JP2024127005A - 工具及び工具システム - Google Patents
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Abstract
【課題】データの分析の精度の向上を図る。【解決手段】工具1は、作業部11と、操作部12と、駆動制御部151と、センサ14と、通信部16と、を備える。作業部11は、作業対象に対する作業を行う。操作部12は、ユーザにより操作される。駆動制御部151は、操作部12へのユーザの操作に応じて作業部11の動作を制御する。センサ14は、工具1が作業中状態であるか否かを検出するためのセンサである。作業中状態は、作業部11が作業を実行中であるとみなすべき状態である。通信部16は、操作部12に対してなされた操作に関する操作情報を、外部の通信装置2へ送信する。操作情報は、作業中状態における情報である。【選択図】図1
Description
本開示は、一般に工具及び工具システムに関し、より詳細には、通信装置と通信可能な工具、及び工具と通信装置とを含む工具システムに関する。
特許文献1には、電動工具及び電動工具管理システムが記載されている。
特許文献1に記載の電動工具は、使用実績情報記憶手段と、メンテナンス条件記憶手段と、更新手段と、メンテナンス報知手段と、を有している。使用実績情報記憶手段は、電動工具の使用実績情報を記憶する。メンテナンス条件記憶手段は、電動工具のメンテナンス条件を記憶する。更新手段は、電動工具の使用により発生する物理情報に基づいて、使用実績情報記憶手段に記憶されている使用実績情報を更新する。メンテナンス報知手段は、更新手段により更新した使用実績情報とメンテナンス条件記憶手段に記憶されているメンテナンス条件とに基づいて、メンテナンスの要否を報知する。特許文献1では、「使用実績」とは、電動工具が使用された回数、時間等のことをいう。また、「使用実績情報」とは、使用実績に関連する情報であり、例えば、起動スイッチの操作回数、バッテリ装置の脱着回数、駆動源の稼動時間、電動工具の作業回数等をいう。
電動工具管理システムは、複数の電動工具と、複数の電動工具毎の使用実績を管理する管理装置と、を有している。
一般に電動工具においては、同じく駆動源が稼働している状態であっても、工具で作業が行われている場合と行われていない場合とでは、工具にかかる負荷は大きく異なる(作業が行われている場合の方が、負荷が大きい)。しかしながら、特許文献1に記載の電動工具管理システムでは、駆動源が稼働しているが工具で作業が行われていない場合の情報も、「使用実績情報」に含まれる。そのため、特許文献1に記載の電動工具管理システムでは、使用実績情報等のデータの分析の精度が低くなる可能性がある。
本開示の課題は、工具に関するデータの分析の精度の向上を図ることにある。
本開示の一態様に係る工具は、作業部と、操作部と、駆動制御部と、センサと、通信部と、を備える。前記作業部は、作業対象に対する作業を行う。前記操作部は、ユーザにより操作される。前記駆動制御部は、前記操作部への前記ユーザの操作に応じて前記作業部の動作を制御する。前記センサは、前記作業を前記作業部が実行中であるとみなすべき作業中状態であるか否かを検出するためのセンサである。前記通信部は、前記操作部に対してなされた前記操作に関する操作情報を外部の通信装置へ送信する。前記操作情報は、前記作業中状態における情報である。
本開示の一態様に係る工具システムは、前記工具と、前記通信装置と、を備える。
本開示によれば、工具に関するデータの分析の精度の向上を図ることが可能となる。
以下、本開示に関する好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態において互いに共通する要素には同一符号を付しており、共通する要素についての重複する説明は省略する場合がある。以下の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。本開示において説明する各図は、模式的な図であり、各図中の各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
図1に示すように、本実施形態の工具システム10は、工具1と、通信装置2と、を備えている。
(1)工具
工具1は、作業対象に対する作業を行う装置である。工具1は、例えば、工場又は建築現場等で使用される、事業者向けの工具である。
工具1は、作業対象に対する作業を行う装置である。工具1は、例えば、工場又は建築現場等で使用される、事業者向けの工具である。
工具1は、例えば、工場又は建築現場において、設計図面又は作業指図書等にしたがって、複数の締結部品を用いて取付対象を被取付部材に取り付けるために用いられる。この場合、作業対象は、締結部品と取付対象と被取付部材とを含む。また、作業は、締結部品を締め付ける締付作業を含む。
例えば、工具1は、建築現場において、ねじ、ボルト、ナット等の締結部品を締め付けることで、取付対象としての太陽電池パネルを、被取付部材としての架台に取り付けるために用いられ得る。なお、工具1の用途はこれに限らず、例えば工具1は、工場において、締結部品を締め付けることで電気製品、家具等の組み立てを行う組立ライン等に用いられてもよい。
この種の作業に用いられる工具1としては、締結部品を回転させて衝撃力を加えることによって締め付ける電動式のインパクトドライバーがある。なお、工具1は、電動式のインパクトドライバーに限定されず、電動式のインパクトレンチでもよいし、打撃力を与えるタイプではない電動ドリルドライバー又は電動式のトルクレンチでもよい。また、工具1は電動工具に限定されず、例えば圧縮空気で駆動されるエアー工具(例えばドライバー又は釘打ち機等)でもよい。
