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JP2023548302A - 車両動的振動制御システムおよび方法 - Google Patents

車両動的振動制御システムおよび方法 Download PDF

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JP2023548302A
JP2023548302A JP2023526022A JP2023526022A JP2023548302A JP 2023548302 A JP2023548302 A JP 2023548302A JP 2023526022 A JP2023526022 A JP 2023526022A JP 2023526022 A JP2023526022 A JP 2023526022A JP 2023548302 A JP2023548302 A JP 2023548302A
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ロード コーポレーション
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Abstract

車両振動制御システム(VCS)は、エンジン、トランスミッション、フレーム、ハンドルが取り付けられたステアリングコラム、車室、およびコントローラエリアネットワーク(CAN)バスを少なくとも備える車両を備える。車室内、およびステアリングコラム内または周囲の振動およびノイズは、車室内の乗員にとって不快である。ステアリングコラムおよび/またはハンドル内または周囲のノイズおよび振動の制御に、線形力発生器(LFG)が使用される。車室内のノイズおよび振動の制御に円形力発生器(CFG)が使用される。ノイズと振動の測定にセンサが使用される。【選択図】図2A

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、 2020年11月4日に出願された米国仮特許出願第63/109,477号の優先権を主張し、その開示の全体は参照によって本出願に組み込まれる。
本明細書で開示される事柄は概して、振動およびノイズを打ち消すための振動制御装置および方法に関する。特に、本明細書で開示されるサブジェクトマターは、力発生器を使用した、自動車およびトラック内における、アクティブ振動およびノイズ制御と、それに伴う振動およびノイズを打ち消す方法に関する。
内燃機関式車両に対し、メーカは燃費を向上する試みを続けている。メーカが意図的に、車両の内燃機関を、強制的にエコノミーモード(「ECO」モード)で動作させる場合がある。これには、可変エンジンシリンダ変位制御などの様々な技術が利用される。この際、ECOモードでは、省燃費のため、シリンダの動作を停止する。しかしながら、1つ以上のシリンダが動作停止する際に、振動またはノイズが発生することが多い。さらに、エンジン、点火順序、ギア管理などを操作することによる、その他の省燃費方法が採用され得る。これら省燃費方法により発生する振動またはノイズは、運転手および同乗者に伝わり得る。
省燃費を目的とした、動作下のシリンダ数低減、エンジン点火順序変更、および/またはギア変更の結果、完全に設計通りの動作が行われているとしても、運転手および/または同乗者は、通常振動またはノイズに対するあらゆる変化を、内燃機関または車両に問題があると認識しかねない。さらに、運転手のハンドルに対する物理的繋がりにより、このような問題がより顕著になり、運転手が振動またはノイズ源をより強く意識しかねない。このように、自動車およびトラックにおいて、省燃費技術が実施されると、車室内で、シートで、そしてステアリングコラムおよびハンドルで不快な振動およびノイズを経験し得る。車両の一部に対する振動およびノイズを低減することにおける1つの課題は、同じ振動およびノイズキャンセリング装置により、車両の他部へ振動およびノイズが導入されることを避けることである。
ハイブリッド車両は、内燃機関および電気モータの両方を使用して動作する。ハイブリッド車両では、内燃機関で認められるあらゆる振動およびノイズ問題に加え、内燃機関および電気モータの動作に特有のさらなる振動およびノイズの問題が発生し得る。例えば、内燃機関および電気モータ間の切り替えにより、振動およびノイズが生じ得る。さらに、内燃機関では目立たない周期的振動が、電気モータによる動作の場合にはより顕著になり得る。さらに、一部のハイブリッド車両は、停止時にバッテリモードに切り替わり、車両発進時に内燃機関が起動されるが、それにより突発的な振動およびノイズが発生し得る。しがたって、内燃機関での振動とノイズの問題が、ハイブリッド車両でも同様に生じる。さらに、ハイブリッド車両固有の問題、および電気自動車に関して生じ得る問題によっても、振動およびノイズの問題が生じ得る。
車両の車室内の運転手および同乗者が感じる不慮の振動および/またはノイズを低減、および/または除去する振動制御システムが求められる。
一態様において、車両のステアリングコラムおよび/またはハンドル用に振動制御システム(VCS)が設けられ、ステアリングコラムは縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有し、ハンドルはステアリングコラムに結合される。VCSは、少なくとも1つの線形力発生器(LFG)と、少なくとも1つの振動センサと、VCSコントローラとを備える。少なくとも1つのLFGは、X、Y、またはZ軸の1つに沿って配置される、またはX、Y、またはZ軸の1つに沿って軸外し配置される。少なくとも1つの振動センサは、ステアリングコラムおよび/またはハンドル内または近傍の振動を検出可能である。VCSコントローラは、少なくとも1つのLFGと、少なくとも1つの振動センサと電子通信する。VCSコントローラは、少なくとも1つの振動センサからのデータを継続的に分析し、振動打消し力コマンドを決定し、少なくとも1つのLFGに対して、振動打消し力コマンドを継続的に通信する。振動打消し力コマンドに応じて、少なくとも1つのLFGは、それが沿って配置された軸上に、少なくとも1つの振動またはノイズ打消し力を発生する。
別の態様において、エンジンと、フレームと、コントローラエリアネットワーク(CAN)バスと、車室内に配置されたステアリングコラムを有する車両用に振動制御システム(VCS)が設けられる。VCSは、複数の円形力発生器(CFG)と、少なくとも1つの線形力発生器(LFG)と、振動センサと、少なくとも1つのVCSコントローラとを備える。複数のCFGは、車両のフレームに結合される。少なくとも1つのLFGは、ステアリングコラム内に配置、またはそれに結合され、ステアリングコラムは、縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有し、LFGはX、Y、またはZ軸に沿って配置される、またはX、Y、またはZ軸の1つに沿って軸外し配置される。
