JP2023519828A - サプリメントおよび／または医薬品の分与および使用状況追跡のためのディスペンサ、ポッド、および方法 - Google Patents

Abstract

マルチサービングカートリッジアセンブリは、サプリメントを受け取るためのサービングチャンバを規定するフレームを具える。複数のトラップドアがフレームに接続され、各トラップドアは複数のサービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられ、関連するサービングチャンバを封止する閉じた第１の位置と、そこからサプリメントを分与する開いた第２の位置との間で移動可能である。分与システムには、複数のユニーク識別子を有するカートリッジを受け入れるように形成されたカートリッジベイを有するハウジングと、ユニーク識別子を読み取り、サービングチャンバを開き、リモートシステムに信号を送るコンピュータ制御システムが設けられる。また、カートリッジからサプリメントを分与する方法も提供される。【選択図】図１

Description

関連出願の相互参照
［０００１］この出願は、２０２０年３月２０日に出願された米国仮出願番号６２／９９２，４８２の利益を主張するものであり、その開示内容は参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。

技術分野
［０００２］様々な実施形態は、一般に、分与され（dispensed）、供与され（administered）、その後に直接消費されるか、液体や他の物質と混合してから消費される、計量された用量のサプリメントおよび／または医薬品の関連する服薬順守（アドヒアランス）、追跡および送達のためのシステムおよび方法に関する。

［０００３］従来消費者は、ボトル、缶、または他の容器にまとめて梱包されたサプリメントを有する。そのため、消費者はサプリメントを摂取すべき量と時間を覚えておく必要がある。これは、複数のサプリメントを同時に摂取している消費者にとって、各サプリメントに関連する異なる用量またはタイミングの要件があるため、複雑になる場合がある。これは、消費者の過剰摂取または過小摂取にもつながる可能性がある。さらに、病気の消費者にとって、サプリメントの管理は複雑で困難であり得る。

［０００４］人々の錠剤消費を整理するのに役立つようにピルボックスなどが開発されているが、定期的に使用するには高度な訓練が必要であり、定期的にピルボックスにサプリメントを手動で充填し、サプリメントをいつ服用するかを思い出す必要がある。

［０００５］一実施形態では、マルチサービングカートリッジアセンブリは、中心軸を中心とする環状アレイに配置された複数のサービングチャンバを規定すべく軸方向に延びる側壁を有するフレームを有する。フレームは、複数のチャンバ開口部を規定する第１の側を有し、各チャンバ開口部は、サービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられている。フレームは、第１の側とは反対側の第２の閉じた側を有し、各サービングチャンバはサプリメントを受け入れる大きさである。駆動ハブがフレームによって支持されており、この駆動ハブは分与装置（dispensing apparatus）の駆動機構とインターフェースしている。複数のトラップドアが設けられ、各トラップドアは、複数のサービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられる。各トラップドアはフレームに接続され、関連するサービングチャンバを封止する閉じた第１の位置と、そこからサプリメントを分与（dispense）する開いた第２の位置との間で動くことができ、各トラップドアは個別に開くことができる。

［０００６］別の実施形態では、分与システムは、中心軸を中心として回転する略環状のカートリッジを受け入れるように形成されたカートリッジベイを有するハウジングを具え、略環状のカートリッジは中心軸を中心として配置され、それぞれにサプリメントを受け入れるための複数のサービングチャンバと、複数のユニーク識別子とを含む。各ユニーク識別子は、各サービングチャンバに関する情報を識別し提供するために、サービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられる。アクチュエータシステムがハウジングによって支持され、カートリッジと係合してサービングチャンバの１つを選択的に開き、そこからサプリメントを空にする部材を有する。カートリッジベイ内で中心軸を中心にカートリッジを回転させるためのカートリッジ駆動機構が設けられている。カートリッジ駆動機構は、カートリッジがカートリッジベイに配置されたときにカートリッジと係合して回転させるためのモータを有する。センサが、カートリッジベイに隣接してハウジングによって支持されており、このセンサはユニーク識別子の１つを読み取るように配置されている。コンピュータ制御システムがカートリッジ駆動機構に動作可能に接続され、（ｉ）未開のサービングチャンバがアクチュエータシステムの直ぐ隣に配置されるまで、カートリッジベイ内のカートリッジを回転方向に割出し、（ｉｉ）未開のサービングチャンバに関連付けられたユニーク識別子を読み取り、（ｉｉｉ）部材を制御してサービングチャンバを開け、（ｉｖ）関連するサービングチャンバに関する情報と共に信号をリモートシステムに送信する。

［０００７］さらに別の実施形態では、カートリッジからサプリメントを分与する方法が提供される。サービングチャンバ内のサプリメントに関する情報を提供するカートリッジのサービングチャンバに関連付けられたユニーク識別子が感知され、カートリッジは、各サービングチャンバ内に一定量のサプリメントを受容するための複数のサービングチャンバと、複数のユニーク識別子とを有する。カートリッジのユーザに関連付けられた感知された個人識別情報に基づいてユーザが検証される。信号がリモート表示デバイスに送信され、仮想現実または拡張現実の一部としてユニーク識別子からの情報とオーバーレイされる。別の信号が、ユニーク識別子からの情報とともにリモートシステムに送信される。リモートシステムからの情報は、ユニーク識別子の関数として特定されたユーザについての更新された投薬情報、および医療専門家からの入力、健康記録、およびユーザの個人情報の少なくとも１つとともに受信される。サービングチャンバの１つを選択的に開くようにカートリッジと係合する部材を有するアクチュエータシステムを介して、更新された投薬情報に基づいてサービングチャンバの１以上を開くことによって、サプリメントがカートリッジから分与される。ユーザによって消費された分与されたサプリメントが感知される。

図１は、一実施形態によるポッドおよびキャップの分解斜視図および分解側面図である。 図２は、一実施形態によるポッドおよびキャップの分解斜視図および分解側面図である。 図３は、図１のポッドの側面断面図である。 図４は、図１のポッドおよびキャップの側面図、上面斜視図、および上面図である。 図５は、図１のポッドおよびキャップの側面図、上面斜視図、および上面図である。 図６は、図１のポッドおよびキャップの側面図、上面斜視図、および上面図である。 図７は、図１のポッドの上面斜視図である。 図８は、一実施形態による異なるトラップドア構成を有するポッドの概略図である。 図９は、本開示による液体を分与するように構成されたポッドを示す図である。 図１０は、一実施形態によるポッドの分解図である。 図１１は、異なるサービングチャンバ内に収容された異なるサプリメントを有するポッドの斜視図である。 図１２は、異なるサービングチャンバ内に収容された異なるサプリメントを有するポッドの斜視図である。 図１３は、一実施形態による仕切りを有するポッドの側面断面図である。 図１４は、別の実施形態による仕切りを有するポッドの側面断面図である。 図１５は、一実施形態によるサービングチャンバユニットから組み立てられるポッドの斜視図である。 図１６は、別の実施形態によるサービングチャンバユニットから組み立てられるポッドの斜視図である。 図１７は、一実施形態によるポッドの側面断面図である。 図１８は、図１７のポッドのフレームの底面図である。 図１９は、単一のトラップドアを有する図１７のポッドの底面図および斜視図である。 図２０は、単一のトラップドアを有する図１７のポッドの底面図および斜視図である。 図２１は、キャップを有する図１７のポッドの斜視図および上面図である。 図２２は、キャップを有する図１７のポッドの斜視図および上面図である。 図２３は、別の実施形態によるポッドの側面断面図である。 図２４は、一実施形態によるポッドの側面断面図である。 図２５は、別の実施形態によるポッドの上面斜視図および底面斜視図である。 図２６は、別の実施形態によるポッドの上面斜視図および底面斜視図である。 図２７は、一実施形態によるポッドの概略上面図である。 図２８は、一実施形態によるポッドの概略上面図である。 図２９は、一実施形態によるセンサ付の分与装置を示す図である。 図３０は、別の実施形態によるポッドの斜視図である。 図３１は、別の実施形態によるポッドの斜視図である。 図３２は、一実施形態による、異なるチャンバ内に異なるサプリメントを含むポッドを示す図である。 図３３は、一実施形態による分与装置の開放機構の底面斜視図および上面斜視図である。 図３４は、一実施形態による分与装置の開放機構の底面斜視図および上面斜視図である。 図３５は、一実施形態によるポッドの部分底面斜視図、部分側面断面図、および底面斜視図である。 図３６は、一実施形態によるポッドの部分底面斜視図、部分側面断面図、および底面斜視図である。 図３７は、一実施形態によるポッドの部分底面斜視図、部分側面断面図、および底面斜視図である。 図３８は、本開示による分与装置および／またはポッドを使用する統合システムの概略図である。 図３９は、物品、分与装置および／またはポッド、ならびに拡張現実、複合現実および／または仮想現実システム間の統合システムを示す概略図である。 図４０は、本開示によるポッドと共に使用する分与システムを示す。 図４１は、本開示によるポッドと共に使用するための別の分与システムを示す。

