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JP2023156170A - 遠心ファン - Google Patents

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Abstract

Figure 2023156170000001
【課題】翼出口から吹き出される風速分布をより均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高める。
【解決手段】翼4の正圧面47の接線のうち所定の翼4の後縁45を通る接線を第1接線TL1という。軸心CLを中心として後縁45を通る仮想円C1の接線のうち所定の翼4の後縁45を通る接線を第2接線TL2という。第1接線TL1と第2接線TL2とのなす角のうち、第2接線TL2に対し仮想円C1の外側で第1接線TL1より回転方向前側の角を出口角という。このとき、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが1以上存在する。さらに、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角θ1の少なくとも一方は、後縁45のうち出口角が最大となる部位の出口角θ2よりも小さい。
【選択図】図11

Description

本発明は、遠心ファンに関するものである。
従来、送風機に用いられる遠心ファンが知られている。
特許文献1に記載の遠心ファンは、翼のうち前縁側の部位のスキュー角よりも後縁側の部位のスキュー角を小さくしている。この構成により、この遠心ファンは、回転方向に隣り合う複数の翼同士の間に形成される流路(以下、「翼間流路」という)を流れる風に生じる二次流れ渦を抑制することで、騒音低減し、昇圧特性を向上している。なお、スキュー角とは、翼が主板に接続する箇所と翼がシュラウドに接続する箇所とを結ぶ線分と、主板とのなす角のうち、翼の負圧面側に形成される角度をいう。
特許第6981077号公報
送風機に用いられる遠心ファンは、シュラウド、主板、翼など各構成の形状または体格などにより、翼出口から吹き出される風速分布にばらつきが生じることがある。遠心ファンにおいて、翼出口から吹き出される風速分布のばらつきが大きくなると、騒音が増大し、送風効率が低下する。そのため、上記特許文献1に記載の遠心ファンは、さらなる改善の余地がある。
本発明は上記点に鑑みて、翼出口から吹き出される風速分布をより均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることの可能な遠心ファンを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明の遠心ファンは、シュラウド(2)と主板(3)と複数の翼(4)とを備える。シュラウドは、環状に形成され、中央に空気吸込口(21)を有する。主板は、シュラウドに対向して設けられ、シュラウドと共に回転する。複数の翼は、シュラウドと主板との間に回転方向に所定の間隔で配置され、シュラウドおよび主板に接続される。ここで、翼の正圧面(47)の接線のうち所定の翼の後縁(45)を通る接線を第1接線(TL1)という。回転の軸心(CL)を中心として後縁を通る仮想円(C1)の接線のうち所定の翼の後縁を通る接線を第2接線(TL2)という。第1接線と第2接線とのなす角のうち、第2接線に対し仮想円の外側で第1接線より回転方向前側の角を出口角という。このとき、後縁の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁の中に出口角の増減が変化する変曲点(POI)が1以上存在する。さらに、後縁のうち主板に隣接した部位の出口角(θ3)、および、後縁のうちシュラウドに隣接した部位の出口角(θ1)の少なくとも一方は、後縁のうち出口角が最大となる部位の出口角(θ2)よりも小さい。
これによれば、次の3つの形態が含まれる。第1の形態は、後縁のうち主板に隣接した部位の出口角およびシュラウドに隣接した部位の出口角の両方を小さくする形態である。第2の形態は、後縁のうち主板に隣接した部位の出口角を小さくする形態である。第3の形態は、後縁のうちシュラウドに隣接した部位の出口角を小さくする形態である。
上記第1の形態(即ち、後縁のうち主板に隣接した部位の出口角およびシュラウドに隣接した部位の出口角の両方を小さくする形態)は、仮に軸心に対して平行に後縁を設けたときに翼出口のうちシュラウド側の領域の風速と主板側の領域の風速がいずれも遅くなり、翼出口のうち軸心方向の中央部の風速が速くなる場合に有効である。なお、翼出口のうち主板側の領域の風速は、主板と空気との摩擦等による境界層の影響によって遅くなることがある。また、翼出口のうちシュラウド側の領域の風速は、翼間流路においてシュラウド近傍に発生する渦等の影響によって遅くなることがある。そのような場合、後縁のうちシュラウド側の部位の出口角と後縁のうち主板側の部位の出口角の両方を小さくすることで、それらの領域の風速を他の部位と比較して相対的に加速する。それと共に、後縁のうち軸心方向の中央部の出口角を大きくすることで、中央部の風速を他の部位と比較して相対的に減速する。したがって、遠心ファンは、翼出口から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
上記第2の形態(即ち、後縁のうち主板に隣接した部位の出口角を小さくする形態)は、仮に軸心に対し平行に後縁を設けたときに翼出口のうち主板側の領域の風速が遅くなる場合に有効である。その場合、後縁のうち主板側の部位の出口角を小さくすることで、翼の主板側の部位から空気への仕事量を増やし、主板側の領域の風速を他の部位と比較して相対的に加速する。したがって、遠心ファンは、翼出口から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