図1に示すように、工具1は、作業部11と、操作部12と、測定部13と、センサ14と、制御部15と、通信部16と、記憶部17と、電源部18と、を備えている。また、図2に示すように、工具1は、工具本体100と、電池パック104と、を備えている。本実施形態の工具1では、作業部11、操作部12、測定部13、センサ14、制御部15、通信部16、及び記憶部17は工具本体100に設けられており、電源部18は電池パック104に設けられている。
図2、図3に示すように、工具本体100は、ボディ101を備えている。ボディ101は、筒形状の胴体部102と、胴体部102の周面から径方向に突出する握り部103と、を有している。胴体部102の軸方向における一端側からは、出力軸113が突出している。出力軸113には、作業対象の部材に合わせたビット(先端工具)114が着脱自在に取り付けられるチャックが設けられている。ビット114は、例えばドライバービット、ソケットビット等である。握り部103の一端(図3における下端)には、電池パック104が着脱自在に取り付けられる。電池パック104は、樹脂製のケース内に電源部18を収納して構成されている。
作業部11は、作業対象に対する作業を行う。図1に示すように、作業部11は、作業としての締付作業を行う締付部110を備えている。図2に示すように、締付部110は、モータ111と、駆動回路と、伝達機構112と、出力軸113と、を備えている。
駆動回路は、モータ111の回転を制御する。モータ111の回転軸の回転は、伝達機構112を介して出力軸113に伝達される。伝達機構112は、減速機構(例えば遊星歯車機構)及びインパクト機構等を備えている。インパクト機構は、ハンマと、出力軸113と一体のアンビルと、を備えている。モータ111からの出力トルクが所定レベル以下であれば、伝達機構112は、モータ111の回転軸の回転を減速して出力軸113に伝達する。モータ111からの出力トルクが所定レベルを超えると、伝達機構112は、インパクト機構によって出力軸113に打撃力を加えて、作業対象のねじ又はボルト等をねじ込むように構成されている。モータ111および伝達機構112は、工具本体100の胴体部102内に収納されている。
操作部12は、ユーザにより操作される。操作部12は、握り部103に設けられたトリガスイッチ120を備えている。ユーザによりトリガスイッチ120が操作されると、トリガスイッチ120の引き込み量(操作量)に比例した大きさの操作信号が、制御部15へ出力される。
測定部13は、作業部11に関する物理量を測定する。図3に示すように、測定部13は、トルクセンサ131と、回転角センサ132と、を備えている。
トルクセンサ131は、例えば磁歪式のトルクセンサである。トルクセンサ131は、出力軸113にトルクが加わることにより発生する歪みに応じた透磁率の変化を、出力軸113の近傍の非回転部分に設置したコイルで検出し、歪みに比例した電圧信号を出力する。トルクセンサ131で検出した出力軸113の歪み(トルク)に基づいて、ビット114から作業対象(締結部品)へ出力される締付けトルクを求めることができる。
回転角センサ132は、モータ111の回転角を測定する。回転角センサ132としては、例えば、光電式エンコーダ又は磁気式エンコーダを採用することができる。回転角センサ132で測定されたモータ111の回転角を時間微分することで、モータ111の回転速度を求めることができる。
センサ14は、工具1が作業中状態であるか否かを検出するためのセンサである。作業中状態とは、作業部11が作業(締付作業)を実行中であるとみなすべき状態である。作業中状態とは、ここでは、センサ14の検出値が、作業部11が作業を実行中であることを示す基準範囲内に収まっている状態を意味しており、作業部11が実際に作業を実行中であるか否かを問わない。基準範囲は、例えば工具1の工場出荷時等に予め設定されて記憶部17に記憶されているが、ユーザが設定変更可能であってもよい。
本実施形態の工具1では、センサ14は、圧力センサ141と姿勢センサ142とを含む。
図3に示すように、圧力センサ141は、出力軸113に設けられている。圧力センサ141は、出力軸113の軸方向(長手方向)にかかる圧力(応力)を検出する。圧力センサ141は、例えばひずみゲージである。
姿勢センサ142は、工具1の姿勢(向き)を検出する。姿勢センサ142は、例えばジャイロセンサである。ただし、これに限らず、姿勢センサ142は、2軸以上の加速度センサであってもよい。姿勢センサ142は、工具1の任意の場所に設けられる。
制御部15は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとを含むコンピュータシステムにより実現され得る。1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、制御部15として機能する。プログラムは、ここでは制御部15のメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。制御部15を構成する回路が実装された回路基板150は、例えば握り部103の内部に収納されている。
図1に示すように、制御部15は、駆動制御部151と、第1情報生成部152と、判断部153と、第2情報生成部154と、作業情報生成部155と、通信制御部156と、を備えている。