［００３７］必要に応じて、本開示の詳細な実施形態が本明細書に提供されるが、開示される実施形態は単なる例示であり、様々な代替形態で具現化され得ることが理解されよう。図面は必ずしも縮尺通りではなく、一部の特徴は、特定の構成要素の詳細を示すために誇張または最小化されている場合がある。したがって、本明細書に開示される特定の構造および機能の詳細は、限定として解釈されるべきではなく、本開示を様々に利用することを当業者に教示するための代表的な根拠としてのみ解釈されるべきである。

［００３８］本発明は、一般に、サプリメントを送達するためのシステムおよび方法に関し、また、サプリメントの送達または投与のための関連するアドヒアランス、追跡、カスタマイズ、およびガイダンスを提供することもできる。

［００３９］本明細書で使用される場合、サプリメントとは、医薬品、栄養処方、栄養補助食品、他の食品、またはそれらの任意の組み合わせを指し得る。本明細書で使用される場合、サプリメントおよび配合物または処方は互換である。例えば、サプリメントは、錠剤、カプセル剤、カプレット剤、特別に処方された粉末状、顆粒状および／または油状、ビードレット状、液体栄養処方、および／または計量された用量の他の医薬品またはサプリメント、もしくはサービングチャンバに収まる他の摂取可能な材料を含み得る。どちらの用語も、栄養補助食品、ビタミン、ミネラル、繊維、脂肪酸、タンパク質、アミノ酸、発泡剤、漢方薬、ボディービル処方、医薬品、治療薬、薬、ペット製品、薬剤、治療薬など、有用な目的のために摂取される、または摂取されない他のあらゆるタイプの同様の物質を広く定義することが企図される。処方は、ヒト、動物、植物の食品を広く含むことを意図している。

［００４０］本開示による様々な実施形態は、２０１５年５月２４日にＰＣＴ公開ＷＯ２０１５／０７３４０２として公開され、その開示内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、飲用可能な溶液として送達するためのマルチサービングサプリメントカートリッジから１回分の用量を抽出するように構成された粒状栄養サプリメント分与機などのシステムで使用することができる。この分与機は、サプリメントを抽出するたびに未使用のサービングチャンバが現れるように自動的に割り出されるマルチセルのサプリメントカートリッジを利用する。コマンドを受けると、一番目（lead）のサービングチャンバが開かれるか、穴が開けられ、その内容物が例えばミキシングカップへと空けられる。この装置は必要に応じて、統合された液体タンクから計量された量の液体をサプリメントに追加してもよい。バイブレータユニットが、一番目のサービングチャンバからのサプリメント材料が出るのを補助する。ミキシングカップは、傾斜したターンテーブル上で回転して、液体とサプリメントを混合してスラリーにすることができる。

［００４１］本開示による様々な実施形態は、追加的または代替的に、旅行用のカートリッジから栄養補助食品を手動で取り出せるように、またはその開示全体が参照により本明細書に組み込まれる２０１６年８月１１日公開のＰＣＴ特許公開ＷＯ２０１６／１２６９０４に記載されている方法またはシステムを使用して、携帯用分与蓋と協働することができる。

［００４２］当技術分野では、幅広い範囲のサプリメント組成物および状態（例えば、粉末、顆粒、ビードレット／ペレット、錠剤、丸薬、液体など）に対応可能な、栄養補助食品を分与するためのより高度なカートリッジシステムの要望がある。改良型カートリッジシステムは、サービングごとの多様性に資する一方で、交差汚染の可能性を排除しなければならない。この改良型カートリッジシステムは、長期保存のために、あるいは長期混合保存には不向きだが１回の投与での同時消費が意図される、特定の内容物の取り分けに容易に対応することが求められる。さらに、用いるサプリメントによるが、改良型カートリッジシステムは、容易に排出または空にされる必要があり得る。また、カートリッジシステムは、気密性、液密性、および／または密閉性を必要とし、再使用、再充填、および／またはリサイクルが便利となるように構成され得る。

［００４３］本開示の様々な実施形態によれば、ポッドカートリッジシステムは、広範囲のサプリメントを分与（dispense）するように構成されている。このカートリッジは、様々なサプリメント組成物および状態（例えば、粉末、顆粒、ビードレット／ペレット、錠剤、丸薬、カプセル、液体など）を容易に収容することができる。カートリッジシステムは、サービングごとの多様性に資する一方で、交差汚染の可能性を回避または最小限に抑える。多くの可能性の一例として、日中の消費には高濃度の用量を投与し、夜間の消費には低濃度の用量を投与することができる。本開示のカートリッジシステムは、長期の混合保存には不向きであるが、それでも１回の投与での同時消費が意図される特定の内容物を取り分けるのに適合され得る。一例として、混合してはいけないサプリメント成分を、他の成分とは別個のセルまたは区画に収容して、同時にまたは素早く連続して供与することができる。さらに、本開示のカートリッジシステムは、排出または空にするのが容易になるように設計され得る。さらに、カートリッジシステムは、分与時までサプリメントを密封するように設計されてもよい。カートリッジは、再利用可能および／またはリサイクル可能とすることができる。

［００４４］図面を参照すると、同様の数字は、様々な図を通して同様または対応する部分を示し、カートリッジシステムまたはポッドは、様々な実施形態または構成の図を通して一般に２０で示される。

［００４５］一例によれば、図１～７に示すように、ポッド２０は複数のサービングチャンバ２２を有し、これらは１つのサービングチャンバ２２から次への回転割り出しに対応するために環状アレイに配置されている。図示の例では、ポッド２０内のすべてのサービングチャンバ２２は、同一のサイズおよび形状である。それぞれが、中央の駆動ハブ２４から放射状に広がる切頭扇形を有する。他の例では、ポッド２０は、１チャンバ、２チャンバ、７チャンバ、３０チャンバ、または任意の他の数のチャンバを有し、または様々なサイズおよび／または形状のチャンバを有し得る。例えば、１００以上のチャンバを有するポッドも企図される。

［００４６］駆動ハブ２４は、図４０～４１に示されＰＣＴ特許公開番号ＷＯ２０１５／０７３４０２およびＷＯ２０１６／１２６９０４に記載のような分与機の回転駆動シャフトとインターフェースするように適合される。しかし、考えられるいくつかの実施形態では、サービングチャンバ２２はサイズ／形状が同一ではなく、いくつかの実施形態では、中央駆動ハブ２４は、外部／周方向駆動インターフェースのために省略される。他の例では、中央駆動ハブは、スプライン歯を有する貫通孔の中央駆動ハブとすることができる。

