JP2023013549A - 撮像装置、撮像方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】赤外光が含まれる度合いが小さい環境下において、ノイズを抑制した可視光の画像を生成できるようにする。【解決手段】対象画素の第1画素値を、第1波長域の光及び第2波長域の光を受光する第1画素から取得する第1画素取得部と、対象画素の第2画素値を、第2波長域の光を受光する第2画素から取得する第2画素取得部と、度合いが小さくなるに従って値を小さくする係数であって、画像において第2波長域の光の成分が含まれる度合いに応じて係数を取得する係数取得部と、第1画素値と、取得された係数が乗じられた第2画素値とから対象画素の第1波長域の画素値を生成する。【選択図】図4
Description
本発明は、撮像装置、撮像方法、及びプログラムに関する。
CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementally Metal Oxide Semiconductor)などのイメージセンサーは、一般的に可視光だけでなく近赤外光にも感度を持つ。可視光は波長が380nmから780nm程度であり、近赤外光は波長が700nmから2500nm程度である。可視光画像と近赤外光画像の両方をビューイングやセンシングに用いるシステムでは、1台で可視光画像と近赤外光画像の2つの画像を同時に取得できる撮像装置が求められる。
下記式に示すように、可視光と赤外光を同時に受光する画素の値(R+IR、G+IR、B+IR)から、赤外光を受光する画素の値(IR)を減算することで、可視光の画素値(R、G、B)を得る方法が、特許文献1に開示されている。
R=R+IR-k×IR
G=G+IR-k×IR …(式1)
B=B+IR-k×IR
(式1)において、R+IRは赤色光と赤外光を受光する画素の値、G+IRは緑色光と赤外光を受光する画素の値、B+IRは青色光と赤外光を受光する画素の値、IRは赤外光のみを受光する画素の値である。また、RとGとBは、それぞれ赤外光成分が分離された、赤色光成分と緑色光成分と青色光成分の値である。また、kは画素値IRを減算する程度を示す係数である。特許文献1では、可視光と赤外光を同時に受光する画素の値と、赤外光を受光する画素の値との比率によって係数kを求める。可視光と赤外光を受光する画素の値の比率が大きい場合にk=1とし、赤外光を受光する画素の値の比率が大きい場合にk=0とする。中間の比率の場合に、赤外光を受光する画素の値の比率が大きくなるに従って、kの値を1から0へ徐々に小さくする。この係数kによれば、可視光と赤外光を受光する画素の値の比率のほうが大きい場合に、可視光の画素値が支配的となり、赤外光を受光する画素の値の比率のほうが大きい場合に、赤外光の画素値が支配的となる。
R=R+IR-k×IR
G=G+IR-k×IR …(式1)
B=B+IR-k×IR
(式1)において、R+IRは赤色光と赤外光を受光する画素の値、G+IRは緑色光と赤外光を受光する画素の値、B+IRは青色光と赤外光を受光する画素の値、IRは赤外光のみを受光する画素の値である。また、RとGとBは、それぞれ赤外光成分が分離された、赤色光成分と緑色光成分と青色光成分の値である。また、kは画素値IRを減算する程度を示す係数である。特許文献1では、可視光と赤外光を同時に受光する画素の値と、赤外光を受光する画素の値との比率によって係数kを求める。可視光と赤外光を受光する画素の値の比率が大きい場合にk=1とし、赤外光を受光する画素の値の比率が大きい場合にk=0とする。中間の比率の場合に、赤外光を受光する画素の値の比率が大きくなるに従って、kの値を1から0へ徐々に小さくする。この係数kによれば、可視光と赤外光を受光する画素の値の比率のほうが大きい場合に、可視光の画素値が支配的となり、赤外光を受光する画素の値の比率のほうが大きい場合に、赤外光の画素値が支配的となる。
ここで、LED(Light Emitting Diode)光環境下等の、近赤外光が含まれる度合いが小さい環境下においては、近赤外光を受光する画素の値は本来小さい値であるべきである。また、近赤外光が含まれる度合いが小さい環境下でも、近赤外光を受光する画素の値は、実際にはノイズの値を持つ。一方で、特許文献1の技術に拠ると、近赤外光が含まれる度合いが小さい場合には、可視光と近赤外光を同時に受光する画素の値から、近赤外光を受光する画素の値を相対的に大きく減算することになる。その結果、算出される可視光の値にノイズが付加されてしまう。
本発明は、撮像素子が可視光及び赤外光を受光可能であり、赤外光が含まれる度合いが小さい環境下である場合に、ノイズを抑制した可視光の画像を生成できるようにすることを目的とする。
本発明に係る撮像装置は、対象画素の第1画素値を、第1波長域の光及び第2波長域の光を受光する第1画素から取得する第1画素取得手段と、前記対象画素の第2画素値を、前記第2波長域の光を受光する第2画素から取得する第2画素取得手段と、度合いが小さくなるに従って値を小さくする係数であって、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合いに応じて前記係数を取得する係数取得手段と、前記第1画素値と、前記係数が乗じられた前記第2画素値とから前記対象画素の前記第1波長域の画素値を生成する画素値生成手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、赤外光が含まれる度合いが小さい環境下において、ノイズを抑制した可視光の画像を生成することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態における撮像装置100の概略的な構成例を示す図である。撮像装置100は、被写体の光学像を撮像する撮像部101と、撮像した画像のデジタル信号処理を行うデジタル処理部107と、撮像部101及びデジタル処理部107を制御する制御部113とを有する。
図1は、第1実施形態における撮像装置100の概略的な構成例を示す図である。撮像装置100は、被写体の光学像を撮像する撮像部101と、撮像した画像のデジタル信号処理を行うデジタル処理部107と、撮像部101及びデジタル処理部107を制御する制御部113とを有する。