上記第3の形態(即ち、後縁のうちシュラウドに隣接した部位の出口角を小さくする形態)は、仮に軸心に対し平行に後縁を設けたときに翼出口のうちシュラウド側の領域の風速が遅くなる場合に有効である。その場合、後縁のうちシュラウド側の部位の出口角を小さくすることで、翼のシュラウド側の部位から空気への仕事量を増やし、シュラウド側の領域の風速を他の部位と比較して相対的に加速する。したがって、遠心ファンは、翼出口から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係る遠心ファンの斜視図である。 第1実施形態に係る遠心ファンを回転の軸心と平行に切断した断面図である。 第1実施形態に係る遠心ファンの側面図である。 図3のIV部分の拡大図である。 図4のV-V線の断面においてシュラウドに隣接した部位の正圧面側出口角を説明する図である。 図4のVI-VI線の断面において軸心方向の中央部の正圧面側出口角を説明する図である。 図4のVII-VII線の断面において主板に隣接した部位の正圧面側出口角を説明する図である。 参考例の遠心ファンの翼を回転方向から見た図であり、翼間通路の風速と、翼出口から吹き出される風速を説明するための説明図である。 参考例の遠心ファンの側面図であり、翼間通路の風速と、翼出口から吹き出される風速を説明するための説明図である。 第1実施形態の遠心ファンの翼を回転方向から見た図であり、翼間通路の風速と、翼出口から吹き出される風速を説明するための説明図である。 第1実施形態の遠心ファンの側面図であり、翼間通路の風速と、翼出口から吹き出される風速を説明するための説明図である。 図4のV-V線の断面においてシュラウドに隣接した部位の正圧面側翼面角を説明する図である。 図4のVI-VI線の断面において軸心方向の中央部の正圧面側翼面角を説明する図である。 図4のVII-VII線の断面において主板に隣接した部位の正圧面側翼面角を説明する図である。 図4のV-V線の断面においてシュラウドに隣接した部位の負圧面側出口角を説明する図である。 図4のVI-VI線の断面において軸心方向の中央部の負圧面側出口角を説明する図である。 図4のVII-VII線の断面において主板に隣接した部位の負圧面側出口角を説明する図である。 図4のV-V線の断面においてシュラウドに隣接した部位の負圧面側翼面角を説明する図である。 図4のVI-VI線の断面において軸心方向の中央部の負圧面側翼面角を説明する図である。 図4のVII-VII線の断面において主板に隣接した部位の負圧面側翼面角を説明する図である。 第2実施形態に係る遠心ファンにおいて図4に対応する部位の側面拡大図である。 第3実施形態に係る遠心ファンにおいて図4に対応する部位の側面拡大図である。 第4実施形態に係る遠心ファンにおいて図4に対応する部位の側面拡大図である。 第5実施形態に係る遠心ファンにおいて図4に対応する部位の側面拡大図である。 第6実施形態に係る遠心ファンにおいて図4に対応する部位の側面拡大図である。 第7実施形態に係る遠心ファンにおいて翼を回転方向から見た図である。 第8実施形態に係る遠心ファンにおいて翼を回転方向から見た図である。 第9実施形態に係る遠心ファンにおいて翼を回転方向から見た図である。 第10実施形態に係る遠心ファンにおいて翼を回転方向から見た図である。 第11実施形態に係る遠心ファンにおいて翼を回転方向から見た図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。また、各実施形態で参照する図面に関し、遠心ファンの各構成の形状、大きさ、翼の枚数および厚み等は、説明を分かりやすくするために模式的に記載したものであり、本発明を限定するものではない。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。第1実施形態の遠心ファンは、空調装置または換気装置などが備える送風機に用いられるものである。
図1~図3に示すように、遠心ファン1は、空気吸込口を有するシュラウド2と、そのシュラウド2に対向して設けられる主板3と、シュラウド2と主板3との間に配置される複数の翼4とを備えている。なお、図2では、遠心ファン1の回転の軸心CLを一点鎖線で示している。以下、その軸心CLの延びる方向を軸心方向という。また、軸心CLに垂直且つ軸心CLを中心とした円における径方向外側を「径方向外側」又は、単に「外側」という。また、軸心方向においてシュラウド2の空気吸込口21側を軸心方向の一方側といい、その反対側を軸心方向の他方側として説明する。
シュラウド2は、環状に形成され、その中央部に空気を吸い込む空気吸込口21を有している。シュラウド2は、空気吸込口21から径方向外側に向かい次第に軸心方向他方側に位置する形状に形成されている。
主板3は、円盤状に形成され、中央部から径方向外側に向かい次第に軸心方向他方側に位置する形状に形成されている。言い換えれば、主板3は、中央部が空気吸込口21側に突出するように形成されている。主板3の中央部には、不図示の電動モータのシャフトが取り付けられる。
複数の翼4は、主板3とシュラウド2との間に、遠心ファン1の回転方向に所定の間隔で配置されている。複数の翼4は、軸心方向の一方側の部位41がシュラウド2に接続され、軸心方向の他方側の部位42が主板3に接続されている。すなわち、複数の翼4とシュラウド2と主板3とは、一体に形成されている。複数の翼4はそれぞれ、軸心CLと前縁46とを含む仮想平面に対し、後縁45が回転方向後側に位置するように設けられている。したがって、この遠心ファン1は、ターボファンである。
遠心ファン1(即ち、主板3、シュラウド2、複数の翼4)は、不図示の電動モータの駆動により、図1等に矢印で示した回転方向に回転する。遠心ファン1が回転すると、空気吸込口21から吸い込まれた空気は、翼4の前縁46から複数の翼4同士の間に形成される翼間流路43を流れ、翼4の後縁45とシュラウド2と主板3との間に形成される翼出口44から径方向外側に吹き出される。