振動センサは、エンジンおよび/またはフレームからの振動またはノイズを継続的に検出するように配置される少なくとも1つの振動センサと、ステアリングコラムおよび/またはハンドル上または内の振動またはノイズを継続的に検出するように配置された少なくとも1つ、または複数の追加の振動センサとを含む。ハンドルはステアリングコラムに結合される。
少なくとも1つのVCSコントローラは、CANバス、複数のCFG、少なくとも1つのLFG、および全ての振動センサと電子通信する。VCSコントローラは、複数のCFGおよび少なくとも1つのLFGに電子制御を提供する。VCSコントローラは、CANバス、全ての振動センサ、複数のCFG、および少なくとも1つのLFGからのデータを継続的に分析する。VCSコントローラは、複数のCFGおよび少なくとも1つのLFGそれぞれに対して、振動打消し力コマンドを計算し、通信する。複数のCFGはそれぞれ、車室内のノイズおよび/または振動を減衰する大きさおよび位相を有する振動打消し力を発生する。VCSコントローラは、各CFGに対して、継続的に振動打消し力コマンドを更新および通信する。少なくとも1つのLFGは、ステアリングコラムおよび/またはハンドル上または内のノイズおよび/または振動を減衰する線形振動打消し力を発生する。VCSコントローラは、少なくとも1つのLFGに対する振動打消し力コマンドを継続的に更新および通信する。
さらに別の態様では、エンジン、フレーム、およびコントローラエリアネットワーク(CAN)バスを有する車両の車室内に配置されたステアリングコラム内の振動を制御する方法が提供される。方法は、振動制御システム(VCS)を、ステアリングコラムと一体化することを含む。ステアリングコラムは、縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有する。VCSは、ステアリングコラム内に配置される、またはそれに結合され、X、Y、またはZ軸の1つに沿って配置されるか、X、Y、またはZ軸の1つに沿って軸外し配置される、少なくとも1つの線形力発生器(LFG)を備える。VCSはさらに、ステアリングコラム内の振動を検出可能な少なくとも1つの振動センサと、少なくとも1つのLFG、少なくとも1つの振動センサ、およびCANバスと電子通信するVCSコントローラとを備える。VCSコントローラは、少なくとも1つの振動センサ、少なくとも1つのLFG、およびCANバスからのデータを継続的に分析する。方法はさらに、少なくとも1つの振動センサにより、振動またはノイズを検出することと、検出された振動またはノイズをVCSコントローラに通信することと、検出された振動をVCSコントローラ内で分析することと、VCSコントローラで振動打消し力コマンドを計算することと、計算された振動打消し力コマンドをVCSコントローラから少なくとも1つのLFGに通信することと、少なくとも1つのLFGにより、LFGが沿って配置された軸上に振動打消し力を発生し、検出された振動またはノイズを打ち消すことと、継続的に繰り返すことと、をさらに含む。
図1は、円形力発生器(CFG)と、線形力発生器(LFG)との両方を有する振動制御システム(VCS)を備えた車両を示す。 図2Aは、LFGがX、Y、およびZ軸に沿った、ステアリングコラムおよびハンドルの斜視図である。 図2Bは、LFGが、図2AのX、Y、およびZ軸からずれたX1、Y1、およびZ1軸に沿ったステアリングコラムおよびハンドルの斜視図である。 図3は、LFGを有するステアリングコラムおよびハンドルの側面視である。 図4Aは、LFGを有するVCSの部品の電子通信を示す。 図4Bは、LFGを有するVCSの部品の電子通信を示す。 図5Aは、LFGおよびCFGを有するVCSの部品の電子通信を示す。 図5Bは、LFGおよびCFGを有するVCSの部品の電子通信を示す。 図5Cは、LFGおよびCFGを有するVCSの部品の電子通信を示す。 図6Aは、従来技術の円形力発生器を示す。 図6Bは、従来技術の円形力発生器を示す。 図6Cは、従来技術の円形力発生器を示す。 図6Dは、従来技術の円形力発生器を示す。 図7は、振動下で、ステアリングコラム上でLFGを使用したテストの結果を示す。
本明細書で使用される用語、自動車および車両は、ガソリン、軽油、天然ガス、水素などの可燃燃料で動作する内燃機関を有するあらゆる種類の車両、並びに、内燃機関と、電気モータとの両方を有するハイブリッド車両を示すものとする。使用される自動車および車両という用語は、乗用車、軽トラック、大型オフロード車両を含むおよび中型から大型トラックを含むものとするが、これらに限定されない。本明細書で使用される用語、エンジンは、内燃機関を包含する。ハイブリッド車両に適用可能な場合、エンジンという本明細書で使用の用語は、内燃機関および電気モータの両方を包含する。本明細書で使用される用語、トランスミッションは、トランスミッション、ギア、ドライブユニット、車両のタイヤに直接または間接的に車両のエンジンからエネルギーを伝達するその他部品についてのあらゆる言及を網羅するものとする。
車両振動およびノイズは、エンジン、トランスミッション、フレーム、機械的リンク機構、タイヤアセンブリなどの車両内の様々な異なる部品および動的力により発生し、車室内に伝達し得る。場合によっては、振動およびノイズは、ステアリングコラムおよび/またはハンドルを通じて伝達される。運転手および同乗者は振動を経験し、さらに/あるいはノイズが聞こえられ得る。自動車メーカは、いくつかの異なる技術を使用して、振動およびノイズを解消しようとしてきた。1つの技術として、大型の線形力発生器(LFG)および円形力発生器(CFG)を使用して、振動およびノイズ源を低減することが挙げられる。
LFGは、バネで支持された希土類磁石を採用し、電磁力を介して、ボイスコイルで駆動される。LFGは、回転軸受け無しで設計される。LFGの移動質量は、LFGの軸に沿った制御可能な動的線形力を発生することで、ノイズおよび振動源を低減する。LFGは複数の周波数で、同時に動的線形力を発生可能である。したがって、LFGは、LFGの直線軸に沿って、複数周波数同時振動およびノイズ制御を提供可能である。