撮像部101は、被写体の光学像を画素値に変換する。撮像部101は、光学系102、撮像素子103、及びアナログ処理部104を有する。光学系102は、レンズ、絞りを含み、被写体等からの光学像を撮像素子103の撮像面上に結像させる。撮像素子103は、図2に一例を示すように配置された複数の画素を有し、被写体等の光学像を光電変換により撮像して信号に変換する。撮像素子103は、例えば、CCDやCMOSなどのイメージセンサーである。撮像素子103から出力された信号は、アナログ処理部104に入力される。
図2は、撮像素子103の画素配置を説明する図である。撮像素子103の画素には、赤色の波長域の光を透過する赤色フィルター、緑色の波長域の光を透過する緑色フィルター、青色の波長域の光を透過する青色フィルター、赤外線の波長域の光を透過する赤外線フィルターの何れかのフィルターが配置されている。赤色フィルター、緑色フィルター、及び青色フィルターは、赤外線の波長域の光も透過する。
画素201は、赤色フィルターが配置され、赤色の波長域の光及び赤外線の波長域の光を受光する画素である。画素202は、緑色フィルターが配置され、緑色の波長域の光及び赤外線の波長域の光を受光する画素である。画素203は、青色フィルターが配置され、青色の波長域の光及び赤外線の波長域の光を受光する画素である。画素204は、赤外線フィルターが配置され、赤外線の波長域の光を受光する画素である。画素201~204の周辺に配置された画素201-n、画素202-n、画素203-n、及び画素204-nも、画素201、画素202、画素203、及び画素204とそれぞれ同様である。なお、nは添え字であり、図2に示した例ではnは1~8である(以下についても同様)。なお、図2には、撮像素子103の一部の範囲を示しており、実際にはこの周辺に数百~数千の画素が配置されている。以下では、赤色の波長域の光を「赤色光」とも称す。同様に、緑色の波長域の光、青色の波長域の光、赤外線の波長域の光を、それぞれ「緑色光」、「青色光」、「赤外光」とも称す。赤色の波長域、緑色の波長域、青色の波長域は第1波長域の一例であり、赤外線の波長域は第2波長域の一例である。
図1に戻り、アナログ処理部104は、撮像素子103から出力された信号に対してアナログ信号処理を行う。アナログ処理部104は、ゲイン部105及びA/D変換部106を有する。ゲイン部105は、撮像素子103から出力された信号を、アナログゲインにより増幅する。A/D変換部106は、ゲイン部105で増幅した信号をデジタルの画素値へ変換するアナログデジタル変換を行う。例えば、画素201の信号は画素値R+IR0となり、画素202の信号は画素値G+IR0となる。画素203の信号は画素値B+IR0となり、画素204の信号は画素値IR0となる。また、例えば、画素201-nの信号は画素値R+IRnとなり、画素202-nの信号は画素値G+IRnとなり、画素203-nの信号は画素値B+IRnとなり、画素204-nの信号は画素値IRnとなる。A/D変換部106でアナログデジタル変換して得られたそれぞれの画素値はデジタル処理部107に送られる。
デジタル処理部107は、撮像した画像のデジタル信号処理を行う。デジタル処理部107は、分離部108、現像処理部A109、可視光出力部110、現像処理部B111、及び赤外光出力部112を有する。分離部108は、撮像部101から受けとった画素値を可視光(赤色光、緑色光、青色光)の画素値と赤外光の画素値とに分離して出力する。分離部108の詳細については後述する。
現像処理部A109は、分離部108から出力される可視光の画素値に対して、ホワイトバランス、ノイズリダクション、シャープネス、及びガンマ補正等の現像処理を行う。可視光出力部110は、現像処理部A109で処理して得られた可視光の画像(可視光の画素値)を出力する。現像処理部B111は、分離部108から出力される赤外光の画素値に対して、ノイズリダクション、シャープネス、及びガンマ補正等の現像処理を行う。赤外光出力部112は、現像処理部B111で処理して得られた赤外光の画像(赤外光の画素値)を出力する。
以下、前述した撮像装置100における動画の撮影動作の流れについて説明する。図3は、撮像装置100の動作例を示すフローチャートである。図3に示すフローチャートの各処理ステップは、制御部113による制御の下で、撮像装置100の各構成によって実施される処理である。また、図3に示すフローチャートの説明では、各処理ステップS301~ステップS304をS301~S304と略記する。これらのことは後述する他のフローチャートにおいても同様とする。
S301では、制御部113の指示に応じて、撮像部101が撮影動作を開始する。撮像素子103では、被写体の光学像が撮像されてアナログの電気信号に変換されアナログ処理部104に入力される。アナログ処理部104に入力された信号は、ゲイン部105にて増幅された後にA/D変換部106にて画素値に変換されて、デジタル処理部107に出力される。
S302では、分離部108が分離処理を行い、撮像部101から受けとった画素値を可視光の画素値と赤外光の画素値とに分離して出力する。このステップS302で行う分離処理の詳細については後述する。
S303では、現像処理部A109が、分離部108から出力された可視光の画素値に対し現像処理を施して出力する。また、現像処理部B111が、分離部108から出力された赤外光の画素値に対し現像処理を施して出力する。現像処理には、ホワイトバランス、色変換、ノイズリダクション、及びガンマ補正等が含まれる。
S304では、可視光出力部110が現像処理部A109で現像処理された可視光の画像(可視光の画素値)を出力し、赤外光出力部112が現像処理部B111で現像処理された赤外光の画像(赤外光の画素値)を出力する。
<分離処理>
次に、図3に示したステップS302の分離処理について説明する。
図4は、本実施形態における分離部108の構成例を示す図である。分離部108は、画素値取得部401、データバッファ402、第1画素取得部403、第2画素取得部404、度合い取得部405、係数取得部406、減算部407、補間部408、可視光出力部409、及び赤外光出力部410を有する。
次に、図3に示したステップS302の分離処理について説明する。
図4は、本実施形態における分離部108の構成例を示す図である。分離部108は、画素値取得部401、データバッファ402、第1画素取得部403、第2画素取得部404、度合い取得部405、係数取得部406、減算部407、補間部408、可視光出力部409、及び赤外光出力部410を有する。