図3および図4に示すように、第1実施形態の遠心ファン1は、翼4の後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451、および、翼4の後縁45のうち主板3に接続する部位452に対して、翼4の後縁45のうち軸心方向の中央部453が、回転方向後側に位置している。
一方、図1および図2に示したように、翼4の前縁46は、その前縁46のうちシュラウド2に接続する部位461から主板3に接続する部位462に亘り、軸心CLに対して略平行に形成されている。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、翼4のうちシュラウド2に接続する部位41、および、翼4のうち主板3に接続する部位42に対して、翼4のうち軸心方向の中央部が、前縁46と後縁45の途中の所定の位置から後縁45にかけて次第に回転方向後側に位置する形状となっている。
ここで、図5~図7を参照して、翼4の後縁45の出口角について説明する。なお、図5は、図4のV-V線の断面、すなわち、翼4のうちシュラウド2に隣接した部位の断面図である。図6は、図4のVI-VI線の断面、すなわち、翼4のうち軸心方向の中央部の断面図である。また、図7は、図4のVII-VII線の断面、すなわち、翼4のうち主板3に隣接した部位の断面図である。
図5~図7に示すように、以下の説明では、翼4の正圧面47の接線のうち所定の翼4の後縁45を通る接線を第1接線TL1という。また、軸心CLを中心として後縁45を通る仮想円(以下、「第1仮想円C1」という)の接線のうち所定の翼4の後縁45を通る接線を第2接線TL2という。そして、第1接線TL1と第2接線TL2とのなす角のうち、第2接線TL2に対し第1仮想円C1の外側で第1接線TL1より回転方向前側の角を正圧面側出口角という。なお、以下の説明では、正圧面側出口角を、単に「出口角」ということがある。
図5では、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角をθ1として示している。図6では、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角をθ2として示している。図7では、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角をθ3として示している。このように、第1実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角θ1はいずれも、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角θ2よりも小さい。なお、後縁45のうち軸心方向の中央部453は、後縁45のうち出口角が最大となる部位と言える。また、図4に示したように、第1実施形態の遠心ファン1は、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが1以上存在する形状である。第1実施形態では、その変曲点POIは、後縁45のうち軸心方向の中央部453に存在する。
以下、本実施形態の遠心ファン1において、後縁45の中に変曲点POIが1以上存在し、且つ、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角θ1を、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角θ2よりも小さくした意義について説明する。
図8および図9は、第1実施形態とは異なる参考例の遠心ファンを示している。
図9に示すように、参考例の遠心ファンの備える翼4は、その後縁45が、シュラウド2に接続する部位451から主板3に接続する部位452に亘り、軸心CLに対して平行に形成されている。そのため、翼4の後縁45の出口角は、シュラウド2側から主板3側に亘り同一となっている。
図8および図9では、翼間流路43を流れる風速、および、翼出口44から吹き出される風速の大きさを、それぞれ矢印の長さで示している。
図8および図9の矢印FL1、FL2、FL3に示したように、参考例の遠心ファンは、シュラウド2の空気吸込口21から軸心方向に吸い込まれた空気が主板3に沿ってその向きを変え、翼4の前縁46側から翼間流路43を流れる。また、翼間流路43においては、風流れがシュラウド2側の領域で剥離し、主流が主板3側に偏る。それらの要因により、翼間流路43においては、シュラウド2の近傍の領域の風速に比べて、軸心方向中央の領域および軸心方向中央より主板3側の領域の風速が速くなる。但し、矢印FL3に示したように、主板3の近傍の領域では空気と主板3との摩擦で生じる境界層の影響によって風速が低下している。
そのため、矢印FL4~FL8に示したように、参考例の遠心ファンは、翼出口44から吹き出される風速分布にばらつきが生じるため、騒音が増加し、昇圧特性が悪化することが懸念される。
それに対し、図10および図11は、第1実施形態の遠心ファン1を示している。なお、図10および図11でも、翼間流路43を流れる風速、および、翼出口44から吹き出される風速の大きさを、それぞれ矢印の長さで示している。
第1実施形態の遠心ファン1の備える翼4は、上述したように、後縁45の中に変曲点POIが1以上存在し、且つ、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角θ1が、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角θ2よりも小さい。言い換えれば、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角θ2は、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角θ1よりも大きい。出口角を大きくすることで、翼4から翼間流路43を流れる空気に力が加わりにくくなるので、翼4から空気への仕事量を減らし、他の部位と比較して相対的に風速を下げることが可能である。そのため、第1実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角θ2を大きくしたことで、矢印FL10に示したように、翼間流路43において軸心方向中央の領域における速い風速を他の部位と比較して相対的に減速し、翼出口44から吹き出される風速分布を均一化することができる。
