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JP2024124678A - 液状樹脂の搬出方法 - Google Patents

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JP2024124678A JP2023032519A JP2023032519A JP2024124678A JP 2024124678 A JP2024124678 A JP 2024124678A JP 2023032519 A JP2023032519 A JP 2023032519A JP 2023032519 A JP2023032519 A JP 2023032519A JP 2024124678 A JP2024124678 A JP 2024124678A
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Abstract

【課題】使用することが適切ではなくなった液状樹脂を装置内から確実に搬出可能とする。【解決手段】液状樹脂の搬出方法は、ウェーハWの上面に供給した液状樹脂をウェーハWを覆う広さのカバーシートCSで押圧してウェーハWの上面全面に液状樹脂を押し広げて硬化させ樹脂とカバーシートCSで構成される保護部材を形成する際に、ウェーハWに供給した液状樹脂が大気に放置されつづけた場合に、ウェーハWを保持する保持テーブルからウェーハWとともに液状樹脂を脱出させる方法であり、カバーシートCSを液状樹脂の上に配置するカバーシート配置工程と、カバーシートCSを介して液状樹脂に紫外線UVを照射して液状樹脂を硬化させ、厚み方向下から、ウェーハW、硬化した樹脂HM、カバーシートCSの並びで一体化させる一体化工程と、一体化工程で一体化させた部材を保持テーブルから搬出する搬出工程からなる。【選択図】図16

Description

本発明は、液状樹脂の搬出方法に関する。
ウェーハの一方の面に対して液状樹脂を押し広げて硬化させることで、ウェーハの一方の面全面を保護する保護部材を形成する保護部材形成装置が知られている。このような保護部材形成装置は、例えば、特許文献1から特許文献3に記載されている。
特開2022-020286号公報 特開2020-024976号公報 特開2017-168565号公報
上記のような保護部材形成装置において、テーブルに保持されたウェーハ上に液状樹脂を供給した後に、例えば装置の停止等が発生して液状樹脂が想定していた時間以上に大気に晒され続けると、保護部材の形成に支障をきたすことがある。例えば、液状樹脂の表面が乾燥してしまいウェーハの一方の面全面に押し広げることができない。また、液状樹脂にゴミが付着して保護部材の厚みに悪影響を及ぼす。このため、液状樹脂の塗布後ある程度時間が経過した場合には、その液状樹脂を装置から搬出することが望ましい。
しかしながら、必ずしも十分に硬化していない液状樹脂を搬出する場合、搬送中にウェーハから垂れ落ちてテーブルなどを汚してしまう虞がある。さらに、保護部材の形成に使用される液状樹脂は透明なため、テーブルなどに付着したとしてもその事実に気づきにくいといった課題もある。また、液状樹脂は硬化した場合であっても硬化した樹脂表面は粘着力を有しているため、装置に硬化した樹脂を接触させないように搬出する必要がある。
なお、上記の技術的な課題は、ウェーハ上に供給された液状樹脂を押し広げて硬化させる構成に限らず、シート上に供給された液状樹脂を上方からウェーハで押し広げて硬化させる構成においても同様に生じうる。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、使用することが適切ではなくなった液状樹脂を装置内から確実に搬出可能とする液状樹脂の搬出方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様の液状樹脂の搬出方法は、保持テーブルに保持されたウェーハの上面に供給した液状樹脂を押圧テーブルに保持された該ウェーハを覆う広さのシートで押圧して、該ウェーハの上面と該シートの下面との間に該ウェーハの上面全面に液状樹脂を押し広げて硬化させ樹脂と該シートとで構成される保護部材を形成する際に、該ウェーハに供給した該液状樹脂が大気に放置されつづけた場合に、該保持テーブルから該ウェーハとともに該液状樹脂を脱出させる、液状樹脂の搬出方法であって、該保持テーブルに保持された該ウェーハの上面に供給した該液状樹脂を覆う広さのカバーシートを該液状樹脂の上に配置するカバーシート配置工程と、該カバーシートを介して該液状樹脂に紫外線を照射して該液状樹脂を硬化させ、厚み方向下から、該ウェーハ、硬化した該樹脂、該カバーシートの並びで一体化させる一体化工程と、該一体化工程で一体化させた部材を該保持テーブルから搬出する搬出工程と、からなる。
本発明の別の態様の液状樹脂の搬出方法は、保持テーブルに保持されたシートの上面に供給した液状樹脂を押圧テーブルに保持されたウェーハで押圧して、該シートの上面と該ウェーハの下面との間に該ウェーハの下面全面に押液状樹脂を押し広げて硬化させた樹脂と該シートとで構成される保護部材を形成する際に、該シートに供給した該液状樹脂が大気に放置されつづけた場合に、該保持テーブルから該シートとともに該液状樹脂を脱出させる、液状樹脂の搬出方法であって、該保持テーブルに保持された該シートの上面に供給した該液状樹脂を覆う広さのカバーシートを該液状樹脂の上に配置するカバーシート配置工程と、該シートまたは該カバーシートを介して該液状樹脂に紫外線を照射して該液状樹脂を硬化させ、厚み方向下から、該シート、硬化した該樹脂、該カバーシートの並びで一体化させる一体化工程と、該一体化工程で一体化させた部材を該保持テーブルから搬出する搬出工程と、からなる。