駆動制御部151は、操作部12へのユーザの操作に応じて、作業部11の動作を制御する。ここでは、駆動制御部151は、指示情報に基づいて、操作部12へのユーザの操作に応じて作業部11の動作を制御する。指示情報は、通信装置2から送信される情報であり、例えば締付けトルクの目標値である目標トルクを含んでいる。駆動制御部151は、例えば、トリガスイッチ120からの操作信号に応じて、締付けトルクが指示情報で指定された目標トルクとなるように、モータ111の動作(回転又は停止、及び回転速度)を制御する。駆動制御部151は、トリガスイッチ120がオンされるとモータ111を回転させる。駆動制御部151は、トリガスイッチ120がオンされた状態で、トリガスイッチ120の引き込み量が増えるにつれてモータ111の回転速度を増加させる。駆動制御部151は、トリガスイッチ120がオフされるとモータ111を停止させる。
なお、本実施形態の工具1では、駆動制御部151は、工具1が作業中状態であるか否かにかかわらず、操作部12への操作(トリガスイッチ120からの操作信号)に応じて、作業部11(モータ111)を動作させる。すなわち、駆動制御部151は、センサ14により工具1が作業中状態でないことが検出されている状態で操作部12(トリガスイッチ120)が操作されても、作業部11(モータ111)を動作させる。これにより、ユーザは、例えば試運転としていわゆる「空回し」等を行うことが可能となり、ユーザの利便性が向上する。
第1情報生成部152は、ベース操作情報を生成する。ベース操作情報は、操作部12(トリガスイッチ120)に対してなされた操作に関する情報である。第1情報生成部152は、トリガスイッチ120からの操作信号に基づいて、ベース操作情報を生成する。
ベース操作情報は、例えば、トリガスイッチ120がオンされたこと及びその時刻を示す情報、トリガスイッチ120がオフされたこと及びその時刻を示す情報等を含み得る。ベース操作情報は、例えば、トリガスイッチ120の引き込み量の時間変化を示す情報を含んでいてもよい。
判断部153は、センサ14の検出結果に基づいて、工具1が作業中状態であるか否かを判断する。
判断部153は、例えば、圧力センサ141で検出された圧力(応力)に関する第1判断条件と、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢(向き)に関する第2判断条件と、の両方が満たされると、工具1が作業中状態であると判断する。
第1判断条件は、圧力センサ141で検出された圧力が、基準範囲(基準圧力範囲)内に収まっている、という条件である。
締結部品の締付作業を行う際には、締結部品(例えばねじの頭部)とビット(例えばドライバービット)とが嵌合した状態で、ユーザによって工具1が締結部品へ向けて押し込まれる。そのため、出力軸113には、その押し込み力の反力としての圧力(応力)がかかり、その圧力が圧力センサ141によって検出される。そこで、本実施形態では、基準圧力範囲は、ユーザによって工具1が締結部品へ向けて押し込まれている場合に出力軸113にかかり得る圧力の範囲に設定される。そして、判断部153は、圧力センサ141で検出された圧力(応力)が基準圧力範囲内に収まっていれば、第1判断条件が満たされていると判断する。
第2判断条件は、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が、現在の作業に対して設定された工具1の基準姿勢に対して基準範囲(基準姿勢範囲)内に収まっている、という条件である。工具1の基準姿勢は、例えば、通信装置2から送信される指示情報によって、作業毎に指定される。
工具1の姿勢は、例えば、工具1の出力軸113の方向(軸方向)に基づいて定められ得る。そのため、第2判断条件は、例えば、姿勢センサ142で検出された工具1の出力軸113の方向と基準姿勢における出力軸113の方向とのなす角度が、基準範囲(基準角度範囲)内に収まっている、という条件であり得る。そして、判断部153は、上記角度が基準角度範囲内に収まっていれば、第2判断条件が満たされていると判断する。基準角度範囲は、特に限定されないが、例えば20度程度であり、10度程度であってもよく、5度程度であってもよい。基準角度範囲は、基準姿勢とともに、通信装置2から送信される指示情報で指定されてもよい。例えば、ねじ(締結部品)で天井材(取付対象)を野縁(被取付部材)に取り付ける場合、基準姿勢は、工具1の出力軸113が鉛直方向に沿った姿勢である。そして、判断部153は、姿勢センサ142の検出結果に基づき定められる出力軸113の方向が、鉛直方向から基準角度範囲内(例えば20度以内)に収まっていれば、第2判断条件が満たされている、と判断する。
判断部153は、第1判断条件と第2判断条件との両方が満たされていれば、工具1が作業中状態であると判断する。言い換えれば、本実施形態では、作業中状態とは、第1判断条件と第2判断条件との両方が満たされている状態であり、具体的には、圧力センサ141で検出された圧力が基準圧力範囲内に収まっており、かつ、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が現在の作業に対して設定された工具1の基準姿勢に対して基準姿勢範囲内に収まっている状態である。
第2情報生成部154は、操作情報を生成する。操作情報は、操作部12(トリガスイッチ120)に対してなされた操作に関する情報である。操作情報は、特に、作業中状態における情報(作業中状態において操作部12に対してなされた操作に関する情報)である。すなわち、操作情報は、工具1が作業中状態であると判断部153が判断している状況下で操作部12に対してなされた操作、に関する情報である。