さらに、第1実施形態の遠心ファン1では、上述したように、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3を小さくしている。これにより、翼4から翼間流路43を流れる空気に力が加わりやすくなるので、翼4から翼間流路43を流れる空気への仕事量を増やし、他の部位と比較して相対的に風速を上げることが可能である。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3を小さくしたことで、矢印FL12に示したように、翼間流路43において主板3の近傍の領域における遅い風速を他の部位と比較して相対的に加速し、翼出口44から吹き出される風速分布を、より均一化することができる。
続いて、図12~図14を参照して、翼4の正圧面側翼面角について説明する。なお、図12は図5と同一の部位(即ち、翼4のうちシュラウド2に隣接した部位)の断面を示し、図13は図6と同一の部位(即ち、翼4のうち軸心方向の中央部)の断面を示し、図14は図7と同一の部位(即ち、翼4のうち主板3に隣接した部位)の断面を示している。
図12~図14に示すように、以下の説明では、翼4の正圧面47の接線のうち所定の翼4において前縁46と後縁45との間の所定の位置P1(以下、「第1の所定の位置P1」という)を通る接線を第3接線TL3という。また、軸心CLを中心として第1の所定の位置P1を通る仮想円(以下、「第2仮想円C2」という)の接線のうち第1の所定の位置P1を通る接線を第4接線TL4という。そして、第3接線TL3と第4接線TL4とのなす角のうち、第4接線TL4に対し第2仮想円C2の外側で第3接線TL3より回転方向前側の角を正圧面側翼面角という。
図12では、翼4の第1の所定の位置P1においてシュラウド2に隣接した部位の正圧面側翼面角をθ4として示している。図13では、翼4の第1の所定の位置P1において軸心方向の中央部の正圧面側翼面角をθ5として示している。図14では、翼4の第1の所定の位置P1において主板3に隣接した部位の正圧面側翼面角をθ6として示している。このように、第1実施形態の遠心ファン1は、翼4の第1の所定の位置P1において主板3に隣接した部位の正圧面側翼面角θ6、および、翼4の第1の所定の位置P1においてシュラウド2に隣接した部位の正圧面側翼面角θ4はいずれも、翼4の第1の所定の位置P1において軸心方向の中央部の正圧面側翼面角θ5よりも小さい。なお、翼4の第1の所定の位置P1において軸心方向の中央部は、翼4の第1の所定の位置P1において正圧面側翼面角が最大となる部位と言える。
次に、図15~図17を参照して、翼4の負圧面側出口角について説明する。なお、図15は図5と同一の部位(即ち、翼4のうちシュラウド2に隣接した部位)の断面を示し、図16は図6と同一の部位(即ち、翼4のうち軸心方向の中央部)の断面を示し、図17は図7と同一の部位(即ち、翼4のうち主板3に隣接した部位)の断面を示している。
図15~図17に示すように、以下の説明では、翼4の負圧面48の接線のうち所定の翼4の後縁45を通る接線を第5接線TL5という。また、前記第1仮想円C1の接線のうち所定の翼4の後縁45を通る接線を第6接線TL6という。そして、第5接線TL5と第6接線TL6とのなす角のうち、第6接線TL6に対し第1仮想円C1の外側で第5接線TL5より回転方向前側の角を負圧面側出口角という。
図15では、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の負圧面出口角をθ7として示している。図16では、後縁45のうち軸心方向の中央部453の負圧面出口角をθ8として示している。図17では、後縁45のうち主板3に隣接した部位の負圧面出口角をθ9として示している。このように、第1実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうち主板3に隣接した部位の負圧面出口角θ9、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の負圧面出口角θ7はいずれも、後縁45のうち軸心方向の中央部453の負圧面側出口角θ8よりも小さい。なお、後縁45のうち軸心方向の中央部453は、後縁45のうち負圧面側出口角が最大となる部位と言える。
続いて、図18~図20を参照して、翼4の負圧面側翼面角について説明する。なお、図18は図5と同一の部位(即ち、翼4のうちシュラウド2に隣接した部位)の断面を示し、図19は図6と同一の部位(即ち、翼4のうち軸心方向の中央部)の断面を示し、図20は図7と同一の部位(即ち、翼4のうち主板3に隣接した部位)の断面を示している。
図18~図20に示すように、以下の説明では、翼4の負圧面48の接線のうち所定の翼4において前縁46と後縁45との間の所定の位置P2(以下、「第2の所定の位置P2」という)を通る接線を第7接線TL7という。また、軸心CLを中心として第2の所定の位置P2を通る仮想円(以下、「第3仮想円C3」という)の接線のうち第2の所定の位置P2を通る接線を第8接線TL8という。そして、第7接線TL7と第8接線TL8とのなす角のうち、第8接線TL8に対し第3仮想円C3の外側で第7接線TL7より回転方向前側の角を負圧面側翼面角という。
