームに提供する。
PTMが一般式Vによって表され、WPTM1及びWPTM2がより具体的に定義される場合、化合物は、以下のスキームに記載されるように合成することができる。当業者であれば、SAr反応及び遷移金属媒介カップリング反応に適合する代替の触媒、温度、溶媒、及び他の実験条件も使用できることを認識するであろう。
また、当業者であれば、異なる化学リンカーを介したPTMの結合を可能にする、改変されたアプローチを利用することもできることを認識するであろう。例えば、WPTM5がCH基(上記スキーム中、X=CH)を介してLに接続される場合、以下のスキームに記載されるアプローチを想定することができる:
あるいは、WPTM5(WPTM3A)が存在しない場合、式Iによって表される例示的な二官能性化合物のPTMは、反応性NHがWPTM3中に存在すれば、以下の一般的スキームに従って合成することができる。あるいは、WPTM3(WPTM3A)へのリンカーの結合は、WPTM5について上述したアプローチを使用して達成することができる。
当業者であれば、WPTM1、WPTM2、WPTM3、WPTM3A、WPTM5、及びWPTM5Aの各環の特定の性質に適合するように、本明細書に記載される合成アプローチを変更することができることを認識するであろう。
一般式IVaによって表されるPTMは、以下の一般的スキームに従って調製することができる(この説明は、WPTM5Aにも同様に適用され得る):
当業者であれば、WPTM5がアリールまたはヘテロアリールである場合、上記スキームに示されるWPTM5接続アルキンの生成アプローチをほとんどの場合に適用できることを認識するであろう。また、当業者であれば、WPTM5がシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキルである場合、アルキンの生成に対して代替のアプローチ、例えば、以下のスキームに示される大平-Bestmann試薬に基づくアプローチを利用することができることを認識するであろう。
加えて、一般式IVb1及びIVb2によって表されるPTMは、1つの可能なアプローチとして、以下の一般的スキームに従って調製することができる:
当業者であれば、多くの場合、適用可能な合成アプローチは、PTM部分に含まれる成分の正確な性質及びそれらの間の接続性の性質に依存するであろうことを認識するであろう。例えば、WPTM3が反応性NH官能性を含有する場合、一般式VIIによって記載されるPTMの調製に関連する多くの合成アプローチを想定することができ、その非限定的な例のいくつかを以下のスキームに記載する:


一般式IXa及びIXbによって表されるPTMは、少なくとも一例において、以下のスキームに詳述される一般的アプローチにより調製することができる:
当業者であれば、本開示の二官能性化合物は、様々な可能なステップの順序を使用して調製することができることを認識するであろう。いくつかの実施形態において、本開示の二官能性化合物は、以下のスキームに示される合成方法、例えば、好ましい一般的方法Aなどを使用して、リンカーの中央部での最終的な接続を介して2つのフラグメントを結合することによって組み立てられる。
いくつかの実施形態において、方法Aで言及されるPTM-L1A-ヘテロシクロアルキルモチーフは、一般的方法B及びCに示されるように、L1Aに接続を導入することによって組み立てることができる。
当業者であれば、一般的方法A、B及びCの文脈において、特定の保護基を互換的に使用することができることを認識するであろう。例えば、Bocの代わりにCbz保護基を使用してもよく、この場合、代替の切断方法(例えば、TMSI/ACNまたはPd/C、H)が利用され得る。
更に、当業者であれば、一般的方法A、B及びCにおけるヘテロシクロアルキルはまた、拡張により、明示的に示されている環サイズとは異なるヘテロシクロアルキルを含むことを意味し、ヘテロシクロアルキルの性質もまた、拡張により、反応性NH官能性を含むヘテロアリールを含むことを意味することを認識するであろう。例えば、いくつかの実施形態において、上記ヘテロアリールは、任意選択により置換されたイミダゾールまたは任意選択により置換されたピラゾールであり得る。上記ヘテロアリールは、方法A、B、及びCに記載される還元的アミノ化または求核置換反応の条件に供することができる。また、当業者であれば、上記ヘテロアリールは、上記スキームに示される保護基以外の異なる保護基(例えば、SEM)が必要になる場合があることも認識するであろう。
いくつかの実施形態において、最終的な接続は、以下の一般的方法Dのスキームに示されるように、ULMモチーフの2つの部分の間に導入することができる。
本明細書に記載される二官能性分子の合成の実施及び最適化は、段階的にまたはモジュール形式で取り組まれてもよい。例えば、標的分子に結合する化合物の同定では、好適なリガンドが即座に入手できない場合、高または中スループットのスクリーニング実験を行うことができる。初期リガンドについて、好適なin vitro及び薬理学的及び/またはADMETアッセイから得られたデータによって特定された最適に至らない点を改善するために、設計及び最適化サイクルを繰り返す必要があることは、珍しいことではない。最適化/SAR実験の一部では、置換に耐えるリガンドの位置及び本明細書で先に言及したリンカー化学基を結合させるのに好適な場所と思われる位置を探索することになる。結晶学またはNMR構造データが入手可能であれば、それらを使用してそのような合成作業に注力することができる。
極めて類似した方法で、E3リガーゼのリガンド、すなわち、ULM/VLMを同定及び最適化することができる。
当業者であれば、手元のPTM及びULM(例えば、VLM)を用いて、リンカー部分の有無にかかわらず、それらの組み合わせについて、既知の合成方法を使用することができる。リンカー部分は、様々な組成、長さ及び柔軟性で合成することができ、PTM基及びULM基がリンカーの遠位端に順次結合できるように官能化することができる。このようにして、二官能性分子のライブラリーを実現することができ、in vitro及びin vivoの薬理学的及びADMET/PK試験でプロファイリングすることができる。PTM基及びULM基と同様に、最終的な二官能性分子は、所望の特性を有する分子を同定するために、設計及び最適化サイクルを繰り返すことができる。
場合によっては、所望の材料の調製を容易にするために、保護基戦略及び/または官能基変換(FGI)が必要とされる場合がある。そのような化学プロセスは、有機合成化学者にはよく知られており、その多くは、“Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis” Peter G.M.Wuts and Theodora W.Greene(Wiley)、及び“Organic Synthesis:The Disconnection Approach” Stuart Warren and Paul Wyatt(Wiley)などのテキストに見出すことができる。
化合物BRM1の例示的な合成
ステップ1
クロロホルム(20mL)中のCuBr(2.53g、11.32mmol)及び2’-メトキシアセトフェノン(1.0g、6.66mmol)の混合物を80℃で16時間攪拌した。反応物を濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル中0~10%酢酸エチル)によって精製して、表題化合物(860mg、56%)を無色の油状物として得た。
ステップ2
エタノール(10mL)中の2-ピリミジンアミン(0.28g、2.97mmol)及び2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(0.4g、1.75mmol)の混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、残渣を濃縮して、粗製表題化合物(220mg)を黄色の固体として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(5mL)中の2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン(0.2g、0.83mmol)の溶液に、トリブロモボラン(0.35g、1.42mmol)を20℃で加えた。混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物をXtimate C18クロマトグラフィー150*25mm*5um(アセトニトリル18%/水中0.1%FA)によって精製して、表題化合物(7.3mg)を黄色の固体として得た。
化合物BRM2の例示的な合成
ステップ1
エタノール(10mL)中の2,4-ピリミジンジアミン(0.33g、2.97mmol)及び2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(0.4g、1.75mmol)の混合物を80℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、残渣を濃縮して、粗製表題化合物(220mg)を白色の固体として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(2mL)中のトリブロモボラン(0.18g、0.71mmol)及び2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(0.1g、0.42mmol)の混合物を20℃で16時間攪拌した。溶液をXtimate C18クロマトグラフィー150*25mm*5um(アセトニトリル18%/水中0.225%FA)によって精製して、表題化合物(68.6mg)を白色の固体として得た。
化合物BRM3の例示的な合成
ステップ1
エタノール(1mL)中の5-ヨードピリミジン-2,4-ジアミン(103mg、0.44mmol)及び2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(100.0mg、0.44mmol)の溶液を75℃で16時間攪拌した。白色沈殿物の形成が観察され、反応物を濾過して、表題化合物(120mg)を白色の固体として得た。
ステップ2
テトラヒドロフラン(3mL)中のPd(PPhCl(19.2mg、0.03mmol)の溶液に、6-ヨード-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(100.0mg、0.27mmol)、CuI(5.2mg、0.03mmol)、TEA(0.15mL、1.09mmol)及びトリメチルシリルアセチレン(0.05mL、0.33mmol)を20℃で加えた。混合物をN雰囲気下にて60℃で3時間攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0~5%)によって精製して、表題化合物(65mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ3
テトラヒドロフラン(8mL)中の2-[7-アミノ-6-(2-トリメチルシリルエチニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(50.0mg、0.1600mmol)の攪拌溶液に、DCM中1M BBr(0.31mL、0.31mmol)を加えた。混合物を窒素雰囲気下にて25℃で15時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、次いで、残渣をMeOHで希釈し、分取HPLC:Xtimate C18 150*25mm*5um(アセトニトリル10~15%/水中0.225%FA)によって精製して、表題化合物を白色の固体として得た。
化合物BRM5の例示的な合成
ステップ1
1,4-ジオキサン(1mL)中の6-ヨード-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(100.0mg、0.27mmol)の溶液に、CuI(5.2mg、0.03mmol)、トリ-tert-ブチルホスフィン(16.58mg、0.08mmol)、Pd(PhCN)Cl(10.5mg、0.03mmol)、ジイソプロピルアミン(82.9mg、0.82mmol)及び4-エチニルピリジン(33.8mg、0.33mmol)を加えた。混合物をN雰囲気下にて60℃で24時間攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0~5%MeOH)によって精製して、表題化合物(60mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ2
DCM(20mL)中の2-(2-メトキシフェニル)-6-[2-(4-ピリジル)エチニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(0.05g、0.15mmol)の溶液に、トリブロモボラン(0.04mL、0.16mmol)を加えた。反応物を20℃で16時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中20~50%EtOAc)によって精製して、表題化合物(14.7mg)を黄色の固体として得た。
化合物BRM4の例示的な合成
ステップ1
アセトニトリル(100mL)中の1-(2-ヒドロキシフェニル)エタノン(10g、73.45mmol、8.9mL、1当量)及び臭化ベンジル(12.56g、73.45mmol、8.7mL、1当量)の混合物に、炭酸カリウム(20.30g、146.90mmol、2当量)及びヨウ化カリウム(1.22g、7.34mmol、0.1当量)を窒素下にて20℃で加えた。混合物を90℃で16時間攪拌した。反応混合物を水(80mL)によってクエンチし、濃縮してアセトニトリルを除去し、次いで、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1から10/1)によって精製して、1-(2-ベンジルオキシフェニル)エタノン(17.1g)を無色の油状物として得た。
ステップ2
アセトニトリル(240mL)中の1-(2-ベンジルオキシフェニル)エタノン(16.1g、71.15mmol、1当量)の溶液に、N-ブロモスクシンイミド(16.46g、92.50mmol、1.3当量)及びp-トルエンスルホン酸(1.23g、7.12mmol、0.1当量)を加え、混合物を30℃で16時間攪拌した。混合物を水(200mL)中に注ぎ、水相を酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(150mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1から30/1)によって精製して、1-(2-ベンジルオキシフェニル)-2-ブロモ-エタノン(20.5g、67.18mmol、収率94%)を黄色の固体として得た。
ステップ3
N,N-ジメチルホルムアミド(150mL)中の1-(2-ベンジルオキシフェニル)-2-ブロモ-エタノン(15g、49.15mmol、1当量)及び2-アミノピリミジン-4-オール(5.46g、49.15mmol、1当量)の溶液を145℃で4時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、氷水(1000mL)中に注いだ。沈殿物を濾過し、真空乾燥した。物質をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Max-RP 250*80mm*10um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:25%~55%、20分)によって、続いて、追加のセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Luna C18 200*40mm*10um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:32%~52%、10分)によって精製した。化合物2-(2-ベンジルオキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-5-オール(130mg、0.40mmol)及び2-(2-ベンジルオキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-オール(6.5g、20.48mmol)を白色の固体として得た。
ステップ4
ジクロロメタン(20mL)中の2-(2-ベンジルオキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-オール(200mg、0.63mmol、1当量)の溶液に、三臭化ホウ素(157mg、0.63mmol、1当量)を窒素下にて-70℃で加えた。混合物を-70℃で30分間攪拌した。反応混合物をメタノールでクエンチし、減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Luna C18 150*25 5u;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:5%~35%、12分)によって精製して、2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-オールトリフルオロ酢酸塩(100.3mg、0.293mmol)を白色の固体として得た。
化合物BRM6の例示的な合成
ステップ1
1-メチル-2-ピロリジノン(8mL)中の7-アミノ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-5-オール(500mg、1.95mmol)の溶液に、TEA(0.3mL、2.15mmol)及びN-フェニルビス(トリフルオロメタンスルホンイミド)(697mg、1.95mmol)を加えた。混合物を60℃で2時間攪拌した。混合物を水(10mL)で希釈し、EtOAc(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層を水(10mL×3)及びブライン(15mL)で洗浄し、無水NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中0~100%THF)によって精製して、表題化合物(270mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ2
テトラヒドロフラン(1mL)中の[7-アミノ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-5-イル]トリフルオロメタンスルホナート(30.0mg、0.08mmol)の溶液に、トリメチルシリルアセチレン(0.02mL、0.12mmol)、Pd(PPhCl(10.8mg、0.02mmol)、CuI(2.94mg、0.02mmol)及びトリエチルアミン(0.04mL、0.31mmol)を20℃で加えた。混合物をN雰囲気下にて60℃で3時間攪拌した。混合物を濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中0~5%MeOH)によって精製して、表題化合物(18mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(1mL)中の2-(2-メトキシフェニル)-5-(2-トリメチルシリルエチニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(18mg、0.05mmol)の溶液に、トリブロモボラン(0.25mL、2.67mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。反応物をMeOH(2mL)でクエンチし、濃縮して、表題化合物(17mg)を黄色の油状物として得た。
ステップ4
テトラヒドロフラン(0.5mL)中の2-[7-アミノ-5-(2-トリメチルシリルエチニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(20.0mg、0.06mmol)の溶液に、THF中テトラブチルアンモニウムフルオリド(0.19mL、0.19mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。反応物を濃縮し、残渣をXtimate C18 150*25mm*5um(アセトニトリル30~60%/水中0.2%ギ酸)によって精製して、表題化合物(0.5mg)を黄色の固体として得た。
化合物BRM8の例示的な合成
ステップ1
1,4-ジオキサン(1mL)及び水(0.2mL)中の7-アミノ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-5-イルトリフルオロメタンスルホナート(30.0mg、0.08mmol)の溶液に、1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(24mg、0.12mmol)、Pd(PPhCl(10.8mg、0.02mmol)、及びKCO(32mg、0.23mmol)を20℃で加えた。混合物をN雰囲気下にて100℃で3時間攪拌した。混合物を濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0~10%)によって精製して、表題化合物(18mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ2
DCM(1mL)中の2-(2-メトキシフェニル)-5-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(18mg、0.06mmol)の溶液に、DCM中1Mトリブロモボラン(0.27mL、2.81mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。反応物をMeOH(3mL)でクエンチし、濃縮して、表題化合物(7mg)を白色の固体として得た。
化合物BRM9の例示的な合成
ステップ1
テトラヒドロフラン(1.5mL)中の7-アミノ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-5-イルトリフルオロメタンスルホナート(50.0mg、0.13mmol)の溶液に、4-エチニルピリジン(0.03mL、0.19mmol)、Pd(PPhCl(18.08mg、0.03mmol)、CuI(4.9mg、0.03mmol)及びTEA(0.07mL、0.52mmol)を20℃で加えた。混合物をN雰囲気下にて60℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中0~5%MeOH)によって精製して、表題化合物(35mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(3mL)中の2-(2-メトキシフェニル)-5-[2-(4-ピリジル)エチニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(50.0mg、0.15mmol)の溶液に、トリブロモボラン(0.69mL、7.32mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。MeOH(3mL)でクエンチし、混合物を濃縮した。残渣をXtimate C18 150*25mm*5um(アセトニトリル30~60%/水中10mM NHHCO)によって精製して、表題化合物(2.9mg)を薄黄色の固体として得た。
化合物BRM10の例示的な合成
ステップ1
メチルアルコール(20mL)中の3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボン酸tert-ブチル(1.0g、4.71mmol)の溶液に、ホルムアルデヒド(1.4g、47.11mmol)、続いて、酢酸(0.05mL、0.94mmol)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(888mg、14.13mmol)を加えた。混合物を40℃で12時間攪拌した。混合物をTEA(0.5mL)で処理し、濃縮乾固した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中0~3%MeOH)によって精製して、表題化合物(600mg)を無色の油状物として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(3mL)中の8-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-カルボン酸tert-ブチル(200.0mg、0.88mmol)の溶液に、2,2,2-トリフルオロ酢酸(1.97mL、26.51mmol)を加えた。混合物を15℃で2時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗製表題化合物(310mg、トリフルオロ酢酸塩)を薄黄色の油状物として得た。
ステップ3
N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の[7-アミノ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-5-イル]トリフルオロメタンスルホナート(100.0mg、0.26mmol)の溶液に、8-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタントリフルオロ酢酸塩(310.0mg、0.88mmol)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(0.43mL、2.58mmol)を加えた。混合物を80℃で12時間攪拌した。混合物を濃縮し、残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(DCM中0~10%MeOH、1%NHOH)によって精製して、表題化合物(70mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ4
DCM(5mL)中の2-(2-メトキシフェニル)-5-(8-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(70.0mg、0.19mmol)の溶液に、DCM中トリブロモボラン(1M、0.91mL、9.6mmol)を加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。反応混合物をMeOH(3mL)で-78℃でクエンチし、濃縮した。残渣をXtimate C18 150*25mm*5um(アセトニトリル0~25%/水中0.2%ギ酸)によって精製して、表題化合物(35.6mg)を白色の固体として得た。
類似の手順を使用して、例示的な化合物BRM7を合成した。
化合物BRM11の例示的な合成
ステップ1
1,4-ジオキサン(50mL)中の6-ブロモ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン(1g、3.29mmol)の溶液に、CuI(62.6mg、0.33mmol)、tBuP(199.5mg、0.99mmol)、Pd(PhCN)Cl(126.1mg、0.33mmol)、iPrNH(998.1mg、9.86mmol)及び4-エチニルピリジン(406.9mg、3.95mmol)を加えた。混合物をN雰囲気下にて60℃で24時間攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中0~5%MeOH)によって精製して、表題化合物(600mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ2
DCM(20mL)中の2-(2-メトキシフェニル)-6-[2-(4-ピリジル)エチニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン(600.0mg、1.84mmol)の混合物に、トリブロモボラン(1.74mL、18.39mmol)を加え、得られた混合物を80℃で16時間攪拌した。反応物をMeOH(20mL)によってクエンチし、氷水(50mL)中に注いだ。混合物を飽和NaHCO溶液でpH=7に調整し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。混合物を濃縮し、残渣を分取HPLC Xtimate C18 150*25mm*5um(アセトニトリル12~15%/水中0.225%FA)によって精製して、表題化合物(230.5mg)を黄色の固体として得た。
化合物BRM12の例示的な合成
ステップ1