本発明によれば、使用することが適切ではなくなった液状樹脂を装置内から確実に搬出可能とすることができる。
一実施形態に係る保護部材形成装置の概略斜視図である。 保護部材の形成におけるシート搬入工程を示す説明図である。 保護部材の形成における液状樹脂供給工程を示す説明図である。 保護部材の形成におけるウェーハ保持工程を示す説明図である。 保護部材の形成における押し広げ工程を示す説明図である。 保護部材の形成における硬化工程を示す説明図である。 樹脂搬出の一例におけるカバーシート配置工程を示す説明図である。 樹脂搬出の一例における一体化工程を示す説明図である。 樹脂搬出の一例における搬出工程を示す説明図である。 樹脂搬出の別の例における押し広げ工程を示す説明図である。 樹脂搬出の別の例における一体化工程を示す説明図である。 樹脂搬出の別の例における搬出工程を示す説明図である。 カバーシート搬入工程を示す説明図である。 カバーシート保持工程を示す説明図である。 液状樹脂供給工程を示す説明図である。 カバーシート配置工程と押し広げ工程と一体化工程を示す説明図である。 搬出準備工程を示す説明図である。
以下、添付図面を参照して、実施の形態に係る保護部材形成装置について説明する。図1は、一実施形態に係る保護部材形成装置の概略斜視図である。
各図に示すX軸方向、Y軸方向、Z軸方向は互いに垂直な関係にある。X軸方向とY軸方向は略水平な方向であり、Z軸方向は上下方向(鉛直方向)である。
図1に示す保護部材形成装置1は、ウェーハWとシートSとの間でウェーハWの一方の面の全面に押し広げられた液状樹脂に外的刺激を付与して硬化させることによって、液状樹脂M(図3参照)が硬化した樹脂(硬化する前の液状樹脂Mと区別するため、樹脂HMと記す。)とシートSとで構成される保護部材H(図6参照)を形成する装置の一例である。より具体的には、保護部材形成装置1は、シートSの上面とウェーハWの下面との間でウェーハWの下面全面に液状樹脂Mを押し広げて硬化させた樹脂HMとシートSとで構成される保護部材Hを形成する装置である。
また、保護部材形成装置1は、上記の方法で保護部材Hを形成する際に、例えば、装置の故障などによりシートSに供給した液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に、シートSを保持している保持テーブルからシートSとともに液状樹脂Mを脱出させるように構成されている。
後述するように、保護部材形成装置1は、ウェーハWの上面とシートSの下面との間にウェーハWの上面全面に液状樹脂Mを押し広げて硬化させ樹脂HMとシートSとで構成される保護部材Hを形成するように構成されてもよい。
図1においては、保護部材形成装置1の外部筐体10を破線で示し、外部筐体10の内側の構成要素を透視した状態で表している。ウェーハWのうち、保護部材形成装置1での処理時に上側を向く面を上面Waとし、下側を向く面を下面Wbとする。
ウェーハWは、例えば、円柱状のシリコン等のインゴットから切り出した円板状のアズスライスウェーハである。なお、ウェーハWは、デバイス形成前のアズスライスウェーハに限らず、デバイス形成後のデバイスウェーハ等でもよい。
保護部材形成装置1は、外部筐体10の+Y方向側に、カセット収容部11を備えている。カセット収容部11の内部には、複数枚のウェーハWを収容可能なカセットCが載置される。
カセット収容部11の-Y方向側の位置には、シートカットテーブル14が設けられている。シートカットテーブル14には、ウェーハWに貼着される後述するシートSをウェーハWの外形に沿って切断するシートカッター141が設けられている。
シートカットテーブル14に対して-X方向側に、カセットCに対してウェーハWの搬入及び搬出を行う第1搬送機構12が設けられている。第1搬送機構12は、台座121上に支持されるロボットハンド122を備え、X軸方向への台座121の移動と、ロボットハンド122の動作とによって、カセット収容部11に収容されたカセットCと仮置きテーブル13との間でのウェーハWの搬送を行う。また、シートカットテーブル14とカセット収容部11に収容されたカセットCとの間でのウェーハWの搬送を行う。
保護部材形成装置1は、シートカットテーブル14に対して-Y方向側に基台15を備えている。基台15には、石英ガラス等の透光性材料からなるガラステーブル16が設けられている。ガラステーブル16は、円板状に形成されている。ガラステーブル16の上面は、シートSを載置するための平坦な載置面161になっている。そして、ガラステーブル16を支持する支持テーブル162が設けられている。この支持テーブル162の上面には、吸引源(図示略)に接続されてシートSを吸引する吸引孔163を4つ備えている。
保護部材形成装置1は、ガラステーブル16の載置面161上および支持テーブル162の上面にシートSを搬送して載置するシート搬送機構17を備える。シート搬送機構17は、ロール状に巻かれたシートSが支持されるシート供給部171と、Y軸方向に移動可能なアーム172と、アーム172の側面に取り付けられたクランプ部173と、を備えている。シート搬送機構17では、シート供給部171に支持されたロール状のシートSをクランプ部173によって保持し、アーム172を+Y方向に移動させてシートSを引っ張ることによって、ガラステーブル16の載置面161上および支持テーブル162の上面にシートSを載置する。そして、吸引源の動作によって4つの吸引孔163に吸引力を作用させ、支持テーブル162は、シートSを保持する。
シートSは透光性材料からなる。シートSとして、例えば、ポリエチレンテレフタレート等で形成されたフィルム等を用いることができる。なお、これ以外の材質からなるシートSを用いてもよい。