画素値取得部401は、撮像部101から各画素の画素値を取得する。画素値取得部401により取得された画素値は、データバッファ402に保持される。第1画素取得部403は、可視光及び赤外光を受光した対象画素の画素値をデータバッファ402から取得する。第2画素取得部404は、データバッファ402から画素値を取得し、取得した画素値に基づいて対象画素における赤外光の画素値を取得する。第2画素取得部404は、例えば対象画素の周辺に配置されている、赤外光のみを受光する画素の画素値を用いて補間処理を行い対象画素における赤外光の画素値を取得する。なお、赤外光の画素値の取得は、対象画素が取得可能であれば対象画素から取得してもよい。また、撮像素子103を2枚並べて配置し、片方の撮像素子から対象画素の可視光を受光し、もう片方の撮像素子で対象画素に対応する位置の画素から赤外光を受光してもよい。
度合い取得部405は、データバッファ402から画素値を取得し、取得した画素値に基づいて対象画素において赤外光成分を含む度合いを取得する。度合い取得部405は、例えば対象画素の周辺に配置されている、赤外光を受光する複数の画素の画素値を平均化して得られる値を度合いとして取得する。係数取得部406は、度合い取得部405により取得された度合いに基づいて、減算部407での演算処理に用いる係数を取得する。この係数は、第1画素取得部403で取得された対象画素の画素値から、第2画素取得部404で取得された対象画素における赤外光の画素値を減算する際に用いられる。
減算部407は、第1画素取得部403で取得された対象画素の画素値、第2画素取得部404で取得された赤外光の画素値、及び係数取得部406で取得された係数を用いて、対象画素の可視光の画素値を生成する。減算部407は、画素値生成手段の一例である。補間部408は、減算部407で生成した可視光の画素値に補間処理(デモザイク)を行い、可視光出力部409に出力する。また、補間部408は、第2画素取得部404で取得された赤外光の画素値を赤外光出力部410に出力する。可視光出力部409は、補間部408から入力された可視光の画素値を出力し、赤外光出力部410は、補間部408から入力された赤外光の画素値を出力する。
図5は、図3に示したステップS302の分離処理の例を示すフローチャートである。
S501では、画素値取得部401が、撮像部101から複数の画素値R+IRm、G+IRm、B+IRm、IRm等(mは添え字であり、図2に示した画素配置の例ではmは0~8)を取得してデータバッファ402に保持する。以下の説明では、可視光のうちの赤色光を例に、注目画素を画素201とした場合を例に説明する。なお、可視光を緑色光とする場合には下記の説明において「R」を「G」と読み替え、例えば注目画素を画素202とすればよい。また、可視光を青色光とする場合には、下記の説明において「R」を「B」と読み替え、例えば注目画素を画素203とすればよい。
S501では、画素値取得部401が、撮像部101から複数の画素値R+IRm、G+IRm、B+IRm、IRm等(mは添え字であり、図2に示した画素配置の例ではmは0~8)を取得してデータバッファ402に保持する。以下の説明では、可視光のうちの赤色光を例に、注目画素を画素201とした場合を例に説明する。なお、可視光を緑色光とする場合には下記の説明において「R」を「G」と読み替え、例えば注目画素を画素202とすればよい。また、可視光を青色光とする場合には、下記の説明において「R」を「B」と読み替え、例えば注目画素を画素203とすればよい。
S502では、第1画素取得部403が、可視光及び赤外光を受光した画素201の画素値R+IR0をデータバッファ402から取得し、これを画素値R+IRとする。
S503では、第2画素取得部404が、データバッファ402から画素値を取得して、注目画素である画素201の赤外光の画素値IRを取得する。ここで、注目画素である画素201の位置には、赤外光を受光する画素は存在しない。そこで、第2画素取得部404は、画素201の周辺、例えば、赤外光を受光する画素204と画素204-2とのそれぞれの画素値、画素値IR0と画素値IR2を取得し、画素補間(デモザイク)して画素値IRを生成する。デモザイクに使用する画素値は、より広い範囲の画素から取得しても良い。また、デモザイクのアルゴリズムは、線分や折り返しを考慮した高度なものでも良い。また、事前の処理で、さらに周辺を参照したノイズ除去処理を施した画素値であっても良い。
S504では、度合い取得部405が、データバッファ402から画素値を取得して、画素値に赤外光成分を含む度合いJを取得する。度合い取得部405は、注目画素である画素201の周辺に配置されている、赤外光を受光する複数の画素の画素値を取得して、取得した画素値を平均化処理して度合いJを生成する。例えば、度合い取得部405は、画素204と画素204-n(本例ではnは1~8)の画素値IRm(本例ではmは0~8)を取得して平均化する。赤外光と可視光との比率を求めるにあたり、可視光は画素値を輝度値に変換することで比率を求め、度合いJとしてもよい。なお、注目画素との位置関係や距離を考慮して画素値を加重平均し平均化するようにしても良い。また、事前の処理で、さらに周辺を参照したノイズ除去処理を施した画素値であっても良い。赤外光を含む度合いが小さい場合、赤外光を受光する画素はノイズの割合が大きいが、平均化することでノイズの影響を小さくすることができる。平均化する画素の範囲は、この例に限らず、範囲が広い方がノイズの影響をより小さくできるが、処理負荷増加や遅延の原因となるため、トレードオフを考慮して決めれば良い。
S505では、係数取得部406が、度合い取得部405から度合いJを受けとって、係数kを取得する。度合いJと係数kとの関係は、例えば、図6(A)に示すグラフのように定める。図6(A)に示す例では、度合いJに対して閾値hを設けて、閾値h以下では度合いJが小さくなるに従って係数kの値が小さくなるようにする。詳細には、度合いJが0又はほぼ0の場合、係数kの値を0又はほぼ0とする。度合いJが閾値h以上の場合、係数kの値を1とする。度合いJが0と閾値hの間である場合、線形補間やn次関数補間などで係数kの値が連続に変化するようにすれば良い。係数kの値を急に0にすると、度合いJが閾値h以下である場合と閾値h以上である場合が切り替わるところでアーティファクトが発生するので、度合いに対して連続関数とする。または、図6(B)に示すグラフのように、度合いJが閾値f以下であるときには、係数kの値を0とするようにしても良い。また、上記に限らず、度合いJが小さければ係数kの値が相対的に小さくなる関係であればよい。撮像素子におけるノイズ量は、撮像素子の種類によって異なるため、閾値hや補間等に用いるカーブ(関数)は、撮像素子のノイズ特性を測定することによって定めることができる。