エタノール(25mL)中の5-ブロモ-2-ピリミジンアミン(3.27g、18.77mmol)及び2-ブロモ-1-(2-メトキシフェニル)エタノン(4.3g、18.77mmol)の溶液を75℃で16時間攪拌した。白色沈殿物の形成が観察された。反応物を濾過し、表題化合物(4g)を白色の固体として回収した。
ステップ2
テトラヒドロフラン(50mL)中のPd(PPh3)Cl(230mg、0.33mmol)の溶液に、6-ブロモ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン(1.0g、3.29mmol)、CuI(62mg、0.33mmol)、TEA(1.8mL、13mmol)及びエチニルトリメチルシラン(0.55mL、3.95mmol)を20℃で加えた。混合物をN雰囲気下にて60℃で3時間攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した。残渣をシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィー(石油エーテル中0~5%EtOAc)によって精製して、表題化合物(280mg)を薄黄色の固体として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(4.2mL)中の2-[2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]エチニル-トリメチル-シラン(200.0mg、0.62mmol)の混合物に、トリブロモボラン(0.59mL、6.22mmol)を加え、得られた混合物を80℃で16時間攪拌した。反応物をMeOH(20mL)によってクエンチし、氷水(50mL)中に注ぎ、混合物を飽和NaHCO溶液でpH=7に調整し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させた。混合物を濃縮し、残渣を分取HPLC Xtimate C18 150*25mm*5um(アセトニトリル12~15%/水中0.225%FA)によって精製して、表題化合物(18.7mg)を黄色の固体として得た。
化合物BRM13の例示的な合成
ステップ1
1-(2-ベンジルオキシフェニル)-2-ブロモエタノン(142mg、0.47mmol、1.1当量)及び5-ヨードピリミジン-2,4-ジアミン(100mg、0.42mmol、1当量)を、エタノール(2mL)が入ったマイクロ波チューブに取った。密封したチューブをマイクロ波照射下にて80℃で2時間加熱した。混合物を減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:18%~48%、7分)によって精製した。化合物2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(73mg、0.16mmol)を白色の固体として得た。
ステップ2
N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(70mg、0.15mmol、1当量)、CuI(6mg、0.03mmol、0.2当量)、トリエチルアミン(48mg、0.47mmol、3当量)及び3-(2-メトキシエトキシ)プロパ-1-イン(27mg、0.24mmol、1.5当量)の混合物に、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(ii)(11mg、0.02mmol、0.1当量)を窒素下にて0℃で一度に加えた。混合物を90℃で2時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:30%~40%、7分)によって精製した。化合物2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-[3-(2-メトキシエトキシ)プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(35mg、0.08mmol)を白色の固体として得た。
2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-[3-(2-メトキシエトキシ)プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミンを、例示的なBRM4について記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物BRM14の例示的な合成
ステップ1
DMF(30mL)中の5-ブロモピリミジン-2-アミン(3.0g、17.24mmol、1.0当量)の溶液に、NaH(1.72g、鉱油中60%分散、43.10mmol、2.5当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間攪拌した。PMB-Cl(5.94g、37.93mmol、5.17mL、2.2当量)を加えた。混合物を25℃まで温め、16時間攪拌した。混合物を水(50mL)中に注いだ。混合物を酢酸エチル(80mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(60mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1から3/1)によって精製して、5-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)ピリミジン-2-アミン(6.2g、14.97mmol)を白色の固体として得た。
ステップ2
トルエン(30mL)中の5-ブロモ-N,N-ビス(4-メトキシベンジル)ピリミジン-2-アミン(2.0g、4.83mmol、1.0当量)及び1-メチルピペラジン(967mg、9.65mmol、1.07mL、2.0当量)の溶液に、NaOtBu(927.84mg、9.65mmol、2.0当量)、JohnPhos[(2-ビフェニル)ジ-tert-ブチルホスフィン](144mg、483umol、0.10当量)及びPd(dba)(221mg、242umol、0.05当量)を加えた。密封チューブ中、混合物を85℃まで加熱し、N下にて30時間攪拌した。混合物を濾過し、ケーキを酢酸エチル(15mL×4)で洗浄した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣をフラッシュクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1、次いで、ジクロロメタン/メタノール=20/1)によって精製して、N,N-ビス(4-メトキシベンジル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-アミン(1.02g、2.35mmol)を白色の固体として得た。
ステップ3
TFA(5mL)中のN,N-ビス(4-メトキシベンジル)-5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-アミン(600mg、1.38mmol)の溶液を25℃で5時間攪拌した。水(10mL)を加えた。混合物を濾過し、濾液を酢酸エチル(10mL×2)で抽出した。飽和NaCOにより、水層のpHを9に調整した。次いで、水層をジクロロメタン(20mL×5)で抽出した。有機層をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-アミン(200mg)を黄色の油状物として得た。
ステップ4
密封チューブ中、CHCN(8mL)中の5-(4-メチルピペラジン-1-イル)ピリミジン-2-アミン(200mg、1.03mmol、1.0当量)、DMAP(6.32mg、51.75umol、0.05当量)及び2-ブロモ-1-(2-ヒドロキシフェニル)エタノン(223mg、1.03mmol、1当量)の溶液を85℃まで加熱し、40時間攪拌した。混合物を濾過し、ケーキをEA(3mL×3)で洗浄した。ケーキを乾燥させて、粗生成物を得た。粗生成物を分取HPLC(Phenomenex Luna C18 100*30mm*5um;移動相:[水(0.1%TFA)-MeCN];B%:0%~15%、9分)によって精製して、2-[6-(4-メチルピペラジン-1-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(10.3mg、32.83umol)を灰色の固体として得た。
化合物BRM15の例示的な合成
2-(2-メトキシフェニル)-6-(3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジンを、本明細書の他の実施例(BRM10及びBRM14)について記載されている手順及び当業者に一般的に知られている手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
ステップ1
2-(2-メトキシフェニル)-6-(3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン(64mg、183.16umol、1.0当量)及びBCl(DCM中1M溶液3.60mL))の混合物を60℃まで加熱し、24時間攪拌した。混合物を水(10mL)によって0℃でクエンチした。飽和NaCO溶液を加えることによって、混合物のpHを9に調整した。混合物をジクロロメタン(15mL×4)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を分取HPLC(Phenomenex luna C18100*40mm*3um;移動相:[水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル];B%:10%~40%、10分)によって精製して、2-[6-(3-メチル-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(10.2mg、30.26umol)を黄色の固体として得た。
化合物BRM16の例示的な合成
ステップ1
BCl(DCM中1M、3.0mL、6.08当量)中の6-ブロモ-2-(2-メトキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン(150mg、493.2umol、1.0当量)を60℃で12時間攪拌した。混合物を飽和NaHCO溶液(50mL)中に0℃で注いだ。水相をジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相を無水NaSOで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(酢酸エチル)によって精製して、2-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(140mg、483umol)を黄色の固体として得た。
ステップ2
ジオキサン(4.0mL)及びHO(1.0mL)中の2-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(60mg、206.8umol、1.0当量)及び1-メチルピラゾール-4-ボロン酸ピナコールエステル(64.6mg、310.2umol、1.5当量)の混合物に、NaCO(65.8mg、620.44umol、3.0当量)及びPd(PPh(23.9mg、20.68umol、0.1当量)をN下にて一度に加えた。混合物を100℃で12時間攪拌した。残渣を分取HPLC(Phenomenex luna C18 100*40mm*3um、水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル)によって精製して、2-[6-(1-メチルピラゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(9.4mg、31.30umol)を黄色の固体として得た。
化合物BRM17の例示的な合成
ジオキサン(4.0mL)及び水(1.0mL)中の2-(6-ブロモイミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(60mg、206.8umol、1.0当量)及び2-[(E)-3-メトキシプロパ-1-エニル]ボロン酸ピナコールエステル(61.4mg、310.2umol、1.5当量)の混合物に、NaCO(65.8mg、620.4umol、3.0当量)及びPd(PPh(23.9mg、20.68umol、0.1当量)をN下にて一度に加えた。混合物を100℃で12時間攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(Phenomenex luna C18 100*40mm*3um、水(0.225%ギ酸)-アセトニトリル)によって精製して、2-[6-[(E)-3-メトキシプロパ-1-エニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(8.9mg、31.64umol)を黄色の固体として得た。
化合物BRM18の例示的な合成
ステップ1
アセトニトリル(100mL)中の1-(2-ヒドロキシフェニル)エタノン(5.0g、36.72mmol、1.0当量)、KCO(10.2g、73.45mmol、2.0当量)及びKI(6.1g、36.72mmol、1.0当量)の混合物に、BnBr(12.6g、73.45mmol、2.0当量)を加えた。混合物をN下にて70℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濾過ケーキを酢酸エチル(30mL×2)で洗浄した。合わせた有機層を濃縮した。粗生成物をBiotage(登録商標)コンビフラッシュ(カラム:80g Biotage(登録商標)Silica Flash(登録商標)カラム;溶出:石油エーテル中0~3%酢酸エチルのグラジエント;グラジエント時間:35分;保持時間:20分;流速:100mL/分)によって精製した。純粋なフラクションを合わせ、減圧下で濃縮して、1-(2-ベンジルオキシフェニル)エタノン(7.1g、31.19mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ2
メチルtert-ブチルエーテル(200mL)中の1-(2-ベンジルオキシフェニル)エタノン(7.1g、31.38mmol、1.0当量)の溶液に、Br(5g、31.38mmol、1.0当量)を20℃で5分かけて滴下した。次いで、混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を飽和NaHCO水溶液(150mL×2)、水(100mL×2)及びブライン(100mL)で洗浄した。次いで、有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、生成物1-(2-ベンジルオキシフェニル)-2-ブロモ-エタノン(9.4g、25.04mmol)をオフホワイト色の固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ3
AcOH(80mL)及びメタノール(80mL)中のピリミジン-2,4-ジアミン(4.5g、40.87mmol、1.0当量)の溶液に、NIS(9.3g、41.07mmol、1.01当量)を0℃で加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を飽和Na水溶液によって0℃でクエンチし、飽和NaOH水溶液により、混合物のpHを7に調整した。次いで、混合物を濾過し、濾過ケーキを水(30mL×3)で洗浄して、粗生成物5-ヨードピリミジン-2,4-ジアミン(4.8g、20.24mmol)を薄黄色の固体として得、これを精製することなく次のステップに使用した。
ステップ4
密封したマイクロ波チューブ中の5-ヨードピリミジン-2,4-ジアミン(671mg、2.84mmol、1.0当量)、1-(2-ベンジルオキシフェニル)-2-ブロモ-エタノン(954mg、3.13mmol、1.1当量)及びEtOH(12mL)の混合物を80℃で2時間マイクロ波照射した。混合物を濃縮し、粗生成物をBiotage(登録商標)コンビフラッシュ(カラム:10g Biotage(登録商標)Silica Flash(登録商標)カラム;溶出:ジクロロメタン中0~8%メタノールのグラジエント;グラジエント時間:60分;保持時間:60分;流速:40mL/分)によって精製した。純粋なフラクションを合わせ、減圧下で濃縮して、2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(650mg、1.46mmol)をオフホワイト色の固体として得た。
ステップ5
ジオキサン(3.0mL)及びHO(0.5mL)中の2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(100mg、226.12umol、1.0当量)及び1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール(71mg、339.17umol、1.5当量)の溶液に、KCO(47mg、339.17umol、1.5当量)及びPd(dppf)Cl(17mg、22.61umol、0.1当量)を加えた。混合物をN下にて100℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をBiotage(登録商標)コンビフラッシュ(カラム:4g Biotage(登録商標)Silica Flash(登録商標)カラム;溶出:ジクロロメタン中0~2%メタノールのグラジエント;グラジエント時間:15分;保持時間:20分;流速:18mL/分)によって精製した。純粋なフラクションを合わせ、減圧下で濃縮して、2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-(1-メチルピラゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(60mg、150.89umol)を薄黄色の固体として得た。
ステップ6
ジクロロメタン(2.0mL)中の2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-(1-メチルピラゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(60mg、151.35umol、1.0当量)の混合物に、BBr(76mg、302.69umol、2.0当量)をN下にて-70℃で加えた。混合物をN下にて-70℃で1時間攪拌した。混合物をメタノール(3.0mL)で-70℃でクエンチし、NHOH水溶液により、混合物のpHを7~8に調整した。次いで、混合物を減圧下40℃で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;溶出:アセトニトリル中10~36%水(0.04%HCl)のグラジエント;グラジエント時間:20分;保持時間:2分;流速:25mL/分)によって精製して、2-[7-アミノ-6-(1-メチルピラゾール-4-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(16.5mg、53.70umol)を白色の固体として得た。
化合物BRM19の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(5.0mL)中の2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(200mg、452.2umol、1.0当量)の混合物に、TFA(3.0mL)を加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。LCMSが部分的な変換しか示さなかった場合、混合物を減圧下で濃縮し、TFA(5.0mL)を加え、混合物を50℃で更に5時間攪拌し(LCMSは反応の完了を示した)、次いで、濃縮して、粗製2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(260mg)を黄色の固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ2
ジオキサン(3.0mL)及び水(1.0mL)中の2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(260mg、465.2umol、1.0当量)及び2-[(E)-3-メトキシプロパ-1-エニル]ボロン酸ピナコールエステル(138mg、697.8umol、1.5当量)の溶液に、Pd(dppf)Cl(34mg、46.52umol、0.1当量)及びKCO(161mg、1.16mmol、2.5当量)を加えた。混合物を窒素雰囲気下にて100℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5um;溶出:アセトニトリル中40~70%水(0.05%NHO+10mM NHHCO)のグラジエント;グラジエント時間:10分;保持時間:1分;流速:25mL/分)によって精製した。純粋なフラクションを合わせ、減圧下で濃縮し、次いで、凍結乾燥して、2-[7-アミノ-6-[(E)-3-メトキシプロパ-1-エニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(10.5mg、35.22umol)を黄色の固体として得た。
化合物29の例示的な合成
ステップ1
N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(82mg、0.23mmol、1当量)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(25mg、0.034mmol、0.15当量)、ヨウ化第一銅(9mg、0.05mmol、0.2当量)及び4-(3-エチニルシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(78mg、0.28mmol、1.2当量)[US20200038378に記載のとおりに調製]の混合物に、トリエチルアミン(70mg、0.69mmol、3当量)を加えた。混合物を90 ℃で3時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:45%~55%、7分)によって精製した。化合物4-[3-[2-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]エチニル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(90mg、0.18mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ2
MeOH中4M HCl(3mL)中の4-[3-[2-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]エチニル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(86mg、0.17mmol、1当量)の溶液を27℃で2時間攪拌した。混合物を減圧下45℃で濃縮した。粗生成物2-[7-アミノ-6-[2-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブチル]エチニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール塩酸塩(76mg)をオフホワイト色の固体として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(2mL)及びメタノール(4mL)中の2-[7-アミノ-6-[2-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブチル]エチニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(76mg、0.17mmol、1当量、塩酸塩)、酢酸ナトリウム(28mg、0.35mmol、2当量)、酢酸(10mg、0.17mmol、1当量)及び(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-(4-ホルミル-1-ピペリジル)229sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(103mg、0.17mmol、1当量)[US20200038378に記載のとおりに調製]の混合物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(54mg、0.86mmol、5当量)を加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:18%~48%、7分)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[[4-[3-[2-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]エチニル]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]メチル]-1-ピペリジル]229sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(61mg、0.06mmol)を黄色の固体として得た。
化合物30の例示的な合成
ステップ1
テトラヒドロフラン(5mL)中の4-(3-ヒドロキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(260mg、0.96mmol、1当量)の溶液に、水素化ナトリウム(57mg、1.44mmol、鉱油中60%分散、1.5当量)を0℃で加えた。混合物を0℃で0.5時間攪拌した後、3-ブロモプロパ-1-イン(214mg、1.44mmol、1.5当量)を混合物に加えた。反応混合物を25℃で2時間攪拌した。反応混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(30mL)でクエンチし、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1)によって精製した。4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(170mg、0.55mmol)を無色のゴム状物質として得た。
4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、化合物28について記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。


化合物31及び32の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(40mL)中の2-(2-ベンジルオキシフェニル)-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-7-アミン(420mg、0.94mmol、1当量)の溶液に、三臭化ホウ素(476mg、1.90mmol、0.18mL、2当量)を窒素下にて-70℃で一度に加えた。混合物を-70℃で1時間攪拌した。混合物をメタノール(3mL)によって-70℃でクエンチし、減圧下50℃で濃縮した。残渣を酢酸エチル(10mL)でトリチュレートし、濾過し、ケーキを濾過により集め、真空下で乾燥させた。化合物2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール臭化水素酸塩(380mg、0.87mmol)を白色の固体として得た。
ステップ2
テトラヒドロフラン(8mL)中の2-(3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-イル)-3-メチル-ブタン酸メチル(0.7g、3.51mmol、1当量)、トリフェニルホスフィン(1.38g、5.27mmol、1.5当量)及びペンタ-4-イン-1-オール(443.38mg、5.27mmol、1.5当量)の混合物に、ジイソプロピルアゾジカルボン酸tert-ブチル(1.07g、5.27mmol、1.02mL、1.5当量)を窒素下にて0℃で滴下した。混合物を25℃で16時間攪拌した。混合物を氷水(w/w=1/1、30mL)中に注ぎ、5分間攪拌した。水相を酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(15mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:42%~72%、10分)によって精製した。化合物3-メチル-2-(3-ペンタ-4-インオキシイソオキサゾール-5-イル)ブタン酸メチル(690mg、2.60mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ3