ガラステーブル16の外周と支持テーブル162の内周との境には、吸引源(図示略)に接続される円環状の吸引孔164が形成されている。吸引源の動作によって吸引孔164に吸引力を作用させることにより、載置面161上に載置されたシートSが載置面161に吸引保持される。即ち、ガラステーブル16と支持テーブル162は、シートSを保持する保持テーブルの一例である。
ガラステーブル16の近傍には、載置面161上のシートSの上面に所定量の液状樹脂Mを供給する樹脂供給機構18が設けられている。樹脂供給機構18は、基台15内に設けられたタンク184に接続するディスペンサ181と、ディスペンサ181から延びる接続管182が接続する樹脂供給ノズル183とを備える。
樹脂供給ノズル183は、アーム172の下部に設けられ、シート搬送機構17によるアーム172のY軸方向の移動によって、ガラステーブル16と後述するウェーハWを保持する保持テーブル201との間に樹脂供給ノズル183を位置付けた状態と、それらの間から樹脂供給ノズル183が退避した状態とにセットすることができる。
タンク184に貯留された液状樹脂Mがディスペンサ181によって接続管182を経由して送られ、樹脂供給ノズル183から下方に向けて液状樹脂Mが供給(滴下)される。樹脂供給ノズル183からの液状樹脂Mの供給量は、ディスペンサ181によって調整可能である。
液状樹脂Mは、外的刺激によって硬化する性質を有する。本実施形態では、紫外線の照射により硬化する紫外線硬化型の液状樹脂Mを用いている。液状樹脂Mは、熱硬化型であってもよい。
保護部材形成装置1は、ガラステーブル16の上方に配置されるウェーハ保持部20を備えている。ウェーハ保持部20はコラム19に支持され、コラム19は、ガラステーブル16に対して+Y方向側の位置にて基台15から上方へ突出して設けられている。コラム19には、ウェーハ保持部20をZ軸方向へ移動(昇降)させて、ガラステーブル16に対して接近及び離間させる昇降機構21が設けられている。
昇降機構21は、Z軸方向に延びる一対のガイドレール211及びボールねじ212と、一対のガイドレール211に対してZ軸方向に移動可能に支持された昇降テーブル213とを備えている。昇降機構21は、モータ214の駆動力によってボールねじ212を回転させると、一対のガイドレール211に沿って昇降テーブル213がZ軸方向に移動する。
ウェーハ保持部20は昇降テーブル213により支持されており、昇降テーブル213に伴ってウェーハ保持部20がZ軸方向へ移動される。ウェーハ保持部20は円板状の保持テーブル201を備えている。保持テーブル201の下面側には、円板状の多孔質部材202(図4参照)が設けられている。多孔質部材202の下面は、ガラステーブル16の上方に位置するウェーハ保持面203とされる。ウェーハ保持面203は、ガラステーブル16の載置面161と略並行な面である。言い換えると、ガラステーブル16は保持テーブル201のウェーハ保持面203に対向配置される。
多孔質部材202は、吸引路を介して吸引源(図示略)に連通している。吸引源の動作によって多孔質部材202に吸引力が付与され、ウェーハ保持面203でウェーハWの上面Waが吸引保持される。
ウェーハ保持部20は、荷重検知部22を備えている。荷重検知部22は、ウェーハWの下面Wbに加わるZ軸方向の荷重を検知することができる。
ガラステーブル16の下方には、載置面161上のシートSに滴下された液状樹脂Mに外的刺激を付与して硬化させる紫外線照射ユニット23(図6参照)が配置されている。紫外線照射ユニット23は、紫外線UV(図6参照)を発することが可能な複数の紫外線照射部231(図6参照)を備えており、透光性を有するガラステーブル16及びシートSを通じて液状樹脂Mに紫外線UVを照射して硬化させる。紫外線照射部231に用いる光源はLEDを用いてもよい。
なお、紫外線照射ユニット23は、ウェーハ保持部20内にも設けられている。ウェーハ保持部20に設けられた紫外線照射ユニット23も、載置面161上のシートSに滴下された液状樹脂Mに外的刺激を付与して硬化させるために使用可能であり、紫外線UVを発することが可能な複数の紫外線照射部231を備えている。
基台15に対して-X方向側に、第2搬送機構25が設けられている。第2搬送機構25は、台座251上に支持されるロボットハンド252を備え、Y軸方向への台座251の移動と、ロボットハンド252の動作とによって、仮置きテーブル13とウェーハ保持部20との間でのウェーハWの搬送を行う。また、ガラステーブル16とシートカットテーブル14との間でのウェーハWの搬送を行う。
第2搬送機構25は、シートSに供給した液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に、保持テーブル(ガラステーブル16)からシートSとともに液状樹脂Mを脱出させるためにも使用される。第2搬送機構25は、後述するようにシートSと一体化された液状樹脂Mの搬送を行い、例えば、適宜な回収容器等に廃棄してもよい。
保護部材形成装置1は、基台15に対して+X方向側に設けられる搬出機構27を更に備えている。シートSに供給した液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に、この搬出機構27が、保持テーブル(ガラステーブル16)からシートSとともに液状樹脂Mを脱出させるためにも使用されてもよい。
搬出機構27は、対象物の端部を把持する把持部と、把持部を移動する移動機構を備える。この移動機構は、鉛直方向に移動する機構と水平方向に移動する機構を備えていることが望ましく、さらには把持部を水平な回転軸周りに回転可能とする機構を備えていることが望ましい。これらの機構には、例えば、シリンダやモータ、スライダ、ボールねじ等を用いた適宜な構造が採用されればよい。搬出機構27によって把持され搬出された対象物は、例えば、適宜な回収容器等に廃棄される。