図18では、翼4の第2の所定の位置P2においてシュラウド2に隣接した部位の負圧面側翼面角をθ10として示している。図19では、翼4の第2の所定の位置P2において軸心方向の中央部の負圧面側翼面角をθ11として示している。図20では、翼4の第2の所定の位置P2において主板3に隣接した部位の負圧面側翼面角をθ12として示している。このように、第1実施形態の遠心ファン1は、翼4の第2の所定の位置P2において主板3に隣接した部位の負圧面側翼面角θ12、および、翼4の第2の所定の位置P2においてシュラウド2に隣接した部位の負圧面側翼面角θ10はいずれも、翼4の第2の所定の位置P2において軸心方向の中央部の負圧面側翼面角θ11よりも小さい。なお、翼4の第2の所定の位置P2において軸心方向の中央部は、翼4の第2の所定の位置P2において負圧面側翼面角が最大となる部位と言える。
本実施形態の遠心ファン1の備える複数の翼4は、負圧面側出口角と正圧面側出口角とが異なり、且つ、負圧面側翼面角と正圧面側翼面角とが異なる形状となっている。これによれば、負圧面48における風の剥離を抑制することが可能となり、さらに、正圧面47における翼4から空気への仕事量の調整をすることが可能となるので、翼間流路43を流れる空気の風速分布を均一に近づけることができる。
以上説明した第1実施形態の遠心ファン1は、次の作用効果を奏するものである。
(1)第1実施形態の遠心ファン1は、翼4の後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが1以上存在する。さらに、後縁45のうち主板3に隣接した部位の出口角θ3、および、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位の出口角θ1はいずれも、後縁45のうち出口角が最大となる部位の出口角θ2よりも小さい。
これによれば、第1実施形態の遠心ファン1は、上述した参考例の遠心ファンのように軸心CLに対して平行に後縁45を設けたときに翼出口44のうちシュラウド2側の領域の風速と主板3側の領域の風速がいずれも遅くなり、翼出口44のうち軸心方向の中央部の風速が速くなる場合に有効である。
その場合、第1実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうちシュラウド2側の部位の出口角θ1と後縁45のうち主板3側の部位の出口角θ3の両方を小さくすることで、それらの領域の風速を他の部位と比較して相対的に加速する。それと共に、後縁45のうち軸心方向の中央部453の出口角θ2を大きくすることで、中央部453の領域の風速を他の部位と比較して相対的に減速する。したがって、第1実施形態の遠心ファン1は、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
(2)第1実施形態の遠心ファン1は、翼4の所定の位置P1において、主板3に隣接した部位の翼面角θ6、および、シュラウド2に隣接した部位の翼面角θ4は、翼4の所定の位置P1において翼面角が最大となる部位の翼面角θ5よりも小さい。
これによれば、翼間流路43における空気流れに対しても、翼4面から空気に対する仕事量を変化させることで翼4面での剥離を抑制するとともに、翼出口44よりも上流側から次第に風速分布を均一化させてゆくことができる。
なお、このように、翼4のうち前縁46と後縁45の途中から翼面角を変化させるという構成およびその作用効果は、後述する第2~第11実施形態でも同じである。
(3)第1実施形態の遠心ファン1の備える複数の翼4は、負圧面側出口角と正圧面側出口角とが異なり、且つ、負圧面側翼面角と正圧面側翼面角とが異なる形状となっている。
これによれば、負圧面48における風の剥離を抑制でき、さらに、正圧面47における翼4から空気への仕事量の調整できるので、翼出口44から吹き出される風速分布を、より均一に近づけることができる。なお、このような構成および作用効果も、後述する第2~第11実施形態でも同じである。
(第2実施形態)
第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態に対して翼4の後縁45の形状を変更したものであり、その他については第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図21に示すように、第2実施形態では、翼4の後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451から軸心方向の中央部453に亘る部位が、軸心CLに対して略平行に形成されている。そして、翼4の後縁45のうち軸心方向の中央部453から主板3に接続する部位452にかけて、次第に回転方向前側に位置するように形成されている。したがって、第2実施形態では、翼4の後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451から軸心方向の中央部453に亘る部位の出口角よりも、後縁45のうち主板3に接続する部位452から軸心方向の中央部453に亘る部位の出口角が小さい。なお、翼4の後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451から軸心方向の中央部453に亘る部位は、後縁45のうち出口角が最大となる部位と言える。
また、第2実施形態の遠心ファン1も、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが1以上存在する形状である。第2実施形態では、その変曲点POIは、後縁45のうち軸心方向の中央部453に存在する。
以上説明した第2実施形態の遠心ファン1は、翼4の後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451から軸心方向の中央部453に亘る部位の出口角を大きくしたことで、翼間流路43においてシュラウド2から軸心方向の中央の領域における速い風速を他の部位と比較して相対的に減速する。それと共に、第2実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうち主板3側の部位の出口角を小さくしたことで、翼間流路43において主板3の近傍の領域における遅い風速を他の部位と比較して相対的に加速する。したがって、遠心ファン1は、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について説明する。第3実施形態も、第1実施形態等に対して翼4の後縁45の形状を変更したものであり、その他については第1実施形態等と同様であるため、第1実施形態等と異なる部分についてのみ説明する。