S506では、減算部407が、前述の処理において取得された画素値R+IRと画素値IRと係数kとを受けとって、注目画素の可視光の画素値Rを、下記(式2)に従って生成する。
R=R+IR-k×IR …(式2)
つまり、画素値R+IRから係数kが乗じられた画素値IRを減ずることにより、注目画素の可視光の画素値Rが算出される。
R=R+IR-k×IR …(式2)
つまり、画素値R+IRから係数kが乗じられた画素値IRを減ずることにより、注目画素の可視光の画素値Rが算出される。
S507では、補間部408が、S506において得られた可視光の画素値Rに補間処理(デモザイク)を行い、可視光出力部409で出力する。また、S503において補間して取得した赤外光の画素値IRをそのまま、赤外光出力部410で出力する。
以上が第1実施形態における撮像装置で行われる処理である。第1実施形態によれば、第2波長域としての赤外光の成分が画像に含まれる度合いに応じて、第2波長域の光の成分を減ずる際の係数を取得する。これにより、第2波長域の光の成分が画像に含まれる度合いが小さい場合には係数を小さくし、可視光及び赤外光を受光可能な撮像素子を用いた場合に、赤外光が含まれる度合いが小さい環境下において、ノイズを抑制した画像を得ることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態では図5に示すS504において、度合い取得部405が、注目画素の周辺に配置されている、赤外光を受光する複数の画素の画素値を取得し平均化して度合いJを生成する。第2の実施形態では、度合い取得部405が、ホワイトバランス集計に使うような画像の特定の範囲の画素値を平均化することによって度合いJを取得する。
第1実施形態では図5に示すS504において、度合い取得部405が、注目画素の周辺に配置されている、赤外光を受光する複数の画素の画素値を取得し平均化して度合いJを生成する。第2の実施形態では、度合い取得部405が、ホワイトバランス集計に使うような画像の特定の範囲の画素値を平均化することによって度合いJを取得する。
図7は、第2実施形態における撮像装置の構成例を示す図である。図7において、図1に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、図7に図示していない、撮像装置の他の構成要素については、図1に示した撮像装置100及び図4に示した分離部108と同様である。また、撮像装置の動作において、度合い取得部405が度合いJを取得する処理以外は、第1実施形態と同様である。
図7において、現像処理部A109は、ホワイトバランス集計部A701及びその他の現像処理部A702を有する。また、現像処理部B110は、ホワイトバランス集計部B703及びその他の現像処理部B704を有する。ホワイトバランス集計部A701は、撮像素子103における特定の範囲の画素について、赤色光の画素値の和ΣR、緑色光の画素値の和ΣG、及び青色光の画素値の和ΣBを算出する。また、ホワイトバランス集計部B703は、撮像素子103における特定の範囲の画素について、赤外光の画素値の和ΣIRを算出する。その他の現像処理部A702及びその他の現像処理部B704は、ホワイトバランス処理を除く、色変換、ノイズリダクション、及びガンマ補正等の現像処理を行う。
ここで、ホワイトバランス集計部A701及びホワイトバランス集計部B703において画素値の和を算出する特定の範囲は、制御部113から指定される。例えば、画像全体で平均的にホワイトバランスを合わせたい場合には、特定の範囲として画像全体を指定する。例えば、青空にホワイトバランスを合わせたくない場合には、特定の範囲として水平又は地平より下の範囲を指定する。範囲内の部分毎に加重wを設定して、範囲の一部を重視するように重み付けしてホワイトバランスを合わせることもできる。例えば、画像の中心の加重を上げることで、画像中心を重視したホワイトバランスにすることができる。そのとき、和ΣR、和ΣG、和ΣB、及び和ΣIRは、加重wがかけられた画素値の和であって良い。加重wを使用する場合は、加重の和Σwも算出する。また、制御部113は、認識された人物や移動物に合わせて、範囲や加重を動的に変化させて各ホワイトバランス集計部に与えても良い。
制御部113は、ホワイトバランス集計部A701から、和ΣR、和ΣG、及び和ΣBを取得する。通常、これらの和の比率(ΣG÷ΣR)、(ΣG÷ΣB)から、次のフレームで使用するホワイトバランスゲインが算出される。制御部113がゲイン部105等にゲインパラメータとして算出したホワイトバランスゲインを与えることによって、オートホワイトバランス制御を行う。
また、制御部113は、ホワイトバランス集計部B703から和ΣIRを取得する。この和ΣIRを集計に用いられた画素数で割ることで、特定の範囲の画素の画素値IRの平均値を算出し、これを度合いJとする。ただし、ホワイトバランス集計部で、加重を設定して和を算出する場合、和ΣIRを加重の和Σwで割って平均を算出し、これを度合いJとする。この値は、動画撮影カメラでは一般に、前のフレームの情報となってしまうが、画像の全体又は広範囲の平均値を取得することで、ノイズの影響を小さくすることが可能である。また、注目画素ごとに周辺の赤外光の画素を参照する場合に比べて、遅延が小さく、処理が画像全体に対して1回で済むという利点もある。なお、制御部113が、取得した和ΣIRと、集計に用いられた画素数又は加重の和Σwを度合い取得部405に与えて度合い取得部405が平均値を算出しても良いし、制御部113が平均値を算出して度合い取得部405に与えるようにしても良い。
以上が第2実施形態における撮像装置で行われる処理である。第2実施形態によれば、ホワイトバランス集計に使うような画像の全面又は画像内の広範囲の画素値の平均化によって、度合いを算出することにより、度合いが受けるノイズの影響を限りなく小さくできる。また、ホワイトバランス集計のような一般的に行われる処理と共通化して、演算を簡略化できる。したがって、赤外光が含まれる度合いが小さい環境下において、ノイズを抑制した画像を得ることができる。