自動車メーカは、車両のエンジン、トランスミッション、および/またはフレームからの大きな動的振動およびノイズを解消するために、大型LFGを使用してきた。しかし、この場合メーカは、各車両モデルに対して、車両フレームの異なる複数の箇所に大型LFGを配置する必要がある。このように大型LFGの異なる配置を行うと、組み立てラインに同一の製造ライン上で製造された、異なる複数の車両モデルが存在することから、各モデルに対して各大型LFGの配置を異ならせることは、製造ラインの速度低下を招く。
さらに、各大型LFGは、エンジン、トランスミッション、および/またはフレームからの大きな動的振動およびノイズを打ち消すために、十分な大きさである必要がある。このようなサイズ増は、各LFGの重量および電力要件の大幅増に直結する。各大型LFGは、車両上の配置位置に対する当該LFGの軸に沿ってのみ線形力を発生することが可能である。したがって、大型LFGは、幅広い周波数範囲に亘る、LFGの直線軸に沿わない複雑な運動を制御することができない。また、大型LFGのサイズおよび追加重量、各大型LFGに含まれる大容量の希土類磁石材料および高品質金属、LFGの軸に沿ってしか線形力を発生できないという制限、そして車両フレーム上のLFGの配置変更にかかる時間により、大型LFGの使用は、振動およびノイズの解消のための手段として益々好ましくないものとなっている。
より小型のLFGであれば、大型LFGと比較して、重量、電力、およびコストに関する制限は大幅に低減される。したがって、ステアリングコラムおよび/またはハンドルなどの車両の他箇所での、小振動およびノイズの制御には、小型のLFGを使用するほうが、より大型のLFGよりも有利である。これらより小型のLFGは、本質的により静かで、発生する可聴ノイズシグネチャが小さく、車室などの閉鎖空間での振動およびノイズ制御に適する。より小型のLFGは、そのフォームファクタにより、ステアリングコラムに、またはその内部へより柔軟に取り付けることが可能となっている。
より小型のLFGを使用する代わりに、小型のCFGでも、ステアリングコラム内の空き空間に嵌めこむことができる。ただし、CFG内での不均衡質量の回転により、不慮のノイズが発生し得、これは運転手および同乗者のいずれにとっても不快になりかねない。したがって、より小型のLFGをステアリングコラムおよび/またはハンドル上または内に使用することで、より小型のCFGを使用するよりも好ましい低ノイズ手段が提供される。
CFGは、LFGと比較して、複雑な構造応答において、特に、動作周波数の大きな範囲で、より容易に振動制御可能な平面力およびモーメントを発生し得る。また、フレームに取り付けられるCFGは、同じ目的に使用されるあらゆるLFGよりも小型で軽量である。さらに、各車両モデルに対して異なる配置となる必要がない。さらにCFGは、同様の大きさのLFGよりも大きな力を発生可能である。したがって、フレーム上でCFGを使用して車室に伝わる振動およびノイズを制御することで、車室の乗員が受け取る大きな振動またはノイズを打ち消すことが可能となる。
本明細書に開示のシステムは、少なくとも1つの振動制御力発生器を、少なくとも1つの振動/ノイズセンサおよびVCSコントローラとともに有する、車両に対する振動制御システム(VCS)である。このシステムは、車両に取り付けられる、または一体化される。振動制御力発生器について、VCSは少なくとも1つのLFG、少なくとも1つのCFG、または少なくとも1つのLFGおよび少なくとも1つのCFGの組合せを有し得る。制御される振動および/またはノイズに応じて、LFGおよび/またはCFGは、様々な振動源からの振動および/またはノイズを制御するように配置される。振動源はエンジン、トランスミッション、フレーム、ステアリングコラム、および/またはハンドルから、さらにその他振動およびノイズ源であり得る。
LFGと、CFGとの組合せは、フレームおよびステアリングコラムからの振動およびノイズを同時に解消し得る。LFGと、CFGとの組合せは、多くの車両用途で理想的である。ここで、CFGは、エンジン、トランスミッション、フレームからの振動およびノイズの制御に必要なより大きな力を発生するのに使用され、LFGは、より小さな動作振動またはノイズが望ましい、ステアリングコラム内または上などの、小さな制御力を要する箇所で使用される。
図を参照すると、図1から3は、エンジン14と、トランスミッション16と、フレーム18と、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス20と、車室24内に配置されたステアリングコラム22とを有する概略的な車両12に取り付けられた、および/または一体化されたVCS10を示す。ステアリングコラム22にはハンドル26が取り付けられており、これにより、車両12の操作者に操縦を可能とする。図1において、VCS10は、少なくとも1つのLFG28と少なくとも2つのCFG30とを有する。これらはいずれも、振動センサ32と、VCSコントローラ34とに、直接または間接的に電子通信する。図2Aから3は、振動センサ32と、VCSコントローラ34とに直接または間接的に電子通信する少なくとも1つのLFG28を有するVCS10を示す。振動センサ32は、車両12上または内の様々な箇所に配置されるように図示されている。本明細書に記載の振動センサ32は、振動センサおよび/またはノイズセンサであり得る。後述するCANバス20、LFG28、CFG30、センサ32、およびVCSコントローラ34間の電子通信を、図4Aから5Cに示す。
図1から3は、LFG28、28a、28b、28cを示す。本明細書に記載のとおり、少なくとも1つのLFG28が使用され、振動および/またはノイズ制御のレベルを上げる必要があれば、追加のLFG28が共に使用される。
LFG28、CFG30、センサ32、およびVCSコントローラ34に対する電力は、バッテリー(不図示)および/またはCANバス20を含み得る、車両電力系(不図示)により提供される。CANバス20が使用される場合、LFG28、CFG30、振動センサ32、およびVCSコントローラ34に直接、または間接的に電力を供給し得る。車両からLFG28、CFG30、振動センサ32、およびVCSコントローラ34に対して、電力を直接供給してもよい。CANバス20の電力と、車両電力系からの直接電力の組合せを使用してもよい。
CFG30、VCS10を一切使用しない、集中的VCS10、図2Aから3において、VCS10は、ステアリングコラム22および/またはハンドル26における小さな振動およびノイズの制御に、小型軽量LFG28を使用するものとして示される。信号を制御しないと、運転手は、このような小さな振動を、エンジン14、トランスミッション16、フレーム18、または任意の数のあり得る振動またはノイズ入力源についての問題と認識し得る。認識される振動またはノイズの参照点は、運転手または同乗者(1または複数)などの、車室24内の乗員に存する。