図22に示すように、第3実施形態では、翼4の後縁45のうち主板3に接続する部位452から軸心方向の中央部453に亘る部位が、軸心CLに対して略平行に形成されている。そして、翼4の後縁45のうち軸心方向の中央部453からシュラウド2に接続する部位451にかけて、次第に回転方向前側に位置するように形成されている。したがって、第3実施形態では、翼4の後縁45のうち主板3に接続する部位452から軸心方向の中央部453に亘る部位の出口角よりも、後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451から軸心方向の中央部453に亘る部位の出口角が小さい。なお、翼4の後縁45のうち主板3に接続する部位452から軸心方向の中央部453に亘る部位は、後縁45のうち出口角が最大となる部位と言える。
また、第3実施形態の遠心ファン1も、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが1以上存在する形状である。第3実施形態では、その変曲点POIは、後縁45のうち軸心方向の中央部453に存在する。
以上説明した第3実施形態の遠心ファン1は、翼4の後縁45のうち主板3に接続する部位452から軸心方向の中央部453に亘る部位の出口角を大きくしたことで、翼間流路43において主板3から軸心方向の中央の領域における速い風速を他の部位と比較して相対的に減速する。それと共に、第3実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうちシュラウド2に隣接した部位451の出口角を小さくしたことで、翼間流路43においてシュラウド2の近傍の領域における遅い風速を他の部位と比較して相対的に加速する。したがって、遠心ファン1は、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について説明する。第4実施形態も、第1実施形態等に対して翼4の後縁45の形状を変更したものであり、その他については第1実施形態等と同様であるため、第1実施形態等と異なる部分についてのみ説明する。
図23に示すように、第4実施形態では、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが2個以上存在する形状である。具体的に、第4実施形態では、後縁45に4個の変曲点POI_1、POI_2、POI_3、POI_4がある。そして、後縁45において、その4個の変曲点POI_1、POI_2、POI_3、POI_4をそれぞれ結ぶ部位は直線状になっている。
第4実施形態の構成は、遠心ファン1の上流側に配置される圧損体や、遠心ファン1の各構成の形状または体格などにより、仮に軸心CLに対して平行に後縁45を設けたときに翼出口44の各領域の風速分布にばらつきが生じる場合に有効である。なお、圧損体とは、遠心ファン1が設置される送風機のケース、又は、遠心ファン1の上流側に設置されるフィルタなど、空気流れの圧力損失を生じさせる物体をいう。その場合、第4実施形態においても、後縁45のうち風速の遅い領域に対応する部位の出口角を小さくし、後縁45のうち風速の速い領域に対応する部位の出口角を大きくする。上述したように、出口角を小さくすることで、翼4から空気への仕事量を増やし、他の部位と比較して相対的に風速を上げることが可能である。一方、出口角を大きくすることで、翼4から空気への仕事量を減らし、他の部位と比較して相対的に風速を下げることが可能である。これにより、仮に軸心CLに対して平行に後縁45を設けたときに翼出口44の各領域の風速分布にばらつきが生じる場合でも、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることが可能となる。したがって、第4実施形態の遠心ファン1も、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
(第5実施形態)
第5実施形態について説明する。第5実施形態は、第4実施形態の変形例である。
図24に示すように、第5実施形態も、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが2個以上存在する形状である。具体的には、第5実施形態では、後縁45に3個の変曲点POI_1、POI_2、POI_3がある。そして、後縁45において、その3個の変曲点POI_1、POI_2、POI_3をそれぞれ結ぶ部位は曲線状になっている。
第5実施形態の構成も、仮に軸心CLに対して平行に後縁45を設けたときに翼出口44の各領域の風速分布にばらつきが生じる場合に、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることが可能である。したがって、第5実施形態の遠心ファン1も、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
(第6実施形態)
第6実施形態について説明する。第6実施形態も、第4、第5実施形態の変形例である。
図25に示すように、第6実施形態も、後縁45の軸心方向の各部位で出口角の変化を視たときに、後縁45の中に出口角の増減が変化する変曲点POIが2個以上存在する形状である。具体的には、第6実施形態では、後縁45に4個の変曲点POI_1、POI_2、POI_3、POI_4がある。そして、後縁45において、その4個の変曲点POI_1、POI_2、POI_3、POI_4をそれぞれ結ぶ部位は曲線状になっている。