第2情報生成部154は、例えば、判断部153の判断結果に基づいて、第1情報生成部152で生成されたベース操作情報の一部を抽出することで、操作情報を生成する。具体的には、第2情報生成部154は、ベース操作情報のうちで、判断部153が作業中状態であると判断している期間の情報を、操作情報として抽出する。そのため、ベース操作情報のうちで、工具1の姿勢が基準姿勢から大きく外れている状態の期間の情報、ビット114が締結部品から外れている状態の期間の情報等は、操作情報には含まれない。そのため、例えば、ユーザが工具1の試運転として、ビット114を締結部品から外した状態でモータ111を回転させるいわゆる「空回し」を行っても、その場合のトリガスイッチ120のオン及びオフ等の情報は、(ベース操作情報には含まれるが)操作情報には含まれないことになる。
第2情報生成部154は、例えば、第1情報生成部152で生成されたベース操作情報から随時、操作情報を生成する。第2情報生成部154は、例えば、第1情報生成部152でベース操作情報が生成された時点で、工具1が作業中状態であればその情報を残し作業中状態でなければその情報を破棄することで、操作情報を生成すればよい。
第2情報生成部154は、生成した操作情報を記憶部17に記憶させる。操作情報(トリガスイッチ120のオン時刻、引き込み量の時間変化、オフ時刻等)は、時系列で(例えばデータテーブルの形式で)記憶部17に記憶される。
作業情報生成部155は、作業部11が行った作業に関する作業情報を生成する。作業情報生成部155は、測定部13で測定された物理量に基づいて、作業情報を生成する。
作業情報は、例えば、トルクセンサ131の測定値から求められる、ビット114から作業対象へ出力された締付けトルクの情報を含む。
作業情報は、例えば、回転角センサ132の測定値から求められる、モータ111の回転速度の情報を含む。
作業情報は、例えば、1回の作業が正常に完了した(OK)か否(NG)かを示すOK/NG情報を含む。OK/NGの判定は、例えば、1回の作業(締付作業)が終了した時点において、トルクセンサ131の測定値から求めた締付けトルクが目標トルク以上であるか否かに基づいて行われ得る。
本実施形態の工具1では、操作情報と同様に作業情報も、作業中状態(判断部153が作業中状態であると判断している期間)において測定部13で測定された物理量に基づく情報である。作業情報生成部155は、例えば、操作情報の場合と同様に、作業中状態か否かにかかわらずに測定部13の測定値(物理量)に基づいてベース作業情報を生成し、その後、判断部153の判断結果に基づいてベース作業情報から作業情報を抽出してもよい。要するに、作業情報は、例えば、作業中状態における締付けトルクの情報を含むが、作業中状態でない期間の締付けトルクの情報を含まない。作業情報は、例えば、作業中状態におけるモータ111の回転速度の情報を含むが、作業中状態でない期間のモータ111の回転速度の情報を含まない。
作業情報生成部155は、生成した作業情報を記憶部17に記憶させる。例えば、締付けトルクの情報、モータ111の回転速度の情報等は、時系列で(例えばデータテーブルの形式で)記憶部17に記憶される。
通信制御部156は、通信部16の動作を制御する。通信制御部156は、通信部16を制御して、通信装置2との間で通信を行わせる。
通信部16は、通信装置2と無線通信するための通信インタフェースを備える。通信部16は、例えば、Wi-Fi(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)又は免許を必要としない小電力無線(特定小電力無線)等の規格に準拠した無線通信方式にて通信装置2と通信する。ただし、これに限らず、通信部16は、通信装置2と有線通信するための通信インタフェースを備えていてもよい。
通信部16は、操作情報を、外部の通信装置2へ送信する。通信部16は、例えば、第2情報生成部154により生成されて記憶部17に記憶されている操作情報を、通信により通信装置2へ送信する。また、通信部16は、作業情報を、外部の通信装置2へ送信する。通信部16は、例えば、作業情報生成部155により生成されて記憶部17に記憶されている作業情報を、通信により通信装置2へ送信する。
通信制御部156は、例えば、作業部11による1回の作業が終了した時点で、その作業に関連して生成された操作情報及び作業情報を、通信部16から一括して通信装置2へ送信させる。1回の作業が終了した時点とは、例えば、トリガスイッチ120がオンからオフになった時点である。なお、制御部15が、締付けトルクが目標トルクに達した場合に自動でモータ111を停止させる電子クラッチの機能を有している場合、1回の作業が終了した時点とは、電子クラッチの機能によりモータ111が停止した時点であってもよい。また、1回の作業が終了した時点とは、トリガスイッチ120がオンからオフになった後に、工具1が作業中状態でなくなった時点であってもよい。
記憶部17は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の半導体メモリを含む。なお、記憶部17は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等を含んでいてもよい。記憶部17は、種々の情報を記憶する。記憶部17には、指示情報、ベース操作情報、操作情報、作業情報等が、適宜記憶される。