図2Aから3を参照すると、縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有するステアリングコラム22とともに、VCS10がさらに示される。LFG28は、ステアリングコラム22内に配置されるか、それに結合される。図2Aから3には3つのLFG28が示されるが、VCS10は、単一のLFG28を使用して動作し得る。図示のLFG28、28aの1つは、X、Y、またはZ軸のいずれかに沿って配置される。第2のLFG28、28bが使用される場合、X、Y、またはZ軸の内の残りの2つの内のいずれかに沿って配置される。例えば、1つのLFG28、28aがY軸に沿って配置され得、別のLFG28、28bがZ軸に沿って配置され得る。第3のLFG28、28cが含まれる場合、LFG28、28cは、X、Y、またはZ軸の内の、LFG28が沿って配置されていない、残りの軸に沿って配置される。図2Aおよび3では、各LFG28がX、Y、および/またはZ軸の1つに沿って配置される。
図2Aおよび3では、LFG28aから28cが、特定のX、Y、またはZ軸と対応するように示されているが、これら配向は、あくまで例示的であって、非限定的である。例えば、図2Bは、X、Y、およびZ軸が、図2AのX、Y、およびZ軸からずれて示されている。あくまで例示的に、図2Bでは、1つのLFG28、28aが、Y軸に沿って配置されているように示され、LF28、28bがZ軸に沿って配置されているように示され、LFG28、28cがX軸に沿って配置されているように示されている。上述のように、少なくとも1つのLFG28が必要である。図2Bでは、各LFG28がX、Y、および/またはZ軸の一つに沿って軸外し配置されている。
図2Aから3に示すように、少なくとも1つの振動センサ32が、ステアリングコラム22またはステアリングコラム22からのまたは内部の振動またはノイズを検出するように配置される。振動センサ32は、ステアリングコラム22またはハンドル26のいずれか、または両方の内部に配置され得る。図示のように、少なくとも1つの振動センサ32はステアリングコラム22上または内に配置され、ステアリングコラム22からまたは内部の振動またはノイズを検出可能である。少なくとも1つの別の振動センサ32が任意で、ハンドル26上または内に配置され、ハンドル26からまたは内部の振動またはノイズを検出可能であるように示されている。図2Aから3から示す、ステアリングコラム22またはハンドル26に対応する振動センサ32の数はあくまで例示的であり、含まれるセンサはより多く、または少なくてもよい。追加の振動センサ32が、ステアリングコラム22近傍および/または車室24内に配置され得る。
振動センサ32の選択は、センサの種類、および検出される振動の軸数に依存する。図示の非限定的な例示的実施形態では、ステアリングコラム22内で振動の少なくとも2つの軸が検出され、ハンドル26内で振動の少なくとも2つの軸が検出されている。実施形態において、振動センサ32は、1軸振動センサ、2軸振動センサ、3軸振動センサ、およびその組み合わせからなる群から選択される。別の実施形態では、少なくとも1つの振動センサ32は、3軸の内2軸で振動および/またはノイズを検出可能である。さらに別の実施形態では、少なくとも1つの振動センサ32は、ステアリングコラム22内で、3軸の内2軸で振動および/またはノイズを検出可能である。
センサ32は、任意の種類の振動またはノイズセンサであり得、加速度センサ、二軸センサ、慣性センサ、変位センサ、圧電センサ、ひずみゲージ、音響センサ、マイクロフォンなどを含むが、これに限定されない。実施形態は、ステアリングコラム22および/またはハンドル26上または内部の1つ以上の箇所での、1つ以上の異なる種類の振動センサの使用を含み得る。さらに、実施形態は、ステアリングコラム22またはハンドル26上または内部の単一箇所での、単一の振動センサ32の使用を含み得る。上述の振動センサ32は、LFG28から離間して配置される。しかし、製造効率のため、振動センサ32は、図2Aおよび2Bに示すように、LFG28上または内部に一体的に配置することが好ましくなり得る。この場合、LFG28の内の1つ以上に、少なくとも1つの振動センサ32が一体化される。振動センサは、有線または無線センサであり得る。
VCSコントローラ34は、CANバス20と電子通信する。CANバス20との電子通信に加え、VCSコントローラ34は、各LFG28および各振動センサ32と電子通信する。VCSコントローラ34は、継続的に、振動センサ32から電子通信されるデータを分析し、振動打消し力コマンドを決定し、振動打消し力コマンドを各LFG28に継続的に通信する。各LFG28は、振動打消し力コマンドに応じて、それが沿って配置された軸上に、振動またはノイズ打消し力を発生する。
図2Aから3では、単一のVCSコントローラ34が示されるが、LFG28が複数あれば、複数のVCSコントローラ34が使用され得る。非限定的な例では、分散されたVCSコントローラ34が使用され得る。この場合、各LFG28が、別のVCSコントローラ34、振動センサ32、LFG28、およびCANバス20と電子通信する、VCSコントローラ34を独自に有する。別の非限定的な例では、少なくとも2つの個別のVCSコントローラ34が使用され、互いに、そして振動センサ32、LFG28、およびCANバス20と電子通信する。複数のVCSコントローラ34が使用される場合、VCSコントローラ34の1つが上位コントローラとなり、その他VCSコントローラ34がそれぞれ下位となる。或いは、各VCSコントローラ34は独自に動作し得るが、それぞれCANバス20を介して車両と、および/または他のVCSコントローラ34と直接通信するものとする。
図1を参照すると、VCS10は、少なくとも1つのLFG28と、少なくとも2つのCFG30との組み合わせとして、車室24内の運転手および同乗者が経験する振動およびノイズを低減するように示される。2つのCFG30が示されるが、LFG28およびCFG30が組み合わされた例では、必要なCFG30は1つのみである。LFG28は、振動源からステアリングコラム22および/またはハンドル26に、またはそれを通じて伝わる振動とノイズの振動制御を提供し、CFG30は、振動源から車室24に、またはそれを通じて伝わる振動とノイズの振動制御を提供する。LFG28と、CFG30とは協働で、振動およびノイズを制御する。