N,N-ジメチルホルムアミド(4mL)中の2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(0.15g、0.42mmol、1当量)、ヨウ化第一銅(16mg、0.08mmol、0.2当量)、トリエチルアミン(129mg、1.28mmol、3当量)及び3-メチル-2-(3-ペンタ-4-インオキシイソオキサゾール-5-イル)ブタン酸メチル(169mg、0.6mmol、1.5当量)の混合物に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(ii)ジクロリド(30mg、0.04mmol、0.1当量)を窒素下にて0℃で一度に加えた。混合物を90℃で2時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:32%~42%、7分)によって精製した。化合物2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸メチル(152mg、0.31mmol)を白色の固体として得た。
ステップ4
エタノール(4mL)中の2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]231sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸メチル(150mg、0.30mmol、1当量)の混合物に、2N水酸化ナトリウム水溶液(2mL、13.05当量)を加えた。混合物を50℃で1時間攪拌した。混合物を10℃まで冷却し、1M HClによりpHを5に調整し、混合物を減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:25%~35%、7分)によって精製した。化合物2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(60mg、0.12mmol)を白色の固体として得た。
ステップ5
テトラヒドロフラン(350mL)中の(1S)-1-(4-ブロモフェニル)エタンアミン(24.9g、124.5mmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(37.8g、373.4mmol、3当量)、続いて、二炭酸ジ-tert-ブチル(28.5g、130.7mmol、30mL、1.05当量)を窒素下にて0℃で滴下した。次いで、混合物を25℃で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去した。水(400mL)を加え、混合物を1分間攪拌した。水相を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(200mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を石油エーテル(250mL)でトリチュレートした。化合物N-[(1S)-1-(4-ブロモフェニル)エチル]カルバミン酸tert-ブチル(34.5g、114.93mmol、収率92%)を白色の固体として得た。
ステップ6
ジメチルアセトアミド(15mL)中のN-[(1S)-1-(4-ブロモフェニル)エチル]カルバミン酸tert-ブチル(14.5g、48.30mmol、1当量)及び4-メチルチアゾール(7.18g、72.45mmol、1.5当量)の溶液に、酢酸パラジウム(II)(542mg、2.42mmol、0.05当量)及び酢酸カリウム(9.48g、96.61mmol、2当量)を加えた。混合物を90℃で12時間攪拌した。水(300mL)を加え、混合物を1分間攪拌した。水相を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(100mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を逆相C18カラムクロマトグラフィー[ACN/H2O(0.5%FA)5%から50%]によって精製した。N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(9.8g、29.85mmol、収率61%)を灰色の固体として得た。
ステップ7
ジクロロメタン(20mL)中のN-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(1.5g、4.71mmol、1当量)の溶液に、塩酸/ジオキサン(4M、20mL、17当量)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、ジクロロメタンを除去した。粗生成物を石油エーテル(100mL)でトリチュレートした。粗製(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エタンアミン塩酸塩(1.1g)を黄色の固体として得た。
ステップ8
ジメチルホルムアミド(10mL)中の(2S,4R)-1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸(998mg、4.32mmol、1.1当量)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(1.79g、4.71mmol、1.2当量)の溶液に、(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エタンアミン塩酸塩(1g、3.92mmol、1当量)及びジイソプロピルエチルアミン(1.52g、11.77mmol、2.05mL、3当量)を加えた。反応混合物を15℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を水(20mL)中に注ぎ、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(50mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチルを100:1から30:1まで)によって精製した。(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-[[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]カルバモイル]ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.2g、2.78mmol、収率70%)を白色の固体として得た。
ステップ9
ジクロロメタン(10mL)中の(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-[[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]カルバモイル]ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、2.32mmol、1当量)の溶液に、塩酸(ジオキサン中2.5M、5mL、5.4当量)を加えた。反応混合物を15℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(800mg、2.17mmol、収率93%)を無色の油状物として得た。
ステップ10
N,N-ジメチルホルムアミド(2mL)中の2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(60mg、0.13mmol、1当量)及び(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(63mg、0.19mmol、1.5当量)の混合物に、1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(36mg、0.18mmol、1.5当量)、ヒドロキシベンゾトリアゾール(25mg、0.18mmol、1.5当量)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(81mg、0.63mmol、109.90uL、5当量)を加えた。混合物を26℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下40℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:28%~38%、7分)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-[2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]235sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(40mg、0.05mmol)を白色の固体として得た。
ステップ11
化合物(2S,4R)-1-[2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(50mg、0.06mmol、1当量)をSFCカラム:DAICEL CHIRALPAK OD 250×30mm、I.D.、10um;移動相:CO2中エタノール(0.1%NH3H2O)55%から55%;流速:70g/分;波長:220nm)によって分離した。ピーク1をセミ分取逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:37%~67%、10分)によって更に精製した。ピーク2をセミ分取逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:37%~67%、10分)によって更に精製し、次いで、セミ分取逆相HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150*50mm*3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:23%~53%、10分)によって更に精製し、次いで、分取TLC(ジクロロメタン/メタノール=10:1)よって更に精製した。化合物(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(6.4mg、0.008mmol、SFC Rt=2.597)及び(2S,4R)-1-[(2S)-2-[3-[5-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ペンタ-4-インオキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(6.1mg、0.007mmol、SFC Rt=4.308)を白色の固体として得た。
化合物33の例示的な合成
ステップ1
N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(3.8g、11.64mmol、1当量)[US20200038378に記載のとおりに調製]及び(2S,4R)-4-ヒドロキシピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(3.27g、17.46mmol、1.5当量)の溶液に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(6.64g、17.46mmol、1.5当量)及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(4.51g、34.93mmol、6.1mL、3当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン30mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 250*80mm*10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%~55%、20分)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-[(2S)-2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]236sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(910mg、1.84mmol、収率16%)を黄色の油状物として得た。化合物(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]236sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(820mg、1.65mmol、収率14%)を黄色の固体として得た。
ステップ2
アセトニトリル(2.5mL)及び水(2.5mL)中の(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.20mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(385mg、3.38mmol、16.73当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。粗製(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-(4-ホルミル-1-ピペリジル)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(90mg、0.20mmol)を白色の固体として得た。
ステップ3
メタノール(5mL)中の2-[7-アミノ-6-[3-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブトキシ]プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(72mg、0.17mmol、1当量)、(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-(4-ホルミル-1-ピペリジル)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(75mg、0.17mmol、1当量)の溶液に、酢酸ナトリウム(41mg、0.5mol、3当量)、酢酸(40mg、0.66mmol、4当量)、及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(21mg、0.33mol、2当量)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=9:1)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]メチル]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.10mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ4
ジクロロメタン(5mL)中の(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]メチル]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸tert-ブチル(100mg、0.12mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.54g、13.51mmol、1mL、117.10当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。化合物(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]メチル]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸(93mg、0.11mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ5
フラスコに、N-[(1S)-1-(4-ブロモフェニル)エチル]カルバミン酸tert-ブチル(1.4g、4.66mmol、1当量)、4,4,5,5-テトラメチル-2-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1,3,2-ジオキサボロラン(1.42g、5.60mmol、1.2当量)、(1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン)パラジウム(II)ジクロリド(170mg、0.23mmol、0.05当量)、酢酸カリウム(915mg、9.33mmol、2当量)及びジオキサン(30mL)を入れた。混合物を窒素で10分間パージし、次いで、80℃まで1時間加熱した。反応混合物を20℃まで冷却し、セライトのパッドに通して濾過した。濾液を真空下で濃縮した。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=10:1)によって精製した。N-[(1S)-1-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(1.9g)を無色の油状物として得た。
ステップ6
水(5mL)及びジオキサン(30mL)中の5-ブロモ-1-メチルピラゾール(800mg、4.97mmol、1当量)、炭酸カリウム(1.37g、9.94mmol、2当量)及びN-(5-ブロモチアゾール-4-イル)カルバミン酸tert-ブチル(2.07g、5.96mmol、1.2当量)の混合物に、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(ii)(290mg、0.40mmol、0.08当量)を窒素下にて20℃で加えた。混合物を90℃で12時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、氷水(w/w=1/1、50mL)中に注ぎ、10分間攪拌した。水相を酢酸エチル(40mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1から5/1)によって精製して、N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(1.6g、粗製)を黄色の固体として得た。
ステップ7
塩酸/ジオキサン(4M、20mL)中のN-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(1.6g、5.31mmol、1当量)の溶液を15℃で3時間攪拌した。混合物を減圧下40℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Synergi Max-RP 250*50mm*10um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:5%~35%、10分)によって精製した。化合物(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エタンアミントリフルオロ酢酸塩(1.4g)を黄色の油状物として得た。
ステップ8
N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]メチル]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸(93mg、0.11mmol、1当量)及び(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エタンアミン(46mg、0.23mmol、2当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(74mg、0.57mmol、5当量)、1-ヒドロキシベンゾトリアゾール(23mg、0.17mmol、1.5当量)及び1-(3-ジメチルアミノプロピル)-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(43.97mg、0.23mmol、2当量)を加えた。混合物を25℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150*50mm*3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:18%~38%、10分)によって精製し、続いて、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:36%~66%、10分)によって更に再度精製した。化合物(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]メチル]-1-ピペリジル]241sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(17.0mg、0.02mmol)を黄色の固体として得た。
化合物34の例示的な合成
上の例示的な化合物29及び33について記載されている手順を使用し、スキームに従って調製した。
化合物34及び35の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(10mL)中の4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、3.23mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(3.08g、27.01mmol、2mL、8.36当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗製4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)ピペリジントリフルオロ酢酸塩(1.01g、3.12mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ2
メタノール(10mL)中の2-(3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-イル)-3-メチル-ブタン酸(1g、5.40mmol、1当量)の溶液に、塩化チオニル(2.57g、21mmol、1.57mL、4当量)を0℃で加えた。反応混合物を70℃で3時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を水(50ml)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。2-(3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-イル)-3-メチル-ブタン酸メチル(1g、5.02mmol、収率92%)を黄色の油状物として得た。
ステップ3
アセトニトリル(5mL)中の2-(3-ヒドロキシイソオキサゾール-5-イル)-3-メチル-ブタン酸メチル(800mg、4.02mmol、1当量)の溶液に、炭酸カリウム(1.11g、8.03mmol、2当量)及びペルフルオロブチルスルホニルフルオリド(1.46g、4.82mmol、1.2当量)を加えた。反応混合物を25℃で12時間攪拌した。反応混合物を水(50mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(80mL×3)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1から20/1)によって精製した。3-メチル-2-[3-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)242sオキサゾール-5-イル]ブタン酸メチル(530mg、1.10mmol)を無色の油状物として得た。
ステップ4
メチルスルホキシド(10mL)中の4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)ピペリジン(1g、3.09mmol、1当量、トリフルオロ酢酸塩)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(799mg、6.19mmol、1.1mL、2当量)を加え、次いで、3-メチル-2-[3-(1,1,2,2,3,3,4,4,4-ノナフルオロブチルスルホニルオキシ)イソオキサゾール-5-イル]ブタン酸メチル(2.23g、4.64mmol、1.5当量)を100℃で滴下した。混合物を100℃で1時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン30mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1から1/1)によって精製した。化合物3-メチル-2-[3-[4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]ブタン酸メチル(255mg、0.54mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ5
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の3-メチル-2-[3-[4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]ブタン酸メチル(250mg、0.64mmol、1当量)、2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(225mg、0.64mol、1当量)の溶液に、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(45mg、0.064mol、0.1当量)、トリエチルアミン(129mg、1.28mmol、2当量)及びヨウ化銅(24mg、0.13mmol、0.2当量)を加えた。混合物を窒素下にて90℃で6時間攪拌した。反応混合物を水20mLで希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン30mLで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:28%~58%、11分)によって精製した。化合物2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸メチル(161mg、0.25mmol)を白色の固体として得た。
ステップ6
テトラヒドロフラン(2mL)及びメタノール(2mL)中の2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]244sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸メチル(160mg、0.26mmol、1当量)の溶液に、水酸化リチウム(2M、2mL、15当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、テトラヒドロフランを除去し、次いで、濾過して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:28%~38%、7分)によって精製した。化合物2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(70mg、0.12mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ7
N,N-ジメチルホルムアミド(3mL)中の2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(70mg、0.12mmol、1当量)及び(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(43mg、0.12mmol、1当量、塩酸塩)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(45mg、0.35mmol、3当量)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(66mg、0.17mmol、1.5当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を濾過し、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150*50mm*3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%~50%、10分)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-[2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミドホルマート(80mg、0.08mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ8