［００４７］各チャンバから分与できるサプリメントの種類および形態に関して、任意の数のサービングチャンバ２２が、充填、部分充填、または非充填のユニバーサル使用のために設計されている。例えば、サプリメントは、医薬品、有効成分、香料、特殊薬剤、ペット用品、植物製品、発泡剤、飴細工、製菓材料、食品（例えば、お茶や香辛料）等のいずれか１以上の種類であり得る。形態に関して、ポッド２０で使用できるサプリメントは、液体、粉末、顆粒、ビードレット／ペレット、油、錠剤（丸薬やゲルカプセルを含む）などを含むが、これらに限定されない。ここに記載のサプリメントの形態と種類は、説明のみを目的としており、網羅的なリストを表すことを意図したものではないことを理解されたい。各サービングチャンバ２２の上部は閉じている（または密閉可能である）。

［００４８］各ポッド２０は、複数の個別の気密（すなわち密閉）されたサービングチャンバ２２を有する。各サービングチャンバ２２はトラップドア２６または他の形態の閉鎖装置と関連する開放型底部を有し、これがトリガされると元の位置から押されるか移動して気密のサービングチャンバ２２が開き、中に含まれる消費可能な内容物が放出される。添付図面に提供される殆どの実施例において、トラップドア２４は、サービングチャンバ２２の底部の半径方向最外縁にヒンジ（例えば、一体型または「リビング」ヒンジ）を介して接続されている。ヒンジは、代替的に、トラップドア２６が横に開くように、または中央ハブに最も近い関連するチャンバ２２の中心からヒンジ式に開くように、半径方向縁部の１つに隣接していてもよい。トラップドア２６は、代替的に、ドアが側方または最も外側の半径方向縁部に向かってスライドして開くように、スライドトラックまたはアイリスアクション機構上にあってもよい。

［００４９］トラップドア２６を操作するために、アクチュエータシステムを使用してもよい（本発明のいくつかの企図された実施形態は、小さな突出リップなどによるトラップドア２６の直接作動を採用して、リモートアクチュエータを省略している）。アクチュエータシステムは、トラップドアを動かすためのプッシュロッド機構、トラップドアの外縁またはリップと係合する機構などを含むがこれらに限定されない多くの異なる形態をとることができる。アクチュエータシステムは、電動または自動の分与システムに組み込むことができる。あるいはアクチュエータシステムは、手動式または移動式、または携帯用の分与システムに組み込まれてもよい。アクチュエータシステムは、トラップドアの開閉に使用される。

［００５０］一例において、アクチュエータシステムは、図３の断面図に非常に簡略化された形で示すプッシュロッド機構を含む。サービングチャンバ２２の半径方向最外縁に沿ってヒンジ式のトラップドア２６がある場合、柔らかいバブル型のトリガ２８が、半径方向最外縁近くの各サービングチャンバの上部に設けられる。トリガ２８は、サービングチャンバ２２を通って延びてトラップドア２６に当接するプッシュロッド３０を覆っている。トリガ２６およびプッシュロッド３０の位置は、トラップドア２６のヒンジの位置や他の開放様式に合わせて調整される。いくつかの考えられる実施形態では、トリガ２８は、図１７に示すように、駆動ハブ２４またはその近くに配置される。他の実施形態では、トリガ２８は、図２３に示すように中央位置に配置される。

［００５１］トラベルキャップの機能、ハンドツール、人の指、または自動分与機のアクチュエータなどによって、トリガ２８に力が加えられると、プッシュロッド３０が変位してトラップドア２６に押し付けられ、トラップドア２６がスイングして開く。他の例では、アクチュエータまたはプッシュロッド３０を使用して、ひねり、スライド、スナップ、ヒンジ、ポペット、シフト、またはその他の方法でトラップドア２６に係合させて開くようにしてもよい。サプリメントの排出後に、トラップドア２６をその開始位置に戻し、空になったサービングチャンバ２２を再び閉じるようにしてもよい。トラップドア２６を再び閉じる（すなわち、再密封する）ことにより、サービングチャンバ２２内に残ったサプリメント残留物が、その後の投与を交差汚染することがなくなる。

［００５２］バブル型トリガ２８について、多くの代替案が可能である。発明者によって想定される別の構成では、リモートアクチュエータは、プラスチックを介して押すか、プラスチックに穴を開けて、内部ロッド３０を押してトラップドア２６を開くようにしてもよい。この内部ロッドは、図１５～１６に示すようにサービングチャンバ２２の自身の領域内やシャフト内にあってもよいし、サービングチャンバ２２の外側のポッドの外側（外部）にある状態でトラップドア２６を開くように作動させるようにしてもよい。プッシュロッド３０は、単純な真っ直ぐな剛性ロッドとして図３に示されているが、当業者は、プッシュロッドがシリンダ、チューブ、ボックス、スライド、柔軟なモーショントランスミッタ、スプリング、ガイド、またはその他の適切な形態を含むがこれらに限定されない異なる形状に再構成できることを理解するであろう。プッシュロッド３０は、トラップドア２６とは別個の要素として示されているが、これらの特徴を統合してオールインワン（モノリシック材料）構成要素としてもよい。同様に、プッシュロッド３０およびドーム型トリガ２８は、サービングチャンバ２２とは別個の要素として示されているが、これらは統合された構成要素として設計することも可能である。

［００５３］このように、各サービングチャンバ２２は、内容物を排出するために区画を作動させて開くロッドまたはスライドを有することができる。このロッドは、サービングチャンバ２２自体よりわずかに高くなる。このロッドは、閉鎖区画に封入したり自身のチャンバ内に隔離したりしてドアに取り付けることができ、あるいはこれらのロッドにばね荷重をかけてドアを開いたりドアを引っ張って閉じるようにしてもよい。最も単純なケースでは、リモートアクチュエータシステムは、ユーザが爪、トラベルリッド、またはポッド／ハンドツールで作動させるトラップドア２６のスイングエッジ上のわずかなリップであり得る。考えられるさらに別の変形例では、プッシュロッドは分与機の恒久的な機能として、プローブ状のディスペンサロッドがサービングチャンバ２２内のキャビティを介して押してトラップドア２６や場合によってはポッド２０の中間のプッシュロッド３０を作動させるように構成される。

［００５４］トラップドア２６とサービングチャンバ２２の底部との係合は、特定の密閉ニーズに対応するように多くの直接的な形態を取ることができる。適切に設計された摩擦嵌合が、ほとんどの用途に適合し得る。エラストマーの縁取りによって密閉が補強される。または、ビードと溝の機械的嵌合（bead-and-groove mechanical fit）を使用して、より確実なスナップ／ロック結合を達成することができる。図３は、トラップドア２６の継ぎ目を覆う破断可能なシールテープ３２の使用を示唆している。シールテープ３２は、破れた場合が分かるという安全上の懸念に対する追加の利点がある。トラップドア２６とサービングチャンバ２２の底部との間の適切なシールを維持するための他の方策も確かに可能である。さらに、サービングチャンバ２２の底部開口および／またはトラップドア２６は、サイズや流れ易さを考慮して、サービングチャンバ２２から排出されるサプリメントの特定の属性のために特別に構成してもよい。すなわち、トラップドア２６および／またはサービングチャンバ２２の底部開口の形状は、錠剤、粉末または液体などを分与するかによって異なる設計とすることができる。したがって、トラップドア２６は、その内側に漏斗状の形状を有してもよい（サービングチャンバ２２が閉じた状態で隠れる）。しかしながら、トラップドア２６が開くと、漏斗状の形状により、区画内の内容物が重力で下に案内され、下にあるカップ（図示せず）に流れ込む。これらの要素はまた、トラップドア２６とサービングチャンバ２２の底部との間の適切なシールを維持するために採用される方式にも当然影響を与える。

［００５５］ヒンジ式とする代わりに、リモートアクチュエータは、ポペットのようにトラップドア２６の中心と相互作用するように設計することができる。トリガが押されると、トラップドア２６が下に移動してすべての側縁部が露出し、サプリメントを迅速に排出することができる。このタイプのシステムの例を米国特許第８，４５３，８３４号および第８，６１３，３７２号に見ることができ、これらの開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。