LFG28部品は、上述のように配置され、動作し、図2から4Bに示される。図1に示すように、LFG28およびCFG30は、同一のVCSコントローラ34を共有する。しかし、複数のVCSコントローラ34が使用され得る。LFG28のみに対応するVCSコントローラ34と、CFG30のみに対応する別のVCSコントローラ34が使用され得る。各LFG28および/または各CFG30に対するVCSコントローラ34が使用され得る。複数のVCSコントローラ34が使用される場合、VCSコントローラ34は、上位および下位VCSコントローラ34を含む、分散型システムであり得る。
概して、CFG30は、車両12上の任意箇所に配置され得る。CFG30の数および位置は、各車種に対する振動およびノイズキャンセリング要件を満たすように選択される。図1の非限定的な例において、第1のCFG30aおよび第2のCFG30bを含む、少なくとも2つのCFG30が、車両12のフレーム18の方向に制御可能な力が沿うように、車両12の長さに沿って、逆方向に、フレーム18に取り付けられる。図示のように、任意の第3のCFG30cが、車両12の幅に沿って、第1のCFG30aと、第2のCFG30bとに垂直に取り付けられる。振動およびノイズの制御には、少なくとも1つのCFG30が必要である。CFG30は、同一のものであるか、1つ以上のCFG30が、別のもの(1つまたは複数)と異なり得る。CFG30は、互いに任意の配向で、フレーム18または車両12のその他任意の構造に結合され得る。各CFG30は、異なる大きさの力および/または相対位相を、VCSコントローラ34から受信した振動打消し力コマンドに基づいて発生可能である。ただし、CFG30の配向および配置は、車室24内の振動およびノイズを打ち消し可能な振動打消し力を発生可能とする必要がある。
CFGは各種設計され得る。図6Aから6Dは、CFG30の非限定的な従来技術例を示す。典型的に、CFG30は、少なくとも2つの回転不均衡質量44と、各不均衡質量44に対するモータ(不図示)と、対応する電子部品およびソフトウェア/ファームウェア(不図示)とを有する。これにより、ある大きさおよび相対位相を有する振動打消し力が発生する。モータは、シャフト46上で、CFG30の中心軸48を中心に、各不均衡質量44を駆動する。不均衡質量44の円形回転をガイドする対応する電子部品およびソフトウェア/ファームウェアにより、ある大きさおよび相対位相を有する制御可能な力を提供する。
図6Aから6Dに示すCFGの非限定的な従来技術例は、あくまで例示的に示される。CFG30の具体的な設計は、本開示の一部ではない。当業者であれば、意図した目的に応じて最適なCFG30を選択可能であるためである。図6Aから6Dの従来技術のCFG30はそれぞれ、直接および/または間接的に対応するコントローラ(不図示)を有する。複数のCFG30に対して、コントローラは1つであり得、あるいはCFG30それぞれにコントローラが設けられ得る。
図1において、CFG30に対する振動センサ32は、車室24内に配置されるように示される。しかし、運転手および/または同乗者が経験し得る振動およびノイズについてのデータを提供するあらゆる箇所に振動センサ32が配置され得る。例えば、一部の振動センサ32は、フレーム18上にあり得る。その他センサは、VCSコントローラ34と電子通信する、シート(不図示)、床(不図示)、天張り(不図示)、または振動およびノイズデータを提供する任意のその他箇所上、内、または近傍に配置され得る。振動センサ32は、LFG28および/またはCFG30上または内に一体的に配置され得る。図2Aおよび2Bは、LFG28上または内に一体的に配置された振動センサ32を示す。図示しないが、振動センサ32も、CFG30上または内に一体的に配置され得る。
上述のように、LFG28と電子通信することに加え、各振動センサ32、CANバス20、VCSコントローラ34は、各CFG30と電子通信する。あらゆる電子通信により受信するデータを使用して、VCSコントローラ34は、各LFG28および各CFG30に対する振動打消し力コマンドを計算して、それにより、各LFG28および各CFG30に振動打消し力を発生可能とする。
LFG28およびCFG30両方での動作では、少なくとも1つのLFG28と電子通信する振動センサ32は、ステアリングコラム22および/またはハンドル26内または周囲の振動およびノイズを測定するものなどの、振動およびノイズを検出する。CFG30と電子通信する振動センサ32は、車室24内の振動およびノイズ、並びにエンジン14、トランスミッション16、フレーム18、および/または車両12上またはそれにより発生される振動およびノイズのその他源からの振動およびノイズを測定するものなどの、ノイズまたは振動を検出する。振動センサ32は、検出したノイズまたは振動をVCSコントローラ34に送信する。VCSコントローラ(1つまたは複数)34は、各振動センサ32およびCANバス20から電子通信されたデータを分析する。当業者により公知の振動キャンセリングアルゴリズム(例えば、Filtered-Xalgorithmなど)を使用してVCSコントローラ(1つまたは複数)34は、振動またはノイズ打消し力コマンド(1つまたは複数)を計算し、振動またはノイズ打消し力コマンド(1つまたは複数)を少なくとも1つのLFG28および/またはCFG30に送信する。VCSコントローラ(1つまたは複数)34は、LFG28またはCFG30が、複数の周波数で同時に振動および/またはノイズ打消し力を発生する必要がある場合に、計算する。振動またはノイズ打消し力コマンド(1つまたは複数)を受信すると、複数のLFG28がある場合、各LFG28は、および/または各CFG30は、それが沿って配置された軸上に1つ以上の振動またはノイズ打消し力を発生する。この処理は継続的に繰り返される。
図4Aから5Cを参照すると、VCSコントローラ(1つまたは複数)34、CANバス20、振動センサ(1つまたは複数)32、LFG28、およびCFG30(まとめて接続要素)間の電子通信が示される。図4Aおよび4Bは、LFG20のみを含むが、図5Aから5Cは、LFG28およびCFG30の両方を含む。接続要素に、および/またはそこからデータを提供するため、さらに電力を提供可能な、有線または無線通信路(いずれも不図示)上で、片方向または双方向通信が行われ得る。CANバス20により、および/または車両電力系(不図示)から、LFG28、CFG30、振動センサ(1つまたは複数)32、およびVCSコントローラ(1つまたは複数)34に直接または間接的に電力が提供され得る。
図4Aを参照すると、接続要素は、少なくとも1つのLFG28を含み、CFG30を一切含まないように示されている。第2および第3のLFG28および任意の追加の振動センサ32が任意要素として示されている。図4Aでは単一のVCSコントローラ34が示されている。VCSコントローラ34およびCANバス20の間の双方向電子通信36と、VCSコントローラ34およびLFG28の間の双方向通信38が示される。VCSコントローラ34および振動センサ32間で、片方向通信40が行われる。