(2S,4R)-1-[2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(70mg、0.07mmol、1当量)を分取SFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250mm*30mm、I.D.、10um;移動相:CO2中イソプロパノール(0.1%NH3H2O)60%から60%;流速:70g/分;波長:220nm)によって分離し、生成物1及び生成物2を得た。次いで、生成物1を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150*50mm*3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%~50%、10分)によって精製し、生成物2を分取HPLC(カラム:Unisil 3-100 C18 Ultra 150*50mm*3um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:30%~50%、10分)によって精製した。生成物1:(2S,4R)-1-[(2S)-2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミドホルマート(7.8mg、0.008mmol、収率11%)を白色の固体として得た。生成物2:(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-[3-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-インオキシ]シクロブトキシ]-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミドホルマート(25.5mg、0.026mmol)を白色の固体として得た。
化合物37及び38の例示的な合成
ステップ1
メタノール(50mL)中の4-(2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g、17.60mmol、1当量)及び1-ジアゾ-1-ジメトキシホスホリル-プロパン-2-オン(4.06g、21.12mmol、1.2当量)の混合物に、炭酸カリウム(4.86g、35.20mmol、2当量)を窒素下にて0℃で一度に加えた。混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を氷水(w/w=1/1、30mL)中に注ぎ、5分間攪拌した。水相を酢酸エチル(30mL×4)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1から5/1)によって精製して、4-プロパ-2-イニルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.6g、11.64mmol)を無色の油状物として得た。
ステップ2
N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(300mg、0.85mmol、1当量)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(89mg、0.13mmol、0.15当量)、ヨウ化第一銅(32mg、0.17mmol、0.2当量)及び4-プロパ-2-イニルピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(228mg、1.02mmol、1.2当量)の混合物に、トリエチルアミン(258mg、2.56mmol、0.36mL、3当量)を窒素下にて加えた。混合物を90℃で3時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:32%~42%、7分)によって精製した。化合物4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-イニル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(201mg、0.45mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(5mL)中の4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-イニル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.45mmol、1当量)及びトリフルオロ酢酸(1.54g、13.51mmol、1mL、30.22当量)の溶液を20℃で1時間攪拌した。混合物を減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:15%~45%、10分)によって精製した。生成物2-[7-アミノ-6-[3-(4-ピペリジル)プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(140mg、0.40mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ4
ジクロロメタン(20mL)中の4-(3-ヒドロキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、3.69mmol、1当量)の溶液に、デス・マーチンペルヨージナン(1.88g、4.42mmol、1.2当量)及び炭酸水素ナトリウム(496mg、5.90mmol、1.6当量)を加えた。混合物を0℃で10分間攪拌した。反応混合物を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1から3/1)によって精製した。化合物4-(3-オキソシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、2.97mmol)を白色の固体として得た。
ステップ5
メタノール(6mL)及びジクロロメタン(2mL)中の2-[7-アミノ-6-[3-(4-ピペリジル)プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(120mg、0.34mmol、1当量)及び4-(3-オキソシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(111mg、0.41mmol、1.2当量)の混合物に、酢酸(21mg、0.35mmol、1当量)及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(65mg、1.04mmol、3当量)を窒素下にて15℃で加えた。混合物を15℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下40℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:25%~35%、7分)によって精製した。化合物4-[3-[4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-イニル]-1-ピペリジル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(150mg、0.25mmol、収率72%)を白色の固体として得た。
ステップ6
4-[3-[4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-イニル]-1-ピペリジル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(160mg、0.26mmol、1当量)をSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK IC 250×30mm、I.D.、10um;移動相:CO中メタノール(0.1%NH3H2O)50%から50%;流速:80mL/min;波長:220nm)によって分離した。4-((1s,3s)-3-(4-(3-(7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イン-1-イル)ピペリジン-1-イル)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(70mg、0.12mmol)及び4-((1r,3r)-3-(4-(3-(7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル)プロパ-2-イン-1-イル)ピペリジン-1-イル)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(13mg、0.02mmol)を白色の固体として得た。
ステップ7
ジクロロメタン(1mL)中の4-[3-[4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]プロパ-2-イニル]-1-ピペリジル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(70mg、0.12mmol、1当量)及びトリフルオロ酢酸(0.5mL)の混合物を20℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下45℃で濃縮した。粗生成物2-[7-アミノ-6-[3-[1-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブチル]-4-ピペリジル]プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(58.3mg、0.09mmol)を黄色の油状物として得た。
2-[7-アミノ-6-[3-[1-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブチル]-4-ピペリジル]プロパ-1-イニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノールを、上の化合物29について記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
類似の手順を使用して、例示的な化合物38を調製した。
化合物39の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(55mL)中の4-(2-ヒドロキシエトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(6.5g、26.50mmol、1当量)及びp-トルエンスルホニルクロリド(7.58g、39.74mmol、1.5当量)の溶液に、トリエチルアミン(5.36g、52.99mmol、7.4mL、2当量)及びジメチルアミノピリジン(324mg、2.65mmol、0.1当量)を加えた。混合物を20℃で12時間攪拌した。混合物を濃縮して、粗生成物を得た。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1から3/1)によって精製した。化合物4-[2-(p-トリルスルホニルオキシ)エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(10.45g、26.16mmol)を茶色の油状物として得た。
ステップ2
アセトニトリル(100mL)中の4-ヨード-1H-イミダゾール(3.87g、19.95mmol、1当量)及び4-[2-(p-トリルスルホニルオキシ)エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(10.36g、25.94mmol、1.3当量)の溶液に、炭酸セシウム(13.00g、39.90mmol、2当量)を加えた。混合物を80℃で12時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を濃縮して粗生成物を得、これをセミ分取逆相(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、10um);移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:15%~60%、20分)によって精製した。化合物4-[2-(4-ヨードイミダゾール-1-イル)エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.7g、13.53mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(150mL)中の4-[2-(4-ヨードイミダゾール-1-イル)エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g、9.50mmol、1当量)溶液に、エチルマグネシウムブロミド(3M、6.4mL、2.00当量)を0℃で滴下した。0.5時間後、トリブチル(クロロ)スタンナン(7.11g、21.84mmol、5.9mL、2.3当量)を加え、混合物を20℃で12時間攪拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(200mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(200mL)で3回抽出し、合わせた有機層をブライン(300mL)で洗浄し、濃縮して粗生成物を得、これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=1/0~10/1)によって精製した。化合物4-[2-(4-トリブチルスタンニルイミダゾール-1-イル)エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.36g)を黄色の油状物として得た。
ステップ4
N,N-ジメチルホルムアミド(30mL)中の4-[2-(4-トリブチルスタンニルイミダゾール-1-イル)エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.36g、2.70mmol、純度47%、1当量)、2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(666mg、1.89mmol、0.7当量)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(625mg、0.54mmol、0.2当量)の混合物を脱気し、窒素で3回パージした。次いで、混合物を窒素雰囲気下にて90℃で12時間攪拌した。混合物を濃縮して粗生成物を得、これをセミ分取逆相(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、10um);移動相:[水(0.1%トリフルオロ酢酸)-ACN];B%:20%~50%、20分)によって精製した。化合物4-[2-[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]252sオキサゾール-1-イル]エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(150mg)を黄色の固体として得た。
4-[2-[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]イソオキサゾール-1-イル]エトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上の他の実施例について記載されているとおりに、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物40の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(25mL)中の(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エタンアミン(1.6g、6.73mmol、1当量、塩酸塩)及びトリエチルアミン(3.41g、33.65mmol、4.7mL、5当量)の溶液に、N-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)スクシンイミド(2.52g、10.10mmol、1.5当量)を0℃で加えた。反応溶液を20℃で12時間攪拌した。反応溶液を真空下で濃縮して溶媒を除去し、水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(30mL×2)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10:1から2:1)によって精製した。N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸ベンジル(2.1g、6.26mmol)を白色の固体として得た。
ステップ2
N,N-ジメチルホルムアミド(4mL)中のN-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸ベンジル(220mg、0.66mmol、1当量)の溶液に、Selectfluor(登録商標)試薬(1-クロロメチル-4-フルオロ-1,4-ジアゾニアビシクロ[2.2.2]オクタンビス(テトラフルオロボラート))(302mg、0.85mmol、1.3当量)を加えた。反応溶液を50℃で12時間攪拌した。反応溶液を20℃まで冷却し、水(30mL)で希釈し、酢酸エチル(20mL×2)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL×4)で洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=1/1)によって精製した。N-[(1S)-1-[4-(4-フルオロ-2-メチル-ピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸ベンジル(87mg、0.25mmol)を無色のゴム状物質として得た。次いで、この手順を2つの同じバッチで更に2回繰り返して、合計260mgの所望の生成物を生成した。
ステップ3
アセトニトリル(5mL)中のN-[(1S)-1-[4-(4-フルオロ-2-メチル-ピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸ベンジル(260mg、0.74mmol、1当量)の溶液に、トリメチルヨードシラン(294mg、1.47mmol、0.2mL、2当量)を0℃で加え、反応溶液を20℃で1時間攪拌した。反応物をメタノール(8mL)でクエンチし、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*25mm*10um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:1%~31%、10分)によって精製した。(1S)-1-[4-(4-フルオロ-2-メチル-ピラゾール-3-イル)フェニル]エタンアミントリフルオロ酢酸塩(168mg、0.50mmol)を薄黄色の固体として得た。
ステップ4
化合物33について記載されるとおりに、手順を実施した。
化合物41の例示的な合成
ステップ1
N,N-ジメチルホルムアミド(6mL)中のN-[(1S)-1-(4-ブロモフェニル)エチル]カルバミン酸tert-ブチル(936mg、3.12mmol、1当量)、1,4-ジメチルピラゾール(300mg、3.12mmol、1当量)、酢酸パラジウム(II)(70mg、0.31mmol、0.1当量)、及び酢酸テトラブチルアンモニウム(1.88g、6.24mmol、1.9mL、2当量)の混合物を脱気し、窒素で3回パージした。次いで、混合物を窒素雰囲気下にて110℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:35%~65%、10分)によって精製した。化合物N-[(1S)-1-[4-(2,4-ジメチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(300mg、0.95mmol)を黄色のゴム状物質として得た。
ステップ2
塩酸/メタノール(4M、10mL、42当量)中のN-[(1S)-1-[4-(2,4-ジメチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバミン酸tert-ブチル(300mg、0.95mmol、1当量)の溶液を25℃で10分間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。粗生成物を更に精製することなく次のステップに使用した。化合物(1S)-1-[4-(2,4-ジメチルピラゾール-3-イル)フェニル]エタンアミン塩酸塩(230mg、0.91mmol)を黄色のゴム状物質として得た。
ステップ3


化合物33について記載されるとおりに、手順を実施した。
化合物42の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(15mL)中の4-(3-ヒドロキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、3.69mmol、1当量)[US20200038378に記載のとおりに調製]、トリエチルアミン(1.12g、11.06mmol、1.5mL、3当量)及び4-ジメチルアミノピリジン(225mg、1.84mmol、0.5当量)の混合物に、p-トルエンスルホニルクロリド(843mg、4.42mmol、1.2当量)を窒素下にて0℃で加えた。混合物を25℃で16時間攪拌した。混合物を氷水(w/w=1/1、10mL)中に注ぎ、2分間攪拌した。水相をジクロロメタン(10mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(10mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1から3/1)によって精製して、4-[3-(p-トリルスルホニルオキシ)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.36g、3.20mmol)を無色の油状物として得た。
ステップ2
N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(400mg、2.06mmol、1当量)、ヨウ化カリウム(171mg、1.03mmol、0.5当量)及び4-[3-(p-トリルスルホニルオキシ)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(877mg、2.06mmol、1当量)の混合物に、炭酸セシウム(1.34g、4.12mmol、2当量)を加えた。混合物を90℃で16時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、氷水(w/w=1/1、20mL)中に注ぎ、5分間攪拌した。水相を酢酸エチル(30mL×5)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1から3/1)によって精製して、4-[3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(510mg、1.14mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ3
ジオキサン(12mL)及び水(2mL)中の2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(300mg、0.85mmol、1当量)、炭酸カリウム(353mg、2.56mmol、3当量)及び4-[3-[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(457mg、1.02mmol、1.2当量)の混合物に、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(62mg、0.09mmol、0.1当量)を加えた。混合物を90℃で4時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、減圧下40℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:22%~52%、10分)によって精製して、4-[3-[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ピラゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(230mg、0.42mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ4
N,N-ジメチルホルムアミド(80mL)中の(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エタンアミン(3.3g、16mmol、1当量、塩酸塩)、トリエチルアミン(8.3g、82.03mmol、11mL、5当量)及び(2S,4R)-1-tert-ブトキシカルボニル-4-ヒドロキシ-ピロリジン-2-カルボン酸(3.8g、16mmol、1当量)の混合物に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(8.1g、21mmol、1当量)を窒素下にて加え、混合物を15℃で2時間攪拌した。混合物を酢酸エチル(800mL)中に注ぎ、合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(FA条件、カラム:Phenomenex luna C18 250*50mm*10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:15ACN%~45ACN%、30分)によって精製した。(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-[[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]カルバモイル]ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.7g、13mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ5
塩酸/メタノール(4M、50mL、15当量)中の(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-[[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]カルバモイル]ピロリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5.7g、13.00mmol、1当量)の溶液を15℃で1時間攪拌した。混合物を真空下45℃で濃縮した。粗製(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(4.8g)を黄色の固体として得、これを精製することなく使用した。
ステップ6
N,N-ジメチルホルムアミド(80mL)中の2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(3.6g、11.00mmol、1当量)、トリエチルアミン(4.4g、44.00mmol、6mL、4当量)及び(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(3.8g、12.00mmol、1当量、塩酸塩)の混合物に、O-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N,N-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(6.3g、16.00mmol、1当量)を窒素下にて加え、混合物を15℃で1時間攪拌した。混合物を氷水(w/w=1/1、200mL)中に注ぎ、5分間攪拌し、水相を酢酸エチル(300mL×6)で抽出し、合わせた有機相をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(TFA条件;カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm,10um);移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:30%~60%、20分)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-[2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(2.8g、4.5mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ7