保護部材形成装置1は、制御部40によって統括的に制御される。制御部40は、各種処理を実行するプロセッサと、各種パラメータやプログラム等を記憶する記憶部(メモリ)と、によって構成されている。制御部40の記憶部には、制御プログラムの一部として、例えば、保護部材を形成する際にシートSに供給した液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に、シートSとともにシートS上に供給された液状樹脂Mを保護部材形成装置1外へ脱出させる動作(以降、この動作を樹脂排出と記す。)を制御するためのプログラムが記憶されている。
次に、本実施の形態の保護部材形成装置1による保護部材の形成について説明する。図2から図6は、保護部材を形成する際の各工程を示している。図2は、保護部材の形成におけるシート搬入工程を示す説明図である。図3は、保護部材の形成における液状樹脂供給工程を示す説明図である。図4は、保護部材の形成におけるウェーハ保持工程を示す説明図である。図5は、保護部材の形成における押し広げ工程を示す説明図である。図6は、保護部材の形成における硬化工程を示す説明図である。
図2は、保護部材の形成におけるシート搬入工程を示している。シート搬入工程では、制御部40によってシート搬送機構17が制御され、クランプ部173でシートSの端部をクランプしてアーム172を+Y方向へ移動させ、シート供給部171からシートSが引き出されてガラステーブル16側へ搬送される。引き出されたシートSは所定の長さでカットされる。シートSはガラステーブル16の載置面161上に載置され、吸引源の動作によって支持テーブル162の吸引孔163、164に吸引力を作用させてシートSが吸引保持される。これにより、シートSが載置面161に密着される。この段階での載置面161上のシートSの面積は、ウェーハWの下面Wbの面積よりも大きい。
図3は、保護部材の形成における液状樹脂供給工程を示している。液状樹脂供給工程では、先のシート搬入工程によって載置面161上に載置されたシートSの上方に、樹脂供給機構18の樹脂供給ノズル183が位置付けられる。かかる位置付けは、アーム172をY軸方向に移動するシート搬送機構17にて実施される。
樹脂供給ノズル183の位置付け後、制御部40によってディスペンサ181が制御され、樹脂供給ノズル183に液状樹脂Mを送出して樹脂供給ノズル183からシートSに向けて液状樹脂Mを滴下させる。樹脂供給ノズル183はガラステーブル16の中央付近の上方に位置付けられ、樹脂供給ノズル183から滴下された液状樹脂Mは、ウェーハWの面積よりも狭い範囲でシートSの上面の中央付近に溜まった状態になる。
制御部40は、ウェーハWの大きさ等の情報に基づいてディスペンサ181を制御し、ウェーハWの下面Wbの全面に行き渡る量(所定量)の液状樹脂MをシートSへ供給させる。所定量の液状樹脂Mの供給が完了したら、アーム172を移動させてガラステーブル16の上方から樹脂供給ノズル183を退避させ、液状樹脂供給工程を完了する。
図4は、保護部材の形成におけるウェーハ保持工程を示している。図4には、ウェーハ保持工程にて、保持テーブル201にウェーハWを保持させた状態が示されている。ウェーハ保持工程では、保護部材H(図6参照)を形成する前のウェーハWが、第1搬送機構12によって収容スペース111内のカセットCから取り出される。その後、第2搬送機構25にウェーハWが受け渡され、ウェーハWが保持テーブル201まで搬送される。保持テーブル201では、吸引源を動作させて多孔質部材202に吸引力を作用させ、ウェーハ保持面203にウェーハWの上面Waを吸引して保持する。
なお、ウェーハ保持工程の少なくとも一部を、シート搬入工程及び液状樹脂供給工程と並行して(同時に)行ってもよい。
図5は、保護部材の形成における押し広げ工程を示している。保持テーブル201に保持されたウェーハWが、シートS上の液状樹脂Mの上方に対向して位置する状態(図4参照)になったら、図5に示す押し広げ工程に進む。押し広げ工程では、制御部40によって昇降機構21のモータ214が制御され、昇降テーブル213及び保持テーブル201を所定の送り速度で下降させる。
保持テーブル201の下降によって、ウェーハWの下面Wbがガラステーブル16に接近して液状樹脂Mに接触する。そして、ウェーハWの下面Wbによって液状樹脂Mが押圧されて、液状樹脂MがウェーハWの径方向に押し広げられる。ウェーハWの下面Wbが接触する前の液状樹脂MはシートSの中央付近にまとまって位置しており(図4参照)、ウェーハWから押圧されることにより、液状樹脂MはウェーハWの外縁側に向けて広がる(図5参照)。
液状樹脂Mの広がり状態に応じて保持テーブル201の下降量を調整する場合、荷重検知部22の検知結果に基づき制御部40によってモータ214を制御してもよい。
押し広げ工程が完了して、ウェーハWの下面Wbの全体を液状樹脂Mが覆う状態(図5参照)になったら、硬化工程に進む。図6は、保護部材の形成における硬化工程を示している。硬化工程では、制御部40によって紫外線照射ユニット23による紫外線UVの照射が制御され、液状樹脂Mを硬化させる強度(波長)の紫外線UVが、紫外線照射部231から載置面161に向けて照射される。紫外線照射部231から発した紫外線UVは、ガラステーブル16及びシートSを透過して液状樹脂Mに達し、紫外線硬化樹脂である液状樹脂Mを硬化させる。液状樹脂Mが十分に硬化した状態になったら、紫外線照射ユニット23からの紫外線UVの照射を終了する。かかる液状樹脂Mの硬化によって、液状樹脂が硬化した樹脂HMとシートSとで構成される保護部材HがウェーハWの下面Wbの全体を覆うように形成され、ウェーハWの下面Wbの全体を覆う保護部材HによってウェーハWの下面Wbが保護される。
次に、本実施の形態の保護部材形成装置1による樹脂の排出について説明する。図7は、樹脂搬出の一例におけるカバーシート配置工程を示す説明図である。図8は、樹脂搬出の一例における一体化工程を示す説明図である。図9は、樹脂搬出の一例における搬出工程を示す説明図である。