図4Bに示すシステムは、図4Aに示すシステムと同様だが、各LFG28が独自にVCSコントローラ34を有する点で異なる。図4Bに示すように、各LFG28は独自にVCSコントローラ34を有し、その間でそれぞれ、分散型電子通信が実施される。この場合、複数のVCSコントローラ34も互いに双方向電子通信42する。各VCSコントローラ34は、CANバス20、振動センサ32、全LFG28、及びその他全てのVCSコントローラ34と電子通信36する。さらに、全てのVCSコントローラ34と、CANバス20との間でも双方向電子通信36が行われる。各VCSコントローラ34と対応とするLFG28との間の双方向電子通信は、図4Bでは不図示である。全VCSコントローラ34と、全振動センサ32との間で片方向通信40も行われる。VCSコントローラ34が分散している場合、VCSコントローラ34の1つが上位コントローラとなり、その他VCSコントローラ34それぞれが下位となる。上位/下位VCSコントローラ34の場合、電子通信は、LFG28と直接または間接的に行われ得る。
図5Aを参照すると、接続要素は少なくとも1つのLFG28と、少なくとも2つのCFG30とを含む。図5Aは、LFG28の数を除いて、図4Aおよび/または4Bで説明されたものと同じである。第2および第3のLFG28と、第3から第nのCFG30と、追加の振動センサ32は任意のものとして示されている。VCSコントローラ34と、CANバス20との間で双方向電子通信36が行われる。VCSコントローラ34とLFG28との間、およびVCSコントローラ34とCFG30との間で双方向通信38が行われる。VCSコントローラ34と、全ての振動センサ32との間で片方向通信40が行われる。
図5Bを参照すると、各LFG28にVCSコントローラ34が1つ、各CFG30にVCSコントローラ34が1つ設けられている以外、システムは図5Aと同じである。この図では、VCSコントローラ34は分散されている。即ち、各LFG38と、各CFG30とが独自にVCSコントローラ34を有している。各VCSコントローラ34は、CANバス20、振動センサ32、全てのLFG28、全てのCFG30、および全ての別のVCSコントローラ34と電子通信36する。全てのVCSコントローラ34の間で、双方向電子通信42が行われる。さらに、全てのVCSコントローラ34と、CANバス20との間で双方向電子通信36が行われる。図5Bに図示のVCS10は簡略化されているので、全てのVCSコントローラ34と全てのLFG28の間、および全てのVCSコントローラ34と全てのCFG30の間の双方向電子通信は、図5Bでは不図示である。全てのVCSコントローラ34と、全ての振動センサ32との間で片方向通信40も行われる。VCSコントローラ34が分散されている場合、VCSコントローラ34の1つが上位コントローラとなり、その他VCSコントローラそれぞれが下位となる。上位/下位VCSコントローラ34の場合、LFG28およびCFG30への電子通信は直接または間接的に行われ得る。
図5Cを参照すると、図示のシステムは、LFG28に対して1つのVCSコントローラ34と、CFG30に対して1つのVCSコントローラ34とを有する。図5Cでは、各VCSコントローラ34間で双方向通信が行われる。一実施形態において、CFG用VCSコントローラ34は、LFG用VCSコントローラ34よりも上位となる。別の実施形態において、LFG用VCSコントローラ34は、CFG用VCSコントローラ34よりも上位となる。さらに別の実施形態では、CFG用VCSコントローラ34およびLFG用VCSコントローラ34は独立しているが、データを共有する。
図示されていないが、LFG28およびCFG30に対する制御を提供するVCSコントローラ34のその他組み合せとして、各CFG30にVCSコントローラ34が対応するもの、および全てのLFG28に1つのVCSコントローラ34が対応するものが挙げられる。同様に、各LFG28に対応するVCSコントローラ34および全てのCFG30に対応する1つのVCSコントローラ34が使用され得る。これらいずれの場合でも、VCSコントローラ34は、分散、上位/下位構成で、その全ての間で双方向通信が行われ得る。VCSコントローラ34のこれら不図示の構成の変形例も使用され得る。
図4Aから5Cをさらに参照すると、VCS10の動作には、VCSコントローラ(1つまたは複数)34と電子通信するCANバス20が含まれる。CANバス20は、タコメータデータ、エンジン点火順序(内燃機関が使用される場合)、トランスミッションシフトコマンドなどの車両情報を通信する。タコメータ情報は、VCSコントローラ(1つまたは複数)34により使用され、LFG(1つまたは複数)28が、エンジンタコメータ(例えば、非限定的な例として、エンジンの1回転当たり2倍)に同期した振動打消し力を発生することを保証する。VCSコントローラ34は、振動打消し力を制御するために車両情報と同期する。これにより、VCS10からの打消し力が、現在のエンジン14の動作に同期する。同期は、車両速度を含み得、ハイブリッド車両が動作を電気モータと、内燃機関14との間で切り替える際に、振動打消し力を発生するように構成され得る。CANバス20は、エンジン14がECOモードに移行する際、または電気/内燃間の切り替えの際などに、エンジン14の性能についての、リアルタイムまたは先行データも通信する。内燃機関に対するECOモードは、省燃費のために、シリンダを動作停止する。さらに、CANバス20は、トランスミッション16においてギアシフトイベントが実行中または実行される際に、リアルタイムまたは先行データを提供する。CANバス20を介した車両コンピュータ(不図示)コマンドから、その結果としてのエンジン14またはトランスミッション16の動作まで、数ミリ秒かかり得る。VCSコントローラ34は、CANバス20を介しても車両コンピュータコマンドも受信する。VCSコントローラ34はこの情報を受信すると、CANバス20データを使用して、振動センサ32からのデータと組み合わせて、振動打消し力コマンドを計算する。
CFG30を使用する場合、VCS10と、少なくとも2つのCFG30と、VCSコントローラ34とは、振動センサ32と通信し、CANバス20を介した車両コンピュータ(不図示)コマンドは、振動打消し力を検出および発生する。それによるCFG30からの振動打消し力は、車室内の運転手および同乗者が経験する振動およびノイズを低減する。