化合物(2S,4R)-1-[2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]259sオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(2.4g、3.80mmol)をSFC(装置:Waters 80Q;カラム:DAICEL CHIRALPAK OD 250×30mm、I.D.、10um;移動相:超臨界CO中50%IPA(0.1%NH3.H2O);流速:80g/分;サイクル時間:3.2分;合計時間:130分;1回の注入量:3.0ml;圧力:100bar)によって分離した。(2S,4R)-1-[(2S)-2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(0.7g、1.10mmol)及び(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[4-(ジメトキシメチル)-1-ピペリジル]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(1.6g、2.50mmol)を白色の固体として得た。
4-[3-[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ピラゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、例示的な化合物28について記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物43の例示的な合成
ステップ1
アセトニトリル(10mL)中の4-[3-(p-トリルスルホニルオキシメチル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(500mg、1.14mmol、1当量)及び4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(882mg、4.55mmol、4当量)の混合物に、炭酸セシウム(1.48g、4.55mmol、4当量)を窒素下にて加えた。混合物を75℃まで加熱し、12時間攪拌した。反応混合物を水(200mL)で希釈し、酢酸エチル(200mL×2)で抽出した。合わせた有機相を飽和ブライン(200mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:52%~82%、10分)によって精製した。化合物4-[3-[[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(300mg、0.65mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ2
ジオキサン(10mL)中の2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(96mg、0.27mmol、1当量)、4-[3-[[4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾール-1-イル]メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(125mg、0.27mmol、1当量)、(ジ(1-アダマンチル)-ブチルホスフィン)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩、(cataCXium-A-Pd-G3)(19mg、0.027mmol、0.1当量)及びリン酸カリウム(1.5M、2mL、11当量)の混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで、混合物を窒素雰囲気下にて90℃で12時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge 150*25mm*5um;移動相:[水(10mM NHHCO)-ACN];B%:40%~70%、10分)によって精製した。化合物4-[3-[[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ピラゾール-1-イル]メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(85mg、0.15mmol)を白色の固体として得た。
4-[3-[[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]ピラゾール-1-イル]メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上の他の実施例について記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物44の合成
ステップ1
アセトニトリル(100mL)中の4-ヨード-1H-イミダゾール(3.4g、17.53mmol、1当量)及び4-[3-(p-トリルスルホニルオキシメチル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(8.48g、19.28mmol、1.1当量)の溶液に、炭酸セシウム(11.42g、35.06mmol、2当量)を加えた。混合物を80℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、10um);移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:35%~65%、20分)によって精製した。化合物4-[3-[(4-ヨードイミダゾール-1-イル)メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5g、10.84mmol)を無色の油状物として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(80mL)中の4-[3-[(4-ヨードイミダゾール-1-イル)メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2g、4.34mmol、1当量)の溶液に、エチルマグネシウムブロミド(3M、2.9mL、2.0当量)を0℃で加えた。混合物を0.5時間攪拌し、トリブチル(クロロ)スタンナン(3.53g、10.84mmol、2.9mL、2.5当量)を加えた。混合物を20℃で12時間攪拌した。混合物を飽和塩化アンモニウム溶液(100mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出し、合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、濃縮して、粗生成物を得た。粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=20/1から0/1)によって精製した。化合物4-[3-[(4-トリブチルスタンニルイミダゾール-1-イル)メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.1g、粗製)を黄色の油状物として得た。
ステップ3
N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の4-[3-[(4-トリブチルスタンニルイミダゾール-1-イル)メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、1.60mmol、1当量)、2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(282mg、0.8mmol、0.5当量)の溶液に、テトラキス[トリフェニルホスフィン]パラジウム(0)(185mg、0.16mmol、0.1当量)及びトリエチルアミン(324mg、3.20mmol、2当量)を加えた。混合物を窒素下にて90℃で12時間攪拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(100mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:27ACN%-57ACN%、17分)によって精製した。化合物4-[3-[[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]イミダゾール-1-イル]メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(160mg、0.22mmol)を白色の固体として得た。
4-[3-[[4-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]イミダゾール-1-イル]メチル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上の化合物39及び他の実施例について記載されているとおりに、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物45の例示的な合成
ステップ1
テトラヒドロフラン(8mL)中の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(746mg、5.28mmol、1.2当量)の混合物に、n-ブチルリチウム(2.5M、2.1mL、1.2当量)を-30℃で滴下し、混合物を窒素下にて-30℃で0.5時間攪拌した。次いで、テトラヒドロフラン(4mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(1.41g、5.28mmol、1.2当量)の溶液及びテトラヒドロフラン(4mL)中の4-(2-オキソエチル)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、4.40mmol、1当量)の溶液を-78℃で滴下し、混合物を25℃までゆっくりと温め、25℃で12時間攪拌した。200mLの水を混合物に加え、混合物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=50/1から25/1)によって精製した。化合物4-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、2.85mmol)を白色の固体として得た。
ステップ2
ジオキサン(30mL)中の4-[3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(599mg、1.70mmol、2当量)、2-(7-アミノ-6-ヨード-イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノール(300mg、0.85mmol、1当量)、リン酸カリウム(1.5M、5mL、8.80当量)及び(ジ(1-アダマンチル)-ブチルホスフィン)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩(cataCXium-A-Pd-G3)(62mg、0.08mmol、0.1当量)の混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで、混合物を窒素下にて90℃で12時間攪拌した。反応物を水(200mL)でクエンチした。溶液を酢酸エチル(500mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*40mm*15um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:25%~55%、10分)によって精製した。化合物4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(250mg、0.26mmol)を白色の固体として得た。
ステップ3


4-[3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルのE異性体とZ異性体(150mg、0.33mmol、1当量)の混合物をSFC カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250×30mm、I.D.、10um;移動相:CO中イソプロパノール(0.1%NH3H2O)50%から50%;流速:70mL/分;波長:220nm)によって精製した。化合物4-[(Z)-3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(12mg、0.03mmol)を白色の固体として得た。化合物4-[(E)-3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(130mg、0.29mmol)を白色の固体として得た。
ステップ4
ジクロロメタン(5mL)中の4-[(E)-3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(120mg、0.27mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.85g、16.21mmol、1.20mL、60.72当量)を加えた。混合物を25℃で5分間攪拌した。反応混合物を濃縮し、水(100mL)及びメタノール(50mL)を加え、炭酸水素ナトリウムをpHが8に達するまで加えた。有機層を酢酸エチル(200mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製2-[7-アミノ-6-[(E)-3-(4-ピペリジル)プロパ-1-エニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(90mg、0.26mmol)を無色の固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ5
ジクロロメタン(120mL)中の4-(3-ヒドロキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g、14.74mmol、1当量)及びトリエチルアミン(4.47g、44.22mmol、6.16mL、3当量)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(4.57g、16.22mmol、2.68mL、1.1当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間攪拌した。反応物を水(20mL)でクエンチした。溶液をジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル中2~5%酢酸エチル)によって精製した。化合物4-[3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.5g、6.20mmol、収率42%)を黄色の固体として得た。
ステップ6
アセトニトリル(4mL)中の2-[7-アミノ-6-[(E)-3-(4-ピペリジル)プロパ-1-エニル]イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル]フェノール(90mg、0.26mmol、1当量)、4-[3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(208mg、0.51mmol、2当量)、及びN,N-ジイソプロピルエチルアミン(100mg、0.77mmol、3当量)の混合物を脱気し、窒素で3回パージし、次いで、窒素下にて50℃で0.5時間攪拌した。反応物を水(20mL)でクエンチした。溶液を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex Synergi C18 150*25mm*10um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:20%~50%、40分)によって精製した。化合物4-[3-[4-[(E)-3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]-1-ピペリジル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(130mg、0.21mmol)を白色の固体として得た。
4-[3-[4-[(E)-3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]-1-ピペリジル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上の例示的な化合物38及び他の実施例について記載されているとおりに、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物46の例示的な合成
ステップ1
ヘプタン(40mL)中の4-(3-プロパ-2-インオキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.9g、2.91mmol、1当量)の溶液に、4-(ジメチルアミノ)安息香酸(48mg、0.29mmol、0.1当量)及びピナコールボラン(1.12g、8.73mmol、1.3mL、3当量)を加えた。混合物を100℃で5時間攪拌した。反応物を水(200mL)でクエンチした。混合物を酢酸エチル(500mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Welch Ultimate XB-CN 250*50*10um;移動相:[ヘキサン-EtOH(0.1%NH3.H2O)];B%:1%~30%、15分)によって精製した。化合物4-[3-[(E)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アリルオキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(800mg、1.83mmol)を無色の油状物として得た。
4-[3-[(E)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アリルオキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、例示的な化合物44について記載されているとおりに、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物47の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(30mL)中の2-[4-(ブロモメチル)フェニル]酢酸メチル(3g、12.34mmol、1当量)及びピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4.60g、24.68mmol、2当量)の溶液に、トリエチルアミン(3.75g、37.02mmol、5.2mL、3当量)を加えた。混合物を25℃で0.5時間攪拌した。水50mLを混合物に加え、混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=100/1から10/1)によって精製した。4-[[4-(2-メトキシ-2-オキソ-エチル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.8g、10.91mmol、収率88%)を無色の油状物として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(40mL)中の4-[[4-(2-メトキシ-2-オキソ-エチル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.8g、10.91mmol、1当量)の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム(1M、22mL、2当量)を加えた。混合物を窒素下にて-70℃で1時間攪拌した。40mLのメタノールを窒素下にて0℃でゆっくりと加え、混合物を15分間攪拌した。100mLの水を加え、混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗製4-[[4-(2-オキソエチル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.4g、10.68mmol)を無色の油状物として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ3
テトラヒドロフラン(20mL)中の2,2,6,6-テトラメチルピペリジン(1.81g、12.81mmol、2.2mL、1.2当量)の溶液に、n-ブチルリチウム(2.5M、5.2mL、1.2当量)を0℃で滴下し、次いで、混合物を窒素下にて0℃で0.5時間攪拌した。テトラヒドロフラン(10mL)中の4,4,5,5-テトラメチル-2-[(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)メチル]-1,3,2-ジオキサボロラン(3.43g、12.81mmol、1.2当量)の溶液を-78℃で滴下した後、続いて、テトラヒドロフラン(10mL)中の4-[[4-(2-オキソエチル)フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3.4g、10.68mmol、1当量)の溶液を-78℃で滴下した。混合物を25℃までゆっくりと温め、25℃で12時間攪拌した。50mLの水を混合物に加え、混合物を酢酸エチル(100mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Welch Ultimate XB-CN 250*70*10um;移動相:[ヘキサン-EtOH(0.1%NH3.H2O)];B%:1%~30%、15分)によって精製した。4-[[4-[(E)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アリル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.2g、2.71mmol)を無色の油状物として得た。
4-[[4-[(E)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)アリル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、例示的な化合物45のステップ2~4に記載されている手順を使用し、以下のスキームに示されるように、(E)-2-(7-アミノ-6-(3-(4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル)プロパ-1-エン-1-イル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-2-イル)フェノールに変換した。
ステップ4
N,N-ジメチルホルムアミド(5mL)中の2-[3-(2,2-ジエトキシエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタン酸(429mg、1.43mmol、1当量)及び(2S,4R)-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド塩酸塩(500mg、1.43mmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(432mg、4.28mmol、0.6mL、3当量)及びO-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N’,N’-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロリン酸塩(812mg、2.14mmol、1.5当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。50mLの水を混合物に加え、次いで、混合物を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18(250*70mm、15um);移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:37ACN%~67ACN%、18分)によって精製した。(2S,4R)-1-[2-[3-(2,2-ジエトキシエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(600mg、1.00mmol)を白色の固体として得た。
ステップ5
化合物(2S,4R)-1-[2-[3-(2,2-ジエトキシエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(600mg、1.00mmol)をキラルSFC(カラム:DAICEL CHIRALPAK AD 250×30mm、I.D.、10um;移動相:CO中イソプロパノール(0.1%NH3H2O)35%から35%;流速:65mL/分;波長:220nm)によって個々のジアステレオマーに分離した。(2S,4R)-1-[(2S)-2-[3-(2,2-ジエトキシエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(160mg、0.27mmol)及び(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-(2,2-ジエトキシエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(300mg、0.5mmol)を白色の固体として得た。
ステップ6
(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-(2,2-ジエトキシエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]の溶液にテトラヒドロフラン(1mL)中の4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(100mg、0.17mmol、1当量)の溶液に、硫酸(1M、1mL、4.60当量)を加えた。混合物を50℃で1時間攪拌した。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム溶液によってクエンチし、水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。(2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-[(2R)-3-メチル-2-[3-(2-オキソエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]ブタノイル]-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(80mg、0.15mmol)を白色固体として得、これを更に精製することなく次のステップに使用した。
ステップ7