［００５６］他のアクチュエータ方式として、トラップドア２６をクランク開放するスクリュ機構、穿孔されるフォイルカバー、破断または穿孔される穴開きプラスチックまたはフォイル、ワイヤーで加熱してプラスチックを溶かして使用済みのサービングチャンバ２２の穴を形成する、回転式開口部、スライドドアなどがある。各サービングチャンバ２２は、駆動ハブ２４またはその内側リング近くの他の領域から、その外側リングから、側壁から、中心から、またはその他の場所から、（例えば、穿孔、押圧、剥離、飛び出し、スライド、引き裂きなどによって）作動させることができる。そのような代替例はすべて、リモートアクチュエータシステムおよびトラップドア２６の広い定義内に含まれることが意図される。

［００５７］任意の数のチャンバ２２に、ＱＲコード、バーコード、ＲＦＩＤ、ＮＦＣ、ビーコン、送信機、ステッカー、コデックス、スクリプト、電気ストリップ、マイクロチップ、プリント回路基板アセンブリ（ＰＣＢＡ）、磁石などの形態のユニーク識別子が取り付けられる。ユニーク識別子の目的は、各サービングチャンバ２２の内容物が使用済みか未使用かと、ポッド２０内の各サービングチャンバ２２の相対位置の両方に関する情報を識別および提供できるようにすることである。さらに、ユニーク識別子は、ユーザまたは薬剤師、医師またはその他の医療専門家、カウンセラー、アドバイザー、医療提供者、保険提供者、ホームヘルパーまたは補助者、家族、患者、企業、ウェブまたはインターネットアプリケーション、モバイルアプリケーション、その他のリモートまたはワイヤレスサーバまたはシステムなどの第三者に情報を提供することができる。分与システムはさらに、ユニーク識別子および追加情報を用いて、閲覧技術、スキャン技術、拡張現実ビジュアル、サプライチェーンのポイント、ＥＲＰシステム、ＣＲＭシステムなどと協働したり通信したりすることができる。分与システムはさらに、ユニーク識別子および追加情報を使用して、様々なサプリメント管理、再注文、または他のシステムとリモートまたは無線で通信することができる。図３９は、オブジェクト、分与装置および／またはポッド、ならびに拡張現実、複合現実および／または仮想現実システムの間の統合システムを示す概略図である。オブジェクトには、錠剤の種類、形状、色、および／またはサイズ；粉末サービングのタイプ、形状、色、および／またはサイズ；錠剤ボトルの形；ラベル；サプリメントの化学組成；消費または投薬の指示；などに関連する情報などのユニーク識別子を付けることができる。ユニーク識別子および／または既知のプログラムされたオブジェクトの認識を使用して、（例えば、拡張現実、仮想現実、および／または複合現実を介して）デジタル表示された情報またはデータを提供することができ、この情報またはデータには、視覚出力、音声出力、画像、ビデオ、ビデオ会議、リモート医療、メッセージングサービス、またはその他のメッセージまたは形式のメディアが含まれ、これらはユーザの視野内の表面にオーバーレイまたはその他の方法で提供され得る。一例では、情報またはデータは、メガネ、コンタクトレンズ、モバイルデバイス、カメラ、ウェアラブルデバイス、視聴デバイスなどの拡張、仮想、および／または複合現実デバイスを使用して提供される。他の例では、情報またはデータは、壁、天井、床、別の物体、家具、電化製品、またはこれらの表面上の特定の物体（例えば、ディスペンサ、錠剤容器、実際の錠剤、ポッド、または別の物体）に提供することができ、情報またはデータは、オーバーレイとして、または上述の他の形式のメディアとして提供されてもよい。システムは、ユニーク識別子および／または既知のプログラムされたオブジェクトの認識に基づいて、例えばリアルタイムで、ユーザまたは別の個人またはエンティティに追加情報を送信、受信、および／または追加することができる。ユニーク識別子および／または既知のプログラムされたオブジェクトの認識は、ユーザがあるアクションからユニーク識別子をトリガしたとき、ユニーク識別子がユーザの近くにあるとき、および／またはユニーク識別子が遠くに離れているときに、リモートで連続的にデジタル表示されてもよい。

［００５８］ユニーク識別子を生成することによって、分与装置および／またはユーザが、マルチチャンバポッド２０の個々のサービングチャンバ２２を読み取ることができる。これにより、ポッド２０が、様々な処方組成や状態に適応することができ、サービングごとの多様性を実現する。例えば、サービングチャンバ２２のいくつかには６００ｍｇの昼間用のサプリメントが充填され、他のサービングチャンバには２００ｍｇの夜間用のサプリメントが充填される。ユニーク識別子を使用して、分与機またはユーザは、朝の服用には高濃度のサプリメントのサービングチャンバ２２の１つを選択し、夜の服用には低濃度のサプリメントのサービングチャンバ２２の１つを選択することができる。もちろん、これはユニーク識別子を使用することで実現できる多くの可能性の一例に過ぎない。他の例としては、処方箋を再注文することなく、ポッドから調剤される投与量をより多いまたはより少ない投与量に制御または変更するために、医療専門家および／または人工知能を備えたシステム（健康記録またはその他のデータを使用）によるユニーク識別子の使用が含まれ、これは、サービングチャンバのいくつかが他のチャンバとは異なる用量を有するなど（例えば、いくつかのチャンバが５ｍｇの用量を有し、他のチャンバが２ｍｇの用量を有する）、様々なまたは異なるサプリメント組成を１つのポッドで用いることが想定される。さらなる例では、ポッド、分与機、およびユニーク識別子は、ユーザ、介護者、または別の者が投与量の変更を認めて承認したことに応じてのみ、単一のチャンバまたは複数のチャンバを用いて新たにプログラムまたは決定された投与量を分与するように変更され得る。非限定的な一例では、医療専門家が処方箋またはサプリメントの投与量を変更した後（例えば、５ｍｇから１２ｍｇに）、分与機は、５ｍｇの処方を有する２つのチャンバと、２ｍｇの処方を有する１つのチャンバを分与して、合計１２ｍｇの投与量を提供することができる。もちろん、これはユニーク識別子とチャンバの使用によって可能になる多くの可能性のほんの一例である。

［００５９］さらなる非限定的な例では、各ユニーク識別子は、ユーザまたはディスペンサー、装置などにプログラムされ、適用され、コード化され、メモリに保存され、または印刷して貼付されるか通信され、スキャンされ、読み取られ、転送され、または表示される、（ａ）サービングチャンバ２２の位置番号、（ｂ）ポッドあたりのサービングチャンバ２２の総数、（ｃ）個々の材料、（ｄ）大人または子供の制限、（ｅ）薬局の場所、（ｆ）医師またはその他の医療専門家の連絡先情報、（ｇ）ユーザおよび／または他のユーザのアレルギー情報、（ｈ）ＤＮＡ情報、（ｉ）内容物を消費する人物の氏名、誕生日、性別、社会保障番号などの個人情報であって、この情報には個人を特定できる情報として従来から知られている情報が含まれ得る、（ｊ）検証されたポッドのみを起動するコードであって、承認された第三者が無効なポッドを偽造または他の方法で提供し、ユニーク識別子や他のプログラムされた情報が、検証された機械、器具、装置または携帯デバイス、もしくは拡張または仮想システム等と共に使用または起動されないようにするもの、（ｋ）パスコード／パスワード保護、（ｌ）個々の成分の重量、（ｍ）各個々の成分の組成割合、（ｎ）サービングチャンバ２２の総組成合計、（ｏ）香料成分、（ｐ）発泡性成分、（ｑ）サプリメント組成、（ｒ）サプリメント組成内容、（ｓ）投与の液体量、（ｔ）必要な混合時間、（ｕ）必要な振動時間、（ｖ）ロットコード、ＣＯＡ、原産国など、（ｗ）ユーザの個人識別またはバイオメトリクス特徴（指の穿刺血液、指の温度測定値、温度測定のためのサーマルカメラボディスキャン、顔認識、網膜識別、指紋識別、音声認識など）、（ｘ）リマインダー時間、および／または（ｙ）時間帯、食事の有無などの処方箋またはサプリメントの指示、のうちの１以上の情報を含むことができる。