VCS10は、閉ループシステムまたは開ループシステムで動作する。閉ループシステムは、振動センサ32からのデータに依存する。振動センサ32に依存していることに加え、開ループシステムは、車両12の各種性能および動作条件についてのデータを、VCSコントローラ34に投入または入力することも要する。
LFG28を2つのみ有するVCS10により、テスト車両(不図示)を構成した。このテストの結果を図7に示す。図7を参照すると、線A1は、エンジン毎分回転数(RPM)と周波数(Hz)のある範囲に亘って、テスト車両のハンドルで検出される振動振幅を示す。線B1は、2つのLFG28が動作している際に、同じハンドルで検出される振動を示す。図7の下軸はエンジンRPMを示し、上軸は振動周波数を示す。図7では、左軸は、車両の縦、横、および垂直軸(X、Y、およびZ軸)における振動の二乗平均平方根の平均として、測定された毎秒ミリメートル(mm/s)単位で振動振幅を示す。右軸は、0から1.0の間の範囲における、振動振幅の正規化された値を示す。テストから、LFG28を採用した場合に、ハンドルで顕著な振動低減が裏付けられた。
当業者には、本発明のその他実施形態が明らかとなろう。そのため、上述の説明は単に、本発明の一般的利用および方法を可能にし、説明するものである。したがって、以下の請求項が、本発明の真の範囲を定義する。

Claims (34)

  1. 車両(12)のステアリングコラム(22)および/またはハンドル(26)用の振動制御システム(VCS)(10)であって、前記ステアリングコラム(22)は縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有し、前記ハンドル(26)は前記ステアリングコラム(22)に結合され、前記VCS(10)は、
    前記ステアリングコラム(22)内に配置される、またはそれに結合され、前記X、Y、またはZ軸の1つに沿って配置されるか、X、Y、またはZ軸の1つに沿って軸外し配置される、少なくとも1つの線形力発生器(LFG)(28)と、
    前記ステアリングコラム(22)および/または前記ハンドル(26)内または近傍の振動を検出可能な少なくとも1つの振動センサ(32)と、
    前記少なくとも1つのLFG(28)と、前記少なくとも1つの振動センサ(32)と電子通信し、前記少なくとも1つの振動センサ(32)からのデータを継続的に分析し、振動打消し力コマンドを決定し、前記少なくとも1つのLFG(28)に対して、前記振動打消し力コマンドを継続的に通信するVCSコントローラ(34)と、を備え
    前記振動打消し力コマンドに応じて、前記少なくとも1つのLFG(28)は、それが沿って配置された軸上に、少なくとも1つの振動またはノイズ打消し力を発生する、VCS(10)。
  2. 少なくとも2つのLFG(28)をさらに備え、
    第2のLFG(28)は、前記X、Y、またはZ軸の残りの2つの内の1つに沿って配置される、または前記X、Y、またはZ軸の内の残りの2つの内の1つに沿って軸外し配置される、請求項1に記載のVCS(10)。
  3. 前記少なくとも2つのLFG(28)のそれぞれは、複数の周波数の振動およびノイズを同時に制御可能である、請求項2に記載のVCS(10)。
  4. 各前記LFG(28)には、少なくとも1つの振動センサ(32)が一体化されている、請求項2に記載のVCS(10)。
  5. 複数のVCSコントローラ(34)をさらに備え、
    各LFG(28)に、VCSコントローラ(34)が対応付けられ、
    全てのVCSコントローラ34は互いに、各LFG(28)と、各振動センサ(32)と電子通信する、請求項2に記載のVCS(10)。
  6. 前記少なくとも2つの前記LFG(28)それぞれの間の分散型電子通信をさらに備える、請求項2に記載のVCS(10)。
  7. 少なくとも3つの前記LFG(28)をさらに備え、
    第3のLFG(28)は、前記X、Y、またはZ軸の内の残りのものに沿って配置され、前記X、Y、またはZ軸の内の残りのものに沿って軸外し配置される、請求項3に記載のVCS(10)。
  8. 各LFG(28)には、少なくとも1つの振動センサ(32)が一体化されている、請求項7に記載のVCS(10)。
  9. 複数のVCSコントローラ(34)をさらに備え、
    各前記LFG(28)には前記VCSコントローラ(34)が対応付けられ、
    全ての前記コントローラ34は、互いに、各前記LFG(28)と、各前記振動センサ(32)と電子通信する、請求項7に記載のVCS(10)。
  10. 少なくとも3つの前記LFG(28)それぞれの間の分散型電子通信をさらに備える、請求項7に記載のVCS(10)。
  11. 振動センサ(32)は、前記ステアリングコラム(22)上または内に配置される、請求項1に記載のVCS(10)。
  12. 前記ハンドル(26)上または内に配置される少なくとも1つの追加の振動センサ(32)をさらに備える、請求項11に記載のVCS(10)。
  13. 車両内にコントロールエリアネットワーク(CAN)バス(20)をさらに備え、
    少なくとも1つの前記VCSコントローラ(34)は、前記CANバス(20)と電子通信する、請求項1に記載のVCS(10)。
  14. 前記振動センサ(32)は、1軸振動センサ、2軸振動センサ、3軸振動センサ、およびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項1に記載のVCS(10)。
  15. 少なくとも1つの振動センサ(32)は、3軸の内2軸上の振動および/またはノイズを検出可能である、請求項1に記載のVCS(10)。
  16. エンジン(14)と、フレーム(18)と、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス(20)と、車室(24)内に配置されたステアリングコラム(22)とを有する車両(12)用の振動制御システム(VCS)(10)であって、
    前記車両(12)の前記フレーム(18)に結合された少なくとも1つの円形力発生器(CFG)(30)と、
    前記ステアリングコラム(22)内に配置されたまたはそれに結合された少なくとも1つの線形力発生器(LFG)(28)であって、前記ステアリングコラム(22)は、縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有し、前記LFG(28)はX、Y、またはZ軸に沿って配置される、またはX、Y、またはZ軸の1つに沿って軸外し配置される、LFG(28)と、
    前記内燃機関(14)および/または前記フレーム(18)からの振動またはノイズを継続的に検出するように配置された少なくとも1つの振動センサ(32)と、