なお、度合いJの取得方法は、第1実施形態のように注目画素の周辺の画素の平均値を度合いJとする方法と、第2実施形態のように画像の特定の範囲の画素の平均値を度合いJとする方法とを、組み合わせたものであっても良い。このようにすることで、周辺画素を参照する負荷や遅延と、ノイズの影響のバランスを取ることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態における撮像装置の構成は、撮像素子103の画素配置以外は、第1実施形態と同様である。また、第3実施形態における撮像装置の動作は、分離処理以外は第1実施形態と同様である。以下では、第3の実施形態における撮像素子103の画素配置及び分離処理について説明する。
第3実施形態における撮像装置の構成は、撮像素子103の画素配置以外は、第1実施形態と同様である。また、第3実施形態における撮像装置の動作は、分離処理以外は第1実施形態と同様である。以下では、第3の実施形態における撮像素子103の画素配置及び分離処理について説明する。
図8は、第3実施形態における撮像素子103の画素配置を説明する図である。図8において、画素201、202、203、及び画素201-n、202-n、203-nは、第1実施形態で説明した図2に示した画素と同様である。画素804及び画素804-nは、赤色光、緑色光、青色光、及び赤外光の4種の光を受光する。画素804及び画素804-nは、カラーフィルターがないことから、Clear(クリア)ピクセルなどとも呼ばれる。画素804及び画素804-nの信号は、ゲイン部105及びA/D変換部106を経て、画素値Vm(図8に示す例ではmは0~8)として出力される。
次に、第3実施形態における分離処理について説明する。以下では、画素201を注目画素とする場合を例に説明する。
S901では、画素値取得部401が、撮像部101から複数の画素値R+IRm、G+IRm、B+IRm、Vm等(mは添え字であり、図8に示した画素配置の例ではmは0~8)を取得してデータバッファ402に保持する。
S901では、画素値取得部401が、撮像部101から複数の画素値R+IRm、G+IRm、B+IRm、Vm等(mは添え字であり、図8に示した画素配置の例ではmは0~8)を取得してデータバッファ402に保持する。
S902では、第1実施形態におけるS502とは異なり、第1画素取得部403が、データバッファ402から注目画素である画素201の周辺の複数の画素値Vmを取得し補間して第1画素値P+Qを取得する。これは、第1実施形態で説明した、S503で複数の画素の画素値IRmを補間して画素値IRを取得するのと同様の処理である。例えば、第1画素取得部403は、画素201の周辺、例えば、画素804と画素804-2とのそれぞれの画素値、画素値V0と画素値V2を取得し、補間(デモザイク)して画素値P+Qを生成する。
S903では、第1実施形態のS503とは異なり、第2画素取得部404が、データバッファ402から注目画素である画素201の画素値R+IR0を取得して、第2画素値Qとする。ここで、S902において注目画素の周辺の画素を参照し、S903において注目画素を参照することは、第1実施形態でS502において注目画素を参照し、S503において注目画素の周辺の画素を参照することと逆になっている。
第1画素値P+Q(画素値Vmの補間値)は、赤色光、緑色光、青色光、及び赤外光の4種の光を受光した画素の画素値である。一方、第2画素値Q(R+IR0)は、赤色光及び赤外光の2種の光を受光した画素の画素値である。この場合、第1波長域を緑色光及び青色光の2種の光の波長域、第2波長域を赤色光及び赤外光の2種の光の波長域とする。
S904では、度合い取得部405が、第2波長域である赤色光及び赤外光の2種の光の成分を含む度合いJを取得する。度合いJの取得方法は、第1実施形態、第2実施形態、後述する第5実施形態に示した、いずれの方法でも良い。
S905では、係数取得部406が、度合い取得部405から度合いJを受けとって、第1実施形態と同様にして係数kを取得する。
S905では、係数取得部406が、度合い取得部405から度合いJを受けとって、第1実施形態と同様にして係数kを取得する。
S906では、減算部407が、前述の処理において取得された画素値P+Qと画素値Qと係数kとを受けとって、注目画素の第1波長域の画素値Pを、下記(式3)に従って生成する。
P=P+Q-k×Q …(式3)
つまり、画素値P+Qから係数kが乗じられた画素値Qを減ずることにより、注目画素の第1波長域の画素値Pが算出される。これは第1実施形態のS506で、画素値R+IR、IR、Rとしていたものが、それぞれ画素値P+Q、Q、Pに置き換わっただけで、処理内容は同様である。
P=P+Q-k×Q …(式3)
つまり、画素値P+Qから係数kが乗じられた画素値Qを減ずることにより、注目画素の第1波長域の画素値Pが算出される。これは第1実施形態のS506で、画素値R+IR、IR、Rとしていたものが、それぞれ画素値P+Q、Q、Pに置き換わっただけで、処理内容は同様である。
このS906までの処理が、第1波長域の光(この例では緑色光及び青色光)及び第2波長域の光(この例では赤色光及び赤外光)を受光した画素の画素値から第2波長域の光を受光した画素の画素値を減算して、第1波長域の光の画素値を算出する処理である。
以上は、画素201を注目画素とした場合の説明である。一方で、画素202を注目画素とした場合、第1波長域は赤色光及び青色光の2種の光の波長域であり、第2波長域は緑色光及び赤外光の2種の光の波長域であり、前述と同様の処理で第1波長域である赤色光及び青色光の画素値を生成できる。また、画素203を注目画素とした場合、第1波長域は赤色光と緑色光の2種の光の波長域であり、第2波長域は青色光と赤外光の2種の光の波長域であり、前述と同様の処理で第1波長域である赤色光及び緑色光の画素値を生成できる。
生成された第1波長域の光の画素値Pは、緑色光及び青色光、又は赤色光及び青色光、又赤色光及び緑色光の、2種の波長域に対応する画素値が含まれている。以下、この2種の波長域に対応する画素値が含まれた画素値Pから、1種の波長域に対応する画素値を抽出する方法について説明する。ここで、緑色光と青色光の混色はシアン(C)、赤色光と青色光の混色はマゼンダ(M)、赤色光と緑色光の混色はイエロー(Y)であり、RGB三原色の補色に該当する。S907、S908、及びS909の一連の処理は、補色フィルターを配置した撮像素子(イメージセンサー)で得られた信号(画素値)を原色の画素値に分離する方法と同様である。