上述したように、保護部材形成装置1は、保護部材Hを形成する際にシートSに供給した液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に、シートSとともにシートS上に供給された液状樹脂Mを保護部材形成装置1外へ脱出させる。つまり、樹脂を排出する。以下、図7から図9を参照しながら、この樹脂の排出について具体的に説明する。
樹脂の排出は、液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に行われる。従って、制御部40は、例えば、図2に示すシート搬入工程後に行われる、図3に示すシートS上への液状樹脂Mの供給からの経過時間を計測し、計測された時間が所定時間を超えた場合に、図7から図9に示す樹脂の排出が行われるように、保護部材形成装置1を制御する。
図7は、樹脂搬出におけるカバーシート配置工程を示している。図3に示す液状樹脂供給工程から、図5に示す押し広げ工程が行われることなく所定時間を超えて時間が経過すると、保護部材形成装置1では、図7に示すカバーシート配置工程が行われる。
カバーシート配置工程では、制御部40がシート搬入工程と同様に動作する。つまり、制御部40によってシート搬送機構17が制御され、クランプ部173でシートSの端部をクランプしてアーム172を+Y方向へ移動させ、シート供給部171からシートSが引き出されてガラステーブル16側へ搬送される。
なお、カバーシート配置工程で搬送されるシートSをシート搬入工程で搬送されるシートSと区別するため、以降では、カバーシートCSと記す。これにより、ガラステーブル16(及び支持テーブル162)に保持されたシートSの上面に供給した液状樹脂Mを覆う広さの新たなシートであるカバーシートCSが液状樹脂Mの上に配置される。カバーシートCSは所定の長さでカットされる。カバーシートCSは、シートSよりも変形しないように、厚みがあるか硬い材質であるとよい。なお、カバーシートCSは、シートSと同じものでもよい。
図8は、樹脂搬出における一体化工程を示している。一体化工程では、制御部40が図6に示す硬化工程と同様に動作する。つまり、制御部40によって紫外線照射ユニット23による紫外線UVの照射が制御され、液状樹脂Mを硬化させる強度(波長)の紫外線UVが、紫外線照射部231から載置面161に向けて照射される。
紫外線照射部231から発した紫外線UVは、ガラステーブル16及びシートSを透過して液状樹脂Mに達し、紫外線硬化樹脂である液状樹脂Mを硬化させる。即ち、シートSを介して液状樹脂Mに紫外線を照射して液状樹脂Mを硬化させる。液状樹脂Mが十分に硬化した状態になったら、紫外線照射ユニット23からの紫外線UVの照射を終了する。かかる液状樹脂Mの硬化によって、厚み方向下から、シートS、硬化した樹脂HM、カバーシートCSの並びでこれらが一体化する。
一体化工程におけるUV光の照射は、ガラステーブル16下方の紫外線照射ユニット23の代わりに、ウェーハ保持部20内の紫外線照射ユニット23を用いて行われてもよい。例えば、制御部40が、昇降機構21のモータ214を制御して、昇降テーブル213及びウェーハWを保持していない状態の保持テーブル201をカバーシートCSに近づけて、その後、ウェーハ保持部20内の紫外線照射ユニット23に紫外線UVを照射させてもよい。この場合には、カバーシートCSを介して液状樹脂Mに紫外線が照射されて、液状樹脂Mが硬化する。かかる液状樹脂Mの硬化によっても、厚み方向下から、シートS、硬化した樹脂HM、カバーシートCSの並びでこれらが一体化する。
なお、硬化した樹脂HMは、一体化させた部材を搬出しているときにシートSから垂れ落ちない程度に硬化されていればよい。
図9は、樹脂搬出における搬出工程を示している。搬出工程では、制御部40によって第2搬送機構25による搬送が制御され、シートS、硬化した樹脂HM、及びカバーシートCSを一体化させた部材を保持テーブル(ガラステーブル16)から搬出する。
搬出工程において、制御部40は、シートS、硬化した樹脂HM、及びカバーシートCSを一体化させた部材を第2搬送機構25の代わりに搬出機構27を用いて搬出してもよい。搬出機構27を用いて保持テーブル(ガラステーブル16)から搬出して回収容器等に廃棄してもよい。
上記実施形態では、使用することが適切ではなくなった液状樹脂Mを硬化させてから排出する。これにより、搬送中に液状樹脂Mが流れ落ちてしまうことを防止することができる。また、両面がシート(シートSとカバーシートCS)に覆われた状態で液状樹脂Mを硬化させることで、搬送中に樹脂HMが装置内の構成要素に直接接触することがない。このため、粘着力が残存している樹脂HMが搬送中に装置内に付着してしまうことを防止することができる。従って、上記実施形態によれば、使用することが適切ではなくなった液状樹脂Mを装置内から確実に搬出することが可能である。さらに、不要な液状樹脂が確実に排出されることで、その後の装置の利用に支障をきたすことがないため、利用者は特段の不便なく装置の使用を容易に継続することができる。
また、上記実施形態によれば、保護部材Hの形成過程で用いられる構成を活用して、使用することが適切ではなくなった液状樹脂Mを搬出することができる。このため、液状樹脂を排出するための専用の構成を追加する必要がない。従って、既存の装置構成を大幅に変更することなく、例えば制御プログラムの更新などによって既存の装置へ適用することができる。
図10は、樹脂搬出の別の例における押し広げ工程を示す説明図である。図11は、樹脂搬出の別の例における一体化工程を示す説明図である。図12は、樹脂搬出の別の例における搬出工程を示す説明図である。上記の実施形態では、カバーシート配置工程の直後に一体化工程を行う例を示したが、以下に示す実施形態のように、カバーシート配置工程と一体化工程の間に、図10に示す押し広げ工程を設けてもよい。