［００６０］このユニーク識別子は、組立時や充填時に、別個のプラスチックキャップまたはトップ、ステッカー、インク、レーザー、ＱＲコード、コード、バーコード、ＲＦＩＤ、コーデックス、スクリプト、電気ストリップなどを含むがこれらに限定されない様々な周知の手段のいずれかを介してポッド２０に入力され関連付けられてもよい。このユニーク識別子は、ＱＲコードリーダ、コードリーダ、バーコードリーダ、ＲＦＩＤリーダ、コーデックスリーダ、スクリプトリーダ、電気コードリーダ、自然言語（すなわち書き言葉）などを通じて、ユーザまたは分与機によって読み取られ得る。ユニーク識別子は、サービングチャンバ２２の任意の適切な表面に貼付するか、（ＲＦＩＤなどの場合のように）中に埋め込むことができる。

［００６１］ユニーク識別子は、拡張現実、複合現実、仮想現実、または拡張現実表示デバイスで使用して、ユニーク識別子にプログラムされた情報を表示することができる。このように、分与機および／または表示デバイスは識別子コードを読み取り、表示デバイスは情報、詳細、データ、ビデオ、ビデオ会議、リモート医療などを投影し、表示デバイスのユーザのために情報を投影する。識別子を読み取る分与装置の場合、分与装置は表示デバイスと例えば無線で通信し、さらに表示デバイスは、分与装置用のクラウドおよび／またはメモリに格納された情報にアクセスすることができる。

［００６２］さらに、ユニーク識別子は、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイス、デスクトップまたはカウンタートップデバイスなどによって読み取られ、ユニーク識別子に関連付けられた当該デバイスに関する情報を表示することができる。

［００６３］分与装置には、装置コントローラと通信する１つまたは複数のセンサをさらに設けることができる。センサは、当該技術分野において既知の１以上のカメラ、マイク、および／または他のセンサを含むことができ、顔認識、音声認識、目の網膜認識、指紋認識、唾液認識、体毛認識、個人が有する一意の識別子などを使用して個人情報を読み取り、分与前にユーザを確認したり、用量が消費されたことを確認するよう構成することができる。

［００６４］さらに、分与装置は、用量がユーザによって完全に消費されたことを判断するために、装置コントローラと通信する１つまたは複数のセンサをさらに設けることができる。例えば、カップ感知カメラ、赤外線レンズ、カップ感知重量計などを使用して、投与量が分与され、分与カップが装置に戻されたときカップの重量の変化またはカップ内のレベル変化に基づいて、分与された用量が消費されたことを判断することができる。分与装置の非限定的な例が図２９に示されており、これは、カップベイに関連付けられたセンサ５０ならびにスケール５２を有する本開示による分与装置の写真図である。図２９の装置は、ユーザがカップを取り出したとき、またはサプリメントもしくはカップがカップベイまたはトレイから取り出されたときをセンサを介して検出するための感知手段と、サプリメントが消費されたかどうかを知るためにカップの重量を検出する手段と、ユーザの身元を確認し、サプリメントが消費されたことを確認し、ユーザの体温を熱的に感知または検出するためなどのカメラまたはその他のセンサとを具える。センサは、例えばマイク、カメラ、または別のリモートセンサを用いて、ユーザの存在を検出したり、ユーザが投与量を飲み込んだかどうかを検出したりするのに用いられる。ユーザの動きや接近を感知するための他のセンサが、家庭、オフィス、または介護施設にあってもよい。

［００６５］携帯型の分与装置が、ユニーク識別子を読み取るかインターフェースして、ユーザが固定型または卓上型の分与装置から離れている間の使用を監視するための１つまたは複数のセンサをさらに有してもよい。携帯型分与装置は、電池などの電源を含むことができ、電池は再充電可能であってもよい。

［００６６］携帯型分与装置は、卓上型装置、壁掛け装置、車載装置、モバイルカートシステム、固定システム、および／またはユーザの毎日のルーチンに基づいて様々な場所でサプリメントを分与および追跡するための取り外し可能で使い捨てのカップまたは容器を備えるシステムに、取り外し可能に取り付けられるか、そうでなくても支持され得る。

［００６７］ユニーク識別子は、ブロックチェーンで提供されるか、ブロックチェーンと統合することができる。ブロックチェーンにより、ユニーク識別子に関連付けられた情報を暗号化と分散化機能に基づいて安全かつ非公開にすることができ、ポッドの開始から消費まで、供給と消費のチェーンを通してポッドを確実に追跡し、安全に共有することもできる。

［００６８］ユニーク識別子は、分与装置または様々な目的のために通信するリモートサーバまたはデバイス上に提供される人工知能（ＡＩ）メソッドまたは別のアルゴリズムによって使用され得る。例えば、サプリメントの自動注文および再注文を決定および自動化することができ、これは、使用法、服用時間帯のユーザ情報、医療専門家からの入力などの様々な入力を使用して、医薬品の処方箋に使用することができる。同様に、ユニーク識別子は、潜在的な健康問題または健康改善の情報を変更、修正、拡張、予測、学習、および／または改善（リアルタイムを含む）するために、ＡＩメソッドまたは他のアルゴリズムで使用することができ、健康記録、センサ、カメラ、マイク、無線周波数、ウェアラブルデバイス、個人情報などの情報を追加入力として使用して、より良い結果、異なる治療法、投与量、投薬、予防医療の機会をユーザに提供し、治療を管理することができる。

［００６９］図３８は、本開示による分与装置および／またはポッドを使用する統合システムの例を示す概略図である。この概略図には、投薬管理、サプライチェーン管理、個人を特定できる情報またはその他の情報の送信と保護、モバイルデバイス、ウェアラブルデバイスおよび／または分与装置からのユーザデータの受信（例えばタイムスタンプ）、集中システムまたはリモートシステムへのデータの提供、データの保存と分析によるさらなる健康分析、アドバイス、または指導の生成、または通知の提供、ユーザ、介護者、医療／ヘルスケア専門家などからの指示の受信、ならびに再注文、補充、投与量の変更などの管理が含まれる。図示のように、システムはブロックチェーン技術、人工知能、ビッグデータ、およびＩｏＴを使用することができる。

［００７０］さらに、各サービングチャンバ２２は、目に見えるマーキングがなければ、前に空けられたことを示すマークや他の識別方法を有する必要がある。ユニーク識別子は、内容物が排出されたか使用されたか、および／または排出も使用もされていないことを示す読み取り可能な信号を受信できるように、リード・ライト機能を有してもよい。各使用の前に、分与装置、機械および／またはユーザは、ポッド２０を素早く調査して、マルチチャンバポッド２０にあるサービングチャンバ２２の総数と比較した未開封のサービングチャンバ２２の数を評価することができる。