電源部18は、電池パック104内に収納されている。電源部18は充電池を備えており、握り部103から取り外した電池パック104を充電器に接続することによって、電源部18内の充電池が充電されるように構成されている。電源部18は、充電池に充電された電力で、制御部15を含む電気回路とモータ111とに動作に必要な電力を供給する。
(2)通信装置
通信装置2は、例えば、工具1を使用する作業者が携帯する携帯端末(例えばタブレット型のコンピュータ、又はスマートフォン等)である。通信装置2は、作業者が工具1を用いて作業を行う間も作業者によって携帯されており、作業者が工具1を用いて行う作業の内容を管理している。なお、通信装置2は、携帯端末以外の情報端末(例えばノートパソコン、デスクトップ型のコンピュータ等)であってもよいし、サーバ装置等であってもよい。
通信装置2は、例えば、工具1を使用する作業者が携帯する携帯端末(例えばタブレット型のコンピュータ、又はスマートフォン等)である。通信装置2は、作業者が工具1を用いて作業を行う間も作業者によって携帯されており、作業者が工具1を用いて行う作業の内容を管理している。なお、通信装置2は、携帯端末以外の情報端末(例えばノートパソコン、デスクトップ型のコンピュータ等)であってもよいし、サーバ装置等であってもよい。
通信装置2は、インターネットのような公衆回線網を介して、外部の管理装置と通信を行う機能を有している。管理装置は、工具1を用いて作業を行う作業現場(例えば建築現場)の設計図面データを保持している。通信装置2は、公衆回線網を介して管理装置からダウンロードした設計図面データを、記憶部26に記憶させる。なお通信装置2は、作業現場の設計図面データを全てダウンロードして記憶部26に記憶させてもよいし、設計図面データの一部(例えば当日作業を行う作業エリアのみの設計図面データ)をダウンロードして記憶部26に記憶させてもよい。
この種の設計図面データとしては、例えば、BIM(Building Information Modeling)と呼ばれるデータがある。BIMには、建物本体のデータだけではなく、什器類のデータも含まれており、建設工程のデータ等も登録されている。すなわち、設計図面データには、複数ある作業対象の各々について、施工場所と作業内容(例えばねじで固定する部材の名称、締め付け力等)の情報が登録されている。なお、設計図面データにおける建物の基準点と、作業現場の基準点とを位置合わせすることで、各々の作業対象について図面上の位置から作業現場における実際の位置を求めることができる。
図1に示すように、通信装置2は、信号処理部21と、通信部22と、表示部23と、操作部24と、音出力部25と、記憶部26と、を備える。
通信部22は、工具1の通信部16と無線通信するための通信インタフェースを備える。通信部22は、工具1の通信部16と同じ通信方式で、近距離の無線通信を行う。本実施形態では、マスタとなる通信部22に、工具1の通信部16がスレーブとして登録され、通信部16と通信部22との間で無線通信が行われる。したがって、同じ作業者が使用する工具1及び通信装置2は、通信圏内にある他の作業者の工具1及び通信装置2と通信しないように構成されている。
表示部23は、例えば、液晶ディスプレイ又は有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイのような薄型ディスプレイを備える。表示部23の表示内容は、信号処理部21によって制御される。
操作部24は、例えば、表示部23を構成する薄型ディスプレイに設けられたタッチスイッチを備える。操作部24は、操作に応じた信号を信号処理部21に出力する。
音出力部25は、スピーカと、スピーカを駆動する駆動部と、を備える。音出力部25は、信号処理部21から入力される制御信号に応じて、ビープ音又はメロディ音等の報知音、又は音声メッセージ等を出力する。
記憶部26は、ROM、RAM、又はEEPROM等の半導体メモリを含む。なお、記憶部26は、半導体メモリに限らず、ハードディスクドライブ等を含んでいてもよい。
記憶部26には、設計図面データが記憶される。また、記憶部26には、この通信装置2を携帯する作業者が使用する工具1の識別情報が、予め登録されている。
信号処理部21は、例えば、1以上のプロセッサ(マイクロプロセッサ)と1以上のメモリとを含むコンピュータシステムにより実現され得る。1以上のプロセッサが1以上のメモリに記憶された1以上のプログラムを実行することで、信号処理部21として機能する。プログラムは、ここでは信号処理部21のメモリに予め記録されているが、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。信号処理部21は、メモリに記憶されたプログラムを実行することによって、種々の機能を実現する。
図1に示すように、信号処理部21(信号処理部21により実現される機能)は、指示情報出力部211、操作情報取得部212、作業情報取得部213、位置情報取得部214、作業対象情報取得部215、情報管理部216、作業判定部217、及び分析部218を備えている。
指示情報出力部211は、これから行う(予定の)作業に関する指示情報を、通信部22から工具1へ送信させる。これから行う作業がねじ締め作業の場合、指示情報は、締め付けるねじ(ボルト)の本数、目標トルク(締め付け力の設定値)、工具1の基準姿勢等を含み得る。
作業情報取得部213は、通信部22が工具1と通信を行うことによって、工具1が行った作業を示す作業情報を工具1から収集する。