図10は、樹脂搬出における押し広げ工程を示している。この押し広げ工程では、制御部40によって昇降機構21のモータ214が制御され、昇降テーブル213及び保持テーブル201を所定の送り速度で下降させる。なお、この動作は、保持テーブル201がウェーハWを保持していない点を除き、図5に示す保護部材の形成における押し広げ工程と同様である。
保持テーブル201の下降によって、ウェーハ保持面203がガラステーブル16に接近してカバーシートCSに接触する。そして、ウェーハ保持面203によってカバーシートCSを介して液状樹脂Mが押圧されて、液状樹脂Mがガラステーブル16の径方向に押し広げられる。
なお、液状樹脂Mの広がり状態に応じて保持テーブル201の下降量を調整する場合、荷重検知部22の検知結果に基づき制御部40によってモータ214を制御してもよい点は、図5に示す保護部材の形成における押し広げ工程と同様である。
図11は、樹脂搬出における一体化工程を示している。一体化工程では、制御部40が図6に示す硬化工程及び図8に示す一体化工程と同様に動作する。つまり、制御部40によって紫外線照射ユニット23による紫外線UVの照射が制御され、液状樹脂Mを硬化させる強度(波長)の紫外線UVが、紫外線照射部231から載置面161に向けて照射される。これにより、シートSを介してUV光が照射された液状樹脂Mを硬化して、厚み方向下から、シートS、硬化した樹脂HM、カバーシートCSの並びでこれらが一体化する。
図11に示す一体化工程では、図10に示す押し広げ工程が事前に行われているため、硬化対象の液状樹脂MがシートSとカバーシートCSの間で十分に広がっていて、その厚さも十分に薄くなっている。このため、短時間でしっかりと液状樹脂が硬化させることが可能であり、一体化した部材の形状も図11に示すようにロボット等による搬送に適した平板形状となる。
図11に示す一体化工程でも、UV光の照射が、ガラステーブル16下方の紫外線照射ユニット23の代わりに、ウェーハ保持部20内の紫外線照射ユニット23を用いて行われてもよい点は、図8に示す一体化工程と同様である。この場合には、カバーシートCSを介してUV光が照射された液状樹脂Mが硬化して、厚み方向下から、シートS、硬化した樹脂HM、カバーシートCSの並びでこれらが一体化する。
図12は、樹脂搬出における搬出工程を示している。搬出工程では、制御部40が図9に示す搬出工程と同様に動作する。つまり、制御部40によって第2搬送機構25または搬出機構27による搬送が制御され、シートS、硬化した樹脂HM、及びカバーシートCSを一体化させた部材を保持テーブル(ガラステーブル16)から搬出する。
上記の実施形態によれば、カバーシート配置工程後に押し広げ工程を設けることで、液状樹脂Mをより確実かつ短時間で硬化させることができる。また、硬化した樹脂HMがカバーシートCSとシートSの間に広く分布しているため、一体化した部材全体がおよそ均一の厚さで且つ十分な硬さを有することになる。このため、第2搬送機構25や搬出機構27などの様々な搬送機構で容易に搬送することができる。
上記の実施形態では、保持テーブル(ガラステーブル16)に保持されたシートSの上面に供給した液状樹脂Mを押圧テーブル(保持テーブル201)に保持されたウェーハWで押圧して、シートSの上面とウェーハWの下面との間にウェーハWの下面全面に液状樹脂Mを押し広げて硬化させた樹脂HMとシートSとで構成される保護部材Hを形成する保護部材形成装置1を用いる例を示したが、保護部材形成装置1の代わりに、図13から図17に示す保護部材形成装置が用いられてもよい。
図13から図17に示す保護部材形成装置は、保持テーブル70に保持されたウェーハWの上面Waに供給した液状樹脂Mを押圧テーブル(ガラステーブル16)に保持されたウェーハWを覆う広さのシート(カバーシートCS)で押圧して、ウェーハWの上面Waとシート(カバーシートCS)の下面との間にウェーハWの上面Wa全面に液状樹脂Mを押し広げて硬化させ、硬化した樹脂HMとシートSとで構成される保護部材Hを形成する装置である。
この保護部材形成装置は、ウェーハWを保持する保持テーブル70がウェーハWの下方に配置され、ガラステーブル16がウェーハWの上方に配置されている点と、カバーシートCSがシート搬送テーブル80によって搬送される点が、保護部材形成装置1とは異なっている。
ウェーハWの下方に配置された保持テーブル70は、ウェーハWを吸引保持するテーブルであり、枠体であるウェーハ保持テーブル71と、ウェーハ保持テーブル71の上面に形成された凹部内に嵌め込まれたピンチャックテーブル72と、を含んでいる。ピンチャックテーブル72は、例えばポーラス板である。ウェーハ保持テーブル71には、ピンチャックテーブル72が嵌め込まれた凹部上面と吸引源32とを連通させる吸引路が形成されていて、吸引源32の吸引動作によってピンチャックテーブル72の表面である載置面73に負圧が発生する。この負圧によってウェーハWは、保持テーブル70に保持されている。
ウェーハWの上方に配置されたガラステーブル16は、シート搬送テーブル80によって搬送されるカバーシートCSを吸引保持するテーブルである。ガラステーブル16は、吸引源31と連通した吸引路(吸引孔164)が形成されている。吸引路(吸引孔164)は、ガラステーブル16の下面であるカバーシートCSを吸引保持する保持面165までつながっている。ガラステーブル16は、吸引源31の吸引動作によって保持面165に発生する負圧を用いてカバーシートCSを保持面165に吸引保持する。
ガラステーブル16内には、さらに、紫外線UV(図16参照)を発することが可能な複数の紫外線照射部231を備えた紫外線照射ユニット23が設けられている。ガラステーブル16は、少なくとも紫外線照射ユニット23の下方は透光性を有する部材で構成されている。これにより、紫外線照射ユニット23から発した紫外線UVを下方に向けて出射することができる。