［００７１］したがって、マルチサービングポッド２０は、個々の各サービングチャンバ２２に関連付けられ固定されたユニーク識別子を有することができる。このユニーク識別子は、分与装置（図示せず）にコマンドを提供する。これらのコマンドは、分与装置に挿入されたときにどのように動作するかをポッド２０に伝える。これらのコマンドは、ユーザによって起動されたときに何をすべきか、加える液体の量、混合時間の長さ、表示するデータまたは情報、送受信するデータまたは情報などを分与装置に伝える。ユニーク識別子には、分与装置が処方の正しい管理を支援できるように、パスワード保護、チャイルドセーフティ機能、処方の投薬計画の使用忘れとロックアウト機能、介護者が分与装置から離れるとロックアウトする機能、投薬制限（例えば、１日の服用回数、連続服用回数など）などのセキュリティ機能を有してもよい。分与装置は、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ、インターネット、またはセルラーネットワークを介してリモートシステムにアクセスするように構成され、これらのルールや活動レポートは、無線、有線、またはクラウドコンピューティングプラットフォームを介して共有することができる。これにより、ユーザ、医療提供者、および介護者は、ユーザの投薬活動をリアルタイムで評価することができる。

［００７２］いくつかの図面に示すように、ポッド２０はトラベルキャップ３４を含んでもよい。キャップ３４は、ポッド２０の上部すなわちトリガ２８側に取り付けられる別の概念の構成要素である。キャップ３４の目的は、安全のために意図しないサービングチャンバ２２の不用意な排出を防ぎ、マルチサービングポッド２０のチャンバのユニーク識別子を読み取ることである。キャップは、Ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ、インターネット、またはセルラーネットワークを介してリモートシステムにアクセスするように構成され、これらのルールと活動レポートは、無線、有線、またはクラウドコンピューティングプラットフォームを介して共有することができる。キャップ３４は、例えば図６に示すように、単一のトリガ２８を露出させるために、単一のサービングチャンバ２２とほぼ同じ半径方向幅を有する小さな窓３６を有する。

［００７３］キャップ３４は、ポッド２０の上部にスライドフィットするように設計されている。キャップ３４がポッド２０に対して回転されると、各トリガ２８が一度に１つずつ窓３６を通過する。窓３６を目的のサービングチャンバ２２のトリガ２８の上に位置合わせすることにより、ユーザまたはディスペンサ装置は、その１つのサービングチャンバ２２のみを空け他のものは空けずに、ユニーク識別子／データをクラウドに読み書きすることができる。

［００７４］キャップ３４がない場合、ポッド２０に、２以上のサービングチャンバ２２が一度に開くのを防止するための適切なロック／チャイルドセーフティ機能を代わりに取り付けることができる。例えば、代替のロック／チャイルドセーフティ機能は、ポッド２０の中央に配置することができ、使用者が意図せずにサービングチャンバ２２を開くのを防止するために、２段階の作動方法を必要とするように機械化され得る。このような機能は、子供が許可なくサービングチャンバ２２の内容物にアクセスするのを防止するという追加の利点を有する。このような機能は、任意のユーザ、医療／ヘルスケア専門家、または介護者へのアクションまたは通知をトリガする。

［００７５］以前に開いたサービングチャンバ２２の残留物によって引き起こされる交差汚染を防止する機能を有するため、ポッド２０は、同じポッド２０の異なるサービングチャンバ２２に異なるサプリメント組成物および／または異なるサプリメント量を収容するのに特に適している。これを、サービングごとの変動性と呼ぶ。前述の例は、日中の摂取には高濃度の用量を投与し、夜間の摂取には低濃度の用量を投与するものである。しかしながら、この特徴は、長期の混合保管には適さないが、１回の服用での同時消費が意図される特定の成分を分別することが望ましい状況にも有用である。一例として、服用分がサプリメントＡ部とサプリメントＢ部で構成されるが、サプリメントＢ部を一緒に保存すると凝集、成分の劣化、湿気の蓄積、またはＡ部のサービングを悪化させる、またはその他の悪影響を引き起こす場合には、図１１および１２に示すように、サプリメントＡ部は、サプリメントＢ部とは別のサービングチャンバ２２に収容することができる。分与時に、サプリメントＡ部を含むサービングチャンバ２２が最初に混合カップ（図示せず）に排出され、その直後にサプリメントＢ部が同じ混合カップに排出され、Ａ部とＢ部の両方が同じ投与回で消費される。

［００７６］単一のサービングチャンバ２２が完全な服用に必要な容量を有していない場合にも、同じ方策を適用することができる。例えば、用量が１０００ｍｇのサプリメントを必要とするが、サービングチャンバの容量が１０００ｍｇ未満である場合、その用量は、サプリメントの総量が少なくとも１０００ｍｇである任意の２以上のサービングチャンバ２２に分散させることができる。さらに、インターネットにアクセスするように構成された分与装置またはカップと組み合わせて使用され、さらに管理者または認可された医療提供者がポッド２０に関連する分与装置の規則／プログラミングを変更できる場合、医療／ヘルスケアの専門家または人工知能を用いるシステムが、ユーザに対する専門的な意見に基づいて、同意を得てリアルタイムで安全かつ記録された方法で、各用量を変更することができる。例えば、分与機は、任意の投与量に関してパートＢを投与しないように制御することができる。または、医療提供者の判断に基づいて、特定のサプリメントの量を増減することもできる。

［００７７］あるいは、図１３に示すように、サービングチャンバ２２自体を仕切り３８で分離することができる。仕切り３８は、Ａ部成分とＢ部成分間の物理的分離を維持するために使用することができる（前の例の続き）。非常に単純化された図１３に示すように、トラップドア２６が開かれるまでＡ部とＢ部は隔離され、その時点でＡ部とＢ部は同時に排出されるか、順次にまたは異なる選択された時間に排出される。図２４は、仕切られた各サービングチャンバ２２に別々に制御可能なトラップドア２６が取り付けられたさらなる別の変形例を示す。分割されたサービングチャンバ２２内の別々の区画は、例えば両方ともＡ部を含み、サービングチャンバよりもポッド２２当たり２倍多くのサービングを有することができる。この例では、トラップドア２６は、同じサービングチャンバ２２内であるが２つ（またはそれ以上）の独立して排出可能なサブチャンバを有し、２つ（またはそれ以上）の異なるロッド３０で開くように分割されている。当業者は、これらのタイプの構成によって開かれる多くの可能性を理解するであろう。

［００７８］図１４は、仕切り３８の概念をさらに拡張したものを示し、ここではＡ部成分とＢ部成分が、サービングチャンバ２２内の乾燥状態を維持するための乾燥剤パケット４０と一緒に含められて分離されている。この場合、仕切り３８は、乾燥剤パケット４０がサプリメントと共に排出されないように、サービングチャンバ２２内に乾燥剤パケット４０を保持するように構成される。各サービングチャンバ２２内の専用の乾燥剤パックポケットにはもちろん多くのバリエーションが可能である。

［００７９］図８は、トラップドアの配置が異なるポッドを示す。図９は、サービングチャンバ内に液体サプリメントを含むポッドを示す。図１０は、一実施形態によるポッドの分解図である。

［００８０］図１５および１６は、この新規なポッド２０のさらに考えられる変形を示し、ここではサービングチャンバ２２がポッド２０から分離可能である。この例における各サービングチャンバ２２は、リング形状のポッド２０を構成すべく他のサービングチャンバ２２と組み立てて分離することができる内蔵型ユニットである。駆動ハブ２４は、共通コネクタとして機能することができ、および／またはサービングチャンバ２２は互いに連結するように設計される。この設計の利点の１つは、製造の文脈で理解されよう。ポッド２０の各サービング間の変動性が求められる場合、製造業者は、特定のサプリメント内容物を有するサービングチャンバ２２をより容易に大量生産し保管することができる。次いで、特定のユーザの個別ニーズのために、ポッド２０は、在庫から「オフザシェルフ」の特定のサービングチャンバ２２を選択することによって組み立てることができる。このようにして、ユーザまたはユーザの介護者は、必要に応じてポッド２０を便利にカスタマイズすることができる。密封された個々のサービングチャンバ２２は、眼科医が個別に包装されたソフトコンタクトレンズを提供するのと同様に、医師が１対１の診療中に患者のためにポッド２０をカスタマイズするためにサービングチャンバ２２を簡単に交換できる場所にオンデマンドで出荷することさえ可能である。