メタノール(1mL)中の2-[7-アミノ-6-[(E)-3-[4-(ピペラジン-1-イルメチル)フェニル]プロパ-1-エニル]イミダゾ[1,2-a]ピリジン-2-イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(63mg、0.11mmol、1当量)の溶液に、トリエチルアミン(35mg、0.34mmol、0.1mL、3当量)を加え、続いて、(2S,4R)-4-ヒドロキシ-1-[(2R)-3-メチル-2-[3-(2-オキソエトキシ)イソオキサゾール-5-イル]ブタノイル]-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(60mg、0.11mmol、1当量)及び酢酸(14mg、0.23mmol、2当量)を加え、混合物を25℃で0.5時間攪拌した。次いで、混合物に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(28mg、0.45mmol、4当量)を加え、溶液を25℃で0.5時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Phenomenex luna C18 150*25mm*10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:18%~48%、10分)によって精製した。(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-[2-[4-[[4-[(E)-3-[7-アミノ-2-(2-ヒドロキシフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピリミジン-6-イル]アリル]フェニル]メチル]ピペラジン-1-イル]エトキシ]イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(2-メチルピラゾール-3-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(62.4mg、0.06mmol)を白色の固体として得た。
化合物1の例示的な合成
ステップ1
ジオキサン(10mL)及び水(2mL)中の4-[3-[[4-[(E)-2-(3-アミノ-6-クロロ-ピリダジン-4-イル)ビニル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.1g、2.19mmol、1当量)及び[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ボロン酸(598mg、3.29mmol、1.5当量)の溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(253mg、0.2mmol、0.1当量)及び炭酸カリウム(605mg、4.38mmol、2当量)を窒素下にて加えた。混合物を窒素下にて100℃で12時間攪拌した。水(50mL)を混合物に加えた。水相を酢酸エチル(50mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(50mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル:酢酸エチル=100:1から20:1)によって精製した。4-[3-[[4-[(E)-2-[3-アミノ-6-[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ピリダジン-4-イル]ビニル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1g、1.37mmol)を黄色のゴム状物質として得た。
ステップ2
メタノール(10mL)中の4-[3-[[4-[(E)-2-[3-アミノ-6-[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ピリダジン-4-イル]ビニル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(80mg、0.13mmol、1当量)の溶液に、10%パラジウム活性炭素触媒(30mg)を加えた。混合物を水素圧力下(15psi)にて25℃で12時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。化合物4-[3-[[4-[2-[3-アミノ-6-[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ピリダジン-4-イル]エチル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(80mg、0.13mmol)を黄色の固体として得た。
4-[3-[[4-[2-[3-アミノ-6-[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ピリダジン-4-イル]エチル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上に記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物2の例示的な合成
ステップ1
ジオキサン(112mL)及び水(18.5mL)中の4-[3-[(4-ブロモ-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(5g、11.70mmol、1当量)、炭酸カリウム(4.85g、35.10mmol、3当量)及びトリフルオロ(ビニル)ホウ酸カリウム(3.13g、23.40mmol、2当量)の混合物に、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(856mg、1.17mmol、0.1当量)を窒素下にて25℃で一度に加えた。混合物を90℃で16時間攪拌した。混合物を氷水(1/1、20mL)中に注ぎ、5分間攪拌した。水相を酢酸エチル(50mL×2)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=10/1、5/1)によって精製した。化合物4-[3-[(4-ビニル-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3g、7.95mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(100mL)中の4-[3-[(4-ビニル-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(3g、8.01mmol、1当量)の溶液にオゾンを-70℃で30分間バブリングした。過剰のオゾンを窒素によってパージした後、ジメチルスルフィド(2.49g、40.06mmol、2.9mL、5当量)を-70℃で加え、混合物を25℃まで温め、1時間攪拌した。反応混合物を濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル15/1から3/1)によって精製して、4-[3-[(4-ホルミル-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.32g、3.51mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ3
リチウムビス(トリメチルシリル)アミドのヘキサン溶液(1M、3.0mL、2当量)及びクロロリン酸ジエチル(385mg、2.23mmol、0.3mL、1.5当量)をテトラヒドロフラン(3mL)中のフルオロメチルスルホニルベンゼン(388mg、2.23mmol、1.5当量)の溶液に順次加え、反応物を-78℃で1時間攪拌した。次いで、4-[3-[(4-ホルミル-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.56g、1.49mmol、1当量)を窒素下にて-78℃で加えた。得られた混合物を20℃まで温め、16時間攪拌した。混合物を塩化アンモニウム飽和水溶液(50mL)中に注ぎ、5分間攪拌した。水相を酢酸エチル(35mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(25mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:70%~80%)によって精製した。化合物4-((1r,3r)-3-((4-(2-フルオロ-2-(フェニルスルホニル)ビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(0.49g、0.92mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ4
トルエン(5.1mL)中の4-((1r,3r)-3-((4-(2-フルオロ-2-(フェニルスルホニル)ビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(390mg、0.73mmol、1当量)の溶液に、水酸化トリブチルスズ(213mg、0.73mmol、0.2mL、1当量)及び2,2-アゾビスイソブチロニトリル(30mg、0.18mmol、0.25当量)を窒素下にて20℃で一度に加えた。混合物を85℃まで加熱し、2時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、減圧下45℃で濃縮した。残渣を分取TLC(石油エーテル/酢酸エチル=3/1)によって精製して、4-((1r,3r)-3-((4-(2-フルオロ-2-(トリブチルスタンニル)ビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(400mg、0.59mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ5
N,N-ジメチルホルムアミド(10mL)中の4-((1r,3r)-3-((4-(2-フルオロ-2-(トリブチルスタンニル)ビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(400mg、0.58mmol、1当量)及び4-ブロモ-6-クロロ-ピリダジン-3-アミン(159mg、0.76mmol、1.3当量)の混合物に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(68mg、0.06mmol、0.1当量)及びヨウ化第一銅(56mg、0.29mmol、0.5当量)を窒素下にて20℃で一度に加えた。混合物を20℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下45℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:58%~68%)によって精製した。化合物4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-イル)-2-フルオロビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(268mg、0.51mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ6
ジオキサン(6.3mL)中の(2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(106mg、0.77mmol、1.5当量)、リン酸カリウム(1.5M、1.0mL、3当量)及び4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-クロロピリダジン-4-イル)-2-フルオロビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(268mg、0.51mmol、1当量)の混合物に、[(ジ(1-アダマンチル)-ブチルホスフィン)-2-(2’-アミノ-1,1’-ビフェニル)]パラジウム(II)メタンスルホン酸塩[cataCXium A Pd G3触媒](37mg、0.05mmol、0.1当量)を窒素下にて13℃で一度に加えた。混合物を90℃で16時間攪拌した。混合物を20℃まで冷却し、氷水(w/w=1/1、60mL)中に注ぎ、5分間攪拌した。水相を酢酸エチル(50mL×4)で抽出した。合わせた有機相をブライン(15mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(カラム:Phenomenex Gemini-NX C18 75*30mm*3um;移動相:[水(0.1%TFA)-ACN];B%:55%~65%)によって精製した。化合物4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル)-2-フルオロビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(115mg、0.20mmol、収率39%)を黄色の固体として得た。
ステップ7
ジクロロメタン(6mL)中の4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル)-2-フルオロビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(115mg、0.20mmol、1当量)及びトリフルオロ酢酸(1.54g、13.51mmol、1mL、68当量)の混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を減圧下40℃で濃縮した。粗生成物2-(6-アミノ-5-(1-フルオロ-2-(2-((1r,3r)-3-(ピペリジン-4-イルオキシ)シクロブトキシ)ピリジン-4-イル)ビニル)ピリダジン-3-イル)フェノールトリフルオロ酢酸塩(117mg)を黄色の固体として得た。
ステップ8
メタノール(6mL)及びジクロロメタン(2mL)中の2-[6-アミノ-5-[1-フルオロ-2-[2-[3-[[1-(4-ピペリジルメチル)-4-ピペリジル]オキシ]シクロブトキシ]-4-ピリジル]ビニル]ピリダジン-3-イル]フェノールトリフルオロ酢酸塩(117mg、0.17mmol、1当量)及び(2S,4R)-1-[(2R)-2-[3-(4-ホルミル-1-ピペリジル)イソオキサゾール-5-イル]-3-メチル-ブタノイル]-4-ヒドロキシ-N-[(1S)-1-[4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル]エチル]ピロリジン-2-カルボキサミド(100mg、0.17mmol、1当量)の混合物に、酢酸ナトリウム(28mg、0.34mmol、2当量)、酢酸(0.17mmol、1当量)、及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム(53mg、0.85mmol、5当量)を窒素下にて20℃で一度に加えた。混合物を20℃で16時間攪拌した。混合物を減圧下40℃で濃縮した。残渣をセミ分取逆相HPLC(FA条件;カラム:Phenomenex luna C18 150*25mm*10um;移動相:[水(0.225%FA)-ACN];B%:26%~56%、10分)によって精製し、粗製(2S,4R)-1-((R)-2-(3-(4-((4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル)-2-フルオロビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)イソオキサゾール-5-イル)-3-メチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-((S)-1-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル)エチル)ピロリジン-2-カルボキサミドをセミ分取逆相HPLC(中性条件;カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:52%~82%、10分)によって精製した。粗製(2S,4R)-1-((2R)-2-(3-(4-((4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル)-2-フルオロエチル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)イソオキサゾール-5-イル)-3-メチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-((S)-1-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル)エチル)ピロリジン-2-カルボキサミド(例示的な化合物2)をセミ分取逆相HPLC(中性条件;カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:42%~72%、10分)によって精製した。化合物(2S,4R)-1-((R)-2-(3-(4-((4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル)-2-フルオロビニル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)イソオキサゾール-5-イル)-3-メチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-((S)-1-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル)エチル)ピロリジン-2-カルボキサミド(14.3mg、0.01mmol、収率8%)及び(2S,4R)-1-((2R)-2-(3-(4-((4-((1r,3r)-3-((4-(2-(3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル)-2-フルオロエチル)ピリジン-2-イル)オキシ)シクロブトキシ)ピペリジン-1-イル)メチル)ピペリジン-1-イル)イソオキサゾール-5-イル)-3-メチルブタノイル)-4-ヒドロキシ-N-((S)-1-(4-(4-メチルチアゾール-5-イル)フェニル)エチル)ピロリジン-2-カルボキサミド(例示的な化合物2;6.9mg、0.006mmol、収率3%)を白色の固体として得た。
化合物3の例示的な合成
ステップ1
ジクロロメタン(120mL)中の4-(3-ヒドロキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(4g、14.74mmol、1当量)及びトリエチルアミン(4.47g、44.22mmol、6.16mL、3当量)の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(4.57g、16.22mmol、2.68mL、1.1当量)を0℃で加えた。混合物を25℃で0.5時間攪拌した。反応物を水(20mL)でクエンチした。溶液をジクロロメタン(20mL×2)で抽出した。有機層を合わせ、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、残渣を得た。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル中2~5%酢酸エチル)によって精製した。化合物4-[3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2.5g、6.20mmol、収率42%)を黄色の固体として得た。
ステップ2
アセトニトリル(14mL)中の4-[3-(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(700mg、1.74mmol、1当量)及び1H-イミダゾール-4-カルボン酸メチル(263mg、2.08mmol、1.2当量)に炭酸カリウム(480mg、3.47mmol、2当量)を加えた。反応混合物を50℃で12時間攪拌した。混合物を25℃まで冷却し、水(40mL)で希釈し、有機層を酢酸エチル(60mL×2)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニア)-ACN];B%:32%~62%)によって精製した。4-[3-(4-メトキシカルボニルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(120mg、316.25umol、収率18.23%)を薄黄色のゴム状物質として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(3mL)中の4-[3-(4-メトキシカルボニルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(120mg、0.32mmol、1当量)の溶液に、水素化ジイソブチルアルミニウム1M、0.4mL、1.2当量)を-65℃で滴下した。反応混合物を-65℃で1時間攪拌した。混合物をメタノール(1mL)で-65℃でクエンチし、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、次いで、飽和酒石酸カリウムナトリウム溶液(20mL)を加えた。混合物を20℃で3時間攪拌した。混合物をジクロロメタン(20mL)で抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。粗生成物を更に精製することなく次のステップに直接使用した。4-[3-(4-ホルミルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(105mg、粗製)を無色のゴム状物質として得た。
ステップ4
メタノール(3mL)及びジクロロメタン(1mL)中の4-[3-(4-ホルミルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(105mg、0.30mmol、1当量)及び4-(3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-3-イル)-6-[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ピリダジン-3-アミン(72mg、0.21mmol、0.7当量)の溶液に、酢酸(2mg、0.03mmol、0.1当量)を加え、溶液を20℃で0.5時間攪拌した。溶液に、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(57mg、901.48umol、3当量)を加えた。反応混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮した。残渣を分取HPLC(カラム:Waters Xbridge C18 150*50mm*10um;移動相:[水(10mM NH4HCO3)-ACN];B%:34%~64%)によって精製した。4-[3-[4-[[3-[3-アミノ-6-[2-(メトキシメトキシ)フェニル]ピリダジン-4-イル]-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル]メチル]イミダゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(37mg、0.05mmol)を白色の固体として得た。
4-((1r,3r)-3-(4-((3-(3-アミノ-6-(2-(メトキシメトキシ)フェニル)ピリダジン-4-イル)-3,8-ジアザビシクロ[3.2.1]オクタン-8-イル)メチル)-1H-イミダゾール-1-イル)シクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上に記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物4の例示的な合成
ステップ1
メタノール(3mL)中の4-[3-[(4-ブロモ-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2g、4.68mmol、1当量)の溶液に、塩化水素/ジオキサン(4M、20mL、17.09当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。反応混合物を減圧下で濃縮した。残渣を更に精製することなく次のステップに使用した。4-ブロモ-2-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブトキシ]ピリジン塩酸塩(1.7g、4.67mmol)を白色の固体として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(20mL)中の4-ブロモ-2-[3-(4-ピペリジルオキシ)シクロブトキシ]ピリジン塩酸塩(1.7g、4.67mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(2.37g、23.4mmol、3.3mL、5当量)及びクロロギ酸ベンジル(1.20g、7.01mmol、1.0mL、1.5当量)を加えた。混合物を25℃で1時間攪拌した。30mLの水を混合物に加え、混合物をジクロロメタン(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(20mL×2)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=30/1から5/1)によって精製した。4-[3-[(4-ブロモ-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(2g、3.90mmol)を無色の油状物として得た。
ステップ3
ジオキサン(5mL)中の4-[3-[(4-ブロモ-2-ピリジル)オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(250mg、0.54mmol、1当量)及び2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-8-カルボン酸tert-ブチル(130mg、0.57mmol、1.05当量)の溶液に、炭酸カリウム(149mg、1.08mmol、2当量)及びメタンスルホナト(2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2,6-ジ-i-プロポキシ-1,1-ビフェニル)(2-アミノ-1,1-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)(45mg、0.05mmol、0.1当量)を窒素下にて加えた。反応混合物を90℃で12時間攪拌した。混合物を濾過し、濾液を真空下で濃縮した。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=15:1)によって精製した。5-[2-[3-[(1-ベンジルオキシカルボニル-4-ピペリジル)オキシ]シクロブトキシ]-4-ピリジル]-2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-8-カルボン酸tert-ブチル(200mg、0.33mmol)を薄黄色の油状物として得た。
ステップ4
ジクロロメタン(5mL)中の5-[2-[3-[(1-ベンジルオキシカルボニル-4-ピペリジル)オキシ]シクロブトキシ]-4-ピリジル]-2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-8-カルボン酸tert-ブチル(230mg、0.38mmol、1当量)の溶液に、トリフルオロ酢酸(1.54g、13.51mmol、1mL、35.8当量)を加えた。反応混合物を20℃で2時間攪拌した。混合物を真空下で濃縮した。飽和炭酸水素ナトリウム(50mL)を混合物に加えた。水相を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。4-[3-[[4-(2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-5-イル)-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(200mg、粗製)を黄色の油状物として得た。
ステップ5
ジメチルスルホキシド(5mL)中の4-[3-[[4-(2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-5-イル)-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(200mg、0.39mmol、1当量)及び4-ブロモ-6-クロロ-ピリダジン-3-アミン(410mg、1.97mmol、5当量)の溶液に、N,N-ジイソプロピルエチルアミン(254mg、1.97mmol、0.3mL、5当量)を加えた。反応混合物をマイクロ波照射下にて120℃で12時間攪拌した。水(50mL)を混合物に加えた。水相を酢酸エチル(30mL×3)で抽出した。合わせた有機相をブライン(30mL×2)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取TLC(酢酸エチル:メタノール=15:1)によって精製した。4-[3-[[4-[8-(3-アミノ-6-クロロ-ピリダジン-4-イル)-2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-5-イル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(130mg、0.20mmol)を黄色の固体として得た。