第6実施形態の構成も、仮に軸心CLに対して平行に後縁45を設けたときに翼出口44の各領域の風速分布にばらつきが生じる場合に、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることが可能である。したがって、第6実施形態の遠心ファン1も、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
(第7~第11実施形態)
第7~第11実施形態は、第1実施形態等に対して、回転方向から視た翼4の後縁45の形状を変更したものであり、その他については第1実施形態等と同様であるため、第1実施形態等と異なる部分についてのみ説明する。なお、第7~第11実施形態の構成と、上記第1~第6実施形態で説明した構成とは、任意に組み合わせることが可能である。
(第7実施形態)
図26に示すように、第7実施形態では、後縁45のうち主板3に接続する部位452と軸心CLとの距離Db2は、後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451と軸心CLとの距離Db1よりも遠い。そして、後縁45は、主板3に接続する部位452からシュラウド2に接続する部位451に向かって軸心CLとの距離が次第に近くなるように直線状に形成されている。以下、回転方向から視た後縁45の形状を上記のように構成した意義について説明する。
図26の矢印FL21に示すように、翼間流路43での空気流れは、前縁46付近でシュラウド2から剥離して一旦主板3側に偏るが、その後、矢印FL22に示すように、翼間流路43の途中でシュラウド2に再付着するように流れる。そのため、翼出口44では、空気流れがシュラウド2側に偏って流れ、軸心方向で偏った空気流れの速度分布が生じることがある。
それに対し、第7実施形態の遠心ファン1は、翼4の主板3側の部位から空気への仕事量を増やすことで、矢印FL23に示すように、翼間流路43のうち翼出口44付近での空気流れを主板3側に再度引き寄せることができる。その結果、仮に軸心CLに対して平行に後縁45を設けた場合と比較して、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
なお、第7実施形態の遠心ファン1の構成は、シュラウド2の内径をDsiとし、シュラウド2の外径をDsoとしたとき、0.5<Dsi/Dso<0.7 の関係を満たす場合に、より有効である。それは次の理由による。
仮に、Dsi/Dsoが0.5以下である場合、空気流れがシュラウド2側に偏った後に空気が流れる翼間流路43の長さが十分に長く確保される。その場合、回転方向から視た後縁45の形状が軸心CLに平行であっても、空気流れがシュラウド2側に偏った後、後縁45に到達するまでに、その空気流れの偏りが緩和される。一方、仮に、Dsi/Dsoが0.7以上である場合、翼間流路43における空気流れは、シュラウド2側に再付着するように偏る前に、後縁45に到達する。すなわち、矢印FL21、FL22で示した空気流れが途中で切れる。したがって、第7実施形態の遠心ファン1の構成をより有効に役立てるためには、0.5<Dsi/Dso<0.7 という関係を満たすことが好ましい。
以上説明した第7実施形態の遠心ファン1は、後縁45のうち主板3に接続する部位452と軸心CLとの距離Db2が、後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451と軸心CLとの距離Db1よりも遠くなるように構成されている。
これにより、翼4の主板3側の部位から空気への仕事量を増やし、翼間流路43のうち翼出口44付近での空気流れを主板3側に再度引き寄せることができる。その結果、仮に軸心CLに対して平行に後縁45を設けた場合と比較して、翼出口44から吹き出される風速分布を均一に近づけることで、騒音を低減し、送風効率を高めることができる。
なお、以下に説明する第8~第11実施形態の遠心ファン1も、上述した第7実施形態と同様に、後縁45のうち主板3に接続する部位452と軸心CLとの距離Db2が、後縁45のうちシュラウド2に接続する部位451と軸心CLとの距離Db1よりも遠くなるように構成されている。したがって、第8~第11実施形態の遠心ファン1も、第7実施形態の遠心ファン1と同様の作用効果を奏することが可能である。
(第8実施形態)
図27に示すように、第8実施形態では、後縁45は、主板3に接続する部位452からシュラウド2に接続する部位451に向かい、軸心CLとの距離が段階的に近くなる段差形状となっている。具体的に、後縁45は、主板3から軸心方向に沿ってシュラウド2側に延びる第1後縁部45aと、その第1後縁部45aのうちシュラウド2側の端部から軸心CL側へ延びる第2後縁部45bと、その第2後縁部45bのうち軸心CL側の端部から軸心方向に沿ってシュラウド2側に延びる第3後縁部45cとを有している。したがって、第8実施形態では、2個の角部45s、45tと、3個の直線部(即ち、第1~第3後縁部45a~45c)とを有する段差形状となっている。
以上説明した第8実施形態の遠心ファン1も、第7実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第9実施形態)
図28に示すように、第9実施形態も、後縁45は、主板3に接続する部位452からシュラウド2に接続する部位451に向かい、軸心CLとの距離が段階的に近くなる段差形状となっている。具体的に、後縁45は、主板3から軸心方向に沿ってシュラウド2側に延びる第1後縁部45aと、第1後縁部45aのうちシュラウド2側の端部から軸心CL側へ延びる第2後縁部45bと、第2後縁部45bのうち軸心CL側の端部から軸心方向に沿ってシュラウド2側に延びる第3後縁部45cと、第3後縁部45cのうちシュラウド2側の端部から軸心CL側へ延びる第4後縁部45dと、第4後縁部45dのうち軸心CL側の端部から軸心方向に沿ってシュラウド2側に延びる第5後縁部45eとを有している。したがって、第9実施形態では、4個の角部45s~45vと、5個の直線部(即ち、第1~第5後縁部45a~45e)とを有する段差形状となっている。