    前記ステアリングコラム(22)、および/または前記ステアリングコラム(22)に結合されたハンドル(26)上または内の振動またはノイズを継続的に検出するように配置された、少なくとも1つまたは複数の追加の振動センサ(32)と、
    前記CANバス(20)、前記少なくとも1つのCFG(30)、前記少なくとも1つのLFG(28)、および全ての振動センサ(32)と直接または間接的に電子通信し、前記少なくとも1つのCFG(30)および前記少なくとも1つのLFG(28)に直接または間接的電子制御を提供する、少なくとも1つのVCSコントローラ(34)とを備え、
    前記VCSコントローラ(34)は、前記CANバス(20)、全ての前記振動センサ(32)、前記少なくとも1つのCFG(30)、および前記少なくとも1つのLFG(28)からのデータを継続的に分析し、前記VCSコントローラ(34)は、各CFG(30)および各LFG(28)に対して、振動打消し力コマンドを計算し、通信し、
    前記少なくとも1つのCFG(30)は、前記車室(24)内のノイズおよび/または振動を減衰する大きさおよび位相を有する振動打消し力を発生し、前記VCSコントローラ(34)は、各CFG(30)に対して、継続的に振動打消し力コマンドを更新および通信し、
    前記少なくとも1つのLFG(28)は、前記ステアリングコラム(22)および/またはハンドル(26)上または内のノイズおよび/または振動を減衰する線形振動打消し力を発生し、前記VCSコントローラ(34)は、前記少なくとも1つのLFG(28)に対する振動打消し力コマンドを継続的に更新および通信する、VCS(10)。
  17. 前記少なくとも1つのLFG(28)は、複数の周波数の振動およびノイズを同時に制御可能である、請求項16に記載のVCS(10)。
  18. 前記振動センサ(32)は、1軸振動センサ、2軸振動センサ、3軸振動センサ、およびそれらの組合せから成る群から選択される、請求項16に記載のVCS(10)。
  19. 少なくとも1つの前記振動センサ(32)は、3軸の内2軸上の振動および/またはノイズを検出可能である、請求項16に記載のVCS(10)。
  20. 第2の前記LFG(28)は、前記X、Y、またはZ軸の残りの2つの内の1つに沿って配置される、または前記X、Y、またはZ軸の内の残りの2つの内の1つに沿って軸外し配置される、請求項16に記載のVCS(10)。
  21. 第3のLFG(28)は、前記X、Y、またはZ軸の内の残りのものに沿って配置され、前記X、Y、またはZ軸の内の残りのものに沿って軸外し配置される、請求項20に記載のVCS(10)。
  22. 各前記LFG(28)および各CFG(30)は、少なくとも1つの振動センサ(32)が一体化されている、請求項21に記載のVCS(10)。
  23. 各前記LFG(28)間の分散型電子通信をさらに備える、請求項21に記載のVCS(10)。
  24. 少なくとも2つのCFG(30)をさらに備える、請求項21に記載のVCS(10)。
  25. 各CFG(30)と、各前記LFG(28)との間の分散型電子通信をさらに備える、請求項24に記載のVCS(10)。
  26. 前記複数のCFG(30)それぞれの間の分散型電子通信をさらに備える、請求項16に記載のVCS(10)。
  27. 少なくとも1つの振動センサ(32)は、少なくとも1つの前記LFG(28)が一体化され、少なくとも1つの前記振動センサ(32)は、少なくとも1つのCFG(30)が一体化される、請求項26に記載のVCS(10)。
  28. 前記ハンドル(26)上または内に配置された少なくとも1つの追加の前記振動センサ(32)をさらに備える、請求項16に記載のVCS(10)。
  29. 複数のVCSコントローラ(34)をさらに備える、請求項16に記載のVCS(10)。
  30. 前記VCSコントローラ(34)の1つは、前記VCSコントローラ(34)のその他のものよりも上位である、請求項29に記載のVCS(10)。
  31. 内燃機関(14)と、フレーム(18)と、コントローラエリアネットワーク(CAN)バス(20)とを有する車両(12)の車室(24)内に配置されたステアリングコラム内の振動を制御する方法であって、
    縦X軸、横Y軸、および垂直Z軸を有する前記ステアリングコラム(22)に、
    前記ステアリングコラム(22)内に配置される、またはそれに結合され、前記X、Y、またはZ軸の1つに沿って配置されるか、X、Y、またはZ軸の1つに沿って軸外し配置される、少なくとも1つの線形力発生器(LFG)(28)と、
    前記ステアリングコラム(22)内の振動を検出可能な少なくとも1つの振動センサ(32)と、
    前記少なくとも1つのLFG(28)、前記少なくとも1つの振動センサ(32)、および前記CANバス(20)と電子通信し、前記少なくとも1つの振動センサ(32)、前記少なくとも1つのLFG(28)、および前記CANバス(20)からのデータを継続的に分析するVCSコントローラ(34)と、
    を有する振動制御システム(VCS)(10)を一体化することと、
    前記少なくとも1つの振動センサ(32)により、振動またはノイズを検出することと、
    前記検出された振動またはノイズ、を前記検出された振動を分析し、振動打消し力コマンドを計算するVCSコントローラ(34)に通信することと、
    前記VCSコントローラ(34)からの前記計算された振動打消し力コマンドを前記少なくとも1つのLFG(28)通信することと、
    前記少なくとも1つのLFG(28)により、前記LFG(28)が沿って配置された軸上に前記振動打消し力を発生し、前記検出された振動またはノイズを打ち消すことと、
    継続的に繰り返すことと、を含む方法。
  32. 前記VCS(10)は、少なくとも第2のLFG(28)を備え、
    前記第2のLFG(28)は、前記X、Y、またはZ軸の残りの2つの内の1つに沿って配置される、または前記X、Y、またはZ軸の内の残りの2つの内の1つに沿って軸外し配置される、請求項31に記載の方法。
  33. 少なくとも第3のLFG(28)をさらに備え、
    第3のLFG(28)は、前記X、Y、またはZ軸の内の残りのものに沿って配置させられ、前記X、Y、またはZ軸の内の残りのものに沿って軸外し配置される、請求項32に記載の方法。
  34. 前記VCS(10)は、前記車両(12)のフレーム(18)に結合された、少なくとも1つの円形力発生器(CFG)(30)をさらに備える、請求項31に記載の方法。
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