S907では、S906で生成された第1波長域の光の画素値Pが、データバッファ402に保持される。
S908では、補間部408が、データバッファ402から複数の画素の画素値を取得して補間処理(デモザイク)を行い、緑色光と青色光の混合値C、赤色光と青色光の混合値M、赤色光と緑色光の混合値Yを生成する。また、補間部408が、画素804及び804-nの画素値を補間処理して、赤色光と緑色光と青色光と赤外光との混合値Vを生成する。第1実施形態のS503での説明と同様に、デモザイクの方法はいかなるものでも良い。
S909では、補間部408が、生成した混合値C、M、Y、Vに基づいて、分離された可視光の画素値R、G、B、及び赤外光の画素値IRを、下記(式4)に従って生成する。
W=(C+M+Y)÷2
R=W-C
G=W-M …(式4)
B=W-Y
IR=V-W
このようにして算出された可視光の画素値R、G、Bが可視光出力部409から出力され、非可視光の画素値IRが赤外光出力部410から出力される。
W=(C+M+Y)÷2
R=W-C
G=W-M …(式4)
B=W-Y
IR=V-W
このようにして算出された可視光の画素値R、G、Bが可視光出力部409から出力され、非可視光の画素値IRが赤外光出力部410から出力される。
以上が第3実施形態における撮像装置で行われる処理である。第3実施形態によれば、いかなる第1波長域と第2波長域との組合せにおいて、第2波長域が含まれる度合いが小さい環境下で、ノイズを抑制した画像を得ることができる。これにより、良好な第1波長域の画像を生成して、ビューイング並びにセンシング画像処理に利用できる。
第1波長域の光と第2波長域の光は、それぞれ可視光や非可視光などの単数又は複数の波長域の光の組合せから構成されることができる。可視光は、赤色光、緑色光、及び青色光に限らず、それらをより細かく分割した波長域の光としても良い。非可視光は、近赤外光に限らず、受光可能な画素を有する撮像素子があれば、中・遠赤外線でも良いし、紫外線でも良い。また、光線を一般化して電磁波とすれば、ミリ波のようなものや、その他の波であっても、本発明を適用可能である。
なお、第1実施形態~第3実施形態では、注目画素である画素201の周辺にある複数の画素の画素値を補間することで注目画素における非可視光の画素値を生成する方法を説明した。しかし、注目画素の位置から非可視光の成分を取得することができれば、注目画素の位置から非可視光の成分を取得して非可視光の画素値としても良い。例えば、垂直色分離方式の撮像素子は、1つの画素で複数の波長の成分を取得可能である。一例によれば、画素の上層では長い波長の光と短い波長の光との両方の信号を取得し、下層では長い波長の光の信号を取得する。短い波長を第1波長域、長い波長を第2波長域とすれば、第3実施形態で示したように、長い波長(第2波長域)が含まれる度合いが小さい環境下において、ノイズが増大することを抑制できる。
(第4実施形態)
第1実施形態では、係数取得部406が度合いJから係数kを生成する方法について、撮像素子のノイズ量に対して一定の閾値やカーブ(関数)を定めている。第4実施形態では、度合いJと係数kとの関係は、状況に応じて閾値やカーブ(関数)を変化させる。
第1実施形態では、係数取得部406が度合いJから係数kを生成する方法について、撮像素子のノイズ量に対して一定の閾値やカーブ(関数)を定めている。第4実施形態では、度合いJと係数kとの関係は、状況に応じて閾値やカーブ(関数)を変化させる。
図10は、第4実施形態における撮像装置の構成例を示す図である。図10において、図1に示した構成要素と同一の機能を有する構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。なお、図10に図示していない、撮像装置の他の構成要素については、図1に示した撮像装置100及び図4に示した分離部108と同様である。また、撮像装置の動作については、度合いJから係数kを取得する際の度合いJと係数kの関係を変化させる以外は、第1実施形態と同様である。
図10において、現像処理部A109は、オートエクスポージャー集計部A1001及びその他の現像処理部A1002を有する。また、現像処理部B111は、オートエクスポージャー集計部B1003及びその他の現像処理部B1004を有する。オートエクスポージャー集計部A1001及びオートエクスポージャー集計部B1003は、入力される画素値に基づいて、明るさの平均値やヒストグラムなどの明るさ情報Lを生成する。
制御部113は、オートエクスポージャー集計部A1001及びオートエクスポージャー集計部B1003がそれぞれ生成した明るさ情報Lを取得する。制御部113は、取得した明るさ情報に応じて、ゲイン部105に設定するゲイン倍率gを変化させる。
撮像素子103から出力された信号は、ゲイン部105でg倍される。このとき、一般的には、信号だけでなくノイズも増加される。第2画素取得部404及び度合い取得部405が、注目画素である画素201の周辺の赤外光を受光する画素の画素値を取得するに当たっては、ゲイン部105に設定するゲイン倍率gを大きくすると、取得する画素値に含まれるノイズが増加する。したがって、複数の画素の画素値を平均化して生成する度合いJが、ノイズの平均値の分だけ増加することとなる。
制御部113は、このノイズの増加分に応じて閾値hを大きく設定する。例えば、図11(A)に示すグラフのように、ゲイン倍率gが所定の倍率より小さいときには閾値hをh1に設定し、ゲイン倍率gが所定の倍率より大きいときには閾値hをh1より大きいh2に設定する。度合いJが0と閾値hの間であるときの係数kの値を示すカーブ(関数)は、ゲイン倍率gが所定の倍率より小さいときにはカーブ1101とし、ゲイン倍率gが所定の倍率より大きいときには、カーブ1101を横方向に拡大したカーブ1102とする。
または、制御部113は、ノイズの増加分に応じて、度合いJが閾値hより小さいときに、度合いJに対する係数kの値がより小さくなるようなカーブ(関数)を設定するようにしても良い。例えば、図11(B)に示すグラフのように、ゲイン倍率gが所定の倍率より小さいときにはカーブ1201とし、ゲイン倍率gが所定の倍率より大きいときにはカーブ1202とする。