［００８１］トラップドア２６は、前後左右からヒンジ式にすることができ、または何らかの他の手段（例えば、ポペット弁など）によって開閉式にすることができる。図１７～２２は、トラップドア２６が半径方向内端（すなわち、ハブ２４に隣接する部分）でヒンジ結合される変形例を示している。図２３は、トラップドア２６が１つの半径方向縁部に沿ってヒンジ止めされた変形例を示している。図２４は、各サービングチャンバ２２が仕切り３０で細分され、各サブチャンバに関連付けられた個別に作動可能なトラップドア２６を有する変形例を示している。これらの図面は、本発明の精神および範囲内で可能な多くの異なる構成の基本的で代表的な例を提供することを意図している。

［００８２］したがって、医療提供者にとって、シールされたサービングチャンバ２２内に様々なサプリメント組成物を有する単一のポッド２０が、医療提供者、薬剤師によって、またはユーザデータ、他のユーザデータ、人口統計、現在の健康状態およびその他の情報に基づき人工知能によってプログラムされ得ることが理解されよう。さらに、本発明は、ポッド２０を個々のユーザの選択に適合するようにプログラム可能である。ユーザは、現在の健康状態を説明する情報を提供し、ユーザは追加情報を提供する。この情報を組み合わせることで、現在の健康状態に応じてカスタム設計されたポッド２０がユーザに提供される。ユーザは、個々の成分をポッド２０に追加および削除して、サプリメント用量のカスタムブレンドを実現することができる。

［００８３］図２５～２６は、本開示による別のポッド２０を示す。図２７～２８は、異なる数のチャンバを有する本開示によるポッドを示す。図２５～２８のポッド２０は、１つまたは複数のチャンバを密閉するためのトラップドア、フォイル、または他の閉鎖部材とともに使用するように構成され得る。

［００８４］図３０～３１は、チャンバの１つにトラップドアを有する、本開示による他のポッド２０を示す。さらなる例では、チャンバのそれぞれに、例えば上部、下部、および／または外側バンド／周縁に沿って、関連するトラップドアまたはチャンバごとに複数のトラップドアを設けてもよい。ポッド２０には、ポッドの第１の側または面、ポッドの第２の側または面、またはポッドの両側または両面に、各チャンバ用のトラップドアを設けてもよい。トラップドアは、サプリメントを分与するために使用することもできるし、あるいは、機械、医療専門家、ユーザ、または他の人を介してチャンバにサプリメントを充填または再充填するために使用することもできる。図３１にはステッカーまたは膜要素が示されているが、トラップドアでもよい。さらなる例では、ポッドは、チャンバを密閉するために片面または両面にフォイル、フィルム、または膜カバーを具えてもよい。

［００８５］図３２は、異なるチャンバに異なるサプリメントを有し、各チャンバに複数のサプリメントを有するポッド２０を示す。このポッドは部分的なフォイル、フィルム、または膜カバーを有して示されているが、これはトラップドアでもよい。

［００８６］図３３～３４は、本開示による分与装置およびポッドと共に使用するための開放機構を示す。この開放機構は、装置にヒンジ式に取り付けられるか、または他の方法で回転可能に接続される。図示の開放機構を使用して、ポッドのフォイル、フィルム、または膜で覆われたチャンバを穿刺し、または開けることができる。膜を貫通する突出部が、チャンバまたはセル内へと延びて、そこからサプリメントの放出を補助し得る。この突出部はさらに、チャンバまたはセルと同様の形状および／またはサイズであってもよい。あるいは、図示のようなフォイル穿刺機構がラッチ部材または他の部分を含み、チャンバを覆うトラップドアに接続するか、そうでなくともトラップドアを動かして、サプリメントを分与し、および／またはサプリメントが分与された後にトラップドアを閉じるようにしてもよい。例えば、ラッチ部材は、ラッチまたはインターフェースリップ、磁石などを介してトラップドアに接続することができる。

［００８７］図３５～３７は、トラップドアを開けてチャンバからサプリメントを分与するか、充填または補充のために他の方法でチャンバを開くためのピンなどを有する、本開示によるポッド２０を示している。ピンは、ポッドの一部として形成することができ、または分与装置（卓上型または携帯型）に設けられ、トラップドアを開けるためにポッドを貫通して延びてもよい。

［００８８］このように、本開示による様々な実施形態は、錠剤ならびに様々な形態の他のサプリメントを分与することができるポッドおよび分与装置を提供する。分与装置、ポッド、および関連するコントローラは、リモートシステム、コンピュータ、および／または人員と通信して、コンプライアンス、データの追跡と収集、およびサプリメント管理を提供する。これは、ユニーク識別子、ＩｏＴデバイス、拡張現実または仮想現実システムを使用することでさらに有効になり得る。これはまた、統合または自動化された注文、再注文、処方箋の記入、投薬量の変更などを提供することができる。分与システムは、サプリメントを摂取するタイミングに関するリマインダ、健康情報、投与量情報、または他の通知などを提供するために、ユーザ、またはモバイルデバイス、ウェアラブルデバイス、ハードウェアデバイスなどのユーザのリモートデバイスに出力を提供することができる。

［００８９］例示的な実施形態が上述されているが、これらの実施形態が、本発明および開示のすべての可能な形態を説明することを意図するものではない。むしろ、本明細書で使用される用語は、限定ではなく説明の用語であり、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができることが理解される。さらに、様々な実施形態の特徴を組み合わせて、本開示のさらなる実施形態を形成することができる。

Claims (27)