ステップ6
ジオキサン(3mL)中の4-[3-[[4-[8-(3-アミノ-6-クロロ-ピリダジン-4-イル)-2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-5-イル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(130mg、0.20mmol、1当量)及び(2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(56mg、0.41mmol、2当量)の溶液に、リン酸カリウム(1.5M、0.4mL、3当量)及びメタンスルホナト(ジアダマンチル-n-ブチルホスフィノ)-2-アミノ-1,1-ビフェニル-2-イル)パラジウム(II)ジクロロメタン付加物(15mg、0.02mmol、0.1当量)を窒素下にて加えた。反応混合物を90℃で12時間攪拌した。酢酸エチル(20mL)を混合物に加え、混合物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、真空下で濃縮した。残渣を分取TLC(ジクロロメタン:メタノール=10:1)によって精製した。4-[3-[[4-[8-[3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル]-2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-5-イル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジル(100mg、0.14mmol)を黄色の固体として得た。
4-[3-[[4-[8-[3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル]-2-オキサ-5,8-ジアザスピロ[3.5]ノナン-5-イル]-2-ピリジル]オキシ]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸ベンジルを、上に記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
類似の手順を使用して、化合物6、23、24、及び25を調製した。
化合物5の例示的な合成
ステップ1
N,N-ジメチルホルムアミド(15mL)中の4-(3-エチニルシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(2g、7.16mmol、1当量)、4-ブロモ-6-クロロ-ピリダジン-3-アミン(2.24g、10.74mmol、1.5当量)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)ジクロリド(502mg、0.72mmol、0.1当量)、ヨウ化第一銅(136mg、0.72mmol、0.1当量)及びトリエチルアミン(2.17g、21.48mmol、3.0mL、3当量)の混合物を窒素下にて25℃で16時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=2/1)によって精製した。次いで、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 250*50mm*10um;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニアv/v)-ACN];B%:38%~65%)によって更に精製した。化合物4-[3-[2-(3-アミノ-6-クロロ-ピリダジン-4-イル)エチニル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.5g、3.69mmol)を薄黄色の固体として得た。
ステップ2
ジオキサン(30mL)及び水(3mL)中の4-[3-[2-(3-アミノ-6-クロロ-ピリダジン-4-イル)エチニル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.4g、3.44mmol、1当量)、(2-ヒドロキシフェニル)ボロン酸(949mg、6.88mmol、2当量)、テトラキス[トリフェニルホスフィン]パラジウム(0)(398mg、0.34mmol、0.1当量)及び炭酸カリウム(1.43g、10.32mmol、3当量)の混合物を窒素下にて100℃で4時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(石油エーテル/酢酸エチル=3/1から1/1)によって精製して、次いで、分取HPLC(カラム:Waters Xbridge BEH C18 250*50mm*10um;移動相:[水(0.05%水酸化アンモニアv/v)-ACN];B%:45%~75%)によって更に精製した。化合物4-[3-[2-[3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル]エチニル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(740mg、1.59mmol、収率46%)を黄色の固体として得た。
4-[3-[2-[3-アミノ-6-(2-ヒドロキシフェニル)ピリダジン-4-イル]エチニル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上に記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って、表題化合物に変換した。
化合物7の例示的な合成
上の他の実施例について記載されている手順及び当業者に一般的に知られている手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
化合物8の例示的な合成
上の他の実施例について記載されている手順及び当業者に一般的に知られている手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
化合物9の例示的な合成
上の例示的な化合物4及び7及び他の実施例について記載されている手順ならびに当業者に一般的に知られている手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
類似の手順を使用して、化合物13を調製した。
化合物10の例示的な合成
ステップ1
テトラヒドロフラン(20mL)中の1H-イミダゾール-4-カルボン酸メチル(883mg、7.00mmol、1.0当量)、4-(3-ヒドロキシシクロブトキシ)ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(1.9g、7.00mmol、1.0当量)、DIAD(1.7g、8.40mmol、1.63mL、1.2当量)及びPPh(2.2g、8.40mmol、1.2当量)の溶液を55℃で16時間攪拌した。混合物を濃縮した。粗生成物をBiotage(登録商標)コンビフラッシュ(カラム:40g Biotage(登録商標)Silica Flash(登録商標)カラム;溶出:石油エーテル中70~100%メチルtert-ブチルエーテルからメチルtert-ブチルエーテル中7%メタノール)によって精製した。4-[3-(4-メトキシカルボニルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(945mg、2.33mmol)を黄色の油状物として得た。
ステップ2
ジクロロメタン(15mL)中の4-[3-(4-メトキシカルボニルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(945mg、2.49mmol、1.0当量)の溶液に、DIBAL-H(1M、12.5mL、5.0当量)を-70℃で10分間かけて滴下した。次いで、混合物を温め、20℃で16時間攪拌した。混合物をメタノール(30mL)で0℃でクエンチし、濃縮した。残渣にジクロロメタン(50mL)及びタルトラート(50mL)を加え、混合物を20℃で15分間攪拌した。混合物を濾過し、ジクロロメタン(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層をブライン(20mL)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、濃縮して、4-[3-[4-(ヒドロキシメチル)イミダゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(450mg、1.11mmol)を黄色のゴム状物質として得た。
ステップ3
ジクロロメタン(10mL)中の4-[3-[4-(ヒドロキシメチル)イミダゾール-1-イル]シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(450mg、1.28mmol、1.0当量)の溶液に、MnO(1.10g、12.80mmol、10当量)を加えた。混合物を20℃で16時間攪拌した。混合物を濾過し、濃縮した。粗生成物をBiotage(登録商標)コンビフラッシュ(カラム:4g Biotage(登録商標)Silica Flash(登録商標)カラム;溶出:ジクロロメタン中0~2%メタノールのグラジエント)によって精製した。4-[3-(4-ホルミルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチル(300mg、0.77mmol)を薄黄色の固体として得た。
4-[3-(4-ホルミルイミダゾール-1-イル)シクロブトキシ]ピペリジン-1-カルボン酸tert-ブチルを、上の他の実施例に記載されているように表題化合物に変換した。
類似の手順を使用して、化合物12及び14を調製した。
化合物11の例示的な合成
化合物11は、上の化合物4、7、及び9及び他の実施例について記載されている手順ならびに当業者に一般的に知られている手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
類似の手順を使用して、化合物27を調製した。
化合物15の例示的な合成
化合物15を以下のスキームに記載されるとおりに調製した。
化合物16及び化合物17の例示的な合成
上の他の実施例について記載されている手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
類似の手順を使用して、化合物19、20、及び21を調製した。
化合物18の例示的な合成
化合物18は、上の他の実施例について記載されている手順及び当業者に一般的に知られている一般的手順を使用し、以下のスキームに従って調製した。
化合物22の例示的な合成
化合物22は、他の実施例について記載されている手順を使用し、スキームに従って調製した。
類似の手順を使用して、化合物26を調製した。
AlphaLISA競合BRM結合アッセイ
化合物を100%DMSOで3倍連続希釈した。中間体化合物プレートを10%DMSOを含むAlphaLISA緩衝液(50mM Hepes、pH7.5、50mM NaCl、69mM Brij(登録商標)-35、0.1mg/mL BSA)で作成し、次いで、3mLの化合物を中間体プレートから白色384-OptiPlate(Perkin Elmer、#6007290)に移した。タンパク質(Escherichia coliで発現させた組み換えヒト6xHisタグ付きBRM(ブロモドメインのみ;aa.1377-1486;NP_620614))及びビオチン化プローブの溶液を混合し、10分間プレインキュベートする。インキュベーション後、12mLのタンパク質/プローブ溶液を384-OptiPlateの各ウェルに加え、最終アッセイ濃度を7nMのタンパク質(6xHis-BRM)及び20nMのビオチン化プローブとする。化合物及びタンパク質/プローブ溶液を室温で10分間インキュベートした。AlphaLISA緩衝液で100xに希釈した7.5mLの抗His結合AlphaLISAアクセプタービーズ(PerkinElmer #AL128M)をアッセイプレートの各ウェルに加えた。この添加に続いて、室温の暗所で10分間インキュベーションした。最後に、AlphaLISA緩衝液で100xに希釈した7.5mLのストレプトアビジンドナービーズ(PerkinElmer #6760002)をアッセイプレートの各ウェルに加えた。最終アッセイプレートを読み取りの前に15分間インキュベートした。シグナルは、ドナービーズを添加してから4時間まで安定している。
アッセイプレートを、ユウロピウム/615nM発光フィルターを使用するEnvision(登録商標)マルチモードマイクロプレートリーダー(PerkinElmer #2105-0010)を使用して読み取った。データは、変位パーセントで報告し、100%結合は、化合物ゼロカラムの平均蛍光カウント(FC)に基づき、0%結合は、タンパク質(His-BRM)ゼロカラムの平均蛍光カウント(FC)に基づく。変位パーセントは、次式に基づいて算出される:
((100%結合FC-化合物ウェルFC)/(100%結合FC-0%結合FC))*100
データのフィッティングは、GraphPad Prismの4パラメーター非線形回帰分析を使用して行う。
タンパク質レベルの制御
本明細書は、細胞によるタンパク質レベルの制御方法も提供する。これは、in vivoにおいて標的タンパク質が分解されることにより、生物系におけるタンパク質の量が制御され、好ましくは特定の治療上の利益が得られるように特定の標的タンパク質と相互作用することが知られている、本明細書に記載される化合物の使用に基づく。
以下の実施例は、本開示の説明を補完するために使用されるものであり、本開示をいかなる形でも限定するものとみなされるものではない。
アッセイ及び分解データ
SW1573細胞におけるBRM分解のウェスタンブロットスクリーニング
BRM分解(Dmax及びDC50)を評価するために、ウェルあたり180μLのDMEM成長培地(1%pen-strep、1%HEPES及び10%FBS含有)を含む96ウェル黒色/透明底プレートに、細胞を8000/ウェルで播種した。プレートを一晩インキュベートして接着させた。翌朝、20μLの10X標的化合物濃度(1%DMSO)を適切なウェルに加えることによって細胞を処理し、インキュベーター内に一晩(18~20時間)戻した。DMSOの最終濃度は、0.1%であった。
溶解するために、接着細胞を100μLのDPBSで1回洗浄した。40μLの1X RIPA+HALTプロテアーゼ阻害薬で細胞を10分間氷上で溶解し、使用するまで-80℃で凍結した。解凍したライセートを1.2μmフィルタープレートで濾過するか、または2300g、4℃で30分間スピンしてきれいにした。
ブロッティングするために、各ウェスタンサンプルについて、30μLのライセートを10μLの4X LDSサンプル緩衝液に加え、次いで、サーマルサイクラーで95℃で5分間変性させ、氷上に置いた。サンプルを4~15%Tris/グリシンゲルにロードし、1X Tris/グリシン緩衝液中、定電圧250で25分間実施した。各ブロットには4μLのラダー及び12μLの各サンプルをロードした。Turbo/midiデフォルトプログラムのBioRad Turboドライ式転写ユニットを用いて、タンパク質をゲルからNCに移した。全てのブロットをddH2Oですすぎ、5%BSAを含むTBST(0.1%)中、ロッカー上において室温で1時間ブロックした。ブロットを、5%BSAを含むTBST(0.1%)中の一次抗体に、ロッカー上において4℃で一晩曝露した(BRM(Cell Signaling Tech.カタログ番号11966)については1:1000及び対照タンパク質であるアルファ-チューブリン(Cell Signaling Tech.カタログ番号3873)については1:2000)。ブロットを、ロッカー上において、TBST(0.1%)で室温で5分間3回洗浄した。二次抗体を加え、ブロットを、5%BSAを含むTBST(0.1%)中の1:18,000の抗ウサギ-HRP及び/または抗マウス-HRPとともに室温のロッカー上において1時間インキュベートした。ブロットを、ロッカー上において、TBST(0.1%)で室温で5分間3回洗浄した。Femto Maximum Sensitivityの基質でシグナルを4分間発色させ、ブロットをChemiDocで読み取った。(
SW1573細胞におけるBRM分解のIn-Cellウェスタンスクリーニング
BRM分解(Dmax及びDC50)を評価するために、ウェルあたり180μLのDMEM成長培地(1%pen-strep、1%HEPES及び10%FBS含有)を含む96ウェル黒色/透明底プレートに、細胞を8000/ウェルで播種した。プレートを一晩インキュベートして接着させた。翌朝、20μLの10X化合物(1%DMSO)を適切なウェルに加えることによって細胞を処理し、インキュベーター内に一晩(18~20時間)戻した。DMSOの最終濃度は、0.1%であった。
処理のために、プレートをインキュベーターから取り出し、培地を除去し、冷却した(4℃)のDPBS 200μLを全てのウェルに直ちに加えた。次いで、DPBSを除去し、DPBS(4℃)中の4%パラホルムアルデヒド(PFA)50μLを全てのウェルに加え、プレートを室温で20分間インキュベートした。次いで、PFAを除去し、全てのウェルに0.5%Triton(登録商標) X-100を含有するTBS-T 200μLを加え、プレートを室温で30分間インキュベートした。次いで、0.5%Triton(登録商標) X-100を含有するTBS-Tを除去し、50μLのLi-Cまたはブロッキング溶液を加え、プレートを室温で少なくとも1時間インキュベートした。ブロッキング溶液を除去し、一次抗体カクテルを含有するLi-Cまたはブロッキング溶液50μLを加えた(BRM(Cell Signaling Tech.カタログ番号11966)については1:1000及び対照タンパク質であるアルファ-チューブリン(Sigmaカタログ番号T6074)については1:2000)。次いで、プレートを翌日まで冷所に置いた。
翌日、プレートをウェルあたり200μLのTBS-Tで3回洗浄した。LI-CORブロッキング溶液中の二次抗体カクテル50μL(抗ウサギ_800nm及び抗マウス_680nm)を全てのウェルに加えた(1:5000に希釈)。プレートを遮光しながら室温で少なくとも1時間インキュベートした。プレートをウェルあたり200μLのTBS-Tで2回洗浄した。
各プレートを読み取るために、TBS-Tを除去し、各プレートを反転して、ペーパータオル上にタップした。両チャンネルのデフォルト強度設定を5.0にして、プレートをLI-COR Odysseyで読み取った。Image Studio LiteのIn-Cellウェスタン機能を用いて、LI-CORの画像を分析した。
以下の化合物は、上記の条件下で試験したところ、標的タンパク質の分解を示した:
本出願を通じて引用される全ての参考文献、特許、係属中の特許出願及び公開特許の内容は、参照により明示的に援用される。
当業者であれば、本明細書に記載される本開示の具体的な実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または通常の実験のみを用いて確認することができるであろう。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。本明細書に記載される詳細な実施例及び実施形態は、例示のみを目的に提供するものであり、決して本開示を限定するものとみなされるものではないことが理解される。これらに照らして、様々な修正または変更が当業者に示唆され、これらは、本出願の趣旨及び範囲に含まれ、添付する特許請求の範囲内であるとみなされる。例えば、所望の効果を最適化するために成分の相対量を変えてもよいし、追加の成分を加えてもよいし、及び/または記載の成分のうちの1つ以上を類似の成分と置き換えてもよい。本開示のシステム、方法、及びプロセスに関連する更なる追加の特徴及び機能性は、添付する特許請求の範囲から明らかになるであろう。更に、当業者であれば、本明細書に記載される本開示の具体的な実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または通常の実験のみを用いて確認することができるであろう。そのような等価物は、以下の特許請求の範囲に包含されることが意図される。

Claims (41)

  1. 以下の化学構造を有する二官能性化合物:
    PTM-L-ULM
    またはその薬学的に許容される塩、エナンチオマー、立体異性体、溶媒和物、多形もしくはプロドラッグ(式中、
    (a)前記Lは、前記ULMと前記PTMを接続する化学連結部分であり、以下の式によって表される化学構造単位を含み、
    -(A
    式中、
    -(A-は、前記ULM及び前記PTMに接続される基であり、
    qは、1以上の整数であり、
    各Aは、CRL1L2、O、SO、NRL3、CONRL3、CO、CRL1=CRL2、C≡C、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC3-11シクロアルキル、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたC3-11ヘテオシクリル、1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたアリール、及び1~6個のRL1及び/またはRL2基で任意選択により置換されたヘテロアリールからなる群から独立して選択され、ここで、RL1またはRL2は、それぞれ独立して、任意選択により、他の基に連結して、1~4個のRL5基で任意選択により置換されたシクロアルキル及び/またはヘテロシクリル部分を形成し、
    L1、RL2、RL3,及びRL5は、それぞれ独立して、ハロゲン、C1-8アルキル、OC1-8アルキル、NHC1-8アルキル、N(C1-8アルキル)、C3-11シクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、C3-11ヘテロシクリル、OC3-8シクロアルキル、NHC3-8シクロアルキル、N(C3-8シクロアルキル)、N(C3-8シクロアルキル)(C1-8アルキル)、OH、NH、CC-C1-8アルキル、CCH、CH=CH(C1-8アルキル)、C(C1-8アルキル)=CH(C1-8アルキル)、C(C1-8アルキル)=C(C1-8アルキル)、COC1-8アルキル、COH、ハロゲン、CN、CF、CHF、CHF、NO、CONHC1-8アルキル、またはCON(C1-8アルキル)であり、
    (b)前記ULMは、フォン・ヒッペル・リンドウE3ユビキチンリガーゼに結合するE3ユビキチンリガーゼ結合部分の小分子であり、以下の化学構造によって表され、
    式中、
    は、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、または
    からなる群から選択され、
    及びR10は、独立して、水素、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、任意選択により置換されたヘテロアリール、もしくはハロアルキルであるか、またはR、R10、及びそれらが結合している炭素原子は、任意選択により置換されたシクロアルキルを形成し、
    11は、任意選択により置換されたヘテロシクリル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール、
    からなる群から選択され、
    12は、Hまたは任意選択により置換されたアルキルからなる群から選択され、
    13は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルカルボニル、任意選択により置換された(シクロアルキル)アルキルカルボニル、任意選択により置換されたアラルキルカルボニル、任意選択により置換されたアリールカルボニル、任意選択により置換された(ヘテロシクリル)カルボニル、または任意選択により置換されたアラルキルからなる群から選択され、
    14a及びR14bは、H、アミン、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたアルキル-リン酸、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ-ヘテロシクロアルキル、COR26、アルキル-COR26、CONR27a27b、NHCOR26、もしくはNHCHCOR26からそれぞれ独立して選択され、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~5の員シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、前記スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、
    は、任意選択により置換されたフェニル、任意選択により置換されたナフチル、または任意選択により置換された5~10員ヘテロアリールであり、
    15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR27a27b、OR27a、CONR27a27b、NR27aCOR27b、SONR27a27b、NR27aSO27b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ;任意選択により置換されたアリール;任意選択により置換されたヘテロアリール;任意選択により置換されたシクロアルキル;または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
    各R16は、ハロ、CN、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたハロアルキル、ヒドロキシ、または任意選択により置換されたハロアルコキシからなる群から独立して選択され、
    oは、0、1、2、3、または4であり、
    18は、H、ハロ、任意選択により置換されたアルコキシ、シアノ、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、またはハロアルコキシからなる群から独立して選択され、
    各R26は、H、OH、任意選択により置換されたアルキルまたはNR27a27bから独立して選択され、
    各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成し、
    pは、0、1、2、3、または4であり、
    前記ULMの
    は、前記PTMを前記ULMにカップリングする化学連結部分の結合部位を示し、
    (c)前記PTMは、以下から選択される化学構造を有するSMARCA2タンパク質標的化部分であり、
    (i)以下の化学構造:
    式中、
    PTM1は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリールであり、ここで、フェニル基のヒドロキシル基は、リン酸基で任意選択により置換される)であり、
    PTM2は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
    PTM3Aは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~12のシクロアルキルもしくはヘテロシクリル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~12のシクロアルキルまたはヘテロシクリル)、例えば、任意選択により置換された架橋ビシクロアルキル及び架橋ビヘテロシクリル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキルもしくは縮合ビヘテロシクロアルキル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基を含む6~11員の縮合ビシクロアルキルまたは縮合ビヘテロシクロアルキル環)、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環)であり、
    PTM5Aは、不在(その場合、WPTM3Aは、前記化学連結部分(L)に直接接続される)、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクリル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、もしくは3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)であり、