ゲイン部105によるアナログゲインで、信号はg倍に増幅されるが、一般にノイズはg倍より小さい割合で増加する。ノイズの増加の割合は、撮像素子103とゲイン部105の特性によって異なるから、ゲイン倍率gに対してどの程度閾値hを大きくするか、又はどのようにカーブを変化させるかは、撮像素子のノイズ特性を測定することによって定めることができる。
また、デジタル処理部107が、画素値取得部401よりも前に、デジタルゲイン部を有する場合がある。例えば、制御部113が、デジタルゲイン部に対してデジタルゲイン倍率Dを設定し、画素値がD倍されると、信号とともにノイズもD倍される。このような場合は、単純に閾値hをD倍すれば良い。また、ゲイン部105によるアナログゲインとデジタルゲイン部によるデジタルゲインとを併用する場合、アナログゲイン倍率gとデジタルゲイン倍率dの両方に応じて、閾値hやカーブの形状を変化させれば良い。
以上が第4実施形態における撮像装置で行われる処理である。第4実施形態によれば、ゲイン部によってノイズが変化する場合にも、赤外光が含まれる度合いが小さい環境下において、ノイズを抑制した可視光の画像を生成することができる。
なお、ゲイン部105以外にノイズ量が変化する要因があれば、それに応じて閾値又はカーブを変化させて良い。例えば、撮像素子103の温度が上昇すると、一般的にノイズが増加するので、温度センサーを設置して温度センサーから取得した温度に応じて、制御部113が閾値hやカーブを変化させても良い。
(第5実施形態)
前述した各実施形態では、度合い取得部405は、画像内から度合いJを取得している。第5実施形態では、外部装置から度合いJを取得する。図12は、第5実施形態における撮像装置の構成例を示す図である。図12に図示していない、撮像装置の他の構成要素については、図1に示した撮像装置100及び図4に示した分離部108と同様である。また、撮像装置の動作については、度合い取得部405が度合いJを取得する方法以外は、第1実施形態と同様である。
前述した各実施形態では、度合い取得部405は、画像内から度合いJを取得している。第5実施形態では、外部装置から度合いJを取得する。図12は、第5実施形態における撮像装置の構成例を示す図である。図12に図示していない、撮像装置の他の構成要素については、図1に示した撮像装置100及び図4に示した分離部108と同様である。また、撮像装置の動作については、度合い取得部405が度合いJを取得する方法以外は、第1実施形態と同様である。
図12において、撮像装置100は、別途、単独素子型の赤外線センサー1201を有する。赤外線センサー1201は、周辺の赤外線の量を測定して出力する。度合い取得部405は、赤外線センサー1201から赤外線の量を受けとって、これを赤外光成分を含む度合いJとする。単独素子型の赤外線センサーは光電変換素子を単体で使用するため、広範囲の光量を受光することからノイズの影響を受けにくい。これにより、度合いが受けるノイズの影響を小さくすることができる。
(その他の実施形態)
前述した実施形態の説明において、S506では、画素値R+IRから画素値IRを減算して可視光の画素値Rを算出する。しかし、一般的には、画素201は赤色光のスペクトルと近赤外光のスペクトルだけに感度を持っているわけではなく、わずかに緑色光と青色光のスペクトルにも感度を持つ。そのようなことから色再現性を向上させるために、一般的にカラーマトリックス補正が行われる。
前述した実施形態の説明において、S506では、画素値R+IRから画素値IRを減算して可視光の画素値Rを算出する。しかし、一般的には、画素201は赤色光のスペクトルと近赤外光のスペクトルだけに感度を持っているわけではなく、わずかに緑色光と青色光のスペクトルにも感度を持つ。そのようなことから色再現性を向上させるために、一般的にカラーマトリックス補正が行われる。
赤外カットフィルターを用いて可視光だけを扱う場合の一般的なカラーマトリックス補正は下記(式5)で表される。
R=a×R+GB-b×G+RB-c×B+RG …(式5)
緑色光と青色光のスペクトルを含む赤色光の画素値R+GBから、赤色光と青色光のスペクトルを含む緑色光の画素値G+RB及び赤色光と緑色光のスペクトルを含む青色光の画素値B+RGを減算する。このようにして緑色光と青色光のスペクトルを低減した赤色光の画素値Rを算出する。aとbとcはカラーフィルターの特性を測定して算出される。
R=a×R+GB-b×G+RB-c×B+RG …(式5)
緑色光と青色光のスペクトルを含む赤色光の画素値R+GBから、赤色光と青色光のスペクトルを含む緑色光の画素値G+RB及び赤色光と緑色光のスペクトルを含む青色光の画素値B+RGを減算する。このようにして緑色光と青色光のスペクトルを低減した赤色光の画素値Rを算出する。aとbとcはカラーフィルターの特性を測定して算出される。
本実施形態において、近赤外光も含む場合のカラーマトリックス補正は下記(式6)で表される。
R=a×R+IR-b×G+IR-c×B+IR-k×IR …(式6)
aとbとcの算出方法は可視光だけを扱う場合と同様である。係数kの算出方法は、前述した第1実施形態、第2実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態に示すいずれでも良い。
R=a×R+IR-b×G+IR-c×B+IR-k×IR …(式6)
aとbとcの算出方法は可視光だけを扱う場合と同様である。係数kの算出方法は、前述した第1実施形態、第2実施形態、第4実施形態、及び第5実施形態に示すいずれでも良い。
このようにして、カラーマトリックス補正に近赤外光成分の項を加えることで、カラーマトリックス補正の一部に組み込むことが可能である。前述した説明、及び(式5)と(式6)は、赤色光の画素値を算出するためのものである。緑色光の画素値を算出する場合には、「R」を「G」に、「G」を「B」に、「B」を「R」に、それぞれ読み替えれば良い。また、青色光の画素値を算出する場合には、「R」を「B」に、「G」を「R」に、「B」を「G」に、それぞれ読み替えれば良い。
(本発明の他の実施形態)
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、前述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
なお、前記実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