位置情報取得部214は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機から入力される測位データ(緯度、経度、高度のデータ)をもとに、作業場所の位置情報を取得する。GPS受信機は、GPS衛星から受信した電波をもとに、現在位置を測定する装置である。GPS受信機は、通信装置2に内蔵されていてもよいし、通信装置2の外部にあって通信装置2と接続されいてもよい。なお、作業場所の位置情報を測定する方法は、GPS衛星を用いた測位システムに限定されず、地上の複数の地点から放射されるビーコン電波を受信して現在位置を測定するような測位システムでもよい。
作業対象情報取得部215は、現在の作業対象を特定する作業対象情報を取得する。作業対象情報は、作業対象の部材の品番、メーカ名等の情報である。作業対象情報は、例えば、作業対象の部材に印刷されているバーコードをバーコードリーダで読み取ったり、作業対象の部材に取り付けられているICタグの情報をタグリーダで読み取ったりすることで、取得され得る。
情報管理部216は、作業情報取得部213が取得した作業情報と、位置情報取得部214が取得した作業場所の位置情報と、作業対象情報取得部215が取得した作業対象の情報とを対応付けて、記憶部26に記憶させる。
作業判定部217は、工具1による作業が適切な作業対象に対して行われたか否かを判定する。作業判定部217は、記憶部26に記憶された設計図面データから、作業対象情報取得部215が取得した作業対象情報に該当する作業対象の施工場所及び作業内容の情報を読み取る。作業判定部217は、例えば、作業中又は作業を終えた作業対象について、設計図面データから読み取った施工場所の情報を、位置情報取得部214が取得した位置情報と照合する。また作業判定部217は、設計図面データから読み取った作業内容の情報を、作業情報取得部213が取得した作業情報と照合する。作業判定部217は、施工場所の情報と位置情報とを照合し、かつ作業内容の情報を作業情報と照合することによって、適切な作業対象の部材に対して設計図面データで指示された通りの作業が行われたか否かを判定する。
操作情報取得部212は、通信部22が工具1と通信を行うことによって、操作情報を工具1から収集する。上述のように、操作情報は、工具1の作業中状態における情報である。情報管理部216は、操作情報取得部212が取得した操作情報を、記憶部26に記憶させる。
分析部218は、記憶部26に記憶された操作情報及び作業情報の少なくとも一方に基づいて、種々の分析を行う。例えば、分析部218は、トリガスイッチ120がオンされた時刻及びオフされた時刻等に基づいて、工具1の総使用時間(総作業時間)の分析を行ってもよい。また、分析部218は、トリガスイッチ120の引き込み量の時間変化、締付けトルクの時間変化、及び作業対象の種類(部材の材料)の情報等に基づいて、工具1が所望の締付けトルクを出力できているか否か(すなわち工具1の劣化状態)を分析してもよい。また、分析部218は、操作情報(トリガスイッチ120がオンされた時刻及びオフされた時刻等)及び作業情報(締付けトルクの時間変化及びモータ111の回転速度の時間変化等)に基づいて、作業に対するユーザの熟練度を分析してもよい。
なお、分析部218の機能は、通信装置2の外部、例えば管理装置、に備えられていてもよい。
上述のように、本実施形態の工具1及び工具システム10では、操作情報及び作業情報は、工具1の作業中状態における情報である。そのため、操作情報及び作業情報には、作業中状態以外の期間の情報は含まれていない。これにより、本実施形態の工具1及び工具システム10では、作業中状態以外の期間の情報を含む情報を用いて分析を行う比較例1の工具システムと比較して、分析部218でのデータの分析の精度が向上し得る。
また、比較例2の工具システムとして、ベース操作情報及び作業中状態の切り替わり時点を示す情報を、通信装置へ送信し、切り替わり時点の情報に基づいて通信装置がベース操作情報から操作情報を抽出するシステムが考えられる。本実施形態の工具1及び工具システム10では、このような比較例2の工具システムと比較して、工具1と通信装置2との間で送受信されるデータのデータ量を低減することが可能となり、また、通信装置2の記憶部26に記憶されるデータのデータ量を低減することが可能となる、という利点がある。
(3)動作例
本実施形態の工具1の動作について、図4を参照して説明する。
本実施形態の工具1の動作について、図4を参照して説明する。
工具1の制御部15は、指示情報を含む信号を通信装置2から受信する(ST1)と、指示情報に含まれる目標トルク、基準姿勢等を記憶部17に記憶させて、トリガスイッチ120が操作されるのを待ち受ける(ST2)。トリガスイッチ120がオンされると(ST2:Yes)、工具1の制御部15(駆動制御部151)は、作業部11を動作(モータ111を駆動)させる(ST3)。また、工具1の制御部15は、トリガスイッチ120からの操作信号に基づいてベース操作情報を生成し、測定部13の測定値に基づいてベース作業情報を生成する。
工具1の制御部15(判断部153)は、センサ14の検出結果に基づいて、工具1が作業中状態であるか否かを判断する(ST4)。作業中状態であると判断された場合(ST4:Yes)、制御部15(第2情報生成部154)は、生成されたベース操作情報を残すことで操作情報を生成し、記憶部17に記憶させる(ST5)。また、作業中状態であると判断された場合(ST4:Yes)、制御部15(作業情報生成部155)は、生成されたベース作業情報を残すことで作業情報を生成し、記憶部17に記憶させる(ST6)。作業中状態でない場合(ST4:No)、制御部15は、生成されたベース操作情報及びベース作業情報を破棄し(すなわち操作情報及び作業情報を生成することなく)、工程ST7へ移る。