以上説明した第9実施形態の遠心ファン1も、第7、第8実施形態と同様の作用効果を奏することができる。なお、後縁45に形成される段差形状の有する角部の数および直線部の数は、任意に設定することが可能である。
(第10実施形態)
図29に示すように、第10実施形態では、後縁45は、主板3に接続する部位452から軸心方向の中央部453に向かい、軸心CLとの距離が次第に近くなるように直線状に形成された部位45fと、軸心方向の中央部453からシュラウド2に接続する部位451にかけて軸心CLと平行に形成された部位45gとを有している。
以上説明した第10実施形態の遠心ファン1も、第7~第9実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(第11実施形態)
図30に示すように、第11実施形態では、後縁45は、主板3に接続する部位452からシュラウド2に接続する部位451に向かい、軸心CLとの距離が次第に近くなるように曲線状に形成されている。その曲線の形状は、任意に設定することができる。
以上説明した第11実施形態の遠心ファン1も、第7~第10実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
(他の実施形態)
上記各実施形態では、遠心ファン1をターボファンとして説明したが、それに限らず、例えば、ラジアルファンなど、他の形式のものとしてもよい。
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
1 遠心ファン、2 シュラウド、3 主板、4 翼、45 後縁、47 正圧面、CL 軸心、C1 仮想円、TL1 第1接線、TL2 第2接線、POI 変曲点、θ1~θ3 正圧面側出口角(出口角)。

Claims (6)

  1. 環状に形成され、中央に空気吸込口(21)を有するシュラウド(2)と、
    前記シュラウドに対向して設けられ、前記シュラウドと共に回転する主板(3)と、
    前記シュラウドと前記主板との間に回転方向に所定の間隔で配置され、前記シュラウドおよび前記主板に接続される複数の翼(4)と、を備える遠心ファンであって、
    前記翼の正圧面(47)の接線のうち所定の前記翼の後縁(45)を通る接線を第1接線(TL1)といい、
    回転の軸心(CL)を中心として前記後縁を通る仮想円(C1)の接線のうち所定の前記翼の前記後縁を通る接線を第2接線(TL2)といい、
    前記第1接線と前記第2接線とのなす角のうち、前記第2接線に対し仮想円の外側で前記第1接線より回転方向前側の角を出口角というとき、
    前記後縁の軸心方向の各部位で前記出口角の変化を視たときに、前記後縁の中に前記出口角の増減が変化する変曲点(POI)が1以上存在し、
    前記後縁のうち前記主板に隣接した部位の前記出口角(θ3)、および、前記後縁のうち前記シュラウドに隣接した部位の前記出口角(θ1)の少なくとも一方は、前記後縁のうち前記出口角が最大となる部位の前記出口角(θ2)よりも小さい、遠心ファン。
  2. 前記変曲点が2以上存在し、前記後縁において2個以上の前記変曲点を結ぶ部位は曲線または直線となっている、請求項1に記載の遠心ファン。
  3. 前記正圧面の接線のうち所定の前記翼において前縁(46)と前記後縁との間の所定の位置(P1)を通る接線を第3接線(TL3)といい、
    前記軸心を中心として前記所定の位置を通る第2仮想円(C2)の接線のうち前記所定の位置を通る接線を第4接線(TL4)といい、
    前記第3接線と前記第4接線とのなす角のうち、前記第4接線に対し前記第2仮想円の外側で前記第3接線より回転方向前側の角を翼面角というとき、
    所定の前記翼の前記第2仮想円上の各部位において前記主板に隣接した部位の前記翼面角(θ6)、および、前記シュラウドに隣接した部位の前記翼面角(θ4)の少なくとも一方は、所定の前記翼の前記第2仮想円上の各部位の中で前記翼面角が最大となる部位の前記翼面角(θ5)よりも小さい、請求項1または2に記載の遠心ファン。
  4. 前記出口角を正圧面側出口角といい、
    前記翼面角を正圧面側翼面角といい、
    前記翼の負圧面(48)の接線のうち所定の前記翼の前記後縁を通る接線を第5接線(TL5)といい、
    前記仮想円の接線のうち所定の前記翼の前記後縁を通る接線を第6接線(TL6)といい、
    前記第5接線と前記第6接線とのなす角のうち、前記第6接線に対し前記仮想円の外側で前記第5接線より回転方向前側の角を負圧面側出口角といい、
    前記負圧面の接線のうち所定の前記翼において前記前縁と前記後縁との間の第2の所定の位置(P2)を通る接線を第7接線(TL7)といい、
    前記軸心を中心として前記第2の所定の位置を通る第3仮想円(C3)の接線のうち前記第2の所定の位置を通る接線を第8接線(TL8)といい、
    前記第7接線と前記第8接線とのなす角のうち、前記第8接線に対し前記第3仮想円の外側で前記第7接線より回転方向前側の角を負圧面側翼面角というとき、
    複数の前記翼はそれぞれ、前記負圧面側出口角と前記正圧面側出口角とが異なり、且つ、前記負圧面側翼面角と前記正圧面側翼面角とが異なる形状である、請求項3に記載の遠心ファン。
  5. 前記後縁のうち前記主板に接続する部位(452)と前記軸心との距離(Db2)は、前記後縁のうち前記シュラウドに接続する部位(451)と前記軸心との距離(Db1)よりも遠い、請求項1または2に記載の遠心ファン。
  6. 複数の前記翼はそれぞれ前記軸心と前縁とを含む仮想平面に対し、回転方向後側に前記後縁が位置しているターボファンとして構成されている、請求項1または2に記載の遠心ファン。
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