    は、前記化学連結部分への結合点であり、
    以下の少なくとも1つである:
    PTM3Aは、任意選択により置換された6~11員の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された6~11員の縮合ビヘテロシクロアルキル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基でそれぞれ任意選択により置換される)である;または
    PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキルまたはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)である;
    (ii)以下の化学構造:
    式中、
    PTM1は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
    PTM2は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
    PTM5Aは、任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された3~6のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された3~7もしくは3~6のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)であり、
    PTMは、メチル、フルオロもしくはハロアルキルから独立して選択される1~2個の置換基で任意選択により置換されたC2-4アルキン(例えば、C2-3またはCアルキン)もしくはC2-4アルケン(例えば、C2-3またはCアルケン);メチル、フルオロ、もしくはハロアルキルから選択される1~2個の置換基で任意選択により置換されたC1-C2アルキル;またはメチル、フルオロ、もしくはハロアルキルから選択される1~2個の置換基で任意選択により置換されたシクロプロピルからなる群から選択され、
    は、前記化学連結部分への結合点であり、あるいは
    (iii)以下の化学構造:
    式中、
    PTM1は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
    PTM2は、任意選択により置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)であり、
    PTM3Bは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、または3個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~12員のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~12員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル)、任意選択により置換された3~10員の縮合ビシクロアルキル及び縮合ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~10員の縮合ビシクロアルキルまたは縮合ビヘテロシクリル環)、任意選択により置換された3~12員の架橋ビシクロアルキルもしくは架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された3~12員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環)、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリル環(例えばヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル環)であり、
    PTM5Aは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)、または任意選択により置換された3~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル、またはヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、2、もしくは3個の置換基で置換された3~7もしくは5~7のシクロアルキルもしくはヘテロシクロアルキル)であり、
    PTMは、OまたはC1-C2アルキル(例えば、メチレン基)であり、C1-C4アルキル(例えば、メチルまたはエチル)、C1-C3アルコキシ(例えば、メトキシまたはエトキシ)、ハロゲン(例えば、FまたはCl)、及び=Oから選択される0、1、2、または3個の基で任意選択により置換され、
    は、前記化学連結部分への結合点であり、
    以下の少なくとも1つである:
    PTM3Bは、任意選択により置換された3~10の縮合ビシクロアルキル環、任意選択により置換された3~10の縮合ビヘテロシクリル環、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキル環、もしくは任意選択により置換された6~12員のスピロヘテロシクリル環(例えば、それぞれは、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で任意選択により置換される)である;または
    PTM5Aは、任意選択により置換された5~6員のアリールもしくはヘテロアリール環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された5~6員のアリールまたはヘテロアリール)である、あるいは
    (iv)以下から選択される化学構造:
    式中、
    前記式IXaの
    は、前記リンカー、前記ULM基、前記ULM’基、前記VLM基、前記VLM’基への結合点であり、
    式IXbの前記リンカー、前記ULM基、前記ULM’基、前記VLM基、前記VLM’基への前記結合点は、前記RPTM5置換もしくは前記RPTM6置換(例えば、置換された前記RPTM5または前記RPTM6)に対するか、またはその位置、前記RPTM5位置もしくは前記RPTM6位置におけるものであり、その場合、前記RPTM5もしくは前記RPTM6は、結合であり、RPTM4は、H、-NH、-OH、または-NRPTM7PTM8から選択され、ここで、RPTM7及びRPTM8は、独立して選択されるCアルキルであり、
    PTM5及びRPTM6の一方は、Hまたは結合点である場合は結合であり、他方は、H、結合点である場合は結合、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
    から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員アリール、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
    )、任意選択により置換された4~6員シクロアルキル(例えば、任意選択により置換された4員または6員シクロアルキル)、任意選択により置換された4~6ヘテロシクロアルキル(例えば、任意選択により置換された4員または6員ヘテロシクロアルキル)、任意選択により置換された-O-4~6員シクロアルキル(例えば、-O-任意選択により置換された4-または6員シクロアルキル)、任意選択により置換された-O-4~6ヘテロシクロアルキル(例えば、-O-任意選択により置換された4員または6員ヘテロシクロアルキル)、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている)。
  2. 前記PTMが、前記式IAの化学構造を有する、請求項1に記載の化合物。
  3. 前記PTMが、前記式IVの化学構造を有する、請求項1に記載の化合物。
  4. 前記PTMが、前記式VIIIAの化学構造を有する、請求項1に記載の化合物。
  5. 前記PTMが、前記式IXaまたはIXbの化学構造を有する、請求項1に記載の化合物。
  6. 前記PTMが、以下からなる群から選択され、
    ここで、
    は、前記化学連結部分への結合点である(例えば、前記化学連結部分は、指定される環の炭素または指定される非アリール環の窒素に結合される)、請求項1~5のいずれか1項に記載の化合物。
  7. 前記化合物が、以下から選択される構造:
    またはその薬学的に許容される塩
    (式中、
    Xは、CHまたはNであり、
    30は、H、FまたはClであり、
    は、C1-6アルキルであり、R15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR27a27b、OR27a、CONR27a27b、NR27aCOR27b、SONR27a27b、NR27aSO27b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
    各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する)を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  8. 前記化合物が、以下から選択される構造:
    またはその薬学的に許容される塩
    (式中、
    Xは、CHまたはNであり、
    30は、H、FまたはClであり、
    は、C1-6アルキルであり、
    15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR27a27b、OR27a、CONR27a27b、NR27aCOR27b、SONR27a27b、NR27aSO27b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
    各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する)を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  9. 前記化合物が、以下から選択される構造:
    またはその薬学的に許容される塩
    (式中、
    Xは、CHまたはNであり、
    30は、H、FまたはClであり、
    は、C1-6アルキルであり、
    15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR27a27b、OR27a、CONR27a27b、NR27aCOR27b、SONR27a27b、NR27aSO27b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
    各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する)を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  10. 前記化合物が、以下から選択される構造:
    またはその薬学的に許容される塩
    (式中、
    Xは、CHまたはNであり、
    30は、H、FまたはClであり、
    は、C1-6アルキルであり、R15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO、NR27a27b、OR27a、CONR27a27b、NR27aCOR27b、SONR27a27b、NR27aSO27b、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
    各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成する)を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  11. 以下の少なくとも1つである:
    14a及びR14bの一方が、H、メチル、C1フルオロアルキル、CHF、CFであり、他方が、Hである;
    15が、シアノ、ハロゲン(例えば、FまたはCl)、
    から選択される;
    16が、H、C1-4アルキル、フルオロ、クロロ、NH、CN、またはC1-4アルコキシから独立して選択される1つまたは2つの基である;
    28Aが、Hまたはメチルから選択される;
    28Bが、H、メチル、及びハロゲン(例えば、FまたはCl)から選択される;ならびに
    28が、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
    である、請求項7~10のいずれか1項に記載の化合物。
  12. 前記ULMが、以下からなる群から選択される化学構造:
    (式中、
    は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたシクロアルキル、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、任意選択により置換されたヘテロアリール、またはハロアルキルであり、
    14aは、H、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルキル、メチル、フルオロメチル、ヒドロキシメチル、エチル、イソプロピル、またはシクロプロピルであり、
    15は、H、ハロゲン、CN、C≡CH、OH、NO2、任意選択により置換されたヘテロアリール、任意選択により置換されたアリール、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたハロアルコキシ、任意選択により置換されたシクロアルキル、または任意選択により置換されたヘテロシクリルからなる群から選択され、
    Xは、C、CH、またはC=Oであり、
    は、不在または任意選択により置換された5もしくは6員ヘテロアリールであり、
    前記
    は、前記PTMを前記ULMにカップリングする化学連結部分の結合部位を示す)を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  13. 前記ULMが、以下の式:
    またはその薬学的に許容される塩(式中、
    は、H、任意選択により置換されたアルキルまたは任意選択により置換されたシクロアルキルであり、
    は、任意選択により置換された5~6員ヘテロアリールであり、
    は、任意選択により置換されたフェニル、任意選択により置換されたナフチルまたは任意選択により置換されたピリジニルであり、
    14a及びR14bの一方は、H、任意選択により置換されたアルキル、ハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたヘテロアルキル、もしくは任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキルであり、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a、R14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~5員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、前記スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、
    15は、CN、C≡CH、フルオロアルキル、
    または任意選択により置換された
    (例えば、
    (式中、R28aは、ハロ、任意選択により置換されたアルキル、またはフルオロアルキルである))であり、
    各R16は、ハロ、CN、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、ヒドロキシ、またはハロアルコキシから独立して選択され、
    各R27a及びR27bは、独立して、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換された3~5員シクロアルキルであるか、またはR27a及びR27bは、それらが結合している窒素原子と一緒になって、4~6員ヘテロシクリルを形成し、
    28は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヘテロアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたヒドロキシアルキル、アミン、任意選択により置換されたアルキニル、または任意選択により置換されたシクロアルキルであり、
    oは、0、1または2であり、
    前記
    は、前記PTMを前記ULMにカップリングする化学連結部分の結合部位を示す)で表される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  14. 前記ULMが、以下の式:
    (式中、
    oは、0、1、または2であり、
    、X、及びXのそれぞれは、CH及びNから選択され、ここで、Nは2つ以下であり、
    は、C1-6アルキルであり、
    14a及びR14bの一方は、H、任意選択により置換されたアルキル、任意選択により置換されたハロアルキル、任意選択により置換されたアルコキシ、任意選択により置換されたヒドロキシルアルキル、任意選択により置換されたアルキルアミン、任意選択により置換されたアミド、任意選択により置換されたアルキル-アミド、任意選択により置換されたアルキル-シアノ、任意選択により置換されたヘテロアルキル、もしくは任意選択により置換されたアルキル-ヘテロシクロアルキルであり、R14a及びR14bの他方は、Hであるか、またはR14a及びR14bは、それらが結合している炭素原子と一緒になって、任意選択により置換された3~5員のシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、スピロシクロアルキルもしくはスピロヘテロシクリルを形成し、ここで、前記スピロヘテロシクリルは、エポキシドまたはアジリジンではなく、
    各R27a及びR27bは、独立して、HまたはC1-6アルキルまたは3~5員シクロアルキルであり、
    15は、
    またはCNであり、
    28は、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
    であり、
    28Cは、H、メチル、フルオロ、またはクロロであり、
    16は、H、C1-4アルキル、フルオロ、クロロ、CN、またはC1-4アルコキシである)で表される、請求項13に記載の化合物。
  15. 以下の少なくとも1つである:
    1つのR14a及びR14bが、H、C1-4アルキル、C3-4シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4ヒドロキシアルキル、及びC1-4アルキルオキシアルキルから選択される;
    14a及びR14bのうちの1つが、Hである;ならびに
    前記
    は、前記PTMを前記ULMにカップリングする化学連結部分の結合部位を示す、請求項13または14に記載の化合物。
  16. が、イソオキサゾリル、4-クロロイソオキサゾリル、4-フルオロイソオキサゾリル、またはピラゾリルである、請求項13、14、または15に記載の化合物。
  17. 前記ULMが、以下の式:
    またはその薬学的に許容される塩(式中、
    Xは、CHまたはNであり、
    14a及びR14bの一方は、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意選択により置換されたC1-4アルキルアミン、C1-6アルコキシ、(CH1-6アルコキシ、(CH1-6アルコキシ-C3-7ヘテロシクロアルキル、(CHOH、(CHNR27a27b、C3-6シクロアルキル、またはNR27a27bであり、R14a及びR14bの他方は、Hであり、
    qは、1、2、3または4(例えば、1または2)であり、
    前記
    は、前記PTMを前記ULMにカップリングする化学連結部分の結合部位を示す)で表される、請求項14に記載の化合物。
  18. が、C1-6アルキルである、請求項17に記載の化合物。
  19. 14a及びR14bのうちの1つが、H、C1-6アルキル、C1-6ハロアルキル、任意選択により置換されたC1-4アルキルアミン、C1-6アルコキシ、(CHOH、(CHNR27a27b、C3-6シクロアルキル、またはNR27a27bであり、R14a及びR14bのうちの1つが、Hであり、
    各R27a及びR27bが、独立して、HまたはC1-6アルキルであり、
    qが、1、2、3または4である、請求項6~14のいずれか1項に記載の化合物。
  20. 14a及びR14bのうちの1つが、H、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ、任意選択により置換されたC1-4アルキルアミン、(CH1-6アルコキシ、(CHOH、(CHNR27a27b、C3-6シクロアルキル、またはNR27a27bであり、R14a及びR14bのうちの1つが、Hであり、
    各R27a及びR27bが、独立して、HまたはC1-4アルキルであり、
    qが、1または2である、請求項6~14のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 28が、C1-6アルキル、C3-6シクロアルキル、C1-6ハロアルキル、(CHOC1-6アルキル、(CHOH、(CHNR27a27b、(CHNHCOC1-6アルキル、または
    であり、
    29が、H、C1-6アルキル、NR27a27bまたはNHCOC1-6アルキルであり、
    qが、1または2である、請求項10~20のいずれか1項に記載の化合物。
  22. Xが、CHである、請求項21に記載の化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  23. 前記ULMが、以下の式:
    またはその薬学的に許容される塩
    (式中、
    Xは、CHまたはNであり、
    30は、H、FまたはClであり、
    は、C1-6アルキルであり、
    14a及びR14bの一方は、H、メチル、C1フルオロアルキル、CHF、CFであり、他方は、Hであり、
    15は、シアノ、ハロゲン(例えば、FまたはCl)、
    から選択され、
    16は、H、C1-4アルキル、フルオロ、クロロ、NH、CN、またはC1-4アルコキシから独立して選択される1つまたは2つの基であり、
    28Aは、Hまたはメチルから選択され、
    28Bは、H、メチル、及びハロゲン(例えば、FまたはCl)から選択され、
    28は、H、メチル、CHN(Me)、CHOH、CHO(C1-4アルキル)、CHNHC(O)C1-4アルキル、NH
    であり、
    前記
    は、前記PTMを前記ULMにカップリングする化学連結部分の結合部位を示す)を有する、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  24. 14a及びR14bの一方が、H、C1-3アルキル(例えば、メチル)、C1フルオロアルキル、CHF、またはCFであり、他方が、Hである、請求項1~13のいずれか1項に記載の化合物。
  25. 前記ULMが、
    から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  26. 前記ULMが、
    から選択される、請求項1~6のいずれか1項に記載の化合物。
  27. 前記化学連結部分(L)が、以下からなる群から選択され、
    式中、
    前記化学連結部分の各m、n、o、及びpは、0、1、2、3及び4(好ましくは、0、1、または2)の整数から独立して選択され、
    前記化学連結部分の各u、w、及びvは、0及び1の整数から独立して選択され、
    は、-C(CH)-、-C(CH)H-、-CH-、-O-、C=O、または-NH-CH-であり、
    は、H、OH、F、Cl、またはメチルであり、
    L2は、任意選択により置換された6~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、C1-3アルコキシ、C1-3アルキル、C1-3ハロアルキル、またはアミノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された6~12員または8~12員のスピロシクロアルキルまたはスピロヘテロシクリル)、及び
    から選択される、請求項1~26のいずれか1項に記載の化合物。
  28. 前記化学連結部分の各m、n、o、p、及びqが、0、1、または2の整数から独立して選択される、請求項27に記載の化合物。
  29. 前記化学連結部分(L)が、
    からなる群から選択される、請求項1~28のいずれか1項に記載の化合物。
  30. から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩。
  31. 以下の少なくとも1つである:(i)前記化合物が、50%超、75%超、もしくは80%以上のDmaxを有する、(ii)前記化合物が、10nM未満もしくは2.5nM未満のDC50を有する、または(iii)(i)と(ii)の両方である、請求項30に記載の化合物。
  32. 以下の化学構造を有する化合物:
    (式中、
    PTM4は、H、-NH、-OH、または-NRPTM7PTM8から選択され、ここで、RPTM7及びRPTM8は、独立して選択されるC1-4アルキルであり、
    PTM5及びRPTM6の一方は、Hであり、他方は、H、5員もしくは6員アリール、5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
    )、任意選択により置換された4~8員ヘテロシクロアルキル(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された4~8員ヘテロシクロアルキル;または
    )、任意選択により置換された8~10員の架橋ビヘテロシクリル環(例えば、ヒドロキシ、ハロゲン、アルコキシ、アルキル、ハロアルキル、アミノ、アルキルアミノ及びシアノから選択される0、1、または2個の置換基で置換された8~10員の架橋ビシクロアルキルまたは架橋ビヘテロシクリル環;
    から選択され、式中、Wは、0、1、または2であり、RPTM9は、H、アルキル(例えば、メチル)、メトキシ、任意選択により置換された5員もしくは6員アリール、任意選択により置換された5員もしくは6員ヘテロアリール(例えば、
    )、または任意選択によりO原子が介在するC1-6アルキレン基から選択され、ただし、いずれのヘテロ原子も炭素-炭素二重結合または炭素-炭素三重結合に直接結合しておらず、任意の2つのヘテロ原子は、少なくとも2つの炭素原子によって隔てられている)。
  33. 前記化合物が、
    及びその薬学的に許容される塩から選択される、請求項32に記載の化合物。
  34. 有効量の請求項1~33のいずれか1項に記載の化合物と、薬学的に許容される担体とを含む、医薬組成物。
  35. 追加の抗がん剤を更に含む、請求項34に記載の医薬組成物。
  36. 対象の疾患または障害を治療するための、薬学的に許容される担体及び有効量の請求項1~33のいずれか1項に記載の少なくとも1つの化合物を含む、組成物であって、前記方法は、それを必要とする対象に、前記組成物を投与することを含み、前記化合物は、前記疾患または前記障害の少なくとも1つの症状を治療または改善するのに有効であり、前記疾患または前記障害は、SMARCA1、BRAHMAまたはBRM蓄積及び凝集に関連する、前記組成物。
  37. 前記疾患または前記障害が、がんである、請求項36に記載の組成物。
  38. 前記がんが、SWI/SNF関連癌またはSMARCA4変異を有するがんである、請求項37に記載の組成物。
  39. 前記SWI/SNF関連癌または前記SMARCA4変異を有するがんが、肺癌または非小細胞肺癌である、請求項38に記載の組成物。
  40. 前記がんが、SMARCA4欠損癌または正常なSMARCA4発現と比べてSMARCA4の発現が減少しているがんである、請求項36に記載の組成物。
  41. 前記SMARCA4欠損癌または前記正常なSMARCA4発現と比べてSMARCA4の発現が減少しているがんが、肺癌または非小細胞肺癌である、請求項40に記載の組成物。
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