工程ST7において、制御部15は、トリガスイッチ120がオフされたか否かを判定する。トリガスイッチ120がオンのままの場合(ST7:No)、制御部15は、工程ST3~ST7の処理を繰り返す。トリガスイッチ120がオフされると(ST7:Yes)、制御部15(駆動制御部151)は作業部11(モータ111)の動作を停止させる(ST8)。また、制御部15(通信制御部156)は、記憶部17に記憶されている操作情報及び作業情報を、通信部16から通信装置2へ送信させる(ST9)。
なお、図4に示すフローチャート図は、一例に過ぎず、処理の順番が適宜変更されてもよいし、処理が適宜追加又は削除されてもよい。
(4)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
本開示における工具1の制御部15、及び通信装置2の信号処理部21の各々は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における制御部15及び信号処理部21の各々としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。さらに、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
また、制御部15及び信号処理部21の各々における複数の機能が、1つのハウジング内に集約されていることは必須の構成ではない。制御部15及び信号処理部21の各々の構成要素は、複数のハウジングに分散して設けられていてもよい。反対に、制御部15及び信号処理部21の各々における複数の機能が、1つのハウジング内に集約されてもよい。さらに、制御部15及び信号処理部21の各々の少なくとも一部の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
一変形例において、工具1の制御部15は第1情報生成部152を備えていなくてもよい。すなわち、工具1の制御部15は、ベース操作情報を生成しなくてもよい。例えば、第2情報生成部154は、判断部153の判断結果に基づいて、操作信号から直接、作業中状態(のみ)における操作情報を生成して、記憶部17に記憶させてもよい。同様に、作業情報生成部155は、ベース作業情報を生成することなく、測定部13の測定値から直接、判断部153の判断結果に基づいて作業中状態(のみ)における作業情報を生成してもよい。
一変形例において、作業情報は、作業中状態以外の期間(判断部153が作業中状態でないと判断している期間)において測定部13で測定された物理量に基づく情報を、更に含んでいてもよい。
一変形例において、通信部16は、1回の作業の終了後に、操作情報及び作業情報を一括して通信装置2へ送信する構成に限られず、生成した操作情報及び作業情報をリアルタイムで通信装置2へ送信してもよい。
一変形例において、センサ14は、圧力センサ141(のみ)を備えていてもよい。判断部153は、第1判断条件が満たされれば、工具1が作業中状態であると判断すればよい。その場合、作業中状態とは、圧力センサ141で検出された圧力が、基準圧力範囲内に収まっている状態である。
一変形例において、センサ14は、姿勢センサ142(のみ)を備えていてもよい。判断部153は、第2判断条件が満たされれば、工具1が作業中状態であると判断すればよい。その場合、作業中状態とは、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が、現在の作業に対して設定された工具1の基準姿勢に対して基準姿勢範囲内に収まっている状態である。
一変形例において、第2判断条件は、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が一定である、という条件であってもよい。「姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が一定である」とは、例えば、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が、予め決められた基準時間以上の間、一定に(所定の誤差範囲内に)維持されることであり得る。すなわちこの場合、作業中状態とは、姿勢センサ142で検出された工具1の姿勢が一定である状態である。
(5)態様
以上説明したように、本開示の第1の態様の工具(1)は、作業部(11)と、操作部(12)と、駆動制御部(151)と、センサ(14)と、通信部(16)と、を備える。作業部(11)は、作業対象に対する作業を行う。操作部(12)は、ユーザにより操作される。駆動制御部(151)は、操作部(12)へのユーザの操作に応じて作業部(11)の動作を制御する。センサ(14)は、工具(1)が作業中状態であるか否かを検出するためのセンサである。作業中状態は、作業部(11)が作業を実行中であるとみなすべき工具(1)の状態である。通信部(16)は、操作部(12)に対してなされた操作に関する操作情報を外部の通信装置(2)へ送信する。操作情報は、作業中状態における情報である。