1. マルチサービングカートリッジアセンブリであって、
   中心軸を中心とする環状アレイに配置された複数のサービングチャンバを規定するために軸方向に延在する側壁を有するフレームであって、複数のチャンバ開口部を規定する第１の側を有し、各チャンバ開口部は前記サービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられており、前記フレームは前記第１の側とは反対側の第２の閉じた側を有し、各サービングチャンバはサプリメントを受け入れる大きさである、フレームと、
   前記フレームによって支持される駆動ハブであって、分与装置の駆動機構とインターフェースする駆動ハブと、
   複数のトラップドアであって、各トラップドアが前記複数のサービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられており、各トラップドアは、関連するサービングチャンバを封止する閉じた第１の位置と、そこからサプリメントを分与する開いた第２の位置との間で動くようにフレームに接続され、各トラップドアは個別に開くことができる、トラップドアとを具えることを特徴とするアセンブリ。
2. 各トラップドアが、前記フレームに対して回動するようにリビングヒンジを介して前記フレームの第１の側に接続されている、請求項１に記載のアセンブリ。
3. 各トラップドアが、関連するサービングチャンバ用のサービングチャンバ開口部の縁に隣接するヒンジを介してフレームの第１の側に接続されている、請求項１に記載のアセンブリ。
4. 各トラップドアは、各トラップドアが前記第１の位置と第２の位置との間でスライドするように、前記フレームに対して平行移動するように接続されている、請求項１に記載のアセンブリ。
5. 前記駆動ハブは、前記中心軸に沿って中心を合わせたスプラインカップである、請求項１に記載のアセンブリ。
6. 複数のプッシュロッドをさらに具え、各プッシュロッドは前記サービスチャンバのそれぞれ１つを横切って軸方向に延在し、各プッシュロッドは、前記プッシュロッドの動きが関連するトラップドアを動かすように前記関連するトラップドアに当接している、請求項１に記載のアセンブリ。
7. 前記フレームの第２の側が複数の凸状トリガを規定しており、各凸状トリガは前記サービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられ、前記凸状トリガのそれぞれの１つと係合可能であり、前記凸状トリガの１つを押すと、関連するプッシュロッドが動いて関連するトラップドアが開く、請求項６に記載のアセンブリ。
8. さらに、前記フレームの第２の側を覆って延在するサイズのキャップを具え、当該キャップは前記フレームに対して回転するように前記フレームに取り外し可能に接続され、前記キャップは前記凸状トリガの選択された１つを露出するサイズの窓を画定している、請求項７に記載のアセンブリ。
9. 複数のユニーク識別子をさらに具え、各ユニーク識別子は、前記サービスチャンバのそれぞれの１つに関連付けられて、それに関連する情報を提供し、
   前記キャップが、センサと通信して前記ユニーク識別子を読み取るコントローラと、前記ユニーク識別子によって提供される情報を示す信号を送信する無線送信機とをさらに具える、請求項８に記載のアセンブリ。
10. 各トラップドアと前記フレームとの間に配置されたシールをさらに具える、請求項１に記載のアセンブリ。
11. 各トラップドアが、関連するサービングチャンバ内にサプリメントを方向づけるための漏斗状の形状を内面に有する、請求項１に記載のアセンブリ。
12. さらに、複数の第２のトラップドアを具え、各第２のトラップドアは前記複数のサービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられ、各第２のトラップドアは、閉じた第１の位置と、開いた第２の位置との間で相対移動するように前記フレームに接続され、各第２のトラップドアは別々に開くことができる、請求項１に記載のアセンブリ。
13. 前記複数の第２のトラップドアが前記フレームと協働して閉じた第２の側を提供する、請求項１２に記載のアセンブリ。
14. さらに複数の仕切りを具え、各仕切りが関連するサービングチャンバを横切って延在して当該関連するサービングチャンバを第１および第２のサブチャンバへと分割し、そこに収容されるサプリメントを分離する、請求項１に記載のアセンブリ。
15. さらに複数の別個のサービングチャンバユニットを具え、各サービングチャンバユニットは前記サービングチャンバのうちの１つおよび関連するトラップドアを提供し、前記フレームは、前記複数のサービングチャンバユニットを前記駆動ハブおよび／または隣接するサービングチャンバユニットに相互接続することによって組み立てられる、請求項１に記載のアセンブリ。
16. さらにユニーク識別子を具え、各ユニーク識別子は、各サービングチャンバに関する情報を識別および提供するために、前記サービングチャンバのうちのそれぞれの１つに関連付けられる、請求項１に記載のアセンブリ。
17. 分与システムにおいて、
    ハウジングであって、当該ハウジングは中心軸を中心として回転する略環状のカートリッジを受容するように形成されたカートリッジベイを有し、前記略環状のカートリッジは前記中心軸を中心として配置され、それぞれにサプリメントを受容するための複数のサービングチャンバと、複数のユニーク識別子とを含み、各ユニーク識別子は、各サービングチャンバに関する情報を識別および提供するために、前記サービングチャンバのうちのそれぞれの１つに関連付けられている、ハウジングと、
    前記ハウジングによって支持されたアクチュエータシステムであって、前記カートリッジと係合して前記サービングチャンバの１つを選択的に開け、そこからサプリメントを空にするための部材を有するアクチュエータシステムと、
    前記カートリッジベイ内で中心軸を中心に前記カートリッジを回転させるためのカートリッジ駆動機構であって、当該カートリッジ駆動機構は、前記カートリッジが前記カートリッジベイに配置されたときに前記カートリッジと係合して回転させるモータを具える、カートリッジ駆動機構と、
    前記カートリッジベイに隣接して前記ハウジングによって支持されたセンサであって、前記ユニーク識別子の１つを読み取るように配置されたセンサと、
    前記カートリッジ駆動機構に動作可能に接続されたコンピュータ制御システムであって、（ｉ）未開のサービングチャンバがアクチュエータシステムの直ぐ隣に配置されるまで、前記カートリッジベイ内の前記カートリッジを回転方向に割出し、（ｉｉ）未開のサービングチャンバに関連付けられたユニーク識別子を読み取り、（ｉｉｉ）部材を制御してサービングチャンバを開け、（ｉｖ）関連するサービングチャンバに関する情報と共に信号をリモートシステムに送信する、コンピュータ制御システムとを具えることを特徴とする分与システム。
18. 前記カートリッジが複数のトラップドアを有し、各トラップドアは前記複数のサービングチャンバのそれぞれの１つに関連付けられ、前記関連するサービングチャンバを封止する閉じた第１の位置と、サプリメントを分与するための開いた第２の位置との間で移動可能であり、
    前記アクチュエータシステムの部材は前記トラップドアを一度に１つずつ係合して動かして前記サービングチャンバの１つを選択的に開き、そこからサプリメントを空にする、請求項１７に記載の分与システム。
19. さらに、前記ハウジングによって支持され、前記コンピュータ制御システムと通信する別のセンサを具え、
    当該別のセンサは、ユーザに関する個人識別情報を読み取るように構成され、前記コンピュータ制御システムは、前記個人識別情報に基づいてユーザを検証する、請求項１７に記載の分与システム。
20. 前記個人識別情報は、指の穿刺血液、指の温度測定値、温度測定のためのサーマルカメラボディスキャン、音声認識、顔認識、網膜識別、および指紋識別のうちの少なくとも１つである、請求項１９に記載の分与システム。
21. 各ユニーク識別子によって提供される情報は、サプリメントの種類、サプリメントの形状、サプリメントの色、サプリメントのサイズ、サプリメントのラベル、サプリメントの化学組成、サプリメントの摂取に関する指示、およびサプリメントの投与に関する指示、のうちの少なくとも１つを含む、請求項１７に記載の分与システム。
22. さらに、前記ハウジングの分与プラットフォームに関連付けられた別のセンサを具え、当該別のセンサは、カメラ、赤外線カメラ、マイクロフォン、およびスケールのうちの１つであり、
    前記コンピュータ制御システムは、前記別のセンサから信号を受信して、分与されたサプリメントがユーザによって消費されたことを判定するように構成される、請求項１７に記載の分与システム。
23. 前記リモートシステムがリモート観察装置であり、前記コンピュータ制御システムが、前記リモート観察装置に信号を送信して、仮想現実または拡張現実の一部として前記ユニーク識別子からの情報をオーバーレイするように構成されている、請求項１７に記載の分与システム。
24. 前記コンピュータ制御システムが、前記ユニーク識別子と、医療専門家からの入力、健康記録、ユーザの個人情報のうちの少なくとも１つとに基づいて、前記リモートシステムから更新された投与スケジュールを受信するように構成されている、請求項１７に記載の分与システム。
25. 前記ユニーク識別子がブロックチェーンのブロックを含む、請求項１７に記載の分与システム。
26. カートリッジからサプリメントを分与する方法であって、
    カートリッジのサービングチャンバに関連付けられた、前記サービングチャンバ内のサプリメントに関する情報を提供するユニーク識別子を感知するステップであって、前記カートリッジは、各サービングチャンバ内に一定量のサプリメントを受容する複数のサービングチャンバと、複数のユニーク識別子とを有する、ステップと、
    前記カートリッジのユーザに関連付けられた感知された個人識別情報に基づいてユーザを検証するステップと、
    前記ユニーク識別子からの情報を仮想現実または拡張現実の一部としてオーバーレイするために、リモート表示デバイスに信号を送信するステップと、
    前記ユニーク識別子からの情報とともに別の信号をリモートシステムに送信するステップと、
    前記ユニーク識別子と、医療専門家からの入力、健康記録、およびユーザの個人情報の少なくとも１つとの機能として特定された、ユーザの更新された投与情報を含む情報をリモートシステムから受信するステップと、
    サービングチャンバの１つを選択的に開くために、前記カートリッジと係合する部材を有するアクチュエータシステムを介して前記更新された投与情報に基づいて前記サービングチャンバの１つ以上を開くことにより、前記カートリッジからサプリメントを分与するステップと、
    分与されたサプリメントがユーザによって消費されたことを感知するステップと、
    を含むことを特徴とする方法。
27. 前記ユニーク識別子がブロックチェーンのブロックを含む、請求項２６に記載の方法。
    
    

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