シート搬送テーブル80は、カバーシートCSを搬送するテーブルであり、水平移動機構90により水平方向に移動するように構成されている。なお、シート搬送テーブル80は、枠体81と、枠体81の上面に形成された凹部内に嵌め込まれたポーラス板82を含んでいる。枠体81には、ポーラス板82が嵌め込まれた凹部上面と図示しない吸引源とを連通させる吸引路が形成されていて、図示しない吸引源の吸引動作によってポーラス板82の表面である載置面83に負圧が発生する。この負圧によってカバーシートCSは、シート搬送テーブル80に保持されている。
以上のように構成された保護部材形成装置では、バンプBが形成されたウェーハWの上面Waを保護するために液状樹脂Mを塗布して保護部材Hを形成する際に、塗布した液状樹脂Mが大気に放置されつづけた場合に、保持テーブル70からウェーハWとともに液状樹脂Mを脱出させて、樹脂を排出する。以下、図13から図17を参照しながら、上述した保護部材形成装置を動作について具体的に説明する。
保護部材形成装置では、まず、カバーシート搬入工程が行われる。図13は、保護部材形成装置によって行われるカバーシート搬入工程を示している。この工程では、保持テーブル70に保持されたウェーハW上に保護部材Hを形成するために、制御部40が水平移動機構90を制御して、カバーシートCSを保持したシート搬送テーブル80を保持テーブル70とガラステーブル16の間まで移動させる。
その後、保護部材形成装置では、カバーシート保持工程が行われる。図14は、カバーシート保持工程を示している。この工程では、まず、制御部40が垂直移動機構60を制御して、ガラステーブル16を鉛直方向に移動させて、ガラステーブル16の保持面165をカバーシートCSの上面CSaに十分に近づける。保持面165とカバーシートCSの上面CSaが十分に近づいたら、制御部40は、吸引源31を制御して保持面165に負圧を発生させて、その負圧によりカバーシートCSを保持面165に保持する。カバーシートCSが保持面165に保持されると、制御部40は、水平移動機構90を制御して、シート搬送テーブル80を保持テーブル70とガラステーブル16の間から退避させる。
カバーシートCSが保持面165に保持され、シート搬送テーブル80が退避すると、保護部材形成装置では、液状樹脂供給工程が行われる。図15は、液状樹脂供給工程を示している。この工程では、制御部40は、樹脂供給機構18の樹脂供給ノズル183を保持テーブル70とガラステーブル16の間に位置付けて、樹脂供給ノズル183からウェーハWに向けて液状樹脂Mを滴下させる。滴下が完了すると、制御部40は、樹脂供給ノズル183を保持テーブル70とガラステーブル16の間から退避し、さらに、液状樹脂Mを滴下してからの経過時間の計測を開始する。
液状樹脂供給工程では、図15に示すように、樹脂供給ノズル183はウェーハWの中央付近の上方に位置付けられ、樹脂供給ノズル183から滴下された液状樹脂Mは、ウェーハWの面積よりも狭い範囲でウェーハWの上面の中央付近に溜まった状態になる。
その後、保護部材形成装置では、カバーシート配置工程と押し広げ工程と一体化工程が行われる。図16は、カバーシート配置工程と押し広げ工程と一体化工程を示している。
まず、カバーシート配置工程が行われる。カバーシート配置工程では、制御部40は、保持テーブル70に保持されたウェーハWの上面Waに供給した液状樹脂Mを覆う広さのカバーシートCSを液状樹脂Mの上に配置する。このとき、制御部40は、計測中の液状樹脂Mを滴下してからの経過時間を記録する。つまり、制御部40は、液状樹脂Mを滴下後、カバーシートCSが配置されるまでの時間を記録する。
なお、カバーシートCSを液状樹脂Mの上に配置する方法は特に限定しない。制御部40は、例えば、垂直移動機構60を制御して、ガラステーブル16を鉛直方向に移動させて、カバーシートCSを液状樹脂M上に位置付けることで、カバーシートCSを液状樹脂M上に配置してもよい。また、制御部40は、吸引源31を制御して保持面165に発生していた負圧を除去することでカバーシートCSを落下させ、それによってカバーシートCSを液状樹脂Mの上に配置してもよい。
次に、押し広げ工程が行われる。押し広げ工程では、制御部40は、垂直移動機構60を制御して、ガラステーブル16を鉛直方向に移動させて、液状樹脂M上に配置されたカバーシートCSを保持テーブル70に近づく方向に押し下げて、カバーシートCSとウェーハWの間に挟まれた液状樹脂MをウェーハWの径方向に押し広げる。
その後、一体化工程が行われる。一体化工程では、制御部40は、カバーシートCSを介して液状樹脂Mに紫外線UVを照射して液状樹脂Mを硬化させ、図16に示すように、厚み方向下から、ウェーハW、硬化した樹脂HM、カバーシートCSの並びで一体化させる。
一体化工程が完了すると、保護部材形成装置では、搬出準備工程と搬出工程が行われる。図17は、搬出工程の前に行われる搬出準備工程を示している。搬出準備工程では、制御部40は、吸引源31の吸引動作を停止した状態で、垂直移動機構60を制御して、ガラステーブル16を、保持テーブル70から十分に離間させる。なお、図17では、紫外線照射ユニット23を発光させながらガラステーブル16を移動させる例を示したが、搬出準備工程では、制御部40は、紫外線照射ユニット23の発光を停止してもよい。
最後に、搬出工程が行われる。搬出工程では、制御部40は、一体化工程で一体化させた部材(ウェーハW、硬化した樹脂HM、カバーシートCS)を保持テーブル70から搬出する。具体的には、制御部40は、吸引源32の吸引動作を停止し、その後、第2搬送機構25または搬出機構27による搬送を制御することで、一体化させた部材を保持テーブルから搬出する。