以上説明したように、本開示の第1の態様の工具(1)は、作業部(11)と、操作部(12)と、駆動制御部(151)と、センサ(14)と、通信部(16)と、を備える。作業部(11)は、作業対象に対する作業を行う。操作部(12)は、ユーザにより操作される。駆動制御部(151)は、操作部(12)へのユーザの操作に応じて作業部(11)の動作を制御する。センサ(14)は、工具(1)が作業中状態であるか否かを検出するためのセンサである。作業中状態は、作業部(11)が作業を実行中であるとみなすべき工具(1)の状態である。通信部(16)は、操作部(12)に対してなされた操作に関する操作情報を外部の通信装置(2)へ送信する。操作情報は、作業中状態における情報である。
この態様によれば、工具(1)に関するデータ(操作情報)の分析の精度の向上を図ることが可能となる。
本開示の第2の態様の工具(1)では、第1の態様において、センサ(14)は、圧力センサ(141)を含む。作業中状態は、圧力センサ(141)で検出された圧力が基準圧力範囲内に収まっている状態である。
この態様によれば、工具(1)が作業中状態であることを、容易に検出可能となる。
本開示の第3の態様の工具(1)では、第1の態様において、センサ(14)は、姿勢センサ(142)を含む。作業中状態は、姿勢センサ(142)で検出された工具(1)の姿勢が、現在の作業に対して設定された工具(1)の基準姿勢に対して基準姿勢範囲内に収まっている状態である、又は姿勢センサ(142)で検出された工具(1)の姿勢が一定である状態である。
この態様によれば、工具(1)が作業中状態であることを、容易に検出可能となる。
本開示の第4の態様の工具(1)では、第1の態様において、センサ(14)は、圧力センサ(141)と姿勢センサ(142)とを含む。作業中状態は、圧力センサ(141)で検出された圧力が基準圧力範囲内に収まっており、かつ、姿勢センサ(142)で検出された工具(1)の姿勢が現在の作業に対して設定された工具(1)の基準姿勢に対して基準姿勢範囲内に収まっている又は姿勢センサ(142)で検出された工具(1)の姿勢が一定である状態である。
この態様によれば、工具(1)が作業中状態であることを、容易に検出可能となる。
本開示の第5の態様の工具(1)では、第1~第4のいずれか1つの態様において、駆動制御部(151)は、センサ(14)により作業中状態でないことが検出されている状態で操作部(12)が操作されても、作業部(11)を動作させる。
この態様によれば、ユーザの利便性が向上する。
本開示の第6の態様の工具(1)は、第1~第5のいずれか1つの態様において、作業部(11)に関する物理量を測定する測定部(13)を更に備える。通信部(16)は、更に、作業部(11)が行った作業に関する作業情報を通信装置(2)へ送信する。作業情報は、作業中状態において測定部(13)で測定された物理量に基づく情報である。
この態様によれば、工具(1)に関するデータ(作業情報)の分析の精度の向上を図ることが可能となる。
本開示の第7の態様の工具システム(10)は、第1~第6の何れか1つの態様の工具(1)と、通信装置(2)と、を備える。
この態様によれば、工具(1)に関するデータの分析の精度の向上を図ることが可能となる。
1 工具
11 作業部
12 操作部
13 測定部
14 センサ
141 圧力センサ
142 姿勢センサ
151 駆動制御部
16 通信部
2 通信装置
10 工具システム
11 作業部
12 操作部
13 測定部
14 センサ
141 圧力センサ
142 姿勢センサ
151 駆動制御部
16 通信部
2 通信装置
10 工具システム
Claims (7)
- 作業対象に対する作業を行う作業部と、
ユーザにより操作される操作部と、
前記操作部への前記ユーザの操作に応じて前記作業部の動作を制御する駆動制御部と、
前記作業を前記作業部が実行中であるとみなすべき作業中状態であるか否かを検出するためのセンサと、
前記操作部に対してなされた前記操作に関する操作情報を、外部の通信装置へ送信する通信部と、を備え、
前記操作情報は、前記作業中状態における情報である、
工具。 - 前記センサは、圧力センサを含み、
前記作業中状態は、前記圧力センサで検出された圧力が基準圧力範囲内に収まっている状態である、
請求項1に記載の工具。 - 前記センサは、姿勢センサを含み、
前記作業中状態は、
前記姿勢センサで検出された前記工具の姿勢が、現在の前記作業に対して設定された前記工具の基準姿勢に対して基準姿勢範囲内に収まっている状態である、又は
前記姿勢センサで検出された前記工具の姿勢が一定である状態である、
請求項1に記載の工具。 - 前記センサは、圧力センサと姿勢センサとを含み、
前記作業中状態は、前記圧力センサで検出された圧力が基準圧力範囲内に収まっており、かつ、前記姿勢センサで検出された前記工具の姿勢が現在の前記作業に対して設定された前記工具の基準姿勢に対して基準姿勢範囲内に収まっている又は前記姿勢センサで検出された前記工具の姿勢が一定である状態である、
請求項1に記載の工具。 - 前記駆動制御部は、前記センサにより前記作業中状態でないことが検出されている状態で前記操作部が操作されても、前記作業部を動作させる、
請求項1に記載の工具。 - 前記作業部に関する物理量を測定する測定部を更に備え、
前記通信部は、更に、前記作業部が行った作業に関する作業情報を前記通信装置へ送信し、
前記作業情報は、前記作業中状態において前記測定部で測定された前記物理量に基づく情報である、
請求項1に記載の工具。 - 請求項1に記載の工具と、
前記通信装置と、を備える、
工具システム。
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