100:撮像装置 101:撮像部 103:撮像素子 104:アナログ処理部 107:デジタル処理部 108:分離部 113:制御部 401:画素値取得部 403:第1画素取得部 404:第2画素取得部 405:度合い取得部 406:係数取得部 407:減算部 408:補間部
Claims (14)
- 対象画素の第1画素値を、第1波長域の光及び第2波長域の光を受光する第1画素から取得する第1画素取得手段と、
前記対象画素の第2画素値を、前記第2波長域の光を受光する第2画素から取得する第2画素取得手段と、
度合いが小さくなるに従って値を小さくする係数であって、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合いに応じて前記係数を取得する係数取得手段と、
前記第1画素値と、前記係数が乗じられた前記第2画素値とから前記対象画素の前記第1波長域の画素値を生成する画素値生成手段とを有することを特徴とする撮像装置。 - 前記画素値生成手段は、前記第1画素値から、前記係数が乗じられた前記第2画素値を減じて前記対象画素の前記第1波長域の画素値を生成することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
- 前記第2波長域の光を受光する画素の画素値を用いて、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合い取得する度合い取得手段を有し、
前記係数取得手段は、前記度合い取得手段により取得された前記度合いに応じて前記係数を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。 - 前記対象画素の周辺の前記第2波長域の光を受光する画素の画素値を平均化処理して、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合い取得することを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の撮像装置。
- 画像の特定の範囲の前記第2波長域の光を受光する画素の画素値を平均化処理して、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合い取得することを特徴とする請求項1~3の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記係数は、前記度合いが第1閾値より小さい場合に前記度合いが小さくなるに従って値を小さくすることを特徴とする請求項1~5の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記第2波長域の光を受光する第2画素に係るゲイン倍率が所定の倍率より大きいときには、前記度合いが前記第1閾値より大きい第2閾値より小さい場合に前記度合いが小さくなるに従って前記係数の値を小さくすることを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
- 前記第2画素取得手段は、前記対象画素の周辺の前記第2波長域の光を受光する第2画素から取得した画素値を補間して前記対象画素の第2画素値を取得することを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記第2画素取得手段は、前記対象画素の周辺の前記第2波長域の光を受光する第2画素から取得した画素値を平均化処理して前記対象画素の第2画素値を取得することを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記第1波長域の光は可視光であり、前記第2波長域の光は非可視光であることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記第1波長域の光は可視光であり、前記第2波長域の光は赤外光であることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載の撮像装置。
- 前記第1波長域の光は赤色光、緑色光、青色光、及び赤外光であり、前記第2波長域の光は前記赤色光、緑色光、及び青色光のうちの1種の光と前記赤外光とであることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載の撮像装置。
- 対象画素の第1画素値を、第1波長域の光及び第2波長域の光を受光する第1画素から取得する第1画素取得工程と、
前記対象画素の第2画素値を、前記第2波長域の光を受光する第2画素から取得する第2画素取得工程と、
度合いが小さくなるに従って値を小さくする係数であって、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合いに応じて前記係数を取得する係数取得工程と、
前記第1画素値と、前記係数が乗じられた前記第2画素値とから前記対象画素の前記第1波長域の画素値を生成する画素値生成工程とを有することを特徴とする撮像方法。 - 撮像装置のコンピュータに、
対象画素の第1画素値を、第1波長域の光及び第2波長域の光を受光する第1画素から取得する第1画素取得ステップと、
前記対象画素の第2画素値を、前記第2波長域の光を受光する第2画素から取得する第2画素取得ステップと、
度合いが小さくなるに従って値を小さくする係数であって、画像において前記第2波長域の光の成分が含まれる前記度合いに応じて前記係数を取得する係数取得ステップと、
前記第1画素値と、前記係数が乗じられた前記第2画素値とから前記対象画素の前記第1波長域の画素値を生成する画素値生成ステップとを実行させるためのプログラム。
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JP2021117819A Pending JP2023013549A (ja) | 2021-07-16 | 2021-07-16 | 撮像装置、撮像方法、及びプログラム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2023013549A (ja) |
-
2021
- 2021-07-16 JP JP2021117819A patent/JP2023013549A/ja active Pending
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