このとき、カバーシート配置工程で記録した、液状樹脂Mを滴下してからカバーシートCSが配置されるまでの時間に応じて、搬送先を変更してもよい。例えば、カバーシート配置工程で記録した時間が所定時間を超えている場合には、制御部40は、第2搬送機構25または搬出機構27による搬送先を廃棄用の回収容器等に制御してもよい。一方で、カバーシート配置工程で記録した時間が所定時間を超えていない場合には、制御部40は、第2搬送機構25または搬出機構27による搬送先を保護部材形成済みのウェーハWを収容するカセットCに制御してもよい。
上記の実施形態によっても、保護部材形成装置1を用いた実施形態と同様の効果を得ることができる。つまり、上記実施形態によれば、使用することが適切ではなくなった液状樹脂Mを装置内から確実に搬出することが可能である。また、上記実施形態によれば、保護部材Hの形成時と同じ処理によって、使用することが適切ではなくなった液状樹脂Mを装置内から排出することができる。従って、既存の装置構成を大幅に変更することなく、例えば制御プログラムの更新などによって既存の装置へ適用することができる点も保護部材形成装置1が用いられた実施形態と同様である。
なお、本発明の実施の形態は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
例えば、図16を参照しながら説明した一体化工程では、液状樹脂Mを滴下してからカバーシートCSが配置されるまでの時間に応じて、紫外線UVを発光する時間を変更してもよい。例えば、この時間が所定時間を超えている場合には、超えていない場合に比べて紫外線UVを発光する時間を短くしてもよい。これは、時間が所定時間を超えている場合には、一体化した部材は製品としては使用されないため、液状樹脂は搬送中に流れ落ちない程度に硬化すれば十分だからである。このように、無駄な紫外線UVの照射を抑制して発光時間を短くすることで、液状樹脂の排出に要する全体の時間を短縮してもよい。
また、上述した実施形態では、カバーシートCSを液状樹脂Mに被せてから紫外線UVを照射して液状樹脂Mを硬化させる例で説明したが、液状樹脂を硬化させる工程は、カバーシートを配置する工程よりも後で行われてもよい。これは、硬化した樹脂HMもある程度の粘着性を有しているためであり、その粘着性を利用して硬化した樹脂HMとカバーシートCSを一体化させてもよい。
また、上述した実施形態では、液状樹脂Mが供給されてからの時間を計測して、その時間が所定時間を超えている場合に、自動的に液状樹脂を排出する処理を行う例を示したが、必ずしも自動的に排出処理が行われなくてもよい。例えば、計測時間が所定時間を超過した場合に、ユーザに報知し、その後、ユーザの指示があった場合に排出処理が行われてもよい。
以上に説明したように、本発明の液状樹脂の搬出方法は、使用することが適切ではなくなった液状樹脂を装置内から確実に搬出可能することが可能であり、液状樹脂が装置内に残存することによって生じうる様々な問題を回避することができる。このため、液状樹脂を用いてウェーハWに保護部材を形成する保護部材形成装置において非常に有用である。
1 :保護部材形成装置
16 :ガラステーブル
17 :シート搬送機構
18 :樹脂供給機構
20 :ウェーハ保持部
21 :昇降機構
23 :紫外線照射ユニット
25 :第2搬送機構
27 :搬出機構
40 :制御部
60 :垂直移動機構
70 :保持テーブル
80 :シート搬送テーブル
90 :水平移動機構
161 :載置面
162 :支持テーブル
163、164 :吸引孔
165 :保持面
183 :樹脂供給ノズル
201 :保持テーブル
231 :紫外線照射部
CS :カバーシート
H :保護部材
M :液状樹脂
S :シート
UV :紫外線
W :ウェーハ

Claims (2)

  1. 保持テーブルに保持されたウェーハの上面に供給した液状樹脂を押圧テーブルに保持された該ウェーハを覆う広さのシートで押圧して、該ウェーハの上面と該シートの下面との間に該ウェーハの上面全面に液状樹脂を押し広げて硬化させ樹脂と該シートとで構成される保護部材を形成する際に、該ウェーハに供給した該液状樹脂が大気に放置されつづけた場合に、該保持テーブルから該ウェーハとともに該液状樹脂を脱出させる、液状樹脂の搬出方法であって、
    該保持テーブルに保持された該ウェーハの上面に供給した該液状樹脂を覆う広さのカバーシートを該液状樹脂の上に配置するカバーシート配置工程と、
    該カバーシートを介して該液状樹脂に紫外線を照射して該液状樹脂を硬化させ、厚み方向下から、該ウェーハ、硬化した該樹脂、該カバーシートの並びで一体化させる一体化工程と、
    該一体化工程で一体化させた部材を該保持テーブルから搬出する搬出工程と、
    からなる液状樹脂の搬出方法。
  2. 保持テーブルに保持されたシートの上面に供給した液状樹脂を押圧テーブルに保持されたウェーハで押圧して、該シートの上面と該ウェーハの下面との間に該ウェーハの下面全面に液状樹脂を押し広げて硬化させた樹脂と該シートとで構成される保護部材を形成する際に、該シートに供給した該液状樹脂が大気に放置されつづけた場合に、該保持テーブルから該シートとともに該液状樹脂を脱出させる、液状樹脂の搬出方法であって、
    該保持テーブルに保持された該シートの上面に供給した該液状樹脂を覆う広さのカバーシートを該液状樹脂の上に配置するカバーシート配置工程と、
    該シートまたは該カバーシートを介して該液状樹脂に紫外線を照射して該液状樹脂を硬化させ、厚み方向下から、該シート、硬化した該樹脂、該カバーシートの並びで一体化させる一体化工程と、
    該一体化工程で一体化させた部材を該保持テーブルから搬出する搬出工程と、
    からなる液状樹脂の搬出方法。
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